JP2009028365A - 弾球遊技機および異常発生報知方法 - Google Patents

弾球遊技機および異常発生報知方法 Download PDF

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秀明 赤尾
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Abstract

【課題】複数設けられた大入賞口でのエラーの発生を容易に検知する。
【解決手段】遊技中に所定条件が成立すると、第1の特定入賞口あるいは第2の特定入賞口を開口させて当り遊技が行われる。また各特定入賞口内部には、それぞれ遊技球検出スイッチが設けられている。そして、第1の特定入賞口による当り遊技中は、第2の遊技球検出スイッチでの遊技球の検出結果を確認し、第2の特定入賞口による当り遊技中は、第1の遊技球検出スイッチでの遊技球の検出結果を確認し、通常遊技中は、第1の遊技球検出スイッチおよび第2の遊技球検出スイッチでの遊技球の検出結果を確認し、遊技球が検出されたら異常の発生を報知する。こうすれば、遊技球の検出有無によって簡単に異常の発生報知することができる。小当り遊技などの特殊な態様の当り遊技にも対応することができる。
【選択図】図22

Description

本発明は、複数の入球口が設けられた遊技盤面上に向かって遊技球を発射することにより遊技を行うパチンコ機などの弾球遊技機に関する。
複数の入賞口が設けられた遊技盤に向かって遊技球を発射し、何れかの入賞口に遊技球が入球すると、賞球として所定個数の遊技球が払い出される遊技を行う弾球遊技機が知られている。また、このような弾球遊技機では、遊技中に所定の条件が成立すると抽選を開始して、抽選結果が当りであった場合には、通常時には閉鎖されている特定入賞口(例えば大入賞口など)を開口させることにより、いわゆる当り遊技を行う弾球遊技機も広く知られている。当り遊技では、特定入賞口にも遊技球を入球させることが可能となるので、遊技者は、賞球として多数の遊技球の払い出しを受けることができる。
こうした当り遊技を行う弾球遊技機では、針金などの異物を特定入賞口内に挿入して遊技球センサを誤動作させることにより、当り遊技中でもないのに賞球の払い出しを受ける不正行為が行われることがある。このような不正行為を回避するために、通常遊技中に大入賞口内の遊技球センサが遊技球を検知した場合には、大入賞口エラーとする弾球遊技機が提案されている(特許文献1)。
また、大入賞口が複数設けられた弾球遊技機では、何れかの大入賞口に遊技球が入球したことを検出する遊技球センサ(ここでは「共通センサ」と称する)と、遊技球が入球した大入賞口が何れであるかを識別するための遊技球センサ(ここでは「識別センサ」と称する)とを設けておき、これら遊技球センサの出力状態が適切でないと判断された場合に、大入賞口エラーとする技術も提案されている(特許文献2)。かかる提案の技術では、次のようにして大入賞口エラーを検出する。先ず、各大入賞口に入球した遊技球が一箇所に集合するように遊技球通路を配設する。次いで、遊技球が集合する箇所の下流側には共通センサを設け、また、各大入賞口より下流側で且つ遊技球通路が集合する箇所よりも上流側の位置には、各大入賞口を識別可能な位置に識別センサを設けておく。そして、何れかの大入賞口を開口させて大当り遊技を開始した後、遊技球センサが遊技球を検出すると、その遊技球センサが、開口中の大入賞口に対応する識別センサおよび共通センサの組合せと一致するか否かを判断する。その結果、一致しなかった場合には、大入賞口エラーが発生したものと判断する。
特開平11−164950号公報 特開2006−305150号公報
しかし、弾球遊技機に複数の特定入賞口(例えば大入賞口など)を搭載しようとした場合に、上記の提案されている技術では、各特定入賞口に入球した遊技球を一箇所に導く遊技球通路を設けなければならないため、特定入賞口の搭載数あるいは搭載位置が制約を受けてしまうという問題がある。また、特定入賞口でエラーが発生したか否かを判断するためには、開口させた特定入賞口に応じて、遊技球が検出されるはずの遊技球センサの組合せを取得し、次いで、その遊技球センサの組合せと、実際に遊技球を検出した遊技球センサとが一致するか否かを判断しなければならず、処理が複雑になってしまうという問題がある。
この発明は、従来の技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、大入賞口(あるいは特定入賞口)が複数設けられている場合でも、各大入賞口あるいは特定入賞口でのエラーの発生を容易に検知することが可能な弾球遊技機および異常発生報知方法を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の弾球遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
複数の入賞口が設けられた遊技盤面上に遊技球を発射し、何れかの入賞口に遊技球が入球すると賞球として所定個数の遊技球が払い出される遊技を行う弾球遊技機において、
遊技球が入球可能な開口状態と、遊技球が入球し得ない閉鎖状態とに切り換え可能に構成され、通常時は閉鎖状態となっている前記入賞口である第1の特定入賞口および第2の特定入賞口と、
前記第1の特定入賞口の内部に設けられ、該第1の特定入賞口に入球した遊技球を検出する第1の遊技球検出スイッチと、
前記第2の特定入賞口の内部に設けられ、該第2の特定入賞口に入球した遊技球を検出する第2の遊技球検出スイッチと、
遊技中に所定の条件が成立すると、前記第1の特定入賞口を開口状態とする第1の態様または前記第2の特定入賞口を開口状態とする第2の態様の何れかで、当り遊技を実行する当り遊技実行手段と、
前記第1の態様の当り遊技中は、前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、前記第2の態様の当り遊技中は、前記第1の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、何れの当り遊技でもない通常の遊技中は、前記第1の遊技球検出スイッチおよび前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得する検出結果取得手段と、
前記検出結果取得手段によって取得された検出結果が、遊技球を検出した旨の検出結果であった場合には、異常の発生を報知する異常発生報知手段と
を備えることを特徴とする。
また、上記の弾球遊技機に対応する本発明の異常発生報知方法は、次の構成を採用した。すなわち、
複数の入賞口が設けられた遊技盤面上に遊技球を発射して、何れかの入賞口に遊技球が入球すると賞球として所定個数の遊技球が払い出される遊技を行うとともに、
該遊技盤面上には、遊技球が入球可能な開口状態と遊技球が入球し得ない閉鎖状態とに切り換え可能に構成され通常時は閉鎖状態となっている第1の特定入賞口および第2の特定入賞口が設けられており、
該第1の特定入球口の内部には遊技球の入球を検出する第1の遊技球検出スイッチが設けられ、該第2の特定入球口の内部には遊技球の入球を検出する第2の遊技球検出スイッチが設けられた弾球遊技機で、前記第1の遊技球検出スイッチまたは前記第2の遊技球検出スイッチの動作異常が発生したことを報知する異常発生報知方法において、
遊技中に所定の条件が成立すると、前記第1の特定入賞口を開口状態とする第1の態様または前記第2の特定入賞口を開口状態とする第2の態様の何れかで、当り遊技を実行する工程と、
前記第1の態様または第2の態様の何れかの当り遊技中であるか否かを判断する工程と、
前記第1の態様の当り遊技中であると判断された場合は、前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、前記第2の態様の当り遊技中であると判断された場合は、前記第1の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、何れの当り遊技でもない通常の遊技中であると判断された場合は、前記第1の遊技球検出スイッチおよび前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得する工程と、
前記第1の遊技球検出スイッチあるいは第2の遊技球検出スイッチの何れかから取得した検出結果が、遊技球を検出した旨の検出結果であった場合には、該遊技球検出スイッチの動作異常が発生した旨の報知を行う工程と
を備えることを特徴とする。
かかる本発明の弾球遊技機および異常発生報知方法においては、遊技中に所定の条件が成立すると、第1の特定入賞口あるいは第2の特定入賞口を開口状態として当り遊技を実行し、第1の特定入賞口あるいは第2の特定入賞口に遊技球が入球すると、それぞれの特定入賞口の内部に設けられた第1の遊技球検出スイッチまたは第2の遊技球検出スイッチによって検出されて、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。ここで、第1の特定入賞口を開口状態とする当り遊技(第1の態様の当り遊技)中は、第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、第2の特定入賞口を開口状態とする当り遊技(第2の態様の当り遊技)中は、第1の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、何れの当り遊技でもない通常の遊技中は、第1の遊技球検出スイッチおよび第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得する。そして、現在の遊技状態(すなわち、第1の態様の当り遊技、第2の態様の当り遊技、または当り遊技ではない通常の遊技の何れか)に拘わらず、遊技球が検出されていた場合には、異常の発生を報知する。
一般に、特定入賞口を開口状態として当り遊技を実行する弾球遊技機では、特定入賞口に異物を挿入して、内部に設けられた遊技球の検出スイッチを誤動作させる不正行為が行われることがあるが、複数の特定入賞口を備えた弾球遊技機では、前述した理由から、遊技球検出スイッチの動作を監視しておくことが難しい。しかし、それぞれの特定入賞口の内部に遊技球検出スイッチを設けておき、現在の遊技状態が当り遊技であるか否か、あるいは何れの態様の当り遊技であるかに応じて、予め定められた遊技球検出スイッチで遊技球が検出されたか否かを判断することとしておけば、単に遊技球が検出されただけで異常が発生したと判断することができるので、異常の発生を極めて簡単に報知することが可能となる。
また、それぞれの特定入賞口に遊技球検出スイッチを設けるだけなので、特定入賞口の数が多くなったり、あるいは離れた位置に搭載されている場合でも、遊技機の構造が複雑になることがない。加えて、それぞれの特定入賞口に設けられた遊技球検出スイッチの中から、遊技球の検出結果を確認するスイッチを、遊技状態に応じて切り換えるだけなので、例えば小当り遊技のような特別な当り遊技や、当り遊技中に特定入賞口が切り換わるような特殊な態様の当り遊技に対しても、極めて簡単に対応することが可能となる。
なお、本発明における「当り遊技」とは、「大当り遊技」や「小当り遊技」の「当り遊技全般」を指すのはもちろんのこと、「大当り遊技に含まれるラウンド遊技」や「小当り遊技に含まれる特定入賞口の開口遊技(例えば、1回目開口遊技、2回目開口遊技)」といった「当り遊技全般を構成する単位遊技」を含んでいる。
また、上述した本発明の弾球遊技機においては、第1の特定入賞口の内部に、遊技球が通過可能な特定領域と、特定領域を通過した遊技球を検出するための特定領域通過スイッチとを設けておき、そして、第1の特定入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過したことが特定領域通過スイッチによって検出された場合には、第2の特定入賞口を開口状態として第2の態様の当り遊技を実行することとしてもよい。
あるいは、第1の態様の当り遊技および第2の態様の当り遊技を、次のようにして実行しても良い。先ず、遊技盤面上を流下する遊技球が通過可能な遊技球通過ゲートを設けておく。そして、遊技球通過ゲートに遊技球が通過すると第1の当否の抽選を行って、抽選結果が当りであった場合には、第1の特定入賞口を開口させて第1の態様の当り遊技を実行する。その第1の態様の当り遊技の実行中に第1の特定入賞口に遊技球が入球した場合には、第2の当否の抽選を行って、その第2の当否についての抽選結果が当りであった場合には、第2の態様の当り遊技を実行するようにしてもよい。
これらの場合には、第1の特定入賞口を開口させて行う当り遊技(第1の態様の当り遊技)は比較的短い時間で終了するため、第1の特定入賞口内に設けられた第1の遊技球検出スイッチの動作異常を検出することは、通常の方法であれば困難であるが、本発明では、当り遊技の態様に応じて、監視する遊技球検出スイッチを切り換えるだけなので、このような場合でも異常の発生を極めて簡単に検出して報知することが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.パチンコ機の装置構成:
A−1.装置前面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.制御回路の構成:
B.遊技の概要:
C.遊技機の制御内容:
C−1.遊技制御処理:
C−2.特別図柄遊技処理:
C−3.小当り遊技処理:
