JP6294806B2 - 車両の走行安全装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用管理機等に適用される車両の走行安全装置に関する。
下記特許文献1に記載されるように、乗用管理機としての自走式ブームスプレーヤが知られている。この自走式ブームスプレーヤでは、機体フレームの前後方向の中央部に薬剤タンクが設けられている。薬剤タンクは、その重心が前後の車輪の略中間部に位置するように設けられている。このような構成により、薬剤タンクに充填される薬剤の容量が変化しても、前後の車輪の重量バランスに影響が生じないようにし、重量バランスを向上させている。
特許第3961904号公報
近年、ハイクリアランス型と呼ばれる、作物を跨いで走行可能な乗用管理機が用いられている。ハイクリアランス型の乗用管理機は、その構造上、重心の位置が高くなるため、他の走行式の機械に比べて転倒し得る傾斜角度が小さい。たとえば、水田で畦(あぜ)越え走行をする際や、水田の外に出る際に、車両が後方へ傾斜しすぎる場合がある。重心の位置が高い乗用管理機では、畦越えをする際など、走行路が未整備な場合に車両が後方に傾き、転倒するおそれがある。
車両の転倒を防止するため、車両の前部にウエイトを搭載する、または、車両のホイールベースを長くするといった対策が検討されてきた。しかしながら、いずれの技術においても、ある程度整備された走行路が想定されており、転倒の可能性があるほどの傾斜角度は想定されていない。
本発明は、十分な整備が行われていない走行路を走行する場合であっても、車両の転倒を防止することができる車両の走行安全装置を提供することを目的とする。
本発明は、エンジン(21)の動力を用いて発生させた油圧により駆動力を供給する静油圧式変速機(25)を備えた車両(2)の走行安全装置(M)であって、静油圧式変速機(25)は車両(2)の前後進の駆動が可能であり、車両(2)に取り付けられた傾斜センサ(68)と、静油圧式変速機(25)の油圧回路に接続されて、開とされることで、車両(2)を前進させるための油圧による駆動力を遮断する前進アンロードバルブ(46)と、前進アンロードバルブ(46)に隣接して設けられ、電気が供給されることにより前進アンロードバルブ(46)を開とする電磁ソレノイド(66)と、を備え、傾斜センサ(68)は、車両(2)の傾斜角度として予め設定された角度で通電を行う系統(68b)を有し、系統(68b)は電磁ソレノイド(66)に電気的に直接接続されており、傾斜センサ(68)において検出される車両(2)の傾斜角度が予め設定された角度に達したときに、系統(68b)が通電を行って電磁ソレノイド(66)に電気が供給され、前進アンロードバルブ(46)が開になるように構成されている。
この走行安全装置(M)によれば、車両(2)の傾斜角度が予め設定された角度に達すると、前進アンロードバルブ(46)が開になり、静油圧式変速機(25)の油圧による駆動力が遮断される。よって、車両(2)の走行が停止する。このように、車両(2)の傾斜角度を検出し、その傾斜角度に応じて車両(2)の走行が停止するため、車両(2)が走行し続けて傾斜角度が増大してしまうといった事態が防止される。よって、十分な整備が行われていない走行路を走行する場合であっても、車両(2)の転倒を防止することができる。車両(2)が前進している際に傾斜角度が大きくなると、車両(2)が停止し、転倒を防止することができる。前進アンロードバルブ(46)の作動中であっても後進走行は可能であるため、いったん後進して安全確保を行うことができる。
上記の走行安全装置(M)は、傾斜センサ(68)により検出される傾斜角度に基づきオペレータへの報知を行う報知部(70)を備え、傾斜センサ(68)において検出される車両(2)の傾斜角度が予め設定された角度に達したときに、前進アンロードバルブ(46)が開になると同時に報知部(70)による報知が行われるように構成されている。この場合、車両(2)の停止時に、報知部(70)による報知が同時に行われることにより、オペレータは、車両(2)が急に停止しても車両(2)の故障ではないことを認識できる。すなわち、オペレータは、傾斜角度が大きくなったために車両(2)が停止したことを認識できる。
