JP6287655B2 - 炭酸ジフェニルの製造方法およびポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭酸ジフェニルの製造方法に関する発明である。詳しくは、シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル化反応させることによる炭酸ジフェニルの製造方法について、高純度な炭酸ジフェニルを効率良く、安定的に、簡便な方法で連続的に製造する方法についての発明である。
炭酸ジエステルは、種々の化学反応における原料化合物として知られており、特に、炭酸ジフェニルは二価ヒドロキシ芳香族化合物との重縮合反応によりポリカーボネートを製造できることが知られている。
炭酸ジエステルの製造方法としては、ホスゲンと芳香族ヒドロキシ化合物をアルカリ存在下で反応させる方法が知られている。しかしながら、ホスゲン自体が毒性の強い化合物である上に多量のアルカリが必要であるため、シュウ酸ジエステルを有機リン化合物などの脱カルボニル化触媒の存在下で脱カルボニル化反応させることによる炭酸ジエステルの製造方法も提案されている(特許文献1参照)。また、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化反応で得られる炭酸ジフェニルは、フラン系化合物などの軽質不純物を含むため、蒸留または熱分解する(150〜300℃の温度で約0.05〜10時間熱処理することに熱分解、縮合及び/又は熱変性させる)ことにより除去する方法が提案されている (特許文献2参照)。
特開平8−333307号公報 特開2003−226751号公報
しかしながら、炭酸ジフェニルの高純度化などについては、更なる改良が求められていた。そこで、本発明は、シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル化反応させることによる炭酸ジフェニルの製造方法について、高純度な炭酸ジフェニルを効率良く、安定的に、簡便な方法で連続的に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。この結果、塩基性化合物と接触させることにより、フラン系化合物の熱分解が促進されることを見出し、粗炭酸ジフェニルに含まれるフラン系化合物を塩基性化合物と接触させることにより除去することにより、効率良く、高純度な炭酸ジフェニルを製造することができることを見出し、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明の第1の要旨は、シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル化反応させることを含む炭酸ジフェニルの製造方法であって、該脱カルボニル化反応により粗炭酸ジフェニルを得た後、該粗炭酸ジフェニルを塩基性化合物と接触させることを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法に存する。
本発明の第2の要旨は、第1の要旨に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、以下の第1〜3工程をこの順に有することを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法に存する。第1工程:脱カルボニル化反応により炭酸ジフェニルを生成させる工程。
第2工程:第1工程で生成された炭酸ジフェニルを含む成分を触媒液から分離する工程。
第3工程:第2工程で分離された炭酸ジフェニルを含む成分を塩基性化合物と接触させる工程。
本発明の第3の要旨は、第2の要旨に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、第2工程で分離された触媒液の少なくとも一部を第1工程にリサイクルする工程を有する炭酸ジフェニルの製造方法に存する。
また、本発明の第4の要旨は、第1乃至第3の何れか1つの要旨に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、前記塩基性化合物との接触により、前記粗炭酸ジフェニルに含まれるフラン系化合物を分解させることを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法に存する。本発明の第5の要旨は、前記フラン系化合物がベンゾフラン−2,3−ジオンであることを特徴とする第1乃至4の何れか1つの要旨に記載の炭酸ジフェニルの製造方法に存する。
そして、本発明の第6の要旨は、炭酸ジフェニルと、ジヒドロキシ化合物とをエステル交換触媒の存在下で重縮合させることによるポリカーボネートの製造方法であって、前記炭酸ジフェニルを第1乃至5の何れか1つの要旨に記載の炭酸ジフェニルの製造方法により製造した後に、前記ジヒドロキシ化合物と重縮合させることを特徴とするポリカーボネートの製造方法に存する。
本発明によれば、シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル化反応させることによる炭酸ジフェニルの製造方法について、高純度な炭酸ジフェニルを効率良く、安定的に、簡便な方法で連続的に製造することができる。また、この高純度な炭酸ジエステルを原料として用いることにより、高純度なポリカーボネートを得ることができる。
以下、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法の実施の形態について、詳細に説明する。本発明の炭酸ジフェニルの製造方法では、シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル化反応させることにより粗炭酸ジフェニルを得る。そして、この粗炭酸ジフェニルを塩基性化合物と接触させる。
シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化反応は、以下に示す反応式(1)に従って行われる。
Figure 0006287655
(式中、Phはフェニル基を示す。)
[シュウ酸ジフェニル]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法において、シュウ酸ジフェニル(以下、「本発明に係るシュウ酸ジフェニル」又は単に「シュウ酸ジフェニル」と言う場合がある)は、炭酸ジフェニル(以下、「本発明に係る炭酸ジフェニル」又は単に「炭酸ジフェニル」と言う場合がある)の原料である。また、本発明に係るシュウ酸ジフェニルを原料として得られる、本発明に係るシュウ酸ジフェニルは、熱的に安定でポリカーボネートの原料として好適である。
