JP6293105B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、入賞口を開閉する開閉部材を備え、制御手段の開放制御に応じて開閉部材を開放する遊技機に関するものである。
遊技機の代表例の一つとしてのパチンコ機には、固定枠に開閉自在に組み付けられた本体枠に、パチンコ球が流下可能な遊技領域が前面側に形成された遊技盤が着脱自在に配設されている。遊技領域には、パチンコ球が入賞可能な入賞口が形成された入賞部が複数設けられており、該入賞部の入賞口にパチンコ球が入賞するか否かによって遊技者の興趣が高められる。また、遊技内容を変化に富んだものとするため、入賞部の形態の1つとして、入賞口を開閉する開閉部材を該入賞口に付随して設けた可変入賞部が採用されることがある。この可変入賞部は、制御手段の開放制御に応じて開閉部材を開放するよう構成されており、制御手段による開放制御がされていない場合は、開閉部材が閉鎖してパチンコ球が入賞口に入賞し得ないまたは入賞困難な状態となる。これに対し、近年では、可変入賞部の開閉部材を強制的に開放させてパチンコ球を不正に入賞させる行為が行われることがあり、当該不正行為への対策として、制御手段による開放制御がされていない状態で開閉部材を閉鎖維持するためのロック構造が採用されることもある(例えば、特許文献1)。
特開2011−177280号公報
しかしながら、開放制御がされた際に開閉部材を閉鎖しないよう不正具で保持するといった行為が行われると、ロック構造を備えていたとしても開閉部材を閉鎖維持することはできず、ロック構造を採用するだけでは不正対策として万全とはいえない。ここで、入賞検出センサの球検出が予め定めた有効期間に発生したものかを判定することで不正行為による入賞が発生したことを識別することはできるが、実際に入賞が発生するまでは不正行為を識別し得ず、不正行為を早期に発見することができないという問題がある。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、開閉部材の異常状態を識別可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、
遊技領域(22)が前面に形成された遊技盤(20)と、前記遊技領域(22)に設けられて遊技球が入賞可能な入賞口(52a)と、前記入賞口(52a)を開閉する開閉部材(60)と、前記開閉部材(60)および駆動源(SL1)に連係するよう設けられた連係機構部(62)と、前記駆動源(SL1)を駆動して前記連係機構部(62)を変位させることで前記開閉部材(60)を閉鎖位置から開放位置へ変位させる開放制御を実行可能な開放制御手段(33a)とを備えた遊技機において、
前記連係機構部(62)および前記開閉部材(60)のうち何れかの位置を検出する位置検出手段(SE3)と、
前記開放制御手段(33a)による開放制御が行われているかを判定する第1判定手段(33a)と、
前記位置検出手段(SE3)による検出状態に基づいて前記開閉部材(60)が前記閉鎖位置にあるかを判定する第2判定手段(33a)とを備え
前記第1判定手段(33a)および前記第2判定手段(33a)による各判定に基づいて、前記開放制御手段(33a)による開放制御が終了したにも関わらず前記開閉部材(60)が閉鎖位置に変位しない第1の異常開放状態が発生したかを判定すると共に、該開放制御手段(33a)による開放制御が行われていない状態で前記開閉部材(60)が閉鎖位置から開放位置へ向けて変位する第2の異常開放状態が発生したかを判定するよう構成され、
前記第1の異常開放状態および前記第2の異常開放状態を相互に異なる態様で報知する報知手段(13c,13d,17,37,63a)を備えたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、第1判定手段および第2判定手段を備えることで、開閉部材の位置(開放位置および閉鎖位置)と制御とが一致しない異常な状態を識別することができる。すなわち、開放制御手段による開放制御が行われていないにも関わらず開閉部材が閉鎖位置にない場合に、開閉部材が意図的に開放されている可能性のある状態を識別することができ、開放制御手段による開放制御が行われているにも関わらず開閉部材が閉鎖位置にある場合に、開閉部材が開放不良により閉鎖している可能性のある状態を識別することができるから、不正行為や開放不良に対して早期に対処することができる。
請求項2に係る発明は、
前記第1判定手段(33a)および前記第2判定手段(33a)による各判定に基づいて、前記開放制御手段(33a)による開放制御が行われているにも関わらず前記開閉部材(60)が閉鎖位置から開放位置側に変位しない開放不良状態が発生したかを判定するよう構成され、
前記報知手段(13c,13d,17,37,63a)は、前記第1の異常開放状態および前記第2の異常開放状態の夫々と異なる態様で前記開放不良状態を報知することを要旨とする。
請求項3に係る発明は、
前記入賞口(52a)に入賞した遊技球を検出する入賞検出手段(SE2)と、
前記入賞検出手段(SE2)の検出が有効な入賞有効期間を設定する有効期間設定手段(33a)と、
前記入賞有効期間以外に前記入賞検出手段(33a)の検出が発生したかを判定する不正入賞判定手段(33a)とを備え、
前記報知手段(13c,13d,17,37,63a)は、前記入賞有効期間以外における前記入賞検出手段(SE2)の検出の発生を、前記第1の異常開放状態および前記第2の異常開放状態の夫々と異なる態様で報知することを要旨とする。
また、本願には、次のような技術的思想が含まれる。
前記入賞口(52a)への入賞を契機として球払出装置(19)を駆動制御して遊技球を払い出す払出制御手段(36)を備え、
前記開放制御手段(33a)による開放制御が行われていないことを前記第1判定手段(33a)が判定し、かつ前記開閉部材(60)が前記閉鎖位置にないことを前記第2判定手段(33a)が判定した場合に、前記入賞口(52a)への入賞を契機とした遊技球の払い出しが行われないよう前記払出制御手段(36)が前記球払出装置(19)を制御することを要旨とする。
上記構成によれば、開閉部材が意図的に開放されている可能性がある場合に、入賞口への入賞に伴う遊技球の払い出しが行われない状態とすることにより、不正入賞に伴う遊技球の払い出しを確実に防ぐことができる。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
情報を出力可能な出力手段(13c,13d,17,37,63a)を備え、
前記開放制御手段(33a)による開放制御が行われていないことを前記第1判定手段(33a)が判定し、かつ前記開閉部材(60)が前記閉鎖位置にないことを前記第2判定手段(33a)が判定した場合に、前記開閉部材(60)の異常開放に関する情報を前記出力手段(13c,13d,17,37,63a)が出力するようにしたことを要旨とする。
上記構成によれば、開閉部材が意図的に開放されている可能性がある場合に、開閉部材が異常な開放状態にあることの情報を出力することで、不正入賞の発生を未然に防ぐことができる。
本願には、次のような技術的思想が含まれる。
情報を出力可能な出力手段(17,37)を備え、
前記開放制御手段(33a)による開放制御が行われていることを前記第1判定手段(33a)が判定し、かつ前記開閉部材(60)が前記閉鎖位置にあることを前記第2判定手段(33a)が判定した場合に、前記開閉部材(60)の開放不良に関する情報を前記出力手段(17,37)が出力するようにしたことを要旨とする。
上記構成によれば、開閉部材の開放不良に関する情報を出力することで、遊技者に損害が生じるのを防ぐことができる。
本発明に係る遊技機によれば、開閉部材の異常状態を識別することができる。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を、外枠に対して前枠を開放した状態で示す斜視図である。 実施例に係る遊技盤の斜視図である。 実施例に係る始動入賞ユニットであり、(a)は正面図を示し、(b)は斜視図を示している。 実施例に係る始動入賞ユニットの受け部材および案内部の関係を示す説明図である。 図3のA−A線断面図であり、要部を拡大して示している。 実施例に係る始動入賞ユニットを背面側から見た斜視図である。 実施例に係る始動入賞ユニットを正面側から見た分解斜視図である。 実施例に係る始動入賞ユニットを背面側から見た分解斜視図である。 図3のB−B線断面図であって、(a)は、開閉部材が閉鎖位置にある状態を示しており、(b)は、開閉部材が開放位置にある状態を示している。 実施例に係る主制御CPUの制御状態を示すタイミングチャートであって、(a)は、始動入賞ソレノイドの励磁状態および消磁状態を示しており、(b)は、有効フラグの状態を示しており、(c)は、開閉検出センサの検出状態を示しており、(d)は、開放不良エラーを判定する場合に計時される期間を示しており、(e)は、第1の異常開放エラーを判定する場合に計時される期間を示しており、(f)は、検出フラグの状態を示しており、(g)は、第2の異常開放エラーを判定する場合に計時される期間を示している。 実施例に係るパチンコ機のエラー報知態様を示す説明図である。 実施例に係るパチンコ機の制御構成を示す説明図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機10を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限りパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、パチンコ球が流下可能な遊技領域22が前面側に形成された遊技盤(遊技領域形成部材)20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20に、所定の特図当り判定条件(当り判定条件)の成立を契機として(後述する始動入賞口51a,52aへのパチンコ球の入球(入賞)を契機として)、演出用の図柄(以下演出図柄という)を変動表示させて図柄組合せ演出を行う演出表示手段としての図柄表示装置17(表示情報出力手段)が着脱可能に配設されている(図2参照)。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20の遊技領域22と対応する位置に前後に開口する窓口13aが形成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられている。そして、前枠13には、ガラス板や透明な合成樹脂材で形成された透視保護部材13b(一部を図5に示している)が窓口13aを覆うよう配設されており、遊技盤20を前側から透視可能な状態で保護している。透視保護部材13bは、中枠12に対して前枠13を閉鎖した状態で、遊技盤20の前方に離間する(具体的には、遊技盤20の前面との間に1個のパチンコ球が通過可能な間隔をあけて離間する)よう配置されることで、当該透視保護部材13bの後面と遊技盤20の前面との前後間に前記遊技領域22が形成されるようになっている。なお、図1では、透視保護部材13bを省略してある。また、前記前枠13における窓口13aの下方位置には、パチンコ球を貯留可能な球受け皿14が設けられており、当該前枠13と一体的に球受け皿14を開閉し得るようになっている。実施例の前枠13には、上下の位置関係で2つの球受け皿14が組み付けられており、図1に上側の球受け皿14のみを図示してある。なお、前記上下の球受け皿14の一方および両方を、前枠13とは個別に中枠12に組み付けるようにしてもよい。また、中枠12や前枠13に、1つの球受け皿14のみを備える構成とすることもできる。
パチンコ機10の前面右下部(実施例では前枠13の前面右下部)には、図1に示すように、前記中枠12に配設された球発射装置18を作動させる操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで球発射装置18が作動されて、前記上側の球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、操作レバー16aの回動量に応じて球発射装置18によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域22へのパチンコ球の打ち出し位置を任意に変更し得るようになっている。すなわち、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された第1の流下領域22a(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「左打ち遊技」と称される遊技形態、該遊技盤20に形成された第2の流下領域22b(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「右打ち遊技」と称される遊技形態とに切り替えて遊技を行い得るようになっている。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するよう枠ランプ(光出力手段)13cが配設されると共に、前枠13の上隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)13dが配設されている。すなわち、枠ランプ13cに設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、スピーカ13dから適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前枠13に配設された枠ランプ13cは、発光演出を実行可能な演出手段として機能すると共に、前枠13に配設されたスピーカ13dは、音演出を実行可能な演出手段として機能している。なお、球受け皿14に対して枠ランプ13cまたはスピーカ13dを配設するよう構成してもよい。
パチンコ機10の後面側には、遊技店内の図示しない球補給機構から補給されたパチンコ球を貯留する図示しない球貯留機構が配設されており、球貯留機構に設けた球貯留部と、パチンコ機10の前面側に設けられた前記球受け皿14とが、図示しない球通路により接続されている。また、球貯留機構には、パチンコ球を払い出す球払出装置19(図12参照)が配設されており、球貯留機構に貯留されているパチンコ球を球払出装置19の駆動に応じて球受け皿14に払い出すように構成されている。
ここで、実施例のパチンコ機10の後面側(遊技盤20の後面側)には、パチンコ遊技に関する統括的な制御を行う主制御基板33(図12参照)が配設されている。また、パチンコ機10の後面側(遊技盤20の後面側)には、主制御基板33からの制御信号に基づいて演出に関する制御を行う演出制御基板34(図12参照)と、演出制御基板34からの制御信号に基づいて図柄表示装置17を制御する表示制御基板35(図12参照)が配設されている。更に、パチンコ機10の後面側(中枠12の後面側)には、主制御基板33からの制御信号に基づいて球払出装置19を駆動制御する払出制御基板36(図12参照)が配設されている。更にまた、パチンコ機10の後面側(中枠12の後面側)には、主制御基板33の制御に基づいて、遊技に関する情報を外部(ホールコンピュータ)へ出力する外部情報出力端子盤(外部出力手段)37が配設されている。
