本発明は、加工システムで加工された部品を除去する除去システム及び除去方法に関する。
加工産業、特に金属加工産業、例えばレーザ切断では、加工工程及び/又は製造工程の大部分が完全に自動的に行われる。加工システム、例えばレーザ切断システムは、自動化によってより効率的になり、製造される部品はより高品質であり、部品を製造することができるサイクル時間を短縮することができる。レーザ切断システムのサイクル時間に及び得る原材料(ワークピース)の製造された部品を取り扱うために利用可能な自動化の解決策がないため、加工システムは欠点を有するか、又は自動化から生じる利点を完全に実施することができない。サイクル時間は、レーザ切断システムがワークピース(金属シート)から部品を切断することが必要な時間である。
レーザ切断システムなどの加工システムでは、交換テーブルとして設計された輸送ユニットを設けることができ、これはワークピースを受け取ることができ、その後、交換テーブルと共に加工システムの別個の切断領域に自動的に移動することができる。加工後、ワークピースから切断された部品を有する交換テーブルは、加工領域から、切断部品をスクラップスケルトン(金属シートからの残留材料)から除去することができる領域に輸送することができる。
従来技術で知られている解決策の場合、除去は手動で行うことができ、金属シート又はワークピースから切り取られた部品は、人によって手動でアンロードされる。次いで、新しい金属シートを、人によって輸送ユニット又は加工ステーション上に手動で配置するか、又は装填装置によって自動化することもできる。手動によるロード及びアンロードは、加工システムの全体的なサイクル時間を増加させる。時間のかかる手動の材料の取り扱いを改善するために、従来技術で知られている静止ロボットソリューションが、製造された部品をアンロードする輸送テーブル又は輸送ユニットの隣に提供される。
これらのロボットソリューションは、輸送テーブルに隣接したそれらの静止した固定された位置決めのために、輸送テーブルのすべての領域がロボットによってカバー又は把持され得るように、サイズ及び移動性において適切に寸法設定されなければならないという欠点を有する。これは、金属シートからすべての切断部品を受け取る及び除去するために、いくつかの軸を有するロボット、例えば6軸ロボットを必要とする。これらのロボットソリューションは、より重く、工場がロボットのより高いモーメントのために設計されなければならないため、複雑さ及びサイズ、したがって加工システム全体のコストを増加させる可能性がある。さらに、ロボットソリューションを新しい製品に適合させるための努力が増加する。
したがって、本発明の目的は、より短いサイクル時間で製造された部品を除去するための除去システム及び方法を提供し、従来技術で知られている欠点を少なくとも部分的に克服することである。
この目的は、本発明によれば、加工システムで加工された部品を除去するための除去システム、及び添付の特許請求の範囲に明示された特徴を有する加工システムで加工された部品を除去するための方法によって達成される。
第1の態様によれば、本発明は、加工システム内で加工された部品を除去するための除去システムを提供し、除去システムは、加工システムで加工されたワークピースの中間貯蔵及び/又は輸送用に使用される輸送ユニットと係合するように設計され、加工されたワークピースは、輸送ユニットの長手方向軸に対して横方向に延在し、中心長手方向軸を有し、輸送ユニットの長手方向軸の軸方向に移動することができるブリッジ移動システムと、ブリッジ移動システム上に配置され、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に実質的に平行に延在する少なくとも第1の部品コンベヤシステムを備える部品コンベヤシステムと、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムと通信し、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムに制御コマンドを提供する制御ユニットとで除去される部品を備える。
本発明の目的のために、加工システムは、切断システム、特にレーザ切断システムを意味すると理解される。レーザ切断システムは、ワークピース、例えば金属シートが個々の部品に加工され、例えば個々の板金部品に切断され、又は個々の輪郭が切り取られる実際のレーザ切断ユニットを備える。
さらに、本発明の意味において、ブリッジ移動システムは、ブリッジ状構造を有する電気機械移動システムとして理解されるべきである。一実施形態では、ブリッジ移動システムは、2つのフィードモータ、したがって共通の駆動シャフトを移動させる2つの別個の駆動トレインを備える。電気モータ、例えば直流モータ、交流及び三相モータ、特にサーボモータをフィードモータとして使用することができる。別個のフィードモータは、制御ユニット及びコンバータシステムの特別な関数を使用して角度同期方式で動作することができる。2つのフィードモータは、有利には、マスタースレーブ原理に従って互いに接続され、その結果、それぞれの位置は互いに同一であるか、又は1つのフィードモータのみが使用されたかのように挙動するように調整される。したがって、ブリッジ移動システムの両側の間の機械的シャフト連結は、有利には必要ではない。各駆動トレインは、位置決め測定システムを有することが好ましく、実際の位置は、実際の位置をオフセットすることによって制御ユニットを介して決定することができる。ブリッジ移動システムは、好ましくは、輸送ユニットの長手方向軸に対して横方向に延在し、中心長手方向軸を有し、輸送ユニットの長手方向軸の軸方向に移動することができる。ブリッジ移動システムは、輸送ユニットの両側のガイドシステム内の2つのガイドアーム(ブリッジピラー)を介して案内され、これによって輸送ユニットに連結され得る。代替的な実施形態では、ブリッジ移動システムは、輸送ユニットに隣接して両側に設置された追加のフレームを介して輸送ユニット上を案内され移動することができる。
追加で、本発明の意味において、除去システムの制御ユニットは、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムと通信する制御ユニットに関する。一実施形態では、制御ユニットは、第1、第2及び/又は第3の部品コンベヤシステムならびに把持システムと通信する。制御ユニットは、メインプロセッサ(CPU)、専用プロセッサ、又はマイクロコントローラなどのプロセッサを含む任意の電子デバイスを指す。プロセッサは、電子制御コマンドを提供するために専用のコンピューティングタスクを実行するように適合される。制御ユニットは、データ(入力)を受信し、次いで一連の所定の動作を実行し、それによって情報又は信号(出力)の形態の結果を生成することができる。文脈に応じて、制御ユニットはプロセッサを意味するか、又はより一般的には、単一のハウジング又は複数のハウジングに含まれる相互接続された要素のアセンブリと共にプロセッサを指すことができる。一実施形態では、制御ユニットは、産業用PCのプロセッサ上のプログラマブルロジックコントローラ(PLC)又はPLCのソフトウェア実装を表すことができる。さらに、制御ユニットは、別のシステム上のエンティティとして動作することができる。
本発明は、加工されたワークピースの部品を除去するのに必要な時間が短縮され、その結果、必要な除去時間がレーザシステムの切断時間に実質的に対応する改善された除去システムが必要であるという知見に基づいている。有利には、加工されたワークピースの部品は、構造化された方法で除去することができ、特に、本発明による除去システムによる加工システムの加工時間中に、部品コンベヤシステム上に構造化された方法で載置及び除去することができ、新しいワークピースを輸送ユニット上での加工用に利用可能にすることができる。したがって、自動化技術の加工時間を有利な方法で最適化することができ、加工システムを最大容量で動作させることができる。さらに、システム内のダウンタイム及びエラーが低減され、製造された部品の品質が完全に自動化された正確な製造によって改善される。
有利な実施形態及びさらなる発展形態は、従属請求項及び図面を参照した説明から生じる。
本発明の意味において、第1の部品コンベヤシステムは、ブリッジ移動システム上に配置された静止又は移動可能(好ましくはローラ上に取り付けられて移動可能)コンベヤシステムとして理解されるべきである。第1の部品コンベヤシステムは、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に実質的に平行に延在する。第1の部品コンベヤシステムは、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、輸送される加工されたワークピースの部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する少なくとも第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。コンベヤベルトは交換可能である。加工されたワークピースの一部は、軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に(手動及び/又は自動で)載置され、輸送され得る。一実施形態では、加工されたワークピースの一部は、把持システムによって軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に載置され、搬送され得る。第1の部品コンベヤシステムは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は電子応答信号を提供する電気モータとして設計される。一実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、1つの移動方向に移動することができる。第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、有利には、さらなる部品コンベヤシステム又は輸送容器(例えば、箱、パレット)に搬送することができる。有利な実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、2つの移動方向に移動することができる。有利には、第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、輸送ユニットの各側に配置されたさらなる部品コンベヤシステム又は輸送ユニットの各側に配置された輸送容器に輸送することができる。
有利な実施形態では、輸送ユニットは輸送テーブルを備える。輸送テーブルは、ワークピースを受け取り、それを加工システムの別個の切断領域に移動させるか、又は切断部品を加工領域からスクラップスケルトン(scrap skeleton)(金属シートからの残留材料)から除去することができる領域に切断部品を輸送することを意図している。追加で、輸送ユニットは、加工システムで加工されたワークピースの中間貯蔵及び/又は輸送のための移動可能輸送テーブルであると理解される。加工されたワークピース、例えば金属シートは、ワークピース(金属シート)の除去される部品又は加工された部品を含む。輸送テーブルは、2つの移動方向を有することができる。第1の移動方向では、輸送テーブルは、加工システム(レーザ切断システム)内に、及び加工システムから外に移動することができる。この第1の移動方向は、平行であるか、又は輸送テーブルもしくは輸送ユニットの長手方向軸に対応する。上面図では、輸送ユニットは、好ましくは略長方形であり、長手方向軸は、切断されたワークピースの加工移動に対応する。可能な第2の移動方向では、輸送テーブルは、加工システムの機械床の高さに対して垂直に下降及び上昇することができる。これにより、輸送ユニットのロード及びアンロードを単純化することができる。輸送テーブルは、例えば、ガイドシステム、例えばレール上で移動可能に設計することができる。輸送テーブルは、ローラ、ホイール、ベルト、チェーン、油圧又は空気圧シリンダ、及び電気駆動装置を介して移動可能に設計することもできる。輸送テーブルは、移動ロボットユニットとして設計することができ、又は移動ロボットユニットを備えることができる。輸送テーブルにより、迅速かつ効率的に加工されたワークピースを切断領域から、機械加工された部品をワークピースから除去して運び去ることができる領域に輸送することができ、好ましくは第1の部品コンベヤシステム上に載置させて輸送することができる。
有利な実施形態では、輸送ユニットは、交換テーブルを備える。本発明の意味において、交換テーブルは、加工システムで加工されたワークピースの中間貯蔵及び/又は輸送のための移動可能輸送テーブルであると理解される。加工されたワークピース、例えば金属シートは、ワークピース(金属シート)の除去される部品又は加工された部品を含む。本発明の意味では交換テーブルは、2つの移動方向に移動することができる。第1の移動方向では、交換テーブルは、(輸送ユニットの長手方向軸に沿って)加工システム(レーザ切断システム)内に、及び加工システムから外に移動することができる。可能な第2の移動方向では、交換テーブルは、加工システムの機械床の高さに対して垂直に下降及び上昇することができる。交換テーブルは、有利には、2つの別個の移動可能テーブルを備える。好ましい実施形態では、交換テーブルは、油圧式昇降ユニットと、2つの平面、特に2つのガイド平面とを有する。これら2つのガイド平面は各々、2つの別個のテーブルのうちの1つを有する。2つのテーブルは別々に設計され、個別に移動することができるので、レーザ切断システムでは、ワークピースを交換テーブルの第1のテーブル上で同時に加工することができ、交換テーブルの第2のテーブル上で既に加工されたワークピースの部分を、本発明による除去システムの把持システムによって除去することができる。交換テーブルの好ましい実施形態では、第1のテーブルを有する上部ガイド平面は、第2のテーブルを有する下部ガイド平面が加工システムの機械床を有する平面内にあるように垂直に上方に移動される。第2のテーブルは、例えば、チェーンドライブを介して加工システム内に移動することができる。次いで、第1のテーブルを有する上部ガイド平面を、加工されたワークピースの部分を除去するための通常の作業高さまで下降させることができる。また、第1のテーブルを有する上部ガイド平面が加工システムの機械床を有する平面内にあるように、交換テーブルを垂直に下方に移動させることもできる。次いで、第1のテーブルは、例えば、チェーンドライブを介して加工システム内に移動することができる。他の駆動形態、例えば油圧シリンダ駆動装置、ベルト駆動装置及び/又は別個のモータもまた、それぞれのテーブルを駆動するために使用することができる。
有利な実施形態では、除去システムは把持システムを備える。有利な実施形態では、把持システムは制御ユニットと通信する。把持システムは、ワークピースからの加工された部品の自動把持を可能にし、特に制御ユニットから受信した制御コマンドによって自動的に制御される。把持システムは、例えば第1の部品コンベヤシステムに対する部品の迅速かつ正確に反復可能な把持及び除去を可能にする。
有利な実施形態では、把持システムは、除去システム上に配置され、加工された部品をワークピースから除去し、それらを少なくとも第1の部品コンベヤシステム上に載置させるように設計される。この実施形態では、把持システムは、多軸ロボット(産業用ロボット)、例えば6軸を有するロボットとして設計することができる。把持システムは、加工システムと輸送ユニットとの間の緩衝領域、又はロボットもしくはロボットアームの有効範囲内の領域に配置することができる。ロボットアームは、例えばロボットコントローラ及び/又は制御ユニットによって別々に異なる方法で制御することができるいくつかの軸を備えることができる。本発明の意味において、それぞれの軸の回転の異なる速度及び方向は、異なる方法を伴う。把持システムによって、加工された部品は、有利には、ワークピースから除去され、及び/又は、例えば、除去のために第1の部品コンベヤシステム上に把持されて載置され得る。
有利な実施形態では、把持システムは、ブリッジ移動システム上又はブリッジ移動システムに(例えば下に)配置され、加工された部品をワークピースから除去し、少なくとも第1の部品コンベヤシステム上にそれらを載置させるように設計される。この実施形態では、把持システムはスカラロボットとして設計することができ、これはブリッジ移動システムを移動させることによってワークピース上を移動させることができ、したがってワークピースの各領域から加工された部品を除去することができる。これに関して、把持システムの把持アームをより小さくすることができるか、又はより少ない軸数が必要とされる。
有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、第1及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備え、その移動方向は互いに独立して制御することができ、好ましくは反対方向に移動する。有利な方法では、加工されたワークピースの部品は、第1の部品コンベヤシステムの第1又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に載置され、除去され得る。一実施形態では、加工されたワークピースの部品は、本発明の一実施形態による把持システムによって、第1の部品コンベヤシステムの第1又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に載置及び除去することができる。第1の部品コンベヤシステムの第1及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルトは各々、それぞれの軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。それぞれの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。一実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、1つの移動方向に移動することができる。有利には、第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、輸送ユニットのそれぞれの側に配置された第2又は第3の部品コンベヤシステム及び/あるいは第1又は第2の輸送容器に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
有利な実施形態では、除去システムは、輸送ユニットの長手方向軸の方向に軸方向に移動可能な少なくとも1つのコンベヤベルトを有する第2の部品コンベヤシステムを備える。第2の部品コンベヤシステムは、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステムは、輸送される加工されたワークピースの部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。第2の部品コンベヤシステムは、第1の部品コンベヤシステムから加工されたワークピースの部品を有利に受け取り、対応する用途に応じて、それらを他のシステムに供給するか、又はそれらを輸送容器に輸送することができる。有利には、加工されたワークピースの部品は自動的に除去される。さらに、単純化された選別及び分離を有利に行うことができる。第2の部品コンベヤシステムの軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。少なくとも1つの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステムのコンベヤベルトは、第1の方向及び第2の方向に移動することができる。これにより、それぞれの産業シナリオにおける除去システムの個々の設置及び使用、あるいはは生産関連及び/又は場所固有の要件への適合が可能になる。
有利な実施形態では、把持システムは、少なくとも1つの把持ツールが配置される少なくとも1つの把持アームを備える。さらなる有利な実施形態では、把持システムは、少なくとも1つの把持ロボット、好ましくは2つの把持ロボットを備え、把持ロボットは、少なくとも1つのツール、特に把持ツールを有する。把持システムは、好ましくはスカラロボット(選択的コンプライアンス組立ロボットアーム)である。スカラロボットは、水平な把持アームを有する産業用ロボットである。一実施形態では、スカラロボットは、4つの軸及び4自由度を備える。4つの軸は、好ましくは、後続の軸の座標原点が前の軸の位置にのみ依存するように、連続運動学として設計される。一実施形態では、スカラロボットの第1及び第2の軸は、回転運動用に設計されている。第3及び第4の軸は、好ましくは1つの構成要素からなり、回転運動及び直線運動を可能にする。把持ツールは、把持アームの下端に配置される。
一実施形態では、スカラロボットは、把持アームの長さにわたって100mm~1,200mmの範囲内の範囲を有する。本発明のスカラロボットは、1kg~200kgのペイロード範囲、好ましくは8kgのペイロードの加工されたワークピースの部品を扱うように設計されている。追加で、本発明のスカラロボットは、350mm×350mmの面積を有する加工されたワークピースの部品を扱うように設計されている。高速で反復可能な移動のために、スカラロボットは、加工されたワークピースの一部品がワークピースから部品コンベヤシステムに輸送されるピックアンドプレース用途に有利に使用することができる。
代替的な実施形態では、把持システムはデカルトロボットシステムとして設計することができる。デカルトロボットシステムは、線形駆動装置を備え、2軸又は3軸のデカルトロボットシステムとして設計することができる。
代替的な実施形態では、把持システムは、異なるように制御することができ、別個の駆動ユニットを有するいくつかの軸を有する把持ロボットとして設計することができる。駆動ユニットは、電気、空気圧、及び/又は油圧駆動装置を含むことができる。把持ロボットにより、作業シーケンスを自律的に、正確に、高速かつ自動的に反復可能に実行することができる。把持システムは、1つ又は複数の把持ツールを備えることができる。把持ツールは交換可能であり、自動的に又は把持システムを使用した手動入力によって交換又は置換することができる。
有利な実施形態では、把持ツールは、少なくとも1つの導電性把持ツールを備える。本発明の目的のために、導電性把持ツールは、それによって物体を把持又は保持し、把持システムによって第1の位置から第2の位置に輸送することができる把持ツールとして理解されるべきである。具体的には、加工されたワークピースの一部品は、把持システムの把持ツールによって輸送ユニットから第1の部品コンベヤシステムに輸送することができる。導電性把持ツールは、電流を伝導するように設計されている。したがって、有利には、導電性把持ツールは、電気接続、例えば電線を介して電圧源に接続することができる。導電性把持ツールは、特定の材料依存の抵抗値を有する抵抗を有し、その結果、導電性把持ツールに電流が流れると、導電性把持ツールの両端の電圧が低下する。抵抗値は、導電性把持ツールのサイズにも依存する。
