JP2010264559A - ロボットの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの状態に応じてロボットの挙動を精度良く制御する方法を提供する。
【解決手段】ワークを移動するロボットの制御方法にかかわる。手部にワークを把持させてロボットを駆動するときの手部の挙動を検出し、複数種類のワークを移動するときのロボットの挙動に関する情報を記憶する学習工程と、ワークの属性を検出する属性検出工程と、ワークの属性と挙動の情報とを用いてロボットの制御条件を設定する制御条件設定工程と、ロボットがワークを移動する移動工程と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロボットの制御方法にかかわり、特に、ワークを移動するロボットの挙動を制御する方法に関するものである。
ワークの移動及び組立作業にロボットが広く活用されている。ロボットの制御方法が特許文献1に開示されている。それによると、ロボットのコントローラーにはロボットを駆動する手順を示したプログラムが記憶されている。さらに、ホストコンピューターには複数種類のワークの位置データが記憶されていた。そして、コントローラーは操作するワークの種類に応じた位置データを入力する。そして、コントローラーはプログラムと位置データとを用いてロボットを駆動していた。
特開平11−53020号公報
ロボットがワークを把持して移動するとき、ロボットはワークの影響を受けることがある。例えば、ワークの重量が大きいときには、ワークの慣性力が大きくなる。そして、ロボットがワークを把持して所定の速度で移動するとき、ワークの重量に対応した加速度が必要となる。さらに、ワークを把持した把持部を所定の場所に停止させるとき、ワークの重量に対応した加速度を加えて停止させる必要がある。そして、複数のロボットが共有領域にて動作するとき、所定の位置に所定のタイミングにて停止しない場合には、ロボット同士が衝突する恐れがある。
さらに、容器内に移動する物が入ったワークを操作するとき、ワークの移動によりワークの重心位置が変動する。そして、ワークの重心位置が変動することにより、ロボットの把持部の軌跡が変動する。ロボットの把持部やアーム等の可動部が予定した道筋とずれるとき、ロボットと障害物等とが干渉する恐れがある。そして、ワークの状態に応じてロボットの挙動を精度良く制御する方法が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例にかかるロボットの制御方法は、ワークを移動させるロボットの制御方法であって、前記ワークの属性を検出する属性検出工程と、前記ワークの属性と記憶部に記憶された挙動情報とに基づいて制御条件を設定する制御条件設定工程と、前記制御条件設定工程において設定された前記制御条件に基づいて前記ワークを移動させる移動工程と、を有することを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、属性検出工程では、ワークの属性を検出する。制御条件設定工程では、ワークの属性と挙動情報とを用いて把持部の制御条件を設定する。そして、移動工程では、設定した制御条件にて把持部がワークを移動する。
ワークの重量や柔らかさ等の属性により把持部の挙動が変わることがある。例えば、移動する物が入っている容器がワークであるとき、ワークを移動するときにワークの重心が移動する。可動部はワークの重心移動の影響を受けて、挙動が変わる。この場合にもワークの属性に適した制御をすることにより把持部の挙動を計画した挙動に近づけることができる。
[適用例2]
本適用例にかかるロボットの制御方法は、ワークを移動させるロボットの制御方法であって、前記ワークの属性を検出する属性検出工程と、前記ワークの属性と記憶部に記憶された挙動情報とに基づいて前記ワークを移動するか否かを判断する移動判断工程と、前記移動判断工程において前記ワークを移動する判断をしたとき、前記ワークを移動させる移動工程と、を有することを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、属性検出工程にてワークの属性を検出する。移動判断工程では、ワークの属性と挙動の情報とを用いてワークを移動するか否かを判断する。そして、計画どおりにワークを移動できると判断するときには、移動工程において、可動部がワークを移動する。
移動判断工程では、ワークの属性に対応する把持部の軌道や移動のタイミングを推定できる。従って、可動部が移動するときに計画どおりにワークを移動できるか否かを品質良く判断することができる。
[適用例3]
上記適用例にかかるロボットの制御方法において、前記ワークを把持する把持部に負荷が加えられた状態で前記把持部が駆動されるときの前記把持部の挙動を検出し、前記負荷に対する前記挙動情報を記憶する学習工程を有することを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、把持部に負荷を加えて駆動するときの把持部の挙動を検出して記憶している。従って、把持部を制御するときには把持部の挙動を品質良く推測することができる。
[適用例4]
上記適用例にかかるロボットの制御方法において、前記学習工程における前記挙動情報には前記把持部が所定の区間を移動するときの経過時間を含むことを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、挙動情報を用いることにより、把持部がワークを所定区の区間を移動するのにかかる時間を精度良く推定することができる。
[適用例5]
上記適用例にかかるロボットの制御方法において、前記学習工程における前記挙動の前記情報には前記把持部が移動する軌跡を含むことを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、挙動の情報を用いることにより、可動部がワークを移動するときの軌道の分散を精度良く推定することができる。
