JP6298009B2 - セラミック基板及びセラミックパッケージ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、水晶振動子等の電子部品を収容する容器、無線通信モジュール基板、制御回路用基板、半導体検査装置などに適用できるセラミック基板及びセラミックパッケージに関するものである。
従来より、例えば、水晶振動子等の電子部品を収容するセラミックパッケージには、セラミック基板が用いられている。このセラミック基板としては、アルミナを主成分とし、タングステンやモリブデンを電極材として用いたものが主流になっている。なお、セラミックパッケージは、内部に電子部品を収納した後に、その開口部が金属蓋(リッド)で封止されるものがある。
また、最近では、セラミック基板の薄型化に耐えることができるように、各種のセラミック材料の開発がなされている(特許文献1、2参照)。
例えば、特許文献1には、メタライズとの同時焼成が可能で、且つ、気密封止しても破壊しにくいセラミックパッケージが記載されている。
また、特許文献2には、セラミック基板の反りを矯正するために、繰り返し熱をかけても異常結晶が析出しにくい、アルミナ結晶層とスピネル(MgAl)からなるセラミック基板の技術が開示されている。
特開2005−101300号公報 特開平09−208296号公報
しかしながら、近年では、セラミックパッケージを構成するセラミック基板として、一層の薄型化が要求されており、しかも、セラミックパッケージを金属蓋で封止する際に、セラミック基板が破損しにくいものが要求されている。
詳しくは、セラミックパッケージと金属蓋とを例えばシーム溶接により接合する際には、例えば金属蓋が1400℃に近い高温に加熱されることになるが、セラミック基板と金属蓋とには熱膨張率に差があるので、加熱後の冷却の際にセラミック基板に大きな応力がかかることがある。そのため、セラミック基板の強度が低いと、接合後にセラミック基板が破損する恐れがあり、その対策が望まれている。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、金属部材を接合した後に、破損にくいセラミック基板及びセラミックパッケージを提供することである。
(1)本発明の第1態様は、アルミナを主成分とするセラミック基板において、アルミナ粒子の平均粒径が1.0μm以下であり、且つ、2.0μm以上の前記アルミナ粒子の割合が、前記アルミナ粒子全体の2.0%以下であり、さらに、前記セラミック基板のアルミナ含有量は、97重量%〜98重量%である
本第1態様では、セラミック基板中のアルミナ粒子のサイズが非常に小さく、その粒径が揃っているので、後述する実験例からも明らかなように、高い強度を有する。つまり、アルミナ粒子が微細で緻密な構造であるので、高い強度を有する。
従って、そのセラミック基板に、例えばシーム溶接のように高い温度にて、例えばリッドのような金属部材を接合する場合に、冷却に伴って大きな熱応力がセラミック基板に加わったときでも、セラミック基板が破損し難いという効果がある。即ち、熱膨張差が大きい部材を接合することにより、大きな熱応力が加わった場合でも、セラミック基板が破損し難いという顕著な効果を奏する。
さらに、本第1態様では、材料として強度が高い成分であるアルミナが、セラミック基板中に97重量%〜98重量%含まれているので、後述する実験例からも明らかなように、セラミック基板の強度が高いという効果がある。
(2)本発明の第2態様では、前記セラミック基板は、Si及びMgを含むとともに、Ba及びCaの少なくとも一方を含む。
本第2態様では、セラミック基板中に、Si、Mg、Ba、Caを含んでいる。これらの成分は、SiO、MgO、BaO、CaO、MgCO、CaCO、BaCO等の焼結助剤の成分であり、セラミック基板を焼成する際に、これらの焼結助剤を添加することにより、好適に焼成(従って焼結)を行うことができる。
なお、焼結助剤を添加する場合には、全焼結助剤中に、BaO及びCaOの少なくとも一方を12重量%以上含むことが好ましい。
)本発明の第態様では、前記セラミック基板は、前記セラミック基板の結晶構造として、アルミナ結晶及びスピネル結晶(MgAl)を有する。
本第態様では、セラミック基板の好ましい構造を例示している。
)本発明の第態様では、前記セラミック基板は、酸化物換算でMoOを1重量%以下の範囲で含む。
