以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、搬送装置として広く適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる搬送装置1の一部を示す模式的な側面図である。図2は、搬送装置1の一部を示す模式図である。図1を参照して、搬送装置1は、たとえば、ワーク100を処理するための工場に設置される。ワーク100は、たとえば、半導体ウェハである。なお、ワーク100は、半導体ウェハに限らず、他の部材であってもよい。搬送装置1は、ワーク100を、図示しない複数の装置間を搬送するために用いられる。
搬送装置1は、搬送部材2を用いて、ワーク100をワーク受取位置P1まで搬送し、次いで、ケーシング9のワーク保持部9c,9dを用いてワーク100をワーク送出位置P21,P22まで上昇させ、その後、アーム部41,42を用いて、ワーク100を送出位置P21,P22から取り出すように構成されている。なお、以下では、ワーク受取位置P1およびワーク送出位置P21,P22を、それぞれ、単に、受取位置P1、送出位置P21,P22ともいう。
搬送装置1は、搬送部材2と、リフト機構3と、アーム機構4と、制御部5と、操作部6と、を有している。
搬送部材2は、ワーク100を受取位置P1に搬送し、且つ、ワーク100をケーシング9のワーク保持部9c,9dに受け渡すために設けられている。搬送部材2は、本実施形態では、ワーク100を、水平方向に沿う搬送方向D1に沿って直線状に搬送するように構成されている。搬送部材2は、複数のローラ2aを有している。各ローラ2aは、円筒状に形成されており、図示しない電動モータなどの駆動源によって回転駆動するように構成されている。
複数のローラ2aは、搬送方向D1に沿って並んで配置されている。ワーク100が載せられた複数のローラ2aの回転により、ワーク100は、搬送部材2上を搬送方向D1に沿って搬送される。ワーク100は、搬送部材2によって、所定の受取位置P1まで搬送される。受取位置P1は、本実施形態では、搬送方向D1における搬送部材2の一端寄りの位置である。受取位置P1において、ワーク100は、リフト機構3によって所定の送出位置P21,P22まで搬送される。
リフト機構3は、複数のワーク100を順次、受取位置P1から所定の送出位置P21,P22まで搬送するために設けられている。本実施形態では、リフト機構3は、2つのワーク100,100を、それぞれ異なる送出位置P21,P22に搬送するように構成されている。リフト機構3は、搬送方向D1における搬送部材2の一端(受取位置P1)の周辺に配置されている。
リフト機構3は、ベース部材7と、アクチュエータユニット8と、ケーシング9と、を有している。
ベース部材7は、たとえば、水平に延びる梁状に形成されており、図示しない柱に固定されている。ベース部材7は、アクチュエータユニット8を支持している。
アクチュエータユニット8は、ケーシング9を所定の配列方向D2に変位させるために設けられている。本実施形態では、配列方向D2は、上下方向(鉛直方向)であり、搬送方向D1と直交している。アクチュエータユニット8は、本実施形態では、空気シリンダ装置であり、空気を作動流体として用いることで、動力を発生させる。
図1および図2を参照して、アクチュエータユニット8は、第1アクチュエータ11と、第2アクチュエータ12と、第1空気圧ユニット21と、第2空気圧ユニット22と、を有している。
第1アクチュエェータ11および第2アクチュエータ12は、協働して、ケーシング9を配列方向D2に変位させるために設けられている。より具体的には、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12は、ケーシング9のワーク保持部9c,9dを、単一の受取位置P1から互いに異なる送出位置P21,P22に向けて変位させるために設けられている。
すなわち、第1アクチュエータ11、および、第2アクチュエータ12は、ケーシング9の対応するワーク保持部9c,9dを、受取位置P1と対応する送出位置P21,P22との間で変位させるように構成されている。
本実施形態では、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の何れか一方(一方のアクチュエータ)の動作によって、上側のワーク保持部9dを送出位置P21(一部の送出位置)に変位するように構成されている。また、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の協働によって、ワーク保持部9c,9dの全てを受取位置P1から対応する送出位置P21,P22に変位させるように構成されている。
第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12は、空気圧シリンダを用いて形成されている。本実施形態では、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12は、同一形式のアクチュエータを用いて形成されている。第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12は、配列方向D2に沿って並んで配置されている。第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12は、配列方向D2に対称な形状となるように配置されている。第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12は、受取位置P1における搬送方向D1の一方(受取位置P1の下方)に配置されている。