主制御基板33(具体的には、主制御基板33に備えられた主制御CPU33a)は、図12に示すように、後述する各種センサ27b,SE1,SE2,SE3,SE4と電気的に接続されており、これらセンサ27b,SE1,SE2,SE3,SE4からの検出信号に基づいて制御を行うようになっている。具体的に、主制御基板33は、後述する入球口27a,51a,52a,91a,92a,92bへのパチンコ球の入球(入賞)を検出する入賞検出センサ27b,SE1,SE2,SE4等が配線接続されており、入賞検出センサSE1,SE2,SE4からの検出信号が入力されることを賞球の払出条件として所定数の賞球の払い出しを決定すると共に、当該主制御基板33が払出制御基板36に制御信号を出力して、払出制御基板36が球払出装置19に所定数の賞球を払い出させるようになっている。また、主制御基板33は、後述する第2始動入賞口52aを開閉する開閉部材60の異常状態を検出するための開閉検出センサ(位置検出手段)SE3と電気的に接続されており、該開閉検出センサSE3からの検出信号に基づいて、開閉部材60の異常状態や開放不良を報知するための情報を各種の出力手段13c,13d,17,37,63(63a)に出力させる制御を行うようになっている。
また、演出制御基板34は、主制御基板33からの制御信号を受けて前記図柄表示装置17の表示内容を表示制御基板35(図12参照)に指示する(制御信号を出力する)ことで、該表示制御基板35を介して図柄表示装置17での図柄変動演出等の各種の表示内容を制御する。また、演出制御基板34は、主制御基板33からの制御信号を受けて、前記枠ランプ13cの発光態様や、後述する遊技盤構成部品に設けられた遊技盤ランプ63aの発光態様を、図柄変動演出に合わせて制御したり、図柄変動演出に合わせて前記スピーカ13dの音出力態様を制御したりするようになっている。なお、主制御基板33、演出制御基板34および表示制御基板35とは別に備えた制御基板が、枠ランプ13cの発光態様を制御したり、遊技盤ランプ63aの発光態様を制御したり、スピーカ13dの音出力態様を制御したりするようにしてもよい。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、合成樹脂材やベニヤ材等から所定板厚の略矩形状に形成されており、図2に示すように、略円形状の案内レール23が前面(盤面)に配設されて前記遊技領域22が前面側に画成されている。なお、遊技盤20には、案内レール23として、遊技盤20の右下部から左上部にかけて円弧状に延在して遊技領域22の左下側を画成する第1レール部23aと、遊技盤20の左下部から右上部にかけて円弧状に延在して遊技領域22の上部を画成する第2レール部23bと、第1レール部23aの右下端部および第2レール部23bの右上端部の間に位置して遊技領域22の右部を画成する第3レール部23cとが設けられており、遊技盤20の前面における遊技領域22の左側には、第2レール部23bが第1レール部23aの外側に離間して位置することで、当該第1レール部23aおよび第2レール部23bの間に、パチンコ球が通過可能な発射通路25が画成されている。そして、前記球発射装置18から発射されたパチンコ球が発射通路25の下方開口から飛翔して、発射通路25の上端に位置する発射口25aから遊技領域22内に打ち出されるようになっている。なお、実施例の遊技盤20は、ベニヤ材から形成された不透明な板状部材であって、遊技盤20の前方から該遊技盤20の後面側を透視し得ないようになっている。
前記遊技盤20の前面には、前記遊技領域22内の適宜位置に各種の遊技盤設置部品が配設されている。実施例では、遊技盤設置部品として、前記図柄表示装置17の外側を囲む枠状装飾部材28や、始動入賞口(入球口)51a,52aが設けられた始動入賞ユニット(入賞装置、入球手段)50や、特別入賞口(入球口)91aおよび普通入賞口(入球口)92a,92bが設けられた複合入賞ユニット(入賞装置、入球手段)90や、ゲート口(入球口)27aが設けられたゲート部材27(入球手段)等が遊技盤20に配設されている。また、遊技盤20には、パチンコ球を遊技領域22の外部に排出するアウト口24が遊技領域22の最下部に開設されている。なお、実施例では、遊技領域22の最下部に設けられたアウト口24とは別に、パチンコ球を遊技領域22の外部に排出する第2アウト口94aが複合入賞ユニット90に設けられている(図2参照)。この第2アウト口94aに入球して遊技領域22の外部に導かれたパチンコ球は、遊技盤20の後面側に配設された排出路形成部材(図示せず)を通じて遊技盤20の下方に排出される。なお、実施例において、「入賞ユニット」とは、複数の部材から構成されると共にパチンコ球が入賞可能な入賞口が形成されて、1つのユニットとして遊技盤20に配設されるものを単に指すものであって、複数の入賞口が設けられる必要はなく、1つの入賞口を有するものでもよい。ここで、「入賞」とは、入球口のうちパチンコ球の入球によって賞球が払い出されることとなる特定の入球口(入賞口)にパチンコ球が入ることであって、実施例においては、入球口としての入賞口51a,52a,91a,92a,92bにパチンコ球が入ることを「入賞」と指称することがある。また、「入球」とは、遊技領域22に開口する入球口(入口)にパチンコ球が入ることであって、実施例においては、入球口としての入賞口51a,52a,91a,92a,92bや、ゲート口27aや、アウト口24,94aにパチンコ球が入ることを「入球」と指称することがある。
(枠状装飾部材28について)
次に、前記枠状装飾部材28について詳細に説明する。前記枠状装飾部材28は、図2に示すように、前記遊技盤20の前面より前方に突出して前記遊技領域22側と前記図柄表示装置17側とを区切る庇状部28aを備える。そして、枠状装飾部材28が遊技盤20に取り付けられた状態で、該枠状装飾部材28の外側、具体的には庇状部28aと案内レール23との間にパチンコ球が流下する流下領域22a,22bが画成されるようになっている。すなわち、遊技領域22は、枠状装飾部材28の左側に形成された第1の流下領域22aと、当該枠状装飾部材28の右側に形成された第2の流下領域22bとに区画されており、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することにより、パチンコ球を第1の流下領域22aに流下させる遊技形態(左打ち)およびパチンコ球を第2の流下領域22bに流下させる遊技形態(右打ち)の何れかを遊技者が任意に選択し得るように構成されている。第1および第2の流下領域22a,22bには、ゲート部材27が夫々配設されており、各流下領域22a,22bを流下するパチンコ球がゲート部材27のゲート口27aを通過し得るようになっている。そして、遊技領域22は、前記枠状装飾部材28の下方位置において第1および第2の流下領域22a,22bが合流するようになっており、当該第1および第2の流下領域22a,22bが合流する合流領域に前記始動入賞ユニット50および前記アウト口24が設けられている。すなわち、遊技領域22は、枠状装飾部材28の左側および右側を流下したパチンコ球が、合流領域の下端に位置するアウト口24まで流下し得ると共に、合流領域におけるアウト口24より上方で第1始動入賞口51aや第2始動入賞口52aに入賞し得るよう構成されている。また、遊技領域22の左下部には複合入賞ユニット90が配設されており、該複合入賞ユニット90に設けられた特別入賞口91aや普通入賞口92a,92bに、第1の流下領域22aを流下したパチンコ球が入賞し得るようになっている。
(ゲート部材27について)
前記ゲート部材(入球部)27は、図2に示すように、上下に貫通するようゲート口27aが形成されており、遊技領域22(流下領域22a,22b)を流下するパチンコ球がゲート部材27の上方からゲート口27aに入球して該ゲート口27aを下方へ通過し得るようになっている。また、ゲート部材27には、ゲート口27aを通過するパチンコ球を検出するゲートセンサ27b(図12参照)が設けられている。このゲートセンサ27bは、前記遊技盤20の後面に配設された図示しない主制御基板33に配線接続されており、該ゲートセンサ27bから主制御基板33(具体的には、主制御基板33に設けられた主制御CPU33a)への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って普図当り判定条件が成立するようになっている。そして、前記主制御基板33(具体的には、主制御CPU33a)において、普図当り判定条件の成立に伴って、後述する特図当り判定条件が成立し易くなる状態(普図当り遊技)を生起させるか否かに関する普図当り判定が行われ、該普図当り判定の結果に応じて前記始動入賞ユニット50に設けられた駆動源としての始動入賞ソレノイドSL1(図3(b)参照)が駆動制御されて、始動入賞ユニット50に設けられた開閉部材60が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、ゲートセンサ27bによるパチンコ球の検出を契機として行われる普図当り判定の判定結果が当りの判定である場合に、前記始動入賞ユニット50の第2始動入賞口52aを所定の開放条件で開放する普図当り遊技が行われて、当該第2始動入賞口52aへパチンコ球を入賞させ得る機会が与えられるようになっている。なお、普図当り判定の結果は、前記遊技盤20の左下部に設けられた遊技情報表示部M(図12参照)に停止表示される普通図柄(普図)によって報知されるようになっている。この遊技情報表示部Mは、主制御基板33と配線接続された発光基板(図示せず)を備えており、該発光基板の発光体(LED)が主制御基板(主制御CPU33a)の制御により点灯および消灯されることで、複数種類の図柄(普図や、後述する特図)を表示し得るよう構成されている。
なお、主制御基板(主制御CPU33a)は、始動入賞口51a,52aへのパチンコ球の入賞を契機として遊技者に有利な遊技状態である第2特典遊技状態を当り遊技終了後に付与する機能を備えている。第2特典遊技状態は、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態と較べて前記第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞回数を増加させることが容易な入賞容易状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口52aを開放する開閉部材60の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口52aを開放する開閉部材60の開放時間を増やすに際しては、開閉部材60の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材60の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口52aの入賞上限数(実施例では3個)が設定されており、開閉部材60を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材60を閉鎖させるようになっている。
(始動入賞ユニット50について)
前記始動入賞ユニット50は、図2に示すように、前記枠状装飾部材28の下方位置(アウト口24の直上位置)に、前記第1始動入賞口51aが上方に常に開口するよう設けられており、前記第1の流下領域22aを流下するパチンコ球および前記第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が第1始動入賞口51aに入賞(入球)し得るようになっている。すなわち、始動入賞ユニット50には、パチンコ球が常に入賞(入球)可能な第1始動入賞口51aを有する第1始動入賞部(入球部)51が設けられている。また、始動入賞ユニット50における第1始動入賞口51aの下側には、前方へ向けて開口するよう前記第2始動入賞口52aが設けられると共に、第2始動入賞口52aを開閉する開閉部材(可変手段)60が配設されている。すなわち、始動入賞ユニット50には、パチンコ球の入賞し易さ(入球の可否)が変化する第2始動入賞口52aを有する第2始動入賞部(入球部)52が設けられている。始動入賞ユニット50の内部には、開閉部材60を開閉する駆動源としての前記始動入賞ソレノイドSL1と、該始動入賞ソレノイドSL1の駆動力を開閉部材60に伝達する連係部材62(後述)とが配設されている。始動入賞ソレノイドSL1は、前記主制御基板33に配線接続されており、該主制御基板33(具体的には、主制御CPU33a)の制御に基づいて始動入賞ソレノイドSL1が駆動されると、該始動入賞ソレノイドSL1と連係接続された連係部材62が変位すると共に、該連係部材62と連係接続された開閉部材60が、第2始動入賞口52aを閉鎖する閉鎖位置から該第2始動入賞口52aを開放する開放位置へと変位するよう構成されている。そして、開閉部材60が開放位置にある状態において、前記第1の流下領域22aを流下するパチンコ球および前記第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が第2始動入賞口52aに入賞し得るように構成されている。なお、実施例の始動入賞ユニット50は、開閉部材60が閉鎖位置にある状態では第2始動入賞口52aにパチンコ球が入賞し得ないよう構成されている。
また、前記始動入賞ユニット50には、図5に示すように、第1始動入賞口51aに入球したパチンコ球を検出(入賞検出)する検出手段としての第1始動入賞検出センサSE1と、第2始動入賞口52aに入球したパチンコ球を検出(入賞検出)する検出手段としての第2始動入賞検出センサSE2とが配設されている。第1始動入賞検出センサSE1および第2始動入賞検出センサSE2は、前記主制御基板33に配線接続されており、該第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2から主制御基板33(具体的には、主制御CPU33a)への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って特図当り判定条件が成立するようになっている。そして、主制御基板33(具体的には、主制御CPU33a)において、特図当り判定条件の成立に伴って、遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技や小当り遊技)を生起させるか否かに関する特図当り判定が行われ、該特図当り判定の結果に応じて前記複合入賞ユニット90に配設された特別入賞ソレノイドSL2(図12参照)が駆動制御されて、複合入賞ユニット90に配設されたシャッタ91bが開閉動作するようになっている。また、主制御基板33(具体的には、主制御CPU33a)は、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2から主制御基板33への球検出信号の入力に伴って、規定数の賞球の払い出しを決定するようになっている。なお、特図当り判定の結果は、前記遊技盤20の左下部に設けられた前記遊技情報表示部Mに表示されるようになっている。すなわち、遊技情報表示部Mに設けられた発光基板の発光体(LED)が主制御基板(主制御CPU33a)の制御により点灯および消灯されることで、複数種類の図柄(特図)を表示し得るよう構成されている。
