JP5137785B2 - 耐圧パイプ - Google Patents

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Description

本発明は、シンジオタクティックプロピレン重合体とプロピレン・α-オレフィン共重合体とを含んでなるプロピレン系重合体組成物からなる耐圧パイプまたは耐圧容器に関する。
エチレンと少量のα−オレフィンとからなるポリエチレン系重合体は、容器やパイプなどの成形品として幅広い分野で使用されている。このポリエチレン系重合体は、室温では半結晶性高分子であり、成形する場合は結晶融点以上の温度でいったん結晶を融解させて可塑化し、成形機を用いて必要な形状にしてから冷却することで成形品を得ている。しかし、この冷却結晶化の途中で構造が凍結され、硬さを発現する結晶でも、柔軟性を発現する非晶でもない中間体が生成してしまう。そのため、ポリエチレン系重合体は成形性や柔軟性の点で問題があるだけでなく、長期寿命(クリープ寿命)の点でも不充分であった(特許文献1参照)。
ポリブテン−1樹脂は、HDPEやPPと比較すれば弾性率が小さいが柔軟であり、かつ、クリープ特性、耐応力亀裂性、耐衝撃性および耐磨耗性に優れるため、給水・給湯用のパイプなどとして用いられている。しかし、ポリブテン−1樹脂は一般に分子量が高く、また分子量分布(Mw/Mn)も狭いために剛性が高く、高速で成形しようとすると、得られるパイプの内外面に肌荒れを生じ、外観の良好なものが得難いという問題がある。
一方、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SEBS)を含むエラストマー組成物は、ポリブテン−1樹脂よりも柔軟性を有し、またクリープ特性にも優れているが、耐熱性が充分とはいえず、加熱下ではクリープ特性が失われるという問題がある(特許文献2参照)。
また、特許文献3には、20以上の分子量分布(Mw/Mn)および良好な加工特性をもつポリプロピレンの製造方法が開示されている。しかしながら、これらのポリマーは極めて脆く、加工性を制限し、また材料の不均質性があるという問題がある。
特開2004−244572号公報 特開平08−027354号公報 欧州特許出願公開第573862号明細書
本発明は、クリープ特性、耐熱性および成形性に優れた耐圧パイプまたは耐圧容器を提供することを課題とする。
そこで、上記従来技術の問題点を解消し、クリープ特性、成形性および耐熱性に優れた樹脂組成物の開発が望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のシンジオタクティックプロピレン重合体からなる耐圧パイプまたは耐圧容器、または、特定のシンジオタクティックプロピレン重合体とプロピレン・α-オレフィン共重合体とを含んでなるプロピレン系重合体組成物からなる耐圧パイプまたは耐圧容器が、クリープ特性、耐熱性および成形性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明には以下の事項が含まれる。
〔1〕シンジオタクティックプロピレン重合体(A)100〜50重量部と、
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)0〜50重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする。)と
を含んでなるプロピレン系重合体組成物からなる耐圧パイプまたは耐圧容器であって、
該シンジオタクティックプロピレン重合体(A)が下記要件(a)を充足し、該プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)が下記要件(b)を充足することを特徴とする耐圧パイプまたは耐圧容器。
(a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)が85%以上であり、DSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該シンジオタクティックプロピレン重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する。
(b):プロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を10〜45モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素原子数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)および(b−2)のいずれか一つ以上を満たす。
(b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が60%以上である。
(b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
〔2〕前記プロピレン系重合体組成物の(1)測定温度80℃、引張応力5MPaにおける100時間経過後の引張クリープ歪が10%以下であることを特徴とする〔1〕に記載の耐圧パイプまたは耐圧容器。
〔3〕前記プロピレン系重合体組成物の(2)針侵入温度が145℃以上であることを特徴とする〔2〕に記載の耐圧パイプまたは耐圧容器。
〔4〕前記プロピレン系重合体組成物の(1)測定温度80℃、引張応力5MPaにおける100時間経過後の引張クリープ歪が10%以下であり、(2)針侵入温度が145℃以上であり、(3)引張り弾性率が100〜2000MPaの範囲にあり、(4)厚さ1mmのプレスシートの内部ヘイズ値が30%以下であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の耐圧パイプまたは耐圧容器。
〔5〕前記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.1〜10dL/gの範囲にあり、示差走査熱量計(DSC)により求めた融解熱量(ΔH)が40mJ/mg以上であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の耐圧パイプまたは耐圧容器。
〔6〕前記プロピレン・α-オレフィン重合体(B)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の耐圧パイプまたは耐圧容器。
また、前記プロピレン系重合体組成物は、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)およびプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)に加えて、さらにアイソタクティックポリプロピレンを含んでいることが好ましい。
本発明の耐圧パイプまたは耐圧容器は、クリープ特性、耐熱性、耐候性および成形性に優れる。
