JP6287227B2 - 空調制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも暖房運転を行う1つの空調ユニットにより家屋の複数の部屋を空調する全館空調システムに用いられる空調ユニットの運転を制御する空調制御装置に関する。
このような全館空調システムの空調ユニットは、複数の(多段の)空調機を備え、それら空調機の運転のオン/オフを切り替えることにより、その運転能力が可変になっている。空調ユニットの各空調機は、空調制御装置から運転の実行を指令するための指令信号が供給されると暖房などの運転を実行し、その指令信号の供給が断たれると運転を停止する構成となっている(例えば特許文献1参照)。
上述した指令信号としては、空調ユニットが備える電源回路により生成される交流電圧(例えば24V)が用いられることが多い。この場合、空調ユニットは、空調制御装置に対して上記交流電圧を出力するように構成されている。そして、空調制御装置は、空調ユニットから与えられた交流電圧を再び空調ユニットに供給するか否かにより、各空調機の運転の実行および停止(オン/オフ)を切り替えるように構成されている。
上記切り替えを行う構成としては、ラッチ型リレーが用いられている。その理由は次のとおりである。すなわち、ラッチ型リレーは、駆動電流(励磁電流)の供給により接点の開閉が行われ、駆動電流の供給が停止されても、そのときの状態(開または閉)を維持するように構成されている。従って、ラッチ型リレーは、接点が一旦作動してしまえば、その接点の状態を維持するための駆動電流を流す必要がない。これに対し、非ラッチ型リレーは、接点の作動状態を維持するために駆動電流を流し続ける必要がある。
上記切り替えを行う構成として非ラッチ型リレーを用いた場合、運転の実行を指令している際、複数の非ラッチ型リレーの励磁コイルには常に駆動電流が流れることになる。そうすると、それら励磁コイルが発熱し、その結果、空調制御装置の筐体内部の温度が大きく上昇する。空調制御装置は、その筐体内部に室温を測定するための温度センサを備えているので、筐体内部の温度が大きく上昇すると、その温度センサにより正しい室温の測定を行うことができなくなる。
これに対し、上記切り替えを行う構成としてラッチ型リレーを用いた場合、運転の実行を指令している際、駆動電流を流し続ける必要がないため、励磁コイルはほとんど発熱しない。そのため、空調制御装置の筐体内部の温度が大きく上昇することがなく、温度センサにより精度良く室温の測定を行うことができる。
ただし、ラッチ型リレーを用いて空調ユニットに対する交流電圧(指令信号)の出力を制御する構成には、次のような問題点がある。すなわち、ラッチ型リレーを含む全てのリレーでは、電流が流れた状態において接点の開閉が行われると、アークが発生し、それにより接点が溶着(固着)することがある。また、接点の経年劣化などによっても、接点の固着が起こる可能性がある。
このように接点が固着すると、運転の実行を指令した状態を解除することができなくなる。このとき、空調ユニットが暖房運転を行う状態であるとすると、部屋の温度が通常考えられる範囲の温度よりも非常に高い温度(以下、異常高温と呼ぶ)まで上昇するおそれがある。また、ラッチ型リレーの接点が閉じられた状態で、そのリレーの開閉を制御するマイクロコンピュータなどの制御系に対する電源電圧の供給が途絶えた場合にも、接点が閉じられた状態、つまり運転の実行を指令した状態を解除することができなくなり、接点が固着した場合と同様の問題が生じる。
そこで、空調制御装置において、空調ユニットから出力される交流電圧を入力するための電圧入力端子からラッチ型リレーの接点に至る給電経路に介在するようにバイメタルを用いたスイッチ(以下、バイメタル式スイッチと呼ぶ)を設けるといった構成が採用されている。バイメタル式スイッチは、熱膨張の異なる2種類の金属を張り合わせたバイメタルおよび接点で構成されており、温度変化によりバイメタルが膨張して、接点を動作させることで開閉するスイッチである。
このような構成によれば、ラッチ型リレーの接点が閉じられた状態を解除できなくなったとしても、部屋の温度が所定温度付近まで上昇した段階でバイメタル式スイッチの接点がオフになる(開く)。これにより、空調ユニットへの交流電圧(指令信号)の供給が断たれ、暖房運転が停止されるので、部屋の温度が異常高温まで上昇する事態の発生を防止することができる。
特開2012−52769号公報
バイメタル式スイッチは、定常時において、バイメタルに流れる電流に応じて自己発熱する。また、バイメタルに流れる電流は、オン状態のラッチ型リレーの数に応じて変化する。そのため、定常時におけるバイメタル式スイッチにおける発熱量は、運転が実行されている空調機の数によって変化する。その結果、運転が実行されている空調機の数、つまり空調ユニットの運転能力の可変状況に応じて、バイメタル式スイッチのオフ設定温度が変化してしまう(ばらつきが生じる)。
このような事情から、バイメタル式スイッチを用いた構成では、空調ユニットの運転を強制的に停止する温度の設定が難しい。例えば、バイメタル式スイッチのオフ設定温度を低めに設定すると、そのばらつきにより、部屋の温度が通常想定される範囲内の温度(以下、通常範囲温度と呼ぶ)であるにもかかわらず、空調が停止される誤動作が生じる可能性がある。また、バイメタル式スイッチのオフ設定温度を高めに設定すると、そのばらつきにより、部屋の温度が異常高温に達したにもかかわらず、空調が停止されない事態が生じるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ラッチ型リレーの接点が閉じられた状態を解除できなくなっても、部屋の温度が異常高温に達するまでに空調ユニットの運転を確実に停止することができる空調制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の空調制御装置は、全館空調システムに用いられるもので、少なくとも暖房運転を行う空調ユニットの運転を制御するものである。この場合、空調ユニットは、複数の空調機を備え、それら空調機の運転の実行および停止を切り替えることにより、その運転能力が可変になっている。また、空調ユニットは、空調制御装置に対して交流電圧を出力し、空調制御装置から運転実行可否端子に対して交流電圧が供給されると、それに対応する空調機による暖房運転を実行し、交流電圧の供給が断たれると暖房運転を停止する構成である。一方、空調制御装置は、装置の動作全般を制御するマイクロコンピュータ、交流電圧を入力する電圧入力端子、運転実行可否端子に接続される運転指令出力端子、マイクロコンピュータの電源電圧を生成する制御用電源回路、電圧入力端子から内部交流電源線に至る第1給電経路を開閉する保護用開閉部、内部交流電源線から運転指令出力端子に至る第2給電経路に介在する接点を備えたラッチ型リレーおよび室内の温度を検出する温度検出手段を備えている。
このような構成において、マイクロコンピュータは、起動するとオン指令信号の出力を開始し、その後、温度検出手段による検出温度が所定の判定温度未満である場合にはオン指令信号の出力を継続する。つまり、マイクロコンピュータは、定常時(通常時)にはオン指令信号を出力し続ける。そのため、定常時、保護用開閉部により第1給電経路が閉じられた状態が維持される。このような定常時、マイクロコンピュータから出力されるリレー接続信号がラッチ型リレーに供給されると、その接点が閉じて第2給電経路が閉じた状態となり、空調ユニットの運転実行可否端子に対して交流電圧が供給され、それに対応する空調機による暖房運転が実行される。一方、マイクロコンピュータから出力されるリレー解除信号がラッチ型リレーに供給されると、その接点が開いて第2給電経路が開いた状態となり、空調ユニットの運転実行可否端子に対する交流電圧の供給が断たれ、上記暖房運転が停止される。
このように、本手段では、ラッチ型リレーを用いて空調ユニットに対する交流電圧(指令信号)の出力が制御される構成となっている。従来技術の説明でも述べたとおり、このような構成の場合、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態で固着する、あるいは、制御系への電源供給が断たれると、運転の実行を指令した状態を解除することができなくなる問題がある。
しかし、本手段の構成によれば、このような問題は発生しない。その理由は、以下のとおりである。すなわち、アークの発生や経年劣化などが原因でラッチ型リレーの接点が閉じた状態で固着した場合、運転の実行を指令した状態が維持されるため、空調ユニットの空調機は暖房運転を継続的に実行する。そのため、部屋の温度が上昇し続けるが、温度検出手段による検出温度が判定温度以上になると、マイクロコンピュータがオン指令信号の出力を停止する。その結果、保護用開閉部により第1給電経路が開かれ、空調ユニットの運転実行可否端子に対する交流電圧の供給が断たれて暖房運転が停止される。
このように、本手段では、温度検出手段による検出温度が所定温度以上になると、オン指令信号の出力が直ちに停止されて第1給電経路が開くので、ラッチ型リレーの接点が閉じられた状態を解除できなくなっても部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニットの運転を停止することができる。そして、この場合、空調ユニットの運転を強制的に停止する温度は、マイクロコンピュータにおける判定温度により精度良く設定することができる。そのため、部屋の温度が通常範囲温度であるにもかかわらず空調が停止される誤動作や、部屋の温度が異常高温に達したにもかかわらず空調が停止されない事態の発生を防止することができる。
本手段の構成では、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態で、例えば制御用電源回路が故障するなどしてマイクロコンピュータに対する電源電圧の供給が途絶えると、上述した検出温度に基づく空調ユニットの運転の強制停止の制御は実行できなくなる。しかし、この場合、マイクロコンピュータの動作が停止されたことにより、マイクロコンピュータからオン指令信号が出力されなくなる。その結果、保護用開閉部により第1給電経路が開かれ、空調ユニットの運転実行可否端子に対する交流電圧の供給が断たれて暖房運転が停止される。従って、本手段では、ラッチ型リレーの接点が閉じられた状態で制御系に対する電源電圧の供給が途絶えた場合であっても、オン指令信号の出力が直ちに停止されて第1給電経路が開くので、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニットの運転を停止することができる。
