JP2590690Y2 - 液化ガス運搬船のタンクカバー - Google Patents

液化ガス運搬船のタンクカバー

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JP2590690Y2
JP2590690Y2 JP1991079549U JP7954991U JP2590690Y2 JP 2590690 Y2 JP2590690 Y2 JP 2590690Y2 JP 1991079549 U JP1991079549 U JP 1991079549U JP 7954991 U JP7954991 U JP 7954991U JP 2590690 Y2 JP2590690 Y2 JP 2590690Y2
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、液化ガス運搬船のタン
クを覆うタンクカバーに関し、特に運搬船縦曲げを生
じた場合や船体の急激な上下揺れ(Heaving)の
発生時に、その変形がタンクカバーの上甲板への接合部
に大きな応力を発生させることがないようにした、液化
ガス運搬船のタンクカバーに関する。また、船体の急激
な上下揺れ(Heaving)の発生時にも対応でき
る。
【従来の技術】液化ガス等の低温貨物の運搬船として、
球形あるいは円筒形のタンクが、その一部を運搬船の上
甲板上に突出した状態で搭載されたものが知られてい
る。そして、このような運搬船では、従来、タンクを外
気や海水の飛散等から保護するために、タンクの上甲板
上の突出部分を覆うタンクカバーが、その下端縁を上甲
板面に溶接固定されて設けられている。
【0002】ところで、このようなタンクカバー構造で
は、船体のホギングあるいはサギングによる縦曲げに伴
ってタンクカバーに非常に大きな力が作用する。
【0003】この点に対処すべく、伸縮部材を設けたタ
ンクカバーが提案され(特公昭61−21872号)て
実用化されている。その概要を説明すると、図4乃至図
6において、船体内に球形のタンク3がそのほぼ上半球
部を上甲板2の上に突出した状態で設置されている。そ
してタンク3の上甲板2上に突出している部分を覆うた
めに、半球形のタンクカバー4がその下端部を上甲板2
に溶接固定されて設けられている。
【0004】タンクカバー4には、タンクカバーを4分
割するごとくその子午線方向に伸縮部材5’が延設され
ている。これらの伸縮部材5’はその断面を図6に示す
ように、長手方向に対しては高い剛性を示すが横方向
(幅方向)に対しては柔軟に伸縮するようになってい
る。これによって船体が縦曲げ変形を起こしても、タン
クカバー4に生ずる変形が伸縮部材5’によって吸収さ
れ、タンクカバーにおおきな力が作用するのが防止され
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
伸縮部材5’付半球形タンクカバー4が設けられた運搬
船では、タンクカバー4の下端縁と上甲板2との溶接部
のうち図5に示す斜線部A’に多数のクラックが発生し
ている。
【0006】このクラックは次の理由で発生するものと
考えられる。
【0007】すなわち、船体1とタンクカバー4との間
に働く干渉力は、タンクカバー4の前後および左右で最
も大きく、丁度この前後および左右の方向に伸縮部材
5’が配置されており、その伸縮部材5’はその幅方向
には柔軟に伸縮できるがその長手方向には高い剛性を示
し、さらに伸縮部材5’の下端部はその幅方向に対して
も伸縮が大きく拘束されているため、図5の斜線部A’
には大きな応力が生じ、この事がクラック発生の原因と
考えられる。
【0008】つまり、タンクカバー4のごとき船体変形
の影響を大きく受ける上甲板上の構造物に対し、船体変
形からくる高応力を避けるために伸縮部材を設ける場合
には、伸縮部材を配置する場所と伸縮部材の端部のごと
き特別ヶ所の対策が適切でないと、上述のように、タン
クカバー4本体主要部における高応力の発生を防げたと
しても、タンクカバーの伸縮部材5’下端部の上甲板2
との溶接固着ヶ所に高応力が発生するという課題があ
さらに、船体が波動の影響を受けて上下揺れ(He
aving)を起こす際に、タンクカバーの上甲板との
接合部に座屈を発生させる原因ともなるという課題もあ
る。
【0009】本考案は、上記のようなタンクカバーと上
甲板との接合部に生じる応力を減少させる機能をタンク
カバー自体がそなえた液化ガス運搬船のタンクカバーを
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本考案の液化ガス運搬船のタンクカバーは、液化ガ
ス運搬船の上甲板上に一部を突出した状態で搭載された
タンクの上記上甲板上の突出部分を被覆するとともにそ
の下端縁を上記上甲板に固定されたタンクカバーにおい
て、同タンクカバーが、その上記上甲板への固定部近傍
を水平リング状に配設された蛇腹式伸縮部で構成されて
いることを特徴としている。
【0011】
【作用】上述の本考案の液化ガス運搬船のタンクカバー