以下、本発明の耐圧パイプまたは耐圧容器について具体的に説明する。
本発明の耐圧パイプまたは耐圧容器は、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)100〜50重量部と、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)0〜50重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする。)とを含んでなるプロピレン系重合体組成物から得られ、該シンジオタクティックプロピレン重合体(A)が下記要件(a)を、該プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)が下記要件(b)をそれぞれ充足することを特徴としている。
(a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)が85%以上であり、DSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該シンジオタクティックプロピレン重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する。
(b):プロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を10〜45モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素原子数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)および(b−2)のいずれか一つ以上を満たす。
(b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が60%以上である。
(b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
[シンジオタクティックプロピレン重合体(A)]
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、ホモポリプロピレンであっても、プロピレンおよび炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)のランダム共重合体であっても、プロピレンブロック共重合体であってもよいが、好ましくはホモポリプロピレンあるいはプロピレンおよび炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)のランダム共重合体であり、特に好ましくはホモポリプロピレン、プロピレンおよび炭素原子数2〜10のα-オレフィン(プロピレンを除く)のランダム共重合体あるいはプロピレン、エチレンおよび炭素原子数4〜10のα-オレフィンの共重合体であり、最も好ましくは、耐熱性などの点からホモポリプロピレンである。
ここで、プロピレン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィンとしては、エチレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンまたは1-エイコセンなどが挙げられる。
プロピレンから導かれる構成単位は、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを含む)から導かれる構成単位の合計100モル%中、通常90モル%を超える量、好ましくは91モル%以上含まれている。なお、シンジオタクティックプロピレン重合体(
A)がプロピレン・α-オレフィンランダム共重合体である場合には、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を0.3〜7モル%、好ましくは0.3〜6モル%、特に好ましくは0.3〜5モル%の量で含有している。
前記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、NMR法により測定したシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率、ペンタッドシンジオタクティシティー)が通常85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、さらに好ましくは94%以上である。rrrr分率が上記の範囲にあると、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、成形性、耐熱性および透明性に優れ、結晶性ポリプロピレンとしての特性が良好なものとなる。また、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)を用いることで、結晶化が抑制され、低結晶化および微細球晶化が起こるため、得られる本発明の耐圧パイプまたは耐圧容器は透明性の高いものとなる。なおrrrr分率の上限は特にはないが、通常は、例えば99%以下である。
このシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)は、以下のようにして測定される。
rrrr分率は、13C-NMRスペクトルにおけるPrrrr(プロピレン単位が5単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw(プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(1)により求められる。
rrrr分率(%)=100×Prrrr/Pw…(1)
NMR測定は、例えば、次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX-500型NMR測定装置を用い、120℃で13C-NMR測定を行う。積算回数は10,000回以上とする。
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)を135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は、通常0.1〜10dL/g、好ましくは0.5〜10dL/g、より好ましくは0.5〜8dL/g、特に好ましくは0.95〜8dL/g、さらに好ましくは1〜8、よりさらに好ましくは1.4〜8dL/g、よりさらに好ましくは1.4〜5dL/gである。極限粘度[η]値が上記の範囲にあると、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、良好な流動性を示すため、他の成分と配合しやすく、得られる耐圧パイプまたは耐圧容器は機械強度に優れたものとなる。
