JP2014101484A - 射出成形用樹脂組成物およびこれから得られる成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロピレン系樹脂組成物(P)および結晶造核剤(Q)を含有する射出成形用樹脂組成物であって、プロピレン系樹脂組成物(P)が、(1)特定のプロピレン系重合体(A)50〜95重量部と、(2)特定のプロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体(B) 1〜25重量部と、(3)特定のエチレン・α−オレフィン共重合体(C)25〜50重量部を含む(ただし、(A)と(B)と(C)の合計100重量部とする)ことを特徴とする射出成形用樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
プロピレン系樹脂組成物(P)および結晶造核剤(Q)を含有する射出成形用樹脂組成物であって、プロピレン系樹脂組成物(P)が、
(1)プロピレン系重合体(A)50〜95重量部と、
(2)プロピレンから導かれる構成単位を89〜50モル%の量で含有し、エチレンから導かれる構成単位を10〜30モル%の量で含有し、さらに炭素原子数4〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1〜30モル%の量で含む(ただし、エチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は11モル%〜50モル%であり、プロピレンから導かれる構成単位とエチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は100モル%である)プロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体(B) 1〜25重量部と、
(3)エチレンから導かれる構成単位を50〜99モル%の量で含有し、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位を1〜50モル%の量で含有(エチレンとα−オレフィンの合計を100モル%とする)し、密度が880〜920kg/m3の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(C)25〜50重量部、
を含む(ただし、(A)と(B)と(C)の合計100重量部とする)ことを特徴とする射出成形用樹脂組成物、並びに当該射出成形用樹脂組成物を用いることを特徴とする射出成形体に関する。
本発明で用いられるプロピレン系重合体(A)は、ホモポリプロピレンであっても、プロピレンと炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)のランダム共重合体であっても、プロピレンブロック共重合体であってもよいが、好ましくはホモポリプロピレンまたはプロピレンと炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)のランダム共重合体である。本発明の射出成形体の耐熱性に優れる点からはホモポリプロピレンが好ましく、得られる射出成形体の衝撃特性や透明性が優れる点からは、プロピレンと炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)のランダム共重合体〔以下の説明では、単にランダム共重合体またはr−PPと略称する場合がある〕が好ましく用いられる。ここで、プロピレン以外の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。成分(A)としてランダム共重合体を用いる場合は、プロピレンとエチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフィン、あるいはプロピレンとエチレンと炭素数が4〜10のα−オレフィンとの共重合体が好ましい。なお当該ランダム共重合体においては、通常、プロピレン由来の構成単位は、プロピレン由来の構成単位と、プロピレン以外の炭素数が2〜20のα−オレフィン由来の構成単位の合計100モル%に対して、90モル%以上含む。すなわち、α−オレフィン由来の構成単位を該共重合体中に10モル%未満含む。α−オレフィン由来の構成単位量は、好ましくは0.1〜8モル%、さらに好ましくは0.2〜7.5モル%である。
プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、通常ランダム共重合体であり、(B)プロピレンから導かれる構成単位を89〜50モル%の量で含有し、エチレンから導かれる構成単位を10〜30モル%の量で含有し、さらに炭素原子数4〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1〜30モル%の量で含む。ここでエチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は11モル%〜50モル%である。またプロピレンから導かれる構成単位とエチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は100モル%である。
このような量でプロピレンから導かれる構成単位、エチレンから導かれる構成単位、炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位を含有するプロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、プロピレン系重合体(A)との相容性が良好となり、得られる射出成形用樹脂組成物は、充分な透明性、柔軟性、機械強度、耐熱性と耐衝撃性を発揮する傾向がある。
実質的にアイソタクティック構造を有するプロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体(B)とは、NMR法により測定したアイソタクティックトライアッド分率(mm分率)が0.85以上、好ましくは0.88以上であるプロピレン系共重合体である。前記プロピレン系共重合体のアイソタクティックトライアッド分率を百分率で表示すると、85%以上、好ましくは88%以上となる。
