JP2958997B2 - 焦点検出測光装置 - Google Patents

焦点検出測光装置

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JP2958997B2 JP30615489A JP30615489A JP2958997B2 JP 2958997 B2 JP2958997 B2 JP 2958997B2 JP 30615489 A JP30615489 A JP 30615489A JP 30615489 A JP30615489 A JP 30615489A JP 2958997 B2 JP2958997 B2 JP 2958997B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、焦点検出と連動した複数領域の測光を行っ
て最適測光値を算出する焦点検出測光装置に関する。
B.従来の技術 この種の従来装置としては特開昭63-58324号、特開平
1-105221号に開示されているものが知られている。これ
らの装置は、被写界における複数領域または複数点につ
いて焦点検出する手段と、それら焦点検出領域または点
と同一の複数領域またはそれらを含む領域についてスポ
ット測光する測光手段とを有し、焦点検出結果に基づき
撮影レンズを合焦させるべき焦点検出領域が選択される
と、その選択された領域に対応する測光領域の測光値が
選択され、その選択された測光値に基づいて露出表示ま
たは制御を行うものである。
C.発明が解決しようとする課題 このような従来の装置においては、選択されるべき合
焦値は各々単一の焦点検出領域により得られた焦点検出
出力の内の一つを選択したものであり、従って、その焦
点検出結果と連動して測光値として採用される領域も上
記選択された単一の合焦検出領域に対応していた。その
ため、中抜け被写体などのように、離散的に複数存在し
どちらもほぼ同一の距離にありかつ同様に主要被写体で
ある場合、どちらか一方の被写体をにらむ合焦検出領域
に対応する測光領域の測光出力をもつて測光値としてし
まうのは片手落ちである。
本発明の目的は、主要被写体が複数の離散測光領域に
またがった場合にも最適な測光値を演算可能とすること
にある。
D.課題を解決するための手段 クレーム対応図である第1図により説明すると、本発
明に係る焦点検出測光装置は、被写体像を所定面上に形
成するための撮影光学系1と、撮影画面内に設定された
複数の焦点検出領域AREA(j)(ただし、j=1〜f)
において、それぞれ上記所定面に対する現在の像面のデ
フォーカス量DEF(j)(ただし、j=1〜f)を検出
する焦点検出手段2と、複数の焦点検出領域AREA(j)
と略同一の領域について各々測光出力Bv(j)を得る測
光手段3と、複数の焦点検出領域AREA(j)をそれらの
領域のデフォーカス量に応じて複数のグループGRP
(i)(ただし、i=1〜e)にまとめるグループ化手
段4と、複数のグループGRP(i)の中から合焦すべき
被写体の像が形成されていると予想される一つの最適グ
ループGRP(w)を選択する選択手段5と、最適グルー
プGRP(w)に属する焦点検出領域のデフォーカス量に
基づいて最適デフォーカス量DEFXを算出する最適デフォ
ーカス量演算手段6と、最適グループGRP(w)に属す
る領域の測光出力に重み付けを大きくして最適な測光演
算値Bvansを得る測光演算手段7とを具備することによ
り、上記技術的課題を解決する。
E.作用 カメラ等の撮影光学系1によって形成される被写体像
の一部が、周知の焦点検出光学系,イメージセンサ,マ
イコン(CPU)等から成る焦点検出手段2に導かれる。
焦点検出手段2は、第5図に示すごとく撮影画面に設定
された複数の焦点検出領域(AREA(j)、j=1〜f
(第5図ではf=8))に対応するイメージセンサのデ
ータに周知の焦点検出演算を施して、複数の焦点検出領
域のデフォーカス量(DEF(j))を求める。
測光手段3は、複数の焦点検出領域AREA(j)と略同
一の領域を測光し、測光出力Bv(j)を得る。グループ
化手段4は、デフォーカス量(DEF(j))に基づい
て、複数の焦点検出領域AREA(j)を、同一の被写体を
捕捉していると思われる焦点検出領域毎にいくつかのグ
ループ(GRP(i)、i=1〜e)にまとめる。
最適グループ選択手段5は複数のグループ(GRP
(i))の中から、撮影者の意図する被写体となる可能
性が高い被写体を捕捉している最適グループ(GRP
(w))を選択する。
最適デフォーカス量演算手段6は最適グループ(GRP
(w))に属する焦点検出領域のデフォーカス量に基づ
いて、系全体としての最適デフォーカス量DEFXを算出す
る。
測光演算手段7は、最適グループ(GRP(w))に属
する領域の測光出力に重み付けを大きくして最適な測光
演算値Bvansを得る。
これにより、ばらつきの少ない安定したデフォーカス
量を得るとともに、焦点検出演算に用いられている最適
グループの領域に最適な測光値が得られる。
F.実施例 −第1の実施例− 第2図により本発明に係る焦点検出装置をレンズ交換
型一眼レフカメラシステムに適用した場合の第1の実施
例の構成について説明する。
カメラボディ20に対して交換可能なレンズ10が着脱自
在にマウントし得るようにされている。レンズ10を装着
した状態において、被写体から到来する撮影光束は、撮
影レンズ11を通ってカメラボディ20に設けられているメ
インミラー21により一部は反射されてファインダーに導
かれ、他の一部はメインミラー21を透過してサブミラー
22により反射され、焦点検出用の光束としてAFモジュー
ル23に導かれる。
AFモジュールは第3図に示すように、視野マスク70、
フィールドレンズ27,ハーフミラー120および1対の再結
像レンズ28A,28Bからなる焦点検出光学系24と、1対の
受光部29A,29BからなるCCD等の光電交換装置25とから構
成されている。