さらに、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融点(Tm)は、145℃以上、好ましくは147℃以上であり、より好ましくは150℃以上であり、特に好ましくは155℃以上であり、さらに好ましくは156℃以上である。なお、Tmの上限は特にないが、通常は、例えば170℃以下である。また、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の、示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融解熱量(ΔH)は、通常40mJ/mg以上、好ましくは45mJ/mg以上、特に好ましくは50mJ/mg以上、さらに好ましくは52mJ/mg以上、よりさらに好ましくは55mJ/mg以上である。
示差走査熱量計(DSC)測定は、例えば、次のようにして行われる。試料5.00mg程度を専用アルミパンに詰め、パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7を用い、30℃から200℃までを320℃/minで昇温し、200℃で5分間保持したのち、200℃から30℃までを10℃/minで降温し、30℃でさらに5分間保持したのち、次いで10℃/minで昇温する際の吸熱曲線から融点(Tm)および融解
熱量(ΔH)を求める。なお、DSC測定時に、複数のピークが検出される場合は、最も高温側で検出されるピークを、融点(Tm)と定義する。
融点(Tm)および融解熱量(ΔH)が上記の範囲にあるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、成形性、耐熱性および機械特性に優れ、結晶性のポリプロピレンとしての特性が良好である。そのため、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)を用いて得られる耐圧パイプまたは耐圧容器は機械強度に優れたものとなる。融点(Tm)が上記の範囲にあるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、後述する触媒系および重合条件を設定することにより製造される。
前記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、架橋メタロセン化合物を重合触媒として使用した重合方法によって製造することができる。具体的には、国際公開第2006/123759号パンフレットに記載された方法により製造することができる。
本発明で用いられるシンジオタクティックプロピレン重合体(A)は、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)およびプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の合計100重量部中、100〜50重量部、好ましくは100〜55重量部、特に好ましくは100〜60重量部含まれる。シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の含有量が上記の範囲にあると、耐熱性および機械強度の観点から好ましい。
また、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した標準ポリスチレン換算の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.0以下、さらに好ましくは2.5以下である。
[プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)]
本発明で用いられるプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)はプロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を10〜45モル%の量で含有する。
本発明において使用される場合、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)が(A)および(B)の合計100重量部中に50重量部以上含まれるため、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)はプロピレンから導かれる構成単位を通常55〜90モル%、好ましくは55〜85モル%、より好ましくは60〜85モル%、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を通常10〜45モル%、好ましくは15〜45モル%、より好ましくは15〜40モル%含有する。なお、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の含有量が(A)および(B)の合計100重量部中、50重量部未満である場合は、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)はプロピレンから導かれる構成単位を通常55〜90モル%、好ましくは65〜85モル%、より好ましくは70〜85モル%、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を通常10〜45モル%、好ましくは15〜35モル%、より好ましくは15〜30モル%含有する。ただし、プロピレンから導かれる構成単位と、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計は100モル%である。
また、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)としては、エチレン、3-メチル-1-ブテン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンおよび1-エイコセンなどが挙げられる。特にエチレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテンおよび1-オクテンが好ましい。
また、上記のプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のうち、プロピレン・エチレン共重合体が好ましく、より好ましくはプロピレンから導かれる構成単位と、エチレンから導かれる構成単位と、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテンおよび1-オクテンの中から選ばれる少なくとも1種のモノマー(以下「HAOコモノマー」ともいう。)から導かれる構成単位とからなり、エチレンから導かれる構成単位の割合(モル%)がHAOコモノマーから導かれる構成単位の割合(モル%)よりも多いプロピレン・エチレン・HAO共重合体が用いられる。また、エチレンおよびHAOコモノマーから導かれる構成単位は15〜45モル%であることがより好ましく、15〜40モル%であることが特に好ましい。この範囲のとき、本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物は、耐熱性、透明性および耐衝撃性のバランスに特に優れている。
