JP6304558B2 - 運搬船 - Google Patents

運搬船 Download PDF

Info

Publication number
JP6304558B2
JP6304558B2 JP2015038251A JP2015038251A JP6304558B2 JP 6304558 B2 JP6304558 B2 JP 6304558B2 JP 2015038251 A JP2015038251 A JP 2015038251A JP 2015038251 A JP2015038251 A JP 2015038251A JP 6304558 B2 JP6304558 B2 JP 6304558B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flat plate
plate portion
ceiling
curved surface
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015038251A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016159690A (ja
Inventor
泰史 塚本
泰史 塚本
杉山 貞人
貞人 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2015038251A priority Critical patent/JP6304558B2/ja
Priority to KR1020150113676A priority patent/KR101777462B1/ko
Priority to CN201510526674.XA priority patent/CN105923108B/zh
Publication of JP2016159690A publication Critical patent/JP2016159690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6304558B2 publication Critical patent/JP6304558B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、運搬船に関する。
従来の運搬船には、例えば特許文献1のように、船体の上方に突出するように船体に固定されたタンクを船首尾方向に複数配列したものがある。また、従来の運搬船では、タンクカバーによりタンクの突出部分を覆ってタンクの保護を図っている。
従来のタンクカバーには、船体の上方に突出する球形タンクの突出部分(上半球部分)を個別に覆うものがある。この場合、各タンクカバーは半球状(曲面形状)に形成されていることが多い。
また、従来のタンクカバーには、船首尾方向に延びて形成され、複数のタンクの突出部分を連続して覆うものがある。この種のタンクカバーは、タンクの形状に関わらず、船首尾方向に直交するタンクカバーの断面が多角形状(例えば台形形状)となるように、複数の平板部を接続して構成されている。断面多角形状のタンクカバーは、全体が曲面形状のタンクカバーと比較して、容易に製造可能であるため、有利である。
特表2005−521589号公報
しかしながら、断面多角形状のタンクカバーの場合、タンクカバーが船幅方向に流れる風(横風)を受けると、横風の流れが船幅方向に隣り合う平板部間の角部において剥離し、タンクカバーの側部(横風の下流側)に剥離渦が発生してしまう。この場合、運搬船に横揺れ(振動)が発生するため、運搬船の操船性(特に港湾内における操船性)が低下する虞がある。
また、運搬船に横揺れが発生すると燃費が低下する、という問題もある。
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、操船性及び燃費を向上できる運搬船を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明に係る一態様としての運搬船は、船体と、前記船体から上方に突出するように船首尾方向に沿って配置され、内部が収容空間とされた複数のタンクと、これら複数のタンクを船首尾方向に連続して覆うタンクカバーと、を備え、前記タンクカバーが、カバー本体と、天井曲面部と、を備え、前記カバー本体は、複数のタンクの上方に位置して船幅方向に延びる天井平板部と、前記天井平板部の船幅方向両側に配置されるとともに、前記天井平板部と一体に形成され、前記天井平板部に対して下方に傾斜する傾斜平板部と、を備え、前記天井曲面部は、前記カバー本体と別個に形成されるとともに、前記天井平板部の船幅方向両端に滑らかに連なるように形成され、前記天井平板部の船幅方向両側から曲面状に延び、船首尾方向に直交する断面が円弧状の外面を有し、前記天井平板部の上面よりも下方に配され、前記天井平板部に対して下方に傾斜する傾斜角度が、天井平板部の船幅方向端部から船幅方向外側に向かうにしたがって大きくなるように湾曲して形成されて、前記天井平板部と前記傾斜平板部とを滑らかに接続するように設けられている