[適用例6]
上記適用例にかかるロボットの制御方法において、前記属性検出工程において検出した前記ワークの属性が、記憶された前記挙動情報にあるか否かを判断する属性判断工程を有し、前記ワークの属性が前記挙動情報にないときには、前記学習工程を行って前記ワークと対応する負荷における前記挙動の前記情報を記憶することを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、ワークの挙動を推定できないときには、学習工程にて可動部の挙動を検出する。従って、挙動情報がないワークに対しても把持部の挙動を推定することができる。
[適用例7]
上記適用例にかかるロボットの制御方法において、前記学習工程では、前記把持部に前記負荷を加えて前記把持部を移動させて前記把持部の挙動を検出することを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、把持部を移動させて挙動を検出している。コンピューターにてシミュレーションすることにより把持部の挙動を検出する方法がある。負荷の挙動が複雑になる場合には、コンピューターにてシミュレーションを行うのに演算するプロセスが膨大になる。従って、高速処理が可能なコンピューターが必要となる。この方法に比べて、把持部を移動させて挙動を検出する方が簡便に可動部の挙動を検出することができる。
[適用例8]
上記適用例にかかるロボットの制御方法において、前記記憶部には予め前記ワークの属性と、前記属性に対応する前記挙動情報が記憶されていることを特徴とする。
このロボットの制御方法によれば、ワークの属性とワーク属性に対応する挙動情報とが記憶されている。従って、属性に対応する挙動情報を容易に検索することができる。
分類装置の構成を示す概略斜視図。 分類装置の電気制御ブロック図。 ワークの分類作業を示すフローチャート。 ワークの分類作業におけるロボット制御方法を説明するための模式図。 ワークの分類作業におけるロボット制御方法を説明するための模式図。 ワークの分類作業におけるロボット制御方法を説明するための模式図。
以下、実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本実施形態におけるロボットを用いた分類装置と特徴的なロボット制御方法を用いてワークを分類する方法とについて図1〜図6に従って説明する。
(分類装置)
図1は、分類装置の構成を示す概略斜視図である。図1に示すように、分類装置1は主に供給装置2、撮像セット3、第1ロボット4、第2ロボット5、搬送装置6及び制御装置7から構成されている。そして、分類装置1は複数種類の負荷としてのワーク8を種類毎に分類する機能を備えている。
供給装置2はワーク8を供給する装置である。ワーク8の形状や材質は特に限定されない。第1ロボット4及び第2ロボット5が把持可能であれば良い。本実施形態では、例えば、第1ワーク8a〜第5ワーク8eの5種類のワーク8を分類する場合の例の説明をする。各ワーク8は形状、硬さ、が異なっている。そして、ワーク8の内部は空洞になっている。第1ワーク8a及び第2ワーク8bの内部には液体が配置され、第3ワーク8c及び第4ワーク8dは内部には顆粒が配置されている。第5ワーク8eの内部には球状の固体が配置されている。従って、各ワーク8を移動するとき、各ワーク8の重心位置が変動するようになっている。
供給装置2は1方向に長く形成された基台9を備えている。基台9の長手方向をX方向とする。そして、水平面上において、X方向と直交する方向をY方向とする。鉛直方向をZ方向とする。基台9のY方向の両側には一対の側板10が配置されている。
2つの側板10の間にはベルト11が配置されている。ベルト11は円筒状に形成されたシートからなり、ベルト11の内部には図示しない一対のプーリーが配置されている。そして、プーリーによりベルト11はX方向に所定の張力がかけられている。図中右下側の側板10において図中左側にはモーター12が配置され、モーター12の駆動軸はプーリーと接続されている。ベルト11の上面にはワーク8が載置されている。ワーク8は図示しない供給装置によりベルト11上に載置される。そして、モーター12を駆動して停止することにより、ベルト11を介してワーク8をX方向に移動させて所定の場所に停止させることができる。
供給装置2の図中右側には第1ロボット4が配置されている。本実施形態では第1ロボット4及び第2ロボット5に垂直多関節ロボットを採用したが、これに限らず、水平他関節型ロボットや直交ロボット等の各種ロボットを採用することができる。第1ロボット4には可動部としての回転テーブル4aを備えている。回転テーブル4a上には複数の可動部としてのアーム4bが関節4cを挟んで配置されている。そして、複数のアーム4bの先端には可動部及び把持部としての手部4dが配置されている。手部4dは直動機構を備え、直動機構には一対の可動部としての指部4eが配置されている。この直動機構を駆動することにより第1ロボット4は指部4eの間隔を変更する。そして、手部4dは指部4eの間にワーク8を挟んで把持することができる。第1ロボット4はワーク8を把持したまま回転テーブル4a及びアーム4bを移動することによりワーク8を移動することができる。
第1ロボット4の図中右上には中間台13を介して第2ロボット5が配置されている。中間台13はワーク8を第1ロボット4から第2ロボット5に渡すときに用いられる台である。第1ロボット4がワーク8を供給装置2から運んで、中間台13上に載置する。次に、第2ロボット5が中間台13上のワーク8を把持して移動する。