本発明で用いられるプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)および(b−2)のいずれか一つ以上を満たす。
(b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr)が60%以上である。
(b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)とJIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFR(g/10分)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、好ましくは0.02〜100g/10分の範囲にある。
要件(b−1)について以下に説明する。
(b−1):プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の13C−NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率、トライアッドシンジオタクティシティー)は60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上である。rr分率が上記の範囲にあると、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)との相溶性が良好なものとなる。
要件(b−1)を満たす重合体は、例えば、シンジオタクティックポリプロピレンを製造可能な触媒の存在下で、プロピレンとα−オレフィンとを共重合して得ることもできるし、後述する触媒を用いて製造することもできる。
rr分率は、13C-NMRスペクトルにおけるPrr(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw(プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式(2)により求められる。
rr分率(%)=100×Prr/Pw…(2)
ここで、mr由来の吸収(プロピレン単位が3単位のうち、少なくともシンジオタクティック結合およびアイソタクティック結合の両方に由来する吸収;Pmr(吸収強度)の決定に用いる)、rr由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してシンジオタクティック結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収;Prr(吸収強度)の決定に用いる)またはmm由来の吸収(プロピレン単位が3単位連続してアイソタクティッ
ク結合した部位における第2単位目のメチル基に由来する吸収;Pmm(吸収強度)の決定に用いる)と、コモノマーに由来する吸収とが重なる場合には、コモノマー成分の寄与を差し引かずにそのまま算出する。
具体的には、特開2002-097325号公報の[0018]〜[0031]段落に記載された「シンジオタクティシティパラメータ(SP値)」の求め方の記載のうち、[0018]〜[0023]段落に記載された、第1領域、第2領域、第3領域のシグナルの積算強度から上記式(2)を用いて計算することにより求める。
また本発明では、特にrr1値、具体的には、特開2002-097325号公報の[0018]〜[0031]段落に記載された「シンジオタクティシティパラメータ(SP値)」の求め方に従って求めた値が、60%以上、好ましくは65%以上、より好ましくは70%以上である。なお、rr1値とは、前記rr値の計算において、mr由来の吸収、rr由来の吸収またはmm由来の吸収と、コモノマーに由来する吸収とが重なる場合には、コモノマー成分の寄与を差し引いたものである。
rr値およびrr1値の測定において、13C−NMR測定は、例えば、次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子製GX-400型NMR測定装置を用い、120℃で13C-NMR測定を行う。積算回数は、8,000回以上とする。
次に要件(b−2)について説明する。
(b−2):前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)とJIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFR(g/10分)とが下記の関係式を満たす。
1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
好ましくは下記の関係式を満たす。
1.80×MFR(-0.20)≦[η]≦2.50×MFR(-0.19)
上記の関係式を充足するプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)との相溶性が良好なため好ましい。
上記式を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、例えばシンジオタクティックプロピレン重合体を製造可能な触媒を使用して、プロピレンとα−オレフィンとを共重合してもよいし、その他の触媒を用いて重合してもよい。このようにして得られたプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)はシンジオタクティックプロピレン重合体(A)と相溶性が良好なものとなる。
要件(b−2)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、従来のアイソタクティックプロピレン系共重合体と比べて、極限粘度[η]は同一であるが、MFR値が高い。
これは、「Macromolecules」1998年、第31巻、p.1335−1340に記載されるように、アイソタクティックポリプロピレンの絡み合い点間分子量(論文では、Me=6900(g/mol)と報告されている)と、シンジオタクティックポリプロピレンの絡み合い点間分子量(論文では、Me=2170(g/mol)と報告されている)との違いに起因すると考えられる。すなわち、[η]が同一の場合、シンジオタクティック構造を持つことにより、アイソタクティック構造を有する材料と比べて絡み合い点が多くなるため、MFR値が高くなると考えられる。
以上のように、要件(b−1)および(b−2)のうち、いずれか1つ以上を満たすプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)は、アイソタクティック構造とは異なった立体規則性である、シンジオタクティック構造を有するものと考えられる。このためにプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は(A)成分と良好な相溶性を示すものと考えられる。
