JP6290039B2 - 活物質製造装置、電池製造システム、フィラー製造装置および樹脂フィルム製造システム - Google Patents

活物質製造装置、電池製造システム、フィラー製造装置および樹脂フィルム製造システム Download PDF

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Description

本発明は、電池の構成要素である粉末の活物質を製造する活物質製造装置、および当該活物質製造装置を含む電池製造システムに関するものである。さらに、樹脂フィルムに混入される粉末のフィラーを製造するフィラー製造装置、および当該フィラー製造装置を含む樹脂フィルム製造システムに関するものである。
リチウムイオンなどの電池は一般的に、正極、負極、セパレータおよび電解質により構成されている。また、正極および負極は、集電体に活物質を塗布することにより形成されている。
従来では、当該活物質は、材料メーカで作成されており、たとえば次のような方法で作成されていた。つまり、懸濁液に水溶液との混合液を作成し、当該混合液を放置することにより、当該混合液内に沈殿物を析出させる。そして、固液分離によって、混合液から沈殿物を抽出し、当該抽出した沈殿物を長時間焼成することにより、活物質を作成していた(たとえば、特許文献1参照)。
また、電池製造メーカでは、材料メーカから活物質を購入し、当該購入した活物質を利用して、電池の製造を行っていた。
具体的には、購入した活物質とバインダーとを攪拌混合し、混合溶液をコーターにより集電体表面に塗布する。そして、混合溶液が塗布された集電体を、乾燥炉等にて乾燥させる。その後、乾燥後の集電体から、コイル捲回機にて電極を作成する。そして、電極を筐体に挿入充填後、電解液を注入した後、封止することにより、電池製造メーカでは電池を製造していた。
以前のニッケル水素電池では、容量に限界があった。そこで、大容量の新型の二次電池として、リチウムイオン電池の開発が進んでおり、携帯電話やノートパソコンなどの携帯端末機器の電源として用いられている。当該リチウムイオン電池では、集電体に炭素を塗布することにより正電極が作成され、集電体にコバルト酸リチウムなどの遷移金属酸化物を塗布することにより負電極が形成され、電解質として、環状炭酸エステル系の炭酸エチレンや低級鎖状炭酸エステル等が使用されていた。
なお、電池の適用先が普及拡大するにつれ、インフラ面での使用も期待され、現在ではさらなる大容量化が強く要望されており、新たな電池の開発も進められている。
一方において、樹脂フィルムの製造において、樹脂材(樹脂母材であり、樹脂フィルムのメイン構成材料)のみで樹脂フィルムを成形した場合、製造過程で樹脂フィルム自体が電荷を帯びる。樹脂フィルムに電荷が帯びると、塵埃の再付着による汚染や静電気による電子リークが発生し、中間製品や最終製品に対して悪影響が及ぶ。
上記問題を回避するために、および、樹脂フィルムに機能を付加させるために(たとえば、外観形状、電気的特性、または物理的特性を変化させるために)、樹脂フィルムには、フィラーが混入される。また、樹脂材が高価である場合、樹脂フィルムに低価であるフィラーを混入させることにより、樹脂フィルム中における樹脂材の割合を減らすことができ、樹脂フィルムの低コスト化も可能となる。ここで、フィラーは、ナノまたはミクロンサイズの物質である。なお、フィラーは現在、ほとんどの樹脂フィルムに含有されており、標準的に使用されている。
また、フィラーは、火炎溶融法や、スラリー溶液を槽内で合成し、沈殿分離後加熱乾燥して採取する方法等により生成されていた。また、ロール、加圧ニーダーおよび押し出し機等を用いることにより、樹脂材にフィラーを混合させる(練りこむ)。前記で作成された混合原料を用いて、ロール上でフィルム成形し、延伸調整することにより、樹脂フィルムが形成される。
ここで、フィラーの製造方法に関する従来技術として、たとえば特許文献2が存在する。
特開2006−4724号公報 特開2011−219327号公報
しかし、上述した従来の活物質の製造方法では、活物質を得るまでに長時間要していた。特に、混合液に沈殿物を析出させには、かなりの時間が必要であった。また、沢山の活物質を製造するには、大規模な製造スペースが必要とされていた。
一方、上記のように、電池製造メーカは、材料メーカから購入した活物質を用いて、電池の製造を行っていた。このように電池製造メーカが材料メーカから活物質を購入する行為は、電池製造メーカにおける製造コストの増大、用いる活物質の種類の制限の原因となっていた。したがって、電池製造メーカでは、製造コストの削減および多様な活物質を用いて、新たな電池を製造するという要望があった。
そこで、本発明は、短時間に活物質を製造することができる、簡易な構成で小型化が可能な活物質製造装置を提供することを目的とする。また、低コストにて、多様な活物質を容易に製造することができる電池製造システムを提供することを目的とする。
また、フィラーは、火炎溶融法や、スラリー溶液を槽内で合成し、沈殿分離後加熱乾燥して採取する方法等により生成されていた。しかしながら、これらの方法が実施される製造装置は、大型であり、大きな設置面積が必要であった。また、特に後者の方法では、フィラーが生成されるまでに、長時間必要であった。なお、バッチ処理でなく、連続処理を選択すれば、フィラー製造時間は少しは改善されるが、大規模の設備が必要となり、高コスト化も招く。
また、従来では、樹脂フィルム製造メーカは、樹脂フィルムに混入させるフィラーを外部調達により購入していた。当該外部からフィラーを購入することは、樹脂フィルム製造において製造コストの増大、用いるフィラーの種類の制限の原因となっていた。したがって、樹脂フィルム製造メーカでは、製造コストの削減および多様なフィラーを用いて、新たな樹脂フィルムを製造するという要望などがあった。
そこで、簡易な構成および小型であり、フィラーを短時間で生成することができる、フィラー製造装置が望まれる。
そこで、本発明では、短時間にフィラーを製造することができる、簡易な構成で小型化が可能なフィラー製造装置を提供することを目的とする。また、低コストにて、多様なフィラーを容易に製造することができる樹脂フィルム製造システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る活物質製造装置は、電池の構成要素である粉末の活物質を製造する活物質製造装置であって、前記活物質の原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤または還元剤を供給する酸化還元剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化還元剤供給部から出力される前記酸化剤または前記還元剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応、または、前記ミスト化された前記原料溶液と前記還元剤との反応により生成される、粉末の前記活物質と、気体成分とを分離する固形分離部とを、有している。
