JP2018197771A - 制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 - Google Patents

制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】安定的に高速かつ高精度な焦点調節が可能な制御装置を提供する。【解決手段】制御装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段(204)と、デフォーカス量に基づいて焦点調節動作を行う焦点調節手段(212)とを有し、焦点調節手段は、合焦可能範囲に応じて、デフォーカス量の算出に用いる第1信号および第2信号の周波数帯域を設定する。【選択図】図12

Description

本発明は、焦点検出を行う撮像装置に関する。
近年、撮像素子を用いた位相差AF(撮像面位相差AF)として、撮像素子の画素を用いて撮影画像を取得するとともに焦点検出を行う手法が提案されている。撮像面位相差AFによれば、同一の撮像素子から得られた信号に基づいて被写体検出および焦点調節を行うことができるため、高速かつ高精度な焦点調節が可能となる。
特許文献1には、1つのマイクロレンズに対応する複数のフォトダイオードを設け、各々のフォトダイオードが撮影レンズの互いに異なる瞳面の光を受光する構成が開示されている。このような構成により、2つのフォトダイオードの出力を比較して撮像面位相差AFを行うことができる。
特許文献2には、撮像素子の一部の画素において、オンチップマイクロレンズの光軸に対して受光部の感度領域を偏心させて瞳分割機能を付与する構成が開示されている。これらの画素を焦点検出用画素とし、焦点検出用画素を撮影用画素群の間に所定の間隔で配置することにより、撮像面位相差AFを行うことができる。ここで、焦点検出用画素の配置箇所は、撮影用画素の欠損部に相当するため、周辺の撮影用画素の情報から補間して画像情報を生成する。このような構成により、撮像面で位相差検出を行うことができるため、電子ファインダ観察や動画撮影の際にも、高速かつ高精度な焦点調節を行うことが可能となる。
特開2001−083407号公報 特開2009−003122号公報
ところで、実際には図2に示されるように相関演算に使用する信号波形の周波数帯域に応じて検出特性は大きく異なる。このため、例えば大ボケ時の方向検出動作の際には低域フィルタを適用した信号を使用して検出範囲を広くし、合焦近傍でのピント合わせ動作の際には高域フィルタを適用した信号を使用して検出精度を高くするなど、焦点調節動作の状態に応じた制御が必要となる。
しかし、図3に示されるように、ある周波数帯域において検出可能な範囲(マクロモード合焦可能範囲)が合焦可能範囲を超える場合が存在する。このような場合、その周波数帯域における演算は不要であり、その演算結果によるレンズ制御を行うと、焦点調整動作に時間がかかってしまう可能性がある。
そこで本発明は、安定的に高速かつ高精度な焦点調節が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての制御装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段と、前記デフォーカス量に基づいて焦点調節動作を行う焦点調節手段とを有し、前記焦点調節手段は、合焦可能範囲に応じて、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の周波数帯域を設定する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部を有する撮像素子と、前記制御装置とを有する。
本発明の他の側面としての制御方法は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出するステップと、前記デフォーカス量に基づいて焦点調節動作を行うステップとを有し、前記焦点調節動作を行うステップは、合焦可能範囲に応じて、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の周波数帯域を設定するステップを含む。
本発明の他の側面としてのプログラムは、前記制御方法をコンピュータに実行させる。
本発明の他の側面としての記憶媒体は、前記プログラムを記憶している。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、安定的に高速かつ高精度な焦点調節が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
本実施形態における撮像装置のブロック図である。 AF用信号の帯域ごとの検出精度と検出デフォーカス量との関係図である。 合焦可能範囲と検出可能範囲の説明図である。 (a)非撮像面位相差方式および(b)撮像面位相差方式の画素構成例を示す図である。 本実施形態における焦点調節動作を示すフローチャートである。 本実施形態における焦点検出処理を示すフローチャートである。 本実施形態における焦点検出領域の説明図である。 本実施形態におけるAF用信号(一対の像信号)の説明図である。 本実施形態におけるAF用信号のシフト量と相関量との関係の説明図である。 本実施形態におけるAF用信号のシフト量と相関変化量との関係の説明図である。 本実施形態における評価帯域の設定に関する説明図である。 本実施形態における周波数帯域設定を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態における撮像装置の構成について説明する。図1は、本実施形態における撮像装置100(レンズ交換式カメラシステム)のブロック図である。撮像装置100は、カメラ本体20(撮像装置本体)と、カメラ本体20に着脱可能なレンズユニット10(交換レンズ)とを備えて構成されている。レンズユニット10の全体の動作を統括制御するレンズ制御部106と、レンズユニット10を含む撮像装置100(カメラシステム)の全体の動作を統括するカメラ制御部212とは、レンズマウントに設けられた端子(不図示)を介して相互に通信可能である。なお本実施形態は、レンズユニットとカメラ本体とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