上記運搬船によれば、天井平板部と天井曲面部とを船幅方向に滑らかに連ねるように配列することができるため、船幅方向に流れる風(横風)の流れがタンクカバーの外面から剥離することを抑制し、剥離渦の発生を抑えることができる。したがって、横風による運搬船の横揺れ(振動)を抑え、操船性の向上を図ることができる。また、横揺れの発生を抑制できるため、燃費向上も図ることができる。
さらに、タンクカバーの頂部をなす天井平板部の外面(上面)は平坦であり通路として活用できるため、別途通路をタンクカバーの頂部に設置する必要がなくなる。したがって、構成簡略化に伴うタンクカバーの製造コスト削減や、タンクカバーの重量軽減を図ることもできる。
さらに、タンクカバーの高さ寸法を低く抑えることができるため、横風を受けるタンクカバーの面積を小さく抑え、横風による船体の揺れや振動を抑制できる。したがって、操船性の向上をさらに図ることができる。
さらに、天井曲面部によって天井平板部と傾斜平板部の間の角部に丸みを持たせることができるため、この角部において剥離渦が発生することを効果的に抑制できる。
さらに、前記運搬船では、前記傾斜平板部が、前記天井平板部の船幅方向の端部から船幅方向外側に複数配列され、前記天井平板部から遠い側に位置する前記傾斜平板部の前記天井平板部に対する傾斜角度が、前記天井平板部から近い側に位置する前記傾斜平板部の前記傾斜角度よりも大きく、前記タンクカバーが、相互に隣り合う前記傾斜平板部同士を略滑らかに接続するように設けられて曲面状に延びる傾斜曲面部を備えてもよい。
この場合には、傾斜曲面部によって隣り合う傾斜平板部の間の角部に丸みを持たせることができるため、この角部において剥離渦が発生することを効果的に抑制できる。
また、前記運搬船では、前記傾斜平板部が、前記天井平板部の船幅方向の端部から船幅方向外側に複数配列され、前記天井平板部から遠い側に位置する前記傾斜平板部の前記天井平板部に対する傾斜角度が、前記天井平板部から近い側に位置する前記傾斜平板部の前記傾斜角度よりも大きく、前記天井曲面部が、複数の前記傾斜平板部のうち前記天井平板部側に配された少なくとも二つの前記傾斜平板部を覆ってもよい。
この場合には、相互に隣り合う傾斜平板部同士の角部を天井曲面部によって完全に覆うことができるため、横風による剥離渦の発生を効果的に抑えることが可能となる。
さらに、前記運搬船では、前記天井曲面部が、前記天井平板部と別個に形成されてもよい。
また、前記運搬船では、前記傾斜曲面部が、前記傾斜平板部と別個に形成されてもよい。
これらの場合には、従来の断面多角形状のタンクカバーを用いながら剥離渦の発生を抑制することが可能となる。したがって、低いコストで運搬船の操船性及び燃費の向上を図ることができる。
また、天井曲面部を天井平板部と一体に形成する場合や、傾斜曲面部を傾斜平板部と一体に形成する場合と比較して、タンクカバーを容易に製造することが可能である。すなわち、タンクカバーの製造効率向上も図ることができる。
さらに、前記運搬船では、前記天井曲面部が、前記天井平板部と前記傾斜平板部との間に設けられてもよい。すなわち、天井曲面部は天井平板部や傾斜平板部と一体に形成されてもよい。
また、前記運搬船では、前記傾斜曲面部が、相互に隣り合う前記傾斜平板部同士の間に設けられてもよい。すなわち、傾斜曲面部は傾斜平板部と一体に形成されてもよい。
これらの場合には、タンクカバーを新規で製造しても、剥離渦の発生を抑制することが可能となる。したがって、低いコストで運搬船の操船性及び燃費の向上を図ることができる。
本発明によれば、横風による剥離渦の発生を抑えることで、運搬船の横揺れ(振動)を抑え、操船性及び燃費の向上を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る運搬船の側面図である。 本発明の第一実施形態に係る運搬船の上面図である。 図1,2に示す運搬船の断面図である。 本発明の第二実施形態に係る運搬船の断面図である。 第一参考例におけるタンクカバーを示す断面図である。 第二参考例におけるタンクカバーを示す断面図である。 第三参考例におけるタンクカバーを示す断面図である。