好ましくは、前記プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、MFR(ASTMD1238、230℃、2.16kg荷重下)が0.1〜100g/10分であり、好ましくは1.0〜80g/10分、より好ましくは5.0〜50g/10分である。
本発明で用いられるエチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)は、エチレンから導かれる構成単位を50〜99モル%の量で含有し、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位を1〜50モル%の量で含有し(エチレンとα−オレフィンの合計を100モル%とする)、し、密度が880〜920kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体である。
MD1238、190℃、2.16kg荷重下)が0.1〜100g/10分である。
本発明のエチレン・α-オレフィンランダム共重合体(C)はASTM D1238に準拠して190℃、荷重10kgの条件で測定したMFR10と荷重2,16kgで測定したMFR2(本明細書全体を通して、MFR2を単にMFRと呼ぶ場合もある)との比(MFR10/MFR2)が好ましくは5.0〜8.0、より好ましくは6.0〜7.0である。MFR10/MFR2の値が大きい場合は耐衝撃性が低下し、小さい場合は加工性が低下する。
本発明で用いられる結晶造核剤(Q)は、ポリプロピレン樹脂に対して造核効果を持つ物質であり、結晶化速度を速め成形サイクルを短縮するという視点、透明性を高め剛性を調整するためのものである。結晶造核剤(Q)としては芳香族カルボン酸金属塩、芳香族リン酸金属塩、アルジトール系誘導体、ロジンの金属塩等が用いられる。これらは、単独、または、複数組み合わせて用いることができる。
プロピレン系樹脂組成物(P)100重量部に対して、結晶造核剤(Q)が、通常0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部含まれる。
本発明に係るプロピレン系樹脂組成物(P)は、プロピレン系重合体(A)50〜95重量部、好ましくは55〜90重量部、より好ましくは55〜80重量部と、プロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体(B) 1〜25重量部、好ましくは3〜25重量部、より好ましくは5〜20重量部と、エチレンから導かれる構成単位を50〜99モル%の量で含有し、エチレン以外の炭素原子数3〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1〜50モル%の量で含有するエチレン・α-オレフィン共重合体(C)25〜50重量部、好ましくは25〜45重量部、より好ましくは25〜40重量部を含むことを特徴としている(ただし、(A)と(B)と(C)の合計100重量部とする)。
この範囲にあると、特に、透明性、衝撃強度、機械物性(柔軟性または剛性など)と耐衝撃性に優れ、特に剛性と低温耐衝撃性のバランス、および透明性に優れた射出成形用樹脂組成物となるため好ましい。
本発明の射出成形体は、上記の射出成形用樹脂組成物を通常の射出成形法、射出圧縮成形法、射出発泡成形法等に付すことにより得られる。
本発明の射出成形体の具体的な用途としては、食品容器(プリン容器、ゼリー容器、ヨーグルト容器、その他のデザート容器、惣菜容器、茶碗蒸し容器、インスタントラーメン等のインスタント麺類に代表されるインスタント食品用の容器、米飯容器、レトルト容器、弁当容器等)、飲料容器(飲料ボトル、チルドコーヒー容器、ワンハンドカップ容器、その他の飲料容器等)、キャップ(ペットボトルキャップ、1ピースキャップ、2ピースキャップ、インスタントコーヒーのキャップ、調味料キャップ、化粧品容器キャップ等)、医薬品容器(プレフィルドシリンジ、キット製剤、目薬容器、薬液容器、アンプル、薬剤容器、液体の長期保存容器、プラスチックバイアル等)、その他各種容器(インク容器、化粧品容器、シャンプー容器、洗剤容器等)、日用品(衣装ケース、バケツ、洗面器、筆記用具、コンテナ、玩具、調理器具、その他各種ケース等)などが挙げられる。
[分子量分布(Mw/Mn)]
分子量分布(Mw/Mn)は、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC−2000型を用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKgel GNH6− HTを2本およびTSKgel GNH6− HTLを2本であり、カラムサイズはいずれも直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は15mg/10mLとし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を
用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106について
は東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製
を用いた。
[密度(D)]
190℃、2.16kg荷重におけるMFR測定後のストランドを、室温下15分静置したのち、密度勾配管法により測定した。
[ポリマー中のエチレン、プロピレン、α−オレフィン含量]
エチレン、プロピレン、α−オレフィン含量の定量化は日本電子(株)製JNM GX−500型NMR測定装置を用いて、下記のように測定した。試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入して、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は、10,000回以上とする。得られた13C−NMRスペクトルにより、エチレン、プロピレン、α-オレフィンの組成を定
量化した。
[アイソタクティックペンダット分率(mmmm分率)、アイソタクティックトライアッド分率(mm分率)の測定]
ヘキサクロロブタジエン溶液(テトラメチルシランを基準)で13C−NMRスペクトルを測定し、19.5〜21.9ppmに表れるピークの全面積(100%)に対する21.0〜21.9ppmに表れるピークの面積の割合(%)を求めた。
