JP3601729B2 - 熱可塑性樹脂フィルムの製造装置及び製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂フィルムの製造装置及び製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィラーを含む熱可塑性樹脂フィルムの再利用に関する。更に詳しくは、熱可塑性樹脂フィルムの耳、屑などの効率的な再利用に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂フィルムはその成膜過程で製品にならない耳部が発生する。また、広幅の製品から、加工に適した幅の製品を得るためにスリットなどを経ると、この段階でも耳部及び広幅の製品の巻芯に残る部分が出てくる。これ以外にもスリットで発生する「しわ」、「端面不揃い」、「ゲージバンド」等の巻きの外観不良や、製膜工程で発生する熱可塑性樹脂フィルム表面の「傷」、「汚れ」、「穴開き」などの欠陥や、品種切り替え途中などのもので製品にならない部分が発生するが、これらは以下のような方法で再利用されることがある。
【0003】
すなわち、比較的厚いフィルムの場合は細かく粉砕して、また、比較的薄い品種の場合は、粉砕後に圧縮したり、押出機などで溶融後ストランドを得て、固形化し(以下これらを高次処理物と呼ぶ)、再度同じ品種の熱可塑性樹脂フィルムを製造するときに新しい熱可塑性樹脂(以下バージン原料またはバージンチップと呼ぶ)と共に投入して、押出機で溶融し、所定の熱可塑性樹脂フィルムを得ている。
【0004】
この再利用を有利にするために、例えば実公昭56−53861号公報には、これらの高次処理物を再利用するときに発生する異物を抑える装置が提案されている。該公報には明示されていないが、これらの再利用される高次処理物は、再利用可能な品種が、添加してあるフィラーの種類、粒子径、量などによって制約を受けることが多いし、品質上も高次処理物の使用量に対して制限があり、必ずしも高次処理物の発生量と、混合再利用量のバランスが取れないことが多い。また別の使用方法として、これらの高次処理物を適当な薬液処理で重合途中または重合前の低分子量物まで戻して、フィルム以外の用途に再利用する方法もある。いずれの方法で再利用するにしても、既に添加されたフィラーの影響が色濃く残るので、利用できる範囲が限られている。更にまた、これらの高次処理物はバージン原料に比べて熱履歴が異なるために、バージンチップとは区別して使用されることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、熱可塑性樹脂フィルム製造過程で発生する耳部、屑の再利用に関して、再利用を有利にする装置およびその方法を提供することにある。特にバージン原料の使用割合を減らすことによって、製造コストを低減できる熱可塑性樹脂フィルムの製造装置及びその製造方法を提供するものである。
【0006】
さらに、熱履歴の異なる高次処理物を使用しても、安定した熱可塑性樹脂フィルムの品質が得られる熱可塑性樹脂フィルムの製造装置及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題は、以下の製造装置および製造方法によって達成される。すなわち、熱可塑性樹脂フィルムの成膜に供される、平均粒子径が0.1μm以上の無機または有機のフィラーを含む溶融熱可塑性樹脂フィルムを、濾過精度が前記平均粒子径の5倍以下のフィルターを用いて濾過する、つまり、高度処理する熱可塑性樹脂フィルムの製造装置において、該フィルターが下記(1)〜(4)の全てを満たすフィルターであることを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造装置およびその製造方法である。
(1)フィルターの空気流動抵抗rが35mmH 2 O以上であること、
(2)フィルターが、積層された金属繊維によるメディアと、該積層された金属繊維によるメディアの下流側および/または上流側にさらに金属粉末によるメディアが積層された積層構成であること、
(3)積層された金属繊維によるメディアにおいて、溶融樹脂の流れ方向にn番目の金属繊維によるメディアが、金属繊維の材料径d n が30μm以下、目付け量w n が100〜10000g/m 2 で、その積(w n ・d n )が16000以下で、(w n+1 ・d n+1 )/(w n ・d n )が2.5以下で、空隙率が35〜90%であること、および、
(4)金属粉末によるメディアが、目付け量w p が20000g/m 2 以下で、空隙率が25〜65%であること。
【0009】
してこの金属繊維及び/または金属粉末はステンレス金属より構成されていることが好ましい。
【0010】