まず、レンズユニット10の構成について説明する。固定レンズ101、絞り102、および、フォーカスレンズ103は、撮像光学系を構成する。絞り102は、絞り駆動部104により駆動され、後述する撮像素子201への入射光量を制御する。フォーカスレンズ103は、フォーカスレンズ駆動部105により駆動され、フォーカスレンズ103の位置に応じて撮像光学系の合焦距離が変化する。絞り駆動部104およびフォーカスレンズ駆動部105は、レンズ制御部106により制御され、絞り102の開口量およびフォーカスレンズ103の位置をそれぞれ決定する。
レンズ操作部107は、AF(オートフォーカス)/MF(マニュアルフォーカス)モードの切り替え、MFによるフォーカスレンズ103の位置調整、手ブレ補正モードの設定など、ユーザがレンズユニット10の動作に関する設定を行う入力デバイス群である。レンズ操作部107がユーザにより操作されると、レンズ制御部106はその操作に応じた制御を行う。レンズ制御部106は、後述するカメラ制御部212から受信した制御命令や制御情報に応じて絞り駆動部104やフォーカスレンズ駆動部105を制御する。またレンズ制御部106は、レンズ制御情報をカメラ制御部212に送信する。
次に、カメラ本体20の構成について説明する。カメラ本体20は、レンズユニット10の撮像光学系を通過した光束から撮像信号を取得するように構成されている。撮像素子201は、CCDセンサやCMOSセンサなどを備え、レンズユニット10の撮像光学系を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換して画素信号(画像データ)を出力する。すなわち撮像光学系から入射した光束は、撮像素子201の受光面上に結像し、撮像素子201において配列された画素(フォトダイオード)により、入射光量に応じた信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、カメラ制御部212の指令に従い、タイミングジェネレータ214から出力される駆動パルスに基づいて、信号電荷に応じた電圧信号として撮像素子201から順次読み出される。
本実施形態で用いられる撮像素子201の各画素は、2つ(一対)のフォトダイオードA、Bとこれら一対のフォトダイオードA、Bに対して設けられた(フォトダイオードA、Bを共有する)1つのマイクロレンズとを備えて構成されている。すなわち撮像素子201は、1つのマイクロレンズに対し一対のフォトダイオード(第1光電変換部および第2光電変換部)を有し、複数のマイクロレンズが2次元状に配列されている。各画素は、入射する光をマイクロレンズで分割して一対のフォトダイオードA、B上に一対の光学像を形成し、この一対のフォトダイオードA、Bから後述するAF用信号に用いられる一対の画素信号(A像信号およびB像信号)を出力する。また、一対のフォトダイオードA、Bの出力を加算することにより、撮像用信号(A+B像信号)を得ることができる。
複数の画素から出力された複数のA像信号と複数のB像信号とをそれぞれ合成することにより、撮像面位相差検出方式によるAF(撮像面位相差AF)に用いられるAF用信号(焦点検出用信号)としての一対の像信号が得られる。後述するAF信号処理部204は、一対の像信号に対する相関演算を行って、一対の像信号のずれ量である位相差(像ずれ量)を算出し、さらに像ずれ量から撮像光学系のデフォーカス量(およびデフォーカス方向)を算出する。
このように撮像素子201は、レンズユニット10の撮像光学系を通過した光束を受光して形成された光学像を電気信号に光電変換して画像データ(像信号)を出力する。本実施形態の撮像素子201は、1つのマイクロレンズに対して2つのフォトダイオードが設けられており、撮像面位相差AF方式による焦点検出に用いる像信号を生成可能である。なお、1つのマイクロレンズに対して4つのフォトダイオードを設けるなど、1つのマイクロレンズを共有するフォトダイオード(分割PD)の個数を変更してもよい。
図4(a)は、撮像面位相差AF方式に対応していない画素の構成、図4(b)は、撮像面位相差AF方式に対応した画素の構成例を模式的に示している。図4(a)、(b)のいずれの画素構成でも、ベイヤー配列が用いられており、Rは赤のカラーフィルタを、Bは青のカラーフィルタを、Gr、Gbは緑のカラーフィルタをそれぞれ示している。撮像面位相差AFに対応する図4(b)の画素構成では、図4(a)に示される撮像面位相差AF方式に非対応の画素構成における1画素(実線で示される画素)内に、図4(b)の水平方向に2分割された2つのフォトダイオードA、Bが設けられている。フォトダイオードA、B(第1光電変換部、第2光電変換部)は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光する。フォトダイオードAとフォトダイオードBは、撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束を受光するため、B像信号はA像信号に対して視差を有している。なお、図4(b)に示される画素の分割方法は一例であり、図4(b)の垂直方向に分割した構成や、水平方向および垂直方向に2分割ずつ(合計4分割)した構成などの他の構成を採用してもよい。また、同じ撮像素子内において互いに異なる分割方法で分割された複数種類の画素が含まれてもよい。
