JPH0875997A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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Publication number
JPH0875997A
JPH0875997A JP6214064A JP21406494A JPH0875997A JP H0875997 A JPH0875997 A JP H0875997A JP 6214064 A JP6214064 A JP 6214064A JP 21406494 A JP21406494 A JP 21406494A JP H0875997 A JPH0875997 A JP H0875997A
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JP
Japan
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focus detection
subject
calculation
pair
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JP6214064A
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English (en)
Inventor
Shigeyuki Uchiyama
重之 内山
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Priority to US08/497,442 priority patent/US5640618A/en
Publication of JPH0875997A publication Critical patent/JPH0875997A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Focusing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮影画面内のデフォーカス量を精度よく算出
する。 【構成】 焦点検出装置に適用され、イメージセンサー
2の出力信号列のDC成分を完全には除去しないDC減
フィルター処理データを算出する。DC減フィルター処
理データを3つの領域に分割し、各領域ごとに焦点検出
可能か否かを判定する。判定が否定されると高周波成分
を抽出する第1フィルター処理データの全領域について
焦点検出可能か否かを判定する。判定が否定されると、
以下同様に、第2フィルター処理データおよび第3フィ
ルター処理データに基づいて焦点検出が可能か否かを判
定する。いずれかのフィルター処理データの全領域につ
いて焦点検出可能と判定されると基準ブロックを設定
し、この基準ブロックに基づいて各ブロックの重み付け
係数を設定して各ブロックのデフォーカス量を修正し、
これらデフォーカス量を合成して最終的なデフォーカス
量を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラ、ビデオ等に用い
られる焦点検出装置に関するものである。
【従来の技術】カメラにおける焦点検出方式として位相
差検出方式があり、図14を用いてこの方式を説明す
る。撮影レンズ100の領域101を介して入射された
光束は視野マスク200、フィールドレンズ300、絞
り開口部401及び再結像レンズ501を通過し、複数
の光電変換素子を一次元的に並べたイメージセンサーア
レイA上に結像する。同様に、撮影レンズ100の領域
102を介して入射した光束は視野マスク200、フィ
ールドレンズ300、絞り開口部402及び再結像レン
ズ502を通りイメージセンサーアレイB上に結像す
る。そして、各イメージセンサーアレイA列、B列から
は入射された光強度分布に応じた信号列が出力される。
【0002】これらイメージセンサーアレイA列、B列
に結像する一対の被写体像は、撮影レンズ100が予定
焦点面よりも前に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる前ピン
状態では互いに遠ざかり、逆に予定焦点面より後ろに被
写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる後ピン状態では互いに近づ
き、ちょうど予定焦点面に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆ
る合焦時において、イメージセンサーアレイA列、B列
上の被写体像は相対的に一致する。従ってこの一対の被
写体像をイメージセンサーアレイA列、B列で光電変換
して電気信号に変え、これら電気信号を演算処理して一
対の被写体像の相対位置ずれ量を求めることにより撮影
レンズ100の焦点調節状態、ここでは合焦状態から離
れている量とその方向(以後、デフォーカス量と略す)
を知ることができる。
【0003】また、イメージセンサーアレイA列、B列
の再結像レンズ501、502による投影像は予定焦点
面近傍で重なるようにされており、この重なる領域は一
般には図13に示すように撮影画面の中央部の点線領域
としており、この領域が焦点検出領域になる。
【0004】次に、デフォーカス量を求める演算処理方
法について説明する。イメージセンサーアレイA列、B
列はそれぞれ複数の光電変換素子で構成されており、複
数の出力信号列a[1],...,a[n]、b
[1],...b[n]を出力する(図15(a),
(b))。そして、この一対の信号列の中の所定範囲の
データを相対的に所定のデータ分Lずつシフトしながら
相関演算を行って、相関量C[L]を求める。最大シフ
ト数をlmaxとするとLの範囲は−lmaxからlm
axとなる。具体的には相関量C[L]は数式1で算出
される。
【0005】
【数1】 (1)のLは上述したデータ列のシフト量に相当する整
数である。また、初項kと最終項rは、例えば(2)〜
(5)式に示すように、シフト量Lの値によって変化さ
せる。
【0006】
【数2】L≧0の時 k=k0+INT{−L/2} ・・・(2) r=r0+INT{−L/2} ・・・(3) L<0の時 k=k0+INT{(−L+1)/2} ・・・(4) r=r0+INT{(−L+1)/2} ・・・(5) ここで、k0、r0はシフト量L=0の時の初項と最終
項を示す。
【0007】図16は、上記(2)〜(5)式によって
初項kと最終項rを変化させた場合の、(1)式によっ
て差分演算を行なうA列、B列の組み合わせを示す図で
ある。このように、シフト量Lの変化に伴って、A列、
B列の相関演算に使用する範囲が互いに逆方向にずれて
いく。なお、初項kと最終項rをシフト量Lにかかわら
ず一定とする方法もあり、この場合は一方の列の相関演
算に使用する範囲は常に一定となり、他方の列のみがず
れる。
【0008】そして、相対位置ずれ量は一対のデータが
一致したときのシフト量Lとなるので、(1)式によっ
て求められる相関量C[L]の中で極小値となる相関量
を与えるシフト量Lを検出し、これに図14に示す光学
系及び、イメージセンサーアレイの光電変換素子のピッ
チ幅によって定まる定数を掛けたものがデフォーカス量
となる。よって最大シフト数lmaxが大きいほど大き
なデフォーカス量を検出できることになる。
【0009】ところで、(1)式によって演算される相
関量C[L]は図15(c)に示すように離散的な値で
あり、検出可能なデフォーカス量の最小単位はイメージ
センサーアレイA列、B列の光電変換素子のピッチ幅に
よって制限されてしまう。このため、離散的な相関量C
[L]を用いて補間演算を行い、新たに真の極小値Ce
xを算出し、綿密な焦点検出を行う方法が特開昭60−
37513で本出願人によって開示されている。これ
は、図17のように、極小値である相関量C[l]とそ
の両側のシフト量での相関量C[l+1]、C[l−
1]を用いて、真の極小値Cexとそのときのずれ量L
sを(6)〜(9)式により算出するものである。
【0010】
【数3】 DL=(C[l−1]−C[l+1])/2 ・・・(6) Cex=C[l]−|DL| ・・・(7) E=MAX{C[l+1]−C[l],C[l−1]−C[l]} ・・・(8)
【数4】 Ls=l+DL/E ・・・(9)
【0011】上記(8)式において、MAX{Ca,C
b}はCaとCbのうち大きい方を選択することを意味
する。そして、デフォーカス量DFは、上記(9)式の
ずれ量Lsを用いると、(10)式によって求められ
る。
【数5】 DF=Kf×Ls ・・・(10) (10)式において、Kfは図14に示す光学系及びイ
メージセンサーアレイの光電変換素子のピッチ幅によっ
て定まる定数である。
【0012】次に、(10)式によって求めたデフォー
カス量が真のデフォーカス量を示すのか、ノイズ等によ
る相関量の揺らぎによるものなのかを判定する必要があ
るため、(11)式の条件を満たすときのみ、演算され
たデフォーカス量は信頼性ありと判断する。
【数6】 E>E1 & Cex/E<G1 ・・・(11) (11)式のE1、G1は所定のしきい値である。ま
た、数値Eは相関量の変化の様子を示す値であり、上記
(8)式によって求められる。この数値Eは、(6)〜
(9)式の演算に寄与する情報量を示し、被写体のコン
トラストに依存するものであり、数値Eが大きいほどコ
ントラストが高く信頼性が高いことを示す。以後、数値
Eを情報量と呼ぶこととする。
【0013】(11)式のCexは一対のイメージセン
サーアレイ出力が最も一致したときの差分を示し本来は
0である。しかしながらノイズの影響、更に領域101
と領域102とで視差が生じているために一対の被写体
像に微妙な差が生じるため、実際は0にはならない。こ
のようなノイズや被写体像の差の影響は被写体のコント
ラストが高いほど小さいため、(11)式では一対のイ
メージセンサーアレイ出力の一致度を表す数値としては
Cex/Eを用いている。当然ながらCex/Eが0に
近いほど一対のイメージセンサーアレイ出力の一致度が
高く信頼性が高いことになる。
【0014】なお、情報量Eの代わりに一対のイメージ
センサーアレイ出力の一方についてコントラストを算出
し、これを用いて信頼性判定を行うこともある。そして
信頼性ありと判定されるとデフォーカス量DFに基づく
撮影レンズ100の駆動、あるいは表示を行う。以上に
説明した(1)〜(11)式の相関演算、補間演算、条
件判定をまとめて焦点検出演算と呼ぶことにする。
【0015】また撮影レンズ100の合焦状態ではシフ
ト量Lがほぼ0の時に一対のデータが一致するように構
成するのが一般的であるため、撮影レンズ100が合焦
したときに被写体像がイメージセンサーアレイA列、B
列のシフト量L=0における初項k0から最終項r0の
範囲に形成されていなければその被写体に撮影レンズ1
00を合焦させることはできない。したがって焦点検出
を行う領域は初項k0と最終項r0によって決定される
ことになる。以後、シフト量L=0における初項k0と
最終項r0間のデータ範囲を演算範囲と呼び、撮影画面
上で演算範囲に相当する領域に被写体が有ればその被写
体に対する焦点検出を行うことになるのでこの領域が焦
点検出領域となる。カメラのファインダースクリーン上
には焦点検出領域が図13に示す撮影画面中央の実線部
のように焦点検出枠として表示されており、撮影者はこ
の検出枠に被写体が入るように構図を決めることによっ
て所望の被写体に撮影レンズを合焦させることができ
る。
【0016】ところで、このような焦点検出装置におい
て、距離の異なる複数の被写体がイメージセンサーアレ
イに結像した場合には一対の出力信号のずれ量がイメー
ジセンサーアレイの位置によって異なるため、一対のイ
メージセンサーアレイ出力が一致するようなシフト量は
存在せず、上述したCexは大きな値になる。したがっ
て、Cex/Eは(11)式の条件を満たさず、焦点検
出不能となるおそれがある。
【0017】そこで、一対のイメージセンサーアレイ出
力をそれぞれ複数のブロックに分割することにより焦点
検出領域を細分化し、それぞれのブロックについて焦点
検出演算を行ってデフォーカス量Dfを算出し、複数の
ブロックの中で、たとえばデフォーカス量が最至近を示
すブロックや情報量Eが最大のブロックを選択し、その
ブロックのデフォーカス量を撮影レンズの焦点検出状態
とし、前述したデフォーカス量に基づく撮影レンズの駆
動、又は表示を行う方法が特開昭60−262004等
で開示されている。
【0018】なお、ブロックに分割するとは、前述の
(1)式の相関演算においてシフト量L=0における初
項k0と最終項r0の組を複数形成することに相当す
る。例えば、図23(a)に示すように、それぞれが4
6データからなる一対のイメージセンサーアレイをそれ
ぞれが8データから成る5個のブロックに分割して
(1)〜(11)式の焦点検出演算を行なう場合は、ブ
ロック1では(k0=4,r0=11)と設定し、同様
にブロック2、3、4、5ではそれぞれ(k0=12,
r0=19)、(k0=20,r0=27)、(k0=
28,r0=35)、(k0=36,r0=43)と設
定する。
【0019】また、図23(b)に示すように、同じ一
対のイメージセンサーアレイにおいて、ブロック1を
(k0=3,r0=16)、ブロック2を(k0=1
7,r0=30)、ブロック3を(k0=31,r0=
44)とすることにより、14データから成る3個のブ
ロックに分割でき、図23(a)の場合よりも広いブロ
ックを形成することができる。
【0020】ところが、ブロック分割の際にブロックの
境界位置を固定にすると、ブロックの境界に被写体のコ
ントラストが位置する場合には焦点検出不能となった
り、或いは不安定な演算結果が得られる場合がある。こ
のため、特開平2−135311では、ブロック境界近
傍における隣接データの差分の絶対値を算出し、差分の
絶対値が最小となる位置にブロックの境界を移動させる
という方法が開示されている。
【0021】以上の説明では、イメージセンサーアレイ
A列、B列の出力信号列a[1],...,a[n]、
b[1],...,b[n]そのものを焦点検出演算に
用いている。しかしながら、これらイメージセンサーア
レイ出力が被写体のナイキスト周波数より高い周波数成
分を含む場合や、A列とB列の出力にアンバランスがあ
る場合等は焦点検出を精度よく行なえないおそれがあ
る。そこで、出力信号列に対してフィルター演算処理を
施し、フィルター処理データを用いて焦点検出演算を行
