JP3601728B2 - 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂フイルムの製造方法に関する。更に詳しくは、フィラーを添加した熱可塑性樹脂より磁気テープ用ベースフイルムに使用される粗大突起の少ない熱可塑性樹脂フイルムやコンデンサ用誘電体に使用される電気特性の改良された熱可塑性樹脂フイルムを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂フイルムの中でもとりわけ機械的特性、熱的特性、電気的特性などにおいて機能性の高いポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、アラミドなどをベースにしたフイルムは、磁気材料用、コンデンサ用、電気絶縁用、熱転写リボン用、孔版印刷用途などに好まれて使われている。
【0003】
これらの熱可塑性樹脂フイルムは、一般には広幅で製造されロール状に巻き取られて、コーティング、印刷、蒸着、スパッタなどの方法により加工される。これらの熱可塑性樹脂フイルムは最終製品の特性はもちろんのこと、これら加工工程における加工性がよいことも重要な品質特性である。近年特に適宜フィラーを添加して熱可塑性樹脂フイルムの表面粗さを調整することですべり性を良くして加工性を向上させたり耐摩耗性を向上する試みがなされ、熱可塑性樹脂フイルムの表面が平坦、平滑である要求と、このすべり性、耐摩耗性が良いという要求を満たすために、添加するフィラーの素材、微粒子形成状態、大きさ、添加量に格別の注意が払われている(例えば特開平6−322243号公報など)。また、熱可塑性樹脂製造段階でこれ等フィラーの分散状態を改良する方法も各種提案されている(例えば特開平2−11636号公報、特開平6−322242号公報など)。特に磁気材料用途やコンデンサ用途などでフイルム表面の平坦性と共に平滑性が強く求められるようになり、これらフィラー自身が持つ特性を考慮した選択に重大な関心が払われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らはかかる問題点に鑑み、熱可塑性樹脂に無機および/または有機のフィラーを添加しても平坦性、平滑性などのフイルム品質が損なわれない方法を鋭意研究した結果本発明に達したものである。
【0005】
加工性、すなわち熱可塑性樹脂フイルムの表面粗さ、すべり性などで代表される品質と最終製品の要求品質、すなわち熱可塑性樹脂フイルムの平坦性、平滑性、耐摩耗性、電気特性などで代表される品質は、共に添加したフィラーの特性に依存する。特にこれらの特性を代表する指標として平均粒子径を用いることがある。
【0006】
本発明者らはこれら熱可塑性樹脂フイルムの品質とフィラーの粒子径の関係において、添加したフィラーの平均粒子径よりもやや大きめの粒子径がこれらの品質を決定していることに着目し、本発明に達した。勿論、フィラー製造段階及び/または熱可塑性樹脂製造段階でこの粒子径分布をコントロールして可能な限り狭い範囲に分布させ、最も好ましい粒子径分布を得て、品質を決定する粒子径分布と平均粒子径を一致させることも可能ではあるが、このようにして調整されたものを使用しても、製膜のために再度押出機を用いて溶融すると再凝集して目的とする平坦、平滑な熱可塑性樹脂フイルムの表面が得られ難いことがある。
【0007】
本発明の課題は、熱可塑性樹脂に添加したフィラーの平均粒子径より粗いフィラーを物理的にカットすることによって目的とするフイルム品質を比較的容易に得ることにある。
【0008】
更に、本発明の別の課題は、押出機で溶融した後に再凝集したフィラーをも分散させてフィラーの凝集による大きな突起の出現を阻止することにある。
【0009】
また、フィラーの粗粒部分をカットするために、ゲル、異物などを除く従来のフィルターに比べて、濾過能力を向上させたフィルターを提供することにある。
【0010】
さらにまた、粗大突起の少ない磁気材料用ベースフイルム、電気特性の改良されたコンデンサ用ベースフイルムなどを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法は、平均粒子径がδ(μm)でその標準偏差σが0.1δ以上である無機及び/または有機のフイラーを一種以上含む熱可塑性樹脂を押出機を用いて溶融し、該溶融熱可塑性樹脂を、前記フィラーと濾過精度η(μm)が(1)式を満足し、n層目の金属繊維の径d n (μm)と目付け量w n (g/m 2 の積(w n ・d n が(2)、(3)式を満足し、かつ、金属繊維の軸が溶融熱可塑性樹脂の流れに直交する方向に配された、空隙率が35〜90%のメディアを積層するとともに、空気による流動抵抗rが35mmH2 O以上のフィルターを通過させて濾過したあとに、口金より吐出し急冷してシート状に成形することを特徴とする方法からなる。
