JP2676922B2 - 芳香族カルボン酸アリールエステル類の製造方法 - Google Patents

芳香族カルボン酸アリールエステル類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、芳香族カルボン酸アリールエステル類の製
造方法に関し、さらに詳しくは、フェノール類と芳香族
カルホン酸類とを反応させる芳香族カルボン酸アリール
エステル類の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
芳香族カルボン酸アリールエステル類は、染料、高分
子重合体、紫外線吸収剤、合成樹脂安定剤、発色剤、医
薬品等の中間体として極めて有用な物質である。例えば
ジフェニルテレフタレートなどの芳香族ジカルボン酸ジ
フェニルエステルなどは、ポリエステル樹脂などの製造
原料として非常に有用性の高い物質である。
このような芳香族カルボン酸アリールエステル類を製
造する方法としては、従来、Sn、MnおよびCoなどの金属
の酸化物、水酸化物、酸素酸塩、カルボン酸塩、ハロゲ
ン化物、フェノキシド、アルコキシドなどの化合物を触
媒として用いる方法(特公昭46−23724号)、シリカ、
アルミナ、酸性白土およびゼオライトなどの固体酸触媒
を触媒として使用する方法(特開昭52−71433号)、SnO
を触媒として2段階で反応させる方法(特表昭57−5010
31号)などが開示されている。
しかし、いずれも高温で反応を行うため、エステル化
後にフリース転位等の副反応が起りやすく、このため目
的の芳香族カルボン酸アリールエステル類の選択率が低
く、反応速度も遅いという問題点がある。
またこの種の反応における触媒として、一般式 (式中、R5〜R8はそれぞれ低級アルキル基を表わし、X3
はヒドロキシ基、低級アルコキシ基、アリーロキシ基、
アシルオキシ基またはハロゲン原子を表わし、X4はアシ
ルオキシ基、イソチオシアナート基またはハロゲン原子
を表わす。) で表されるスズ化合物も開示されている(特開昭62−87
248号)。
しかしこのようなスズ化合物をフェノール類と芳香族
カルボン酸類との反応に用いると、生成する芳香族カル
ボン酸アリールエステル中のジエステルの生成率が低い
とともに、得られる生成物が着色するという問題点があ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記問題点を解決するため、高温に
よる副反応を抑えて、目的とする芳香族カルボン酸アリ
ールエステル類の選択率および反応速度を向上させると
ともに、精製も容易で高純度の芳香族カルボン酸アリー
ルエステル類を製造する方法を提案することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、次の芳香族カルボン酸アリールエステル類
の製造方法である。
(1)フェノール類と芳香族カルボン酸類とを反応させ
て芳香族カルボン酸アリールエステル類を製造する方法
において、次式〔I〕 (ただし、R1〜R4はアルキル基またはアリール基をX1,X
2はヒドロキシ基、アルコキシ基またはアルコキシ基を
それぞれ示す。) で表わされるスズ化合物を触媒として使用することを特
徴とする芳香族カルボン酸アリールエステル類の製造方
法。
(2)反応後の反応液にジアリールカーボネートを添加
して未反応のカルボン酸基と反応させることを特徴とす
る上記(1)記載の芳香族カルボン酸アリールエステル
類の製造方法。
本発明で使用される触媒は、有機スズ化合物であり、
上記の式〔I〕で示されるものである。式〔I〕におい
て、R1〜R4で表わされるアルキル基としては炭素数1〜
12のアルキル基が好ましく、アリール基としては炭素数
6〜12のアリール基が好ましい。
上記式〔I〕で示されるスズ化合物の具体的なものと
して、例えば {CH3 2Sn−OCH32O、{C2H5 2Sn−OCH32O、 {C3H7 2Sn−OCH32O、{C4H9 2Sn−OCH32O、 {CH3 2Sn−OC2H52O、{C2H5 2Sn−OC2H52O、 {C3H7 2Sn−OC2H52O、{C4H9 2Sn−OC2H52O、 {CH3 2Sn−OH}2O、{C2H5 2Sn−OH}2O、 {C3H7 2Sn−OH}2O、{C4H9 2Sn−OH}2O、 等をあげることができる。これらの触媒は1種単独で、
または2種以上を混合して使用することができる。
本発明で一方の原料として用いられるフェノール類
は、次式〔III〕で表わすことができる。
Ar1OH) …〔III〕 (ただし、Ar1は芳香族化合物残基を示し、mは1以上
の整数を示す。) Ar1で示される芳香族化合物残基としては、置換また
は無置換のベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環
およびテトラリン環等がある。このAr1が置換されてい