請求項3に記載の空調制御装置は、請求項1に記載の空調制御装置と同様に、全館空調システムに用いられる空調ユニットの運転を制御するものである。空調制御装置は、装置の動作全般を制御するマイクロコンピュータ、交流電圧を入力する電圧入力端子、運転実行可否端子に接続される運転指令出力端子、マイクロコンピュータの電源電圧を生成する制御用電源回路、温度検出回路、電圧入力端子から内部交流電源線に至る第1給電経路を開閉する保護用開閉部および内部交流電源線から運転指令出力端子に至る第2給電経路に介在する接点を備えたラッチ型リレーを備えている。そして、温度検出回路は、室内の温度を検出する検出部および検出部による検出温度が所定の判定温度未満である場合にはオン指令信号を出力するとともに検出温度が判定温度以上である場合にはオン指令信号の出力を停止する出力部を備えている。
このような構成において、温度検出回路は、検出部による検出温度が判定温度未満である場合にはオン指令信号を出力する。つまり、温度検出回路は、定常時(通常時)にはオン指令信号を出力し続ける。そのため、定常時、保護用開閉部により第1給電経路が閉じられた状態が維持される。このような定常時、マイクロコンピュータから出力されるリレー接続信号がラッチ型リレーに供給されると、その接点が閉じて第2給電経路が閉じた状態となり、空調ユニットの運転実行可否端子に対して交流電圧が供給され、それに対応する空調機による暖房運転が実行される。一方、マイクロコンピュータから出力されるリレー解除信号がラッチ型リレーに供給されると、その接点が開いて第2給電経路が開いた状態となり、空調ユニットの運転実行可否端子に対する交流電圧の供給が断たれ、上記暖房運転が停止される。
このような本手段の構成によっても、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態を解除できなくなる問題は生じない。その理由は、以下のとおりである。すなわち、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態で固着した場合、運転の実行を指令した状態が維持されるため、空調ユニットは暖房運転を継続的に実行する。そのため、部屋の温度が上昇し続けるが、温度検出回路の検出部による検出温度が判定温度以上になると、出力部がオン指令信号の出力を停止する。その結果、保護用開閉部により第1給電経路が開かれ、空調ユニットの運転実行可否端子に対する交流電圧の供給が断たれて暖房運転が停止される。
このように、本手段では、温度検出回路の検出部による検出温度が所定温度以上になると、オン指令信号の出力が直ちに停止されて第1給電経路が開くので、ラッチ型リレーの接点が閉じられた状態を解除できなくなっても部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニットの運転を停止することができる。そして、この場合、空調ユニットの運転を強制的に停止する温度は、温度検出回路における判定温度により精度良く設定することができる。そのため、部屋の温度が通常範囲温度であるにもかかわらず空調が停止される誤動作や、部屋の温度が異常高温に達したにもかかわらず空調が停止されない事態の発生を防止することができる。
また、本手段では、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態で、例えば制御用電源回路が故障するなどしてマイクロコンピュータに対する電源電圧の供給が途絶えた場合、マイクロコンピュータが例えば高温やノイズなどの影響により暴走した場合、または、温度検出手段が故障して正確な室温が分からなくなってしまった場合などにおいても、温度検出回路による上記動作によって、空調ユニットによる暖房運転が速やかに停止される。
従って、本手段によれば、請求項1に記載の手段と同様、接点の固着および接点が閉じた状態での制御系に対する電源電圧の供給停止だけでなく、接点が閉じた状態でのマイクロコンピュータの暴走、温度検出手段の故障などが発生したことによりラッチ型リレーの接点が閉じられた状態を解除できなくなっても、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニットの運転を停止することができる。
請求項4に記載の空調制御装置は、請求項1に記載の空調制御装置と同様に、全館空調システムに用いられる空調ユニットの運転を制御するものである。空調制御装置は、装置の動作全般を制御するマイクロコンピュータ、交流電圧を入力する電圧入力端子、運転実行可否端子に接続される運転指令出力端子、マイクロコンピュータの電源電圧を生成する制御用電源回路、温度検出回路、電圧入力端子から内部交流電源線に至る第1給電経路を開閉する保護用開閉部、内部交流電源線から運転指令出力端子に至る第2給電経路に介在する接点を備えたラッチ型リレーおよび室内の温度を検出する温度検出手段を備えている。そして、温度検出回路は、室内の温度を検出する検出部および検出部による検出温度が所定の判定温度未満である場合にはオン指令信号を出力するとともに検出温度が判定温度以上である場合にはオン指令信号の出力を停止する出力部を備えている。
このような構成において、温度検出回路は、検出部による検出温度が判定温度未満である場合にはオン指令信号を出力する。また、マイクロコンピュータは、起動するとオン指令信号の出力を開始し、その後、温度検出手段による検出温度が判定温度未満である場合にはオン指令信号の出力を継続する。つまり、温度検出回路およびマイクロコンピュータは、定常時(通常時)にはオン指令信号を出力し続ける。そのため、定常時、保護用開閉部により第1給電経路が閉じられた状態が維持される。
このような定常時、マイクロコンピュータから出力されるリレー接続信号がラッチ型リレーに供給されると、その接点が閉じて第2給電経路が閉じた状態となり、空調ユニットの運転実行可否端子に対して交流電圧が供給され、それに対応する空調機による暖房運転が実行される。一方、マイクロコンピュータから出力されるリレー解除信号がラッチ型リレーに供給されると、その接点が開いて第2給電経路が開いた状態となり、空調ユニットの運転実行可否端子に対する交流電圧の供給が断たれ、上記暖房運転が停止される。
このような本手段の構成によっても、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態を解除できなくなる問題は生じない。その理由は、以下のとおりである。すなわち、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態で固着した場合、運転の実行を指令した状態が維持されるため、空調ユニットは暖房運転を継続的に実行する。そのため、部屋の温度が上昇し続ける。しかし、温度検出回路は、検出部による検出温度が判定温度以上になると、出力部によるオン指令信号の出力を停止する。また、マイクロコンピュータは、温度検出手段による検出温度が判定温度以上になると、オン指令信号の出力を停止する。その結果、保護用開閉部により第1給電経路が開かれ、空調ユニットの運転実行可否端子に対する交流電圧の供給が断たれて暖房運転が停止される。
このように、本手段では、温度検出回路の検出部による検出温度および温度検出手段による検出温度のうち、少なくとも一方が所定温度以上になると、保護用開閉部により第1給電経路が開かれるので、ラッチ型リレーの接点が閉じられた状態を解除できなくなっても部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニットの運転を停止することができる。そして、この場合、空調ユニットの運転を強制的に停止する温度は、温度検出回路およびマイクロコンピュータにおける判定温度により精度良く設定することができる。そのため、部屋の温度が通常範囲温度であるにもかかわらず空調が停止される誤動作や、部屋の温度が異常高温に達したにもかかわらず空調が停止されない事態の発生を防止することができる。
また、本手段では、マイクロコンピュータに関する故障(電源電圧の供給停止、暴走、温度検出手段の故障など)が生じた場合などにおいても、温度検出回路による上記動作によって、空調ユニットによる暖房運転が速やかに停止される。さらに、本手段では、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態で、温度検出回路が故障した場合においても、マイクロコンピュータによる上記動作によって、空調ユニットによる暖房運転が速やかに停止される。このように、本手段によれば、請求項3に記載の手段と同様の作用および効果が得られる上、接点が閉じた状態で温度検出回路が故障した場合でも、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニットの運転を停止することができる。
請求項2および5に記載の手段では、温度検出手段は、室内の温度を検出する複数の温度センサを備えている。このように複数の温度センサがあれば、それらの検出温度が許容される誤差範囲を超えて異なっていれば、いずれかの温度センサが故障していると判断することができる。この場合、温度センサの数が2つであれば、故障した温度センサを特定することができないため、マイクロコンピュータがオン指令信号の出力を直ちに停止する、または、リレー解除信号を出力することにより、空調ユニットの運転を停止することで、その運転の制御に問題が生じる事態を未然に防止できる。また、温度センサの数が3つ以上であれば、故障した温度センサを特定することが可能であるため、故障していないと判断される温度センサを用いてマイクロコンピュータが上述した制御を引き続き行うことが可能となる。
請求項6に記載の手段では、温度検出回路は、温度スイッチICを備えた構成となっている。温度スイッチICは、温度センサ、その温度センサの出力に基づいて出力状態が定まるもので、オン指令信号の出力を行うための出力回路などが1つのパッケージ内に収められたものである。従って、このような構成を採用すれば、温度検出回路の構成、ひいては装置全体の構成の小型化に寄与することができる。
請求項7に記載の手段では、温度検出回路の検出部は、一対の電源線間に接続されたポリスイッチおよび抵抗の直列回路を含み、その直列回路の共通接続点の電圧に基づいて温度を検出する構成となっている。ポリスイッチは、所定温度以上になると急激に抵抗値が変化する。一方、抵抗の抵抗値は、温度により多少変化するものの、その変化はポリスイッチの抵抗値の変化に比べて小さい。そのため、所定温度以上になると、上記直列回路の共通接続点の電圧が急激に変化する。この場合、その共通接続点の急激な電圧変化により、検出温度が判定温度に達したか否かを検出することができる。このような構成によれば、温度スイッチICを用いる請求項6に記載の手段に比べ、温度検出の精度は低下するものの、温度検出回路を安価に構成することができるメリットがある。
請求項8に記載の手段では、温度検出回路の検出部は、一対の電源線間に接続されたサーミスタおよび抵抗の直列回路を含み、その直列回路の共通接続点の電圧に基づいて温度を検出する構成となっている。サーミスタは、温度変化に比例して抵抗値が変化する。一方、抵抗の抵抗値は、温度により多少変化するものの、その変化はサーミスタの抵抗値の変化に比べて小さい。そのため、上記直列回路の共通接続点の電圧は、温度変化に比例して変化する。従って、例えばコンパレータを用いて、上記共通接続点の電圧と、判定温度に対応して設定される基準電圧とを比較することにより、検出温度が判定温度に達したか否かを検出することができる。このような構成によれば、温度スイッチICを用いる請求項6に記載の手段に比べ、温度検出の精度は低下するものの、温度検出回路を安価に構成することができるメリットがある。