本第態様では、着色剤であるMoOを含んでいるので、セラミック基板を着色(黒系統の色)することができる。なお、色の程度によるが、MoOは0.3重量%以上が好ましい。
)本発明の第態様では、前記セラミック基板の抗折強度が、700MPa以上である。
本第態様では、セラミック基板の抗折強度が700MPa以上であるので、セラミック基板を薄型化した場合(例えば厚さ150μm以下の場合)に、大きな応力(例えば熱応力)が加わっても、破損(破壊)しにくいという効果がある。
なお、この抗折強度とは、JIS規格(JIS R1601)による3点曲げ強度のことである。
)本発明の第態様では、セラミックパッケージは、第1〜第態様のいずれかのセラミック基板を備えている。
本第態様のセラミックパッケージは、上述した強度の高いセラミック基板を備えているので、セラミックパッケージ自身の強度が高い。従って、例えばシーム溶接によってリッドを接合する際に、セラミックパッケージに大きな熱応力が加わっても、破損しにくい
という顕著な効果を奏する。
実施形態の水晶発振器の断面(図3(a)のA−A断面に対応する断面)を示す断面図である。 実施形態の水晶発振器を分解して示す斜視図である。 実施形態のセラミックパッケージを示し、(a)はその平面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。 実施形態のセラミックパッケージの製造方法を示し、(a)は下部用グリーンシートの平面図、(b)は中間用グリーンシートの平面図、(c)は上部用グリーンシートの平面図、(d)は積層体の平面図、(e)はセラミックパッケージの平面図、(f)は金属リングをろう付けしたセラミックパッケージの平面図、(g)は水晶振動子を接合したセラミックパッケージを示す平面図、(h)は水晶発振器の平面図である。 実験例1のセラミック基板の断面のSEM写真に基づいたアルミナ粒子径の測定方法を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[実施形態]
a)まず、本実施形態のセラミックパッケージを備えた水晶発振器について説明する。
図1に示す様に、本実施形態のセラミックパッケージ1は、例えば水晶発振器3の容器(水晶発振器パッケージ)として用いられるものであり、水晶発振器3は、セラミックパッケージ1の凹部(キャビティ)5内に、水晶発振子7等を収容し、金属リング9を介して、金属蓋(リッド)11にて密閉されたものである。
以下、各構成について、詳細に説明する。
前記セラミックパッケージ1は、例えばアルミナからなり、図2及び図3に示す様に、底部を構成する長方形の下部セラミック基板13と、下部セラミック基板13上に形成された枠状の中間セラミック基板15と、中間セラミック基板15上に形成された枠状の上部セラミック基板17とが積層一体化されたものである。なお、中間セラミック基板15及び下部セラミック基板17によって、キャビティ5の周囲を囲む枠部19が形成されている。
各セラミック基板13〜17の厚みは、それぞれ例えば50〜100μm(焼成後)の薄いものであり、特にセラミック基板13の厚みは例えば50μm(焼成後)である。
なお、各セラミック基板13〜17は高強度な部材であり、各セラミック基板13〜17と同様な材料を用いて同様な製造条件で製造した部材(セラミック基板)の抗折強度、即ち、JIS規格(JIS R1601)による3点曲げ強度は、700MPa以上である。
また、前記各セラミック基板13〜17は、アルミナが97重量%〜98重量%であり、Si及びMgを含むとともに、Ba及びCaの少なくとも一方が含まれている。なお、着色剤として、MoOが1重量%以下含まれている。
更に、各セラミック基板13〜17は、アルミナ粒子の平均粒径が1.0μm以下であり、且つ、2.0μm以上のアルミナ粒子の割合が、アルミナ粒子全体の2.0%以下である。なお、各セラミック基板13〜17は、アルミナ結晶及びスピネル結晶(MgAl)を有している。
また、中間セラミック基板15の短辺側の一方(図3(a)の左側)には、キャビティ5内にて段差を形成するように一対の張出部21、23が形成されており、この張出部21、23の上面には、中間導電層25、27が形成されている。従って、この中間導電層25、27は、表面側から見た場合(平面視:図3(a)参照)、上部セラミック基板17の内壁より内側に張り出している。
