JP6277601B2 - 車両用回転電機 - Google Patents

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本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用回転電機に関する。
従来から、接地端子外れを検出したときに出力ドライバ回路と出力スイッチング素子の両方を駆動しないようにすることで、出力制御を安定な状態に維持するようにした車載用交流レギュレータ等の電子回路が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この電子回路では、接地端子が外れたときに制御を停止させることで、出力制御不能になることを防止している。
特許第2504586号公報
ところで、上述した特許文献1の電子回路では、電子回路全体に1つの接地端子が設けられており、複数の接地端子のそれぞれが別々に接地され、一方の接地端子のみが外れるような場合にはそのまま適用することができない。例えば、車両用回転電機のインバータ構成の電力変換器が接続されるパワーグランド端子と、この電力変換器を制御する制御装置が接続される制御グランド端子とが別々に接地され、パワーグランド端子が外れた場合を想定すると、パワーグランド端子が外れたことを検出したり、パワーグランド端子に接続された素子を保護することはできない。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、パワーグランド端子と制御グランド端子が別々に接地されている場合にパワーグランド端子が外れたことを検出することができる車両用回転電機を提供することにある。また、本発明の他の目的は、パワーグランド端子に接続された素子を保護することができる車両用回転電機を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の車両用回転電機は、パワー系回路、制御系回路、接続線外れ検出部を備えている。パワー系回路は、パワー素子を有し、第1のグランド端子および第1の接続線を介して接地されている。制御系回路は、パワー系回路を制御し、第1のグランド端子とは別の第2のグランド端子および第2の接続線を介して接地されている。接続線外れ検出部は、第2のグランド端子の電位を基準にした第1のグランド端子の電位をアナログ−デジタル変換器を用いて変換したデジタルデータに基いて監視し、第1および第2のグランド端子間の電位差が第1の電圧範囲の上限値を超えたときと下限値を下回ったときに第1の接続線が外れたことを検出する。電力変換器は、発電動作時に固定子に含まれる固定子巻線に誘起される交流電圧を直流電圧に変換電動動作時に外部から印加される直流電圧を交流電圧に変換して前記固定子巻線に印加する。励磁回路は、回転子に含まれる界磁巻線に励磁電流を供給する。
電力変換器と励磁回路が前記第1のグランド端子および第1の接続線を介して接地されている。また、制御系回路は、接続線外れ検出部によって接続線外れを検出したことを、CANプロトコルまたはLINプロトコルを用いた通信によって外部に通知する通知手段を有する。
制御系回路を接地する第2のグランド端子(制御グランド端子)の電位を基準にしてパワー系回路を接地する第1のグランド端子(パワーグランド端子)の電位を監視することにより、パワーグランド端子と制御グランド端子が別々に接地されている場合であっても、パワーグランド端子が外れたことを検出することができる。
一実施形態の車両用回転電機の構成を示す図ある。 MOSモジュールの構成を示す図である。 Hブリッジ回路の構成を示す図である。 検出動作および保護動作を行う構成を示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用回転電機について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、一実施形態の車両用回転電機100は、2つの固定子巻線1A、1B、界磁巻線2、2つのMOSモジュール群3A、3B、UVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジ回路5、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7、制御回路8、入出力回路9、電源回路10、コンデンサ12を含んで構成されている。この車両用回転電機100は、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)と称されており、電動機の機能と発電機の機能を併せ持っている。
