JP2013132726A - ロボットの制御方法、及びロボット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロボットの制御方法は、被把持部材を把持する把持部を、被把持部材に接触させる接触工程と、接触工程における把持部の挙動を、把持部に設けられた慣性センサーで検出する検出工程と、検出工程における検出結果に応じた把持力で被把持部材を把持する把持工程と、を有する。ロボットは、被把持部材を把持する把持部と、把持部に設けられた慣性センサーと、把持部の把持力を制御する把持力制御部と、を備え、把持力制御部は、把持部を被把持部材に接触させた場合の把持部の挙動を慣性センサーで検出した結果に対応する把持力で、把持部に被把持部材を把持させる。
【選択図】図5
Description
テーブル記憶工程では、被把持部材の材質ごとに、固有周波数分析結果と基準把持力とを示すテーブルを記憶している。把持力決定工程においては、被把持部材に対応する固有周波数分析結果を特定し、さらに、テーブルによって、固有周波数分析結果に対応する基準把持力を特定することで、適切な把持力を決定する。したがって、把持力決定工程においては、テーブルによって、被把持部材の材質を特定することもできる。部材移動工程において、特定された材質に対応する部材配置位置に被把持部材を移動させることで、被把持部材の材質に対応した適切な移動先に、被把持部材を移動させることができる。
最初に、ロボット1について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、ロボットの概略構成を示す外観斜視図である。図1(a)は、ロボットの概略構成を示す外観斜視図であり、図1(b)は、ロボットの概略構成を示す側面図である。図2は、ロボットのハンド装置を示す側面図である。図2では、図1(b)において2点差線で囲んで示したA部を拡大して示している。
基台3は、X方向及びY方向によって規定されるXY平面に沿って延在している。XY平面に直交する方向は、Z方向として定められる。
支持台5は、基台3に据えられている。支持台5は、アーム装置7を支持している。
アーム装置7は、第1アーム21を回動させるための動力を発生させるモーター(図示省略)を有している。また、アーム装置7は、第2アーム23を回動させるための動力を発生させるモーター(図示省略)も有している。第2アーム23の関節部27側とは反対側の他端側には、ハンド装置9が設けられている。
ハンド装置9は、昇降装置33を介して第2アーム23に支持されている。
昇降装置33は、昇降軸31をZ方向に沿って昇降させることができる。昇降装置33は、昇降軸31を昇降させるための動力を発生させる動力源(図示省略)を有している。動力源からの動力は、昇降機構(図示省略)を介して昇降軸31に伝達される。これにより、昇降軸31は、Z方向に沿って昇降することができる。なお、本実施形態では、昇降軸31を駆動するための動力源としてモーターが採用されている。
昇降軸31のZ方向における下端側には、揺動装置35及び回動装置37を介してハンド部39が支持されている。
これにより、ロボット1では、一対の指部43でワークWを挟持することができる。ワークWを一対の指部43で挟持した状態でアーム装置7を駆動することによって、このワークWを搬送することができる。以下においては、一対の指部43がワークWを挟持するという動作を、ハンド部39がワークWを掴むと表現したり、ハンド部39がワークWを把持すると表現したりすることがある。ハンド部39及び一対の指部43が、把持部に相当する。ワークWが、被把持部材に相当する。
回動装置37は、ハンド部39と昇降軸31との間に介在しており、ハンド部39を、図1(b)及び図2に示す回動軸45を中心に回動させることができる。
なお、揺動装置35は、ハンド部39を揺動させるための動力を発生させるモーター(図示省略)を有している。また、回動装置37は、ハンド部39を回動させるための動力を発生させるモーター(図示省略)を有している。
撮像装置11は、撮像素子を有している。撮像装置11は、ハンド部39が掴むべきワークWを撮像する。ロボット1では、撮像装置11がワークWを撮像した結果に基づいて、ワークWの姿勢が認識される。なお、撮像素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)などの素子が採用され得る。