この高度処理装置は、フィルターに入る溶融熱可塑性樹脂の粘度を調整し、フィルターを通過した熱可塑性樹脂の重合度を調整する。また、前記フィラーを含む熱可塑性樹脂を清澄濾過した後に、装置内の別のフィルターで清澄濾過した熱可塑性樹脂を反対方向から流してフィルターに堆積したフィラーを自動的に排出し、常にフィルターの機能を回復できるようにすることが好ましい。
【0011】
さらに、高度処理装置に続く口金より溶融熱可塑性樹脂を吐出し、冷却してストランド状にし、細かく切断して、一旦チップにし、該チップをフィルム成膜に供することもできる。このチップは、熱可塑性樹脂フィルム成膜装置の押出機に、フィラーを含む熱可塑性樹脂、別のフィラーを含まない熱可塑性樹脂、フィラーの一種以上と共に投入され再び熱可塑性樹脂フィルムとすることができる。
【0012】
また、上記濾過された熱可塑性樹脂を、高度処理装置に続く熱可塑性樹脂フィルム成膜装置の押出機に、前記フィラーを含む熱可塑性樹脂、フィラーを含まない熱可塑性樹脂、フィラーの一種以上と共に投入し、再び熱可塑性樹脂フィルムとすることもできる。
【0013】
なお、熱可塑性樹脂フィルムの代表的な例は、二軸延伸後熱固定してなるポリエステルフィルムである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造装置の一実施態様を示している。1は本発明に係る熱可塑性樹脂フィルムの製造装置全体を示しており、2は熱可塑性樹脂フィルムの成膜装置である。該成膜装置2に供される原料5、6、7、8を押出機9へ投入して溶融後シート化装置10へ送り、更に縦延伸機11、横延伸機12、熱固定13を経て、耳部トリム14で不要な耳部を除去して巻取機15で巻き取る。更にスリッタ16で所定の幅、長さに切断し、ロール状に巻き取り、熱可塑性樹脂フィルム製品17となる。これら一連の製品化のフローと、これら各工程で発生する製品とならない部分のシートまたはフィルム18〜25の粉砕31または造粒33工程のフローを含む熱可塑性樹脂フィルムの成膜のフロー図である。造粒後の段階から、または粉砕前の段階34から、あるいは粉砕後の段階32から、適宜、再利用すべき熱可塑性樹脂35が高次処理物供給装置51に送られる。
【0015】
また、3は本発明における、これら粉砕または造粒した高次処理物を高度処理する高度処理装置のフローを示しており、高次処理物供給装置51から溶融装置(溶融押出機)52、粘度調整装置53、フィルター54、重合度調整装置55を経る高度処理のフローとして示されている。この高度処理装置3に、チップ化する装置63を介して、あるいは、直接熱可塑性樹脂フィルム成膜用の溶融押出機9が続いている。また、4は本発明に係る濾過装置部を示しており、フィルターに堆積したフィラーを除去して、フィルターの能力を回復できるようにした装置として示してある(後に詳述する)。
【0016】
図1における熱可塑性樹脂フィルムの成膜装置においては、スリットを有する広幅の口金より吐出して未延伸シートを得たあとに、二軸延伸してフィルムとする装置を例示しているが、本発明の適用可能な熱可塑性樹脂フィルムの成膜装置としては、延伸および/または熱処理工程が多段になっている装置、各工程間にコロナ処理や塗布工程、貼り合わせなどの物理的および/または化学的処理工程を含む成膜装置などにも適用出来る。また、これらを含む共押出複合成膜装置や、単に広幅の口金より吐出しただけの未延伸フィルムでもよく、また円形のスリットを有する口金より吐出して空気圧によって延伸するチューブラー法の装置などでもよく、また未延伸シートを同時二軸延伸する装置などでもよい。更に、平面的なフィルム成膜装置以外に、ブロー成形するボトル等の成形装置に適用してもよい。
【0017】
また、図1における製品とならない部分の処理には、粉砕機を使用し、更に適宜造粒機を使用して高次処理するが、高次処理物のかさ密度を0.1t/m以上、より好ましくは0.3t/m以上にすると、保管、運搬、再処理などの取扱いが容易になるので好ましい。更に粉砕機を使用せず直接高度処理装置3の溶融装置52に投入することもできる。
【0018】
また、高度処理装置3では、高次処理物供給装置51を用いて、溶融装置52に供給する。溶融装置52としては、一般にはスクリューを用いる一軸の押出機または二軸の押出機などを用いる。高次処理物供給装置51には、ホッパから自重で落下供給される装置、計量装置を有するフィーダーで押出機の吐出量をフィードバックしながら計量供給する装置などを使用する。また、熱可塑性樹脂が溶融押出時に加水分解などを起こす熱可塑性樹脂では、溶融する前に乾燥操作を行うが、溶融中に真空操作などで瞬時に脱気する能力のある押出機などを使用する場合は、この限りではない。溶融押出機としては、例えば、(株)神戸製鋼所製のKTXや(株)日本製鋼所製のTEX等の二軸押出機,EREMA製のRM−TEの回収システム等が知られているが、この限りではない。
【0019】