また、本発明に係る電池製造システムは、電池を製造する電池製造システムであって、バインダー溶液が収容されるバインダー容器と、前記電池の構成要素である粉末の活物質を製造する活物質製造装置と、前記活物質製造装置から出力される粉末の前記活物質と、前記バインダー容器から出力される前記電池用バインダー溶液とが供給され、粉末の前記活物質と前記電池用バインダー溶液とを混合することにより混合溶液を生成する、混合装置と、前記混合溶液を用いて、前記電池の構成要素である集電体上に活物質膜を形成する、電極形成装置と、前記電極形成装置から出力される、前記活物質膜が形成された前記集電体と、前記電池の電解質とを電池容器に収容することにより、前記電池を作成する電池作成装置とを、備えており、前記活物質製造装置は、前記活物質の原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤または還元剤を供給する酸化還元剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化還元剤供給部から出力される前記酸化剤または前記還元剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応、または、前記ミスト化された前記原料溶液と前記還元剤との反応により生成される、粉末の前記活物質と、気体成分とを分離する固形分離部とを、有している。
また、本発明に係るフィラー製造装置は、樹脂フィルムに混入される粉末のフィラーを製造するフィラー製造装置であって、前記フィラーの原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤を供給する酸化剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化剤供給部から出力される前記酸化剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応により生成される粉末の前記フィラーと、気体成分とを、分離する固形分離部とを、有している。
また、本発明に係る樹脂フィルム製造システムは、樹脂フィルムを製造する樹脂フィルム製造システムであって、樹脂材が収容される原料貯留タンクと、粉末のフィラーを製造するフィラー製造装置と、前記フィラー製造装置から出力される粉末の前記フィラーと、前記原料貯留タンクから出力される前記樹脂材とが供給され、加熱を行いながら、粉末の前記フィラーと前記樹脂材とを混合する、混合装置と、前記混合装置から出力される混合樹脂を冷却する冷却装置と、前記冷却装置から出力されるフィルムの膜厚および幅を調整、整形された樹脂フィルムを形成するフィルム整形装置とを、備えており、前記フィラー製造装置は、前記フィラーの原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤を供給する酸化剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化剤供給部から出力される前記酸化剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応により生成される粉末の前記フィラーと、気体成分とを、分離する固形分離部とを、有している。
本発明に係る活物質製造装置は、電池の構成要素である粉末の活物質を製造する活物質製造装置であって、前記活物質の原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤または還元剤を供給する酸化還元剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化還元剤供給部から出力される前記酸化剤または前記還元剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応、または、前記ミスト化された前記原料溶液と前記還元剤との反応により生成される、粉末の前記活物質と、気体成分とを分離する固形分離部とを、有している。
したがって、本発明に係る活物質製造装置は、簡易な構成および小型化することが可能となり、活物質を短時間で生成することができる。また、反応容器内において、ミスト状の原料溶液と酸化剤または還元剤とを混合させている。したがって、低温でかつ短時間で、反応容器内で活物質を製造することができる。
また、本発明に係る電池製造システムは、電池を製造する電池製造システムであって、バインダー溶液が収容されるバインダー容器と、前記電池の構成要素である粉末の活物質を製造する活物質製造装置と、前記活物質製造装置から出力される粉末の前記活物質と、前記バインダー容器から出力される前記電池用バインダー溶液とが供給され、粉末の前記活物質と前記電池用バインダー溶液とを混合することにより混合溶液を生成する、混合装置と、前記混合溶液を用いて、前記電池の構成要素である集電体上に活物質膜を形成する、電極形成装置と、前記電極形成装置から出力される、前記活物質膜が形成された前記集電体と、前記電池の電解質とを電池容器に収容することにより、前記電池を作成する電池作成装置とを、備えており、前記活物質製造装置は、前記活物質の原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤または還元剤を供給する酸化還元剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化還元剤供給部から出力される前記酸化剤または前記還元剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応、または、前記ミスト化された前記原料溶液と前記還元剤との反応により生成される、粉末の前記活物質と、気体成分とを分離する固形分離部とを、有している。
したがって、電池製造メーカは、材料メーカから活物質を購入する必要が無くなり、自前で、電池製造ライン上において、活物質の生成を行うことができる。さらに、電池製造メーカは自前で活物質を生成できるので、製造する電池性能の必要に応じて、生成する活物質の種類も自由に変更することができる。また、本発明に係る活物質製造装置は、小型化可能であり、活物質生成も短時間で生成できる。したがって、活物質製造装置を含む電池製造システムを電池製造工場に導入したとしても、システム設置面積の拡大を抑制することができ、また電池製造工程の製造時間が大幅に増大することも防止できる。
また、本発明に係るフィラー製造装置は、樹脂フィルムに混入される粉末のフィラーを製造するフィラー製造装置であって、前記フィラーの原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤を供給する酸化剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化剤供給部から出力される前記酸化剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応により生成される粉末の前記フィラーと、気体成分とを、分離する固形分離部とを、有している。
したがって、本発明に係るフィラー製造装置は、簡易な構成および小型化することが可能となり、フィラーを短時間で生成することができる。また、反応容器内において、ミスト状の原料溶液と酸化剤とを混合させている。したがって、低温でかつ短時間で、反応容器内でフィラーを製造することができる。
また、本発明に係る樹脂フィルム製造システムは、樹脂フィルムを製造する樹脂フィルム製造システムであって、樹脂材が収容される原料貯留タンクと、粉末のフィラーを製造するフィラー製造装置と、前記フィラー製造装置から出力される粉末の前記フィラーと、前記原料貯留タンクから出力される前記樹脂材とが供給され、加熱を行いながら、粉末の前記フィラーと前記樹脂材とを混合する、混合装置と、前記混合装置から出力される混合樹脂を冷却する冷却装置と、前記冷却装置から出力されるフィルムの膜厚および幅を調整、整形された樹脂フィルムを形成するフィルム整形装置とを、備えており、前記フィラー製造装置は、前記フィラーの原料溶液が収容される原料溶液容器と、前記原料溶液容器に配設される霧化器と、酸化剤を供給する酸化剤供給部と、前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化剤供給部から出力される前記酸化剤とが供給される、反応容器とを、備えており、前記反応容器は、加熱器と、前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応により生成される粉末の前記フィラーと、気体成分とを、分離する固形分離部とを、有している。