有利な実施形態では、導電性把持ツールは、導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置として設計される。有利な方法では、導電性吸引装置は、異なるショア硬さを有する異なる材料で利用可能であり、それにより、対応する吸引装置を、広範囲の形状、サイズ、質量、材料及び/又は材料厚を有する各加工された部品に対して選択及び使用することができる。したがって、導電性真空吸引装置は、加工された部品との1つ又は複数のインターフェースを形成する。導電性真空吸引装置は、円形及び楕円形の設計で設計することができる。円形導電性真空吸引装置は、平坦なワークピースを取り扱うのに適している。楕円形の導電性真空吸引装置は、狭く、細長いワークピースに使用することができる。一実施形態では、導電性真空吸引装置は、フラット又はベローズ吸引装置として設計することができる。フラット吸引装置は、全高が低く、内部容積が小さいという利点を有する。小容積は、短いブローオフ時間を保証する。追加で、この設計のフラット吸引装置は、良好な固有の安定性を有し、高い位置精度を保証する。フラット吸引カップは、非常に動的なプロセスで使用することができる。1つ又は複数のベローズを有するベローズ吸引装置は、高さの差を補うことができるという利点を有する。ベローズはまた、把持ツールを有する把持システムがワークピース又は加工されたワークピースの部品に接触するときに減衰効果を与える。したがって、加工されたワークピースの敏感な部品をベローズ吸引装置で優しく把持することができる。さらなる実施形態では、導電性真空吸引装置は、ばねプランジャを有するフラット吸引装置として設計することができる。高さを有利に補うことができる。
一実施形態では、導電性把持ツールは、1つの真空吸引装置が導電性真空吸引装置として設計されている複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。
さらなる実施形態では、導電性把持ツールは、少なくとも2つの真空吸引装置が導電性真空吸引装置として設計されている複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。さらに、導電性真空吸引装置の機能は冗長に設計されている。
有利な実施形態では、導電性真空吸引装置は、真空吸引装置の持ち上げ高さによって加工された部品をワークピースから持ち上げる。持ち上げ高さは、真空が適用されたときに加工された部品がワークピースから持ち上げられるか又は把持される高さを表す。高さは、導電性真空吸引装置の吸引体積に対応し、具体的には、高さは、吸引ノズルまでの吸引材料の移動電位に対応する。導電性真空吸引装置は、加工された部品を把持してワークピースから外に移動させるために使用される。導電性真空吸引装置は部品を吸着しないが、周囲圧力(大気圧)が部品を導電性真空吸引装置に又は加工されるワークピースの一部に導電性真空吸着装置を押し付ける。このために、周囲の圧力(周囲圧力)は、導電性真空吸引装置と加工された部品との間の圧力よりも高くなければならない。この圧力差は、導電性真空吸引装置を真空発生器に接続することによって達成することができる。真空発生器は、導電性真空吸引装置と加工された部品との間の空気を吸引する。これにより、空気が抜かれる。導電性真空吸引装置と加工された部品の表面との間に接触が生じ、導電性真空吸引装置が周囲圧力に対してワークピース表面を密封するとすぐに、必要な負圧が生成される。導電性真空吸引装置の保持力は、圧力差に導電性真空吸引装置の有効吸引面積を乗算することによって得られる。保持力Fは、以下の式から得られる。
F=ΔpxA
ここで、パラメータΔpは周囲圧力とシステム圧力との差であり、パラメータAは有効吸引面積(真空にさらされる導電性真空吸引装置の有効面積)である。したがって、保持力Fは、圧力差及び面積に比例する。保持力Fが大きいほど、周囲圧力と導電性真空吸引装置内の圧力との差が大きくなるか、又は有効吸引面積が大きくなる。保持力Fは、圧力差及び面積のパラメータを変更することによって変化させることができる。有利には、持ち上げられる部品は、実際の持ち上げの前に加工されたワークピースとの接触についてチェックされ得る。この接触は、材料の接続、例えば部品と加工されたワークピースとの間の材料のウェブを表し、これは持ち上げ前に検出され、したがって持ち上げ中に部品が詰まる、又は引っ掛かるのを防ぎ、したがってワークピース全体が輸送ユニット上に移動されない。したがって、加工システム及び処理プロセス全体が故障しにくくなる。追加で、本発明は、把持ツールが加工されたワークピースの一部に接触するとすぐに、部品が依然として加工されたワークピース及び輸送ユニット(材料ウェブ)と接触しているかどうかをいつでも検出することができるので、部品をチェックするための処理時間が有利に短縮される。
有利な実施形態では、導電性把持ツールは、電圧源、特にDC電圧源に接続することができる。導電性把持ツールは、有利には導電性であり、抵抗を有し、その結果、回路が閉じられたときに導電性把持ツールの両端の電圧が低下する。この電圧降下を検出して測定することができる。
有利な実施形態では、電圧源は、0.1~24ボルトの範囲、特に8~12ボルトの範囲、好ましくは10ボルトの電圧を導電性把持ツールに提供する。有利には、0.1ボルト~24ボルトの範囲の安全に低減された電圧を、電圧源を介して導電性把持ツールに印加することができる。安全に低減された電圧は、好ましくは、アナログ入力に10ボルトが導電性把持ツールと並列に存在するように分圧器を介して低減される。ここで、安全に低減された電圧は、異なる電圧レベルの対応するタイプの保護分離に起因して電気システムに存在する電圧として理解されるべきである。分離された超低電圧(SELV)、電気的に安全な絶縁を伴う保護された超低電圧(PELV)、及び電気的に安全な絶縁を伴わない機能的な超低電圧(FELV)の間で区別される。
有利な実施形態では、把持システムは、アナログ電気信号を受信するように設計されたアナログ入力を有する。アナログ電気信号は、有利には、把持システムによって受信することができる。アナログ入力に電圧を印加することができ、その電圧値を有利に評価することができる。評価された電圧値は、電子ユニットを制御又は管理するために使用することができる。
有利な実施形態では、アナログ入力は、導電性把持ツールと並列に同じ電圧源に接続することができる。同じ電圧源を有するアナログ入力は、有利には導電性把持ツールに並列に接続される。したがって、アナログ入力において電圧源によって供給される電圧は、部品と加工されたワークピースとの間に電気接続がない限り、低下する。部品と加工されたワークピースとの間に導電性接続があり、導電性把持ツールが加工された部品を把持する場合、導電性把持ツールから部品を介して加工されたワークピースに電流が流れ、輸送ユニットに接続される。輸送ユニットは、これに対応する接地電位を有する。導電性把持ツール及びアナログ入力を共有電圧源に並列に接続することによって、アナログ入力における電圧降下を生成し、加工された部品の切断不良の場合に検出することができる。
有利な実施形態では、把持システムは、部品が加工されたワークピースへの電気接続を有するかどうかを検出するように設計された検出器ユニットを備える。有利には、部品が加工されたワークピースへの接続を依然として有するかどうかを判定することができ、その結果、持ち上げ中の輸送ユニット上のワークピース又はスクラップスケルトンの詰まり及び/又はずれが回避される。
さらなる有利な実施形態では、制御ユニットは、0ボルトの電位を有し、アナログ入力における電圧降下を検出するように設計された検出器ユニットを備える。本発明の目的のために、電圧降下は、以前に印加された電圧値から事象によって引き起こされるより低い電圧値への低減を意味すると理解される。検出器ユニットは、例えば、測定装置、特に電圧測定装置として設計することができ、それを介して電圧又は連続もしくは減少する電圧を判定することができる。電圧測定装置は、使用者、構成要素、又は電圧源に並列に接続される。電圧源で測定する際には、電流電圧値を測定する。この1つの使用者における電圧降下は、使用者において測定される。この電圧降下は、電圧源の総電圧からの部分電圧に対応する。測定対象の回路に影響を与えないためには、電圧測定装置の内部抵抗はできるだけ高抵抗である必要がある。無限に高い内部抵抗が理想的である。したがって、同じ電位に対する電圧降下を有利に判定及び評価することができる。有利な実施形態では、検出器ユニットは、制御ユニットのアナログ入力カードとして設計される。アナログ入力カードは、電圧降下の変化に対して異なる関数挙動/出力挙動を有するように、構成可能に設計することができる。
有利な実施形態では、加工された部品を有する加工されたワークピースは、加工システムの輸送ユニットに格納され、輸送ユニットは、検出器ユニットと同じ電位を有する。したがって、導電性把持ツールの両端間の電流の流れは、部品と加工されたワークピースとの間に導電性接続があり、導電性把持ツールが部品と接触しているときに有利に生じる。電圧降下は、アナログ入力を含む検出器ユニットの同じ電位によって検出することができる。
有利な実施形態では、検出器ユニットは、部品が加工されたワークピースへの電気接続を有する場合、アナログ入力における電圧降下を検出する。本発明の目的のために、電圧降下は、以前に印加された電圧値から事象によって引き起こされるより低い電圧値への低減を意味すると理解される。したがって、欠陥のある加工された部分を有利に検出することができる。事象は、例えば、部品と加工されたワークピースならびに輸送ユニットとの間の電気接続を表すことができる。
有利な実施形態では、少なくとも1つの把持ロボットは、把持ロボットがワークピースの各領域から除去される部品を除去することができるように、ブリッジ移動システム上に配置される。したがって、有利には、すべての部品を、短時間で構造化された方法で加工されたワークピースから除去することができる。把持ロボットは、把持アームの長さ及び結果として生じる範囲に従って配置される。
有利な実施形態では、2つの把持ロボットは、加工されたワークピースの各領域から除去される部品をまとめて除去することができるように、ブリッジ移動システム上に配置される。したがって、有利には、すべての部品を、短時間で構造化された方法で加工されたワークピースから除去することができる。把持ロボットは、把持アームの長さ及び結果として生じる範囲又は作業領域に従って配置される。有利には、2つの把持ロボットの使用は、それぞれのロボットの寸法、特に把持アームの寸法をより小さくすることを可能にし、加工されたワークピースの部品を除去するためのより短いサイクル時間も達成することができる。さらに、把持ロボットの総作業面積を一緒に増加させることができ、それにより、より大きな面積のワークピースを処理することができるか、又は加工されたワークピースの部品を除去することができる。
有利な実施形態では、除去システムは、第3の部品コンベヤシステムを備え、少なくとも1つの移動可能なコンベヤベルトは、輸送ユニットの長手方向軸の方向に輸送ユニットの他方の側に軸方向に配置される。除去システムの輸送ユニットは、空間的に、具体的には、第2の部品コンベヤシステムと第3の部品コンベヤシステムとの間の上面図に有利に配置される。第3の部品コンベヤシステムは、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第3の部品コンベヤシステムは、輸送される加工されたワークピースの部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。第3の部品コンベヤシステムは、第1の部品コンベヤシステムから加工されたワークピースの部品を有利に受け取り、対応する用途に応じて、それらを他のシステムに供給するか、又はそれらを輸送容器に輸送することができる。有利には、加工されたワークピースの部品は自動的に除去される。さらに、単純化された選別及び分離を有利に行うことができる。第3の部品コンベヤシステムの軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。少なくとも1つの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利な実施形態では、第3の部品コンベヤシステムのコンベヤベルトは、第1の方向及び第2の方向に移動することができる。これにより、それぞれの産業シナリオにおける除去システムの個々の設置及び使用、あるいはは生産関連及び/又は場所固有の要件への適合が可能になる。
有利な実施形態では、制御ユニットは、2つの把持ロボットが共有作業領域の事前定義可能な衝突ゾーンで衝突しないことを保証する、メモリユニットに格納された衝突回避アルゴリズムを使用する。把持システムの2つの把持ロボットの作業領域は、有利には、衝突回避アルゴリズムを介して監視される事前設定された共有衝突ゾーンを備える。把持システムの2つの把持ロボットのうちの一方が衝突ゾーン内にある場合、衝突回避アルゴリズムは、第1の把持ロボットが衝突ゾーン内にある間に他方のロボットを衝突ゾーン内に移動させることができないことを保証する。
有利な実施形態では、把持システムは、検出された切断計画に基づいて生成された除去計画に応答して制御ユニットによって生成される電子制御コマンドによって制御される。除去計画は、電子ファイルとして提供することができる。あるいは、除去計画は、データインターフェースを介して読み込むか、又は検出することもできる。有利には、制御ユニットは、切断計画から除去計画を生成するためにコンピュータプログラムを使用することができる。切断計画は、好ましくは、除去されることになる加工されたワークピースの部品の形状、サイズ、及び位置を含む。除去計画は、好ましくは、除去される加工されたワークピースの部品の形状及びサイズに応じて、加工されたワークピースの部品の位置及び使用される把持ツールに関する情報を含む。把持ツールは、除去計画に基づいて制御ユニットによって選択される。除去計画は、例えばXMLファイル形式で制御ユニットに提供することができる。除去計画は、好ましくは、制御ユニットから把持システムの第1及び第2の把持ロボットまでの構造化され周期的に最適化された仕様を含む。具体的には、除去計画は、加工されたワークピースの対応する部品を除去するために、把持システム又は把持ロボット及びツールに関する情報を含む。
有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム、第2の部品コンベヤシステム及び/又は第3の部品コンベヤシステムは、特に、第1の部品コンベヤシステム、第2の部品コンベヤシステム及び/又は第3の部品コンベヤシステムが動作する速度の制御及び/又は調整に関して、把持システムと同期して制御ユニットによって制御される。部品コンベヤシステムの動作パラメータは、除去計画に従って制御システムによって有利に構成及び適合させることができる。これにより、動作パラメータを除去される部品に適合させることができる。
有利な実施形態では、把持システムは、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に沿って移動可能であるように配置される。有利には、把持システムの少なくとも1つの把持ロボットは、ブリッジ移動システム上に移動可能又は変位可能に配置される。把持ロボットは、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に沿って移動することができ、その結果、把持アームの寸法をより小さくすると、除去される部品を加工されたワークピースのすべての領域から除去することができる。
有利な実施形態では、把持システム用のツールを交換するためのツール交換システムが、加工システムと輸送ユニットとの間の緩衝領域に配置される。一実施形態では、ツール交換システムは、輸送ユニットの長手方向軸内で移動又は変位することができる。一実施形態では、ツール交換システムは、ブリッジ移動システムに従って、又はブリッジ移動システムと共に、輸送ユニットの長手方向軸内で移動可能又は変位可能である。把持システムのツールは、モジュール式に交換可能である。したがって、多種多様な形状、サイズ、質量、材料及び/又は材料厚の加工された部品を、この目的のために設計された把持ツールで把持し輸送することができる。ツールは、ツール交換システムに格納され、除去計画に従って制御ユニットによって選択され得る。
さらなる態様によれば、本発明は、加工システムで加工された部品を除去するための方法であって、好ましくは、(光学的及び/又は端部位置センサなどによって)対応する信号を介して電子的に判定することができる、輸送ユニット上の部品を有する加工されたワークピースを検出するステップと、記録された切断計画に基づいて、加工された部品の除去計画を生成、読み取り、又は検出するステップと、加工された部品を次々にワークピースから除去し、ブリッジ移動システム上に配置された少なくとも第1の部品コンベヤシステム上に載置させることができるように、生成された又は読み取られた除去計画に従って加工された部品を除去するための制御コマンドを提供するステップとを有する方法を提供する。
本方法の有利な実施形態では、制御コマンドを提供することは、生成された除去計画に従って加工された部品を除去するための把持システムの制御コマンドを提供することを含み、輸送ユニットの長手方向軸に対して横方向にその中心長手方向軸と共に移動可能なブリッジ移動システム上に配置された把持システムが、加工された部品をワークピースから次々に除去し、これらをブリッジ移動システム上に配置された第1の部品コンベヤシステム上に載置させるように指示される。有利な方法では、把持システムは、ワークピースから加工された部品を、迅速かつ正確に繰り返し、把持して除去するために、又はそれらを第1の部品コンベヤシステム上に載置させるために作動させることができる。加工された部品を除去するのに必要な時間が短縮される。
本方法の有利な実施形態では、搬送方向及び/又は搬送速度は、第1の部品コンベヤシステムの除去計画の関数として設定することができる。有利な方法では、加工されたワークピースの部品に従って、特に部品の形状、サイズ及び位置に従って、最適化された除去及び/又は選別のために搬送方向及び搬送速度を調整することができる。
本方法の有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、2つのコンベヤベルトを備え、その方向は反対である。有利には、第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、輸送ユニットのそれぞれの側に配置された第2又は第3の部品コンベヤシステム及び/あるいは第1又は第2の輸送容器に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
本方法の有利な実施形態では、把持システムは、2つの把持ロボットを備え、2つの把持ロボットは、生成された制御コマンドで指示されて、それらに割り当てられた作業領域内の加工された部品を把持し、それによって事前定義可能な衝突ゾーン内で衝突回避アルゴリズムを適用する。衝突ゾーンは、有利には、第1のロボットが加工されたワークピースの部品を除去しているとき、又は衝突ゾーン内の除去される部品に向かって移動しているときに、第2のロボットを連れてくることができないゾーンとして定義される。したがって、把持システムの把持ロボット間の衝突が回避される。
本方法の有利な実施形態では、除去プロセス中にブリッジ移動システムを移動させ、第1の部品コンベヤシステムを移動させ、ワークピースが除去された後にブリッジ移動システムを休止位置に移動させるための制御コマンドが生成される。これにより、加工されたワークピースの部品の完全に自動的かつ周期的に最適化された除去が可能になる。
本発明はまた、コンピュータプログラムが電子デバイス上で実行されるときに、前述の方法請求項のいずれか1つによる方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムを提供する。コンピュータプログラムは、除去システムに上述の方法による命令を実行させるために、ダウンロードによって信号として提供することができるか、又はコンピュータ可読プログラムコードを含む携帯用デバイスのメモリユニットに格納することができる。コンピュータプログラム製品による本発明の実施は、本発明によって提案されるように、加工システムで加工されたワークピースから加工された部品が完全に切断されたかどうかを検出するために、既存の電子デバイス、例えばコンピュータ、ポータブルデバイスをソフトウェア更新によって容易に使用できるという利点を有する。
一実施形態では、コンピュータプログラムは、加工システムで加工されたワークピースの加工された部品が完全に切断されたかどうかを検出するための方法を実行するためのプログラムコードで設計される。この方法は、いくつかのステップを含む。第1のステップでは、部品を有する加工されたワークピースが、加工システムに属する輸送ユニット上で検出される。このステップは、加工システムによって提供される部品の切断情報、例えば切断計画を考慮に入れる。したがって、除去される部品の位置は既知である。さらなるステップでは、加工されたワークピースの部品が、把持システムの把持ツールを使用して持ち上げられる。本発明の一実施形態では、把持ツールは、導電性把持ツール、特に導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置を備える。本発明の目的のために、持ち上げることは、真空吸引装置のワークピースからの持ち上げ高さによって加工された部品を持ち上げることを意味すると理解されるべきである。一実施形態では、持ち上げ高さは、真空吸引装置の吸引体積に対応する。さらなるステップでは、加工された部品がワークピースへの電気接続を有する場合、把持システムのアナログ入力における電圧降下が検出される。次いで、導電性把持ツールが加工されたワークピースから部品を持ち上げると、アナログ入力における電圧降下を検出することができる。
コンピュータプログラムは、例えば、分離された方法ステップが第1のコンピューティングユニット上で実行され、他の方法ステップが第2のコンピューティングユニット上で実行されるように、分散システムとして分散方式で実行することができる。
上記の実施形態の開発は、必要に応じて互いに組み合わせることができる。本発明のさらなる可能な実施形態、開発及び実装形態はまた、明示的に言及されていない例示的な実施形態を参照して上述又は後述される本発明の特徴の組み合わせを含む。特に、当業者はまた、本発明のそれぞれの基本形態に対する改良又は追加として個々の態様を追加する。特に、システムクレームの特徴を方法クレームで使用することもできる。
図面の以下の詳細な説明では、その特徴及びさらなる利点を有する非限定的な例示的な実施形態が、図面を参照して説明される。
本発明による除去システムの可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による方法の可能な例示的な実施形態を示すフローチャート。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムの把持システムの可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムの把持システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムの把持システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