C−4.大当り遊技処理:
D.特定入賞口監視処理:
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、大きくは、前面枠4、上皿部5、下皿部6、遊技盤10などから構成されている。なお、図1では遊技盤10の詳細な図示を省略している。前面枠4は、図示しない中枠3に取り付けられており、中枠3は図示しない本体枠2に取り付けられている。中枠3はプラスチック材料で成形されており、本体枠2の内側に取り付けられている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、遊技機1の外枠を形成している。前面枠4の一端は、中枠3に対して回動可能に軸支されており、中枠3の一端は本体枠2に対して回動可能に軸支されている。遊技盤10は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられており、その前面側が前面枠4で覆われている。
前面枠4は、プラスチック材料で成形されており、略中央部には、円形状の開口部4aが形成されている。この開口部4aにはガラス板等の透明板がはめ込まれており、奥側に配置される遊技盤10の盤面が視認可能となっている。また、前面枠4には、遊技効果を高めるための各種ランプ類4b〜4fが設けられている。
前面枠4の下方には、上皿部5が設けられており、上皿部5の下方には下皿部6が設けられている。また、前面枠4の右側には施錠装置9が設けられており、前面枠4の左側にはプリペイドカード式の球貸装置13(CRユニット)が設けられている。
上皿部5には、皿状の凹部と、凹部を取り巻くように形成された皿外縁部5aとが設けられている。遊技球は、上皿部5に形成された凹部に投入されて、発射装置ユニット12(図5参照)に供給される。また、皿外縁部5aには、遊技球の球貸スイッチ5b、返却スイッチ5c、投入した遊技球を排出するための排出ボタンなど、各種のボタン類が設けられている。さらに、上皿部5の略中央部には、複数の長孔と、その上部に多数の小穴が形成された第1スピーカ5yとが設けられている。
下皿部6には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられており、排出された遊技球は下皿部6内に貯留される。また、下皿部6の下面の左右には、第2スピーカ6cが設けられている。
下皿部6の右端には発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者がハンドルに触れていることを検出するタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の回転軸は、下皿部6の奥側に搭載された図示しない発射装置ユニット12に接続されており、遊技者が発射ハンドル8を回転させると、その動きが発射装置ユニット12に伝達され、ユニットに内蔵された図示しない発射モータが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤10の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤10は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤10の中央には、外レール14と内レール15とによって囲まれた略円形状の遊技領域11が形成されており、遊技領域11の中央には、中央装置100が搭載されている。詳細には後述するが、本実施例の中央装置100には、1組の可変入賞口と、演出表示装置と、振り分け装置と、特定領域と、非特定領域などが設けられている。
また、中央装置100の下方には、3つの始動口17,18,19が設けられており、これら始動口の内部には、遊技球の入球を検出するための始動口スイッチ17s,18s,19sが設けられている。これら3つの始動口17,18,19のうち、中央に位置する始動口17は、左右に開閉可能な一対の翼片部と、翼片部を作動させるための普通電動役物(始動口)ソレノイド17m(図5参照)とを備えたいわゆるチューリップ式の始動口となっている。また、始動口17の直上には、壁部材20が突設されている。このため、始動口17に設けられた一対の翼片部が直立した状態(通常状態)では、壁部材20に遮られて遊技球が始動口17に入球し得ない状態となっており、一対の翼片部が左右に開いた場合にのみ、遊技球が入球し得る状態となる。尚、始動口17は、通常時には遊技球が入球し得ず、開口時にのみ遊技球が入球し得ることから、本実施例の始動口17は本発明における「第1の特定入賞口」の一態様と考えることができる。また、始動口17に遊技球が入球したことを検出するために設けられた後述する始動口スイッチ17sは、本発明における「第1の遊技球検出スイッチ」の一態様と考えることができる。
更に、このチューリップ式の始動口17の下方には、大入賞口31dが設けられている。大入賞口31dは、通常の遊技状態では閉鎖されており、遊技球が入球し得ない状態となっているが、後述する所定の条件が成立すると、大入賞口ソレノイド31m(図5参照)によって駆動されて開口状態となる。この結果、遊技球が高い確率で大入賞口31dに入球することとなり、遊技者にとって有利な遊技状態である大当り遊技状態が開始される。また、大入賞口31dの内部には、大入賞口スイッチ31sが設けられており、大入賞口31dに入賞した遊技球を検出することが可能となっている。尚、通常の遊技状態では閉鎖状態となっており、所定条件が成立すると遊技球が入球可能な開口状態となる大入賞口31dは、本発明おける「第2の特定入賞口」に対応している。また、大入賞口31dに入球した遊技球を検出する大入賞口スイッチ31sは、本発明における「第2の遊技球検出スイッチ」に対応している。
中央装置100の左下には、変動表示装置28が設けられている。詳細な構成については後述するが、変動表示装置28では普通図柄や特別図柄などを変動停止表示することが可能となっている。
遊技領域11の左側には、左入賞口16aと普通図柄作動左ゲート36aとが設けられており、左入賞口16aの内部には遊技球の入球を検出する入賞口スイッチ16sが設けられ、普通図柄作動左ゲート36aの内部には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ36sが設けられている。同様に、遊技領域11の右側には、右入賞口16bと普通図柄作動右ゲート36bとが設けられており、右入賞口16bの内部には遊技球の入球を検出する入賞口スイッチ16tが設けられ、普通図柄作動右ゲート36bの内部には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ36tが設けられている。更に、普通図柄作動左ゲート36aの上方には、左ランプ風車24aが設けられ、普通図柄作動右ゲート36bの上方には、右ランプ風車24bが設けられ、これら各種の装置の間および周辺には、図示しない多数の障害釘が設けられている。また、遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられている。尚、詳細には後述するが、左右の普通図柄作動ゲート36a,36bの何れかに遊技球が通過すると、普通図柄の当否についての抽選が行われ、抽選結果が当りであった場合にだけ、始動口17が開口状態となる。このことから、本実施例の普通図柄作動左ゲート36a、普通図柄作動右ゲート36bは、本発明における「遊技球通過ゲート」に対応している。
図3は、本実施例の中央装置100の構成を概念的に示す説明図である。図示されているように、中央装置100の上部両側面には、一対の羽根部材102a,102bが開閉可能に搭載されている。この羽根部材102a,102bは図示しないリンク機構を介して羽根ソレノイド102m(図5参照)に接続されている。これら羽根部材102a,102bによって構成される可変入賞口102は、通常時は閉鎖されており、遊技球が入球し得ない状態となっているが、羽根ソレノイド102mを駆動することによって、遊技球が入球可能な開口状態となる。そして可変入賞口102の開口中は、遊技盤10上を流下する遊技球を、中央装置100の内部に取り込むことが可能となっている。
中央装置100の内部に取り込まれた遊技球は、中央装置100のほぼ中央に設けられた可変入賞口スイッチ102sに導かれ、可変入賞口102に遊技球が入球したことが検出された後、可変入賞口スイッチ102sの下方に設けられたクルーン136(振り分け装置)に供給される。クルーン136は、円形で中央が凹んだ皿状に形成されており、クルーン136に導かれた遊技球は、この凹んだ形状の上面を旋回するようになっている。また、クルーン136の凹んだ形状の上面には、遊技球の入球可能なクルーン穴が3つ設けられており、それぞれのクルーン穴は、クルーン136の下面に設けられた排出口137a、137b、137cに、それぞれクルーン136の内部で接続されている。そして、中央装置100の内部に取り込まれた遊技球は、クルーン136の上面を旋回して、何れかのクルーン穴に捕捉され、内部で接続されている何れかの排出口137a,137b,137cから排出される。
また、図3に示すように、排出口137a,137b,137cの下方には、誘導通路111a,111bが設けられており、排出口137aから排出された遊技球は、誘導通路111aによって特定領域141aに導かれた後、特定領域141aの下流に設けられた特定領域通過スイッチ141cによって遊技球の通過が検出される。これに対して、排出口137bまたは排出口137cの何れかから排出された遊技球は、誘導通路111bによって非特定領域141bに導かれた後、非特定領域141bの下流に設けられた非特定領域通過スイッチ141dによって遊技球の通過が検出されるようになっている。
更に、クルーン136の上方には、ドットマトリックス画面によって構成された演出表示装置127が設けられており、遊技の進行に関する図柄を表示することが可能となっている。尚、羽根部材102a,102bによって構成される可変入賞口102は、通常時は閉鎖状態となっており、所定条件が成立すると開口状態となることから、本発明における「第1の特定入賞口」の一態様と考えることができる。また、開口中の可変入賞口102に入球した遊技球は、可変入賞口スイッチ102sで検出されることから、本実施例の可変入賞口スイッチ102sは、本発明における「第1の遊技球検出スイッチ」の一態様と考えることができる。
図4は、本実施例の遊技機1に搭載された変動表示装置28の構成を示す説明図である。本実施例の変動表示装置28は、大きくは、普通図柄表示部29と、特別図柄表示部30とから構成されている。普通図柄表示部29は、左普通図柄表示部29aと右普通図柄表示部29bとから構成されており、特別図柄表示部30は、左特別図柄表示部30aと右特別図柄表示部30bとから構成されている。2つの普通図柄表示部29a,29bは、発光ダイオード(LED)を用いて構成されており、左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯し、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯することが可能となっている。また、特別図柄表示部30には、いわゆる7セグメントLEDが用いられており、このうちの7セグメント部分が左特別図柄表示部30aを構成し、コンマ部分が右特別図柄表示部30bを構成している。この7セグメント部分およびコンマ部分は、赤色、橙色、緑色のいずれかの光を点灯可能となっている。また、変動表示装置28には、普通図柄保留表示部29c、および特別図柄保留表示部30cも設けられている。これらは、それぞれ4つのLEDで構成されている。このような構成を有する変動表示装置28の表示内容については後述する。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例の遊技機1における制御回路の構成について説明する。図5は、本実施例の遊技機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているように遊技機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されているが、その機能に着目すると、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御基板200と、演出表示装置127やランプ、スピーカを用いた遊技の演出の制御を司るサブ制御基板220と、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAMなどがバスで相互に接続されて構成されている。また、図5中に示した矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。
図示されているように主制御基板200は、始動口スイッチ17s,18s,19sや、大入賞口スイッチ31s、入賞口スイッチ16s,16t、ゲートスイッチ36s,36t、可変入賞口スイッチ102s、特定領域通過スイッチ141cや、非特定領域通過スイッチ141dなどから遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向かって、各種の動作を指令するコマンドを出力する。また、主制御基板200には、始動口17に設けられた一対の翼片部を開閉させるための普通電動役物ソレノイド17mや、大入賞口31dを開閉させるための大入賞口ソレノイド31m、中央装置100に設けられた一対の羽根部材102a,102bを開閉するための羽根ソレノイド102m、更には、普通図柄や特別図柄の変動停止表示を行う変動表示装置28などが中継端子板を介して接続されており、主制御基板200は、これら各種ソレノイド17m,31m、102m、変動表示装置28に向かって信号を出力することにより、これらの動作も制御している。