2.5<η/δ<50 (1)
400<(w n ・d n <16000 (2)
(w n+1 ・d n+1 )/(w n ・d n ≦2.5 (3)
(ここでnはフィルターを構成する上記積層メディアの上流側からのメディアの番号)
【0012】
このフィルターは金属繊維を焼結したメディアで構成したフイルターを用いる。そしてこの金属繊維はステンレス金属より構成されることが好ましい。フィルターを通過する時の熱可塑性樹脂の溶融粘度は200〜12000ポイズに調整する。
【0013】
上記方法により、たとえば、平均粒子径δが0.01〜1.0μmでその標準偏差σが0.1δ以上のフィラーを一種以上含む熱可塑性樹脂を用いたフイルム表面の中心線平均粗さRaが15nm以下で、H2以上の粗大突起が5個/100cm2 以下である磁気材料用ベースフイルムを製造することができ、また一次粒子径が0.01〜1.0μmで平均粒子径δが0.2〜3.0μmでその標準偏差σが0.2δ以上の凝集フィラーを一種以上含む熱可塑性樹脂を用いたフイルム表面の中心線平均粗さRaと10点平均粗さRz、最大粗さRmaxとが、
Rmax≦(2δ)1/3 Rz
Rz≦10δ1/2 Ra
を満足し、Raが10〜200nmであるコンデンサ用ベースフイルムを製造することができる。
【0014】
これらの熱可塑性樹脂フイルムにおいて最も好適な例としては、厚みが0.5〜25μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート等の二軸延伸後熱固定してなる熱可塑性樹脂フイルムである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、好ましい態様とともに詳細に説明する。
本発明に使用する熱可塑性樹脂としては、機械的特性、熱的特性、電気的特性などにおいて機能性の高い熱可塑性樹脂である、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、アラミドなどが好ましい。本発明は、特に熱可塑性樹脂をシート状に溶融押出して、さらに縦および横方向に二軸延伸し、熱処理した寸法安定性、機械・熱安定性に優れた磁気材料用、コンデンサ用、電気絶縁用、熱転写リボン用、孔版印刷用途などに利用される熱可塑性樹脂フイルムに好適である。
【0016】
また、本発明では最終の品質およびハンドリング性を改良するために、無機および/または有機のフィラーを用いる。ここでいう最終とは、製品となって機能する形態における品質を指す。すなわち磁気材料用途の場合を例にとると、録画または録音されたものがより忠実に再現されることであり、ベースフイルムに要求される平坦性、均一な突起の形成、粗大突起の制限、熱・機械的安定性、ヘッドタッチ性等のあらゆる品質特性を指す。また、コンデンサ用途を例にとると、機器に組み込まれた後のコンデンサが設計通りに機能することであり、耐電圧特性、周波数特性、容量の均一性及び熱・機械的な衝撃に対する安定性などの品質特性を指す。またハンドリング性とは、最終品質を達成するために加工する途中段階における品質のことである。すなわち磁気材料を例にとると、磁性粉塗布工程の適性がよいこと、テープの巻き特性がよいこと、高速でダビングできること、これらの加工工程でしわや、表面の削れ、脱落などがないことなどである。また、コンデンサ用途を例にとると、蒸着加工中のしわや、熱によるしわが発生し難く、巻特性が良かったり、コンデンサの素子巻き特性が良いことである。いずれの特性もベースフイルムの品質特性としては、フイルム表面の粗さ、すべり性によって代表されるものであるが、空気巻き込み性、表面の密着性などで代表される二次特性で表現できる場合がある。
【0017】
本発明で用いる無機のフィラーとしては、二酸化珪素、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク、カオリンなどの無機系粒子が一般的である。またこれらの不活性粒子の凝集体を使用してもよい。さらに有機のフィラーとしては、スチレン、シリコーン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミドイミドなどの高耐熱性高分子の粒子も使用でき、これらを単独で、または前記無機フィラーと併用して用いてもよい。
【0018】
本発明で用いるフィラーの平均粒子径は、0.01から3μmの範囲のものが好ましい。0.01μm以下であるとフィラーを添加してもフイルムの表面が加工工程および最終製品の品質を改良する度合いが小さくなるばかりか、効果を発現させるために添加量を増やすと後の延伸工程で厚みむらを引き起こし易くなったり、破れ易くなって延伸が難しくなるので好ましくない。一方、3μmより大きいフィラーを使用した熱可塑性樹脂を本発明の厚み及び要求品質のフイルムに適用することは実際的でない。
