JP2000272000A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルム

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JP2000272000A
JP2000272000A JP7887299A JP7887299A JP2000272000A JP 2000272000 A JP2000272000 A JP 2000272000A JP 7887299 A JP7887299 A JP 7887299A JP 7887299 A JP7887299 A JP 7887299A JP 2000272000 A JP2000272000 A JP 2000272000A
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polyester film
layer
oriented polyester
film
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Hiroshi Kubota
啓 窪田
Iwao Okazaki
巌 岡崎
Shoji Nakajima
彰二 中島
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドロップアウトが極めて少なく、長手方向の優
れたハンドリング性、巻き特性を発現する磁気記録媒体
用として有用な二軸配向ポリエステルフィルムを得る。 【解決手段】少なくとも一方の表面の長手方向の凹凸の
平均間隔Sm(MD)と幅方向の凹凸の平均間隔Sm(TD)
比Sm(MD)/Sm(TD)が1.5〜10であることを特徴
とする二軸配向ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二軸配向ポリエステ
ルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルビデオテープ用やコンピ
ュータ用のデータストレージ用テープなどの高性能磁気
記録媒体として、小型で高記憶容量高性能なテープが必
要とされている。小型化、記憶容量増加のためには、体
積記録密度を向上させるため、記録信号の微細化が有効
である。記録信号の微細化を行うためには、より高い表
面特性が必要となる。このため、そのベースフィルムと
して用いられるポリエステルフィルムには微細でかつ均
一な表面が求められる。
【0003】また、ポリエステルフィルムの加工工程、
例えば包装用途における蒸着、印刷工程、磁気記録媒体
用途における磁性層塗布・カレンダー工程などの工程速
度、工程張力の増大に伴い、ポリエステルフィルムに
は、一層良好な走行性、特にテープ走行方向の摩擦特性
が要求される。
【0004】このような要求を満たすべく検討されたも
のとして、例えば、表面突起形成のための粒子を含有す
る薄層を基層に積層したポリエステルフィルム(例えば
特開平2−77431号公報)が知られている。
【0005】しかし、従来の粒子を含有した二軸配向ポ
リエステルフィルムは、延伸によって粒子周りにボイド
が生じやすい。さらに、粒子の凝集により粗大突起を生
じやすい。このボイドのため表面突起が脆弱となるため
や粗大突起が削れることによって、その削れ粉によるド
ロップアウト等のトラブルを引き起こす。また、巻き工
程などにおいて、走行面側の粗大突起が平滑な磁性面側
に転写し、表面欠点の原因となる。
【0006】このため、ベースフィルムの表面には長手
方向には低い摩擦係数を有するが、できる限り粗大突起
の少ない平滑な表面が求められる。
【0007】さらに、表面の平坦化、工程速度の増加に
伴い、スリット工程でフィルムを巻き取る際に、空気の
かみ込みによる欠点や巻きずれなどのトラブルが生じや
すくなる。
【0008】このため、ベースフィルムには空気のかみ
込みが起こりにくく、巻きずれの生じにくい表面形態が
求められる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決し、表面に特有の長手方向に均一な突起を有し、ド
ロップアウトが少なく、長手方向のハンドリング性に優
れ、尚かつ空気のかみ込みが起こりにくく、巻きずれの
生じにくい、巻き特性の良好な二軸配向ポリエステルフ
ィルムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、少
なくとも一方の表面の長手方向の凹凸の平均間隔Sm
(MD)と幅方向の凹凸の平均間隔Sm(TD)の比Sm(MD)
Sm(TD)が1.5〜10であることを特徴とする二軸配
向ポリエステルフィルムにより達成される。すなわち、
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムにおいては、表
面に長手方向に長い異方性の突起を均一にかつ多数形成
し、ドロップアウトが少なく、長手方向と幅方向の摩擦