第2ロボット5は第1ロボット4と同様な装置である。第2ロボット5は可動部としての回転テーブル5aを備えている。回転テーブル5a上には複数の可動部としてのアーム5bが関節5cを挟んで配置されている。そして、複数のアーム5bの先端には可動部としての手部5dが配置されている。手部5dは直動機構を備え、直動機構には一対の可動部としての指部5eが配置されている。この直動機構を駆動することにより第2ロボット5は指部5eの間隔を変更する。そして、手部5dは指部5eの間にワーク8を挟んで把持することができる。
第2ロボット5の図中右上には搬送装置6が配置されている。搬送装置6は供給装置2と同様な機構を5個備えている。そして、X方向に移動するベルト11がY方向に5個配列されている。そして、ベルト11上に載置されたワーク8をX方向に移動する。
第2ロボット5がワーク8を中間台13上から搬送装置6のベルト11上に移動する。このとき、第2ロボット5は1つのベルト11上には1種類のワーク8のみ載置されるように分類する。従って、1つのベルト11は1種類のワーク8を移動するようになっている。そして、搬送装置6はワーク8を次工程に移動する。
第1ロボット4及び第2ロボット5の図中左上には撮像セット3が配置されている。撮像セット3は支持部14を備えている。そして、支持部14には第1撮像装置15、第2撮像装置16、第3撮像装置17が配置されている。第1撮像装置15は供給装置2のベルト11と対向する場所に位置している。そして、ベルト11上に載置されたワーク8を撮像する。第2撮像装置16は第1ロボット4と対向する場所に位置している。そして、第2撮像装置16は第1ロボット4の動作を撮影する。同様に、第3撮像装置17は第2ロボット5と対向する場所に位置している。そして、第3撮像装置17は第2ロボット5の動作を撮影する。
供給装置2の図中左上には制御装置7が配置されている。制御装置7は分類装置1を構成する各装置の動作を制御する装置である。
図2は、分類装置の電気制御ブロック図である。図2において、分類装置1の制御部としての制御装置7はプロセッサーとして各種の演算処理を行うCPU(中央処理装置)20と各種情報を記憶する記憶部としてのメモリー21とを有する。
第1ロボット駆動装置22、第2ロボット駆動装置23、第1撮像装置15、第2撮像装置16、第3撮像装置17は、入出力インターフェース24及びデータバス25を介してCPU20に接続されている。さらに、供給装置2、搬送装置6、入力装置26、表示装置27も入出力インターフェース24及びデータバス25を介してCPU20に接続されている。
第1ロボット駆動装置22は第1ロボット4と接続され、第1ロボット4を駆動する装置である。第1ロボット駆動装置22は、第1ロボット4の姿勢に関する情報をCPU20に出力する。そして、CPU20がワーク8の移動を指示するとき、ワーク8の把持及び移動を行う。
第2ロボット駆動装置23は第2ロボット5と接続され、第2ロボット5を駆動する装置である。第2ロボット駆動装置23は、第2ロボット5の姿勢に関する情報をCPU20に出力する。そして、CPU20がワーク8の移動を指示するとき、ワーク8の把持及び移動を行う。
第1撮像装置15は供給装置2上のワーク8を撮像する装置である。第2撮像装置16は第1ロボット4の動作を撮影する装置であり、第3撮像装置17は第2ロボット5の動作を撮影する装置である。各撮像装置はCPU20の指示する信号に従って撮像した後、撮像した画像のデータをメモリー21に出力する。
供給装置2はCPU20の指示によりベルト11を移動または停止する。そして、第1ロボット4の手部4dが到達可能な範囲に供給装置2はワーク8を供給する。搬送装置6はCPU20の指示により各ベルト11を移動または停止する。そして、第2ロボット5によって分類されたワーク8を次工程に移動する。
入力装置26はワーク8の属性に関する情報や第1ロボット4及び第2ロボット5の動作条件等の諸情報を入力する装置である。例えば、ワーク8の形状を示す座標を図示しない外部装置から受信し、入力する装置である。表示装置27はワーク8や第1ロボット4及び第2ロボット5に関するデータや作業状況を表示する装置である。表示装置27に表示される情報を基に入力装置26を用いて操作者が入力操作を行う。
メモリー21は、RAM、ROM等といった半導体メモリーや、ハードディスク、DVD−ROMといった外部記憶装置を含む概念である。機能的には、分類装置1における動作の制御手順が記述されたプログラムソフト28を記憶する記憶領域がメモリー21に設定される。さらに、ワーク8の形状や寸法等の情報であるワーク属性データ29を記憶するための記憶領域もメモリー21に設定される。さらに、第1ロボット4及び第2ロボット5を構成する要素の情報や、各種類のワーク8を移動するときに各アーム4b及びアーム5bを駆動する条件等の情報であるロボット関連データ30を記憶するための記憶領域もメモリー21に設定される。さらに、第1撮像装置15〜第3撮像装置17が撮像した画像のデータや画像処理後の画像のデータである画像データ31を記憶するための記憶領域もメモリー21に設定される。他にも、各種ワーク8を移動するときの第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動を示すロボット挙動データ32や、第1ロボット4及び第2ロボット5が動作するタイミングを示すロボットタイミングデータ33を記憶するための記憶領域もメモリー21に設定される。ロボット挙動データ32は各種ワーク8の属性に対応して記憶されている。さらに、CPU20のためのワークエリアやテンポラリーファイル等として機能する記憶領域やその他各種の記憶領域がメモリー21に設定される。