一方の固定子巻線1Aは、U相巻線、V相巻線、W相巻線からなる三相巻線であって、固定子鉄心(図示せず)に巻装されている。同様に、他方の固定子巻線1Bは、X相巻線、Y相巻線、Z相巻線からなる三相巻線であって、上述した固定子鉄心に、固定子巻線1Aに対して電気角で30度ずらした位置に巻装されている。本実施形態では、これら2つの固定子巻線1A、1Bと固定子鉄心によって固定子が構成されている。なお、固定子巻線1A、1Bのそれぞれの相数は3以外であってもよい。
界磁巻線2は、ベルトあるいはギアを介してエンジンとの間で駆動力の入出力を行う回転軸を有する回転子に磁界を発生させるためのものであり、界磁極(図示せず)に巻装されて回転子を構成している。
一方のMOSモジュール群3Aは、一方の固定子巻線1Aに接続されており、全体で三相ブリッジ回路が構成されている。このMOSモジュール群3Aは、発電動作時に固定子巻線1Aに誘起される交流電圧を直流電圧に変換するとともに、電動動作時に外部(高電圧バッテリ200)から印加される直流電圧を交流電圧に変換して固定子巻線1Aに印加する電力変換器として動作する。MOSモジュール群3Aは、固定子巻線1Aの相数に対応する3個のMOSモジュール3AU、3AV、3AWを備えている。MOSモジュール3AUは、固定子巻線1Aに含まれるU相巻線に接続されている。MOSモジュール3AVは、固定子巻線1Aに含まれるV相巻線に接続されている。MOSモジュール3AWは、固定子巻線1Aに含まれるW相巻線に接続されている。
図2に示すように、MOSモジュール3AUは、2つのMOSトランジスタ30、31、電流検出用抵抗32を備えている。一方のMOSトランジスタ30は、ソースが固定子巻線1AのU相巻線に接続され、ドレインがパワー電源端子PBに接続された上アーム(ハイサイド側)のスイッチング素子である。パワー電源端子PBは、例えば定格48Vの高電圧バッテリ200(第1のバッテリ)や高電圧負荷210の正極端子に接続されている。他方のMOSトランジスタ31は、ドレインがU相巻線に接続され、ソースが電流検出用抵抗32を介してパワーグランド端子PGNDに接続された下アーム(ローサイド側)のスイッチング素子である。これら2つのMOSトランジスタ30、31からなる直列回路が高電圧バッテリ200の正極端子と負極端子の間に配置され、これら2つのMOSトランジスタ30、31の接続点にP端子を介してU相巻線が接続されている。また、MOSトランジスタ30のゲート、ソース、MOSトランジスタ31のゲート、電流検出用抵抗32の両端のそれぞれがUVW相ドライバ4Aに接続されている。
MOSトランジスタ30、31のそれぞれのソース・ドレイン間にはダイオードが並列接続されている。このダイオードはMOSトランジスタ30、31の寄生ダイオード(ボディダイオード)によって実現されるが、別部品としてのダイオードをさらに並列接続するようにしてもよい。上アームおよび下アームの少なくとも一方を、MOSトランジスタ以外のスイッチング素子を用いて構成するようにしてもよい。
なお、MOSモジュール3AU以外のMOSモジュール3AV、3AWや後述するMOSモジュール3BX、3BY、3BZも基本的に同じ構成を有しており、詳細な説明は省略する。
他方のMOSモジュール群3Bは、他方の固定子巻線1Bに接続されており、全体で三相ブリッジ回路が構成されている。このMOSモジュール群3Bは、発電動作時に固定子巻線1Bに誘起される交流電圧を直流電圧に変換するとともに、電動動作時に外部(高電圧バッテリ200)から印加される直流電圧を交流電圧に変換して固定子巻線1Bに印加する電力変換器として動作する。MOSモジュール群3Bは、固定子巻線1Bの相数に対応する3個のMOSモジュール3BX、3BY、3BZを備えている。MOSモジュール3BXは、固定子巻線1Bに含まれるX相巻線に接続されている。MOSモジュール3BYは、固定子巻線1Bに含まれるY相巻線に接続されている。MOSモジュール3BZは、固定子巻線1Bに含まれるZ相巻線に接続されている。
UVW相ドライバ4Aは、3個のMOSモジュール3AU、3AV、3AWのそれぞれに含まれるMOSトランジスタ30、31の各ゲートに入力する駆動信号を生成するとともに、電流検出用抵抗32の両端電圧を検出する。同様に、XYZ相ドライバ4Bは、3個のMOSモジュール3BX、3BY、3BZのそれぞれに含まれるMOSトランジスタ30、31の各ゲートに入力する駆動信号を生成するとともに、電流検出用抵抗32の両端電圧を検出する。