溶融熱可塑性樹脂の粘度調整装置53は、熱可塑性樹脂の溶融粘度が温度によって変化する特性を利用する。すなわち、フィルター54でフィラーの粒子径の大きな部分を効率良く除去するために、フィルターを通過する溶融熱可塑性樹脂の流動抵抗を小さくする。本発明においては、溶融熱可塑性樹脂の粘度は出来る限り低く、例えば1000ポイズ以下、好ましくは500ポイズ以下であり、更に好ましくは300ポイズ以下にする。このような粘度の調整は熱可塑性樹脂の溶融開始温度より高い温度にすると容易に得られる。更に、投入された粉砕物などの形状、かさ密度の違いなどで溶融された溶融熱可塑性樹脂の粘度が変化するとフィルター内で流れの分布が起こって好ましくないので、ミキシングして溶融熱可塑性樹脂の流れの入れ換えを繰り返し、粘度むら、温度むらを解消しながら、外部加熱手段によって粘度を調整する。流れの入れ替えには、例えばノリタケ(株)製のハイミキサーなどが好ましいがこの限りではない。また、加熱手段としては、前記ユニットの外側にジャケットを巻き付けて熱媒を循環させる方式が熱効率、温度むらの点から好ましいが、この限りではなく、単にアルミ鋳込みヒーターやその他の手段で加熱してもよい。また、溶融粘度の検出はフィルターに入る直前に温度計を設置し、予め求められた温度−粘度の関係によって算出する方式、溶融熱可塑性樹脂に一定の距離を通過させ、その前後の圧力差より検出する方式等がある。これらの粘度のデータは、粘度調整装置53へフィードバックして制御に供する。
【0020】
フィルター54は、本発明のフィラーの平均粒子径の5倍以下の濾過精度を有するが、本発明のフィルターの構成及び特性は以下の通りである。すなわち、本発明のフィルターは、例えば図2に示すように、金属繊維および/または金属粉末を焼結したメディアより構成される。図2の顕微鏡写真においては、白い部分が金属繊維または金属粉末の断面を表しており、左側の写真が、上流側から101、102、103の部分を有するフィルターの縦断面を示しており、右側の写真が、それぞれの部分101、102、103の平面方向(フィルター面と平行方向)における断面図(平断面図)を示している。特に金属繊維層は多層積層された方が濾過精度、濾過能力の点で好ましい。さらに、濾過時に発生する圧力を受ける層を兼ねて強度的に強い金属粉末焼結層を用いると好ましい。更にメディアを保護するために下流側及び/または上流側に目開きの大きい金網で覆うと好ましいがこの限りでない。更に詳細にこれらメディアの好ましい構成を説明する。
【0021】
金属繊維により構成されるメディア各層は、メディアの材料径と目付け量の積(w n ・d n が16000以下である。すなわち強度の必要なメディアで太径の材料を用いる場合には、目付け量を少なくし、濾過精度をコントロールするメディアには細径の材料を用いて目付け量を多くすることが重要である。しかし、16000以上では濾過層の厚み方向密度が上がり、内部での濾過の効率が下がるので好ましくない。また隣同士のメディアを積層する条件は、(w n+1 ・d n+1 )/(w n ・d n が2.5以下をキープすると、無駄のない連続した濾過が出来て、効果的である。2.5以上では濾過の上流側に配したメディアの働きが減殺されるので好ましくない。好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下である。積層数は2層以上であれば特に限定しないが、好ましくは3層以上、更に好ましくは4層以上である。また、数十層積層してあたかも(w n ・d n が連続する様な構成にして積層すると、大きな濾過能力が得られるので好ましい。
【0022】
これらのメディアはその空隙率が35〜90%であることが好ましい。好ましくは50〜80%であり、更に好ましくは65〜75%である。35%未満では有効な濾過が出来難くなるので好ましくない。また90%を越えるとメディアが濾過圧に耐えきれなくなるので好ましくない。さらに積層する隣同士のメディアの空隙率の差は15%以下、更には10%以下であることが好ましいが、この限りではない。また、各メディアの目付け量は100〜10000g/mが好ましい。100g/m未満では濾過が十分出来ないし、10000g/mを越えると濾過詰まりが速くなるので好ましくない。ここで目付け量とはメディアを構成している材料の単位濾過面積当たりの重量である。また、材料径は30μm以下が好ましい。30μmを越えると本発明で目的とする濾過精度を得られにくいので好ましくない。ここで金属繊維の材料径とは通常はその平均径であり、金属繊維状で長径と短径を有する異径材料を用いる場合はその短径をもって材料径と言う。
【0023】