したがって、樹脂フィルム製造メーカは、フィラー材料メーカからフィラーを購入する必要が無くなり、自前で、樹脂フィルム製造ライン上において、フィラーの生成を行うことができる。さらに、樹脂フィルム製造メーカは自前でフィラーを生成できるので、製造する樹脂フィルム性能の必要に応じて、生成するフィラーの種類も自由に変更することができる。また、本発明に係るフィラー製造装置は、小型化可能であり、フィラー生成も短時間で生成できる。したがって、フィラー製造装置を含む樹脂フィルム製造システムを樹脂フィルム製造工場に導入したとしても、システム設置面積の拡大を抑制することができ、また樹脂フィルム製造工程の製造時間が大幅に増大することも防止できる。
実施の形態1に係る活物質製造装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係る電池製造システムの構成を示す図である。 実施の形態2に係る電池製造システムの動作の流れを示す図である。 実施の形態3に係る電池製造システムの構成を示す図である。 実施の形態3に係る電池製造システムの動作の流れを示す図である。 霧化成膜装置12の内部構成を示す図である。 実施の形態4に係る電池製造システムの構成を示す図である。 噴霧口を複数配列させる他の構成を示す図である。 実施の形態5に係る電池製造システムの要部構成を示す図である。 実施の形態6に係るフィラー製造装置の構成を示す図である。 実施の形態7に係る樹脂フィルム製造システムの構成を示す図である。 実施の形態7に係る電池製造システムの動作の流れを示す図である。 実施の形態7に係る樹脂フィルム製造システムの構成を示す図である。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態に係る活物質製造装置の構成を示す図である。
図1に示す活物質製造装置は、電池の構成要素である粉末の活物質を製造する装置である。当該活物質製造装置は、図1に示すように、酸化還元剤供給部13、原料溶液容器15および反応容器17を備えている。
酸化還元剤供給部13は、酸化剤または還元剤を供給する。具体的に、電池の正電極に使用される活物質を製造する場合には、酸化還元供給部13は、酸化剤を供給・出力する。他方、電池の負電極に使用される活物質を製造する場合には、酸化還元供給部13は、還元剤を供給・出力する。なお、酸化還元剤供給部13は、酸化剤または還元剤を生成し、供給する装置であっても、酸化剤または還元剤が収容されることができ、これらを供給する容器であっても良い。
酸化還元剤供給部13は、配管14を介して、酸化剤または還元剤を、キャリアガス(たとえば、空気または不活性ガスのN)と共に、反応容器17の一方の供給口17aへと送気する。なお、キャリアガスの流量を調整することにより、酸化剤または還元剤の反応容器17への供給量を調整することができる。
原料溶液容器15は、活物質の原料となる原料溶液15aが収容される容器である。当該原料溶液15aは、有機金属または錯体を含み、製造される活物質の種類に応じて、溶液の種類も変わる。
たとえば、正電極に対する活物質を作成する場合には、原料溶液15aとして、マンガン酸リチウム合成原料溶液(マンガンアセチルアセトナート+リチウムアセチルアセトナート)、ニッケル酸リチウム合成原料溶液(ニッケルアセチルアセトナート+リチウムアセチルアセトナート)およびコバルト酸リチウム合成原料溶液(コバルトアセチルアセトナート+リチウムアセチルアセトナート)を採用することができる。
また、負電極に対する活物質を作成する場合には、原料溶液15aとして、ポリシラザン、TEOS(テトラエトキシシラン)、PhTEOS(フェニルトリエトキシシラン)、MeTEOS(メチルトリエトキシシラン)、HMDSO(ヘキサメチルジロキサン)、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)およびパーヒドロポリシラザンを採用することができる。
また、原料溶液容器15の底面には霧化器20が配設されている。当該霧化器20は、超音波振動機を利用した装置であり、原料溶液容器15内の原料溶液15aを、ミスト状にする。そして、原料溶液容器15は、ミスト状の原料溶液15aを出力する。
原料溶液容器15は、配管16を介して、ミスト状の原料溶液15aを、キャリアガス(たとえば、不活性ガスのN)とともに、反応容器17の他方の供給口17bへと送気する。なお、キャリアガスの流量を調整することにより、ミスト状原料溶液15aの反応容器17への供給量を調整することができる。
上記からわかるように、ミスト状の原料溶液15aと酸化剤または還元剤とは、別々の経路14,16を介して、反応容器17へと供給される。
反応容器17は、図1の左右方向に延びる通路17cと、図1の上下方向に延びる二つの通路17d,17eとが形成されている。また、反応容器17の底部には、加熱器19が配設されている。さらに、反応容器17には、通路17cと通路17eとが交差する部分には、固形分離部(図面簡略化ため図示省略)が配設されている。
通路17cの一方端は、原料溶液15aが供給される供給口17bに接続されており、通路17cの他方端は、粉末の活物質が出力される配管L1に接続されている。また、通路17dの一方端は、酸化剤または還元剤が供給される供給口17aに接続されており、通路17dの他方は、供給口17b近辺において通路17cと接続されている。さらに、通路17eの一方端は、排気ガスが出力される配管21に接続されており、通路17eの他方は、配管L1配設側近辺において通路17cと接続されている。上記の通り、固形分離部は、通路17cと通路17eとが交差する部分に配設されている。
反応容器17において、供給口17bからミスト状の原料溶液15aが供給されると、通路17cを通って、供給口17bから配管L1に向かって、当該原料溶液15aが伝搬する。ここで、加熱器19によりミスト状の原料溶液15aが加熱されることにより、大気圧である反応容器17内において反応が起こり、粉末の活物質とガス成分とが生成される。
ここで、反応容器17には、原料溶液15aの供給と同時に、供給口17aから酸化剤または還元剤が供給される。すると、通路17dを通って、供給口17aから通路17cに向かって伝搬する酸化剤または還元剤が、通路17c内のミスト状の原料溶液15aと混合する。
このように、酸化剤または還元剤をミスト状の原料溶液15aに対して積極的に混合されることにより、加熱器19の加熱温度が100℃〜200℃程度の低温であっても、短時間に、粉末の活物質が生成されることを、発明者は見出した。よって、酸化剤または還元剤をミスト状の原料溶液15aに積極的に混合させることにより、加熱温度の低温化および反応容器17の小型化可能となる。
なお、サイクロン等の固形分離部により、通路17cにおける、粉末の活物質とガス成分とは分離される。そして、ガス成分は、反応容器17内の通路17eおよび反応容器17外の配管21を通じて、活物質製造装置外へと出力され、粉末の活物質は、反応容器17内の通路17cおよび反応容器17外の配管L1を通じて、活物質製造装置外へと出力される。
