JP2006290944A - 容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料およびそれからなる容器蓋 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速成形性に優れ、容易に成形ハイサイクル化が可能となり、特に蓋の開栓性、閉栓性に優れ、ワンピース形状化が容易なポリオレフィン樹脂である。さらには成形性、高流動性、剛性と耐衝撃性とのバランス、耐ストレスクラック性、滑り性、低臭気性、食品安全性に優れ、かつ高温時においても比較的容易にカット出来るポリオレフィン樹脂材料およびそのポリオレフィン樹脂材料を用いた蓋であって、特にPETボトル等の飲料容器に用いられる容器蓋に好適な材料および蓋を提供する。
【解決手段】下記のa)〜b)の性状を有することを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
a)静摩擦係数が0.35以下
b)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化において、ピークトップ時間が3分以下
【解決手段】下記のa)〜b)の性状を有することを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
a)静摩擦係数が0.35以下
b)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化において、ピークトップ時間が3分以下
Description
本発明は、清涼飲料等の液体を収容する容器の蓋用ポリオレフィン樹脂材料およびそれからなる容器蓋に関するものであり、詳しくは高速成形性に優れ、容易に成形ハイサイクル化が可能となり、特に蓋の開栓性、閉栓性に優れ、ワンピース形状化が容易なポリオレフィン樹脂材料、さらには成形性、高流動性、剛性と耐衝撃性とのバランス、耐ストレスクラック性、滑り性、低臭気性、食品安全性に優れ、かつ高温時においても比較的容易にカット出来るポリオレフィン樹脂材料およびそのポリオレフィン樹脂材料を用いた蓋であって、特にPETボトル等の飲料容器に用いられる容器蓋に好適な材料および蓋に関するものである。
従来、清涼飲料水、炭酸飲料水等の容器として、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の容器(ボトル)が用いられ、その蓋としてアルミニウム金属製が用いられていたが、近年、リサイクル性等の環境保全の観点からポリオレフィン製が使用されるようになっている(特許文献1、2)。
近年、キャップの成形サイクルを短縮し、生産効率を上げるため、高流動性のポリオレフィン樹脂にて射出成形および圧縮成形を行う試みがなされている。一方、ボトルに内容物を充填し、キャップを閉栓する際、また、消費者がボトルを開栓する際、締めにくい、開きにくいなどの問題がある。上記キャップ成形サイクルを短縮し、生産効率を上げるため、高流動性のポリオレフィン樹脂にて射出成形および圧縮成形を行う試みがなされており、特に近年では圧縮成形が主流である。
またキャップの液漏れ防止機能であるライナーを貼り付けず、そのキャップ形状のみにて液漏れ防止するワンピースキャップが主流である。
またキャップの液漏れ防止機能であるライナーを貼り付けず、そのキャップ形状のみにて液漏れ防止するワンピースキャップが主流である。
なお、充填方法も変遷し、無菌充填化が進んでいる。これはあらかじめ洗浄したキャップを用いクリーンルーム内にて、充填する方法である。従来の加熱殺菌して加熱したまま充填する方法に比べ、内容物の味や臭いが変質しないという特徴がある。
昨今では、経済上の理由から成形速度を速くする成形ハイサイクル化の試みがなされている。また、キャップの薄肉化が進められ、内圧によって変形しシール部から内容物が漏れないようにするため高い剛性をも求められている。
さらに、最近では緑茶などの飲料入り容器を加温器にて加温し販売する形態が現れてきた(引用文献3)。この加温販売品においては高温時でも形状が保持できるよう更なる高剛性化および高温時のキャップ締め付けによる割れが発生しないことが必要である。
さらに、最近では緑茶などの飲料入り容器を加温器にて加温し販売する形態が現れてきた(引用文献3)。この加温販売品においては高温時でも形状が保持できるよう更なる高剛性化および高温時のキャップ締め付けによる割れが発生しないことが必要である。
このようなキャップの変遷に対し、液漏れ防止機能を付与するため一体成形したワンピースキャップにおいて、ポリオレフィン樹脂の滑り性が不足することによって、金型からキャップが抜けない離型不良がたびたび発生するという問題が生じている。また、滑り性不足により、開栓性および閉栓性が悪くなることがある。そのため、従来においては滑り性を向上させる添加剤としてスリップ剤を樹脂中に大量に添加し、補っている。しかしながら、近年の無菌充填では充填前にキャップ表面を洗い流してしまうため、スリップ剤が流れてしまい、開栓性および閉栓性に効果が現れない。また、内容物内にスリップ剤が入り込み、食品衛生上、好ましくない。