特性の差により、良好な巻き特性を有する二軸配向ポリ
エステルフィルムを提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の少なくとも一方の表面の
長手方向の凹凸の平均間隔Sm(MD)と幅方向の凹凸のS
(TD)の比Sm(MD)/Sm(TD)は1.5〜10、好まし
くは1.7〜8.0、さらに好ましくは2.0〜6.0
である。Sm(MD)/Sm(TD)が1.5より小さいと良好
な空気抜け特性、巻き特性が得られず、10より大きい
と長手方向の摩擦係数が大きくなり、ハンドリング性が
悪化する。
【0012】また、本発明のポリエステルフィルムは、
ポリプロピレンテレフタレート(以下、PPTとい
う)、ポリプロピレンナフタレート(以下、PPNとい
う)、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTとい
う)、ポリブチレンナフタレート(以下、PBNとい
う)から選ばれた1つを主成分とするポリマが、A層と
してフィルム構成成分となることが好ましい。特に限定
されないが、80重量%以上含まれることが好ましい。
なお、本発明の目的を阻害しない範囲内で、2種以上の
ポリマを混合してもよいし、共重合ポリマを用いてもよ
い。また、本発明の目的を阻害しない範囲内で酸化防止
剤、熱安定剤、紫外線吸収剤などの添加剤が通常添加さ
れる程度添加されていてもよい。
【0013】また、本発明の二軸配向ポリエステルフィ
ルムはA層を積層部とした積層構成であってもよい。そ
の場合、基層部を構成するポリエステルとしては、エチ
レンテレフタレート、エチレンα、β−ビス(2−クロ
ルフェノキシ)エタン−4、4′−ジカルボキシレー
ト、エチレン2、6−ナフタレンジカルボキシレート単
位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要成分と
するポリマが好ましく例示される。中でも、ポリエチレ
ンテレフタレート(以下、PETという)、ポリ(エチ
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)(以
下、PENという)が特に好ましい。なお、本発明の目
的を阻害しない範囲内で、2種以上のポリマを混合して
もよいし、共重合ポリマを用いてもよい。また、本発明
の目的を阻害しない範囲内で酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤などの添加剤が通常添加される程度添加され
ていてもよい。
【0014】また、上記のPPT、PPN、PBN、P
BTをA層に用いることにより、予熱工程において、A
層が基層部よりも大きな結晶化度になり、2軸延伸した
際に表面に長手方向の表面突起を多数形成し得るため、
良好な巻き特性を得ることが出来る。
【0015】本発明のフィルム表面の粗大突起数H1は
特に限定されないが、ドロップアウト抑止の点から、2
00個/100cm2以下であることが好ましい。
【0016】A層厚み(A層が2層以上ある場合にはそ
れぞれの層の厚み)は特に限定されないが、耐摩耗性や
強度の点から0.01〜3μmが好ましく、より好まし
くは0.05〜2μm、さらに好ましくは0.1〜1μ
mである。
【0017】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、A層には粒子を含有しない方が好ましいが、加工時
のハンドリング性やA層の耐摩耗性の点からA層に粒子
を含有してもよい。その場合、用いる粒子の平均粒径
は、0.01〜2μmが好ましい。さらに好ましくは
0.02〜1.5μm、最も好ましくは0.02〜1μ
mである。また、該粒子含有量は0.01〜3重量%が
好ましい。さらに好ましくは0.02〜2重量%、最も
好ましくは0.05〜1重量%である。粒子の粒径が2
μmより大きかったり、添加量が3重量%より多い場合
には出力特性が低下する場合がある。また、粒子の粒径
が0.01μmより小さかったり、添加量が0.01重
量%より少ないと、加工工程における金属ガイド等に対
する摩擦係数が大きくなり、ハンドリング性が低下する
場合がある。該粒子粒径の相対標準偏差は好ましくは
0.5以下、さらに好ましくは0.3以下、最も好まし
くは0.2以下である時に、特に磁気テープに加工した
際の、出力特性やハンドリング性に優れたフィルムを得
ることが出来る。かかる粒子としては、特に限定されな
いが、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、アルミ
ナ、シリカ、リン酸カルシウム、酸化チタン、有機粒子
等から選ばれる粒子が好ましく例示される。これらの粒
子を複数併用して用いてもよい。
【0018】A層に粒子を含有する場合、A層厚みtと
A層含有粒子の平均粒径dの関係は耐摩耗性の点から、
0.2d≦t≦10dが好ましく、より好ましくは0.