シュウ酸ジフェニルは、下記反応式(2)で示すようにシュウ酸ジアルキルとフェノー
ルとのエステル交換反応で製造したものなどを用いることができる。ここで、原料となるシュウ酸ジアルキルは、下記反応式(3)で示すように、一酸化炭素、酸素及び脂肪族アルコールを原料とする酸化カルボニル化反応で製造したものなどを用いることができる。
Figure 0006287655
(式中、Rはアルキル基を示し、Phはフェニル基を示す。)
Figure 0006287655
(式中、Rはアルキル基を示す。)
[触媒]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法は、触媒存在下で行われる。脱カルボニル化反応に用いる触媒としては、有機リン化合物、特にリン原子の原子価が5価であって、少なくとも1個の炭素―リン結合を有する有機リン化合物が好適に用いられる。このような有機リン化合物としては、一般式(4)で表されるテトラアリールホスホニウム塩が好ましい。
Figure 0006287655
(式中、Ar1〜Ar4は、各々独立に置換基を有していても良い芳香環基を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。)
Ar〜Arの芳香環基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基及びチエニル基、フリル基、ピリジル基等のイオウ原子、酸素原子又は窒素原子を含有する炭素数4〜16の芳香族複素環基などが挙げられる。これらのうち安価に触媒を製造できることから芳香族炭化水素基が好ましく、フェニル基が更に好ましい。
Ar〜Arは、各種異性体を含み、置換基を1つ以上有していてもよい。該置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12)、チオアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12)、アラルキルオキシ基(好ましくは炭素数7〜13)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜16)、
チオアリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜16)、アシル基(好ましくは炭素数1〜12)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜16)、カルボキシル基、アミノ基、アルキル置換アミノ基(好ましくは炭素数2〜16)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素等)等が挙げられる。また、これらの置換基は、更に置換基を有していてもよく、その置換基としては、芳香環基やハロゲン原子などが挙げられる。これらのうち、熱的に安定であることからアルキル基が好ましく、炭素数1〜12のアルキル基がより好ましく、炭素数3〜8の分岐したアルキル基が更に好ましい。
なお、Ar〜Arが置換基を有する芳香環基である場合には、各種異性体が存在するが、Ar〜Arはその何れであっても良い。これらの異性体としては、例えば、Ar〜Arが置換基を有するフェニル基である場合、2−(又は3−、4−)メチルフェニル基、2−(又は3−、4−)エチルフェニル基、2,3−(又は3,4−)ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル基等の炭素数1〜12のアルキル基又はハロゲン化アルキル基がフェニル基に結合しているアルキルフェニル基;3−メトキシフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基等の炭素数1〜12のアルコキシ基がフェニル基に結合しているアルコキシフェニル基;2−(又は3−、4−)ニトロフェニル基;3−(又は4−)クロロフェニル基、3−フルオロフェニル基等のハロゲン原子がフェニル基に結合しているハロフェニル基などが挙げられる。
Ar〜Arは、2つの基の間で互いに結合又は架橋していても良い。
一般式(4)のハロゲン原子Xは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子である。これらのうち、脱カルボニル化反応において、高活性な触媒として作用しやすいことから塩素原子が好ましい。即ち、本発明の炭酸ジフェニルの製造において用いる触媒は、テトラフェニルホスホニウムクロライドが好ましい。
触媒の好ましい具体例としては、次のような化合物が挙げられる。即ち、Ar〜Arが同じ芳香族炭化水素基であるテトラアリールホスホニウムクロライドとしては、テトラフェニルホスホニウムクロライド、テトラ(p−t−ブチルフェニル)ホスホニウムクロライド、テトラ(m−t−ブチルフェニル)ホスホニウムクロライド、テトラ(o−t−ブチルフェニル)ホスホニウムクロライド、テトラ(m、m−ジ-t-ブチルフェニル)
ホスホニウムクロライド、テトラ(o、p−ジ-t-ブチルフェニル)ホスホニウムクロラ
イド、テトラナフチルホスホニウムクロライド、テトラ(p−フェニルフェニル)ホスホニウムクロライドなどが挙げられる。また、Ar〜Arが何れも無置換の芳香族炭化水素基としては、p−ビフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド、1−ナフチルトリフェニルホスホニウムクロライド、2−ナフチルトリフェニルホスホニウムクロライドなどが挙げられる。Ar〜Arが無置換の芳香族炭化水素基又は置換基を有する芳香族炭化水素基である有機ホスホニウムクロライドとしては、p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド、m−トリフルオロメチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド等のベンジルプロトンを有さずアルキル基を有する芳香族炭化水素基を有する化合物;p−クロロフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド等のハロゲン原子を有する芳香族炭化水素基を有する化合物;m−メトキシフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド、p−メトキシフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド、p−エトキシフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド等のアルコキシ基を有する芳香族炭化水素基を有する化合物;p−アミノフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド等のアミノ基を有する芳香族炭化水素基を有する化合物;m−シアノフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド、p−シアノフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド等のシアノ基を有する芳香族炭化水素基を有する化合物及びp−ニトロフェニル−トリ−p−トリルホスホニウムクロライド等のニトロ基を有する芳香族炭化水素基を有する化合物など