以上のような構成において、撮影レンズ11の射出瞳16
に含まれる光軸17に対して対称な1対の領域18A,18Bを
それぞれ通る光束は、第5A図に示す焦点検出測光領域全
体に対応した開口形状を有する視野マスク70付近で一次
像を形成する。視野マスク70の開口部に形成された一次
像の一部は更に、フィールドレンズ27および1対の再結
像レンズ28A,28Bにより光電変換装置25の1対の受光部2
9A,29B上に1対の二次像として形成される。
周知のように光電変換装置25上で対になった二次像の
受光部並び方向の相対的位置関係を検出することによ
り、撮影レンズ11のデフォーカス量を検出できる。また
この位置関係を第5A図のごとく撮影画面上に設定された
複数の焦点検出領域毎に行うことにより、各焦点検出領
域毎にデフォーカス量を検出することができる。
第4図に光電変換装置25上での受光部の配置構成を示
す。
受光部29A,29Bは各々n個の受光素子Ap,Bp(p=1〜
n)から成り、一次像がフィルム面と一致しているとき
に、対応する各一対の受光素子(A1とB1、A2とB2、…)
の出力が等しくなるように配置されている。
受光部29A,29Bを形成する受光素子は、フォトダイオ
ード等の電荷蓄積型素子によって構成されており、光電
変換装置25上の照度に応じた電荷蓄積時間だけ電荷蓄積
を行うことにより、受光素子出力信号を後述の焦点検出
演算に適する出力レベルに制御することができる。
以上のごとく焦点検出光学系を構成することにより、
撮影画面上に第5A図に示すような複数の焦点検出領域が
設定される。
再び第2図に戻り説明を続ける。
一方、AFモジュール中のハーフミラー120によって反
射された測光用の光束は、測光モジュール130中の測光
光学系132の再結像レンズによって測光用光電変換装置1
34上に結像される。測光用光電変換装置134は、第5B図
に示すようにフォトダイオードの受光面が分割され、分
割された領域に各々電流電圧変換回路が配設されてお
り、各々測光する領域が焦点検出の分割領域と略同一と
なるように設定されている。上記電流電圧変換回路の各
出力はAECPU100のポートP7〜P14に送られる。
センサ制御部26は、AFCPU(AF用のCPU)30のポートP4
からの電荷蓄積開始および終了指令を受け取り、指令に
応じた制御信号を光電変換装置25に与えることにより光
電変換装置25の電荷蓄積時間を制御する。また転送クロ
ック信号等を光電変換装置25に与え、受光素子出力信号
を時系列的にAFCPU30に転送するとともに、受光素子出
力信号の転送開始に同期した同期信号をAFCPU30のポー
トP4に送る。AFCPU30はこの信号に同期して、内蔵したA
/DコンバータによりポートP3に入力する受光素子出力信
号のA/D変換を開始し、受光素子数に応じたA/D変換デー
タを得る。A/D変換が終了すると、得られたデータに対
して後述するデータ処理を行い最適デフォーカス量を求
める。
すなわち、第1図における焦点検出手段2,グループ化
手段3,最適グループ選択手段4,最適デフォーカス量演算
手段5の動作はAFCPU30のプログラムによって実現され
ることになる。
AFCPU30は最適デフォーカス量に基づき、AF表示装置4
0の表示部41,42,43,44の表示形態をポートP5を用いて制
御する。
またAFCPU30は、最適デフォーカス量に基づいてAFモ
ータ50の駆動方向および駆動量を以下のように制御し
て、撮影レンズ11を合焦点に移動させる。
まずAFCPU30はデフォーカス量の符号(前ピン,後ピ
ン)に従ってポートP2からAFモータ50を撮影レンズ11が
合焦点に近づく方向へ回転させる駆動信号を発生する。
AFモータ50の回転運動は、ボディ20とレンズ10のマウン
ト部に設けられたボディ側のカップリング53とこれに嵌
合するレンズ側のカップリング14に伝達され、更にレン
ズ10に内蔵されたギヤ等から構成されたレンズ伝達系12
を経て、最終的に撮影レンズ11を合焦方向へ移動させ
る。
AFモータ50の駆動量は、ボディ伝達系51を構成するギ
ヤ等の回転量を、フォトインタラプタ等から構成される
エンコーダ52によりパルス列信号に変換される。そのパ
ルス列信号はポートP1にフィードバックされ、AFCPU30
はパルス数をカウントすることによりAFモータ50の駆動
量を検出しその制御を行う。
レンズ10にはレンズCPU13が内蔵されており、マウン
ト部に設けられたレンズ側接点15、ボディ側接点63等か
ら形成された通信バス64を介して、ポートP6によりAFCP
U30と接続され、レンズ10のAF関連情報がAFCPU30に送ら
れる。
焦点検出モード選択装置80は、自動または手動により
選択された焦点検出モード(中央重点、至近優先、信頼
度優先、合焦優先等)の情報をポートP7に送り、AFCPU3
0はこの情報に基づいて焦点検出処理を切り替える。
AECPU100は測光用光電変換装置134からの各領域の光
電出力をポートP7〜P14から受け取り、逐次AD変換を行
い所定の定数を掛け合わせて対数圧縮し各領域の測光値
Bv(j)を算出する。
またAFCPU30のポートP9よりAFCPU30内で演算される各
領域のデフォーカス量およびグループ、最適グループ、
最適デフォーカス量の各情報をポートP2に受け取り、上
記測光値と各情報により最適測光値を演算する。すなわ
ち、第1図における測光手段3、測光演算手段7の動作
はAECPU100のプログラムによって実現されていることに
なる。
最適測光値の演算後、AECPU100はポートP3、P4、P5を
用いてシャッタ制御装置140、絞り制御装置150、ストロ
ボ制御装置160を単独にもしくは並列的に制御し、適正
露光をフィルムに与える。
測光モード変換装置180は自動または手動により選択
された測光モードの情報をポートP6に送り、AECPU100は
この情報に基づいて最適測光値演算の処理を切換える。
以上が本発明に係る焦点検出測光装置を一眼レフカメ