CPU20はメモリー21内に記憶されたプログラムソフト28に従って、ワーク8の位置及び種類を検出した後、ワーク8を分類するための制御を行うものである。具体的な機能実現部として、第1ロボット4及び第2ロボット5を駆動してワーク8を移動させるための制御を行うロボット制御部36を有する。他にも、第1撮像装置15が撮影する画像を用いてワークの属性を検出する属性検出部37を有する。属性検出部37は撮像した画像を用いてワーク8の種類を判別して、ワーク8の属性を検索する。他にも、ワーク位置演算部38は撮像した画像を用いてワーク8の位置を検出する。他にも、ワーク8の属性を元にロボットの制御条件を第1ロボット駆動装置22及び第2ロボット駆動装置23に設定する制御条件設定部39を有する。他にも、第1ロボット4と第2ロボット5とが干渉するか否かを演算する干渉演算部40を有する。さらに、ロボットに各種ワークを移動させて、各可動部が移動する軌跡や移動にかかる時間を検出し記憶する挙動学習部41を有する。他にも、第1ロボット4及び第2ロボット5の動作と連携して供給装置2及び搬送装置6の動作を制御する除給材制御部42等を有する。
(ロボット制御方法及びワークの分類方法)
次に、上述した分類装置1を用いてワークを分類する作業におけるロボット制御方法について図3〜図6にて説明する。図3は、ワークの分類作業を示すフローチャートである。図4〜図6は、ワークの分類作業におけるロボット制御方法を説明するための模式図である。
図3に示すフローチャートにおいて、ステップS1は、第1学習工程に相当する。ロボットが各種ワークを移動するときにロボットが動作する軌跡や移動にかかる時間のデータをロボット挙動データとして蓄積する工程である。ステップS2は供給工程に相当する。第1ロボットの手部が到達可能な場所に供給装置がワークを移動させる工程である。次にステップS3に移行する。ステップS3は、属性検出工程に相当する。第1撮像装置がワークを撮影し、属性検出部がワークの位置と種類を検出する工程である。次にステップS4に移行する。
ステップS4は、属性判断工程に相当する。検出したワークの種類に対応するワーク属性データがメモリーに記憶されているかを判断する工程である。検出したワークの種類に対応する挙動の情報がないとき、ステップS5に移行する。検出したワークの種類に対応する挙動の情報があるとき、ステップS6に移行する。
ステップS5は、第2学習工程に相当する。この工程は、第1学習工程と同様にロボットが各種ワークを移動するときにロボットが動作する軌跡や移動にかかる時間のデータをワーク属性データとして蓄積する工程である。次にステップS10に移行する。ステップS6は、制御条件設定工程に相当する。この工程は、移動するワークに適したロボットの制御条件を設定する工程である。次にステップS7に移行する。ステップS7は、移動判断工程に相当する。第1ロボット及び第2ロボットがワークを正常に移動できるかを検証する工程である。ワークを正常に移動できると判断するとき、次にステップS9に移行する。ワークを正常に移動できないと判断するとき、ステップS8に移行する。ステップS8は、制御追加工程に相当し、ロボットの動作を一時停止する制御を追加する工程である。次にステップS9に移行する。
ステップS9は、移動工程に相当し、ワークを供給装置から搬送装置へ移動する工程である。次にステップS10に移行する。ステップS10は終了判断工程に相当し、ワークを分類する作業を継続するか終了するかを判断する工程である。作業を継続するとき、ステップS2に移行する。作業を終了するとき、ワークの分類作業を終了する。
次に、図4〜図6を用いて、図3に示したステップと対応させて、ワークの分類作業におけるロボット制御方法を詳細に説明する。図4(a)〜図5(b)は、ステップS1の第1学習工程に対応する図である。図4(a)に示すように、ステップS1において、除給材制御部42がベルト11を駆動することにより、第1ロボット4の手部4dの移動範囲内にワーク8を移動させる。そして、ロボット制御部36が第1ロボット4を駆動して、手部4dにワーク8を把持させる。次に、ロボット制御部36は第1ロボット4の各可動部を駆動する条件を設定する。そして、ロボット制御部36はワーク8をベルト11上から中間台13上に移動させる。続いて、ロボット制御部36はワーク8を中間台13上からベルト11上に移動させる。そして、ロボット制御部36はワーク8をベルト11上と中間台13上との間を反復して移動させる。反復移動する回数は特に限定されないが、本実施形態では、例えば、20回実施している。
挙動学習部41は第2撮像装置16を駆動して第1ロボット4の動作を撮影する。そして、挙動学習部41は手部4d及びワーク8が移動する軌跡45を演算する。さらに、ワーク8をベルト11上から中間台13上に移動するのにかかる時間を計測する。
次に、ロボット制御部36は第1ロボット4の各可動部を駆動する条件を所定の回数変更する。そして、変更した駆動条件にてロボット制御部36は第1ロボット4を駆動して、ワーク8をベルト11上と中間台13上との間を反復して移動させる。各駆動条件において挙動学習部41は手部4d及びワーク8が移動する軌跡45を演算する。さらに、挙動学習部41はワーク8をベルト11上から中間台13上に移動するのにかかる時間を計測する。続いて、ロボット制御部36が第1ロボット4を駆動して、中間台13上にワーク8を載置させる。
図4(b)及び図4(c)は第1ロボット4がワーク8を移動するときの時間の経過に対する移動位置をしめすグラフである。縦軸は第1ロボット4の手部4dが位置する場所を示し、供給装置2と中間台13との場所が示してある。横軸は時間の経過を示し、時間は図中左から右へ推移する。