前記始動入賞ユニット50は、図3、図4および図5に示すように、前記遊技盤20の前面に取着される始動台板53と、始動台板53の前面に配設されて第1始動入賞口51aを形成する受け部材54と、始動台板53の後面に組み付けられる始動本体部55と、始動本体部55の外面に着脱自在に組み付けられるセンサ保持体67および基板カバー65とを備えている。始動台板53は、後述する案内部58の形成部位を除いて略全体が平板状に形成されると共に、固定ネジを前後に挿通可能な固定孔Naが外周縁部の複数箇所に開設されている。そして、始動台板53の固定孔Naに前側から挿通させた固定ネジを遊技盤20の前面に螺挿して固定することで、始動入賞ユニット50が前記枠状装飾部材28およびアウト口24の間に取り付けられ、遊技領域22を流下するパチンコ球が第1始動入賞部51に設けた第1始動入賞口51aに当該始動入賞ユニット50の上方から入球し得るよう構成されると共に、遊技領域22を流下するパチンコ球が始動台板53の前側を流下して第2始動入賞部52に設けた第2始動入賞口52aに入球し得るよう構成される。なお、詳しくは後述するが、始動本体部55は、第1および第2始動入賞口51a,52aに接続する球通路としての第1および第2始動入賞路56,57を内部に画成するものであり、該始動本体部55の内部には、第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、始動入賞ソレノイドSL1および連係部材62(後述)が配設されている。また、センサ保持体67は、開閉部材60が閉鎖位置にあるかを検出するための開閉検出センサSE3(後述)が取り付けられる部材であり、始動本体部55とは別体に形成されて、該始動本体部55の後面に取り付けられている。更に、基板カバー65は、始動入賞ユニット50に備えられる基板63(後述)を保護する部材であり、該基板63の後面側を覆う状態で、該基板63と共に始動本体部55の後面に取り付けられる。
(始動入賞ユニット50の第1始動入賞部51について)
図3および図4に示すように、前記第1始動入賞部51は、上方および後方に開口する箱状に設けられた前記受け部材54を前記始動台板53の前面上部に前側から組み付けることで構成されている。図4および図5に示すように、始動台板53の前面上部には、当該始動台板53を前後に貫通する連通口53aが形成されており、当該連通口53aを前側から覆うように受け部材54が始動台板53の前面に配設されることで、パチンコ球を遊技領域22の外部へ向けて案内する受け領域54aが始動台板53および受け部材54の間に画成されて、該受け領域54aの後方開口が連通口53aに連通すると共に、受け領域54aが上方へ向けて開口して始動台板53の前側に第1始動入賞口51aが画成される。これにより、第1始動入賞口51aと連通口53aとが連通すると共に、該連通口53aが第1始動入賞路56と連通するよう構成されている。すなわち、第1始動入賞部51に設けられた第1始動入賞口51a、受け領域54aおよび連通口53aを通過したパチンコ球が、始動本体部55(後述)に形成された第1始動入賞路56を通過する過程で第1始動入賞検出センサSE1により検出されるようになっている。
前記受け部材54は、図4に示すように、前記始動台板53の前側で上下に延在すると共に前方に延出する左右一対の側壁541と、これら一対の側壁541の前縁間を繋ぐように始動台板53より前方で遊技盤20の前面と平行に延在する前壁542と、一対の側壁541の下端を繋ぐように始動台板53の前側で左右に略U字状に延在すると共に前方に延出する下壁(流路形成部)543とにより構成され、前記受け領域54aが、一対の側壁541、前壁542および下壁543の内側に形成されている。一対の側壁541は、対向する内面により受け領域54aの左右を画成すると共に、受け部材54の左右の外面を形成している。左側の側壁541は、左下方に傾斜する傾斜壁を構成しており、第1の流下領域22aを流下して受け部材54の左側の外側面(すなわち、左側の側壁541の外面)に接触したパチンコ球を左下側(始動入賞口51a,52aから離間する側)へ向けて案内するよう構成される。また、右側の側壁541は、右下方に傾斜する傾斜壁を構成しており、第2の流下領域22bを流下して受け部材54の右側の外側面(すなわち、右側の側壁541の外面)に接触したパチンコ球を右下側(始動入賞口51a,52aから離間する側)へ向けて案内するよう構成される。これにより、一対の側壁541は、下方に向かうにつれて互いに離間する「ハ」字状に延在するよう設けられており、遊技領域22(流下領域22a,22bの何れか)を流下して受け部材54の左右の外面(すなわち、側壁541の外面)に接触したパチンコ球を、始動入賞口51a,52aが位置する遊技領域22の左右方向中央から外側下方へ向けて案内するようになっている。
また、前記一対の側壁541の各内面には、他方の側壁541へ向けて左右方向に突出すると共に前後に延在する板状の突部541aが、上下に離間するよう複数形成されている(図3(b)および図4参照)。複数の突部541aは、突出端部の位置が側壁541毎に上下に揃うように形成されて、左側の側壁541における複数の突部541aの突出端部と、右側の側壁541における複数の突部541aの突出端部との間に、受け領域54aが1個のパチンコ球が通過可能な通路幅で上下方向に直線状に延在するよう形成されている。ここで、一対の側壁541が「ハ」字状に設けられていることから、側壁541の内面に形成される突部541aは、側壁541の下端に近いほど突出寸法が大きく形成されている。すなわち、一対の側壁541は、当該側壁541の下端に近いほど突出寸法が大きい複数の突部541aの各突出端部を上下に揃えて受け領域54aを形成することにより、各側壁541の厚みが増すことに起因する成形上の不具合が生ずるのを防いでいる。
図4に示すように、前記受け部材54の前記下壁543は、一方の側壁541の下端部に連続して他方の側壁541側に向けて左右方向に下方傾斜する一対の下側壁部544と、下壁543の下端を構成して、各下側壁部544の傾斜下端部を繋ぐように左右に水平に延在する下中壁部545とにより構成されている。一対の下側壁部544は、夫々が湾曲状に形成されており、凹面が前記受け部材54の左下および右下に向いて、受け部材54の左右方向中央側に近接するにつれて(後述する接触部546に近接するにつれて)次第に下方に偏倚して延在方向が鉛直方向に近づくように設けられている。すなわち、下側壁部544は、左右から接触してきたパチンコ球を下向きに案内するよう構成されている。なお、詳しくは後述するが、一対の下側壁部544は、第1および第2の流下領域22a,22bと第2始動入賞口52aの前側(後述する取込流路59)とを連通する取込口59a(後述)を、第2始動入賞口52aの左右に設けた一対の案内部58(後述)との間に夫々形成している。
前記下壁543の中央部に位置する前記下中壁部545は、前記第2始動入賞口52aの開口上縁側に位置するよう設けられている。この下中壁部545の下面(すなわち外面)には、第2始動入賞口52aの前側(後述する取込流路59)を移動するパチンコ球と接触可能な接触部546が、下方に突出するよう設けられている。この接触部546については後述する。
(始動入賞ユニット50の第2始動入賞部52について)
前記第2始動入賞部52は、パチンコ球が通過可能な略矩形状の第2始動入賞口52aを前記始動台板53の前面下部(受け部材54および連通口53aの下方)に形成すると共に、前記始動本体部55の前面に開閉可能に枢支した開閉部材60を始動台板53の後側から第2始動入賞口52aの開口内縁側に整合させることで構成されている。第2始動入賞口52aは、始動本体部55(後述)に形成された第2始動入賞路57と接続されており、該第2始動入賞口52aに入球したパチンコ球は第2始動入賞路57を通過する過程で第2始動入賞検出センサSE2により検出(入賞検出)されるようになっている。開閉部材60は、第2始動入賞口52aをパチンコ球が入球し得ないように塞ぐ閉鎖位置と、遊技領域22(合流領域)に突出して第2始動入賞口52aをパチンコ球が入球可能に開放する開放位置とに変位し得るようになっている。すなわち、開閉部材60が第2始動入賞口52aを塞ぐ閉鎖位置にある場合には、開閉部材60の上端(自由端)が第2始動入賞口52aの開口上縁部に位置して開閉部材60の前側(第2始動入賞口52aの前側)をパチンコ球が上下に通過し得るようになり、開閉部材60が第2始動入賞口52aを開放する開放位置にある場合には、開閉部材60が前方に突出して第2始動入賞口52aの前側に流入したパチンコ球の下方への移動が開閉部材60により阻止される。ここで、開閉部材60は、開放位置にある状態で、第2始動入賞口52aの前方から当該第2始動入賞口52aの開口下縁部に向けて下方傾斜する誘導面60aを形成する。そして、前記開放位置において、第2始動入賞口52aの前側で開閉部材60に受け止められたパチンコ球が当該開閉部材60の誘導面60aにより誘導されて第2始動入賞口52aに入球するようになっている。
ここで、前記始動台板53には、図3(b)および図5に示すように、第2始動入賞口52aの開口上縁側には、前記受け部材54が前方に突出するよう設けられており、開閉部材60は、受け部材54の前記下壁543の下方に、パチンコ球が通過可能な間隔をあけて前記誘導面60aを形成するようになっている。すなわち、第2始動入賞部52は、第2始動入賞口52aを開放する開放位置において該第2始動入賞口52aの前側に突出する開閉部材60の誘導面60aと、第2始動入賞口52aの開口上縁側に設けられた受け部材54の下壁543との間に、第2始動入賞口52aと前後に連通する流路を形成するようになっている。そこで、以下の説明では、下壁543と誘導面60aとの間に画成される流路を「取込流路59」と指称することがある。また、取込流路59は、図4に示すように、第2始動入賞口52aと前後に連通するよう当該第2始動入賞口52aの前側に形成される。
前記第2始動入賞部52には、図3、図4および図5に示すように、前記始動台板53における第2始動入賞口52aを挟む左右両側に、前記受け部材54の下壁543(具体的には、下側壁部544)に対してパチンコ球の直径(約11mm)より大きく離間する一対の案内部58が、前方に突出するよう設けられている。そして、第1の流下領域22aを流下するパチンコ球が、下壁543(左側の下側壁部544)と左側の案内部58との間を通って第2始動入賞口52aの前側領域(取込流路59)に流入すると共に、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が、下壁543(右側の下側壁部544)と右側の案内部58との間を通って第2始動入賞口52aの前側領域(取込流路59)に流入するよう構成されている。すなわち、取込流路59は、取込口59aが左方および右方に向けて開口するように形成されており、左側の下側壁部544と左側の案内部58とが、第1の流下領域22a(遊技領域22)に開口する取込流路59の取込口59aを画成すると共に、右側の下側壁部544と右側の案内部58とが、第2の流下領域22b(遊技領域22)に開口する取込流路59の取込口59aを画成するようになっている。
取込口59aを画成する前記一対の案内部58は、各上面が互いに近接する側へ向けて左右方向に下方傾斜する横向き台形状に形成され、上面全体が開閉部材60の誘導面60aの傾斜上端部より高い位置に設けられている。具体的に、左側の案内部58の上面は、右方へ向けて下方傾斜する案内面58aを構成して、パチンコ球を第1の流下領域22a側から取込流路59へ向けて案内し得ると共に、右側の案内部58の上面は、左方へ向けて下方傾斜する案内面58aを構成して、パチンコ球を第2の流下領域22b側から取込流路59へ向けて案内し得るようになっている。すなわち、遊技領域22から左右何れかの案内面58a上に載ったパチンコ球は、案内面58aの傾斜に沿って傾斜下端部まで案内されると、当該案内面58aの傾斜下端部より低い位置に形成された誘導面60aに受け渡されて、該誘導面60aの傾斜方向に従って第2始動入賞口52a側に誘導される。ここで、取込口59aを画成する前記下側壁部544は、受け部材54の左右方向中央側に近接するにつれて下方(案内面58a側)に偏倚して延在方向が次第に垂直方向に近づく湾曲状に設けられている。そして、取込口59aは、図4に示すように、流下領域22a,22b側の開口幅L1よりも、取込流路59の中央側の開口幅L2が小さくなるよう形成されることで、流下領域22a,22bから取込流路59に流入するパチンコ球を整流して、誘導面60a上に導くパチンコ球の勢いを低減させ得るように構成されている。
このように、実施例では、始動台板53の前側における第2始動入賞口52aの左右両側に、パチンコ球を案内する案内面58aを固定的に設けて、該案内面58aと受け部材54の下側壁部544(下壁543)とで取込口59aを画成している。そして、開閉部材60が閉鎖位置から開放位置に変位した場合に、当該開閉部材60(誘導面60a)が第2始動入賞口52aの前側に取込流路59を画成するように構成されて、遊技領域22(流下領域22a,22b)を流下するパチンコ球が取込口59aを通過して取込流路59に案内されると、該パチンコ球が誘導面60aにより取込流路59から第2始動入賞口52aに取り込まれるようになっている。なお、開閉部材60が閉鎖位置にある状態では、左右一方の案内面58aや左右一方の下側壁部544に案内されて取込口59aを通過したパチンコ球が、一対の案内部58の間(合流領域)をアウト口24へ向けて下方に通過するようになっている。
ここで、実施例の第2始動入賞部52は、図5に示すように、開閉部材60が開放位置にある状態において、前記開閉部材60の誘導面60aが、前記案内部58の案内面58aの傾斜下端部よりも低い位置で第2始動入賞口52aへ向けて下方傾斜するのに対し、誘導面60aの傾斜上端部よりも高い位置に設けられる案内面58aは、緩やかに左右に傾斜する一方で前後の傾きが(殆ど)ない前後方向に水平な平面として形成されている。これにより、第2始動入賞部52は、始動台板53に近接する後端側では、各案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aの傾斜上端部との間に一定の高低差L3,L4が生ずる一方で、始動台板53から離間する前端側では、各案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aの傾斜上端部との間における高低差L5が、始動台板53に近接する後端側よりも小さくなるように構成されている。具体的には、各案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aの傾斜上端部との間における高低差L5が、パチンコ球の半径(約5.5mm)より小さくなる(より詳しくは、パチンコ球の半径の2分の1以下となる)よう設けられている。このように、第2始動入賞部52は、案内面58aおよび誘導面60aを上下に近接させて取込流路59の上下寸法を最小限とすることで、案内面58aから誘導面60aにパチンコ球を受け渡し得る構成としつつ、第2始動入賞部52全体を上下にコンパクトに構成している。しかしながら、単に案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aの傾斜上端部との高低差L5を小さく構成するだけでは、以下の問題が生じ得る。すなわち、左右一方の取込口59aから取込流路59に流入するパチンコ球の勢いが比較的強い場合に、該パチンコ球が誘導面60aの傾斜上端部を左右方向に転動して通過すると共に他方の案内面58aに乗り上げ、この他方の案内面58aを傾斜方向に逆らって移動して遊技領域22に落下し得る。またこの場合において、誘導面60aの傾斜上端部と、前記前枠13の前記透視保護部材13b(図5参照)の後面とで、パチンコ球が2点支持された状態(図5の拡大図を参照)となると、該パチンコ球が誘導面60aおよび透視保護部材13bの間に挟まって開閉部材60が閉鎖し得なくなったり、誘導面60aと透視保護部材13bとの間で安定して容易に誘導面60aの傾斜上端部を左右方向に横切り、他方の案内面58aに乗り上げたりすることになる。そこで、実施例の第2始動入賞部52は、以下に説明するように、接触部546を設け、取込流路59を移動するパチンコ球が接触部546に接触するよう構成することで、接触部546に接触したパチンコ球を速やかに第2始動入賞口52aへ案内し得るようにして、左右一方の取込口59aから取込流路59に流入したパチンコ球が誘導面60aおよび透視保護部材13bの間に挟まったり、他方の取込口59aから遊技領域22側に排出されたりするのを防止している。