本発明における更に好ましい形態として、こうして構成した金属繊維を積層したメディアに、熱可塑性樹脂が通過する下流側及び/または上流側に金属粉末を焼結したメディアを積層すると、本発明の効果がより顕著になる。すなわち、金属粉末をその目付け量が20000g/m以下でその空隙率が25〜65%になる様に焼結し、積層する。金属粉末はアトマイズ法などによって得られる2〜200μmの球状の粉末より焼結することが好ましいがこの限りではない。また金属粉末の目付け量が20000g/mを越えると、本来の濾過精度及び能力を決める金属繊維層に比べて不用意に大きな容積を取るので好ましくない。好ましくは10000g/m以下でさらにこのましくは5000g/m以下である。また、空隙率を25%以下にすると積層厚みを本メディア層の効果が出なくなるほど薄くしないと圧力損失が大きくなる。また65%以上では金属粉末同士の結合力が弱くなって、使用中に金属粉末が脱落してきたりして好ましくない。好ましくは30〜60%、更に好ましくは35〜55%である。
【0024】
本発明におけるメディアの積層は、単体のメディアをそれぞれ焼結後に積層しても、又、単体のメディアを構成する金属繊維及び/又は金属粉末を仮に不織布層として構成した後に一体焼結してもよい。ここで焼結とは、その物質の融点よりも低い温度で粒子を結合させたものであって、その特徴は例えば「金属便覧(社団法人日本金属学会編、丸善発行)」に詳述されている通りである。
【0025】
本発明における金属粉末焼結層は、金属繊維層の下流側に積層すると受圧や分散の機能が増すので好ましいが、金属繊維層の上流側に積層して、熱可塑性樹脂中のフィラーを予め大雑把に捕捉した後に、濾過精度の細かい金属繊維層に導くことも可能である。
【0026】
また、濾過精度は金属繊維及び/又は金属粉末同士の間隙及び熱可塑性樹脂が通過する長さで決まるが、高次処理物中に存在するフィラーを除去するために重要である。濾過精度はフィラーの平均粒子径の5倍以下とされる。また、5倍を越えると、本発明の効果が小さくなるので好ましくない。本発明では5μm以下、好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.5μ以下の濾過精度のフィルターをフィラーの平均粒子径との関係で適宜選択するとよい。また熱可塑性樹脂が2種以上のフィラーを含み、その平均粒子径が異なる場合は、大きい方の粒子径をもって要求する濾過精度を決めるものとする。
【0027】
ここで濾過精度とは、JIS−Z8901−1974に規定された11種を用い、その95%がカットされる粒子径(μm)をいう。
【0028】
更にまた、本発明のフィルターは、空気による流動抵抗値rが35mmHO以上であることが好ましい。35mmHO未満の流動抵抗を示すメディアでは前記高次処理物中のフィラーの捕集効率が悪くなる。好ましくは、50mmHO以上、更に好ましくは60mmHO以上である。
【0029】
本発明で用いるフィルターメディアの金属としては、ステンレス、ブロンズ、銅などを用いることができるが、熱可塑性樹脂との活性の問題、再生再使用の観点からステンレス製とするのが好ましい。ステンレスの中でもSUS304、SUS316、SUS316L、SUS410、SUS430等が好適であるがこれに限定しない。
【0030】
フィルターとしては、たとえば図3に示すように、上流側から、メディア121、121′、その下流側のメディア122、122′、その下流側のメディア123、123′を円盤状に成形し、この円盤状のフィルターを2枚合わせて、2枚のフィルターの内側に濾過圧に耐え且つ溶融熱可塑性樹脂が流れ得る空間を確保するための支持体として細い金網124を、平織り、綾織り、畳織りなどの織り方で編織したものおよび/または平板に無数の穴を開けた多孔板(図示略)を用い、外周を溶接し(溶接部125)、内周部に、中央部に排出孔127を有するシールリング126を溶接して(溶接部125′)溶融熱可塑性樹脂をフィルターの径方向中央部に集めるようにできる。そして、図4に示すように、上記円盤状のフィルター131を重ねて組立て、フィルター装置に構成できる。図4においては、円盤状のフィルター131が、複数、フィルターツリー134を支持体として積層、組み立てられ、フィルターケーシング132、133内に収められている。溶融熱可塑性樹脂は、熱可塑性樹脂導入孔135から導入され、各フィルター131で濾過された後、熱可塑性樹脂排出孔136から排出される。
【0031】
高次処理物を溶融した熱可塑性樹脂では、少なくともバージン原料に比べて熱履歴を多く受けているので、熱的には劣化していると考えてよい。更に粘度調整装置で高温に曝されているためにその劣化の度合いは大きくなっていると考えられる。このために、本発明では、重合度調整装置55を設けてバージンチップに近い特性となるように調整する。重合度を見るために、本発明では重合機の温度と撹拌機のトルクを検出して実施するが、重合度の判定には流路61を通過する溶融熱可塑性樹脂の圧力損を検出してその流速より粘度を求め重合度を算出してもよい。重合機としては反応型押出機を用いると短時間に重合度が上がるので好ましく、例えばWerner&Pfleidere社製の反応型二軸押出機や住友重機械工業(株)製の二軸反応装置BIVOLAKなどを用いることができるが、これに限定しない。