次に、ロボット1の電気的構成について、図3を参照して説明する。図3は、ロボットの電気的構成を示す電気構成ブロック図である。
図3に示すように、ロボット1は、上述したロボット1の各構成の動作を統括制御する制御部61を備えている。制御部61は、CPU(Central Processing Unit)63と、駆動制御部65と、記憶部67と、を有している。駆動制御部65及び記憶部67は、バス69を介してCPU63に接続されている。
また、ロボット1は、モーター71と、モーター73と、モーター75と、モーター77と、モーター79と、モーター81と、を有している。モーター71、モーター73、モーター75、モーター77、モーター79、及びモーター81は、それぞれ、入出力インターフェイス83とバス69とを介して制御部61に接続されている。
モーター73は、第2アーム23を回動させるための動力を発生させる。
モーター75は、昇降装置33の駆動源であって、昇降軸31を昇降させるための動力を発生させる。
モーター77は、揺動装置35の駆動源であって、ハンド部39を揺動させるための動力を発生させる。
モーター79は、回動装置37の駆動源であって、ハンド部39を回動させるための動力を発生させる。
モーター81は、一対の指部43を駆動するための動力を発生させる。
撮像装置11及び加速度センサー51も、それぞれ、入出力インターフェイス83とバス69とを介して制御部61に接続されている。
姿勢画像データ88aは、撮像装置11を用いて撮影した、ワークWのあらゆる姿勢を示す複数の画像の画像データで構成されている。姿勢画像データ記憶部88には、ワークWのあらゆる姿勢が、それぞれ画像データとして記されている。
ハンド姿勢情報89aは、ワークWを掴むときにハンド部39がとるべき姿勢に関する情報である。ハンド姿勢情報記憶部89には、ワークWのあらゆる姿勢に対応して、ハンド部39がとるべき姿勢が記憶されている。つまり、ハンド姿勢情報89aには、姿勢画像データ88aのそれぞれに対して、ハンド部39がワークWを掴むときにとるべき姿勢に関する情報が対応付けられている。
モーター制御部91は、CPU63からの指令に基づいて、モーター71と、モーター73と、モーター75と、モーター77と、モーター79と、モーター81とを、個別に制御する。
撮像制御部93は、CPU63からの指令に基づいて、撮像装置11を制御する。
センサー制御部95は、CPU63からの指令に基づいて、加速度センサー51を制御する。
次に、ロボット1を備えており、ロボット1を活用してワークWを搬送する搬送システム10について、図4を参照して説明する。図4は、ロボットを備える搬送システムの概略の構成を示す説明図である。搬送システム10は、コンベヤーによってワークWを輸送し、輸送されるワークWをコンベヤーから別の場所に搬送するシステムである。
図4に示すように、搬送システム10は、ロボット1と、コンベヤー101と、フィーダー103と、コンベヤー105と、を備えている。なお、図4では、構成をわかりやすく示すため、ロボット1の構成のうち揺動装置35、回動装置37、ハンド部39、及び撮像装置11が図示されている。
フィーダー103は、コンベヤー101にワークWを供給する装置である。フィーダー103は、複数のワークWを収容することができる収容部111と、収容部111に収容されているワークWを1つずつ排出する排出口112と、を有している。排出口112から排出されたワークWは、コンベヤー101の無端ベルト109上に供給される。フィーダー103からコンベヤー101に供給されたワークWは、無端ベルト109上に載置される。この状態で、無端ベルト109を回転駆動することによって、無端ベルト109上のワークWを、ローラー107a及びローラー107bが並ぶ方向である輸送方向Dに沿って、ローラー107aからローラー107bに至る輸送経路で輸送することができる。
コンベヤー105の無端ベルト119上には、コンベヤー101においてロボット1が掴めなかったワークWが供給される。無端ベルト119上に供給されたワークWは、フィーダー103の収容部111に戻される。つまり、コンベヤー101においてロボット1が掴めなかったワークWは、コンベヤー105を介してフィーダー103に回収される。