以上のように、本実施の形態に係る活物質製造装置では、混合液に沈殿物を析出させ、当該沈殿物を分離し、焼成する方法でなく、ミスト状の原料溶液15aを加熱器19を用いて反応容器17内で反応させることにより、活物質を製造している。当該ミスト法を利用した装置は、大気下で反応実施が可能であり、簡易な方法および簡易な構成で作成でき、反応速度も速い。よって、本実施の形態に係る活物質製造装置は、簡易な構成および小型化することが可能となり、活物質を短時間で生成することができる。
また、本実施の形態に係る活物質製造装置では、反応容器17内において、ミスト状の原料溶液15aと酸化剤または還元剤とを混合させている。したがって、低温でかつ短時間で、反応容器17内で活物質を製造することができる。
なお、キャリアガスの流量を調整することにより、原料溶液容器15から出力されるミスト状の原料溶液15aの反応容器17への供給流量を調整することができる。そして、ミスト状の原料溶液15aの流量を調整により、反応容器17内において生成される活物質の粒子径を任意に大きさに設定(変更)することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した活物質製造装置を、電池製造ラインに設置することにより構成される、電池を製造する電池製造システムに関するものである。つまり、本実施の形態に係る電池製造システムを電池製造ラインに設けることにより、電池製造メーカにおいて、活物質の製造から電池の製造まで一貫して行うことができる。
図2は、本実施の形態に係る電池製造システムの構成を示す図である。
ここで、図2において、セパレータロール28を挟んで、上側と下側に同じ構成が描かれている。これは、電池の正電極を製造する構成群P1と、電池の負電極を製造する構成群N1とが同じであり、単に電極材を構成する材質のみが相違するからである。よって、正電極を製造する構成群P1(図2の上側の構成群P1)と負電極を製造する構成群N1(図2の下側の構成群N1)とは、物理的構成は同じで、動作も同じである。よって、以下の構成および動作の説明は、両構成群P1,N1に共通するものである。
図2に示す電池製造システムには、活物質製造装置が含まれている。ここで、図面簡略化のために、図2には、活物質製造装置の反応容器17の外観構成だけを図示しており、当該反応容器17以外の構成(図1の符号13,14,15,16,19,21、L1等)は、図示を省略している。なお、活物質製造装置の構成および動作は、実施の形態1で説明しているので、ここでの詳細な説明は省略する。
各構成群P1,N1は、バインダー容器b1、活物質製造装置(図2では反応容器17のみ図示)、混合装置1、フィルムロール8、塗布装置2、乾燥装置3、プレス4、スリッター5、モータM、複数のポンプPおよび複数のフィルムロール10aを含んでいる。ここで、フィルムロール8、塗布装置2および乾燥装置3から成る構成を、電極形成装置と称することとする。
また、電池製造システムは、上記構成群P1,N1に加えて、セパレータロール28、捲線装置6および電池作成装置(図2において図示省略)を有する。なお、以下では、リチウムイオン電池を製造する場合について説明するが、本実施の形態に係る電池製造システムでは、リチウムイオン電池以外の電池の製造にも適用できる。
以下において、図3に示す工程フロー図を用いて、図2に示す各構成および動作について説明する。
構成群P1,N1において、バインダー容器b1には、電池用バインダー溶液が収容される。たとえば、電池用バインダー溶液として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を採用することができる。また、構成群P1,N1において、活物質製造装置が配設されている。
構成群P1の活物質製造装置では、正電極用活物質原料溶液15aから、正電極用の粉末の活物質(たとえば、LiMn、LiCoO、LiNiO等)が生成される(図3のステップS1)。また、構成群N1の活物質製造装置では、負電極用活物質原料溶液15aから、負電極用の粉末の活物質(たとえば、SiOx、LiTi12等)が生成される(図3のステップS1)。
構成群P1,N1において、バインダー容器b1から、ポンプPにより、電池用バインダー溶液が、混合装置1内に供給され、活物質製造装置において生成・出力された粉末の活物質が、混合装置1内に供給される。そして、混合装置1は、モータMを用いて、活物質と電池用バインダー溶液とを混合攪拌する(図3のステップS2)。混合攪拌処理により、混合装置1内において均一な混合溶液(スラリー)が作成される。そして、混合攪拌処理後の混合溶液は、ポンプPにより、コーター等の塗布装置2へと搬送される。
また、構成群P1,N1において、フィルムロール8には、フィルム状の集電体9が巻回されている。たとえば、構成群P1のフィルムロール8においては、正電極用の集電体9としてアルミニウムフィルムが巻回されている。他方、構成群N1のフィルムロール8においては、負電極用の集電体9として銅フィルムが巻回されている。
構成群P1,N1において、フィルムロール8から引き出された集電体9の上面に対して、塗布装置2は、一定膜厚となるように、上記混合溶液を塗布(コート)する(図3のステップS3)。当該塗布工程後の集電体9は、ヒーター等の乾燥装置3へと搬送される。これにより、混合溶液は乾燥し、均一膜厚の活物質膜が集電体9上に形成される(図3のステップS4)。ここで、乾燥装置3による活物質の乾燥処理は、集電体9が引き出された方向に沿って、数十m〜100m程度に渡って実施される。
さらに、構成群P1,N1において、活物質膜が形成された集電体9に対して、プレス4は、プレス処理を施す(図3のステップS5)。これにより、集電体9に形成された活物質膜の圧密化が可能となる。
また、構成群P1,N1において、フィルムロール8から引き出され、活物質膜の圧密化処理が施された集電体9は、スリッター5内へと搬送される。そして、スリッター5では、当該集電体9を、所定幅の短冊状にカッティングする(図3のステップS6)。
そして、短冊状にカッティングされた各集電体9は、各フィルムロール10aへと巻回される。つまり、構成群P1における各フィルムロール10aにおいては、活物質膜と集電体9とから成る正電極が巻回されている。他方、構成群N1における各フィルムロール10aにおいては、活物質膜と集電体9とから成る負電極が巻回されている。
さらに、図2において、構成群P1のフィルムロール10aに巻回されている正電極と、構成群N1のフィルムロール10aに巻回されている負電極と、セパレータロール28に巻回されているセパレータとを、各々引出す。そして、引出された、正電極、セパレータおよび負電極は、捲線装置6へと搬送される。捲線装置6では、正電極と負電極とにセパレータを挟みこんだ複合フィルムを、コイル状に巻き取り、コイル状電極材7を製造する(図3のステップS7)。
その後、図2において図示を省略している電池作成装置において、コイル状電極材7および電解質(たとえば、有機溶媒+ヘキサフルオロリン酸リチウムなど)を、SUS等の電池容器に収容し、当該電池容器を封止する(具体的には、電池容器に、コイル状電極材7を収容し、当該電池容器に蓋をして、電池容器内部を真空引きし、その後、封止状態の電池容器内部電解液を注入する)。これにより、電池が製造される(図3のステップS8)。
ここで、図3のステップS1の活物質生成処理は、ミスト状の原料溶液15aを用いた大気圧処理であるので、上記で説明した一連の電池製造工程は、全て大気圧下で実施することができる。