サブ制御基板220は、主制御基板200からのコマンドを受け取ると、コマンドの内容を解析して、演出の内容を決定する。そして、その結果に応じて、演出表示装置127に図柄を表示したり、各種のスピーカ5y、6cを駆動するアンプ基板224、装飾用の各種LEDやランプを駆動する装飾駆動基板226に駆動信号を出力することによって、遊技の演出を行う。
払出制御基板240は、いわゆる貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が前述した上皿部5に設けられた球貸スイッチ5bや返却スイッチ5cを操作すると、この信号は、球貸表示基板242から中継端子板を介して、球貸装置13に伝達される。球貸装置13は、払出制御基板240とデータをやり取りしながら、貸球の払出を行う。また、主制御基板200が賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御基板240が受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。
B.遊技の概要 :
次に、上述した構成を有する本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について簡単に説明しておく。
本実施例の遊技機1では、次のようにして遊技が行われる。先ず、遊技者が上皿部5の凹部に遊技球を投入して発射ハンドル8を回転させると、上皿部5に投入された遊技球が、1球ずつ発射装置ユニット12に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域11に発射される。遊技球を打ち出す強さは、発射ハンドル8の回転角度によって調整することが可能となっており、遊技者は発射ハンドル8の回転角度を変化させることによって、遊技球の狙いを付けることができる。
発射した遊技球が、遊技領域11の左右に設けられた普通図柄作動左ゲート36a、または普通図柄作動右ゲート36bの何れかを通過すると、変動表示装置28において普通図柄の変動表示が開始される。図4を用いて前述したように、変動表示装置28には左普通図柄表示部29aと、右普通図柄表示部29bとが設けられている。左普通図柄表示部29aは赤色の光を点灯可能に構成されており、右普通図柄表示部29bは緑色の光を点灯可能に構成されている。普通図柄の変動表示が開始されると、左右の普通図柄表示部29a,29bが点滅表示を行う。
図6は、普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。変動表示中の普通図柄は、図示されている4つの状態を取ることができる。先ず、図6(a)に示した状態は、左普通図柄表示部29aが点灯して、右普通図柄表示部29bが消灯している状態を表している。図6(b)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも点灯した状態を表している。図6(c)は、左普通図柄表示部29aが消灯し、右普通図柄表示部29bが点灯した状態を表しており、図6(d)は、左普通図柄表示部29aおよび右普通図柄表示部29bがいずれも消灯した状態を表している。普通図柄の変動表示中は、これら4つの表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、そして、所定時間が経過すると、4つの表示状態のいずれかの状態で停止表示される。このとき、所定の表示状態で停止表示されると、いわゆる普通図柄の当りとなって、3つ設けられた始動口17,18,19の中の真ん中の始動口17が、所定時間(例えば0.5秒間)だけ開口状態となる。本実施例では、図6(c)に示した表示状態、すなわち、左普通図柄表示部29aが消灯して右普通図柄表示部29bが点灯している状態が、普通図柄の当りに設定されている。
尚、普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動左ゲート36aまたは普通図柄作動右ゲート36bを通過した場合は、この遊技球の通過が保留数として蓄えられて、現在の普通図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。普通図柄の保留は最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている普通図柄の保留数は、普通図柄保留表示部29c(図4参照)に表示される。
次いで、3つの始動口17,18,19の何れかに遊技球が入球すると、今度は、特別図柄の変動表示が開始される。尚、3つの始動口17,18,19の何れかに遊技球が入球した場合でも特別図柄の変動表示が開始されるが、中央の始動口17は、普通図柄が当り図柄で停止表示されると所定時間だけ開口され、開口中は左右の始動口18,19よりも遊技球が入球し易くなる。特別図柄は、図4を用いて説明したように特別図柄表示部30によって表示される。前述したように、本実施例の特別図柄表示部30は、7セグメントLEDからなる左特別図柄表示部30aと、コンマ部分の右特別図柄表示部30bから構成されており、これら左右の特別図柄表示部30a,30bは、赤色、橙色、緑色のいずれかで点灯可能となっている。
図7は、特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。特別図柄の変動表示中は、左特別図柄表示部30aでは、「A」または「Y」のいずれかの図柄が表示され、右特別図柄表示部30bではコンマ「.」が表示される。また、左特別図柄表示部30aの「A」および「Y」、右特別図柄表示部30bのコンマ「.」は、赤色、橙色、緑色の3つの状態を取ることができる。本実施例の特別図柄表示部30では、これらの表示状態が組み合わされて、図7に示す12種類の状態を表示することが可能となっている。図中で7セグメントLEDあるいはコンマ部分に細かいハッチングが付されているのは、赤色の状態で点灯されていることを表している。また、少し粗いハッチングが付されているのは橙色の状態で点灯表示されていることを表しており、粗いハッチングが付されているのは緑色の状態で点灯表示されていることを表している。特別図柄の変動表示が開始されると、これら12種類の表示状態が速い速度で次々と切り換わる態様で表示され、所定時間が経過すると、いずれかの状態で停止表示される。
停止表示された図柄が「−」である場合は、特別図柄は外れとなるが、それ以外の図柄の組合せが停止表示された場合は特別図柄の当りとなる。すなわち、特別図柄が当りとなる図柄の組合せとしては、図7に示した12種類の図柄から、「−」を除いた10種類の組合せが存在することになる。
尚、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口17,18,19の何れかに入球した場合は、この遊技球の入球が特別図柄の保留数として蓄えられて、現在の特別図柄の変動表示が終了後に、変動表示が行われる。特別図柄の保留も最大4個まで蓄えることが可能となっており、蓄えられている特別図柄の保留数は、特別図柄保留表示部30c(図4参照)に表示される。
また、図7に示した特別図柄が当りとなる10種類の組合せのうち、実線で囲った2種類の組合せは、「大当り図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、この大当り図柄で停止すると、大入賞口31dが所定回数だけ開口状態となる大当り遊技が開始される。大入賞口31dが開口状態となる大当り遊技では、遊技球が高い確率で入球するので、遊技者にとっては大変に有利な遊技状態と言うことができる。
これに対して、特別図柄が当りとなる10種類の組合せのうち、破線で囲った8種類の組合せは、「小当り図柄」と呼ばれる組合せであり、変動表示された特別図柄が、これら小当り図柄の組合せのいずれかで停止すると小当り遊技が開始される。小当り遊技では、図3に示した中央装置100に設けられた一対の羽根部材102a,102bが外側に開くことによって可変入賞口102が開口状態となり、中央装置100の内部に遊技球を取り込み可能な状態となる。また、前述したように中央装置100の内部には、クルーン136(振り分け装置)が搭載されており、中央装置100の内部に取り込まれた遊技球は、クルーン136によって、特定領域141aまたは非特定領域141bの何れかに振り分けられる。そして、遊技球が特定領域141aを通過した場合には、大当り遊技が開始され、非特定領域141bを通過した場合には外れとなる。
図8には、本実施例の遊技機1で行われる遊技の大まかな流れが示されている。図示されているように、始動口に遊技球が入球すると特別図柄の変動表示が開始され、特別図柄が大当り図柄で停止表示された場合には、大入賞口31dが開口状態となって大当り遊技が開始される。このような遊技の流れは、いわゆる「デジパチ機」と呼ばれる遊技機と同様となっている。一方、始動口に遊技球が入球して特別図柄の変動表示が開始され、小当り図柄が停止表示された場合には、中央装置100に設けられた可変入賞口102が開口状態となる。そして、開口状態となった可変入賞口102から中央装置100の内部に取り込まれた遊技球が、中央装置100内の特定領域141aを通過した場合には大当り遊技が開始される。
このように、本実施例の遊技機1は、始動口の遊技球が入球したことを受けて特別図柄の変動表示を行い、停止表示された図柄に応じて大当り遊技を行うという遊技の全体的な制御については、「デジパチ機」における制御とほぼ同様の制御になっている。その一方で、特別図柄が小当り図柄で停止表示された場合について見れば、「羽根物」における遊技とほぼ同様の遊技となっている。従って、本実施例では、デジパチ機の制御をベースとしながらも、一部の制御内容を変更することで、従来の羽根物と同様な遊技性を有する弾球遊技機を、比較的容易に遊技者に提供することが可能となっている。
C.遊技機の制御内容 :
以下では、上述した遊技を実現するために、本実施例の遊技機1が行っている制御内容について詳しく説明する。
C−1.遊技制御処理 :
図9は、主制御基板200に搭載されたCPU201が、遊技の進行を制御するために行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。図示されているように、遊技制御処理では、スイッチ入力管理処理や、大入賞口31dや可変入賞口102などの特定入賞口の動作を監視する処理(特定入賞口監視処理)、普通図柄に関連する処理、普通電動役物に関連する処理、特別図柄に関連する処理、小当り遊技に関連する処理、大当り遊技に関連する処理などの各処理が繰り返し実行されている。一周の処理に要する時間は、ほぼ4msecとなっており、従って、これら各種の処理は約4msec毎に繰り返し実行されることになる。以下、フローチャートに従って、主制御基板200に搭載されたCPU201が行う遊技制御処理について説明する。
主制御基板200に搭載されたCPU201は、遊技制御処理を開始すると、スイッチ入力管理処理を行う(S50)。かかる処理では、主制御基板200に接続された各種スイッチ(例えば、始動口スイッチ17s,18s,19s、入賞口スイッチ16s,16t、可変入賞口スイッチ102s、大入賞口スイッチ31sなどの遊技球の払い出しに関わるスイッチや、ゲートスイッチ36s,36t、特定領域通過スイッチ141c、非特定領域通過スイッチ141dなどの直接には遊技球の払い出しに関わらないスイッチ)での遊技球の検出結果を取得する。そして、遊技球の払い出しに関わるスイッチで遊技球が検出されていた場合には、払い出すべき賞球数を算出した後、払出制御基板240に向かって賞球数指定コマンドを出力する処理を行う。また、直接には遊技球の払い出しには関わらないスイッチについては、以下で行う各種処理のために、検出結果を記憶しておく。
払出制御基板240は、主制御基板200から出力された賞球数指定コマンドを受け取るとコマンドの内容を解釈し、その結果に従って、払出装置109に搭載された払出モータ109mに駆動信号を出力することにより、賞球を払い出す処理を行う。
スイッチ入力管理処理(S50)を終了すると、続いて、特定入賞口監視処理を開始する(S100)。ここで、特定入賞口監視処理とは次のような処理である。通常時は閉鎖状態となっているが当り遊技(本実施例では大当り遊技または小当り遊技)になると開口する特定入賞口を備えた弾球遊技機では、針金などの異物を特定入賞口内に挿入して、遊技球の検出スイッチを誤動作させる不正行為が行われることがある。このような不正行為が行われることの無いように、特定入賞口内に設けられた遊技球の検出スイッチを監視する処理が、特定入賞口監視処理である。本実施例の遊技機1では、第1の特定入賞口に相当する大入賞口31dと、第2の特定入賞口に相当する可変入賞口102の2つの特定入賞口を搭載しており、それら特定入賞口は、遊技領域11の下方部および中央部と互いに離れた位置に設けられている。このように複数の特定入賞口が互いに離れた位置に設けられている場合、各特定入賞口内に設けられた遊技球の検出スイッチの動作を監視しようとすると、制御が複雑となるだけでなく、遊技機の構造も複雑になっていた。こうした点に鑑みて、本実施例の遊技機1では特別な方法を採用することにより、制御や遊技機の構造を複雑化させることなく、各特定入賞口(大入賞口31dおよび可変入賞口102)内に設けられた遊技球の検出スイッチの動作を監視することが可能となっている。本実施例の特定入賞口監視処理の詳細については、後ほど詳しく説明する。