コンベヤー101の輸送経路において、撮像装置11が配置されている位置よりも下流側にハンド部39が位置している。
次に、搬送システム10を用いる搬送工程について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、搬送工程を示すフローチャートである。図6は、固有周波数分布の例を示す図である。
図5のステップS1では、把持力テーブル87aを、ロボット1に入力する。入力された把持力テーブル87aは、上述したように、テーブル記憶部87に記憶される。
上述したように、把持力テーブル87aは、ワークWの材質に対応させて、固有周波数分布と基準把持力とを示すテーブルである。固有周波数分布は、ワークWに指部43を接触させた際のハンド部39の振動を加速度センサー51で検出し、加速度センサー51の出力信号(振動信号)を周波数変換(フーリエ変換)し、周波数成分の大きさを求めたものである。図6(a)に示した固有周波数分布201は、材料Aで形成されているワークWに指部43を接触させた際のハンド部39の振動を加速度センサー51で検出して求めた周波数分布である。図6(b)に示した固有周波数分布202は、材料Bで形成されているワークWに指部43を接触させた際のハンド部39の振動を加速度センサー51で検出して求めた周波数分布である。把持力テーブル87aには、固有周波数分布201や固有周波数分布202などの固有周波数分布が、複数含まれている。
図6(a)及び図6(b)に示すように、固有周波数分布は、ワークWの材質によって異なり、材質に固有の分布となる。基準把持力は、ワークWの材質に対応させて設定された適切な把持力であって、把持力テーブル87aでは、固有周波数分布に対して、ワークWを把持する際の基準把持力が対応付けられている。
ここで、撮像制御部93は、CPU63からの指令に基づいて、撮像装置11にワークWを撮像させる。撮像装置11がワークWを撮像した撮像結果は、制御部61のCPU63に出力される。制御部61では、撮像装置11からの撮像結果に基づいて、ワークWの姿勢が認識される。
上述したように、記憶部67の姿勢画像データ記憶部88には、姿勢画像データ88aが記憶されている。姿勢画像データ88aは、ワークWのあらゆる姿勢を示す複数の画像データで構成されている。姿勢画像データ記憶部88には、ワークWのあらゆる姿勢が、それぞれ画像データとして記されている。
そして、CPU63は、撮像装置11からの撮像結果を複数の姿勢画像データ88aに照合し、複数の姿勢画像データ88aの中から撮像結果に最も近似する姿勢画像データ88aを抽出する。
モーター制御部91は、CPU63からの指令に基づいて、モーター71などを制御して、ハンド装置9の指部43をワークWに当接させる。ステップS3において、ハンド部39は、ワークWを掴むときにとるべき姿勢に制御されているため、ワークWに対して一定の方向から、指部43を当接させることができる。
センサー制御部95は、CPU63からの指令に基づいて、加速度センサー51に、指部43がワークWに当接させられる際のハンド部39の振動を検出させる。
加速度センサー51が振動を検出した振動信号は、制御部61のCPU63に出力される。
上述したように、記憶部67のテーブル記憶部87には、把持力テーブル87aが記憶されている。把持力テーブル87aは、ワークWの材質に対応させて、固有周波数分布と基準把持力とを示すテーブルである。CPU63は、ステップS5で求めた周波数分布を把持力テーブル87aに照合し、複数の固有周波数分布の中から、ステップS5で求めた周波数分布と許容誤差の範囲で一致する固有周波数分布を抽出する。把持力テーブル87aが、テーブルに相当する。
ステップS6とステップS7とが、把持力決定工程に相当する。ステップS6とステップS7におけるCPU63が、把持力決定部に相当する。
把持力の決定がなされていなかった場合(ステップS8でNO)には、ステップS2に戻り、ステップS2からステップS8を繰り返す。把持力の決定がなされていた場合(ステップS8でYES)には、ステップS9に進む。