Hブリッジ回路5は、界磁巻線2の両端に接続されており、界磁巻線2に励磁電流を供給する励磁回路である。図3に示すように、Hブリッジ回路5は、2つのMOSトランジスタ50、51、2つのダイオード52、53、電流検出用抵抗54を備えている。ハイサイド側のMOSトランジスタ50とローサイド側のダイオード52が直列に接続されており、この接続点に界磁巻線2の一方端が接続されている。また、ハイサイド側のダイオード53とローサイド側のMOSトランジスタ51と電流検出用抵抗54とが直列に接続されており、ダイオード53とMOSトランジスタ51の接続点に界磁巻線2の他方端が接続されている。このHブリッジ回路5は、パワー電源端子PBとパワーグランド端子PGNDのそれぞれに接続されている。MOSトランジスタ50、51をオンすることにより、Hブリッジ回路5から界磁巻線2に励磁電流が供給される。また、MOSトランジスタ50、51のいずれかをオフすることにより励磁電流の供給が停止されるとともに、ダイオード52、53のいずれかを介して界磁巻線2を流れる励磁電流を環流させることができる。
Hブリッジドライバ6は、Hブリッジ回路5に含まれるMOSトランジスタ50、51の各ゲートに入力する駆動信号を生成するとともに、電流検出用抵抗54の両端電圧を検出する。
回転角センサ7は、回転子の回転角を検出する。例えば、永久磁石とホール素子を用いて回転角センサ7を構成することができる。具体的には、回転子の回転軸先端に永久磁石を固定するとともに、この永久磁石と対向する位置にホール素子を配置してその出力を取り出すことにより、永久磁石とともに回転する回転子の回転角を検出することができる。なお、回転角センサ7は、ホール素子以外を用いて構成するようにしてもよい。
制御回路8は、車両用回転電機100の全体を制御する。この制御回路8には、アナログ−デジタル変換器やデジタル−アナログ変換器が備わっており、他の構成との間で信号の入出力を行う。制御回路8は、例えばマイコン(マイクロコンピュータ)によって構成されており、所定の制御プログラムを実行することにより、UVWドライバ4A、XYZドライバ4B、Hブリッジドライバ6を制御して車両用回転電機100を電動機や発電機として動作させたり、異常検出や通知などの各種処理を行う。
入出力回路9は、制御用ハーネス310を介して外部との間の信号の入出力や、高電圧バッテリ200の端子電圧やパワーグランド端子PGNDの電圧のレベル変換等を行う。入出力回路9は、入出力される信号や電圧を処理するための入出力インタフェースであって、例えばカスタムICによって必要な機能が実現されている。
電源回路10は、定格12Vの低電圧バッテリ202(第2のバッテリ)が接続されており、例えばスイッチング素子をオンオフしてその出力をコンデンサで平滑することにより、5Vの動作電圧を生成する。この動作電圧によって、UVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7、制御回路8、入出力回路9が動作する。
コンデンサ12は、電動動作させるためにMOSモジュール3AU等のMOSトランジスタ30、31をオンオフする際に発生するスイッチングノイズを除去あるいは低減するためのものである。図1に示す例では1つのコンデンサ12が用いられているが、スイッチングノイズの大きさに応じて適宜その数を変更することができる。
上述したUVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジ回路5、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7(回転子に取り付けられた永久磁石を除く)、制御回路8、入出力回路9、電源回路10が1枚の制御基板102に搭載されている。
また、図1に示すように、車両用回転電機100には、パワー電源端子PB、制御電源端子CB、パワーグランド端子PGND、制御グランド端子CGNDや制御用ハーネス310が取り付けられるコネクタ400が備わっている。パワー電源端子PBは、高電圧の正極側入出力端子であり、高電圧バッテリ200や高電圧負荷210が所定のケーブルを介して接続される。制御電源端子CBは、低電圧の正極側入力端子であり、低電圧バッテリ202や低電圧負荷(図示せず)が所定のケーブルを介して接続される。