主制御基板200のCPU201は、特定入賞口監視処理(S100)に続いて、今度は、普通電動役物遊技処理を行うか否かを判断する(S200)。かかる判断は、普通電動役物が作動中であるか否か、換言すると始動口17が開口中であるか否かを検出することによって行う。普通電動役物が作動中でなければ普通電動役物遊技処理を行うものと判断し(S200:yes)、普通電動役物が作動中であれば普通電動役物遊技処理は行わないものと判断する(S200:no)。そして、普通電動役物遊技処理を行うと判断された場合は(S200:yes)、以下に説明する普通電動役物遊技処理を行う(S220)。一方、普通電動役物遊技処理を行わないと判断された場合は(S200:no)、普通電動役物遊技処理(S220)はスキップする。
普通電動役物遊技処理(S220)では、遊技球が普通図柄作動左ゲート36aまたは普通図柄作動右ゲート36bの何れかを通過したか否か、すなわち、ゲートスイッチ36s、37tで遊技球が検出されたか否かを判断し、遊技球が普通図柄作動左ゲート36aまたは普通図柄作動右ゲート36bの何れかを通過したと判断された場合は、図6に示したように普通図柄による当否判定を行う。そして、普通図柄の当否判定結果が当りであった場合には、普通電動役物の作動を開始させる。こうして普通電動役物が作動すると、始動口17に設けられた一対の翼片部が外側に向かって回動し、始動口17が開口状態となる。尚、普通図柄作動左ゲート36aまたは普通図柄作動右ゲート36bを遊技球が通過すると普通図柄による当否判定を行う処理は、主制御基板200に搭載されたCPU201が、図9の遊技制御処理を実行する中で行われている。従って、本実施例のCPU201は、本発明における「第1当否抽選手段」に対応している。また、普通図柄による当否判定結果が当りであった場合に、普通電動役物を作動させて始動口17を開口状態とする処理も、主制御基板200のCPU201が遊技制御処理を実行する中で行われる。従って、本実施例のCPU201は、本発明における「当り遊技実行手段」の一態様と考えることが可能である。
以上のようにして普通電動役物遊技処理(S220)を終了したら、普通電動役物が作動中か否かを判断する(S230)。そして、普通電動役物が作動中である場合は(S230:yes)、普通電動役物を停止させるための処理(普通電動役物停止処理)を行う(S240)。一方、普通電動役物が作動していない場合は(S230:no)、普通電動役物停止処理(S240)を行う必要はないのでスキップする。
図10は、普通電動役物停止処理の流れを示すフローチャートである。普通電動役物停止処理を開始すると、先ず初めに、普通電動役物作動時間が経過したか否かを判断する(S242)。前述したように、普通電動役物が作動すると始動口17が開口状態となるが、所定時間が経過すると、再び一対の翼片部が直立した通常の状態に復帰する。そこで、S242では、普通電動役物が予め設定しておいた作動時間に達したか否かを判断するのである。そして、作動時間に達したと判断された場合は(S242:yes)、普通電動役物の作動を停止した後(S246)、普通電動役物遊技処理を終了して図9に示した遊技制御処理に復帰する。尚、普通電動役物作動時間(すなわち、始動口17の開口時間)は、通常の遊技状態では約0.5秒間に設定されているが、後述する開口時間延長機能が作動すると約1.5秒間に延長される。
一方、始動口17は開口中に規定数の遊技球が入球すると、開口時間が設定時間に達していない場合でも、通常状態に復帰してしまう。このことと対応して、普通電動役物の作動時間が所定時間に達していない場合は(S242:no)、普通電動役物に規定数の遊技球が入球したか否かを判断し(S244)、規定数の遊技球が入球したと判断された場合は(S244:yes)、普通電動役物の作動を停止して(S246)、図10に示した普通電動役物停止処理を終了する。逆に、規定数の入球がないと判断された場合は(S244:no)、普通電動役物を作動させたまま、図10に示した普通電動役物停止処理を終了して、図9に示した遊技制御処理に復帰する。
遊技制御処理では、普通電動役物停止処理から復帰すると、特別図柄に関連する処理を開始する。かかる処理では、後述する特別図柄遊技処理を行うための所定の条件を満足しているか否かを判断した後、所定の条件を満足していた場合には、特別図柄遊技処理を開始する。
図11は、特別図柄遊技処理を開始するか否かを判断するために行う処理(特別図柄遊技開始判断処理)の流れを示すフローチャートである。特別図柄遊技処理(S300)を開始するか否かの判断に当たっては、先ず初めに、3つの始動口17,18,19の何れかに遊技球が入球したか否かを判断する(S302)。前述したように、3つの始動口17,18,19の内部には、遊技球の入球を検出する始動口スイッチ17s,18s,19sがそれぞれ設けられており、遊技球が入球したことを検出することができる。
遊技球が何れかの始動口17,18,19に入球している場合は(S302:yes)、特別図柄の保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断する(S304)。図4を用いて前述したように特別図柄の保留数は、特別図柄保留表示部30cに設けられたLEDが点灯することによって表示されている。特別図柄の保留数が上限値に達していなければ(S304:no)、特別図柄当否判定乱数、および特別図柄の図柄決定乱数を取得する(S306)。ここで、特別図柄当否判定乱数は、変動表示装置28の特別図柄表示部30で変動表示される特別図柄の当否判定を行うために用いられる乱数であり、特別図柄の図柄決定乱数は、特別図柄の当否判定結果に応じて、停止表示させる特別図柄を決定するための乱数である。このように特別図柄の保留数が「4」に達していない場合は(S304:no)、これらの乱数を取得した後(S306)、特別図柄の保留数に「1」を加算する(S308)。一方、特別図柄の保留数が「4」に達している場合は(S304:no)、これらの乱数を取得して、保留数に「1」を加算する処理は行わない。
次いで、特別図柄遊技処理を行うか否かを判断するために、現在、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)を実行中であるか否かを判断する(S310)。後述する特別図柄遊技処理は、特別図柄を変動表示させ、当り図柄が停止表示された場合には、その停止された当り図柄の種類に応じて大当り遊技または小当り遊技を開始する処理である。そして、現在、大当り遊技または小当り遊技を行っているのであれば、重ねて大当り遊技または小当り遊技を開始する必要はない。そこで、上述した特別図柄の保留に関わる処理を終了したら、当り遊技中であるか否かを判断し(S310)、当り遊技中で無かった場合には(S310:no)、後述する特別図柄遊技処理を開始すると判断する(すなわち、S300:yes)。一方、現在、既に当り遊技中であった場合は(S310:yes)、特別図柄遊技処理は開始しないと判断する(すなわち、S300:no)。
以上のようにして、特別図柄遊技処理を行うと判断された場合は(S300:yes)、以下に説明する特別図柄遊技処理を行う(S320)。一方、特別図柄遊技処理を行わないと判断された場合は(S300:no)、特別図柄遊技処理(S320)はスキップする。
C−2.特別図柄遊技処理 :
図12および図13は、特別図柄遊技処理の流れを示したフローチャートである。特別図柄遊技処理を開始すると、先ず初めに、特別図柄が変動中か否かを判断する(S322)。図4を用いて前述したように、本実施例の遊技機1では変動表示装置28に特別図柄表示部30が設けられており、特別図柄を変動表示可能となっている。
特別図柄表示部30の特別図柄が変動中でない場合は(S322:no)、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S324)。すなわち、特別図柄の変動表示が終了してしばらくの期間は、特別図柄が何れの図柄で停止表示されたかを遊技者が確認するために停止表示させる時間が設けられているので、この停止表示時間中か否かを判断するのである。特別図柄が変動表示されておらず且つ特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間も経過していることが確認された場合は(S324:no)、特別図柄の保留数が「0」であるか否かを判断する(S326)。前述したように特別図柄保留数は、遊技球が始動口17,18,19の何れかに入球した場合に設定され、上限値「4」に達するまで設定可能となっている。そして、特別図柄保留数が「0」である場合には(S326:yes)、そのまま特別図柄遊技処理を終了して図9に示す遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄保留数が「0」でない場合、換言すれば、特別図柄の保留が残っている場合は(S326:no)、特別図柄の当否判定を開始する(S330)。
図14は、特別図柄の当否判定を行う処理の流れを示したフローチャートである。図示するように、特別図柄当否判定処理を開始すると、先ず初めに、特別図柄当否判定乱数および図柄決定乱数を読み出す処理を行う(S3300)。特別図柄当否判定乱数および図柄決定乱数は、図11を用いて前述した特別図柄遊技開始判断処理の中で、遊技球が始動口17,18,19の何れかに入球したと判断されると、特別図柄の保留数が4個に達するまで、それぞれ4個を限度として取得される乱数であり、特別図柄当否判定乱数は、特別図柄の当否判定結果を決定するために用いられ、また、図柄決定乱数は、当否判定結果を受けて特別図柄の停止図柄を決定するために用いられる乱数である。
そして、読み出した特別図柄当否判定乱数に基づいて、大当りか否かを判断する(S3302)。主制御基板200に搭載されたROMの中には、特別図柄当否判定乱数の値と、当否判定結果とを対応付けた当否判定テーブルが記憶されており、特別図柄当否判定乱数から当否判定テーブルを参照することにより、大当りか否かを判断することができる。
図15は、特別図柄当否判定乱数と当否判定結果とを対応付けた当否判定テーブルを概念的に示した説明図である。図示した例では、特別図柄判定乱数は「0」〜「1023」までの範囲を採り得るものとして、読み出した特別図柄判定乱数「0」〜「2」の範囲に対しては当否判定結果として「大当り」が設定されており、特別図柄判定乱数「3」〜「1015」の範囲に対しては当否判定結果として「小当り」が設定されており、その他の乱数範囲(すなわち「1016」〜「1023」)に対しては「外れ」の当否判定結果が設定されている。図14の特別図柄当否判定処理のS3302では、読み出した当否判定用乱数が「0」〜「2」の範囲にあるか否かを判断して、この範囲にあれば当否判定結果は「大当り」であると判断し(S3302:yes)、この範囲になかった場合は「大当り」ではないと判断する(S3302:no)。
そして、当否判定結果が大当りであったと判断された場合は(S3302:yes)、先に取得した図柄決定乱数に基づいて、大当り図柄を決定する処理を行う(S3304)。図16は、図柄決定乱数に基づいて、大当り図柄を決定するために参照される大当り図柄決定テーブルを概念的に示した説明図である。尚、詳細には後述するが、本実施例の遊技機1では、図柄決定乱数は、大当り図柄を決定するためだけではなく、大当り遊技のラウンド数、大当り遊技終了後の時短遊技回数を決定するためにも用いられている。このことと対応して、図16に示した大当り図柄決定テーブルには、大当り図柄だけでなく、大当り遊技のラウンド数や、大当り遊技終了後の時短遊技回数も、図柄決定乱数に対応付けて記憶されている。尚、本実施例では、図柄決定乱数は1バイトの乱数であるため「0」〜「255」の範囲を取り得る。図16に示した例では、「0」〜「126」の範囲の図柄決定乱数に対しては、大当り図柄としては、赤色の「A」に赤色のコンマ「.」を組み合わせた図柄(以下では、赤「A」−赤「.」と略記する)が設定されており、また、大当り遊技ラウンド数は15ラウンド、大当り遊技終了後に行われる時短遊技回数は100回が設定されている。また、「127」〜「255」の範囲にある図柄決定乱数に対しては、大当り図柄は緑「Y」−緑「.」に設定されており、大当り遊技ラウンド数は15ラウンド、大当り遊技終了後に行われる時短遊技回数は50回に設定されている。図14に示した特別図柄当否判定処理のS3304では、特別図柄の当否判定結果が大当りであると判断された場合に(S3302:yes)、以上のようにして大当り図柄決定テーブルを参照することにより、特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。
以上では、特別図柄当否判定乱数に基づいて、当否判定結果が「大当り」であると判断された場合(S3302:yes)について説明した。これに対して、特別図柄の当否判定結果が「大当り」ではないと判断された場合は(S3302:no)、図15に示した当否判定テーブルに基づいて「小当り」であるか否かを判断する(S3306)。そして、当否判定結果が小当りであると判断された場合は(S3306:yes)、先に取得しておいた図柄決定乱数に基づいて、今度は小当り図柄を決定する(S3008)。