第1アクチュエータ11は、第1固定部11aと、第1可動部11bと、を有している。
第1固定部11aは、軸状のロッドを用いて形成されている。第1固定部11aは、配列方向D2に沿って延びている。第1固定部11aの一端部(本実施形態では、上端部)は、ベース部材7に固定されている。第1固定部11aは、第1可動部11bを支持している。
第1可動部11bは、筒状のシリンダケースを用いて形成されている。第1可動部11bには、第1固定部11aが挿入されている。第1可動部11bの内部には、第1固定部11aの他端部に設置されたピストン11cによって、2つのシリンダ室11d,11eが形成されている。シリンダ室11d,11eのうちの一方に圧縮空気が供給されるとともに、他方から空気が排出されることで、第1可動部11bは、第1固定部11aに対して配列方向D2に沿って変位する。第1可動部11bの一端部(本実施形態では、下端部)には、第2アクチュエータ12が取り付けられている。
第2アクチュエータ12は、第2固定部12aと、第2可動部12bと、を有している。
第2固定部12aは、筒状のシリンダケースを用いて形成されている。第2固定部12aの一端部(本実施形態では、上端部)は、第1可動部11bの一端部に固定されている。これにより、第2アクチュエータ12の第2固定部12aは、第1アクチュエータ11の第1可動部11bの変位に伴って、配列方向D2に変位する。
第2固定部12aには、第2可動部12bが挿入されている。第2可動部12bは、軸状のロッドを用いて形成されており、配列方向D2に沿って延びている。第2固定部12aは、この第2可動部12bを支持している。第2固定部12aの内部には、第2可動部12bの一端部に設置されたピストン12cによって、2つのシリンダ室12d,12eが形成されている。
シリンダ室12d,12eのうちの一方に圧縮空気が供給されるとともに、他方から空気が排出されることで、第2可動部12bは、第2固定部12aに対して、配列方向D2に沿って変位する。第2可動部12bの他端部(本実施形態では、下端部)には、ケーシング9が固定されている。すなわち、第2可動部12bは、ケーシング9を支持している。上記の構成により、配列方向D2におけるケーシング9の変位量は、第1可動部11bの変位量と、第2可動部12bの変位量の和となる。
ケーシング9は、2つのワーク100,100を受取位置P1から対応する送出位置P21,P22まで搬送するために設けられている。ケーシング9は、配列方向D2に細長い形状に形成されており、ベース部材7および搬送部材2のそれぞれとの接触を避けるようにして配置されている。
ケーシング9は、底壁9aと、側壁9bと、複数のワーク保持部9c,9dと、を有している。
底壁9aは、水平方向に延びる板状に形成されている。この底壁9aは、第2可動部12bに固定されている。これにより、ケーシング9は、第2可動部12bと一体的に配列方向D2に変位可能であり、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の動作によって、配列方向D2に変位する。底壁9aの外周縁部のうち、図1の紙面と直交する方向の両端部から側壁9bが延びている。
側壁9bは、底壁9aから上方に延びている。側壁9bは、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12に隣接して配置されている。側壁9bは、図1の紙面と直交する方向に一対並んで配置されている(図1の紙面の手前側の側壁9bの図示は省略)。一対の側壁9bの間に、ベース部材7および搬送部材2が配置されている。各側壁9bの上部に、複数のワーク保持部9c,9dが設けられている。
ワーク保持部9c,9dは、それぞれ、ワーク100を保持するために設けられている。ワーク保持部9c,9dは、配列方向D2に沿って並んで配置されている。ワーク保持部9c,9dは、各側壁9bから側壁9bの内側に向けて延びる片状に形成されており、搬送部材2の側方に配置されている(図1の紙面の手前側のワーク保持部9c,9dの図示は省略)。図1では、ワーク保持部9c,9dがそれぞれ、対応する送出位置P21,P22に配置された状態を示している。
受取位置P1は、搬送部材2と対応するワーク保持部9c,9dとが搬送方向D1の位置を揃えられる(縦並びに配置される)位置である。また、送出位置P21,P22は、何れも、受取位置P1から配列方向D2の一方(上方)に所定量離隔した位置である。送出位置P21は、受取位置P1から第1距離L1だけ配列方向D2の一方(上方)の位置に設定されている。送出位置P22は、受取位置P1から第2距離L2だけ配列方向D2の一方(上方)の位置に設定されている。本実施形態では、第1アクチュエータ11による、配列方向D2へのケーシング9の変位量と、第2アクチュエータ12による、配列方向D2へのケーシング9の変位量とは、同じである。
