以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1を参照して、本発明の第1実施形態による部品実装システム100の構成について説明する。
第1実施形態による部品実装システム100は、基板10に部品を実装して、部品が実装された基板を製造するように構成されている。部品実装システム100は、図1に示すように、ホストコンピュータ1と、ローダ2と、印刷機3と、振分コンベア4と、部品実装装置5と、リフロー炉6と、アンローダ7とを備えている。ローダ2、印刷機3およびアンローダ7は、基板10の種類毎に設けられている。振分コンベア4(4a、4b、4c、4d、4e、4f)は、複数設けられている。部品実装装置5(5a、5b、5c、5d)は、基板製造ラインに沿って印刷機3とリフロー炉6との間に複数設けられている。
また、部品実装システム100では、基板製造ラインに沿って上流側(X1側)から下流側(X2側)に向かって基板10が搬送されるように構成されている。また、部品実装システム100を構成する各装置(ローダ2、印刷機3、振分コンベア4、部品実装装置5、リフロー炉6およびアンローダ7)は、各々が制御部を有する自立型の装置であり、各装置の動作は、各々の制御部により個別に制御されている。また、ホストコンピュータ1は、制御プログラム(生産プログラム)を実行して部品実装システム100全体を統括する役割を有している。つまり、ホストコンピュータ1と各装置とが生産計画に関する情報を随時送受信することにより、部品実装システム100において部品が実装された基板10の生産が行われるように構成されている。この部品実装システム100では、様々な種類の基板10の生産が行われる。
次に、部品実装システム100を構成する各装置の構成について説明を行う。
ローダ2は、部品が実装される前の基板(配線基板)10を保持するとともに基板製造ラインに搬入する役割を有する。また、ローダ2は、基板10の種類毎に設けられている。なお、基板10の種類は、基板10の実装面が異なる場合には、異なる種類とする。たとえば、同一の基板10であっても、実装面が表面と裏面とにある場合には、表面が実装面の基板10と裏面が実装面の基板10とは、実装面が互いに異なる種類の基板10となる。また、部品は、LSI、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗器などの小片状の電子部品を含む。
印刷機3は、スクリーン印刷機であり、クリーム半田を基板10の実装面上に塗布して印刷を行う機能を有する。また、印刷機3は、基板10の種類毎に設けられている。また、印刷機3は、対応する上流のローダ2から基板10を受け取り、印刷を行った後、振分コンベア4(4a)に受け渡すように構成されている。
振分コンベア4は、搬送方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に移動可能な振分レーン41を含み、生産プログラムに基づいて、対応する上流の装置から搬出される基板を、振分レーン41により搬送方向と直交する方向に移動させて、対応する下流の装置の所定のレーンに振り分けて受け渡すように構成されている。また、振分レーン41は、基板10のY方向の基板幅に応じて幅方向(Y方向)の間隔を調整可能に構成されている。つまり、振分レーン41は、搬送される基板10の種類(幅)に応じてY方向の間隔が調整される。
また、振分コンベア4は、複数設けられている。具体的には、振分コンベア4は、印刷機3と最上流の部品実装装置5aとの間の振分コンベア4a、部品実装装置5aと部品実装装置5bとの間の振分コンベア4b、部品実装装置5bと部品実装装置5cとの間の振分コンベア4c、部品実装装置5cと部品実装装置5dとの間の振分コンベア4d、最下流の部品実装装置5dとリフロー炉6との間の振分コンベア4e、および、リフロー炉6とアンローダ7との間の振分コンベア4fの6つ設けられている。なお、振分コンベア4b、振分コンベア4cおよび振分コンベア4dは、それぞれ、本発明の「第1振分コンベア」、「第2振分コンベア」および「第3振分コンベア」の一例である。
振分コンベア4aは、基板10の種類毎に設けられた複数の印刷機3のそれぞれから搬出される基板10を、部品実装装置5aの後述する実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかに振り分けて受け渡すように構成されている。
また、振分コンベア4bは、部品実装装置5aの実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかから搬出される基板10を、部品実装装置5bの実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかに振り分けて受け渡すように構成されている。振分コンベア4cは、部品実装装置5bの実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかから搬出される基板10を、部品実装装置5cの実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかに振り分けて受け渡すように構成されている。振分コンベア4dは、部品実装装置5cの実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかから搬出される基板10を、部品実装装置5dの実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかに振り分けて受け渡すように構成されている。つまり、この部品実装システム100は、基板製造ラインのうち部品実装装置5a〜5d間を搬送される際に、途中で基板10を実装レーン52aから搬送レーン52bに、または、搬送レーン52bから実装レーン52aに切替可能に構成されている。