が挙げられる。
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法により炭酸ジフェニルを製造するに際して用いる触媒の量は、反応速度が速くなりやすい点では多いことが好ましいが、炭酸ジフェニルの精製過程で触媒が析出し難い点では少ないことが好ましい。そこで、具体的には、反応器内に、合計で1.0重量%以上であることが好ましく、2.0重量%以上であることが更に好ましく、3.0重量%以上であることが特に好ましく、また、一方で、15重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることが更に好ましく、8重量%以下であることが更に好ましい。なお、触媒は、1種類を単独で用いても、複数種を任意の比率及び組み合わせで用いても良く、複数種用いる場合における上記の好ましい使用量は、その合計量を表す。
[ハロゲン化合物]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、脱カルボニル化反応を高選択率で維持しやすいことから、触媒と共にハロゲン化合物(以下「本発明に係るハロゲン化合物」と言う場合がある)を用いることが好ましい。
本発明に係るハロゲン化合物としては、下記の無機ハロゲン化合物及び/又は有機ハロゲン化合物などが挙げられる。これらのハロゲン化合物の中では、塩素化合物が好ましい。ハロゲン化合物は、触媒に対してモル比(ハロゲン化合物/触媒)が通常0.01〜300、好ましくは0.1〜100であるように用いられるのが良い。なお、ハロゲン化合物は、1種類を単独で用いても、複数種を任意の比率及び組み合わせで用いても良く、複数種用いる場合における上記の好ましい使用量は、その合計量を表す。
無機ハロゲン化合物としては、例えば、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム等のアルミニウムのハロゲン化物;塩化白金、塩化白金酸、塩化ルテニウム、塩化パラジウム等の白金族金属のハロゲン化物;三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン、三臭化リン、五臭化リン、オキシ臭化リン等のリンのハロゲン化物;塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水素;塩化チオニル、塩化スルフリル、二塩化イオウ、二塩化二イオウ等のイオウのハロゲン化物;塩素、臭素等のハロゲン単体などが挙げられる。
有機ハロゲン化合物としては、炭素原子と、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子と、水素原子、酸素原子、窒素原子、イオウ原子及びケイ素原子から選ばれる少なくとも1種の原子とから構成される化合物などが挙げられる。このような有機ハロゲン化合物としては、例えば、飽和炭素にハロゲン原子が結合している構造(C−Hal)、カルボニル炭素にハロゲン原子が結合している構造(−CO−Hal)、ケイ素原子にハロゲン原子が結合している構造(−C−Si−Hal)、又はイオウ原子にハロゲン原子が結合している構造(CSO2−Hal)を有する有機ハロゲン化合物が好適に用いられる。但し、H
alは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表す。これらの構造は、例えば、一般式(a)、(b)、(c)、(d)としてそれぞれ表される。
Figure 0006287655
(式中、Halは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表し、n1は1〜4の整数、n2は1〜3の整数を表す。)
有機ハロゲン化合物としては、例えば、以下のような化合物が具体的に挙げられる。
一般式(a)で表されるような、飽和炭素にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、塩化ブチル、塩化ドデシル等のハロゲン化アルキルや、塩化ベンジル、ベンゾトリクロリド、塩化トリフェニルメチル、α−ブロモ−o−キシレン等のハロゲン化アラルキルや、β−クロロプロピオニトリル、γ−クロロブチロニトリル等のハロゲン置換脂肪族ニトリルや、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、クロロプロピオン酸等のハロゲン置換脂肪族カルボン酸などが挙げられる。
一般式(b)で表されるような、カルボニル炭素にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、塩化アセチル、塩化オキサリル、塩化プロピオニル、塩化ステアロイル、塩化ベンゾイル、2−ナフタレンカルボン酸クロライド、2−チオンフェンカルボン酸クロライド等の酸ハロゲン化物や、クロログリオキシル酸フェニル等のハロゲノグリオキシル酸アリールや、クロロギ酸フェニル等のハロゲノギ酸アリールなどが挙げられる。
一般式(c)で表されるような、ケイ素原子にハロゲン原子が結合している構造を少なくとも1個有する有機ハロゲン化合物としては、ジフェニルジクロロシラン、トリフェニルクロロシラン等のハロゲン化シランなどが挙げられる。
一般式(d)で表されるような、イオウ原子にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、p−トルエンスルホン酸クロライド、2−ナフタレンスルホン酸クロライド等のハロゲン化スルホニルなどが挙げられる。
これらのうち、ハロゲン化合物由来の副生成物を抑制しやすいことから、無機ハロゲン化合物が好ましく、ハロゲン化水素が更に好ましく、塩化水素が特に好ましい。また、反応系内に存在するハロゲン原子の種類が増えると、副生物の種類が増えて反応系が煩雑になりやすいことから、触媒がハロゲン原子を含む場合、本発明に係るハロゲン化合物のハロゲンは、この触媒が含むハロゲンと同じハロゲンであることが好ましい。すなわち、触媒がテトラアリールホスホニウムクロライドであり、本発明に係るハロゲン化合物が塩化水素であることが特に好ましい。