なお本実施形態では、1つのマイクロレンズに対して複数の光電変換部が配置され、瞳分割された光束が各光電変換部に入射される構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば焦点検出用画素の構成は、マイクロレンズ下に1つのPDを有し、遮光層により左右または上下を遮光することで瞳分割を行う構成でもよい。また、複数の撮像用画素の配列の中に一対の焦点検出用画素を離散的に配置し、その一対の焦点検出用画素から一対の像信号を取得する構成でもよい。
CDS/AGC/ADコンバータ202は、撮像素子201から読み出されたAF用信号および撮像用信号に対して、リセットノイズを除去するための相関二重サンプリング、ゲイン調節、および、AD変換を行う。CDS/AGC/ADコンバータ202は、これらの処理を行った撮像用信号およびAF用信号のそれぞれを画像入力コントローラ203およびAF信号処理部204に出力する。
画像入力コントローラ203は、CDS/AGC/ADコンバータ202から出力された撮像用信号を、バス21を介してSDRAM209に画像信号として格納する。SDRAM209に格納された画像信号は、バス21を介して表示制御部205により読み出され、表示部206に表示される。画像信号の記録を行う録画モードにおいて、SDRAM209に格納された画像信号は、記録媒体制御部207により半導体メモリなどの記録媒体208に記録される。ROM210は、カメラ制御部212(焦点調節手段)により実行される制御プログラムや処理プログラム、および、これらのプログラムの実行に必要な各種データなどを格納している。フラッシュROM211は、ユーザにより設定されたカメラ本体20の動作に関する各種設定情報などを格納している。
カメラ制御部212の被写体検出部2121は、画像入力コントローラ203から入力された撮像用信号に基づいて特定の被写体を検出し、撮像用信号内での特定の被写体の位置を決定する。また被写体検出部2121は、画像入力コントローラ203から連続的に撮像用信号を入力し、検出した特定の被写体が移動した場合には移動先の被写体の位置を判定する。このように被写体検出部2121は、特定の被写体の位置を追従する。特定の被写体とは、例えば、顔被写体や、カメラ操作部213を介してユーザにより撮像画面内で指定された位置に存在する被写体などである。後述するように、検出した特定の被写体の位置や大きさに関する情報は、主にAFを行う領域(焦点検出領域)を設定するために用いられる。
AF信号処理部204(算出手段)は、CDS/AGC/ADコンバータ202から出力されたAF用信号である一対の像信号に対して相関演算を行い、一対の像信号の像ずれ量および信頼性を算出する。信頼性は、後述する二像(一対の像信号)の一致度と相関変化量の急峻度とを用いて算出される。またAF信号処理部204は、撮像画面内で焦点検出およびAFを行う領域である焦点検出領域の位置および大きさを設定する。AF信号処理部204は、焦点検出領域において算出した像ずれ量(検出量)および信頼性に関する情報をカメラ制御部212に出力する。なお、AF信号処理部204が行う処理の詳細については後述する。
カメラ制御部212内のAF制御部2122は、AF信号処理部204により算出された像ずれ量、信頼性、および、レンズユニット10とカメラ本体20との状態を示す情報に基づいて、必要に応じてAF信号処理部204の設定を変更する。例えば、AF制御部2122は、像ずれ量が所定量以上である場合、相関演算を行う領域をAF信号処理部204により設定された領域よりも広く設定し、または、一対の像信号のコントラストに応じてバンドパスフィルタの種類を変更する。またAF制御部2122は、AF信号処理部204による焦点検出領域の設定のため、被写体検出部2121にて検出された特定の被写体や、カメラ操作部213を介してユーザにより撮像画面内で指定された位置をAF信号処理部204に渡す。これにより、AF制御部2122およびAF信号処理部204は、これらの情報に基づいて焦点検出領域の位置や範囲を設定することができる。
なお本実施形態において、カメラ制御部212は、撮像素子201から、撮像用信号(A+B像信号)およびAF用信号である一対の像信号(A像信号、B像信号)の計3つの信号を取得する。ただし、撮像素子201の負荷を考慮して、カメラ制御部212は、例えば撮像用信号(A+B像信号)と1つのAF用信号(A像信号)の計2つの信号を撮像素子201から取り出すように構成してもよい。この場合、カメラ制御部212は、取り出した撮像用信号とAF用像信号との差分((A+B像信号)−(A像信号))を、他の1つのAF用像信号(B像信号)として算出して用いることができる。なお、撮像用信号(A+B像信号)と一方の像信号(A像信号またはB像信号)も視差を有する。
カメラ制御部212は、カメラ本体20内の各部と情報のやり取りを行いながら各部を制御する。またカメラ制御部212は、ユーザの操作に基づくカメラ操作部213からの入力に応じて、電源のON/OFF、各種設定の変更、撮像処理、AF処理、記録画像の再生処理など、ユーザ操作に対応する種々の処理を実行する。またカメラ制御部212は、レンズユニット10(レンズ制御部106)に対する制御命令やカメラ本体20の情報をレンズ制御部106に送信し、また、レンズユニット10の情報をレンズ制御部106から取得する。カメラ制御部212は、マイクロコンピュータを備えて構成され、ROM210に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、レンズユニット10を含むカメラシステム全体の制御を司る。またカメラ制御部212は、AF信号処理部204にて算出された焦点検出領域での像ずれ量を用いてデフォーカス量を算出し、算出したデフォーカス量に基づいてレンズ制御部106を介してフォーカスレンズ103の駆動を制御する。