〔第一実施形態〕
以下、図1〜3を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1〜3に示すように、本実施形態に係る運搬船1は、船体2と、複数のタンク3と、タンクカバー10と、を備える。
船体2には、その甲板4から窪んで複数のタンク3を収容する収容凹部5が形成されている。収容凹部5は、船首尾方向に延びている。
収容凹部5内には、複数のタンク3を下側から個別に支持する支持部6(スカート)が設けられている。本実施形態の支持部6は、後述するタンク3の形状に対応するように円筒状に形成されている。支持部6は、収容凹部5の船幅方向端部よりも内側において、その軸方向が船体2の高さ方向に向くように、甲板4よりも階段状に低く位置する段差面8(ファンデーションデッキ)上に固定されている。
船体2の甲板4上には、乗員の居住区として機能する甲板室7が設けられている。甲板室7は甲板4から上方に延びるように設けられている。本実施形態では、甲板室7が、上記した収容凹部5よりも船体2の船尾側に隣り合せて設置されている。
複数のタンク3は、船体2から上方に突出するように船首尾方向に沿って配置されている。各タンク3の内部は収容空間とされている。各タンク3の下半分は、船体2の収容凹部5内に配され、各タンク3の上半分が船体2の甲板4よりも上方に突出する。
本実施形態のタンク3は球形に形成されている。タンク3の収容空間には、例えば低温により液化された天然ガス(LNG;液化天然ガス)等の収容物が収容されている。各タンク3の下半球部(下半分)は、船体2の収容凹部5内に配され、各タンク3の上半球部(上半分)が船体2の甲板4よりも上方に突出する。
タンク3の径寸法は、円筒状に形成された支持部6の径寸法よりも大きく設定されている。これにより、タンク3の下半球部分の外面が支持部6の上端部に当接し、タンク3を支持部6によって安定して支持することができる。
タンクカバー10は、複数のタンク3を船首尾方向に連続して覆う。タンクカバー10は、船首尾方向に直交する断面でタンク3の上半分を囲むアーチ形状(門型)に形成されている。タンクカバー10の船首側の端部は、船首方向に向かうにしたがって先細るように(アーチ形状の断面が小さくなるように)形成されている。図示例では、タンクカバー10の船尾側の端部が船首側の端部のように先細りに形成されているが、例えば先細るように形成されなくてもよい。また、タンクカバー10の船尾側の端部は、図示例のように甲板室7に接しているが、例えば甲板室7から離れていてもよい。
タンクカバー10は、複数のタンク3の上方に位置して船幅方向に平板状に延びる天井平板部11と、天井平板部11の船幅方向両側から曲面状に延びる天井曲面部12と、を備える。
天井平板部11は、図示例のように船幅方向に平行するように船幅方向に延びているが、例えば船幅方向中央部から船幅方向外側に向かうにしたがって微小に下方に傾斜するように形成されてもよい。天井平板部11が微小に傾斜している場合には、雨水が天井平板部11上に溜まることを防止できる。
天井曲面部12は円弧状の外面を有する。天井曲面部12は、天井平板部11の船幅方向両端に連ねて形成されている。
さらに、タンクカバー10は、天井平板部11の船幅方向両側に配され、天井平板部11に対して下方に傾斜する平板状の傾斜平板部13を備える。
本実施形態の傾斜平板部13は、天井平板部11の船幅方向の各端部から船幅方向外側に複数配列されている。天井平板部11から遠い側に位置する傾斜平板部13の天井平板部11に対する傾斜角度は、天井平板部11から近い側に位置する傾斜平板部13の天井平板部11に対する傾斜角度よりも大きい。
本実施形態では、天井平板部11の端部側から第一傾斜平板部13A、第二傾斜平板部13B及び第三傾斜平板部13Cが順番に配列されている。天井平板部11に対する第二傾斜平板部13Bの傾斜角度は第一傾斜平板部13Aの傾斜角度よりも大きく、第三傾斜平板部13Cの傾斜角度は第二傾斜平板部13Bの傾斜角度よりも大きい。第三傾斜平板部13Cの傾斜角度は、例えば90度であり、船体2の高さ方向に延びている。
第三傾斜平板部13Cの先端は、タンクカバー10の開口端部となっている。また、第三傾斜平板部13Cは、タンクカバー10により複数のタンク3を覆った状態で、タンク3の側部(船幅方向の端部)に対向するように配される。
さらに、タンクカバー10は、相互に隣り合う傾斜平板部13同士を略滑らかに接続するように設けられて曲面状に延びる傾斜曲面部14を備える。傾斜曲面部14は、天井曲面部12と同様に円弧状の外面を有する。傾斜曲面部14は、相互に隣り合う傾斜平板部13の間の角部が丸みを帯びるように設けられる。すなわち、傾斜曲面部14は、例えば相互に隣り合う傾斜平板部13同士が連続するように設けられる。