ラに適用した実施例の構成および動作の概要である。
次に、AFCPU30の内部で行われる複数の領域に対する
焦点検出,グループ化,最適グループ選択,最適デフォ
ーカス量の算出およびAECPU100内部で行われる測光演算
の詳細について説明する。
〈焦点検出処理〉 まず第6図,第7図を用いて焦点検出処理について説
明する。
AFCPU30がA/D変換して得た、受光素子Ap,Bp(p=1
〜n)に対応する受光素子出力データをap,bp(p=1
〜n)とする。受光素子出力データap,bpに対してまず
(1)式に示す相関演算によって各焦点検出領域毎に相
関量C(j,L)が求められる。
ただし(1)式において、Lは整数であり一対の受光
素子出力データの受光素子のピッチを単位とした相対的
シフト量(ずらし量)であり、jは焦点検出装置を表わ
している。また(1)式の積算演算においてパラメータ
rのとる範囲は、シフト量Lおよび焦点検出領域jに応
じて適宜決定される。
受光素子出力データap,bpをマトリックスの行列に対
応させた場合、例えば第6図に示すように、(1)式に
おける受光素子出力データの組合せ、即ちパラメータr
のとる範囲を決めることができる。第6図においてシフ
ト量Lは−2〜+2の範囲で動かされ、太線で囲まれた
領域が相関演算が行われる受光素子出力データの組合せ
のマトリックス上の位置を表わしている。
例えばシフト量Lが0の場合、(1)式のパラメータ
rのとる範囲は焦点検出領域j毎に次式のようになる。
j=1の時 r=1〜t j=2の時 r=t+1〜u j=3の時 r=u+1〜v j=4の時 r=v+1〜w j=5の時 r=w+1〜x j=6の時 r=x+1〜y j=7の時 r=y+1〜z j=8の時 r=z+1〜n …(2) 各焦点検出領域において受光素子出力データの相関が
最も高いシフト量xm(j)は、(1)式の結果に対し
て、本出願人が特開昭60-37513号公報に開示した3点内
挿法を適用することにより(3)式のごとく求められ
る。
ただし(3)式においてDおよびSLOPは、離散的に求
められた相関量C(j,L)の最小値がシフト量L=xに
おいて得られるとすると、次式で求められる。
SLOP(j)=MAX(C(j,x+1)−C(j,x),C(j,x−
1)−C(j,x)) …(5) また(3)式で求めたシフト量xm(j)より各焦点検
出領域毎のデフォーカス量DEF(j)を次式で求めるこ
とができる。
DEE(j)=KX(j)×PY(j)×xm(j)+CZ(j) …(6) (6)式において、PY(j)は、焦点検出領域毎の受
光素子の並び方向のピッチであり、領域に応じた値がAF
CPU30に記憶されている。KX(j)は、第3図の焦点検
出光学系の構成によって焦点検出領域毎に決まる係数で
あり、領域に応じた値がAFCPU30に記憶されている。CZ
(j)は領域毎のオフセット値であり、撮影光学系の収
差量(レンズCPU13から読みだす)とボディ20に対するA
Fモジュール23の位置調整状態によって決まる補正値
(ボディ毎にEEPROMに記憶されている)とからなる。
また(5)式で求めたパラメータSLOP(j)は被写体
像のコントラストとに概ね比例した量であって、その値
が大きいほど相関量C(j,L)の極小値付近のへこみが
深く、相関が大きいことを示し、従って求められたデフ
ォーカス量DEF(j)の信頼性が高いことを示してい
る。
なお、極小値xm(j)が見つからずデフォーカス量DE
F(j)が定まらなかった場合や、デフォーカス量DEF
(j)は求ったがSLOP(j)が小さく信頼性が低い場合
は、焦点検出不能と判定してデフォーカス量DEF(j)
=∞とする。
第7図は上述の焦点検出処理の動作を示すフローチャ
ートである。
まずステップ♯95でj=1として焦点検出領域を初期
化する。ステップ♯100で焦点検出領域AREA(j)で相
関演算を行い、相関量C(j,L)を求める。ステップ♯1
05で3点内挿法によりxm(j),SLOP(j)を求める。
ステップ♯110ではxm(j)が求ったか判定し、求まら
なかった場合はステップ♯125に進み、求まった場合は
ステップ♯115でSLOP(j)が所定値TSを越えているか
判定し、TS以下であった場合、即ち信頼性がないと判定
された場合はステップ♯125に進む。ステップ♯115でTS
より大きいと判定された場合は、ステップ♯120に進み
デフォーカス量DEF(j)を求め、ステップ♯130に進
む。一方、ステップ♯125に進んだ場合は焦点検出不能
と判定してDEF(j)=∞とし、ステップ♯130に進む。
ステップ♯130ではj=j+1として焦点検出領域を次
の領域に更新し、ステップ♯135でj=9(焦点検出領
域が終了)となったか判定し、j=9でなかった場合は
ステップ♯100に戻り次の焦点検出領域で相関演算を行
う。ステップ♯135でj=9となった場合は全ての領域
での焦点検出が終了したので、焦点検出処理を抜け、ス
テップ♯140のグループ化処理に進む。
以上のようにして全ての焦点検出領域においてデフォ
ーカス量を決定することができる。上記説明では第5図
に示した焦点検出領域を8分割して、各々の領域のデフ
ォーカス量を検出したが、検出領域の形や分割数はこれ
に限られることはない。また検出領域を互いにオーバー
ラップさせたり、領域境界を被写体像の強度分布に応じ
て変更するようにしても構わない。
〈グループ化処理〉 グループ化処理は、焦点検出処理によって求められた
複数のデフォーカス量に応じて、複数の焦点検出領域
を、同一の被写体を捕捉している可能性が高いグループ
にまとめる。
第8図はグループ化処理の一実施例を示すフローチャ
ートである。
ステップ♯200ではまず、第9図に示すごとく焦点検
出領域をその領域のデフォーカス量に従って大きい順に
並べかえ(至近に近い順)、順番に1から番号kをつけ
る。ただし焦点検出不能(デフォーカス量DEF(j)=
∞)の領域は番号をつけないこととし、すべての領域で