3d≦t≦5d、さらに好ましくは0.5d≦t≦3d
の場合に、特に耐摩耗性が良好となる。A層が2層以上
ある場合にはそれぞれの層について上記の関係を満たす
ことが好ましい。
【0019】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
A層以外のポリエステルフィルム層は粒子を含有してい
てもかまわない。平均粒径は0.05〜2μm、含有量
は0.05〜3重量%であるのが好ましい。かかる粒子
としてはケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、アルミ
ナ、シリカ、リン酸カルシウム、酸化チタン、有機粒子
等から選ばれる粒子が好ましく例示される。
【0020】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、磁気記録媒体用、包装用、プリペイドカード等のカ
ード用等、用途は特に限定されない。特に優れた表面特
性が要求されるデータストレージ用二軸配向ポリエステ
ルフィルムとしても好ましく用いることができる。
【0021】次に本発明の二軸配向ポリエステルフィル
ムの好ましい製造方法を示し説明するが、これに限定さ
れるものではない。
【0022】A層には粒子を含有しない方が好ましい
が、含有させる場合には、粒子の水スラリーをベント式
2軸混練押出機を用いて、所定のペレットと混合し練り
込む方法等により行うことができる。
【0023】粒子の含有量を調節する方法としては、上
記方法で高濃度マスターを作っておき、それを製膜時に
粒子を実質的に含有しないポリマで希釈して調節する方
法が有効である。
【0024】次に、ペレットを必要に応じて乾燥したの
ち、溶融押出機に供給し、スリット状のダイからシ−ト
状に押出し、キャスティングロ−ル上で冷却固化させて
未延伸フィルムを作る。この時、複数の押出し機、複数
のマニホ−ルドまたは合流ブロックを用いて溶融状態の
ポリエステルを積層する。
【0025】次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二
軸配向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法を用
いることが好ましい。特に限定されないが、縦延伸の前
に予熱工程において、A層ポリマのTgより20℃以上
高い温度で2秒以上の予熱処理が行われることが好まし
い。必要に応じて、集光型のヒーターなどを用いて熱処
理を行ってもよい。長手方向の延伸は2段階以上に分け
て、縦延伸温度70〜160℃、総縦延伸倍率3〜7
倍、縦延伸速度5,000〜50,000%/分の範囲
で行なうのが好ましく例示される。この時の予熱、延伸
ロール群の表面材質としては非粘着性のテフロン、ある
いはシリコンゴム等が好ましい。幅方向の延伸方法とし
てはテンタ−を用いる方法が好ましく、延伸温度80〜
180℃、幅方向延伸倍率は場合により縦倍率より大き
く3.5〜6.5倍、幅方向の延伸速度1,000〜2
0,000%/分の範囲で行なうのが好ましい。再縦延
伸は行わない方が好ましいが、ヤング率などの必要に応
じて、行ってもよい。その場合においても、再縦延伸の
延伸倍率は可能な限り小さいことが好ましく、延伸条件
としては長手方向の延伸は90〜180℃、延伸倍率
1.05〜1.5倍、好ましくは1.1〜1.3倍であ
る。幅方向の再延伸方法としてはテンタ−を用いる方法
が好ましく、延伸温度90〜210℃、幅方向延伸倍率
は1.1〜2倍で行なうのが好ましい。
【0026】次にこの二軸配向フィルムを熱処理する。
この場合の熱処理温度は170〜220℃で時間は0.