また、圧縮成形において、成形ハイサイクル化の検討の際、樹脂の結晶化速度が遅いことから、高速成形ではキャップ製品が結晶化していないため成形ハイサイクル化が困難となる等の問題点を有している。
また、圧縮成形において、成形ハイサイクル化の検討の際、樹脂の結晶化速度が遅いことから、高速成形ではキャップ製品が結晶化していないため成形ハイサイクル化が困難となる等の問題点を有している。
本発明の目的は、高速成形性に優れ、容易に成形ハイサイクル化が可能となり、特に蓋の開栓性、閉栓性に優れ、ワンピース形状化が容易な清涼飲料等の液体を収容するための容器の蓋用ポリオレフィン樹脂材料を提供することにある。さらには成形性、高流動性、剛性と耐衝撃性とのバランス、耐ストレスクラック性、滑り性、低臭気性、食品安全性等に優れ、かつ高温時においても比較的容易にカット出来るポリオレフィン樹脂材料およびそのポリオレフィン樹脂材料を用いた蓋であって、特にPETボトル等の飲料容器に用いられる容器蓋に好適な材料および蓋を提供することにある。
そこで本発明者らは高速成形性、開栓、閉栓性、食品衛生性、ワンピース化容易性を有し、さらに高流動性、剛性、耐ストレスクラック性等の性能を有するポリオレフィン樹脂材料を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、これらの特性を満足する容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料および蓋の本発明に至った。
[1]本発明の第1は、a)静摩擦係数が0.35以下、b)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化において、ピークトップ時間が3分以下の性状を有することを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料である。
[2]本発明の第2は、前記容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料がさらにc)曲げ弾性率が700MPa以上、d)定ひずみESCRが3時間以上の性状を満足することを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料である。
[3]本発明の第3は、前記容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料が、さらにf)炭化水素揮発分が80ppm以下の性状を満足することを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料である。
[4]本発明の第4は、前記容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料が、密度0.94g/cm3以上、MFR(温度190℃、荷重2.16Kg)0.1〜20g/10分のポリエチレン樹脂(A)であることを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料である。
[5]本発明の第5は、前記ポリエチレン樹脂(A)が、密度0.915g/cm3以上、HLMFR(温度190℃、荷重21.6kg)0.1〜50g/10分のポリエチレン樹脂(A1)10〜50重量部、密度0.95g/cm3、MFRが20g/10分以上のポリエチレン樹脂(A2)50〜90重量部からなることを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料である。
[6]本発明の第6は、前記ポリエチレン樹脂(A)が、チーグラー系触媒で得られたポリエチレン樹脂とフィリップス系触媒で得られたポリエチレン樹脂とからなることを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料である。
[7]本発明の第7は、前記ポリオレフィン系樹脂材料が、密度0.94g/cm3以上、MFR(温度190℃、荷重2.16Kg)0.1〜20g/10分のポリエチレン樹脂(A)99〜50重量%と他のポリオレフィン樹脂(B)1〜50重量%を含むことを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料である。
[8]本発明の第8は、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料からなることを特徴とする容器蓋である。
[9]本発明の第9は、前記容器蓋が飲料容器用の蓋であることを特徴とするものである。
[10]本発明の第10は、前記容器蓋がワンピースキャップであることを特徴とするものである。
本発明では、静摩擦係数が小さく、かつ結晶化速度が速いポリオレフィン樹脂材料を選択することにより、成形ハイサイクル化ができ、かつ開栓性、閉栓性に優れ、ワンピース形状化が容易である。さらに本発明では成形性、高流動性、高速成形に優れ、剛性と耐衝撃性とのバランス、耐ストレスクラック性、滑り性に優れ、比較的容易にカットができる。