る場合、この置換基あるいは置換原子としては、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、フェノ
キシ基、アミノ基、アリール基、アルコキシカルボニル
基、フェノキシカルボニル基およびカルボキシル基等が
あげられる。mは1〜2が好ましい。
このフェノール類の具体的な例としてはフェノール、
o,m,p−クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ハ
イドロキノン、ピロガロール、o,m,p−クロロフェノー
ル、3,5−キシレノール、2,6−キシレノール、m,p−ア
ミノフェノール、o,m,p−メトキシフェノール、α,β
−ナフトール、2,6−ナフタレンジオール、α,β−ア
ントロール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビスフ
ェノールAおよびビフェノール等をあげることができ
る。
これらのフェノール類は単独で、あるいは組合せて使
用することが可能である。
また、本発明で他方の原料として用いられる芳香族カ
ルボン酸類は、次式〔IV〕で表わすことができる。
Ar2COOH) …〔IV〕 (ただし、Ar2は芳香族化合物残基を示し、nは1以上
の整数を示す。) Ar2で示される芳香族化合物残基としては、置換また
は無置換のベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環
およびテトラリン環等がある。このAr2が置換されてい
る場合、この置換基あるいは置換原子としては、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロ
キシ基、フェノキシ基、アミノ基、アリール基、アルコ
キシカルボニル基およびフェノキシカルボニル基等があ
げられる。nとしては1〜2が好ましい。
このような芳香族カルボン酸類の例としては、安息香
酸、ヒドロキシ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−
ジクロロ安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、ベンゾイ
ル安息香酸、サリチル酸、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ナフトエ酸、β
−ナフトエ酸、ナフタレンジカルボン酸およびアントラ
ニル酸ならびにこれらの可能な酸無水物および塩等をあ
げることができる。
さらに、芳香族カルボン酸類は、上記に示した化合物
以外に、本発明の製造方法における反応の進行を阻害し
ない限り、カルボン酸基以外の置換基を1固若しくは2
個以上有していてもよい。
これらの芳香族カルホン酸類は単独で、あるいは組合
せて使用することが可能である。
反応に使用される触媒および原料のモル比は、芳香族
カルボン酸類に対して有機スズ化合物触媒が1×10-5
1×10-1、好ましくは1×10-4〜1×10-2、フェノール
類が0.1〜100、好ましくは1〜50である。
式〔III〕で表わされるフェノール類と、式〔IV〕で
表わされる芳香族カルボン酸類とを反応させて芳香族カ
ルボン酸アリールエステルを製造する方法は次式〔V〕
で表わされる。
(ただし、Ar1、Ar2、m、nは式〔III〕、〔IV〕と同
じものを示し、p、qは0または1以上の整数を示し、
p+q=nである。) 上記式〔V〕で表わされる反応の例としては、次式
〔VI〕、〔VII〕で表わされるものがある。
本発明の反応は無溶媒で行うこともできるが、反応溶
媒として有機溶媒を用いることもできる。溶媒として
は、水と混和せず、しかも水と共沸混合物を形成するこ
とができる有機溶媒を使用することが好ましく、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレンおよびメシチレン等の芳
香族化合物;ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、デ
カリンおよびデカン等の脂肪族化合物;クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼンおよびブロモベンゼン等の芳香族
ハロゲン化合物などをあげることができる。
反応は温度が通常100〜400℃、好ましくは150〜350
℃、圧力が通常減圧ないし加圧状態で、時間が通常10分
〜40時間、好ましくは30分〜20時間で反応させる。
以上のように反応させることにより、従来の製造方法
に比べ副反応が少なく、目的とする芳香族カルボン酸ア
リールエステル類、特にジエステルを選択性よく製造す
ることができ、しかも反応速度および生成物の色相は向
上する。
上記の反応においては、未反応の芳香族カルボン酸類
が残り、精製が困難な場合がある。またテレフタル酸、
イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類を原料とした場
合、前記式〔V〕に示すように、中間体である芳香族ジ
