JP6344196B2 - 炭酸ジエステルの製造方法及び該製造方法により得られる炭酸ジエステル並びに該炭酸ジエステルから製造されるポリカーボネート - Google Patents
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炭酸ジエステルは、シュウ酸ジエステルの脱カルボニル反応などにより得ることができるが、ジフェニルオキサレートからジフェニルカーボネートをテトラフェニルホスホニウムクロライドの存在下で生成する場合、触媒の析出を抑えるために転化率95%以下で脱カルボニル反応させる必要があるとされている。(特許文献1参照)。
本発明は、これらの問題点を解決し、シュウ酸ジエステルの脱カルボニル反応による炭酸ジエステルの製造方法について、簡便で効率良く、これを原料として製造したポリカーボネートに着色が起こり難いほど高純度な炭酸ジエステルを、触媒析出による閉塞などのトラブルを生じることなく安定的に製造できる方法を提供することを課題とする。
とにより、残存シュウ酸ジエステル量を低減し、炭酸ジエステル蒸発時のフラン系化合物の副生を抑制することが可能となり、上記課題を解決できることを見出した。
本発明の炭酸ジエステルの製造方法は、シュウ酸ジエステルを触媒存在下で脱カルボニル反応させる。本発明の炭酸ジエステルの製造方法は、以下に示す反応式(1)に従って行われる。
[シュウ酸ジエステル]
反応式(1)におけるシュウ酸ジエステル(以下、「本発明に係るシュウ酸ジエステル」又は単に「シュウ酸ジエステル」と言う場合がある)は、本発明の炭酸ジエステルの製造方法における原料である。
本発明に係るシュウ酸ジエステルが有する炭化水素基が芳香環基である場合、該芳香環基は、芳香族炭化水素環基でも良いし、芳香族複素環基でも良い。但し、本発明の炭酸ジエステルをポリカーボネートを製造する原料として用いる際に脱離しやすいことから、芳香族炭化水素環基が好ましい。また、脱離基の回収が容易で、脱離基が安定であることから単環が好ましい。
エトキシ基等の炭素数1〜12のアルコキシ基;ニトロ基;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子及び芳香環基などが好ましい。なお、置換基としてのアルキル基は、芳香環基にアルキル基が置換基として結合した場合を言い、置換基としての芳香環基は、例えば、芳香族炭化水素環基に芳香族複素環基が置換基として結合した場合などを言う。
[脱カルボニル触媒]
本発明の炭酸ジエステルの製造方法において用いる触媒(以下、「本発明に係る脱カルボニル触媒」、「脱カルボニル触媒」又は「触媒」と言う場合がある)は、リン原子の原子価が3価又は5価の有機リン化合物などが挙げられる。リン原子の原子価が3価又は5価である有機リン化合物は、少なくとも1個の炭素−リン(C−P)結合を有する有機リン化合物であることが好ましく、3個以上の炭素−リン(C−P)結合を有する有機リン化合物が特に好ましい。このような有機リン化合物としては、例えば、ホスホニウム塩系有機リン化合物(以下、ホスホニウム塩ともいう)、ホスフィン系有機リン化合物、ホスフィンジハライド系有機リン化合物及びホスフィンオキサイド系有機リン化合物などが挙げられる。これらのうち、脱カルボニル触媒としては、ホスホニウム塩系有機リン化合物が好ましい。
前記芳香環基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基及びチエニル基、フリル基、ピリジル基等のイオウ原子、酸素原子又は窒素原子を含有する炭素数4〜16の芳香族複素環基などが挙げられる。前記アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、シンナミル基、ナフチルメチル基等の不飽和結合を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基などが挙げられる。前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘキシルメチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、1,3−ブタジエニル基等の環構造あるいは不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基などが挙げられる。
前記置換基としては、例えば、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12)、チオアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12)、アラルキルオキシ基(好ましくは炭素数7〜13)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜16)、チオアリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜16)、アシル基(好ましくは炭素数1〜12)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜16)、カルボキシル基、アミノ基、アルキル置換アミノ基(好ましくは炭素数2〜16)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素等)等が挙げられる。また、これらの置換基は、更に置換基を有していてもよく、その置換基としてはハロゲン原子などが挙げられる。