なお、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の好ましい態様であるプロピレン・エチレン共重合体やプロピレン・エチレン・HAO共重合体においては、上記要件(b−1)および(b−2)のいずれも満たすことが好ましい。
プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.1〜10dL/g、好ましくは0.5〜10dL/g、より好ましくは0.5〜7.0dL/gである。
このプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、単一のガラス転移温度を有し、示差走査熱量計(DSC)測定により得られるガラス転移温度(Tg)が、通常は0℃以下であることが好ましい。プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が上記の範囲にあると、耐寒性および低温特性に優れる。
示差走査熱量測定は、例えば次のようにして行われる。試料10.00mg程度を専用アルミパンに詰め、セイコーインスツルメント社製DSCRDC220を用い、30℃から200℃までを200℃/分で昇温し、200℃で5分間保持した後、200℃から−100℃までを10℃/分で降温し、−100℃でさらに5分間保持した後、次いで10℃/分で昇温する際の吸熱曲線より前記ガラス転移温度(Tg)を求める。
また、このプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のゲルパーミエーションクロマトクラフィー(GPC)により測定した標準ポリスチレン換算の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.0以下、さらに好ましくは2.5以下である。
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、架橋メタロセン化合物を重合触媒として使用した重合方法によって製造することができる。具体的には、国際公開第2006/123759号パンフレットに記載された方法により製造することができる。
本発明で用いられるプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)は、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)およびプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の合計100重量部中、0〜50重量部、好ましくは0〜45重量部、特に好ましくは0〜40重量部含まれる。プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)の含有量が上記の範囲にあると、耐熱性および機械強度の観点から好ましい。
[アイソタクティックポリプロピレン]
本発明に係るシンジオタクティックプロピレン重合体(A)とプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)とを含んでなるプロピレン系重合体組成物には、必要に応じてアイソタクティックポリプロピレンを含んでもよい。アイソタクティックポリプロピレンを含有することにより、得られる耐圧パイプまたは耐圧容器の機械強度が高くなる。
アイソタクティックポリプロピレンとしては、商業的に入手できるものなどを特に制限なく使用することができるが、13C−NMR法により測定したアイソタクティックペンタッド分率が0.9以上、好ましくは0.95以上のポリプロピレンを使用することが好ま
しい。
具体的には、プロピレン単独重合体またはプロピレンとプロピレン以外の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。プロピレン以外の炭素原子数が2〜20のα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−エイコセンなどが挙げられ、なかでもエチレンまたは炭素原子数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。これらのα−オレフィンは、プロピレンとランダム共重合体を形成してもよく、ブロック共重合体を形成してもよい。これらのα−オレフィンから導かれる構成単位は、アイソタクティックポリプロピレン中に40モル%以下、好ましくは20モル%以下の割合で含まれていてもよい。
アイソタクティックポリプロピレンのASTM D 1238に準拠して230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)は通常0.01〜1000g/10分、好ましくは0.05〜500g/10分の範囲である。
なお、このアイソタクティックポリプロピレンは、例えば(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物、および(c)電子供与体からなるチーグラー触媒系を用いて重合することにより製造することができる。またメタロセン触媒を用いても同様に製造することができる。
アイソタクティックポリプロピレンとしては、チーグラー触媒で製造されたポリプロピレン共重合体の中では、耐白化性および耐衝撃性のバランスが優れるプロピレン・エチレンランダム共重合体およびプロピレン・エチレンブロック共重合体が好ましい。
[その他の成分]
本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物には、必要に応じて、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、核剤、滑剤、顔料、染料、老化防止剤、塩酸吸収剤および酸化防止剤等の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよい。
[プロピレン系重合体組成物]
上述のようにして得られたプロピレン系重合体組成物は、成形性、耐熱性および耐クリープ性に優れ、さらに透明性、柔軟性および耐傷付き性に優れる。
ここで、成形性が優れているとは、射出、インフレーション、ブロー、押出またはプレス等の成形を行う場合、溶融状態から固化するまでの時間が短いことを示す。成形性がよい場合は成形サイクル性、形状安定性、長期生産性などに優れる。