図17は、図柄決定乱数に基づいて小当り図柄を決定する際に参照される小当り図柄決定テーブルを概念的に示した説明図である。尚、上述した大当り図柄決定テーブルと同様に、小当り図柄決定テーブルにも、小当り図柄だけではなく、各種の項目が設定されている。例えば、小当り図柄決定テーブルには、小当り遊技時の開口時間および開口回数が、図柄決定乱数に対応付けて設定されている。すなわち、小当り遊技は、一対の羽根部材102a,102bを外側に開いて可変入賞口102を開口させることによって行われるが、小当り遊技中に可変入賞口102を開口させる回数、あるいは毎回の開口時間は幾段階かに変更可能となっており、これらの項目は、図柄決定乱数に応じて決定される。また、図8を用いて前述したように、本実施例の遊技機1では、小当り遊技中に遊技球が特定領域を通過した場合には、小当り遊技の終了後、続いて大当り遊技が開始される。そして、小当り遊技に続いて行われる大当り遊技の態様も、図柄決定乱数に応じて決定される。大当り遊技の態様としては、大入賞口31dまたは可変入賞口102の何れを開口させて大当り遊技を行うか、あるいは、大当り遊技中にラウンド遊技を何ラウンド行うか、更には、大当り遊技終了後の時短遊技回数などが決定される。これらに対応して、図17に示した小当り図柄決定テーブルには、小当り図柄だけでなく、小当り遊技中の可変入賞口102の開口時間や開口回数、および小当り遊技を経て大当り遊技が開始された場合の大当り遊技態様(開口させる特定入賞口、大当り遊技のラウンド数、大当り遊技終了後の時短遊技回数)が、図柄決定乱数に対応付けて記憶されている。例えば、「0」〜「31」の範囲の図柄決定乱数に対しては、小当り図柄は赤「A」−橙「.」、小当り遊技時の開口時間は0.4秒、開口回数は1回が設定されている。また、この小当り遊技が大当り遊技に発展した場合には、大入賞口31dが開口して15ラウンド分のラウンド遊技が行われ、大当り遊技後は100回の時短遊技が行われる旨が設定されている。図14に示した特別図柄当否判定処理のS3308では、特別図柄の当否判定結果が小当りであると判断された場合に(S3306:yes)、図17に示す小当り図柄決定テーブルを参照することにより、特別図柄の小当り図柄を決定する処理を行う。
なお、本実施例では、大入賞口31dを用いる大当り遊技では、1ラウンドでの大入賞口31dの開口時間は30秒に設定され、その開口時間が経過するか、もしくは、その開口時間経過前に規定数(本実施例では9個)の遊技球が大入賞口31dに入球した場合に、1ラウンドが終了するものとなっている。また、可変入賞口102を用いる大当り遊技では、一対の羽根部材102a,102bが可変入賞口102を0.8秒開口させる動作を18回繰り返し行うことで1ラウンドを行うものとしており、その繰り返し動作が終了するか、もしくは、その繰り返し動作終了前に規定数(本実施例では9個)の遊技球が可変入賞口102に入球した場合に、1ラウンドが終了するものとなっている。
以上のようにして、特別図柄の当否判定結果が大当りであった場合(S3302:yes)、あるいは小当りであった場合(S3306:yes)について説明したが、何れでもなかった場合は(S3006:no)、当否判定結果は外れと判断される。そこで、図柄決定乱数に基づいて外れ図柄を決定した後(S3310)、図14の特別図柄当否判定処理を終了して、図12の特別図柄遊技処理に復帰する。なお、本実施例では、図15の当否判定テーブルからも明らかな通り、特別図柄の当否判定では「小当り」となる確率が非常に高く設定されている。このため、本実施例の遊技機1では、「羽根物」の遊技性をベースとして遊技が進行されることとなる。
図12に示されているように、特別図柄遊技処理では、特別図柄当否判定処理(S330)から復帰すると、特別図柄変動パターン設定処理を開始する(S336)。図18は、本実施例の遊技機1で行われる特別図柄変動パターン設定処理の流れを示すフローチャートである。特別図柄変動パターン設定処理を開始すると、特別図柄の当否判定結果が小当りか否かを判断する(S3360)。図12を用いて前述したように、特別図柄遊技処理中では、特別図柄変動パターン設定処理に先立って特別図柄当否判定処理が行われており、特別図柄の当否態様が、「大当り」、「小当り」、「外れ」の何れかに決定されている。この結果を受けて、S3360では、特別図柄の当否判定結果が小当りか否かを判断するのである。
そして、小当りではないと判断された場合は(S3360:no)、特別図柄の変動時間が20秒に設定されている特別図柄変動パターンを選択し(S3362)、次いで、特別図柄の当否判定結果が大当りか否かを判断する(S3364)。その結果、大当りであると判断された場合は(S3364:yes)、中央装置100に設けられた演出表示装置127で行われる表示態様として、大当り用の変動表示態様を選択する(S3366)。これに対して、大当りではないと判断された場合は(S3364:no)、既に小当りでもないと判断されているから、当否判定結果は外れと言うことになる。そこで、この場合は、演出表示装置127で行われる表示態様として、外れ用の変動表示態様を選択した後(S3368)、図18の特別図柄変動パターン設定処理を終了する。
図19は、特別図柄の当否判定結果が小当りではない場合に、演出表示装置127によって表示される変動表示態様を例示した説明図である。演出表示装置127では、「ハート」、「○」、「×」の3種類の図柄を表示可能となっている。そして、特別図柄の当否判定結果が大当りであった場合には(図18のS3364:yes)、これら3つの図柄を変動表示した後、「ハート」の図柄で停止表示するような変動表示態様が選択される(S3366)。これに対して、特別図柄の当否判定結果が外れであった場合には(S3364:no)、これら3つの図柄を変動表示した後、「×」の図柄で停止表示するような変動表示態様が選択される(S3368)。
以上、特別図柄の当否判定結果が小当りではないと判断された場合(S3360:no)について説明したが、当否判定結果が小当りであった場合は(S3360:yes)、特別図柄の変動時間が1秒に設定された特別図柄変動パターンを選択した後(S3370)、演出表示装置127で行われる表示態様として、小当り用の表示態様(本実施例では「○」の図形が表示される)を選択した後(S3372)、図18の特別図柄変動パターン設定処理を終了する。図19には、小当りの場合に、演出表示装置127に表示される図柄も示されている。
図18に示した特別図柄変動パターン設定処理では、以上のようにして、特別図柄の当否判定結果(本実施例では、大当り、小当り、外れの何れか)に応じて、中央装置100の演出表示装置127に表示される表示態様を決定した後、図12および図13に示した特別図柄遊技処理に復帰する。
図12を用いて前述したように、特別図柄遊技処理では特別図柄変動パターン設定処理から復帰すると、特別図柄変動パターン設定処理の中で決定しておいた演出表示装置127での表示態様を指定するコマンド(表示態様指定コマンド)を、サブ制御基板220に向かって送信する(S338)。図5に示されるように、サブ制御基板220には演出表示装置127が接続されており、主制御基板200からの表示態様指定コマンドを受け取ると、コマンドに指定された態様で、演出表示装置127に図形あるいは文字などを表示する。例えば、特別図柄の当否判定結果が大当りであった場合には、図19に示されるように、「ハート」、「○」、「×」の図柄を変動表示した後、特別図柄の停止表示に合わせて「ハート」の図柄で停止表示される。特別図柄の当否判定結果が外れであった場合は、「ハート」、「○」、「×」の図柄を変動表示した後、「×」の図柄で停止表示される。また、特別図柄の当否判定結果が小当りであった場合には、「○」の図柄で停止表示されることとなる。
主制御基板200のCPU201は、表示態様指定コマンドを送信すると(S338)、特別図柄の変動表示を開始するとともに(S340)、特別図柄保留数から1を減算した後(S342)、図9に示す遊技制御処理に復帰する。
以上、特別図柄が変動表示していない場合(すなわち、図12のS322:noの場合)に、特別図柄遊技処理で行われる詳細な処理について説明した。一方、特別図柄が変動中に、図12の特別図柄遊技処理が開始された場合は、最初に行うS322の判断で、特別図柄が変動中であると判断される(S322:yes)。この場合は、既に、特別図柄の当否判定が行われ(S330)、特別図柄変動パターン(すなわち、特別図柄変動時間)が設定されて(S336)、特別図柄の変動が開始されている場合に該当する。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S344)そして、特別図柄変動時間が未だ経過していない場合は(S344:no)、そのまま図12に示す特別図柄遊技処理を終了して、図9の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、特別図柄変動時間が経過したと判断された場合は(S344:yes)、変動表示装置28の特別図柄表示部30で変動表示している特別図柄を停止表示させる(S346)。このとき停止表示される特別図柄は、図14を用いて前述した特別図柄当否判定処理中で、図柄決定乱数を用いて決定した特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、または外れ図柄)である。次いで、特別図柄を停止表示させる時間(停止表示時間)を設定して(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。そして、停止表示時間が経過していなければ(S350:no)、そのまま特別図柄遊技処理を終了して図9に示す遊技制御処理に復帰する。
一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350:yes)、停止表示された特別図柄が大当り図柄か否かを判断する(図13のS352)。そして、大当り図柄であると判断された場合は(S352:yes)、図柄決定乱数に基づいて、大当り遊技のラウンド数および大当り遊技終了後の時短遊技回数を決定する(S354)。図16を用いて前述したように、大当り図柄決定テーブルには、図柄決定乱数に対応付けて、大当り遊技のラウンド数および大当り遊技終了後の時短遊技回数が設定されている。このため、遊技球が何れかの始動口17,18,19に入球したときに取得しておいた図柄決定乱数から、図16の大当り図柄決定テーブルを参照することによって、大当り遊技のラウンド数および大当り遊技終了後の時短遊技回数を直ちに決定することができる。こうして、大当り遊技の態様を決定したら、条件装置および役物連続作動装置を作動させることによって、いわゆる大当り遊技を開始する(S356)。ここで条件装置とは、後述する役物連続作動装置が作動するための条件となる装置であり、条件装置が作動すると、大入賞口31dが開口状態となる。また、役物連続作動装置とは、一旦閉鎖された大入賞口31dを再び開口させる装置である。こうして条件装置および役物連続作動装置を作動させることにより、後述する大当り遊技が開始される。
また、本実施例の遊技機1では、大当り遊技中は、時短機能や普通電動役物の開口時間延長機能は働かないこととしている。ここで、時短機能とは、変動表示装置28の普通図柄表示部29で普通図柄が変動表示される時間を短縮する機能である。また、開口時間延長機能とは、普通電動役物(始動口17)の開口時間を延長する機能であり、時短機能が作動すると、普通電動役物の開口時間延長機能も作動するようになっている。そこで、図13のS356において、大当り遊技を開始して条件装置および役物連続作動装置を作動させたら、現在の遊技状態が時短中か否かを判断する(S358)。そして、時短中であれば(S358:yes)、時短機能および普通電動役物の開口時間延長機能の作動を停止させる(S360,S362)。一方、現在の遊技状態が時短中ではなかった場合は(S358:no)、時短機能も普通電動役物の開口時間延長機能も作動していないと判断できるので、これら機能の作動を停止する処理は行わずに、そのまま、図12および図13に示した特別図柄遊技処理を抜けて、図9の遊技制御処理に復帰する。
以上、変動表示装置28で停止表示された特別図柄が、大当り図柄であった場合(S352:yes)の処理について説明したが、停止表示された特別図柄が大当り図柄でなかった場合は(S352:no)、小当り図柄か否かを判断する(S364)。そして、小当り図柄であった場合は(S364:yes)、図柄決定乱数に基づいて、小当り遊技時の可変入賞口102の開口時間および開口回数を決定する(S366)。図17を用いて前述したように、小当り図柄決定テーブルには、図柄決定乱数に対応付けて、小当り遊技時の可変入賞口102の開口時間および開口回数が設定されている。このため、先に取得されている図柄決定乱数から、図17の小当り図柄決定テーブルを参照することによって、小当り遊技時の可変入賞口102の開口時間および開口回数を直ちに決定することができる。