次に、図5を参照して、本実施形態における焦点調節動作(フォーカス制御)について説明する。図5は、焦点調節動作の手順を示すフローチャートである。図5の各ステップは、カメラ制御部212(主にAF制御部2122)によりコンピュータプログラム(撮像処理プログラム)に従って実行される。
まず、ステップS501において、カメラ制御部212は、カメラ本体20の設定やカメラ操作部213からの入力信号に応じて、焦点調節動作を実行するか否かを判定する。焦点調節動作を開始するまで、ステップS501を繰り返す。カメラ制御部212が焦点調節動作を実行すると判定すると、ステップS502に進む。ステップS502において、カメラ制御部212は、撮像面位相差AFに用いられるAF用信号およびライブビュー表示用に用いられる撮像用信号を取得するため、撮像素子201への露光を行い、ライブビュー撮影を実行する。
続いてステップS503において、カメラ制御部212は、現在のカメラ本体20の設定および焦点調節動作の制御状態(駆動モード)に応じて、適切な周波数帯域(焦点検出に用いる像信号の周波数帯域)を設定(選択または変更)する。なお、周波数帯域を設定(選択)する手順については後述する。
続いてステップS504において、AF信号処理部204は、カメラ制御部212(AF制御部2122)からの指令に基づいて、焦点検出処理を行う。焦点検出処理は、撮像面位相差AFを行うためのデフォーカス量と信頼性(相関信頼性)に関する情報を取得する処理である。また、焦点検出処理において情報を取得する撮像画面内の領域(焦点検出領域)に関しても、カメラ本体20の制御状態などに応じて設定される。
ここで、図6を参照して、AF信号処理部204により実行される焦点検出処理(図5のステップS504)について詳述する。図6は、焦点検出処理を示すフローチャートである。図6の各ステップは、主に、カメラ制御部212の指令に基づいてAF信号処理部204により実行される。
まずステップS601において、AF信号処理部204は、撮像素子201の焦点検出領域に含まれる複数の画素からAF用信号としての一対の像信号(像データ)を取得する。図7は、撮像素子201の画素アレイ701上での焦点検出領域702の説明図である。焦点検出領域702の両側のシフト領域703は、相関演算に必要な領域である。このため、焦点検出領域702とシフト領域703とを合わせた領域704が相関演算に必要な画素領域である。図7中のp、q、s、tはそれぞれ、水平方向(x軸方向)での座標であり、pとqはそれぞれ領域704(画素領域)の始点と終点のx座標、sとtはそれぞれ焦点検出領域702の始点と終点のx座標をそれぞれ示している。
図8は、図7の焦点検出領域702に含まれる複数の画素から取得したAF用信号(一対の像信号)の説明図である。図8において、実線801は一対の像信号のうちの一方(A像信号)、破線802は一対の像信号のうち他方(B像信号)である。図8(a)はシフト前のA像信号およびB像信号を示し、図8(b)、(c)はそれぞれ、A像信号およびB像信号を図8(a)の状態からプラス方向およびマイナス方向にシフトした状態を示している。
続いて、図6のステップS602において、AF信号処理部204は、ステップS601にて取得した一対の像信号(A像信号、B像信号)を1画素(1ビット)ずつ相対的にシフトさせながら、一対の像信号の相関量(相関データ)を算出する。AF信号処理部204は、焦点検出領域内に設けられた複数の画素ライン(走査ライン)のそれぞれに関して、図8(b)、(c)に示されるようにA像信号801およびB像信号802の両方を矢印の方向に1ビットずつシフトする。またAF信号処理部204は、複数の走査ラインのそれぞれに関して一対の像信号(A像信号801、B像信号802)の相関量を算出し、複数の走査ラインの相関量を加算平均することにより、1つの相関量を算出する。
本実施形態では、相関量を算出する際に、一対の像信号を1画素ずつ相対的にシフトさせるように構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、一対の像信号を2画素ずつ相対的にシフトさせるなど、より多くの画素単位でシフトさせるように構成してもよい。また本実施形態では、複数の走査ラインのそれぞれに関する相関量を加算平均することにより1つの相関量を算出しているが、これに限定されるものではない。例えば、複数の走査ラインのそれぞれに関する一対の像信号に対して加算平均を行い、その後、加算平均した一対の像信号に対して相関量の算出を行うように構成してもよい。
相関量COR[i]は、以下の式(1)を用いて算出することができる。
式(1)において、iはシフト量、p−sはマイナス方向の最大シフト量、q−tはプラス方向の最大シフト量、xは焦点検出領域702の開始座標、yは焦点検出領域702の終了座標である。
ここで、図9を参照して、シフト量と相関量CORとの関係について説明する。図9(a)、(b)は、シフト量と相関量CORとの関係の説明図である。図9(b)は図9(a)の領域902の拡大図である。図9(a)において、横軸はシフト量、縦軸は相関量CORをそれぞれ示している。シフト量とともに変化する相関量901における極値付近の領域902、903のうち、より小さい相関量に対応するシフト量において一対の像信号(A像信号、B像信号)の一致度が最も高くなる。
続いて、図6のステップS603において、AF信号処理部204は、ステップS602にて算出した相関量に基づいて相関変化量を算出する。本実施形態では、図9(a)に示される相関量901の波形における1シフトおきの相関量の差を相関変化量として算出する。相関変化量ΔCOR[i]は、以下の式(2)を用いて算出することができる。