う方法が本出願人より特開昭61−245123等によ
って開示されている。
【0022】例えば、ナイキスト周波数以上の高周波成
分を除去するフィルター演算処理は以下の(12),
(13)式で示され、A、B列の出力信号列a
[1],...,a[n]、b[1],...,b
[n]から高周波除去フィルター処理データPa
[1],...,Pa[n−2]、Pb
[1],...,Pb[n−2]を得ることができる。
【0023】
【数7】 Pa[i]=(a[i]+2×a[i+1]+a[i+2])/4 ・・・(12) Pb[i]=(b[i]+2×b[i+1]+b[i+2])/4 ・・・(13) なお、(12),(13)式において、i=1〜n−2
である。
【0024】こうして得られたフィルター処理データP
a[1],...,Pa[n−2]、Pb
[1],...,Pb[n−2]に対して例えば(1
4)式によってA列とB列の出力のアンバランスの影響
を除去するフィルター演算処理を施すと、DCカットフ
ィルター処理データFa[1],...,Fa[n−2
−2s]、Fb[1],...,Fb[n−2−2s]
を得ることができる。
【0025】
【数8】 Fa[i]=−Pa[i]+2×Pa[i+s]−Pa[i+2s] ・・・(14) Fb[i]=−Pb[i]+2×Pb[i+s]−Pb[i+2s] ・・・(15) なお、(14),(15)式において、i=1〜n−2
−2sである。
【0026】(14),(15)式において、sは1か
ら10程度の整数であり、このsが大きいほど被写体パ
ターンの低周波数成分がより抽出され、sが小さいほど
被写体パターンの高周波数成分がより抽出されることに
なる。
【0027】また、フィルター処理データの数はsが大
きいほど減少する。合焦状態付近では被写体像は高周波
数成分を多く含むのでsとしては比較的小さい値が好ま
しく、非合焦状態では被写体像はぼけて低周波数成分の
みとなるのでsは大きい方が好ましい。sが小さい場合
は低周波数成分はほとんど除去されてしまうのでデフォ
ーカス量が大きくて高周波数成分がない場合には検出不
能となる。よってこの場合には(1)式における最大シ
フト数lmaxをあまり大きくしても意味が無く、比較
的小さな値でよい。反対にsが大きい場合には低周波数
成分を抽出するためにデフォーカス量が大きくても検出
可能であるのでlmaxは比較的大きな値を設定する。
【0028】また、sの値が比較的大きいときには(1
4),(15)式で得られたDCカットフィルター処理
データFa[i]、Fb[i]をそれぞれ1データおき
に抜き出してデータ数を半分に間引くこともある。この
ようにすると、1つのデータで2素子分の幅を持つこと
になるので同じ焦点検出領域とするのに間引かない場合
と比べて半分の演算範囲で済む。また間引いた場合のシ
フト量は間引かない場合のシフト量の2倍に相当するの
で、最大シフト数を半分としても同じ大きさのデフォー
カス量を検出できる。
【0029】図18は低周波数成分のみの被写体の例で
あり、(a)は出力信号、(b)はs=2のフィルター
処理データ、(c)はs=8のフィルター処理データで
ある。また、図18はA列の出力信号列とB列の出力信
号列が重なっている状態、すなわち合焦状態を示すもの
とする。このように、s=2でのフィルター処理データ
はほとんどコントラストが無く平らであり、s=8とす
るとコントラストが十分となり信頼性のあるデフォーカ
ス量が得られる。
【0030】図18(c)において狭い演算範囲ce1
と広い演算範囲ce2を比較すると、広い演算範囲ce
2の方がコントラストを多く含むのでより精度よく焦点
検出を行なえる。すなわち、低周波成分を抽出するフィ
ルター処理データでは演算範囲を広くした方がよい。
【0031】図19は高周波成分のみからなる被写体の
場合であり、(a)から(c)のデータの種類は図18
と同じであり、合焦状態とする。この場合はs=2でコ
ントラストが十分となり信頼性のあるデフォーカス量を
得ることが出来る。図19(b)において、狭い演算範
囲ce1と広い演算範囲ce2を比較するとどちらも含
むコントラストは同じであるが、演算範囲を狭くした方
がノイズの影響を受けにくくなる。すなわち、演算範囲
があまり広いと、距離の異なる被写体が共に演算範囲内
に位置してしまう場合があり、このような場合には焦点
検出不能となるため、高周波数成分を抽出するフィルタ
ー処理データでは演算範囲を比較的狭くした方がよい。
【0032】図20は高低周波数成分を両方とも十分に
含む被写体の場合であり、(a)から(c)のデータの
種類は図18と同じであり、合焦状態とする。このパタ
ーンではsの値にかかわらず十分なコントラストが得ら
れる。またsが大きくなるにつれてパターンのコントラ
ストの分布範囲が広くなる。
【0033】図21はデフォーカス量が大きい場合を説
明する図であり、例えば一本の煙突のような被写体を見
たときの出力である。(a)から(c)のデータの種類
は図18と同じであり、実線がA列の出力信号列、破線
がB列の出力信号列を表す。このように、デフォーカス
量が大きい場合には高周波数成分をほとんど含まないた
め、s=2としたフィルター処理データではコントラス
トが得られない。一方、s=8としたフィルター処理デ
ータでは十分なコントラストを得ることができ、最大シ
フト数lmaxを十分に大きな値とすることでデフォー
カス量を精度よく求めることができる。
【0034】このように、被写体が含む周波数成分はそ
れぞれ異なるため、最初はsを2として高周波数成分を
抽出するフィルター処理データを出力し、このフィルタ
ー処理データを用いて(1)〜(11)式の焦点検出演
算を行なって信頼性のあるデフォーカス量を得られれば
終了し、得られない場合にはsを4として低周波数成分
を抽出するフィルター処理データを出力し、このフィル
ター処理データを用いて(1)〜(11)式によって焦
点検出演算を行なう、という具合に信頼性のあるデフォ
ーカス量が得られるまでsの値を増大させてフィルター
処理を切り換えていくという方法がある。
【0035】この方法によれば、最初は高周波成分を抽
出するので通常の被写体の合焦状態付近、例えば図20
のように高周波数成分を含むパターンの場合にはs=2
としたフィルター処理データでの焦点検出演算で信頼性
のあるデフォーカス量を得ることができるので短い演算
時間で焦点検出を行うことができる。被写体が人物の顔
等で低周波数成分のみを持つ場合、例えば図18のよう
なパターンの場合には低周波成分を抽出するフィルター
処理データによる焦点検出演算でデフォーカス量を得る
ことができる。
【0036】図21のようにデフォーカス量が大きい場
合には、低周波成分を抽出するフィルター処理データを
用いて最大シフト数lmaxを大きくして焦点検出演算
を行うことによってデフォーカス量を演算すればよい。
このようにすれば、合焦状態付近における演算時間を短
くでき、被写体が移動体の場合にも容易に追従でき、低
周波成分のみを含む被写体であっても合焦可能であり、
大きなデフォーカス量も検出することができる。また、
一般的には、高周波数成分を含む被写体のときに得られ
るデフォーカス量の方が低周波数成分のみを含む被写体
のときに得られるデフォーカス量よりも精度が良いの
で、高周波数成分を抽出するフィルター処理データによ
る焦点検出演算を最初に行うことにより精度の良いデフ
ォーカス量を得ることが出来る。
【0037】ブロック分割を行う焦点検出では、最初は
sを2として高周波数成分を抽出するフィルター処理デ
ータを出力し、このフィルター処理データを用いてブロ
ックごとに焦点検出演算を行ない、信頼性のあるデフォ
ーカス量が得られたブロックが存在すれば終了し、得ら
れない場合にはsを4として低周波数成分を抽出するフ
ィルター処理データを出力し、このフィルター処理デー
タを用いてブロックごとに焦点検出演算を行なう、とい
う具合に信頼性のあるデフォーカス量が得られるブロッ
クが存在するまでフィルター処理を切り換えていくとい
う方法が特開平6−82686で開示されている。
【0038】前述の特開平2−135311ではブロッ
ク境界近傍における隣接データ間の差分の絶対値を算出
し、差分の絶対値が最小となる位置がブロックの境界と
なるように境界位置を移動しているが、DC成分を完全
に除去するフィルター処理データを複数ブロックに分割
する際にはブロック境界近傍のデータと所定値との差分
の絶対値を算出し、差分の絶対値に基づいてブロック境
界位置を設定する方法が、特開平6−82686で開示
されている。
【0039】(14),(15)式のフィルター処理は
完全にDC成分を除去するものであるが、完全にDC成
分を除去するフィルター処理を施したデータを用いて焦
点検出演算を行うと偽合焦を生じる可能性がDC成分を
残したデータを用いた場合よりも高くなるという欠点が
ある。この欠点について図22(a)、(b)、
(c)、(d)を用いて説明する。図22(a)、
(b)は焦点検出領域の左から右へ向かって階段上に輝
度が変化する被写体を見た場合におけるイメージセンサ
ーアレイA、Bの出力信号である。この図において、
(a)のパターンと(b)のパターンは矢印の部分を重
ねることによって一致するので、イメージセンサーアレ
イAの出力はBの出力に対して左側にずれていることが
分かる。一方、図22(a)、(b)のデータに対して
DC成分を完全に除去するフィルター処理を施したデー
タが図22(c)、(d)であり、図22(a)、
(b)のデータとはDC成分のみが異なるためにDC成
分を完全に除去すると全く同一のデータになってしま
う。よって、これらのデータを用いて焦点検出演算を行
うと、既に一対のデータが相対的に一致しているので合
焦であると判断してしまう。
【0040】このように、DC成分を完全に除去するフ
ィルター処理を施すことによって、異なるパターンは互
いに似か寄る方向に変換されることになる。これは、前
述のようにブロック分割を行って演算範囲を狭くする場
合に特に顕著となる。そこで、(16),(17)式に
示すように完全にはDC成分を除去しないフィルター演
算処理(以下、DC減フィルター処理と呼ぶ)を行い、
DC減フィルター処理データQa[i]、Qb[i]を
得る方法が特開平6−82686で開示されている。
【0041】
【数9】 Qa[i]=−Pa[i]+4×Pa[i+y]−Pa[i+2y] ・・・(16) Qb[i]=−Pb[i]+4×Pb[i+y]−Pb[i+2y] ・・・(17) なお、i=1〜n−2−2yである。
【0042】ブロック分割を行ってそれぞれのブロック
で焦点検出演算を行う焦点検出装置において、複数のデ
フォーカスから最終的に一つのデフォーカス量を決定す
る方法としては、前述のように最至近を示すデフォーカ
ス量を選択する、或いは情報量Eが最大のブロックのデ
フォーカス量を選択するといった方法以外に、本出願人
による特開平2−178641、特開平4−23551
2がある。これらの公報に記載された方法は、所定の条
件を満たすブロックを基準ブロックとして選択し、基準
ブロックのデフォーカス量を基準デフォーカス量とし、
それぞれのデフォーカス量に関して基準デフォーカス量
との差分量に基づく重み付け係数決定を行い、これらの
重み付け係数を用いて複数のデフォーカス量を重み付け
平均することによって新たなデフォーカス量を算出する
ものである。ここで、基準ブロックとなる条件として
は、最も近距離を示すデフォーカス量を示すブロック等
である。例えば、差分量が小さいときには重み付けを係
数を大きくし、差分量が大きいときには重み付け係数を
小さくする。
【0043】この方法によれば、距離の異なる複数の被
写体が混在する場合には、前者のようにそれぞれの被写
体に関するデフォーカス量を得ることができ、壁等の平
面的な被写体の場合には全体を平均することになるので
安定したデフォーカス量を得ることが出来る。今、ブロ
ック数がh個の時、基準デフォーカス量がDfkであっ
て、ブロックjのデフォーカス量をDf[j]、情報量
EをE[j]とすると合成デフォーカス量Dfm、合成
情報量Emは数式10によって得られる。
【数10】 Dfm=Σ(Df[j]×E[j]×W[j]) /Σ(E[j]×W[j]) ・・・(18) Em=Σ(E[j]×W[j]) ・・・(19) なお、j=1〜hである。
【0044】重み付け係数W[j]は、DfkとDf
[j]の差分によって図25のように定まり、0から1
の値になる。ML、ULは所定値であってデフォーカス
量の差の絶対値がML以下ならW[j]は1となり、U
Lを越えると0となり、MLとULの間では直線的に変
化する。W[j]が0であればDf[j]を合成演算に
用いないことを示す。このようにして得た合成デフォー
カス量Dfmを最終デフォーカス量とする。MLの値は
30から50μm程度の値が好ましく、ULの値は80
から140μm程度が好ましい。
【0045】一方、被写体パターンが周期な繰り返しパ
ターンの場合には図24(a)、(b)に示すようなイ
メージセンサーアレイA、Bの出力信号が得られ、相関
量C[L]は図24(c)に示すように繰り返しパター
ンとなって極小値となる相関量が複数存在することにな
る。このため、本来は合焦位置に対応しない極小値を誤
って選ぶ可能性が大きく、デフォーカス状態であるにも
かかわらず合焦状態であると誤って判断してしまう、い
わゆる偽合焦を生じる場合がある。
【0046】そこで、特開平2−238415では相関
量C[L]の極小値の数に基づいて被写体が周期的なパ
ターンを持つことを判定し、警告を発している。また、
特開平6−94987では極小値である相関量を与える
シフト量から所定のシフト数離れたシフト量における相
関量と、所定のシフト数離れたシフト量の近くのシフト
量における相関量とに基づいて被写体が周期パターンで
あることを判定し、周期被写体と判定されたブロックは
信頼性があるデフォーカス量が得られたとしても焦点検
出不能としている。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】このような焦点検出装
置における第1の問題点について説明する。図29は人
物の顔等の低周波数成分からなる被写体の背景に高周波
数成分を含む被写体が混在した場合の一対に出力信号列
の内の一方であり、図中に示した被写体Ob1が人物の
顔、被写体Ob2が背景である。このような場合に前述
のようにブロック分割を行う焦点検出において最初は高
周波数成分を抽出するフィルター処理データを出力し、
このフィルター処理データを用いてブロックごとに焦点