また、本発明では本質的に味、臭い等の内容物に影響を与える添加剤は含まず、かつ低揮発性炭化水素が抑制され、低味低臭に優れ、かつ安価なポリオレフィン樹脂材料であることから、特にPETボトル等の飲料容器に用いられる容器蓋として好適である。
[ポリオレフィン樹脂材料]
本発明のポリオレフィン樹脂材料は、a)静摩擦係数が0.35以下、b)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化において、ピークトップ時間が3分以下の性状を満足することが必要である。
本発明のポリオレフィン樹脂材料は、a)静摩擦係数が0.35以下、b)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化において、ピークトップ時間が3分以下の性状を満足することが必要である。
本発明のポリオレフィン樹脂材料のa)静摩擦係数は0.35以下であり、望ましくは0.30以下、より望ましくは0.28以下である。本発明にいう静摩擦係数は、JIS K−7125:1997に準拠して測定される。ただし、別法として、東芝機械製IS−150射出成形機を用いて190℃にて成形を行った120×120×2mmの平板を用い、新東科学社製トライポギア ミューズ94iにて両面測定することも可能である。
この静摩擦係数の値が0.35を超えるものは、滑り性が悪く、キャップ開閉に支障があり、ワンピース形状にした際、離型性が困難となる。この静摩擦係数を0.35以下に達成させるためには、特にポリエチレン樹脂の場合には密度が0.955g/cm3以上にする、多段重合およびブレンドの際は低分子量側の密度を上げる、スリップ剤を添加するなどの手法が挙げられる。ただし食品衛生上、スリップ剤は添加しないほうが好ましい。
この静摩擦係数の値が0.35を超えるものは、滑り性が悪く、キャップ開閉に支障があり、ワンピース形状にした際、離型性が困難となる。この静摩擦係数を0.35以下に達成させるためには、特にポリエチレン樹脂の場合には密度が0.955g/cm3以上にする、多段重合およびブレンドの際は低分子量側の密度を上げる、スリップ剤を添加するなどの手法が挙げられる。ただし食品衛生上、スリップ剤は添加しないほうが好ましい。
本発明のポリオレフィン樹脂材料のb)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化におけるピークトップ時間は、3分以下であり、望ましくは2.5分以下、更に望ましくは2.0分以下である。3分を超えるものは、高速成形できず、成形ハイサイクル化ができない。
本発明にいうb)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化におけるピークトップ時間は、190℃にてプレス成形を行った0.5mm厚の試料を直径5mmの円周上に切り出し、パーキンエルマー社製 DSC−7にて、190℃にて5分保持したまま、120℃/分の速度にて、121.5℃の温度まで下げ、結晶化が終了するまで保持し、121.5℃到達してから結晶化ピークトップまでの時間を測定したものである。結晶化速度を速くするためには、特にポリエチレン樹脂の場合には密度を0.955g/cm3以上にする、多段重合およびブレンドの場合には高分子量側の密度を高くする、長鎖分岐を導入する、造核剤や無機フィラーを添加する、などの手法がとられる。
本発明の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料は、さらにc)曲げ弾性率が700MPa以上、d)定ひずみESCRが3時間以上である性状を満足することが望ましい。
本発明では上記a)およびb)の性状を満足した上で、高温時でもキャップが変形しにくく、薄肉化可能とするために、c)曲げ弾性率が700MPa以上、望ましくは800MPa以上、さらには900MPa以上であることが望ましい。c)曲げ弾性率が700MPaに達しないものは剛性が低下し、キャップが変形しやすく好ましくない。
c)曲げ弾性率は、試験片を射出成形にて210℃で4×10×80mmの試験片を作製し、JIS−K6922-2:1997準拠にて行うものである。
c)曲げ弾性率は、試験片を射出成形にて210℃で4×10×80mmの試験片を作製し、JIS−K6922-2:1997準拠にて行うものである。
また本発明では、販売時に店頭にてストレスクラックによりキャップが破壊し、内容物の液漏れが発生しないように、d)定ひずみESCRが3時間以上、望ましくは5時間以上、さらには10時間以上であることが望ましい。この定ひずみESCRが3時間未満では、応力によりキャップが破壊しやすく、内容物の液漏れ原因となり、実際上販売の対象になるのは難しい。耐ストレスクラック性(ESCR)の上限は時間が長いほど好ましいが、耐ストレスクラック性は、剛性や流動性と相反する性質であり、ESCRの時間を長くすると剛性等が低下するため、容器の目的、用途により、これらの物性とバランスをとりながら決定される。一般的には上限は1000時間程度が望ましい。
