JP6145446B2 - リレー駆動回路 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等に搭載される様々なリレーを駆動するためのリレー駆動回路に関し、特に安全対策のための技術に関する。
例えば、電気モータのような負荷に対する電力供給のオンオフを切り替える場合には、一般的に機械式のリレーが用いられる。すなわち、電源及びアースと負荷との間の接続をリレーのスイッチ接点を用いて開閉制御する。機械式のリレーは、電気コイルの通電/非通電の切り替えにより可動部を動かしてスイッチ接点の開閉状態を切り替えることができる。このようなリレーの電気コイルの通電/非通電を切り替えるために、リレー駆動回路を用いる。
このようなリレー駆動回路の従来技術に関しては、例えば特許文献1〜特許文献5が知られている。
特許文献1は、電力消費量の低減が可能なリレーの駆動回路に関する技術を示している。具体的には、複数のスイッチング素子をリレーの電気コイルに直列に接続すると共に、遅延手段を用いて、複数のスイッチング素子を駆動するタイミングを互いにずらすように制御している。
特許文献2は、リレー駆動回路において、コイル電流による自己発熱を抑制しつつ、異音を発生しないようにするための技術を示している。具体的には、可変電圧レギュレータを用いて、又は電流のPWM制御により、リレーの電気コイルに流れる電流の大きさを調節している。
特許文献3は、イグニッション電源を制御する車両用電源装置において、IGリレーを駆動する系統の断線時や低電圧時でもイグニッション電源をオンし続け、さらに過電流によるプリント基板等の焼損を防止するための技術を示している。
特許文献4は、リレーの発熱を抑制するリレー駆動装置に関する技術を示している。具体的には、ツェナーダイオードを用いた電圧安定化回路を用いて、トランジスタ156の出力電圧を調整し、リレーの電気コイルに印加する電圧を所定値に保つように構成してある。
特許文献5は、リレーをオンにした後、駆動電源の電圧が低下した場合でもリレーの状態を保持でき、省電力が可能なリレー駆動回路に関する技術を示している。具体的には、リレー接点を作動させるための第1スイッチ7、リレー接点の作動状態を保持するための第2スイッチとをリレーコイル3に並列に接続してあり、印加電圧が閾値以下に低下した時には第1スイッチをオンにするように制御している。
特開2010−251200号公報 特開2011−216229号公報 特開2012−183901号公報 特開2013−171773号公報 特開2014−116197号公報
ところで、例えば車両に搭載される様々な電装機器(例えばパワーウインドゥ)を駆動する電気モータは、比較的大きな電源電流を必要とする傾向がある。したがって、このような負荷の通電を制御するために用いるリレーについても、大容量の電源電流を接点でスイッチングできることが必要とされる。
そのため、このような制御に用いられるリレーについては、リレーに内蔵された電気コイルの抵抗値を小さくして大電流を流し、リレーの可動部を動かすための吸引力を増大させて、スイッチ接点が確実に開閉するように配慮されている。
しかしながら、リレーに内蔵された電気コイルに大電流を流すと、この電気コイルに大きな発熱が生じ、温度が急激に上昇することは避けられない。このような温度上昇が耐熱の許容範囲を超えると、電気コイルの被覆が劣化又は破壊され、絶縁不良による回路のデッドショートが生じる可能性がある。また、このような場合には、最悪の場合は発煙や発火が生じることも想定される。また、リレーの耐熱性を高める場合には、リレーが大型化したり、部品コストが増大する可能性が高い。
したがって、様々な電装機器の負荷の通電制御に用いるリレーについては、電気コイルの連続通電時間の上限(例えば最大1分間)が規定されている場合がある。このため、リレーの電気コイルに通電する際には、連続通電時間が長くならないように制御する必要がある。例えば、パワーウインドゥを駆動する電気モータのような負荷の場合には、現実的に連続的に長時間通電する必要はないので、この通電を制御するリレーの電気コイルについても、連続的に長時間通電する状態は通常は生じない。
しかし、例えばリレー駆動回路の部品であるスイッチング素子(例えばトランジスタ)に故障(オン状態で固定)が発生したような場合には、リレーの電気コイルに長時間に渡って通電が継続される可能性も考えられる。また、半導体などの部品の故障については、ある確率で発生することは避けられない。このような故障の場合には、その故障を検知することが可能である。しかしながら、故障を検知しても実際にはリレーの電気コイルの通電を遮断できない場合もあるので、リレーの電気コイルの発熱によって、発煙や発火が生じる可能性が懸念される。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体などの部品の故障が生じた場合であっても、リレーの電気コイルが長時間にわたって連続的に通電状態になるのを防止することが可能なリレー駆動回路を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るリレー駆動回路は、下記(1)〜()を特徴としている。
(1) 連続通電時間の制約を有する電気コイルを含むリレーと、
前記リレーの前記電気コイルの通電経路に配置された第1のスイッチング素子と、
前記第1のスイッチング素子に対して直列の状態で前記通電経路に配置された第2のスイッチング素子と、
前記電気コイルを通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオン状態に制御し、前記電気コイルを非通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオフ状態に切り替える通電制御部と、
を備え
前記第2のスイッチング素子が前記第1のスイッチング素子よりも高電位側に接続され、