検出演算を行なって信頼性のあるデフォーカス量を得ら
れたブロックが存在すれば終了し、得られない場合には
低周波数成分を抽出するフィルター処理データを出力
し、このフィルター処理データを用いてブロックごとに
焦点検出演算を行なう、という具合に信頼性のあるデフ
ォーカス量が得られるブロックが存在するまでフィルタ
ー処理を切り換えていく方式を適用した場合を考える。
人物の顔は低周波数成分のみからなるので最初の高周波
数成分を抽出するフィルター処理データによる焦点検出
演算において被写体Ob1に相当するブロックでは信頼
性のあるデフォーカス量は得られない。しかし背景は高
周波数成分を含むので被写体Ob2に相当するブロック
で信頼性のあるデフォーカス量が得られる。したがって
この時点で演算処理は終了し、背景に関するデフォーカ
ス量だけが得られているので撮影レンズ100が人物で
はなく背景に合焦することになる。
【0048】第2の問題は完全に周期である被写体の場
合であり、特開平6−94987では周期被写体と判定
されたブロックは信頼性があるデフォーカス量が得られ
たとしても焦点検出不能としている。このようにすると
完全に周期である被写体、例えば窓が周期的に並んでい
るビル等に対しては焦点検出不能となってしまう。
【0049】第3の問題点は基準ブロックに基づく重み
付け係数設定、合成処理であり、基準となるブロックの
情報量がさほどには多くない場合には基準デフォーカス
量自体がばらつくので各ブロックの重み付け係数が不安
定となり安定した最終的なデフォーカス量を得ることが
出来ない。
【0050】第4の問題はDC減フィルター処理データ
のように完全にはDC成分を完全には除去していないデ
ータを用いる場合に生じる問題であり、これを図26を
用いて説明する。図26(a)は輝度が緩やかに変化す
る被写体の時のDC減フィルター処理データであり、合
焦状態なのでQa[i]とQb[i]は重なっているこ
ととする。この状態でイメージセンサー2の出力信号a
[i]、b[i]に僅かなバランス乱れが生じて(b)
のようなDC減フィルター処理データとなったとする。
図中、破線はQb[i]、実線はQa[i]とする。す
るとあたかもQa[i]がQb[i]に対して右側へズ
レたデータとなり、焦点検出演算ではこのズレ量を算出
してデフォーカス量を得るので合焦状態では無いことを
表すデフォーカス量が算出される。図27のように輝度
が緩やかに変化する場合での輝度に分布にピークがあっ
て山状のデータであればバランスが乱れても輝度のピー
クとなる位置を境にQa[i]、Qb[i]は逆方向に
ずれるので互いに打ち消し合うため影響は少ない。しか
し、ブロック分割を行う場合には、センサー全体として
は問題なくても複数のブロックの中のいずれかのブロッ
クの範囲内のパターンがに問題が生じる場合がある。例
えば図28のようにブロック4の範囲内において輝度が
緩やかに変化し、山状でないパターンであるのでブロッ
ク4で算出されるデフォーカス量は精度の低いものにな
り、最終的なデフォーカス量が不安定なものとなる可能
性がある。
【0051】本発明の目的は、撮影画面内に低周波成分
のみからなる被写体と高周波成分を含む被写体とが混在
する場合でも、各被写体のデフォーカス量を精度よく算
出できるようにした焦点検出装置を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、完全に周期的な被写体
に対しても焦点検出を行えるようにした焦点検出装置を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、被写
体像のコントラストを考慮に入れることで焦点検出演算
の精度を向上させた焦点検出装置を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、被写体が苦手被写体で
あるか否かを判定し、苦手被写体の場合には焦点検出を
行う条件を厳しくすることによって焦点検出演算の精度
を向上させた焦点検出装置を提供することにある。
【0052】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1に対応
づけて本発明を説明すると、本発明は、複数の光電変換
素子からなり、被写体像の光強度分布に応じた信号列を
出力する光電変換素子列2と、撮影レンズ100を通過
した被写体からの光束を光電変換素子列2に導き、光電
変換素子列2上に被写体像を結像する焦点検出光学系1
と、光電変換素子列2から出力された信号列の中からそ
れぞれ異なる周波数成分を抽出する複数のフィルター演
算処理を有し、複数のフィルター演算処理のうちいずれ
かを信号列に対して行ない、その演算処理結果であるフ
ィルター処理データを出力するフィルター処理手段3a
と、出力されたフィルター処理データを焦点検出演算の
単位となるブロックに分割する演算範囲設定手段3b
と、フィルター処理データに基づいてブロックごとにデ
フォーカス量を算出し、算出されたデフォーカス量の信
頼性を判定する焦点検出演算手段3eと、光電変換素子
列2から出力された信号列をブロックを境界にして複数
の領域に分割し、複数の領域のそれぞれの領域ごとに、
領域の中に含まれるブロックのうち少なくとも一つにつ
いて信頼性が高いと判定されると領域を焦点検出可能と
判断するようにし、複数の領域のすべてについて焦点検
出可能と判定されると、フィルター処理手段3a、演算
範囲設定手段3bおよび焦点検出演算手段3eの動作を
禁止する演算終了判定手段3gと、演算終了判定手段3
gによって複数の領域のすべてについて焦点検出可能と
判定されると、各ブロックごとに算出されたデフォーカ
ス量を合成して撮影レンズ100の最終的な焦点調節状
態を決定するデフォーカス量合成手段3jとを備えるこ
とにより、上記目的は達成される。請求項2に記載の発
明は、高周波数成分を抽出するフィルター演算処理から
低周波数成分を抽出するフィルター演算処理へと、抽出
される周波数成分が高い順に前記複数のフィルター演算
処理を行なうようにフィルター処理手段3aを構成する
ものである。
【0053】請求項3に記載の発明は、それぞれ複数の
光電変換素子からなり、被写体像の光強度分布に応じた
信号列を出力する一対の光電変換素子列2と、撮影レン
ズ100に入射された被写体からの光束を分離して一対
の光電変換素子列に導き、一対の光電変換素子列上に被
写体像を結像する焦点検出光学系1と、一対の光電変換
素子列2から出力された一対の信号列を焦点検出演算の
単位となるブロックにそれぞれ分割する演算範囲設定手
段3bと、一対の信号列を相対的にシフトさせて一対の
信号列の相関量をブロックごとに演算し、ブロックごと
に演算されるデフォーカス量の信頼性を相関量に基づい
て判定する焦点検出演算手段3eと、一対の信号列が周
期的なパターン信号であるか否かをブロックごとに判定
する周期被写体判定手段3fと、周期被写体判定手段3
fによって周期的なパターン信号ではないと判定され、
かつデフォーカス量の信頼性が高いと判定されたブロッ
クが少なくとも一つ存在する場合には、そのブロックの
中の一つを基準ブロックとして設定し、デフォーカス量
の信頼性が高いと判定されたブロックのすべてが周期被
写体判定手段3fによって周期的なパターン信号である
と判定された場合には、そのブロックの中でデフォーカ
ス量が最も小さいブロックを基準ブロックとして設定す
る基準ブロック設定手段3hと、設定された基準ブロッ
クに基づいて撮影レンズ100の最終的な焦点調節状態
を決定するデフォーカス量合成手段3jとを備えること
により、上記目的は達成される。請求項4に記載の発明
は、請求項3に記載された焦点検出装置において、一対
の光電変換素子列2から出力された一対の信号列に対し
てフィルター演算処理を行い、所定の周波数信号成分か
らなるフィルター処理データを出力するフィルター処理
手段3aを備え、フィルター処理データをブロックに分
割するように演算範囲設定手段3bを構成し、フィルタ
ー処理データに基づいて信頼性が高いか否かを判定する
ように焦点検出演算手段3eを構成し、フィルター処理
データが周期的なパターン信号であるか否かを判定する
ように周期被写体判定手段3fを構成するものである。
【0054】請求項5に記載の発明は、複数の光電変換
素子からなり、被写体像の光強度分布に応じた信号列を
出力する光電変換素子列2と、撮影レンズ100を通過
した被写体からの光束を光電変換素子列2に導き、光電
変換素子列2上に被写体像を結像する焦点検出光学系1
と、光電変換素子列2から出力された信号列を焦点検出
演算の単位となるブロックに分割する演算範囲設定手段
3bと、信号列に基づいて被写体像のコントラストに関
する値およびデフォーカス量をブロックごとに算出し、
コントラストに関する値に基づいてデフォーカス量の信
頼性を判定する焦点検出演算手段3eと、信頼性が高い
と判定されたブロックの中の一つを基準ブロックとして
設定する基準ブロック設定手段3hと、基準ブロックの
デフォーカス量および基準ブロックのコントラストに関
する値に基づいて、ブロックごとに算出したデフォーカ
ス量を修正するための重み付け係数を設定する重み付け
係数設定手段3iと、設定された重み付け係数に基づい
てデフォーカス量を重み付け平均し、重み付け平均され
たデフォーカス量に基づいて撮影レンズ100の最終的
な焦点調節状態を決定するデフォーカス量合成手段3j
とを備えることにより、上記目的は達成される。請求項
6に記載の発明は、請求項5に記載された焦点検出装置
において、一対の光電変換素子列2から出力された一対
の信号列に対してフィルター演算処理を行い、所定の周
波数信号成分からなるフィルター処理データを出力する
フィルター処理手段3aを備え、フィルター処理データ
をブロックに分割するように演算範囲設定手段3bを構
成し、フィルター処理データに基づいて信頼性が高いか
否かを判定するように焦点検出演算手段3eを構成する
ものである。
【0055】請求項7に記載の発明は、それぞれ複数の
光電変換素子からなり、被写体像の光強度分布に応じた
信号列を出力する一対の光電変換素子列2と、撮影レン
ズ100に入射された被写体からの光束を分離して一対
の光電変換素子列に導き、一対の光電変換素子列上に被
写体像を結像する焦点検出光学系1と、一対の光電変換
素子列2から出力された一対の信号列を焦点検出演算の
単位となるブロックにそれぞれ分割する演算範囲設定手
段3bと、分割されたブロックは焦点検出が困難である
ことを示す苦手被写体ブロックであるか否かを、一対の
信号列のうち少なくとも一方に基づいてブロックごとに
判定する被写体パターン判定手段3cと、被写体パター
ン判定手段3cによって苦手被写体ブロックであると判
定されると、苦手被写体ブロックでないと判定された場
合に比べてデフォーカス量の信頼性を判断する基準とな
るしきい値を厳しい値に設定するしきい値設定手段3d
と、一対の信号列を相対的にシフトさせ、シフトさせた
一対の信号列の相関量をブロックごとに演算し、相関量
に基づいてブロックごとにデフォーカス量を演算し、デ
フォーカス量の信頼性をしきい値に基づいて判定する焦
点検出演算手段3eとを備えることにより、上記目的は
達成される。請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
された焦点検出装置において、一対の光電変換素子列2
から出力された一対の信号列に対してフィルター演算処
理を行い、DC成分を完全には除去しないようにDC成
分を減少させたフィルター処理データを出力するフィル
ター処理手段3aを備え、フィルター処理データをブロ
ックに分割するように演算範囲設定手段3bを構成し、
フィルター処理データに基づいて苦手被写体ブロックで
あるか否かを判定するように被写体パターン判定手段3
cを構成し、フィルター処理データに基づいて演算した
デフォーカス量の信頼性を判定するように焦点検出演算
手段3eを構成するものである。
【0056】請求項9に記載の発明は、それぞれ複数の
光電変換素子からなり、被写体像の光強度分布に応じた
信号列を出力する一対の光電変換素子列2と、撮影レン
ズ100に入射された被写体からの光束を分離して一対
の光電変換素子列に導き、一対の光電変換素子列上に被
写体像を結像する焦点検出光学系1と、一対の光電変換
素子列2から出力された一対の信号列の少なくとも一部
を焦点検出演算領域として設定する演算範囲設定手段3
bと、焦点検出演算領域は焦点検出が困難であることを
示す苦手被写体であるか否かを、一対の信号列のうち少
なくとも一方に基づいて判定する被写体パターン判定手
段3cと、被写体パターン判定手段3cによって苦手被
写体であると判定されると、苦手被写体でないと判定さ
れた場合に比べてデフォーカス量の信頼性を判断する基
準となるしきい値を厳しい値に設定するしきい値設定手
段3dと、一対の信号列を相対的にシフトさせ、シフト
させた一対の信号列の相関量を演算し、相関量に基づい
てデフォーカス量を演算し、デフォーカス量の信頼性を
しきい値に基づいて判定する焦点検出演算手段3eとを
備えることにより、上記目的は達成される。請求項10
に記載の発明は、請求項9に記載された焦点検出装置に
おいて、一対の光電変換素子列2から出力された一対の
信号列に対してフィルター演算処理を行い、DC成分を
完全には除去しないようにDC成分を減少させたフィル
ター処理データを出力するフィルター処理手段3aを備
え、フィルター処理データの少なくとも一部を焦点検出
演算領域として設定するように演算範囲設定手段3bを
構成し、フィルター処理データに基づいて苦手被写体で
あるか否かを判定するように被写体パターン判定手段3
cを構成し、焦点検出演算手段3eはフィルター処理デ
ータに基づいて信頼性が高いか否かを判定するように焦
点検出演算手段3eを構成するものである。
【0057】
【作用】請求項1に記載の発明のフィルター処理手段3
aでは、光電変換素子列2から出力された信号列に対し
て複数のフィルター演算処理のうちいずれかを行なって
所定の周波数成分からなるフィルター処理データを出力
する。演算範囲設定手段3bはこのフィルター処理デー
タをブロックに分割し、焦点検出演算手段3eは各ブロ
ックごとにデフォーカス量を算出してそのデフォーカス
量の信頼性を判定する。演算終了判定手段3gは、光電
変換素子列2から出力された信号列をブロックを境界に
して複数の領域に分割し、各領域の中に含まれるブロッ
クのうち少なくとも一つについて信頼性が高いと判定さ
れるとその領域を焦点検出可能と判断するようにし、複
数の領域のすべてについて焦点検出可能と判定される