CPU63は、モーター制御部91に、モーター81に対する駆動指令を出力する。モーター制御部91は、CPU63からの指令に基づいて、モーター81の駆動を制御して、一対の指部43にワークWを挟持させる。一対の指部43がワークWを挟持することによってワークWがハンド部39に把持される。このとき、CPU63は、ステップS7において決定された把持力で、指部43にワークWを挟持(把持)させる。ステップS9におけるCPU63が、把持力制御部に相当する。
CPU63は、モーター制御部91に、モーター71、モーター73、モーター75、モーター77、及びモーター79、に対する駆動指令を出力する。モーター制御部91は、CPU63からの指令に基づいて、モーター71、モーター73、モーター75、モーター77、及びモーター79の駆動を制御して、ワークWを把持したハンド部39を移動させ、ワークWを搬送先まで搬送する。搬送先において、CPU63は、モーター制御部91に、モーター81に対する駆動指令を出力する。モーター制御部91は、CPU63からの指令に基づいて、モーター81の駆動を制御して、一対の指部43にワークWの挟持を解除させる。
搬送先は、ワークWの材質によって規定することもできる。ワークWの材質が異なる場合、決定される把持力が異なるため、把持力に対応させて搬送先を指定することによって、ワークWの材質に応じた搬送先に、ワークWを搬送することができる。
ステップS10を実施して、搬送システム10による搬送工程を終了する。
(1)ロボット1は、撮像装置11を備えている。撮像装置11を用いてワークWを撮影することによって、ワークWの姿勢を検出することができる。
Claims (7)
- 被把持部材を把持する把持部を、前記被把持部材に接触させる接触工程と、
前記接触工程における前記把持部の挙動を、前記把持部に設けられた慣性センサーで検出する検出工程と、
前記検出工程における検出結果に応じた把持力で前記被把持部材を把持する把持工程と、を有する、
ことを特徴とするロボットの制御方法。 - 前記慣性センサーは加速度センサーであり、
前記検出工程では、前記把持部の加速度の変化を検出する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のロボットの制御方法。 - 前記被把持部材の材質ごとに、前記把持部を前記被把持部材に接触させた際の前記把持部の加速度の変化を周波数分析した固有周波数分析結果と、前記被把持部材に対する基準把持力と、を示すテーブルを記憶するテーブル記憶工程と、
前記把持部の加速度の変化を周波数分析した結果を前記テーブルに照合することによって、前記把持力を決定する把持力決定工程と、をさらに有する、
ことを特徴とする、請求項2に記載のロボットの制御方法。 - 前記把持力決定工程において、前記把持力を決定することができなかった場合には、前記把持工程の実施を中止する、
ことを特徴とする、請求項3に記載のロボットの制御方法。 - 前記把持部によって把持した前記被把持部材を部材配置位置に移動させる部材移動工程をさらに有し、
前記部材移動工程では、前記把持部の加速度の変化を周波数分析した結果を前記テーブルに照合することによって特定された材質に対応する前記部材配置位置に前記被把持部材を移動させる、
ことを特徴とする、請求項3又は4に記載のロボットの制御方法。 - 被把持部材を把持する把持部と、
前記把持部に設けられた慣性センサーと、
前記把持部の把持力を制御する把持力制御部と、を備え、
前記把持力制御部は、前記把持部を前記被把持部材に接触させた場合の前記把持部の挙動を前記慣性センサーで検出した結果に対応する把持力で、前記把持部に前記被把持部材を把持させる、
ことを特徴とするロボット。 - 前記被把持部材の材質ごとに、前記把持部を前記被把持部材に接触させた際の前記把持部の加速度の変化を周波数分析した固有周波数分析結果と、前記被把持部材に対する基準把持力と、を示すテーブルを記憶するテーブル記憶部と、をさらに備え、
前記制御部は、
前記慣性センサーで検出した検出結果を周波数分析する周波数分析部と、
前記周波数分析部が求めた周波数分析結果を、前記記憶部に記憶された前記テーブルに照合することによって、前記把持力を決定する把持力決定部と、を備える、
ことを特徴とする、請求項6に記載のロボット。
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