張出部21、23の中央には、図示しないが、中間導電層25、27を電気的に底部側の導電パターンに接続するために、それぞれビアが形成されている。そして、各ビアを覆うように、それぞれ導電性接着剤層29、31が形成されている。
更に、上部セラミック基板17は、幅が狭い長方形の枠体であり、枠体(従って枠部19)の表面となる部分には、表面導電層33が全面にわたって形成されている。
この表面導電層33及び前記中間導電層25、27は、例えば、タングステン(W)又はモリブデン(Mo)からなるメタライズ層の上に、ニッケルメッキ層が形成され、更に、ニッケルメッキ層の上に金メッキ層が形成されたものである。
また、図2に示す様に、水晶発振子7は、長方形の水晶片35の厚み方向の両側に電極37(図2では片面のみが示されている)が設けられたものであり、各電極37は、各導電性接着剤層29、31により各中間導電層25、27に接合されている。
つまり、両側の電極37のうち一方の電極37が、一方の導電性接着剤層29を介して一方の中間導電層25に電気的及び機械的に接続されており、他方の電極37(図2では示されていない)が、他方の導電性接着剤層31を介して他方の中間導電層27に電気的及び機械的に接続されている。
更に、表面導電層33の表面には、四角(長方形)枠状の金属リング9が、ろう材(例えば銀ロー)により接合されている。金属リング9は、例えばコバールの枠体がニッメルメッキされたものである。なお、金属リング9の平面視における内径は、枠部19の内径(詳しくは上部セラミック基板17の内径)と同様かそれより小さく、その外径は枠部19の外径より小さく設定されている。
そして、この金属リング9の表面には、四角(長方形)板状のリッド11が、周知のシーム溶接により接合されている。このリッド11は、例えばコバールの板材の表面にニッケルメッキされたものであり、金属リング9の開口部分12(従ってキャビティ5の上部)を気密して覆うように接合されている。なお、リッド11の平面視における外径は、金属リング9の外径と同様かそれより小さい。
b)次に、本実施形態のセラミックパッケージ1を備えた水晶発振器3の製造方法について説明する。
まず、アルミナ(Al)を主成分とし所定の焼結助剤を含む原料粉末を調整し、その原料粉末を用いてスラリーを作製する。
アルミナは、97重量%〜98重量%、残部は焼結助剤であるが、着色剤を1重量%以下の範囲で加えてもよい。原料粉末の平均粒径は、0.5〜0.8μmの範囲のものを用いる。
焼結助剤としては、例えば、SiO、MgO、BaO、CaO、MgCO、CaCO、BaCO等の焼結助剤を用いることができる。なお、全焼結助剤中に、BaO及びCaOの少なくとも一方を12重量%以上含むことが好ましい。
そして、図4(a)に示すように、このスラリーを用いて、下部セラミック基板13となる下部用グリーンシート41を作成する。なお、実際には、図示しないが、多数の下部用グリーンシート41を一度に作成するために、多数個取り用のグリーンシートを作成する。
次に、下部用グリーンシート41の表面に、Wペーストをスクリーン印刷して、導電パターン(図示せず)を形成する。なお、Wペーストの代わりにMoペーストを用いてもよい(以下同様)。
次に、アルミナを主成分とするスラリーを用いて、中間セラミック基板15用の長方形のグリーンシート(図示せず)を作成する。なお、必要に応じて、このグリーンシートにビア孔を空けて、Wペーストを充填する。
次に、図4(b)に示すように、このグリーンシートの表面の所定位置(積層した場合に露出する部分)に、Wペーストを用いた印刷により、中間導電層25、27となる中間導電層パターン43、45を形成する。
次に、中間セラミック基板15の形状に対応するように、前記グリーンシートの中央を打ち抜いて中間用グリーンシート47を作成する。
次に、アルミナを主成分とするスラリーを用いて、上部セラミック基板17用の長方形のグリーンシート(図示せず)を作成する。
次に、図4(c)に示すように、前記グリーンシートの表面の所定位置(枠状となる部分)に、Wペーストを用いた印刷により、表面導電層33となる表面導電層パターン49を形成する。
次に、枠状の上部セラミック基板17の形状に対応するように、前記グリーンシートの中央を打ち抜いて上部用グリーンシート51を作成する。
次に、図4(d)に示すように、下部用グリーンシート41、中間用グリーンシート47、上部用グリーンシート51を、前記図1に示す様に順次積層して、積層体53を形成する。
