JP6293111B2 - トルク伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルク変動の吸収機能を有するトルク伝達装置に関する。
従来より、動力源に連結される第1回転体と、弾性体を介して第1回転体に連結される第2回転体とを備え、第1回転体のトルクを弾性体を介してト第2回転体に伝達するとともに、第1回転体と第2回転体との間のトルク変動を弾性体で吸収するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1記載の装置では、第1回転体がエンジンに、第2回転体がクラッチを介してトランスミッションにそれぞれ連結される。そして、第1回転体の内部に設けられた収容部に、周方向複数のばねが配置されるとともに、各々のばねの両端にシート部材(ばね受け)が配置され、さらに周方向に隣り合うシート部材の間に第2回転体の一部が配置される。これにより第1回転体のトルクが、ばねおよびシート部材を介して第2回転体に伝達される。
特開2015−86965号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、シフトダウンなどによるエンジンブレーキの作動時に、シート部材に作用する遠心力が大きくなり、シート部材が第1回転体の収容部の外周面に貼り付くおそれがある。その結果、シート部材が第2回転体の動きに追従できずに、シート部材と第2回転体とが離間し、その後、シート部材と第2回転体とが再接触した際に、装置に衝撃が生じるおそれがある。
本発明の一態様は、動力源で発生したトルクを被駆動体に伝達するトルク伝達装置であって、軸線を中心に回転可能に設けられ、動力源および被駆動体のいずれか一方に連結される第1回転体と、軸線を中心に回転可能に設けられ、動力源および被駆動体のいずれか他方に連結される第2回転体と、第1回転体と第2回転体との間のトルク伝達経路に配置され、第1回転体および第2回転体のいずれか一方からのトルクを第1回転体および第2回転体のいずれか他方に伝達するとともに、第1回転体と第2回転体との間のトルク変動を吸収する弾性体と、弾性体と第1回転体および第2回転体との間に第1回転体および第2回転体に対してそれぞれ接離可能に設けられたシート材と、を備え、第1回転体は、シート材を周方向に移動可能に収容する収容部であって、シート材の径方向外側への移動を規制する外周面と、シート材の周方向の移動を規制する側端面とを有する収容部を有し、シート材は、収容部の外周面に対向する外周面を有するとともに、周方向一端面に、弾性体を保持する保持部を有する一方、周方向他端面に、側端面および第2回転体に面接触可能に設けられた接触面を有し、接触面は、側端面に面接触可能に設けられた第1接触面と第2回転体に面接触可能に設けられた第2接触面とを有し、第1接触面は、第1接触面とシート材の外周面との交点における軸線を中心とした円の接線と第1接触面とのなす角により定義されるシート材の先端部の角度が90°より大きくなるように形成され、第2接触面は、第2接触面とシート材の外周面との交点における軸線を中心とした円の接線と第2接触面とのなす角により定義されるシート材の先端部の第2角が第1角よりも小さくなるように形成される。
本発明によれば、シート材の外周側の先端部の角度が90°より大きくなるようにシート材の接触面を形成したので、接触面に作用する周方向の押し付け力の分力が径方向内側に作用することになる。このため、シート材を径方向内側に移動させることができ、シフトダウンなどによるエンジンブレーキの作動時等に、シート材と第2回転体との衝突による衝撃発生を防ぐことができる。
本発明の実施形態に係るトルク伝達装置の適用例を概念的に示す図。 本発明の実施形態に係るトルク伝達装置の要部構成を示す断面図。 図2のIII-III線に沿った断面図。 図2のトルク伝達装置を構成する第1回転体の後板の平面図。 第2回転体に作用するトルクの時間経過に伴う変化を示す図。 第1回転体に対する第2回転体の捩れ角と第2回転体に作用するトルクとの関係を示す図。 第1回転体に対する第2回転体の捩れ角の変化を説明する第1の図。 第1回転体に対する第2回転体の捩れ角の変化を説明する第2の図。 第1回転体に対する第2回転体の捩れ角の変化を説明する第3の図。 図6A〜図6Cの事象が生じたときの第2回転体に作用するトルクの時間変化を示す図。 図6A〜図6Cの事象が生じたときの第1回転体に対する第2回転体の捩れ角と第2回転体に作用するトルクとの関係を示す図。 本発明の実施形態に係るトルク伝達装置の要部構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係るトルク伝達装置を構成する第1回転体の収容部に収容された第2シート材と、第2回転体の突出部とを拡大して示す平面図。 本発明の実施形態に係るトルク伝達装置による動作の一例を示す図。 図10Aに続く動作の一例を示す図。 本発明の実施形態に係るトルク伝達装置を構成する第2回転体の突出部の形状を説明する図。 本発明の実施形態に係るトルク伝達装置を構成する第2シート材の変形例を示す図。
以下、図1〜図12を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るトルク伝達装置100の適用例を概念的に示す図である。トルク伝達装置100は、エンジン101とトランスミッション102との間の動力伝達経路に、図示しないクラッチを介してあるいはクラッチを介さずに介装される。