と、フィルター処理手段3a、演算範囲設定手段3bお
よび焦点検出演算手段3eの動作を禁止する。例えば図
29において右、中央、左の3つの領域に分けた場合を
考える。まず高周波数成分を抽出するフィルター処理デ
ータによる焦点検出演算で右領域は被写体Ob2がある
ために検出可能となる。左、中央領域では被写体Ob1
が低周波数成分のみから成るために検出不能となり、こ
れらの領域では引き続き低周波数成分を抽出するフィル
ター処理データによる焦点検出が行われ、これによって
被写体Ob1に関するデフォーカス量を得ることがで
き、左、中央領域は検出可能となり、演算終了判定手段
3gによって以後のフィルター処理手段3a、演算範囲
設定手段3b、焦点検出演算手段3eの動作が禁止さ
れ、一連の動作を終了する。このように低周波数成分の
みからなる被写体と、高周波数成分を含む被写体とが混
在する場合であっても、それぞれの被写体のデフォーカ
ス量を得ることが出来る。請求項2に記載の発明のフィ
ルター処理手段3aは、複数のフィルター演算処理のう
ち高周波数成分を抽出するフィルター演算処理を低周波
数成分を抽出するフィルター演算処理よりも先に行う。
【0058】請求項3に記載の発明の演算範囲設定手段
3bでは、一対の光電変換素子列2から出力された一対
の信号列を焦点検出演算の単位となるブロックにそれぞ
れ分割し、焦点検出演算手段3eでは、一対の信号列を
相対的にシフトさせて一対の信号列の相関量をブロック
ごとに演算し、ブロックごとに演算されるデフォーカス
量の信頼性を相関量に基づいて判定する。基準ブロック
設定手段3hでは、周期被写体判定手段3fによって周
期的なパターン信号ではないと判定され、かつデフォー
カス量の信頼性が高いと判定されたブロックが少なくと
も一つ存在する場合には、そのブロックの中の一つを基
準ブロックとして設定し、デフォーカス量の信頼性が高
いと判定されたブロックのすべてが周期被写体判定手段
3fによって周期的なパターン信号であると判定された
場合には、そのブロックの中でデフォーカス量が最も小
さいブロックを基準ブロックとして設定し、この基準ブ
ロックに基づいてデフォーカス量合成手段3jは最終的
な焦点調節状態を決定するため、撮影レンズ100が非
常に大きくデフォーカスしていなければ完全な周期的な
被写体であっても焦点検出可能となり、撮影者が完全な
周期的な被写体と同程度の距離の被写体に対して撮影レ
ンズ100を合焦させてから完全な周期的な被写体に対
して焦点検出動作を行う、或いは手動で大まかに撮影レ
ンズを合焦位置近傍へ移動してから完全な周期的な被写
体に対して焦点検出動作を行うことにより、完全な周期
的な被写体に対して焦点検出が可能となる。また、周期
ブロックではない検出可能ブロックがある場合には周期
ブロックは基準ブロックとはせずに周期ブロックではな
い検出可能ブロックの中から基準ブロックを選択するよ
うにしたので、偽合焦を生じる事はない。請求項4に記
載の発明のフィルター処理手段3aは、一対の光電変換
素子列2から出力された一対の信号列に対してフィルタ
ー演算処理を行い、所定の周波数信号成分からなるフィ
ルター処理データを出力し、演算範囲設定手段3bはフ
ィルター処理データをブロックに分割し、焦点検出演算
手段3eはフィルター処理データに基づいて信頼性が高
いか否かを判定し、周期被写体判定手段3fはフィルタ
ー処理データが周期的なパターン信号であるか否かを判
定する。
【0059】請求項5に記載の発明の演算範囲設定手段
3bでは、光電変換素子列2から出力された信号列を焦
点検出演算の単位となるブロックに分割し、焦点検出演
算手段3eでは、信号列に基づいて被写体像のコントラ
ストに関する値およびデフォーカス量をブロックごとに
算出し、コントラストに関する値に基づいてデフォーカ
ス量の信頼性を判定する。基準ブロック設定手段3hで
は、信頼性が高いと判定されたブロックの中の一つを基
準ブロックとして設定し、重み付け係数設定手段3i
は、基準ブロックのデフォーカス量および基準ブロック
のコントラストに関する値に基づいて、ブロックごとに
算出したデフォーカス量を重み付け平均するための重み
付け係数を設定し、デフォーカス量合成手段3jでは、
設定された重み付け係数に基づいてデフォーカス量を重
み付け平均する。例えば図25において、基準ブロック
のコントラストに関する値が小さい場合には、重み付け
係数設定手段3iは図示の数値ML,ULを大きくする
ため、重み付け係数が0にならない範囲が広くなって重
み付け係数が0でないブロックが増え、デフォーカス量
合成手段3jが合成するデフォーカス量が多くなり、最
終的に求められる焦点調節状態の精度が向上する。請求
項6に記載の発明のフィルター処理手段3aは、一対の
光電変換素子列2から出力された一対の信号列に対して
フィルター演算処理を行い、所定の周波数信号成分から
なるフィルター処理データを出力し、演算範囲設定手段
3bはフィルター処理データをブロックに分割し、焦点
検出演算手段3eはフィルター処理データに基づいて信
頼性が高いか否かを判定する。
【0060】請求項7に記載の発明の演算範囲設定手段
3bでは、一対の光電変換素子列2から出力された一対
の信号列を焦点検出演算の単位となるブロックにそれぞ
れ分割し、被写体パターン判定手段3cでは、分割され
たブロックは焦点検出が困難であることを示す苦手被写
体ブロックであるか否かを、一対の信号列のうち少なく
とも一方に基づいてブロックごとに判定し、しきい値設
定手段3dでは、被写体パターン判定手段3cによって
苦手被写体ブロックであると判定されると、苦手被写体
ブロックでないと判定された場合に比べてデフォーカス
量の信頼性を判断する基準となるしきい値を厳しい値に
設定し、焦点検出演算手段3eでは、一対の信号列を相
対的にシフトさせ、シフトさせた一対の信号列の相関量
をブロックごとに演算し、相関量に基づいてブロックご
とに演算したデフォーカス量の信頼性をしきい値を用い
て判定する。これにより、苦手被写体の場合には、焦点
検出可能と判断されにくくなり、デフォーカス量の精度
が低下することはない。請求項8に記載の発明のフィル
ター処理手段3aでは、一対の光電変換素子列2から出
力された一対の信号列に対してフィルター演算処理を行
い、DC成分を完全には除去しないようにDC成分を減
少させたフィルター処理データを出力し、演算範囲設定
手段3bではフィルター処理データをブロックに分割
し、被写体パターン判定手段3cでは、フィルター処理
データに基づいて苦手被写体ブロックであるか否かを判
定し、焦点検出演算手段3eではフィルター処理データ
に基づいて信頼性が高いか否かを判定する。
【0061】請求項9に記載の発明の演算範囲設定手段
3bでは、一対の光電変換素子列2から出力された一対
の信号列の少なくとも一部を焦点検出演算領域として設
定し、被写体パターン判定手段3cでは、焦点検出演算
領域は焦点検出が困難であることを示す苦手被写体であ
るか否かを、一対の信号列のうち少なくとも一方に基づ
いて判定し、しきい値設定手段3dでは、被写体パター
ン判定手段3cによって苦手被写体であると判定される
と、苦手被写体でないと判定された場合に比べてデフォ
ーカス量の信頼性を判断する基準となるしきい値を厳し
い値に設定し、焦点検出演算手段3eでは、一対の信号
列を相対的にシフトさせ、シフトさせた一対の信号列の
相関量を演算し、相関量に基づいて演算したデフォーカ
ス量の信頼性をしきい値を用いて判定する。これによ
り、苦手被写体の場合には、焦点検出可能と判断されに
くくなり、デフォーカス量の精度が低下することはな
い。請求項10に記載の発明のフィルター処理手段3a
では、一対の光電変換素子列2から出力された一対の信
号列に対してフィルター演算処理を行い、DC成分を完
全には除去しないようにDC成分を減少させたフィルタ
ー処理データを出力し、演算範囲設定手段3bではフィ
ルター処理データの少なくとも一部を焦点検出演算領域
として設定し、被写体パターン判定手段3cでは、フィ
ルター処理データに基づいて苦手被写体であるか否かを
判定し、焦点検出演算手段3eではフィルター処理デー
タに基づいて信頼性が高いか否かを判定する。
【0062】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0063】
【実施例】図1は本発明の焦点検出装置の一実施例の構
成図である。図1の1は撮影レンズ100を通過した被
写体からの光束をイメージセンサー2に導く焦点検出光
学系であり、例えば前述の図14の視野マスク200、
フィールドレンズ300、絞り開口部401、402、
再結像レンズ501、502から成る。2は複数の光電
変換素子からなるイメージセンサーアレイを一対有する
イメージセンサーである。本実施例のイメージセンサー
2は、52個の光電変換素子からなる一対のイメージセ
ンサーアレイA列、B列を有する。そして、イメージセ
ンサーアレイA列、B列からは、それぞれ52個のデー
タからなる出力信号列a[i]、b[i]が出力され
る。
【0064】3は演算処理回路であり、フィルター処理
回路3aと、演算範囲設定回路3bと、被写体パターン
判定回路3cと、しきい値設定回路3dと、焦点検出演
算回路3eと、周期被写体判定回路3fと、演算終了判
定回路3gと、基準ブロック設定回路3hと、重み付け
係数設定回路3iと、合成実行回路3jとを含む。
【0065】フィルター処理回路3aは、イメージセン
サー2が出力する出力信号列a[i]、b[i]に対し
て、(12)〜(17)式によるフィルター処理を施し
てDCカットフィルター処理データFa[i]およびF
b[i]、DC減フィルター処理データQa[i]およ
びQb[i]を出力する。
【0066】出力信号列a[i]、b[i]はそれぞれ
52個のデータからなるので、(12),(13)式の
演算を行なうことにより、それぞれ50個の高周波成分
カットフィルター処理データPa[i]、Pb[i]と
なる。(14),(15)式によるDCカットフィルタ
ー演算処理はs=2、4、8の3種類を備える。以後、
s=2、4、8の時のDCカットフィルター演算処理を
それぞれ第1フィルター演算処理、第2フィルター演算
処理、第3フィルター演算処理と呼び、それぞれのフィ
ルター演算処理によって得られるフィルター処理データ
を第1フィルター処理データF1a[i]、F1b
[i]、第2フィルター処理データF2a[i]、F2
b[i]、第3フィルター処理データF3a[i]、F
3b[i]と呼ぶことにする。
【0067】第1フィルター処理データF1a[i]、
F1b[i]のデータ数はそれぞれ46個、第2フィル
ター処理データF2a[i]、F2b[i]のデータ数
はそれぞれ42個、第3フィルター処理データF3a
[i]、F3b[i]のデータ数はそれぞれ34個であ
る。(16),(17)式によるDC減フィルター演算
処理はy=2の1種類のみが用意され、それぞれ46個
のDC減フィルター処理データQa[i]、Qb[i]
が出力される。
【0068】図1に示す演算範囲設定回路3bはフィル
ター演算処理の種類に応じて初項、最終項を定めること
により演算範囲を決定する。DC減フィルター処理デー
タでは、図12(a)に示すようにブロック1からブロ
ック6の6つのブロックに分割し、基準初項kb
[j]、基準最終項rb[j]をブロックごとに(2
0)〜(25)式のように設定する。
【数11】 ブロック1の時・・・・kb[1]= 3, rb[1]= 9 ・・・(20) ブロック2の時・・・・kb[2]=10, rb[2]=16 ・・・(21) ブロック3の時・・・・kb[3]=17, rb[3]=23 …(22) ブロック4の時・・・・kb[4]=24, rb[4]=30 …(23) ブロック5の時・・・・kb[5]=31, rb[5]=37 …(24) ブロック6の時・・・・kb[6]=38, rb[6]=44 …(25)
【0069】そして、DC減フィルター処理データのパ
ターンと、これらの基準初項kb[j]、基準最終項r
b[j]とに基づいて、コントラストのある部分とブロ
ックの境界位置がなるべく重ならないように初項k0
[1],...,k0[6]と最終項r0
[1],...,r0[6]とを設定する。設定方法は
特開平2−135311と同様にブロック境界近傍、r
b[j]とkb[j+1]の近傍のデータについて隣接
するデータの差の絶対値を算出し、差の絶対値が最小と
なる部分がブロックの境界となるようする。詳細な説明
はここでは省略する。
【0070】第1フィルター処理データでは、図12
(b)に示すようにブロック7からブロック12の6つ
のブロックに分割し、基準初項kb[j]、基準最終項
rb[j]をブロックごとに(26)〜(31)式のよ
うに設定する。
【数12】 ブロック7の時・・・・kb[ 7]= 3, rb[ 7]= 9 …(26) ブロック8の時・・・・kb[ 8]=10, rb[ 8]=16 …(27) ブロック9の時・・・・kb[ 9]=17, rb[ 9]=23 …(28) ブロック10の時・・kb[10]=24, rb[10]=30 …(29) ブロック11の時・・kb[11]=31, rb[11]=37 …(30) ブロック12の時・・kb[12]=38, rb[12]=44 …(31)
【0071】そして、特開平6−82686で開示され
ているように、ブロック境界近傍、即ちrb[j]とk
b[j+1]の近傍のデータと所定値との差の絶対値を
算出し、差の絶対値に基づいて初項k0
[7],...,k0[12]、最終項r0
[7],...,r0[12]を設定する。詳細な説明
はここでは省略する。
【0072】第2フィルター処理データでは、図12
(c)に示すようにブロック13からブロック15の3
つのブロックに分割し、基準初項kb[j]、基準最終
項rb[j]をブロックごとに(32)〜(34)式の
ように設定する。
【数13】 ブロック13の時・・kb[13]= 3, rb[13]=15 …(32) ブロック14の時・・kb[14]=16, rb[14]=27 …(33) ブロック15の時・・kb[15]=28, rb[15]=40 …(34)
【0073】そして、第2フィルター処理データのパタ
ーンと、これらの基準初項kb[j]、基準最終項rb
[j]とに基づいて第1フィルター処理データの場合と
同様にして初項k0[13]、k0[14]、k0[1
5]、最終項r0[13]、r0[14]、r0[1
5]を設定する。
【0074】第3フィルター処理データでは、図12
(d)に示すように1つのブロック16が設定されてお
り、(35)式のように演算範囲を設定する。