図4(b)において、移動推移線46は、第1ロボット4の手部4dが供給装置2から中間台13に移動するときの推移を示している。第1ロボット4は複数の可動部を駆動して手部4dを移動する。ワーク8は重心が移動し易いので、ワーク8の重心は変動する。従って、移動推移線46は複雑な曲線となる。ロボット制御部36はワーク8をベルト11上と中間台13上との間を複数回反復して移動させるので、移動推移線46も複数配置されている。第1ロボット4の手部4dが供給装置2から中間台13に移動する時間を第1経過時間47とする。複数回の反復移動における第1経過時間47で最も長い第1経過時間47を第1最大経過時間とする。
図4(c)において、第1ロボット4の制御条件を変更した各場合の移動推移線46が示してある。制御条件を変更することにより、最大経過時間が変わる。そして、第1ロボット4における各可動部の移動速度を早くするとき、ワーク8が塑性変形する場合がある。また、ワーク8が手部4dからはずれて落下する場合がある。このような不具合の発生しない範囲で各ワーク8における制御条件を設定する。
図4(d)に示すように、ロボット制御部36が第2ロボット5を駆動して、手部5dにワーク8を把持させる。次に、ロボット制御部36は第2ロボット5の各可動部を駆動する条件を設定する。そして、ロボット制御部36はワーク8を中間台13上から搬送装置6のベルト11上に移動させる。続いて、ロボット制御部36はワーク8をベルト11上から中間台13上に移動させる。そして、ロボット制御部36はワーク8を中間台13上とベルト11上との間を反復して移動させる。反復移動する回数は特に限定されないが、本実施形態では、例えば、20回実施している。
次に、ロボット制御部36は第2ロボット5の各可動部を駆動する条件を所定の回数変更する。そして、変更した駆動条件にてロボット制御部36は第2ロボット5を駆動して、ワーク8を中間台13上とベルト11上との間を反復して移動させる。各駆動条件において挙動学習部41は手部5d及びワーク8が移動する軌跡45を演算する。さらに、挙動学習部41はワーク8を中間台13上からベルト11上に移動するのにかかる時間を計測する。続いて、ロボット制御部36が第2ロボット5を駆動して、ベルト11上にワーク8を載置させる。
図5(a)及び図5(b)は第2ロボット5がワーク8を移動するときの時間の経過に対する移動位置をしめすグラフである。縦軸は第2ロボット5の手部5dが位置する場所を示し、搬送装置6と中間台13との場所が示してある。横軸は時間の経過を示し、時間は図中左から右へ推移する。
図5(a)において、移動推移線48は、第2ロボット5の手部5dが中間台13から搬送装置6に移動するときの推移を示している。第2ロボット5の駆動は第1ロボット4の駆動と同様な条件にて実施される。従って、第2ロボット5における移動推移線48は第1ロボット4における移動推移線46と同様に複雑な曲線となる。ロボット制御部36はワーク8を中間台13上とベルト11上との間を複数回反復して移動させるので、移動推移線48も複数配置されている。第2ロボット5の手部5dが中間台13から搬送装置6に移動する時間を第2経過時間49とする。複数回の反復移動における第2経過時間49で最も長い第2経過時間49を第2最大経過時間とする。
図5(b)には、第2ロボット5の制御条件を変更した各場合の移動推移線48が示してある。制御条件を変更することにより、最大経過時間が変わる。そして、第1ロボット4における場合と同様に不具合の発生しない範囲で各ワーク8における制御条件を設定する。
第1学習工程では第1ワーク8a〜第5ワーク8eの各ワーク8に対して同様の動作を行う。そして、各ワーク8における最適な制御条件を設定する。このときに第1ロボット4が各ワーク8を供給装置2から中間台13に移動するときにかかる第1最大経過時間を設定する。同様に、第2ロボット5が各ワーク8を中間台13から搬送装置6に移動するときにかかる第2最大経過時間を設定する。第1最大経過時間及び第2最大経過時間は移動にかかる時間のなかで最長の時間が設定される。そして、第1最大経過時間及び第2最大経過時間等の挙動データがメモリー21にロボット関連データ30として記憶される。
メモリー21のワーク属性データ29には各ワーク8のID(Identification)番号、形状、重量、柔軟性等の属性が記憶されている。そして、ロボット関連データ30には第1ロボット4及び第2ロボット5が各ワーク8を移動させるときの最適な制御条件及び各ワーク8のID番号等が記憶されている。従って、各ワーク8の属性とロボットの最適な制御条件が関連づけられている。その結果、ワーク8の形状からワーク8のID番号を検索した後、ID番号からロボットの最適な制御条件を検索することができる。
図5(c)はステップS2の供給工程〜ステップS6の制御条件設定工程に対応する図である。図5(c)に示すように、ステップS2において、除給材制御部42が供給装置2のベルト11を駆動させることにより、ワーク8を移動させる。そして、ワーク8の1つが第1ロボット4の手部4dの動作範囲内に位置する。ロボット制御部36は第1ロボット4を駆動して、手部4dを待機場所に移動する。待機場所はワーク8と第1撮像装置15との間以外の場所であり、供給装置2と中間台13との間の場所に設定されている。
ステップS3の属性検出工程において、属性検出部37は第1撮像装置15を駆動してワーク8を撮影する。そして、第1撮像装置15はワーク8を撮影した画像データ31をメモリー21に記憶する。次に、属性検出部37は画像データ31を用いてワーク8の形状を抽出する。続いて、属性検出部37はワーク属性データ29を検索して、撮影したワーク8が第1ワーク8a〜第5ワーク8eの内のどのワーク8に該当するかを判断する。