トルク伝達装置100は、軸線CL0を中心にそれぞれ回転可能に設けられた第1回転体1および第2回転体2と、第1回転体1と第2回転体2との間のトルク伝達経路TPに配置されたばね3とを有する。第1回転体1はエンジン101の出力軸(クランクシャフト)101aに連結され、第2回転体2はトランスミッション102の入力軸102aに連結される。第1回転体1に入力されたエンジン101からのトルクは、ばね3を介して第2回転体2に伝達される。このとき、ばね3の伸縮により、第1回転体1と第2回転体2との間のトルク変動が吸収される。これにより、エンジン101の回転変動による振動がトランスミッション102に伝達されることを抑制できる。
図2は、本発明の実施形態に係るトルク伝達装置の要部構成を示す断面図(軸線CL0に沿った断面図)であり、図3は、図2のIII-III線に沿った断面図(軸線CL0に直交する断面図)である。なお、図2は、図3のII-II線に沿った断面形状に対応する。以下では、便宜上、図2に示すように軸線CL0に沿って前後方向を定義するとともに、軸線CL0を中心として放射状に延びる方向を径方向、軸線CL0を中心とした円に沿った方向を周方向と定義し、これらの定義に従い各部の構成を説明する。
図2,3に示すように、第1回転体1は、軸線CL0を中心とした略リング形状の前板11および後板12と、軸線CL0を中心とした略円板形状の中央板13とを一体に有する。図2に示すように、後板12は、径方向に延在する側板部121と、側板部121の外径側端部から前方に屈曲して軸方向に延在する円環部122とを有する。中央板13の後面には、側板部121の内径側端部が周方向複数のリベット14により結合される。
前板11は、径方向に延在する側板部111と、側板部111の内径側端部から後方に屈曲して軸方向に延在する円環部112とを有する。側板部111の外径側端部の前面には、断面略L字形状の環状板113が溶接などで接合される。環状板113の外周面には、全周にわたってギヤ(リングギヤ)が設けられ、ギヤを介して環状板113にエンジン101からのトルクが入力される。
後板12の円環部122の前端部は、前板11の外径側端部に溶接で接合あるいはボルトを介して締結される。このとき、中央板13の外周面と前板11の円環部112の内周面との間に、リング状の空間SP1が形成されるとともに、前板11の側板部111と後板12の側板部121との間に、円環部122により外周側が覆われたリング状の空間SP2が形成される。空間SP1と空間SP2とは、前板11の円環部112の後端部と後板12の側板部121との間のリング状の空間SP3を介して連通する。
図4は、後板12の平面図(前方から見た図)である。なお、図4には、後述するばね3とシート材4の一部を併せて示す。さらに図4には、後述する第2回転体2の内部板21を点線で示す。図4に示すように、側板部121の前面には、周方向2箇所に等間隔に、互いに同一形状の凹部121aが形成される。凹部121aは、軸線CL0を中心として円弧状に延在し、径方向に所定距離隔てて互いに対向する一対の周面51,52(内周面51および外周面52)と、一対の周面51,52の周方向両端部を接続する一対の側端面53,54とを有する。凹部121aは、例えばプレス加工により側板部121を後方に膨出させることにより形成される。
凹部121aの外周面52は、円環部122の内周面56に軸方向に段差なく連なり(図2参照)、周面56と周面52とが、収容部50の外周面55を構成する。なお、収容部50は、後述するようにばね3とシート材4とが収容される空間であり、空間SP2の一部が収容部50を構成する。一対の凹部121a,121aの間には、凹部121aを有しない境界部121bが介在する。境界部121bの断面形状は、凹部121aが加工される前の側板部111の断面形状に等しい。
前板11にも、後板12と同様、周方向2箇所に、互いに同一形状の凹部111aが形成されるとともに、一対の凹部111a,111aの間に境界部111bが形成される。すなわち、図2に示すように、前板11の後面には、後板12の凹部121aに対向して凹部111aが形成されるとともに、境界部121bに対向して境界部111bが形成される。凹部111aは、後板12の凹部121aと同様、内周面51と一対の側端面53,54とを有する。凹部111aの内周面51および側端面53,54は、凹部121aの内周面51および側端面53,54をそれぞれ軸方向に延長した面上に位置する。すなわち、凹部111aの内周面51および側端面53,54と凹部121aの内周面51および側端面53,54とは、周方向および径方向において互いに同一位置に設けられる。
なお、本実施形態では、後板12の円環部122の内周面56に連なる後板12の凹部121aの外周面52が、収容部50の外周面55の一部を構成するようにしたが、前板11の凹部111aに外周面52を設け、この外周面52が収容部50の外周面55の一部を構成するようにしてもよい。
図3に示すように、各収容部50には複数(図では4本)のばね3が直列に配置される。ばね3は例えばコイルばねであり、その長手方向の両端部はシート材(ばね受け)4により保持される。シート材4は、収容部50の周方向両端部に配置された第1シート材41および第2シート材42と、第1シート材41と第2シート材42との間に配置された複数の中間シート材43とを含む。エンジン101により回転駆動される第1回転体1の回転方向を図3に矢印R1で示すと、第1シート材41は、収容部50内の回転方向の最後部に位置し、第2シート材42は回転方向の最前部に位置する。
各シート材4の前後両端部は、凹部111a,121a内に配置される。第1シート材41および第2シート材42の周方向一端面には、それぞればね3を保持する保持部411,421が形成され、周方向他端面には、凹部111a,121aの側端面53,54に接触可能な接触面412,422が形成される。接触面412,422は、前後方向中央部において、第2回転体2(後述する突出部212)にも接触可能である。中間シート材43の周方向両端面には、それぞればね3を保持する保持部431が形成される。保持部411,421,431は、例えばばね3の外形形状に対応した円形の溝により構成される。