【数14】 k0[16]=4, r0[16]=31 ・・・(35)
【0075】第3フィルター処理データでは、パターン
に基づくブロック境界位置設定は行わない。図1に示す
被写体パターン判定回路3cは、隣接するデータ間の差
の絶対値と、コントラストと、最大値と最小値の差(ピ
ークトゥピークと呼ぶ)とをブロックごとに算出し、こ
れらの算出値に基づいてブロック内の被写体パターンが
焦点検出演算において苦手とされるパターンか否かを一
対のDC減フィルター処理データQa[i]、Qb
[i]の内の一方を用いて(ここではQa[i]を用い
ることとする)判定する。この被写体パターン判定の動
作を図11を用いて説明する。
【0076】図11のステップS901では、(36)
式に基づいて隣接データ間の差分の絶対値をブロックご
とに算出し、算出された値のうち最大値GsMax
[j]を検出する。なお、(36)式のjは各ブロック
を識別する変数である。
【数15】 GsMax[j]=Max{|Qa[i]−Qa[i+t]|} ・・・(36) ここで、i=k0[j]〜r0[j]−tであり、tの
値としては1から4程度の整数が好ましい。
【0077】ステップS902では、(37)式によっ
てコントラストCnt[j]を算出する。
【数16】 Cnt[j]=Σ|Qa[i]−Qa[i+t]| ・・・(37) ここで、i=k0[j]〜r0[j]−tであり、tの
値としては1から4程度の整数が好ましい。ただし、
(36)式のtと同一である必要はない。
【0078】ステップS903では、(38)式によっ
てピークトゥピークPtP[j]を算出する。
【数17】 PtP[j]=Max{Qa[i]}−Min{Qa[i]} …(38) ここで、i=k0[j]〜r0[j]である。
【0079】ステップS904では、最大値GsMax
[j]が(39)式に示す条件を満たすか否かの判定を
行い、満たす場合にはステップS905へ進み、満たさ
ない場合にはステップS907へ進む。
【数18】 GsMax[j]<Gs1 ・・・(39) ここで、Gs1は所定の定数であり、しきい値E1aの
1/3から1/2程度の値が好ましい。
【0080】ステップS905では、コントラストCn
t[j]とピークトゥピークPtP[j]が(40)式
に示す条件を満たすか否かの判定を行い、満たす場合に
はステップ906へ進み、満たさない場合にはステップ
S907へ進む。
【数19】 Cnt[j]<Cp×PtP[j] ・・・(40) ここで、Cpは所定の係数であり、1から2程度の値が
好ましい。
【0081】ステップS906では、j番目のブロック
(以下、ブロックjと呼ぶ)は焦点検出が困難なブロッ
ク(以下、苦手被写体と呼ぶ)であると判定して動作を
終了する。ステップS907では、ブロックjは苦手被
写体ではなく、通常の被写体であると判定して動作を終
了する。
【0082】このような動作により、例えば図28のブ
ロック2は傾きがなだらかなのでGsMaxの値は小さ
くなり、(39)式の条件は満たす。しかし、パターン
が山状なため、Cnt[j]はPtP[j]の約2倍と
なり、(40)式を満たさず、苦手被写体ブロックとは
ならない。
【0083】一方、ブロック6は単調減少的なパターン
であり、Cnt[j]とPtP[j]はほぼ等しくなる
ので(40)式の条件を満たす。しかし、急激にデータ
が変化するパターンなのでGsMax[j]は大きい値
となり、(39)式を満たさず、苦手被写体ブロックと
はならない。また、ブロック4は急激な変化が無く、単
調増加的なパターンなので苦手被写体ブロックと判定さ
れる。苦手被写体であると判定されたブロックは、後述
するしきい値設定回路3dにおいてしきい値E1を苦手
被写体ではない場合に対して厳しく設定される。
【0084】図1に示すしきい値設定回路3dは、(1
1)式と後述する(52)式に示す判定に用いるしきい
値E1、E2、G1、G2を設定する。これらの値はフ
ィルター演算処理の種類によって異なり、DC減フィル
ター処理データではブロックによっても異なる場合があ
る。以下、図7を用いてしきい値設定の動作を説明す
る。
【0085】ステップS501では、演算処理を行って
いるフィルター処理データがDC減フィルター処理デー
タであるか否かを判定し、DC減フィルター処理データ
である場合にはステップS502へ進み、その他のフィ
ルター処理データの場合にはステップS505へ進む。
ステップS502では、(41)式に基づいてしきい値
を設定する。
【数20】 E1=Ea1、E2=Ea2、G1=Ga1、G2=Ga2 …(41)
【0086】ステップS503では、対象となるブロッ
クが苦手被写体であるか否かを判定する。この判定は、
前述した被写体パターン判定回路3cの判定結果によっ
て判断する。苦手被写体の場合にはステップS504へ
進み、苦手被写体ではなく通常の被写体であると判定さ
れた場合には動作を終了する。ステップS504では、
苦手被写体であると判定された場合には(42)式のよ
うにしきい値E1を更に厳しい値すなわち、値を大きく
して動作を終了する。
【数21】 E1=Tf×E1 ・・・(42) ここで、Tfは1より大きい実数である。
【0087】ステップS505では、演算処理を行って
いるフィルター処理データが第1フィルター処理データ
であるか否かを判定し、第1フィルター処理データであ
る場合にはステップS506へ進み、その他のフィルタ
ー処理データの場合にはステップ507へ進む。ステッ
プS506では、(43)式のようにしきい値を設定し
て、動作を終了する。
【数22】 E1=Eb1、E2=Eb2、G1=Gb1、G2=Gb2 ・・・(43)
【0088】ステップS507では、演算処理を行って
いるフィルター処理データが第2フィルター処理データ
であるか否かを判定し、第2フィルター処理データであ
る場合にはステップS508へ進み、そうでないときに
はフィルター処理データが第3フィルター処理データで
あると判断してステップS509へ進む。ステップS5
08では、(44)式によってしきい値を設定して、動
作を終了する。
【数23】 E1=Ec1、E2=Ec2、G1=Gc1、G2=Gc2 ・・・(44)
【0089】ステップS509では、(45)式によっ
てしきい値を設定して、動作を終了する。
【数24】 E1=Ed1、E2=Ed2、G1=Gd1、G2=Gd2 ・・・(45)
【0090】このようにして設定される各しきい値は、
(46)〜(51)式の関係を満たす。
【数25】 Ea1>Ea2、Eb1>Eb2、Ec1>Ec2、Ed1>Ed2 …(46) Ga1≦Ga2、Gb1≦Gb2、Gc1≦Gc2、Gd1≦Gd2 …(47) Ea1≦Eb1≦Ec1≦Ed1 ・・・(48) Ea2≦Eb2≦Ec2≦Ed2 ・・・(49) Ga1≧Gb1≧Gc1≧Gd1 ・・・(50) Ga2≧Gb2≧Gc2≧Gd2 ・・・(51)
【0091】なお、ステップS504では、苦手被写体
の場合には(42)式によってしきい値E1を厳しく設
定しているが、(42)式のTfを非常に大きな値にす
ると、苦手被写体の場合には(11)式の条件を満たす
場合がほとんどなくなる。したがって、事実上苦手被写
体の場合には焦点検出演算を無効にすることと同等にな
る。しかし、苦手被写体であっても情報量が多い場合に
は精度の良いデフォーカス量を得ることが出来るのでT
fの値としては1.5から4程度が好ましい。
【0092】図1に示す焦点検出演算回路3eは、DC
減フィルター処理データQa[i]、Qb[i]、また
はDCカットフィルター処理データFa[i]、Fb
[i]を用いてブロックごとにデフォーカス量Df
[j]と情報量E[j]と真の極小値Cex[j]を算
出し、E[j]とCex[j]を用いて各ブロックごと
に演算したデフォーカス量の信頼性判定を行う。以下、
図8を用いて焦点検出演算回路の動作を説明する。
【0093】ステップS601では、(1)〜(5)式
によって相関量C[L]を算出する。ステップS602
では、(6)〜(10)式によってデフォーカス量Df
[j]、情報量E[j]および真の極小値Cex[j]
を算出する。ステップS603では、(11)式の判定
を行い、満たさない場合にはステップS605へ進み、
満たす場合にはステップS604へ進む。ステップS6
04では、(11)式の判定を満たしたブロックは焦点
検出が可能(以下、検出可能ブロックと呼ぶ)と判定し
て動作を終了する。
【0094】ステップS605では、(52)式による
判定を行う。
【数26】 E[j]>E2 & Cex[j]/E[j]<G2 ・・・(52) (46),(47)式に示すように、E1はE2よりも
厳しく(大きく)、G1はG2よりも厳しい(大きい)
か等しい値なので(52)式の判定は(11)式の判定
よりも緩い判定となる。そして(52)式を満たす場合
にはステップS606へ進み、満たさない場合にはステ
ップS607へ進む。
【0095】ステップS606では、(52)式を満た
すが(11)式は満たさないので焦点検出可能とは言い
難いので、そのブロックは準検出可能ブロックであると
判定して動作を終了する。ステップS607では、その
ブロックは焦点検出が不可能なブロック(以下、検出不
能ブロックと呼ぶ)であると判定して動作を終了する。
【0096】図1に示す周期被写体判定回路3fは、検
出可能ブロックと判定されたブロックについて、そのブ
ロックのパターンが周期的であるか否かの判定を行う。
判定方法は特開平2−238415のように相関量C
[L]の極小値の数に基づいて判定するか、或いは特開
平6−94987のように極小値である相関量を与える
シフト量から所定のシフト数はなれたシフト量における
相関量と、所定のシフト数だけ離れたシフト量の近傍の
シフト量における相関量とに基づいて判定する。判定方
法の詳細はここでは省略する。以下、周期的なパターン
と判定されたブロックを周期ブロックと呼ぶ。
【0097】図1に示す演算終了判定回路3gは、焦点
検出演算回路3eの演算結果に基づいて演算処理を終了
するか、それともフィルター処理データを切り換えて引
き続き演算処理を続行するかの判定を行う。なお、焦点
検出領域を左領域、中央領域、右領域(以後、Lf,C
f,Rfと略す)の3つの領域に分け、それぞれの領域
で検出可能ブロックが得られるまでフィルター処理デー
タを切り換えて演算処理を続行するようにする。Lf,
Cf,Rfそれぞれの領域に属するブロックは以下の通
りである。
【0098】 Lf..ブロック 1、 2(DC減フィルター処理データ) ブロック 7、 8(第1フィルター処理データ) ブロック13 (第2フィルター処理データ) ブロック16 (第3フィルター処理データ) Cf..ブロック 3、 4(DC減フィルター処理データ) ブロック 9、10(第1フィルター処理データ) ブロック14 (第2フィルター処理データ) ブロック16 (第3フィルター処理データ) Rf..ブロック 5、 6(DC減フィルター処理データ) ブロック11、12(第1フィルター処理データ) ブロック15 (第2フィルター処理データ) ブロック16 (第3フィルター処理データ)
【0099】各領域に属するブロックのいずれかが検出
可能ブロックとなると、その領域は検出可能と判定す
る。フィルター処理データの切り換えは後述するように
DC減フィルター処理データ、第1フィルター処理デー
タ、第2フィルター処理データ、第3フィルター処理デ
ータという順番で行われる。そしてそれぞれのフィルタ
ー処理データにおいてLf,Cf,Rf全てにおいて検
出可能となったならば、その次の順番のフィルター処理
データに切り換えずに演算処理を終了する。
【0100】図1に示す基準ブロック設定回路3hは、
検出可能ブロックの中から一つを選択して基準ブロック
とし、基準ブロックのデフォーカス量を基準デフォーカ
ス量Dfk、情報量を基準情報量Ekとする。基準ブロ
ックを選択する動作を図9を用いて説明する。ステップ
S701では、周期ブロックではない検出可能ブロック
が存在するか否かを判定する。ステップS702では、
周期ブロックではない検出可能ブロックがある場合には
ステップ703へ進み、検出可能ブロックが全て周期ブ
ロックである場合にはステップ704へ進む。ステップ
S703では、周期ブロックではない検出可能ブロック
の中で、デフォーカス量が最至近を示すブロックを選択
して基準ブロックとし、基準ブロックのデフォーカス量
を基準デフォーカス量Dfk、情報量を基準情報量Ek
と設定して動作を終了する。
【0101】ステップS704では、検出可能ブロック
の中でデフォーカス量の絶対値が最小であるブロックを
選択して基準ブロックとし、基準ブロックのデフォーカ
ス量を基準デフォーカス量Dfk、情報量を基準情報量
Ekと設定して動作を終了する。デフォーカス量の絶対
値が最小であるということは、その時点で撮影レンズ1
00の合焦状態に最も近いデフォーカス量であることを
意味する。なお、準検出可能ブロックは基準ブロックと
はならない。
【0102】図1に示す重み付け係数設定回路3iは、
ブロック1からブロック16の各ブロックについて重み
付け係数W[j]を設定する。設定動作を図10によっ
て説明する。ステップS801では、図25における数
値ML、ULを(53)〜(55)式のように基準情報
量Ekに基づいて設定する。
【数27】 Ek>ZEの時・・・・ML=Lm ・・・(53) Ek≦ZEの時・・・・ML=(ZE−Ek)/Ct+Lm …(54) UL=ML+Cr ・・・(55)
【0103】(53)〜(55)式において、ZEは所
定値であり、十分に大きな値が好ましく、(41)式の
しきい値Ea1の2倍程度にするのが好ましい。Crは
重み付け係数W[j]が1から0に変化する範囲を決定
する定数であり、40から60μm程度がよい。Lmは
基準情報量Ekが十分に大きいときにW[j]=1とす
る範囲を決定する定数であり、30から60μm程度が
よい。Ctは適当な定数であり、(ZE−Ek)/Ct
の項の値が基準情報量Ekによって0から50μm程度
に変化するような値を設定する。
【0104】ステップS802では、重み付け係数を設
定するブロック番号jを1にセットする。ステップS8
03では、ブロックjが焦点検出回路3eによって検出
可能ブロックと判断されたか否かを判定し、検出可能ブ
ロックであればステップS805へ進み、検出可能ブロ
ックでなければステップS804へ進む。
【0105】ステップS804では、ブロックjが焦点
検出回路3eによって準検出可能ブロックと判断された
か否かを判定し、準検出可能ブロックであればステップ