更に、前記第2のスイッチング素子の制御入力端子の電位を制御する第3のスイッチング素子、
を備え、
前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子をそれぞれ複数備え、
前記第3のスイッチング素子の出力端子が、複数の前記第2のスイッチング素子の制御入力端子に共通に接続されている、
ことを特徴とする。
連続通電時間の制約を有する電気コイルを含むリレーと、
前記リレーの前記電気コイルの通電経路に配置された第1のスイッチング素子と、
前記第1のスイッチング素子に対して直列の状態で前記通電経路に配置された第2のスイッチング素子と、
前記電気コイルを通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオン状態に制御し、前記電気コイルを非通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオフ状態に切り替える通電制御部と、
を備え、
前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子は、それぞれが制御入力端子を有する半導体スイッチであり、互いに種類の異なる構成を有し、
前記第2のスイッチング素子が前記第1のスイッチング素子よりも高電位側に接続され、
更に、前記第2のスイッチング素子の制御入力端子の電位を制御する第3のスイッチング素子、
を備え、
前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子をそれぞれ複数備え、
前記第3のスイッチング素子の出力端子が、複数の前記第2のスイッチング素子の制御入力端子に共通に接続されている、
ことを特徴とする。
) 上記(1)又は上記(2)に記載のリレー駆動回路であって、更に、
少なくとも前記電気コイルを非通電状態にする時に、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子との間の電位を監視して、故障の有無を識別する故障監視部、
を備えたことを特徴とする。
上記(1)及び上記(2)の構成のリレー駆動回路によれば、前記リレーの前記電気コイルの通電を、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の直列回路によりオンオフするので、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の一方が故障した場合でも、他方をオフに制御すれば、前記電気コイルの通電を確実に遮断できる。したがって、前記電気コイルの連続通電時間が規定値を超えるのを防止して、発熱による発煙や発火を阻止できる。また、2つのスイッチング素子が同時に故障することは通常の環境ではあり得ないので、前記電気コイルの発熱による発煙や発火を確実に阻止できる。また、前記電気コイルの耐熱性能を上げることなく発煙や発火を防止できるので、リレーの大型化や部品コストの上昇を避けることができる。
また、上記(1)及び上記(2)の構成のリレー駆動回路によれば、前記第3のスイッチング素子を制御することにより、前記第2のスイッチング素子のオンオフを確実に切り替えることが可能になる。
また、上記(1)及び上記(2)の構成のリレー駆動回路によれば、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子を複数備えることにより、複数のリレーをそれぞれ制御することが可能になる。また、前記第3のスイッチング素子の数を増やすことなく複数のリレーを制御できる。
更に、上記(2)の構成のリレー駆動回路によれば、半導体スイッチを用いるので、可動部や電気接点が増えるのを防止でき、信頼性が向上する。また、互いに種類の異なる構成の半導体スイッチを前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子として採用することにより、直列接続した場合でも確実なスイッチング動作が可能になる。
上記()の構成のリレー駆動回路によれば、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子のいずれか一方がオン状態で固定されたような故障状態が発生した場合に、その故障を検知することができる。したがって、故障が発生したまま放置されるのを防止し、残りの正常なスイッチング素子が故障する前に修理の実施を促すことができるため、発煙や発火を未然に防止できる。
本発明のリレー駆動回路によれば、半導体などの部品の故障が生じた場合であっても、リレーの電気コイルが長時間にわたって連続的に通電状態になるのを防止できる。したがって、連続通電時間の制約を有する電気コイルを含むリレーを採用した場合であっても、故障時に発煙や発火が生じるのを避けることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、第1実施形態のリレー駆動回路を含む車載電装装置の主要部の構成を示す電気回路図である。 図2は、図1に示したリレー駆動回路の動作例を示すタイムチャートである。 図3は、第2実施形態のリレー駆動回路を含む車載電装装置の主要部の構成を示す電気回路図である。 図4は、図3に示したリレー駆動回路における診断動作を示すフローチャートである。 図5は、第3実施形態のリレー駆動回路を含む車載電装装置の主要部の構成を示す電気回路図である。
本発明のリレー駆動回路に関する具体的な実施の形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態のリレー駆動回路10を含む車載電装装置100の主要部の構成例を図1に示す。
<概要の説明>
図1に示した車載電装装置100の具体例としては、パワーウインドゥ装置を想定することができる。このような車載電装装置100は、窓ガラスのように重量の大きい可動部をスムーズに、且つ素早く移動するために、駆動源である直流電気モータ30に比較的大きい電流を流す必要がある。