請求項9に記載の手段では、マイクロコンピュータから出力されるパルス信号が供給される期間に電源動作許可信号を制御用電源回路に対して出力する許可信号出力部を備えている。そして、制御用電源回路は、上記電源動作許可信号が供給されている期間には電源電圧の生成動作を行い、電源動作許可信号の供給が断たれると生成動作を停止する。このような構成において、マイクロコンピュータは、正常に動作している期間にはパルス信号を出力するので、制御用電源回路による電源電圧の生成動作が継続して行われる。その結果、マイクロコンピュータは、オン指令信号の出力を継続することができる。これに対し、マイクロコンピュータが故障または暴走した場合、マイクロコンピュータからのパルス信号の出力が途絶えることになる。これにより、許可信号出力部による電源動作許可信号の出力も停止され、その結果、制御用電源回路による電源電圧の生成動作が停止される。そうすると、マイクロコンピュータの動作が停止されるため、オン指令信号の出力も停止される。これにより、保護用開閉部により第1給電経路が開かれ、空調ユニットの運転が強制的に停止される。このような構成によれば、ラッチ型リレーの接点が閉じた状態で、マイクロコンピュータが高温やノイズなどの影響により暴走した場合であっても、空調ユニットの運転を速やかに停止することができる。
請求項10に記載の手段では、空調ユニットは、空調制御装置からファン動作可否端子に対して交流電圧が供給されると送風用のファンの駆動を実行し、交流電圧の供給が断たれるとファンの駆動を停止する構成である。一方、空調制御装置は、空調ユニットのファン動作可否端子に接続されるファン指令出力端子と、電圧入力端子からファン指令出力端子に至る第3給電経路に介在する第1接点と第1給電経路に介在する第2接点とを備えた非ラッチ型リレーと、を備えている。非ラッチ型リレーは、オン指令信号が供給されると第1および第2接点を閉じるとともに、オン指令信号の供給が断たれると第1および第2接点を開くように構成されている。そして、保護用開閉部は、非ラッチ型リレーが備える第2接点により第1給電経路を開閉する構成となっている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。すなわち、空調ユニットは、必ず送風用のファンを備えており、そのファンの駆動は空調制御装置から出力される交流電圧(指令信号)により制御される。従って、元々、空調制御装置には、そのファンの駆動の実行および停止を切り替えるための構成である非ラッチ型リレーが設けられている。この場合、その非ラッチ型リレーとして、2つの接点(第1接点および第2接点)を有するものを採用し、2つの接点のうちの一方(第2接点)を用いて保護用開閉部による第1給電経路を開閉する機能を実現している。従って、本手段の構成によれば、保護用開閉部による第1給電経路を開閉する機能を実現するために専用の非ラッチ型リレーまたは半導体スイッチング素子などを設ける構成に比べ、製造コストを低減することができる。
第1の実施形態を示すもので、全館空調システムの概略的な構成を示す図 空調ユニットおよび空調制御装置の電気的な構成を示す図 異常温度判定の処理内容を示すフローチャート 第2の実施形態を示す図2相当図 第3の実施形態を示す図2相当図 第4の実施形態を示す図2相当図 第5の実施形態を示す図2相当図 第6の実施形態を示す図2相当図 第7の実施形態を示す図2相当図 第8の実施形態を示す図2相当図 空調制御装置の変形例を示す図2相当図
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の全館空調システム1は、複数の部屋A、部屋B、部屋Cおよび部屋Dを有する家屋2に設けられている。なお、ここでは説明の簡単化のために4つの部屋を有する家屋2を例にして説明するが、部屋数や部屋構成は家屋2のものに限定されることはない。
全館空調システム1は、空調ユニット3、空調制御装置4、給気ダクト5〜8、回収ダクト9〜12などから構成される。空調ユニット3は、複数の空調機を備え、それら空調機の運転のオン/オフ(実行/停止)の切り替えにより、その運転能力を多段階に変更することができる、運転能力可変のものである。空調ユニット3は、暖房運転および冷房運転を行うものである。なお、空調ユニット3は、暖房運転だけを行う構成でもよい。
各部屋A〜Dの任意の側壁の上部には、冷風または温風の吹き出し口13〜16が形成されている。吹き出し口13〜16は、給気ダクト5〜8を介して空調ユニット3に接続されている。また、各部屋A〜Dにおいて、吹き出し口13〜16が存在する側壁と対向する側壁の下部には冷風または温風の回収口17〜20が形成されている。回収口17〜20は、回収ダクト9〜12を介して空調ユニット3に接続されている。
空調制御装置4は、空調ユニット3の運転を制御するものであり、部屋A〜Dのうち、例えば居間などのように人の利用が多い部屋Aの壁面に、矩形箱状の筐体4aに収められた状態で設置されている。空調制御装置4の筐体4a外部の表面(部屋Aに露出する側の面)には、スイッチおよび表示器が一体化された操作パネル(図2に符号21を付して示す)が設けられている。
上記スイッチは、冷房運転および暖房運転の切り替え、運転の開始および停止、制御温度の設定などの各種操作を行うためのものである。上記表示器は、例えばLCDなどにより構成されており、設定温度などの各種情報を表示するためのものである。なお、上記スイッチは、メカニカルなプッシュスイッチでもよいし、例えばタッチパネル上に形成されるタッチスイッチでもよい。
一方、空調制御装置4の筐体4a内部には、筐体4a内部の温度を検出する温度センサ(図2に符号22を付して示す)、空調制御装置4の動作全般を制御する制御回路(図2に符号23を付して示す)などが設けられている。温度センサ22(温度検出手段に相当)は、室温を測定するために設けられている。空調制御装置4は、部屋Aの内部に設けられているため、その筐体4a内部の温度が部屋Aの室温と同程度となる。従って、制御回路23は、筐体4a内部の温度を検出する温度センサ22を通じて部屋Aの室温を測定することができる。
空調ユニット3が備える各空調機は、空調制御装置4から運転の実行を指令するための指令信号(外部信号)が供給されると運転を実行し、その外部信号の供給が断たれると運転を停止する構成となっている。ここでは、上記外部信号として、例えば24Vの交流電圧を用いている。その交流電圧は、空調ユニット3において生成され、空調制御装置4に供給されるようになっている。そして、空調制御装置4は、空調ユニット3から与えられた交流電圧を再び空調ユニット3に供給するか否かにより、各空調機の運転のオン/オフを切り替えるようになっている。
以下、このような空調ユニット3および空調制御装置4の具体的な構成について説明する。図2に示すように、空調ユニット3および空調制御装置4の間は、複数のケーブル(図2では4つのケーブルL1〜L4を示しているが、実際には、さらに多くのケーブルが存在する)を介して電気的に接続されている。空調ユニット3は、電源回路24および空調機群25を備えている。
電源回路24は、例えば商用電源である交流電源26から供給される120Vの交流電圧(120VAC)から24Vの交流電圧(24VAC)に変換し、単相2線式の形態で出力する。電源回路24の電圧出力端子24aは、端子P31およびケーブルL1を通じて空調制御装置4の端子P41(電圧入力端子に相当)に接続される。また、電源回路24の接地出力端子24bは、端子P32およびケーブルL2を通じて空調制御装置4の端子P42に接続される。なお、端子P42は、空調制御装置4において接地されている。
空調機群25は、複数の空調機(図2では、暖房運転を行うための2つの空調機27、28を示しているが、実際には、暖房用および冷房用の空調機がそれぞれ4つずつ存在する)を備えている。空調機27、28は、それぞれ運転実行可否端子27a、28aに対して24Vの交流電圧が供給されると暖房運転を実行し、交流電圧の供給が断たれると暖房運転を停止する。運転実行可否端子27a、28aは、それぞれ端子P33、P34およびケーブルL3、L4を通じて空調制御装置4の端子P43、P44(運転指令出力端子に相当)に接続される。
空調制御装置4は、前述した操作パネル21、温度センサ22および制御回路23に加え、電源回路29(制御用電源回路に相当)、ヒューズ30、リレー31〜33、トランジスタ34、抵抗35およびリレードライバ36〜39を備えている。電源回路29には、空調ユニット3から出力される交流電圧が、端子P41およびヒューズ30を介して与えられている。電源回路29は、入力された交流電圧を所望の電圧値(例えば+3.3V)を持つ直流電圧Vccに変換して出力する。直流電圧Vccは、制御回路23の電源電圧、リレー31〜33の駆動電圧などに用いられる。
リレー31は、非ラッチ型(ステイブル型)リレーであり、接点31aおよび励磁コイル31bを備えている。接点31aは、端子P41から内部交流電源線40に至る給電経路(第1給電経路に相当)に介在するように設けられている。励磁コイル31bの一方の端子には、直流電圧Vccが与えられている。励磁コイル31bの他方の端子は、NPN形のトランジスタ34のコレクタ・エミッタ間を介してグランドに接続されている(接地されている)。トランジスタ34のベースには、ベース電流制限用の抵抗35を介して制御回路23から出力されるリレー制御信号Sr1が与えられる。
トランジスタ34は、そのベースにHレベル(例えば直流電圧Vccの電圧値)のリレー制御信号Sr1が与えられると、オンする。これにより、励磁コイル31bが通電され、接点31aが閉じる。また、トランジスタ34は、そのベースにLレベル(接地電位=0V)のリレー制御信号Sr1が与えられると、あるいは、そのベースにリレー制御信号Sr1が与えられないと、オフする。これにより、励磁コイル31bへの通電が解除され、接点31aが開く。制御回路23は、上述したようにリレー制御信号Sr1のレベルを変化させることにより、リレー31の接点31aの開閉を制御する。なお、本実施形態では、リレー31、トランジスタ34および抵抗35により保護用開閉部41が構成されている。また、Hレベルのリレー制御信号Sr1がオン指令信号に相当する。
リレー32、33は、いずれも2コイルラッチ型リレーである。リレー32は、接点32a、セット用の励磁コイル32sおよびリセット用の励磁コイル32rを備えている。接点32aは、内部交流電源線40から端子P43に至る給電経路(第2給電経路に相当)に介在するように設けられている。励磁コイル32s、32rの一方の端子には、いずれも直流電圧Vccが与えられている。励磁コイル32s、32rの他方の端子は、それぞれリレードライバ36、37の出力端子に接続されている。