では、タンクカバーの伸縮部が船体の縦曲げ変形により
タンクカバーに高応力が発生するのを防止するよう作用
し、つまり上甲板とタンクカバーとの間の構造強度上の
相互干渉を防止する作用が行なわれる。
【0012】また、伸縮部が水平リング状に配設された
蛇腹式伸縮部で構成されているため、船体上下揺れ時に
おけるタンクカバーの上甲板との接合部に生じる大きな
応力をタンクカバーの周縁部で吸収する作用を行なう。
【0013】
【実施例】以下、図面により本考案の一実施例としての
液化ガス運搬船のタンクカバーについて説明すると、図
1は液化ガス運搬船の横断面図、図2は同側面図、図3
はタンクカバーの伸縮部の断面図である。
【0014】なお、図1乃至図3中、図4乃至図6と同
じ符号はほぼ同一の部材を示している。
【0015】この実施例の場合、タンク3として円筒形
のものが液化ガス運搬船の船体1に搭載されている。タ
ンク3は上甲板2より上方にその一部が突出している
が、これを覆うようにタンクカバー4が設けられ、タン
クカバー4の下端縁は上甲板2に溶接部6で固定されて
いる。タンクカバー4は上方の椀状部4aと下方の円筒
部4bとからなり、円筒部4bの上甲板2取付部近傍
は、水平リング状の蛇腹式の伸縮部5で形成されてい
る。
【0016】上述の構成により、船体1がサギングある
いはホギングにより縦曲げ変形した場合にタンクカバー
4の伸縮部5が追従して伸縮するので、タンクカバー4
の本体主要部に高応力が発生するのを防止できる。ま
た、伸縮部5は水平リング状であるので長手方向の端部
(この端部は明細書第2頁第22行に記載の下端部に相
当する)というものが存在せず、したがって伸縮部端部
における高応力発生を本質的に回避できる。また、船体
の上下動に伴うタンクカバーの上甲板への固定部近傍に
発生する応力を、タンクカバーの周縁部で均等に吸収す
ることができる。
【0017】なお、伸縮部5は弾性変形の範囲内で使用
されるように設計されていて、経年変化により偏平化す
るおそれはない。また蛇腹式伸縮部5の蛇腹寸法や数を
選定することにより、伸縮度を最適なものに設定するこ
とができる。伸縮部5をタンクカバー4の主要部と別の
部材で製作し、それをタンクカバー4の円筒部4bの下
端部に溶接してタンクカバー4を形成しても同様の作用
効果が得られることは言うまでもない。
【0018】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案の液化ガス
運搬船のタンクカバーによれば、次のような効果ないし
利点が得られる。 (1)船体に縦曲げが生じた場合に、その変形がタンク
カバーの上甲板取付部近傍の伸縮部で吸収されるので、
タンクカバー本体主要部に大きな力が作用しない。 (2)上記(1)により、上甲板とタンクカバーとの間
の構造強度上の相互干渉を防止でき、タンクカバーの設
計に際し、船体構造の基本部材である横隔壁の構造の検
討、タンク区画の検討、浸水時の復元性の検討など船体
の基本構造にまで及ぶ広範囲な検討を必要としない。 (3)伸縮部が水平リング状であり、長手方向に端部が
存在しないので伸縮部端部における高応力発生を本質的
に回避できる。 (4)伸縮部がタンクカバーの上甲板取付部近傍にのみ
存在しているので、タンクカバー頂部を含む主要部を簡
素な軽量化構造にすることが容易である。(5)船体の上下動に伴うタンクカバーの上甲板への固
定部近傍に発生する応力を、タンクカバーの周縁部で吸
収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例としての液化ガス運搬船のタ
ンクカバーをそなえた液化ガス運搬船の横断面図であ
る。
【図2】同側面図である。
【図3】同タンクカバーの伸縮部の断面図である。
【図4】従来のタンクカバーをそなえた液化ガス運搬船
の横断面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】図5のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
1 船体 2 上甲板 3 タンク 4 タンクカバー 5 蛇腹式伸縮部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化ガス運搬船の上甲板上に一部を突出
    した状態で搭載されたタンクの上記上甲板上の突出部分
    を被覆するとともにその下端縁を上記上甲板に固定され
    たタンクカバーにおいて、同タンクカバーが、その上記
    上甲板への固定部近傍を水平リング状に配設された蛇腹
    式伸縮部で構成されていることを特徴とする、液化ガス
    運搬船のタンクカバー。
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JPH0522289U JPH0522289U (ja) 1993-03-23
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