805へ進み、準検出可能ブロックではなければステッ
プS810へ進む。ステップS805では、基準デフォ
ーカス量Dfkとブロックjのデフォーカス量Df
[j]との差分の絶対値Devを(56)式によって算
出する。
【数28】 Dev=|Df[j]−Dfk| ・・・(56)
【0106】ステップS806では、差分の絶対値De
vがML以下であるか否かを判定し、ML以下の場合に
はステップS811へ進み、そうではない時にはステッ
プS807に進む。ステップS807では、差分の絶対
値DevがULより大きいか否かを判定し、ULより大
きいときにはステップS808に進み、そうではない時
にはステップS809へ進む。
【0107】ステップS808では、差分の絶対値De
vがULより大きいのでブロックjの重み付け係数W
[j]を0と設定してステップS812へ進む。ステッ
プS809では、(57)式によってブロックjの重み
付け係数W[j]を設定し、ステップS812へ進む。
【数29】 W[j]=1−(Dev−ML)/(UL−ML) ・・・(57)
【0108】ステップS810では、ステップS803
で検出可能ブロックではなく、ステップS804で準検
出可能ブロックではないと判定されているのでブロック
jは検出不能ブロック、または演算を行っていないこと
になるのでブロックjの重み付け係数W[j]を0に設
定してステップS812へ進む。ステップS811で
は、ステップS806で差の絶対値DevがML以下で
あると判定されているのでブロックjの重み付け係数W
[j]を1に設定してステップS812へ進む。
【0109】ステップS812では、ブロック番号jが
16であるか否か、即ち全てのブロックについて重み付
け係数の設定を終了したか否かを判定し、終了した場合
は動作を終了し、終了していない場合にはステップS8
13へ進む。ステップS813では、ブロック番号jに
1を加えることによってブロック番号を更新し、ステッ
プS803へ戻る。
【0110】このように、(55)式によれば、MLお
よびULは基準情報量Ekが小さいほど大きな値になる
ので、基準情報量Ekが大きいときに比べて重み付け係
数W[j]が0ではない範囲が広くなる。したがって、
重み付け係数W[j]が0ではないブロックが増え、よ
り多くのブロックのデフォーカス量が後述する合成実行
回路3jによる合成演算に用いられることになり、安定
した合成デフォーカス量を得ることが出来る。
【0111】図1に示す合成実行回路3jは、(1
8),(19)式によってブロック1からブロック16
のデフォーカス量を合成して合成デフォーカス量Df
m、合成情報量Emを算出する。なお、演算処理回路3
はマイクロコンピューターによって実現されるようにし
ても良い。
【0112】次に、本発明の動作を図2を用いて説明す
る。各フィルター処理データを用いた演算処理に関する
詳細は他の図面を用いて後に説明することとする。ステ
ップS1では、前述の3つの領域Lf、Cf、Rfが焦
点検出可能であるか否かを示す数値Lg、Cg、Rgを
全て0とする。これらの数値は値が「1」の時には対応
する領域が検出可能であることを表し、「0」の時には
対応する領域が検出不能であることを表す。ステップS
2では、イメージセンサー2の出力信号列a[i]、b
[i]を入力する。ステップS3では、(12),(1
3)式によって高周波除去フィルター処理データPa
[i]、Pb[i]を算出する。ステップS4では、
(16),(17)式によってDC減フィルター処理デ
ータQa[i]、Qb[i]を算出する。
【0113】ステップS5では、DC減フィルター処理
データQa[i]、Qb[i]を用いた演算(以下、D
C減フィルター処理データ演算と呼ぶ)を実行する。詳
細は図3を用いて後に説明する。ステップS6では、演
算終了判定回路3gによって演算終了と判定された場合
にはステップS16に進み、演算続行と判定された場合
にはステップS7に進む。ステップS7では、(1
4),(15)式においてs=2とし、第1フィルター
処理データF1a[i]、F1b[i]を算出する。ス
テップS8では、第1フィルター処理データF1a
[i]、F1b[i]を用いた演算(以下、第1フィル
ター処理データ演算と呼ぶ)を実行する。詳細は図4を
用いて後に説明する。
【0114】ステップS9では、演算終了判定回路3g
によって演算終了と判定された場合にはステップS16
へ進み、演算続行と判定された場合にはステップS10
へ進む。ステップS10では、(14),(15)式に
おいてs=4とし、第2フィルター処理データF2a
[i]、F2b[i]を算出する。ステップS11で
は、第2フィルター処理データF2a[i]、F2b
[i]を用いた演算(以下、第2フィルター処理データ
演算と呼ぶ)を実行する。詳細は図5を用いて後に説明
する。ステップS12では、演算終了判定回路3gによ
って演算終了と判定された場合にはステップS16へ進
み、演算続行と判定された場合にはステップS13に進
む。
【0115】ステップS13では、(14),(15)
式においてs=8とし、第3フィルター処理データF3
a[i]、F3b[i]を算出する。ステップS14で
は、第3フィルター処理データF3a[i]、F3b
[i]を用いた演算(以下、第3フィルター処理データ
演算と呼ぶ)を実行する。詳細は図6を用いて後に説明
する。ステップS15では、Lg、Cg、Rgが全て0
であるか否か、即ち全領域が検出不能であるか否かを判
定し、全領域が検出不能の場合は焦点検出不能と判断し
て動作を終了し、検出可能な領域があればステップS1
6へ進む。
【0116】ステップS16では、基準ブロック設定回
路3hによる前述の図9の動作によって基準ブロックを
設定する。ステップS17では、重み付け係数設定回路
3iによる前述の図10の動作によって各ブロックごと
に重み付け係数W[j]を設定する。ステップS18で
は、合成実行回路3jによって合成デフォーカス量Df
mを算出し、最終デフォーカス量とする。
【0117】このようにして得た合成デフォーカス量D
fmに基づいて図示しないモーターによって撮影レンズ
100を駆動したり、図示しない表示装置によって撮影
レンズ100の焦点状態を表示する。なお、上記ステッ
プS3、ステップS4、ステップS11、ステップS1
4はフィルター処理回路3aの動作であり、ステップS
6、ステップS9、ステップS12は演算終了判定回路
3gによる動作である。
【0118】次に、DC減フィルター処理データを用い
た演算処理の詳細について図3を用いて説明する。ステ
ップS101では、ブロック番号jを1にセットする。
ステップS102では、演算範囲設定回路3bによって
ブロックjの初項k0[j]、最終項r0[j]を定め
ることにより演算範囲を設定する。ステップS103で
は、被写体パターン判定回路3cによる前述の図11の
動作によってブロックjが苦手被写体ブロックか否かを
判定する。
【0119】ステップS104では、しきい値設定回路
3dによる前述の図7の処理を行ない、信頼性判定のし
きい値E1、E2、G1、G2を設定する。ステップS
105では、焦点検出演算回路3eによる前述の図8の
処理を行ない、デフォーカス量Df[j]、情報量E
[j]、真の極小値Cex[j]を算出し、ブロックj
が検出可能か、準検出可能か、検出不能であるかを判定
する。
【0120】ステップS106では、ブロックjが検出
可能の場合には周期被写体判定回路3fによってブロッ
クjが周期ブロックか否かを判定する。ステップS10
7では、ブロック番号jが6であるか否か、即ちDC減
フィルター処理データにおける全ブロックについて焦点
検出演算が終了したか否かを判定し、終了した場合には
ステップS109へ進み、終了していない場合にはステ
ップS108へ進む。ステップS108では、ブロック
6の焦点検出演算が終了していないのでブロック番号j
に1を加えてブロック番号jを更新してステップS10
2に戻る。
【0121】ステップS109では、ブロック1、ブロ
ック2の少なくとも一方が検出可能ブロックであるか否
かを判定し、検出可能であればステップS110へ進
み、検出可能でなければステップS111へ進む。ステ
ップS110では、ブロック1、ブロック2の少なくと
も一方が検出可能ブロックであるため領域Lfは検出可
能と判断してLgを1とする。ステップS111では、
ブロック3、ブロック4の少なくとも一方が検出可能ブ
ロックであるか否かを判定し、検出可能であればステッ
プS112へ進み、検出可能でなければステップS11
3へ進む。ステップS112では、ブロック3、ブロッ
ク4の少なくとも一方が検出可能ブロックであるため領
域Cfは検出可能と判断してCgを1とする。
【0122】ステップS113では、ブロック5、ブロ
ック6の少なくとも一方が検出可能ブロックであるか否
かを判定し、検出可能であればステップS114へ進
み、検出可能でなければステップS115へ進む。ステ
ップS114では、ブロック5、ブロック6の少なくと
も一方が検出可能ブロックであるため領域Rfは検出可
能と判断してRgを1とする。ステップS115では、
Lg,Cg、Rgの全てが1であるか否か、即ちLf、
Cf、Rf全領域が検出可能であるかを判定し、全領域
が検出可能ならステップS116へ進み、そうでない場
合にはステップS117へ進む。ステップS116で
は、Lf、Cf、Rf全領域が焦点検出可能なので演算
終了と判定して動作を終了する。ステップS117で
は、Lf、Cf、Rfで検出不能な領域があるので演算
続行と判定し動作を終了する。
【0123】以上の図3の動作においてステップS10
9からステップS117は演算終了判定回路3gによる
動作である。
【0124】次に、第1フィルター処理データを用いた
演算処理の詳細について図4を用いて説明する。ステッ
プS201では、Lg、Cg、Rgが全て0であるか否
か、即ち全領域が検出不能であるか否かを判定し、全領
域が検出不能の場合はステップS202へ進み、検出可
能な領域があれば第1フィルター処理データを用いた焦
点検出演算を行うことなくステップS217へ進む。
【0125】ここで、第1フィルター処理データの前に
用いるDC減フィルター処理データも高周波数成分を含
むので、本来は両者を共に用いる必要はない。ところ
が、前述したDC減フィルター処理データによる演算処
理で全領域が検出不能とされる場合には、撮影レンズ1
00でゴースト等が発生してイメージセンサー2の出力
信号a[i]、b[i]間でバランスが大きく乱れた場
合等があり、このような場合は第1フィルター処理デー
タを用いた焦点検出演算を行う必要がある。
【0126】ステップS202ではブロック番号jを7
にセットする。ステップS203では、演算範囲設定回
路3bによってブロックjの初項k0[j]、最終項r
0[j]を定めることにより演算範囲を設定する。ステ
ップS204では、しきい値設定回路3dによる前述の
図7の処理によって信頼性判定のしきい値E1、E2、
G1、G2を設定する。ステップS205では、焦点検
出演算回路3eによる前述の図8の処理によってデフォ
ーカス量Df[j]、情報量E[j]、真の極小値Ce
x[j]を算出し、ブロックjが検出可能か、準検出可
能か、検出不能であるかを判定する。ステップS206
では、ブロックjが検出可能な場合には周期被写体判定
回路3fによってブロックjが周期ブロックか否かを判
定する。
【0127】ステップS207では、ブロック番号jが
12であるか否か、即ち第1フィルター処理データにお
ける全ブロックについて焦点検出演算が終了したか否か
を判定し、終了した場合にはステップS209へ進み、
終了していない場合にはステップS208へ進む。ステ
ップS208では、ブロック12の焦点検出演算が終了
していないのでブロック番号jに1を加えてブロック番
号jを更新し、ステップS203に戻る。
【0128】ステップS209では、ブロック7、ブロ
ック8の少なくとも一方が検出可能ブロックであるか否
かを判定し、検出可能であればステップS210へ進
み、検出可能でなければステップS211に進む。ステ
ップS210では、ブロック7、ブロック8の少なくと
も一方が検出可能ブロックであるため領域Lfは検出可
能と判断してLgを1とする。ステップS211では、
ブロック9、ブロック10の少なくとも一方が検出可能
ブロックであるか否かを判定し、検出可能であればステ
ップS212へ進み、検出可能でなければステップS2
13に進む。ステップS212では、ブロック9、ブロ
ック10の少なくとも一方が検出可能ブロックであるた
め領域Cfは検出可能と判断してCgを1とする。
【0129】ステップS213では、ブロック11、ブ
ロック12の少なくとも一方が検出可能ブロックである
か否かを判定し、検出可能であればステップS214へ
進み、検出可能でなければステップS215へ進む。ス
テップS214では、ブロック11、ブロック12の少
なくとも一方が検出可能ブロックであるため領域Rfは
検出可能と判断してRgを1とする。ステップS215
では、Lg,Cg、Rgの全てが1であるか否か、即ち
Lf、Cf、Rf全領域が検出可能であるかを判定し、
全領域が検出可能ならステップS216へ進み、そうで
ない場合にはステップS217へ進む。ステップS21
6では、Lf、Cf、Rf全領域が焦点検出可能なので
演算終了と判定して動作を終了する。ステップS217
では、Lf、Cf、Rfで検出不能な領域があるので演
算続行と判定し動作を終了する。
【0130】以上の図4の動作において、ステップS2
09〜S217は演算終了判定回路3gによる動作であ
る。
【0131】次に、第2フィルター処理データを用いた
演算処理の詳細について図5を用いて説明する。ステッ
プS301では、Lgが0であるか否か、即ち領域Lf
が検出不能であるか否かを判定し、領域Lfが検出不能
の場合はステップS302へ進み、検出可能であれば第
2フィルター処理データにおける領域Lf、即ちブロッ
ク13の演算を行う必要がないのでステップS309へ
進む。ステップS302では、ブロック番号jを13に
セットする。ステップS303では、演算範囲設定回路
3bによってブロック13の初項k0[j]、最終項r
0[j]を定めることにより演算範囲を設定する。
【0132】ステップS304では、しきい値設定回路
3dによる前述の図7の動作によって信頼性判定のしき
い値E1、E2、G1、G2を設定する。ステップS3
05では、焦点検出演算回路3eによる前述の図8の動
作によってデフォーカス量Df[j]、情報量E
[j]、真の極小値Cex[j]を算出し、ブロック1