上記の走行安全装置(M)は、傾斜センサ(68)により検出される傾斜角度に基づきオペレータへの報知を行う報知部(70)を備え、報知部(70)による報知が行われるように設定された角度は、前進アンロードバルブ(46)が開になるように設定された角度よりも小さい。この場合、前進アンロードバルブ(46)が開になる角度と、報知部(70)による報知が行われる角度とが別に設定されており、報知部(70)による報知が先に行われる。よって、まず報知を行うことで、たとえばオペレータにブレーキ操作を促すことができる。さらに角度が増した場合には、前進アンロードバルブ(46)を開にして車両(2)を自動停止させることができる。
本発明によれば、十分な整備が行われていない走行路を走行する場合であっても、車両の転倒を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る走行安全装置が適用された乗用管理機を示す平面図である。 図1の乗用管理機の右側面図である。 図1の乗用管理機の伝動系統図である。 図1の乗用管理機の油圧回路図である。 アンロードバルブを制御するための電気回路図である。 操作部付近を示す斜視図である。 主変速レバーを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1および図2に示されるように、乗用管理機としての自走式ブームスプレーヤ1は、車両2と、薬液散布装置であるブームノズル装置3とから構成されている。車両2には、車両2の転倒を防止するための走行安全装置Mが設けられている。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」は、特に断らない限り、自走式ブームスプレーヤ1を基準とする。
車両2は、前後方向に長い矩形状の車体フレーム4を有している。車体フレーム4の前部および後部のそれぞれには、車両2の幅方向に延びる前車軸8および後車軸9が取り付けられている。前車軸8および後車軸9のそれぞれには、上下方向に延びるナックル8a,9aを介して、前後の車輪6,7が取り付けられている。自走式ブームスプレーヤ1では、これらの前後の車輪6,7の駆動回転により、4輪駆動の走行が可能となっている。
これらの車輪6,7としては、細幅の車輪が用いられる。ナックル8a,9aとしては、ロングタイプのナックルが用いられている。これにより、最低地上高が増大している。すなわち、自走式ブームスプレーヤ1は、いわゆるハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤであり、圃場において作物を跨いで走行することが可能になっている。前車軸8および後車軸9の長さ、および、車輪6,7の左右方向の間隔は、圃場の畝間の大きさに応じて、適宜決定される。
車体フレーム4には、その前後方向の中央部において、薬液タンク10が配設されている。薬液タンク10の前端部の中央には、凹部が形成されており、この凹部に運転席11が設けられている。また、車体フレーム4の前端部には、運転席11の前側に間隔をおいて、運転操作のための操作機器および薬液(薬液)散布のための操作機器を備えた操作機器部12が配設されている。車体フレーム4には、薬液タンク10の後方側にエンジン部15が配設されている。エンジン部15は、後車軸9の上方付近に位置している。
このように、車体フレーム4の前後方向の中央部には、薬液タンク10が設けられ、車体フレーム4の前部には、運転席11と操作機器部12とが設けられている。車体フレーム4の前部であって操作機器部12のさらに前側には、ブームノズル装置3が設けられている。車体フレーム4の後部には、エンジン部15が設けられている。このエンジン部15には、エンジン21および噴霧用ポンプ22等が設けられている。
車体フレーム4の前端部には、4節リンク装置13が前方に延びるように設置されている。ブームノズル装置3は、4節リンク装置13を介して、車体フレーム4によって支持されている。この4節リンク装置13が油圧シリンダ14の伸縮動作により作動されることで、4節リンク装置13の前側リンクに固定されたブームノズル装置3のセンターブーム16が昇降移動されるようになっている。これにより、ブームノズル装置3の上下方向の位置が調節される。