[脱カルボニル化反応]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法における脱カルボニル化反応(以下、「本発明に係る脱カルボニル化反応」又は単に「脱カルボニル化反応」と言う場合がある)は、液相反応で行うことが好ましい。脱カルボニル化反応の反応温度は、反応速度の点では高温であることが好ましいが、炭酸ジフェニルの純度の点では低温であることが好ましい。そこで、常圧の場合、反応温度は、通常100℃以上、特に160℃以上、とりわけ180℃以上、また通常450℃以下、特に400℃以下、とりわけ350℃以下が好ましい。反応時の圧力は、プロセス上の要件から決めればよい。
脱カルボニル化反応は、バッチ反応でも連続反応でもよいが、工業的には、連続反応が好ましい。連続反応の一般的な方法については、特開平10−109962号公報、特開平10−109963号公報及び特開2006−89416号公報等などに記載の方法などを用いることができる。
脱カルボニル化反応は、反応に用いる物質の融点以上の温度で反応を行う場合は、溶媒を用いる必要はないが、スルホラン、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒等を適宜使用することもできる。
反応器の材質と形式は、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化反応により炭酸ジフェニ
ルを生成させることができれば特に制限はないが、副反応でフェノールなどの芳香族モノヒドロキシ化合物が生成する場合があるので、耐酸性材質の金属製容器やグラスライニング製容器が好ましい。このような反応器としては、例えば1槽または多槽式の完全混合型反応器(攪拌槽)、塔型反応器などを用いることができる。
[粗炭酸ジフェニルの精製]
脱カルボニル化反応により得られる粗炭酸ジフェニルには、通常、炭酸ジフェニル、触媒及び未反応シュウ酸ジフェニルなどが含まれている。また、シュウ酸ジフェニル、炭酸ジフェニル、触媒等の転位、分解、反応等により生じた副生物なども含まれている可能性がある。副生物としては、例えば、シュウ酸ジフェニルのフリース転位や以下の反応式(5)の脱カルボニル化反応により生成するベンゾフラン−2,3−ジオンなどのフラン系化合物などが挙げられる。また、フェノールなどの芳香族モノヒドロキシ化合物、フェニル4−クロロ安息香酸なども挙げられる。前述のハロゲン化合物を用いた場合は、該ハロゲン化合物又はその副生物が含まれている可能性もある。
Figure 0006287655
そこで、上記脱カルボニル化反応により得られた粗炭酸ジフェニルは、用途に応じた純度や形態とするために精製される。
特に、ベンゾフラン−2,3−ジオンは、橙色を呈した化合物で、炭酸ジフェニルの着色原因物質となることから除去する必要がある。そこで、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化反応により得られる粗炭酸ジフェニルを塩基性化合物と接触させることにより、該粗炭酸ジフェニルに含まれるフラン系化合物を分解するという簡便な方法により、高純度な炭酸ジフェニルを効率良く、安定的且つ連続的に製造することができる。
[塩基性化合物]
フラン系化合物の除去に用いる塩基性化合物としては、例えば、アルカリ金属化合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属の水酸化物;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウムなどの炭酸水素アルカリ金属塩;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウムなどのアルカリ金属の酢酸塩;ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸セシウムなどのステアリン酸のアルカリ金属塩;水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素セシウムなどの水素化ホウ素のアルカリ金属塩;安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸セシウムなどのアルカリ金属の安息香酸塩;リン酸二水素リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素セシウムなどのアルカリ金属のリン酸二水素塩;フェニルリン酸二リチウム、フェニルリン酸二ナトリウム、フェニルリン酸二カリウム、フェニルリン酸二セシウムなどのアルカリ金属のフェニルリン塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムのアルコラート;リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムのフェノキシド;ビスフェノールAの二リチウム塩、二ナトリウム塩、二カリウム塩、二セシウム塩などが挙げられる。
アルカリ土類金属化合物としては、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化ストロンチウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウムなどの炭酸水素アルカリ土類金属塩;炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウムなどのアルカリ土類金属の酢酸塩;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウムなどのステアリン酸のアルカリ土類金属塩などが挙げられる。
有機ホウ素化合物としては、テトラメチルホウ素、テトラエチルホウ素、テトラプロピルホウ素、テトラブチルホウ素、トリメチルエチルホウ素、トリメチルベンジルホウ素、トリメチルフェニルホウ素、トリエチルメチルホウ素、トリエチルベンジルホウ素、トリエチルフェニルホウ素、トリブチルベンジルホウ素、トリブチルフェニルホウ素、テトラフェニルホウ素、ベンジルトリフェニルホウ素、メチルトリフェニルホウ素、ブチルトリフェニルホウ素などの水酸化物などが挙げられる。
有機ホウ素化合物としては、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、あるいは四級ホスホニウム塩などが挙げられる。