例えば、本発明の蓋が打栓される容器には、炭酸飲料等の内圧が過重に容器にかかるような飲料を充填することができるが、しかし、炭酸以外はキャップによる歪みによって発生する応力がかかるような飲料、たとえば茶系飲料、紅茶、コーヒー等の非炭酸飲料等においては上記定ひずみESCRとしては20時間程度であっても十分に商品としては使用に耐えるものである。
d)定ひずみESCRは、一定ひずみ下での耐ストレスクラック性であり、具体的にはJIS−K6922−2:1997に準拠するものである。試料は190℃にて射出成形された120×120×2mmの寸法の板から切り出して測定するものである。
d)定ひずみESCRは、一定ひずみ下での耐ストレスクラック性であり、具体的にはJIS−K6922−2:1997に準拠するものである。試料は190℃にて射出成形された120×120×2mmの寸法の板から切り出して測定するものである。
さらに本発明では、味覚を損なわないように、あるいは内容物に異臭や変質を与えないように、炭化水素等の揮発分が80ppm以下、より好ましくは50ppm以下であることが望ましい。本発明にいう炭化水素とは、少なくとも炭素及び水素を含む化合物をいい、通常ガスクロマトグラフィーにて測定されるもので、本発明の要件を満足することにより、容器の内容物の異臭、異味を防ぐことができる。具体的にはポリオレフィン系樹脂1gを25mlのガラス密閉容器に入れ、130℃で60分加熱した際のへッドスペース中の空気をガスクロマトグラフィーにて揮発分が測定される。本発明において、炭化水素揮発分を所定の値以下にするためには、重合したポリオレフィン樹脂を揮発分除去操作、例えばスチームストリッピング処理、温風脱臭処理、真空処理、窒素パージ処理等を実施することにより達成することができる。
[ポリオレフィン樹脂]
本発明のポリオレフィン樹脂としては、チーグラー系触媒、フィリップス系触媒、シングルサイト系触媒(メタロセン系触媒)等によって得られる高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、あるいは高圧ラジカル法によって得られるエチレン系重合体等のポリエチレン樹脂、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のα―オレフィンとのブロックまたはランダム共重合体等のポリプロピレン樹脂などが挙げられる。
本発明のポリオレフィン樹脂としては、チーグラー系触媒、フィリップス系触媒、シングルサイト系触媒(メタロセン系触媒)等によって得られる高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、あるいは高圧ラジカル法によって得られるエチレン系重合体等のポリエチレン樹脂、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のα―オレフィンとのブロックまたはランダム共重合体等のポリプロピレン樹脂などが挙げられる。
高密度ポリエチレンとしては、一般的には密度0.94〜0.98g/cm3の範囲、MFRは0.1〜100g/10分、好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは0.2〜20g/10分の範囲で選択される。
直鎖状低密度ポリエチレンは、エチレンとα―オレフィンとの共重合体であって、密度0.91〜0.94g/cm3の範囲、MFRは0.1〜100g/10分、好ましくは0.5〜50g/10分、より好ましくは1〜30g/10分の範囲で選択される。
上記α―オレフィンとしては、炭素数3〜18のα−オレフィンから選ばれる1種またはそれ以上のコモノマーとの共重合体である。α−オレフィンの代表例としては例えばプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、4-メチル-1ペンテン等が挙げられる。
超低密度ポリエチレンは、エチレンとα―オレフィンとの共重合体であって、密度0.86〜0.91g/cm3の範囲、MFRは0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30g/10分、より好ましくは0.5〜20g/10分の範囲で選択される。上記α―オレフィンとしては、炭素数3〜18のα−オレフィンから選ばれる1種またはそれ以上のコモノマーとの共重合体である。α−オレフィンの代表例としては例えばプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、4-メチル-1ペンテン等が挙げられる。
本発明で用いられる高圧ラジカル重合法によるエチレン系重合体とは、密度0.91〜0.94g/cm3 のエチレン単独重合体(低密度ポリエチレン)、エチレン・ビニルエステル共重合体およびエチレンとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体等が挙げられる。
上記低密度ポリエチレン(以下LDPEと 称す)は、MFRが0.05〜30g/10分、好ましくは0.1〜20g/10分の範囲で選択される。該LDPEの密度は0.91〜0.94g/cm3 、好ましくは0.912〜0.935g/cm3 、さらに好ましくは0.912〜0.930g/cm3 の範囲で選択される。これらLDPEの製法は、公知の高圧ラジカル重合法により製造され、チューブラー法、オートクレーブ法のいずれの方法でもよい。