以上のように、本実施の形態に係る電池製造システムは、実施の形態1で説明した活物質製造装置を含んでいる。したがって、電池製造メーカは、材料メーカから活物質を購入する必要が無くなり、自前で、電池製造ライン上において、活物質の生成を行うことができる。さらに、電池製造メーカは自前で活物質を生成できるので、製造する電池性能の必要に応じて、生成する活物質の種類も自由に変更することができる。
また、実施の形態1でも説明したように、本発明に係る活物質製造装置は、小型化可能であり、活物質生成も短時間で生成できる。したがって、活物質製造装置を含む電池製造システムを電池製造工場に導入したとしても、システム設置面積の拡大を抑制することができ、また電池製造工程の製造時間が大幅に増大することも防止できる。
<実施の形態3>
本実施の形態に係る電池製造システムの構成を、図4に示す。また、本実施の形態に係る電池製造システムの動作を図5に示す。
本実施の形態に係る電池製造システムは、図2で説明した塗布装置2の代わりに、霧化成膜装置12が配設されている。したがって、図2と図4との比較からも分かるように、上記装置の置換が行われている以外、実施の形態2に係る電池製造システムの構成・動作は、本実施の形態に係る電池製造システムの構成・動作と同じである。これにより、図3と図5から分かるように、図3の塗布処理(ステップS3)が、図5では噴霧処理(ステップS13)と変わっている以外では、両電池製造システムにおいて同じ動作が実行される。
したがって、以下では、両電池製造システム間における、構成および動作の相違する部分について説明を行うこととする。なお、本実施の形態では、フィルムロール8、霧化成膜装置12および乾燥装置3から成る構成を、電極形成装置と称することとする。
図4に示すように、本実施の形態に係る電池製造システムでは、構成群P1,N1において、集電体9に対する成膜手段として、霧化成膜装置12が配設されている。霧化成膜装置12には、混合攪拌処理後の混合溶液が、ポンプPにより搬送される。そして、霧化成膜装置12は、当該混合溶液をミスト化し、当該ミスト化した混合溶液を集電体9に対して噴霧する。
図6は、霧化成膜装置12の内部構成を示す拡大断面図である。
図6に示すように、霧化成膜装置12は、当該混合溶液を貯蔵するタンク25、当該タンク25内の混合溶液をミスト化する霧化器(たとえば、超音波振動装置)20、およびミスト化された混合溶液を噴霧するノズル部27から構成されている。
構成群P1,N1において、混合攪拌処理後の混合溶液は、ポンプPにより、霧化成膜装置12内のタンク25に貯蔵される。そして、霧化成膜装置12内の霧化器20は、タンク25内に貯蔵されている混合溶液をミスト状にする。そして、ミスト化された混合溶液は、たとえばキャリアガス等に乗って、通路26を通って、ノズル部27へと搬送される。そして、霧化成膜装置12のノズル27は、フィルムロール8から引き出された集電体9の上面に対して、ミスト化された混合溶液を、一定膜厚となるように、噴霧する(図5のステップS13)。
当該塗布工程後の集電体9は、実施の形態2でも説明したように、ヒーター等の乾燥装置3へと搬送される。これにより、混合溶液は乾燥し、均一膜厚の活物質膜が集電体9上に形成される(図5のステップS4)。
ここで、霧化成膜装置12は、ミスト成膜法を利用した装置であるので、大気圧下に設置可能であり、当該大気圧下での成膜処理も可能である。
コーター等の塗布装置2では、混合溶液を集電体9塗布することにより、集電体9上に活物質膜を成膜している。しかし、このような塗布成膜法では、集電体9上に形成される活物質膜の膜厚がナノレベル程度に薄膜ができず、また、ミクロンレベルでの膜厚調整しかできない。しかしながら、電池の大容量化に伴い、活物質膜の薄膜が要望されることも想定される。
そこで、本実施の形態に係る電池製造システムでは、霧化成膜装置12が配設されている。ここで、ミスト成膜法は、ナノレベルの成膜が可能であり、成膜される膜厚もナノレベルで調整できる。薄厚の活物質膜を集電体9上に形成することが可能となり、微細な膜厚調整も可能であるので、活物質膜の材料の削減も可能となる(つまり、製造コストの低減も可能となる)。
活物質膜の膜厚を薄くできると、電池の軽量化も可能となり、また、コイル状電極材7の体積を拡大させることなく、実施の形態2で説明した複合フィルムの長さも長くできる。よって、電池の大容量化が可能となる。
<実施の形態4>
実施の形態3では、霧化成膜装置12の噴霧口は、一つである場合を図示した(図4,6)。本実施の形態では、ミスト状の混合溶液を噴霧する噴霧口は、集電体の延在方向に沿って、複数配置されている。図7は、本実施の形態に係る電池製造システムの構成を示す図である。
図4と図7との比較により分かるように、本実施の形態では、構成群P1,N1において、霧化成膜装置12が複数配設されている。他の構成は、実施の形態3に係る電池製造システムと本実施の形態に係る電池製造システムとで同じである。よって、複数箇所で、ミスト状の混合溶液が噴霧されること以外の動作も、実施の形態3に係る電池製造システムの動作と同じである。以下、本実施の形態に係る電池製造システムと実施の形態3に係る電池製造システムとで、相違する事項について説明する。
図7に示すように、フィルムロール8から引き出された集電体9は、当該フィルムロー路8から、複数の霧化成膜装置12の後段に配設されている乾燥装置3側に向かって、延在している。図7に示す構成では、霧化成膜装置12は、集電体9の当該延在の方向に沿って、複数配置されている(つまり、噴霧口が、集電体9の延在方向に沿って、複数配置されている)。
本実施の形態のように、ミスト状の混合溶液を噴霧する噴霧口を、集電体9の延在方向に沿って複数配置されることにより、フィルムロール8から引き出された集電体9の引出しスピードが速い場合であっても、集電体9上に、正常に活物質膜を成膜することができる。
なお、図7の構成の代わりに、図8の構成を採用することも可能である。
実施の形態3で説明したように、一台の霧化成膜装置12には、タンク25、霧化器20およびノズル部27から構成されている。図8の構成では、一台の霧化成膜装置12には、タンク25、霧化器20および複数のノズル部27から構成されている。図8の構成を有する1台の霧化成膜装置12を、電池製造システムに配設する構成も採用することができる。ここで、図8に示す構成では、ノズル部27は、集電体9の上記延在の方向に沿って、複数配置されている。
当該構成では、構成群P1,N1において、混合攪拌処理後の混合溶液は、ポンプPにより、霧化成膜装置12内のタンク25に貯蔵される。そして、霧化成膜装置12内の霧化器20は、タンク25内に貯蔵されている混合溶液をミスト状にする。ここで、図8に示すように、経路26は、各ノズル部27に対応して、枝分かれしている。したがって、ミスト化された混合溶液は、たとえばキャリアガス等に乗って、当該通路26を通って、各ノズル部27へと各々搬送される。そして、複数のノズル27は各々、フィルムロール8から引き出された集電体9の上面に対して、ミスト化された混合溶液を、一定膜厚となるように、噴霧する(図5のステップS13)。
当該塗布工程後の集電体9は、実施の形態2でも説明したように、ヒーター等の乾燥装置3へと搬送される。これにより、混合溶液は乾燥し、均一膜厚の活物質膜が集電体9上に形成される(図5のステップS4)。
当該図8の構成を有する霧化成膜装置12を採用することによっても、噴霧口が、集電体9の延在方向に沿って複数配置されている構成を実現することができる。
<実施の形態5>
上記各実施の形態では、集電体9に対する混合溶液の塗布(または噴霧)処理後に、当該集電体9を乾燥させている。つまり、上記で示した各システム構成図に示すように、上記各実施の形態では、塗布装置2(または霧化成膜装置12)の後段に、乾燥装置3が配設されている。