続いて、ステップS604において、AF信号処理部204は、ステップS603にて算出した相関変化量を用いて像ずれ量を算出する。ここで、図10を参照して、シフト量と相関変化量ΔCORとの関係について説明する。図10(a)、(b)は、シフト量と相関変化量ΔCORとの関係の説明図である。図10(b)は図10(a)の領域1002の拡大図である。図10(a)において、横軸はシフト量、縦軸は相関変化量ΔCORをそれぞれ示している。シフト量とともに変化する相関変化量1001は、領域1002、1003においてプラスからマイナスになる。相関変化量が0となる状態をゼロクロスと呼び、一対の像信号(A像信号、B像信号)の一致度が最も高くなる。このため、ゼロクロスを与えるシフト量が像ずれ量となる。
図10(b)において、1004は相関変化量1001の一部である。ゼロクロスを与えるシフト量(k−1+α)は、整数部分β(=k−1)と小数部分αとに分けられる。小数部分αは、図10(b)中の三角形ABCと三角形ADEとの相似の関係から、以下の式(3)を用いて算出することができる。
整数部分βは、図10(b)より、以下の式(4)を用いて算出することができる。
すなわち、小数部分αと整数部分βとの和から像ずれ量PRDを算出することができる。図10(a)に示されるように、相関変化量ΔCORのゼロクロスが複数存在する場合、その付近での相関変化量ΔCORの変化の急峻性がより大きい方を第1のゼロクロスとする。この急峻性はAFの行い易さを示す指標であり、その値が大きいほど高精度なAFを行い易い点であることを示す。急峻性maxderは、以下の式(5)を用いて算出することができる。
本実施形態では、相関変化量のゼロクロスが複数存在する場合、その急峻性に基づいて第1のゼロクロスを決定し、第1のゼロクロスを与えるシフト量を像ずれ量とする。
続いて、図6のステップS605において、AF信号処理部204は、ステップS604にて算出された像ずれ量の信頼性の高さを表す信頼性(相関信頼性)を算出する。像ずれ量の信頼性は、一対の像信号(A像信号、B像信号)の一致度(二像の一致度)fnclvlと、前述の相関変化量ΔCORの急峻性とにより定義することができる。二像の一致度は、像ずれ量の精度を表す指標であり、ここではその値が小さいほど精度が良いことを意味する。図9(b)において、904は相関量901の一部である。二像の一致度fnclvlは、以下の式(6)を用いて算出することができる。
最後に、図6のステップS606において、AF信号処理部204は、ステップS604にて算出された像ずれ量を用いて、対象となる焦点検出領域に関するデフォーカス量を算出し、本フロー(焦点検出処理)を終了する。
続いて、図5のステップS505において、カメラ制御部212(AF制御部2122)は、各焦点検出領域に関する信頼性(相関信頼性)および検出デフォーカス量に基づいて、焦点調節動作の対象とすべき主領域(主焦点検出領域)を選択する。ステップS505は、主にAFモードがゾーンAFや自動選択AFの場合に必要となる。主領域の選択方式は、顔位置優先、至近優先、中央優先などの種々の方式があるが、本実施形態では用途に応じて任意の方式を用いて選択することができる。なお、AFモードが一点AFや顔AFであって一つの焦点検出領域のみが存在する場合、その一つの焦点検出領域を主領域として設定すればよい。
続いて、ステップS506〜S509において、カメラ制御部212は、焦点検出の信頼性および焦点検出により得られたデフォーカス量に応じて、制御状態(駆動モード)を選択する。ここでの選択結果は、次フレームで取得される画像に対する周波数帯域設定(ステップS503)の際に用いられる。ステップS506において、カメラ制御部212(AF制御部2122)は、ステップS505にて選択された主領域に関する信頼性が第2信頼性閾値以上であるか否かを判定する。信頼性は、前述した二像の一致度や像ずれ量の急峻性により求められる。本実施形態において、第2信頼性閾値としては、算出されたデフォーカス量を信頼することができない信頼性範囲の最高値を設定することが好ましい。なお、信頼性は、二像の一致度および像ずれ量の急峻性の両方または一方(すなわち少なくとも一方)を用いて求めることができる。また信頼性は、二像の信号レベルなどの他の指標を用いて求めてもよい。
ステップS506にて信頼性が第2信頼性閾値以上であると判定された場合、ステップS507へ進み、AF制御部2122は、信頼性が第2信頼性閾値よりも高い第1信頼性閾値以上であるか否かを判定する。第1信頼性閾値は、算出されたデフォーカス量の検出ばらつきに基づいて決定され、合焦精度を保証することができない信頼性範囲の最高値を設定することが好ましい。
ステップS507にて信頼性が第1信頼性閾値以上であると判定された場合、ステップS508へ進む。ステップS508において、AF制御部2122は、ステップS505にて選択された主領域に関して算出されたデフォーカス量(検出デフォーカス量)が第2デフォーカス閾値以内であるか否かを判定する。第2デフォーカス閾値は、算出されたデフォーカス量に基づいて決定され、前述の評価帯域をデフォーカス量の検出範囲の狭い高域に切り替えた場合でもデフォーカス量を検出可能なデフォーカス範囲の最高値を設定することが好ましい。
検出デフォーカス量が第2デフォーカス閾値以内であると判定された場合、ステップS509へ進み、AF制御部2122は、検出デフォーカス量が第2デフォーカス量閾値よりも小さい第1デフォーカス閾値以内であるか否かを判定する。第1デフォーカス閾値は、焦点深度に基づいて決定され、合焦状態であると判定可能なデフォーカス範囲の最高値を設定することが好ましい。