また、車載電装装置100の直流電気モータ30に対する通電/非通電を制御するために用いるリレー20については、スイッチ23、24で大電流のオンオフ(接点の開閉)を確実に行う必要があり、抵抗値の小さい電気コイル21、22を用いる必要がある。したがって、リレー20の電気コイル21、22には大きな電流が流れ、電気コイル21、22の発熱量も大きくなる。また、電気コイル21、22に連続的に長時間の通電を行うと、これらに著しい温度上昇が発生し、絶縁被覆の破壊と同時に、発煙や発火が生じる可能性がある。そのため、特別に高い耐熱性能を有しないリレー20の場合には、電気コイル21、22の連続通電時間の上限値(例えば1分間)が事前に規定されている。
したがって、リレー駆動回路10の動作に関しては、電気コイル21、22の連続通電時間が規定値を超えないように配慮する必要がある。但し、一般的なリレー駆動回路においては、内部の部品が故障したような場合に、予期しない動作を行う可能性があり、例えば、電気コイル21、22を非通電に制御している状態でも、実際には連続的に電気コイル21、22に電流が流れる可能性がある。図1に示したリレー駆動回路10においては、部品の故障が発生した場合であっても、電気コイル21、22の連続通電時間が規定値を超えないように特別な工夫が施されている。
<構成の詳細な説明>
<リレー20、直流電気モータ30の説明>
図1に示したリレー20は、互いに独立して動作する2組のリレーを内蔵している。すなわち、一方のリレーは電気コイル21とスイッチ23とで構成され、他方のリレーは電気コイル22とスイッチ24とで構成されている。つまり、電気コイル21の通電/非通電によりスイッチ23の可動部が動き電気接点が切り替わる。また、スイッチ23の通電/非通電によりスイッチ24の可動部が動き電気接点が切り替わる。
リレー20は、直流電気モータ30の通電のオンオフ及び通電の方向を切り替えるために設けてある。図1に示す状態、つまりスイッチ23及び24が共にオフの場合には、直流電気モータ30の端子31が接続端子45、及びスイッチ23を介してアースライン41(4)と接続され、端子32も接続端子46、及びスイッチ24を介してアースライン41(4)と接続されるため、モータ電流i30は流れない。
一方、リレー20のスイッチ23がオン、スイッチ24がオフの場合には、電源ライン(例えば+12Vの電圧を供給する)40から、スイッチ23、接続端子45、端子31、直流電気モータ30、端子32、接続端子46、及びスイッチ24を通ってアースライン41(4)にモータ電流i30が流れるための経路が形成される。
また、スイッチ23がオフ、スイッチ24がオンの場合には、電源ライン40から、スイッチ24、接続端子46、端子32、直流電気モータ30、端子31、接続端子45、及びスイッチ23を通ってアースライン41(4)に逆方向のモータ電流i30が流れるための経路が形成される。
リレー20の一方の電気コイル21は、高電位側の端子がダイオードD3を介して電源ライン40と接続され、低電位側の端子がリレー駆動回路10出力の接続端子17Aと接続されている。また、リレー20の他方の電気コイル22は、高電位側の端子がダイオードD3を介して電源ライン40と接続され、低電位側の端子がリレー駆動回路10出力の接続端子17Bと接続されている。
したがって、リレー駆動回路10出力の接続端子17Aの電位を制御することにより、リレー20の電気コイル22の通電/非通電を切り替えることができ、接続端子17Bの電位を制御することにより、電気コイル22の通電/非通電を切り替えることができる。
<リレー駆動回路10の構成>
図1に示したリレー駆動回路10は、スイッチング素子11A及び11B、スイッチング素子12A及び12B、スイッチング素子13、マイクロコンピュータ(CPU)14、抵抗器R11〜R16、抵抗器R21〜R24、ダイオードD1及びD2を備えている。
上側に配置されているスイッチング素子11A及びスイッチング素子12Aは、接続端子17Aの電位を制御するための回路であり、コイル電流i21の経路に対して直列に接続されている。また、下側に配置されているスイッチング素子11B及びスイッチング素子12Bは、接続端子17Bの電位を制御するための回路であり、コイル電流i22の経路に対して直列に接続されている。スイッチング素子13は、上側のスイッチング素子12A及び下側のスイッチング素子12Bのオンオフを共通に制御するためのスイッチである。
図1に示したリレー駆動回路10においては、確実なスイッチングを容易にできるように、スイッチング素子11A及び11Bとして、Nチャネル型のMOSFET(電界効果型トランジスタ)を採用している。また、スイッチング素子12A及び12Bとして、PNP型のトランジスタを採用し、スイッチング素子13としてNPN型のトランジスタを採用している。
マイクロコンピュータ14は、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、車載電装装置100に必要とされる制御機能を実現する。例えば、図示しない上位の電子制御ユニット(ECU)の出力から、或いはユーザが操作可能なボタンにより出力される「正転指示信号」及び「逆転指示信号」に従い、各出力ポート14a、14b、及び14cに制御信号SGA、SGB、及びSGCをそれぞれ出力する。
制御信号SGAは、スイッチング素子11Aのオンオフを切り替えるための信号であり、出力ポート14aから抵抗器R12を介してスイッチング素子11Aのゲート制御端子11Agに印加される。制御信号SGBは、スイッチング素子11Bのオンオフを切り替えるための信号であり、出力ポート14bから抵抗器R22を介してスイッチング素子11Bのゲート制御端子11Bgに印加される。制御信号SGCは、スイッチング素子13、スイッチング素子12A、及び12Bをオンオフするための信号であり、出力ポート14cから抵抗器R16を介してスイッチング素子13のベース制御端子に印加される。