【0032】
フィルター54を通過した後では熱可塑性樹脂中のフィラーの大部分はフィルターの上流側に堆積し、高次処理物の通過と共に濾過能力が落ちてくるので、本発明の高度処理装置3には濾過能力回復のための逆洗装置を併設した濾過装置4とされる。すなわちコック57、58を用いて溶融熱可塑性樹脂の流れをフィルター54またはフィルター56から洗浄したいフィルターに切り替えることが出来る。ここでコック59は堆積したフィラーを系外60に排出するものであり、フィルター56がフィラーで堆積し、濾過能力が落ちてきたら、コック57からフィルター54で清澄濾過した後に、コック58からフィルター56へ流れを変えてコック59より堆積したフィラーを系外60へ排出する。ここで排出の時間は堆積したフィラーの量によって決まるが、新しいフィルターが再びフィラーの堆積によって次に切り替わらなければならなくなるまでの時間内に排出することが好ましい。堆積したフィラーの排出が完了するまでの時間と、フィラーが堆積して濾過能力の回復が必要になるまでの時間差は少ない方が、逆洗するフィルター内で劣化した熱可塑性樹脂を作らないために重要である。このためにコック58は逆洗側に流れる流量と重合度調整装置に流れる流量を調節してバランスを設定する。通常はこの量のバランスは1:10ないし100で、好ましくは1000であるが、これに限定しない。
【0033】
また、このコック57、58、59の切替は、例えばフィルター54、56の入口に設けた圧力計によって濾過中の圧力を検出して、設定圧力になったら自動的にコック及びフィルターが切り替わる様にすることが好ましい。これらの微妙な制御は、マイコンを利用すると比較的簡単に出来る。なお、図1において、コック57と59はそれぞれ別個のものとして示したが、設計に当たってはコック57と59は一体物とすることが出来る。
【0034】
本発明に使用する熱可塑性樹脂としては、機械的特性、熱的特性、電気的特性などにおいて機能性の高い熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、アラミドなどが好適である。特に熱可塑性樹脂をシート状に溶融押出して、さらに縦および横方向に二軸延伸し、熱処理した寸法安定性、機械・熱安定性に優れた磁気材料用、コンデンサ用、電気絶縁用、熱転写リボン用、孔版印刷用途などに利用される熱可塑性樹脂フィルムに好適である。特に図1において、フィラーを含む熱可塑性樹脂6、フィラーを実質的に含まない熱可塑性樹脂7は重合工程(図示せず)より直接供されるものでも、熱可塑性樹脂フィルム成膜装置2で処理された高次処理物でもよい。また、熱可塑性樹脂フィルムの押出機9への投入は、一旦これら熱可塑性樹脂をホッパで受けて混合したものでも、直接押出機9へ投入されるものでもよい。押出機への投入前には乾燥して水分を除去するが、前記したように、その処理を必要としない押出機にあっては乾燥処理をしなくてもよい。
【0035】
また、ここで用いる無機のフィラーとしては、二酸化珪素、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク、カオリンなどの無機系粒子が一般的である。また、これらの不活性粒子の凝集体を使用してもよい。さらに、有機のフィラーとして、スチレン、シリコーン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミドイミドなどの高耐熱性高分子の粒子の使用を単独でまたは前記無機フィラーと併用して用いてもよい。また、本発明で用いるフィラーの平均粒子径は0.1μm以上のものが好適である。0.1μm未満であると、本発明の高度処理装置を通して、目的とする高次処理物からフィラーを除去する有効なフィルターを構成しにくいので実用的でない。
【0036】
フィラーの用い方は、重合工程及び/叉は熱可塑性樹脂フィルムの成膜装置の押出機9に投入する前の工程で熱可塑性樹脂に添加する方法、図1のフローの様にフィラー8として直接押出機および/または熱可塑性樹脂をホッパで受け、本発明によるチップ5、前記フィラーを含む熱可塑性樹脂6、フィラーを含まない熱可塑性樹脂7の一種以上と共に混合して用いることが出来る。又別の方法として、本発明のフィルターで清澄濾過した後に重合度調整装置に入る前または重合度調整装置内で前記フィラーを添加してフィラーを含む熱可塑性樹脂を製造することもできる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、測定方法は次の方法によった。
(1)フィラーの平均粒子径
透過型電子顕微鏡写真により粒子の面積を求め、おなじ面積を有する円の直径として全観測粒子よりその平均値を求める。
【0038】
(2)濾過精度
試験粉体JIS−Z8901−1974の11種を蒸留水中に分散させてHIACで粒度分布を測定し、フィルターを通過させた後の粒度分布と比較してその95%カット値をもって濾過精度とする。