ステップS509にて検出デフォーカス量が第1デフォーカス閾値以内であると判定された場合、ステップS510へ進む。ステップS510において、AF制御部2122は、被写体に合焦させることができた(合焦状態である)と判定し、フォーカスレンズ103を停止する(合焦停止)。一方、検出デフォーカス量が第1デフォーカス閾値以内ではないと判定された場合、ステップS511へ進む。ステップS511において、AF制御部2122は、検出デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ103の駆動量を算出するとともに、フォーカスレンズ駆動部105を介してフォーカスレンズ103を間欠的に駆動するターゲット駆動を行う。ターゲット駆動は、焦点調節における検出精度および制御精度を高めるため、焦点検出処理とフォーカスレンズ制御(フォーカスレンズ駆動)とを排他的に行う駆動である。すなわちターゲット駆動では、フォーカスレンズが停止中に取得された画像信号を用いて焦点検出が行われる。
ステップS507にて信頼性が第1信頼性閾値以上でないと判定された場合、または、ステップS508にて検出デフォーカス量が第2デフォーカス閾値以内でないと判定された場合、ステップS512へ進む。ステップS512において、AF制御部2122は、検出デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ103の駆動量を算出するとともに、フォーカスレンズ駆動部105を介してフォーカスレンズ103を連続的に駆動するデフォーカス駆動を行う。デフォーカス駆動は、精度よりも速度を優先して、焦点検出処理とフォーカスレンズ制御(フォーカスレンズ駆動)とを並行して行う駆動である。すなわちデフォーカス駆動では、フォーカスレンズの駆動中に取得された画像信号を用いて焦点検出が行われる。
ステップS506にて信頼性が第2信頼性閾値以上でないと判定された場合、ステップS513へ進む。ステップS513において、AF制御部2122は、信頼性が高いデフォーカス量が得られるように、フォーカスレンズ103の駆動量を算出するとともに、フォーカスレンズ駆動部105を介してフォーカスレンズ103を駆動するサーチ駆動を行う。サーチ駆動は、算出したデフォーカス量を用いずに焦点深度に応じて駆動速度を決定し、焦点検出処理とフォーカスレンズ制御とを並行して行う駆動である。
ステップS510〜S513にて焦点調節動作の制御状態をそれぞれ設定すると、ステップS514へ進む。ステップS514において、カメラ制御部212は、カメラ本体20の設定やカメラ操作部213からの入力、および、焦点調節動作の制御状態に応じて、焦点調節動作を終了するか否かを判定する。焦点調節動作を終了しないと判定されると、ステップS502へ戻る。一方、焦点調節動作を終了すると判定されると、本フローを終了する。このようにカメラ制御部212は、AF動作、AFモード、および、焦点調節動作の制御状態に応じて、適切な周波数帯域(周波数特性)を設定して、焦点調節動作を行う。以上のように、本実施形態では、閾値を用いたフォーカスレンズ制御方法の選択について説明したが、各閾値は、ステップS503にて選択された周波数帯域設定に応じて切り替えてもよい。
次に、図11および図12を参照して、周波数帯域設定(図5のステップS503)について詳述する。図11は、評価帯域(焦点検出特性)の設定に関する説明図である。図12は、周波数帯域設定を示すフローチャートである。本実施形態では、図3に示されるように、マクロモード合焦可能範囲(マクロモードに設定されたことにより合焦可能範囲が制限された場合)を例として説明する。なお図12の各ステップは、主に、カメラ制御部212により実行される。
まずステップS1201において、カメラ制御部212は、カメラ本体20の設定に基づいて、合焦可能範囲が制限されているか否かを判定する。合焦可能範囲が制限されてない場合、ステップS1202へ進む。ステップS1202において、カメラ制御部212は、評価帯域を決定する。ここでは、例えば図11に示されるように、AF動作、制御状態(駆動モード)、および、AFモードの組み合わせ(焦点調節動作の種類)に基づいて、同時に焦点検出を行う焦点検出領域の数および使用する評価帯域(像信号の周波数帯域)を決定する。AF動作、AFモードは、例えばユーザによる入力を受けて設定される。また、制御状態としては、前フレームにおける焦点検出結果を受けて選択される結果を用いる。
図11において、AF動作は、ワンショットAF、サーボAF、および、コンティニュアスAFを含む。制御状態(駆動モード)は、合焦停止、ターゲット駆動、デフォーカス駆動、および、サーチ駆動を含む。AFモードは、1点AF、顔AF、ゾーンAF、および、自動選択AFを含む。図11において、1点や9点などの数は、同時に焦点検出を行う焦点検出領域の数を示している。焦点調節動作の評価帯域は、像信号に適用されるフィルタの種類に応じて変更することができ、本実施形態では、評価帯域として、高域、中域、および、低域の3つの帯域を有する。
高域、中域、低域とは、相関演算に用いられるAF用信号(信号波形)の評価帯域(周波数帯域)である。ここで、図2を参照して、高域、中域、低域(高域信号、中域信号、低域信号)の特性について説明する。図2は、AF用信号の評価帯域ごとの検出精度と検出デフォーカス量との関係図であり、縦軸は検出精度、横軸は検出デフォーカス量をそれぞれ示している。図2に示されるように、高域信号は、検出精度は高いが、検出デフォーカス量の範囲(デフォーカス量の検出可能範囲)は狭い。このため高域信号は、合焦状態の近傍でのピント合わせに適して用いられる。一方、低域信号は、検出デフォーカス量の範囲は広いが、検出精度は低い。このため低域信号は、大ボケ時の方向検出動作に適して用いられる。また中域信号は、高域信号および低域信号の両方の中間の特性を有する。