本実施形態では、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12のうちの1つが動作する毎に、配列方向D2に沿ってケーシング9が所定量変位される。これにより、複数のワーク保持部9c,9dが、順次、対応する送出位置P21,P22に変位する。
このケーシング9を配列方向D2に変位させるための第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の駆動力は、第1空気圧ユニット21および第2空気圧ユニット22によって発生する。
第1空気圧ユニット21は、第1アクチュエータ11に駆動力としての空気圧を付与するために設けられている。
第1空気圧ユニット21は、第1空気ライン21aと、第1電磁弁21bと、第2空気ライン21cと、第2電磁弁21dと、第1ポンプ21eと、第1排気ライン21fと、を有している。
第1空気ライン21aは、第1アクチュエータ11の第1可動部11bのシリンダ室11dと、第1電磁弁21bとを接続している。第2空気ライン21cは、第1アクチュエータ11の第1可動部11bのシリンダ室11eと、第2電磁弁21dとを接続している。
第1電磁弁21bおよび第2電磁弁21dは、それぞれ、三方弁であり、第1ポンプ21eおよび第1排気ライン21fに接続されている。第1ポンプ21eは、たとえば、加圧ポンプであり、圧縮空気を発生させるように構成されている。第1排気ライン21fは、外部に開放された配管である。
上記の構成により、第1可動部11bが第1固定部11aに対して上方(配列方向D2の一方)に変位する際には、第1ポンプ21eからの圧縮空気が、第2電磁弁21dおよび第2空気ライン21cを介してシリンダ室11eに供給される。また、シリンダ室11d内の空気は、第1空気ライン21aおよび第1電磁弁21bを介して第1排気ライン21fに排出される。一方、第1可動部11bが第1固定部11aに対して下方(配列方向D2の他方)に変位する際には、第1ポンプ21eからの圧縮空気が、第1電磁弁21bおよび第1空気ライン21aを介してシリンダ室11dに供給される。また、シリンダ室11e内の空気は、第2空気ライン21cおよび第2電磁弁21dを介して第1排気ライン21fに排出される。
第2空気圧ユニット22は、第2アクチュエータ12に駆動力としての空気圧を付与するために設けられている。
第2空気圧ユニット22は、第3空気ライン22aと、第3電磁弁22bと、第4空気ライン22cと、第4電磁弁22dと、第2ポンプ22eと、第2排気ライン22fと、を有している。
第3空気ライン22aは、第2アクチュエータ12の第2固定部12aのシリンダ室12dと、第3電磁弁22bとを接続している。第4空気ライン22cは、第2アクチュエータ12の第2固定部12aのシリンダ室12eと、第4電磁弁22dとを接続している。
第3電磁弁22bおよび第4電磁弁22dは、それぞれ、三方弁であり、第2ポンプ22eおよび第2排気ライン22fに接続されている。第2ポンプ22eは、たとえば、加圧ポンプであり、圧縮空気を発生させるように構成されている。第2排気ライン22fは、外部に開放された配管である。
上記の構成により、第2可動部12bが第2固定部12aに対して上方(配列方向D2の一方)に変位する際には、第2ポンプ22eからの圧縮空気が、第3電磁弁22bおよび第3空気ライン22aを介してシリンダ室12dに供給される。また、シリンダ室12e内の空気は、第4空気ライン22cおよび第4電磁弁22dを介して第2排気ライン22fに排出される。一方、第2可動部12bが第2固定部12aに対して下方(配列方向D2の他方)に変位する際には、第2ポンプ22eからの圧縮空気が、第4電磁弁22dおよび第4空気ライン22cを介してシリンダ室12eに供給される。また、シリンダ室12d内の空気は、第3空気ライン22aおよび第4電磁弁22bを介して第2排気ライン22fに排出される。
図1を参照して、上記の構成を有するアクチュエータユニット8およびケーシング9を用いて受取位置P1から送出位置P21,P22に搬送されたワーク100,100は、アーム機構4によって、送出位置P21,P22から搬送される。アーム機構4は、ワーク100,100を送出位置P21,P22から、図示しない処理装置などの搬送先へ搬送するために設けられている。アーム機構4は、送出位置P21,P22の周囲に配置されている。
アーム機構4は、アームベース40と、第1アーム部41と、第2アーム部42と、を有している。
アームベース40は、たとえば、図示しない昇降装置に支持された支柱であり、この昇降装置によって、ケーシング9と配列方向D2に一体的に変位するように構成されている。アームベース40は、第1アーム部41および第2アーム部42を支持している。
第1アーム部41は、第1アーム部本体41aと、第1フォーク部41bと、を有している。
第1アーム部本体41aは、たとえば、複数のリンク部材を連結させることで形成されており、隣接するリンク部材同士を電動モータなどの駆動装置で連結した構成を有している。第1アーム部本体41aの基端部は、アームベース40に連結されている。第1アーム部本体41aは、上記の駆動装置の駆動によって、伸縮動作、および、アームベース40の回りを旋回する動作などを行うことができる。これにより、第1アーム部本体41aは、当該第1アーム部本体41aの先端部を水平方向に変位させる動作を行うことができる。また、第1アーム部本体41aは、図示しない昇降機構を介してアームベース40に連結されており、上下方向(配列方向D2)にも変位可能に構成されている。第1アーム部本体41aの先端に、第1フォーク部41bが取り付けられている。