パワーグランド端子PGNDは、第1のグランド端子であって、パワー系回路を接地するためのものである。このパワーグランド端子PGNDは、第1の接続線としての接地用ハーネス320を介して車両フレーム500に接続されている。上述したMOSモジュール群3A、3B(電力変換器)およびHブリッジ回路5(励磁回路)がパワー系回路である。このパワー系回路には、固定子巻線1A、1Bや界磁巻線2と共通の電流が流れるパワー素子としてのMOSトランジスタ30、31、50、51が含まれている。
また、制御グランド端子CGNDは、パワーグランド端子PGNDとは別に設けられた第2のグランド端子であって、制御系回路を接地するためのものである。この制御グランド端子CGNDは、接地用ハーネス320とは別の接地用ケーブル330(第2の接続線)を介して接地されている。この制御グランド端子CGNDと車両用回転電機100のフレーム110との間には、入出力回路9の内部配線を介してダイオード11(カソードがフレーム110側)が挿入されている。上述したUVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7、制御回路8、入出力回路9などが制御系回路である。なお、この接地用ケーブル330の接続先は、車両側に用意されたグランド電位(0V)の部位であり、電圧変動がないものとする。
コネクタ400は、パワー電源端子PB、パワーグランド端子PGND以外の端子(制御グランド端子CGNDや制御電源端子CBなど)に制御用ハーネス310や接地用ケーブル330、その他のケーブルを取り付けるためのものである。
上述した車両用回転電機100のフレーム110は、例えばアルミダイカストによって形成された導電体であり、このフレーム110がエンジン(E/G)ブロック510にボルトによって固定されている。さらに、エンジンブロック510は接地用ハーネス322によって車両フレーム500に接続されている。
本実施形態の車両用回転電機100はこのような構成を有しており、次に、パワーグランド端子PGNDに接続された接地用ハーネス320が外れた場合の検出動作と保護動作について説明する。
本実施形態では、制御グランド端子CGNDの電位を基準にしてパワーグランド端子PGNDの電位を監視し、これらパワーグランド端子PGNDと制御グランド端子CGNDの間の電位差が第1の電圧範囲を超えたときに、接地用ハーネス320が外れたことを検出する。
なお、「接地用ハーネス320が外れる」とは、パワーグランド端子PGNDから接地用ハーネス320の一方端が完全に離れた場合の他、接続を行うナット等の締め付けが緩んで接触抵抗が想定している許容値よりも高くなる場合を含んでいる。また、パワーグランド端子PGND側だけでなく、車両フレーム500から接地用ハーネス320の他方端が完全に離れた場合の他、接続を行うナット等の締め付けが緩んで接触抵抗が想定している許容値よりも高くなる場合を含んでいる。
また、接地用ハーネス320が外れたことを検出した場合に固定子巻線1A、1Bのそれぞれに含まれる相巻線を短絡させる第1の保護手段や界磁巻線2に対する励磁電流の供給を停止させる第2の保護手段を設けている。これにより、固定子巻線1A、1Bの各相巻線に高い電圧が発生することを抑制し、パワーグランド端子PGNDに接続された素子を高電圧印加による損傷や破損から保護している。
また、パワー系回路および制御系回路の少なくとも一方(望ましくは両方)には、パワーグランド端子PGNDが接続された配線の電位の変動により、内部回路が破損しないよう、第1の電圧範囲よりも広い第2の電圧範囲内に抑制する入力保護回路が設けられている。これにより、パワーグランド端子PGNDに接続された素子を高電圧印加による損傷や破損から保護している。
さらに、制御回路8には、接地用ハーネス320の外れ検出時にその旨を外部(例えば、ECU600)に通知する通知手段が備わっている。車両用回転電機100と高電圧バッテリー200との間に遮断機構としてのリレー201が設けられている場合には、この通知を受信したECU600によってリレー201を動作させて電力供給路を遮断することが可能となる。これにより、パワーグランド端子PGNDに接続された素子を高電圧印加による損傷や破損から確実に保護することができる。また、ECU600から運転者に異常発生を知らせることができるため、運転者は、点検や修理、交換を含む早期の対策をとることが可能となる。
上述した検出動作および保護動作を行うために、図4に示す構成が備わっている。すなわち、入出力回路9は、パワーグランド端子PGNDと制御グランド端子CGND間の電圧に対してレベルシフトを行うレベルシフト回路90と、パワーグランド端子PGNDの電圧変動が大きくなったときにこの変動幅を第2の電圧範囲に抑える入力保護回路91とを備えている。