添付の図面は、本発明の実施形態のさらなる理解を提供することを意図している。それらは実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理及び概念を説明するのに役立つ。他の実施形態及び言及された利点の多くは、図面から得られる。図面の要素は、必ずしも互いに対して縮尺通りに示されていない。
図面の図において、同じであり、同じ機能を有し、同じ効果を有する要素、特徴及び構成要素は、特に明記しない限り、同じ参照符号が付されている。
図1は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図1において、参照番号100は、本発明による除去システムを示す。除去システム100は、輸送ユニット110を備える。輸送ユニット110は、加工システム200で加工されたワークピース11(図7を参照)の中間貯蔵及び/又は輸送用に設計されている。加工されたワークピース11、例えば金属シートは、除去される部品10(図7を参照)を含む。輸送ユニット110は、好ましくは、2つの移動方向に移動することができる。第1の移動方向において、輸送ユニット110は、加工システム200、例えばレーザ切断システム内に移動し、加工システム200から外に移動することができる。第2の移動方向において、輸送ユニット110は、加工システム200の機械床の高さに対して垂直に下降及び上昇することができる。一実施形態では、輸送ユニット110は、輸送テーブルとして設計することができる。さらなる実施形態では、輸送ユニット110は、交換テーブルとして設計することができる。交換テーブルは、有利には、2つの別個の移動可能テーブルを備える。輸送ユニット110の好ましい実施形態では、交換テーブルは、油圧式昇降ユニットと、2つの平面、特に2つのガイド平面とを有する。これら2つのガイド平面は各々、2つの別個のテーブルのうちの1つを有する。2つのテーブルは別々に設計され、個別に移動することができるため、レーザ切断システムでは、ワークピース11を交換テーブルの第1のテーブル上で同時に加工することができ、交換テーブルの第2のテーブル上で既に加工されたワークピース11の部品を把持システム140によって除去することができる。
除去システム100は、ブリッジ移動システム120をさらに備える。ブリッジ移動システム120は、横方向にその中心長手方向軸121と共に、好ましくは輸送ユニット110の長手方向軸111に対して90°の角度で延在し、輸送ユニットの(方向に)長手方向軸111の軸方向に移動することができる。ブリッジ移動システム120は、少なくとも2つのフィードモータ、したがって共通の駆動シャフトを移動させる2つの別個の駆動トレインを備える電気機械移動システムである。電気モータ、例えば直流モータ、交流及び三相モータ、特にサーボモータをフィードモータとして使用することができる。別個のフィードモータは、制御ユニット150及びコンバータシステムの特別な関数を使用して角度同期方式で動作することができる。2つのフィードモータは、有利には、マスタースレーブ原理に従って互いに接続され、その結果、それぞれの位置は互いに同一であるか、又は1つのフィードモータのみが使用されたかのように挙動するように調整される。したがって、ブリッジ移動システム120の両側の間の機械的シャフト連結は、有利には必要ではない。各駆動トレインは、位置決め測定システムを有することが好ましく、実際の位置は、実際の位置をオフセットすることによって制御ユニットを介して決定することができる。ブリッジ移動システム120は、好ましくは、輸送ユニット110の両側のガイドシステム内の2つのガイドアーム(ブリッジピラー)を介して案内され、これによって輸送ユニットに接続される。代替的な実施形態では、ブリッジ移動システム120は、輸送ユニット110に隣接して両側に設置された追加のフレームを介して輸送ユニット110(図示せず)上を案内され移動することができる。ブリッジ移動システム120は、輸送ユニット110の長手方向軸111に沿って前後に移動することができる。
除去システム100は、ブリッジ移動システム120上に配置された第1の部品コンベヤシステム130を有する。部品コンベヤシステム130は、ブリッジ移動システム120の中心長手方向軸121に実質的に平行に延在する。第1の部品コンベヤシステム130は、好ましくは、ブリッジ移動システム120上、ブリッジ移動システム120の下、又はブリッジ移動システム120で走行する。一実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、好ましくは、把持システム140(図2を参照)の下を走行する。第1の部品コンベヤシステム130は、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130は、搬送される加工されたワークピース11の部品10に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する、少なくとも第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。コンベヤベルトは交換可能である。第1の部品コンベヤシステム130は、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は電子応答信号を提供する電気モータとして設計される。一実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルト131は、一方の移動方向に移動することができる。第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品10は、有利には、さらなる部品コンベヤシステム160、180(図示せず)又は輸送容器190(図5を参照)に搬送することができる。有利な実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、2つの移動方向に移動することができる。有利には、第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品10は、輸送ユニット110の両側に配置されたさらなる部品コンベヤシステム160、180(図4を参照)又は輸送ユニットの両側に配置された輸送容器190(図示せず)に輸送することができる。
有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130は、第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132を備え、それらの移動方向は互いに独立して制御することができ、好ましくは反対方向に移動する。一実施形態では、加工されたワークピース11の部品10は、第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び/又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132上に手動で載置及び除去され得る。有利には、加工されたワークピース11の部品10は、本発明の一実施形態による把持システム140(図2を参照)によって、第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132上に載置及び除去され得る。第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132は各々、それぞれの軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。それぞれの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利には、第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、第2の部品コンベヤシステム160又は第3の部品コンベヤシステム180及び/あるいは輸送ユニット110のそれぞれの側に配置された第1輸送容器190又は第2の輸送容器(図示せず)に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
除去システム100はまた、輸送ユニット110、ブリッジ移動システム120、及び第1の部品コンベヤシステム130と通信し、輸送ユニット110、ブリッジ移動システム120、及び部品コンベヤシステム130に制御コマンドを提供する制御ユニット150を備える。例えば、制御ユニット150は、除去計画の関数として、1つ又は複数のコンベヤベルトの搬送方向及び/又は搬送速度を設定するための制御コマンドを提供することができる。さらに、制御ユニット150は、本発明による方法を実行するように設計される。
一実施形態では、制御ユニット150は、除去システム100のための中央ユニット(例えば、産業用PC、PLC)として実装される。一実施形態では、制御ユニット150は、除去システム100のコントローラ上の追加のエンティティとしてインスタンス化され得る。一実施形態では、制御ユニットは、除去システムと通信する別のシステム上でホストされ得る。
制御ユニット150は、除去計画に従って、第1の部品コンベヤシステム130の搬送速度及び/又は搬送方向の設定のため、特に第1の部品コンベヤシステム130のコンベヤベルトの駆動のため制御信号を設定するように設計される。一実施形態では、制御ユニット150は、除去計画に従って、第1の部品コンベヤシステム130の搬送速度及び/又は搬送方向の設定のため、特に第1の部品コンベヤシステム130の図4に示す実施形態によるコンベヤベルト131、132の駆動のため制御信号を設定するように設計される。さらなる実施形態では、制御ユニット150は、除去計画に従って、第2の部品コンベヤシステム160及び/又は第3の部品コンベヤシステム180の搬送速度及び/又は搬送方向の設定のため、特にコンベヤベルト161(図示せず)及びコンベヤベルト181(図示せず)の駆動のため制御信号を設定するように設計される。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、第1のコンベヤシステム130、第2のコンベヤシステム160及び/又は第3のコンベヤシステム180のコンベヤベルトの位置、コンベヤ速度及び/又はコンベヤベルトの搬送方向に関する応答信号を受信又は処理し、それに対応して、受信した応答信号に基づいてさらに制御信号を提供するように設計される。検出された応答信号は、例えば、除去システム100に設置された動きセンサ、角度センサ、距離センサ、超音波センサ、光バリアなどによって提供することができる。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、ブリッジ移動システム120に制御信号を提供するように、特に、輸送ユニット110の長手方向軸111の軸方向にブリッジ移動システム120を移動させるためのブリッジ移動システム120のフィードモータの同期のための制御信号を提供するように設計されている。このようにして、フィードモータの同期運動が保証される。具体的には、制御ユニット150は、加工されたワークピース11(図7を参照)の部品10(図7を参照)の除去のための制御信号を設けられた輸送容器190、190i(図5を参照)に提供することができる。制御ユニット150は、加工されたワークピース11の部品10が除去計画に従って設けられた輸送容器190、190iに除去されるように、ブリッジ移動システム120に制御コマンドを提供することができる。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、ブリッジ移動システム120の位置、ブリッジ移動システム120の移動速度及び/又は移動方向に関する応答信号を受信して処理し、受信した応答信号に基づいて、それに応じてさらなる制御コマンドを提供するように設計される。
図2は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図2に示す本発明による除去システム100の例示的な実施形態は、図1に示す本発明による除去システム100の例示的な実施形態と同じ構成要素を含む。追加で、除去システム100は把持システム140を有する。把持システム140は、ブリッジ移動システム120上に配置され、加工されたワークピース11から部品10を除去し、それらを少なくとも第1の部品コンベヤシステム130上に載置させるように設計されている。一実施形態では、把持システム140は把持ロボット141を備える。把持システム140は、スカラロボット(選択的コンプライアンス組立ロボットアーム)として設計されることが好ましい。
代替的な実施形態では、把持システム140は、加工システム200と除去システム100との間の緩衝領域内の輸送ユニット110に対するその把持アームの有効領域に配置された少なくとも1つの多軸ロボット(図示せず)を備える。多軸ロボットは、例えば6軸ロボットとして設計することができる。一実施形態では、多軸ロボットとして設計された把持システム140を、除去システム100又は除去システム100の輸送ユニット110の両側に配置することができる。
代替的な実施形態では、把持システム140はデカルトロボットシステムとして設計することができる。デカルトロボットシステムは、線形駆動装置を備え、2軸又は3軸のデカルトロボットシステムとして設計することができる。
一実施形態では、制御ユニット150は、把持システム140上に局所的に、特に把持ロボット141、142(図示せず)上に局所的に実装することができる。一実施形態では、制御ユニット150は、把持ロボット(図示せず)の制御ユニット又はコントローラに実装することができ、及び/あるいはコントローラ上の追加のエンティティとしてインスタンス化することができる。具体的には、制御ユニット150は、除去システム100のための中央ユニットとして実装することができる。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、把持システム140、特に把持ロボット141及び把持ロボット142(図6を参照)に制御信号を提供し、把持システム140の位置(端部位置)、移動速度に関する把持システム140の応答信号、特に把持アーム及び/又は把持ツールに関するそれぞれの場合の把持ロボットに関する把持システム140の応答信号を受信又は処理し、対応する制御コマンドを提供するように設計されている。
図3は、本発明による方法の可能な例示的な実施形態を示すフローチャートを示す。
図示の例示的な実施形態では、方法1はいくつかのステップを含む。第1のステップS1では、部品10を有する加工されたワークピース11が輸送ユニット110上で検出される。本発明の好ましい実施形態では、このステップはコンピュータ実装される。ステップS1は、制御ユニット150によって提供される加工されたワークピース11の部品10の切断情報、例えば切断計画を考慮に入れる。したがって、除去される加工されたワークピース11の部品10の位置は既知である。追加で、除去される部品の他の関連するパラメータ(重量及び形状など)を計算して提供することができ、これらは制御コマンドの計算に考慮される。
さらにステップS2において、記録された切断計画に基づいて、部品10の除去計画が生成される。代替的な実施形態では、除去計画は、例えばXMLファイルとして提供することができ、制御ユニット150を介して読み込まれ得るか又は検出され得る。
さらにステップS3では、生成された除去計画に従って部品10を除去するため把持システム140に制御コマンドが提供され、その結果、1つの部品10が次々に加工されたワークピース11から除去され、ブリッジ移動システム120上に配置された少なくとも1つの第1の部品コンベヤシステム130上に載置される。加工された部品10は手動で除去することができ、操作員は、モニタ、ディスプレイなどの視覚出力ユニットを介して、及び/又はスピーカ、ヘッドセットなどの音響出力ユニットを介して制御コマンドを示される。視覚的及び/又は音響的出力ユニットは、どの加工された部品10が除去されるべきか、及び/又はどの加工された部品10が依然としてワークピース11への接続を有するかに関する情報を提供する。追加で、情報の提供には、除去のための選択順を含めることができる。
本発明による方法の一実施形態では、生成された除去計画による部品10を除去するための把持システム140に対する制御コマンドは、輸送ユニット110の長手方向軸111に対して横方向に延在し、中心長手方向軸121を有し、輸送ユニット110の長手方向軸111の軸方向に移動可能なブリッジ移動システム120上に配置され、加工されたワークピース11から部品10を次々に除去し、それをブリッジ移動システム120上に配置された第1の部品コンベヤシステム130上に載置させるように指示される、把持システム140によって提供される。
図4は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図4に示す除去システム100は、第1の部品コンベヤシステム130に加えて、第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180を備える。本発明による除去システム100の代替的な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130(図示せず)に加えて、唯一の追加の部品コンベヤシステム160又は部品コンベヤシステム180を設けることができる。
第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、輸送される加工されたワークピース11の部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、有利には、第1の部品コンベヤシステム130から加工されたワークピース11の部品10を受け取り、対応する用途に応じて、それらを他のシステムに供給するか、又はそれらを輸送容器190(図示せず)に輸送することができる。有利には、加工されたワークピース11の部品10は自動的に除去される。さらに、単純化された選別及び分離を有利に行うことができる。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180の軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。少なくとも1つの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150(図1参照)と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180のコンベヤベルトは、第1の方向及び第2の方向に移動することができる。これにより、それぞれの産業シナリオにおける除去システム100の個々の設置及び使用、あるいは生産関連及び/又は場所固有の要件への適合が可能になる。
図4の本発明による除去システム100の実施形態による第1の部品コンベヤシステム130は、第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132を備え、これらの移動方向は互いに独立して制御することができ、好ましくは反対方向に移動する。有利には、加工されたワークピース11の部品10は、本発明による把持システム140によって、第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132上に載置及び除去され得る。第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132は各々、それぞれの軸方向に移動可能なコンベヤベルト131、132を駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。それぞれの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150(図1参照)と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利には、第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、第2の部品コンベヤシステム160又は第3の部品コンベヤシステム180及び/あるいは輸送ユニット110のそれぞれの側に配置された第1の輸送容器190(図5を参照)又は第2の輸送容器(図示せず)に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
さらに、除去システム100は、加工システム200(図1参照)と輸送ユニット110との間の緩衝領域に配置された把持システム140用のツール143を交換するためのツール交換システム170を備える。ツール交換システム170は、輸送ユニット110の長手方向軸111内で移動可能であり、ブリッジ移動システム120と共に移動することができる。代替的な実施形態では、把持システム140がツール交換システム170を介してツール143を自動的に交換することができるように、ツール交換システム170を除去システム100に近接して配置することができる。ツール交換システム170は、ツール143が挿入され、把持システム140によって把持され得る個々のステーションを有することができる。
一実施形態では、ツール143は、除去計画に従って把持システム140によって選択することができる。除去計画は、加工システム200(図1参照)においてワークピース11から部品10を切断するのに用いられた切断計画に基づいて作成される。切断計画は、例えば、対応するツール143、特に把持ツール145(図示せず)を把持システム140によって選択することができることに基づいて、切断部品10の寸法、位置及び重量を格納する。切断計画の対応する情報は、例えば、ロボットコントローラにロードすることができるXMLファイル又は同等の形式で格納することができる。一実施形態では、ロボットコントローラは、制御ユニット150(図1参照)に具現化することができる。ロボットコントローラは、除去される部品10に関するXMLファイルに格納されている情報に従って、対応するツール143を選択する。制御ユニット150は、有利には、最適な除去計画を生成することができ、その結果、加工されたワークピース11のすべての部品10を、最小数のツール交換で対応する順序で除去することができる。
図5に示す除去システム100の実施形態の把持システム140は、ツール143が配置された把持アーム144を有する把持ロボット141を備える。ツール143は、好ましくは把持ツール145(図示せず)として設計される。把持ツール145は、少なくとも1つの導電性把持ツールを備える。有利な実施形態では、導電性把持ツールは、導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置として設計される。一実施形態では、導電性把持ツール145は、1つの真空吸引装置は導電性真空吸引装置として設計される複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。さらなる実施形態では、導電性把持ツール145は、少なくとも2つの真空吸引装置が導電性真空吸引装置として設計されている複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。さらに、導電性真空吸引装置の機能は冗長に設計されている。有利には、異なる組み合わせ及び数の導電性吸引装置を設置して把持ツール145を形成することができ、ツール交換システム170を介して把持システム140で利用可能にすることができる。