また上記エチレン・ビニルエステル共重合体とは、高圧ラジカル重合法で製造される、エチレンを主成分とし、これとプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステル単量体との共重合体である。これらの中でも特に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙げることができる。
これら共重合体のMFRは、0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜10g/分の範囲で選択される。
これら共重合体のMFRは、0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜10g/分の範囲で選択される。
さらに上記エチレンとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体の代表的な例としては、エチレン・(メタ)アクリル酸またはそのアルキルエステル共重合体が挙げられ、これらのコモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等を挙げることができる。この中でも特に好ましいものとして(メタ)アクリル酸のメチル、エチル等のアルキルエステルを挙げることができる。これら共重合体のMFRは、0.1〜30g/10分、好ましくは0.2〜20g/分の範囲で選択される。
ポリプロピレン樹脂は、メルトフローレート(230℃、荷重2.16kg)が0.1〜30g/10分に範囲であって、プロピレンの単独重合体、プロピレンと他のα―オレフィンとの共重合体が挙げられる。これらの共重合体は、ブロック、ランダム共重合体のいずれであっても良い。
前記ポリエチレン樹脂は単一組成からなる単段重合して製造したものでも、連続的に多段重合して製造したものでもよく、また、別々に重合した後ブレンドして得たものでもよい。好ましくは、操作の容易さや組成の均質さ等の理由から直列に接続した複数の重合反応器、たとえば2基の重合反応器で順次連続的に重合して得られるものが好ましい。重合触媒は前記したチーグラー触媒、フィリップス触媒、メタロセン触媒などのシングルサイト触媒等の各種触媒が用いられる。また、上記2種のポリエチレン樹脂の多段もしくはブレンド組成物においては、チーグラー系触媒で得られたポリエチレン樹脂とフィリップス触媒で得られたポリエチレン樹脂を配合したものも好ましい態様である。
重合は有機溶媒中、液状単量体中あるいは気相中で行うことができる。直列に接続した複数の重合反応器で順次連続的に重合する、いわゆる多段重合においては、たとえば一段目においてエチレンあるいはさらにα-オレフィンを(共)重合させて高分子量成分の基となるポリエチレン樹脂を製造し、引き続き重合系中にエチレンおよび水素を導入して、高分子量成分と低分子量成分とを含むポリエチレン樹脂を調製することができる。
なお、多段重合の場合、2段目以降の重合域で生成するポリエチレン樹脂の量とその性状については、各段における樹脂生成量(未反応ガス分析等により把握できる)を求め、樹脂の物性は各段の後でそれぞれ抜出した樹脂の物性を測定し、物性の加成性から換算して求めることができる。いずれの場合でも上記ポリエチレン樹脂に必要に応じ各種添加剤を配合し、混練押出機、バンバリーミキサー等にて混練し、成形用材料とすることができる。
本発明の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料としては、上記a)およびb)の基本的性状を満足すれば特に限定されないが、さらに蓋材として望ましいc)〜f)の性状や、成形ハイサイクル化を実現するためには、密度0.94g/cm3以上、好ましくは0.95g/cm3以上、より好ましくは0.955g/cm3〜0.980g/cm3のポリエチレン樹脂(A)が望ましい。また、該ポリエチレン樹脂(A)の荷重2.16Kgにおけるメルトフローレート(MFR)は、0.1〜20g/10分、 好ましくは0.2〜15g/10分、より好ましくは0.5〜10g/10分の範囲である。
MFRが0.1g/10分未満であれば高速成形性が低下する懸念が生じる。また、MFRが20g/10分を超えれば、耐ストレスクラック性等が低下する懸念が生じる。
上記ポリエチレン樹脂(A)は単独重合体でもよいが、2種以上のポリエチレン樹脂をブレンドしたり、多段重合により調整してもよい。
上記ポリエチレン樹脂(A)は単独重合体でもよいが、2種以上のポリエチレン樹脂をブレンドしたり、多段重合により調整してもよい。
上記2種以上のポリエチレン樹脂においては、第1成分のポリエチレン樹脂(A1)は、密度0.915g/cm3以上、好ましくは、0.918〜0.970g/cm3、より好ましくは0.920〜0.960g/cm3の範囲であることが望ましい。