レベルシフト回路90は、制御グランド端子CGNDの電位を基準にしてパワーグランド端子PGNDの電位を監視する際に、パワーグランド端子PGNDの電位の監視に適した電位に変換する。本実施形態では、接地用ハーネス320の外れ検出に用いられる第1の電圧範囲を0V±1.4Vの範囲に設定しており、制御系回路で用いられている動作電圧が5Vであることを考慮して、この範囲が例えば2.5V±1.0Vになるようにレベルシフトが行われる。
入力保護回路91は、パワーグランド端子PGND側にカソードが配置されたツェナーダイオードと、制御グランド端子CGND側にカソードが配置されたツェナーダイオードとを有し、これらを直列に接続することにより構成されている。なお、入力保護回路91は、第1の電圧範囲(0V±1.4V)よりも広い範囲を有する第2の電圧範囲にパワーグランドPGNDの電位の変動を抑えるために必要な数のツェナーダイオードが組み合わされる。例えば、第2の電圧範囲を0V±2.1Vとすると、それぞれの向きに3個、合計で6個のツェナーダイオードを直列接続して用いればよい。
また、制御回路8は、アナログ−デジタル変換器(A/D)80、PGND外れ検出部81、固定子巻線短絡制御部82、Hブリッジオフ制御部83、PGND外れ通知部84、CAN(Controller Area Network)制御部85を備えている。
アナログ−デジタル変換器80は、レベルシフト回路90の出力電圧をデジタルデータに変換する。PGND外れ検出部81は、アナログ−デジタル変換器80から出力されるデータに基づいて、パワーグランド端子PGNDの電圧(制御グランド端子CGNDの電位を基準としたときのパワーグランド端子PGNDの電位)を監視し、0V±1.4Vの範囲から外れる場合に、接地用ハーネス320が外れたことを検出する。PGND外れ検出部81が接続線外れ検出部に対応する。
固定子巻線短絡制御部82は、第1の保護手段であって、PGND外れ検出部81によって接地用ハーネス320が外れたことが検出されたときに、UVW相ドライバ4AとXYZ相ドライバ4Bに指示を送って、固定子巻線1A、1Bのそれぞれに含まれる相巻線を短絡させる保護動作を行う。具体的には、保護動作として、UVW相ドライバ4AとXYZ相ドライバ4Bによって全てのMOSモジュール3AU等のハイサイド側のMOSトランジスタ30がオフされ、ローサイド側のMOSトランジスタ31がオンされる。
なお、回転角センサ7によって検出された回転子の位置に基づいて、MOSトランジスタ30、31に電流が流れていないタイミングで、これらのMOSトランジスタ30、31をオン/オフすることが望ましい。
Hブリッジオフ制御部83は、第2の保護手段であって、PGND外れ検出部81によって接地用ハーネス320が外れたことが検出されたときに、Hブリッジドライバ6に指示を送って、界磁巻線2に対する励磁電流の供給を停止させる保護動作を行う。具体的には、保護動作として、Hブリッジドライバ6によってHブリッジ回路5のMOSトランジスタ50、51の少なくとも一方がオフされ、界磁巻線2に対する励磁電流の供給が遮断される。
PGND外れ通知部84は、通知手段であって、PGND外れ検出部81によって接地用ハーネス320が外れたことが検出されたときに、その旨を知らせる通知をECU600に向けて送信する。例えば、CAN制御部85によって実現されるCANプロトコルを用いたCAN通信によってこの通知をECU600に送ることができる。なお、LIN(Local Interconnect Network)プロトコルを用いたLIN通信等のその他の通信方法を用いるようにしてもよい。
このように、本実施形態の車両用回転電機100では、制御系回路を接地する制御グランド端子CGNDの電位を基準にしてパワー系回路を接地するパワーグランド端子PGNDの電位を監視することにより、パワーグランド端子PGNDと制御グランド端子CGNDが別々に接地されている場合であっても、パワーグランド端子PGNDが外れたことを検出することができる
また、制御回路8には、接地用ハーネス320が外れたときに固定子巻線1A、1Bに含まれる相巻線を短絡させる第1の保護手段としての固定子巻線短絡制御部82が備わっている。これにより、接地用ハーネス320が外れた場合であっても固定子巻線1A、1Bに高電圧が発生することを防止し、パワーグランド端子PGNDに接続された素子(例えば、図4に示すレベルシフト回路90に含まれるオペアンプ)を高電圧印加による損傷や破壊から保護することができる。