本実施の形態に係る電池製造システムでは、図9に示すように、上記各実施の形態に係る電池製造システムの構成群P1,N1において、乾燥装置3の後段に、集電体9上に形成された活物質膜の膜厚を測定する膜厚測定器を、さらに有している。ここで、図9は、本実施の形態に係る電池製造システムにおける、塗布装置2(または霧化成膜装置12)、乾燥装置3、および膜厚測定器23の構成部分を拡大した拡大断面図である。
ここで、本実施の形態では、フィルムロール8、塗布装置2(または霧化成膜装置12)、乾燥装置3および膜厚測定器23から成る構成を、電極形成装置と称することとする。なお、上記膜厚測定器23としては様々なものを用いることができるが、一例としては、光学的な透過率を利用した光学系センサー等を採用することができる。
乾燥工程を経ることにより、集電体9上に活物質膜が成膜されるが、本実施の形態では、膜厚測定器23は、当該乾燥工程後において、集電体9上に形成された活物質膜の膜厚を測定する。そして、当該測定結果を、図示を省略している通信線を介して、電極形成装置の活物質膜の形成条件に係るブロック8,2(または12),3に送信する。そして、当該測定の結果を用いて、電極形成装置は、活物質膜の形成条件を制御する。
具体的に、電極形成装置には、ユーザが希望する活物質膜の膜厚が、所定の膜厚値として予め設定されている。そこで、電極形成装置は、膜厚測定器23から出力された測定の結果と、予め設定されている所定の膜厚値とを用いて、集電体9上に形成される活物質膜の膜厚が、当該所定の膜厚値となるように、活物質膜の形成条件を制御する。
ここで、活物質膜の形成条件としては、塗布装置2における混合溶液の塗布量の調整、霧化成膜装置12におけるミスト化された混合溶液の噴霧量の調整、フィルムロール8における集電体9の引出し速度の調整、および乾燥装置3における加熱温度の調整等がある。
電極形成装置には、膜厚測定結果と所定の膜厚値との大小関係、および、膜厚測定結果と所定の膜厚値との差分量に応じて、上記活物質膜の形成条件をどのように(どの程度)調整するかの制御情報が、予め設定されている。ここで、当該制御情報は、ユーザにより、経験則等を踏まえて決定されている。
よって、電極形成装置は、膜厚測定結果と所定の膜厚値と当該制御情報に基づいて、「塗布装置2の塗布量の調整(または霧化成膜装置12の噴霧量の調整)、フィルムロール8の引出し速度の調整、および乾燥装置3の加熱温度の調整」などを、どのようにまたどの程度の量だけ調整するかを決定する。そして、当該決定した事項に基づいて、電極形成装置は、塗布装置2の塗布量(または霧化成膜装置12の噴霧量)、フィルムロール8の引出し速度、および乾燥装置3の加熱温度などを、調整制御する。これにより、電極形成装置による膜厚測定結果用いた、活物質膜の形成条件の制御が実現される。
上記から分かるように、本実施の形態では、集電体9に形成された活物質膜の膜厚の測定結果、電極形成装置を構成する各構成要素2,12,8,3に対してフィードバックして、集電体9上に形成された活物質膜の膜厚を一定に維持している(フィードバック制御)。
以上のように、本実施の形態に係る電池製造システムでは、膜厚測定器23を有しており、当該膜厚測定器23の測定結果を利用して、活物質膜の形成条件の制御している。したがって、集電体9上に形成された活物質膜の膜厚を、ユーザの要望に即した膜厚で一定に管理することができる。
なお、上記各実施の形態で説明した活物質製造装置および電池製造システムは、リチウムイオン電池以外の様々な電池製造のために利用することができることは、言うまでもない。
<実施の形態6>
樹脂フィルムの製造において、樹脂(母)材のみで樹脂フィルムを成形した場合、製造過程で樹脂フィルム自体が電荷を帯びる。樹脂フィルムに電荷が帯びると、塵埃の再付着による汚染や静電気による電子リークが発生し、中間製品や最終製品に対して悪影響が及ぶ。
上記問題を回避するために、および、樹脂フィルムに機能を付加させるために(たとえば、外観形状、電気的特性、または物理的特性を変化させるために)、樹脂フィルムには、フィラーが混入される。ここで、フィラーは、ナノまたはミクロンサイズの物質である。なお、フィラーは現在、ほとんどの樹脂フィルムに含有されており、標準的に使用されている。
また、フィラーは、火炎溶融法や、スラリー溶液を槽内で合成し、沈殿分離後加熱乾燥して採取する方法等により生成されていた。しかしながら、これらの方法が実施される製造装置は、大型であり、大きな設置面積が必要であった。また、特に後者の方法では、フィラーが生成されるまでに、長時間必要であった。
そこで、簡易な構成および小型であり、フィラーを短時間で生成することができる、フィラー製造装置が望まれる。そして、当該解決課題は、実施の形態1に係る活物質製造装置により達成できる解決課題と同様である。よって、当該フィラー製造装置は、上述した、活物質製造装置と同様の構成を利用して、構成することができる。以下、本実施の形態に係るフィラー製造装置を、図面を用いて、詳細に説明する。
図10は、本実施の形態に係るフィラー製造装置の構成を示す図である。図1と図10との比較から分かるように、両装置は、物理的構成は同じである。
図10に示すフィラー製造装置は、樹脂フィルムに混入される粉末のフィラーを製造する装置である。当該フィラー製造装置は、図10に示すように、酸化剤供給部13F、原料溶液容器15Fおよび反応容器17を備えている。
酸化剤供給部13Fは、酸化剤を供給・出力する。なお、酸化剤供給部13Fは、酸化剤を生成し、供給する装置であっても、酸化剤が収容されることができ、これを供給する容器であっても良い。
酸化剤供給部13Fは、配管14を介して、酸化剤を、キャリアガス(たとえば、空気または不活性ガスのN)と共に、反応容器17の一方の供給口17aへと送気する。なお、キャリアガスの流量を調整することにより、酸化剤の反応容器17への供給量を調整することができる。
原料溶液容器15Fは、フィラーの原料となる原料溶液15fが収容される容器である。当該原料溶液15fは、有機金属または錯体を含み、製造されるフィラーの種類に応じて、溶液の種類も変わる。
たとえば、溶質であるアセチルアセトナート金属と、有機溶媒と、水との混合溶液を、原料溶液15fとすることができる。なお、有機溶媒としては、メタノールやトルエン等の有機炭素系のものを採用できる。また、溶質の金属としては、シリコン、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、ベリリウム、ニッケル等を採用することができる。
また、原料溶液容器15Fの底面には、霧化器20が配設されている。当該霧化器20は、超音波振動機を利用した装置であり、原料溶液容器15F内の原料溶液15fを、ミスト状にする。そして、当該原料溶液容器15Fは、ミスト状の原料溶液15fを出力する。
原料溶液容器15Fは、配管16を介して、ミスト状の原料溶液15fを、キャリアガス(たとえば、不活性ガスのN)とともに、反応容器17の他方の供給口17bへと送気する。なお、キャリアガスの流量を調整することにより、ミスト状原料溶液15fの反応容器17への供給量を調整することができる。
上記からわかるように、ミスト状の原料溶液15fと酸化剤とは、別々の経路14,16を介して、反応容器17へと供給される。
反応容器17は、図10の左右方向に延びる通路17cと、図10の上下方向に延びる二つの通路17d,17eとが形成されている。また、反応容器17の底部には、加熱器19が配設されている。さらに、反応容器17には、通路17cと通路17eとが交差する部分には、固形分離部(図面簡略化ため図示省略)が配設されている。