又は3−、4−)エチルフェニル基、2,3−(又は3,4−)ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル基等の炭素数1〜12のアルキル基又はハロゲン化アルキル基がフェニル基に結合しているアルキルフェニル基;3−メトキシフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基等の炭素数1〜12のアルコキシ基がフェニル基に結合しているアルコキシフェニル基;3−(又は4−)クロロフェニル基、3−フルオロフェニル基等のハロゲン原子がフェニル基に結合しているハロフェニル基などが挙げられる。
どのハロゲンイオンや、ハイドロジエンジクロライドイオン、ハイドロジエンジブロマイドイオン、ハイドロジエンジヨーダイドイオン、ハイドロジエンブロマイドクロライドイオンなどのハイドロジエンハライドイオンなどが挙げられる。これらのうち、活性の点からハロゲンイオンが好ましく、塩素イオンが更に好ましい。
本発明に係る脱カルボニル触媒としては、これらのホスホニウム塩系有機リン化合物うち、特にR1〜R4が何れも芳香環基であることが好ましく、R1〜R4が何れも芳香族炭化水素基であることが更に好ましい。そして、非対称テトラアリールホスホニウムハライドが特に好ましく、p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドが最も好ましい。
ルホスホニウム塩が有するアルキル基の数は、1以上3以下が好ましい。ここで、アルキル基を2つ以上有するテトラアリールホスホニウム塩は、2つ以上のアルキル基を置換基として有する芳香環基を1つ有しても、1つ以上のアルキル基を置換基として有する芳香環基を2つ有しても良いが、合成が容易であることから後者が好ましい。
本発明の炭酸ジエステルの製造方法においては、系中のハロゲンイオンにより脱カルボニル反応が高選択的に進行するため、脱カルボニル触媒と共にハロゲン化合物(以下「本発明に係るハロゲン化合物」と言う場合がある)を用いることが好ましい。特に、有機リン化合物として、ホスフィン又はホスフィンオキサイドが使用される場合や、ハライド及びハイドロジェンジハライド以外のホスホニウム塩が使用される場合や、低濃度のホスホニウムハライド又はホスホニウムハイドロジェンジハライドが使用される場合には、ハロゲン化合物を存在させることが好ましい。
alは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表す。これらの構造は、例えば、一般式(a)、(b)、(c)、(d)としてそれぞれ表される。
有機ハロゲン化合物としては、例えば、以下のような化合物が具体的に挙げられる。
一般式(a)で表されるような、飽和炭素にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、塩化ブチル、塩化ドデシル等のハロゲン化アルキルや、塩化ベンジル、ベンゾトリクロリド、塩化トリフェニルメチル、α−ブロモ−o−キシレン等のハロゲン化アラルキルや、β−クロロプロピオニトリル、γ−クロロブチロニトリル等のハロゲン置換脂肪族ニトリルや、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、クロロプロピオン酸等のハロゲン置換脂肪族カルボン酸などが挙げられる。
一般式(d)で表されるような、イオウ原子にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物としては、p−トルエンスルホン酸クロライド、2−ナフタレンスルホン酸クロライド等のハロゲン化スルホニルなどが挙げられる。
これらのうち、入手し易いことから、塩化水素及び有機ハロゲン化合物が好ましく、一般式(a)で表される飽和炭素にハロゲン原子が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物が更に好ましく、ハロゲン化アルキルが特に好ましく、クロロホルムが最も好ましい。
本発明の炭酸ジエステルの製造方法における脱カルボニル反応(以下、「本発明に係るカルボニル反応」又は単に「脱カルボニル反応」と言う場合がある)は、液相反応で行うことが好ましい。脱カルボニル反応の反応温度は、反応速度の点では高温であることが好ましいが、炭酸ジエステルの純度の点では低温であることが好ましい。そこで、常圧の場合、反応温度は、通常100℃以上、特に160℃以上、とりわけ180℃以上、また通常450℃以下、特に400℃以下、とりわけ350℃以下が好ましい。反応時の圧力は
、プロセス上の要件から決めればよい。
反応器の材質には特に制限はないが、副反応でフェノールが生成する場合があるので、耐酸性材質の金属製容器やグラスライニング製容器が好ましい。反応器の形式は、本発明に係る脱カルボニル反応により炭酸ジエステルを生成させることができるものであれば、どのような形式の反応器でも使用することが可能である。このような反応器としては、例えば1槽または多槽式の完全混合型反応器(攪拌槽)、塔型反応器などを用いることができる。