特に、MOSモジュール3AU等のハイサイド側のMOSトランジスタ30をオフし、ローサイド側のMOSトランジスタ31をオンして固定子巻線1A、1Bの短絡を行うことにより、固定子巻線1A、1Bに流れる電流を循環させることができ、固定子巻線1A、1Bの外部に高電圧が印加されることを抑制することができる。
また、制御回路8には、接地用ハーネス320が外れたときに界磁巻線2に対する励磁電流の供給を停止させる第2の保護手段としてのHブリッジオフ制御部83が備わっている。これにより、第1の保護手段により短絡回路に流れる短絡電流量を少なくすることができる。励磁電流の供給を止めないと、いつまでたっても、(起電圧/短絡回路インピーダンス)分の電流が流れ続けてしまう。特に、固定子巻線1A、1Bの抵抗は、効率向上を重視して小さく設計されているため、例えば100mΩ程度しかない。48V以上の起電圧があり、MOSトランジスタ30、31のソース・ドレイン間電圧を0.1Vとすると、(48V−0.1×2)/100mΩ=478Aとなり、通常時の2倍以上になってしまうため、ハードウエア(MOSトランジスタ30、31や配線)がもたないおそれがある。そのため、固定子巻線1A、1Bを短絡して電圧がパワーグランド端子PGNDにかからないようにするとともに、回転子を急激に消磁しなくてはいけない。
なお、これら第1および第2の保護手段としての固定子巻線短絡制御部82とHブリッジオフ制御部83は、両方とも備えることで最も高い保護効果を得ることができるが、いずれか一方のみを備えるようにしてもよい。
また、パワーグランド端子PGNDが接続された配線の電位の変動を抑制する入力保護回路91(図4)を設けることにより、接地用ハーネス320が外れた場合においてもパワーグランド端子PGNDに接続された素子を確実に保護することができる。
また、PGND外れ検出部81によって接地用ハーネス320が外れたことを検出するために用いられる第1の電圧範囲を、制御グランド端子CGNDの電位を基準にして±1.4Vの範囲とすることにより、パワーグランド端子PGNDに接続された素子の耐圧を必要以上に高くする必要がないため、素子やその周辺回路の小型化およびこれに伴う低コスト化が可能となる。
また、PGND外れ検出部81によって接地用ハーネス320が外れたことを検出したときに、PGND外れ通知部84によってその旨をECU600に通知している。これにより、ECU600から電力供給路の遮断等の保護動作を行うことが可能になるとともに、点検や修理、交換を含む早期の対策をとることが可能となる。
また、MOSモジュール群3A、3B等は高電圧バッテリ200に接続され、入出力回路10等の制御系回路は、高電圧バッテリ200とは異なる低電圧バッテリ202に接続されている。これにより、接地用ハーネス320が外れてパワーグランド端子PGNDの電位が変動した場合であっても制御系回路の安定した動作を維持することが可能となる。特に、高電圧のパワー系回路の動作と低電圧の制御系回路とを切り離すことにより、接地用ハーネス320が外れてパワーグランド端子PGNDの電位が変動した場合であっても制御系回路の安定した動作を維持することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、パワーグランド端子PGNDが接続された入出力回路9に着目してレベルシフト回路90や入力保護回路91を設けた。しかし、UVW相ドライバ3A、XYZ相ドライバ3B、Hブリッジドライバ6も、電流検出用抵抗32(図2)や電流検出用抵抗54(図3)を介してパワーグランド端子PGNDの電圧が直接印加される配線を有する点は同じである。したがって、これらの接続線についてもレベルシフト回路90や入力保護回路91を設けて、同様の保護を行うことが望ましい。
また、上述した実施形態では、ISGとして動作する車両用回転電機100について説明したが、電動動作および発電動作のいずれかのみを行う車両用回転電機についても本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、2つの固定子巻線1A、1Bと2つのMOSモジュール群3A、3Bを備えるようにしたが、一方の固定子巻線1Aと一方の整流器モジュール群3Aを備える車両用回転電機や、3つ以上の固定子巻線やMOSモジュールを備えた車両用回転電機についても本発明を適用することができる。