有利な実施形態では、把持ツール145は、導電性真空吸引装置を受け入れるための導電性材料を含み、それによって各導電性真空吸引装置は、各導電性真空吸引装置を電圧源148(図示せず)に別々に接続する必要なしに、それに応じて電気信号を提供することができる。
図5は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図5に示す除去システム100は、加工されたワークピース11(図示せず)の部品10を受け入れるための輸送容器190を備える。輸送容器190は、可搬式容器又は移動式容器として設計することができる。可搬式容器は、例えば、除去システム100のオペレータによって除去される容器である。移動式容器とは、例えば、自律的に他の位置に移動し、受け取った部品10を除去する容器である。代替的な実施形態では、移動式容器は、コントローラによって遠隔的に操縦又は制御することができる。
さらなる実施形態では、本発明による除去システム100は、第1の部品コンベヤシステム130を介して除去される部品10で充填された複数の輸送容器190iを有することができる。有利には、部品コンベヤシステム130は、ブリッジ移動システム120によって輸送ユニット110の長手方向軸111の軸方向に移動することができ、したがって部品10は、例えば選別計画に従って、それぞれの輸送容器190i内に輸送することができる。
一実施形態では、本発明による除去システム100は、輸送ユニット110の両側に多数の輸送容器190、190iを有することができる。代替的な実施形態では、本発明による除去システム100は、輸送ユニット110の一方の側に複数の輸送容器190、190iを有し、輸送ユニットの他方の側に第2の部品コンベヤシステム160(図示せず)を有することができる。
図6は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図6に示す除去システム100は、第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142を有する把持システム140を備える。有利な実施形態では、把持システム140は、その上に少なくとも1つのツール143が配置される少なくとも1つの把持アーム144を備える。さらなる有利な実施形態では、第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142は、少なくとも1つのツール143、具体的には把持ツール145を備える。把持システム140は、好ましくはスカラロボット(選択的コンプライアンス組立ロボットアーム)を備える。
代替的な実施形態では、把持システム140はデカルトロボットシステムとして設計することができる。デカルトロボットシステムは、線形駆動装置を備え、2軸又は3軸のデカルトロボットシステムとして設計することができる。
図6に示す除去システム100の実施形態によれば、把持システム140の第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142が共通の作業領域の事前設定された衝突ゾーンで衝突しないことを保証する衝突回避アルゴリズムが使用される。衝突回避アルゴリズムは、制御ユニット150のメモリユニット151(図6を参照)に格納され、制御ユニット150によって実行され得る。制御ユニット150は、除去システム100及び除去システム100の対応する構成要素と通信リンクを介して通信する。通信リンクは、有線及び/又は無線通信リンクを含むことができる。例えば、有線通信接続は、イーサネット、光ファイバ、例えばRS232、RS485などのシリアル接続タイプを含むことができる。
事前設定された衝突ゾーンは、第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142が、把持アームの寸法によって同時に係合又は進入することができる領域を表す。このことにつき、第1の把持ロボット141と第2の把持ロボット142とは、現在の位置データを交換する。例えば、第1の把持ロボット141は、部品10を除去するために、第1の把持ロボット141が衝突ゾーンに配置されているという情報を第2の把持ロボット142に送信することができる。第2の把持ロボット142が除去計画に基づいて衝突ゾーンにある部品10を除去するための制御コマンドを受信した場合、この制御コマンドは、例えば、衝突ゾーンが再び解放されるか、部品が除去されて別の部品が続く順で先送りされるまで保留される。
代替的な実施形態では、例えば、第1の把持ロボット141は、制御コマンドに基づいて、第1の把持ロボットが衝突ゾーンに入ることを望む場合、第2の把持ロボット142の承認を能動的に要求する。第2の把持ロボット142が、例えば衝突ゾーンにないことを能動的に承認した場合にのみ、第1の把持ロボット141は衝突ゾーンに入ることができる。このとき、第1の把持ロボット141は衝突ゾーンへの進入を遮断する。
除去システム100は、第1のコンベヤベルト131及び第2のコンベヤベルト132を有する第1の部品コンベヤシステムを備える。有利には、第2の把持ロボット142は、第3の部品コンベヤシステム180又は代替的に輸送容器190、190i(図示せず)に除去される除去された部品10を第1のコンベヤベルト131上に載置させることができる。追加で、第1の把持ロボット141は、第2の部品コンベヤシステム160又は代替的に輸送容器190、190i(図示せず)に除去される除去された部品10を第2のコンベヤベルト132上に載置させることができる。
図7は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図7に示す除去システム100は、輸送ユニット120と、ブリッジ移動システム120と、ブリッジ移動システム120上に配置された第1の部品コンベヤシステム130と、第2の部品コンベヤシステム160と、第3の部品コンベヤシステム180とを備える。図7に示す実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130は、第1のコンベヤベルト131及び第2のコンベヤベルト132を備える。代替的な実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、コンベヤベルトを備えることができる。第1の部品コンベヤシステム130、第2の部品コンベヤシステム160、及び第3の部品コンベヤシステム180は、除去システム100の制御ユニット150と通信する。制御ユニット150は、コンベヤベルトの速度及び搬送方向を指示するための制御コマンドを提供することができる。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、モジュール式設計を有することができ、輸送ユニット110の両側に配置することができる。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、車輪で変位可能に配置することができる。これは、有利には、輸送ユニット110への良好なアクセス性を可能にする。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180の電気接続又は通信接続は、例えばプラグ接続などの分離可能な電気接続又は通信接続として設計される。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、第1の部品コンベヤシステム130のコンベヤベルト131、132上に予め配置されたワークピース11の加工された部品10を、設けられた輸送容器190、又は後続のプロセス、例えば選別プロセスに搬送する。
除去システム100は、把持システム140を備える。把持システム140は、デルタロボットとして設計されている。把持システム140は、ブリッジ移動システム120上に配置され、特にデルタロボットは、ブリッジ移動システム120上に設置される。デルタロボットは、ロッド動力学を有する平行アームロボットとして設計されている。デルタロボットは、ユニバーサルジョイントを介してデルタロボットの基部に連結された少なくとも3本のアームを有する。デルタロボットは、有利には、加工された部品10をワークピース11から迅速に除去し、それらを第1の部品コンベヤシステム130及び2つのコンベヤベルト130、131でブリッジ移動システム120上に載置させることができる軽量ロボットである。
デルタロボットの軸は協働して閉鎖運動連鎖を形成する。デルタロボットの基部は、移動アームの上方に取り付けられている。具体的には、アームは基部に吊り下げられている。アームの端部は、ツール143(図示せず)が受け入れられるプラットフォームに連結される。デルタロボットの駆動装置は、基部に設置され、アームを駆動する。駆動装置として、例えば、線形又は回転駆動装置を用いることができる。次いで、プラットフォームは、X、Y、及びZの横断経路内を移動する。一実施形態では、デルタロボットは、回転運動を実行するように設計される。有利には、加工された部品10の除去は、デルタロボットによって高精度で実行することができる。追加で、アームの質量が低い(基部で駆動する)ことは、慣性がほとんどないことを意味し、高速及び加速を達成することを可能にする。
図8は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図8に示される除去システム100は、図7に示される例示的な実施形態と同様の構成要素を備える。図8の例示的な実施形態の把持システム140は、第2の部品コンベヤシステム160の側の輸送ユニット110の側面に配置されたロボットハンドリングユニットとして設計されている。さらなる実施形態では、さらなるロボットハンドリングユニットを、第3の部品コンベヤシステム180の側面に配置することができる。ロボットハンドリングユニットは、スカラロボットとして設計することができ、しっかりと位置決めされ得る。加工された部品10は、しっかりと位置決めされたスカラロボットによってワークピース11から除去され、その後ろに配置された部品コンベヤシステム160、180に載置させることができる。加工された部品は、輸送容器190又は連結プロセスに輸送することができる。
さらなる実施形態では、例えばスカラロボットなどのさらなる把持システム140を、加工された部品10をワークピース11から除去し、それらを第1の部品コンベヤシステムに輸送することができるブリッジ移動システム120に設置することができる。
図9は、本発明による除去システム100の把持システム140の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図9では、参照番号140は把持システムである。把持システム140は、ワークピース11の加工された部品10(図10及び図11を参照)を把持し、それを例えば第1の部品コンベヤシステム130(図1を参照)に輸送して載置させるように設計されている。ワークピース11、例えば金属シートは、加工システム200で加工される。一実施形態では、加工システム200は、例えば輪郭などの加工された部品10が、ワークピース11から切断されるレーザ切断システムを含む。ワークピース11は、加工システム200によって加工することができる、加工システム200に対応する異なる外形寸法を有する異なるシート厚及び/又はシート領域内容を含むことができる。ワークピース11から輪郭又は複数の輪郭を切断することができる。
ワークピース11は、加工のため輸送ユニット110上に載置される。輸送ユニット110は、ワークピース11の加工のために加工システム200内に移動することができ、輸送ユニット110によって加工された部品10の除去のため加工システム200から外に移動することができる。一実施形態では、輸送ユニット110は、2つのテーブルを備える交換テーブルとして設計される。2つのテーブルは、2つのガイド面内に配置されている。これにより、加工システム200内でワークピース11を同時に加工することができ、把持システム140によって以前加工された値11の部品10をアンロードすることができる。この場合、変更テーブル110のテーブルは、加工システム200の外部で交換される。
把持システム140は、把持ロボット141、特にスカラロボットとして設計することができる。一実施形態では、把持システム140は把持アーム144を有する。有利な実施形態では、把持システム140は、複数の軸方向に制御可能な軸を有する少なくとも1つの把持アーム144を有する。把持システム140の可動性、精度、及び範囲は、異なる軸によって増加させることができる。
把持システム140は、ツール143、特に加工された部品10をワークピース11から持ち上げるための把持ツール145を有する。把持ツール145は、把持システム140の把持アーム144上に配置される。有利な実施形態では、把持ツール145は、モジュール式の交換可能な把持ツール145として設計される。
把持システム140は、通信リンクを介して制御ユニット150と通信する。一実施形態では、制御ユニット150は検出器ユニット146を有する。一実施形態では、検出器ユニット146は、下降する電圧を判定することができる電圧測定装置として設計することができる。一実施形態では、検出器ユニット146はまた、アナログ入力147における電圧降下を評価するためにアナログ入力147に接続されたアナログ入力カード(図示せず)を有する。アナログ入力147は、アナログ電気信号、具体的にはDC電圧信号を受信するように設計されている。アナログ電気信号は、アナログ入力カードによって評価され、AD変換器によってアナログ入力カードに組み込まれたアナログ-デジタル変換によって制御に使用可能なデジタル信号に変換することができる。この使用可能なデジタル信号は、加工システム200を制御するため、及び/又は加工システム200のオペレータに表示するため値に従って使用することができる。一実施形態では、アナログ入力147及び検出器ユニット146は、把持ロボットとして設計された把持システム140に組み込まれ、制御ユニット150は、通信リンクを介して除去システム100の把持システム140と通信する外部構成要素である。これは、特に導電性把持ツール145とアナログ入力147又は検出器ユニット146との間の接続線における電圧損失を最小化又は制限することができるという利点を有する。長すぎる線は、接続線における電圧降下の増加をもたらし、アナログ入力147における電圧降下の検出を改ざんし、測定誤差をもたらす可能性がある。制御ユニット150は、把持システム140上に局所的に実装されることが好ましい。一実施形態では、制御ユニット150は、把持システム140の制御ユニット又はコントローラに実装することができ、及び/あるいは把持システム140のコントローラ上の追加のエンティティとしてインスタンス化することができる。具体的には、制御ユニット150は、除去システム100のための中央ユニットとして実装することができる。
追加で、把持システム140は、電圧源148を介する、特にDC電圧源を介する電圧供給を有する。電圧源148は、0.1ボルト~20ボルトの電圧範囲、特に8ボルト~12ボルトの範囲、好ましくは10ボルトの電圧を提供することができる。10ボルトより高い電圧を有する実施形態では、10ボルトの電圧は分圧器を介して提供することができる。電圧源148は、導電性把持ツール145に接続されている。電圧源148はまた、導電性把持ツール145に並列にアナログ入力147へ接続される。10ボルトのDC電圧が、好ましくは、導電性把持ツール145及びアナログ入力147の両方に印加される。
一実施形態では、検出器ユニット146及び輸送ユニット110は、同じ接地電位を有する。加工された部品10が材料ウェブ(切断不良の場合には残留材料)を介して電気接続12(図10を参照)を有する場合、導電性把持ツール145が加工された部品10を吸引体積のレベルより上に持ち上げたときに、ワークピース11を介した輸送ユニット110の接地電位も加工された部品10に存在する。これは、アナログ入力147における10ボルトの電圧降下をもたらし、これは有利な方法で評価することができ、持ち上げられる加工された部品10に関する情報、例えばワークピース11のどの加工された部品10が欠陥品であるかを提供する。
把持システム140は、ツール143を有する。一実施形態では、ツール143は、少なくとも1つの導電性把持ツール145を備える。導電性把持ツール145は、電流を伝導し、抵抗値を有する電気抵抗を有する材料から構成される。抵抗値は、導電性把持ツール145の材料及びサイズに依存する。
一実施形態では、把持システム140の導電性把持ツール145は、モジュール式に交換可能である。本発明の目的のために、モジュール式とは、持ち上げられる加工された部品10のサイズ及び重量、ならびに使用の種類及び使用領域に関する要件に従って、異なる把持ツールを交換できることを意味すると理解されるべきである。
導電性把持ツール145は、導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置を備える。一実施形態では、導電性把持ツール145は、少なくとも1つの吸引装置又は複数の吸引装置と、1つの導電性吸引装置又は複数の導電性吸引装置とを備える。したがって、異なる要件を有する異なるように加工された部品10を有利に持ち上げることができる。導電性吸引装置及びアナログ入力147における電圧降下にも冗長性がある。これは、第2のアナログ入力147及び第2のアナログ入力カードがある場合に有利である。これは、電圧降下の測定及び評価の冗長な監視をもたらす。
図10は、本発明による除去システム100の把持システム140のさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図10は、導電性把持ツール145によって、好ましくは導電性真空吸引装置によって、加工された部品10をワークピース11から持ち上げる把持システム140を示す。導電性把持ツール145は、導電性真空吸引装置として設計されており、抵抗値を有する。導電性真空吸引装置の抵抗値を測定することができる。好ましくは10ボルトの電圧を、電圧源148(図9参照)を介して導電性真空吸引装置に印加することができる。電圧源148からの10ボルトの電圧は、アナログ入力147に並列に接続される。アナログ入力147は、電圧降下を検出するための検出器ユニット146への接続を有する。一実施形態では、検出器ユニット146は、アナログ入力カードを備える。輸送ユニット110及び検出器ユニット146は、接地電位を有する。導電性真空吸引装置が持ち上げ中にワークピース11と電気的に接触している加工された部品10を介して輸送ユニット110と接触すると、アナログ入力147の電圧は、例えば10ボルト~2ボルトの元々印加された電圧に降下する。図10に示すように、加工された部品10が導電性真空吸引装置によって吸引又は持ち上げられ、加工された部品10とワークピース11、したがって輸送ユニット110との間に接触がない場合、10ボルトは依然としてアナログ入力147に接続されており、測定可能かつ評価可能である。
図11は、本発明による除去システム100の把持システム140のさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図11は、導電性把持ツール145、好ましくは導電性真空吸引装置によって加工された部品10をワークピース11から持ち上げる把持システム140を示す。電圧源148(図9を参照)によって、両端の電圧、好ましくは10ボルトを、導電性真空吸引装置として設計された導電性把持ツール145に印加することができる。電圧源148からの10ボルトの電圧は、アナログ入力147に並列に印加される。アナログ入力147は、電圧降下を検出するための検出器ユニット146への接続を有する。一実施形態では、検出器ユニット146は、アナログ入力カードを備える。輸送ユニット110及び検出器ユニット146は、接地電位を有する。導電性真空吸引装置が持ち上げ中にワークピース11と電気的に接触している加工された部品11を介して輸送ユニット110と接触すると、アナログ入力147の電圧は、例えば10ボルト~2ボルトの元々印加された電圧に低下する。図8に示すように、ここで加工された部品10が導電性真空吸引装置によって吸引又は持ち上げられ、加工された部品10とワークピース11、したがって輸送ユニット110との間に電気接点又は電気接続12がある場合、アナログ入力147に以前に存在していた10ボルト電圧は、例えば2ボルトの電圧値に降下する。この電圧降下は、検出器ユニット146で評価することができ、適切な対策を実施することができる。例えば、把持システム140及び/又は除去システム100は、故障メッセージ又は警告を発し、どの加工された部品10がワークピース11への電気接続12を有するかを示すことができる。
有利な実施形態では、アナログ入力147は構成可能に設計される。有利な方法では、アナログ入力147は、導電率値に起因して加工されるワークピース11の材料から生じ得る電圧降下の値を変更するように構成することができる。例えば、銅は鋼よりも良好な導電率を有し、銅を鋼よりも良好な導体にする。これに関して、銅の10ボルト出力電圧の電圧降下は、鋼の電圧降下よりも高い。より高い電圧降下は、構成可能なアナログ入力147によって予め設定することができ、それによって異なる種類の材料を本発明でチェックすることができる。
最後に、本発明の説明及び例示的な実施形態は、本発明の特定の物理的実現に関して限定するものとして理解されるべきではないことに留意されたい。本発明の個々の実施形態に関連して説明及び図示された特徴のすべては、それらの有利な効果を同時に実現するために、本発明による主題において異なる組み合わせで提供することができる。
本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲によって与えられ、明細書に示された又は図面に示された特徴によって限定されない。
1 方法
10 部品
11 ワークピース
12 電気接続
100 除去システム
110 輸送ユニット
111 輸送ユニットの長手方向軸
120 ブリッジ移動システム
121 ブリッジ移動システムの中心長手方向軸
130 第1の部品コンベヤシステム
131 コンベヤベルト
132 コンベヤベルト
140 把持システム
141 把持ロボット
142 把持ロボット
143 ツール
144 把持アーム
145 把持ツール
146 検出器ユニット
147 アナログ入力
148 電圧源
150 制御ユニット
151 メモリユニット
160 第2の部品コンベヤシステム
161 コンベヤベルト
170 ツール交換システム
180 第3の部品コンベヤシステム
181 コンベヤベルト
190 輸送容器
200 加工システム
S1-S3 プロセスステップ
本発明は、加工システムで加工された部品を除去する除去システム及び除去方法に関する。
加工産業、特に金属加工産業、例えばレーザ切断では、加工工程及び/又は製造工程の大部分が完全に自動的に行われる。加工システム、例えばレーザ切断システムは、自動化によってより効率的になり、製造される部品はより高品質であり、部品を製造することができるサイクル時間を短縮することができる。レーザ切断システムのサイクル時間に及び得る原材料(ワークピース)の製造された部品を取り扱うために利用可能な自動化の解決策がないため、加工システムは欠点を有するか、又は自動化から生じる利点を完全に実施することができない。サイクル時間は、レーザ切断システムがワークピース(金属シート)から部品を切断することが必要な時間である。