各シート材4は、収容部50(凹部111a,121a)に周方向および径方向に移動可能に収容される。第1シート材41は、その接触面412が凹部111a,121aの側端面53または第2回転体2の突出部212の一端面に当接することで、R1方向と反対の方向への周方向の移動が規制される。第2シート材42は、その接触面422が、凹部111a,121aの側端面54または第2回転体2の突出部212の他端面に当接することで、R1方向への周方向の移動が規制される。
各シート材4は、内周面4Aと外周面4Bとを有する。外周面4Bは、収容部50の外周面55に対応した、すなわち外周面55と同一ないしほぼ同一形状の円弧状に形成される。収容部50(凹部111a,121a)の内周面51にシート材4の内周面4Aが当接、または収容部50の外周面55にシート材4の外周面4Bが当接することで、シート材4の径方向の移動が規制される。
収容部50に直列に配置される複数のばね3のばね定数は、互いに等しくてもよく、あるいは互いに異なっていてもよい。例えば周方向4本のばね3のうち、中央の2本のばね3のばね定数を残り2本のばね3のばね定数より大きくしてもよい。あるいは、R1方向側の2本のばね3のばね定数を残り2本のばね3のばね定数より大きくしてもよい。ばね定数は、例えばばね3の径を大きくすることにより増大できる。大径のばねの内側に小径のばねを配置し、ばね3を二重構造とすることによりばね定数を増大させてもよい。
図2に示すように、第2回転体2は、第1回転体1の前板11と後板12との間の空間SP2,SP3に配置された内部板21と、前板11の前方に配置された連結板22とを一体に有する。連結板22の内径側端部は、前板11と中央板13との間の空間SP1を通って後方に延在する軸部23を構成し、この軸部23は、周方向複数のリベット24により内部板21の内径側端部に結合される。軸部23は、ベアリング5を介して第1回転体1の中央板13の外周部に回転可能に支持され、これにより第2回転体2が第1回転体1に対し相対回転可能となる。
図3に示すように、内部板21は、軸部23の後端面に当接するリング部211と、リング部211の外周面から径方向外側に突出した周方向複数(図では2個)の突出部212を有する。突出部212は、境界部111b,121bを介して周方向に互いに隣り合う第1シート材41と第2シート材42との間に介装される。このとき、図2に示すように、突出部212の前面は、前板11の境界部111bの後面に隙間を空けて対向し、突出部212の後面は、後板12の境界部121bの前面に隙間を空けて対向する。
図3に示すように、突出部212の周方向両端面213,214は、凹部111a,121aの側端面53,54とほぼ同一形状を呈する。端面213と第1シート材41の接触面412、および端面214と第2シート材42の接触面412とが、シート材4の前後方向中央部において互いに当接可能である。ここで、第1回転体1の境界部111b,121bの周方向中間を通り、軸線CL0と直交する線を第1中心線CL1と定義し、第2回転体2の突出部212の周方向中間を通り軸線CL0と直交する線を第2中心線CL2と定義する。
図3は、第1回転体1と第2回転体2とにトルクが作用していない初期状態を示しており、初期状態では、第1中心線CL1と第2中心線CL2とが一致する。このため、第1中心線CL1と第2中心線CL2とのなす角、すなわち第1回転体1に対する第2回転体2の捩れ角θは0°である。
この状態から、エンジン101からのトルクが環状板113を介して第1回転体1に入力されると、図4に示すようにその入力トルクTは、収容部50の側端面53から第1シート材41の接触面412に作用する。第1シート材41に作用したトルクTは、さらにトルク伝達経路TPを構成するばね3と中間シート材43および第2シート材42とを介し、第2シート材42の接触面422から内部板21の突出部212の端面214に作用する。これにより第2回転体2にトルクTが作用し、第2回転体2がR1方向に回転する。第2回転体2に作用したトルクTは、例えば連結板22に対向して配置されたクラッチを介してトランスミッション102に出力される。
このとき、収容部50のばね3は、トルクTの大きさに応じて伸縮し、ばね3の伸縮により第1回転体1に対する第2回転体2の捩れ角θが変化する。すなわち、トルクTが大きいほど捩れ角θが大きくなる。このように捩れ角θが変化することで、エンジン101の回転振動(燃焼振動)等に起因した第1回転体1のトルク変動を吸収することができ、第2回転体2を安定して回転させることができる。
なお、図4に示すように、捩れ角θは、R1方向における第1回転体1の回転量が第2回転体2の回転量よりも大きいときにプラスとなる。一方、R1方向における第1回転体1の回転量が第2回転体2の回転量よりも小さいときにはマイナスとなる。例えば通常運転時には、第1回転体1から第2回転体2にトルクが作用するため、この場合には捩れ角θはプラスとなる。一方、急減速時等で、第2回転体2から第1回転体1にトルクが作用すると、捩れ角θはマイナスとなる。
図4に示すように、通常運転時には、第1シート材41の接触面412は、その前後方向両端部が凹部111a,121aの側端面53に接触し、前後方向中央部が第2回転体2の突出部212の端面213から離間する。一方、第2シート材42の接触面422は、その前後方向中央部が突出部212の端面214に接触し、前後方向両端部が凹部111a,121aの側端面54から離間する。