【0019】
また、磁気材料用途などの表面が極めて平滑なタイプを必要とする場合には、添加するフィラーは単分散のフィラーで、平均粒子径が0.01から1.0μmのフィラーを1種以上添加することが好ましい。一方、コンデンサ用途などの比較的表面が粗いタイプが好まれるフイルムでは単分散のフィラーに加えて凝集フィラーを適宜使用することができる。この場合には単分散のフィラーの平均粒子径を0.01から1.0μm、凝集フィラーの平均粒子径を0.2から3μmとするのが好適である。本発明においては、数種類の粒子を添加した場合の粒子径については、より大きい方の粒子径分布の平均値を持って平均粒子径と言う。ここで凝集粒子の平均粒子径が0.2μm以下では効果が出ない。また3.0μm以上では、本発明に係る濾過を使用するとフィルターにかかる負荷が大きくなりすぎ実用的でない。
【0020】
本発明で使用するフィラーは、その平均粒子径δの他にその分布の広がりを示す標準偏差σが0.1δ以上である。標準偏差が0.1δ以下であれば粒子径の分布が狭い範囲に限られており、押出機で溶融した後に再び凝集したフィラーの分散には効果を発揮するが、本発明の大きな目的の一つの「平均粒子径より、より粗いフィラーをフィルターで濾過する」という目的及び効果は薄れてくる。
【0021】
また、フィラーの好ましい添加量は0.001から1.0重量%であるが、濾過の能力が十分であればこの範囲に限定せず使用してよい。もちろん0.001重量%以下では効果がない。尚、フィラー製造段階または熱可塑性樹脂製造段階で本発明のフィルターを使用して平均粒子径の数倍から数十倍以上の粗い粒子をカットしフィラーの分布を規制し、押出機を用いて溶融しシート成形するときに本発明方法を使用して広幅の口金より吐出すると、更に効果的であり好ましい。
【0022】
金属繊維によるメディアは、その繊維軸がメディア層に平行(溶融熱可塑性樹脂の流れ方向に対して直交する方向(直角方向))に配される。繊維軸がメディアの厚み方向にも配されると見掛け上の空隙率が大きくなってあたかも好ましく見えるが、極薄いメディア層を複数使用して精度良く濾過する本発明の目的には、有効な金属繊維間の空隙のロスが大きくなるだけであり好ましくない。
【0023】
また、金属繊維により構成されるメディアは、材料径と目付け量が前述の(2)、(3)式の関係を満足するように構成される。(2)式は、例えば強度の必要なメディアで太径の材料を用いる場合は、目付け量を少なくし、濾過精度をコントロールするメディアには細径の材料を用いて、目付け量を多くすることが重要である。本発明においては、この好適な範囲が400〜16000である。400以下では十分な濾過ができないので好ましくない。また、16000以上では濾過層の厚み方向密度が上がり、内部での濾過の効率が下がるので好ましくない。
【0024】
また(3)式は積層して構成されるメディアの全体の様子を示し、効果的な濾過を達成するために重要である。積層数は2層以上で有れば特に限定しないが、好ましくは3層以上更に好ましくは4層以上である。また数十層積層してあたかも(w n ・d n が連続した様な構成にして積層すると、大きな濾過能力が得られるので好ましい。
【0025】
これらのメディアはその空隙率が35〜90%である。好ましくは50〜80%であり、更に好ましくは65〜75%である。35%以下では有効な濾過が出来難くなるので好ましくない。また90%以上ではメディアが濾過圧に耐えきれなくなるので好ましくない。さらに積層する隣同士のメディアの空隙率の差は15%以下、更には10%以下であることが好ましいが、この限りではない。
【0026】
また、各メディアの目付け量は、100〜10000g/mが好ましい。100g/m以下では濾過が十分出来ないし、10000g/m以上では濾過詰まりが速くなるので好ましくない。ここで目付け量とはメディアを構成している材料の単位濾過面積当たりの重量である。また、材料径は30μm以下である。30μmを越えると本発明が目的とする濾過精度を得られにくいので好ましくない。ここで金属繊維の材料径とは通常はその平均径であり、金属繊維状で長径と短径を有する異径材料を用いる場合はその短径をもって材料径と言う。
【0027】
本発明におけるフィルターの積層は、単体のメディアをそれぞれ焼結した後に積層しても、又単体のメディアを構成する金属繊維をそれぞれ構成した後に積層し、のち一体焼結してもよい。ここで焼結とは、その物質の融点よりも低い温度で粉体粒子を結合させたものであって、その特徴は例えば「金属便覧(社団法人日本金属学会編、丸善発行)」に詳述されているとおりである。