図3および図4に示すように、前記受け部材54の前記下壁(流路形成部)543の下端(下中壁部545)には、下方へ向けて突出するよう接触部546が設けられている。接触部546は、下壁543における左右方向の中央部(具体的には、下中壁部545の左右方向中央部)において前後に延在するよう設けられている。この接触部546は、第2始動入賞口52aの前側に位置しており、左右一方の取込口59aから取込流路59に流入したパチンコ球に接触することで、取込流路59を他方の取込口59aへ向かって左右方向に移動するパチンコ球の勢いを誘導面60a上で低減させて該パチンコ球を誘導面60aの傾斜方向に向かわせ、これにより他方の取込口59aから遊技領域22側に排出されるのを防止し得るように構成されている。
ここで、前記接触部546は、当該第2始動入賞口52aの開口左縁部との間にパチンコ球が通過し得る間隔をあけて設けられると共に、当該第2始動入賞口52aの開口右縁部との間にパチンコ球が通過し得る間隔をあけて設けられている。具体的には、図4に示すように、接触部546の左右方向の厚み寸法W1は、正面視で当該接触部546の左側および右側に区画される第2始動入賞口52aにおける開口左部の左右寸法W2および開口右部の左右寸法W3が、何れもパチンコ球の直径以上となるように設定されている。すなわち、左側の取込口59aから取込流路59に流入して接触部546に接触したパチンコ球が誘導面60aの傾斜に沿って第2始動入賞口52aの開口左部に入球し得ると共に、右側の取込口59aから取込流路59に流入して接触部546に接触したパチンコ球が誘導面60aの傾斜に沿って第2始動入賞口52aの開口右部に入球し得るようになっている。なお、正面視で当該接触部546の左側および右側に区画される第2始動入賞口52aにおける開口左部の左右寸法W2や開口右部の左右寸法W3がパチンコ球の直径以下であっても、第2始動入賞口52aに対して接触部546を前方に離間させることで、第2始動入賞口52aの開口側縁部と接触部546との間からパチンコ球を左斜めまたは右斜めに第2始動入賞口52aに入球させ得る構成とすることができる。また、実施例では、第2始動入賞口52aにおける開口左部の左右寸法W2と開口右部の左右寸法W3とが同じに設定されているが、異なる寸法としてもよい。
前記接触部546は、図5に拡大して示すように、開放位置にある開閉部材60(誘導面60a)より前側に位置する前部546aと、開放位置にある開閉部材60(誘導面60a)の上方に位置する後部546bとにより構成されている。ここで、受け部材54の下中壁部545から下方へ向けた前部546aの突出最大寸法L8は、後部546bの突出寸法L6,L7よりも大きく設定されている。そして、前部546aの突出端が位置する高さ位置と、誘導面60aの傾斜上端部が位置する高さ位置との差は、パチンコ球の直径以下(更には、パチンコ球の直径より小さい後述の寸法L9以下)に設定されている。すなわち、左右一方の取込口59aから取込流路59に流入したパチンコ球が誘導面60aの傾斜上端部と前記透視保護部材13bの後面とに当接した状態で左右方向に移動する場合に、その移動先側に接触部546の前部546aが位置することで、当該前部546aにパチンコ球を確実に接触させて他方の案内面58aに乗り上げるのを防ぎ得るように構成されている。また、前部546aは、前端から後端にかけて急激に突出寸法が減少するよう設けられている(なお、後述する後部546bは、前部546aに連なる前端から第2始動入賞口52aの開口上縁部に連なる後端にかけて、前部546aよりも緩やかに突出寸法が減少するよう設けられている)。これにより、前部546aは、誘導面60aの傾斜上端部と透視保護部材13bの後面とに当接した状態で左右方向に移動してくるパチンコ球の前端部分に接触することで、円弧状の突出端面によりパチンコ球を後方(第2始動入賞口52a側)に跳ね返して、パチンコ球の進行方向を速やかに誘導面60aの傾斜方向に変更し得るように構成されている。
図5に示すように、前記接触部546の後部546bは、前記第2始動入賞口52aに対して離間する前端側から該第2始動入賞口52aと近接する後端側に向かうにつれて下方への突出寸法が次第に小さくなるよう設けられている。具体的には、後部546bは、誘導面60aの傾斜上端部と、その真上に位置する後部546bの前端部との間の上下寸法L9が、パチンコ球の直径以下とされる一方、後部546bおよび誘導面60aの間の上下寸法が後側に向かうにつれ次第に大きくなり、取込流路59の後端部Cでは、後部546bおよび誘導面60aの間の上下寸法がパチンコ球の直径以上となるように設定されている。これは、誘導面60aが、第2始動入賞口52aへ向けて下方傾斜していること、および接触部546の後部546bが、第2始動入賞口52aに近接するにつれて下方への突出寸法が次第に小さくなるよう設けられていることによるものである。すなわち、取込流路59の前端部Aでは、後部546bおよび誘導面60aの間をパチンコ球が通過しようとすると後部546bに接触するようにして、強制的にパチンコ球を誘導面60aの傾斜方向に誘導する。一方、取込流路59の後端部Cでは、誘導面60aの上を移動するパチンコ球が後部546bに接触しないようにしている。
ここで、実施例の第2始動入賞部52は、取込流路59の前端部Aにおける案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aとの高低差(案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aの傾斜上端部との高低差)L5よりも、取込流路59の中間部Bにおける案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aとの高低差L4の方が大きく、当該高低差L4よりも、取込流路59の後端部Cにおける案内面58aの傾斜下端部と誘導面60aとの高低差L3の方が大きくなるように構成されていることから、取込流路59の前端部Aをパチンコ球が左右方向に移動する場合よりも、取込流路59の中間部Bをパチンコ球が左右方向に移動する場合のほうが、誘導面60aから案内面58aへのパチンコ球の乗上げが生じ難く、取込流路59の中間部Bをパチンコ球が左右方向に移動する場合よりも、取込流路59の後端部Cをパチンコ球が左右方向に移動する場合のほうが、誘導面60aから案内面58aへのパチンコ球の乗上げが生じ難いといえる。
これに対し、取込流路59の前端部Aに向けた後部546bの前端部の突出寸法よりも、取込流路59の中間部Bに向けた後部546bの中間部の突出寸法L7を小さくし、当該突出寸法L7よりも、取込流路59の後端部Cに向けた後部546bの後端部の突出寸法L6を小さくしている。すなわち、誘導面60aから案内面58aへのパチンコ球の乗上げが生じ難い前後位置においては、接触部546の後部546bにおける下方への突出寸法を小さくすることで、取込流路59の後端側でのパチンコ球の移動を接触部546の後部546bが無暗に妨害しないようにして、当該パチンコ球を速やかに第2始動入賞口52aに入球させ得るように構成されている。
但し、後部546bの突出端部は、前端から後端にかけて、案内面58aの傾斜下端部の高さ位置に対してパチンコ球の直径以上に上方に離間しないよう設定されている。これにより、一方の案内面58aの傾斜下端部から他方の案内面58aへ向けて、誘導面60aを飛び越えるように水平に移動しようとするパチンコ球があったとしても、当該パチンコ球が接触部546の後部546bと接触することとなり、確実に誘導面60aの傾斜方向(すなわち第2始動入賞口52a側)にパチンコ球を誘導し得る。
(始動本体部55について)
図6および図7に示すように、前記始動本体部55は、前記始動台板53の後面側に取り付けられ、前記始動入賞路56,57を形成する複数の入賞路形成部材55a,55b,55cにより構成されている。具体的に、始動本体部55は、始動台板53の後面に取り付けられる第1入賞路形成部材55aと、この第1入賞路形成部材55aの後面に取り付けられる第2入賞路形成部材55bと、この第2入賞路形成部材55bの後面に取り付けられる第3入賞路形成部材55cとにより構成されている。
図7および図8に示すように、前記第1入賞路形成部材55aの上部には、左右に延在すると共に後方へ向けて開口する凹状の第1凹部71が設けられている。そして、第1凹部71と、第2入賞路形成部材55bの前面との間に、第1始動入賞口51aに接続して該第1始動入賞口51aの後方位置から左側に下方傾斜する第1始動入賞路56の上流部分が画成されている。また、第1入賞路形成部材55aの下部には、前方へ開口する凹状の第2凹部72が設けられている。この第2凹部72は、第2始動入賞口52aに接続する第2始動入賞路57の上流部分を該第2始動入賞口52aの後方位置に画成するものであり、第2始動入賞口52aの大きさに対応して、パチンコ球の直径の2倍以上の左右寸法となるよう設けられている。更に、第1入賞路形成部材55aには、第1凹部71および第2凹部72の右側に、上下に延在すると共に後方へ向けて開口する凹状の第3凹部73が設けられている。この第3凹部73は、第2入賞路形成部材55bの右部に形成された後述する第4凹部74との間に、前記始動入賞ソレノイドSL1および前記連係部材62を配設するための空間を画成している。
図7および図8に示すように、前記第2入賞路形成部材55bの上部には、前記第1始動入賞路56の上流部分を画成する壁(第1凹部71と対向する壁)の左端部に、前後に貫通する第1貫通口75が形成されている。また、第2入賞路形成部材55bの下部には、前記第2凹部72の後側に重なる壁に、前後に貫通する第2貫通口76が形成されている。そして、第1貫通口75および第2貫通口76を後側から覆うように第2入賞路形成部材55bの後面に前記第3入賞路形成部材55cが取り付けられて、第1始動入賞路56および第2始動入賞路57の各下流部分が当該第2および第3入賞路形成部材55cの間に画成される。これにより、第1始動入賞路56の上流部分と下流部分とが第1貫通口75を介して連通すると共に、第2始動入賞路57の上流部分と下流部分とが第2貫通口76を介して連通するようになっている。ここで、第2入賞路形成部材55bの上部の後面側には、前記第1始動入賞検出センサSE1が取り付けられ、第1始動入賞路56の上流部分から下流部分へと移動するパチンコ球を検出し得るように構成されている。また、第2入賞路形成部材55bの下部の前面側には、前記第2始動入賞検出センサSE2が取り付けられ、第2始動入賞路57の上流部分から下流部分へと移動するパチンコ球を検出し得るように構成されている。なお、第3入賞路形成部材55cは、第2入賞路形成部材55bの右部を避けた位置(すなわち、第3凹部73や後述する第4凹部74の後方領域を避けた位置)を後側から覆うように該第2入賞路形成部材55bの後面に取り付けられている。これにより、第2入賞路形成部材55bに形成された検出用窓口74a(後述)を第3入賞路形成部材55cが塞がないようになっている。
前記第2入賞路形成部材55bの右部には、上下に延在すると共に前方へ向けて開口する凹状の第4凹部74(図7および図8参照)が設けられている。そして、第4凹部74と、前記第1入賞路形成部材55aの前記第3凹部73との間に画成される空間に、前記始動入賞ソレノイドSL1および前記連係部材62が配設されるようになっている。なお、始動入賞ソレノイドSL1は、図9に示すように、ソレノイド本体SL1aと、該ソレノイド本体SL1aに対して往復動作を行うプランジャSL1bと、該プランジャSL1bに配設された圧縮バネSL1cとを備えたもので、圧縮バネSL1cによってプランジャSL1bが突出方向へ付勢されるよう構成されている。そして、始動入賞ソレノイドSL1は、プランジャSL1bの突出方向を下方に向けた状態で、第3凹部73および第4凹部74の内側上部に収容されている。
また、第3凹部73および第4凹部74の内側空間の下部には、前記始動入賞ソレノイドSL1の駆動力を前記開閉部材60に伝達するための連係部材(連係機構部)62が収容されている。連係部材62は、プランジャSL1bの先端部と係合(連係)可能に設けられた連係本体部62aを備えると共に、この連係本体部62aの後端部から左右両側へ延出する軸突部62bと、連係本体部62aから前方へ延出する作用部62cと、連係本体部62aから後方へ延出する被検出片62dとを備えるように構成されている。軸突部62bは、第3凹部73に設けられた連係用軸受部73a(図8参照)に後側から挿入された状態で、第1入賞路形成部材55aおよび第2入賞路形成部材55bを前後に組み付けることで枢支されている。これにより、連係部材62は、軸突部62bを中心として上下に揺動し得るよう構成される。連係本体部62aは、上方に開口する箱状に設けられており、プランジャSL1bの先端部を上から挿入して係合させることで、軸突部62bよりも前側に位置する部分(連係本体部62aの略全体)がプランジャSL1bと共に上下に揺動するようになっている。
前記連係本体部62aの前面側に設けられた前記作用部62cは、図9に示すように、前記開閉部材60と連係するよう設けられ、連係部材62の上下への揺動に伴って上下方向に変位することで前記開閉部材60を開閉させ得るようになっている。具体的に、開閉部材60は、図7に示すように、第2始動入賞口52aの開口内縁に略整合する矩形板状に形成されており、下端部には、左右に突出する円筒状の軸筒60bが設けられている。そして、左右に延在する棒状の軸ピン61を開閉部材60の左右の軸筒60bに挿通して、第1入賞路形成部材55aの前面に設けられた開閉用軸受部55dで支持することで、開閉部材60が軸ピン61(軸筒60b)を中心として(第2始動入賞口52aの開口下縁部に沿う軸線を中心として)前後に揺動し得るよう構成されている。そして、開閉部材60の軸筒60bには、前記連係部材62の作用部62cと連係する被作用部60cが、軸ピン61に対する交差方向(具体的には、開閉部材60が閉位置にある状態での後方)へ向けて延出するよう設けられている。被作用部60cは、延出端部が後方へ向けて開口するコ字状に設けられており(図9参照)、作用部62cが連係部材62から前方へ延出して被作用部60cの内側に挿入されている。
ここで、前記始動入賞ソレノイドSL1の消磁状態(図9(a)に示す状態)では、前記プランジャSL1bが前記圧縮バネSL1cの付勢力により突出状態となることで、連係部材62の連係本体部62aが揺動下端側に位置する。この場合には、連係部材62の作用部62cが開閉部材60の被作用部60cを押し下げた状態となり、開閉部材60が閉鎖位置に維持される。一方、始動入賞ソレノイドSL1が励磁されると(図9(b)に示す状態)、プランジャSL1bが圧縮バネSL1cの付勢力に抗して退避方向(上方)へと変位することで、連係本体部62aが揺動上端側へ変位する。この場合に開閉部材60は、連係部材62の作用部62cが被作用部60cを押し上げることで開放位置へ向けた途中位置まで変位し、該途中位置を過ぎると自重により前側に傾倒して、第2始動入賞口52aを開放する開放位置に維持される。