検出不能の場合は番号kを0とする。また最終番号をKL
とする。したがってKL=0の場合は全ての領域で焦点検
出不能であることを意味する。
ステップ♯205ではKL=0、即ち全ての領域で焦点検
出不能であるか判定し、不能であった場合は、ステップ
♯210に進み、全領域で焦点検出不能だったとしてそれ
以降の処理をキャンセルして次の焦点検出動作を開始す
る。不能でなかった場合は、ステップ♯215でグループ
化処理で使用されるデフォーカス軸上でのゾーンの大き
さ、即ち像面深度をつぎのように決定する。
例1:像面深度は撮影光学系の撮影時のF値に従って変化
し、F値が大きい場合は深度も深く同一被写体とみなし
てよいゾーンZONEの大きさも広がるので、撮影F値に従
ってゾーンの大きさを決める。
例2:ゾーンの大きさを所定値に固定し、常に決まった深
度内に同一被写体とみなす像面が入るようにする。
例3:前述の焦点検出処理で求めたデフォーカス量はある
幅の不確定性を持っており、その幅はそのデフォーカス
量の信頼度SLOP値やその領域での被写体像のコントラス
トに依存して変化する。例えば不確定性の幅は信頼度SL
OPに概ね逆比例するので、その領域のSLOP値の逆数に比
例してゾーンの大きさを決める。このようにゾーンの大
きさを決めると、信頼度の高いデフォーカス量を持つ領
域は、他の領域から独立したグループを形成する可能性
が高くなり、その領域が捕捉している被写体像に対して
合焦する確率が高くなる。例えば所定ゾーン幅をZNとし
て各領域のゾーンの大きさをZONE(j)=ZN/SLOP
(j)とする。この場合、ゾーンの大きさの上限値、下
限値を設定しておいてもよい。またコントラストCON
(j)を、隣接する受光素子出力データの差の絶対値の
和をその領域内で計算することにより求め、これをSLOP
値の代わりに用いてもよい。
ステップ♯220ではグループ化処理の初期化として、
グループ番号iを1、領域のデフォーカス量の番号kを
1に設定し、ステップ♯225でグループGRP(i)に番号
kの領域を登録する。ステップ♯230では番号kが最終
番号KLになったか判定し、KLになった場合はグループ化
処理を終了しステップ♯235の最適グループ選択処理に
進む。KLになっていない場合はグループ化処理を続行
し、ステップ♯240に進む。
ステップ♯240において、ゾーンの大きさを例1また
は例2のごとく決めた場合は、番号kの領域のデフォー
カス量から無限側のゾーン内に番号k+1の領域のデフ
ォーカス量が入っているか判定する。
例えば第10図(a)のような場合は2つの領域はゾー
ン外と判定され別のグループとなり、第10図(b)のよ
うな場合は2つの領域はゾーン内と判定され同一グルー
プとなる。ゾーンの大きさを例3のごとく決めた場合
は、番号kの領域のデフォーカス量と番号k+1の領域
のデフォーカス量の差が、番号kの領域と番号k+1の
領域のSLOP値によって決まるゾーンの大きさの和より小
さいか判定する。例えば第11図(a)のような場合は2
つの領域はゾーン外と判定され別グループとなり、第11
図(b)のような場合は2つの領域はゾーン内と判定さ
れ同一グループとなる。
ステップ♯240で別グループと判定された場合は、ス
テップ♯245でグループ番号を更新しステップ♯250に進
み、同一グループと判定された場合はステップ♯245を
スキップし即ステップ♯250に進む。ステップ♯250では
番号kを更新してから、ステップ♯225の処理に戻る。
以上の処理を繰り返しステップ♯235に抜けた時は、
例えば第9図のごとく領域のグループ化がなされてい
る。即ちグループ化処理の一実施例の場合、一つのグル
ープのデフォーカス軸上での広がりはフレキシブルであ
り、グループ内に複数の領域が存在する場合、そのグル
ープに属する一つの領域はそのグループに属する少なく
とも他の一つの領域に対して第10図(b)または第11図
(b)のような関係にあればよい。このようなグループ
化ではグループの広がりが大きく取れるので、広い領域
で連続的にピント位置がかわるような被写体、例えば壁
に張ったポスターを斜め方向から見たような場合でも、
被写体全体を一つのグループとして捕らえることができ
る。もちろんグループの広がりに一定の上限を設けてよ
いし、グループに加えられた領域のSLOP値の和が一定値
になった場合にはグループを更新するようにしてもよ
い。
以上説明したグループ化処理は上記に限定するもので
はなく、本出願人による特願昭63-331748号に示されて
いるようなグループ化処理やその他の処理でもよい。
〈最適グループ選択処理〉 最適グループ選択処理においては、グループ化処理に
よって作られた複数のグループのなかから撮影者の意図
している被写体を捕捉している可能性が高い一つのグル
ープを選択する。
第12図は最適グループ選択処理のフローチャートであ
る。
ステップ♯600では、焦点検出領域毎の領域ポイント
E(j)を焦点検出モード選択装置80より得られる情報
に基づいて表1のように決定する。
即ち中央重点モードの場合は、焦点検出不能でない限
り全体の焦点検出領域のなかで中央に近い領域のみに領
域ポイントとして1を与え、その他の領域の領域ポイン
トは0にすることにより焦点検出結果に影響を与えない
ようにしている。その場合の領域の優先順位は(領域4,
5)→(領域3,6)→(領域2,7)→(領域1,8)に設定さ
れている。
表1では中央の領域が検出不能であると、順次端の領
域に検出領域が移動していくように領域ポイントを設定
してあるが、中央領域のみで検出するようにしたり、検
出領域の移動を途中で打ち切ったりするように領域ポイ
ントを設定してもよい。
その他の検出モード(至近優先,信頼度優先,合焦優
先)では、列の端の領域(1,2,7,8)に領域ポイント0.5
を与え、中央領域(領域3,4,5,6)に領域ポイント1を
与えている。端の領域は手ぶれ等により被写体が出入り
する可能性が高くそれにより焦点検出結果が変動するお