図11において、例えば、AF動作がワンショットAFであって、AFモードが所定の一つの焦点検出領域に対して焦点調節動作を行う1点AFや顔AFに設定されている場合について着目する。このとき、演算対象領域は限られているため、カメラ制御部212は、焦点調節動作の制御状態によらず、高域、中域、および、低域の全ての評価帯域を所定の処理時間内に演算することが可能である。一方、同時に複数の焦点検出領域を演算しながら焦点調節動作と並行して主領域の選択動作を行う必要があるゾーンAFや自動選択AFの場合、所定の処理時間内に全ての評価帯域を演算することは困難である。このため、制御状態に応じて、演算する評価帯域を効果的に切り替える(選択する)必要がある。
また、図11において、例えばAFモードが顔AFモードに設定されている場合について着目する。このとき、AF動作が焦点調節動作中に被写体が静止していることを想定したワンショットAFの場合、演算対象領域を限定することができる。このため、焦点調節動作の制御状態によらず、高域、中域、および、低域の全ての評価帯域を所定の処理時間内に演算することが可能である。一方、焦点調節動作中に被写体が動いていることを想定したサーボAFやコンティニュアスAFの場合、同時に複数の焦点検出領域を演算しながら焦点調節動作と並行して主領域選択動作を行う必要がある。このため、所定の処理時間内に全ての評価帯域を演算することは困難であり、制御状態に応じて演算する評価帯域を効果的に切り替える(選択する)必要がある。
なお本実施形態において、AF動作、制御状態、および、AFモードの種類はこれらに限定されるものでなく、これらの一部を含まない構成や、他のAF動作、制御状態、または、AFモードを含む構成であってもよい。また本実施形態において、評価帯域は、高域、中域、および、低域の3つの帯域に限定されるものではなく、2つの帯域または4つ以上の帯域を有していてもよい。
一方、図12のステップS1201にて合焦可能範囲が制限されている場合、ステップS1203へ進む。ステップS1203において、カメラ制御部212は、制限された合焦可能範囲を取得する。このときカメラ制御部212が取得する合焦可能範囲は、物理的な距離やデフォーカス量などに関する情報であるが、これらに限定されものではなく、比較対象となる検出範囲と同じ単位であれば他の種類の情報であってもよい。
続いてステップS1204において、カメラ制御部212は、バンドパスフィルタの設定を取得する。これは、像信号に施すバンドパスフィルタの周波数帯域に応じて検出デフォーカス量(検出範囲)が異なるためである。続いてステップS1205において、カメラ制御部212は、バンドパスフィルタの設定に基づいて、各周波数帯域(低域、中域、高域のそれぞれの信号)の検出範囲(検出可能範囲、すなわちAF検出能力に関する情報)を取得する。
続いて、カメラ制御部212は、ステップS1205にて取得した各周波数帯域(低域、中域、高域のそれぞれの信号)の検出範囲(検出可能範囲)と、ステップS1203にて取得した合焦可能範囲とを比較する。具体的には、まずステップS1206において、カメラ制御部212は、低域信号の検出範囲(検出可能範囲)が合焦可能範囲を超えているか否かを判定する。低域信号の検出範囲が合焦可能範囲を超えていない場合、ステップS1208へ進む。ステップS1208において、カメラ制御部212は、高域、中域、および、低域の周波数帯域を選択し、本フローを終了する。一方、ステップS1206にて低域信号の検出範囲が合焦可能範囲を超えている場合、ステップS1207へ進む。ステップS1207において、カメラ制御部212は、中域信号の検出範囲が合焦可能範囲を超えているか否かを判定する。中域信号の検出範囲が合焦可能範囲を超えていない場合、ステップS1209へ進む。ステップS1209において、カメラ制御部212は、高域および中域の周波数帯域を選択し、本フローを終了する。一方、ステップS1207にて中域信号の検出範囲が合焦可能範囲を超えている場合、ステップS1210へ進む。ステップS1210において、カメラ制御部212は、高域の周波数帯域を選択し、本フローを終了する。
図11の例では、低域信号の検出範囲が、マクロモード合焦可能範囲(マクロモードにより制限された合焦可能範囲)を超えている。このためステップS1206において、カメラ制御部212は、低域信号に基づく焦点検出は不要であると判定し、ステップS1207へ進む。続いてステップS1207において、中域信号の検出範囲は合焦可能範囲内であるため、ステップS1209へ進み、カメラ制御部212は高域および中域の周波数帯域を選択し、本フローを終了する。なお、図11はマクロモードにより合焦可能範囲が制限されている場合を示しているが、合焦可能範囲が制限される場合としては、マクロモードに限定されるものではなく、その他の撮影モードやレンズにより制限される場合を含む。
図2に示されるように、各周波数帯域の検出精度は高域>中域>低域の順に高く、各周波数帯域の検出範囲は低域>中域>高域の順に広い。すなわち、焦点検出精度は、高域信号の焦点検出結果を用いたほうが高い。このため、合焦すべき範囲(合焦可能範囲)が高域信号の検出範囲に収まっている場合、図5における焦点調整動作を一回のフォーカスレンズ駆動で終了できる頻度を高めることが可能となる。また、上記の例において低域信号の焦点検出結果を用いると、合焦可能範囲外の被写体に対する焦点検出結果が含まれる可能性がある。その結果、演算が不要であるだけでなく、焦点検出領域外の被写体に対するフォーカスレンズ駆動が発生することにより焦点調整動作全体に時間がかかる可能性がある。
このように本実施形態において、制御装置は、算出手段(AF信号処理部204)および焦点調節手段(カメラ制御部212)を有する。算出手段は、撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束(撮像素子201からの出力信号)に対応する第1信号(A像信号に対応する信号)および第2信号(B像信号に対応する信号)に基づいてデフォーカス量を算出する。焦点調節手段は、デフォーカス量に基づいて焦点調節動作(フォーカス制御)を行う。また焦点調節手段は、合焦可能範囲に応じて、デフォーカス量の算出に用いる第1信号および第2信号の周波数帯域(周波数特性)を設定(変更)する。