有機アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、テトラフェニルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリフェニルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリフェニルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリフェニルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
ピリジン化合物としては、4−アミノピリジン、2−アミノピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、4−ジエチルアミノピリジン、2−ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−メトキシピリジンなどが挙げられる。イミダゾール化合物としては、2−ジメチルアミノイミダゾール、2−メトキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メチルイミダゾールなどが挙げられる。また、アミノキノリンなども挙げられる。
これらのうち、揮発性が低いことから、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物が好ましく、アルカリ金属化合物が更に好ましい。
塩基性化合物は、粗炭酸ジフェニルに含まれるフラン系化合物などの不純物と接触させることができれば、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においてどのように供給しても良い。塩基性化合物は、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化反応により得られる粗炭酸ジフェニルを貯蔵するタンクやその精製塔などに供給することが簡便で好ましい。粗炭酸ジフェニルを貯蔵するタンクとしては、具体的には、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化反応により得られる反応液から触媒液を除去した成分を貯槽するタンクが挙げられる。また、粗炭酸ジフェニルの精製塔としては、特開2002−322130号公開公報に記載されたように、蒸留する蒸留塔などが挙げられる。
塩基性化合物は、塩基性化合物のみの状態で供給しても、溶媒などに溶解させた状態で供給しても良い。塩基性化合物を溶媒に溶解させた状態で供給する場合、フェノールのような炭酸ジフェニルに対する溶解度の高い溶媒が好適である。
粗炭酸ジフェニルに供給する塩基性化合物の量は、フラン系化合物の分解が起こり易い点では多いことが好ましいが、炭酸ジフェニルの分解が起こり難い点では少ないことが好ましい。そこで、炭酸ジフェニル100重量部に対して、通常0.0000001重量部以上、好ましくは0.000001重量部以上、更に好ましくは0.00001重量部以上であり、また、一方で、通常1重量部以下、好ましくは0.1重量部以下、更に好ましくは0.01重量部以下である。
フラン系化合物の分解は、高温であるほど起こり易いが、炭酸ジフェニルの分解が起こり難い点では低温で行うことが好ましい。そこで、通常100℃以上、好ましくは130℃以上、更に好ましくは150℃上で行う。また、一方で、通常300℃以下、好ましくは280℃以下、更に好ましくは250℃以下で行う。
フラン系化合物の除去は、通常、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化反応により得られる粗炭酸ジフェニルから触媒液を除去した炭酸ジフェニルを含む成分に対して行う。すなわち、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法は、以下の第1〜3工程をこの順に有することが好ましい。
第1工程:脱カルボニル化反応により炭酸ジフェニルを生成させる工程。
第2工程:第1工程で生成された炭酸ジフェニルを含む成分を触媒液から分離する工程。
第3工程:第2工程で分離された炭酸ジフェニルを含む成分を塩基性化合物と接触させる工程。
第2工程においては、第1工程で生成された炭酸ジフェニルと、触媒を含む触媒液とを分離する。第2工程における分離は、蒸留、抽出、晶析などの公知の方法で行うことができる。本発明に係る脱カルボニル化反応に用いる触媒は、通常高沸点であるので、第2工程における分離は、炭酸ジフェニルを蒸留により分離する方法が簡便で好ましい。すなわち、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、脱カルボニル化反応後の反応液に含まれる炭酸ジエステルを蒸発させて取り出すことにより、触媒を含む触媒液を分離することが好ましい。
第2工程の炭酸ジフェニルの蒸留分離は、脱カルボニル化反応終了後に同一の反応器内で行っても良いし、反応液を蒸発装置に移して行っても良い。蒸発装置(蒸発方法)については、上記の目的を達成することができれば特に限定されることはない。蒸発装置としては、例えば、流下膜式蒸発器、薄膜式蒸発器などを用いて行うことが短時間に分離しやすいことから好ましい。また、反応器内で蒸発させる場合は、突沸が起こり難いように攪拌しながら、徐々に減圧しながら蒸発させることが好ましい。分離に要する時間は、伝熱効率や分離容器の形状にも影響されるが、不純物の副生が起こり難い点から短時間で行うことが好ましく、20時間以下が好ましく、15時間以下が更に好ましく、10時間以下が特に好ましい。蒸発は、不純物の副生が起こり難い点から低温で低圧力で行うことが好ましく、圧力は、減圧下で蒸発させることが好ましく、温度は、脱カルボニル化反応における反応温度以下で行うことが好ましい。具体的には、圧力は、0.1kPaA以上が好ましく、0.2kPaA以上が更に好ましく、一方、50kPaA以下が好ましく、20kPaA以下が更に好ましい。そして、温度は、通常100℃以上、特に160℃以上、とりわけ180℃以上、また通常450℃以下、特に400℃以下、とりわけ350℃以下が好ましい。
上記の好ましい条件で蒸留を行った場合、第2工程で得られる蒸発させた留分には、炭酸ジフェニルが通常70重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上含まれている。また、同上限は、通常100重量%である。この留分にシュウ酸ジフェニルを含む場合は、通常0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、