また、HLMFR(温度190℃、荷重21.6kg)は、0.1〜50g/10分、より好ましくは0.3〜30g/10分、より好ましくは、0.5〜20g/10分の範囲であって、その配合量は10〜50重量部、好ましくは、15〜45重量部、より好ましくは15〜40重量部である。また、第2成分のポリエチレン樹脂(A2)は、密度0.95g/cm3以上、好ましくは0.96g/cm3以上、より好ましくは0.965〜0.980g/cm3の範囲である。また、MFRは20g/10分以上、好ましくは30g/10分以上、より好ましくは、50g/10分以上であって、該MFRの上限は特に制限されないが、通常700g/10分以下である。また配合量は50〜90重量部、好ましくは、55〜85重量部、より好ましくは60〜85重量部の範囲で調製されることが望ましい。
上記成分(A1)と成分(A2)とを混合した組成物の密度は0.94g/cm3以上、好ましくは0.95g/cm3以上、より好ましくは0.955g/cm3以上である。MFRは、0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜15g/10分、より好ましくは0.5〜10g/10分である。
また、その組成物のHLMFR(温度190℃、荷重21.6kg)は50〜700g/10分、好ましくは80〜500g/10分であり、HLMFR/MFRが30〜300、好ましくは50〜200の範囲で選択されることが望ましい。
また、その組成物のHLMFR(温度190℃、荷重21.6kg)は50〜700g/10分、好ましくは80〜500g/10分であり、HLMFR/MFRが30〜300、好ましくは50〜200の範囲で選択されることが望ましい。
また他の態様としては、上記ポリエチレン樹脂(A)を主成分とし、他のポリエチレン樹脂あるいはポリプロピレン樹脂等の他のポリオレフィン(B)を配合した容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料、あるいは、ポリエチレン樹脂(A)を主成分とし、(C)無機充填剤を配合してなる容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料等が挙げられる。
例えば、ポリエチレン樹脂(A)と他のポリエチレン樹脂(B)の例としては、密度0.94g/cm3以上、MFR(温度190℃、荷重2.16Kg)0.1〜20g/10分のポリエチレン樹脂(A)99〜50重量%と前記高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高圧ラジカル法エチレン系重合体等のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂の少なくとも1種の他のポリオレフィン樹脂(B)1〜50重量%、好ましくは(A)99〜60重量%、(B)1〜40重量%、より好ましくは(A)99〜70重量%、(B)1〜30重量%を含む容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料等が挙げられる。
また本発明では、ボトルの内容物をクリーンルーム内にて充填するアセプティック充填法においては、(A)成分及び/または(B)成分をシングルサイト系触媒で製造した高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等で構成された材料が、従来のチーグラー系触媒、フィリップス触媒で得られるポリエチレンより、分子量分布が狭く、低分子量成分が少なく、溶出分がないなどの利点を有し、好適に用いられる。
また上記の無機充填剤は、キャップ本体の耐熱性、熱収縮率、および伸びを低く抑える、結晶化速度の調整等の目的のために添加されるものである。これら無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、金属粉(アルミニウム、銅、鉄、鉛など)、珪石、珪藻土、アルミナ、石膏、マイカ、クレー、アスベスト、グラファイト、カーボンブラック、TiO2等が使用可能である。
上記無機充填剤のなかでも特に、炭酸カルシウム、タルクおよびマイカ等を用いるのが好ましい。
上記無機充填剤のなかでも特に、炭酸カルシウム、タルクおよびマイカ等を用いるのが好ましい。
本発明においては、上記したように結晶化速度を促進するために造核剤を用いることも有効な手法である。該造核剤としては、特に限定されるものでなく、一般的な有機系または無機系の造核剤を用いることができる。
本発明の容器蓋は、上記の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料を用いて、主に射出成形法、圧縮成形法等で成形される。本発明の材料を用いることにより、高速成形ができ、ハイサイクル化が可能となる、ワンピース形状化が容易である等、本発明の効果を享受することができる。
また、上記の得られる容器蓋は、PETボトル等の容器、冷または温飲料用等の飲料用の容器蓋として好適なものである。
また、上記の得られる容器蓋は、PETボトル等の容器、冷または温飲料用等の飲料用の容器蓋として好適なものである。