ステップS4の属性判断工程において、撮影したワーク8が第1ワーク8a〜第5ワーク8eの内のどのワーク8にも該当しないとき、ステップS5の第2学習工程に移行する。第2学習工程はステップS1の第1学習工程と同様な工程である。ロボット制御部36が第1ロボット4の手部4dにワーク8を把持させて、供給装置2と中間台13との間を移動させる。そして、第1ロボット4がこのワーク8を移動するときの最適な制御条件を設定する。続いて、ロボット制御部36が第2ロボット5の手部5dにワーク8を把持させて、中間台13と搬送装置6との間を移動させる。そして、第2ロボット5がこのワーク8を移動するときの最適な制御条件を設定する。続いて、ロボット制御部36は第2ロボット5を駆動してワーク8を搬送装置6に移動させる。そして、ステップS10に移行する。
ステップS4の属性判断工程において、撮影したワーク8が第1ワーク8a〜第5ワーク8eのいずれかのワーク8に該当するとき、ステップS6の制御条件設定工程に移行する。ステップS6にて制御条件設定部39は撮影したワーク8に対応する制御条件をロボット関連データ30から検索する。この制御条件はステップS1の第1学習工程もしくはステップS5の第2学習工程において設定した制御条件である。
図6(a)はステップS7の移動判断工程及びステップS8の制御追加工程に対応する図である。ステップS7において、第1ロボット4の挙動と第2ロボット5の挙動とをシミュレーションする。そして、第1ロボット4と第2ロボット5とが干渉する可能性を検査する。図6(a)は第1ロボット4の挙動と第2ロボット5の挙動とを示すタイムチャートである。縦軸は場所を示し、供給装置2、中間台13、搬送装置6の場所が示してある。横軸は時間の経過を示し、時間は図中左から右へ推移する。
第1移動推移線50は、第1ロボット4の手部4dが供給装置2と中間台13との間を移動する推移の移動予定を示している。第2移動推移線51は、第2ロボット5の手部5dが中間台13と搬送装置6との間を移動する推移の移動予定を示している。干渉演算部40は移動予定を演算した後、ロボットタイミングデータ33としてメモリー21に記憶する。
第1移動推移線50について時間の経過に沿って説明をする。まず、待機区間50aはステップS2〜ステップS7に相当し、CPU20が演算している区間である。このとき、第1ロボット4の手部4dは待機場所にて待機する。次に、第1移動区間50bは、ロボット制御部36が第1ロボット4を駆動して、手部4dを待機場所からワーク8と対向する場所に移動させる区間である。この区間では、手部4dはワーク8を把持していないので、所定の時間内に移動する。次に、把持区間50cは第1ロボット4の手部4dがワーク8を把持する区間である。ロボット制御部36は第1ロボット4を駆動して、指部4eの間隔を狭くする。そして、ロボット制御部36は手部4dにワーク8を把持させる。
次に、第2移動区間50dは、ロボット制御部36が第1ロボット4を駆動して、ワーク8を供給装置2上から中間台13上に移動させる区間である。この区間の移動にかかる時間はワーク8毎に異なり第1学習工程にて設定した第1最大経過時間となっている。次に、載置区間50eではロボット制御部36が第1ロボット4を駆動して、指部4eの間隔を広げる。そして、ロボット制御部36はワーク8を中間台13上に載置させる。次に、第3移動区間50fは、ロボット制御部36が第1ロボット4を駆動して、手部4dを中間台13上の場所から待機場所に移動させる区間である。この区間では、手部4dはワーク8を把持していないので、所定の時間内に移動する。次に、待機区間50aに移行する。そして、待機区間50a〜第3移動区間50fが繰り返される。
続いて、第2移動推移線51について時間の経過に沿って説明する。第1移動区間51aは、ロボット制御部36が第2ロボット5を駆動して、搬送装置6上から中間台13上に載置されたワーク8と対向する場所に手部5dを移動させる区間である。この区間では、手部5dはワーク8を把持していないので、所定の時間内に移動する。次に、把持区間51bは、ロボット制御部36が第2ロボット5を駆動して、手部5dにワーク8を把持させる区間である。ロボット制御部36は第2ロボット5を駆動して、指部5eの間隔を狭くさせる。そして、ロボット制御部36は手部5dにワーク8を把持させる。
次に、第2移動区間51cは、ロボット制御部36が第2ロボット5を駆動して、ワーク8を中間台13上から搬送装置6のベルト11上に移動させる区間である。この区間の移動にかかる時間はワーク8毎に異なり第1学習工程にて設定した第2最大経過時間となっている。次に、載置区間51dは、ロボット制御部36が第2ロボット5を駆動して、指部5eの間隔を広げさせる。そして、ロボット制御部36はワーク8を搬送装置6のベルト11上に載置させる。次に、第1移動区間51aに移行する。そして、第1移動区間51a〜載置区間51dが繰り返される。
第1移動推移線50において、第1最大経過時間が長いときには第2移動区間50dにかかる時間が長くなる。このときの第2移動区間50dに対応する区間を第2移動区間50gとする。そして、第2移動区間50gに続き載置区間50eに対応する区間を載置区間50hとする。載置区間50hにおいて、第1移動区間51aに対応する区間を第1移動区間51eとする。このとき、第1移動推移線50の載置区間50hと第2移動推移線51の第1移動区間51eとが中間台13において重なる。これは、第1ロボット4の手部4dが中間台13から離れる前に、第2ロボット5の手部5dが中間台13に接近することを示している。このとき、干渉演算部40は第1移動推移線50と第2移動推移線51との推移から第1ロボット4と第2ロボット5とが干渉する可能性が高いとを判断する。そして、ステップS8の制御追加工程に移行する。
ステップS8において、干渉演算部40は第1移動区間51eの中間に待機区間51fを挿入する。つまり、第2ロボット5の手部5dが搬送装置6上から中間台13上に移動する間で一旦停止するように移動計画を変更する。そして、第2ロボット5の手部5dが中間台13上に到着する時刻を遅らせることにより、干渉演算部40は第1ロボット4と第2ロボット5との干渉を防止する。干渉演算部40は変更した移動予定をメモリー21のロボットタイミングデータ33に記憶する。