リレードライバ36、37は、例えばNPN形のトランジスタを含む構成であり、制御回路23から出力されるリレー制御信号Sr2s、Sr2rに基づいて、その出力状態を、オープンまたはLレベル(接地電位=0V)に変化させる。リレードライバ36は、Hレベルのリレー制御信号Sr2sが与えられると、出力端子をLレベルにする。これにより、励磁コイル32sが通電され、接点32aが閉じる。また、リレードライバ36は、Lレベルのリレー制御信号Sr2sが与えられると、出力端子をオープンにする。これにより、励磁コイル32sへの通電が解除され、接点32aは、その時点における状態(開状態または閉状態)を維持する。
リレードライバ37は、Hレベルのリレー制御信号Sr2rが与えられると、出力端子をLレベルにする。これにより、励磁コイル32rが通電され、接点32aが開く。また、リレードライバ37は、Lレベルのリレー制御信号Sr2rが与えられると、出力端子をオープンにする。これにより、励磁コイル32rへの通電が解除され、接点32aは、その時点における状態を維持する。制御回路23は、上述したようにリレー制御信号Sr2s、Sr2rのレベルを変化させることにより、リレー32の接点32aの開閉を制御する。
リレー33は、リレー32と同様の構成であり、接点33aおよび励磁コイル33s、33rを備えている。接点33aは、内部交流電源線40から端子P44に至る給電経路(第2給電経路に相当)に介在するように設けられている。励磁コイル33s、33rの一方の端子には、いずれも直流電圧Vccが与えられている。励磁コイル33s、33rの他方の端子は、それぞれリレードライバ38、39の出力端子に接続されている。
リレードライバ38、39は、リレードライバ36、37と同様の構成であり、制御回路23から出力されるリレー制御信号Sr3s、Sr3rに基づいて、その出力状態を変化させる。制御回路23は、前述したリレー32の接点32aの開閉制御と同様に、リレー制御信号Sr3s、Sr3rのレベルを変化させることにより、リレー33の接点33aの開閉を制御する。なお、本実施形態では、Hレベルのリレー制御信号Sr2s、Sr3sがリレー接続信号に相当し、Hレベルのリレー制御信号Sr2r、Sr3rがリレー解除信号に相当する。
制御回路23は、電源電圧として直流電圧Vccの供給を受けて動作するものであり、CPU、ROM、RAMなどを備えたマイクロコンピュータを主体として構成されている。制御回路23には、操作パネル21から各スイッチの操作状態を示す信号が与えられる。制御回路23は、操作状態を示す信号に基づいて各スイッチに対する操作を検出し、その操作に応じた処理を実行する。また、制御回路23は、設定された温度および現在の室温などの各種情報を操作パネル21の表示器により表示する。制御回路23には、温度センサ22により検出された温度を示す温度検出信号が与えられる。制御回路23は、温度検出信号に基づいて部屋Aの室内の温度を検出し、その検出温度に基づいて各種の処理を実施する(詳細は後述する)。
次に、上記構成の作用について説明する。
空調ユニット3から空調制御装置4に対する交流電圧の供給が開始されると、電源回路29が直流電圧Vccの生成動作を行う。これにより、制御回路23は、起動し、Hレベルのリレー制御信号Sr1の出力を開始する。すると、リレー31の接点31aが閉じ、端子P41および内部交流電源線40の間が電気的に接続された状態(第1給電経路が閉じた状態)となる。このような状態において、制御回路23は、例えばタイマ割り込みなどにより、図3のフローチャートに示す内容の温度判定処理を定期的に実施する。温度判定処理が開始されると、制御回路23は、温度センサ22から与えられる温度検出信号に基づいて室温を検出する(A1)。
そして、制御回路23は、検出した室温(検出温度)が判定温度以上であるか否かを判断する(A2)。なお、判定温度は、部屋の温度が異常高温であると判断する温度であり、例えば40℃に設定されている。室温が判定温度未満である場合(A2:NO)、通常温度制御が実施される(A3)。通常温度制御では、制御回路23は、検出温度が設定温度に一致するように空調ユニット3の運転を制御する。
制御回路23は、次のように空調ユニット3の運転を制御する。なお、ここでは、空調ユニット3における空調機27の運転制御を例に説明するが、空調機28を含む他の空調機の運転制御についても同様に行うことができる。制御回路23は、リレー32の開閉を通じて空調ユニット3の空調機27の運転を制御する。制御回路23からHレベルのリレー制御信号Sr2sが出力されると、リレー32の接点32aが閉じる。これにより、内部交流電源線40および端子P43の間が電気的に接続された状態(第2給電経路が閉じた状態)となり、運転実行可否端子27aに対して交流電圧が供給され、空調機27による暖房運転が実行される。
また、制御回路23からHレベルのリレー制御信号Sr2rが出力されると、リレー32の接点32aが開く。これにより、内部交流電源線40および端子P43の間が電気的に切り離された状態(第2給電経路が開いた状態)となり、運転実行可否端子27aに対する交流電圧の供給が断たれ、空調機27による暖房運転の実行が停止される。このようにして各空調機による暖房運転の実行および停止(オン/オフ)が切り替えられることにより、空調ユニット3の暖房能力が変化する。このように、通常温度制御では、制御回路23は、検出温度が設定温度に一致するように、空調ユニット3の暖房能力を変化させる。
一方、室温が判定温度以上である場合(A2:YES)、フェールセーフ制御が実施される(A4)。フェールセーフ制御では、制御回路23は、リレー制御信号Sr1をLレベルに変更する。すると、リレー31の接点31aが開き、内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態(第1給電経路が開いた状態)となる。そのため、リレー32、33の開閉状態に関係なく、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれ、空調機27、28による暖房運転の実行が停止される。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
空調制御装置4は、ラッチ型のリレー32、33を用いて空調ユニット3に対する交流電圧(運転の実行および停止を指令する指令信号)の出力を制御する構成となっている。このような構成の場合、定常時における筐体4a内部の温度上昇が低く抑えられるため、温度センサ22により精度良く室温の測定を行うことができるというメリットがある一方で、次のようなデメリットがある。すなわち、リレー32、33の接点32a、33aが閉じた状態において、アークや経年劣化などが原因となって接点32a、33aが固着すると、空調ユニット3に対し運転の実行を指令した状態を解除することができなくなる。また、接点32a、33aが閉じた状態において、電源回路29の故障、ヒューズ30の切断などにより、制御回路23に対する直流電圧Vccの供給が断たれた場合にも、空調ユニット3に対し運転の実行を指令した状態を解除することができなくなる。
しかし、本実施形態の構成では、次のような理由から上記問題が発生することはない。すなわち、接点32a、33aが閉じた状態で固着すると、運転の実行を指令した状態が維持されるため、空調機27、28は暖房運転を継続的に実行する。そのため、部屋の温度が上昇し続けるが、温度センサ22による検出温度が判定温度以上になると、制御回路23がリレー制御信号Sr1をLレベルに変更する。その結果、リレー31の接点31aが開いて内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となり、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれて空調機27、28による暖房運転の実行が強制的に停止される。
このように、本実施形態では、温度センサ22による検出温度が判定温度以上になると、制御回路23がリレー制御信号Sr1を速やかにLレベルに変更して第1給電経路が開くので、接点32a、33aが閉じられた状態をリレードライバ36〜39を通じて解除することができなくなっても、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニット3の運転を停止することができる。そして、この場合、空調ユニット3の運転を強制的に停止する温度は、制御回路23において用いられる判定温度により精度良く設定することができる。そのため、部屋の温度が通常範囲温度であるにもかかわらず空調が停止される誤動作や、部屋の温度が異常高温に達したにもかかわらず空調が停止されない事態の発生を防止することができる。
本実施形態の構成では、接点32a、33aが閉じた状態で、制御回路23に対する直流電圧Vccの供給が途絶えると、上述した検出温度に基づく空調ユニット3の運転の強制停止を行うフェールセーフ制御は実行できなくなる。しかし、この場合、制御回路23の動作が停止されたことにより、制御回路23からリレー制御信号Sr1が出力されなくなる。その結果、リレー31の接点31aが開いて内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となり、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれて空調機27、28による暖房運転の実行が強制的に停止される。従って、本実施形態では、リレー32、33の接点32a、33aが閉じられた状態で制御回路23に対する直流電圧Vccの供給が途絶えた場合であっても、リレー制御信号Sr1の出力が直ちに停止されて第1給電経路が開くので、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニット3の運転を停止することができる。
また、本実施形態の構成では、接点32a、33aが閉じた状態で、電源回路29による直流電圧Vccの生成動作が行われなくなる異常が生じた場合にも、上述したフェールセーフ制御は実行できなくなる。なお、上記異常は、次のようなことが原因で生じる。すなわち、電源回路29または直流電圧Vccの供給先である制御回路23などにおいて短絡故障などが生じて端子P41から電源回路29に向けて過電流が流れると、ヒューズ30が溶断する。そうすると、電源回路29に対する交流電圧の供給が停止されるため、直流電圧Vccの生成動作が行われなくなる。また、空調ユニット3において空調機群25がフル稼働した場合、内部の温度上昇が想定よりも高くなるなどして、その制御系、給電系などの動作が不安定になり変化するおそれがある。そうすると、電源回路24の仕様によっては、出力する交流電圧(24VAC)が低下する可能性がある。そして、電源回路24から出力される交流電圧が電源回路29の最低動作保証電圧を下回ると、直流電圧Vccの生成動作が行われなくなる。