レーザ切断システムなどの加工システムでは、交換テーブルとして設計された輸送ユニットを設けることができ、これはワークピースを受け取ることができ、その後、交換テーブルと共に加工システムの別個の切断領域に自動的に移動することができる。加工後、ワークピースから切断された部品を有する交換テーブルは、加工領域から、切断部品をスクラップスケルトン(金属シートからの残留材料)から除去することができる領域に輸送することができる。
従来技術で知られている解決策の場合、除去は手動で行うことができ、金属シート又はワークピースから切り取られた部品は、人によって手動でアンロードされる。次いで、新しい金属シートを、人によって輸送ユニット又は加工ステーション上に手動で配置するか、又は装填装置によって自動化することもできる。手動によるロード及びアンロードは、加工システムの全体的なサイクル時間を増加させる。時間のかかる手動の材料の取り扱いを改善するために、従来技術で知られている静止ロボットソリューションが、製造された部品をアンロードする輸送テーブル又は輸送ユニットの隣に提供される。
これらのロボットソリューションは、輸送テーブルに隣接したそれらの静止した固定された位置決めのために、輸送テーブルのすべての領域がロボットによってカバー又は把持され得るように、サイズ及び移動性において適切に寸法設定されなければならないという欠点を有する。これは、金属シートからすべての切断部品を受け取る及び除去するために、いくつかの軸を有するロボット、例えば6軸ロボットを必要とする。これらのロボットソリューションは、より重く、工場がロボットのより高いモーメントのために設計されなければならないため、複雑さ及びサイズ、したがって加工システム全体のコストを増加させる可能性がある。さらに、ロボットソリューションを新しい製品に適合させるための努力が増加する。
独国特許出願公開第102008019110号明細書は、コンパクトなシートホルダを有する横部材を含むシート搬送装置に関する。シート搬送装置は、シート加工機とシート載置部との間に、互いに平行して設置された複数の軌道上を独立して走行可能な複数の横断要素を含む。各横断要素は、シートを保持するシート保持部を有する。
したがって、本発明の目的は、より短いサイクル時間で製造された部品を除去するための除去システム及び方法を提供し、従来技術で知られている欠点を少なくとも部分的に克服することである。
この目的は、本発明によれば、加工システムで加工された部品を除去するための除去システム、及び添付の特許請求の範囲に明示された特徴を有する加工システムで加工された部品を除去するための方法によって達成される。
第1の態様によれば、本発明は、加工システム内で加工された部品を除去するための除去システムを提供し、除去システムは、加工システムで加工されたワークピースの中間貯蔵及び/又は輸送用に使用される輸送ユニットを備え又は輸送システムに係合し、加工されたワークピースは、輸送ユニットの長手方向軸に対して横方向に延在し、中心長手方向軸を有し、輸送ユニットの長手方向軸の軸方向に移動することができるブリッジ移動システムと、ブリッジ移動システム上に配置され、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に実質的に平行に延在する少なくとも第1の部品コンベヤシステムを備える部品コンベヤシステムと、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムと通信し、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムに制御コマンドを提供する制御ユニットとで除去される部品を備える。
本発明の目的のために、加工システムは、切断システム、特にレーザ切断システムを意味すると理解される。レーザ切断システムは、ワークピース、例えば金属シートが個々の部品に加工され、例えば個々の板金部品に切断され、又は個々の輪郭が切り取られる実際のレーザ切断ユニットを備える。
さらに、本発明の意味において、ブリッジ移動システムは、ブリッジ状構造を有する電気機械移動システムとして理解されるべきである。一実施形態では、ブリッジ移動システムは、2つのフィードモータ、したがって共通の駆動シャフトを移動させる2つの別個の駆動トレインを備える。電気モータ、例えば直流モータ、交流及び三相モータ、特にサーボモータをフィードモータとして使用することができる。別個のフィードモータは、制御ユニット及びコンバータシステムの特別な関数を使用して角度同期方式で動作することができる。2つのフィードモータは、有利には、マスタースレーブ原理に従って互いに接続され、その結果、それぞれの位置は互いに同一であるか、又は1つのフィードモータのみが使用されたかのように挙動するように調整される。したがって、ブリッジ移動システムの両側の間の機械的シャフト連結は、有利には必要ではない。各駆動トレインは、位置決め測定システムを有することが好ましく、実際の位置は、実際の位置をオフセットすることによって制御ユニットを介して決定することができる。ブリッジ移動システムは、好ましくは、輸送ユニットの長手方向軸に対して横方向に延在し、中心長手方向軸を有し、輸送ユニットの長手方向軸の軸方向に移動することができる。ブリッジ移動システムは、輸送ユニットの両側のガイドシステム内の2つのガイドアーム(ブリッジピラー)を介して案内され、これによって輸送ユニットに連結され得る。代替的な実施形態では、ブリッジ移動システムは、輸送ユニットに隣接して両側に設置された追加のフレームを介して輸送ユニット上を案内され移動することができる。
追加で、本発明の意味において、除去システムの制御ユニットは、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムと通信する制御ユニットに関する。一実施形態では、制御ユニットは、第1、第2及び/又は第3の部品コンベヤシステムならびに把持システムと通信する。制御ユニットは、メインプロセッサ(CPU)、専用プロセッサ、又はマイクロコントローラなどのプロセッサを含む任意の電子デバイスを指す。プロセッサは、電子制御コマンドを提供するために専用のコンピューティングタスクを実行するように適合される。制御ユニットは、データ(入力)を受信し、次いで一連の所定の動作を実行し、それによって情報又は信号(出力)の形態の結果を生成することができる。文脈に応じて、制御ユニットはプロセッサを意味するか、又はより一般的には、単一のハウジング又は複数のハウジングに含まれる相互接続された要素のアセンブリと共にプロセッサを指すことができる。一実施形態では、制御ユニットは、産業用PCのプロセッサ上のプログラマブルロジックコントローラ(PLC)又はPLCのソフトウェア実装を表すことができる。さらに、制御ユニットは、別のシステム上のエンティティとして動作することができる。
本発明は、加工されたワークピースの部品を除去するのに必要な時間が短縮され、その結果、必要な除去時間がレーザシステムの切断時間に実質的に対応する改善された除去システムが必要であるという知見に基づいている。有利には、加工されたワークピースの部品は、構造化された方法で除去することができ、特に、本発明による除去システムによる加工システムの加工時間中に、部品コンベヤシステム上に構造化された方法で載置及び除去することができ、新しいワークピースを輸送ユニット上での加工用に利用可能にすることができる。したがって、自動化技術の加工時間を有利な方法で最適化することができ、加工システムを最大容量で動作させることができる。さらに、システム内のダウンタイム及びエラーが低減され、製造された部品の品質が完全に自動化された正確な製造によって改善される。
有利な実施形態及びさらなる発展形態は、従属請求項及び図面を参照した説明から生じる。
本発明の意味において、第1の部品コンベヤシステムは、ブリッジ移動システム上に配置された静止又は移動可能(好ましくはローラ上に取り付けられて移動可能)コンベヤシステムとして理解されるべきである。第1の部品コンベヤシステムは、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に実質的に平行に延在する。第1の部品コンベヤシステムは、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、輸送される加工されたワークピースの部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する少なくとも第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。コンベヤベルトは交換可能である。加工されたワークピースの一部は、軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に(手動及び/又は自動で)載置され、輸送され得る。一実施形態では、加工されたワークピースの一部は、把持システムによって軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に載置され、搬送され得る。第1の部品コンベヤシステムは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は電子応答信号を提供する電気モータとして設計される。一実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、1つの移動方向に移動することができる。第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、有利には、さらなる部品コンベヤシステム又は輸送容器(例えば、箱、パレット)に搬送することができる。有利な実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、2つの移動方向に移動することができる。有利には、第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、輸送ユニットの各側に配置されたさらなる部品コンベヤシステム又は輸送ユニットの各側に配置された輸送容器に輸送することができる。
有利な実施形態では、輸送ユニットは輸送テーブルを備える。輸送テーブルは、ワークピースを受け取り、それを加工システムの別個の切断領域に移動させるか、又は切断部品を加工領域からスクラップスケルトン(scrap skeleton)(金属シートからの残留材料)から除去することができる領域に切断部品を輸送することを意図している。追加で、輸送ユニットは、加工システムで加工されたワークピースの中間貯蔵及び/又は輸送のための移動可能輸送テーブルであると理解される。加工されたワークピース、例えば金属シートは、ワークピース(金属シート)の除去される部品又は加工された部品を含む。輸送テーブルは、2つの移動方向を有することができる。第1の移動方向では、輸送テーブルは、加工システム(レーザ切断システム)内に、及び加工システムから外に移動することができる。この第1の移動方向は、平行であるか、又は輸送テーブルもしくは輸送ユニットの長手方向軸に対応する。上面図では、輸送ユニットは、好ましくは略長方形であり、長手方向軸は、切断されたワークピースの加工移動に対応する。可能な第2の移動方向では、輸送テーブルは、加工システムの機械床の高さに対して垂直に下降及び上昇することができる。これにより、輸送ユニットのロード及びアンロードを単純化することができる。輸送テーブルは、例えば、ガイドシステム、例えばレール上で移動可能に設計することができる。輸送テーブルは、ローラ、ホイール、ベルト、チェーン、油圧又は空気圧シリンダ、及び電気駆動装置を介して移動可能に設計することもできる。輸送テーブルは、移動ロボットユニットとして設計することができ、又は移動ロボットユニットを備えることができる。輸送テーブルにより、迅速かつ効率的に加工されたワークピースを切断領域から、機械加工された部品をワークピースから除去して運び去ることができる領域に輸送することができ、好ましくは第1の部品コンベヤシステム上に載置させて輸送することができる。
有利な実施形態では、輸送ユニットは、交換テーブルを備える。本発明の意味において、交換テーブルは、加工システムで加工されたワークピースの中間貯蔵及び/又は輸送のための移動可能輸送テーブルであると理解される。加工されたワークピース、例えば金属シートは、ワークピース(金属シート)の除去される部品又は加工された部品を含む。本発明の意味では交換テーブルは、2つの移動方向に移動することができる。第1の移動方向では、交換テーブルは、(輸送ユニットの長手方向軸に沿って)加工システム(レーザ切断システム)内に、及び加工システムから外に移動することができる。可能な第2の移動方向では、交換テーブルは、加工システムの機械床の高さに対して垂直に下降及び上昇することができる。交換テーブルは、有利には、2つの別個の移動可能テーブルを備える。好ましい実施形態では、交換テーブルは、油圧式昇降ユニットと、2つの平面、特に2つのガイド平面とを有する。これら2つのガイド平面は各々、2つの別個のテーブルのうちの1つを有する。2つのテーブルは別々に設計され、個別に移動することができるので、レーザ切断システムでは、ワークピースを交換テーブルの第1のテーブル上で同時に加工することができ、交換テーブルの第2のテーブル上で既に加工されたワークピースの部分を、本発明による除去システムの把持システムによって除去することができる。交換テーブルの好ましい実施形態では、第1のテーブルを有する上部ガイド平面は、第2のテーブルを有する下部ガイド平面が加工システムの機械床を有する平面内にあるように垂直に上方に移動される。第2のテーブルは、例えば、チェーンドライブを介して加工システム内に移動することができる。次いで、第1のテーブルを有する上部ガイド平面を、加工されたワークピースの部分を除去するための通常の作業高さまで下降させることができる。また、第1のテーブルを有する上部ガイド平面が加工システムの機械床を有する平面内にあるように、交換テーブルを垂直に下方に移動させることもできる。次いで、第1のテーブルは、例えば、チェーンドライブを介して加工システム内に移動することができる。他の駆動形態、例えば油圧シリンダ駆動装置、ベルト駆動装置及び/又は別個のモータもまた、それぞれのテーブルを駆動するために使用することができる。
有利な実施形態では、除去システムは把持システムを備える。有利な実施形態では、把持システムは制御ユニットと通信する。把持システムは、ワークピースからの加工された部品の自動把持を可能にし、特に制御ユニットから受信した制御コマンドによって自動的に制御される。把持システムは、例えば第1の部品コンベヤシステムに対する部品の迅速かつ正確に反復可能な把持及び除去を可能にする。
有利な実施形態では、把持システムは、除去システム上に配置され、加工された部品をワークピースから除去し、それらを少なくとも第1の部品コンベヤシステム上に載置させるように設計される。この実施形態では、把持システムは、多軸ロボット(産業用ロボット)、例えば6軸を有するロボットとして設計することができる。把持システムは、加工システムと輸送ユニットとの間の緩衝領域、又はロボットもしくはロボットアームの有効範囲内の領域に配置することができる。ロボットアームは、例えばロボットコントローラ及び/又は制御ユニットによって別々に異なる方法で制御することができるいくつかの軸を備えることができる。本発明の意味において、それぞれの軸の回転の異なる速度及び方向は、異なる方法を伴う。把持システムによって、加工された部品は、有利には、ワークピースから除去され、及び/又は、例えば、除去のために第1の部品コンベヤシステム上に把持されて載置され得る。
有利な実施形態では、把持システムは、ブリッジ移動システム上又はブリッジ移動システムに(例えば下に)配置され、加工された部品をワークピースから除去し、少なくとも第1の部品コンベヤシステム上にそれらを載置させるように設計される。この実施形態では、把持システムはスカラロボットとして設計することができ、これはブリッジ移動システムを移動させることによってワークピース上を移動させることができ、したがってワークピースの各領域から加工された部品を除去することができる。これに関して、把持システムの把持アームをより小さくすることができるか、又はより少ない軸数が必要とされる。
本発明によれば、第1の部品コンベヤシステムは、第1及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備え、その移動方向は互いに独立して制御することができ、好ましくは反対方向に移動する。有利な方法では、加工されたワークピースの部品は、第1の部品コンベヤシステムの第1又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に載置され、除去され得る。一実施形態では、加工されたワークピースの部品は、本発明の一実施形態による把持システムによって、第1の部品コンベヤシステムの第1又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト上に載置及び除去することができる。第1の部品コンベヤシステムの第1及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルトは各々、それぞれの軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。それぞれの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。一実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、1つの移動方向に移動することができる。有利には、第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、輸送ユニットのそれぞれの側に配置された第2又は第3の部品コンベヤシステム及び/あるいは第1又は第2の輸送容器に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
有利な実施形態では、除去システムは、輸送ユニットの長手方向軸の方向に軸方向に移動可能な少なくとも1つのコンベヤベルトを有する第2の部品コンベヤシステムを備える。第2の部品コンベヤシステムは、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステムは、輸送される加工されたワークピースの部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。第2の部品コンベヤシステムは、第1の部品コンベヤシステムから加工されたワークピースの部品を有利に受け取り、対応する用途に応じて、それらを他のシステムに供給するか、又はそれらを輸送容器に輸送することができる。有利には、加工されたワークピースの部品は自動的に除去される。さらに、単純化された選別及び分離を有利に行うことができる。第2の部品コンベヤシステムの軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。少なくとも1つの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステムのコンベヤベルトは、第1の方向及び第2の方向に移動することができる。これにより、それぞれの産業シナリオにおける除去システムの個々の設置及び使用、あるいはは生産関連及び/又は場所固有の要件への適合が可能になる。
有利な実施形態では、把持システムは、少なくとも1つの把持ツールが配置される少なくとも1つの把持アームを備える。さらなる有利な実施形態では、把持システムは、少なくとも1つの把持ロボット、好ましくは2つの把持ロボットを備え、把持ロボットは、少なくとも1つのツール、特に把持ツールを有する。把持システムは、好ましくはスカラロボット(選択的コンプライアンス組立ロボットアーム)である。スカラロボットは、水平な把持アームを有する産業用ロボットである。一実施形態では、スカラロボットは、4つの軸及び4自由度を備える。4つの軸は、好ましくは、後続の軸の座標原点が前の軸の位置にのみ依存するように、連続運動学として設計される。一実施形態では、スカラロボットの第1及び第2の軸は、回転運動用に設計されている。第3及び第4の軸は、好ましくは1つの構成要素からなり、回転運動及び直線運動を可能にする。把持ツールは、把持アームの下端に配置される。
一実施形態では、スカラロボットは、把持アームの長さにわたって100mm~1,200mmの範囲内の範囲を有する。本発明のスカラロボットは、1kg~200kgのペイロード範囲、好ましくは8kgのペイロードの加工されたワークピースの部品を扱うように設計されている。追加で、本発明のスカラロボットは、350mm×350mmの面積を有する加工されたワークピースの部品を扱うように設計されている。高速で反復可能な移動のために、スカラロボットは、加工されたワークピースの一部品がワークピースから部品コンベヤシステムに輸送されるピックアンドプレース用途に有利に使用することができる。
代替的な実施形態では、把持システムはデカルトロボットシステムとして設計することができる。デカルトロボットシステムは、線形駆動装置を備え、2軸又は3軸のデカルトロボットシステムとして設計することができる。
代替的な実施形態では、把持システムは、異なるように制御することができ、別個の駆動ユニットを有するいくつかの軸を有する把持ロボットとして設計することができる。駆動ユニットは、電気、空気圧、及び/又は油圧駆動装置を含むことができる。把持ロボットにより、作業シーケンスを自律的に、正確に、高速かつ自動的に反復可能に実行することができる。把持システムは、1つ又は複数の把持ツールを備えることができる。把持ツールは交換可能であり、自動的に又は把持システムを使用した手動入力によって交換又は置換することができる。
有利な実施形態では、把持ツールは、少なくとも1つの導電性把持ツールを備える。本発明の目的のために、導電性把持ツールは、それによって物体を把持又は保持し、把持システムによって第1の位置から第2の位置に輸送することができる把持ツールとして理解されるべきである。具体的には、加工されたワークピースの一部品は、把持システムの把持ツールによって輸送ユニットから第1の部品コンベヤシステムに輸送することができる。導電性把持ツールは、電流を伝導するように設計されている。したがって、有利には、導電性把持ツールは、電気接続、例えば電線を介して電圧源に接続することができる。導電性把持ツールは、特定の材料依存の抵抗値を有する抵抗を有し、その結果、導電性把持ツールに電流が流れると、導電性把持ツールの両端の電圧が低下する。抵抗値は、導電性把持ツールのサイズにも依存する。