【0028】
また、濾過精度は、金属繊維同士の間隙及び熱可塑性樹脂が通過する長さで決まるが、熱可塑性樹脂に添加したフィラーが本発明方法によって熱可塑性樹脂フイルム中に存在して、目的とする品質特性を最も効果的に発揮するために重要である。濾過精度は熱可塑性樹脂フイルムの厚み、使用フィラーの大きさ、要求品質から決定されるべきであり、より平坦性、平滑性が求められる場合は、10μm以下の濾過精度、更に平坦、平滑性を要求される場合は5μm以下の濾過精度が求められることがある。更に超平滑面のフイルムが求められる場合には、1μm以下の濾過精度のフィルターが用いることができるし、更に0.5μm以下の濾過精度のものの使用も可能である。一方、粗い表面のフイルムが求められる場合は30μm以下の濾過精度のものが用いられることがある。
【0029】
更に本発明においては、熱可塑性樹脂に使用したフィラーの平均粒子径と濾過精度は(1)式の関係を保つことが必要である。ここで濾過精度とはJIS−Z8901−1974に規定された11種またはダストACFTDを用い、その95%がカットされる粒子径(μm)をいう。すなわち(1)式はフィラーの平均粒子径よりも2.5倍を越え、50倍未満よりも粗い側の粒子を95%以上濾過することによって本発明は達成される。すなわち、この範囲よりも粗い側の粒子を物理的に除去することが重要である。(1)式の範囲は、好ましくは、3〜30、更に好ましくは4〜20である。2.5以下ではフィラーを濾過する負荷が極めて高くなるので好ましくない。また、50以上では本発明の効果が出難くなるので好ましくない。一方、(1)式はフィラーがフィルターを通過する難しさも表しており、本発明に従ってフィラーの選定と濾過精度が十分考慮されている場合には、濾過操作が容易になるので好ましい。
【0030】
更にまた、本発明のフィルター、は空気による流動抵抗rが35mmHO以上であることが必要である。35mmHO未満の流動抵抗を示すメディアでは前記添加フィラーの粗粒部分のカットや凝集の分散効果が劣り、捕集効率も悪くなる。好ましくは、50mmHO以上、更に好ましくは60mmHO以上である。
【0031】
本発明の積層したフィルターでは、例えば同じ容積を持つケーシングに本発明のメディアより構成されたフィルターを納めたときに、使用するフィルターの枚数は少なくなり、見かけの濾過面積は小さくなっても、実質的な濾過能力は向上する。
【0032】
本発明で用いるフィルターメディアの金属としては、ステンレス、ブロンズ、銅などを用いることができるが、熱可塑性樹脂との活性の問題、再生使用の観点からステンレス製とするのが好ましい。ステンレスの中でもSUS304、SUS316、SUS316L、SUS410、SUS430等が好適であるが、これに限定しない。更にこれらの各種金属、各種ステンレスを混合した多成分系で焼結したメディアを使用すると焼結体内部の空孔界面が従来にない働きをして好ましい場合がある。
【0033】
本発明で用いる事の出来る押出機は、スクリュー式の押出機で、単軸または二軸の押出機とするのがよいが、熱可塑性樹脂にその融点より数十℃以上になるような異常昇温等がなく、均一溶融できることが重要である。
【0034】
本発明でフィルターを通過して濾過できる熱可塑性樹脂の溶融粘度の範囲としては、200〜12000ポイズである。200ポイズ未満では、本発明のフィルターでは濾過抵抗が上がらず本発明のメディアの全面を有効に利用することが難しくなるので好ましくない。一方、12000ポイズを越える溶融粘度では、本発明のフィルターを通過して濾過しようとすると濾過抵抗が大きくなりすぎて、メディアの変形やメディア層の圧壊が起こる危険性が増すので好ましくない。熱可塑性樹脂は溶融状態によって粘度が異なる。すなわち、熱可塑性樹脂の分子量や溶融温度によってその溶融粘度が異なるので、例えば、本発明のように構成したフィルターを通過させる場合には、その溶融粘度をコントロールして200〜12000ポイズに調整することが重要である。こうすることによって、異常に濾過抵抗が高くなってフィルターの破損を招いたり、異常に濾過抵抗が低くなって起こる溶融熱可塑性樹脂の不均一な流れを防止でき、均質な熱可塑性樹脂の吐出が可能となり、かつ、フィルターの捕集効率も含めて最適な状態での使用が可能となる。
【0035】