具体的には、本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物について測定した80℃における引張クリープ歪(以下「物性(1)」ともいう。)は10%以下であり、好ましくは8%以下であり、より好ましくは6%以下である。80℃での引張クリープ歪が、上記の範囲にあるとき、得られる耐熱パイプまたは耐熱容器は、優れた耐クリープ性を有するために好ましい。上記のプロピレン系重合体組成物を用いることで得られる耐圧パイプまたは耐圧容器は、ポリマー分子鎖の絡み合い数とくに非晶部内の分子鎖の絡み合い数が非常に多い。この絡み合い数が多いほど、引張応力下でのポリマー非晶部の変形度合が小さくなり、優れた耐クリープ性を有する。以下に、耐クリープ歪の測定方法を示す。
JIS K7115に準拠して、2mm厚プレスシートより、ダンベル状JIS3号試験片を打ち抜き、評価試料とした。測定には、例えば、株式会社東洋精機製作所製クリープ試験機を用いて、80℃で、スパン間:30mm、5MPaの応力を100時間負荷したあとの引張クリープ歪を測定し、3回の平均値をとった。
本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物について測定した針侵入温度(以下「物性(2)」ともいう。)は145℃以上であり、好ましくは147℃、より好ましくは150℃以上である。針侵入温度が、上記の範囲にあるとき、得られる耐圧パイプまたは耐圧容器は、優れた耐熱性を有するため好ましい。なお、針侵入温度(TMA測定により求められる軟化点ということがある)は以下のように測定することができる。すなわち、セイコー社製SS-120またはTA Instrument社製Q-400を用いて、昇温速度5℃/分の条件下、1.8mmφの平面圧子を圧力2Kgf/cm2で厚さ1mmのプレスシート試験片に押し付け、TMA曲線より、針侵入温度(℃)を求めた。
本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物の引張り弾性率(以下「物性(3)」ともいう。)は100〜2000MPa、好ましくは200〜1500MPa、より好ましくは400〜1000MPaである。以下に引張り弾性率の測定方法を示す。
JIS K6301に準拠して、1mm厚プレスシートより、ダンベル状JIS3号試験片を打ち抜き、評価試料とした。測定には、例えば、インストロン社製引張試験機Inston1123を用いて、23℃で、スパン間:30mm、引張り速度30mm/minで測定し、3回の平均値をとった。
本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物の内部ヘイズ値(以下「物性(4)」は、30%以下、好ましくは25%以下である。以下に内部ヘイズ値の測定方法を示す。
厚さ1mmのプレスシート試験片を用いて、日本電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH-20D」にて測定し、2回の平均値をとった。
なお、上記の各試験において、試験片は、プレス成形機にて200℃で5〜10分余熱後、10MPa加圧下で1〜2分で成形した後、20℃で10MPaの加圧下で冷却して所定の厚みのシートを作製することにより得た。
上記のプロピレン系重合体組成物の場合、示差走査熱量計(DSC)により110℃における等温結晶化測定から求められる半結晶化時間(t1/2)は、好ましくは1000sec以下、より好ましくは500sec以下である。本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物は、特定のシンジオタクティックプロピレン重合体(A)およびプロピレン・α−オレフィン共重合体(B)を含むことにより、t1/2が従来と比べて飛躍的に向上しており、通常用いられるアイソタクティックポリプロピレンなどと同様の成形法で成形することができる。
なお、等温結晶化測定により求められる半結晶化時間(t1/2)とは、等温結晶化過程でのDSC熱量曲線とベースラインとの間の面積を全熱量とした場合、50%熱量に到達した時間である(新高分子実験講座8高分子の物性(共立出版株式会社)参照)。半結晶化時間(t1/2)測定は次のようにして行われる。すなわち、試料5.00mg程度を専用アルミパンに詰め、パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7を用い、30℃から200℃までを320℃/分で昇温し、200℃で5分間保持した後、200℃から等温結晶化温度110℃までを320℃/分で降温し、110℃に温度を保持して得られたDSC曲線から得たものである。半結晶化時間(t1/2)は110℃の等温結晶化過程開始時間(200℃から110℃に到達した時刻)をt=0として求めた。本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物は上述したようにしてt1/2を求めることができる
が、110℃で結晶化しない場合は、便宜的に110℃以下の等温結晶化温度で測定を数点実施し、その外挿値より半結晶化時間(t1/2)を求める。
本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物の場合、物性(1)〜(4)のうち、少なくとも物性(1)が上記の範囲を満たすことが好ましく、物性(1)および(2)を同時に満たすことがより好ましく、物性(1)〜(4)を同時に満たすことが特に好ましい。
物性(1)〜(4)が同時に上記の範囲にあるとき、得られる耐圧パイプまたは耐圧容器は、優れた耐熱性、透明性、耐クリープ性および成形性を有する。
〔耐圧パイプまたは耐圧容器〕
本発明の耐圧パイプまたは耐圧容器は、シンジオタクティックプロピレン重合体(A)、プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)および必要に応じて上記のアイソタクティックポリプロピレンや各種添加剤を添加してなるプロピレン系重合体組成物からなる。本発明の耐圧パイプまたは耐圧容器は、単層で形成されていてもよいし、二層以上の多層で形成されていてもよい。例えば、耐圧パイプまたは耐圧容器が二層で形成されている場合、一方の層が本発明に係るプロピレン系重合体組成物で形成され、他方の層が、第1の層を形成するプロピレン系重合体組成物とは異なる樹脂で形成されるか、あるいは、第1の層で使用した本発明に係るプロピレン系重合体組成物とは異なる物性を有するプロピレン系重合体組成物で形成されていてよい。
上記異なる樹脂としては、例えばポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12および共重合ナイロンなど)、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートなど)および変性ポリオレフィンなどが挙げられる。
本発明の耐圧パイプは、従来公知の押出成形法により製造される。
本発明の耐圧容器は、ブロ−成形、射出成形および押出成形などの従来公知の成形方法により製造される。ブロー成形法としては、押出ブロー成形法、二段ブロー成形法および射出成形法が挙げられるが、押出ブロー成形法が好ましく挙げられる。