また、スイッチング素子11Aはソース端子11Asがアースライン41(1)と接続され、ドレイン端子11Adが配線16Aを介してスイッチング素子12Aのコレクタ端子12Acと接続されている。同様に、スイッチング素子11Bはソース端子がアースライン41(2)と接続され、ドレイン端子が配線16Bを介してスイッチング素子12Bのコレクタ端子と接続されている。
スイッチング素子12Aのベース端子12Abは、抵抗器R14を介してスイッチング素子13のコレクタ端子と接続されている。同様に、スイッチング素子12Bのベース制御端子も、抵抗器R24を介してスイッチング素子13のコレクタ端子と接続されている。
また、スイッチング素子12Aのベース端子12Abとエミッタ端子12Aeとの間には抵抗器R13が接続され、エミッタ端子12Aeは配線15Aを介して接続端子17Aと接続されている。同様に、スイッチング素子12Bのベース制御端子とエミッタ端子との間には抵抗器R23が接続され、エミッタ端子は配線15Bを介して接続端子17Bと接続されている。
リレー20の電気コイル21を流れるコイル電流i21の経路は、次の通りである。すなわち、電源ライン40から、ダイオードD3、電気コイル21、接続端子17A、配線15A、スイッチング素子12A(エミッタ−コレクタ間)、配線16A、スイッチング素子11A(ドレイン−ソース間)、を通ってアースライン41(1)に電流が流れる。但し、スイッチング素子11A及びスイッチング素子12Aの少なくとも一方がオフの場合にはコイル電流i21は遮断される。
また、リレー20の電気コイル22を流れるコイル電流i22の経路は、次の通りである。すなわち、電源ライン40から、ダイオードD3、電気コイル22、接続端子17B、配線15B、スイッチング素子12B(エミッタ−コレクタ間)、配線16B、スイッチング素子11B(ドレイン−ソース間)、を通ってアースライン41(2)に電流が流れる。但し、スイッチング素子11B及びスイッチング素子12Bの少なくとも一方がオフの場合にはコイル電流i22は遮断される。
<動作の説明>
図1に示したリレー駆動回路10の動作例を図2に示す。
<初期状態及び停止状態>
マイクロコンピュータ14が各出力ポート14a〜14cに出力する制御信号SGA、SGB、及びSGCは、初期状態では全てオフ(低レベル:アース電位に近い電圧)になる。停止状態の場合も同様である。
制御信号SGAがオフの時には、スイッチング素子11Aのゲート制御端子11Agとソース端子11Asとの間の電位差が小さくなり、スイッチング素子11Aのドレイン端子11Adとソース端子11Asとの間が非導通(オフ)になる。同様に、制御信号SGBがオフの時には、スイッチング素子11Bのゲート制御端子とソース端子との間の電位差が小さくなり、スイッチング素子11Bのドレイン端子とソース端子との間が非導通(オフ)になる。
また、制御信号SGCがオフの時には、スイッチング素子13のベース制御端子13bとエミッタ端子13eとの間の電位差が小さくなり、スイッチング素子13のコレクタ端子13cとエミッタ端子13eとの間が非導通(オフ)になる。そして、スイッチング素子13がオフであるため、スイッチング素子12A及び12Bが共にオフになる。つまり、抵抗器R13、R14に電流が流れないため、スイッチング素子12Aのエミッタ端子12Aeとベース端子12Abとの間の電位差が小さくなり、スイッチング素子12Aがオフになる。同様に、抵抗器R23、R24にも電流が流れないため、スイッチング素子12Bのエミッタ端子とベース端子との間の電位差が小さくなり、スイッチング素子12Bがオフになる。
上記の状態では、コイル電流i21の流れる経路が、スイッチング素子11Aによって遮断され、且つスイッチング素子12Aによっても遮断される。また、コイル電流i22の流れる経路が、スイッチング素子11Bによって遮断され、且つスイッチング素子12Bによっても遮断される。
つまり、コイル電流i21が電気コイル21に流れないため、このリレーはオフであり、スイッチ23は図1に示す状態を維持する。また、コイル電流i22が電気コイル22に流れないため、このリレーもオフであり、スイッチ24は図1に示す状態を維持する。したがって、直流電気モータ30にモータ電流i30が流れず、直流電気モータ30は停止状態になる。
<正転方向に駆動する状態>
例えば、運転者が車両の窓(パワーウインドゥ)を開くために何らかのボタンを操作すると、マイクロコンピュータ14に印加される「正転指示信号」が一時的(図2中のT21の区間)にオンになる。
「正転指示信号」がオンになると、マイクロコンピュータ14は、制御信号SGAをオフからオンに切り替え、同時に制御信号SGCをオフからオンに切り替える。制御信号SGBはオフの状態を維持する。
制御信号SGAがオンの時には、スイッチング素子11Aのゲート制御端子11Agとソース端子11Asとの間の電位差が閾値以上になり、スイッチング素子11Aのドレイン端子11Adとソース端子11Asとの間が導通(オン)状態に切り替わる。
また、制御信号SGCがオンの時には、スイッチング素子13のベース制御端子13bとエミッタ端子13eとの間の電位差が閾値以上になるため、スイッチング素子13のコレクタ端子13cとエミッタ端子13eとの間が導通(オン)状態に切り替わる。
そして、スイッチング素子13がオンであるため、スイッチング素子12A及び12Bが共にオンに切り替わる。つまり、抵抗器R13、R14に電流が流れるため、スイッチング素子12Aのエミッタ端子12Aeとベース端子12Abとの間の電位差が閾値以上になり、スイッチング素子12Aがオンになる。同様に、抵抗器R23、R24にも電流が流れるため、スイッチング素子12Bのエミッタ端子とベース端子との間の電位差が閾値以上になり、スイッチング素子12Bがオンになる。