有利な実施形態では、導電性把持ツールは、導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置として設計される。有利な方法では、導電性吸引装置は、異なるショア硬さを有する異なる材料で利用可能であり、それにより、対応する吸引装置を、広範囲の形状、サイズ、質量、材料及び/又は材料厚を有する各加工された部品に対して選択及び使用することができる。したがって、導電性真空吸引装置は、加工された部品との1つ又は複数のインターフェースを形成する。導電性真空吸引装置は、円形及び楕円形の設計で設計することができる。円形導電性真空吸引装置は、平坦なワークピースを取り扱うのに適している。楕円形の導電性真空吸引装置は、狭く、細長いワークピースに使用することができる。一実施形態では、導電性真空吸引装置は、フラット又はベローズ吸引装置として設計することができる。フラット吸引装置は、全高が低く、内部容積が小さいという利点を有する。小容積は、短いブローオフ時間を保証する。追加で、この設計のフラット吸引装置は、良好な固有の安定性を有し、高い位置精度を保証する。フラット吸引カップは、非常に動的なプロセスで使用することができる。1つ又は複数のベローズを有するベローズ吸引装置は、高さの差を補うことができるという利点を有する。ベローズはまた、把持ツールを有する把持システムがワークピース又は加工されたワークピースの部品に接触するときに減衰効果を与える。したがって、加工されたワークピースの敏感な部品をベローズ吸引装置で優しく把持することができる。さらなる実施形態では、導電性真空吸引装置は、ばねプランジャを有するフラット吸引装置として設計することができる。高さを有利に補うことができる。
一実施形態では、導電性把持ツールは、1つの真空吸引装置が導電性真空吸引装置として設計されている複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。
さらなる実施形態では、導電性把持ツールは、少なくとも2つの真空吸引装置が導電性真空吸引装置として設計されている複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。さらに、導電性真空吸引装置の機能は冗長に設計されている。
有利な実施形態では、導電性真空吸引装置は、真空吸引装置の持ち上げ高さによって加工された部品をワークピースから持ち上げる。持ち上げ高さは、真空が適用されたときに加工された部品がワークピースから持ち上げられるか又は把持される高さを表す。高さは、導電性真空吸引装置の吸引体積に対応し、具体的には、高さは、吸引ノズルまでの吸引材料の移動電位に対応する。導電性真空吸引装置は、加工された部品を把持してワークピースから外に移動させるために使用される。導電性真空吸引装置は部品を吸着しないが、周囲圧力(大気圧)が部品を導電性真空吸引装置に又は加工されるワークピースの一部に導電性真空吸着装置を押し付ける。このために、周囲の圧力(周囲圧力)は、導電性真空吸引装置と加工された部品との間の圧力よりも高くなければならない。この圧力差は、導電性真空吸引装置を真空発生器に接続することによって達成することができる。真空発生器は、導電性真空吸引装置と加工された部品との間の空気を吸引する。これにより、空気が抜かれる。導電性真空吸引装置と加工された部品の表面との間に接触が生じ、導電性真空吸引装置が周囲圧力に対してワークピース表面を密封するとすぐに、必要な負圧が生成される。導電性真空吸引装置の保持力は、圧力差に導電性真空吸引装置の有効吸引面積を乗算することによって得られる。保持力Fは、以下の式から得られる。
F=ΔpxA
ここで、パラメータΔpは周囲圧力とシステム圧力との差であり、パラメータAは有効吸引面積(真空にさらされる導電性真空吸引装置の有効面積)である。したがって、保持力Fは、圧力差及び面積に比例する。保持力Fが大きいほど、周囲圧力と導電性真空吸引装置内の圧力との差が大きくなるか、又は有効吸引面積が大きくなる。保持力Fは、圧力差及び面積のパラメータを変更することによって変化させることができる。有利には、持ち上げられる部品は、実際の持ち上げの前に加工されたワークピースとの接触についてチェックされ得る。この接触は、材料の接続、例えば部品と加工されたワークピースとの間の材料のウェブを表し、これは持ち上げ前に検出され、したがって持ち上げ中に部品が詰まる、又は引っ掛かるのを防ぎ、したがってワークピース全体が輸送ユニット上に移動されない。したがって、加工システム及び処理プロセス全体が故障しにくくなる。追加で、本発明は、把持ツールが加工されたワークピースの一部に接触するとすぐに、部品が依然として加工されたワークピース及び輸送ユニット(材料ウェブ)と接触しているかどうかをいつでも検出することができるので、部品をチェックするための処理時間が有利に短縮される。
有利な実施形態では、導電性把持ツールは、電圧源、特にDC電圧源に接続することができる。導電性把持ツールは、有利には導電性であり、抵抗を有し、その結果、回路が閉じられたときに導電性把持ツールの両端の電圧が低下する。この電圧降下を検出して測定することができる。
有利な実施形態では、電圧源は、0.1~24ボルトの範囲、特に8~12ボルトの範囲、好ましくは10ボルトの電圧を導電性把持ツールに提供する。有利には、0.1ボルト~24ボルトの範囲の安全に低減された電圧を、電圧源を介して導電性把持ツールに印加することができる。安全に低減された電圧は、好ましくは、アナログ入力に10ボルトが導電性把持ツールと並列に存在するように分圧器を介して低減される。ここで、安全に低減された電圧は、異なる電圧レベルの対応するタイプの保護分離に起因して電気システムに存在する電圧として理解されるべきである。分離された超低電圧(SELV)、電気的に安全な絶縁を伴う保護された超低電圧(PELV)、及び電気的に安全な絶縁を伴わない機能的な超低電圧(FELV)の間で区別される。
有利な実施形態では、把持システムは、アナログ電気信号を受信するように設計されたアナログ入力を有する。アナログ電気信号は、有利には、把持システムによって受信することができる。アナログ入力に電圧を印加することができ、その電圧値を有利に評価することができる。評価された電圧値は、電子ユニットを制御又は管理するために使用することができる。
有利な実施形態では、アナログ入力は、導電性把持ツールと並列に同じ電圧源に接続することができる。同じ電圧源を有するアナログ入力は、有利には導電性把持ツールに並列に接続される。したがって、アナログ入力において電圧源によって供給される電圧は、部品と加工されたワークピースとの間に電気接続がない限り、低下する。部品と加工されたワークピースとの間に導電性接続があり、導電性把持ツールが加工された部品を把持する場合、導電性把持ツールから部品を介して加工されたワークピースに電流が流れ、輸送ユニットに接続される。輸送ユニットは、これに対応する接地電位を有する。導電性把持ツール及びアナログ入力を共有電圧源に並列に接続することによって、アナログ入力における電圧降下を生成し、加工された部品の切断不良の場合に検出することができる。
有利な実施形態では、把持システムは、部品が加工されたワークピースへの電気接続を有するかどうかを検出するように設計された検出器ユニットを備える。有利には、部品が加工されたワークピースへの接続を依然として有するかどうかを判定することができ、その結果、持ち上げ中の輸送ユニット上のワークピース又はスクラップスケルトンの詰まり及び/又はずれが回避される。
さらなる有利な実施形態では、制御ユニットは、0ボルトの電位を有し、アナログ入力における電圧降下を検出するように設計された検出器ユニットを備える。本発明の目的のために、電圧降下は、以前に印加された電圧値から事象によって引き起こされるより低い電圧値への低減を意味すると理解される。検出器ユニットは、例えば、測定装置、特に電圧測定装置として設計することができ、それを介して電圧又は連続もしくは減少する電圧を判定することができる。電圧測定装置は、使用者、構成要素、又は電圧源に並列に接続される。電圧源で測定する際には、電流電圧値を測定する。この1つの使用者における電圧降下は、使用者において測定される。この電圧降下は、電圧源の総電圧からの部分電圧に対応する。測定対象の回路に影響を与えないためには、電圧測定装置の内部抵抗はできるだけ高抵抗である必要がある。無限に高い内部抵抗が理想的である。したがって、同じ電位に対する電圧降下を有利に判定及び評価することができる。有利な実施形態では、検出器ユニットは、制御ユニットのアナログ入力カードとして設計される。アナログ入力カードは、電圧降下の変化に対して異なる関数挙動/出力挙動を有するように、構成可能に設計することができる。
有利な実施形態では、加工された部品を有する加工されたワークピースは、加工システムの輸送ユニットに格納され、輸送ユニットは、検出器ユニットと同じ電位を有する。したがって、導電性把持ツールの両端間の電流の流れは、部品と加工されたワークピースとの間に導電性接続があり、導電性把持ツールが部品と接触しているときに有利に生じる。電圧降下は、アナログ入力を含む検出器ユニットの同じ電位によって検出することができる。
有利な実施形態では、検出器ユニットは、部品が加工されたワークピースへの電気接続を有する場合、アナログ入力における電圧降下を検出する。本発明の目的のために、電圧降下は、以前に印加された電圧値から事象によって引き起こされるより低い電圧値への低減を意味すると理解される。したがって、欠陥のある加工された部分を有利に検出することができる。事象は、例えば、部品と加工されたワークピースならびに輸送ユニットとの間の電気接続を表すことができる。
有利な実施形態では、少なくとも1つの把持ロボットは、把持ロボットがワークピースの各領域から除去される部品を除去することができるように、ブリッジ移動システム上に配置される。したがって、有利には、すべての部品を、短時間で構造化された方法で加工されたワークピースから除去することができる。把持ロボットは、把持アームの長さ及び結果として生じる範囲に従って配置される。
有利な実施形態では、2つの把持ロボットは、加工されたワークピースの各領域から除去される部品をまとめて除去することができるように、ブリッジ移動システム上に配置される。したがって、有利には、すべての部品を、短時間で構造化された方法で加工されたワークピースから除去することができる。把持ロボットは、把持アームの長さ及び結果として生じる範囲又は作業領域に従って配置される。有利には、2つの把持ロボットの使用は、それぞれのロボットの寸法、特に把持アームの寸法をより小さくすることを可能にし、加工されたワークピースの部品を除去するためのより短いサイクル時間も達成することができる。さらに、把持ロボットの総作業面積を一緒に増加させることができ、それにより、より大きな面積のワークピースを処理することができるか、又は加工されたワークピースの部品を除去することができる。
有利な実施形態では、除去システムは、第3の部品コンベヤシステムを備え、少なくとも1つの移動可能なコンベヤベルトは、輸送ユニットの長手方向軸の方向に輸送ユニットの他方の側に軸方向に配置される。除去システムの輸送ユニットは、空間的に、具体的には、第2の部品コンベヤシステムと第3の部品コンベヤシステムとの間の上面図に有利に配置される。第3の部品コンベヤシステムは、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第3の部品コンベヤシステムは、輸送される加工されたワークピースの部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。第3の部品コンベヤシステムは、第1の部品コンベヤシステムから加工されたワークピースの部品を有利に受け取り、対応する用途に応じて、それらを他のシステムに供給するか、又はそれらを輸送容器に輸送することができる。有利には、加工されたワークピースの部品は自動的に除去される。さらに、単純化された選別及び分離を有利に行うことができる。第3の部品コンベヤシステムの軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。少なくとも1つの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニットと通信し、制御ユニットから電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利な実施形態では、第3の部品コンベヤシステムのコンベヤベルトは、第1の方向及び第2の方向に移動することができる。これにより、それぞれの産業シナリオにおける除去システムの個々の設置及び使用、あるいはは生産関連及び/又は場所固有の要件への適合が可能になる。
有利な実施形態では、制御ユニットは、2つの把持ロボットが共有作業領域の事前定義可能な衝突ゾーンで衝突しないことを保証する、メモリユニットに格納された衝突回避アルゴリズムを使用する。把持システムの2つの把持ロボットの作業領域は、有利には、衝突回避アルゴリズムを介して監視される事前設定された共有衝突ゾーンを備える。把持システムの2つの把持ロボットのうちの一方が衝突ゾーン内にある場合、衝突回避アルゴリズムは、第1の把持ロボットが衝突ゾーン内にある間に他方のロボットを衝突ゾーン内に移動させることができないことを保証する。
有利な実施形態では、把持システムは、検出された切断計画に基づいて生成された除去計画に応答して制御ユニットによって生成される電子制御コマンドによって制御される。除去計画は、電子ファイルとして提供することができる。あるいは、除去計画は、データインターフェースを介して読み込むか、又は検出することもできる。有利には、制御ユニットは、切断計画から除去計画を生成するためにコンピュータプログラムを使用することができる。切断計画は、好ましくは、除去されることになる加工されたワークピースの部品の形状、サイズ、及び位置を含む。除去計画は、好ましくは、除去される加工されたワークピースの部品の形状及びサイズに応じて、加工されたワークピースの部品の位置及び使用される把持ツールに関する情報を含む。把持ツールは、除去計画に基づいて制御ユニットによって選択される。除去計画は、例えばXMLファイル形式で制御ユニットに提供することができる。除去計画は、好ましくは、制御ユニットから把持システムの第1及び第2の把持ロボットまでの構造化され周期的に最適化された仕様を含む。具体的には、除去計画は、加工されたワークピースの対応する部品を除去するために、把持システム又は把持ロボット及びツールに関する情報を含む。
有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム、第2の部品コンベヤシステム及び/又は第3の部品コンベヤシステムは、特に、第1の部品コンベヤシステム、第2の部品コンベヤシステム及び/又は第3の部品コンベヤシステムが動作する速度の制御及び/又は調整に関して、把持システムと同期して制御ユニットによって制御される。部品コンベヤシステムの動作パラメータは、除去計画に従って制御システムによって有利に構成及び適合させることができる。これにより、動作パラメータを除去される部品に適合させることができる。
有利な実施形態では、把持システムは、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に沿って移動可能であるように配置される。有利には、把持システムの少なくとも1つの把持ロボットは、ブリッジ移動システム上に移動可能又は変位可能に配置される。把持ロボットは、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に沿って移動することができ、その結果、把持アームの寸法をより小さくすると、除去される部品を加工されたワークピースのすべての領域から除去することができる。
有利な実施形態では、把持システム用のツールを交換するためのツール交換システムが、加工システムと輸送ユニットとの間の緩衝領域に配置される。一実施形態では、ツール交換システムは、輸送ユニットの長手方向軸内で移動又は変位することができる。一実施形態では、ツール交換システムは、ブリッジ移動システムに従って、又はブリッジ移動システムと共に、輸送ユニットの長手方向軸内で移動可能又は変位可能である。把持システムのツールは、モジュール式に交換可能である。したがって、多種多様な形状、サイズ、質量、材料及び/又は材料厚の加工された部品を、この目的のために設計された把持ツールで把持し輸送することができる。ツールは、ツール交換システムに格納され、除去計画に従って制御ユニットによって選択され得る。
さらなる態様によれば、本発明は、加工システムで加工された部品を除去するための方法であって、好ましくは、(光学的及び/又は端部位置センサなどによって)対応する信号を介して電子的に判定することができる、輸送ユニット上の部品を有する加工されたワークピースを検出するステップと、記録された切断計画に基づいて、加工された部品の除去計画を生成、読み取り、又は検出するステップと、加工された部品を次々にワークピースから除去し、ブリッジ移動システム上に配置された少なくとも第1の部品コンベヤシステム上に載置させることができるように、生成された又は読み取られた除去計画に従って加工された部品を除去するための制御コマンドを提供するステップとを有する方法を提供する。
本方法の有利な実施形態では、制御コマンドを提供することは、生成された除去計画に従って加工された部品を除去するための把持システムの制御コマンドを提供することを含み、輸送ユニットの長手方向軸に対して横方向にその中心長手方向軸と共に移動可能なブリッジ移動システム上に配置された把持システムが、加工された部品をワークピースから次々に除去し、これらをブリッジ移動システム上に配置された第1の部品コンベヤシステム上に載置させるように指示される。有利な方法では、把持システムは、ワークピースから加工された部品を、迅速かつ正確に繰り返し、把持して除去するために、又はそれらを第1の部品コンベヤシステム上に載置させるために作動させることができる。加工された部品を除去するのに必要な時間が短縮される。
本方法の有利な実施形態では、搬送方向及び/又は搬送速度は、第1の部品コンベヤシステムの除去計画の関数として設定することができる。有利な方法では、加工されたワークピースの部品に従って、特に部品の形状、サイズ及び位置に従って、最適化された除去及び/又は選別のために搬送方向及び搬送速度を調整することができる。
本発明によれば、第1の部品コンベヤシステムは、2つのコンベヤベルトを備え、その方向は反対である。有利には、第1の部品コンベヤシステム上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、輸送ユニットのそれぞれの側に配置された第2又は第3の部品コンベヤシステム及び/あるいは第1又は第2の輸送容器に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
本方法の有利な実施形態では、把持システムは、2つの把持ロボットを備え、2つの把持ロボットは、生成された制御コマンドで指示されて、それらに割り当てられた作業領域内の加工された部品を把持し、それによって事前定義可能な衝突ゾーン内で衝突回避アルゴリズムを適用する。衝突ゾーンは、有利には、第1のロボットが加工されたワークピースの部品を除去しているとき、又は衝突ゾーン内の除去される部品に向かって移動しているときに、第2のロボットを連れてくることができないゾーンとして定義される。したがって、把持システムの把持ロボット間の衝突が回避される。
本方法の有利な実施形態では、除去プロセス中にブリッジ移動システムを移動させ、第1の部品コンベヤシステムを移動させ、ワークピースが除去された後にブリッジ移動システムを休止位置に移動させるための制御コマンドが生成される。これにより、加工されたワークピースの部品の完全に自動的かつ周期的に最適化された除去が可能になる。
本発明はまた、コンピュータプログラムが電子デバイス上で実行されるときに、前述の方法請求項のいずれか1つによる方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムを提供する。コンピュータプログラムは、除去システムに上述の方法による命令を実行させるために、ダウンロードによって信号として提供することができるか、又はコンピュータ可読プログラムコードを含む携帯用デバイスのメモリユニットに格納することができる。コンピュータプログラム製品による本発明の実施は、本発明によって提案されるように、加工システムで加工されたワークピースから加工された部品が完全に切断されたかどうかを検出するために、既存の電子デバイス、例えばコンピュータ、ポータブルデバイスをソフトウェア更新によって容易に使用できるという利点を有する。
一実施形態では、コンピュータプログラムは、加工システムで加工されたワークピースの加工された部品が完全に切断されたかどうかを検出するための方法を実行するためのプログラムコードで設計される。この方法は、いくつかのステップを含む。第1のステップでは、部品を有する加工されたワークピースが、加工システムに属する輸送ユニット上で検出される。このステップは、加工システムによって提供される部品の切断情報、例えば切断計画を考慮に入れる。したがって、除去される部品の位置は既知である。さらなるステップでは、加工されたワークピースの部品が、把持システムの把持ツールを使用して持ち上げられる。本発明の一実施形態では、把持ツールは、導電性把持ツール、特に導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置を備える。本発明の目的のために、持ち上げることは、真空吸引装置のワークピースからの持ち上げ高さによって加工された部品を持ち上げることを意味すると理解されるべきである。一実施形態では、持ち上げ高さは、真空吸引装置の吸引体積に対応する。さらなるステップでは、加工された部品がワークピースへの電気接続を有する場合、把持システムのアナログ入力における電圧降下が検出される。次いで、導電性把持ツールが加工されたワークピースから部品を持ち上げると、アナログ入力における電圧降下を検出することができる。
コンピュータプログラムは、例えば、分離された方法ステップが第1のコンピューティングユニット上で実行され、他の方法ステップが第2のコンピューティングユニット上で実行されるように、分散システムとして分散方式で実行することができる。
上記の実施形態の開発は、必要に応じて互いに組み合わせることができる。本発明のさらなる可能な実施形態、開発及び実装形態はまた、明示的に言及されていない例示的な実施形態を参照して上述又は後述される本発明の特徴の組み合わせを含む。特に、当業者はまた、本発明のそれぞれの基本形態に対する改良又は追加として個々の態様を追加する。特に、システムクレームの特徴を方法クレームで使用することもできる。
図面の以下の詳細な説明では、その特徴及びさらなる利点を有する非限定的な例示的な実施形態が、図面を参照して説明される。
本発明による除去システムの可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による方法の可能な例示的な実施形態を示すフローチャート。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムの把持システムの可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムの把持システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
本発明による除去システムの把持システムのさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図。
添付の図面は、本発明の実施形態のさらなる理解を提供することを意図している。それらは実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理及び概念を説明するのに役立つ。他の実施形態及び言及された利点の多くは、図面から得られる。図面の要素は、必ずしも互いに対して縮尺通りに示されていない。
図面の図において、同じであり、同じ機能を有し、同じ効果を有する要素、特徴及び構成要素は、特に明記しない限り、同じ参照符号が付されている。