また、振分コンベア4eは、最下流の部品実装装置5dの実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかから搬出される基板10を、リフロー炉6の後述するレーン61に振り分けて受け渡すように構成されている。振分コンベア4fは、リフロー炉6から搬出される基板10を、基板10の種類毎に設けられた複数のアンローダ7に振り分けて受け渡すように構成されている。
部品実装装置5は、印刷機3によりクリーム半田が印刷された基板10の所定の実装位置に部品を実装(搭載)する機能を有する。また、部品実装装置5は、複数設けられている。また、部品実装装置5は、1つのヘッドユニット51と、1つの実装レーン52aと、1つの搬送レーン52bと、1つの部品供給部53とを含んでいる。ヘッドユニット51は、複数の実装ヘッド511を有している。実装ヘッド511は、部品供給部53から供給される部品を吸着して基板10に実装するように構成されている。ヘッドユニット51は、X−Y平面内をX方向およびY方向に移動して、所定の位置で基板10に部品を実装するように構成されている。
実装レーン52aおよび搬送レーン52bは、Y方向に沿って配列されている。具体的には、Y1側に実装レーン52aが配置され、Y2側に搬送レーン52bが配置されている。実装レーン52aは、Y1側に設けられている部品供給部53の近傍に設けられている。また、実装レーン52aは、X方向に基板10を搬送するとともに、実装レーン52aのX方向の途中に設けられた図示しない基板保持装置により基板10を固定(保持)して、部品を実装させるように構成されている。搬送レーン52bには基板保持装置は設けられておらず、搬送レーン52bは、もっぱらX方向に基板10を搬送するように構成されている。部品実装装置5では、実装レーン52aに搬入される基板10は、部品が実装された後下流に搬送される一方、搬送レーン52bに搬入される基板10は、部品が実装されずにそのまま部品実装装置5を通過して下流に搬送される。また、実装レーン52aおよび搬送レーン52bは、それぞれ、搬送する基板10のY方向の基板幅に応じて幅方向(Y方向)の間隔を調整可能に構成されている。
なお、搬送する基板10の基板幅が種類に応じて異なる場合であっても、基板10が順に流れる上流側の部品実装装置5の実装レーン52aおよび下流側の部品実装装置5の搬送レーン52b、上流側の部品実装装置5の搬送レーン52bおよび下流側の部品実装装置5の実装レーン52a、上流側の部品実装装置5の実装レーン52aおよび下流側の部品実装装置5の実装レーン52a、または、上流側の部品実装装置5の搬送レーン52bおよび下流側の部品実装装置5の搬送レーン52bは、それぞれ搬送する基板10の基板幅に対応する略同一の幅に調整(設定)される。
部品供給部53は、基板10に実装される部品を実装ヘッド511に供給するように構成されている。また、部品供給部53は、基板10の搬送方向(X方向)に対して直交する方向(Y方向)の片側(Y1側)に配置されている。また、部品供給部53には、複数のテープフィーダが配置されている。各テープフィーダは、複数の部品を所定の間隔を隔てて保持したテープが巻回されたリールを保持している。そして、リールが回転されてテープが送出されることにより、先端部から部品が供給されるように構成されている。
リフロー炉6は、加熱処理を行うことにより半田を溶融させて部品を基板10上の電極部に接合する役割を有する。リフロー炉6は、1つのレーン61を有し、レーン61により基板10を搬送しながら、加熱処理を行うように構成されている。
アンローダ7は、部品が実装され加熱処理が行われた後の基板10を基板製造ラインから排出する役割を有する。また、アンローダ7は、基板10の種類毎に設けられている。リフロー炉6から排出される基板10は、振分コンベア4fにより種類毎に振り分けられてアンローダ7に搬入される。
ここで、第1実施形態では、ホストコンピュータ1は、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、複数の振分コンベア4b〜4dのうちから、第1種類の基板10または第2種類の基板10の一方を上流側の部品実装装置5の実装レーン52aから下流側の部品実装装置5の搬送レーン52bに振り分けるとともに、第1種類の基板10または第2種類の基板10の他方を上流側の部品実装装置5の搬送レーン52bから下流側の部品実装装置5の実装レーン52aに振り分けるレーン切替動作を行う振分コンベア4を決定する制御を行うように構成されている。この際、ホストコンピュータ1は、実装済みの第1種類の基板10または第2種類の基板10の一方を実装レーン52aから搬送レーン52bに振り分けるとともに、未実装の第1種類の基板10または第2種類の基板10の他方を搬送レーン52bから実装レーン52aに振り分ける位置に対応する振分コンベア4b〜4dを、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定する制御を行うように構成されている。