図5Aは、第2回転体2に作用するトルクTの時間経過に伴う変化を示す図であり、図5Bは、捩れ角θと第2回転体2に作用するトルクTとの関係を示す図である。図5Bの特性は、トルク伝達装置100のばね特性を示しており、捩れ角θの増加に伴いトルクTが増大する。ばね特性の傾き(ばね定数)は、捩れ角θが所定値θa以下の領域では小さく、捩れ角θが所定値θaを超えると増大する。図5Aに示すように、エンジン101の振動(燃焼振動等)に起因してトルクTがT>0の範囲で変動すると、図5Bに示すように、捩れ角θは例えばθ1≦θ≦θ2の範囲で変化する。これにより第2回転体2のトルク変動を低減することができる。
ところで、例えばシフトダウンによりエンジンブレーキが作動すると、シート材4に作用する遠心力が大きくなり、シート材4が第1回転体1の収容部50の外周面55に貼り付くおそれがある。その結果、シート材4が第2回転体2の動きに追従できずに、第2回転体2の突出部212の端面214が第2シート材42の接触面422から離間し、その後、突出部212と第2シート材42とが再接触した際に、トルク伝達装置100に衝撃が生じるおそれがある。トルク伝達装置100に衝撃が生じると、クランクシャフトの回転に基づく失火の検知を誤って行うおそれがある。
この点についてさらに説明する。図6A〜図6Cは、それぞれ第1回転体1(後板12)に対する第2回転体2(内部板21)の捩れ角θの変化を説明する図であり、図7A,7Bは、それぞれ第2回転体2に作用するトルクTの時間変化および捩れ角θとトルクTとの関係を示す図である。なお、図6A〜図6Cでは、便宜上、ばね3とシート材4の一部の図示を省略している。
図6Aは、シフトダウンによるエンジンブレーキの作動時に第1回転体1が急減速した状態を示す。このとき、シフトダウン直後は第1回転体1が高回転してシート材4は遠心力により収容部50の外周面55に貼り付く。この場合、アクセルペダルの操作量が小さい、例えばアクセルペダルが非操作であるため、第1回転体1のR1方向への回転量よりも第2回転体2のR1方向への回転量の方が多くなる。その結果、第2回転体2の突出部212の端面213が第1シート材41の接触面412に接触し、突出部212から第1シート材41にR1方向へのトルクT1(押し付け力)が作用する。この場合、突出部212の端面213が第2回転体2のトルク伝達部として機能し、第1シート材41の接触面412が第1回転体1のトルク被伝達部として機能する。
第1シート材41に入力されたトルクT1により、シート材4は外周面55を摺動しながら収容部50(凹部111a,121a)の側端面54側に押し込まれる。その結果、図6Aに示すように、第2シート材42の接触面422が収容部50の側端面54に当接する。さらに、ばね3が収縮して周方向に隣り合うシート材4の端面同士が接近または当接し、第1シート材41の接触面412から第2シート材42の接触面422までの周方向の長さが最小となる。このとき、捩れ角θは最小θAとなり、第2回転体2に作用するトルクT1は例えば図7Bの点Aで表される。
その後、アクセルペダルが操作されて、第1回転体1が加速されると、図6Bに示すように、第2回転体2の突出部212の端面213が第1シート材41から離間する。さらに、収容部50の側端面54に当接した突出部212の端面214が、第2シート材42に接近し、捩れ角がθAよりも大きいθB(<0)となる。この状態では、シート材4は、収容部50の外周面55に貼り付いたままであり、ばね3は最大に収縮されている。したがって、ばね3の見かけ上のばね定数、すなわち剛性が高い。
このとき、第2シート材42と突出部212との間に空隙GPがあるため、第2回転体2に作用するトルクTは、図7Aの点Bに示すように0となり、捩れ角θとトルクTとの関係は、例えば図7Bの点Bとなる。この状態から、第1回転体1側で正側のトルク変動が生じると、図7Bに示すようにトルクTが0のまま捩れ角θが増加する(0に近づく)。
第1回転体1がさらに加速されると、図6Cに示すように、第2シート材42の接触面422が第2回転体2の突出部212の端面214に接触し、第2回転体2にトルクT2が作用する。すなわち、図7Aの点Cで示すように、トルクTが急激に増大する。このとき、捩れ角θは0となるが、シート材4は収容部50の外周面55に貼り付いたままであり、ばね3の剛性が高いため、捩れ角θはそれ以上増加しない。したがって、第2シート材42と突出部212との接触時の衝撃をばね3が吸収できずに、トルク伝達装置100に衝撃が発生する。この場合の捩れ角θとトルクTとの関係は、図7Bの点Cで表される。
その後、エンジン101の回転振動により第1回転体1の回転が変動すると、第1回転体1と第2回転体2とは、図6Cの接触と図6Bの離間とを繰り返す。このため、捩れ角θとトルクTとの関係は、図7Bの点Bと原点と点Cとを結ぶ矢印に沿って変化する。したがって、トルク伝達装置100に繰り返し衝撃が発生し、失火の誤検知等の悪影響を与える。
このような事象は、上述したようにシフトダウンなどによるエンジンブレーキ作動後に、少しずつアクセルペダルを踏んでいった場合だけでなく、例えば、高速道路でのレーン進入時にアクセルペダルを踏み込んで加速し、その後、本線合流後にアクセルペダルを緩め、アクセル開度が小さい場合にも生じる。すなわち、シフトダウンや加速高回転時などにシート材4が貼り付いた状態での低トルク領域(アクセル開度小)において発生する。このような事象を防ぐため、本実施形態では、以下のようにトルク伝達装置100を構成する。
図8は、本発明の実施形態に係るトルク伝達装置100の要部構成を示す斜視図である。図8には、第2シート材42と、第2シート材42の接触面422に対向する第1回転体1の側板部111,121(境界部111b,121b)と第2回転体2の突出部212とを示している。