前記連係本体部62aの後面側に設けられた前記被検出片62dは、図9に示すように、連係本体部62aの上下への揺動に伴い、後述する開閉検出センサSE3による検出位置を通過する範囲で上下方向に変位するよう構成されている。ここで、第2入賞路形成部材55bにおける第4凹部74には、前後に貫通する検出用窓口74aが形成されており、被検出片62dが検出用窓口74aの内側で上下に変位するよう連係部材62が第3凹部73および第4凹部74の内側に配設されている。すなわち、連係部材62の被検出片62dは、検出用窓口74aを通じて始動本体部55の後方に突出するように設けられている。この検出用窓口74aには、後述するセンサ保持体67に固定された開閉検出センサSE3が後側から挿入され、該検出用窓口74a内で上下に変位する被検出片62dが上端側にある場合に当該被検出片62dを開閉検出センサSE3が検出し得るよう構成されている。
(基板63および基板カバー65について)
図8および図9に示すように、前記始動本体部55の後面側には、配線部材が接続される基板63と、この基板63の後面を覆う基板カバー65とが配設されている。実施例の基板63は、遊技盤ランプ63a(光出力手段)としての発光体(LED)が前面に設けられた発光基板(LED基板)であり、前記演出制御基板34に繋がる配線部材のコネクタと接続されるコネクタ接続部CN1が後面に設けられている。なお、基板63の遊技盤ランプ63aは、前記開閉部材60の後方位置に設けられており、開閉部材60が開放位置にある状態では、前後に延在する前記第2始動入賞路57を通じて遊技盤20の前方へ向けて光を照射し得るようになっている。
前記基板カバー65は、図8に示すように、前記基板63に対して外形が略整合するよう設けられており、基板63のコネクタ接続部CN1を露出するためのコネクタ挿通口65aが形成されている。なお、基板63には、前記第2入賞路形成部材55bに設けられた前記検出用窓口74aの後方位置に、前後に貫通する基板開口63bが設けられており、該基板開口63bをコネクタ接続部CN1と共に後方へ露出させ得る大きさにコネクタ挿通口65aが形成されている。ここで、基板63の前側には後述する開閉検出センサSE3が配設され、該開閉検出センサSE3のコネクタ接続部CN2が、基板開口63bを通じて後方へ露出するように構成されている。そして、基板カバー65のコネクタ挿通口65aの内側で、各コネクタ接続部CN1,CN2が並ぶようになっている。
図8に示すように、前記始動本体部55の後面には、基板63および基板カバー65を取り付けるための構成として、カバー固定ボス77と、第1位置決めピン78と、第2位置決めピン74bとが設けられている。具体的に、前記第3入賞路形成部材55cの後面には、基板63および基板カバー65を固定するためのカバー固定ボス77が、後方へ突出する円筒状に設けられている。また、第3入賞路形成部材55cの後面におけるカバー固定ボス77から離間する位置には、基板63を位置決めするための第1位置決めピン78が、後方へ突出する円柱状に設けられている。更に、前記第2入賞路形成部材55bにおける第4凹部74の後面には、基板63および基板カバー65を位置決めするための第2位置決めピン74bが、後方へ突出する円柱状に設けられている。ここで、カバー固定ボス77、第1位置決めピン78および第2位置決めピン74bは、突出端部が小径に形成されており、基板63を前後に貫通する基板通孔63cに当該小径部分が嵌合して、基板63を位置決めし得るようになっている。また、第2位置決めピン74bは、突出端部に設けられる小径部分の後方への突出寸法が第1位置決めピン78の小径部分よりも大きく、基板63の基板通孔63cを通じて後方へ突出することで、基板カバー65に設けられた位置決め凹部65b(図7参照)に嵌合して該基板カバー65を基板63の後面に位置決めし得るようになっている。そして、基板カバー65に設けられたボス受部65cに固定ネジを後側から挿入して基板通孔63cを通じてカバー固定ボス77に螺挿することで、基板63および基板カバー65が取り付けられる。
なお、前記始動本体部55の後面(具体的には、前記第2入賞路形成部材55bにおける前記第4凹部74の後面)には、後述するセンサ保持体67を取り付けるための保持体固定ボス74cが、前記検出用窓口74aを挟む上下両側から後方へ突出するよう夫々設けられている(図8参照)。このセンサ保持体67の始動本体部55に対する取付構造については後述する。
(開閉検出センサSE3について)
図7、図8および図9に示すように、前記始動入賞ユニット50は、前記開閉部材60の開閉位置を検出する開閉検出センサ(位置検出手段)SE3を備えている。実施例の開閉検出センサSE3は、発光部SE3aおよび受光部SE3bを有する所謂フォトセンサであり、前記始動本体部55の内部に配設された前記連係部材62の揺動位置を検出することで、開閉部材60が閉鎖位置にある状態、および閉鎖位置にない状態(閉鎖位置から開放位置側に変位した位置にある状態)を検出し得るようになっている。なお、開閉検出センサSE3により直接的に開閉部材の位置を検出するようにしてもよい。
具体的に、開閉検出センサSE3は、連係本体部62aが揺動下端に位置する状態(すなわち、始動入賞ソレノイドSL1の消磁状態)で、前記検出用窓口74aの上端側に位置する被検出片62dが発光部SE3aおよび受光部SE3bの間に位置するように配設されている。ここで、開閉検出センサSE3は、前記主制御基板33と電気的に接続されており、発光部SE3aおよび受光部SE3bの間で光が被検出片62dにより遮られる状態では、開閉部材60が閉鎖位置にあることに対応する検出信号(オフ信号)を主制御基板33(具体的には、主制御CPU33a)へ向けて出力すると共に、被検出片62dにより光が遮られていない状態では、開閉部材60が閉鎖位置よりも開放位置側に変位していることに対応する検出信号(オン信号)を主制御基板33(主制御CPU33a)へ向けて出力する。これにより、主制御基板33(主制御CPU33a)では、開閉検出センサSE3からのオフ信号を入力する場合に、開閉部材60が閉鎖位置にあると判定すると共に、オン信号を入力する場合に、開閉部材60が閉鎖位置から開放位置側へ変位した状態にあると判定するよう構成されている。なお、開閉検出センサSE3は、被検出片62dにより光が遮られる場合(開閉部材60が閉鎖位置にある場合)にオン信号を出力し、光が被検出片62dにより遮られていない場合(開閉部材60が閉鎖位置にない場合)にオフ信号を出力するように構成してもよい。
前記開閉検出センサSE3は、発光部SE3aおよび受光部SE3bが左右に並んで前方へ向けて突出するよう設けられており(図7参照)、後面には、図示しない配線部材のコネクタと接続するコネクタ接続部CN2が後方へ突出するよう設けられている(図8参照)。また、開閉検出センサSE3の左端部には、上下に夫々延出する延出部SE3cが設けられており、上下の延出部SE3cの夫々に、左右に貫通する孔部が形成されている。なお、下側の延出部SE3cに設けられた孔部は、後述するセンサ保持体67に設けられたセンサ固定部67c(後述)とネジ固定するためのネジ挿通孔(固定孔)として用いられており、上側の延出部SE3cに設けられた孔部は、センサ保持体67に設けられたセンサ位置決め部67b(後述)と位置決めするための位置決め孔として用いられている。
(センサ保持体67について)
図7および図8に示すように、前記始動入賞ユニット50は、前記開閉検出センサSE3を保持するセンサ保持体67を備えている。センサ保持体67には、開閉検出センサSE3を内側に収容する収容部67aが設けられている。収容部67aは、左方へ向けて開口するよう形成されており、左方から開閉検出センサSE3を挿入し得るようになっている。また収容部67aは、前方および後方へ向けても開口しており、収容部67aに位置する開閉検出センサSE3の発光部SE3aおよび受光部SE3bを前方に突出させ得ると共に、開閉検出センサSE3の後面に設けたコネクタ接続部CN2を後方へ突出させ得るようになっている。
ここで、前記センサ保持体67の左端部には、前記開閉検出センサSE3の上側の延出部SE3cを位置決めするためのセンサ位置決め部67bが、収容部67aの上側から左方へ向けて突出するよう設けられている(図8参照)。また、センサ保持体67の左端部には、開閉検出センサSE3の下側の延出部SE3cを位置決めおよびネジ固定するためのセンサ固定部67cが、収容部67aの下側から左方へ向けて突出するよう設けられている(図8参照)。すなわち、収容部67aに対して左方から開閉検出センサSE3を挿入する場合に、当該開閉検出センサSE3の上側の延出部SE3cに設けられた孔部にセンサ位置決め部67bを挿入すると共に、開閉検出センサSE3の下側の延出部SE3cをセンサ固定部67cに係合させることで、センサ保持体67に対する開閉検出センサSE3の位置決めがなされる。そして、開閉検出センサSE3の下側の延出部SE3cに設けられた孔部に対して左方から挿通した固定ネジを、センサ保持体67のセンサ固定部67cに螺挿することで、センサ保持体67に対して開閉検出センサSE3を固定し得るように構成されている。
また、前記センサ保持体67には、前記始動本体部55の後面(第2入賞路形成部材55bの後面)に設けられた前記保持体固定ボス74c(図8参照)とネジ固定するためのボス受部67dが、前記収容部67aを挟む上下両側に設けられている。ボス受部67dは、前側が開口した中空円筒状に形成されている。そして、センサ保持体67は、始動本体部55の後面から後方へ突出するよう設けられた保持体固定ボス74cを前方からボス受部67dに挿入すると共に、後方から固定ネジを挿通して保持体固定ボス74cに螺挿することで、始動本体部55の後面側に取り付けられるようになっている。すなわち、前記開閉検出センサSE3は、始動本体部55の外面に設けられることで、前記始動本体部55を分解することなく着脱し得るように設けられており、容易に点検等を行い得るようになっている。また、センサ保持体67の収容部67aに囲われた状態で始動本体部55に取り付けられることで、開閉検出センサSE3を着脱する際に破損等が生じるのを防ぐことができる。
ところで、前記始動本体部55の後面には、図8に示すように、前記カバー固定ボス77、前記第1位置決めピン78および前記第2位置決めピン74bが、前記センサ保持体67および前記開閉検出センサSE3の設置領域よりも外周側から後方へ突出して、突出端部が前記保持体固定ボス74cの突出端部よりも後方に位置するように設けられている。すなわち、始動入賞ユニット50は、センサ保持体67および開閉検出センサSE3の後側に重ねて基板63および基板カバー65を配置し得るように構成されている。そして、開閉検出センサSE3のコネクタ接続部CN2は、基板63に設けられた前記基板開口63bおよび基板カバー65に設けられた前記コネクタ挿通口65aを通じて後方へ露出される。これにより、開閉検出センサSE3およびセンサ保持体67の後側に重なるように基板63および基板カバー65を配置しつつ、開閉検出センサSE3のコネクタ接続部CN2に対する配線部材の接続を容易に行うことができるようになっている。ここで、実施例の始動入賞ユニット50は、センサ保持体67を始動本体部55から取り外した状態とした場合に、前記検出用窓口74aの内側に位置する前記被検出片62dが基板開口63bおよびコネクタ挿通口65aを通じて当該始動入賞ユニット50の後側に露出するように構成されている。すなわち、基板63および基板カバー65が始動本体部55に取り付けられた状態で、コネクタ挿通口65aおよび基板開口63bに操作具等を挿入して被検出片62dを動かすことで前記開閉部材60の動作チェック等を容易に行うことができるようになっている。
(複合入賞ユニット90について)
前記複合入賞ユニット90は、図2に示すように、前記枠状装飾部材28の左下方位置(始動入賞ユニット50の左方位置)に、前記第1の流下領域22aを流下するパチンコ球が入球可能な特別入賞口91a、普通入賞口92a,92bおよび第2アウト口94aが設けられている。複合入賞ユニット90には、上方に開口する特別入賞口91aを開閉するシャッタ91bが設けられており、該シャッタ91bは、駆動手段としての特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴って、特別入賞口91aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置とに変位するようになっている。また、複合入賞ユニット90には、普通入賞口92a,92bが上方へ向けて常に開口するよう形成された普通入賞部92が設けられている。すなわち、複合入賞ユニット90には、パチンコ球の入賞し易さ(入球の可否)を変化させることが可能な特別入賞口91aを有する特別入賞部(入球部)71と、パチンコ球が常に入賞可能な普通入賞口92a,92bを有する普通入賞部(入球部)92とが設けられている。また、前記複合入賞ユニット90には、特別入賞口91aに入球したパチンコ球を検出(入賞検出)する検出手段としての特別入賞検出センサSE4(図12参照)が配設されている。特別入賞検出センサSE4は、前記遊技盤20の後面側に配設された前記主制御基板に配線接続されており、該特別入賞検出センサSE4から主制御基板(具体的には、主制御CPU33a)への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って、主制御基板(具体的には、主制御CPU33a)が規定数の賞球の払い出しを決定するようになっている。なお、前記遊技盤20の後面側には、普通入賞口92a,92bに入球したパチンコ球を検出(入賞検出)する検出手段としての普通入賞検出センサ(図示せず)が配設されている。この普通入賞検出センサもまた前記主制御基板に配線接続されており、該普通入賞検出センサから主制御基板(具体的には、主制御CPU33a)への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って、主制御基板(具体的には、主制御CPU33a)が規定数の賞球の払い出しを決定するようになっている。
前記複合入賞ユニット90は、図2に示すように、前記遊技盤20の前面に取着される複合台板93と、複合台板93の前面に配設されて特別入賞口91aを有するサイド飾り構成体94と、複合台板93の後面に配設されて内部に前記特別入賞ソレノイドSL2や前記特別入賞検出センサSE4が収容された複合本体部(図示せず)とを備えている。また、複合台板93には、複数の普通入賞口92a,92bを有する普通入賞部92が遊技盤20の前面より前方に突出するよう設けられている。複合台板93は、平板状に形成されると共に、固定ネジを前後に挿通可能な固定孔Naが外周縁部の複数箇所に開設されている。そして、複合台板93の固定孔Naに前側から挿通させた固定ネジを遊技盤20の前面に螺挿して固定することで、複合入賞ユニット90が遊技領域22の左下部において前記案内レール23に近接するように遊技盤20の前面に配設される。
(パチンコ機の制御構成について)
ここで、パチンコ機10に備えられた主制御基板33の制御に関する構成について説明する。