ここで、溶融した熱可塑性樹脂の溶融粘度を本発明の溶融粘度に調整する装置としては、例えば、前記押出機の外部加熱温度を制御する方法が一般的である。フィルター装置の手前に温度計を設置し、溶融した熱可塑性樹脂の温度より、温度−粘度の関係によって粘度を算出し、押出機の温度コントロールユニットにフィードバックして調整することができる。更に好ましい調整方法としては、フィルターに入る直前の溶融熱可塑性樹脂の粘度を調整すると容易に調整でき、かつ調整範囲が広くなり、更に熱可塑性樹脂の熱劣化も抑えられるので好ましい。すなわち加熱と冷却が同時にできるジャケットが付いたもので、内部に熱可塑性樹脂と熱交換できる構造の溶融粘度調節装置を通過させることにより、短時間の内に熱可塑性樹脂の温度を調整して、溶融粘度を調整することができる。熱交換した後の熱可塑性樹脂に温度むらが生じないように、スタティックミキサー等を温度調節装置内またはその出口側に併設すると更によい。本溶融粘度調節装置においても、その出口側で熱可塑性樹脂の温度を検出し、温度−粘度の関係によって温度コントロールユニットにフィードバックして調節する。
【0036】
上記において、熱交換を容易にするジャケット内には、熱交換の効率及び温度むらの点から液体を封入して温度コントロールユニットとの間を循環させることが好ましいが、この限りではなく、電熱器、空気、水などを組み合わせた熱交換システムでもよい。また、本発明で使用した溶融粘度調節装置は、フィルターを通過後の熱可塑性樹脂にも適用して異常に高い温度に長時間保持されないようにすることが好ましいが、本発明フィルター通過後口金で吐出されるまでの時間が短時間であればこの限りでない。
【0037】
更に、フィルター装置に入る前に溶融熱可塑性樹脂の圧力を検出し、異常に高い圧力がフィルターにかからないようにするとともに、フィルター詰まりを検知するための圧力計を設置するとよい。
【0038】
本発明における口金は、T型、コートハンガ型、フィッシュテール型などの形状で用いることが好ましい。さらに本発明における口金の上流側に2台以上の押出機を設置して、フィードブロックを用いて積層するタイプや、口金内で積層する口金を用いてもよい。当然、これらのそれぞれの押出機と口金との間には本発明に係るフィルターを用いて本発明で目的とする濾過を行うことが出来る。
【0039】
また、熱可塑性樹脂シートは、熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以下に温度コントロールされた回転するドラム上に吐出して急冷することによって成形することが出来る。冷却効率を上げるために、静電キャスト法や空気ジェットを吹き付ける方法、薄い水膜をドラム上に形成する方法などを利用して回転ドラムに密着させると急冷効率が上がるので好ましい。
【0040】
さらに、熱可塑性樹脂シートは、縦延伸機でガラス転移点温度近辺以上に加熱され、3〜7倍に延伸され、さらにクリップで両耳を把持されて横延伸機に導かれて同じくガラス転移点温度近辺以上に加熱されて3〜5倍に延伸され、溶融点以下の温度で熱固定されることで極めて高い品質の二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムを得ることが出来る。
【0041】
【実施例】
以下に、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。使用した測定法は次の方法によった。
(1)平均粒子径、標準偏差
透過型電子顕微鏡写真により粒子の面積を求め、同じ面積を有する円の直径として全観測粒子よりその平均値と標準偏差を求める。
【0042】
(2)濾過精度
試験粉体JIS−Z8901ー1974の11種またはダストACFTDを蒸留水中に分散させてHIACで粒度分布を測定し、フィルターを通過させた後の粒度分布と比較してその95%カット値を持って濾過精度とする。
【0043】
(3)空隙率
メディアの容積と使用した材料の量及び比重より空間部分の容積を求め百分率で表す。
【0044】
(4)目付け量
メディアの単位濾過面積当たりに使用した材料の重量で表す(単位:g/m)。
【0045】
(5)材料径
顕微鏡写真により粒子の材料径を測定し、その平均径を求める。長径と短径を有する異径の場合は短径をもって測定し、その平均径とする。
【0046】
(6)フィルターメディアの断面
フィルターメディアをエポキシ樹脂で固めた後にメディアの縦断面または平断面に沿って切断し、切断面を研磨した後に金属顕微鏡写真を撮り、金属繊維の軸方向の配置、材料径、空隙状態を観察する。
【0047】
(7)流動抵抗
空気を流す孔を有する半球状の上下一対のカップで有効直径40mmのフィルターの外周をシールして0.5l/min.・cmの空気を流したときの上下のカップ内の空気圧の差をマノメータより読み取る。
【0048】
(8)表面粗さ
JIS−B0601に従ってRa、Rz、Rmaxを長さ4mm、カットオフ0.8mmで10点測定しその平均をとる。
【0049】
(9)絶縁破壊電圧
JIS−C2318に従って素子法で電気絶縁特性を測定し、その時の平均の破壊電圧を比較する。