図8に示すように、第2シート材42の端面(接触面)422は、収容部(境界部111b,121b)の側端面54に接触する第1接触面422aと、突出部212の端面214に接触する第2接触面422bとを有する。第1接触面422aは接触面422の前後方向両端部に位置し、第2接触面422bは前後方向中間部に位置する。第1接触面422aと第2接触面422bとはそれぞれ平坦面であり、これらの内周縁部(内径側先端部)P1a,P2aの周方向の位置は互いに一致している。一方、第2接触面422bの外周縁部(外径側先端部)P2bは第1接触面422aの外周縁部P1bよりも周方向外側に突出しており、第1接触面422aと第2接触面422bの径方向の勾配は互いに異なる。
境界部111b,121bの側端面54は、第1接触面422aと隙間なく接触可能となるように平坦かつ第1接触面422aと同一の勾配に形成される。突出部212の端面214は、第2接触面422bと隙間なく接触可能となるように平坦かつ第2接触面422bと同一の勾配に形成される。このため、側端面54と端面214の径方向の勾配は互いに異なる。
図9は、第1回転体1の収容部50に収容された第2シート材42と、第2回転体2の突出部212とを拡大して示す平面図である。なお、図9では、前板11の図示を省略する。図9は、第2シート材42が収容部50の側端面54に当接し、突出部212の端面213が第1シート材41の接触面412に当接した急減速の状態を示す。
図9に示すように、第1接触面422aと第2シート材42の外周面4Bとの交点(外周縁部P1b)における軸線CL0を中心とした円の接線TL1と、第1接触面422aとのなす角α1を、第2シート材42の外径側先端部425の第1角と定義する。さらに、第2接触面422bと第2シート材42の外周面4Bとの交点(外周縁部P2b)における軸線CL0を中心とした円の接線TL2と、第2接触面422bとのなす角α2を、第2シート材42の外径側先端部425の第2角と定義する。
本実施形態では、第2シート材42の第1接触面422aは、第2シート材42の第1角α1が90°より大きく、かつ、180°より小さくなるように、例えばα1が100°〜130°の範囲に含まれるように形成される。これに対応して収容部50の側端面54は、その外周縁部における軸線CL0を中心とした円の接線と側端面54とのなす角α3が180°−α1となるように形成される。
一方、第2シート材42の第2接触面422bは、第2シート材42の第2角α2が第1角α1より小さくなるように、例えばα2が80°〜100°の範囲に含まれるように形成される。これに対応して突出部212の端面214は、その外周縁における軸線CL0を中心とした円の接と端面214とのなす角α4が180°−α2となるように形成される。
本実施形態に係るトルク伝達装置100による特徴的な動作を説明する。遠心力によりシート材4が収容部50の外周面55に貼り付いた状態で、例えば第1回転体1が減速すると、捩れ角θがマイナスとなり、第2回転体2の突出部212が第1シート材41に衝突する。これにより、シート材4にトルク(押し付け力)が作用し、図10Aに示すようにシート材4の全体がその回転方向(R1方向)に押し込まれ、第2シート材42の接触面422(第1接触面422a)が収容部50の側端面54に当接する。
図10Aにおいて、第1接触面422aの内周縁部P1aを通る軸線CL0からの放射線を点線L1で表す。このとき、第1接触面422aと点線L1とのなす角α5が0°であれば、第2シート材42の先端部425の第1角α1が90°となる。本実施形態では、第1角α1が少なくとも90°よりも大きいため、角α5は0°よりも大きくなり、角α5が大きいほど第1角α1は大きくなる。
図10Aの状態では、シート材4に第2回転体2からのトルクTによる周方向の押し付け力Fが作用する。押し付け力Fは、第1接触面422aに垂直な垂直成分の力F1と第1接触面422aに平行な水平成分の力F2とに分解することができ、押し付け力Fが小さいと、径方向内側に向かう水平成分の力F2が小さい。このため、水平成分の力F2は、第2シート材42の遠心力と第1接触面422aにおける摩擦力との和を上まわることができず、第2シート材42は径方向内側へ移動しない。
但し、押し付け力Fが小さいと、ばね3の収縮量が少ないため、ばね3の剛性は比較的小さい。このため、シート材4を収容部50の外周面55に沿って摺動させながら、ばね3を伸縮させることができる。その結果、第2回転体2の動きにシート材4を追従させることができ、トルク伝達装置100の良好な振動吸収機能を発揮することができる。
一方、例えばエンジンブレーキの作動により、シート材4に作用するトルクTが所定値以上になると、図10Bに示すように隣り合うシート材4(42,43)の端面同士が衝突し、ばね3の収縮量が最大となる。このとき、第2シート材42の第1接触面422aにおける押し付け力Fが増大し、径方向内側に向かう水平成分の力F2が大きくなる。その結果、水平成分の力F2が、第2シート材42の遠心力と第1接触面422aにおける摩擦力との和を上まわり、第2シート材42が収容部50の側端面54に沿って径方向内側に移動する。