次に、その積層体53を焼成する。焼成条件としては、非酸化雰囲気(例えば窒素中)にて、1400℃〜1500℃の範囲で、20時間焼成する条件を採用できる。なお、この焼成の際に、Wペーストからなる部分は、メタライズ層となる。
次に、その焼成した積層体53のメタライズ層のうち、表面に露出した部分に対して、最初に(電解)ニッケルメッキを施し、更にそのニッケルメッキの上に、(電解)金メッキを施す。
これにより、図4(e)に示すように、表面導電層33及び中間導電層25、27を備えたセラミックパッケージ1が得られる。
次に、図4(f)に示すように、セラミックパッケージ1の表面導電層33の表面に、銀ローを用いて、金属リング9をろう付けする。
次に、図4(g)に示すように、中間導電層25、27の表面に、導電性接着剤を用いて水晶発振子7を接合する。
次に、図4(h)に示すように、金属リング9の開口部分12を全て覆うようにして、リッド11を被せ、周知のシーム溶接によって、リッド11の全周を溶接する。
具体的には、還元雰囲気中で、一対のローラ電極(抵抗シーム電極:図示せず)をリッド11の対向する辺に当てて、両ローラ電極間に所定の電流を流し、例えば1450℃の温度に加熱して、金属リング9とリッド11とを溶接して、水晶発振器3の内部を気密する。これによって、水晶発振器3が完成する。
c)次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、セラミックパッケージ1を構成する各セラミック基板13〜17は、アルミナが97重量%〜98重量%であり、しかも、アルミナ粒子の平均粒径が1.0μm以下であり、且つ、2.0μm以上のアルミナ粒子の割合が、アルミナ粒子全体の2.0%以下であるので、3点曲げ強度が700MPa以上の高い強度を有する。
つまり、本実施形態のセラミックパッケージ1の各セラミック基板13〜17は、アルミナ粒子の微細で緻密な構造であるので、各セラミック基板13〜17が薄い場合でも、セラミックパッケージ1は高い強度を有する。
従って、そのセラミックパッケージ1に、例えばシーム溶接のように高い温度にて、リッド11を接合する場合に、冷却時に大きな熱応力が加わっても、セラミックパッケージ1、特にセラミック基板13が破損し難いという効果がある。
また、本実施形態の製造方法でセラミックパッケージ1を製造することにより、微細なアルミナ粒子からなる緻密な構造を形成でき、よって、強度の高いセラミックパッケージ1を容易に得ることができる。
[実験例]
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
a)実験例1
まず、実験例1について説明する。
本実験例1は、下記の製造手順で作製した各試料に対して、3点曲げ強度とアルミナ粒子の大きさや割合とを調べたものである。
<グリーンシートの作製方法>
まず、セラミック原料粉末として、主原料のAl粉末と、焼結助剤である、SiO、MgCO、CaCO、BaCOの各粉末と、着色剤であるMoO粉末とを用意した。なお、アルミナ粉末は、平均粒径0.5μm、比表面積6.0m/gのものを用いた。
また、グリーンシートの成型時のバインダー成分及び可塑剤成分として、ブチラール系バインダー及びDOP(ジ・オクチル・フタレート)を用意した。
そして、アルミナ製のポッドに、前記各粉末(アルミナ、焼結助剤、着色剤)を所定の割合にて900g秤量して投入した。なお、下記表1に示すように、アルミナ粉末は、全粉末成分の97重量%〜98重量%の範囲であり、着色剤は、全粉末成分の1重量%以下であり、残部が焼結助剤である。
更に、ブチラール樹脂100gと、適度なスラリー粘土とシート強度を持たせるのに必要な量の溶剤(エタノール又はトルエン)と、可塑剤(DOP)とを、ポッドに投入した。
次に、このポッドを用いて、20時間粉砕混合することにより、セラミックスラリーを得た。
次に、得られたセラミックスラリーを用いて、周知のドクターブレード法によって、厚み0.3mmのグリーンシートを得た。
<サンプルの作製>
次に、このグリーンシートを複数枚積層して積層体を作製した。
次に、この積層体を脱脂した後に、窒素水素混合雰囲気中にて、1400〜1500℃で焼成し、焼結体を得た。
この焼結体を、3点曲げ強度のJIS規格(JIS R1601)で指定された形状に研磨して、本発明の範囲の実施例1、2の各試料(サンプル)を作製した。