そして、本実施形態のタンクカバー10では、上記した天井平板部11及び傾斜平板部13が一体に形成され、カバー本体15を構成している。天井曲面部12及び傾斜曲面部14は、カバー本体15と別個に形成され、カバー本体15に固定される。
カバー本体15は、スチール等のように剛性の高い金属材料からなる。カバー本体15では、傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)は、天井平板部11の船幅方向の両端に接続されている。また、隣り合う傾斜平板部13同士が接続されている。すなわち、カバー本体15は、従来の断面多角形状のタンクカバーと同様に構成されている。
天井曲面部12及び傾斜曲面部14は、カバー本体15をなす金属材料よりも安価で軽量な樹脂材料からなる。
天井曲面部12は、天井平板部11と傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)とを略滑らかに接続し、天井平板部11と傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)との角部が丸みを帯びるように設けられている。すなわち、天井曲面部12は、例えば天井平板部11と傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)とが連続するように設けられている。
本実施形態の天井曲面部12は、第一傾斜平板部13Aの外面から突出するように第一傾斜平板部13Aの外面に固定されている。また、天井曲面部12は、第一傾斜平板部13Aのうち天井曲面部12側の端部に固定されている。さらに、天井曲面部12は、天井平板部11の船幅方向端部から船幅方向外側に向かうにしたがって天井平板部11に対して下方に傾斜する傾斜角度が大きくなるように湾曲して形成されている。これにより、天井曲面部12は天井平板部11の外面(上面)から突出しない。
傾斜曲面部14は、隣り合う傾斜平板部13の間の角部が丸みを帯びるように設けられている。本実施形態の傾斜曲面部14は、第一傾斜平板部13A及び第二傾斜平板部13Bの外面から突出するように各外面に一つずつ固定されている。
第一傾斜曲面部14Aは、第一傾斜平板部13Aのうち第二傾斜平板部13B側の端部に固定されている。第一傾斜曲面部14Aは、第二傾斜平板部13Bに対する傾斜方向が第二傾斜平板部13Bから離れるにしたがって船幅方向内側に向くように湾曲して形成されている。これにより、第一傾斜曲面部14Aは第二傾斜平板部13Bの外面から突出しない。
第二傾斜曲面部14Bは、第二傾斜平板部13Bのうち第三傾斜平板部13C側の端部に固定されている。第二傾斜曲面部14Bは、第一傾斜曲面部14Aの場合と同様に、第三傾斜平板部13Cに対する傾斜方向が第三傾斜平板部13Cから離れるにしたがって船幅方向内側に向くように湾曲して形成されている。これにより、第二傾斜曲面部14Bは第三傾斜平板部13Cの外面から突出しない。すなわち、本実施形態の傾斜曲面部14は、カバー本体15の側部(船幅方向の端部)から船幅方向外側に突出しない。
以上のように構成されるタンクカバー10は、その開口端部を甲板4上に当接させた状態で船体2に固定される。船体2に固定されたタンクカバー10の頂部(本実施形態では天井平板部11)は、甲板室7よりも低く位置する。これにより、甲板室7における船首方向の視界がタンクカバー10によって遮られることを防止できる。
以上のように構成される本実施形態の運搬船1では、天井平板部11と天井曲面部12とが船幅方向に滑らかに連なるように配列されるため、船幅方向に流れる風(横風)の流れがタンクカバー10の外面から剥離することを抑制し、剥離渦の発生を抑えることができる。特に、本実施形態では、天井曲面部12によって天井平板部11と傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)との角部に丸みを持たせることができるため、この角部において剥離渦が発生することを効果的に抑制できる。さらに、本実施形態では、傾斜曲面部14によって隣り合う傾斜平板部13の間の角部にも丸みを持たせることができるため、この角部において剥離渦が発生することを効果的に抑制できる。したがって、横風による運搬船1の横揺れ(振動)を抑え、操船性(特に港湾内における操船性)の向上を図ることができる。また、横揺れの発生を抑制できるため、燃費向上も図ることができる。