それがあるので、端領域の領域ポイントを中 央領域の領域ポイントより低く設定してある。
ステップ♯605ではグループ番号iを1に初期化す
る。ステップ♯610ではグループ毎に、そのグループに
属する領域のデフォーカス量から次のようにグループデ
フォーカス量を計算する。例えばグループ1に領域2,3,
4が属しており、そのグループデフォーカス量を各々DEF
(2)、DEF(3)、DEF(4)とすると、グループデフ
ォーカス量GDEF(1)は(7)式のようになる。
GDEF(1)=(DEF(2)+DEF(3)+DEF(4))/3 または GDEF(1)=(DEF(2)*E(2)+DEF(3)*E
(3)+DEF(4)*E(4))/(E(2)+E
(3)+E(4)) …(7) 即ちグループデフォーカス量は、そのグループに属す
る領域のデフォーカス量の単純平均または領域ポンイト
を重みとした加重平均として求められる。但し加重平均
として求める際に領域ポイントの和が0であった場合
は、グループデフォーカス量DEF(i)を検出不能とす
る。
ステップ♯615ではグループ毎に至近優先ポイントP1
をそのグループのグループデフォーカス量に基づいて決
定する。例えば焦点検出モードが至近優先モードの場合
は、表2−1のごとくグループデフォーカス量が最大、
即ち最も至近にあるグループに至近優先ポイント1が与
えられ、その他のグループにはポイントα(0<α<
1)または0が与えられる。αの値は至近優先度が高い
程小さく設定される。また表2−1では、その他のグル
ープには所定値αのポイントが与えられるとしたが、グ
ループデフォーカス量の順番や最至近グループとの偏差
に応じて至近に近い度合いを算出し、グループ毎に至近
優先ポイントP1を変えて与えるようにしてもよい。
またその他の検出モード(中央重点,信頼度優先,合
焦優先)では、表2−2のごとくグループデフォーカス
量の検出が可能/不能に従ってグループに至近優先ポイ
ント0または1が与えられる。したがってグループデフ
ォーカス量の検出が可能であれば、一律にポイントが与
えられるのでグル ープデフォーカス量の値によらず各グループは公平に取
り扱われることになる。
上述のように至近優先ポイントP1を設定することによ
り、至近優先モードでは最至近のグループが優先され、
その他のモードでは最至近のグループが優先されること
はなくなる。
ステップ♯620ではグループ毎に、合焦優先ポイントP
2をそのグループのグループデフォーカス量に基づいて
決定する。例えば焦点検出モードが合焦優先モードの場
合は、表3−1のごとくグループデフォーカス量の絶対
値が最小、即ち最も合焦に近いグループに合焦優先ポイ
ント1が与えられ、その他のグループにはポイントβ
(0<β<1)または0が与えられる。βの値は合焦優
先度が高い程小さく設定される。また表3−1ではその
他のグループには所定値βのポイントが与えられるとし
たが、グループデフォーカス量の絶対値の大きさや順番
に応じて合焦に近い度合いを算出し、グループ毎に合焦
優先ポイントを変えて与えるようにしてもよい。
またその他の検出モード(中央重点,信頼度優先,至
近優先)でも上述の表3−1と同じようにして、表3−
2のごとくグループデフォーカス量の絶対値に従ってグ
ループに合焦優先ポイント0またはγまたは1が与えら
れる。但しγはβ<γ<1に設定する。このように合焦
優先モード以外のモードでも合焦に近いグループを多少
優先することにより、合焦付近での安定性を増すことが
できる。
上述のように合焦優先ポイントP2を設定することによ
り、合焦優先モードでは合焦に最も近いグループが優先
され、その他のモードでも安定性が向上する。
ステップ♯625ではグループ毎に、信頼度ポイントP3
をそのグループのグループに属している領域jのデフォ
ーカス量の信頼度SLOP(j)に基づいて決定する。例え
ば焦点検出モードが信頼度優先モードの場合は、表4−
1のごとく最も信頼度の和が大きいグループに信頼度優
先ポイント1が与えられ、その他のグループにはそのグ
ループの信 頼度の和を信頼度の和の最大値で割った量に応じてポイ
ント(0<ポイント<1)が与えられる。
またその他の検出モード(中央重点,至近優先,合焦
優先)では、表4−2のごとくグループデフォーカス量
の検出が可能/不能によってのみ、グループに信頼度ポ
イント0または1が与えられる。従ってグループデフォ
ーカス量の検出が可能であれば一律にポイントが与えら
れるので、グループに属する領域の信頼度の和の大きさ
によらず各グループは公平に取り扱われることになる。
さらにその他の検出モードにおいて、表4−3のごと
く信頼度ポイントを与えてもよい。この場合、グループ
における信頼度の和が所定値δ以上であれば一律に信頼
度ポイント1が与えられ、δ以下であれば信頼度の和を
δで割った量に応じて信頼度ポイントが与えられる。こ
のように信頼度優先モード以外のモードでも信頼度があ
る程度以上あるグループは公平に取り扱い、信頼度の低
いグループは信頼度に応じて重み付けして取り扱うこと
により、デフォーカス量の不確定性によるば らつきの影響を小さくすることができる。
上述のように信頼度ポイントP3を設定することによ
り、信頼度優先モードでは信頼度が最も高いグループが
優先され、その他のモードでも安定性が向上する。
ステップ♯630ではグループ毎の総合ポイントPGを、
至近優先ポイントP1、合焦優先ポイントP2、信頼度ポイ
ントP3の積または和として計算する。ステップ♯635で
グループ番号iを更新し、ステップ♯640でグループ番
号iがKL+1になったか、即ちグループ番号が終了した
か判定し、終了していない場合はステップ♯610に戻
り、引続き次のグループの総合ポイントを求める処理を
行う。以上の処理を繰り返しグループが終了した場合に
は、ステップ♯645に進み総合ポイントPG(i)が最大
なグループを最適グループとして選択し、ステップ♯65
0の最適デフォーカス量演算に進む。