こうして小当り遊技の態様を決定したら、続いて、大当り遊技の態様も決定する(S368)。すなわち、本実施例の遊技機1では、小当り遊技中に可変入賞口102に入球して中央装置100内に取り込まれた遊技球が特定領域141aを通過すると、大当り遊技が開始される。そこで、小当り遊技を経由して大当り遊技が開始された場合の、大当り遊技の態様も決定しておくのである。図17を用いて前述したように、小当り図柄決定テーブルには、小当り遊技の態様だけでなく、大当り遊技時に大入賞口31dまたは可変入賞口102の何れを開口させるか、および大当り遊技のラウンド数、大当り遊技終了後の時短遊技回数などの大当り遊技態様が、図柄決定乱数に対応付けて設定されている。このため、図柄決定乱数から、図17の小当り図柄決定テーブルを参照することによって、これらの大当り遊技の態様も直ちに決定することができる。こうして、小当り遊技の態様に加えて、大当り遊技の態様も決定したら(S368)、特別電動役物を作動させることによって、いわゆる小当り遊技を開始する(S370)。ここで、特別電動役物とは、中央装置100に設けられた一対の羽根部材102a,102bを駆動して、可変入賞口102を所定の態様で開口させる装置である。一方、変動表示装置28で停止表示された特別図柄が小当り図柄でもなかった場合は(S364:no)、小当り遊技態様および大当り遊技態様を設定して小当り遊技を開始する処理(S366,S368、S370)はスキップする。
次いで、現在の遊技状態が時短中か否かを判断し(S372)、時短中ではないと判断された場合は(S372:no)、そのまま、図12および図13に示した特別図柄遊技処理を抜けて、図9の遊技制御処理に復帰する。これに対して、時短中と判断された場合は(S372:yes)、時短中の特別図柄の変動回数を計数した後(S374)、変動回数が所定回数に達したか否かを判断する(S376)。後述するように、時短遊技(時短機能が作動した状態で行われる遊技)は大当り遊技の終了後に開始され、その大当り遊技毎に予め設定された回数だけ継続される(図16および図17参照)。そこで、変動表示装置28で停止表示された特別図柄が大当り図柄でなかった場合は(S352:no)、現在の遊技状態が時短中であるか否かを判断して(S372)、時短中であれば(S372:yes)、時短遊技の継続回数として予め定められた回数(時短遊技回数)に達したか否かを判断するのである。そして、所定の時短遊技回数に達したと判断された場合は(S376:yes)、時短機能の作動を停止させ(S360)、続いて、普通電動役物の開口時間延長機能の作動も停止させた後(S362)、図12および図13に示した特別図柄遊技処理を抜けて、図9の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の変動回数が、未だ所定の時短遊技回数に達していなければ(S376:no)、時短状態を維持したまま、特別図柄遊技処理を抜けて、図9の遊技制御処理に復帰する。
尚、上述したように、始動口17に遊技球が入球すると、特別図柄の当否判定が行われ、そして、当否判定結果が当りであった場合には、大当り遊技が開始される。従って、始動口17を本発明における「第1の特定入賞口」と見た場合、特別図柄の当否判定は本発明における「第2の当否の抽選」に対応している。このことから、特別図柄の当否判定を行う本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、本発明における「第2当否抽選手段」に対応するものとなっている。
C−3.小当り遊技処理 :
図9に示すように、遊技制御処理では特別図柄遊技処理から復帰すると、小当り遊技に関連する処理を開始する。すなわち、先に行われた特別図柄遊技処理の中で小当り遊技が開始されたか否かを判断し(S390)、現在、小当り遊技中であると判断された場合には(S390:yes)、以下に説明する小当り遊技処理を開始する(S400)。これに対して、特別図柄遊技処理の中で小当り遊技が開始されていないと判断された場合は(S390:no)、小当り遊技処理は不要であるのでスキップする。
図20は、本実施例の遊技機1が小当り遊技を行うために実行する小当り遊技処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、図9に示した遊技制御処理の中で主制御基板200によって実行される処理である。
小当り遊技処理を開始すると、先ず初めに、小当り遊技用の特定入賞口が、開口中か否かを判断する(S402)。前述したように、本実施例の遊技機1における小当り遊技は、中央装置100に設けられた一対の羽根部材102a,102bが外側に開いて、可変入賞口102が開口することによって行われることから、可変入賞口102が小当り遊技用の特定入賞口となっている。従って、S402では、可変入賞口102が開口状態となっているか否かを判断する。小当り遊技を開始した直後は、未だ可変入賞口102が開口しているわけではないから、S402では「no」と判断されて、小当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される(S408)。ここで、小当り遊技の終了条件としては、可変入賞口102が所定回数だけ開口する旨が設定されており、この所定の開口回数は、小当り遊技の開始に先立って行われる特別図柄遊技処理(図13のS366参照)の中で、小当り遊技態様として開口時間とともに予め決定されている。
当然ながら、小当り遊技を開始した直後は、小当り遊技の終了条件は成立していないと判断されるから(S408:no)、続いて、小当り遊技用の特定入賞口(ここでは可変入賞口102)の閉鎖時間が経過したか否かを判断する(S410)。小当り遊技を開始した直後では、それまでの間は小当り遊技用の特定入賞口が閉鎖されていたことから、閉鎖時間が経過しているものと判断されて(S410:yes)、小当り遊技用の特定入賞口(ここでは可変入賞口102)を開口させた後(S412)、図20に示す小当り遊技処理を終了して、図9の遊技制御処理に復帰する。
こうして可変入賞口102を開口させた後、次回に小当り遊技処理(S400)を開始すると、小当り遊技用の特定入賞口(可変入賞口102)が開口中であると判断される(S402:yes)。そこで、今度は、小当り遊技用の特定入賞口の開口時間が経過したか否かを判断する(S404)。この小当り遊技用の特定入賞口の開口時間は、小当り遊技の開始に先立って行われる特別図柄遊技処理(図13のS366参照)の中で、小当り遊技態様として開口回数とともに予め決定されている。小当り遊技用の特定入賞口(可変入賞口102)を開口した直後であれば、開口時間が経過していないと判断されるから(S404:no)、そのまま図20の小当り遊技処理を終了して、図9の遊技制御処理に復帰する。そして再び小当り遊技処理が開始されると、小当り遊技用の特定入賞口の開口時間が経過したか否かを判断し(S404)、経過していなければ(S404:no)、小当り遊技処理を終了して遊技制御処理に復帰する。こうした処理を繰り返しているうちに、やがて、小当り遊技処理用の特定入賞口の開口時間が経過する。そこで、経過時間が経過したことが確認されたら(S404:yes)、小当り遊技用の特定入賞口を閉鎖する(S406)。
次いで、小当り遊技の終了条件が成立したか否かを判断する(S408)。そして、小当り遊技用入賞口の開口回数が、所定回数に達していない場合は(S408:no)、小当り遊技用入賞口の閉鎖時間が経過したことを確認した後(S410:yes)、小当り遊技用入賞口を開口させて(S412)、図21の小当り遊技処理を終了し、図9の遊技制御処理に復帰する。こうして処理を繰り返すうちに、やがて小当り遊技用入賞口(可変入賞口102)の開口回数が所定回数に達した(すなわち、小当り遊技の終了条件が成立した)と判断されるので(S408:yes)、小当り遊技を終了する(S414)。
このように小当り遊技では、図17の特別図柄当否判定処理において決定された小当り遊技の態様に応じて、小当り遊技用の特定入賞口(可変入賞口102)を所定時間だけ開口させる動作が、所定回数だけ繰り返される。そして、図3を用いて前述したように、可変入賞口102が開口状態となると、ここから中央装置100の内部に遊技球が入球可能となる。中央装置100の内部に遊技球が入球すると、その遊技球は、クルーン136に導かれ、クルーン136上を旋回することによって、特定領域141aまたは非特定領域141bの何れかに振り分けられるようになっている。
このことと対応して、図20に示した小当り遊技処理では、小当り遊技を終了すると(S414)、小当り遊技中に、中央装置100内に設けられた特定領域141aを遊技球が通過したか否かを判断する(S416)。図3に示したように、特定領域141aの下流側には特定領域通過スイッチ141cが設けられており、特定領域141aを遊技球が通過すれば、特定領域通過スイッチ141cを用いて検出することができる。小当り遊技の終了後、その小当り遊技中に遊技球が特定領域141aを通過していたと判断された場合は(S416:yes)、大当り遊技態様を設定する(S418)。ここで設定する大当り態様は、図13を用いて前述した特別図柄遊技処理の中で、小当り遊技態様とともに決定された大当り遊技態様であり、大入賞口31dまたは可変入賞口102の何れを開口させて大当り遊技を行うか、あるいは大当り遊技のラウンド数、更には、大当り遊技終了後の時短遊技回数などが設定される。
こうして大当り遊技態様を設定したら、設定された大当り遊技態様に従って大当り遊技を開始した後(S420)、図20の小当り遊技処理を終了する。これに対して、小当り遊技中に遊技球が特定領域141aを通過していないと判断された場合は(S416:no)、大当り遊技は行われないので、大当り態様の設定や大当り遊技を開始することなく、図20の小当り遊技処理を終了して、図9の遊技制御処理に復帰する。
C−4.大当り遊技処理 :
図9に示すように、遊技制御処理では小当り遊技処理から復帰すると、大当り遊技に関連する処理を開始する。すなわち、大当り遊技は、先に説明した特別図柄遊技処理の中で開始される場合と、上述した小当り遊技処理の中で開始される場合とが存在する。そこで、特別図柄遊技処理(S320)および小当り遊技処理(S400)が終了した後、大当り遊技が開始されているか否かを判断する(S430)。そして、特別図柄遊技処理または小当り遊技処理の何れかで大当り遊技が開始されたと判断された場合には(S430:yes)、以下に説明する大当り遊技処理を開始する(S400)。これに対して、特別図柄遊技処理または小当り遊技処理の何れにおいても大当り遊技が開始されていないと判断された場合には(S430:no)、大当り遊技処理は不要であるのでスキップする。
図21は、本実施例の遊技機1が大当り遊技を行うために実行する大当り遊技処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、図9に示した遊技制御処理の中で主制御基板200によって実行される処理である。尚、本実施例の大当り遊技処理では、図21を用いて上述した小当り遊技処理とほぼ同様の処理によって、大当り遊技を実現することが可能となっている。そこで、以下では、上述した小当り遊技処理との相違点に焦点をあてながら、大当り遊技処理について簡単に説明する。
大当り遊技処理を開始すると、先ず初めに、大当り遊技用の特定入賞口が、開口中か否かを判断する(S452)。前述した小当り遊技処理では、小当り遊技用の特定入賞口は可変入賞口102のみであったが、大当り遊技処理では、図13に示した特別図柄遊技処理において決定された大当り遊技態様に応じて、大入賞口31dが開口する場合と、可変入賞口102が開口する場合とが存在している。このことと対応して、S452では、大当り遊技時に開口するものとして定められた方の特定入賞口が開口中か否かを判断する。当然ながら、大当り遊技を開始した直後は、未だ大当り遊技用の特定入賞口は開口していないから(S452:no)、大当り遊技の終了条件が成立したか否かを判断する(S458)。この大当り遊技の終了条件も、前述した小当り遊技の場合と同様に、前述した特別図柄遊技処理(図13参照)の中で、大当り遊技時に行うラウンド数として予め決定されている。大当り遊技を開始した直後は、大当り遊技の終了条件は成立していない(S458:no)。そこで、大当り遊技用の特定入賞口の閉鎖時間が経過したことを確認して(S460:yes)、大当り遊技用の特定入賞口を開口させた後(S462)、図21に示す大当り遊技処理を終了して、図9の遊技制御処理に復帰する。
こうして大当り遊技用の特定入賞口を開口させた結果、次に大当り遊技処理(S450)を開始した時には、大当り遊技用の特定入賞口が開口中と判断される(S452:yes)。そこで、今度は、大当り遊技用の特定入賞口の開口終了条件が成立したか否か(1ラウンドの終了条件が成立したか否か)を判断し(S454)、開口終了条件が成立したこと(1ラウンドの終了条件が成立したこと)が確認されたら(S454:yes)、大当り遊技用の特定入賞口を閉鎖する(S456)。
次いで、大当り遊技の終了条件が成立したか否か(すなわち、規定のラウンド数を消化したか否か)を判断する(S458)。そして、大当り遊技の終了条件が成立していない場合は(S458:no)、大当り遊技用の特定入賞口の閉鎖時間が経過したことを確認した後(S460:yes)、再び大当り遊技用の特定入賞口を開口させて(S462)、図21の大当り遊技処理を終了し、図9の遊技制御処理に復帰する。こうして処理を繰り返すうちに、やがて大当り遊技の終了条件が成立したと判断されるので(S458:yes)、大当り遊技を終了する(S464)。