更に好ましくは0.1重量%以上であり、また、一方で、通常2重量%以下、好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下である。これら以外の成分としては、フェノールなどの芳香族モノヒドロキシ化合物などが含まれる場合があるが、その場合の含有量は、通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは0.3重量%以下である。この留分にはフェノールなどの芳香族モノヒドロキシ化合物などが含まれる場合があるが、その場合の含有量は、通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは0.3重量%以下である。
また、この留分に含まれるベンゾフラン−2,3−ジオンなどのフラン系化合物の含有量は通常10重量ppb以上、好ましくは100重量ppb以上、更に好ましくは1000重量ppb以上であり、また、一方で、通常2重量%以下、好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下である。
そして、本発明の炭酸ジフェニルの好ましい製造方法は、この第2工程で分離された炭酸ジフェニルを含む成分を塩基性化合物と接触させる。
なお、必要な純度などに応じて、塩基性化合物と接触させる前および/または後に、炭酸ジフェニルに更に蒸留や吸着などを行っても良い。具体的には、5〜50段の理論段を有する棚段塔あるいは充填塔などの蒸発装置を用いて蒸留精製することが好ましい。
また、脱カルボニル化反応で副生する一酸化炭素は、反応液から自然に気液分離され、排出させることが好ましい。また、一酸化炭素は、亜硝酸エステルと一酸化炭素からシュウ酸ジフェニルを製造する場合の原料として再利用することも可能である。(例えば、特
開平10−152457号公報などに記載の方法を参照)。ここで、一酸化炭素にフェノ
ール、二酸化炭素、ハロゲン化水素などの不純物が含まれる場合は、吸収塔やスクラバーなどの精製装置を通した後に、シュウ酸ジフェニルの原料などに利用することが好ましい。
[連続反応]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法は、連続反応により行うことが好ましい。また、連続反応を行う場合は、第2工程で分離された触媒液の少なくとも一部を第1工程にリサイクルする工程を有することが更に好ましい。
[触媒の回収]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法は、このリサイクルする工程により、触媒を再利用することができる。
リサイクルする工程では、反応系内における高沸点化合物の蓄積を防ぐ観点より、第2工程で得られた触媒液から炭酸ジフェニルより高沸点である化合物を除去した液を第1工程にリサイクルすることが好ましい。この工程により除かれる成分としては、シュウ酸ジフェニル(1気圧における沸点334℃)や4−ヒドロキシ安息香酸フェニル(1気圧においてシュウ酸ジフェニルより高沸点)などの高沸点物質が挙げられる。高沸点化合物の除去は、蒸留、抽出、晶析など公知の方法でできる。具体的には、例えば、特開2002−45704号公報に記載の方法などで分離することができる。
また、この高沸点化合物の除去に伴い触媒も除去されてしまうことなどにより、触媒が再利用されないことが起こり得る。そこで、触媒の量が上述の好ましい範囲となるよう触媒量を調整することが好ましい。触媒量の調整は、第2工程において除去された触媒と同量の触媒を、第2工程で得られた触媒液から高沸点化合物を除いた液と共に第1工程の反応器に供給することにより行うことが好ましい。
[炭酸ジフェニル]
本発明の炭酸ジフェニルの製造方法においては、シュウ酸ジフェニルの脱カルボニル化
反応により得られる粗炭酸ジフェニルを塩基性化合物と接触させることにより、該粗炭酸ジフェニルに含まれるフラン系化合物を除去するという簡便な方法により、高純度な炭酸ジフェニルを効率良く、安定的且つ連続的に製造することができる。そこで、上述の本発明の炭酸ジフェニルの製造方法により得られる炭酸ジフェニルの純度は、通常99.0重
量%以上、好ましくは99.3重量%以上、更に好ましくは99.5重量%以上である。不純物が含まれる場合は、イオン性の塩素などが含まれる場合があるが、その場合の含有量は、通常1重量ppm以下、好ましくは0.1重量ppm以下、更に好ましくは0.01重量ppm以下である。
[ポリカーボネートの製造方法]
本発明で製造される炭酸ジフェニルの用途のひとつであるポリカーボネートは、上述の方法により製造された炭酸ジフェニルと、ビスフェノールAに代表されるジヒドロキシ化合物とを、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物の存在下でエステル交換反応させることで製造できる。炭酸ジフェニルとエステル交換させるジヒドロキシ化合物は、芳香族ジヒドロキシ化合物でも脂肪族ジヒドロキシ化合物でも良いが、芳香族ジヒドロキシ化合物が好ましい。上記エステル交換反応は、公知の方法を適宜選択して行うことができるが、以下に炭酸ジフェニルとビスフェノールAを原料とした一例を説明する。
上記のポリカーボネートの製造方法において、炭酸ジフェニルは、ビスフェノールAに対して過剰量用いることが好ましい。ビスフェノールAに対して用いる炭酸ジフェニルの量は、製造されたポリカーボネートに末端水酸基が少なく、ポリマーの熱安定性に優れる点では多いことが好ましく、また、エステル交換反応速度が速く、所望の分子量のポリカーボネートを製造し易い点では少ないことが好ましい。具体的には、例えば、ビスフェノールA1モルに対して、通常1.001モル以上、好ましくは1.02モル以上、通常1.3モル以下、好ましくは1.2モル以下用いることが好ましい。
原料の供給方法としては、ビスフェノールAおよび炭酸ジフェニルを固体で供給することもできるが、一方または両方を、溶融させて液体状態で供給することが好ましい。
炭酸ジフェニルとビスフェノールAとのエステル交換反応でポリカーボネートを製造する際には、通常、触媒が使用される。上記のポリカーボネートの製造方法においては、このエステル交換触媒として、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を使用するのが好ましい。これらは、1種類で使用してもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で使用してもよい。実用的には、アルカリ金属化合物が望ましい。
触媒は、ビスフェノールAまたは炭酸ジフェニル1モルに対して、通常0.05μモル以上、好ましくは0.08μモル以上、さらに好ましくは0.10μモル以上、また一方で、通常5μモル以下、好ましくは4μモル以下、さらに好ましくは2μモル以下の範囲で用いられる。