ブームノズル装置3のセンターブーム16は、車体フレーム4の左右方向に延びている。センターブーム16の左右両端部には、サイドブーム17,17がそれぞれ連結されている。サイドブーム17,17は、センターブーム16の両端部に位置する回転中心軸18を中心にして、センターブーム16に対して回転可能である。センターブーム16および各サイドブーム17には、それぞれノズルパイプ19が取り付けられており、各ノズルパイプ19には、ノズル20が等間隔に設けられている。
次に、図3を参照して、自走式ブームスプレーヤ1の車両2における伝動系統について説明する。車両2では、噴霧用ポンプ22による薬剤の噴霧や車両2の走行に必要な動力をエンジン21の動力でまかなう。エンジン21の出力軸に固定されたプーリ27aと、噴霧用ポンプ22の入力軸に固定されたプーリ27bとの間にベルトB1が巻回されており、これにより、エンジン21の回転動力が、噴霧用ポンプ22に伝達される。エンジン21と噴霧用ポンプ22との間には、電磁クラッチ23が設けられる。
エンジン21の少し前方の車体フレーム4の下側には、たとえばギア式の副変速機24が設置されている。副変速機24には、図6に示される副変速レバー53が接続されており、副変速レバー53の操作によって、高(H)、中(N)、低(L)への変速が可能になっている。副変速機24とエンジン21の間には、エンジン21の動力を副変速機24に伝達するための静油圧式変速機(Hydraulic Static Transmission、以下、HSTという)25が設けられている。HST25は、エンジン21の動力を用いて油圧を発生させ、その油圧により車輪6,7に回転駆動力を供給して、車両2を走行させる機構である。HST25には、エンジン21の出力軸に固定されたプーリ28aと、HST25の入力軸に固定されたプーリ28bとの間にベルトB2が巻回されており、これにより、エンジン21の回転動力がHST25に伝達される。HST25と、副変速機24と、後車軸9に取り付けられたリアデフ30とを介して、後車軸9にエンジン21の回転動力が伝達される。また、副変速機24からさらに前後方向に延びるユニバーサルシャフト29と、前車軸8に取り付けられたフロントデフ31とを介して、前車軸8にエンジン21の回転動力が伝達される。
次に、図4を参照して、自走式ブームスプレーヤ1の車両2における油圧回路について説明する。オイルタンク32とオービットロール34のPポートとを接続するラインL1に、油圧ポンプ33が設けられている。オイルタンク32のオイルは、油圧ポンプ33によってオービットロール34に供給される。オービットロール34は、ステアリングホイール51(図1および図2参照)の回転量に比例する量のオイルをステアリングシリンダ36に供給し、車輪6,7の操舵を行う。オービットロール34のTポートはラインL2によってHST25に接続されている。油圧ポンプ33は、オービットロール34を経由し、ラインL2を介してHST25へオイルを供給する。
HST25は、エンジン21の回転動力が伝達されるHST入力部25aと、HST25に連結されてオイルを加圧する油圧ポンプ41と、車両2の前進時に油圧が与えられる前進時高圧回路42と、車両2の後進時に油圧が与えられる後進時高圧回路43と、油圧によって駆動されてHST出力部25bに回転動力を出力する油圧モータ44とを有する。HST出力部25bは、副変速機24に連結されている。
このHST25では、操作機器部12のステアリングホイール51の側部に設けられた主変速レバー52(図6および図7参照)を操作することにより、前進、停止(N)、後進が切り替え自在になっている。より詳細には、図7に示される軸線A1周りの回転量に応じて、油圧ポンプ41における正転または逆転、およびオイルの流量が調整されるようになっている。主変速レバー52が「N」よりも「前進」側の領域にある場合には、油圧ポンプ41は、主変速レバー52の位置すなわち軸線A1周りの回転量に応じた流量で、前進時高圧回路42にオイルを供給する。主変速レバー52が「N」よりも「後進」側の領域にある場合には、油圧ポンプ41は、主変速レバー52の位置すなわち軸線A1周りの回転量に応じた流量で、後進時高圧回路43にオイルを供給する。このように、HST25によれば、主変速レバー52を操作することによって車両2の前後進の駆動が可能であり、さらには無段階(または多段階)の変速が可能になっている。