大当り遊技が大入賞口31dを開口することによって行われた場合には、大当り遊技中に大入賞口31dから入球した遊技球は、大入賞口31dの内部に設けられた大入賞口スイッチ31sによって検出される。そして、図9に示した遊技制御処理のスイッチ入力管理処理(S50)が開始されるたびに、入球した遊技球の個数に応じた個数の遊技球が賞球として払い出される。また、大当り遊技が可変入賞口102を開口することによって行われた場合には、大当り遊技中に可変入賞口102から入球した遊技球は、可変入賞口スイッチ102sによって検出され、そして、図9に示した遊技制御処理のスイッチ入力管理処理(S50)が開始されるたびに、入球した遊技球の個数に応じた遊技球が、賞球として払い出されることになる。
大当り遊技処理では、こうして大当り遊技を終了すると、時短遊技を開始するか否かを判断する(S466)。ここで時短遊技とは普通図柄の変動時間短縮機能を作動させた状態で行われる遊技である。図13を用いて前述した特別図柄遊技処理では、大当り遊技態様を決定する際に、時短遊技回数も決定している。そして、図17に示したように、大当り遊技態様によっては、大当り遊技の終了後に時短遊技を行わない場合(すなわち、時短遊技回数が0回の場合)も存在している。そこで、図21の大当り遊技処理では、大当り遊技を終了すると(S464)、時短遊技を開始するか否かを判断するのである(S466)。そして、時短遊技を行うと判断された場合は(S466:yes)、変動時間短縮機能を作動させるとともに(S468)、普通電動役物の開口時間延長機能の作動を開始した後(S470)、図21に示す大当り遊技処理を終了して、図9の遊技制御処理に復帰する。その結果、特別図柄が変動停止表示される回数が時短遊技回数に達するまでは、特別図柄の変動時間が短縮され、且つ、普通電動役物の開口時間が延長された状態で、遊技が行われることになる。これに対して、時短遊技を行わないと判断された場合(すなわち、大当り遊技態様で決定された時短回数が0回であった場合)は(S466:no)、変動時間短縮機能や、普通電動役物の開口時間延長機能を作動させることなく、そのまま大当り遊技処理を終了して図9の遊技制御処理に復帰する。
尚、上述した小当り遊技処理では、第2の特定入賞口に対応する可変入賞口102を開口させることによって小当り遊技が行われており、また、上述した大当り遊技処理では、第1の特定入賞口に対応する大入賞口31dあるいは第2の特定入賞口に対応する可変入賞口102の何れかを開口させることによって大当り遊技が行われている。これら小当り遊技あるいは大当り遊技は、主制御基板200に搭載されたCPU201が、上述した小当り遊技処理あるいは大当り遊技処理を実行することによって行われることから、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、本発明における「当り遊技実行手段」に対応している。また、大入賞口31dを開口させて行う大当り遊技が、本発明における「第2の態様の当り遊技」に対応している。更に、可変入賞口102を開口させて行う小当り遊技または大当り遊技が、本発明における「第1の態様の当り遊技」の一態様に対応している。
本実施例の遊技機1では、以上に説明した遊技制御処理を繰り返し実行している。その結果、図8に示したように、始動口17,18,19の何れかに遊技球が入球すると、変動表示装置28で特別図柄の変動表示が開始され、大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れかで停止表示される。そして、大当り図柄が停止表示された場合には直ちに大当り遊技が開始され、また、小当り図柄が停止表示された場合には、中央装置100内の特定領域141aに遊技球が入球すると、大当り遊技が開始される。このように本実施例の遊技機1は、「デジパチ機」の遊技性と「羽根物」の遊技性とを併せ持つ遊技機となっている。
ここで、本実施例の遊技機1は、大入賞口31dを開口させて行う大当り遊技と、可変入賞口102を開口させて行う大当り遊技との2種類の大当り遊技が設けられている。そして、これら大入賞口31dおよび可変入賞口102は何れも、通常時は閉鎖されており、大当り遊技になると開口する特定入賞口であり、遊技球が入球すると賞球として多数の遊技球が払い出されることから、針金などの異物を挿入することによって、内部の大入賞口スイッチ31sあるいは可変入賞口スイッチ102sを誤動作させて、不正に賞球を払い出させる行為(いわゆるゴト行為)が行われる可能性がある。
そこで、こうした不正行為を防ぐため、大当り遊技ではない通常遊技中にも、大入賞口スイッチ31sや可変入賞口スイッチ102sの動作を監視しておき、通常遊技中に遊技球が検出された場合には、不正行為が行われたものと判断することが考えられる。しかし、前述したように、本実施例の遊技機1では、大当り遊技中も大入賞口31dまたは可変入賞口102の何れか一方の特定入賞口しか開口しないので、他方の特定入賞口に対する不正行為を検知することはできない。もちろん、前述した特許文献2(特開2006−305150号公報)に記載の技術のように、大当り遊技中に大入賞口31dまたは可変入賞口102の何れかの特定入賞口に遊技球が入球した場合には、何れの特定入賞口に入球したのかを識別可能とすることも考えられるが、本実施例の遊技機1のように、大入賞口31dと可変入賞口102とが互いに離れた位置に搭載されていると、それぞれの特定入賞口に入球した遊技球を遊技盤10の裏面側で1箇所に集めるための長い遊技球通路を設けなければならず、遊技機1の構造が複雑となる。加えて、遊技球通路が長くなると、何れかの特定入賞口に入球してから遊技球が検出されるまでの時間が長くなってしまうので、賞球が払い出されるタイミングが遅れて遊技者に違和感を与える虞が生じる。また、大当り遊技中に遊技球が入球した特定入賞口を識別する分だけ、遊技機の制御が複雑になってしまう。
更に加えて、本実施例の遊技機1には、大当り遊技だけでなく、小当り遊技という特殊な当り遊技が設けられている。すなわち、従来の遊技機では、特定入賞口に入球した遊技球を監視するに際して、大当り遊技か否かの2つの遊技状態のみを考慮すれば良かったところを、本実施例の遊技機1では、大当り遊技、小当り遊技、何れでもない状態の3つの遊技状態を考慮しなければならないので、その分だけ制御が複雑になる。加えて、前述したように、小当り遊技は大当り遊技に比べて短時間で終了するので、小当り遊技中は、特定入賞口に入球した遊技球を速やかに検出する必要がある。しかし、遊技盤10の裏面側に長い遊技球通路を設けたのでは、特定入賞口に入球した遊技球を速やかに検出することは困難である。
こうした点に鑑みて、本実施例の遊技機1では、特定入賞口(すなわち、大入賞口31dおよび可変入賞口102)に遊技球が入球したことを、特別な方法を用いて監視することにより、遊技機1の構造や制御を複雑化させることなく、不正行為の発生を防止している。以下では、本実施例の遊技機1が、特定入賞口の動作を監視する処理について説明する。
D.特定入賞口監視処理 :
図22は、本実施例の遊技機1が特定入賞口の動作を監視するために行う特定入賞口監視処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、図9に示したように、遊技制御処理の中で、遊技を進行させるために各種の遊技球スイッチの状態を確認する処理(スイッチ入力管理処理)を行った後に、主制御基板200のCPU201によって実行される処理である。
特定入賞口監視処理を開始すると、先ず初めに現在の遊技状態が当り遊技中か否かを判断する(S102)。すなわち、本実施例の遊技機1では、大入賞口31dまたは可変入賞口102を開口させて行う大当り遊技と、可変入賞口102を開口させて行う小当り遊技とが設けられており、現在の遊技状態が大当り遊技あるいは小当り遊技の何れかであるか否かを判断するのである。前述したように、大当り遊技は、図21に示した大当り遊技処理を実行することによって行われ、また、小当り遊技は図20に示した小当り遊技処理を実行することによって行われ、そして、何れの処理も主制御基板200のCPU201によって行われる処理であるから、図22のS102において、CPU201は現在の遊技状態が当り遊技中であるか否かを直ちに判断することが可能である。
その結果、現在の遊技状態が当り遊技ではないと判断された場合は(S102:no)、大入賞口スイッチ31sでの遊技球の検出結果を確認し(S104)、続いて、可変入賞口スイッチ102sでの遊技球の検出結果を確認する(S106)。一方、現在の遊技状態が当り遊技であると判断された場合は(S102:yes)、その当り遊技が大当り遊技か否かを判断する(S108)。そして、大当り遊技であると判断された場合は(S108:yes)、可変入賞口スイッチ102sでの遊技球の検出結果を確認する(S106)。これに対して、大当り遊技ではないと判断された場合は(S108:no)、大入賞口スイッチ31sでの遊技球の検出結果を確認する(S110)。
次いで、遊技球が検出されていたか否かを判断する(S112)。すなわち、現在の遊技状態が当り遊技ではなかった場合は(S102:no)、大入賞口スイッチ31sおよび可変入賞口スイッチ102sでの検出結果を確認しているから、S112では、これら何れかのスイッチで遊技球が検出されていたか否かが判断される。また、現在の遊技状態が大当り遊技であった場合は(S108:yes)、可変入賞口スイッチ102sでの検出結果を確認しているから、S112では、可変入賞口スイッチ102sで遊技球が検出されていたか否かが判断される。更に、現在の遊技状態が小当り遊技であった場合は(S108:no)、大入賞口スイッチ31sでの検出結果を確認しているから、S112では、大入賞口スイッチ31sで遊技球が検出されていたか否かが判断されることになる。尚、図23には、現在の遊技状態と、遊技球の検出結果を確認するスイッチとの対応関係が示されている。そして、これら確認対象のスイッチで、遊技球が検出されていない場合は(S112:no)、特定入賞口の動作異常は発生していないものと判断して、図22に示した特定入賞口監視処理を終了し、図9の遊技制御処理に復帰する。これに対して、確認対象のスイッチで遊技球が検出されていた場合には(S112:yes)、特定入賞口の動作異常が発生したものと判断して、特定入賞口エラーを報知する(S114)。
特定入賞口エラーを報知する態様としては、種々の態様を採ることができる。例えば、演出表示装置127や、各種ランプ類4b〜4fを点滅させて報知することもできるし、各種スピーカー類5y,6cを用いて報知しても良い。あるいは、遊技ホールのコンピュータに向かって信号を出力することによって、特定入賞口エラーが発生した旨を報知することも可能である。そして、特定入賞口エラーを報知した後は、所定の復帰操作が行われるまで一時待機状態となる。
尚、遊技状態に応じて、対応するスイッチでの遊技球の検出結果を確認する動作や、異常の発生を報知する動作は、主制御基板200のCPU201が特定入賞口監視処理を実行することによって行われている。従って、本実施例の主制御基板200のCPU201は、本発明における「検出結果取得手段」や「異常発生報知手段」に対応する。
以上に説明したように、本実施例の遊技機1で行われる特定入賞口監視処理(S100)では、現在の遊技状態が、大当り遊技か、小当り遊技か、あるいは通常遊技の何れであるかに応じて、対応する特定入賞口の遊技球スイッチ(すなわち、大入賞口スイッチ31sあるいは可変入賞口スイッチ102s)を確認するだけで、特定入賞口エラーが発生したこと(特定入賞口の動作異常)を検知することができる。大入賞口スイッチ31sや、可変入賞口スイッチ102sで遊技球が検出されたか否かは、図9に示した遊技制御処理のスイッチ入力管理処理(S50)において予め検出されているので、遊技状態に応じた遊技球スイッチで遊技球が検出されているか否かは、直ちに判断することができる。従って、遊技機の制御が複雑になってしまったり、あるいは、長い遊技球通路を遊技盤10の裏面側に設けるなど、遊技機1の構造を複雑化させることもない。加えて、小当り遊技のような特殊な態様の当り遊技に対しても、本実施例の遊技機1で行われる特定入賞口監視処理(S100)は、極めて容易に対応することが可能となる。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した実施例では、大入賞口31dおよび可変入賞口102の2つの特定入賞口が設けられており、大当り遊技では何れかの特定入賞口を開口させるものとして説明した。しかし大当り遊技は、このような態様の大当り遊技に限られるものではない。例えば、大入賞口31dおよび可変入賞口102を同時に開口させる態様の大当り遊技や、大入賞口31dが複数箇所に設けられており、それらを選択的に(あるいは全てを)開口させる態様の大当り遊技に対しても、上述した実施例の特定入賞口監視処理(S100)は、極めて容易に対応することが可能である。
また、例えば、ラウンド数が15ラウンドとされた大当り遊技において、1ラウンドから5ラウンドまでは大入賞口31dを開口させ、6ラウンドから10ラウンドは可変入賞口102を開口させ、11ラウンドから15ラウンドまでは再度大入賞口31dを開口させるといったように、1回の大当り遊技中に開口する特定入賞口が、ラウンド遊技に応じて切り換わるような複雑な態様の大当り遊技に対しても、上述した実施例の特定入賞口監視処理(S100)は、極めて容易に対応することが可能となる。