5〜60秒の範囲が好適である。
【0027】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は
次のとおりである。
【0028】(1)算術平均粗さRa、凹凸の平均間隔
Sm 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用い
て、算術平均粗さRa、凹凸の平均間隔Smを測定し
た。条件は下記のとおりである。フィルム長手方向に走
査して20回測定を行った平均値をもってRa(MD)、S
(MD)とし、フィルム幅方向に走査して20回測定を行
った平均値をもってRa(TD)、Sm(TD)とした。 ・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Ra、Smの定義は、JIS−B−601であ
る。また、測定した面はA層側の表面である。
【0029】(2)粒子の平均粒径 フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1
万倍以上の倍率で観察する。TEMの切片厚さは約10
0nmとし、場所を変えて100視野以上測定する。粒
子の平均粒径dは重量平均径(等価円相当径)から求め
る。
【0030】(3)粒子の含有量 ポリマは溶解し、粒子は溶解させない溶媒を選択し、粒
子をポリマから遠心分離し、粒子の全体重量に対する比
率(重量%)をもって粒子含有量とする。
【0031】(4)ヤング率 JIS−Z−1702に規定された方法に従って、イン
ストロングタイプの引っ張り試験機を用いて、25℃、
65%RHにて測定した。
【0032】(5)摩擦係数μK(ハンドリング性) フィルムを幅1/2インチのテープ状にスリットしたも
のをテープ走行性試験機TBT−300型((株)横浜
システム研究所製)を使用し、60℃、80%RH雰囲
気で走行させ、初期の摩擦係数を下記の式より求めた
(フィルム幅は1/2インチとした)。フィルムの長手
方向に走行させて得られた値をμKMD、幅方向に走行さ
せて得られた値をμKTDとした。 μK=(2/π)ln(T2/T1) ここでT1は入側張力、T2は出側張力である。ガイド
径は6mmφであり、ガイド材質はSUS27(表面粗
度0.2S)、巻き付け角は90°、走行速度は3.3
cm/秒である。この測定によって得られたフィルムの
長手方向のμK MDが0.35以下の場合は摩擦係数:良
好(○)、0.35を越える場合は摩擦係数:不良
(×)と判定した。このμKはフィルムを磁気記録媒
体、コンデンサ、包装用などの加工する時のハンドリン
グ性を左右する臨界点である。なお、測定した面はA層
側の表面である。
【0033】(6)フィルム積層厚さ 透過型電子顕微鏡(日立製H−600型)を用いて、加
速電圧100kVで、フィルム断面を、超薄切片法(R
uO4染色)で観察し、その界面をとらえ、その積層厚
さを求める。倍率は、判定したい積層厚さによって選ぶ
ことが通常であり、特に限定されないが、1万〜10万
倍が適当である。
【0034】(7)ドロップアウト 本発明のフィルムに連続真空蒸着装置を用いて、微量の
酸素の存在下にコバルト・ニッケル合金(Ni20重量
%)の厚み200nmの蒸着層を設けた。さらに、蒸着層
表面にカーボン保護膜を公知の手段で形成させた後、8
mm幅にスリットし、パンケーキを作成した。次いで、
このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込
み、カセットテープとした。このテープについて、市販
のHi8用VTR(SONY社製 EV-BS3000)を用い
て評価を行った。TV試験信号発生器から4.4MHz
の信号を供給し、ドロップアウトカウンターを用いて、
再生信号の減衰が−16dB以上、長さが15μsec以
上のドロップアウトの個数を求めた。25℃、65%R
H下で3分間再生/巻き戻しを100回繰り返した後の
ドロップアウトの個数を1分間あたりの個数に換算し、
以下のように判定した。
【0035】 0〜15個/分 :◎(優) 16〜30個/分 :○(良) 31個/分以上 :×(不良) 優が望ましいが、良でも実用的には使用可能である。な
お、測定した面はA層側の表面である。
【0036】(8)フィルム表面の粗大突起数H1 測定面(100cm2)同士を2枚重ね合わせて静電気
力(印加電圧5.4kv)で密着させた後、2枚のフィ
ルム間で粗大突起の光の干渉によって生じるニュートン
環から粗大突起の高さを判定し、1重環以上の粗大突起
数をH1とした。なお、光源はハロゲンランプに564
nmのバンドパスフィルタをかけて用いた。なお、測定
した面はA層側の表面である。
【0037】(9)巻き特性 本発明のフィルムを500mm幅でスリットし、100
00m巻き取る際の巻きずれと巻き取ったロールの端面