[成分(B)の融点(Tm)の測定]
パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7、またはセイコーインスツルメンツ社製DSCを用い、成形温度190℃、冷却温度20℃で成形したプレスシートを成形後3日以上室温下に静置した後に測定した。約5mgのサンプルを窒素雰囲気下(20ml/分)10℃/分で―150℃まで冷却した。−150℃で5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点、ピークの積算値から融解熱量を算出した。
[メルトフローレート(MFR)の測定]
ASTM D1238に準拠し、温度190℃、または230℃、荷重2.16kgで測定した。
[試験片の調製]
表1、2および3に示す割合(重量部)の各成分を、40mm単軸押出機を用いて溶融温度210℃、回転数40〜50rpmで溶融混練してペレットを作成した。該ペレットを用いて温度250℃、金型温度40℃の条件にて射出成形しスペシメン形状、またはシート形状の試験片を作成した。具体的には、以下に示す測定方法に従って各種特性評価を行った。
[ヘイズ(%)]
JIS K7105に準拠し、厚さ2mmの射出成形の試験片を用いて、日本電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH−20D」、C光源を用いて拡散透過光量および全透過光量を測定し、下式によりヘイズ値を計算した。
ヘイズ(%)=100×(拡散透過光量)/(全透過光量)
[低温耐衝撃性]
低温耐衝撃性はASTM D3763に準拠し、射出成形によって得た2mmtシートの全破壊エネルギー(HRI)を評価した。単位はジュール(J)。なお、破壊速度5m/分。先端径 0.5 インチである。
[曲げ弾性率]
ASTM D790に準拠し、射出成形によって得た3.2mmtスペシメンにて、曲げ弾性率を測定した。押込速度5mm毎分。
[表面硬度(ショアD)]
ASTM D2240に準拠し、射出成形によって得た2mmtシートを2枚重ねあわせ、表面硬度(ショアD、5秒後)を測定した。
(1)プロピレン系重合体(A):
以下の性状を満たすホモポリプロピレン(A−1)
・融点(Tm)=165℃、
・MFR(230℃、2.16kg)=15g/10分、
・アイソタクティックペンタッド分率(mmmm)=96%、
・分子量分布(Mw/Mn)=4.8
以下の性状を満たすホモポリプロピレン(A−2)
・融点(Tm)=165℃、
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=60g/10分、
・アイソタクティックペンタッド分率(mmmm)=97%、
・分子量分布(Mw/Mn)=5
国際公開2004/87775号パンフレットの実施例に記載と同様の方法で製造した、以下の性状を有するプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(B−1)。
・エチレン含量=16モル%、1-ブテン含量=6モル%、
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=6g/10分、
・融点(Tm)=50℃、
・アイソタクティックトライアッド分率(mm)=92%、
・分子量分布(Mw/Mn)=2.0、
同上の方法で製造した、以下の性状を有するプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(B−2)。
・エチレン含量=13モル%、1-ブテン含量=19モル%、
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=6g/10分、
・融点(Tm)=観測されない、
・アイソタクティックトライアッド分率(mm)=92%、
・ 分子量分布(Mw/Mn)=2.0、
同上の方法で製造した、以下の性状を有するプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(B−3)。
・エチレン含量=16モル%、1-ブテン含量=6モル%、
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=30g/10分、
・融点(Tm)=50℃、
・アイソタクティックトライアッド分率(mm)=92%、
・分子量分布(Mw/Mn)=1.9、
以下の性状をもつプロピレン・エチレン共重合体(PER):比較実験用
・エチレン起因骨格含有量=20mol%
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=3g/10分
以下の性状をもつプロピレン・ブテン共重合体(PBR):比較実験用
・ブテン起因骨格含有量=26mol%
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=7g/10分
本願出願人によって出願され、既に公開されている特開2005−314680の実施例記載の方法に準じて、次のエチレン・1−ブテン共重合体(C−1)〜(C−4)を調製した。
以下の性状を満たすエチレン・1−ブテン共重合体(C−1)
・メルトフローレート(MFR)(190℃、2.16kg)=3.6g/10分、
・密度=918kg/m3、
・エチレン含量=98mol%、
・分子量分布(Mw/Mn)=2.1、
・MFR10/MFR2=6.5
以下の性状を満たすエチレン・1−ブテン共重合体(C−2)
・メルトフローレート(MFR)(190℃、2.16kg)=3.3g/10分、
・密度=893kg/m3、
・エチレン含量=91mol%、
・分子量分布(Mw/Mn)=2.1、
・MFR10/MFR2=6.5
以下の性状を満たすエチレン・1−ブテン共重合体(C−3)
・メルトフローレート(MFR)(190℃、2.16kg)=3.5g/10分、
・密度=885kg/m3、
・エチレン含量=88mol%、
・分子量分布(Mw/Mn)=2.0、
・MFR10/MFR2=6.6
以下の性状を満たすエチレン・1−ブテン共重合体(C−4)
・メルトフローレート(MFR)(190℃、2.16kg)=3.7g/10分、
・密度=870kg/m3、
・エチレン含量=83mol%、