上記の状態では、スイッチング素子11Aがオンで、且つスイッチング素子12Aがオンであるため、コイル電流i21を流すための経路が形成される。つまり、電源ライン40から、ダイオードD3、電気コイル21、接続端子17A、配線15A、スイッチング素子12A(エミッタ−コレクタ間)、配線16A、スイッチング素子11A(ドレイン−ソース間)、を通ってアースライン41(1)に電流が流れる。また、スイッチング素子12Bはオンになるが、スイッチング素子11Bがオフ状態を維持しているので、コイル電流i22を流すための経路は遮断されたままになっている。
つまり、コイル電流i21が電気コイル21に流れてこのリレー(20の上側)がオンになり、スイッチ23の接続状態が切り替わる。これにより、電源ライン40から、スイッチ23、接続端子45、端子31、直流電気モータ30、端子32、接続端子46、及びスイッチ24を通って、アースライン41(4)にモータ電流i30が流れる。つまり、モータ電流i30が順方向に流れるため、直流電気モータ30は正転方向に駆動される。
図2に示すT21の区間が終了して「正転指示信号」がオフに切り替わると、制御信号SGA及びSGCが再びオフに切り替わる。これにより、スイッチング素子11A及びスイッチング素子12A、12Bがそれぞれオフに切り替わり、コイル電流i21の経路が再び遮断される。したがって、直流電気モータ30の駆動は停止する。
図2に示すように、コイル電流i21が流れる区間T21Bの長さは、通常は「正転指示信号」の区間T21と同等になる(故障の場合については後述する)。したがって、電気コイル21に長時間にわたってコイル電流i21が流れ続ける状態は生じない。
<逆転方向に駆動する状態>
例えば、運転者が車両の窓(パワーウインドゥ)を閉じるために何らかのボタンを操作すると、マイクロコンピュータ14に印加される「逆転指示信号」が一時的(図2中のT22の区間)にオンになる。
「逆転指示信号」がオンになると、マイクロコンピュータ14は、制御信号SGBをオフからオンに切り替え、同時に制御信号SGCをオフからオンに切り替える。制御信号SGAはオフの状態を維持する。
制御信号SGBがオンの時には、スイッチング素子11Bのゲート制御端子とソース端子との間の電位差が閾値以上になり、スイッチング素子11Bのドレイン端子とソース端子との間が導通(オン)状態に切り替わる。
また、制御信号SGCがオンの時には、スイッチング素子13のベース制御端子13bとエミッタ端子13eとの間の電位差が閾値以上になるため、スイッチング素子13のコレクタ端子13cとエミッタ端子13eとの間が導通(オン)状態に切り替わる。
そして、スイッチング素子13がオンであるため、スイッチング素子12A及び12Bが共にオンに切り替わる。つまり、抵抗器R13、R14に電流が流れるため、スイッチング素子12Aのエミッタ端子12Aeとベース端子12Abとの間の電位差が閾値以上になり、スイッチング素子12Aがオンになる。同様に、抵抗器R23、R24にも電流が流れるため、スイッチング素子12Bのエミッタ端子とベース端子との間の電位差が閾値以上になり、スイッチング素子12Bがオンになる。
上記の状態では、スイッチング素子11Bがオンで、且つスイッチング素子12Bがオンであるため、コイル電流i22を流すための経路が形成される。つまり、電源ライン40から、ダイオードD3、電気コイル22、接続端子17B、配線15B、スイッチング素子12B(エミッタ−コレクタ間)、配線16B、スイッチング素子11B(ドレイン−ソース間)、を通ってアースライン41(2)に電流が流れる。また、スイッチング素子12Aはオンになるが、スイッチング素子11Aがオフ状態を維持しているので、コイル電流i21を流すための経路は遮断されたままになっている。
つまり、コイル電流i22が電気コイル22に流れてこのリレー(20の下側)がオンになり、スイッチ24の接続状態が切り替わる。これにより、電源ライン40から、スイッチ24、接続端子46、端子32、直流電気モータ30、端子31、接続端子45、及びスイッチ23を通って、アースライン41(4)にモータ電流i30が流れる。つまり、モータ電流i30が逆方向に流れるため、直流電気モータ30は逆転方向に駆動される。
図2に示すT22の区間が終了して「逆転指示信号」がオフに切り替わると、制御信号SGB及びSGCが再びオフに切り替わる。これにより、スイッチング素子11B及びスイッチング素子12Bがそれぞれオフに切り替わり、コイル電流i22の経路が再び遮断される。したがって、直流電気モータ30の駆動は停止する。
図2に示すように、コイル電流i22が流れる区間T22Bの長さは、通常は「逆転指示信号」の区間T22と同等になる(故障の場合については後述する)。したがって、電気コイル22に長時間にわたってコイル電流i22が流れ続ける状態は生じない。
<故障が発生した場合の動作>
様々な部品は、まれに故障する場合がある。例えば、図1中のスイッチング素子11A、11B、12A、及び12Bの各々は半導体スイッチなので、劣化して故障する可能性がある。具体例としては、スイッチング素子11Aのドレイン(11Ad)−ソース(ソース端子11As)間が導通状態(ショート)のまま状態が固定されてしまう場合が考えられる。また、スイッチング素子12Aのエミッタ(12Ae)−コレクタ(コレクタ端子12Ac)間が導通状態(ショート)のまま状態が固定されてしまう場合も考えられる。スイッチング素子11B、12Bについても同様である。
上記のようなスイッチング素子11Aの故障やスイッチング素子12Aの故障は、コイル電流i21の流れる経路に影響を及ぼす。もしも、コイル電流i21が流れたまま変化しなくなると、電気コイル21の発熱による異常な温度上昇によって、電気コイル21の被覆が破壊され、発煙や発火が生じる可能性がある。また、コイル電流i22が流れたまま変化しなくなると、電気コイル22の発熱による異常な温度上昇によって、電気コイル22の被覆が破壊され、発煙や発火が生じる可能性がある。