上述の最適グループ選択処理では、複数の選択ルール
(中央重点,至近優先,合焦優先,信頼度優先等)に応
じたポイントを設定し、各グループにおいて複数の選択
ルールに対するポイントを決定し、最後に総合ポイント
が最大なグループを選択しているので、以下のような利
点を有している。
a)同じルール内ではポイントの値を適宜変更すること
により、選択ルールの効力の強弱(優先度の度合)をプ
ログラムの改造等変更なしで簡単にコントロールでき
る。
b)異なるルール間ではポイントの値のバランスを適宜
変更することにより、選択ルールの間の強弱(優先度の
度合)をコントロールできる。したがって焦点検出モー
ド毎に選択のためのプログラムを個々に設ける必要はな
く、ポイント値を変更するのみで焦点検出モードの変更
に対応できる。
c)選択ルール別にポイントを設定するとともに、それ
らの積または和で最適グループの選択を行っているの
で、異なるルールの混合が容易に行える。また新しいル
ールの追加が簡単にできる。例えば選択ルールとして領
域の広さを加えた場合は、面積ポイントP4を設定し、グ
ループに属する領域の数に応じたポイント値を与えれば
よい。また特定パターン例えばいわゆる中抜けパターン
の場合に中抜けするのを防ぐために、中抜けポイントP5
を設定し、中抜けパターン判定(最至近のグループに横
列の端領域1,2,7,8が属しているか判定する)を行い、
中抜けパターンであった場合は最至近グループの中抜け
ポイントのみ1とし他のグループの中抜けポイントは0
とし、中抜けパターンでなかった場合にすべてのグルー
プの中抜けポイントを1にすればよい。
以上のようにポイント制による最適グループ選択方式
を導入することにより、モード変更や追加または選択ル
ールの最適化にも柔軟に対応できるシステムとなる。
上記説明では最終的に一つの最適グループが選択され
るが、そのグループに属する領域位置をファインダー視
野等に表示することにより、撮影者に選択されたグルー
プに属する領域を確認させてもよい。この場合、撮影者
の意図する被写体が表示された領域に入っていなけれ
ば、撮影者の意志により、選択されたグループをキャン
セルし、総合ポイントが次に高いグループを順次選択し
ていくようにしてもよい。
また上記説明では、各種ポイントの配分方式を、選択
された焦点検出モードに従って変更したが、撮影者が直
接ポイントを設定するようにしたり、予め所定のポイン
トが設定されたROMデータによりポイント設定を行うよ
うにし、ROMをボディに対して変更可能に構成し、ROMを
取り替えることによりポイント変更を行うようにしても
よい。またポイント値を固定せず、最終的に選択された
グループの特性(領域の位置,グループデフォーカス
量,コントラスト等)をフィードバックし、撮影者の意
図に適合するように動的にポイント値を変更していくよ
うな学習機能を持たせてもよい。
以上は最適グループ選択の処理の一例であって、もち
ろんこれ以外の手法に従って最適グループを選択するよ
うにしてもかまわない。例えばグループデフォーカス量
と撮影レンズの絶対位置とにより各グループの絶対距離
を割り出し、最至近または最遠距離と最至近と最遠距離
との差に基づいて最適な距離およびグループを決定する
ようにもできる。また領域やグループの距離分布パター
ンに応じて焦点検出モードを変更したり、最適グループ
の選択をしたりすることもできる。
〈最適デフォーカス量演算処理〉 最適デフォーカス量演算処理においては、最適グルー
プ選択処理によって選択された最適グループに属する焦
点検出領域のデフォーカス量に基づいて、全体として最
適なデフォーカス量を演算する。
第13図は最適デフォーカス量演算処理を示すフローチ
ャートである。
ステップ♯900では最適グループに属する焦点検出領
域AREA(j)に対する重みW(j)を決定する。例えば
表5のごとく焦点検出モー ドに応じて重みW(j)を決定することができる。信頼
度優先モードにおいては、焦点検出領域AREA(j)の重
みW(j)を、領域ポイントE(j)とその領域のデフ
ォーカス量の信頼度SLOP(j)の積とし、その他のモー
ドにおいては、E(j)*SLOP(j)が所定値Vよりも
大きい場合は重みW(j)を1とし、所定値Vよりも小
さい場合は重みW(j)をE(j)*SLOP(j)として
いる。このように設定することにより、信頼度優先モー
ドの場合は信頼度に応じた重み付けがなされ、それ以外
のモードではある程度信頼度があれば同等の重み付けが
なされることになる。
ステップ♯905では、最適デフォーカス量DEFXを、最
適グループに属する焦点検出領域のデフォーカス量DEF
(j)を重みW(j)で重み付けした加重平均として
(8)式のごとく演算する。
但し(8)式においてjは、最適グループに属する焦
点検出領域の番号についてとる。このように加重加算平
均をとることにより、最適デフォーカス量のばらつきを
小さくすることができ安定性が向上する。
ステップ♯910では最適デフォーカス量に基づいてAF
表示装置40の表示形態を制御するとともに、Afモータ50
の駆動量を制御し、撮影レンズ11を合焦位置へ駆動す
る。これによって撮影画面上の最適グループに属する焦
点検出領域には、ピントがあった被写体像が形成される
ことになる。ステップ♯910の処理を終えると再び次の
焦点検出サイクルに写る。
〈測光演算処理〉 測光演算処理においては、測光用光電変換装置134に
よって求められた各領域の測光値を基に、最適グループ
選択処理での情報によって各領域の測光値に重み付けを
し、その加重平均値より最適測光値を求める。第14図は
測光演算処理を示すフローチャートである。
最初にステップ♯1000で領域番号jを1に、測光積算
値Q1〜Q4(以下、Q1〜Q4と略す)を0に、測光指標値R
1、R2(以下R1、R2)を所定値に初期化する。次に、ス
テップ♯1005で焦点検出領域AREA(j)(以下、AREA
(j))が最適グループに属しているかの判定を行う。