ここで、車両2の油圧回路は、車両2の傾斜角度が予め設定された角度に達した場合に、HST25による動力の伝達を遮断するためのアンロードバルブ48を有している。HST25の前進時高圧回路42には、ラインL3を介して前進アンロードバルブ46が接続されている。HST25の後進時高圧回路43には、ラインL4を介して後進アンロードバルブ47が接続されている。言い換えれば、HST25の前進側に前進アンロードバルブ46が取り付けられており、HST25の後進側に後進アンロードバルブ47が取り付けられている。ラインL3とラインL4とは、前進アンロードバルブ46と後進アンロードバルブ47との間で連結されている。
このような前進アンロードバルブ46と後進アンロードバルブ47とを有するアンロードバルブ48では、前進アンロードバルブ46が開となった場合には、ラインL3側からラインL4側へオイルが流通するため、前進時高圧回路42内の油圧が上昇せず、HST出力部25bからは前進方向への回転動力は出力され得ない。一方、前進アンロードバルブ46が開となった状態で、ラインL4側からラインL3側へはオイルが流通しないため、後進時高圧回路43内の油圧は上昇可能であり、HST出力部25bから後進方向への回転動力が出力され得る。
また、後進アンロードバルブ47が開となった場合には、ラインL4側からラインL3側へオイルが流通するため、後進時高圧回路43内の油圧が上昇せず、HST出力部25bからは後進方向への回転動力は出力され得ない。一方、後進アンロードバルブ47が開となった状態で、ラインL3側からラインL4側へはオイルが流通しないため、前進時高圧回路42内の油圧は上昇可能であり、HST出力部25bから前進方向への回転動力が出力され得る。
前進アンロードバルブ46および後進アンロードバルブ47のそれぞれは、電磁ソレノイド66,67によって開動作させられる。すなわち、前進アンロードバルブ46には、電磁ソレノイド66が隣接して設けられており、後進アンロードバルブ47には、電磁ソレノイド67が隣接して設けられている。図5を参照して、アンロードバルブ48を制御するための電気回路Cについて説明する。AC電源61は、車両キースイッチ(以下、「スイッチ」を「SW」という)のAC回路である。この電気回路Cは、前後進切替レバーSW62、ブレーキペダルSW63、前後進ソレノイド切替リレー64、前進アンロードバルブ46用の電磁ソレノイド66、および後進アンロードバルブ47用の電磁ソレノイド67を有している。
前後進切替レバーSW62は、図7に示される主変速レバー52の「N」の位置における軸線A2周りの回動により、オン・オフされる。ブレーキペダルSW63は、図6に示されるブレーキペダル54の踏み込みおよび解除により、オン・オフされる。前後進ソレノイド切替リレー64は、前後進切替レバーSW62の切り替えに伴って、前進アンロードバルブ46用の電磁ソレノイド66に接続された接点と、後進アンロードバルブ47用の電磁ソレノイド67に接続された接点とに切り替える。ブレーキペダルSW63がオンである場合に、車両2が前進しているか後進しているかに応じて、電磁ソレノイド66または電磁ソレノイド67のいずれかが動作し、前進アンロードバルブ46または後進アンロードバルブ47のいずれかが開とされる。