これにより第2シート材42を収容部50の外周面55から離間させることができ、エンジンブレーキ作動時の第2シート材42の外周面55への貼り付きを防止することができる。シート材4の貼り付きが防止されると、シート材4が周方向へ容易に移動可能となる。このため、第2回転体2の動きにシート材4を追従させることができ、トルク伝達装置100の良好な振動吸収機能を発揮させることができる。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)トルク伝達装置100は、例えばエンジン101で発生したトルクをトランスミッション102に伝達する(図1)。このトルク伝達装置100は、軸線CL0を中心に回転可能に設けられ、エンジン101(出力軸101a)に連結される第1回転体1と、軸線CL0を中心に回転可能に設けられ、トランスミッション102(入力軸102a)に連結される第2回転体2と、第1回転体1と前記第2回転体2との間のトルク伝達経路TPに配置され、第1回転体1および第2回転体2のいずれか一方からのトルクをいずれか他方に伝達するとともに、第1回転体1と第2回転体2との間のトルク変動を吸収するばね3と、ばね3と第1回転体1および第2回転体2との間に、第1回転体1および第2回転体2に対して接離可能に設けられたシート材4とを備える(図2,3)。第1回転体1は、シート材4を周方向に移動可能に収容する収容部50を有し、収容部50はシート材4の径方向外側への移動を規制する外周面55と、シート材4の周方向の移動を規制する側端面53,54とを有する(図4)。シート材42は、収容部50の外周面55に対向する外周面4Bを有するとともに、周方向一端面に、ばね3を保持する保持部421を、周方向他端面に、側端面54および第2回転体2(突出部212)に面接触可能に設けられた接触面422をそれぞれ有する(図4)。そして、接触面422(第1接触面422a)は、第1接触面422aとシート材42の外周面4Bとの交点(外周縁部P1b)における軸線CL0を中心とした円の接線TL1と第1接触面422aとのなす角により定義されるシート材42の先端部425の角度(第1角α1)が90°より大きくなるように形成される(図9)。
このように第2シート材42の外周側の先端部425の第1角α1が90°より大きくなるようにシート材42の第1接触面422aを形成することにより、第1接触面422aに作用する周方向の押し付け力Fの分力が径方向内側に作用するため、シート材42を径方向内側に移動させることができる。その結果、シート材42の収容部50の外周面55への貼り付きを防止することができ、シフトダウンなどによるエンジンブレーキの作動時等に、シート材42と第2回転体2との衝突による衝撃発生を防ぐことができる。
(2)シート材42の接触面422は、収容部50の側端面54に面接触可能に設けられた第1接触面422aと第2回転体2の突出部212に面接触可能に設けられた第2接触面422bとを有する(図8)。第1接触面422aは、第1接触面422aとシート材42の外周面4Bとの交点(外周縁部P1b)における軸線CL0を中心とした円の接線TL1と第1接触面422aとのなす角により定義されるシート材42の先端部425の第1角α1が90°より大きくなるように形成され、第2接触面422bは、第2接触面422bとシート材42の外周面4Bとの交点(外周縁部P2b)における軸線CL0を中心とした円の接線TL2と第2接触面422bとのなす角により定義されるシート材42の先端部425の第2角α2が第1角α1よりも小さくなるように形成される(図9)。
これにより収容部50の十分な容積を確保しつつ、第2回転体2の内部板21の突出部212における十分な強度を担保することができる。すなわち、図11の点線L21に示すように、突出部212の端面213,214を、その内径側端部から第1接触面422aと同様の角度で傾斜させると、その分、収容部50の容積が狭められる。このため、ばね3の設置スペースが低減し、振動吸収機能が低下する。また、図11の点線L22に示すように、突出部212の端面213,214を、その外径側端部から第1接触面422aと同様の角度で傾斜させると、その分、突出部212の根元部の応力が高くなり、耐久性が低下する。これに対し、本実施形態では、シート材先端部425の第2角α2をシート材先端部425の第1角α1よりも小さくしたので、突出部212の外径側角部の角度α4を大きくすることができ、ばね3の設置スペースを確保しつつ、突出部212の耐久性を確保することができる。
(3)シート材4は、収容部50の周方向両端部にそれぞれ配置され、第1回転体1からのトルクTが入力される第1シート材41と、第1シート材41に入力されたトルクTを、ばね3を介して第2回転体2に出力する第2シート材42とを含む。そして、第1シート材41と第2シート材42のうち第2シート材42の接触面422は、接触面422と第2シート材42の外周面4Bとの交点(外周縁部P1b)におけるシート材42の先端部425の角度α1が90°より大きくなるように形成される(図9)。このため、シフトダウンなどによるエンジンブレーキ作動後のアクセル開度が小さい低トルク領域で、エンジン101の回転振動により第2シート材42と突出部212とが繰り返し接触することによる衝撃発生を抑制することができる。
(4)第1回転体1は、境界部121b,122bを介して周方向に互いに隣り合う一対の収容部50を含む(図3)。第2回転体2は、一対の収容部50のいずれか一方に配置された第1シート材41といずれか他方に配置された第2シート材42との間に配置される突出部212を有する(図3)。これにより簡易な構成で、突出部212の一端面214を介して第2シート材42から第2回転体2にトルクを入力することができるとともに、減速時には突出部212の他端面213を介して第2回転体2から第1シート材41にトルクを入力することができる。
(5)トルク伝達装置100は、収容部50の一対の第1シート材41と第2シート材42との間に配置された中間シート材43をさらに有する。そして、複数のばね3が、中間シート材43を介して直列に接続される(図3)。これにより、円弧状の収容部50に対し直線状のばね3を用いることができる。このため、ばね3を屈曲して形成する必要がないため、コストを低減できるとともに、安定したばね特性を発揮することができる。