図1は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図1において、参照番号100は、本発明による除去システムを示す。除去システム100は、輸送ユニット110を備える。輸送ユニット110は、加工システム200で加工されたワークピース11(図7を参照)の中間貯蔵及び/又は輸送用に設計されている。加工されたワークピース11、例えば金属シートは、除去される部品10(図7を参照)を含む。輸送ユニット110は、好ましくは、2つの移動方向に移動することができる。第1の移動方向において、輸送ユニット110は、加工システム200、例えばレーザ切断システム内に移動し、加工システム200から外に移動することができる。第2の移動方向において、輸送ユニット110は、加工システム200の機械床の高さに対して垂直に下降及び上昇することができる。一実施形態では、輸送ユニット110は、輸送テーブルとして設計することができる。さらなる実施形態では、輸送ユニット110は、交換テーブルとして設計することができる。交換テーブルは、有利には、2つの別個の移動可能テーブルを備える。輸送ユニット110の好ましい実施形態では、交換テーブルは、油圧式昇降ユニットと、2つの平面、特に2つのガイド平面とを有する。これら2つのガイド平面は各々、2つの別個のテーブルのうちの1つを有する。2つのテーブルは別々に設計され、個別に移動することができるため、レーザ切断システムでは、ワークピース11を交換テーブルの第1のテーブル上で同時に加工することができ、交換テーブルの第2のテーブル上で既に加工されたワークピース11の部品を把持システム140によって除去することができる。
除去システム100は、ブリッジ移動システム120をさらに備える。ブリッジ移動システム120は、横方向にその中心長手方向軸121と共に、好ましくは輸送ユニット110の長手方向軸111に対して90°の角度で延在し、輸送ユニットの(方向に)長手方向軸111の軸方向に移動することができる。ブリッジ移動システム120は、少なくとも2つのフィードモータ、したがって共通の駆動シャフトを移動させる2つの別個の駆動トレインを備える電気機械移動システムである。電気モータ、例えば直流モータ、交流及び三相モータ、特にサーボモータをフィードモータとして使用することができる。別個のフィードモータは、制御ユニット150及びコンバータシステムの特別な関数を使用して角度同期方式で動作することができる。2つのフィードモータは、有利には、マスタースレーブ原理に従って互いに接続され、その結果、それぞれの位置は互いに同一であるか、又は1つのフィードモータのみが使用されたかのように挙動するように調整される。したがって、ブリッジ移動システム120の両側の間の機械的シャフト連結は、有利には必要ではない。各駆動トレインは、位置決め測定システムを有することが好ましく、実際の位置は、実際の位置をオフセットすることによって制御ユニットを介して決定することができる。ブリッジ移動システム120は、好ましくは、輸送ユニット110の両側のガイドシステム内の2つのガイドアーム(ブリッジピラー)を介して案内され、これによって輸送ユニットに接続される。代替的な実施形態では、ブリッジ移動システム120は、輸送ユニット110に隣接して両側に設置された追加のフレームを介して輸送ユニット110(図示せず)上を案内され移動することができる。ブリッジ移動システム120は、輸送ユニット110の長手方向軸111に沿って前後に移動することができる。
除去システム100は、ブリッジ移動システム120上に配置された第1の部品コンベヤシステム130を有する。部品コンベヤシステム130は、ブリッジ移動システム120の中心長手方向軸121に実質的に平行に延在する。第1の部品コンベヤシステム130は、好ましくは、ブリッジ移動システム120上、ブリッジ移動システム120の下、又はブリッジ移動システム120で走行する。一実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、好ましくは、把持システム140(図2を参照)の下を走行する。第1の部品コンベヤシステム130は、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130は、搬送される加工されたワークピース11の部品10に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する、少なくとも第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。コンベヤベルトは交換可能である。第1の部品コンベヤシステム130は、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は電子応答信号を提供する電気モータとして設計される。一実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルト131は、一方の移動方向に移動することができる。第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品10は、有利には、さらなる部品コンベヤシステム160、180(図示せず)又は輸送容器190(図5を参照)に搬送することができる。有利な実施形態では、軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、2つの移動方向に移動することができる。有利には、第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品10は、輸送ユニット110の両側に配置されたさらなる部品コンベヤシステム160、180(図4を参照)又は輸送ユニットの両側に配置された輸送容器190(図示せず)に輸送することができる。
有利な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130は、第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132を備え、それらの移動方向は互いに独立して制御することができ、好ましくは反対方向に移動する。一実施形態では、加工されたワークピース11の部品10は、第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び/又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132上に手動で載置及び除去され得る。有利には、加工されたワークピース11の部品10は、本発明の一実施形態による把持システム140(図2を参照)によって、第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132上に載置及び除去され得る。第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132は各々、それぞれの軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。それぞれの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利には、第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、第2の部品コンベヤシステム160又は第3の部品コンベヤシステム180及び/あるいは輸送ユニット110のそれぞれの側に配置された第1輸送容器190又は第2の輸送容器(図示せず)に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
除去システム100はまた、輸送ユニット110、ブリッジ移動システム120、及び第1の部品コンベヤシステム130と通信し、輸送ユニット110、ブリッジ移動システム120、及び部品コンベヤシステム130に制御コマンドを提供する制御ユニット150を備える。例えば、制御ユニット150は、除去計画の関数として、1つ又は複数のコンベヤベルトの搬送方向及び/又は搬送速度を設定するための制御コマンドを提供することができる。さらに、制御ユニット150は、本発明による方法を実行するように設計される。
一実施形態では、制御ユニット150は、除去システム100のための中央ユニット(例えば、産業用PC、PLC)として実装される。一実施形態では、制御ユニット150は、除去システム100のコントローラ上の追加のエンティティとしてインスタンス化され得る。一実施形態では、制御ユニットは、除去システムと通信する別のシステム上でホストされ得る。
制御ユニット150は、除去計画に従って、第1の部品コンベヤシステム130の搬送速度及び/又は搬送方向の設定のため、特に第1の部品コンベヤシステム130のコンベヤベルトの駆動のため制御信号を設定するように設計される。一実施形態では、制御ユニット150は、除去計画に従って、第1の部品コンベヤシステム130の搬送速度及び/又は搬送方向の設定のため、特に第1の部品コンベヤシステム130の図4に示す実施形態によるコンベヤベルト131、132の駆動のため制御信号を設定するように設計される。さらなる実施形態では、制御ユニット150は、除去計画に従って、第2の部品コンベヤシステム160及び/又は第3の部品コンベヤシステム180の搬送速度及び/又は搬送方向の設定のため、特にコンベヤベルト161(図示せず)及びコンベヤベルト181(図示せず)の駆動のため制御信号を設定するように設計される。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、第1のコンベヤシステム130、第2のコンベヤシステム160及び/又は第3のコンベヤシステム180のコンベヤベルトの位置、コンベヤ速度及び/又はコンベヤベルトの搬送方向に関する応答信号を受信又は処理し、それに対応して、受信した応答信号に基づいてさらに制御信号を提供するように設計される。検出された応答信号は、例えば、除去システム100に設置された動きセンサ、角度センサ、距離センサ、超音波センサ、光バリアなどによって提供することができる。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、ブリッジ移動システム120に制御信号を提供するように、特に、輸送ユニット110の長手方向軸111の軸方向にブリッジ移動システム120を移動させるためのブリッジ移動システム120のフィードモータの同期のための制御信号を提供するように設計されている。このようにして、フィードモータの同期運動が保証される。具体的には、制御ユニット150は、加工されたワークピース11(図7を参照)の部品10(図7を参照)の除去のための制御信号を設けられた輸送容器190、190i(図5を参照)に提供することができる。制御ユニット150は、加工されたワークピース11の部品10が除去計画に従って設けられた輸送容器190、190iに除去されるように、ブリッジ移動システム120に制御コマンドを提供することができる。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、ブリッジ移動システム120の位置、ブリッジ移動システム120の移動速度及び/又は移動方向に関する応答信号を受信して処理し、受信した応答信号に基づいて、それに応じてさらなる制御コマンドを提供するように設計される。
図2は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図2に示す本発明による除去システム100の例示的な実施形態は、図1に示す本発明による除去システム100の例示的な実施形態と同じ構成要素を含む。追加で、除去システム100は把持システム140を有する。把持システム140は、ブリッジ移動システム120上に配置され、加工されたワークピース11から部品10を除去し、それらを少なくとも第1の部品コンベヤシステム130上に載置させるように設計されている。一実施形態では、把持システム140は把持ロボット141を備える。把持システム140は、スカラロボット(選択的コンプライアンス組立ロボットアーム)として設計されることが好ましい。
代替的な実施形態では、把持システム140は、加工システム200と除去システム100との間の緩衝領域内の輸送ユニット110に対するその把持アームの有効領域に配置された少なくとも1つの多軸ロボット(図示せず)を備える。多軸ロボットは、例えば6軸ロボットとして設計することができる。一実施形態では、多軸ロボットとして設計された把持システム140を、除去システム100又は除去システム100の輸送ユニット110の両側に配置することができる。
代替的な実施形態では、把持システム140はデカルトロボットシステムとして設計することができる。デカルトロボットシステムは、線形駆動装置を備え、2軸又は3軸のデカルトロボットシステムとして設計することができる。
一実施形態では、制御ユニット150は、把持システム140上に局所的に、特に把持ロボット141、142(図示せず)上に局所的に実装することができる。一実施形態では、制御ユニット150は、把持ロボット(図示せず)の制御ユニット又はコントローラに実装することができ、及び/あるいはコントローラ上の追加のエンティティとしてインスタンス化することができる。具体的には、制御ユニット150は、除去システム100のための中央ユニットとして実装することができる。
さらなる実施形態では、制御ユニット150は、把持システム140、特に把持ロボット141及び把持ロボット142(図6を参照)に制御信号を提供し、把持システム140の位置(端部位置)、移動速度に関する把持システム140の応答信号、特に把持アーム及び/又は把持ツールに関するそれぞれの場合の把持ロボットに関する把持システム140の応答信号を受信又は処理し、対応する制御コマンドを提供するように設計されている。
図3は、本発明による方法の可能な例示的な実施形態を示すフローチャートを示す。
図示の例示的な実施形態では、方法1はいくつかのステップを含む。第1のステップS1では、部品10を有する加工されたワークピース11が輸送ユニット110上で検出される。本発明の好ましい実施形態では、このステップはコンピュータ実装される。ステップS1は、制御ユニット150によって提供される加工されたワークピース11の部品10の切断情報、例えば切断計画を考慮に入れる。したがって、除去される加工されたワークピース11の部品10の位置は既知である。追加で、除去される部品の他の関連するパラメータ(重量及び形状など)を計算して提供することができ、これらは制御コマンドの計算に考慮される。
さらにステップS2において、記録された切断計画に基づいて、部品10の除去計画が生成される。代替的な実施形態では、除去計画は、例えばXMLファイルとして提供することができ、制御ユニット150を介して読み込まれ得るか又は検出され得る。
さらにステップS3では、生成された除去計画に従って部品10を除去するため把持システム140に制御コマンドが提供され、その結果、1つの部品10が次々に加工されたワークピース11から除去され、ブリッジ移動システム120上に配置された少なくとも1つの第1の部品コンベヤシステム130上に載置される。加工された部品10は手動で除去することができ、操作員は、モニタ、ディスプレイなどの視覚出力ユニットを介して、及び/又はスピーカ、ヘッドセットなどの音響出力ユニットを介して制御コマンドを示される。視覚的及び/又は音響的出力ユニットは、どの加工された部品10が除去されるべきか、及び/又はどの加工された部品10が依然としてワークピース11への接続を有するかに関する情報を提供する。追加で、情報の提供には、除去のための選択順を含めることができる。
本発明による方法の一実施形態では、生成された除去計画による部品10を除去するための把持システム140に対する制御コマンドは、輸送ユニット110の長手方向軸111に対して横方向に延在し、中心長手方向軸121を有し、輸送ユニット110の長手方向軸111の軸方向に移動可能なブリッジ移動システム120上に配置され、加工されたワークピース11から部品10を次々に除去し、それをブリッジ移動システム120上に配置された第1の部品コンベヤシステム130上に載置させるように指示される、把持システム140によって提供される。
図4は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図4に示す除去システム100は、第1の部品コンベヤシステム130に加えて、第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180を備える。本発明による除去システム100の代替的な実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130(図示せず)に加えて、唯一の追加の部品コンベヤシステム160又は部品コンベヤシステム180を設けることができる。
第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、好ましくは、リボンコンベヤ又はベルトコンベヤとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、輸送される加工されたワークピース11の部品に対応する材料で作製されたコンベヤベルトを有する軸方向に移動可能なコンベヤベルトを備える。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、有利には、第1の部品コンベヤシステム130から加工されたワークピース11の部品10を受け取り、対応する用途に応じて、それらを他のシステムに供給するか、又はそれらを輸送容器190(図示せず)に輸送することができる。有利には、加工されたワークピース11の部品10は自動的に除去される。さらに、単純化された選別及び分離を有利に行うことができる。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180の軸方向に移動可能なコンベヤベルトは、軸方向に移動可能なコンベヤベルトを駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。少なくとも1つの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150(図1参照)と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利な実施形態では、第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180のコンベヤベルトは、第1の方向及び第2の方向に移動することができる。これにより、それぞれの産業シナリオにおける除去システム100の個々の設置及び使用、あるいは生産関連及び/又は場所固有の要件への適合が可能になる。
図4の本発明による除去システム100の実施形態による第1の部品コンベヤシステム130は、第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132を備え、これらの移動方向は互いに独立して制御することができ、好ましくは反対方向に移動する。有利には、加工されたワークピース11の部品10は、本発明による把持システム140によって、第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131又は第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132上に載置及び除去され得る。第1の部品コンベヤシステム130の第1の軸方向に移動可能なコンベヤベルト131及び第2の軸方向に移動可能なコンベヤベルト132は各々、それぞれの軸方向に移動可能なコンベヤベルト131、132を駆動するための少なくとも1つの駆動ユニットを有する。それぞれの駆動ユニットは、好ましくは、制御ユニット150(図1参照)と通信し、制御ユニット150から電子制御コマンドを受信するか、又は応答信号を提供する電気モータとして設計される。有利には、第1の部品コンベヤシステム130上に載置された部品は、選別計画及び/又は除去計画に従って、第2の部品コンベヤシステム160又は第3の部品コンベヤシステム180及び/あるいは輸送ユニット110のそれぞれの側に配置された第1の輸送容器190(図5を参照)又は第2の輸送容器(図示せず)に輸送することができる。したがって、部品の単純化された選別及び分離を有利に達成することができる。
さらに、除去システム100は、加工システム200(図1参照)と輸送ユニット110との間の緩衝領域に配置された把持システム140用のツール143を交換するためのツール交換システム170を備える。ツール交換システム170は、輸送ユニット110の長手方向軸111内で移動可能であり、ブリッジ移動システム120と共に移動することができる。代替的な実施形態では、把持システム140がツール交換システム170を介してツール143を自動的に交換することができるように、ツール交換システム170を除去システム100に近接して配置することができる。ツール交換システム170は、ツール143が挿入され、把持システム140によって把持され得る個々のステーションを有することができる。
一実施形態では、ツール143は、除去計画に従って把持システム140によって選択することができる。除去計画は、加工システム200(図1参照)においてワークピース11から部品10を切断するのに用いられた切断計画に基づいて作成される。切断計画は、例えば、対応するツール143、特に把持ツール145(図示せず)を把持システム140によって選択することができることに基づいて、切断部品10の寸法、位置及び重量を格納する。切断計画の対応する情報は、例えば、ロボットコントローラにロードすることができるXMLファイル又は同等の形式で格納することができる。一実施形態では、ロボットコントローラは、制御ユニット150(図1参照)に具現化することができる。ロボットコントローラは、除去される部品10に関するXMLファイルに格納されている情報に従って、対応するツール143を選択する。制御ユニット150は、有利には、最適な除去計画を生成することができ、その結果、加工されたワークピース11のすべての部品10を、最小数のツール交換で対応する順序で除去することができる。
図5に示す除去システム100の実施形態の把持システム140は、ツール143が配置された把持アーム144を有する把持ロボット141を備える。ツール143は、好ましくは把持ツール145(図示せず)として設計される。把持ツール145は、少なくとも1つの導電性把持ツールを備える。有利な実施形態では、導電性把持ツールは、導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置として設計される。一実施形態では、導電性把持ツール145は、1つの真空吸引装置は導電性真空吸引装置として設計される複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。さらなる実施形態では、導電性把持ツール145は、少なくとも2つの真空吸引装置が導電性真空吸引装置として設計されている複数の真空吸引装置を有することができる。したがって、広範囲の異なる形状、サイズ、寸法、材料及び/又は材料厚を有する加工された部品を吸引(把持)することができる。さらに、導電性真空吸引装置の機能は冗長に設計されている。有利には、異なる組み合わせ及び数の導電性吸引装置を設置して把持ツール145を形成することができ、ツール交換システム170を介して把持システム140で利用可能にすることができる。