【0050】
(10)固有粘度
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定する。
【0051】
(11)溶融粘度
加熱溶融した熱可塑性樹脂を高化式フローテスターにより粘度を測定し、温度−粘度曲線の検量線を作成する。熱可塑性樹脂の溶融時の粘度は温度を検出して、検量線より算出する。
【0052】
(12)粗大突起
平滑なガラス円筒面に熱可塑性樹脂フイルムを張り付けて、ナトリウムランプの光線を当てたときに出来るニュートン環(干渉縞)を顕微鏡観察して2重環以上の(H2以上の)ニュートン環ができる粗大突起の個数を100cm2 の面積について数える。
【0053】
[実施例]
フィルターとして材質がSUS316Lで各種線径のステンレス金属繊維を用い、表1、3、5のメディアを積層して構成し焼結した。表中上段側を上流側とした。このときの空気による流動抵抗を同表に示し、金属繊維にメディア層の縦断面と流れに直角方向(金属繊維軸方向)の代表的な断面の一実施例を図1に示した。図1の顕微鏡写真においては、白い部分が金属繊維の断面を表しており、左側の写真が、上流側から101、102の部分を有するフィルターの縦断面を示しており、右側の写真が、それぞれの部分101、102の平面方向(フィルター面と平行方向)における断面図(平断面図)を示している。
【0054】
また、フィルター装置としては、図2に示すように、前記メディアを、上流側のメディア1、1′、下流側のメディア2、2′からなる直径12インチの円盤状のフィルターに成形し、この円盤状のフィルターを2枚合わせて、2枚のフィルターの内側に濾過圧に耐え且つ溶融熱可塑性樹脂が流れ得る空間を確保するための支持体として材質がSUS304のステンレス金網3を用い、外周を溶接し(溶接部4)、内周部に、中央部に円い排出孔6を有する、シールリング5を溶接して(溶接部4′)、溶融熱可塑性樹脂をフィルターの径方向中央部に集めるようにした。
【0055】
この円盤状のフィルター10を重ねて図3のように組立てフィルター装置とした。図3においては、円盤状のフィルター10が、複数、フィルターツリー30を支持体として積層、組み立てられ、フィルターケーシング20、20′内に収められている。溶融熱可塑性樹脂は、熱可塑性樹脂導入孔40から導入され、各フィルター10で濾過された後、熱可塑性樹脂排出孔50から排出される。
【0056】
そして図4に示すように、押出機としては直径90mmの単軸押出機60を用い、そのモータ61の回転数をモータ制御装置62を介して制御することにより、スクリュー回転数、ホッパー63から投入される原料の溶融、吐出量等を制御した。また、熱可塑性樹脂の溶融粘度調節装置70として温度調節のために液体を循環させるジャケット72を備えたハイミキサー71を用いてこの間を通過させ、熱可塑性樹脂の粘度を調節した。温度−粘度の変換は予め熱可塑性樹脂の品種毎にフローテスターにより粘度を測定して求め、検量線をコンピュータに入力しておき、温度より粘度に換算し、目的の粘度との差を算出して必要な温度を液体の温度コントロールユニットにフィードバックした。
【0057】
また、フィルター装置80の入口に圧力検出装置81を設置して、フィルターにかかる圧力を測定し、かつ、異常に高い圧力がかかったときは押出機のモータ61を停止するようなインタロックを作動させるようにした。また、熱可塑性樹脂がフィルターを通過開始してからフィルター装置80の入口の圧力が250kg/cmになるまでの全通過量を、その圧力の上昇速度から計算し、単位濾過面積当たりの濾過能力とした。広幅の口金90として、550mm幅のT型口金を用い、直径700mmの回転冷却体としての冷却ドラム92上に吐出した。冷却ドラム92の表面温度は20℃とした。また、熱可塑性樹脂シートをドラム92に密着させるために静電ピニング91を用いた。
【0058】
実施例1〜3(表1、表2)
熱可塑性樹脂として、平均粒子径δ、その標準偏差σが表1のシリカ粒子を各々0.15重量%添加した固有粘度(IV)が0.595〜0.61のポリエチレンテレフタレートを常法により乾燥し、前記押出機で280℃で溶融押出した後、粘度調節装置、フィルター装置を通して濾過した。濾過に用いたフィルターの構成及び特性を表1に示した。
【0059】
この後、回転冷却体で急冷し、縦延伸機で98℃で3.6倍に延伸し,さらに横延伸機で105℃で3.9倍に延伸して、200℃で熱固定して、130℃で冷却した。熱固定から冷却に掛けて横方向に4%緩和させ、厚さ9μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムを得て表面粗さ、表面突起などの特性値を表2に示した。
【0060】
比較例1〜5(表1、表2)