第1フォーク部41bは、ワーク保持部9cに保持されたワーク100を受け取るために設けられている。第1フォーク部41bは、ワーク保持部9cの側方に配置されるフォーク状の細長い部材であり、搬送部材2とワーク保持部9cとの間に進入可能に構成されている。第1フォーク部41bは、ワーク保持部9cとは配列方向D2と直交する水平方向に向かい合っている。第1フォーク部41bは、第1アーム部本体41aの動作によってワーク保持部9cの側方に変位され、その後、ワーク保持部9cに保持されたワーク100の底面を持ち上げることで、当該ワーク100をワーク保持部9cから持ち上げる。第1アーム部本体41aおよび第1フォーク部41bに対して上方(配列方向D2の一方)に第2アーム部42が配置されている。
第2アーム部42は、第2アーム部本体42aと、第2フォーク部42bと、を有している。
第2アーム部本体42aは、たとえば、複数のリンク部材を連結させることで形成されており、隣接するリンク部材同士を電動モータなどの駆動装置で連結した構成を有している。第2アーム部本体42aの基端部は、アームベース40に連結されている。第2アーム部本体42aは、上記の駆動装置の駆動によって、伸縮動作、および、アームベース40の回りを旋回する動作などを行うことができる。これにより、第2アーム部本体42aは、当該第2アーム部本体42aの先端部を水平方向に変位させる動作を行うことができる。また、第2アーム部本体42aは、図示しない昇降機構を介してアームベース40に連結されており、上下方向(配列方向D2)にも変位可能に構成されている。第2アーム部本体42aの先端に、第2フォーク部42bが取り付けられている。
第2フォーク部42bは、ワーク保持部9dに保持されたワーク100を受け取るために設けられている。第2フォーク部42bは、ワーク保持部9dの側方に配置されるフォーク状の細長い部材であり、搬送部材2と、ワーク保持部9d(ケーシング9)との間に進入可能に構成されている。第2フォーク部42bは、ワーク保持部9dとは配列方向D2と直交する水平方向に向かい合っている。第2フォーク部42bは、第2アーム部本体42aの動作によってワーク保持部9dの側方に変位され、その後、ワーク保持部9dに保持されたワーク100の底面を持ち上げることで、当該ワーク100をワーク保持部9dから持ち上げる。
上記の構成により、各アーム部41,42は、複数の送出位置P21,P22のうちの対応する送出位置P21,P22に配置されたワーク保持部9c,9dに保持されているワーク100を保持可能に構成されている。上記の構成を有するアクチュエータユニット8およびアーム機構4の動作は、制御部5によって制御される。
図1および図2を参照して、制御部5は、たとえば、PLC(programmable logic controller)などを用いて形成されており、所定の入力信号に基づいて、所定の出力信号を出力する構成を有している。なお、制御部5は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)を含むコンピュータを用いて形成されていてもよい。
制御部5は、搬送部材2、リフト機構3(第1アクチュエータ11、第2アクチュエータ12)、および、アーム機構4(第1アーム部41、第2アーム部42)を制御するように構成されている。
具体的には、制御部5は、搬送部材2のローラ2aを駆動する電動モータの駆動を制御することで、搬送部材2上のワーク100の搬送動作を制御する。また、制御部5は、リフト機構3の第1ポンプ21e、第1電磁弁21bおよび第2電磁弁21dの動作を制御することで、第1アクチュエータ11の第1可動部11bを第1固定部11aに対して配列方向D2に変位させる動作を制御する。
また、制御部5は、第2ポンプ22e、第3電磁弁22bおよび第4電磁弁22dの動作を制御することで、第2アクチュエータ12の第2可動部12bを第2固定部12aに対して配列方向D2に変位させる動作を制御する。また、制御部5は、アーム機構4の昇降装置、第1アーム部本体41aの駆動機構、および、第1アーム部本体41aの昇降装置の動作を制御することにより、第1アーム部本体41aに支持された第1フォーク部41bの動作を制御する。また、制御部5は、アーム機構4の昇降装置、第2アーム部本体42aの駆動機構、および、第2アーム部本体42aの昇降装置の動作を制御することにより、第2アーム部本体42aに支持された第2フォーク部42bの動作を制御する。
また、制御部5は、第1アクチュエータ11の各シリンダ室11d,11eに設置されたセンサとしての、異常検出部51,52に接続されている。本実施形態では、異常検出部51,52は、第1アクチュエータ11の異常を検出するために設けられており、第1アクチュエータ11の第1可動部11bが第1固定部11aに対して変位する動作を検出するように構成されている。異常検出部51,52は、第1可動部11bが第1固定部11aに対して変位する動作を検出できればよく、具体的な構成は限定されない。たとえば、各異常検出部51,52は、第1アクチュエータ11のシリンダケースである第1可動部11bの内周面に嵌合固定されたリング状磁石と、ロッドである第1固定部11aに設置され上記リング状磁石の動作を検出する磁気センサと、を有していてもよい。なお、異常検出部51,52の何れか一方のみで第1アクチュエータ11の異常を検出できる場合、他方は省略されてもよい。制御部5は、第1アクチュエータ11を動作させる制御を行ったにもかかわらず、異常検出部51,52が第1アクチュエータ11の動作を所定時間(たとえば、10秒)以上検出しなかった場合、第1アクチュエータ11に異常が生じていると判定する。