を目視で観察した際の5mm以上の端面乱れをロール1
0本について観察し、以下のように判定した。 250m/分の速度で巻き取った際、巻きずれ及び端面
乱れを生じない。:◎(優) 250m/分の速度で巻き取った際、巻きずれを生じ
ず、端面乱れを生じたロールが2本以下である。:○
(良) 250m/分の速度で巻き取った際、巻きずれを生じる
か又は端面乱れを生じたロールが3本以上である。:×
(不良) 優が望ましいが、良でも実用的には使用可能である。
【0038】(10)空気漏れ指数 (株)東洋製機製、デジペック平滑度試験器を用いて、
25℃、65%RH雰囲気中にて測定した。A層を下側
にしてフィルムを試料台上に静かにのせ、0.2kg/
cm2の荷重を加えて真空達成度を382mmHgに設
定する。真空ポンプが停止した後、真空度が2mmHg
上昇するのに要する時間(秒)を漏れ指数とした。な
お、測定した面はA層側の表面である。空気漏れ指数
は、巻き工程におけるフィルムの空気のかみ込み易さを
表す値であり、特に限定されないが、5000秒以下で
あれば巻き工程で空気をかみ込みが起こりにくく、巻き
ずれを起こしにくい。
【0039】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。なお、表1、2に各例のフィルム構成と特性を
示す。
【0040】実施例1 テレフタル酸ジメチルと1,3−プロパンジオールから
エステル交換反応、重縮合反応を行いPPTを重合し
た。この実質的に粒子を含有しないPPTペレットを1
20℃で8時間減圧乾燥(3Torr)した後、PPTポリ
マ(ポリマA)、実質的に粒子を含有しないPETポリ
マ(ポリマB)をそれぞれ押出機1、押出機2に供給
し、それぞれ250℃、275℃で溶融した。これらの
ポリマを高精度瀘過した後、矩形合流部にて3層積層と
した(A/B/A)。
【0041】これを静電印加キャスト法を用いて、表面
温度20℃のキャスティング・ドラムに巻きつけて冷却
固化し、未延伸フィルムを作った。この時、口金スリッ
ト間隙/未延伸フィルム厚さの比を10とした。また、
それぞれの押出機の吐出量を調節し総厚さ、およびA層
の厚さを調節した。この未延伸フィルムを非粘着性のシ
リコンロール上で温度55℃から90℃で4秒間予熱処
理を行い、温度95℃にて長手方向に3.5倍延伸し
た。この一軸延伸フィルムをテンターを用いて100℃
で幅方向に3.7倍延伸した。この2軸延伸フィルムを
温度150℃にて長手方向に再度1.1倍延伸した。こ
のフィルムを定長下で210℃にて3秒間熱処理し、総
厚さ11μm、A層厚さ0.3μmの二軸配向フィルム
を得た。この二軸配向ポリエステルフィルムの特性は表
1、2に示したとおりであり、ドロップアウトが少な
く、巻き特性、ハンドリング性がともに良好であった。
【0042】実施例2 テレフタル酸ジメチルと1,3−プロパンジオールから
エステル交換反応、重縮合反応を行いPPTを重合し
た。次いで、この実質的に粒子を含有しないPPTペレ
ットを120℃で8時間減圧乾燥(3Torr)した後、P
PTポリマ(ポリマA)、実質的に粒子を含有しないP
ETポリマ(ポリマB)、平均粒径0.05μmのアル
ミナ粒子を0.3重量%を含有するPETポリマ(ポリ
マC)をそれぞれ押出機1、押出機2、押出機3に供給
し、それぞれ255℃、275℃、275℃で溶融し
た。これらのポリマを高精度瀘過した後、矩形合流部に
て5層積層とした(C/A/B/A/C)。
【0043】実施例1と同様にして、未延伸フィルムを
得た後、非粘着性のシリコンロール上で温度75℃から
110℃で3秒間予熱処理を行い、温度95℃にて長手
方向に3.4倍延伸した。この一軸延伸フィルムをテン
ターを用いて100℃で幅方向に4.5倍延伸した。こ
のフィルムを定長下で210℃にて3秒間熱処理し、総
厚さ10μm、A層厚さ0.7μmの二軸配向フィルム
を得た。最外層の厚さは0.05μmであった。この二
軸配向ポリエステルフィルムの特性は表1、2に示した
とおりであり、ドロップアウトが少なく、巻き特性、ハ
ンドリング性がともに良好であった。
【0044】実施例3、4 実施例1、2と同様にして、A、B層のポリマ種、長手
方向、幅方向のヤング率、積層厚さ、表面の凹凸の平均
間隔等を変更した二軸配向ポリエステルフィルムを得
た。実施例3では押出機1、押出機2、押出機3を用い
て矩形合流部にてA/B/C型3層積層とした。実施例
4ではA/B型2層積層とした。表1、2に示すように
本発明の範囲内の二軸配向ポリエステルフィルムはドロ
ップアウトが少なく、巻き特性、ハンドリング性がとも
に良好であった。
【0045】比較例1〜4 実施例1または実施例2と同様にして、A、B層のポリ
マ種、長手方向、幅方向のヤング率、積層厚さ、粒子の
種類、粒径、含有量、表面の凹凸の平均間隔等を変更し