触媒の使用量が上記範囲内であることにより、所望の分子量のポリカーボネートを製造するのに必要な重合活性を得やすく、且つ、ポリマー色相に優れ、また過度のポリマーの分岐化が進まず、成型時の流動性に優れたポリカーボネートを得やすい。
アルカリ金属化合物としては、セシウム化合物が好ましい。好ましいセシウム化合物は、炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、水酸化セシウムである。
上記方法によりポリカーボネートを製造するには、上記の両原料を、原料混合槽に連続的に供給し、得られた混合物とエステル交換触媒を重合槽に連続的に供給することが好ましい。
エステル交換法によるポリカーボネートの製造においては、通常、原料混合槽に供給さ
れた両原料は、均一に攪拌された後、触媒が添加される重合槽に供給され、ポリマーが生産される。
[ポリカーボネート]
上述のように本発明の製造方法により得られる炭酸ジフェニルは非常に高純度であることから、本発明の製造方法により得られる炭酸ジフェニルと、ジヒドロキシ化合物とをエステル交換触媒の存在下で重縮合させることにより高純度なポリカーボネートを得ることができる。
特に、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法により、フラン系化合物が少ない高純度な炭酸ジフェニルを得ることができることから、これを用いて高品質なポリカーボネートを得ることができる。
以下、実施例および比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
[原料]
炭酸ジフェニル及びフェノールは、三菱化学株式会社の製品を使用した。
シュウ酸ジフェニルは、東京化成株式会社の製品を単蒸留により精製した後にトルエンを用いて再結晶したものを使用した。ここで得られたシュウ酸ジフェニルに含まれるベンゾフラン−2,3−ジオンの量を高速液体クロマトグラフィーにより測定したが、検出限界である10重量ppb以下であった。
水酸化ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、硫酸、活性炭、酢酸エチル、トルエン、ヘプタン及び五酸化二リンは、和光純薬工業株式会社の製品を使用した。また、ナトリウムフェノキシドは、Alfa Aesar社の製品を使用した。イサチンは、東京化成工業株式会社の製品を使用した。
塩化水素ガスは、住友精化株式会社の製品をテドラバッグに捕集し、ガスタイトシリンジを用いて所定量を反応液に供給した。
9.2重量%の水酸化ナトリウム水溶液は、水酸化ナトリウムと脱塩水とから調製した。
0.9重量%の水酸化ナトリウム−フェノール溶液は、水酸化ナトリウムとフェノールを50℃に加温して調製した。
塩素イオン分析で使用したトルエンは、和光純薬工業株式会社の製品を超純水で塩素濃度1重量ppb未満になるまで洗浄及び抽出して使用した。
[合成例1]
Bull.Chem.Soc.Jpn.82(2009)475に記載された方法により、ベンゾフラン−2,3−ジオンを合成した。
磁気撹拌子を備えた500cmのビーカーに、イサチン1.5gと1モル・dm−3の水酸化ナトリウム水溶液150cmを入れて溶解させ、氷浴で冷やしながら亜硝酸ナトリウム 0.7gを加えた。そこへ、2.5モル・dm−3の硫酸15cmをゆっくり加えて10分間撹拌した。その後、ビーカーをウォーターバスの上に載せ、60℃まで昇温した。そのまま1時間60℃に保持した後、降温して活性炭0.1g加えてから濾過を行った。得られた濾液を分液ロートに移し、酢酸エチル30cmを用いて抽出した。得られた有機相を500cmのナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレータを用いて減圧下で酢酸エチルを留去した。得られた残渣に、トルエン30cmとヘプタン20cmを加えて、溶解させた。そこに、五酸化二リン1.5gを加え、ジムロート冷却管を備え付け、30分間還流させた。得られたスラリー液を濾過して得られた濾液にヘプタンを加えて晶析させ、ベンゾフラン−2,3−ジオン 0.6gを得た。
[分析]
ベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度は、高速液体クロマトグラフィーにより、以下の手順と条件で測定した。
装置:島津製作所社製LC−2010A、Scherzo SM−C 18、3μm、250mm×4.6mmID。低圧グラジェント法。分析温度40℃。溶離液組成:A液
酢酸:アセトニトリル:水=0.1体積%:10体積%:90体積%、B液 0.2重
量%酢酸アンモニウム水溶液:アセトニトリル=90体積%:10体積%。分析時間0〜20分はA液:B液=60:40で固定(体積比、以下同様。)。分析時間20〜25分は溶離液組成をA液:B液=85:5へ徐々に変化させ、分析時間25〜35分はA液:B液=60:40に維持、流速0.85ミリリットル/分)にて分析した。
塩素濃度の測定は、脱塩素イオンされたトルエンに、測定対象の液を溶解させて均一溶液とした後、超純水を加えて十分に撹拌して得られた水相について、イオンクロマトグラフィーにより、以下の手順と条件で行った。
装置:DIONEX社製ION CROMATOGRAPH、IonPac AS12A。溶離液は、超純水に炭酸ナトリウムを2.7ミリモル・dm−3となるように、炭酸水素ナトリウムを0.3ミリモル・dm−3に添加した液を使用した。
[実施例1]
撹拌子と温度計を備えた500cmの三口フラスコに、炭酸ジフェニル200.0gとシュウ酸ジフェニル0.2gを入れた後に210℃に加熱した。この三口フラスコに、合成例1で合成したベンゾフラン−2,3−ジオンを微量添加して、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ、8000重量ppbであった。この三口フラスコに、更にナトリウムフェノキシドを0.2g添加して、30分間210℃を維持した後、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ、100重量ppbであった。
[比較例1]
撹拌子と温度計を備えた500cmの三口フラスコに、炭酸ジフェニル200.1gとシュウ酸ジフェニル0.2gを入れた後に210℃に加熱した。この三口フラスコに、合成例1で合成したベンゾフラン−2,3−ジオンを微量添加して、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ、578重量ppbであった。この三口フラスコを120分間210℃に維持した後、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ、174重量ppbであった。