さらに、タンクカバー10の頂部をなす天井平板部11の外面(上面)は平坦であり通路として活用できるため、別途通路(フライングパッセージ)をタンクカバー10の頂部に設置する必要がなくなる。したがって、構成簡略化に伴うタンクカバー10の製造コスト削減や、タンクカバー10の重量軽減を図ることができる。
さらに、本実施形態の運搬船1では、天井曲面部12や傾斜曲面部14が天井平板部11や傾斜平板部13と別個に形成されるため、従来の断面多角形状のタンクカバー10と同様のカバー本体15を用いながら、剥離渦の発生を抑制することが可能となる。したがって、低いコストで運搬船1の操船性及び燃費の向上を図ることができる。
また、従来と同様のカバー本体15は製造容易性に優れるため、天井曲面部12や傾斜曲面部14を天井平板部11や傾斜平板部13と一体に形成する場合と比較して、タンクカバー10を容易に製造することが可能である。すなわち、タンクカバー10の製造効率向上も図ることができる。
さらに、天井曲面部12や傾斜曲面部14が天井平板部11や傾斜平板部13と別個に形成されることで、天井曲面部12や傾斜曲面部14をカバー本体15よりも安価で軽量な樹脂材料により形成できるため、剥離渦の発生を抑制しながらタンクカバー10の製造コストや軽量化も図ることができる。
さらに、本実施形態の運搬船1では、天井曲面部12が天井平板部11の外面(上面)から上方に突出しないため、タンクカバー10の高さ寸法を低く抑えることができる。したがって、横風を受けるタンクカバー10の面積を小さく抑え、横風による船体2の揺れや振動を抑制できる。したがって、操船性の向上をさらに図ることができる。
また、本実施形態の運搬船1では、傾斜曲面部14がカバー本体15の側部から船幅方向外側に突出しないため、タンクカバー10の船幅方向の寸法を増やすことなく、操船性及び燃費の向上を図ることができる。
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態について、図4を参照して、第一実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一実施形態と共通する構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態の運搬船1Aは、第一実施形態の運搬船1と同様に、船体2、複数のタンク3及びタンクカバー10Aを備える。タンクカバー10Aは、第一実施形態と同様の天井平板部11及び天井曲面部12A、を備える。さらに、タンクカバー10Aは、第一実施形態と同様の傾斜平板部13も備える。そして、天井平板部11及び傾斜平板部13は一体に形成され、カバー本体15を構成している。また、天井曲面部12Aは、カバー本体15と別個に形成され、カバー本体15に固定される。
ただし、本実施形態の天井曲面部12Aは、複数の傾斜平板部13(13A〜13C)のうち天井平板部11側に配された少なくとも二つの傾斜平板部13(本実施形態では第一、第二傾斜平板部13A,13B全体)を覆うように、傾斜平板部13に固定されている。
天井曲面部12Aのうち天井平板部11側の端部は、天井平板部11に略滑らかに接続されるように、第一傾斜平板部13Aのうち天井平板部11側の端部に固定されている。天井曲面部12Aは、第一実施形態と同様に、天井平板部11の船幅方向端部から船幅方向外側に向かうにしたがって天井平板部11に対して下方に傾斜する傾斜角度が大きくなるように湾曲して形成されている。これにより、天井曲面部12Aは天井平板部11の外面(上面)から突出しない。
一方、天井曲面部12Aのうち第三傾斜平板部13C側の端部は、第三傾斜平板部13Cに略滑らかに接続されるように、第二傾斜平板部13Bのうち第三傾斜平板部13C側の端部に固定されている。天井曲面部12Aは、第一実施形態の第二傾斜曲面部14Bと同様に、第三傾斜平板部13Cに対する傾斜方向が第三傾斜平板部13Cから離れるにしたがって船幅方向内側に向くように湾曲して形成されている。これにより、天井曲面部12Aは第三傾斜平板部13Cの外面から突出しない。
すなわち、天井曲面部12Aは、天井平板部11と傾斜平板部13(第三傾斜平板部13C)とが連続するように設けられている。
本実施形態の運搬船1Aによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態によれば、相互に隣り合う傾斜平板部13同士の角部を天井曲面部12Aによって完全に覆うことができるため、横風による剥離渦の発生を効果的に抑えることが可能となる。