た二軸配向ポリエステルフィルムを得た。ただし、比較
例2、3では3層積層とした。比較例4は積層を行わな
かった。この二軸配向ポリエステルフィルムの特性は表
1に示したとおりであり、巻き特性、ハンドリング性、
ドロップアウトのすべてが良好になることはなかった。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、長手方向と幅方向の表面の凹凸の平均間隔を規定し
たので、ドロップアウトが少なく、また、長手方向の優
れたハンドリング性を有し、尚かつ巻き特性の良好なフ
ィルムを得ることができた。磁気記録媒体用としても十
分良好な特性を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK41 AK41A AK41D AK42B AK42C AT00A AT00D BA03 BA04 BA08 BA10B BA10C BA10D BA15 DD07 DE01B DE01C EJ38 GB41 JA20 JL00 JL01 YY00 4F210 AA24 AA25 AG01 AG03 AH38 QA02 QA03 QC06 QD16 QG01 QG15 QG18 5D006 CB01 CB05 CB07 CB08 FA00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の表面の長手方向の凹凸
    の平均間隔Sm(MD)と幅方向の凹凸の平均間隔Sm(TD)
    の比Sm(MD)/Sm(TD)が1.5〜10であることを特
    徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 両方の表面の長手方向の凹凸の平均間隔
    Sm(MD)と幅方向の凹凸の平均間隔Sm(TD)の比Sm
    (MD)/Sm(TD)が1.5〜10であることを特徴とする
    二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレンテレフタレート、ポリプ
    ロピレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
    ポリブチレンナフタレートから選ばれた1つのポリマを
    主成分とするフィルム層(A層)を少なくとも一層有す
    る請求項1または2記載の二軸配向ポリエステルフィル
    ム。
  4. 【請求項4】 A層を基層部の両側に1層ずつ有する請
    求項3記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 A層を基層部の両側に1層ずつ有し、さ
    らにA層の外側に最外層を少なくとも1層有する請求項
    4記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 A層の積層厚さが0.01〜3μmであ
    る請求項3〜5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステ
    ルフィルム。
  7. 【請求項7】 A層が実質的に粒子を含有しない請求項
    3〜6のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィル
    ム。
  8. 【請求項8】 A層が平均粒径0.01〜2μmの粒子
    を0.01〜3重量%含有する請求項3〜6のいずれか
    に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 粒子の平均粒径d(nm)とA層の積層
    厚さt(nm)との関係が0.2d≦t≦10dである
    請求項8記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  10. 【請求項10】 フィルム表面の粗大突起数H1が20
    0個/100cm2以下である請求項1〜9のいずれか
    に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の二
    軸配向ポリエステルフィルムからなる磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002370277A (ja) * 2001-06-18 2002-12-24 Toray Ind Inc 蒸着用ポリエステルフィルム及び蒸着ポリエステルフィルム
JP2017177426A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 三菱ケミカル株式会社 離型用ポリエステルフィルム

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