実施例1と同じフィルターを用い平均粒子径が2.2μm、標準偏差が0.4μmのフィラーを含むポリエチレンテレフタレートで(比較例1)、また実施例1と同じポリエステルを比較例2、比較例5のフィルターを用いて、更に実施例3と同じポリエステルを比較例3のフィルターを用いて、実施例2のポリエステルを比較例4のフィルターを用いて通過させ、それぞれ実施例とおなじ装置で回転冷却体上に吐出し、成形後二軸延伸し熱固定したポリエチレンテレフタレートフイルムの特性値を表2に示した。ここで比較例5のフィルターはSUS316L金属繊維の単層のメディアより構成したフィルターである。
【0061】
実施例4、5(表3、表4)
熱可塑性樹脂として、一次粒子径が0.02μmで平均粒子径が2.8μmでその標準偏差が0.6μmの凝集シリカを0.2重量%と、平均粒子径が0.4μmの珪酸アルミニウムを0.3重量%添加した固有粘度が0.61のポリエチレンテレフタレートを用いて(実施例5)、また一次粒子径が0.02μmで平均粒子径2.2μmでその標準偏差が0.5μmの凝集シリカを0.15重量%と、平均粒子径が0.6μmの炭酸カルシウムを0.1重量%を添加した固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレートを用いて(実施例5)、常法により乾燥し、前記押出機で280℃で溶融押出した後、粘度調節装置、フィルター装置を通して濾過した。濾過に用いたフィルターの構成及び特性を表3に示した。この後、回転冷却体で急冷し、縦延伸機で110℃で4.5倍に延伸し、さらに横延伸機で115℃で3.8倍に延伸し、200℃で熱固定して、130℃で冷却した。熱固定から冷却に掛けて横方向に3%緩和させ、厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムを得た。その特性値とともに、コンデンサ素子を作成し耐電圧特性を表4に示した。
【0062】
比較例6〜8(表3、表4)
それぞれ実施例4、5と同じ処方のポリエチレンテレフタレートを用いて、フィルター装置に比較例6、7、8のメディアを用いて実施例とおなじ装置で回転冷却体上に吐出し、成形後二軸延伸し熱固定したポリエチレンテレフタレートフイルムの特性値とともに、コンデンサ素子を作成し耐電圧特性を表4に示した。ここで比較例7はSUS316Lよりなる金属繊維を焼結した単層のメディアより構成したフィルターを用いた。また比較例8はSUS430の金属粉末を焼結した単層のメディアより構成したフィルターを用いた。
【0063】
比較例9
実施例1において粘度調節装置の温度を調整して溶融粘度を190ポイズとした。口金から吐出してきた溶融熱可塑性樹脂はフィルターを通過する速度、時間の差で、粘度むら、色むらが生じてシートにすることが出来なかった。
【0064】
比較例10
実施例1のポリエチレンテレフタレートをその乾燥前に加熱減圧装置に入れて固相重合し、固有粘度0.85を得た。押出機および粘度調整装置の温度を295℃として実施例1のフィルター装置に送り込んだが入り口の圧力計が250kg/cm以上になって、インタロックが入り、押出機のモーターが停止した。この時の溶融粘度は換算で13000ポイズであった。
【0065】
実施例6(表5、表6)
熱可塑性樹脂として一次粒子径が0.02μmで平均粒子径が1.8μmでその標準偏差が0.4μmのシリカ凝集粒子を0.3重量%と、平均粒子径が0.3μmの珪酸アルミニウムを0.2重量%含んだ固有粘度が0.63のポリエチレンテレフタレートを常法により乾燥し、前記押出機で285℃で溶融押出した後、粘度調整装置、フィルターを通して濾過した。濾過に用いたフィルターの構成および特性を表5に示した。
【0066】
この後回転冷却体で急冷し、縦延伸機で100℃で3.3倍延伸し、更に110℃で3.6倍横延伸した後、225℃で熱固定して150℃で冷却した。熱固定から冷却にかけて3%横方向に緩和させ、2.2μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを得た。その特性及び耐電圧特性を表6に示した。
【0067】
比較例11(表5、表6)
実施例6と同じ処方のポリエチレンテレフタレートを用い、表5のフィルターを通過させて、実施例と同じ装置で回転冷却体上に吐出し、成形後二軸延伸し、熱固定したポリエチレンテレフタレートフイルムの特性及び耐電圧特性を表6に示した。
【0068】
【表1】
Figure 0003601728
【0069】
【表2】
Figure 0003601728
【0070】
【表3】
Figure 0003601728
【0071】
【表4】
Figure 0003601728
【0072】
【表5】
Figure 0003601728