なお、1回の大当り遊技中に開口する特定入賞口が切り換わる態様の大当り遊技を実行可能な遊技機で実行される特定入賞口監視処理は、図24に示すフローチャートに基づき行うことができる。図24に示す特定入賞口監視処理(S1000)は、上述した実施例の特定入賞口監視処理(S100、図22参照)のS108の処理が、図24のS1008の処理に置き換わるだけで、他の処理は、上述した実施例(図22のフローチャートに基づく処理)と同一である。
図24のS1008の処理では、現在行われている当り遊技で用いられる特定入賞口の種類を判断している。すなわち、S1008の処理では、大入賞口31dを開口させる当り遊技中であるかを判断する。ここで、大入賞口31dを開口させる当り遊技は、「1回の大当り遊技中に大入賞口31dだけが開口する大当り遊技」および「大入賞口31dと可変入賞口102とが切り換わり開口される大当り遊技において大入賞口31dが開口されるラウンド遊技」の何れかである。そして、大入賞口31dを開口させる当り遊技中であると判断された場合は(S1008:yes)、可変入賞口スイッチ102sでの遊技球の検出結果を確認する(S1006)。一方、大入賞口31dを開口させる当り遊技中ではないと判断された場合、換言すると、可変入賞口102を開口させる当り遊技中であると判断された場合は(S1008:no)、大入賞口スイッチ31sでの遊技球の検出結果を確認する(S1010)。ここで、可変入賞口102を開口させる当り遊技は、「1回の大当り遊技中に可変入賞口102だけが開口する大当り遊技」、「大入賞口31dと可変入賞口102とが切り換わり開口される大当り遊技において可変入賞口102が開口されるラウンド遊技」および「可変入賞口102が開口する小当り遊技」の何れかである。
このように、特定入賞口監視処理(S1000)にて、当り遊技中に用いられる特定入賞口の種類を判断するだけで(図24のS1008)、大当り遊技中に開口する特定入賞口が切り換わる態様の大当り遊技が実行される遊技機においても、特定入賞口の動作異常検知を容易に実現することが可能となる。
また、本実施例の特定入賞口監視処理は、始動口17に対する不正行為に対しても好適に適用することができる。すなわち、始動口17の内部に設けられた始動口スイッチ17sを誤動作させることで、遊技球が始動口17に入球していないにも拘わらず特別図柄の当否判定を行って、不正に大当り遊技を開始するゴト行為が行われる可能性がある。始動口17を開口させた状態で行う遊技(以下、「普通図柄当り遊技」と呼ぶことがあるものとする)は、大当り遊技に比べて短時間で終了するので、従来から行われている方法では、始動口スイッチ17sの誤動作を検出することは困難であるが、本実施例によれば、極めて簡単に誤動作を監視することが可能となる。
図25は、始動口17に対して行われる不正行為を防止可能な特別入賞口監視処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、図22を用いて前述した特別入賞管理処理に対して、可変入賞口102の代わりに始動口17を監視する点が大きく異なっており、他の処理についてはほとんど同様である。以下では、かかる相違点を中心として、図25に示した特定入賞口監視処理について簡単に説明する。
図25に示した変形例の特定入賞口監視処理においては、先ず初めに現在の遊技状態が普通図柄当り遊技または大当り遊技中か否かを判断する(S1102)。すなわち、変形例の特定入賞口監視処理では、始動口17に対する不正行為も防止するために、始動口17を開口させて行う普通図柄当り遊技も含めて、当り遊技中か否かを判断するのである。
現在の遊技状態が、始動口17による普通図柄当り遊技、または大入賞口31dによる大当り遊技の何れでもないと判断された場合は(S1102:no)、大入賞口スイッチ31sおよび始動口スイッチ17sでの遊技球の検出結果を確認する(S1104,S1106)。一方、現在の遊技状態が普通図柄当り遊技または大当り遊技の何れかと判断された場合は(S1102:yes)、普通図柄当り遊技か否かを判断する(S1108)。そして、普通図柄当り遊技ではないと判断された場合は(S1108:no)、始動口スイッチ17sでの遊技球の検出結果を確認する(S1106)。これに対して、普通図柄当り遊技であると判断された場合は(S1108:no)、大入賞口スイッチ31sでの遊技球の検出結果を確認する(S1110)。
次いで、遊技球が検出されていたか否かを判断し(S1112)、遊技球が検出されていない場合は(S1112:no)、特定入賞口の動作異常は発生していないものと判断して、図25に示した特定入賞口監視処理を終了する。これに対して、遊技球が検出されていた場合には(S1112:yes)、特定入賞口の動作異常が発生したものと判断して、特定入賞口エラーを報知する(S1114)。
始動口17は、大入賞口31dとは離れた位置に設けられており、加えて始動口17を用いて行われる普通図柄当り遊技は短時間で終了してしまうので、遊技中に大入賞口スイッチ31sの誤動作と始動口スイッチ17sの誤動作とを同時に監視することは容易ではないが、上述した変形例によれば、現在の遊技状態が、普通図柄当り遊技か、大当り遊技か、あるいは何れでも通常の遊技状態かに応じて、始動口スイッチ17s、大入賞口スイッチ31sでの遊技球の検出結果を確認し、遊技球が検出されていた場合には特定入賞口エラーを報知するだけなので、これらスイッチの動作状態を極めて簡単に監視することが可能となる。
本実施例の遊技機の正面図である。 遊技盤の盤面構成を示す説明図である。 本実施例の中央装置の構成を概念的に示す説明図である。 本実施例の遊技機に搭載された変動表示装置の構成を示す説明図である。 本実施例の遊技機における制御回路の構成を示したブロック図である。 普通図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 特別図柄が変動表示している様子を概念的に示した説明図である。 本実施例の遊技機で行われる遊技の大まかな流れを示したブロック図である。 遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。 普通電動役物停止処理の流れを示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理を開始するか否かを判断するために行う特別図柄遊技開始判断処理の流れを示すフローチャートである。 特別図柄遊技処理の前半部分の流れを示したフローチャートである。 特別図柄遊技処理の後半部分の流れを示したフローチャートである。 特別図柄の当否判定を行う処理の流れを示したフローチャートである。 特別図柄当否判定乱数と当否判定結果とを対応付けた当否判定テーブルを概念的に示した説明図である。 図柄決定乱数に基づいて大当り図柄を決定するために参照される大当り図柄決定テーブルを概念的に示した説明図である。 図柄決定乱数に基づいて小当り図柄を決定する際に参照される小当り図柄決定テーブルを概念的に示した説明図である。 本実施例の遊技機で行われる特別図柄変動パターン設定処理の流れを示すフローチャートである。 特別図柄の当否判定結果に応じて演出表示装置で行われる変動表示態様を例示した説明図である。 本実施例の遊技機が小当り遊技を行うために実行する小当り遊技処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例の遊技機が大当り遊技を行うために実行する大当り遊技処理の流れを示すフローチャートである。 本実施例の遊技機が特定入賞口の動作を監視するために行う特定入賞口監視処理の流れを示すフローチャートである。 遊技状態と、遊技球の検出結果を確認するスイッチとの対応関係を示した説明図である。 大当り遊技中に開口する特定入賞口が切り換わる態様の大当り遊技を実行可能な遊技機で実行される特定入賞口監視処理の流れを示すフローチャートである。 始動口に対して行われる不正行為を防止可能な特別入賞口監視処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1…パチンコ機、 17…始動口(第1の特定入賞口)、
18,19…始動口、 31d…大入賞口(第1の特定入賞口)、
31s…大入賞口スイッチ(第1の遊技球検出スイッチ)、
36…普通図柄作動ゲート(遊技球通過ゲート)、
100…中央装置、 102…可変入賞口(第2の特定入賞口)、
102s…可変入賞口スイッチ(第2の遊技球検出スイッチ)、
141a…特定領域、 141c…特定領域通過スイッチ、
200…主制御基板、
201…CPU(当り遊技実行手段、検出結果取得手段、異常発生報知手段、第1当否抽選手段、第2当否抽選手段)

Claims (4)

  1. 複数の入賞口が設けられた遊技盤面上に遊技球を発射し、何れかの入賞口に遊技球が入球すると賞球として所定個数の遊技球が払い出される遊技を行う弾球遊技機において、
    遊技球が入球可能な開口状態と、遊技球が入球し得ない閉鎖状態とに切り換え可能に構成され、通常時は閉鎖状態となっている前記入賞口である第1の特定入賞口および第2の特定入賞口と、
    前記第1の特定入賞口の内部に設けられ、該第1の特定入賞口に入球した遊技球を検出する第1の遊技球検出スイッチと、
    前記第2の特定入賞口の内部に設けられ、該第2の特定入賞口に入球した遊技球を検出する第2の遊技球検出スイッチと、
    遊技中に所定の条件が成立すると、前記第1の特定入賞口を開口状態とする第1の態様または前記第2の特定入賞口を開口状態とする第2の態様の何れかで、当り遊技を実行する当り遊技実行手段と、
    前記第1の態様の当り遊技中は、前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、前記第2の態様の当り遊技中は、前記第1の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、何れの当り遊技でもない通常の遊技中は、前記第1の遊技球検出スイッチおよび前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得する検出結果取得手段と、
    前記検出結果取得手段によって取得された検出結果が、遊技球を検出した旨の検出結果であった場合には、異常の発生を報知する異常発生報知手段と
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記第1の特定入賞口の内部には、遊技球が通過可能な特定領域と、該特定領域を通過した遊技球を検出する特定領域通過スイッチとが設けられており、
    前記当り遊技実行手段は、少なくとも前記特定領域通過スイッチによって遊技球の通過が検出された場合には、前記第2の態様で当り遊技を実行することを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1に記載の弾球遊技機において、
    前記遊技盤面上に設けられて、該遊技盤面を流下する遊技球が通過可能な遊技球通過ゲートと、
    前記遊技球通過ゲートに遊技球が通過すると第1の当否の抽選を行う第1当否抽選手段と、
    前記第1の特定入賞口に遊技球が入球すると第2の当否の抽選を行う第2当否抽選手段と
    を備え、
    前記当り遊技実行手段は、前記第1の当否についての抽選結果が当りであった場合には前記第1の態様の当り遊技を実行し、前記第2の当否についての抽選結果が当りであった場合には前記第2の態様の当り遊技を実行することを特徴とする弾球遊技機。
  4. 複数の入賞口が設けられた遊技盤面上に遊技球を発射して、何れかの入賞口に遊技球が入球すると賞球として所定個数の遊技球が払い出される遊技を行うとともに、
    該遊技盤面上には、遊技球が入球可能な開口状態と遊技球が入球し得ない閉鎖状態とに切り換え可能に構成され通常時は閉鎖状態となっている第1の特定入賞口および第2の特定入賞口が設けられており、
    該第1の特定入球口の内部には遊技球の入球を検出する第1の遊技球検出スイッチが設けられ、該第2の特定入球口の内部には遊技球の入球を検出する第2の遊技球検出スイッチが設けられた弾球遊技機で、前記第1の遊技球検出スイッチまたは前記第2の遊技球検出スイッチの動作異常が発生したことを報知する異常発生報知方法において、
    遊技中に所定の条件が成立すると、前記第1の特定入賞口を開口状態とする第1の態様または前記第2の特定入賞口を開口状態とする第2の態様の何れかで、当り遊技を実行する工程と、
    前記第1の態様または第2の態様の何れかの当り遊技中であるか否かを判断する工程と、
    前記第1の態様の当り遊技中であると判断された場合は、前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、前記第2の態様の当り遊技中であると判断された場合は、前記第1の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得し、何れの当り遊技でもない通常の遊技中であると判断された場合は、前記第1の遊技球検出スイッチおよび前記第2の遊技球検出スイッチから遊技球の検出結果を取得する工程と、
    前記第1の遊技球検出スイッチあるいは第2の遊技球検出スイッチの何れかから取得した検出結果が、遊技球を検出した旨の検出結果であった場合には、該遊技球検出スイッチの動作異常が発生した旨の報知を行う工程と
    を備えることを特徴とする異常発生報知方法。
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