本発明の耐圧パイプまたは耐圧容器は、例えばガソリンタンク、温水パイプおよび配水パイプなどの用途に好適に用いられる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例において各物性は以下のように測定した。
物性測定法
[極限粘度[η]]
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した。すなわち重合パウダー、ペレットまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求めた(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
[n-デカン可溶部量]
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)のサンプル5gにn-デカン200mlを加え、該重合体を145℃で30分間加熱溶解した。得られた溶液を約3時間かけて、20℃まで冷却させ、30分間放置した。その後、析出物(n-デカン不溶部)をろ別した。ろ液を約3倍量のアセトン中に入れ、n-デカン中に溶解していた成分を析出させた。析出物をアセトンから
ろ別し、その後乾燥した。なお、ろ液側を濃縮乾固しても残渣は認められなかった。n-デカン可溶部量は、以下の式によって求めた。
n-デカン可溶部量(wt%)=[析出物重量/サンプル重量]×100
[分子量分布(Mw/Mn)]
分子量分布(Mw/Mn)は、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC−2000型を用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKgel GNH6−HTを2本およびTSKgel GNH6−HTLを2本であり、カラムサイズはいずれも直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は15mg/10mLとし、試料注入量は500μLとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106については東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
[ポリマー中のエチレン、プロピレン、α-オレフィン含量]
エチレン、プロピレン、α-オレフィン含量の定量化は日本電子(株)製JNM GX-400型NMR測定装置を用いて、下記のように測定した。試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入して、120℃で13C-NMR測定を行う。積算回数は、8,000回以上とする。得られた13C-NMRスペクトルにより、エチレン、プロピレン、α-オレフィンの組成を定量化した。
[成分(A)の融点(Tm)、融解熱量(ΔH)]
パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7を用い、窒素雰囲気下(20ml/分)、約5mgの試料を200℃まで昇温、10分間保持した後、10℃/分で30℃まで冷却した。30℃で5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点を、ピークの積算値から融解熱量を算出した。
なお、実施例に記載したプロピレン系重合体において2本のピークが観測された場合、低温側ピークをTm1、高温側ピークをTm2とする。本願請求項1の(a)で規定するTmはTm2である。
[立体規則性rrrr]
立体規則性(rrrr)は13C−NMRスペクトル測定から算出した。
[成分(B)のガラス点移転(Tg)、融点(Tm)]
セイコーインスツルメンツ社製DSCを用い、測定用アルミパンに約5mgの試料を詰めて、100℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、10℃/分で−150℃まで降温し、次いで10℃/分で200℃まで昇温した吸熱曲線より求めた。
[MFR]
シンジオタクティックプロピレン重合体(A)およびプロピレン・α-オレフィン共重合体(B)のMFRは、JIS K-6721に準拠して、230℃で2.16kgの荷重にて測定した。
[密度]
密度測定は、ASTM D1505に準拠して測定した。
[引張クリープ歪]
引張クリープ歪測定は、JIS K7115に準拠して、100時間負荷したあとの引張クリープ歪を測定した。
触媒合成例
〔合成例1〕
ジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドは、特開2004-189666号公報の合成例3に記載された方法で製造した。
重合例
<重合例1>シンジオタクティックプロピレン重合体(A−1)の製造
充分に窒素置換した内容量500mlのガラス製オートクレーブにトルエン250mlを装入し、プロピレンを150L/時間の量で流通させ、25℃で20分間保持させておいた。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネティックスターラーを入れ、これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53mol/l)を5.00mmol、次いでジベンジルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液5.0μmolを加え、20分間攪拌した。この溶液を、プロピレンを流通させておいたガラス製オートクレーブのトルエンに加え、重合を開始した。プロピレンガスを150リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、25℃で45分間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。ポリマー溶液を大過剰のメタノールに加え、ポリマーを析出させ、80℃で12時間、減圧乾燥を行った結果、ポリマー2.38gが得られた。重合活性は0.63kg-PP/mmol-Zr・hrであり、得られたポリマーの[η]は1.9dl/g、Tm1=152℃、Tm2=158℃であり、rrrr=94%であり、Mw/Mn=2.0であった。この操作を繰り返して、必要量のポリマーを得て実施例に使用した。
結果を表1に示す。
<重合例2>プロピレン・α-オレフィン共重合体(B−1)の製造