図12に示に示すように、主制御基板33は、制御処理を実行する主制御CPU33a、該主制御CPU33aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM33b、当該主制御CPU33aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM33c等が備えられている。そして、主制御CPU33aには、ゲートセンサ27b、前記始動入賞検出センサSE1,SE2、特別入賞検出センサSE4等の各種入賞検出センサが電気的に接続されている。また、主制御CPU33aには、遊技情報表示部Mの各表示部(例えば、特図を表示する表示部や、普図を表示する表示部等)が電気的に接続されて、各検出センサ27b,SE1,SE2の検出を契機として主制御CPU33aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの表示制御が実行されるようになっている。また、主制御CPU33aには、始動入賞ソレノイドSL1および特別入賞ソレノイドSL2が電気的に接続されており、該主制御CPU33aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイドSL1,SL2を駆動させることで開閉部材60やシャッタ91bが開閉するようになっている。
主制御CPU33aは、ゲート部材27のゲート口27aをパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ27bがパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、主制御CPU33aがゲートセンサ27bの検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、主制御CPU33aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例1では4ms)で更新し、更新後の乱数値を主制御RAM33cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ27bの検出信号が主制御CPU33aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、主制御CPU33aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。主制御RAM33cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ27bをパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報として主制御RAM33cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、主制御RAM33cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、主制御RAM33cに記憶した順序で普図始動保留情報が主制御CPU33aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口52aの開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート口27aをパチンコ球が通過したこと(ゲートセンサ27bがパチンコ球を検出したこと)を契機として、主制御RAM33cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで主制御CPU33aが取得するようになっている。
また、主制御ROM33bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例1では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例1では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
(普図当り遊技の付与に関する構成について)
主制御基板33(主制御CPU33a)は、前記ゲートセンサ27bによるパチンコ球の検出を契機として普図当り判定を実行すると共に、該普図当り判定の判定結果が当りとなった場合に、当り図柄(普図)を前記遊技情報表示部Mに停止表示して、当該当り図柄の停止表示後に、パチンコ球を第2始動入賞口52aに入賞させることが可能な普図当り遊技を生起させるよう構成されている。ここで、主制御CPU33aは、普図当り遊技を付与する場合に、前記始動入賞ソレノイドSL1を駆動する(励磁状態とする)ことで前記開閉部材60を閉鎖位置から開放位置へ変位させる開放制御を実行するよう構成されている(図10参照)。すなわち、主制御CPU33aは、開放制御を行う開放制御手段として機能している。具体的に、主制御CPU33aは、非変短状態において普図当り遊技を付与する場合に、当該普図当り遊技の開始条件が成立するタイミングで始動入賞ソレノイドSL1を励磁状態とした後に、0.5秒間が経過するか、または所定個数(実施例では3個)のパチンコ球を第2始動入賞検出センサSE2が検出することを普図当り遊技の終了条件として始動入賞ソレノイドSL1を消磁状態に戻す一連の開放制御を実行するよう設定されている。また、主制御CPU33aは、変短状態において普図当り遊技を付与する場合に、当該普図当り遊技の開始条件が成立するタイミングで始動入賞ソレノイドSL1を励磁状態とした後に、3.0秒間が経過するか、または所定個数(実施例では3個)のパチンコ球を第2始動入賞検出センサSE2が検出することを普図当り遊技の終了条件として始動入賞ソレノイドSL1を消磁状態に戻す一連の開放制御を実行するよう設定されている。なお、1回の普図当り遊技において主制御CPU33aが複数回の開放制御を実行するようにしてもよい。また、普図当り判定の判定結果が当りとなる確率が非変短状態において0%となるよう設定してもよい。
主制御CPU33aは、入賞有効期間であるかを示す有効フラグの設定値として「1」および「0」の何れかを、該主制御基板33に備えられる記憶手段(主制御RAM33c)に記憶させるようになっている。そして、主制御CPU33aは、有効フラグの設定値が「1」である場合(入賞有効期間)に発生した第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出を有効な入賞検出と判定する一方、有効フラグの設定値が「0」である場合に発生した第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出を無効な入賞検出(不正入賞したパチンコ球の入賞検出)と判定するようになっている。すなわち、主制御CPU33aは、普図当り遊技を付与する場合に、第2始動入賞検出センサSE2の検出の有効期間(入賞有効期間)を設定する有効期間設定手段として機能している。ここで、主制御CPU33aは、図10(b)に示すように、開放制御を開始するタイミングで有効フラグの設定値を「0」から「1」へと変更することで、普図当り遊技の開始を契機として入賞有効期間を開始させる。また、主制御CPU33aは、開放制御の終了時点から所定時間(実施例では2.0秒)が経過するタイミングで有効フラグの設定値を「1」から「0」へと変更することで、普図当り遊技の終了から所定の延長期間を経過後に入賞有効期間を終了させるようになっている。なお、入賞有効期間の延長期間は、第2始動入賞口52aに入球したパチンコ球が第2始動入賞検出センサSE2による検出位置に到達するまでにかかる時間を考慮して設定されており、実施例では、有効な入賞検出を無効と判定する誤判定を可能な限り低減させるため、延長期間として比較的長い2.0秒が設定されている。
このように、主制御CPU33aは、入賞有効期間を開放制御期間(普図当り遊技の付与期間)に対応して設定するようになっている。そして、入賞有効期間以外の期間(無効期間)において第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出を無効な入賞検出と判定して、不正行為(不正入賞)による可能性が高い入賞検出が発生した状態(不正入賞エラー)を識別し得るよう構成されている。すなわち、主制御CPU33aは、入賞有効期間以外の無効期間(有効フラグが「0」に設定されている期間)に発生した第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出を無効な入賞検出(不正入賞の発生)と判定する不正入賞判定手段として機能している。そして、主制御CPU33aは、無効期間において第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出が発生した場合に、不正入賞エラーの発生を示す制御信号を前記外部情報出力端子盤(出力手段、外部出力手段)37に出力することで、当該外部情報出力端子盤37に備えられる特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から外部(ホールコンピュータ)へ向けて第1エラー信号を出力させる。なお、実施例では、外部情報出力端子盤37が特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から出力する第1エラー信号として、当該パチンコ機10の通電状態が停止されるまで継続的にオン信号を出力する態様が設定されている。また、主制御CPU33aは、不正入賞エラーの発生を示す制御信号を前記演出制御基板34に出力することで、該演出制御基板34の制御に基づいて図柄表示装置17(出力手段、表示情報出力手段)の表示内容(エラー表示)を制御し、また枠ランプ13c(出力手段、光出力手段)および始動入賞ユニット50の遊技盤ランプ63a(出力手段、光出力手段)の発光態様を制御すると共に、該演出制御基板34の制御に基づいてスピーカ13d(出力手段、音出力手段)の音声出力態様を制御することで、不正入賞エラーの発生を報知するようになっている。
具体的には、図11に示すように、主制御CPU33aから演出制御基板34へ向けて不正入賞エラーを示す制御信号が出力されると、図柄表示装置17(表示情報出力手段)では、図柄変動演出等の通常の表示内容の表示を中止して、画面全体を使ってエラー表示を行う。該エラー表示では、「エラーLv.3」という文字情報を表示する。なお、「Lv.3」の表示は、エラーの重要度(エラーレベル)であり、数値が大きいほど緊急的に対処する必要があることを示している。また、枠ランプ13cおよび遊技盤ランプ63a(光出力手段)では、図柄変動演出等に合わせた通常の光出力を中止して、図柄変動演出等では使用しない発光態様(実施例では赤色一色で継続的に点滅させる発光態様)とすることにより、不正入賞エラーの発生を店内に周知させる。また、スピーカ13d(音出力手段)では、図柄変動演出等に合わせた通常の音声出力を中止して、特有のエラー報知音を音声出力することにより、不正入賞エラーの発生を店内に周知させる。このように、不正入賞エラーが発生した場合には、当該エラーに対して直ちに対処する必要があることを報知するようになっている。
なお、詳しくは後述するが、実施例のパチンコ機10は、不正入賞エラーが発生する前に、開閉部材60が不正に開放されている可能性のある異常開放エラー(後述)を報知するように構成されている。そして、不正入賞エラーが発生した場合のエラー報知態様は、異常開放エラーのうち第2の異常開放エラー(後述)が発生した場合のエラー報知態様と基本的に同じ報知態様が設定されている(但し、枠ランプ13cおよび遊技盤ランプ63aを点滅状態とする点で異なる)。
(開閉部材60に関する制御構成について)
主制御CPU33aは、当該主制御CPU33aが開放制御の実行中であるかを示す開放制御フラグの設定値として「1」および「0」の何れかを、該主制御基板33に備えられる記憶手段(主制御RAM33c)に記憶させるようになっている。そして、主制御CPU33aは、開放制御フラグの設定値が「1」である場合に、開放制御が行われていることを判定する一方、開放制御フラグの設定値が「0」である場合に、開放制御が行われていないことを判定するようになっている。すなわち、主制御CPU33aは、当該主制御CPU33aの制御状態が開閉部材60の開放制御を行っている状態であるか否かを判定する第1判定手段として機能している。また、主制御CPU33aは、開閉検出センサSE3からオフ信号(発光部SE3aおよび受光部SE3bの間で被検出片62dにより光が遮られる状態を示す検出信号)を入力する場合に、開閉部材60が閉鎖位置にあることを判定すると共に、開閉検出センサSE3からオン信号(発光部SE3aおよび受光部SE3bの間で被検出片62dにより光が遮られない状態を示す検出信号)を入力する場合に、開閉部材60が閉鎖位置にないこと(閉鎖位置から開放位置側へ開閉部材60が変位していること)を判定する第2判定手段として機能している。そして、主制御CPU33aは、第1判定手段の判定結果(開放制御が行われているか否か)および第2判定手段の判定結果(開閉部材60が閉鎖位置にあるか否か)に基づいて、開閉部材60の異常開放状態(異常開放エラー)や、開閉部材60の開放不良状態(開放不良エラー)を識別し得るように構成されている。なお、開放不良エラーを識別する構成については後述する。
なお、主制御CPU33aは、前述したように、第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出が入賞有効期間以外の期間に発生したものである場合に、当該入賞検出が不正行為(不正入賞)による可能性が高いことを識別し得るように構成されている。しかしながら、第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出が発生したタイミングに基づいて不正行為を判定する場合には、第2始動入賞検出センサSE2の入賞検出が実際に発生しなければ不正行為を判定することができず、不正行為への対処が遅れる問題を内在している。そこで、実施例では、以下に説明するように、不正行為が行われた可能性のある状態として、開閉部材60の異常開放状態を識別し得るよう構成してある。すなわち、普図当り遊技が付与されていないにも関わらず開閉部材60が開放している状態(すなわち、第1判定手段が開放制御が行われていないことを判定し、かつ開閉部材60が閉鎖位置にないことを第2判定手段が判定した場合)を、開閉部材60の異常開放状態として識別することで、不正行為に対して早期に(第2始動入賞口52aへの不正入賞が発生する前に)対処することができるようになっている。ここで、主制御CPU33aは、開閉部材60の異常開放状態として、不正行為によって発生した可能性のある第1の異常開放エラーの発生状態と、該第1の異常開放エラーよりも不正行為による可能性が高い第2の異常開放エラーの発生状態とを判定し得るよう構成されている。
ここで、主制御CPU33aは、異常開放エラー(第1の異常開放エラーおよび第2の異常開放エラーのうち何れか)の発生を判定した場合に、第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞を契機とした賞球の払い出しを行わないよう指示する制御信号を前記払出制御基板(払出制御手段)36へ向けて出力するように構成されている。実施例では、主制御CPU33aが異常開放エラーを判定した時点以降においてパチンコ機10の通電状態が停止されるまでの期間に、第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞を契機とした賞球の払い出しが行われないよう、払出制御基板36が球払出装置19を制御するようになっている。すなわち、不正入賞の発生を条件とすることなく、第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞を契機とした賞球の払い出しを禁止することで、不正入賞に応じた賞球の払い出しが行われることを事前に防止できるようになっている。なお、実施例では、第2始動入賞口52a以外の入賞口へのパチンコ球の入賞を契機とした賞球の払い出しを禁止しないよう構成されているが、全ての入賞口へのパチンコ球の入賞を契機とした賞球の払い出しを禁止するようにしてもよい。