好ましくは、焦点調節手段は、合焦可能範囲が制限されている場合、デフォーカス量の算出に用いる第1信号および第2信号の周波数帯域を変更する。本実施形態の合焦可能範囲は、マクロモードや遠景モードなどの撮影モードに応じて制限される。または、合焦可能範囲は、撮像光学系の種類に応じて制限される場合がある(フォーカスリミット)。また、本実施形態の合焦可能範囲は、距離に関する情報である。
好ましくは、焦点調節手段は、第1信号および第2信号に適用されるバンドパスフィルタに応じて、第1信号および第2信号の周波数帯域ごとに検出範囲(AF検出能力に関する情報)を取得する(S1204)。より好ましくは、焦点調節手段は、合焦可能範囲が検出範囲よりも狭い場合、デフォーカス量の算出に用いる第1信号および第2信号の周波数帯域を狭める(例えば、高域、中域、低域のうち低域の周波数帯域のみを選択する)。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本実施形態によれば、安定的に高速かつ高精度な焦点調節が可能な制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
204 AF信号処理部(算出手段)
212 カメラ制御部(焦点調節手段)

Claims (12)

  1. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段と、
    前記デフォーカス量に基づいて焦点調節動作を行う焦点調節手段と、を有し、
    前記焦点調節手段は、合焦可能範囲に応じて、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の周波数帯域を設定することを特徴とする制御装置。
  2. 前記焦点調節手段は、前記合焦可能範囲が制限されている場合、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の前記周波数帯域を変更することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記合焦可能範囲は、撮影モードに応じて制限されることを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記合焦可能範囲は、前記撮像光学系の種類に応じて制限されることを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  5. 前記合焦可能範囲は、距離に関する情報であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 前記焦点調節手段は、前記第1信号および前記第2信号に適用されるバンドパスフィルタに応じて、該第1信号および該第2信号の前記周波数帯域ごとに検出範囲を取得することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 前記焦点調節手段は、前記合焦可能範囲が前記検出範囲よりも狭い場合、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の前記周波数帯域を狭めることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
  8. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束を受光する第1光電変換部および第2光電変換部を有する撮像素子と、
    前記第1光電変換部および前記第2光電変換部からの出力信号のそれぞれに対応する第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出する算出手段と、
    前記デフォーカス量に基づいて焦点調節動作を行う焦点調節手段と、を有し、
    前記焦点調節手段は、合焦可能範囲に応じて、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の周波数帯域を設定することを特徴とする撮像装置。
  9. 前記撮像素子は、1つのマイクロレンズに対して前記第1光電変換部および前記第2光電変換部を有し、該マイクロレンズが2次元状に配列されていることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出するステップと、
    前記デフォーカス量に基づいて焦点調節動作を行うステップと、を有し、
    前記焦点調節動作を行うステップは、合焦可能範囲に応じて、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の周波数帯域を変更するステップを含むことを特徴とする制御方法。
  11. 撮像光学系の互いに異なる瞳領域を通過した光束に対応する第1信号および第2信号に基づいてデフォーカス量を算出するステップと、
    前記デフォーカス量に基づいて焦点調節動作を行うステップと、をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記焦点調節動作を行うステップは、合焦可能範囲に応じて、前記デフォーカス量の算出に用いる前記第1信号および前記第2信号の周波数帯域を設定するステップを含むことを特徴とするプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを記憶していることを特徴とする記憶媒体。
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