上述したように、本発明によれば、制御系回路を接地する第2のグランド端子(制御グランド端子)の電位を基準にしてパワー系回路を接地する第1のグランド端子(パワーグランド端子)の電位を監視することにより、パワーグランド端子と制御グランド端子が別々に接地されている場合であっても、パワーグランド端子が外れたことを検出することができる。
1A、1B 固定子巻線
2 界磁巻線
3A、3B MOSモジュール群
8 制御回路
9 入出力回路
30、31、50、51 MOSトランジスタ
81 PGND外れ検出部
82 固定子巻線短絡制御部
83 Hブリッジオフ制御部
84 PGND外れ通知部

Claims (9)

  1. パワー素子(30、31、50、51)を有し、第1のグランド端子および第1の接続線を介して接地されたパワー系回路(3A、3B、5)と、
    前記パワー系回路を制御し、前記第1のグランド端子とは別の第2のグランド端子および第2の接続線を介して接地された制御系回路(4A、4B、6、7、8、9)と、
    前記第2のグランド端子の電位を基準にした前記第1のグランド端子の電位をアナログ−デジタル変換器を用いて変換したデジタルデータに基いて監視し、前記第1および第2のグランド端子間の電位差が第1の電圧範囲の上限値を超えたときと下限値を下回ったときに前記第1の接続線が外れたことを検出する接続線外れ検出部(81)と、
    発電動作時に固定子に含まれる固定子巻線(1A、1B)に誘起される交流電圧を直流電圧に変換電動動作時に外部から印加される直流電圧を交流電圧に変換して前記固定子巻線に印加する電力変換器(3A、3B)と、
    回転子に含まれる界磁巻線(2)に励磁電流を供給する励磁回路(5)と、
    を備え、前記電力変換器と前記励磁回路が前記第1のグランド端子および前記第1の接続線を介して接地されており、
    前記制御系回路は、前記接続線外れ検出部によって接続線外れを検出したことを、CANプロトコルまたはLINプロトコルを用いた通信によって外部に通知する通知手段(84)を有することを特徴とする車両用回転電機。
  2. 請求項1において、
    前記パワー素子は、前記固定子巻線(1A、1B)あるいは前記界磁巻線(2)と共通の電流が流れることを特徴とする車両用回転電機。
  3. 請求項1または2において、
    前記制御系回路は、前記接続線外れ検出部によって接続線外れが検出されたときに、前記固定子巻線に含まれる相巻線を短絡させる第1の保護手段(82)を有することを特徴とする車両用回転電機。
  4. 請求項3において、
    前記電力変換器は、ハイサイド側の複数の第1のスイッチング素子とローサイド側の複数の第2のスイッチング素子によって構成されるブリッジ回路を有し、
    前記第1の保護手段は、前記複数の第1のスイッチング素子をオフし、前記複数の第2のスイッチング素子をオンすることを特徴とする車両用回転電機。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、
    前記制御系回路は、前記接続線外れ検出部によって接続線外れが検出されたときに、前記界磁巻線に対する励磁電流の供給を停止させる第2の保護手段(83)を有することを特徴とする車両用回転電機。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、
    前記パワー系回路および前記制御系回路の少なくとも一方は、前記第1のグランド端子が接続された配線の電位の変動を、前記第1の電圧範囲よりも広い第2の電圧範囲内に抑制する入力保護回路(91)を有することを特徴とする車両用回転電機。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において、
    前記接続線外れ検出部によって接続線外れを検出するために用いられる前記第1の電圧範囲は、前記第2のグランド端子の電位を基準にして±1.4Vの範囲に設定されていることを特徴とする車両用回転電機。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項において、
    前記電力変換器は、第1のバッテリに接続され、
    前記制御系回路は、前記第1のバッテリとは異なる第2のバッテリに接続されていることを特徴とする車両用回転電機。
  9. 請求項8において、
    前記第1のバッテリの端子電圧は、前記第2のバッテリの端子電圧よりも高いことを特徴とする車両用回転電機。
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