(第1の異常開放エラーについて)
主制御CPU33aは、開放制御が終了したにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置に変位しない状態を、不正行為によって引き起こされた可能性のある第1の異常開放エラーと判定するよう構成されている。ここで、実施例では、主制御CPU33aの開放制御が開始して始動入賞ソレノイドSL1が消磁状態から励磁状態へと変化した後0.3秒以内に開閉部材60が閉鎖位置から開放位置まで変位し得ると共に、主制御CPU33aの開放制御が終了して始動入賞ソレノイドSL1が励磁状態から消磁状態へと変化した後0.3秒以内に開閉部材60が開放位置から閉鎖位置に変位し得るよう構成されている。これに対し、主制御CPU33aは、図10(e)に示すように、開放制御の終了時点(すなわち、開放制御フラグが「1」から「0」へと変更されるタイミング)で、第1の異常開放エラーを判定するための判定期間T1の計時を開始すると共に、入力されている開閉検出センサSE3からの検出信号がオン信号からオフ信号へと変化した時点(すなわち、開閉部材60が開放位置側から閉鎖位置に変位した時点)または計時開始から0.5秒が経過した時点で、当該判定期間T1の計時を終了する。主制御CPU33aは、このように計時された時間が0.5秒となった場合に、第1の異常開放エラーと判定するようになっている。すなわち、普図当り遊技に伴って開放された開閉部材60を不正行為者が不正具等で強制的に開放維持して不正入賞を発生させるといった不正行為が行われる可能性があるのに対し、実施例のパチンコ機10は、入賞有効期間が終了して実際に不正入賞が発生し得る状態となる前に、不正行為の発生を識別することができるようになっている。
そして、主制御CPU33aは、第1の異常開放エラーを判定するための判定期間T1が0.5秒となった場合(すなわち、開放制御の終了から0.5秒を経過しても開閉部材60が閉鎖位置に変位しなかった場合)に、第1の異常開放エラーの発生を示す制御信号を前記外部情報出力端子盤(出力手段、外部出力手段)37に出力することで、当該外部情報出力端子盤37に備えられる特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から外部(ホールコンピュータ)へ向けて第2エラー信号を出力させる。実施例では、外部情報出力端子盤37が特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から出力する第2エラー信号として、3.0秒間に亘って継続するオン信号を連続的に(1.0秒間のオフ信号を挟んで繰り返すように)当該パチンコ機10の通電状態が停止されるまで出力する態様が設定されている。なお、外部情報出力端子盤37において第2エラー信号を出力する情報出力端子は、前述した第1エラー信号を出力する情報出力端子と共通とされ、第1エラー信号の出力条件および第2エラー信号の出力条件の両方が成立した場合は第1エラー信号(不正入賞エラーの情報出力信号)を優先して出力するようになっている。
また、主制御CPU33aは、第1の異常開放エラーの発生を示す制御信号を前記演出制御基板34に出力することで、該演出制御基板34の制御に基づいて図柄表示装置17の表示内容(エラー表示)を表示制御し、また枠ランプ13c(出力手段、光出力手段)および始動入賞ユニット50の遊技盤ランプ63a(出力手段、光出力手段)を発光制御すると共に、該演出制御基板34の制御に基づいてスピーカ13d(出力手段、音出力手段)を音声制御することで、第1の異常開放エラーの発生を報知するようになっている。ここで、第1の異常開放エラーは、開放制御が終了しても開閉部材60が閉鎖位置に復帰しない状態であり、当該第1の異常開放エラーが不正行為により引き起こされた可能性がある一方で、第2始動入賞口52aの開口縁と開閉部材60との間にパチンコ球が挟み込まれる所謂「球詰まり」により生じた可能性もある。従って、実施例では、店内に不正行為の発生を周知させるような報知は行わない。但し、ホールコンピュータへ向けては、不正行為の可能性がある第1の異常開放エラーを示す情報を他のエラー状態とは区別して(第2エラー信号として)出力する。また、遊技者へ向けて、開閉部材60の状態に異常が生じた可能性があることを報知するようになっている。具体的には、図11に示すように、主制御CPU33aから演出制御基板34へ向けて第1の異常開放エラーを示す制御信号が出力されると、図柄表示装置17(表示情報出力手段)では、図柄変動演出等の表示を行う通常の表示内容に加えて「エラーLv2:始動入賞口が開いています」という文字情報を表示する。また、枠ランプ13c(光出力手段)および遊技盤ランプ63a(光出力手段)では、図柄変動演出等に合わせた通常の光出力を継続しつつ発光強度を低下させ、遊技店の店員が第1の異常開放エラーの発生を認識し得るようにする。スピーカ13d(音出力手段)では、図柄変動演出等に合わせた通常の音声出力を継続しつつ音声ボリュームを低減させて、遊技店の店員が第1の異常開放エラーの発生を認識し得るようにする。
(第2の異常開放エラーに関する制御について)
主制御CPU33aは、開放制御が行われていないにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置から開放位置へ向けて変位した状態を、第1の異常開放エラーよりも不正行為によって引き起こされた可能性が高い第2の異常開放エラーと判定するよう構成されている。ここで、実施例の主制御CPU33aは、第2の異常判定エラーを判定するための検出フラグの設定値として「1」および「0」の何れかを、該主制御基板33に備えられる記憶手段(主制御RAM33c)に記憶させるようになっている。具体的に、主制御CPU33aは、図10(f)に示すように、当該主制御CPU33aによる開放制御が行われた場合(すなわち、開放制御フラグの設定値を「0」から「1」に変更した場合)に、検出フラグの設定値を「0」に設定すると共に、開放制御の終了後に開閉部材60が閉鎖位置へと変位した場合(すなわち、開放制御フラグの設定値が「0」の状態で、開閉検出センサSE3からのオン信号を入力した場合)に、検出フラグの設定値を「0」から「1」へと変更するようになっている。そして、図10(g)に示すように、開放制御フラグの設定値が「1」の状態では、開閉検出センサSE3からのオフ信号を入力した時点で、第2の異常開放エラーを判定するための判定期間T2の計時を開始すると共に、入力されている開閉検出センサSE3からの検出信号がオン信号からオフ信号へと変化した時点(すなわち、開閉部材60が開放位置側から閉鎖位置に変位した時点)または計時開始から0.5秒が経過した時点で、当該判定期間T2の計時を終了する。主制御CPU33aは、このように計時された時間が0.5秒となった場合に、第2の異常開放エラーと判定するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、普図当り遊技が付与されていない状態で開閉部材60を不正に開放して第2始動入賞口52aへ不正入賞させようとする不正行為を、該不正入賞が発生したかに関わらず早期に識別することができるようになっている。
そして、主制御CPU33aは、第2の異常開放エラーを判定するための判定期間T2が0.5秒となった場合(すなわち、開放制御が行われていない状態で開閉部材60が閉鎖位置から開放位置側へ変位し、0.5秒を経過しても閉鎖位置へ戻らなかった場合)に、第2の異常開放エラーの発生を示す制御信号を前記外部情報出力端子盤(出力手段、外部出力手段)37に出力することで、当該外部情報出力端子盤37に備えられる特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から外部(ホールコンピュータ)へ向けて第3エラー信号を出力させる。実施例では、外部情報出力端子盤37が特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から出力する第3エラー信号として、1.0秒間に亘って継続するオン信号を連続的に(1.0秒間のオフ信号を挟んで)当該パチンコ機10の通電状態が停止されるまで出力する態様が設定されている。なお、外部情報出力端子盤37において第3エラー信号を出力する情報出力端子は、前述した第1エラー信号および第2エラー信号を出力する情報出力端子と共通とされ、第1エラー信号の出力条件および第3エラー信号の出力条件が成立した場合は第1エラー信号(不正入賞エラーの情報出力信号)を優先して出力し、第2エラー信号の出力条件および第3エラー信号の出力条件が成立した場合は、第3エラー信号(第2の異常開放エラーの情報出力信号)を優先して出力するようになっている。
また、主制御CPU33aは、第2の異常開放エラーの発生を示す制御信号を前記演出制御基板34に出力することで、該演出制御基板34の制御に基づいて図柄表示装置17の表示内容(エラー表示)を表示制御し、また枠ランプ13c(出力手段、光出力手段)および始動入賞ユニット50の遊技盤ランプ63a(出力手段、光出力手段)を発光制御すると共に、該演出制御基板34の制御に基づいてスピーカ13d(出力手段、音出力手段)を音声制御することで、第2の異常開放エラーの発生を報知するようになっている。ここで、第2の異常開放エラーは、開放制御とは無関係に開閉部材60が開放して閉鎖位置に復帰しない状態であって、第1の異常開放エラーと比較して不正行為により引き起こされた可能性が高い状態といえる。従って、実施例では、不正行為の可能性が高い第2の異常開放エラーを示す情報を他のエラー状態とは区別して(第3エラー信号として)ホールコンピュータへ出力すると共に、店内に向けても不正行為の発生可能性が高いことを周知させるような報知を行うようになっている。具体的には、図11に示すように、主制御CPU33aから演出制御基板34へ向けて第2の異常開放エラーを示す制御信号が出力されると、図柄表示装置17(表示情報出力手段)では、図柄変動演出等の通常の表示内容の表示を中止して、画面全体を使ってエラー表示を行う。該エラー表示では、「エラーLv.3」という文字情報を表示する。また、枠ランプ13cおよび遊技盤ランプ63a(光出力手段)では、図柄変動演出等に合わせた通常の光出力を中止して、図柄変動演出等では使用しない発光態様(実施例では赤色一色で継続的に点灯させる発光態様)とすることにより、第2の異常開放エラーの発生を店内に周知させる。また、スピーカ13d(音出力手段)では、図柄変動演出等に合わせた通常の音声出力を中止して、特有のエラー報知音を音声出力することにより、第2の異常開放エラーの発生を店内に周知させる。このように、第2の異常開放エラーが発生した場合には、前述した不正入賞エラーが発生した場合と同様のエラー報知態様とすることで、当該第2の異常開放エラーに対して直ちに対処する必要があることを報知するようになっている。なお、第2の異常開放エラーを報知する報知音として、不正入賞エラーを報知する報知音とは異なる態様を設定してもよい。
(開放不良エラーに関する制御について)
主制御CPU33aは、開放制御が行われているにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置から開放位置側に変位しない状態を、開閉部材60に開放不良が生じた可能性のある開放不良エラーと判定するよう構成されている。ここで、実施例では、主制御CPU33aの開放制御が開始して始動入賞ソレノイドSL1が消磁状態から励磁状態へと変化した後0.3秒以内に開閉部材60が閉鎖位置から開放位置まで変位し得るよう構成されている。これに対し、主制御CPU33aは、図10(d)に示すように、開放制御の開始時点(すなわち、開放制御フラグが「0」から「1」へと変更されるタイミング)で、開放不良エラーを判定するための判定期間T3の計時を開始すると共に、入力されている開閉検出センサSE3からの検出信号がオフ信号からオン信号へと変化した時点(すなわち、開閉部材60が閉鎖位置から開放位置側に変位した時点)または計時開始から0.5秒が経過した時点で、当該判定期間T3の計時を終了する。主制御CPU33aは、このように計時された時間が0.5秒となった場合に、開放不良エラーと判定するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、普図当り遊技が開始されたにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置にあることで遊技者にとって不利益となり得る状態を、早期に識別することができるようになっている。
そして、主制御CPU33aは、開放不良エラーを判定するための判定期間T3が0.5秒となった場合(すなわち、開放制御の開始から0.5秒を経過しても開閉部材60が閉鎖位置にある場合)に、開放不良エラーの発生を示す制御信号を前記外部情報出力端子盤(出力手段、外部出力手段)37に出力することで、当該外部情報出力端子盤37に備えられる特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から外部(ホールコンピュータ)へ向けて第4エラー信号を出力させる。実施例では、外部情報出力端子盤37が特定の情報出力端子(エラー情報出力端子)から出力する第4エラー信号として、0.5秒間に亘ってオン信号を出力する態様が設定されている。なお、外部情報出力端子盤37において第4エラー信号を出力する情報出力端子は、前述した第1〜第3エラー信号を出力する情報出力端子と共通とされ、第4エラー信号の出力条件と第1〜第3エラー信号のうち何れかの出力条件とが成立した場合は、0.5秒間に亘って第4エラー信号(開放不良エラーの情報出力信号)を出力した後に、他のエラー信号を出力する状態に切り替わるようになっている。