このように直流電圧Vccの生成動作が停止されたとしても、本実施形態の構成では、直流電圧Vccの低下に伴い励磁コイル31bが断電されるため、接点31aが開いて運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれて空調機27、28による暖房運転の実行が強制的に停止される。このように、本実施形態では、種々の異常のいずれが生じた場合でも、必ず安全側に回路が動作するように設計が行われている。従って、本実施形態によれば、従来の構成に比べ、一層安全性が向上するようになっている。
また、本実施形態では、ラッチ型のリレー32、33を用いて空調ユニット3に対する交流電圧の出力を制御する構成によるデメリットを解消するために、空調制御装置4に追加した構成としては、リレー31、トランジスタ34および抵抗35だけである。なお、温度センサ22は、室温測定用として元々設けられているものを流用している。従って、本実施形態によれば、従来技術において用いられていたバイメタル式スイッチに比べると、安価なリレー31、トランジスタ34および抵抗35を用いて、上記デメリットを解消することができるため、空調制御装置4の製造コストを低く抑えることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、図4を参照して説明する。
図4に示す本実施形態の空調制御装置51は、第1の実施形態の空調制御装置4が備える構成に加え、筐体4a内部の温度を検出する温度センサ52(温度検出手段に相当)を備えている。この場合、制御回路23には、温度センサ22、52の双方から検出した温度を示す温度検出信号が与えられている。制御回路23は、2つの温度検出信号のうち少なくとも一方に基づいて室内の温度を検出する。
また、制御回路23は、2つの温度検出信号が表す温度が許容される誤差範囲を超えて異なっている場合、温度センサ22、52のうち少なくとも一方が故障していると判断する。この場合、制御回路23は、リレー制御信号Sr1をLレベルに変更してリレー31の接点31aを開く、または、Hレベルのリレー制御信号Sr2r、Sr3rを出力してリレー32、33の接点32a、33aを開くことにより、空調機27、28による暖房運転を強制的に停止する。
第1の実施形態では、接点32a、33aが閉じた状態で固着した際に温度センサ22が故障していると、制御回路23によるフェールセーフ制御が正常に実施できなくなる可能性があった。しかし、本実施形態のように、2つの温度センサ22、52があれば、上述したようにして、それらの故障を検出するとともに、直ちに空調ユニット3による運転を強制停止することができる。従って、制御回路23によるフェールセーフ制御が正常に実施できなくなるといった事態の発生を未然に防止することができる。なお、空調制御装置には、元々室温測定用として2つの温度センサを備えたものがあるため、温度センサ22、52としては、そのような元々設けられた温度センサを流用することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、図5を参照して説明する。
図5に示すように、本実施形態の空調制御装置61は、第1の実施形態の空調制御装置4に対し、トランジスタ34および抵抗35に代えて温度スイッチ62(温度スイッチICに相当)、抵抗63およびトランジスタ64を備えている点が異なる。
温度スイッチ62は、温度センサ(検出部に相当)、その温度センサの出力に基づいて出力状態が定まるオープンコレクタ(またはオープンドレイン)形式の出力回路(出力部に相当)などが1つのパッケージに収められたIC(半導体集積回路)として構成されている。温度スイッチ62の温度センサは、筐体4a内部の温度を検出する。温度スイッチ62の出力回路は、その温度センサによる検出温度が判定温度未満である場合には、出力端子をオープンにする状態になり、検出温度が判定温度以上である場合には出力端子からLレベル(グランド=0V)の信号を出力する状態になる。
温度スイッチ62の出力端子は、プルアップ用の抵抗63を介して直流電圧Vccの供給端子に接続されるとともに、NPN形のトランジスタ64のベースに接続されている。トランジスタ64のコレクタは、リレー31の励磁コイル31bの他方の端子に接続されている。トランジスタ64のエミッタは、グランドに接続されている(接地されている)。
このような構成において、温度スイッチ62の出力端子がオープンになると、トランジスタ64がオンする。これにより、励磁コイル31bが通電され、接点31aが閉じる。また、温度スイッチ62の出力端子からLレベルの信号が出力されると、トランジスタ64がオフする。これにより、励磁コイル31bへの通電が解除され、接点31aが開く。このように、本実施形態では、リレー31の接点31aの開閉は、温度スイッチ62により制御される。
なお、本実施形態では、リレー31およびトランジスタ64により保護用開閉部65が構成され、温度スイッチ62および抵抗63により温度検出回路66が構成されている。また、本実施形態では、温度スイッチ62の出力端子がオープンになる状態が、オン指令信号が出力された状態に相当する。
次に、上記構成の作用について説明する。
温度スイッチ62は、検出温度が判定温度未満である場合、出力端子をオープンにする。つまり、温度スイッチ62は、定常時(通常時)には出力端子がオープンとなる状態を継続する。そのため、定常時、トランジスタ64がオンしてリレー31の接点31aが閉じ、端子P41および内部交流電源線40の間が電気的に接続された状態が維持される。従って、定常時、制御回路23は、第1の実施形態と同様に、リレー32、33の開閉により空調ユニット3の運転を制御することができる。
一方、温度スイッチ62は、検出温度が判定温度以上である場合、出力端子からLレベルの信号を出力する。これにより、トランジスタ64がオフしてリレー31の接点31aが開き、内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となる。そのため、リレー32、33の開閉状態に関係なく、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれ、空調機27、28による暖房運転の実行が停止される。
以上説明した本実施形態の構成によっても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。すなわち、リレー32、33の接点32a、33aが閉じた状態で固着した場合、運転の実行を指令した状態が維持されるため、空調機27、28は暖房運転を継続的に実行する。そのため、部屋の温度が上昇し続けるが、その温度が判定温度以上になると、温度スイッチ62が出力端子からLレベルの信号を出力する。その結果、リレー31の接点31aが開いて内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となり、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれて空調機27、28による暖房運転の実行が強制的に停止される。
このように、本実施形態では、温度スイッチ62の温度センサによる検出温度が所定温度以上になると、温度スイッチ62がLレベルの信号を出力する状態に速やかに転じて第1給電経路が開くので、接点32a、33aが閉じられた状態をリレードライバ36〜39を通じて解除することができなくなっても、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニット3の運転を停止することができる。そして、この場合、空調ユニット3の運転を強制的に停止する温度は、温度スイッチ62において用いられる判定温度により精度良く設定することができる。そのため、部屋の温度が通常範囲温度であるにもかかわらず空調が停止される誤動作や、部屋の温度が異常高温に達したにもかかわらず空調が停止されない事態の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、リレー32、33の接点32a、33aが閉じた状態で、制御回路23に対する直流電圧Vccの供給が途絶えた場合、制御回路23のマイクロコンピュータが例えば高温やノイズなどの影響により暴走した場合、または、温度センサ22が故障して制御回路23が正確な室温を把握できなくなってしまった場合などにおいても、温度スイッチ62による上記動作によって、空調ユニット3による暖房運転が速やかに停止される。
従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、接点32a、33aの固着および接点32a、33aが閉じた状態での制御回路23に対する直流電圧Vccの供給停止だけでなく、接点32a、33aが閉じた状態でのマイクロコンピュータの暴走、温度センサ22の故障などが原因で接点32a、33aが閉じられた状態をリレードライバ36〜39を通じて解除することができなくなっても、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニット3の運転を停止することができる。
また、本実施形態の構成では、異常が生じて直流電圧Vccの生成動作が停止した場合、第1の実施形態と同様に励磁コイル31bの一方の端子への直流電圧Vccの印加が停止される上、励磁コイル31bの他方の端子とグランドとの間に介在するトランジスタ64が確実にオフするため、一層確実に励磁コイル31bへの通電が解除されて接点31aを開くことができる。
温度スイッチ62は、1つのパッケージに収められたICとして構成されている。そのため、本実施形態において追加された温度検出回路66の構成は比較的小さなものとなっている。従って、本実施形態の空調制御装置61は、第1の実施形態の空調制御装置4に対し、その体格については概ね同程度に維持したまま、上述したような制御回路23に関する故障による問題を解消することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、図6を参照して説明する。
図6に示す本実施形態の空調制御装置71は、第1の実施形態の空調制御装置4が備える構成に加え、温度スイッチ62、抵抗63およびトランジスタ64を備えている点が異なる。この場合、温度スイッチ62、抵抗63およびトランジスタ64の接続形態は、第3の実施形態と同様である。ただし、この場合、トランジスタ34のコレクタは、励磁コイル31bの他方の端子ではなく、温度スイッチ62の出力端子(トランジスタ64のベース)に接続されている。
このような構成において、制御回路23からLレベルのリレー制御信号Sr1が出力され、且つ、温度スイッチ62の出力端子がオープンになると、トランジスタ64がオンする。これにより、励磁コイル31bが通電され、接点31aが閉じる。また、制御回路23がHレベルのリレー制御信号Sr1を出力するという条件および温度スイッチ62が出力端子からLレベルの信号を出力するという条件のうち、少なくとも一方が満たされると、トランジスタ64がオフする。これにより、励磁コイル31bへの通電が解除され、接点31aが開く。このように、本実施形態では、リレー31の接点31aの開閉は、制御回路23および温度スイッチ62により制御される。