3が検出可能か、準検出可能か、検出不能であるかを判
定する。ステップS306では、ブロック13が検出可
能な場合には周期被写体判定回路3fによってブロック
13が周期ブロックか否かを判定する。ステップS30
7では、ブロック13が検出可能ブロックである場合は
ステップS308へ進み、そうではない場合はステップ
S309へ進む。ステップS308では、ブロック13
が検出可能ブロックであるため領域Lfは検出可能と判
断してLgを1とする。
【0133】ステップS309では、Cgが0であるか
否か、即ち領域Cfが検出不能であるか否かを判定し、
領域Cfが検出不能の場合はステップS310へ進み、
検出可能であれば第2フィルター処理データにおける領
域Cf、即ちブロック14の演算を行う必要がないので
ステップS317へ進む。ステップS310では、ブロ
ック番号jを14にセットする。ステップS311で
は、演算範囲設定回路3bによってブロック14の初項
k0[j]、最終項r0[j]を定めることにより演算
範囲を設定する。ステップS312では、しきい値設定
回路3dによる前述の図7の動作によって信頼性判定の
しきい値E1、E2、G1、G2を設定する。
【0134】ステップS313では、焦点検出演算回路
3eによる前述の図8の動作によってデフォーカス量D
f[j]、情報量E[j]、真の極小値Cex[j]を
算出し、ブロック14が検出可能か、準検出可能か、検
出不能であるかを判定する。ステップS314では、ブ
ロック14が検出可能な場合には周期被写体判定回路3
fによってブロック14が周期ブロックか否かを判定す
る。ステップS315では、ブロック14が検出可能ブ
ロックである場合はステップS316へ進み、そうでは
ない場合はステップS317へ進む。ステップS316
では、ブロック14が検出可能ブロックであるため領域
Cfを検出可能と可能と判断してCgを1とする。
【0135】ステップS317では、Rgが0であるか
否か、即ち領域Rfが検出不能であるか否かを判定し、
領域Rfが検出不能の場合はステップS318へ進み、
検出可能であれば第2フィルター処理データにおける領
域Rf、即ちブロック15の演算を行う必要がないので
ステップS325へ進む。ステップS318ではブロッ
ク番号jを15にセットする。ステップS319では、
演算範囲設定回路3bによってブロック15の初項k0
[j]、最終項r0[j]を定めることにより演算範囲
を設定する。ステップS320では、しきい値設定回路
3dによる前述の図7の動作によって信頼性判定のしき
い値E1、E2、G1、G2を設定する。
【0136】ステップS321では、焦点検出演算回路
3eによる前述の図8の動作によってデフォーカス量D
f[j]、情報量E[j]、真の極小値Cex[j]を
算出し、ブロック15が検出可能か、準検出可能か、検
出不能であるかを判定する。ステップS322では、ブ
ロック15が検出可能な場合には周期被写体判定回路3
fによってブロック15が周期ブロックか否かを判定す
る。ステップS323では、ブロック15が検出可能ブ
ロックである場合はステップS324へ進み、そうでは
ない場合はステップS325へ進む。ステップS324
では、ブロック15が検出可能ブロックであるため領域
Rfは検出可能と判断してRgを1とする。
【0137】ステップS325では、Lg、Cg、Rg
が全て0であるか否か、即ち全領域が検出不能であるか
否かを判定し、全領域が検出不能の場合はステップS3
27へ進み、検出可能な領域があればステップS326
へ進む。
【0138】次の演算処理に用いる第3フィルター処理
データは領域Lf、Cf、Rfの区別が無く、領域はブ
ロック16だけなので、この時点で検出可能な領域があ
れば第3フィルター処理データによる演算を行なう必要
はなく、演算終了と判定して動作を終了する。ステップ
S327では、全領域が検出不能なので演算続行と判定
して動作を終了する。
【0139】以上に説明した図5において、ステップS
307、S308、S315、S316、およびS32
3〜S327は演算終了判定回路3gによって行なわれ
る。次に、第3フィルター処理データを用いた演算処理
の詳細について図6を用いて説明する。ステップS40
1ではブロック番号jを16にセットする。ステップS
402では、演算範囲設定回路3bによってブロック1
6の初項k0[j]、最終項r0[j]を定めることに
より演算範囲を設定する。ステップS403では、しき
い値設定回路3dによる前述の図7の動作によって信頼
性判定のしきい値E1、E2、G1、G2を設定する。
【0140】ステップS404では、焦点検出演算回路
3eによる前述の図8の動作によってデフォーカス量D
f[j]、情報量E[j]、真の極小値Cex[j]を
算出し、ブロック16が検出可能か、準検出可能か、検
出不能であるかを判定する。ステップS405では、ブ
ロック16が検出可能な場合には周期被写体判定回路3
fによってブロック16が周期ブロックか否かを判定す
る。ステップS406では、ブロック16が検出可能ブ
ロックであるか否かを判定し、検出可能であればステッ
プS407へ進み、検出可能でなければステップS40
8に進む。ステップS407では、ブロック16は全領
域に対応するので、ブロック16が検出可能ブロックで
あれば全領域Lf、Cf、Rfは検出可能なのでLg、
Cg、Rgを1とする。
【0141】ステップS408では、第3フィルター処
理データが最後のフィルター処理データなので演算終了
と判定して動作を終了する。以上に説明した図6におい
て、ステップS406〜S408は演算終了判定回路3
gによって行なわれる。
【0142】以上に説明した本発明の動作において、被
写体パターン判定回路3cが苦手被写体であると判定し
たブロックについては、しきい値設定回路3dは(4
1)式によってしきい値E1を厳しく設定しているが、
苦手被写体ブロックについては(1)〜(11)式、お
よび(52)式による焦点検出演算を行わずに検出不能
ブロックと判定する方法もある。
【0143】このように、本発明は、複数のフィルター
処理データを切り換えて演算処理を行い、各フィルター
処理データによる演算ごとに演算終了判定回路3gによ
って次のフィルター処理データによる演算処理を行うか
否かを判定する焦点検出装置に適用される。そして、図
12に示すように焦点検出領域を複数の領域に分割し、
各領域に含まれるブロックが検出可能になるとその領域
は検出可能であると判定し、全領域が焦点検出可能にな
ると演算を終了するようにしたので、低周波数成分のみ
からなる被写体と高周波数成分を含む被写体とが混在す
る場合でも、各被写体のデフォーカス量を精度よく算出
できるという効果がある。
【0144】また、フィルター処理データの切り換えの
順番を、高周波数成分を抽出するフィルター処理データ
から低周波成分を抽出するフィルター処理データへと、
周波数の低い方に向かって順に切り換えるようにしたた
め、精度の高いデフォーカス量を優先しながら焦点検出
演算を行なえる。また、全領域が検出可能になると演算
終了と判定しているが、特定の領域が検出可能になった
時点で演算終了としても良い。
【0145】また、焦点検出演算回路3eではブロック
ごとにデフォーカス量Df[j]を算出して焦点検出可
能か否かの判定をブロックごとに行い、周期被写体判定
回路3fでは周期パターンであるか否かの判定をブロッ
クごとに行い、基準ブロック設定回路3hでは検出可能
ブロックが全て周期ブロックのときにはデフォーカス量
の絶対値が最も小さいデフォーカス量、即ち撮影レンズ
100の合焦状態に最も近いデフォーカス量であるブロ
ックを基準ブロックとし、重み付け係数設定回路3iで
は基準ブロックに基づいて各ブロックの重み付け係数を
設定し、合成実行回路3jではブロックごとのデフォー
カス量を重み付け係数によって修正して合成デフォーカ
ス量を算出するので、撮影レンズ100が非常に大きく
デフォーカスしていなければ完全に周期的な被写体であ
っても焦点検出が可能となる。
【0146】したがって、撮影者が完全に周期的な被写
体と同程度の距離の被写体に対して撮影レンズ100を
合焦させた後、完全に周期的な被写体に対して焦点検出
動作を行う、或いは手動で大まかに撮影レンズを合焦位
置近傍へ移動してから完全に周期的な被写体に対して焦
点検出動作を行うことにより、完全に周期的な被写体に
対する焦点検出が可能となる。また、周期ブロックでは
ない検出可能ブロックがある場合には、周期ブロックを
基準ブロックとはせずに周期ブロックではない検出可能
ブロックの中から基準ブロックを選択するようにしたの
で、偽合焦が生じることはない。
【0147】また、重み付け係数設定回路3iでは、各
ブロックのデフォーカス量と基準ブロックのデフォーカ
ス量との差分に基づいて設定される重み付け係数を基準
ブロックの情報量(基準情報量)Ekに基づいて可変と
している。そして、基準情報量Ekが小さい時は基準情
報量Ekが大きいときに比べて重み付け係数W[j]が
0ではない範囲を広くしたので、重み付け係数W[j]
が0ではないブロックが増え、より多くのブロックのデ
フォーカス量が後述する合成実行回路3jによる合成演
算に用いられ、安定した合成デフォーカス量を得ること
が出来るという効果がある。
【0148】また、被写体パターン判定回路3cでは、
コントラストの変化が緩やかで単調増加あるいは単調減
少的であるパターンを苦手被写体であると判定し、苦手
被写体の場合にはしきい値設定回路3dによって情報量
を判定するしきい値を通常よりも厳しく設定し、焦点検
出回路3eでこのしきい値を用いて信頼性判定を行って
焦点検出可能か否かを判定しているので、苦手被写体の
場合には検出可能と判定され難くなり、不安定なデフォ
ーカス量を得るのを避けることができるという効果があ
る。
【0149】また、ブロック分割を行う焦点検出装置で
は、被写体パターン判定回路3cによってブロックごと
にコントラストの変化が緩やかな単調増加的であるパタ
ーンを苦手被写体であると判定し、苦手被写体ブロック
の場合にはしきい値設定回路3dによって情報量を判定
するしきい値を通常よりも厳しく設定し、焦点検出回路
3eでこのしきい値を用いて信頼性判定を行って検出可
能ブロックか否かを判定し、基準ブロック設定回路3h
では検出可能なブロックの中から基準ブロックを選択し
ているので苦手被写体ブロックが基準ブロックとなるこ
とが避けられ、合成実行回路3jによって安定した合成
デフォーカス量を得ることが出来るという効果がある。
【0150】また被写体パターン判定回路3cでは、所
定範囲内における2つのデータ間の差分の絶対値を複数
算出し、これらの中から最大値を検出して判定に用いた
ので、単調増加的であっても急激な変化を有するパター
ンを苦手被写体と判定することが無い。また、所定範囲
のコントラストとピークトゥピークを判定に用いたの
で、変化が緩やかであっても単調増加的でないパターン
を苦手被写体と判定することもなく、正確な被写体パタ
ーン判定を行うことが出来る。また、苦手被写体と判定
されるとしきい値を厳しくする程度を通常の1.5倍か
ら4倍とするため、苦手被写体ではあるが情報量が多
く、精度の良いデフォーカス量が得られる場合には苦手
被写体であっても検出可能ブロックとすることが出来
る。
【0151】このように構成した実施例にあっては、イ
メージセンサーアレイ2が光電変換素子列に、フィルタ
ー処理回路3aがフィルター処理手段に、演算範囲設定
回路3bが演算範囲設定手段に、焦点検出演算回路3e
が焦点検出演算手段に、演算終了判定回路3gが演算終
了判定手段に、合成実行回路3jがデフォーカス量合成
手段に、周期被写体判定回路3fが周期被写体判定手段
に、基準ブロック設定回路3hが基準ブロック設定手段
に、重み付け係数設定回路3iが重み付け係数設定手段
に、被写体パターン判定回路3cが被写体パターン判定
手段に、しきい値設定回路3dがしきい値設定手段に、
それぞれ対応する。
【0152】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
記載の発明によれば、光電変換素子列から出力された信
号列に対して複数のフィルター演算処理のうちいずれか
を行なってフィルター処理データを出力し、このフィル
ター処理データを複数のブロックに分割して各ブロック
ごとにデフォーカス量を算出し、デフォーカス量の信頼
性が高い場合のみ最終的な焦点調節状態を定めるように
したため、例えば低周波数成分のみからなる被写体と、
高周波数成分を含む被写体が混在する場合でも、それぞ
れの被写体のデフォーカス量を精度よく求めることがで
きる。請求項2に記載の発明によれば、高周波数成分を
抽出するフィルター演算処理を低周波数成分を抽出する
フィルター演算処理よりも先に行なうようにしたため、
デフォーカス量の演算精度を向上できる。請求項3,4
に記載の発明によれば、被写体が周期的なパターンか否
かを判定し、その結果に基づいて基準ブロックを設定
し、基準ブロックに基づいて最終的な焦点調節状態を定
めるようにしたため、完全に周期的なパターンであって
も焦点検出が可能となる。また、撮影画面内に周期的な
パターンでないブロックがある場合には周期的なパター
ンからなるブロックを基準ブロックにしないようにした
ため、偽合焦を生じることもない。請求項5,6に記載
の発明によれば、一対の光電変換素子列を複数のブロッ
クに分割し、そのうち信頼性が高いと判定されたブロッ
クを基準ブロックとして設定し、各ブロックのデフォー
カス量を重み付け平均するための重み付け係数を基準ブ
ロックのコントラストに基づいて算出し、重み付け係数
に基づいて各ブロックごとのデフォーカス量を重み付け
平均するようにしたため、デフォーカス量の演算精度を
向上できる。すなわち、基準ブロックのコントラストが
低い場合には重み付け係数が0でない範囲を広げてより
多くのブロックのデフォーカス量に基づいて最終的なデ
フォーカス量を定めるようにしたため、最終的なデフォ
ーカス量の信頼性が向上する。請求項7〜10に記載の
発明によれば、一対の光電変換素子列を複数のブロック
に分割し、各ブロックが苦手被写体ブロックであるか否
かを判定し、苦手被写体ブロックの場合にはデフォーカ
ス量の信頼性を判断する基準となるしきい値を厳しい値
に設定するため、苦手被写体の場合に焦点検出可能と判
断されることは少なくなり、最終的なデフォーカス量の
精度を一定レベルに維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明のDC減フィルター処理データによる演