(変形例)
上記実施形態は種々の形態に変形することができる。以下、変形例について説明する。上記実施形態では、第2シート材42の接触面422に、シート材42の先端部425の第1角α1が90°より大きくなるように形成された第1接触面422aと、シート材42の先端部425の第2角α2が第1角α1よりも小さくなるように形成された第2接触面422bとを設けた。しかしながら、シート材42の先端部425の角度を第1角α1で代表し、少なくとも第1角α1が90°より大きいのであれば、第2角α2の値については上述したものに限らない。例えば第2角α2を第1角α1と等しくしてもよい。すなわち、第1接触面422aと第2接触面422bとを段差なく形成してもよい。
上記実施形態では、収容部50の側端面54または第2回転体2の端面214と接触する接触面422を、第2シート材42の端面の径方向全面にわたって形成したが、径方向全面ではなく一部のみに形成してもよい。また、収容部50の外周面55と接触する外周面4Bについても周方向全面にわたって形成したが、周方向全面ではなく一部のみに形成してもよい。例えば図12に示すように、第2シート材42の端面の外径側角部を面取りし、外周面4Bの一部をカットするとともに、端面の一部に接触面422を形成してもよい。この場合、接触面422a,422bを含む平面と外周面4Bを含む周面との交点P3,P4を、接触面422a,422bと外周面4Bとの交点として第1角α1および第2角α2を特定すればよい。
すなわち、シート材42の先端部425の第1角α1および第2角α2とは、シート材42の外周面4Bが収容部50の外周面55に当接した状態における接触面422a,422bまたは接触面422a,422bを延長した仮想平面と、シート材42の外周面4Bあるいは外周面4Bを延長した仮想周面との交点における、軸線CL0を中心とした円の接線と接触面422a,422bとのなす角により定義される。換言すると、これら第1角α1および第2角α2は、接触面422と外周面4Bとによって定義し得るものであり、第1角α1は第1接触面422aとシート材42の外周面4Bとのなす角に相当し、第2角α2は第2接触面422bとシート材42の外周面4Bとのなす角に相当する。
なお、図9に示すように、第2シート材42の先端部425の第1角α1が90°より大きいとき、接触面422aの内周縁部P1aは外周縁部P1bよりも周方向外側(第1中心線CL1側)に位置する。したがって、内周縁部P1aが外周縁部P1bよりも周方向外側に位置するように第1接触面422aを形成してもよい。すなわち、第2シート材42が収容部50の側端面54に押し付けられた際に、押し付け力Fの分力F2が径方向内側に向けて作用するように接触面422を傾斜して形成するのであれば、接触面422の構成はいかなるものでもよい。
そのような傾斜した接触面を、第2シート材42だけでなく第1シート材41の端面に設けてもよい。すなわち、一対のシート材41,42のそれぞれの端面に傾斜した接触面を設けてもよい。第1シート材41の端面に傾斜した接触面を設けることで、第2回転体2の突出部が212第1シート材41と接触した際に、第1シート材41に対し径方向内側に向かう分力を及ぼし、第1シート材41が収容部50の外周面55へ貼り付くことを防止できる。
上記実施形態では、第1回転体1をエンジン101に、第2回転体2をトランスミッション102にそれぞれ連結したが、これとは反対に、第1回転体1をトランスミッション102に、第2回転体2をエンジン101にそれぞれ連結してもよい。上記実施形態では、第1回転体1と第2回転体2との間にばね3(コイルばね)を配置し、ばね3を介してトルクを伝達するようにしたが、第1回転体1と第2回転体2との間のトルク伝達経路TPに配置され、第1回転体1および第2回転体2のいずれか一方からのトルクをいずれか他方に伝達するとともに、第1回転体1と第2回転体2との間のトルク変動を吸収するのであれば、弾性体の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、収容部50に複数のシート材4を配置したが、ばね3と第1回転体1および第2回転体2との間に、第1回転体1および第2回転体2に対して接離可能に設けられるのであれば、シート材4の個数は上述したものに限らない。例えば中間シート材43を省略することもできる。したがって、収容部50に単一のばね3を配置してもよい。上記実施形態では、シート材4とばね3とにより、第1回転体1と第2回転体2との間のトルク伝達経路TPを構成した。具体的には、第1回転体1から第2回転体2にトルクが作用するとき、第2シート材42の接触面(トルク伝達部)422から第2回転体2の突出部212の端面(トルク被伝達部)214にトルクが作用し、第2回転体2から第1回転体1にトルクが作用するとき、突出部212の端面213(トルク伝達部)から第1シート材41の接触面(トルク被伝達部)412にトルクが作用するようにした。しかしながら、トルク伝達経路TPの構成はこれに限らない。