なお、本実施形態では、リレー31、トランジスタ34、抵抗35およびトランジスタ64により保護用開閉部72が構成されている。また、本実施形態では、Lレベルのリレー制御信号Sr1がオン指令信号に相当する。
次に、上記構成の作用について説明する。
温度スイッチ62は、第3の実施形態と同様、定常時には出力端子がオープンとなる状態を継続する。また、制御回路23は、起動するとLレベルのリレー制御信号Sr1の出力を開始し、その後、温度センサ22による検出温度が判定温度未満である場合には、Lレベルのリレー制御信号Sr1の出力を継続する。そのため、定常時、トランジスタ64がオンしてリレー31の接点31aが閉じ、端子P41および内部交流電源線40の間が電気的に接続された状態が維持される。従って、定常時、制御回路23は、第1の実施形態と同様に、リレー32、33の開閉により空調ユニット3の運転を制御することができる。
一方、温度スイッチ62は、検出温度が判定温度以上である場合、出力端子からLレベルの信号を出力する。また、制御回路23は、温度センサ22による検出温度が判定温度以上である場合、リレー制御信号Sr1のレベルをHレベルに変化させる。これらのうち、少なくともいずれか一方が行われることにより、トランジスタ64がオフしてリレー31の接点31aが開き、内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となる。そのため、リレー32、33の開閉状態に関係なく、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれ、空調機27、28による暖房運転の実行が停止される。
以上説明した本実施形態の構成によっても、第3の実施形態と同様の作用および効果が得られる。すなわち、リレー32、33の接点32a、33aが閉じた状態で固着した場合、運転の実行を指令した状態が維持されるため、空調機27、28は暖房運転を継続的に実行する。そのため、部屋の温度が上昇し続ける。しかし、温度スイッチ62は、その温度センサによる検出温度が判定温度以上になると、出力端子からLレベルの信号を出力する。また、制御回路23は、温度センサ22による検出温度が判定温度以上になると、リレー制御信号Sr1をHレベルにする。その結果、リレー31の接点31aが開いて内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となり、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれて空調機27、28による暖房運転の実行が強制的に停止される。
このように、本実施形態では、温度スイッチ62の温度センサによる検出温度および温度センサ22による検出温度のうち、少なくとも一方が所定温度以上になると、保護用開閉部72により第1給電経路が開かれるので、接点32a、33aが閉じられた状態をリレードライバ36〜39を通じて解除することができなくなっても、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニット3の運転を停止することができる。そして、この場合、空調ユニット3の運転を強制的に停止する温度は、制御回路23および温度スイッチ62における判定温度により精度良く設定することができる。そのため、部屋の温度が通常範囲温度であるにもかかわらず空調が停止される誤動作や、部屋の温度が異常高温に達したにものかかわらず空調が停止されない事態の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、制御回路23に関する故障(直流電圧Vccの供給停止、マイクロコンピュータの暴走、温度センサ22の故障など)が生じた場合などにおいても、温度スイッチ62による上記動作によって、空調ユニット3による暖房運転が速やかに停止される。さらに、本実施形態では、リレー32、33の接点32a、33aが閉じた状態で温度スイッチ62を含む温度検出回路66が故障した場合でも、制御回路23による上記動作によって、空調ユニット3による暖房運転が速やかに停止される。このように、本実施形態によれば、第3の実施形態と同様の作用および効果が得られる上、接点32a、33aが閉じた状態で温度検出回路66が故障した場合でも、部屋の温度が異常高温に達するまでに、確実に空調ユニット3の運転を停止することができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、図7を参照して説明する。
全館空調システム1では、空調機を動作させて空調を行う際、その運転の種類(暖房、冷房)に関係なく、常時ファンを駆動して送風を行うようになっている。図7に示すように、本実施形態では、上述した送風用のファンを駆動するための構成が示されている。この場合、空調ユニット81が備えるファン82は、ファン動作可否端子82aに対して交流電圧が供給されると駆動し、交流電圧の供給が断たれると駆動を停止する構成となっている。ファン動作可否端子82aは、端子P35およびケーブルL5を通じて空調制御装置83の端子P45(ファン指令出力端子に相当)に接続される。
空調制御装置83は、第4の実施形態の空調制御装置71に対し、リレー31に代えてリレー84を備えている点、抵抗63およびトランジスタ64が省略されている点などが異なる。リレー84(非ラッチ型リレーに相当)は、2回路のシングルステイブル型リレーであり、2つの接点84a、84bおよび励磁コイル84cを備えている。
接点84a(第1接点に相当)は、端子P41から端子P45に至る給電経路(第3給電経路に相当)に介在するように設けられている。接点84b(第2接点に相当)は、端子P41から内部交流電源線40に至る給電経路(第1給電経路)に介在するように設けられている。励磁コイル84cの一方の端子には、直流電圧Vccが与えられている。励磁コイル84cの他方の端子は、トランジスタ34のコレクタ・エミッタ間を介してグランドに接続されている。トランジスタ34のベースは、抵抗35を介して制御回路23のリレー制御信号Sr1の出力端子に接続されるとともに、温度スイッチ62の出力端子に接続されている。
このような構成によれば、リレー84の接点84a、84bの開閉は、制御回路23および温度スイッチ62により制御される。具体的には、温度スイッチ62の出力端子がオープンの状態において制御回路23からHレベルのリレー制御信号Sr1が出力されると、トランジスタ34がオンする。これにより、励磁コイル84cが通電され、接点84a、84bが閉じる。
また、温度スイッチ62の出力端子からLレベルの信号が出力されるという条件および制御回路23からHレベルのリレー制御信号Sr1の出力が停止される(Lレベルのリレー制御信号Sr1が出力される、または、リレー制御信号Sr1が出力されない)という条件のうち、少なくとも一方が満たされると、トランジスタ34がオフする。これにより、励磁コイル84cへの通電が解除され、接点84a、84bが開く。
本実施形態では、リレー84の接点84bおよび励磁コイル84c、トランジスタ34および抵抗35により保護用開閉部85が構成されている。つまり、本実施形態では、全館空調システム1が元々備えている送風用のファンの駆動状態を切り替えるために用いられるリレーを2回路(接点84a、84b)入りのリレー84に変更し、そのうちの1回路(接点84b)を用いて第1給電経路を開閉する保護用開閉部85を構成している。従って、本実施形態によれば、第1給電経路を開閉するための構成(例えばリレー)を別途設ける場合に比べ、その製造コストを低減することができる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について、図8を参照して説明する。
図8に示す第6の実施形態の空調制御装置91は、第1の実施形態の空調制御装置4に対し、トランジスタ34および抵抗35に代えてポリスイッチ92、抵抗93、94およびトランジスタ95を備えている点が異なる。ポリスイッチ92は、所定温度以上になると急激に抵抗値が変化するものである。この場合、上記所定温度は、異常高温を判定するための判定温度(例えば40℃)になっている。
直流電圧Vccの供給端子およびグランド(一対の電源線に相当)の間には、ポリスイッチ92および抵抗93の直列回路が接続されている。その直列回路の共通接続点N91は、ベース電流制限用の抵抗94を介して、NPN形のトランジスタ95のベースに接続されている。トランジスタ95のコレクタは、リレー31の励磁コイル31bの他方の端子に接続されている。トランジスタ95のエミッタは、グランドに接続されている。
この場合、ポリスイッチ92の通常時(所定温度未満のとき)における抵抗値Rp1は、抵抗93の抵抗値R93に比べて非常に小さい値に設定される。また、ポリスイッチ92の異常高温時(所定温度以上のとき)における抵抗値Rp2は、抵抗値R93に比べて非常に高い値に設定される。また、抵抗94の抵抗値R94は、通常時にトランジスタ95をオン駆動可能なベース電流を流すことができる値に設定されている。
このような構成において、室温が通常範囲温度である通常時には、ポリスイッチ92の抵抗値Rp1が抵抗93の抵抗値R93に対して非常に小さいため、共通接続点N91の電圧が直流電圧Vccに近い電圧値となる。そのため、トランジスタ95がオンする。これにより、励磁コイル31bが通電され、接点31aが閉じる。また、室温が異常高温となる異常高温時には、ポリスイッチ92の抵抗値Rp2が抵抗93の抵抗値R93に対して非常に大きいため、共通接続点N91の電圧がグランド(0V)に近い電圧値となる。そのため、トランジスタ95がオフする。これにより、励磁コイル31bへの通電が解除され、接点31aが開く。このように、本実施形態では、リレー31の接点31aの開閉は、共通接続点N91の電圧により制御される。
なお、本実施形態では、リレー31およびトランジスタ95により保護用開閉部96が構成され、ポリスイッチ92および抵抗93、94により温度検出回路97が構成されている。また、本実施形態では、共通接続点N91の電圧が直流電圧Vccに近い電圧値になる状態が、オン指令信号が出力された状態に相当する。
次に、上記構成の作用について説明する。
室温(特にはポリスイッチ92の周囲温度)が判定温度未満である場合、共通接続点N91の電圧は、直流電圧Vccに近い電圧値となる。そのため、定常時、トランジスタ95がオンしてリレー31の接点31aが閉じ、端子P41および内部交流電源線40の間が電気的に接続された状態が維持される。従って、定常時、制御回路23は、第1の実施形態と同様に、リレー32、33の開閉により空調ユニット3の運転を制御することができる。
一方、室温が判定温度以上である場合、共通接続点N91の電圧は、0Vに近い電圧値となる。そのため、異常高温時、トランジスタ95がオフしてリレー31の接点31aが開き、内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となる。そのため、リレー32、33の開閉状態に関係なく、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれ、空調機27、28による暖房運転の実行が停止される。