また、制御部5は、第2アクチュエータ12の各シリンダ室12d,12eに設置されたセンサとしての、異常検出部53,54に接続されている。本実施形態では、異常検出部53,54は、第2アクチュエータ12の異常を検出するために設けられており、第2アクチュエータ12の第2可動部12bが第2固定部12aに対して変位する動作を検出するように構成されている。異常検出部53,54は、第2可動部12bが第2固定部12aに対して変位する動作を検出できればよく、具体的な構成は限定されない。たとえば、各異常検出部53,54は、第2アクチュエータ12のシリンダケースである第2固定部12aの内周面に嵌合固定されたリング状磁石と、ロッドである第2可動部12bに設置され上記リング状磁石の動作を検出する磁気センサと、を有していてもよい。なお、異常検出部53,54の何れか一方のみで第2アクチュエータ12の異常を検出できる場合、他方は省略されてもよい。制御部5は、第2アクチュエータ12を動作させる制御を行ったにもかかわらず、異常検出部53,54が第2アクチュエータ12の動作を所定時間(たとえば、10秒)以上検出しなかった場合、第2アクチュエータ12に異常が生じていると判定する。
制御部5は、後で詳述するように、異常検出部51,52,53,54によって異常を検出されたアクチュエータ11または第2アクチュエータ12を停止させるように構成されている。
また、制御部5は、操作部6に接続されている。操作部6は、たとえば、タッチパネル装置である。操作部6は、搬送装置1を操作するオペレータによって操作可能に構成されており、複数のアクチュエータ11,12の何れを動作させるかを選択可能に構成されている。
操作部6は、第1アクチュエータ用スイッチ6aと、第2アクチュエータ用スイッチ6bと、を有している。
第1アクチュエータ用スイッチ6aは、オペレータによって操作されるスイッチである。第1アクチュエータ用スイッチ6aがON操作されることにより、操作部6は、所定の動作信号を制御部5に出力する。これにより、ワーク100の搬送動作時、制御部5は、第1アクチュエータ11を動作させる制御を行うように構成されている。このとき、第1アクチュエータ用スイッチ6aは、たとえば、バックライトによる点灯表示がなされ、第1アクチュエータ11が動作するよう設定されていることを、オペレータに表示する。
また、第1アクチュエータ用スイッチ6aがOFF操作されることにより、操作部6は、所定の動作信号を制御部5に出力する。これにより、ワーク100の搬送動作時、制御部5は、第1アクチュエータ11を動作させない制御を行うように構成されている。このとき、第1アクチュエータ用スイッチ6aは、たとえば、バックライトによる点灯表示が行われず、第1アクチュエータ11が動作しないように設定されていることを、オペレータに表示する。なお、本実施形態では、特に説明無き限り、第1アクチュエータ用スイッチ6aがON操作された状態を基準に説明する。
第2アクチュエータ用スイッチ6bは、オペレータによって操作されるスイッチである。第2アクチュエータ用スイッチ6bがON操作されることにより、操作部6は、所定の動作信号を制御部5に出力する。これにより、ワーク100の搬送動作時、制御部5は、第2アクチュエータ12を動作させる制御を行うように構成されている。このとき、第2アクチュエータ用スイッチ6bは、たとえば、バックライトによる点灯表示がなされ、第2アクチュエータ12が動作するよう設定されていることを、オペレータに表示する。
また、第2アクチュエータ用スイッチ6bがOFF操作されることにより、操作部6は、所定の動作信号を制御部5に出力する。これにより、ワーク100の搬送動作時、制御部5は、第2アクチュエータ12を動作させない制御を行うように構成されている。このとき、第2アクチュエータ用スイッチ6bは、たとえば、バックライトによる点灯表示が行われず、第2アクチュエータ12が動作しないように設定されていることを、オペレータに表示する。なお、本実施形態では、特に説明無き限り、第2アクチュエータ用スイッチ6bがON操作された状態を基準に説明する。
上記の制御を用いて、制御部5は、第1アクチュエータ11または第2アクチュエータ12に異常が検出されたときに、当該異常を検出されたアクチュエータ(第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の何れか一方)の動作を停止させる。このとき、制御部5は、異常を検出されていないアクチュエータ(第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の何れか他方)を動作させる。これにより、制御部5は、ワーク保持部9c,9dのうちの一部のワーク保持部9dを、送出位置P21,P22のうちの一部の送出位置P21へ変位させる。また、このとき、制御部5は、第1アーム部41の動作を停止させる制御を行う。すなわち、制御部5は、配列方向D2に並ぶ第1アーム部41および第2アーム部42のうち、受取位置P1から送出位置P21へ向かう方向D21における上流側に位置している第1アーム部41の動作を停止させる。このような制御部5による制御を含め、搬送装置1における搬送動作の流れの一例を、次に説明する。