最適グループに属していないならばステップ♯1400に進
み、AREA(j)に対応する測光領域の測光値Bv(j)
(以下、Bv(j))をバックグラウンド測光値としてQ4
に加算する。AREA(j)が最適グループに属しているな
らばステップ♯1010へ進む。
ステップ♯1010では平均モードの測光演算を行う。す
なわち、一律に重み付け係数F(j)(以下、F(j)
とする)=1としてBv(j)に掛け合わせQ1に加算す
る。
次に、ステップ♯1015では中央重点モードの測光演算
を行う。これは、最適グループ中の画面中央領域の測光
値を重要視するもので、焦点検出におけるグループ化の
思想と同様、両端に出入りする不要な被写体の影響を防
止する効果が得られる。具体的には、表6に示したF
(j)の値を条件にしたがってBv(j)に掛け合わせQ2
に加算する。
次に、ステップ♯1020では広域被写体重点モードの測
光演算を行う。これは、最適グループが分離した中抜け
被写体の様な場合、大きく画面に写し込まれる方の測光
値を重要視するものであり、例えば木陰での人物撮影時
の小枝の写り込み等の影響を防止する効果が得られる。
また、上記中央重点モードと同様、両端の影響を防止す
る効果も得られる。具体的には、表7に示したF(j)
の値を条件にしたがってBv(j)に掛け合わせQ3に加算
する。
次に、ステップ♯1025では最高輝度基準モードによる
測光演算を行う。これはBv(j)の中の最高値をR1に記
憶するものである。同様にステップ♯1030では、最低輝
度基準モードの測光演算により、Bv(j)中の最低値を
R2に記憶する。
ステップ♯1035で領域番号を更新し、ステップ♯1040
で領域番号が9になったか、すなわち領域番号が終了し
たか判定し、終了していない場合にはステップ♯1005に
戻り、引続き次の領域の処理を行う。以上の処理を繰り
返し領域が終了した場合にはステップ♯1045の測光値の
正規化に進む。
ここでは、積算された測光値を各モードの測光値とし
て正規化する。先ずQ1を例にとれば、Bv(2)、Bv
(3)、Bv(5)が積算された時、平均モードでの測光
値として、 Bv(Q1)=(Bv(2)+Bv(3)+Bv(5))/3 =Q1/3 を得る。分母は積算データの個数で、Bv(Q4)につい
ても同様である。
Bv(Q2)、Bv(Q3)の場合は各データに係数F(j)が
掛っているため、 Bv(Q2)=Q2/(F(2)+F(3)+F(5)) と正規化する。
Bv(R1)およびBv(R2)については、各々フィルムの
ラチチュードを考慮して、 Bv(R1)=R1−1.5×b Bv(R2)=R2+1.5×c とする。ここでb,cはフィルムの種類による補正係数で
あり、例えば不図示のDXコード判別回路からの信号によ
って決定する。
次に、ステップ♯1050の最適測光値Bvans(以下Bvan
s)の演算に進む。ここでは、上述のように算出した各
モードの測光値を基にBvansを算出する。すなわち、Bv
(Q1)〜Bv(Q4)およびBv(R1)、Bv(R2)の値を予め
設定された最適加重率に基づき、あるいは測光モード選
択装置180の設定によって加重率を変化させてBvansを決
定する。Bvansは、下記の様になる。
Bvans=(l×Bv(Q1)+m×Bv(Q2)+n×Bv(Q3)
+o×Bv(Q4)+p×Bv(R1)+q×Bv(R2))/(l
+m+n+o+p+q) 例えば、l=1、m〜q=0とすれば平均モード測光
となる。また、l=1、o=0.25それ以外を=0とすれ
ば非合焦領域も考慮した平均測光モードとなる。
その他、広域被写体重点モードに最低輝度基準モード
を加味したものや、中央重点モードに最高輝度基準モー
ドを加味しバックグラウンド測光値を考慮してもよい。
例えば最重要視するモードの加重率を1としたとき、補
助的に加味するモードについては0.7〜0.35程度とし、
バックグラウンド測光値については0.25〜0程度とする
と各測光モードの特徴を生かすことができる。
また、最高輝度データであるR1の値によって各々の加
重率を変化させたり、更にR1-R2の最高最低輝度差の値
によって加重率を変化させてもよい。あるいは、焦点検
出における情報も加えて撮影被写体の特徴(グループの
特性、各値の時系列的変化など)をフィードバックして
撮影者の意図に適合するように動的に加重率を変化させ
る様な学習機能を持たせてもよい。
以上説明した測光演算処理はこれ以外の手法にしたが
って最適測光値を決定してもよい。例えば最適グループ
内での各領域のデフォーカス値を基に、至近の領域より
順番に加重率を逓減した至近優先測光モードを追加する
ことも可能である。また、各領域の測光値の最高値に所
定の限界値を設定しておき、その値を越えるものについ
ては限界値を代入して太陽光の直接反射の影響を防ぐこ
ともできる。
−第2の実施例− 次に、本発明に係る焦点検出測光装置をレンズ交換型
一眼レフシステムに適用した場合の第2の実施例につい
て第15図を用いて説明する。第2図の第1の実施例と同
様の部分については同一の番号を付し、説明は省略す
る。
本実施例においては、各領域の測光値を焦点検出用受
光素子出力データより直接得る構成となっている。つま
り、焦点検出用の光電変換素子と測光用の光電変換素子
とが共通化されている。
先ず、AFCPU30がAD変換して得た受光素子Ap、Bp(p
=1〜n)に対応する受光素子出力データap、bp(p=
1〜n)、および電荷蓄積時間tをAECPU100はそのポー
トP1、P2から得る。次に、ap、bpをtで除した値に光学
系の損失を補うために予め定められた係数dを掛け合わ
せて対数圧縮し、各素子毎の測光値を得る。
Bv(ap)=log2((ap/t)×d) Bv(bp)=log2((bp/t)×d) なお、dの値は光学系の特性上あるいは測光の都合
上、pの関数やその他による変数でも構わず、下記の様
にも成り得る。