【0039】
(3)空隙率
メディアの容積と使用した材料の量及び比重より空間部分の容積を求め百分率で表す。
【0040】
(4)目付け量
メディアの単位濾過面積当たりに使用した材料の重量で表す(単位:g/m)。
【0041】
(5)材料径
顕微鏡写真により粒子の材料径を測定し、その平均径を求める。長径と短径を有する異径の場合は短径をもって測定し、その平均径とする。
【0042】
(6)フィルターメディアの断面
フィルターメディアをエポキシ樹脂で固めた後にメディアの縦断面または平断面に沿って切断し、切断面を研磨した後に金属顕微鏡写真を撮り金属繊維軸の配置方向、材料径、空隙状態を観察する。
【0043】
(7)流動抵抗
空気を流す孔を有する半球状の上下一対のカップで有効直径40mmのフィルターの外周をシールして0.5l/min.・cmの空気を流したときの上下のカップ内の空気圧の差をマノメータより読み取る。
【0044】
(8)表面粗さ
JIS−B0601に従って中心線平均粗さRaを長さ4mm、カットオフ0.8mmで10点測定しその平均をとる。
【0045】
(9)破断強度
JIS−C2318によりフィルムの長手方向について20回測定しその平均と標準偏差を求める。
【0046】
(10)固有粘度
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定する。
【0047】
(11)溶融粘度
加熱溶融した熱可塑性樹脂を高化式フローテスターにより粘度を測定し、温度−粘度曲線の検量線を作成する。熱可塑性樹脂の溶融時の粘度は温度を検出して、検量線より算出する。
【0048】
(12)粗大突起
平滑なガラス円筒面に熱可塑性樹脂フィルムを貼り付けて、ナトリウムランプの光線を当てたときに出来るニュートン環を顕微鏡観察して3重環以上の個数を100cmの面積について数える。
【0049】
[実施例]
フィルターとして、材質がSUS316Lで各種線径のステンレス金属繊維とSUS430の金属粉末を用い、表1のメディアを積層して構成し焼結した。表中上段側を上流側とした。このときの空気による流動抵抗を同表に示し、金属繊維によるメディア層の縦断面と平断面の代表的な実施例を図2に示した。
【0050】
熱可塑性樹脂としてフィラーの濃度が1重量%になるように添加調整したポリエチレンテレフテレートのマスター原料を重合した。また重合工程での内部析出粒子以外に実質的にフィラーを含まないポリエチレンテレフタレートを重合して、前記フィラーを含むマスター原料と適宜配合して下記組成でそれぞれ二軸延伸後熱固定してフィルムを得た。固有粘度は使用した原料の算術平均を用いた。
【0051】
ポリエステルフィルムA
一次粒子径が0.02μmで平均粒子径が2.6μmの凝集シリカを0.2重量%と、平均粒子径が0.4μmの珪酸アルミニウムを0.15重量%添加した固有粘度が0.62のポリエチレンテレフタレートを配合し、常法により乾燥し、押出機に投入して280℃で溶融押出し、この後広幅の口金よりシート状に吐出して回転冷却体で急冷し、縦延伸機で110℃で4.5倍に延伸し、さらに横延伸機で105℃で3.8倍に延伸して、225℃で熱固定して、150℃で冷却した。熱固定から冷却にかけて横方向に3%緩和させ、4.5μmの厚みのフィルムコンデンサ用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。その特性を表2に示す。この成膜工程で発生した耳部および製品とならなかった部分を粉砕後、圧縮して造粒し、かさ密度が0.4t/mの高次処理物を得た。
【0052】
ポリエステルフィルムB
平均粒子径が0.8μmのシリカを0.05重量%と、平均粒子径が0.2μmの珪酸アルミニウムを0.25重量%を添加した固有粘度が0.63のポリエチレンテレフタレートを配合し、常法により乾燥し、押出機に投入して280℃で溶融押出し、この後広幅の口金よりシート状に吐出して回転冷却体で急冷し、縦延伸機で115℃で5.5倍に延伸し、さらに横延伸機で115℃で4.2倍に延伸して、200℃で熱固定して、150℃で冷却した。熱固定から冷却にかけて横方向に3.6%緩和させ、厚さ14μmの磁気テープベース用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得、その特性を表2に示した。この成膜工程で発生した耳部および製品とならなかった部分を粉砕後、圧縮して造粒し、かさ密度が0.8t/mの高次処理物を得た。
【0053】
実施例1