図6(b)はステップS9の移動工程に対応する図である。図6(b)に示すように、ステップS9において、ロボット制御部36は第1ロボット4及び第2ロボット5を駆動する。ロボット制御部36は第1ロボット4を駆動して、供給装置2上のワーク8を把持させて中間台13上に移動させる。そして、ロボット制御部36は第1ロボット4の手部4dを待機場所に移動させる。続いて、ロボット制御部36は第2ロボット5を駆動して、中間台13上のワーク8を把持させて搬送装置6上に移動させる。このとき、ロボット制御部36はロボットタイミングデータ33に従って、第1ロボット4及び第2ロボット5を制御する。
ステップS10の終了判断工程において、作業を終了する判断をしたとき、ワークの分類作業を終了する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、ステップS1の第1学習工程及びステップS5の第2学習工程において挙動学習部41がワーク8を把持するときにおける手部4d及び手部5dの挙動を検出し、記憶する。そして、ステップS3の属性検出工程では、属性検出部37がワークの種類を検出する。ステップS6の制御条件設定工程では、制御条件設定部39がワーク8毎に第1ロボット4及び第2ロボット5の制御条件を設定する。そして、ステップS9の移動工程では、ロボット制御部36が設定した制御条件にて第1ロボット4及び第2ロボット5がワーク8を移動する。
ワーク8の重量や柔らかさ等の属性により第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動が変わることがある。例えば、移動する物が入っている容器がワーク8であるとき、ワーク8を移動するときにワーク8の重心が移動する。第1ロボット4及び第2ロボット5はワーク8の重心移動の影響を受けて、挙動が変わる。この場合にも第1ロボット4及び第2ロボット5がワーク8を移動するときの情報を用いて第1ロボット4及び第2ロボット5を制御することにより第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動を計画した挙動に近づけることができる。
(2)本実施形態によれば、ステップS1の第1学習工程及びステップS5の第2学習工程において挙動学習部41がワーク8を把持するときにおける手部4d及び手部5dの挙動を検出し、記憶する。ステップS7の移動判断工程では、干渉演算部40がワーク8を移動するときの手部4d及び手部5dの挙動の情報を用いてロボットタイミングデータ33を演算している。そして、干渉演算部40がワーク8を移動するときに待機区間51fを追加するか否かを判断する。そして、ステップS9の移動工程において、第1ロボット4及び第2ロボット5がワーク8を移動する。
ステップS7の移動判断工程では、ステップS1及びステップS5において記憶した情報である手部4d及び手部5dがワーク8を移動するときの挙動の情報を用いる。そして干渉演算部40はワーク8を移動するときの手部4d及び手部5dのタイミングを推定している。従って、手部4d及び手部5dがワーク8を移動するときにロボット間の干渉が生じるか否かを品質良く判断することができる。
(3)本実施形態によれば、ステップS1の第1学習工程及びステップS5の第2学習工程において蓄積した第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動の情報を用いている。従って、第1ロボット4及び第2ロボット5がワーク8を移動するのにかかる時間を精度良く推定することができる。
(4)本実施形態によれば、ステップS1の第1学習工程及びステップS5の第2学習工程において、蓄積した第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動の情報を用いている。従って、第1ロボット4及び第2ロボット5がワーク8を移動するときの軌道の分散を精度良く推定することができる。
(5)本実施形態によれば、ステップS4の属性判断工程において、ワーク8を移動するときの第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動を推定できないと判断したときには、ステップS5の第2学習工程に移行している。そして、挙動学習部41は可動部の挙動を検出している。従って、干渉演算部40は第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動を推定できるワーク8の種類を多くすることができる。
(6)本実施形態によれば、ステップS1の第1学習工程及びステップS5の第2学習工程においてロボット制御部36が第1ロボット4及び第2ロボット5にワーク8を移動させて、挙動学習部41が第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動を検出している。コンピューターにてシミュレーションすることにより、第1ロボット4及び第2ロボット5の挙動を検出する方法がある。ワーク8の挙動が複雑になる場合には、コンピューターにてシミュレーションを行うのに演算するプロセスが膨大になる。従って、高速処理が可能なコンピューターが必要となる。この方法に比べて、ロボット制御部36が可動部を駆動させて、挙動を検出する方が簡便に可動部の挙動を検出することができる。
尚、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記実施形態では、ステップS7の移動判断工程において、第1ロボット4と第2ロボット5との干渉を検出したが、ロボット間以外の干渉を検出しても良い。ロボットとロボット以外の設備との干渉を検出しても良い。そして、ロボットがロボット以外の設備との干渉することを防止しても良い。その結果、ロボットが正常に作業することができる。