充分に窒素置換した4000mlの重合装置に、1834mlの乾燥ヘキサンとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を70℃に昇温し、プロピレンで系内の圧力を0.66MPaになるように加圧した後に、エチレンで、系内圧力を1.36MPaに調整した。次いで、ジ(p-クロロフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド0.001mmolとアルミニウム換算で0.3mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)を接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温70℃、系内圧力を1.36MPaにエチレンで保ちながら15分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、4Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。得られたポリマーは、105gであり、MFRが1.0(g/10分)であり、135℃、デカリン中で測定した[η]=2.5(dL/g)であった。またrr1値は78%であった。
結果を表1に示す。
Figure 0005137785
[実施例1]
(1)ペレット化
得られたポリマー(A−1)100重量部に対して、酸化防止剤として3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンを0.2重量部、酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.2重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウム0.01重量部を配合し、二軸押出機を用いて、樹脂温度200℃で溶融混練してペレット化を実施した。
(2)シート成形
上記で得られたペレットを熱プレス機を用いて、溶融温度200℃および冷却温度40℃にてプレスシート成形を実施した。
得られたペレット、シートについて測定した各物性を表2にまとめた。
[実施例2]
使用するポリマーを(A−1)から、ポリマー(A−1)とポリマー(B−1)を所定の割合で配合したブレンドを用いた以外は実施例1と同様にして行った。結果を表2にまとめた。
[比較例1]
使用するポリマーを(A−1)から、Total社製シンジオタクチックポリプロピレン(商品名:Total Polypropylene 1251)(C−1)に変更した以外は実施例1と同様にして行った。結果を表2にまとめた。
[比較例2]
使用するポリマーを(A−1)から、Dow社製ポリエチレン(商品名:Dowlex2388)(D−1)に変更した以外は実施例1と同様にして行った。結果を表2にまとめた。
[比較例3]
使用するポリマーを(A−1)から、三井化学社製ポリブテン(商品名:P5050N)(E−1)に変更した以外は実施例1と同様にして行った。結果を表2にまとめた。
[比較例4]
使用するポリマーを(A−1)から、ポリマー(A−1)とポリマー(B−1)を所定の割合で配合したブレンドを用いた以外は実施例1と同様にして行った。結果を表2にまとめた。
Figure 0005137785

Claims (5)

  1. シンジオタクティックプロピレン重合体(A)100〜50重量部と、
    プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)0〜50重量部(ただし、(A)と(B)との合計を100重量部とする。)と
    を含んでなるプロピレン系重合体組成物からなる温水パイプおよび配水パイプから選ばれる耐圧パイプであって、
    該プロピレン系重合体組成物の
    (1)測定温度80℃、引張応力5MPaにおける100時間経過後の引張クリープ歪が10%以下であり、
    該シンジオタクティックプロピレン重合体(A)が下記要件(a)を充足し、該プロピレン・α-オレフィン共重合体(B)が下記要件(b)を充足することを特徴とする耐圧パイプ。
    (a):13C-NMRにより測定されるシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr分率)が85%以上であり、DSCより求められる融点(Tm)が145℃以上であり、プロピレンから導かれる構成単位を90モル%(ただし、該シンジオタクティックプロピレン重合体(A)中の構成単位の全量を100モル%とする。)を超える量で含有する。
    (b):プロピレンから導かれる構成単位を55〜90モル%の量で含有し、炭素原子数2〜20のα-オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位を10〜45モル%(ただし、プロピレンから導かれる構成単位と炭素原子数2〜20のα−オレフィン(プロピレンを除く)から導かれる構成単位との合計を100モル%とする。)の量で含有し、JIS K−6721に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したMFRが0.01〜100g/10分の範囲にあり、かつ下記要件(b−1)および(b−2)のいずれか一つ以上を満たす。
    (b−1):13C-NMR法により測定したシンジオタクティックトライアッド分率(rr分率)が60%以上である。
    (b−2):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η](dL/g)と前記MFR(g/10分、230℃、2.16kg荷重)とが下記の関係式を満たす。
    1.50×MFR(-0.20)≦[η]≦2.65×MFR(-0.20)
  2. 前記プロピレン系重合体組成物の
    (2)針侵入温度が145℃以上である
    ことを特徴とする請求項に記載の耐圧パイプ。
  3. 前記プロピレン系重合体組成物の
    (1)測定温度80℃、引張応力5MPaにおける100時間経過後の引張クリープ歪が10%以下であり、
    (2)針侵入温度が145℃以上であり、
    (3)引張り弾性率が100〜2000MPaの範囲にあり、
    (4)厚さ1mmのプレスシートの内部ヘイズ値が30%以下である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の耐圧パイプ。
  4. 前記シンジオタクティックプロピレン重合体(A)の135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.1〜10dL/gの範囲にあり、示差走査熱量計(DSC)により求めた融解熱量(ΔH)が40mJ/mg以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の耐圧パイプ。
  5. 前記プロピレン・α-オレフィン重合体(B)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の耐圧パイプ。
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