ポリエステルフィルムAの成膜工程で得られた高次処理物を表1のフィルターを有する高度処理装置で、フィルターに入る前の粘度を80〜150ポイズとして調整し、フィルターを通過後に二軸の反応押出機を用い、連続的に285℃で1Torr以下の高真空下で撹拌し口金より吐出してストランドを得、チップ化装置でチップにした。得られたチップの品質を表2に示す(高度処理物特性)。本発明の高度処理装置では、フィルターの目詰まりで濾過圧が250kg/cmなった時点で自動的に切り替え逆洗を繰り返したが、逆洗側の流量を1/30として概ね3時間毎の切り替えで清澄濾過を繰り返すことが出来た。更に本発明で得られたチップをポリエステルフィルムAの成膜のフィラーを含まない熱可塑性樹脂7に代えて配合し、成膜装置の押出機に投入してコンデンサベース用二軸延伸フィルムを得、その特性を表2に示した。
【0054】
実施例2
ポリエステルフィルムBの成膜工程で得られた高次処理物を表1のフィルターを有する高度処理装置で、フィルターに入る粘度を80〜150ポイズとして調整し、フィルターを通過後に二軸の反応押出機を用い、連続的に285℃で1Torr以下の高真空下で撹拌し口金より吐出してストランドを得、チップ化装置でチップにした。得られたチップの品質を表2に示す。本発明の高度処理装置はフィルターの目詰まりを濾過圧の急上昇のタイミングとして、マイコンで計算しながら切り替えて逆洗を繰り返したが、逆洗側の流量を1/20として概ね4時間毎に切り替えを繰り返して高度処理することが出来た。更に本発明で得られたチップをポリエステルフィルムBの成膜のフィラーを含まない熱可塑性樹脂7に代えて配合し、成膜装置の押出機に投入して磁気テープベース用二軸延伸ポリエステルフィルムを得、その特性を表2に示した。
【0055】
実施例3
実施例1の高度処理物を、ポリエステルフィルムBの成膜のフィラーを含まない熱可塑性樹脂7に代えて配合し、磁気テープベース用二軸延伸ポリエステルフィルムを得、その特性を表2に示した。
【0056】
比較例1
ポリエステルフィルムAの成膜で得た高次処理物を、再度ポリエステルフィルムAの成膜に全体の40%の割合で配合して、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。フィラーの調整は高次処理物中のフィラーを含んで調整した。
【0057】
比較例2
ポリエステルフィルムBの成膜で得た高次処理物を、再度ポリエステルフィルムBの成膜に全体の45%の割合で配合して、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。フィラーの調整は高次処理物中のフィラーを含んで調整した。
【0058】
比較例3
ポリエステルフィルムBの成膜で得た高次処理物を、表1のフィルターを用いて高度処理したチップを得て、再度ポリエステルフィルムBの成膜に配合して、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
【0059】
【表1】
Figure 0003601729
【0060】
【表2】
Figure 0003601729
【発明の効果】
本発明によると、成膜過程で発生する耳部、製品にならなかった部分がバージン原料並みに何等制約を受けること無く利用可能となり、原料コスト低減、さらに産業廃棄物削減に共に効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る熱可塑性樹脂フィルム製造装置のフロー図である。
【図2】実施例で用いたフィルターの縦断面及び平断面を表す顕微鏡写真である。
【図3】実施例で用いたフィルターの断面図である。
【図4】実施例で用いたフィルター装置の断面図である。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂フィルム製造装置
2 熱可塑性樹脂フィルム成膜装置
3 高度処理装置
4 濾過装置
5 高度処理、チップ化された熱可塑性樹脂原料
6 フィラーを含む熱可塑性樹脂原料
7 フィラーを含まない熱可塑性樹脂原料
8 別のフィラー
9 溶融押出機
10 シート化装置
11 縦延伸機
12 横延伸機
13 熱固定手段
14 耳部トリム手段
15 巻取機
16 スリッタ
17 熱可塑性樹脂フィルム製品
31 粉砕手段
33 造粒手段
51 高次処理物供給装置
52 溶融押出機
53 粘度調整装置
54、56 フィルター
55 重合度調整装置
57、58、59 コック
63 チップ化装置
101、102、103 フィルターのメディア
121、121′ 上流側のメディア
122、122′ その下流側のメディア
123、123′ その下流側のメディア
124 SUS金網
125、125′ 溶接部
126 シールリング
127 排出孔
131 フィルター
132、133 フィルターケース
134 フィルターツリー
135 熱可塑性樹脂導入孔
136 熱可塑性樹脂排出孔

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂フィルムの成膜に供される、平均粒子径が0.1μm以上の無機または有機のフィラーを一種以上含む溶融熱可塑性樹脂を、濾過精度が前記平均粒子径の5倍以下のフィルターを用いて濾過する熱可塑性樹脂フィルムの製造装置において、該フィルターが下記(1)〜(4)の全てを満たすフィルターであることを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造装置。