上記カルボニル化反応により、原料シュウ酸ジエステルに対応する炭酸ジエステルを生成させることができる。本発明の炭酸ジエステルは、上記反応式(1)で生成される炭酸ジエステルにおけるRが2つとも芳香環基である化合物が好ましく、Rが2つとも芳香族炭化水素環基である化合物が更に好ましく、Rが2つともフェニル基である炭酸ジフェニルが特に好ましい。
脱カルボニル反応後の反応液には、炭酸ジエステル及び脱カルボニル触媒が含まれている。また、脱カルボニル反応におけるシュウ酸ジエステルの転化率が100%未満だった場合は、シュウ酸ジエステルも含まれている。この他に、シュウ酸ジエステル、炭酸ジエステル、脱カルボニル触媒等の転位、分解、反応等により生じた副生物なども含まれている可能性がある。また、前述のハロゲン化合物を用いた場合は、該ハロゲン化合物又はその副生物が含まれている可能性もある。なお、脱カルボニル反応で副生する一酸化炭素は、反応液から自然に気液分離され、排出させることが好ましい。
本発明の炭酸ジエステルの製造方法においては、反応後の反応液に含まれる炭酸ジエステルを蒸発(以下、「本発明に係る蒸発」又は単に「蒸発」と言う場合がある。)させることにより取り出す。すなわち、反応後の反応液から炭酸ジエステルを蒸発させて取り出すことにより、脱カルボニル触媒及び反応後の反応液に高沸点物質が含まれている場合はそれも合わせて反応液に残留するため、両者を分離させることができる。炭酸ジエステルの蒸発率は、炭酸ジエステルの回収率を上げ、高濃度の触媒液を得る点では高いことが好ましい。ここで、本発明に係る触媒は炭酸ジエステルに可溶であることから、多量の炭酸ジエステルを蒸発させても析出し難い。そこで、反応液に含まれる炭酸ジエステルの50重量%以上を蒸発させることにより取り出す。
行うことが好ましい。蒸発は、脱カルボニル反応における反応温度と同程度の温度で行うことが好ましい。具体的には、常圧の場合は、通常100℃以上、特に160℃以上、とりわけ180℃以上、また通常450℃以下、特に400℃以下、とりわけ350℃以下が好ましい。圧力は、通常、減圧下で蒸発させる。具体的には、下限は0.1kPaAが好ましく、0.2kPaAが更に好ましく、一方、上限は50kPaAが好ましく、20kPaAが更に好ましい。
反応液に多量のシュウ酸ジエステルが残っていると、蒸発させる時の加熱によりフラン系化合物が生成する可能性がある。例えば、シュウ酸ジフェニル類は、以下の反応式(4)のフリース転位により、ベンゾフラン−2,3−ジオン類とフェノール類が生成する可能性がある。しかしながら、本発明の炭酸ジエステルの製造方法においては、転化率96%以上で脱カルボニル反応を行っているため、残存シュウ酸ジエステルが少なく、蒸発させる時の加熱によるフラン系化合物の副生を抑制することが可能となる。具体的には、蒸発させた炭酸ジエステルに含まれるフラン系化合物の量は、脱カルボニル反応におけるシュウ酸ジエステルの転化率の影響も受けるが、通常1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下とすることが可能である。
[蒸発させた炭酸ジエステルの精製]
蒸発させた炭酸エステルは、そのままポリカーボネートの製造等に用いても良いが、用途や必要な純度などに応じて、更に精製を施しても良い。また、上記炭酸ジエステルの蒸発を蒸留により行い、炭酸ジエステルより高沸点である成分を塔底側から、炭酸ジエステルを中段から、炭酸ジエステルより低沸点である成分を塔頂側から各々抜き出すことにより高純度な炭酸ジエステルを得ても良い。
本発明の炭酸ジエステルの製造方法においては、炭酸ジエステルに可溶な触媒を用いて、転化率96%以上で脱カルボニル反応を行っているため、炭酸ジエステルを蒸発させた後の反応液に残存する触媒は、反応液に残存する炭酸ジエステルに溶解している。そこで、この触媒を残存液から取り出して、脱カルボニル反応に供給して再利用する。残存液中の脱カルボニル触媒を脱カルボニル反応に供給する場合、上記ハロゲン化合物を残存液と共に脱カルボニル反応に供給することが好ましい。供給するハロゲン化合物の量は、反応器中に存在する脱カルボニル触媒(特にホスホニウム塩触媒)の全量に対して、反応器中に存在するハロゲン化合物が0.01〜100モル%(等モル)となることが好ましい。
このようにして得られる炭酸ジエステルの組成は、炭酸ジエステルが通常97重量%以上、好ましくは98重量%以上、更に好ましくは99重量%以上であり、100重量%が最も好ましい。炭酸ジエステル以外の成分としてシュウ酸ジエステルを含む場合は、通常3重量%以下、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1重量%以下であり、0重量%が最も好ましい。これら以外の成分が含まれる場合の含有量は、炭酸ジエステルとシュウ酸ジエステルの合計量100重量部に対し、通常1重量部以下、好ましくは0.5重量部以下、更に好ましくは0.1重量部以下である。