上記した第二実施形態の構成は、例えば第一実施形態の構成と組み合わせることが可能である。例えば天井平板部11の船幅方向両側に四つ以上の傾斜平板部13が配列されている場合、二つ以上の傾斜平板部13を一括して覆う第二実施形態の天井曲面部12A、及び、隣り合う傾斜平板部13同士を滑らかに接続する第一実施形態の傾斜曲面部14の両方を設けてもよい。
以上、本発明の詳細について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、天井曲面部12,12Aは天井平板部11に隣り合う傾斜平板部13に固定されることに限らない。
井曲面部12は、例えば図5の第一参考例に示すように、天井平板部11に固定されてもよい。この場合、天井曲面部12は、天井平板部11とこれに隣り合う傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)との角部が丸みを帯びるように、天井平板部11の船幅方向両端部に固定されればよい。これら一対の天井曲面部12は、少なくとも天井平板部11の一部が一対の天井曲面部12の間で外部に露出するように、船幅方向に互いに間隔をあけて配されればよい。
また、第一実施形態の天井曲面部12は、例えば図6の第二参考例に示すように、天井平板部11とこれに隣り合う傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)との角部に固定されてもよい。すなわち、天井曲面部12は、天井平板部11とこれに隣り合う傾斜平板部13との間に設けられてもよい。
さらに、他の参考例として、第二実施形態の天井曲面部12Aのうち天井平板部11側の端部は、図6の第二参考例に例示したものと同様に、例えば天井平板部11と傾斜平板部13(第一傾斜平板部13A)との角部を覆うように天井平板部11上に固定されてもよい。また、第二実施形態の天井曲面部12Aのうち第三傾斜平板部13C側の端部は、例えば第二傾斜平板部13Bと第三傾斜平板部13Cとの角部を覆うように第三傾斜平板部13Cに固定されてもよい。
さらに、他の参考例として、第一実施形態の傾斜曲面部14は、図6の第二参考例に例示した天井曲面部12と同様に、相互に隣り合う傾斜平板部13同士の角部に固定されてもよい。
また、他の参考例として、天井曲面部12,12Aや傾斜曲面部14は、天井平板部11や傾斜平板部13と別個に形成されることに限らず、例えば一体に形成されてもよい。
この場合には、例えば図7の第三参考例に示すように、第二実施形態の天井曲面部12Aが天井平板部11と傾斜平板部13(第三傾斜平板部13C)との間に設けられてもよい。すなわち、第二実施形態の天井曲面部12Aによって覆われる第一傾斜平板部13A、第二傾斜平板部13B(図4参照)を省略し、天井曲面部12Aが天井平板部11や第三傾斜平板部13Cと共にタンク3を覆う機能を有してもよい。
また、同様にして、他の参考例として、例えば第一実施形態の天井曲面部12が天井平板部11と傾斜平板部13との間に設けられてもよいし、例えば第一実施形態の傾斜曲面部14が隣り合う傾斜平板部13同士の間に設けられてもよい。すなわち、第一実施形態の天井曲面部12、傾斜曲面部14によって覆われる天井平板部11や傾斜平板部13の部位(例えば図3参照)を省略し、天井曲面部12や傾斜平板部14が天井平板部11や傾斜平板部13と共にタンク3を覆う機能を有してもよい。
さらに、他の参考例として、天井曲面部12が天井平板部11に一体に形成される場合、タンクカバーは、例えば天井平板部11及び天井曲面部12を備え、傾斜平板部13や傾斜曲面部14を備えなくてもよい。
天井曲面部12,12Aや傾斜曲面部14が天井平板部11や傾斜平板部13と一体に形成される場合には、タンクカバーを新規で製造しても、剥離渦の発生を抑制することが可能となる。したがって、低いコストで運搬船の操船性及び燃費の向上を図ることができる。
また、天井曲面部12,12Aが天井平板部11と傾斜平板部13とを略滑らかに接続するように設けられる場合、天井曲面部12,12Aは、例えば、天井平板部11と傾斜平板部13との角部において剥離渦が発生することを抑制できる範囲で、天井平板部11や傾斜平板部13との間に多少の段差やナックルがあるように設けられてもよい。同様にして、傾斜曲面部14が相互に隣り合う傾斜平板部13同士を略滑らかに接続するように設けられる場合、傾斜曲面部14は、例えば、剥離渦が発生することを抑制できる範囲で、隣り合う傾斜平板部13との間に多少の段差やナックルがあるように設けられてもよい。
1,1A…運搬船、2…船体、3…タンク、10,10A…タンクカバー、11…天井平板部、12,12A…天井曲面部、13,13A,13B,13C…傾斜平板部、14,14A,14B…傾斜曲面部