カルボン酸モノアリールエステル類が反応物中に残っ
て、最終生成物である芳香族カルボン酸ジアリールエス
テル類の蒸留等による分離精製が困難となる。
そこで上記の反応後、触媒の存在下または非存在下
に、同種のジアリールカーボネートを添加して加熱する
ことにより、ジアリルカーボネートと未反応の芳香族カ
ルボン酸類および芳香族カルボン酸モノエステル類とが
反応し、目的とする芳香族カルボン酸アリールエステル
類が生成する。このとき前記反応系に残留している触媒
をそのまま利用することもできる。
ジアリールカーボネートは次式〔VIII〕で表わすこと
ができる。
Ar1OCO2Ar1 …〔VIII〕 (式中、Ar1は前記と同じものを示す。) このときのジアリールカーボネートの配合モル比は、
未反応の芳香族カルボン酸類に対して1〜10、好ましく
は1.1〜3である。式〔VIII〕において、2個のAr1は同
様のものが好ましい。この反応は無溶媒で行うこともで
きるが、前記反応で使用した溶媒をそのまま利用するこ
とができる。反応は温度が通常100〜400℃、好ましくは
150〜350℃で、5分〜20時間、好ましくは10〜5時間反
応させる。
上記第1段および第2段の反応は液相法および気相法
のいずれの方法をも採用することができる。反応方式
は、液相法を採用した場合には、例えば回分法、半回分
法等の通常の反応法のほか、管型反応法等の連続法を採
用することもでき、また気相法を採用した場合には、例
えば固定床法および流動層法等の反応法を採用すること
ができる。
また、本発明においては、第1段および第2段の反応
の際に生成する水を系外に除去しながら反応を行うこと
が好ましく、この際、水を反応溶媒または原料のフェノ
ール類と共に共沸混合物として反応系外に除去すること
により、エステル類の生成率が向上する。
上記のようにして反応を行った後、蒸留法、晶析法お
よび抽出法等の公知の方法を採用することにより芳香族
カルボン酸アリールエステル類を得ることができる。
本発明の製造方法により得ることができる芳香族カル
ボン酸アリールエステル類の具体的な例としては、安息
香酸フェニル、ジフェニルテレフタレート、モノフェニ
ルテレフタレート、安息香酸ナフトール、ジフェニルイ
ソフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジフェニルエス
テルおよびジフェニルジカルボン酸ジフェニルエステル
等をあげることができる。
〔発明の効果〕
本発明では、特定の有機スズ化合物を触媒としてフェ
ノール類と芳香族カルボン酸類とを反応させるようにし
たため、目的とする芳香族カルボン酸アリールエステル
類の選択率および反応速度を向上させるとともに、精製
も容易であり、高純度で色相の優れた芳香族カルボン酸
アリールエステル類を製造することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 テレフタル酸2.5g、フェノール21.4gおよび を60mlオートクレーブに入れ、300℃で3.5時間にわたっ
て加圧下に反応させた。
反応を開始してから1.5時間目、2.5時間目、3.5時間
目にオートクレーブのニードルバルブよりそれぞれ水−
フェノールの混合液を約2g留出させた。留出した水は0.
013モルで、これより算出したエステル化収率[100×留
出した水のモル数/(仕込テレフタル酸モル数×2)]
は43%であった。
得られた反応生成物を液体クロマトグラフィー(検出
器UV254nm)で分析したところ、液体クロマトグラフィ
ー分析の面積比でテレフタル酸1%以下、フェノール20
%、モノフェニルテレフタレート5%、ジフェニルテレ
フタレート74%、その他副生成物1%であった。
また上記反応生成物をトルエンで晶析したところ、得
られた結晶はわずかに黄色に着色していた。
比較例1 実施例1において触媒としてSnOを用いた以外は同様
にして行った。エステル化収率は35%であった。さらに
反応時間を延ばし、全体で7.5時間とした。4.5、5.5、
6.5、7.5時間目に生成した水をフェノール/水混合液と
してそれぞれ約2gずつオートクレーブから留出させた。
留出した水から計算したエステル化収率は58%であっ
た。
液体クロマトグラフィー分析の結果、反応生成物は面
積比でフェノール9%、モノフェニルテレフタレート6
%、ジフェニルテレフタレート76%、その他副生成物9
%であった。
上記実施例1と比較例1の結果を対比すると、実施例
1は比較例1よりも反応速度およびエステル化収率が高
く、副生物の量が少ないことがわかる。
比較例2 実施例1において、スズ化合物触媒として(C4H9
(Cl)SnOSn(OH)(C4H9を用いた以外は同様に行
った。エステル化収率は43%であった。
得られた反応生成物を液体クロマトグラフィーで分析
したところ、面積比でテレフタル酸1%以下、フェノー
ル19%、モノフェニルてテレフタレート12%、ジフェニ
ルテレフタレート68%、その他副生成物1%であった。