また、ホストコンピュータ1は、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷のうち実装負荷の大きい方が小さいほうよりも多くの数の部品実装装置5における実装レーン52aにおいて実装されるように、複数の振分コンベア4b〜4dのうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定する制御を行うように構成されている。ここで、実装負荷は、実装レーン52aにおいて基板10に部品を実装し終えるまでの時間に対応するものであり、たとえば、実装部品点数や実装される部品の種類に基づいて決定することが可能である。たとえば、実装部品点数が多い基板10や、実装される部品の中に実装に時間のかかる部品(サイズの大きい部品、質量の大きい部品および異形の部品など)が含まれる基板10では、基板10の実装時間値が大きくなるので、実装負荷は大きくなる。この第1実施形態では、実装負荷として、基板10の実装部品点数を主に用いる例について説明する。
具体的には、第1実施形態では、ホストコンピュータ1は、レーン切替動作を行う振分コンベア4に対して上流側の部品実装装置5における実装レーン52aにおいて第1種類の基板10を実装させるとともに、レーン切替動作を行う振分コンベア4に対して下流側の部品実装装置5における実装レーン52aにおいて第2種類の基板10を実装させる場合に、第1種類の基板10の実装部品点数P1および第2種類の基板10の実装部品点数P2の比率として、P1/P2からなる第1の比率を取得するように構成されている。また、ホストコンピュータ1は、取得されたP1/P2からなる第1の比率に基づいて、この第1の比率がしきい値よりも小さい場合には、複数の振分コンベア4b〜4dのうち上流の振分コンベア4によりレーン切替動作を行わせるとともに、第1の比率がしきい値以上の場合には、複数の振分コンベア4b〜4dのうち下流の振分コンベア4によりレーン切替動作を行わせる制御を行うように構成されている。
なお、ホストコンピュータ1は、レーン切替動作を行う振分コンベア4に対して上流側の部品実装装置5における実装レーン52aにおいて第2種類の基板10を実装させるとともに、レーン切替動作を行う振分コンベア4に対して下流側の部品実装装置5における実装レーン52aにおいて第1種類の基板10を実装させることも可能である。この場合には、ホストコンピュータ1は、P1/P2からなる第1の比率がしきい値よりも小さい場合には、複数の振分コンベア4b〜4dのうち下流の振分コンベア4によりレーン切替動作を行わせるとともに、第1の比率がしきい値以上の場合には、複数の振分コンベア4b〜4dのうち上流の振分コンベア4によりレーン切替動作を行わせる制御を行うように構成されている。
次に、図2を参照して、第1種類の基板10の実装部品点数P1および第2種類の基板10の実装部品点数P2の比率として、P1/P2からなる第1の比率に基づく実装条件決定処理を説明する。ここでは、基板10としての2種類の基板AおよびBについて行われる処理について説明する。なお、基板AおよびBは、実装面が互いに異なる種類であれば、2種類の異なる基板でもよいし、表面および裏面に実装面を有する同一の基板における表面が実装面の基板および裏面が実装面の基板でもよい。なお、この処理は、ホストコンピュータ1により行われる。
図2に示すように、まず、ステップS1において、実装部品点数の比率が取得される。具体的には、実装部品点数の比率として、基板Bの実装部品点数P2に対する基板Aの実装部品点数P1の比率r1(=P1/P2からなる第1の比率)が取得される。
そして、ステップS2において、取得された実装部品点数の比率(=P1/P2からなる第1の比率r1)がしきい値(0.33)よりも小さいか否かが判断される。すなわち、ステップS2では、基板Bの実装部品点数に対して基板Aの実装部品点数が約3分の1よりも小さいか否かが判断される。取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.33)よりも小さい場合には、ステップS3に進む。また、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.33)以上の場合には、ステップS5に進む。
そして、ステップS3において、振分コンベア4bによりレーン切替動作を行うことが決定される。すなわち、振分コンベア4b〜4dのうち最上流の振分コンベア4bが、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定される。
そして、ステップS4において、使用する(部品の実装を行う)部品実装装置5が決定される。具体的には、ステップS4では、基板Aに部品を実装する部品実装装置5として1つの部品実装装置5aが決定され、基板Bに部品を実装する部品実装装置5として3つの部品実装装置5b、5cおよび5dが決定される。そして、ステップS4の処理後、ステップS10に進む。
また、ステップS2において、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.33)以上の場合には、ステップS5において、取得された実装部品点数の比率がしきい値(3)よりも小さいか否かが判断される。すなわち、ステップS5では、基板Bの実装部品点数に対して基板Aの実装部品点数が約3分の1以上で、かつ、3倍よりも小さいか否かが判断される。取得された実装部品点数の比率がしきい値(3)よりも小さい場合には、ステップS6に進む。また、取得された実装部品点数の比率がしきい値(3)以上の場合には、ステップS8に進む。