Claims (5)

  1. 船体と、
    前記船体から上方に突出するように船首尾方向に沿って配置され、内部が収容空間とされた複数のタンクと、
    これら複数のタンクを船首尾方向に連続して覆うタンクカバーと、を備え、
    前記タンクカバーが、カバー本体と、天井曲面部と、を備え、
    前記カバー本体は、
    複数のタンクの上方に位置して船幅方向に延びる天井平板部と、
    前記天井平板部の船幅方向両側に配置されるとともに、前記天井平板部と一体に形成され、前記天井平板部に対して下方に傾斜する傾斜平板部と、
    を備え、
    前記天井曲面部は、
    前記カバー本体と別個に形成されるとともに、前記天井平板部の船幅方向両端に滑らかに連なるように形成され、前記天井平板部の船幅方向両側から曲面状に延び、船首尾方向に直交する断面が円弧状の外面を有し、前記天井平板部の上面よりも下方に配され、前記天井平板部に対して下方に傾斜する傾斜角度が、天井平板部の船幅方向端部から船幅方向外側に向かうにしたがって大きくなるように湾曲して形成されて、前記天井平板部と前記傾斜平板部とを滑らかに接続するように設けられる運搬船。
  2. 前記傾斜平板部が、前記天井平板部の船幅方向の端部から船幅方向外側に複数配列され、
    前記天井平板部から遠い側に位置する前記傾斜平板部の前記天井平板部に対する傾斜角度が、前記天井平板部から近い側に位置する前記傾斜平板部の前記傾斜角度よりも大きく、
    前記タンクカバーが、相互に隣り合う前記傾斜平板部同士を滑らかに接続するように設けられて曲面状に延びる傾斜曲面部を備える請求項に記載の運搬船。
  3. 前記傾斜曲面部は、前記傾斜平板部と別個に形成されている請求項に記載の運搬船。
  4. 前記傾斜曲面部は、相互に隣り合う前記傾斜平板部の間に設けられる請求項に記載の運搬船。
  5. 前記傾斜平板部が、前記天井平板部の船幅方向の端部から船幅方向外側に複数配列され、
    前記天井平板部から遠い側に位置する前記傾斜平板部の前記天井平板部に対する傾斜角度が、前記天井平板部から近い側に位置する前記傾斜平板部の前記傾斜角度よりも大きく、
    前記天井曲面部が、複数の前記傾斜平板部のうち前記天井平板部側に配された少なくとも二つの前記傾斜平板部を覆う請求項に記載の運搬船。
JP2015038251A 2015-02-27 2015-02-27 運搬船 Active JP6304558B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015038251A JP6304558B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 運搬船
KR1020150113676A KR101777462B1 (ko) 2015-02-27 2015-08-12 운반선
CN201510526674.XA CN105923108B (zh) 2015-02-27 2015-08-25 搬运船

