JP6289191B2 - 射出ブロー成形体 - Google Patents
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Description
〔1〕下記要件(i)〜(iv)を満たすプロピレン系重合体(I)を1〜50質量%、
プロピレン系重合体(II)(ただし、プロピレン系重合体(I)を除く。)を50〜99質量%含むプロピレン系重合体組成物(A)〔(I)と(II)の合計で100質量%とする。〕を射出ブロー成形して得られる成形体。
(i)MFRが0.01〜200g/10分の範囲にある、
(ii)密度勾配管法で測定した密度が860〜920kg/m3の範囲にある、
(iii)溶融張力が170℃〜230℃のいずれかの温度において10〜80mNの範囲にある、
(iv)プロピレンから導かれる構成単位を60質量%以上含有し、実質的にシンジオタクティック構造を有する。
〔2〕前記プロピレン系重合体(II)が、アイソタクティックプロピレン単独重合体である〔1〕または〔2〕に記載の成形体。
〔3〕少なくとも1層が〔1〕記載のプロピレン系重合体組成物(A)からなる層を有する、射出ブロー成形して得られる多層成形体。
〔4〕〔1〕または〔2〕に記載の成形体あるいは〔3〕に記載の多層成形体が、容器、ボトル、あるいはカップのいずれかである成形体。
本発明の射出ブロー成形体を構成するプロピレン系重合体組成物(A)に含まれる成分の一つであるプロピレン系重合体(I)は、下記要件(i)〜(iv)を満たす重合体である。
的にシンジオタクティック構造を有しているので、プロピレン系重合体(I)を含むプロ
ピレン系重合体組成物(A)は、汎用ポリオレフィン系樹脂であるポリエチレン、ブロックポリプロピレン、アイソタクティックポリプロピレンよりも射出ブロー成形性の点において特に優れる。
るとは、13C−NMRスペクトルにおける19.5〜20.3ppmに相当するピーク面積が、相対的に0.5以上であることをいう。シンジオタクティシティーが上記範囲にあると、成形できる程度に結晶化速度が遅く、加工性に優れる。
本発明の射出ブロー成形体を構成するプロピレン系重合体組成物(A)に含まれる成分の一つであるプロピレン系重合体(II)は、プロピレンの単独重合体もしくはプロピレンとエチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンを重合して得られる重合体であり、通常、結晶性の重合体である。
本発明の射出ブロー成形体を構成するプロピレン系重合体組成物(A)は、前記プロピレン系重合体(I)を1〜50質量%、前記プロピレン系重合体(II)(ただし、プロピレン系重合体(I)を除く。)を50〜99質量%〔(I)と(II)の合計で100質量%とする。〕を必須の構成成分として含むプロピレン系重合体組成物(A)である。
本発明の成形体は、上記プロピレン系重合体組成物(A)を射出ブロー成形して得られる成形体である。
MFRは、JIS K6721に準拠して、230℃で2.16kgfの荷重にて測定した。
密度は、ASTM−D1505に準拠して、密度勾配管法にて測定した。
プロピレン系重合体(I)の溶融張力は、(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1C((バレル径9.55mmΦ)、バレル温度200℃、キャピラリー長(L)=8mm、キャピラリー直径(D)=2.095mm、L/D=3.82)を用い、ピストン速度=15mm/min、巻き取り速度=15mm/min、の条件にて測定を行い、得られた値の平均値を求めた。
プロピレン系重合体(I)に含まれるシンジオタクティック構造は、13C−NMRスペクトルにおける19.5〜20.3ppmに相当する相対ピーク面積により求めた。
JIS K7105に準拠し、射出ブロー成形で得られた成形体を試験片として用いて、グロスメーターを用いて室温にてグロス角度60°で測定した。
射出ブロー成形で得られた成形体を試験片として用いて、ベンジルアルコール中で日本電色工業(株)製のデジタル濁度計(NDH−20D)にて測定した。