通路17cの一方端は、原料溶液15fが供給される供給口17bに接続されており、通路17cの他方端は、粉末のフィラーが出力される配管L1に接続されている。また、通路17dの一方端は、酸化剤が供給される供給口17aに接続されており、通路17dの他方は、供給口17b近辺において通路17cと接続されている。さらに、通路17eの一方端は、排気ガスが出力される配管21に接続されており、通路17eの他方は、配管L1配設側近辺において通路17cと接続されている。上記の通り、固形分離部は、通路17cと通路17eとが交差する部分に配設されている。
反応容器17において、供給口17bからミスト状の原料溶液15fが供給されると、通路17cを通って、供給口17bから配管L1に向かって、当該原料溶液15fが伝搬する。ここで、加熱器19によりミスト状の原料溶液15fが加熱されることにより、大気圧である反応容器17内において反応が起こり、粉末のフィラーとガス成分とが生成される。
ここで、反応容器17には、原料溶液15fの供給と同時に、供給口17aから酸化剤が供給される。すると、通路17dを通って、供給口17aから通路17cに向かって伝搬する酸化剤が、通路17c内のミスト状の原料溶液15fと混合する。
このように、酸化剤をミスト状の原料溶液15fに対して積極的に混合されることにより、加熱器19の加熱温度が100℃〜200℃程度の低温であっても、短時間に、粉末のフィラーが生成されることを、発明者は見出した。よって、酸化剤をミスト状の原料溶液15fに積極的に混合させることにより、加熱温度の低温化および反応容器17の小型化可能となる。
なお、サイクロン等の固形分離部により、通路17cにおける、粉末のフィラーとガス成分とは分離される。そして、ガス成分は、反応容器17内の通路17eおよび反応容器17外の配管21を通じて、フィラー製造装置外へと出力され、粉末のフィラーは、反応容器17内の通路17cおよび反応容器17外の配管L1を通じて、フィラー製造装置外へと出力される。
なお、フィラー製造装置により生成されるフィラーとしては、熱度伝導性向上を目的とした、酸化アルミニウムまたは酸化ベリリウムなど、光散乱/反射材を目的とした、酸化チタンなど、脱湿材または脱水材を目的とした、酸化カルシウムまたは酸化マグネシウムなどである。
以上のように、本実施の形態に係るフィラー製造装置では、混合液に沈殿物を析出させ、当該沈殿物を分離し、焼成する方法でなく、ミスト状の原料溶液15fを加熱器19を用いて反応容器17内で反応させることにより、フィラーを製造している。当該ミスト法を利用した装置は、大気下で反応実施が可能であり、簡易な方法および簡易な構成で作成でき、反応速度も速い。よって、本実施の形態に係るフィラー製造装置は、簡易な構成および小型化することが可能となり、フィラーを短時間で生成することができる。
また、本実施の形態に係るフィラー製造装置では、反応容器17内において、ミスト状の原料溶液15fと酸化剤とを混合させている。したがって、低温でかつ短時間で、反応容器17内でフィラーを製造することができる。また、フィラー製造装置は、大気圧化で反応させるミスト法を採用している。よって、装置コストも下げることができる。
なお、キャリアガスの流量を調整することにより、原料溶液容器15Fから出力されるミスト状の原料溶液15fの反応容器17への供給流量を調整することができる。そして、ミスト状の原料溶液15fの流量を調整により、反応容器17内において生成されるフィラーの粒子径を任意に大きさに設定(変更)することができる。
<実施の形態7>
樹脂フィルムの成形方法では、上記のように、静電防止、機能付加およびかさ上げ等のためにフィラーを購入させている。ここで、フィラーのコストが高価になると、樹脂フィルムの製造コストも増加する。しかしながら、従来では、樹脂フィルム製造メーカは、樹脂フィルムに混入させるフィラーを外部調達により購入していた。当該外部からフィラーを購入することは、樹脂フィルム製造において製造コストの増大、用いるフィラーの種類の制限の原因となっていた。したがって、樹脂フィルム製造メーカでは、製造コストの削減および多様なフィラーを用いて、新たな樹脂フィルムを製造するという要望などがあった。
本実施の形態では、実施の形態6で説明したフィラー製造装置を、樹脂フィルム製造ラインに設置することにより構成される、樹脂フィルムを製造する樹脂フィルム製造システムに関するものである。つまり、本実施の形態に係る樹脂フィルム製造システムを樹脂フィルム製造ラインに設けることにより、樹脂フィルム製造メーカにおいて、フィラーの製造から樹脂フィルムの製造まで一貫して行うことができる。
図11は、本実施の形態に係る樹脂フィルム製造システムの構成を示す図である。
図11に示す樹脂フィルム製造システムには、フィラー製造装置が含まれている。ここで、図面簡略化のために、図11には、フィラー製造装置の反応容器17の外観構成だけを図示しており、当該反応容器17以外の構成(図10の符号13F,14,15F,16,19,21、L1等)は、図示を省略している。なお、フィラー製造装置の構成および動作は、実施の形態6で説明しているので、ここでの詳細な説明は省略する。
図11に示すシステムでは、原料貯留タンク51、フィラー製造装置(図11では反応容器17のみ図示)、加熱・溶解装置(混合装置であると把握できる)52、Tダイ53、キャスティング(冷却装置であると把握できる)54、縦延伸装置55、横延伸装置56および巻取機57を含んでいる。なお、縦延伸装置55および横延伸装置56は、フィルム整形装置であると把握できる。
以下において、図12に示す工程フロー図を用いて、図11に示す各構成および動作について説明する。
図11において、原料貯留タンク51には、樹脂フィルムの樹脂(母)材が収容されている。また、フィラー製造装置では、粉末の所望の金属酸化物(粉末の所望のフィラーであり、たとえば、酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末等)が生成される(図12のステップS51)。
原料貯留タンク51から、樹脂材が加熱・溶解装置52に供給され、フィラー製造装置において生成・出力された粉末のフィラーが、加熱・溶解装置52内に供給される。そして、加熱・溶解装置52において、樹脂材およびフィラーは加熱され、混合撹拌される(図12のステップS52)。混合攪拌処理により、加熱・溶解装置52内において均一な混合樹脂が作成される。そして、混合攪拌処理後の混合樹脂は、Tダイ53へと搬送される。
Tダイ53では、混合樹脂をシート状に噴出する(図12のステップS53)。その後、キャスティング54において、シート状の混合樹脂は冷却固化される(図12のステップS54)。
冷却固化された混合樹脂は、不均一な厚みを有する樹脂フィルムである。そこで、縦延伸装置55および横延伸装置56において、張力制御により、一定膜厚および一定幅の樹脂フィルムを形成する(図12のステップS55)。
そして、一定膜厚および一定幅を有する樹脂フィルムは、巻取機57においてロール状に巻き取られ、ジャンボロール58となる(図12のステップS56)。
なお、図13に示すように、ジャンボロール58から樹脂フィルムを引出し、スリッター59内へと搬送し、スリッター59において、樹脂フィルムを、所定幅の短冊状にカッティングしても良い。ここで、短冊状にカッティングされた樹脂フィルムは、各ロール60へと巻回される。
ここで、図12のステップS51のフィラー生成処理は、ミスト状の原料溶液15aを用いた大気圧処理であるので、上記で説明した一連の樹脂フィルム製造工程は、全て大気圧下で実施することができる。