以上説明した本実施形態の構成によっても、第3の実施形態と同様の作用および効果が得られる。さらに、本実施形態では、ポリスイッチ92および抵抗93、94により温度検出回路97が構成されている。このような温度検出回路97は、第3の実施形態の温度スイッチ62を含む温度検出回路66に対し、温度検出の精度は低下するものの、安価に構成することができるというメリットがある。
また、本実施形態の構成では、異常が生じて直流電圧Vccの生成動作が停止した場合、第1の実施形態と同様に励磁コイル31bの一方の端子への直流電圧Vccの印加が停止される上、励磁コイル31bの他方の端子とグランドとの間に介在するトランジスタ95が確実にオフするため、一層確実に励磁コイル31bへの通電が解除されて接点31aを開くことができる。
(第7の実施形態)
以下、第7の実施形態について、図9を参照して説明する。
図9に示す本実施形態の空調制御装置101は、第1の実施形態の空調制御装置4に対し、トランジスタ34および抵抗35に代えてサーミスタ102、抵抗103〜105、ツェナーダイオード106、コンパレータ107およびトランジスタ108を備えている点が異なる。サーミスタ102は、温度上昇に比例して抵抗値が減少するNTCサーミスタである。
直流電圧Vccの供給端子およびグランド(一対の電源線に相当)の間には、サーミスタ102および抵抗103の第1の直列回路と、抵抗104およびツェナーダイオード106の第2の直列回路とが接続されている。第1の直列回路の共通接続点N101は、コンパレータ107の反転入力端子に接続されている。第2の直列回路の共通接続点N102(ツェナーダイオード106のカソード)は、コンパレータ107の非反転入力端子に接続されている。
コンパレータ107の出力端子は、プルアップ用の抵抗105を介して直流電圧Vccの供給端子に接続されるとともに、NPN形のトランジスタ108のベースに接続されている。トランジスタ108のコレクタは、リレー31の励磁コイル31bの他方の端子に接続されている。トランジスタ108のエミッタは、グランドに接続されている。
この場合、サーミスタ102の(抵抗値の)温度特性、抵抗103、104の抵抗値およびツェナーダイオード106のツェナー電圧Vz(基準電圧に相当)は、下記(1)および(2)の条件を満たすように設定されている。
(1)室温が異常高温を判定する判定温度(例えば40℃)未満であるとき、共通接続点N101の電圧がツェナー電圧Vzより低くなるという条件
(2)室温が判定温度以上であるとき、共通接続点N101の電圧がツェナー電圧Vzより高くなるという条件
このような構成において、室温が通常範囲温度である通常時には、共通接続点N101の電圧がツェナー電圧Vzより低くなるため、コンパレータ107の出力がオープンとなる。そのため、トランジスタ108がオンする。これにより、励磁コイル31bが通電され、接点31aが閉じる。また、室温が異常高温となる異常高温時には、共通接続点N101の電圧がツェナー電圧Vzより高くなるため、コンパレータ107の出力がLレベルとなる。そのため、トランジスタ108がオフする。これにより、励磁コイル31bへの通電が解除され、接点31aが開く。このように、本実施形態では、リレー31の接点31aの開閉は、共通接続点N101の電圧により制御される。
なお、本実施形態では、リレー31およびトランジスタ108により保護用開閉部109が構成され、サーミスタ102、抵抗103〜105、ツェナーダイオード106およびコンパレータ107により温度検出回路110が構成されている。また、本実施形態では、共通接続点N101の電圧がツェナー電圧Vzより低くなる状態が、オン指令信号が出力された状態に相当する。
次に、上記構成の作用について説明する。
室温(特にはサーミスタ102の周囲温度)が判定温度未満である場合、共通接続点N101の電圧は、ツェナー電圧Vzより低くなる。そのため、定常時、トランジスタ108がオンしてリレー31の接点31aが閉じ、端子P41および内部交流電源線40の間が電気的に接続された状態が維持される。従って、定常時、制御回路23は、第1の実施形態と同様に、リレー32、33の開閉により空調ユニット3の運転を制御することができる。
一方、室温が判定温度以上である場合、共通接続点N101の電圧は、ツェナー電圧Vzより高くなる。そのため、異常高温時、トランジスタ108がオフしてリレー31の接点31aが開き、内部交流電源線40および端子P41の間が電気的に切り離された状態となる。そのため、リレー32、33の開閉状態に関係なく、運転実行可否端子27a、28aに対する交流電圧の供給が断たれ、空調機27、28による暖房運転の実行が停止される。
以上説明した本実施形態の構成によっても、第3の実施形態と同様の作用および効果が得られる。さらに、本実施形態では、サーミスタ102、抵抗103〜105、ツェナーダイオード106およびコンパレータ107により温度検出回路110が構成されている。このような温度検出回路110は、第3の実施形態の温度スイッチ62を含む温度検出回路66に対し、温度検出の精度は低下するものの、安価に構成することができるというメリットがある。
また、本実施形態の構成では、異常が生じて直流電圧Vccの生成動作が停止した場合、第1の実施形態と同様に励磁コイル31bの一方の端子への直流電圧Vccの印加が停止される上、励磁コイル31bの他方の端子とグランドとの間に介在するトランジスタ108が確実にオフするため、一層確実に励磁コイル31bへの通電が解除されて接点31aを開くことができる。
(第8の実施形態)
以下、第8の実施形態について、図10を参照して説明する。
図10に示す本実施形態の空調制御装置121は、第1の実施形態の空調制御装置4に対し、許可信号出力部122を新たに備えている点、電源回路29に代えて電源回路123(制御用電源回路に相当)を備えている点などが異なる。この場合、制御回路23は、正常に動作している期間には、許可信号出力部122に対してパルス信号を出力する。許可信号出力部122は、例えばウォッチドッグタイマなどを備えており、制御回路23から出力されるパルス信号が供給されている期間に電源動作許可信号を電源回路123に出力する。
電源回路123は、下記(1)および(2)の少なくともいずれかの条件を満たす場合、電源回路29と同様の直流電圧Vccの生成動作を行う。また、電源回路123は、上記(1)および(2)の条件をいずれも満たさない場合、直流電圧Vccの生成動作を停止する。
(1)交流電圧の供給が開始された時点(起動時)から所定時間が経過するまでの期間であるという条件
(2)電源動作許可信号が供給されているという条件
このような構成によれば、空調ユニット3から空調制御装置4に対して交流電圧の供給が開始される起動時には、電源回路123による直流電圧Vccの生成動作が必ず行われるので、制御回路23は、第1の実施形態と同様に起動する。そして、その後、制御回路23が正常に動作していれば、パルス信号の出力が継続されるため、電源回路123による直流電圧Vccの生成動作も継続して行われる。
一方、制御回路23において、故障、マイクロコンピュータの暴走などが生じ、正常動作が不可能になると、許可信号出力部122に対するパルス信号の出力が途絶えることになる。これにより、許可信号出力部122による電源動作許可信号の出力も停止され、その結果、電源回路123による直流電圧Vccの生成動作が停止される。そうすると、制御回路23の動作が強制的に停止されるため、リレー制御信号Sr1の出力も停止される。これにより、リレー31の接点31aが開き、空調ユニット3の運転が強制的に停止される。
従って、本実施形態の構成によれば、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる上、リレー32、33の接点32a、33aが閉じた状態で、制御回路23において故障やマイクロコンピュータの暴走が生じた場合であっても、空調ユニット3による運転を速やかに停止することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
温度センサ22、52は、直流電源Vccの供給を受けて動作する構成でもよいし、直流電圧Vccとは別の電圧の供給を受けて動作する構成でもよい。ただし、図11に示すように、温度センサ22が直流電圧Vccの供給を受けて動作する構成を採用すると、次のように更なる安全対策を施すことが可能となる。すなわち、このような構成において、異常が生じて直流電圧Vccの生成動作が停止されると、温度センサ22から出力される温度検出信号が正常動作時の範囲から外れたレベルの信号になる。制御回路23は、温度検出信号が正常動作時の範囲から外れたレベルであることを検出すると、温度センサ22に異常が生じていると判断する。この場合、制御回路23は、リレー制御信号Sr1をLレベルにしてリレー31の接点31aを開く、または、Hレベルのリレー制御信号Sr2r、Sr3rを出力してリレー32、33の接点32a、33aを開くことにより、空調機27、28による暖房運転を強制的に停止することができる。
空調ユニット3に対する交流電圧の出力を切り替えるための構成としては、ラッチ型リレーであればよく、例えば1つの励磁コイルに対する印加電圧の極性を切り替えることにより接点の開閉を行う1コイルラッチ型リレーであってもよい。
端子P41および内部交流電源線40の間の第1給電経路を開閉する手段としては、リレー31、84に限らずともよく、例えばMOSFET、バイポーラトランジスタなどの半導体スイッチング素子であってもよい。
上記各実施形態で用いられた各バイポーラトランジスタは、MOSFETなど他のスイッチング素子に置き換えることが可能である。
電源回路29、123(制御用電源回路)は、空調ユニットから供給される交流電圧とは別の電圧の供給を受けて直流電圧Vccを生成する構成であってもよい。例えば空調制御装置に電源(例えば電池など)が設けられている場合、電源回路29、123は、その電源から供給される電圧の供給を受けて直流電圧Vccを生成する構成でもよい。
温度スイッチICとしては、オープンコレクタ出力形式の温度スイッチ62に限らず、オープンドレイン出力形式の温度スイッチ、CMOS出力形式の温度スイッチであってもよい。なお、CMOS出力形式の温度スイッチを用いる場合、プルアップ用の抵抗63を省略することができる。また、使用する温度スイッチの出力の論理が温度スイッチ62の論理と逆になる場合、その出力をトランジスタなどにより反転させればよい。
第4の実施形態の空調制御装置71において、抵抗63およびトランジスタ64を省略してもよい。その場合、温度スイッチ62の出力端子をトランジスタ34のベースに接続するとともに、トランジスタ34のコレクタを励磁コイル31bの他方の端子に接続すればよい。このような構成によれば、制御回路23からHレベルのリレー制御信号Sr1が出力されない限り接点31aを閉じることができないものの、回路構成を削減することができる。