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015038251A JP6304558B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 運搬船

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016159690A JP2016159690A (ja) 2016-09-05
JP6304558B2 true JP6304558B2 (ja) 2018-04-04

Family

ID=56839877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015038251A Active JP6304558B2 (ja) 2015-02-27 2015-02-27 運搬船

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6304558B2 (ja)
KR (1) KR101777462B1 (ja)
CN (1) CN105923108B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018069980A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 川崎重工業株式会社 舶用タンクカバー及びそれを備えた船舶
JP6901950B2 (ja) * 2017-10-03 2021-07-14 川崎重工業株式会社 舶用タンクカバー及びそれを備えた船舶
JP7442965B2 (ja) * 2018-10-10 2024-03-05 三菱造船株式会社 船舶の製造方法
JP2023176313A (ja) * 2022-05-31 2023-12-13 三菱造船株式会社 船舶

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NO743932L (ja) * 1974-10-31 1976-05-03 Moss Rosenberg Verft As
US4106423A (en) * 1976-10-28 1978-08-15 General Dynamics Corporation Weather covers for tankers
CN85104342B (zh) * 1984-11-28 1987-09-02 三菱重工业株式会社 运输低温或高温货物用的船舶
JPS6410495U (ja) * 1987-07-10 1989-01-19
JP2659822B2 (ja) * 1989-10-13 1997-09-30 三菱重工業株式会社 スカートで支持された舶用lngタンク
JP2590690Y2 (ja) * 1991-09-04 1999-02-17 三菱重工業株式会社 液化ガス運搬船のタンクカバー
CN100556752C (zh) * 2002-03-28 2009-11-04 克瓦纳尔·马沙-亚德斯有限公司 用于减小重量和优化船只的纵向强度的方法和结构
JP4119813B2 (ja) * 2003-09-24 2008-07-16 三菱重工業株式会社 タンクカバー及び船舶
JP4316638B2 (ja) * 2007-07-10 2009-08-19 信吉 森元 液化天然ガス運搬船およびの液化天然ガスの海上輸送方法
US8245658B2 (en) * 2008-07-09 2012-08-21 John Randolph Holland Systems and methods for supporting tanks in a cargo ship
JP5180897B2 (ja) * 2008-08-29 2013-04-10 三菱重工業株式会社 液化ガス運搬船
JP5173917B2 (ja) * 2009-04-15 2013-04-03 三菱重工業株式会社 液化天然ガス運搬船
JP5638215B2 (ja) * 2009-09-09 2014-12-10 株式会社三井造船昭島研究所 風圧抵抗の少ない船舶及びその設計方法
JP2012056429A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 液化ガス運搬船
JP2012224354A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd コンテナ及び船舶の空気抵抗低減方法
JP6004955B2 (ja) * 2013-01-25 2016-10-12 三菱重工業株式会社 球形タンクを備えた船舶およびその建造方法
JP6139957B2 (ja) * 2013-04-19 2017-05-31 三井造船株式会社 液化ガス運搬船の球形タンク支持構造
CN103895828A (zh) * 2014-03-31 2014-07-02 中石化石油工程设计有限公司 双曲面形浮式生产储油平台

Also Published As

Publication number Publication date
KR101777462B1 (ko) 2017-09-11
JP2016159690A (ja) 2016-09-05
KR20160105267A (ko) 2016-09-06
CN105923108B (zh) 2018-07-17
CN105923108A (zh) 2016-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6304558B2 (ja) 運搬船
JP6118880B1 (ja) 船舶
JP6461686B2 (ja) 舶用液化ガスタンク及びそれを備える液化ガス運搬船
KR20230058351A (ko) 컨테이너 선박
KR20200112971A (ko) 선박
JP6139957B2 (ja) 液化ガス運搬船の球形タンク支持構造
JP6183611B2 (ja) 運搬船
WO2021132277A1 (ja) カーゴタンクユニット及び船舶
JP5357466B2 (ja) 液化ガス運搬船
JP2011057052A (ja) 風圧抵抗の少ない船舶
JP2021194986A (ja) 液化ガス運搬船
KR101897727B1 (ko) 액화 가스 탱크의 선체 지지 구조 및 액화 가스 운반선
WO2018150912A1 (ja) 船体構造
CN107407461B (zh) 非正球状罐及具备该非正球状罐的液化气运输船
KR102393443B1 (ko) 해상 부체 구조물
JP2018134940A (ja) 自動車運搬船のガス燃料独立タンク設置構造
JP2005231528A (ja) ばら積船の船体構造
KR102280713B1 (ko) 선박용 탱크 커버 및 이를 구비한 선박
JP6721545B2 (ja) 船舶
WO2017060933A1 (ja) 舶用液化ガスタンク及びそれを備える液化ガス運搬船
JP6751692B2 (ja) 船舶
KR20180002667U (ko) 풍하중 저감형 거주구가 구비된 선박
JP7364440B2 (ja) 液化ガスタンク、船舶、及び浮体構造物
JP2016215941A (ja) 商用船舶、及び、商用船舶の横風風圧抵抗減少方法
JP2010228596A (ja) 液化ガス運搬船

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171229

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6304558

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350