図3は、搬送装置1における搬送動作の流れの一例を説明するためのフローチャートである。なお、フローチャートを参照しながら説明する場合、フローチャート以外の図も適宜参照しながら説明する。
搬送装置1における搬送動作において、まず、制御部5は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の動作設定状態を判定する(ステップS11)。オペレータによる操作部6の操作によって、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の双方を動作させるように設定されている場合(ステップS11で両方)、制御部5は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の何れかに異常が生じているか否かを判定する(ステップS12)。
第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の双方に異常が生じていない場合(ステップS12でNO)、制御部5は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の双方を用いた搬送動作を行わせる(ステップS13)。
図4は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の双方を用いた搬送動作(ステップS13)の流れの一例を示すサブルーチンのフローチャートである。第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の双方を用いた搬送動作においては、まず、図5(A)に示すように、制御部5は、搬送部材2を動作させることで、1枚目のワーク100を受取位置P1まで搬送する(ステップS21)。
次に、制御部5は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の何れか一方(図5(B)では、第2アクチュエータ12)を動作させることで、ケーシング9を、配列方向D2の一方(上方)に変位させる(ステップS22)。本実施形態では、第2アクチュエータ12の第2可動部12bが第2固定部12aに対して変位することで、ケーシング9が変位される。その結果、ワーク保持部9dおよびワーク保持部9dに保持されたワーク100は、図5(B)に示すように、送出位置P21に変位される。また、もう一方のワーク保持部9cは、受取位置P1の下方で且つ受取位置P1の近傍に配置される。
次に、図6(A)に示すように、制御部5は、搬送部材2を動作させることで、2枚目のワーク100を受取位置P1まで搬送する(ステップS23)。
次に、制御部5は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の何れか他方(図6(B)では、第1アクチュエータ11)を動作させることで、ケーシング9を、配列方向D2の一方(上方)に変位させる(ステップS24)。本実施形態では、第1アクチュエータ11の第1可動部11bが第1固定部11aに対して変位することで、ケーシング9が変位される。その結果、ワーク保持部9cおよびワーク保持部9cに保持されたワーク100は、図6(B)に示すように、送出位置P21に変位される。また、もう一方のワーク保持部9dおよびワーク保持部9dに保持されたワーク100は、送出位置P22に変位される。
そして、制御部5は、第1アーム部41および第2アーム部42を動作させることにより、送出位置P21,P22のそれぞれに配置されたワーク100,100を、対応する第1アーム部41および第2アーム部42で取り出す(ステップS25)。これにより、送出位置P21,P22のワーク100は、送出位置P21,P22から、図示しない別の装置へ搬送される。
次に、制御部5は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の双方を動作させることにより、ケーシング9を、搬送部材2の下方の位置に戻す操作を行い、且つ、第1アーム部41および第2アーム部42を元の位置に戻す(ステップS26)。これにより、図5(A)に示すように、ケーシング9は、搬送部材2の下方側に配置されるとともに第1アーム部41および第2アーム部42がケーシング9から離隔する。
一方、ステップS12において、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の一方について異常が検出された場合(ステップS12でYES)、制御部5は、異常報知動作を行う(ステップS14)。
具体的には、第1アクチュエータ11に異常が生じた場合、制御部5は、操作部6の第1アクチュエータ用スイッチ6aを点滅表示させることで、第1アクチュエータ11に異常が生じたことをオペレータに報知する。一方、第2アクチュエータ12に異常が生じた場合、制御部5は、操作部6の第2アクチュエータ用スイッチ6bを点滅表示させることで、第2アクチュエータ12に異常が生じたことをオペレータに報知する。