空調制御装置が、3つ以上の温度センサを元々備えた構成である場合、制御回路23はそれら3つ以上の温度センサを流用して上記各実施形態に記載した各種処理を実行するとよい。そうすれば、温度センサのいずれかが故障した場合には、その故障した温度センサを特定することができるため、制御回路23は、故障していないと判断した温度センサを用いて、各種処理を継続することができる。
第7の実施形態の空調制御装置101では、温度検出回路110の構成要素として、NTCサーミスタであるサーミスタ102を使用していたが、これに代えて、温度上昇に比例して抵抗値が増加するPTCサーミスタを用いてもよい。ただし、この場合、抵抗103を直流電圧Vcc側に配置するとともに、PTCサーミスタをグランド側に配置する必要がある。また、コンパレータ107の非反転入力端子に与える基準電圧は、抵抗104およびツェナーダイオード106の直列回路を用いて生成されていたが、これに代えて、2つの抵抗の分圧回路により基準電圧を生成する構成を採用してもよい。このようにすれば、基準電圧の精度、ひいては温度の検出精度は低下するものの、製造コストを低減できるメリットがある。
図面中、1は全館空調システム、3、81は空調ユニット、4、51、61、71、83、91、101、121は空調制御装置、22、52は温度センサ(温度検出手段)、23は制御回路(マイクロコンピュータ)、27、28は空調機、27a、28aは運転実行可否端子、29、123は電源回路(制御用電源回路)、32、33はラッチ型リレー、32a、33aは接点、40は内部交流電源線、41、65、72、96、109は保護用開閉部、62は温度スイッチ(温度スイッチIC)、66、97、110は温度検出回路、82はファン、82aはファン動作可否端子、84は非ラッチ型リレー、84aは第1接点、84bは第2接点、92はポリスイッチ、93は抵抗、102はサーミスタ、103は抵抗、122は許可信号出力部、P41は端子(電圧入力端子)、P43、P44は端子(運転指令出力端子)、P45は端子(ファン指令出力端子)を示す。

Claims (10)

  1. 少なくとも暖房運転を行う1つの空調ユニットにより家屋の複数の部屋を空調する全館空調システムに用いられる前記空調ユニットの運転を制御する空調制御装置であって、
    前記空調ユニットは、複数の空調機を備え、それら空調機の運転の実行および停止を切り替えることにより運転能力が可変になっており、前記空調制御装置に対して交流電圧を出力し、前記空調制御装置から運転実行可否端子に対して前記交流電圧が供給されると、それに対応する前記空調機による暖房運転を実行し、前記交流電圧の供給が断たれると前記暖房運転を停止する構成であり、
    装置の動作全般を制御するマイクロコンピュータと、
    前記空調ユニットから出力される交流電圧を入力する電圧入力端子と、
    前記空調ユニットの前記運転実行可否端子に接続される運転指令出力端子と、
    前記マイクロコンピュータの電源電圧を生成する制御用電源回路と、
    前記電圧入力端子から内部交流電源線に至る第1給電経路を開閉する保護用開閉部と、
    前記内部交流電源線から前記運転指令出力端子に至る第2給電経路に介在する接点を備え、前記マイクロコンピュータから出力されるリレー接続信号が供給されると前記接点を閉じるとともに前記マイクロコンピュータから出力されるリレー解除信号が供給されると前記接点を開くように構成されたラッチ型リレーと、
    室内の温度を検出する温度検出手段と、
    を備え、
    前記マイクロコンピュータは、起動するとオン指令信号の出力を開始し、その後、前記温度検出手段による検出温度が所定の判定温度未満である場合には前記オン指令信号の出力を継続し、前記検出温度が前記判定温度以上になると前記オン指令信号の出力を停止し、
    前記保護用開閉部は、前記マイクロコンピュータから出力される前記オン指令信号が供給されると前記第1給電経路を閉じるとともに、前記オン指令信号の供給が断たれると前記第1給電経路を開くことを特徴とする空調制御装置。
  2. 前記温度検出手段は、室内の温度を検出する複数の温度センサを備えていることを特徴とする請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 少なくとも暖房運転を行う1つの空調ユニットにより家屋の複数の部屋を空調する全館空調システムに用いられる前記空調ユニットの運転を制御する空調制御装置であって、
    前記空調ユニットは、複数の空調機を備え、それら空調機の運転の実行および停止を切り替えることにより運転能力が可変になっており、前記空調制御装置に対して交流電圧を出力し、前記空調制御装置から運転実行可否端子に対して前記交流電圧が供給されると、それに対応する前記空調機による暖房運転を実行し、前記交流電圧の供給が断たれると前記暖房運転を停止する構成であり、
    装置の動作全般を制御するマイクロコンピュータと、
    前記空調ユニットから出力される交流電圧を入力する電圧入力端子と、
    前記空調ユニットの前記運転実行可否端子に接続される運転指令出力端子と、
    前記マイクロコンピュータの電源電圧を生成する制御用電源回路と、
    室内の温度を検出する検出部および前記検出部による検出温度が所定の判定温度未満である場合にはオン指令信号を出力するとともに前記検出温度が前記判定温度以上である場合には前記オン指令信号の出力を停止する出力部を備えた温度検出回路と、
    前記電圧入力端子から内部交流電源線に至る第1給電経路を開閉する保護用開閉部と、
    前記内部交流電源線から前記運転指令出力端子に至る第2給電経路に介在する接点を備え、前記マイクロコンピュータから出力されるリレー接続信号が供給されると前記接点を閉じるとともに前記マイクロコンピュータから出力されるリレー解除信号が供給されると前記接点を開くように構成されたラッチ型リレーと、
    を備え、
    前記保護用開閉部は、前記温度検出回路から出力される前記オン指令信号が供給されると前記第1給電経路を閉じるとともに、前記オン指令信号の供給が断たれると前記第1給電経路を開くことを特徴とする空調制御装置。
  4. 少なくとも暖房運転を行う1つの空調ユニットにより家屋の複数の部屋を空調する全館空調システムに用いられる前記空調ユニットの運転を制御する空調制御装置であって、
    前記空調ユニットは、複数の空調機を備え、それら空調機の運転の実行および停止を切り替えることにより運転能力が可変になっており、前記空調制御装置に対して交流電圧を出力し、前記空調制御装置から運転実行可否端子に対して前記交流電圧が供給されると、それに対応する前記空調機による暖房運転を実行し、前記交流電圧の供給が断たれると前記暖房運転を停止する構成であり、
    装置の動作全般を制御するマイクロコンピュータと、
    前記空調ユニットから出力される交流電圧を入力する電圧入力端子と、
    前記空調ユニットの前記運転実行可否端子に接続される運転指令出力端子と、
    前記マイクロコンピュータの電源電圧を生成する制御用電源回路と、
    室内の温度を検出し、その検出温度が所定の判定温度未満である場合にはオン指令信号を出力し、前記検出温度が前記判定温度以上である場合には前記オン指令信号の出力を停止する温度検出回路と、
    前記電圧入力端子から内部交流電源線に至る第1給電経路を開閉する保護用開閉部と、
    前記内部交流電源線から前記運転指令出力端子に至る第2給電経路に介在する接点を備え、前記マイクロコンピュータから出力されるリレー接続信号が供給されると前記接点を閉じるとともに前記マイクロコンピュータから出力されるリレー解除信号が供給されると前記接点を開くように構成されたラッチ型リレーと、
    室内の温度を検出する温度検出手段と、
    を備え、
    前記マイクロコンピュータは、起動するとオン指令信号の出力を開始し、その後、前記温度検出手段による検出温度が所定の判定温度未満である場合には前記オン指令信号の出力を継続し、前記検出温度が前記判定温度以上になると前記オン指令信号の出力を停止し、
    前記保護用開閉部は、前記マイクロコンピュータおよび前記温度検出回路から出力される2つの前記オン指令信号が供給されると前記第1給電経路を閉じるとともに、前記2つのオン指令信号の一方または双方の供給が断たれると前記第1給電経路を開くことを特徴とする空調制御装置。
  5. 前記温度検出手段は、室内の温度を検出する複数の温度センサを備えていることを特徴とする請求項4に記載の空調制御装置。
  6. 前記温度検出回路は、温度スイッチICを備えた構成であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  7. 前記温度検出回路の検出部は、一対の電源線間に接続されたポリスイッチおよび抵抗の直列回路を含み、その直列回路の共通接続点の電圧に基づいて温度を検出する構成であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  8. 前記温度検出回路の検出部は、一対の電源線間に接続されたサーミスタおよび抵抗の直列回路を含み、その直列回路の共通接続点の電圧に基づいて温度を検出する構成であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  9. 前記マイクロコンピュータから出力されるパルス信号が供給される期間に電源動作許可信号を前記制御用電源回路に対して出力する許可信号出力部を備え、
    前記マイクロコンピュータは、正常に動作している期間に前記パルス信号を出力し、
    前記制御用電源回路は、前記電源動作許可信号が供給されている期間には前記電源電圧の生成動作を行い、前記電源動作許可信号の供給が断たれると前記生成動作を停止することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  10. 前記空調ユニットは、前記空調制御装置からファン動作可否端子に対して前記交流電圧が供給されると送風用のファンの駆動を実行し、前記交流電圧の供給が断たれるとファンの駆動を停止する構成であり、
    前記空調ユニットの前記ファン動作可否端子に接続されるファン指令出力端子と、
    前記電圧入力端子から前記ファン指令出力端子に至る第3給電経路に介在する第1接点と、前記第1給電経路に介在する第2接点とを備え、前記オン指令信号が供給されると前記第1および第2接点を閉じるとともに前記オン指令信号の供給が断たれると前記第1および第2接点を開くように構成された非ラッチ型リレーと、
    を備え、
    前記保護用開閉部は、前記非ラッチ型リレーが備える前記第2接点により前記第1給電経路を開閉するように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の空調制御装置。
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