有利な実施形態では、把持ツール145は、導電性真空吸引装置を受け入れるための導電性材料を含み、それによって各導電性真空吸引装置は、各導電性真空吸引装置を電圧源148(図示せず)に別々に接続する必要なしに、それに応じて電気信号を提供することができる。
図5は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図5に示す除去システム100は、加工されたワークピース11(図示せず)の部品10を受け入れるための輸送容器190を備える。輸送容器190は、可搬式容器又は移動式容器として設計することができる。可搬式容器は、例えば、除去システム100のオペレータによって除去される容器である。移動式容器とは、例えば、自律的に他の位置に移動し、受け取った部品10を除去する容器である。代替的な実施形態では、移動式容器は、コントローラによって遠隔的に操縦又は制御することができる。
さらなる実施形態では、本発明による除去システム100は、第1の部品コンベヤシステム130を介して除去される部品10で充填された複数の輸送容器190iを有することができる。有利には、部品コンベヤシステム130は、ブリッジ移動システム120によって輸送ユニット110の長手方向軸111の軸方向に移動することができ、したがって部品10は、例えば選別計画に従って、それぞれの輸送容器190i内に輸送することができる。
一実施形態では、本発明による除去システム100は、輸送ユニット110の両側に多数の輸送容器190、190iを有することができる。代替的な実施形態では、本発明による除去システム100は、輸送ユニット110の一方の側に複数の輸送容器190、190iを有し、輸送ユニットの他方の側に第2の部品コンベヤシステム160(図示せず)を有することができる。
図6は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図6に示す除去システム100は、第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142を有する把持システム140を備える。有利な実施形態では、把持システム140は、その上に少なくとも1つのツール143が配置される少なくとも1つの把持アーム144を備える。さらなる有利な実施形態では、第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142は、少なくとも1つのツール143、具体的には把持ツール145を備える。把持システム140は、好ましくはスカラロボット(選択的コンプライアンス組立ロボットアーム)を備える。
代替的な実施形態では、把持システム140はデカルトロボットシステムとして設計することができる。デカルトロボットシステムは、線形駆動装置を備え、2軸又は3軸のデカルトロボットシステムとして設計することができる。
図6に示す除去システム100の実施形態によれば、把持システム140の第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142が共通の作業領域の事前設定された衝突ゾーンで衝突しないことを保証する衝突回避アルゴリズムが使用される。衝突回避アルゴリズムは、制御ユニット150のメモリユニット151(図6を参照)に格納され、制御ユニット150によって実行され得る。制御ユニット150は、除去システム100及び除去システム100の対応する構成要素と通信リンクを介して通信する。通信リンクは、有線及び/又は無線通信リンクを含むことができる。例えば、有線通信接続は、イーサネット、光ファイバ、例えばRS232、RS485などのシリアル接続タイプを含むことができる。
事前設定された衝突ゾーンは、第1の把持ロボット141及び第2の把持ロボット142が、把持アームの寸法によって同時に係合又は進入することができる領域を表す。このことにつき、第1の把持ロボット141と第2の把持ロボット142とは、現在の位置データを交換する。例えば、第1の把持ロボット141は、部品10を除去するために、第1の把持ロボット141が衝突ゾーンに配置されているという情報を第2の把持ロボット142に送信することができる。第2の把持ロボット142が除去計画に基づいて衝突ゾーンにある部品10を除去するための制御コマンドを受信した場合、この制御コマンドは、例えば、衝突ゾーンが再び解放されるか、部品が除去されて別の部品が続く順で先送りされるまで保留される。
代替的な実施形態では、例えば、第1の把持ロボット141は、制御コマンドに基づいて、第1の把持ロボットが衝突ゾーンに入ることを望む場合、第2の把持ロボット142の承認を能動的に要求する。第2の把持ロボット142が、例えば衝突ゾーンにないことを能動的に承認した場合にのみ、第1の把持ロボット141は衝突ゾーンに入ることができる。このとき、第1の把持ロボット141は衝突ゾーンへの進入を遮断する。
除去システム100は、第1のコンベヤベルト131及び第2のコンベヤベルト132を有する第1の部品コンベヤシステムを備える。有利には、第2の把持ロボット142は、第3の部品コンベヤシステム180又は代替的に輸送容器190、190i(図示せず)に除去される除去された部品10を第1のコンベヤベルト131上に載置させることができる。追加で、第1の把持ロボット141は、第2の部品コンベヤシステム160又は代替的に輸送容器190、190i(図示せず)に除去される除去された部品10を第2のコンベヤベルト132上に載置させることができる。
図7は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図7に示す除去システム100は、輸送ユニット120と、ブリッジ移動システム120と、ブリッジ移動システム120上に配置された第1の部品コンベヤシステム130と、第2の部品コンベヤシステム160と、第3の部品コンベヤシステム180とを備える。図7に示す実施形態では、第1の部品コンベヤシステム130は、第1のコンベヤベルト131及び第2のコンベヤベルト132を備える。代替的な実施形態では、第1の部品コンベヤシステムは、コンベヤベルトを備えることができる。第1の部品コンベヤシステム130、第2の部品コンベヤシステム160、及び第3の部品コンベヤシステム180は、除去システム100の制御ユニット150と通信する。制御ユニット150は、コンベヤベルトの速度及び搬送方向を指示するための制御コマンドを提供することができる。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、モジュール式設計を有することができ、輸送ユニット110の両側に配置することができる。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、車輪で変位可能に配置することができる。これは、有利には、輸送ユニット110への良好なアクセス性を可能にする。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180の電気接続又は通信接続は、例えばプラグ接続などの分離可能な電気接続又は通信接続として設計される。第2の部品コンベヤシステム160及び第3の部品コンベヤシステム180は、第1の部品コンベヤシステム130のコンベヤベルト131、132上に予め配置されたワークピース11の加工された部品10を、設けられた輸送容器190、又は後続のプロセス、例えば選別プロセスに搬送する。
除去システム100は、把持システム140を備える。把持システム140は、デルタロボットとして設計されている。把持システム140は、ブリッジ移動システム120上に配置され、特にデルタロボットは、ブリッジ移動システム120上に設置される。デルタロボットは、ロッド動力学を有する平行アームロボットとして設計されている。デルタロボットは、ユニバーサルジョイントを介してデルタロボットの基部に連結された少なくとも3本のアームを有する。デルタロボットは、有利には、加工された部品10をワークピース11から迅速に除去し、それらを第1の部品コンベヤシステム130及び2つのコンベヤベルト130、131でブリッジ移動システム120上に載置させることができる軽量ロボットである。
デルタロボットの軸は協働して閉鎖運動連鎖を形成する。デルタロボットの基部は、移動アームの上方に取り付けられている。具体的には、アームは基部に吊り下げられている。アームの端部は、ツール143(図示せず)が受け入れられるプラットフォームに連結される。デルタロボットの駆動装置は、基部に設置され、アームを駆動する。駆動装置として、例えば、線形又は回転駆動装置を用いることができる。次いで、プラットフォームは、X、Y、及びZの横断経路内を移動する。一実施形態では、デルタロボットは、回転運動を実行するように設計される。有利には、加工された部品10の除去は、デルタロボットによって高精度で実行することができる。追加で、アームの質量が低い(基部で駆動する)ことは、慣性がほとんどないことを意味し、高速及び加速を達成することを可能にする。
図8は、本発明による除去システム100の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図8に示される除去システム100は、図7に示される例示的な実施形態と同様の構成要素を備える。図8の例示的な実施形態の把持システム140は、第2の部品コンベヤシステム160の側の輸送ユニット110の側面に配置されたロボットハンドリングユニットとして設計されている。さらなる実施形態では、さらなるロボットハンドリングユニットを、第3の部品コンベヤシステム180の側面に配置することができる。ロボットハンドリングユニットは、スカラロボットとして設計することができ、しっかりと位置決めされ得る。加工された部品10は、しっかりと位置決めされたスカラロボットによってワークピース11から除去され、その後ろに配置された部品コンベヤシステム160、180に載置させることができる。加工された部品は、輸送容器190又は連結プロセスに輸送することができる。
さらなる実施形態では、例えばスカラロボットなどのさらなる把持システム140を、加工された部品10をワークピース11から除去し、それらを第1の部品コンベヤシステムに輸送することができるブリッジ移動システム120に設置することができる。
図9は、本発明による除去システム100の把持システム140の可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図9では、参照番号140は把持システムである。把持システム140は、ワークピース11の加工された部品10(図10及び図11を参照)を把持し、それを例えば第1の部品コンベヤシステム130(図1を参照)に輸送して載置させるように設計されている。ワークピース11、例えば金属シートは、加工システム200で加工される。一実施形態では、加工システム200は、例えば輪郭などの加工された部品10が、ワークピース11から切断されるレーザ切断システムを含む。ワークピース11は、加工システム200によって加工することができる、加工システム200に対応する異なる外形寸法を有する異なるシート厚及び/又はシート領域内容を含むことができる。ワークピース11から輪郭又は複数の輪郭を切断することができる。
ワークピース11は、加工のため輸送ユニット110上に載置される。輸送ユニット110は、ワークピース11の加工のために加工システム200内に移動することができ、輸送ユニット110によって加工された部品10の除去のため加工システム200から外に移動することができる。一実施形態では、輸送ユニット110は、2つのテーブルを備える交換テーブルとして設計される。2つのテーブルは、2つのガイド面内に配置されている。これにより、加工システム200内でワークピース11を同時に加工することができ、把持システム140によって以前加工された値11の部品10をアンロードすることができる。この場合、変更テーブル110のテーブルは、加工システム200の外部で交換される。
把持システム140は、把持ロボット141、特にスカラロボットとして設計することができる。一実施形態では、把持システム140は把持アーム144を有する。有利な実施形態では、把持システム140は、複数の軸方向に制御可能な軸を有する少なくとも1つの把持アーム144を有する。把持システム140の可動性、精度、及び範囲は、異なる軸によって増加させることができる。
把持システム140は、ツール143、特に加工された部品10をワークピース11から持ち上げるための把持ツール145を有する。把持ツール145は、把持システム140の把持アーム144上に配置される。有利な実施形態では、把持ツール145は、モジュール式の交換可能な把持ツール145として設計される。
把持システム140は、通信リンクを介して制御ユニット150と通信する。一実施形態では、制御ユニット150は検出器ユニット146を有する。一実施形態では、検出器ユニット146は、下降する電圧を判定することができる電圧測定装置として設計することができる。一実施形態では、検出器ユニット146はまた、アナログ入力147における電圧降下を評価するためにアナログ入力147に接続されたアナログ入力カード(図示せず)を有する。アナログ入力147は、アナログ電気信号、具体的にはDC電圧信号を受信するように設計されている。アナログ電気信号は、アナログ入力カードによって評価され、AD変換器によってアナログ入力カードに組み込まれたアナログ-デジタル変換によって制御に使用可能なデジタル信号に変換することができる。この使用可能なデジタル信号は、加工システム200を制御するため、及び/又は加工システム200のオペレータに表示するため値に従って使用することができる。一実施形態では、アナログ入力147及び検出器ユニット146は、把持ロボットとして設計された把持システム140に組み込まれ、制御ユニット150は、通信リンクを介して除去システム100の把持システム140と通信する外部構成要素である。これは、特に導電性把持ツール145とアナログ入力147又は検出器ユニット146との間の接続線における電圧損失を最小化又は制限することができるという利点を有する。長すぎる線は、接続線における電圧降下の増加をもたらし、アナログ入力147における電圧降下の検出を改ざんし、測定誤差をもたらす可能性がある。制御ユニット150は、把持システム140上に局所的に実装されることが好ましい。一実施形態では、制御ユニット150は、把持システム140の制御ユニット又はコントローラに実装することができ、及び/あるいは把持システム140のコントローラ上の追加のエンティティとしてインスタンス化することができる。具体的には、制御ユニット150は、除去システム100のための中央ユニットとして実装することができる。
追加で、把持システム140は、電圧源148を介する、特にDC電圧源を介する電圧供給を有する。電圧源148は、0.1ボルト~20ボルトの電圧範囲、特に8ボルト~12ボルトの範囲、好ましくは10ボルトの電圧を提供することができる。10ボルトより高い電圧を有する実施形態では、10ボルトの電圧は分圧器を介して提供することができる。電圧源148は、導電性把持ツール145に接続されている。電圧源148はまた、導電性把持ツール145に並列にアナログ入力147へ接続される。10ボルトのDC電圧が、好ましくは、導電性把持ツール145及びアナログ入力147の両方に印加される。
一実施形態では、検出器ユニット146及び輸送ユニット110は、同じ接地電位を有する。加工された部品10が材料ウェブ(切断不良の場合には残留材料)を介して電気接続12(図10を参照)を有する場合、導電性把持ツール145が加工された部品10を吸引体積のレベルより上に持ち上げたときに、ワークピース11を介した輸送ユニット110の接地電位も加工された部品10に存在する。これは、アナログ入力147における10ボルトの電圧降下をもたらし、これは有利な方法で評価することができ、持ち上げられる加工された部品10に関する情報、例えばワークピース11のどの加工された部品10が欠陥品であるかを提供する。
把持システム140は、ツール143を有する。一実施形態では、ツール143は、少なくとも1つの導電性把持ツール145を備える。導電性把持ツール145は、電流を伝導し、抵抗値を有する電気抵抗を有する材料から構成される。抵抗値は、導電性把持ツール145の材料及びサイズに依存する。
一実施形態では、把持システム140の導電性把持ツール145は、モジュール式に交換可能である。本発明の目的のために、モジュール式とは、持ち上げられる加工された部品10のサイズ及び重量、ならびに使用の種類及び使用領域に関する要件に従って、異なる把持ツールを交換できることを意味すると理解されるべきである。
導電性把持ツール145は、導電性吸引装置、好ましくは導電性真空吸引装置を備える。一実施形態では、導電性把持ツール145は、少なくとも1つの吸引装置又は複数の吸引装置と、1つの導電性吸引装置又は複数の導電性吸引装置とを備える。したがって、異なる要件を有する異なるように加工された部品10を有利に持ち上げることができる。導電性吸引装置及びアナログ入力147における電圧降下にも冗長性がある。これは、第2のアナログ入力147及び第2のアナログ入力カードがある場合に有利である。これは、電圧降下の測定及び評価の冗長な監視をもたらす。
図10は、本発明による除去システム100の把持システム140のさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図10は、導電性把持ツール145によって、好ましくは導電性真空吸引装置によって、加工された部品10をワークピース11から持ち上げる把持システム140を示す。導電性把持ツール145は、導電性真空吸引装置として設計されており、抵抗値を有する。導電性真空吸引装置の抵抗値を測定することができる。好ましくは10ボルトの電圧を、電圧源148(図9参照)を介して導電性真空吸引装置に印加することができる。電圧源148からの10ボルトの電圧は、アナログ入力147に並列に接続される。アナログ入力147は、電圧降下を検出するための検出器ユニット146への接続を有する。一実施形態では、検出器ユニット146は、アナログ入力カードを備える。輸送ユニット110及び検出器ユニット146は、接地電位を有する。導電性真空吸引装置が持ち上げ中にワークピース11と電気的に接触している加工された部品10を介して輸送ユニット110と接触すると、アナログ入力147の電圧は、例えば10ボルト~2ボルトの元々印加された電圧に降下する。図10に示すように、加工された部品10が導電性真空吸引装置によって吸引又は持ち上げられ、加工された部品10とワークピース11、したがって輸送ユニット110との間に接触がない場合、10ボルトは依然としてアナログ入力147に接続されており、測定可能かつ評価可能である。
図11は、本発明による除去システム100の把持システム140のさらに可能な例示的な実施形態を示すブロック図を示す。図11は、導電性把持ツール145、好ましくは導電性真空吸引装置によって加工された部品10をワークピース11から持ち上げる把持システム140を示す。電圧源148(図9を参照)によって、両端の電圧、好ましくは10ボルトを、導電性真空吸引装置として設計された導電性把持ツール145に印加することができる。電圧源148からの10ボルトの電圧は、アナログ入力147に並列に印加される。アナログ入力147は、電圧降下を検出するための検出器ユニット146への接続を有する。一実施形態では、検出器ユニット146は、アナログ入力カードを備える。輸送ユニット110及び検出器ユニット146は、接地電位を有する。導電性真空吸引装置が持ち上げ中にワークピース11と電気的に接触している加工された部品11を介して輸送ユニット110と接触すると、アナログ入力147の電圧は、例えば10ボルト~2ボルトの元々印加された電圧に低下する。図8に示すように、ここで加工された部品10が導電性真空吸引装置によって吸引又は持ち上げられ、加工された部品10とワークピース11、したがって輸送ユニット110との間に電気接点又は電気接続12がある場合、アナログ入力147に以前に存在していた10ボルト電圧は、例えば2ボルトの電圧値に降下する。この電圧降下は、検出器ユニット146で評価することができ、適切な対策を実施することができる。例えば、把持システム140及び/又は除去システム100は、故障メッセージ又は警告を発し、どの加工された部品10がワークピース11への電気接続12を有するかを示すことができる。
有利な実施形態では、アナログ入力147は構成可能に設計される。有利な方法では、アナログ入力147は、導電率値に起因して加工されるワークピース11の材料から生じ得る電圧降下の値を変更するように構成することができる。例えば、銅は鋼よりも良好な導電率を有し、銅を鋼よりも良好な導体にする。これに関して、銅の10ボルト出力電圧の電圧降下は、鋼の電圧降下よりも高い。より高い電圧降下は、構成可能なアナログ入力147によって予め設定することができ、それによって異なる種類の材料を本発明でチェックすることができる。
最後に、本発明の説明及び例示的な実施形態は、本発明の特定の物理的実現に関して限定するものとして理解されるべきではないことに留意されたい。本発明の個々の実施形態に関連して説明及び図示された特徴のすべては、それらの有利な効果を同時に実現するために、本発明による主題において異なる組み合わせで提供することができる。
本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲によって与えられ、明細書に示された又は図面に示された特徴によって限定されない。
1 方法
10 部品
11 ワークピース
12 電気接続
100 除去システム
110 輸送ユニット
111 輸送ユニットの長手方向軸
120 ブリッジ移動システム
121 ブリッジ移動システムの中心長手方向軸
130 第1の部品コンベヤシステム
131 コンベヤベルト
132 コンベヤベルト
140 把持システム
141 把持ロボット
142 把持ロボット
143 ツール
144 把持アーム
145 把持ツール
146 検出器ユニット
147 アナログ入力
148 電圧源
150 制御ユニット
151 メモリユニット
160 第2の部品コンベヤシステム
161 コンベヤベルト
170 ツール交換システム
180 第3の部品コンベヤシステム
181 コンベヤベルト
190 輸送容器
200 加工システム
S1-S3 プロセスステップ
第1の態様によれば、本発明は、加工システム内で加工された部品を除去するための除去システムを提供し、除去システムは、加工システムで加工されたワークピースの中間貯蔵及び/又は輸送用に使用される輸送ユニットを備え又は輸送システムに係合し、加工されたワークピースは、部品を備え、除去システムは、輸送ユニットの長手方向軸に対して横方向に延在し、中心長手方向軸を有し、輸送ユニットの長手方向軸の軸方向に移動することができるブリッジ移動システムと、ブリッジ移動システム上に配置され、ブリッジ移動システムの中心長手方向軸に実質的に平行に延在する少なくとも第1の部品コンベヤシステムを備える部品コンベヤシステムと、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムと通信し、輸送ユニット、ブリッジ移動システム、及び部品コンベヤシステムに制御コマンドを提供する制御ユニットとを備える。