また上記反応生成物をトルエンで晶析したところ、得
られた結晶は黄褐色に着色していた。
比較例3 実施例1において、スズ化合物触媒として(C4H9
(NCS)SnOSn(OCH3)(C4H9を用いた以外は同様に
行った。エステル化収率は43%であった。
得られた反応生成物を液体クロマトグラフィーで分析
したところ、面積比でテレフタル酸1%以下、フェノー
ル19%、モノフェニルテレフタレート13%、ジフェニル
テレフタレート67%、その他副生成物1%であった。
また上記反応生成物をトルエンで晶析したところ、得
られた結晶は黄褐色に着色していた。
上記実施例1と比較例2および3を対比すると、実施
例1は比較例2および3よりジエステルの生成量大が多
く、かつ色相が優れていることがわかる。
実施例2 実施例1において、スズ化合物触媒として を0.025g(Sn対テレフタル酸の比は0.005g−atom/mol、
モル比で2.5×10-3)を用い、260℃で2時間、水−フェ
ノールの混合液を留出させずに反応させた。留出させな
くても、後述のようにフェニルエステルの生成が認めら
れた。
これはエステル化反応により生成した水がオートクレ
ーブ内の気相部に蒸発し、反応液中の水の量が、留出操
作を行った場合と同様に減少したためと考えられる。
得られた反応生成物を液体クラマトグラフィーで分析
したところ、面積比でテレフタル酸1%、フェノール20
%、モノフェニルテレフタレート15%、ジフェニルテレ
フタレート63%、その他副生成物1%であった。
比較例4 実施例2において、触媒として、SnOを用いた以外は
同様にして行った。
得られた反応生成物を液体クロマトグラフィーで分析
したところ、面積比でテレフタル酸9%、フェノール23
%、モノフェニルテレフタレート24%、ジフェニルテレ
フタレート42%、その他副生成物2%であった。
上記実施例2と比較例4の結果を対比すると、実施例
2は比較例4よりジエステルの生成量が多く、中間体で
あるモノエステルおよび副生成物の生成量が少ないこと
がわかる。
実施例3 テレフタル酸76.5g、フェノール173.2gおよび 蒸留塔を備えた撹拌機付きの500mlオートクレーブに入
れ、280℃で5時間にわたって水を留出させながら加圧
下に反応させた。
留出した水は14.0gで、これより実施例1中に記載し
た方法で算出したエステル化収率は84%であった。オー
トクレーブを冷却、脱圧後、ジフェニルカーボネート4
7.4gを添加し、250℃で2時間加熱し、発生するCO2を除
去した。
反応後液体クロマトグラフィーで分析したところ、モ
ノフェニルテレフタレートはほとんど検出されず、ジフ
ェニルテレフタレートが仕込みのテレフタル酸基準でほ
ぼ定量的に得られた。
次に上記の反応生成物100部に対して300部のトルエン
を用いて晶析し、ジフェニルカーボネートおよびフェノ
ールを除去して精ジフェニルテレフタレートを得た。こ
の精ジフェニルテレフタレートの融点は197.4℃であ
り、溶融物のハーゼン色(APHA)は100であった。
比較例5 触媒としてSnOを0.15g用いた以外、実施例3と同様に
してテレフタル酸とフェノールの反応を行った。留出水
量は12.5gであり、エステル化収率は75%であった。次
にジフェニルカーボネート73.0gを添加し、250℃で2時
間加熱し、発生するCO2を除去した。
反応後液体クロマトグラフィーで分析したところ、モ
ノフェニルテレフタレートはほとんど検出されず、ジフ
ェニルテレフタレートが仕込みのテレフタル酸基準でほ
ぼ定量的に得られた。
次に上記の反応生成物100部に対して300部のトルエン
を用いて晶析し、ジフェニルカーボネートおよびフェノ
ールを除去して精ジフェニルテレフタレートを得た。こ
の精ジフェニルテレフタレートの融点は197.4℃であ
り、溶融物のハーゼン色(APHA)は300であった。
上記実施例3の比較例5の結果を対比すると、実施例
3は比較例5よりもエステル化収率は高く、またハーゼ
ン色は低くて、不純物が少なく、色相が優れていること
がわかる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類と芳香族カルボン酸類とを反
    応させて芳香族カルボン酸アリールエステル類を製造す
    る方法において、次式〔I〕 (ただし、R1〜R4はアルキル基またはアリール基を、
    X1,X2はヒドロキシ基、アルコキシ基またはアリーロキ
    シ基をそれぞれ示す。) で表わされるスズ化合物を触媒として使用することを特
    徴とする芳香族カルボン酸アリールエステル類の製造方
    法。
  2. 【請求項2】反応後の反応液にジアリールカーボネート
    を添加して未反応のカルボン酸基と反応させることを特
    徴とする請求項第1項記載の芳香族カルボン酸アリール
    エステル類の製造方法。
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