さらに、この電気回路Cは、ブレーキペダルSW63を介さずに前進アンロードバルブ46用の電磁ソレノイド66に接続され得る傾斜センサ68を有している。傾斜センサ68は、車両2の一部に取り付けられており、車両2の後方への傾斜角度を検出する。より詳細には、傾斜センサ68は、任意の角度に出力を設定し得る、第1系統68aと、第2系統68bとを有する。第1系統68aは、ブザー(報知部)70に接続されている。第2系統68bは、前後進ソレノイド切替リレー64およびブレーキペダルSW63を介さずに、電磁ソレノイド66に直接接続されている。第2系統68bには、車両2の傾斜角度として、車両2が転倒しない程度の適宜の角度が設定されている。第1系統68aには、第2系統68bと同じ角度が設定されてもよいし、第2系統68bの設定角度よりも小さい角度が設定されてもよい。ブザー70は第1系統68aに連動しており、傾斜センサ68の傾斜角度(すなわち車両2の傾斜角度)が設定角度に達したときに作動する。すなわち、ブザー70は、傾斜センサ68の第2系統68bにより検出される傾斜角度に基づきオペレータへの報知を行う。第1系統68aの設定角度と第2系統68bの設定角度とが同じである場合には、電磁ソレノイド66または電磁ソレノイド67に電気が供給されると同時に、ブザー70が鳴る。第1系統68aの設定角度が第2系統68bの設定角度よりも小さい場合には、電磁ソレノイド66または電磁ソレノイド67に電気が供給されるよりも前に(先立って)、ブザー70が鳴る。なお、傾斜センサ68において設定される角度は、車両2の種類や重心等に応じて適宜変更できる。薬液タンク10に充填されている薬液量に応じて、設定角度を変えてもよい。
本実施形態の走行安全装置M(図4および図5参照)は、上記の電気回路C、主変速レバー52、ブレーキペダル54、副変速機24、HST25およびアンロードバルブ48を備えて構成されている。
走行安全装置Mにおいて、自走式ブームスプレーヤ1の通常走行時には、電磁ソレノイド66,67に電気が供給されないために前進アンロードバルブ46および後進アンロードバルブ47は閉になっており、車両2は走行が可能である。オペレータによってブレーキペダル54が踏まれた際、主変速レバー52が前進である場合は、前進側の電磁ソレノイド66に電気が供給され、前進アンロードバルブ46が作動し(開になり)、前進方向の駆動力が遮断される。オペレータによってブレーキペダル54が踏まれた際、主変速レバー52が後進である場合は、前後進切替レバーSW62および前後進ソレノイド切替リレー64が作動し、後進側の電磁ソレノイド67に電気が供給され、後進アンロードバルブ47が作動し(開になり)、後進方向の駆動力が遮断される。
第2系統68bに予め設定された角度に車両2が傾斜した際は、傾斜センサ68の作動により前進側の電磁ソレノイド66に電気が供給され駆動力が遮断されることで、車両2が危険な角度になる前に車両2を停止し、安全が確保される。その際、後進アンロードバルブ47は閉じているため、後進することは可能になっている。さらに、第1系統68aも同じ角度に設定されている場合は、車両2の停止とブザー70が連動することにより、危険性を認識させることができる。
本実施形態の走行安全装置Mによれば、車両2の傾斜角度が予め設定された角度に達すると、アンロードバルブ48が開になり、HST25の油圧による駆動力が遮断される。よって、車両2の走行が停止する。このように、車両2の傾斜角度を検出し、その傾斜角度に応じて車両2の走行が停止するため、車両2が走行し続けて傾斜角度が増大してしまうといった事態が防止される。よって、畦越えや水田など、十分な整備が行われていない走行路を走行する場合であっても、車両2の転倒を防止することができる。これは、特にハイクリアランス型の自走式ブームスプレーヤ1の場合には特に有効である。また、従来は車両にウエイトを搭載するといった対策があったが、その場合は車両全体の重量が増大してしまっていた。上記のように傾斜センサ68とアンロードバルブ48を備える構成によれば、車両2の重量の増大を抑えることができる。しかも、ホイールベースを長くする場合のように車両を大型化する必要がなく、よりコンパクトな構成で転倒防止を実現できる。
アンロードバルブ48は、車両2を前進させるための駆動力を遮断する前進アンロードバルブ46とされている。よって、車両2が前進している際に傾斜角度が大きくなると、前進アンロードバルブ46が作動して(開になって)車両2が停止し、転倒を防止することができる。前進アンロードバルブ46が作動している間であっても、後進走行は可能であるため、いったん後進して安全確保を行うことができる。たとえば、走行路の整備をする、またはブリッジを掛ける等の安全確保をした上で再走行することができ、より確実に安全な走行を行うことができる。