次に、制御部5は、異常を生じたアクチュエータの動作を停止させる制御を行う(ステップS15)。具体的には、第1アクチュエータ11に異常が生じた場合、制御部5は、たとえば、第1ポンプ21eの動作を停止させるとともに、第1電磁弁21bおよび第2電磁弁21dを閉じることで、第1固定部11aに対する第1可動部11bの変位を規制する。すなわち、第1可動部11bを第1固定部11aに固定する。
一方、第2アクチュエータ12に異常が生じた場合、制御部5は、たとえば、第2ポンプ22eの動作を停止させるとともに、第3電磁弁22bおよび第4電磁弁22dを閉じることで、第2固定部12aに対する第2可動部12bの変位を規制する。すなわち、第2可動部12bを第2固定部12aに固定する。
次に、制御部5は第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12のうち異常を生じていないアクチュエータを用いて、ワーク100の搬送動作を行う(ステップS16)。
図7は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12のうちの何れか一方を用いた搬送動作(ステップS16)の流れの一例を示すサブルーチンのフローチャートである。たとえば、第2アクチュエータ12に異常が生じている場合、まず、図8(A)に示すように、制御部5は、搬送部材2を動作させることで、1枚目のワーク100を受取位置P1まで搬送する(ステップS31)。
次に、制御部5は、第1アクチュエータ11を動作させることで、ケーシング9を、配列方向D2の一方(上方)に変位させる(ステップS32)。この場合、第1アクチュエータ11の第1可動部11bが第1固定部11aに対して変位することで、ケーシング9が変位される。その結果、ワーク保持部9dおよびワーク保持部9dに保持されたワーク100は、図8(B)に示すように、送出位置P21に変位される。また、もう一方のワーク保持部9cは、搬送部材2の下方において、受取位置P1の近傍に配置される。
このとき、第1アーム部41は、搬送部材2の下方において、ワーク保持部9cと水平に向かい合うように配置される。また、第2アーム部42は、搬送部材2の上方において、送出位置P21のワーク保持部9dと水平に向かい合うように配置される。
そして、制御部5は、第1アーム部41は動作させず、且つ、第2アーム部42は動作させることにより、送出位置P21に配置されたワーク100を、第2アーム部42で取り出す(ステップS33)。これにより、送出位置P21のワーク100は、送出位置P21から、図示しない別の装置へ搬送される。このとき、第1アーム部41は動作しないので、搬送部材2などの他の部材に接触することを回避される。
次に、制御部5は、第1アクチュエータ11を動作させることにより、ケーシング9を、搬送部材2の下方側の位置に戻す操作を行い、且つ、第2アーム部42を元の位置に戻す(ステップS34)。これにより、図8(A)に示すように、ケーシング9は、搬送部材2の下方側に配置され、第2アーム部42は、ケーシング9から離隔する。
一方、第1アクチュエータ11に異常が生じている場合、まず、図9(A)に示すように、制御部5は、搬送部材2を動作させることで、1枚目のワーク100を受取位置P1まで搬送する(ステップS31)。
次に、制御部5は、第2アクチュエータ12を動作させることで、ケーシング9を、配列方向D2の一方(上方)に変位させる(ステップS32)。この場合、第2アクチュエータ12の第2可動部12bが第2固定部12aに対して変位することで、ケーシング9が変位される。その結果、ワーク保持部9dおよびワーク保持部9dに保持されたワーク100は、図9(B)に示すように、送出位置P21に変位される。また、もう一方のワーク保持部9cは、搬送部材2の下方において、受取位置P1の近傍に配置される。
このとき、第1アーム部41は、搬送部材2の下方において、ワーク保持部9cと水平に向かい合うように配置される。また、第2アーム部42は、搬送部材2の上方において、送出位置P21のワーク保持部9dと水平に向かい合うように配置される。
そして、制御部5は、第1アーム部41は動作させず、且つ、第2アーム部42は動作させることにより、送出位置P21に配置されたワーク100を、第2アーム部42で取り出す(ステップS33)。これにより、送出位置P21のワーク100は、送出位置P21から、図示しない別の装置へ搬送される。このとき、第1アーム部41は動作しないので、搬送部材2などの他の部材に接触することを回避される。
次に、制御部5は、第2アクチュエータ12を動作させることにより、ケーシング9を、搬送部材2の下方の位置に戻す操作を行い、且つ、第2アーム部42を元の位置に戻す(ステップS34)。これにより、図9(A)に示すように、ケーシング9のワーク保持部9c,9dは、搬送部材2の下方側に配置され、第2アーム部42はケーシング9から離隔する。
なお、オペレータが操作部6を操作することにより、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12のうちの何れか一方のみを用いてワーク100の搬送動作を行うことが設定されている場合(ステップS11で片方)、制御部5は、上記一方のアクチュエータを用いて、ワーク100の搬送動作を行わせる(ステップS16)。この場合の動作は、前述した、ステップS16の動作と同一である。