[比較例2]
撹拌子と温度計を備えた500cmの三口フラスコに、炭酸ジフェニル201.2gとシュウ酸ジフェニル0.2gを入れた後に210℃に加熱した。この三口フラスコに、塩化水素ガスを40cm添加して、高速液体クロマトグラフィーにより、その塩素濃度を測定したところ、227重量ppmであった。この三口フラスコに、更にベンゾフラン−2,3−ジオンを微量添加して、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ、458重量ppbであった。この三口フラスコを120分間210℃を維持した後、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ、547重量ppbであった。
実施例1及び比較例1、2の結果を表1に纏める。
Figure 0006287655
表1において、高濃度のベンゾフラン−2,3−ジオンを含む液を短時間加熱した実施例1の分解率が、低濃度のベンゾフラン−2,3−ジオンを含む液を長時間加熱した比較例1の分解率より高かったことから、塩基性物質の存在により、ベンゾフラン−2,3−ジオンの加熱による分解が促進されることが裏付けられた。また、比較例1と2との比較より、塩基性物質の代わりに酸性物質を存在させると、ベンゾフラン−2,3−ジオンの量がむしろ増えてしまうことも判明した。
[実施例2]
撹拌子と温度計を備えた試験管に、炭酸ジフェニル20.0gを入れた後に、オイルバスを用いて内温が200℃になるように加熱した。この試験管に、合成例1で合成したベンゾフラン−2,3−ジオン4.1mgと9.2重量%の水酸化ナトリウム水溶液53.7mg(水酸化ナトリウムとして0.1ミリモル)を添加した。この試験管を30分間200℃に維持した後、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ90重量ppmであった。分解率は55.9%であった。
[実施例3]
撹拌子と温度計を備えた試験管に、炭酸ジフェニル20.0gを入れた後に、オイルバスを用いて内温が200℃になるように加熱した。この試験管に、合成例1で合成したベンゾフラン−2,3−ジオン5.1mgとナトリウムフェノキシド14.3mg(0.1ミリモル)を添加した。この試験管を30分間200℃に維持した後、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ76重量ppmであった。分解率は70.0%であった。
[実施例4]
撹拌子と温度計を備えた試験管に、炭酸ジフェニル20.0gを入れた後に、オイルバスを用いて内温が200℃になるように加熱した。この試験管に、合成例1で合成したベンゾフラン−2,3−ジオン5.5mgと0.9重量%の水酸化ナトリウム−フェノール溶液0.6g(水酸化ナトリウムとして0.1ミリモル)を添加した。この試験管を30分間200℃に維持した後、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ86重量ppmであった。分解率は68.7%であった。
[比較例3]
撹拌子と温度計を備えた試験管に、炭酸ジフェニル20.0gを入れた後に、オイルバスを用いて内温が200℃になるように加熱した。この試験管に、合成例1で合成したベ
ンゾフラン−2,3−ジオン2.8mgを添加した。この試験管を30分間200℃に維持した後、高速液体クロマトグラフィーにより、そのベンゾフラン−2,3−ジオンの濃度を測定したところ101重量ppmであった。分解率は27.9%であった。
実施例2〜4及び比較例3の結果を表2に纏める。
Figure 0006287655
表2より、塩基性物質の存在により、ベンゾフラン−2,3−ジオンの加熱による分解が促進されることが裏付けられた。また、高濃度な水酸化ナトリウム水溶液を用いた実施例2より、低濃度な水酸化ナトリウム−フェノール溶液を用いた実施例4の方が、分解率が高かったことから、溶媒を用いる場合、フェノールのような炭酸ジフェニルに対する溶解度の高い溶媒が好適であることと考えられた。
上記の実施例において、粗炭酸ジフェニルに含まれるフラン系化合物が塩基性化合物との接触により減少していたことから、本発明の炭酸ジフェニルの製造方法により、高純度な炭酸ジフェニルを効率良く、安定的に、簡便な方法で連続的に製造できることが裏付けられた。

Claims (6)

  1. シュウ酸ジフェニルを触媒存在下で脱カルボニル化反応させることを含む炭酸ジフェニルの製造方法であって、該脱カルボニル化反応により粗炭酸ジフェニルを得た後、該粗炭酸ジフェニルを塩基性化合物と接触させることを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
  2. 請求項1に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、以下の第1〜第3工程をこの順に有することを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
    第1工程:脱カルボニル化反応により炭酸ジフェニルを生成させる工程、
    第2工程:第1工程で生成された炭酸ジフェニルを含む成分を触媒液から分離する工程、第3工程:第2工程で分離された炭酸ジフェニルを含む成分を塩基性化合物と接触させる工程
  3. 請求項2に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、第2工程で分離された触媒液の少なくとも一部を第1工程にリサイクルする工程を有する炭酸ジフェニルの製造方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の炭酸ジフェニルの製造方法であって、前記塩基性化合物との接触により、前記粗炭酸ジフェニルに含まれるフラン系化合物を分解させることを特徴とする炭酸ジフェニルの製造方法。
  5. 前記フラン系化合物がベンゾフラン−2,3−ジオンであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の炭酸ジフェニルの製造方法。
  6. 炭酸ジフェニルと、ジヒドロキシ化合物とをエステル交換触媒の存在下で重縮合させることによるポリカーボネートの製造方法であって、前記炭酸ジフェニルを請求項1乃至5の何れか1項に記載の炭酸ジフェニルの製造方法により製造した後に、前記ジヒドロキシ化合物と重縮合させることを特徴とするポリカーボネートの製造方法。
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