また、走行安全装置Mはブザー70を備え、傾斜センサ68において検出される車両2の傾斜角度が予め設定された角度に達したときに、アンロードバルブ48が開になると同時にブザー70による報知が行われる。よって、車両2の停止時に、ブザー70による報知が同時に行われることにより、オペレータは、車両2が急に停止しても車両2の故障ではないことを認識できる。すなわち、オペレータは、傾斜角度が大きくなったために車両2が停止したことを認識できる。
また、ブザー70による報知が行われるように設定された角度が、アンロードバルブ48が開になるように設定された角度よりも小さい場合には、ブザー70による報知が先に行われる。よって、まず報知を行うことで、たとえばオペレータにブレーキ操作を促すことができる。さらに角度が増した場合には、アンロードバルブ48が開になり車両2が自動停止する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。たとえば、ブザー70等の報知部を省略してもよい。ブザー70以外に、報知部として、音声アナウンスを流す構成としてもよい。たとえばディスプレイに警告メッセージ等を表示させてもよい。後進アンロードバルブ47を省略してもよい。
傾斜センサを複数設けておき、後方への傾斜角度のみならず、前方への傾斜角度、左右側方への傾斜角度等を検出してもよい。本発明は、自走式ブームスプレーヤ1の車両2に限られず、他の乗用管理機の車両に適用されてもよい。本発明は、ハイクリアランス型の車両2に限られず、重心の低い車両に適用されてもよい。本発明は、農作業機の車両に限られず、HSTを備える農作業機以外の車両(たとえば建設機械や除雪機など)に適用されてもよい。
1…自走式ブームスプレーヤ(乗用管理機)、2…車両、21…エンジン、25…HST(静油圧式変速機)、46…前進アンロードバルブ、47…後進アンロードバルブ、48…アンロードバルブ、68…傾斜センサ、70…ブザー(報知部)、M…走行安全装置。

Claims (3)

  1. エンジン(21)の動力を用いて発生させた油圧により駆動力を供給する静油圧式変速機(25)を備えた車両(2)の走行安全装置(M)であって、
    前記静油圧式変速機(25)は前記車両(2)の前後進の駆動が可能であり、
    前記車両(2)に取り付けられた傾斜センサ(68)と、
    前記静油圧式変速機(25)の油圧回路に接続されて、開とされることで、前記車両(2)を前進させるための油圧による駆動力を遮断する前進アンロードバルブ(46)と、
    前記前進アンロードバルブ(46)に隣接して設けられ、電気が供給されることにより前記前進アンロードバルブ(46)を開とする電磁ソレノイド(66)と、を備え、
    前記傾斜センサ(68)は、前記車両(2)の傾斜角度として予め設定された角度で通電を行う系統(68b)を有し、
    前記系統(68b)は前記電磁ソレノイド(66)に電気的に直接接続されており、
    前記傾斜センサ(68)において検出される前記車両(2)の傾斜角度が予め設定された前記角度に達したときに、前記系統(68b)が通電を行って前記電磁ソレノイド(66)に電気が供給され、前記前進アンロードバルブ(46)が開になるように構成されている、車両(2)の走行安全装置(M)。
  2. 前記傾斜センサ(68)により検出される傾斜角度に基づきオペレータへの報知を行う報知部(70)を備え、
    前記傾斜センサ(68)において検出される前記車両(2)の傾斜角度が予め設定された前記角度に達したときに、前記前進アンロードバルブ(46)が開になると同時に前記報知部(70)による報知が行われるように構成されている、請求項に記載の車両(2)の走行安全装置(M)。
  3. 前記傾斜センサ(68)により検出される傾斜角度に基づきオペレータへの報知を行う報知部(70)を備え、
    前記報知部(70)による報知が行われるように設定された角度は、前記前進アンロードバルブ(46)が開になるように設定された前記角度よりも小さい、請求項1に記載の車両(2)の走行安全装置(M)。
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