以上のように、本実施の形態に係る樹脂フィルム製造システムは、実施の形態6で説明したフィラー製造装置を含んでいる。したがって、樹脂フィルム製造メーカは、フィラー材料メーカからフィラーを購入する必要が無くなり、自前で、樹脂フィルム製造ライン上において、フィラーの生成を行うことができる(つまり、製造コストの低減を図ることができる)。さらに、樹脂フィルム製造メーカは自前でフィラーを生成できるので、製造する樹脂フィルム性能の必要に応じて、生成するフィラーの種類も自由に変更することができる。
また、実施の形態6でも説明したように、本発明に係るフィラー製造装置は、小型化可能であり、フィラー生成も短時間で生成できる。したがって、フィラー製造装置を含む樹脂フィルム製造システムを樹脂フィルム製造工場に導入したとしても、システム設置面積の拡大を抑制することができ、また樹脂フィルム製造工程の製造時間が大幅に増大することも防止できる。
1 混合装置
2 塗布装置
3 乾燥装置
4 プレス
5,59 スリッター
6 捲線装置
7 コイル状電極材
8,10a フィルムロール
9 集電体
12 霧化成膜装置
13 酸化還元剤供給部
13F 酸化剤供給部
14,16,21,L1 配管
15,15F 原料溶液容器
15a、15f 原料溶液
17 反応容器
17a (酸化剤または還元剤が供給される)供給口
17b (原料溶液が供給される)供給口
17c,17d,17e 通路
19 加熱器
20 霧化器
25 タンク
26 経路
27 ノズル部
P1、N1 構成群
b1 バインダー容器
23 膜厚測定器
51 原料貯留タンク
52 加熱・溶解装置
53 Tダイ
54 キャスティング
55 縦延伸装置
56 横延伸装置
57 巻取機
58 ジャンボロール

Claims (7)

  1. 電池の構成要素である粉末の活物質を製造する活物質製造装置であって、
    前記活物質の原料溶液が収容される原料溶液容器と、
    前記原料溶液容器に配設される霧化器と、
    酸化剤または還元剤を供給する酸化還元剤供給部と、
    前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化還元剤供給部から出力される前記酸化剤または前記還元剤とが供給される、反応容器とを、備えており、
    前記反応容器は、
    加熱器と、
    前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応、または、前記ミスト化された前記原料溶液と前記還元剤との反応により生成される、粉末の前記活物質と、気体成分とを分離する固形分離部とを、有している、
    ことを特徴とする活物質製造装置。
  2. 電池を製造する電池製造システムであって、
    バインダー溶液が収容されるバインダー容器と、
    前記電池の構成要素である粉末の活物質を製造する活物質製造装置と、
    前記活物質製造装置から出力される粉末の前記活物質と、前記バインダー容器から出力される前記電池用バインダー溶液とが供給され、粉末の前記活物質と前記電池用バインダー溶液とを混合することにより混合溶液を生成する、混合装置と、
    前記混合溶液を用いて、前記電池の構成要素である集電体上に活物質膜を形成する、電極形成装置と、
    前記電極形成装置から出力される、前記活物質膜が形成された前記集電体と、前記電池の電解質とを電池容器に収容することにより、前記電池を作成する電池作成装置とを、備えており、
    前記活物質製造装置は、
    前記活物質の原料溶液が収容される原料溶液容器と、
    前記原料溶液容器に配設される霧化器と、
    酸化剤または還元剤を供給する酸化還元剤供給部と、
    前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化還元剤供給部から出力される前記酸化剤または前記還元剤とが供給される、反応容器とを、備えており、
    前記反応容器は、
    加熱器と、
    前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応、または、前記ミスト化された前記原料溶液と前記還元剤との反応により生成される、粉末の前記活物質と、気体成分とを分離する固形分離部とを、有している、
    ことを特徴とする電池製造システム。
  3. 前記電極形成装置は、
    前記混合溶液をミスト状にし、当該ミスト状の混合溶液を前記集電体に対して噴霧することにより、前記集電体上に前記活物質膜を形成する、ミスト成膜装置を有する、
    ことを特徴する請求項2に記載の電池製造システム。
  4. ミスト状の前記混合溶液を噴霧する噴霧口は、
    前記集電体の延在方向に沿って、複数配置されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電池製造システム。
  5. 前記電極形成装置は、
    前記集電体上に形成された前記活物質膜の膜厚を測定する、膜厚測定器を、さらに有しており、
    前記電極形成装置は、
    前記膜厚測定器から出力された前記測定の結果と、予め設定されている所定の膜厚値とを用いて、前記集電体上に形成される前記活物質膜の膜厚が、前記所定の膜厚値となるように、前記活物質膜の形成条件を制御する、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の電池製造システム。
  6. 樹脂フィルムに混入される粉末のフィラーを製造するフィラー製造装置であって、
    前記フィラーの原料溶液が収容される原料溶液容器と、
    前記原料溶液容器に配設される霧化器と、
    酸化剤を供給する酸化剤供給部と、
    前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化剤供給部から出力される前記酸化剤とが供給される、反応容器とを、備えており、
    前記反応容器は、
    加熱器と、
    前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応により生成される粉末の前記フィラーと、気体成分とを、分離する固形分離部とを、有している、
    ことを特徴とするフィラー製造装置。
  7. 樹脂フィルムを製造する樹脂フィルム製造システムであって、
    樹脂材が収容される原料貯留タンクと、
    粉末のフィラーを製造するフィラー製造装置と、
    前記フィラー製造装置から出力される粉末の前記フィラーと、前記原料貯留タンクから出力される前記樹脂材とが供給され、加熱を行いながら、粉末の前記フィラーと前記樹脂材とを混合する、混合装置と、
    前記混合装置から出力される混合樹脂を冷却し、樹脂フィルムを形成する冷却装置と、
    前記冷却装置から出力される樹脂フィルムの膜厚および幅を調整するフィルム整形装置とを、備えており、
    前記フィラー製造装置は、
    前記フィラーの原料溶液が収容される原料溶液容器と、
    前記原料溶液容器に配設される霧化器と、
    酸化剤を供給する酸化剤供給部と、
    前記原料溶液容器から出力される、前記霧化器によりミスト化された前記原料溶液と、前記酸化剤供給部から出力される前記酸化剤とが供給される、反応容器とを、備えており、
    前記反応容器は、
    加熱器と、
    前記ミスト化された前記原料溶液と前記酸化剤との反応により生成される粉末の前記フィラーと、気体成分とを、分離する固形分離部とを、有している、
    ことを特徴とする樹脂フィルム製造システム。
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