以上説明したように、搬送装置1によると、複数のアクチュエータ11,12のうちの一部に故障などの異常が生じたとき、残りの一部のアクチュエータの動作によって、一部のワーク保持部9dを所定のワーク送出位置P21へ変位させることができる。また、故障を生じたアクチュエータは、動作を停止される。これにより、一部のアクチュエータに異常が生じた場合でも、ワーク100の搬送動作を継続することができる搬送装置1を実現できる。
上述したように、搬送装置1によると、一部のアクチュエータに異常が生じた場合でも、ワーク100の搬送動作を継続することができる。このため、一部のアクチュエータに異常が生じた場合でも、ワーク100の処理ライン(工程)全体が停止することを抑制できる。このため、処理ライン内での他の装置での処理中のワーク100が不良品となることを抑制できる。より具体的には、たとえば、一部のアクチュエータに異常が生じてからの復旧時間をより短縮できる。このため、たとえば、熱処理装置(熱処理室)(図示せず)内で熱処理中のワーク100がオーバーベークされることに起因する、ワーク100の不良品発生を抑制できる。
また、搬送装置1によると、ケーシング9を配列方向D2に沿って直線的に変位させるという簡易な構成で、複数のワーク保持部9c,9dを、順次、ワーク送出位置P21,P22に送り出すことができる。
また、搬送装置1によると、各アクチュエータ11,12が正常に動作しているときは、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の動作によって、2つのワーク保持部9c,9d(2つのワーク100)を、それぞれ、対応するワーク送出位置P21,P22へ送り出すことができる。一方、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12の何れか一方が異常を生じたときは、故障を生じていない他方のアクチュエータによって、1つのワーク保持部9d(1つのワーク100)を対応するワーク送出位置P21へ送り出すことができる。
また、搬送装置1によると、制御部5は、一部のアクチュエータに異常が生じたときに、第1アーム部41の動作を停止させる。この構成によると、一部のアクチュエータに故障が生じたときおいて、動作が不要となる第1アーム部41が無駄に動作することを防止できる。
また、搬送装置1によると、制御部5によって動作を停止される第1アーム部41は、複数のアーム部41,42のうちの受取位置P1から送出位置P21へ向かう方向D21における上流側に位置している。この構成によると、一部のアクチュエータの異常時において、第1アーム部41の動作が停止される。これにより、配列方向D2に沿って本来の変位量よりも少ない変位量だけ変位されたケーシング9における、ワーク100が保持されていないワーク保持部9cに向けて、第1アーム部41が無駄に動くことを防止できる。
また、搬送装置1によると、制御部5は、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12のうち、異常検出部51〜54によって異常が検出されたアクチュエータを停止させる。この構成によると、制御部5は、異常検出部51〜54での検出結果に基づいて、各アクチュエータ11,12に異常が生じているか否かを判定できる。
また、搬送装置1によると、オペレータは、操作部6を操作することで、複数のアクチュエータ11,12の何れを動作させるかを選択することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上述の実施の形態に限られない。本発明は、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。
(1)上述の実施形態では、アクチュエータの数が2つである形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、アクチュエータの数は、3つ以上であってもよい。
(2)また、上述の実施形態では、配列方向D2が上下方向である形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、配列方向D2は、上下方向以外の方向であってもよい。また、配列方向D2は、一部に屈曲した方向または湾曲した方向などが含まれていてもよい。
(3)また、上述の実施形態では、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12のうちの何れか一方のみが動作する場合、配列方向D2の上流側の第1アーム部41の動作が停止される形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。たとえば、第1アクチュエータ11および第2アクチュエータ12のうちの何れか一方のみが動作する場合、配列方向D2の上流側の第1アーム部41を動作させるとともに、配列方向D2の下流側の第2アーム部42が停止されてもよい。これにより、第2アーム部42が故障などを生じた場合において、第1アーム部41を用いて搬送動作を継続することができる。なお、第2アーム部42に代えて第1アーム部41が用いられる場合の一例として、オペレータによって第1アクチュエータ用スイッチ6aが操作された場合、または、第2アーム部42の故障が検出された場合を挙げることができる。