本発明で製造される炭酸ジエステルの用途のひとつであるポリカーボネートは、上述の方法により製造された炭酸ジエステル、特に炭酸ジアリールと、ビスフェノールAに代表される芳香族もしくは脂肪族ジヒドロキシ化合物とを、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物の存在下でエステル交換反応させることで製造できる。上記エステル交換反応は、公知の方法を適宜選択して行うことができるが、以下に炭酸ジフェニルとビスフェノールAを原料とした一例を説明する。
炭酸ジフェニルとビスフェノールAとのエステル交換反応でポリカーボネートを製造する際には、通常、触媒が使用される。上記のポリカーボネートの製造方法においては、このエステル交換触媒として、アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を使用するのが好ましい。これらは、1種類で使用してもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で使用してもよい。実用的には、アルカリ金属化合物が望ましい。
触媒の使用量が上記範囲より多いと、所望の分子量のポリカーボネートを製造するのに必要な重合活性を得やすく、上記範囲より少ないと、ポリマー色相に優れ、また過度のポリマーの分岐化が進まず、成型時の流動性に優れる。
上記方法によりポリカーボネートを製造するには、上記の両原料を、原料混合槽に連続的に供給し、得られた混合物とエステル交換触媒を重合槽に連続的に供給することが好ましい。
エステル交換法によるポリカーボネートの製造においては、通常、原料混合槽に供給された両原料は、均一に攪拌された後、触媒が添加される重合槽に供給され、ポリマーが生産される。
上述のように本発明の製造方法により得られる炭酸ジエステルは非常に高純度であることから、本発明の製造方法により得られる炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物とをエステル交換触媒の存在下で重縮合させることにより高純度なポリカーボネートを得ることができる。特に、本発明の製造方法は、フラン系化合物の副生を抑制できることから、着色が少なく高品質なポリカーボネートを得ることができる。
本発明において、組成分析は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)により行うことができる。具体的には、島津製作所製のカラムODS3VIDを用いて行う。
p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライドは、特開平11−217393号公報に記載された方法により合成した。なお、このp−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド66.67gは、150℃において、炭酸ジフェニル100gに溶解した。
温度計、攪拌機、留出管及び受器を備えたフルジャケット式500ミリリットルのセパラブルフラスコに、シュウ酸ジフェニル250g(1モル)、p−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド13g(30ミリモル)を入れ、セパラブルフラスコ内を150℃に加熱することにより均一溶液(目視)とした。次に、このセパラブルフラスコに塩化水素ガス12ミリモルを吹き込み昇温した。セパラブルフラスコ内が230℃に達したら、セパラブルフラスコ内で発生した一酸化炭素を窒素ガスにより常圧下で押し出しながら230℃に保った状態で6時間反応させた。
先の6時間反応後の反応液及び粗炭酸ジフェニルの組成を、HPLCを用いて分析した。この結果、6時間反応後の反応液は、炭酸ジフェニルが94重量%、シュウ酸ジフェニルが400重量ppmであった(シュウ酸ジフェニルの転化率は99.97%であった)。また、粗炭酸ジフェニルには、フェノールが7000重量ppm、シュウ酸ジフェニルが100重量ppm含まれていた。どちらの液も、ベンゾフラン−2,3−ジオンは検出限界以下であった。
Claims (4)
- シュウ酸ジエステルを触媒存在下で脱カルボニル反応させることによる炭酸ジエステル
の製造方法であって、該触媒がp−t−ブチルフェニルトリフェニルホスホニウムクロラ
イドであり、該脱カルボニル反応を転化率96%以上で行った後、反応液に含まれる炭酸
ジエステルの50重量%以上を蒸発させることにより取り出した後に、残存した反応液を
該脱カルボニル反応に供給することを特徴とする炭酸ジエステルの製造方法。 - 請求項1に記載の炭酸ジエステルの製造方法であって、前記取り出した炭酸ジエステル
に含まれるフラン系化合物が1ppm以下であることを特徴とする炭酸ジエステルの製造
方法。 - 請求項1又は2に記載の炭酸ジエステルの製造方法であって、前記脱カルボニル反応後
の反応液に含まれる軽質留分及び高沸点物質を蒸留により除去することを特徴とする炭酸
ジエステルの製造方法。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の炭酸ジエステルの製造方法であって、前記シュウ酸ジ
エステルがシュウ酸ジフェニルであり、前記炭酸ジエステルが炭酸ジフェニルであること
を特徴とする炭酸ジエステルの製造方法。
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