算処理の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1フィルター処理データによる演算
処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2フィルター処理データによる演算
処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3フィルター処理データによる演算
処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明のしきい値設定回路の動作を示すフロー
チャートである。
【図8】本発明の焦点検出演算回路の動作を示すフロー
チャートである。
【図9】本発明の基準ブロック設定回路の動作を示すフ
ローチャートである。
【図10】本発明の重み付け係数設定回路の動作を示す
フローチャートである。
【図11】本発明の被写体パターン判定回路の動作を示
すフローチャートである。
【図12】本発明の演算範囲設定の様子を説明する図で
ある。
【図13】従来技術における撮影画面と焦点検出領域と
の位置関係を表す図である。
【図14】従来技術における焦点検出光学系を示す図で
ある。
【図15】従来技術における焦点検出演算を説明する図
である。
【図16】従来技術における相関演算を説明する図であ
る。
【図17】従来技術における焦点検出演算を説明する図
である。
【図18】低周波数成分のみからなるパターンの例を示
す図である。
【図19】高周波数成分のみからなるパターンの例を示
す図である。
【図20】高周波数成分、低周波数成分を共に含むパタ
ーンの例を示す図である。
【図21】デフォーカス量の大きい場合のパターンを示
す図である。
【図22】完全にDC成分を除去するフィルター処理デ
ータでは偽合焦を発生する被写体の例を示す図である。
【図23】従来技術におけるブロック分割を説明する図
である。
【図24】被写体が周期的なパターンであるときの出力
信号と相関量の様子を説明する図である。
【図25】重み付け係数を設定する方法を示す図であ
る。
【図26】DC成分を完全には除去しないフィルター処
理データにおける苦手被写体を説明する図である。
【図27】一対の出力信号[i]にバランス乱れが生じ
た時に、DC成分を完全には除去しないフィルター処理
データによる演算処理でも影響の少ない場合を説明する
図である。
【図28】DC成分を完全には除去しないフィルター処
理データをブロック分割した際に一部のブロックが苦手
被写体パターンとなる場合を説明する図である。
【図29】低周波数成分のみからなる被写体と、高周波
数成分を含む被写体とが混在した場合を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 焦点検出光学系 2 イメージセンサー 3 演算処理回路 3a フィルター処理回路 3b 演算範囲設定回路 3c 被写体パターン判定回路 3d しきい値設定回路 3e 焦点検出演算回路 3f 周期被写体判定回路 3g 演算終了判定回路 3h 基準ブロック設定回路 3i 重み付け係数設定回路 3j 合成実行回路 100 撮影レンズ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光電変換素子からなり、被写体像
    の光強度分布に応じた信号列を出力する光電変換素子列
    と、 撮影レンズを通過した被写体からの光束を前記光電変換
    素子列に導き、前記光電変換素子列上に被写体像を結像
    する焦点検出光学系と、 前記光電変換素子列から出力された信号列の中からそれ
    ぞれ異なる周波数成分を抽出する複数のフィルター演算
    処理を有し、該複数のフィルター演算処理のうちいずれ
    かを前記信号列に対して行ない、その演算処理結果であ
    るフィルター処理データを出力するフィルター処理手段
    と、 前記出力されたフィルター処理データを焦点検出演算の
    単位となるブロックに分割する演算範囲設定手段と、 前記フィルター処理データに基づいて前記ブロックごと
    にデフォーカス量を算出し、該算出されたデフォーカス
    量の信頼性を判定する焦点検出演算手段と、 前記光電変換素子列から出力された信号列を前記ブロッ
    クを境界にして複数の領域に分割し、該複数の領域のそ
    れぞれの領域ごとに、該領域の中に含まれる前記ブロッ
    クのうち少なくとも一つについて前記信頼性が高いと判
    定されると該領域を焦点検出可能と判断するようにし、
    前記複数の領域のすべてについて焦点検出可能と判定さ
    れると、前記フィルター処理手段、前記演算範囲設定手
    段および前記焦点検出演算手段の動作を禁止する演算終
    了判定手段と、 前記演算終了判定手段によって前記複数の領域のすべて
    について焦点検出可能と判定されると、前記各ブロック
    ごとに算出された前記デフォーカス量を合成して前記撮
    影レンズの最終的な焦点調節状態を決定するデフォーカ
    ス量合成手段とを備えることを特徴とする焦点検出装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された焦点検出装置にお
    いて、 前記フィルター処理手段は、高周波数成分を抽出するフ
    ィルター演算処理から低周波数成分を抽出するフィルタ
    ー演算処理へと、抽出される周波数成分が高い順に前記
    複数のフィルター演算処理を行なうことを特徴とする焦
    点検出装置。
  3. 【請求項3】 それぞれ複数の光電変換素子からなり、
    被写体像の光強度分布に応じた信号列を出力する一対の
    光電変換素子列と、 撮影レンズに入射された被写体からの光束を分離して前
    記一対の光電変換素子列に導き、前記一対の光電変換素
    子列上に被写体像を結像する焦点検出光学系と、 前記一対の光電変換素子列から出力された一対の信号列
    を焦点検出演算の単位となるブロックにそれぞれ分割す
    る演算範囲設定手段と、 前記一対の信号列を相対的にシフトさせて該一対の信号
    列の相関量を前記ブロックごとに演算し、前記ブロック
    ごとに演算されるデフォーカス量の信頼性を該相関量に
    基づいて判定する焦点検出演算手段と、 前記一対の信号列が周期的なパターン信号であるか否か
    を前記ブロックごとに判定する周期被写体判定手段と、 前記周期被写体判定手段によって周期的なパターン信号
    ではないと判定され、かつ前記デフォーカス量の前記信
    頼性が高いと判定された前記ブロックが少なくとも一つ
    存在する場合には、そのブロックの中の一つを基準ブロ
    ックとして設定し、前記デフォーカス量の信頼性が高い
    と判定された前記ブロックのすべてが前記周期被写体判
    定手段によって周期的なパターン信号であると判定され
    た場合には、そのブロックの中で前記デフォーカス量が
    最も小さいブロックを基準ブロックとして設定する基準
    ブロック設定手段と、 前記設定された基準ブロックに基づいて前記撮影レンズ
    の最終的な焦点調節状態を決定するデフォーカス量合成
    手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された焦点検出装置にお
    いて、 前記一対の光電変換素子列から出力された一対の信号列
    に対してフィルター演算処理を行い、所定の周波数信号
    成分からなるフィルター処理データを出力するフィルタ
    ー処理手段を備え、 前記演算範囲設定手段は前記フィルター処理データを前
    記ブロックに分割し、 前記焦点検出演算手段は前記フィルター処理データに基
    づいて前記信頼性が高いか否かを判定し、 前記周期被写体判定手段は前記フィルター処理データが
    周期的なパターン信号であるか否かを判定することを特
    徴とする焦点検出装置。
  5. 【請求項5】 複数の光電変換素子からなり、被写体像
    の光強度分布に応じた信号列を出力する光電変換素子列
    と、 撮影レンズを通過した被写体からの光束を前記光電変換
    素子列に導き、前記光電変換素子列上に被写体像を結像
    する焦点検出光学系と、 前記光電変換素子列から出力された信号列を焦点検出演
    算の単位となるブロックに分割する演算範囲設定手段
    と、 前記信号列に基づいて被写体像のコントラストに関する
    値およびデフォーカス量を前記ブロックごとに算出し、
    該コントラストに関する値に基づいて該デフォーカス量
    の信頼性を判定する焦点検出演算手段と、 前記信頼性が高いと判定された前記ブロックの中の一つ
    を基準ブロックとして設定する基準ブロック設定手段
    と、 前記基準ブロックの前記デフォーカス量および前記基準
    ブロックの前記コントラストに関する値に基づいて、前
    記ブロックごとに算出した前記デフォーカス量を修正す
    るための重み付け係数を設定する重み付け係数設定手段
    と、 前記設定された重み付け係数に基づいて前記デフォーカ
    ス量を重み付け平均し、該重み付け平均されたデフォー
    カス量に基づいて前記撮影レンズの最終的な焦点調節状
    態を決定するデフォーカス量合成手段とを備えることを
    特徴とする焦点検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された焦点検出装置にお
    いて、 前記一対の光電変換素子列から出力された一対の信号列
    に対してフィルター演算処理を行い、所定の周波数信号
    成分からなるフィルター処理データを出力するフィルタ
    ー処理手段を備え、 前記演算範囲設定手段は前記フィルター処理データを前
    記ブロックに分割し、 前記焦点検出演算手段は前記フィルター処理データに基
    づいて前記信頼性が高いか否かを判定することを特徴と
    する焦点検出装置。
  7. 【請求項7】 それぞれ複数の光電変換素子からなり、
    被写体像の光強度分布に応じた信号列を出力する一対の
    光電変換素子列と、 撮影レンズに入射された被写体からの光束を分離して前
    記一対の光電変換素子列に導き、前記一対の光電変換素
    子列上に被写体像を結像する焦点検出光学系と、 前記一対の光電変換素子列から出力された一対の信号列
    を焦点検出演算の単位となるブロックにそれぞれ分割す
    る演算範囲設定手段と、 前記分割されたブロックは焦点検出が困難であることを
    示す苦手被写体ブロックであるか否かを、前記一対の信
    号列のうち少なくとも一方に基づいて前記ブロックごと
    に判定する被写体パターン判定手段と、 前記被写体パターン判定手段によって前記苦手被写体ブ
    ロックであると判定されると、前記苦手被写体ブロック
    でないと判定された場合に比べてデフォーカス量の信頼
    性を判断する基準となるしきい値を厳しい値に設定する
    しきい値設定手段と、 前記一対の信号列を相対的にシフトさせ、該シフトさせ
    た一対の信号列の相関量を前記ブロックごとに演算し、
    該相関量に基づいて前記ブロックごとに前記デフォーカ
    ス量を演算し、該デフォーカス量の信頼性を前記しきい
    値に基づいて判定する焦点検出演算手段とを備えること
    を特徴とする焦点検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された焦点検出装置にお
    いて、 前記一対の光電変換素子列から出力された一対の信号列
    に対してフィルター演算処理を行い、DC成分を完全に
    は除去しないように該DC成分を減少させたフィルター
    処理データを出力するフィルター処理手段を備え、 前記演算範囲設定手段は前記フィルター処理データを前
    記ブロックに分割し、 前記被写体パターン判定手段は、前記フィルター処理デ
    ータに基づいて前記苦手被写体ブロックであるか否かを
    判定し、 前記焦点検出演算手段は前記フィルター処理データに基
    づいて演算した前記デフォーカス量の前記信頼性を判定
    することを特徴とする焦点検出装置。
  9. 【請求項9】 それぞれ複数の光電変換素子からなり、
    被写体像の光強度分布に応じた信号列を出力する一対の
    光電変換素子列と、 撮影レンズに入射された被写体からの光束を分離して前
    記一対の光電変換素子列に導き、前記一対の光電変換素
    子列上に被写体像を結像する焦点検出光学系と、 前記一対の光電変換素子列から出力された一対の信号列
    の少なくとも一部を焦点検出演算領域として設定する演
    算範囲設定手段と、 前記焦点検出演算領域は焦点検出が困難であることを示
    す苦手被写体であるか否かを、前記一対の信号列のうち
    少なくとも一方に基づいて判定する被写体パターン判定
    手段と、 前記被写体パターン判定手段によって前記苦手被写体で
    あると判定されると、前記苦手被写体でないと判定され
    た場合に比べてデフォーカス量の信頼性を判断する基準
    となるしきい値を厳しい値に設定するしきい値設定手段
    と、 前記一対の信号列を相対的にシフトさせ、該シフトさせ
    た一対の信号列の相関量を演算し、該相関量に基づいて
    前記デフォーカス量を演算し、該デフォーカス量の信頼
    性を前記しきい値に基づいて判定する焦点検出演算手段
    とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載された焦点検出装置に
    おいて、 前記一対の光電変換素子列から出力された一対の信号列
    に対してフィルター演算処理を行い、DC成分を完全に
    は除去しないように該DC成分を減少させたフィルター
    処理データを出力するフィルター処理手段を備え、 前記演算範囲設定手段は前記フィルター処理データの少
    なくとも一部を前記焦点検出演算領域として設定し、 前記被写体パターン判定手段は、前記フィルター処理デ
    ータに基づいて前記苦手被写体であるか否かを判定し、 前記焦点検出演算手段は前記フィルター処理データに基
    づいて前記信頼性が高いか否かを判定することを特徴と
    する焦点検出装置。
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