また、主制御CPU33aは、開放不良エラーの発生を示す制御信号を前記演出制御基板34に出力することで、該演出制御基板34の制御に基づいて図柄表示装置17の表示内容(エラー表示)を表示制御し、また枠ランプ13c(出力手段、光出力手段)および始動入賞ユニット50の遊技盤ランプ63a(出力手段、光出力手段)を発光制御すると共に、該演出制御基板34の制御に基づいてスピーカ13d(出力手段、音出力手段)を音声制御することで、開放不良エラーの発生を報知するようになっている。ここで、開放不良エラーは、開放制御が開始しても開閉部材60が開放しない状態であり、当該状態のままで遊技者が遊技を継続すると遊技者にとって不利益が生じ得る。そこで、実施例では、主制御CPU33aから演出制御基板34へ向けて開放不良エラーを示す制御信号を出力することで、開放不良エラーを遊技者へ向けて報知し得るようになっている。また、開放不良エラーの発生を示す情報を他のエラー状態とは区別して(第4エラー信号として)ホールコンピュータへ向けて出力することで、該ホールコンピュータ側において開放不良エラーが発生した履歴を残すことができるようになっている。具体的には、図11に示すように、演出制御基板34が開放不良エラーを示す制御信号を主制御CPU33aから入力すると、図柄表示装置17(表示情報出力手段)において、図柄変動演出等の表示を行う通常の表示内容に加えて「エラーLv.1:始動入賞口が開きません」という文字情報を表示させる。すなわち、開放不良エラーが発生した場合には、遊技を継続する場合に不利益が生じ得ることを遊技者に対して報知することで、遊技者の意思に基づいて店員を呼び、開閉部材60の動作チェックを行わせるようにする。なお、実施例では、枠ランプ13c(光出力手段)や遊技盤ランプ63a(光出力手段)、スピーカ13d(音出力手段)では、図柄変動演出等に合わせた通常の出力態様を継続して、開放不良の発生を示す情報を報知しないようになっているが、報知を行うようにしてもよい。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実施例のパチンコ機10において遊技を行う場合は、遊技者が操作ハンドル16を操作して球発射装置18を作動させることでパチンコ球を発射すると共に、発射したパチンコ球を、遊技盤20の前面に形成された遊技領域22に導くようにする。遊技領域22には、パチンコ球が通過(入球)可能なゲート口27aが設けられたゲート部材27が配設されており、該ゲート部材27のゲート口27aに入球したパチンコ球は、ゲート部材27に配設されたゲートセンサ27bによって検出される。また、遊技領域22には、パチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口52aが設けられた始動入賞ユニット50が配設されており、該始動入賞ユニット50の第2始動入賞口52aに入球したパチンコ球は、始動入賞ユニット50に配設された第2始動入賞検出センサSE2によって検出される。ここで、第2始動入賞口52aは、始動入賞ユニット50に設けられた開閉部材60によって常には閉鎖されている。そして、開閉部材60は、ゲートセンサ27bでのパチンコ球の検出を契機とする普図当り判定の判定結果が当り(普図当り)となった場合に、主制御CPU33aの制御により付与される普図当り遊技において開放制御される。すなわち、主制御CPU33a(開放制御手段)が開放制御を実行する場合に開閉部材60が第2始動入賞口52aを開放して、第2始動入賞口52aのパチンコ球の入賞が可能となる。開閉部材60は、始動入賞ユニット50に備えられると共に揺動変位可能な連係部材(連係機構部)62と連係されており、該連係部材62は、駆動源としての始動入賞ソレノイドSL1のプランジャSL1bと連係されて、該始動入賞ソレノイドSL1が消磁状態および励磁状態の一方から他方へ変化することで揺動変位するようになっている。そして、第2始動入賞口52aにパチンコ球が入賞すると(第2始動入賞検出センサSE2による入賞検出がされると)、主制御CPU33aが賞球の払い出しを決定すると共に、主制御CPU33aからの指示を受けた払出制御基板36が球払出装置19を駆動制御して、主制御CPU33aにより決定された個数に対応する賞球が払い出される。
ところで、パチンコ機10に対する不正行為として、第2始動入賞口52aを不正具等で強制的に開放させてパチンコ球を不正入賞させる行為が行われる可能性がある。このような不正行為が行われると、普図当り遊技が付与されていないにも関わらず、第2始動入賞口52aへの不正入賞に対する賞球が払い出され、遊技店側が不利益を被る虞がある。これに対し、実施例のパチンコ機10は、主制御CPU33aと電気的に接続された開閉検出センサ(位置検出手段)SE3によって連係部材62の揺動位置を検出することで、開閉部材60の位置に応じた検出信号を主制御CPU33aへ向けて出力する。具体的に、開閉検出センサSE3は、開閉部材60が閉鎖位置にある場合に検出信号としてオフ信号を出力する一方、開閉部材60が閉鎖位置にない場合(閉鎖位置から開放位置側へ変位した位置にある場合)に検出信号としてオン信号を出力する。そして、開閉検出センサSE3からの検出信号がオン信号であるかオフ信号であるかに応じて、開閉部材60が閉鎖位置にあるか否かを主制御CPU33a(第2判定手段)が判定する。また、主制御CPU33aが開放制御を行う期間に、主制御CPU33aが主制御RAM33cに記憶される開放制御フラグの設定値を「0」から「1」に変更することで、開放制御フラグが「1」に設定されている場合に、開放制御が行われていると当該主制御CPU33a(第1判定手段)が判定する一方、開放制御フラグが「0」に設定されている場合に、開放制御が行われていないと当該主制御CPU33a(第1判定手段)が判定する。
すなわち、実施例のパチンコ機10は、遊技領域22が前面に形成された遊技盤20と、遊技領域22に設けられてパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口(入賞口)52aと、第2始動入賞口52aを開閉する開閉部材60と、開閉部材60および始動入賞ソレノイドSL1に連係するよう設けられた連係部材(連係機構部)62と、連係部材62および開閉部材60のうち何れかの位置を検出する開閉検出センサ(位置検出手段)SE3を備えると共に、主制御CPU33aの機能として、始動入賞ソレノイドSL1を励磁状態に駆動して連係部材62を揺動させることで開閉部材60を閉鎖位置から開放位置へ変位させる開放制御を実行する機能(開放制御手段)と、開放制御が行われているかを判定する機能(第1判定手段)と、開閉検出センサSE3による検出状態に基づいて開閉部材60が閉鎖位置にあるかを判定する機能(第2判定手段)とを備えている。すなわち、開放制御フラグの設定値に基づいて主制御CPU33a(第1判定手段)が開放制御が行われているかを判定すると共に、開閉検出センサSE3の検出状態に基づいて開閉部材60が閉鎖位置にあるかを主制御CPU33a(第2判定手段)が判定することで、主制御CPU33a(開放制御手段)による開放制御が行われていないにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置にない状態(開閉部材60の異常開放エラー)を識別することが可能となる。すなわち、開閉部材60が意図的に開放されている可能性のある状態を識別することができるから、前述した不正行為に対して早期に対処することができる。
また、実施例のパチンコ機10は、主制御CPU33a(開放制御手段)による開放制御が行われていないにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置にない状態(開閉部材60の異常開放エラー)を主制御CPU33aが判定した場合に、第2始動入賞口52aへの入賞に対する賞球の払い出しを行わないようにする制御信号を主制御CPU33aから払出制御基板36へ向けて出力する。そして、当該制御信号を入力した払出制御基板36は、第2始動入賞口52aへの入賞を契機とした賞球(パチンコ球)の払い出しが行われないよう払出制御基板36が球払出装置19を制御する。すなわち、開閉部材60が意図的に開放されている可能性がある場合に、第2始動入賞口52aへの入賞に伴う遊技球の払い出しが行われない状態とすることにより、不正入賞に伴う遊技球の払い出しを確実に防ぐことができる。
更に、実施例のパチンコ機10は、主制御CPU33a(開放制御手段)による開放制御が行われていないにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置にない状態(開閉部材60の異常開放エラー)であることを主制御CPU33aが判定した場合に、異常開放エラーの発生状態を報知するよう構成されている。ここで、パチンコ機10は、図柄変動演出を行う演出手段としての図柄表示装置17と、図柄変動演出に合わせた発光演出を行う演出手段としての枠ランプ13cと、図柄変動演出に合わせた音声演出を行う演出手段としてのスピーカ13dと、図柄変動演出に合わせた発光演出を行う演出手段としての遊技盤ランプ63aと、遊技に関する情報をホールコンピュータへ向けて外部出力するための外部情報出力端子盤37とを備えており、これらを利用して異常開放エラーに関する情報を出力することで、異常開放エラーが発生したことを報知する。すなわち、実施例のパチンコ機10は、情報を出力可能な出力手段として、枠ランプ13c、スピーカ13d、図柄表示装置17、外部情報出力端子盤37および遊技盤ランプ63aを備えており、主制御CPU33aによる開放制御が行われていないにも関わらず開閉部材60が閉鎖位置にないことを当該主制御CPU33aが判定した場合に、開閉部材60の異常開放に関する情報を、枠ランプ13c、スピーカ13d、図柄表示装置17、外部情報出力端子盤37および遊技盤ランプ63aから出力するようになっている。すなわち、開閉部材60が意図的に開放されている可能性がある場合に、開閉部材60が異常な開放状態にあることの情報を出力することで、不正入賞の発生を未然に防ぐことができる。
なお、実施例のパチンコ機10は、主制御CPU33aの機能として、始動入賞ソレノイドSL1を励磁状態に駆動して連係部材62を揺動させることで開閉部材60を閉鎖位置から開放位置へ変位させる開放制御を実行する機能(開放制御手段)と、開放制御が行われているかを判定する機能(第1判定手段)と、開閉検出センサSE3による検出状態に基づいて開閉部材60が閉鎖位置にあるかを判定する機能(第2判定手段)とを備えていることで、開閉部材60の開放不良エラーを判定し得るようになっている。すなわち、開放制御が行われていることを主制御CPU33a(第1判定手段)が開放制御フラグの設定値に基づいて判定し、かつ、開閉部材60が閉鎖位置にあることを主制御CPU33a(第2判定手段)が開閉検出センサSE3の検出状態に基づいて判定する場合に、主制御CPU33aは、開放制御が行われているにも関わらず開閉部材60が開放位置側へ変位していない状態(開放不良エラー)を識別し得る。そして、開放不良エラーを主制御CPU33aが判定した場合に、出力手段としての図柄表示装置17および外部情報出力端子盤37から、開放不良エラーが発生したことを報知する。すなわち、実施例のパチンコ機10は、開閉部材60の開放不良に関する情報を出力することで、遊技者に損害が生じるのを防ぐことができる。
(変更例)
なお、遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、以下に示す如く種々の構成を採用可能である。
(1) 実施例では、入賞口(第2始動入賞口)を開閉する開閉部材と、開閉部材および駆動源に連係する連係機構部とを備えると共に、位置検出手段(開閉検出センサ)が連繋機構部の位置を検出することで間接的に開閉部材の位置を検出し得るように構成したが、位置検出手段(開閉検出センサ)が開閉部材の位置を直接的に検出するよう構成してもよい。
(2) 実施例では、入賞口としての第2始動入賞口を開閉する開閉部材の位置を位置検出手段(開閉検出センサ)で検出するよう構成したが、入賞口としての特別入賞口を開閉するシャッタ(開閉部材)の位置を位置検出手段(開閉検出センサ)で検出するよう構成してもよい。
(3) 実施例では、開閉部材の異常開放や開放不良に関する情報を出力する出力手段として、枠ランプ、スピーカ、図柄表示装置、外部情報出力端子盤および遊技盤ランプを用いるよう構成したが、枠ランプ、スピーカ、図柄表示装置、外部情報出力端子盤および遊技盤ランプのうち少なくとも何れかを出力手段として用いないようにしてもよい。また、主制御CPUにより制御される遊技情報表示部を出力手段として用いるようにしてもよい。
(4) 実施例では、不正入賞エラー、第1の異常開放エラー、第2の異常開放エラーおよび開放不良エラーを主制御CPUが判定すると共に、各エラーに応じて異なるエラー報知情報を出力手段から出力するように構成したが、これらのエラーのうち少なくとも何れかを判定しないようにしてもよい。
(5) 実施例では、不正入賞エラー、第1の異常開放エラー、第2の異常開放エラーおよび開放不良エラーを主制御CPUが判定すると共に、各エラーに応じて異なるエラー報知情報を出力手段から出力するように構成したが、2種類以上のエラーについて出力手段が出力するエラー報知情報を共通としてもよい。例えば、実施例では、外部情報出力端子盤に備えられる同一の端子から、各エラーに応じて態様の異なるエラー信号を出力するように構成したが、外部情報出力端子盤に備えられる同一の端子から、エラーの種類に関係なく共通態様のエラー信号を出力するように構成してもよい。
(6) 実施例では、外部情報出力端子盤に備えられる同一の端子から、各エラーに応じて態様の異なるエラー信号を出力するように構成したが、各エラーに対応するエラー信号を外部情報出力端子盤に備えられる異なる端子から夫々出力するように構成してもよい。
13c 枠ランプ(報知手段)
13d スピーカ(報知手段)
17 図柄表示装置(報知手段)
0 遊技盤
22 遊技領
7 外部情報出力端子盤(報知手段)
52a 第2始動入賞口(入賞口)
60 開閉部材
62 連係部材(連係機構部)
63a 遊技盤ランプ(出力手段)
SL1 始動入賞ソレノイド(駆動源)
33a 主制御CPU(開放制御手段、第1判定手段、第2判定手段、有効期間設定手段、不正入賞判定手段)
SE2 第2始動入賞検出センサ(入賞検出手段)
SE3 開閉検出センサ(位置検出手段)

Claims (3)

  1. 遊技領域が前面に形成された遊技盤と、前記遊技領域に設けられて遊技球が入賞可能な入賞口と、前記入賞口を開閉する開閉部材と、前記開閉部材および駆動源に連係するよう設けられた連係機構部と、前記駆動源を駆動して前記連係機構部を変位させることで前記開閉部材を閉鎖位置から開放位置へ変位させる開放制御を実行可能な開放制御手段とを備えた遊技機において、
    前記連係機構部および前記開閉部材のうち何れかの位置を検出する位置検出手段と、
    前記開放制御手段による開放制御が行われているかを判定する第1判定手段と、
    前記位置検出手段による検出状態に基づいて前記開閉部材が前記閉鎖位置にあるかを判定する第2判定手段とを備え
    前記第1判定手段および前記第2判定手段による各判定に基づいて、前記開放制御手段による開放制御が終了したにも関わらず前記開閉部材が閉鎖位置に変位しない第1の異常開放状態が発生したかを判定すると共に、該開放制御手段による開放制御が行われていない状態で前記開閉部材が閉鎖位置から開放位置へ向けて変位する第2の異常開放状態が発生したかを判定するよう構成され、
    前記第1の異常開放状態および前記第2の異常開放状態を相互に異なる態様で報知する報知手段を備え
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1判定手段および前記第2判定手段による各判定に基づいて、前記開放制御手段による開放制御が行われているにも関わらず前記開閉部材が閉鎖位置から開放位置側に変位しない開放不良状態が発生したかを判定するよう構成され、
    前記報知手段は、前記第1の異常開放状態および前記第2の異常開放状態の夫々と異なる態様で前記開放不良状態を報知する請求項1記載の遊技機。
  3. 前記入賞口に入賞した遊技球を検出する入賞検出手段と、
    前記入賞検出手段の検出が有効な入賞有効期間を設定する有効期間設定手段と、
    前記入賞有効期間以外に前記入賞検出手段の検出が発生したかを判定する不正入賞判定手段とを備え、
    前記報知手段は、前記入賞有効期間以外における前記入賞検出手段の検出の発生を、前記第1の異常開放状態および前記第2の異常開放状態の夫々と異なる態様で報知する請求項1または2記載の遊技機。
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