飲料用容器自体はPET、PEN(ポリエチレンナフタレート樹脂)等のプラスチック製であり、中空成形、射出成形等により製造される。得られた容器には茶系飲料等の内容液を充填後、本発明の蓋を打栓して製品として販売される。本発明の蓋が打栓される容器に充填する内容物は、前記したように炭酸等でも充填可能であり、低温での販売用飲料はもちろんのこと、さらに容器が加温されたまま開栓され、内容物が取り出されるようなもの、たとえば茶系飲料、紅茶、コーヒー等の温飲料等である。
上記本発明のポリオレフィン樹脂材料および蓋には、食品衛生上、スリップ剤等の添加剤を添加しないことが望ましいが、商品の実用上特性を著しく損なわない範囲で添加剤等を添加しても良い。また添加剤として、例えば酸化防止剤(フェノール系、リン系、イオウ系)、滑剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、架橋剤、発泡剤等を1種または2種以上適宜併用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない
[試験法]
下記実施例、比較例におけるポリオレフィン樹脂材料の物性測定法は以下の通りである。
[静摩擦係数]:JIS K−7125:1999に準拠
[静摩擦係数]別法:東芝機械製IS-150射出成形機を用いて190℃にて成形を行った。120×120×2mmの平板を用い、新東科学社製トライポギアミューズ94iにて7両面における平均値を測定した。
[等温結晶化]190℃にてプレス成形を行った0.5mm厚の試料を直径5mmの円周上に切り出し、パーキンエルマー社製 DSC−7にて、190℃にて5分保持したまま、120℃/分の速度にて、121.5℃の温度まで下げ、結晶化が終了するまで保持し、121.5℃到達してから結晶化ピークトップまでの時間を測定した。
下記実施例、比較例におけるポリオレフィン樹脂材料の物性測定法は以下の通りである。
[静摩擦係数]:JIS K−7125:1999に準拠
[静摩擦係数]別法:東芝機械製IS-150射出成形機を用いて190℃にて成形を行った。120×120×2mmの平板を用い、新東科学社製トライポギアミューズ94iにて7両面における平均値を測定した。
[等温結晶化]190℃にてプレス成形を行った0.5mm厚の試料を直径5mmの円周上に切り出し、パーキンエルマー社製 DSC−7にて、190℃にて5分保持したまま、120℃/分の速度にて、121.5℃の温度まで下げ、結晶化が終了するまで保持し、121.5℃到達してから結晶化ピークトップまでの時間を測定した。
[MFR] : JIS−K6922−2:1997準拠
[密度] : JIS−K6922−1,2:1997準拠
[曲げ弾性率]: JIS−K6922−2:1997準拠
[定ひずみESCR]:JIS−K6992−2:1997準拠
[炭化水素揮発分]:ポリエチレン樹脂1gを25mlのガラス密閉容器に入れ、130℃で60分加熱した際のへッドスペース中の空気をガスクロマトグラフィにて揮発分を測定するものである。
[密度] : JIS−K6922−1,2:1997準拠
[曲げ弾性率]: JIS−K6922−2:1997準拠
[定ひずみESCR]:JIS−K6992−2:1997準拠
[炭化水素揮発分]:ポリエチレン樹脂1gを25mlのガラス密閉容器に入れ、130℃で60分加熱した際のへッドスペース中の空気をガスクロマトグラフィにて揮発分を測定するものである。
[高速成形性]:30φで高さ20mmの円柱キャップ状の金型を用い、東芝機械製IS-80射出成形機にて、成形温度190℃、金型温度40℃にて成形を行い、冷却時間6秒以内となるものを○、6秒以内では柔らかく、もしくは金型との滑り性が悪いため、金型に食いつき離型できない物を×とした。
[キャップブリッジ切れ性]:500mlのPETボトルに水を入れ、得られたキャップ(ブリッジ構造を有するもの)により閉栓し、65℃に加温した状態にて人力で螺合している栓を開栓した。そして、開栓時のブリッジの切断状況を観察した。
[キャップブリッジ切れ性]:500mlのPETボトルに水を入れ、得られたキャップ(ブリッジ構造を有するもの)により閉栓し、65℃に加温した状態にて人力で螺合している栓を開栓した。そして、開栓時のブリッジの切断状況を観察した。
チーグラー触媒を用いてコモノマーとしてブテン−1を用いスラリー重合法により、単段重合にて実施例1に示すMFR、密度のポリエチレン樹脂を得た。これは静摩擦係数、結晶化速度が良好で、高速成形可能であった。結果を表1に示す。
チーグラー触媒を用いてコモノマーとしてブテン−1を用いスラリー重合法により連続的に2段重合にて成分(A1)を重合後、成分(A2)を重合してポリエチレン樹脂を得た。
すなわち、第一段目の重合ではモノマーとしてエチレンおよびブテン−1を供給し、第二段目の重合ではエチレンを供給して製造し、スチームストリッピング処理を施した。第二段目で製造される成分(A2)の量(配合比)、その物性などは、各段の後の未反応ガス分析から各段の生産量をそれぞれ求め、さらに第一段目の後と第二段目の後で得られた樹脂成分の物性をそれぞれ測定し、加成性から換算して求めた。
それらの物性と配合比を表1に示す。
それらの物性と配合比を表1に示す。
評価の結果、これは静摩擦係数、結晶化速度が良好で、高速成形可能であった。結果を表1に示す。