(変形例2)
前記実施形態では、第1撮像装置15がワーク8を撮影した後、属性検出部37がワーク8の形状からワーク8の種類を識別したが、他の方法を用いても良い。例えば、ワーク8にIDマークやIDタグをつけても良い。そして、IDマークやIDタグを用いて属性検出部37がワーク8の種類を検出しても良い。属性検出部37は短時間にワーク8の種類を検出することができる。他にも、ワーク8の重量を測定してワーク8の属性を検出しても良い。簡便な装置でワーク8の種類を検出することができる。
(変形例3)
前記実施形態では、ステップS8の制御追加工程にて、第1移動区間51eに待機区間51fを追加した。これに限らず、第1移動区間51eにおける第2ロボット5の移動速度を遅くすることにより、第1移動区間51eを長くしても良い。この場合にも、第1ロボット4と第2ロボット5とが干渉することを防止することができる。
(変形例4)
前記実施形態では、ステップS1の第1学習工程とステップS5の第2学習工程とにおいて、ワーク8を移動して可動部の挙動を検出した。ワーク8を用いずに、ワーク8と類似した模擬の負荷を用いて可動部の挙動を検出してもよい。可動部を動作させることによりワーク8に障害を与える可能性がある場合には、模擬の負荷を用いることにより、ワーク8に障害を与えずに可動部の挙動を検出することができる。
(変形例5)
前記実施形態では、第1移動推移線50と第2移動推移線51とを用いて第1ロボット4と第2ロボット5との干渉を検出した。他にも、第1ロボット4の軌跡45と第2ロボット5の軌跡45とを用いて、第1ロボット4と第2ロボット5との干渉を検出しても良い。第1ロボット4と第2ロボット5とが接近するとき、第1ロボット4の軌跡45と第2ロボット5の軌跡45が重なる場所があるか否かにより第1ロボット4と第2ロボット5との干渉を検出することができる。
(変形例6)
前記実施形態では、ステップS4の属性判断工程において、検出したワーク8に対応する挙動の情報がないときにはステップS5の第2学習工程に移行した。ステップS5に移行する代わりにステップS1の第1学習工程に移行しても良い。そして、挙動の情報をメモリー21に記憶した後、ステップS2に移行しても良い。ステップS1にて挙動のデータを検出するときにはワーク8を用いても良く、他にも、模擬の負荷を用いても良い。ステップS2〜ステップS9の工程とは別の工程にて制御条件を設定するので、ステップS2〜ステップS9の工程に影響を与えずに移動作業を行うことができる。
4…第1ロボット、4d,5d…可動部及び把持部としての手部、4e,5e…可動部としての指部、5a…可動部としての回転テーブル、5b…可動部としてのアーム、5…第2ロボット、8…負荷としてのワーク、47…第1経過時間、49…第2経過時間。

Claims (8)

  1. ワークを移動させるロボットの制御方法であって、
    前記ワークの属性を検出する属性検出工程と、
    前記ワークの属性と記憶部に記憶された挙動情報とに基づいて制御条件を設定する制御条件設定工程と、
    前記制御条件設定工程において設定された前記制御条件に基づいて前記ワークを移動させる移動工程と、を有することを特徴とするロボットの制御方法。
  2. ワークを移動させるロボットの制御方法であって、
    前記ワークの属性を検出する属性検出工程と、
    前記ワークの属性と記憶部に記憶された挙動情報とに基づいて前記ワークを移動するか否かを判断する移動判断工程と、
    前記移動判断工程において前記ワークを移動する判断をしたとき、前記ワークを移動させる移動工程と、を有することを特徴とするロボットの制御方法。
  3. 請求項1または2に記載のロボットの制御方法であって、
    前記ワークを把持する把持部に負荷が加えられた状態で前記把持部が駆動されるときの前記把持部の挙動を検出し、前記負荷に対する前記挙動情報を記憶する学習工程を有することを特徴とするロボットの制御方法。
  4. 請求項3に記載のロボットの制御方法であって、
    前記学習工程における前記挙動情報には前記把持部が所定の区間を移動するときの経過時間を含むことを特徴とするロボットの制御方法。
  5. 請求項3または4に記載のロボットの制御方法であって、
    前記学習工程における前記挙動の前記情報には前記把持部が移動する軌跡を含むことを特徴とするロボットの制御方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のロボットの制御方法であって、
    前記属性検出工程において検出した前記ワークの属性が、記憶された前記挙動情報にあるか否かを判断する属性判断工程を有し、
    前記ワークの属性が前記挙動情報にないときには、前記学習工程を行って前記ワークと対応する負荷における前記挙動の前記情報を記憶することを特徴とするロボットの制御方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか一項に記載のロボットの制御方法であって、
    前記学習工程では、前記把持部に前記負荷を加えて前記把持部を移動させて前記把持部の挙動を検出することを特徴とするロボットの制御方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のロボットの制御方法であって、
    前記記憶部には予め前記ワークの属性と、前記属性に対応する前記挙動情報が記憶されていることを特徴とするロボット制御方法。
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