・分子量分布(Mw/Mn)=2.0、
・MFR10/MFR2=6.6
以下の性状を満たす市販のブロック重合体(b−PP1)
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=33g/10分、
以下の性状を満たす市販のブロック重合体(b−PP2)
・メルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg)=28g/10分、
ミリケン・ジャパン株式会社製のD−グリセロ−L−グロ−ノニトール, 7,8,9,−トリデオキシ−3,5:45−ビス−O−[(R−プロピルフェニル)メチレン](商品名:ミラッド(Millad) NX8000J)を、プロピレン系樹脂組成物100重量部に対して0.5重量部添加した。
表1〜表3の「組成(重量%)」に示す割合の各成分を、40mm単軸押出機を用いて溶融温度210℃、回転数40〜50rpmで溶融混練してペレットを作成した。このペレットを用いて温度250℃、金型温度40℃の条件にて射出成形しスペシメン形状、またはシート形状の試験片を作成し具体的には、以下に示す測定方法に従って各種特性評価を行った。結果を表1(実施例)および表2、表3(比較例)に示した。
Claims (9)
- プロピレン系樹脂組成物(P)および結晶造核剤(Q)を含有する射出成形用樹脂組成物であって、プロピレン系樹脂組成物(P)が、
(1)プロピレン系重合体(A)50〜95重量部と、
(2)プロピレンから導かれる構成単位を89〜50モル%の量で含有し、エチレンから導かれる構成単位を10〜30モル%の量で含有し、さらに炭素原子数4〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1〜30モル%の量で含む(ただし、エチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は11モル%〜50モル%であり、プロピレンから導かれる構成単位とエチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は100モル%である)プロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体(B) 1〜25重量部と、
(3)エチレンから導かれる構成単位を50〜99モル%の量で含有し、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位を1〜50モル%の量で含有し(エチレンとα−オレフィンの合計を100モル%とする)、密度が880〜920kg/m3の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(C)25〜50重量部、
を含む(ただし、(A)と(B)と(C)の合計100重量部とする)ことを特徴とする射出成形用樹脂組成物。 - プロピレン系重合体(A)が、DSCにより測定したTmが120℃以上170℃以下であるプロピレン系重合体であり、プロピレン・エチレン・α−オレフィン共重合体(B)が、プロピレンから導かれる構成単位を89.0〜60.0モル%の量で含有し、エチレンから導かれる構成単位を10.0〜25.0モル%の量で含有し、さらに炭素原子数4〜20のα-オレフィンから導かれる構成単位を1.0〜25.0モル%の量で含む(ただし、エチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は11モル%〜40モル%であり、プロピレンから導かれる構成単位とエチレンから導かれる構成単位と炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位との合計は100モル%である)プロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1記載の射出成形用樹脂組成物。
- 前記エチレン・α−オレフィン共重合体(C)が、
エチレンから導かれる構成単位を55〜99モル%の量で含有し、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位を1〜45モル%の量で含有する(エチレンとα−オレフィンの合計を100モル%とする)し、MFR(ASTMD1238、190℃、2.16kg荷重下)が0.1〜100g/10分である請求項1または2に記載の射出成形用樹脂組成物。 - 前記プロピレン系重合体(A)が、アイソタクティックプロピレン系重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形用樹脂組成物。
- 前記プロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体(B)の、GPC法により求めた分子量分布(Mw/Mn、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量、いずれもポリスチレン換算)が3.5以下であり、13C-NMRにより算出したアイソタクティックトラ
イアッド分率(mm)が85%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の射出成形用樹脂組成物。 - 前記プロピレン・エチレン・α-オレフィン共重合体(B)のDSCで測定した融点が、100℃以下であるか又は融点が観測されないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の射出成形用樹脂組成物。
- プロピレン系樹脂組成物(P)100重量部に対し、結晶造核剤(Q)が0.01〜2重量部含有されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の射出成形用樹脂組成物。
- ASTM D−1238に準拠し、230℃、2.16Kg荷重下で測定したメルトフローレートが1〜100(g/10分)であることを特徴とする射出成形用樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の射出成形用樹脂組成物を用いることを特徴とする射出成形体。
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