チーグラー触媒を用いてスラリー重合法により重合した単段重合品(A)に、クロム系触媒を用いてスラリー重合法により重合した単段重合品(B)をブレンドしポリエチレン樹脂を得た。それらの配合比及び得られた樹脂のMFR、密度を表1に示す。
評価の結果、これは静摩擦係数、結晶化速度が良好で、高速成形可能であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
高圧法にて重合した低密度ポリエチレンにて、比較例1の樹脂を得た。実施例1と同様に評価し、その結果を表2に示す。
これは静摩擦係数が高く、結晶化速度も遅かった。その結果、高速成形性が悪かった。
高圧法にて重合した低密度ポリエチレンにて、比較例1の樹脂を得た。実施例1と同様に評価し、その結果を表2に示す。
これは静摩擦係数が高く、結晶化速度も遅かった。その結果、高速成形性が悪かった。
[比較例2]
チーグラー触媒を用いてコモノマーとしてブテン−1を用いスラリー重合法により、単段重合にて比較例2に示すMFR、密度のエチレン樹脂を得た。実施例1と同様に評価し、その結果を表2に示す。
これは静摩擦係数が高いため、離型不良であった。
チーグラー触媒を用いてコモノマーとしてブテン−1を用いスラリー重合法により、単段重合にて比較例2に示すMFR、密度のエチレン樹脂を得た。実施例1と同様に評価し、その結果を表2に示す。
これは静摩擦係数が高いため、離型不良であった。
[比較例3]
メタロセン触媒を用いてコモノマーとしてブテン−1を用いスラリー重合法により、単段重合にて比較例3に示すMFR、密度のエチレン樹脂を得た。実施例1と同様に評価し、その結果を表2に示す。
これは結晶化速度が遅く、高速成形できなかった。
メタロセン触媒を用いてコモノマーとしてブテン−1を用いスラリー重合法により、単段重合にて比較例3に示すMFR、密度のエチレン樹脂を得た。実施例1と同様に評価し、その結果を表2に示す。
これは結晶化速度が遅く、高速成形できなかった。
Claims (10)
- 下記a)〜b)の性状を有することを特徴とする容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
a)静摩擦係数が0.35以下
b)示差走査熱量計(DSC)にて測定される121.5℃での等温結晶化におけるピークトップ時間が3分以下 - 前記容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料がさらに下記c)〜d)の性状を満足することを特徴とする請求項1に記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
c)曲げ弾性率が700MPa以上
d)定ひずみESCRが3時間以上 - 前記容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料が、さらにf)炭化水素揮発分が80ppm以下の性状を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
- 前記容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料が、密度0.94g/cm3以上、MFR(温度190℃、荷重2.16Kg)0.1〜20g/10分のポリエチレン樹脂(A)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
- 前記ポリエチレン樹脂(A)が、密度0.915g/cm3以上、HLMFR(温度190℃、荷重21.6kg)0.1〜50g/10分のポリエチレン樹脂(A1)10〜50重量部と、密度0.95g/cm3以上、MFRが20g/10分以上のポリエチレン樹脂(A2)50〜90重量部からなることを特徴とする請求項4に記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
- 前記ポリエチレン樹脂(A)が、チーグラー系触媒で得られたポリエチレン樹脂とフィリップス系触媒で得られたポリエチレン樹脂とからなることを特徴とする請求項5に記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
- 前記ポリオレフィン樹脂材料が、密度0.94g/cm3以上、MFR(温度190℃、荷重2.16Kg)0.1〜20g/10分のポリエチレン樹脂(A)99〜50重量%と他のポリオレフィン樹脂(B)1〜50重量%を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料。
- 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の容器蓋用ポリオレフィン樹脂材料からなることを特徴とする容器蓋。
- 前記容器蓋が飲料容器用の蓋であることを特徴とする請求項8に記載の容器蓋。
- 前記容器用蓋がワンピースキャップであることを特徴とする請求項8または9に記載の容器蓋。
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