上記実施形態では、第1回転体1の前板11と後板12とにそれぞれ凹部111a,121aを設け、凹部111a,121aにより収容部50を構成したが、シート材4の径方向外側への移動を規制する外周面55と、シート材4の周方向の移動を規制する一対の側端面54とを有するのであれば、収容部50の構成はいかなるものでもよい。例えば前板11のみで収容部50を構成してもよい。上記実施形態では、シート材4に弾性体の一例であるばね3の保持部411,421,431を設けたが、弾性体の形状に応じてシート材4の形状も種々の形状に変更することができる。したがって、シート材4(特に第2シート材42)の構成は上述したものに限らない。すなわち、収容部50の外周面55に対向する外周面4Bを有するとともに、周方向一端面に、ばね3を保持する保持部421を有し、周方向他端面に、収容部50の側端面54および第2回転体2に面接触可能に設けられた接触面422を有するのであれば、シート材42の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、第1回転体1に周方向に2箇所に収容部50を設けたが、収容部の個数はこれに限らない。例えば周方向3箇所以上に収容部50を設け、突出部212もこれに対応した数だけ設けてもよい。上記実施形態では、内部板21と連結板22とにより第2回転体2を構成し、一対の収容部50に境界部111b,121bを介して隣り合ってそれぞれ配置された第1シート材41と第2シート材42との間に、第2回転体2のトルク伝達部としての突出部212を配置したが、第2回転体2の構成は上述したものに限らない。例えば、リング状板の内周面から径方向内側に突出部212を突設させるようにしてもよい。
以上の実施形態では、動力源としてエンジン101を用いたが、エンジン101以外を用いてもよい。また、動力源で発生したトルクにより駆動される被駆動体は、トランスミッション102以外であってもよい。すなわち、動力源で発生したトルクを被駆動体に伝達する種々のトルク伝達経路に対し、本発明のトルク伝達装置は適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。変形例同士を組み合わせることもできる。
1 第1回転体、2 第2回転体、3 ばね、4 シート材、4B 外周面、41 第1シート材、42 第2シート材、50 収容部、53,54 側壁面、55 外周面、100 トルク伝達装置、101 エンジン、102 トランスミッション、421 保持部、422 接触面、422a 第1接触面、422b 第2接触面、425 先端部、α1 第1角、α2 第2角、TP トルク伝達経路

Claims (4)

  1. 動力源で発生したトルクを被駆動体に伝達するトルク伝達装置であって、
    軸線を中心に回転可能に設けられ、前記動力源および前記被駆動体のいずれか一方に連結される第1回転体と、
    前記軸線を中心に回転可能に設けられ、前記動力源および前記被駆動体のいずれか他方に連結される第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間のトルク伝達経路に配置され、前記第1回転体および前記第2回転体のいずれか一方からのトルクを前記第1回転体および前記第2回転体のいずれか他方に伝達するとともに、前記第1回転体と前記第2回転体との間のトルク変動を吸収する弾性体と、
    前記弾性体と前記第1回転体および前記第2回転体との間に前記第1回転体および前記第2回転体に対して接離可能に設けられたシート材と、を備え、
    前記第1回転体は、前記シート材を周方向に移動可能に収容する収容部であって、前記シート材の径方向外側への移動を規制する外周面と、前記シート材の周方向の移動を規制する側端面とを有する収容部を有し、
    前記シート材は、前記収容部の外周面に対向する外周面を有するとともに、周方向一端面に、前記弾性体を保持する保持部を有する一方、周方向他端面に、前記側端面および前記第2回転体に面接触可能に設けられた接触面を有し、
    前記接触面は、前記側端面に面接触可能に設けられた第1接触面と前記第2回転体に面接触可能に設けられた第2接触面とを有し、前記第1接触面は、前記第1接触面と前記シート材の外周面との交点における前記軸線を中心とした円の接線と前記第1接触面とのなす角により定義される前記シート材の先端部の角度が90°より大きくなるように形成され、前記第2接触面は、前記第2接触面と前記シート材の外周面との交点における前記軸線を中心とした円の接線と前記第2接触面とのなす角により定義される前記シート材の先端部の第2角が前記第1角よりも小さくなるように形成されることを特徴とするトルク伝達装置。
  2. 請求項1に記載のトルク伝達装置において、
    前記第1回転体は前記動力源に連結されるとともに、前記第2回転体は前記被駆動体に連結され、
    前記シート材は、前記収容部の周方向両端部にそれぞれ配置され、前記第1回転体からのトルクが入力される第1シート材と、前記第1シート材に入力されたトルクを、前記弾性体を介して前記第2回転体に出力する第2シート材とを含み、
    前記第1シート材と前記第2シート材のうち前記第2シート材の前記接触面は、前記接触面と前記第2シート材の外周面との交点における前記第2シート材の先端部の角度が90°より大きくなるように形成されることを特徴とするトルク伝達装置。
  3. 請求項2に記載のトルク伝達装置において、
    前記第1回転体は、境界部を介して周方向に互いに隣り合う一対の前記収容部を含み、
    前記第2回転体は、前記一対の収容部のいずれか一方に配置された前記第1シート材と前記一対の収容部のいずれか他方に配置された前記第2シート材との間に配置される突出部を有することを特徴とするトルク伝達装置。
  4. 請求項2または3に記載のトルク伝達装置において、
    前記収容部の前記第1シート材と前記第2シート材との間に配置された中間シート材をさらに備え、
    複数の前記弾性体が、前記中間シート材を介して直列に接続されることを特徴とするトルク伝達装置。
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