<強度に関する基板評価>
そして、得られたサンプルに対して、JIS規格(JIS R1601)にて、3点曲げ強度(抗折強度)を測定した。
また、これとは別に、下記表1の比較例1、2に示す条件にて、同様に比較例のサンプルの作製した(表1に記載以外の内容は、実施例1、2と同様である)。但し、比較例1では、アルミナ粉末として、平均粒径2.0μmのものを用いた。そして、同様にして、3点曲げ強度を測定した。それらの結果を、下記表1に記す。
<アルミナ粒子の大きさと割合の測定>
また、上述した各試料において、下記の方法で、アルミナ粒子の平均粒径と、アルミナ粒子のうち、粒径が2.0μm以上のものの割合とを調べた。
まず、 各試料の表面を研磨し、その表面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率5000倍で撮影した。撮影した写真(SEM画像)の例を図5に示す。
そして、そのSEM画像を用いて、基準長の長さを測定した(この場合は、103mmが1μmである)。
次に、実際に、SEM画像から、同方向(ここでは左右方向)にて、アルミナ粒子の長さ(アルミナ粒子長さA)を50点(50ポイント)測定した。
そして、下記式(1)を用いて、実際のアルミナ粒子径[μm]を算出した。
実際のアルミナ粒子径[μm]=アルミナ粒子長さA[mm]/基準長106[mm]・・(1)
次に、このようにして求めた、50個の実際のアルミナ粒子径の平均を算出し、この値を平均粒径とした。
このようにして求めた各試料の平均粒径を、下記表1に記す。
また、粒径が2.0μm以下のアルミナ粒子の割合は、前記50個の各試料の実際のアルミナ粒子径から求めた。その結果も、下記表1に記す。
この表1から、本発明の範囲(平均粒径及び2.0μm以下のアルミナ粒子の割合の条件を満たす範囲)の実施例1、2では、曲げ強度が716MPa以上と大きく、好適であることが分かる。それに対して、比較例1、2では、曲げ強度が590MPa以下と小さく好ましくない。
尚、本発明は前記実施形態や実験例等になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、本発明のセラミックパッケージは、水晶振動子用パッケージ、水晶発振器用パッケージ、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ用パッケージなどの電子部品を収容するために利用できる。
(2)セラミックパッケージは、着色剤によって着色してもしなくてもよい。
(3)表面導電層に金属リングをろう付けせずに、直接にリッドを接合することも可能である。
1…セラミックパッケージ
3…水晶発振器
5…凹部(キャビティ)
7…水晶振動子
9…金属リング
11…金属蓋(リッド)
13、15、17…セラミック基板

Claims (6)

  1. アルミナを主成分とするセラミック基板において、
    アルミナ粒子の平均粒径が1.0μm以下であり、且つ、2.0μm以上の前記アルミナ粒子の割合が、前記アルミナ粒子全体の2.0%以下であり、
    さらに、前記セラミック基板のアルミナ含有量は、97重量%〜98重量%であることを特徴とするセラミック基板。
  2. 前記セラミック基板は、Si及びMgを含むとともに、Ba及びCaの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載のセラミック基板。
  3. 前記セラミック基板の結晶構造として、アルミナ結晶及びスピネル結晶を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミック基板。
  4. 前記セラミック基板は、酸化物換算でMoOを1重量%以下の範囲で含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセラミック基板。
  5. 前記セラミック基板の抗折強度が、700MPa以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセラミック基板。
  6. 前記請求項1〜のいずれか1項に記載のセラミック基板を備えたことを特徴とするセラミックパッケージ。
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