Bv(ap)=log2((ap/t)×d(ap)) Bv(bp)=log2((bp/t)×d(bp)) 次に、領域分割にしたがって各領域毎の平均値を算出
する。第1の実施例のように例えばシフト量Lが0の場
合、領域j=1において測光値BV(1)は、 Bv(1)=(Bv(a1)+…+Bv(at)+Bv(b1)+…+
Bv(bt)/(2×t) として得られる。Bv(2)以降も同様である。ここで、
Bv(ap)とBv(bp)とは撮影レンズ11の異なる射出瞳領
域を通過した光束による二次像の測光値で、同一の被写
体の像の測光値であるから同一となる。そこで、測光値
Bv(1)を、 Bv(1)=(Bv(a1)+…+Bv(at)/t または、 Bv(1)=(Bv(b1)+…+Bv(bt)/t と演算してもよい。Bv(2)以降も同様である。
こうして得られたBv(j)を基に、以降、第1の実施
例に記したような演算を行えばよい。
なお、第2の実施例においても上記の処理に限定され
るものではなく、これ以外の手法によっても構わない。
例えばBv(j)を算出する際にBv(ap)もしくはBv(b
p)を真数のまま平均化し、しかる後に対数圧縮する方
法でもよい。また第1の実施例に記したR1、R2の最高輝
度、最低輝度のデータとして、領域毎に平均化した後の
Bv(j)ではなく、Bv(ap)もしくはBv(bp)のデータ
を用いてもよい。この場合、領域毎のデータよりも更に
細かな部分のデータが得られ、より正確に被写体の輝度
情報を得られる利点がある。
G.発明の効果 以上説明したように、本発明の焦点検出装置は複数の
焦点検出測光値の焦点検出結果を同一被写体とみられる
グループにまとめるとともに、グループのなかから撮影
者の意図に最も合致していると思われるグループを選択
し、選択されたグループのなかで統計平均を行い最終的
な焦点検出結果を得るとともに、選択されたグループを
重点的に測光し、演算を行って最終的な測光値を得るも
のである。
このようにグループ化することにより、複数の被写体
が画面内の焦点検出領域に存在した場合でも正確にその
識別をすることができ、また被写体間の識別が正確にな
されることにより最適グループ選択処理による選択結果
が撮影者の意図により適合したものとなる。またある程
度まとまりのあるグループ内で求められたデフォーカス
量により最適デフォーカス量を求めるので、ばらつきが
減少するとともに、その結果はグループ内の個々の結果
とかけ離れたものにはならない。
さらに、主要被写体に相当する最適グループの測光値
を重点的に最も主要被写体の状況に合致した処理法によ
り測光演算を行い、撮影者の意図に適合した主要被写体
の測光値を算出することが可能である。よって、焦点検
出結果、測光結果共に撮影者の意図に適合した結果とな
り、撮影結果も良好なものとなる。
なお、以上実施例ではAFCPU30とAECPU100を別個のも
のとしたが、それぞれの処理を時系列的もしくは並列的
に処理できる1個のCPUで置き換えてももちろん構わな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図、第2図は本発明による焦点検
出測光装置の構成図、第3図は本発明に用いられる焦点
検出光学系の説明図、第4図は光電変換装置の構成図、
第5A図は焦点検出領域の説明図、第5B図は測光領域の説
明図、第6図および第7図は焦点検出処理の説明図およ
びフローチャート、第8図〜第11図はグループ化処理を
説明するもので、第8図はフローチャート、第9図,第
10図,第11図は説明図、第12図は最適グループ選択処理
のフローチャート、第13図は最適デフォーカス量演算処
理のフローチャート、第14図は測光演算処理のフローチ
ャート、第15図は第2の実施例の全体構成図である。 10:撮影レンズ、13:レンズCPU 20:カメラボディ、24:焦点検出光学系 25:光電変換装置、30:AFCPU 40:AF表示部、50:AFモータ 80:焦点検出モード選択装置
フロントページの続き (72)発明者 岩崎 宏之 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (72)発明者 日下 洋介 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (56)参考文献 特開 平2−77052(JP,A) 特開 昭63−24229(JP,A) 特開 平3−81712(JP,A) 特開 平3−81624(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/28 - 7/40 G03B 7/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体像を所定面上に形成するための撮影
    光学系と、 撮影画面内に設定された複数の焦点検出領域において、
    それぞれ前記所定面に対する現在の像面のデフォーカス
    量を検出する焦点検出手段と、 前記複数領域と略同一の領域について各々測光出力を得
    る測光手段と、 前記複数の焦点検出領域をそれらの領域のデフォーカス
    量に応じて複数のグループにまとめるグループ化手段
    と、 前記複数のグループの中から合焦すべき被写体の像が形
    成されていると予想される一つの最適グループを選択す
    る選択手段と、 該最適グループに属する焦点検出領域のデフォーカス量
    に基づいて最適デフォーカス量を算出する最適デフォー
    カス量演算手段と、 前記最適グループに属する領域の前記測光出力に重み付
    けを大きくして最適な測光演算値を得る測光演算手段と
    を具備することを特徴とする焦点検出測光装置。
  2. 【請求項2】請求項1の装置において、前記測光手段と
    焦点検出手段とが共通の光電変換素子を有することを特
    徴とする焦点検出測光装置。
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