しかし、図1に示したリレー駆動回路10においては、コイル電流i21の流れる経路の中に、スイッチング素子11Aとスイッチング素子12Aとが直列の状態で挿入されているので、スイッチング素子11A及び12Aのいずれか一方をオフに制御できれば、コイル電流i21を遮断し、連続通電に起因する発煙や発火を未然に防止できる。
実際には、スイッチング素子11A及びスイッチング素子12Aの2つが同時に故障するような状況は通常はあり得ない。したがって、スイッチング素子11Aが故障した場合には、スイッチング素子12Aをオフに制御することでコイル電流i21を遮断できる。また、スイッチング素子12Aが故障した場合には、スイッチング素子11Aをオフに制御することでコイル電流i21を遮断できる。
上記と同様に、スイッチング素子11Bが故障した場合には、スイッチング素子12Bをオフに制御することでコイル電流i22を遮断できる。また、スイッチング素子12Bが故障した場合には、スイッチング素子11Bをオフに制御することでコイル電流i22を遮断できる。
したがって、スイッチング素子11A及びスイッチング素子12Aの一方が故障した場合であっても、図2に示すコイル電流i21の区間T21Bの長さは変化しない。また、スイッチング素子11B及びスイッチング素子12Bの一方が故障した場合であっても、図2に示すコイル電流i22の区間T22Bの長さは変化しない。
また、スイッチング素子13が故障した場合であっても、スイッチング素子11Aをオフに切り替えればコイル電流i21を遮断できるし、スイッチング素子11Bをオフに切り替えればコイル電流i22を遮断できる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、前述の第1実施形態の変形例である。第2実施形態のリレー駆動回路10Bを含む車載電装装置の主要部の構成を図3に示す。また、図3に示したリレー駆動回路10Bにおける診断動作を図4に示す。尚、図3において第1実施形態と共通の要素は同一の符号を付けて示してある。
<変更箇所の説明>
前述の第1実施形態のリレー駆動回路10においては、スイッチング素子11A及び12Aのいずれか1つが故障した場合や、スイッチング素子11B及び12Bのいずれか1つが故障した場合であっても、コイル電流i21及びi22を確実に遮断することができる。しかしながら、1つの部品に故障が生じたまま、その状態を放置した場合には、残りの部品が更に故障する事態も想定される。例えば、スイッチング素子11A及び12Aが共に故障した状態や、スイッチング素子11B及び12Bが共に故障した状態が生じる可能性も考えられる。すなわち、コイル電流i21又はi22を遮断できない状況に陥り、発煙や発火が生じる可能性がある。
上記のように複数の部品が故障した状況に陥るのを避けるためには、最初の部品の故障が発生した後、長い時間が経過する前に故障を修理しておく必要がある。第2実施形態では、リレー駆動回路10Bの自動的な診断により故障の発生を検知すると共に、故障を検知した場合にはそれを報知するための機能を追加してある。これにより、最悪の状況に陥る前に、故障の修理を車両のユーザや点検作業者に促すことができる。
<追加した回路の説明>
図3に示したリレー駆動回路10Bにおいては、追加した配線18Aを用いて、配線16Aの電圧VdAをマイクロコンピュータ14のアナログ入力ポート14dに印加している。また、追加した配線18Bを用いて、配線16Bの電圧VdBをマイクロコンピュータ14のアナログ入力ポート14eに印加している。
また、電圧VdA及びVdBを監視して故障を診断するための機能(プログラム)を、マイクロコンピュータ14に追加してある。その動作が図4に示されている。また、診断の結果を報知するために、表示器50をマイクロコンピュータ14に接続してある。これ以外の構成については図1のリレー駆動回路10と同一である。
<電圧VdA及びVdBの説明>
電圧VdAは、直列に接続された2つのスイッチング素子11A及び12Aの間の配線16Aに現れる電位である。故障が生じていない場合には、2つのスイッチング素子11A及び12Aが共にオフになるタイミングで、電圧VdAは、中間的な電位或いは周囲の回路により定まる電位になる。一方、スイッチング素子11Aがオンのまま固定された故障が生じた場合には、電圧VdAは常にアース電位に近い値に固定される。また、スイッチング素子12Aがオンのまま固定された故障が生じた場合には、電圧VdAは常に電源ライン40の電位に近い値に固定される。したがって、電圧VdAを事前に定めた閾値(例えば中間的な電位)と比較することにより、故障の有無を識別できる。
電圧VdBは、直列に接続された2つのスイッチング素子11B及び12Bの間の配線16Bに現れる電位である。故障が生じていない場合には、2つのスイッチング素子11B及び12Bが共にオフになるタイミングで、電圧VdBは、中間的な電位或いは周囲の回路により定まる電位になる。一方、スイッチング素子11Bがオンのまま固定された故障が生じた場合には、電圧VdBは常にアース電位に近い値に固定される。また、スイッチング素子12Bがオンのまま固定された故障が生じた場合には、電圧VdBは常に電源ライン40の電位に近い値に固定される。したがって、電圧VdBを事前に定めた閾値(例えば中間的な電位)と比較することにより、故障の有無を識別できる。
<診断動作の説明>
図3に示すリレー駆動回路10B中のマイクロコンピュータ14が図4に示す診断動作を実施することにより、スイッチング素子11A、11B、12A、及び12Bにおける深刻な故障(オン状態で固定された状態)を自動的に検出し、診断結果を報知することができる。
マイクロコンピュータ14は、電源がオンになると、S11で所定の初期化を行った後、S12で診断開始の条件を満たすか否かを識別する。例えば、一定時間が経過する毎に診断を開始して、S13以降の処理に進むことが想定される。