    (1)フィルターの空気流動抵抗rが35mmH 2 O以上であること、
    (2)フィルターが、積層された金属繊維によるメディアと、該積層された金属繊維によるメディアの下流側および/または上流側にさらに金属粉末によるメディアが積層された積層構成であること、
    (3)積層された金属繊維によるメディアにおいて、溶融樹脂の流れ方向にn番目の金属繊維によるメディアが、金属繊維の材料径d n が30μm以下、目付け量w n が100〜10000g/m 2 で、その積(w n ・d n )が16000以下で、(w n+1 ・d n+1 )/(w n ・d n )が2.5以下で、空隙率が35〜90%であること、および、
    (4)金属粉末によるメディアが、目付け量w p が20000g/m 2 以下で、空隙率が25〜65%であること。
  2. 前記金属繊維及び/または金属粉末がステンレス金属より構成されている、請求項1の熱可塑性樹脂フィルムの製造装置。
  3. 熱可塑性樹脂フィルムの成膜に供される、平均粒子径が0.1μm以上の無機または有機のフィラーを一種以上含む溶融熱可塑性樹脂を、濾過精度が前記平均粒子径の5倍以下のフィルターを用いて濾過する熱可塑性樹脂フィルムの製造装置において、該フィルターが下記(1)〜(4)の全てを満たすフィルターであることを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
    (1)フィルターの空気流動抵抗rが35mmH 2 O以上であること、
    (2)フィルターが、積層された金属繊維によるメディアと、該積層された金属繊維によるメディアの下流側および/または上流側にさらに金属粉末によるメディアが積層された積層構成であること、
    (3)積層された金属繊維によるメディアにおいて、溶融樹脂の流れ方向にn番目の金属繊維によるメディアが、金属繊維の材料径d n が30μm以下、目付け量w n が100〜10000g/m 2 で、その積(w n ・d n )が16000以下で、(w n+1 ・d n+1 )/(w n ・d n )が2.5以下で、空隙率が35〜90%であること、および、
    (4)金属粉末によるメディアが、目付け量w p が20000g/m 2 以下で、空隙率が25〜65%であること。
  4. 前記フィルターを通過する溶融熱可塑性樹脂の粘度を調整する、請求項3の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  5. 前記フィルターを通過した溶融熱可塑性樹脂の重合度を調整する、請求項3または4の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  6. 前記フィラーを含む溶融熱可塑性樹脂を清澄濾過した後に、濾過装置内の別のフィルターで清澄濾過した溶融熱可塑性樹脂を反対方向から流してフィルターに堆積したフィラーを排出する、請求項3ないし5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  7. 堆積したフィラーを自動的に排出する、請求項6の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  8. 濾過装置に続く口金より溶融熱可塑性樹脂を吐出し、冷却してストランド状にし、それを細かく切断して、一旦チップを製造し、該チップを熱可塑性樹脂フィルムの成膜に供する、請求項3ないし7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  9. 前記チップが、前記フィラーを含む熱可塑性樹脂、フィラーを含まない熱可塑性樹脂、別のフィラーの一種以上と共に熱可塑性樹脂フィルム成膜装置の押出機に投入される、請求項8の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  10. 濾過された熱可塑性樹脂が、濾過装置に続く熱可塑性樹脂フィルム成膜装置の押出機に、前記フィラーを含む熱可塑性樹脂、フィラーを含まない熱可塑性樹脂、別のフィラーの一種以上と共に投入される、請求項3ないし9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  11. 成膜される熱可塑性樹脂フィルムが二軸延伸後熱固定してなるポリエステルフィルムである、請求項3ないし10のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
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