【0073】
【表6】
Figure 0003601728
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、▲1▼熱可塑性樹脂に添加したフィラーの粒径分布の決められた以上の粗いフィラーを物理的に効率よくカットでき、▲2▼溶融後の再凝集フィラーを分散させて凝集による大きな突起の出現を阻止でき、▲3▼濾過能力が向上したフィルターを提供出来て、▲4▼粗大突起の少ない磁気材料用ベースフイルム、▲5▼電気特性の改良されたコンデンサ用ベースフイルムなど加工適性と要求品質とが両立した熱可塑性樹脂フイルムを簡単に提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる金属繊維を焼結したメディアより構成されたフィルターの縦断面及び流れに直角方向(金属繊維軸方向)の平面断面を表わす、顕微鏡写真である。
【図2】実施例で用いたフィルターの断面図である。
【図3】実施例で用いたフィルター装置の断面図である。
【図4】本発明に係る熱可塑性樹脂シート成形装置の略構成図である。
【符号の説明】
1、1′ 上流側の金属繊維のメディア
2、2′ 下流側の金属繊維のメディア
3 SUS金網
4、4′ 溶接部
5 シールリング
6 排出孔
10 フィルター
20、20′ フィルターケーシング
30 フィルターツリー
40 熱可塑性樹脂導入孔
50 熱可塑性樹脂排出孔
60 押出機
61 モータ
62 モータ制御装置
63 ホッパー
70 溶融粘度調整装置
71 ハイミキサー
72 温度調整ジャケット
73 温度コントロールユニット
80 フィルター装置
81 圧力検出装置
90 口金
91 静電ピニング
92 回転冷却体
101、102 金属繊維層

Claims (7)

  1. 平均粒子径がδ(μm)でその標準偏差σが0.1δ以上である無機及び/または有機のフイラーを一種以上含む熱可塑性樹脂を押出機を用いて溶融し、該溶融熱可塑性樹脂を、前記フィラーと濾過精度η(μm)が(1)式を満足し、n層目の金属繊維の径d n (μm)と目付け量w n (g/m 2 の積(w n ・d n が(2)、(3)式を満足し、かつ、金属繊維の軸が溶融熱可塑性樹脂の流れに直交する方向に配された、空隙率が35〜90%のメディアを積層するとともに、空気による流動抵抗rが35mmH2 O以上のフィルターを通過させて濾過したあとに、口金より吐出し急冷してシート状に成形することを特徴とする、熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。
    2.5<η/δ<50 (1)
    400<(w n ・d n <16000 (2)
    (w n+1 ・d n+1 )/(w n ・d n ≦2.5 (3)
    (ここでnはフィルターを構成する上記積層メディアの上流側からのメディアの番号)
  2. 材料径dが30μm以下、目付け量wが100〜10000g/m2 の金属繊維によるメディアを2層以上積層して構成したフィルターを用いる、請求項1の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。
  3. 金属繊維がステンレス金属より構成されたフィルターを用いる、請求項1または2の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。
  4. 溶融熱可塑性樹脂の粘度μを200〜12000ポイズに調整してフィルターを通過させる、請求項1ないし3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。
  5. 口金より吐出し急冷してシート状に成形したあとに、縦及び/または横方向に延伸し、しかる後に熱固定されたフイルムの厚みが0.5〜25μmである、請求項1ないし4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。
  6. 平均粒子径δが0.01〜1.0μmでその標準偏差σが0.1δ以上のフィラーを一種以上含む熱可塑性樹脂を用い、フイルム表面の中心線平均粗さRaが15nm以下で、H2以上の粗大突起が5個/100cm2 以下となるようにフイルムを製膜する、請求項1ないし5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。
  7. 熱可塑性樹脂がポリエステルである、請求項1ないし6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。
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