ステップS13では、マイクロコンピュータ14は、制御信号SGA、SGCが共にオフであるか否かを識別し、この条件を満たす場合S14に進み、条件を満たさない場合はS16に進む。
ステップS14では、マイクロコンピュータ14は、アナログ入力ポート14dに印加される電圧VdAをサンプリングしてこの電圧値を計測する。また、次のステップS15では、S14で計測したVdAの電圧値を事前に定めた閾値と比較することにより故障の有無を識別する。
制御信号SGA、SGCが共にオフの場合には、前述のように、通常は電圧VdAが中間的な電位或いは周囲の回路により定まる電位になる。しかし、スイッチング素子11Aがオン状態で固定される故障が発生した場合にはVdAが低電位になり、スイッチング素子12Aがオン状態で固定される故障が発生した場合にはVdAが高電位になる。したがって、S15で電圧VdAを比較することにより、スイッチング素子11Aの故障及びスイッチング素子12Aの故障を識別できる。
ステップS16では、マイクロコンピュータ14は、制御信号SGB、SGCが共にオフであるか否かを識別し、この条件を満たす場合S17に進み、条件を満たさない場合はS19に進む。
ステップS17では、マイクロコンピュータ14は、アナログ入力ポート14eに印加される電圧VdBをサンプリングしてこの電圧値を計測する。また、次のステップS18では、S17で計測したVdBの電圧値を事前に定めた閾値と比較することにより故障の有無を識別する。
制御信号SGB、SGCが共にオフの場合には、前述のように、通常は電圧VdBが中間的な電位或いは周囲の回路により定まる電位になる。しかし、スイッチング素子11Bがオン状態で固定される故障が発生した場合にはVdBが低電位になり、スイッチング素子12Bがオン状態で固定される故障が発生した場合にはVdBが高電位になる。したがって、S18で電圧VdBを比較することにより、スイッチング素子11Bの故障及びスイッチング素子12Bの故障を識別できる。
ステップS19では、マイクロコンピュータ14は、S15及びS18の比較結果を参照することにより、故障検出の有無を識別し、故障を検出した場合はS20に進み、非検出であればS12に戻る。
ステップS20では、マイクロコンピュータ14は、検出した故障の状態をユーザや点検作業者に対して報知する。例えば、表示器50の画面に対して、リレー駆動回路10の故障が生じたことを表すメッセージ或いは記号を表示する。また、故障が生じた箇所や部品を特定可能な情報を、マイクロコンピュータ14内部の不揮発性メモリ(図示せず)に自動的に記録する。また、故障の発生を上位の電子制御ユニット(ECU:図示せず)に通信により通知しても良い。
<第3実施形態>
第2実施形態は、前述の第1実施形態の変形例である。第3実施形態のリレー駆動回路10Cを含む車載電装装置の主要部の構成を図5に示す。尚、図5において第1実施形態と共通の要素は同一の符号を付けて示してある。
<変更箇所の説明>
図5のリレー駆動回路10Cにおいては、図1中のスイッチング素子12A及び12Bの代わりに、スイッチング素子12C及び12Dを採用している。スイッチング素子12C及び12Dの各々は、Pチャネル型のMOSFET(電界効果型トランジスタ)である。また、スイッチング素子12C及び12DをFETに変更したことに伴い、これらの周辺回路も変更されている。しかし、図1の構成と同様に、スイッチング素子11A及び12Cはコイル電流i21の経路に直列に接続されている。また、スイッチング素子11B及び12Dもi22の経路に直列に接続されている。
このように、直列に接続した2つのスイッチング素子11A、12Cのうち、低電位側にNチャネル型のMOSFETを採用し、高電位側にPチャネル型のMOSFETを採用することにより、これらを確実にスイッチングすることが可能になる。
スイッチング素子12Cのゲート制御端子12Cgには、マイクロコンピュータ14の出力ポート14cから出力される制御信号が印加される。また、スイッチング素子12Dのゲート制御端子12Dgには、マイクロコンピュータ14の出力ポート14fから出力される制御信号が印加される。
したがって、図5のリレー駆動回路10Cにおいては、マイクロコンピュータ14は、出力ポート14cに出力する制御信号によりスイッチング素子12Cのオンオフを制御し、出力ポート14fに出力する制御信号によりスイッチング素子12Dのオンオフを制御する。それ以外の制御については図1のリレー駆動回路10の場合と同様である。
図5に示したリレー駆動回路10Cにおいても、スイッチング素子11A及び12Cが直列に接続されているので、スイッチング素子11A及び12Cの一方が故障した場合であっても、故障していない残りの素子がコイル電流i21を確実に遮断できる。また、スイッチング素子11B及び12Dが直列に接続されているので、スイッチング素子11B及び12Dの一方が故障した場合であっても、故障していない残りの素子がコイル電流i22を確実に遮断できる。したがって、コイル電流i21又はコイル電流i22が長時間にわたって流れ続けて異常な温度上昇が生じるのを避けることができる。
ここで、上述した本発明に係るリレー駆動回路の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 連続通電時間の制約を有する電気コイル(21又は22)を含むリレー(20)と、
前記リレーの前記電気コイルの通電経路に配置された第1のスイッチング素子(11A又は11B)と、
前記第1のスイッチング素子に対して直列の状態で前記通電経路に配置された第2のスイッチング素子(12A又は12B)と、
前記電気コイルを通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオン状態に制御し、前記電気コイルを非通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオフ状態に切り替える(図2参照)通電制御部(マイクロコンピュータ14)と、