プロピレン系重合体(I)およびプロピレン系重合体(II)を表2のとおり配合し、日精エー・エス・ビー機械株式会社製ワンステップストレッチブロー成形機ASB−12N/10を用い、射出樹脂温度;210〜240℃の範囲、金型冷却温度20〜40℃の条件で外径30mm、高さ45mm、重量約30gの試験管形状のプリフォームを射出成形し、得られたプリフォームを加熱ポットに入れて所定の温度に加熱した後に約240ccの中空容器になるようにブロー1次圧力1MPa、2次圧力1.8MPaでブロー成形した。
射出ブロー成形品がブロー時に延伸できずに破れた場合:×
なお、本発明の成形体に用いたプロピレン系重合体(I)の物性は表1に示す。
プロピレン系重合体(I)として、ノティオTM−SN−0285(三井化学(株)製、商品名)を、プロピレン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロTMJ2000GP((株)プライムポリマー製、商品名)〕を表2に記載の比率にて配合し、射出ブロー成形して、成形体(ボトル)を作製した。得られたボトルの評価結果を表2に示す。偏肉のない透明性に優れたボトルを得た。
ボトルの配合比を表2に記載の比率にしたこと以外は、実施例1と同様に射出ブロー成形して、ボトルを作製した。得られたボトルの評価結果を表2に示す。偏肉のない透明性に優れたボトルを得た。
ボトルの配合比を表2に記載の比率にしたこと以外は、実施例1と同様に射出ブロー成形して、ボトルを作製した。得られたボトルの評価結果を表2に示す。偏肉のない透明性に優れたボトルを得た。
プロピレン系重合体(I)を配合せず、プロピレン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロTMJ2000GP((株)プライムポリマー製、商品名)〕を単独で用いたこと以外は、実施例1と同様に行い射出ブロー成形を行ったが、ブロー時に均一に延伸できず、ボトルの一部が破裂した。また、透明性にも劣っていた。結果を表2に示す。
Claims (4)
- 下記要件(i)〜(iv)を満たすプロピレン系重合体(I)を1〜50質量%、プロピレンから導かれる構成単位が90モル%を超え100モル%以下であり、かつプロピレン以外の単量体から導かれる構成単位がエチレンまたは炭素原子数4〜10のα―オレフィンであり、その量が0モル%以上10モル%未満であって、 13 C-NMR法により測定されるアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)が85%以上であるアイソタクティックプロピレン系重合体(II)(ただし、プロピレン系重合体(I)を除く。)を50〜99質量%含むプロピレン系重合体組成物(A)〔(I)と(II)の合計で100質量%とする。〕を射出ブロー成形して得られる成形体。
(i)MFRが0.01〜200g/10分の範囲にある、
(ii)密度勾配管法で測定した密度が860〜920kg/m3の範囲にある、
(iii)溶融張力が170℃〜230℃のいずれかの温度において10〜80mNの範囲にある、
(iv)プロピレンとそれに共重合される単量体であるエチレンまたは炭素原子数が4〜10のα-オレフィンからなり、プロピレンから導かれる構成単位を60〜90質量%(ただし、90質量%の場合を除く。)の範囲で有しており、シンジオタクティシティーが 13 C−NMRスペクトルにおける19.5〜20.3ppmに相当するピーク面積が、相対的に0.5以上であるシンジオタクティック構造を有する。 - アイソタクティックプロピレン系重合体(II)が、 13 C-NMR法により測定されるアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)が90%以上であるアイソタクティックプロピレン単独重合体である請求項1に記載の成形体。
- 請求項1記載のプロピレン系重合体組成物(A)からなる層、およびそれ以外の層であってポリエステル樹脂またはランダムポリプロピレン系樹脂からなる層を有する多層成形体であって、請求項1記載のプロピレン系重合体組成物(A)からなる層が当該多層成形体の最も厚い層であることを特徴とする多層成形体。
- 請求項1または2に記載の成形体あるいは請求項3に記載の多層成形体が、容器、ボトル、あるいはカップのいずれかである成形体。
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