を備えたことを特徴とするリレー駆動回路(10)。
[2] 上記[1]に記載のリレー駆動回路であって、
前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子は、それぞれが制御入力端子を有する半導体スイッチであり、互いに種類の異なる構成を有する、
ことを特徴とするリレー駆動回路。
[3] 上記[2]に記載のリレー駆動回路であって、
前記第2のスイッチング素子(12A又は12B)が前記第1のスイッチング素子(11A又は11B)よりも高電位側に接続され、
更に、前記第2のスイッチング素子の制御入力端子(ベース端子12Ab)の電位を制御する第3のスイッチング素子(13)、
を備えたことを特徴とするリレー駆動回路。
[4] 上記[3]に記載のリレー駆動回路であって、
前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子をそれぞれ複数備え、
前記第3のスイッチング素子の出力端子が、複数の前記第2のスイッチング素子(12A及び12B)の制御入力端子に共通に接続されている(図1参照)、
ことを特徴とするリレー駆動回路。
[5] 上記[1]から[4]のいずれか1項に記載のリレー駆動回路であって、更に、
少なくとも前記電気コイルを非通電状態にする時に、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子との間の電位を監視して、故障の有無を識別する故障監視部(14、S12〜S18)、
を備えたことを特徴とするリレー駆動回路。
10,10B,10C リレー駆動回路
11A,11B スイッチング素子
12A,12B,12C,12D スイッチング素子
13 スイッチング素子
14 マイクロコンピュータ
14a,14b,14c,14f 出力ポート
14d,14e アナログ入力ポート
15A,15B 配線
16A,16B 配線
17A,17B 接続端子
18A,18B 配線
20 リレー
21,22 電気コイル
23,24 スイッチ
30 直流電気モータ
31,32 端子
40 電源ライン
41 アースライン
45,46 接続端子
50 表示器
100 車載電装装置
R11,R12,R13,R14,R15,R16 抵抗器
R21,R22,R23,R24 抵抗器
D1,D2,D3 ダイオード
i21,i22 コイル電流
i30 モータ電流
SGA,SGB,SGC 制御信号
VdA,VdB 監視対象電圧

Claims (3)

  1. 連続通電時間の制約を有する電気コイルを含むリレーと、
    前記リレーの前記電気コイルの通電経路に配置された第1のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子に対して直列の状態で前記通電経路に配置された第2のスイッチング素子と、
    前記電気コイルを通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオン状態に制御し、前記電気コイルを非通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオフ状態に切り替える通電制御部と、
    を備え
    前記第2のスイッチング素子が前記第1のスイッチング素子よりも高電位側に接続され、
    更に、前記第2のスイッチング素子の制御入力端子の電位を制御する第3のスイッチング素子、
    を備え、
    前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子をそれぞれ複数備え、
    前記第3のスイッチング素子の出力端子が、複数の前記第2のスイッチング素子の制御入力端子に共通に接続されている、
    ことを特徴とするリレー駆動回路。
  2. 連続通電時間の制約を有する電気コイルを含むリレーと、
    前記リレーの前記電気コイルの通電経路に配置された第1のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子に対して直列の状態で前記通電経路に配置された第2のスイッチング素子と、
    前記電気コイルを通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオン状態に制御し、前記電気コイルを非通電状態にする時には、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の両方をオフ状態に切り替える通電制御部と、
    を備え、
    前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子は、それぞれが制御入力端子を有する半導体スイッチであり、互いに種類の異なる構成を有し、
    前記第2のスイッチング素子が前記第1のスイッチング素子よりも高電位側に接続され、
    更に、前記第2のスイッチング素子の制御入力端子の電位を制御する第3のスイッチング素子、
    を備え、
    前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子をそれぞれ複数備え、
    前記第3のスイッチング素子の出力端子が、複数の前記第2のスイッチング素子の制御入力端子に共通に接続されている、
    ことを特徴とするリレー駆動回路。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のリレー駆動回路であって、更に、
    少なくとも前記電気コイルを非通電状態にする時に、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子との間の電位を監視して、故障の有無を識別する故障監視部、
    を備えたことを特徴とするリレー駆動回路。
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