そして、ステップS6において、振分コンベア4cによりレーン切替動作を行うことが決定される。すなわち、振分コンベア4b〜4dのうち振分コンベア4bの下流の振分コンベア4cが、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定される。
そして、ステップS7において、使用する部品実装装置5が決定される。具体的には、ステップS7では、基板Aに部品を実装する部品実装装置5として2つの部品実装装置5aおよび5bが決定され、基板Bに部品を実装する部品実装装置5として2つの部品実装装置5cおよび5dが決定される。そして、ステップS7の処理後、ステップS10に進む。
また、ステップS5において、取得された実装部品点数の比率がしきい値(3)以上の場合には、ステップS8において、振分コンベア4dによりレーン切替動作を行うことが決定される。すなわち、振分コンベア4b〜4dのうち最下流の振分コンベア4dが、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定される。
そして、ステップS9において、使用する部品実装装置5が決定される。具体的には、ステップS9では、基板Aに部品を実装する部品実装装置5として3つの部品実装装置5a、5bおよび5cが決定され、基板Bに部品を実装する部品実装装置5として1つの部品実装装置5dが決定される。そして、ステップS9の処理後、ステップS10に進む。
そして、レーン切替動作を行う振分コンベア4および使用する部品実装装置5が決定されると、ステップS10において、実装を行う基板Aまたは基板Bに応じて各部品実装装置5における部品の搭載順番、フィーダー位置(テープフィーダーの位置)および部品の吸着順番の最適化が行われる。そして、実装条件決定処理が終了される。そして、この実装条件決定処理により決定された条件が生産プログラムに反映される。この結果、部品実装システム100では、実装面が異なる種類の基板10(基板AおよびB)に効率的に部品を実装することが可能になる。
なお、以上は、レーン切替動作を行う振分コンベア4に対して、上流側の部品実装装置5で基板Aを実装させるとともに、下流側の部品実装装置5で基板Bを実装させることを前提としたものである。一方、レーン切替動作を行う振分コンベア4に対して上流側の部品実装装置5で基板Bを実装させるとともに、レーン切替動作を行う振分コンベア4に対して下流側の部品実装装置5で基板Aを実装させることを前提とする場合には、図2のフローチャートのステップS4の使用する(部品の実装を行う)部品実装装置5の決定において、基板A=部品実装装置5d、基板B=部品実装装置5a,5b,5cとし、ステップS7の使用する部品実装装置5の決定において、基板A=部品実装装置5c,5d、基板B=部品実装装置5a,5bとし、ステップS9の使用する部品実装装置5の決定において、基板A=部品実装装置5b,5c,5d、基板B=部品実装装置5aとする。
なお、さらに、図2のフローチャートにおいて、実装部品点数の比率として、基板Aの実装部品点数P1に対する基板Bの実装部品点数P2の比率r1’(=P2/P1からなる第1の比率)を採用する場合には、ステップS3における「実装部品点数の比率<0.33」を「実装部品点数の比率>3」に、ステップS5における「実装部品点数の比率<3」を「実装部品点数の比率>0.33」にそれぞれ置き換える。
なお、さらに、実装部品点数の比率として、基板Aの実装部品点数P1および基板Bの実装部品点数P2を加えたものに対する基板Aの実装部品点数の比率r2(=P1/(P1+P2)からなる第2の比率)を採用する場合には、r2=r1/(1+r1)であるので、ステップS3における「実装部品点数の比率<0.33」を「実装部品点数の比率<0.248」に、ステップS5における「実装部品点数の比率<3」を「実装部品点数の比率<2.3」にそれぞれ置き換える。
次に、図3〜図5を参照して、上記実装条件決定処理の条件が反映された生産プログラムに基づく部品実装システム100の部品実装動作について説明する。ここでは、動作例として、第1−1動作例、第1−2動作例および第1−3動作例の3つの動作例を説明する。3つの動作例では、基板10としての2種類の基板AおよびBに対して部品が実装される。したがって、この3つの動作例では、ローダ2、印刷機3およびアンローダ7(図1参照)は、それぞれ、2つずつ設けられる。
図3に示すように、第1−1動作例では、基板Aの実装部品点数P1が基板Bの実装部品点数P2よりも少なく、かつ、実装部品点数の比率(=P1/P2からなる第1の比率)が0.33よりも小さい。
この場合、基板Aは、上流の部品実装装置5aの実装レーン52aにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Bは、上流の部品実装装置5aの搬送レーン52bにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置5aから搬出される基板AおよびBは、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定された振分コンベア4bにより振り分けられる。上流の部品実装装置5aにより実装済みの基板Aは、上流の部品実装装置5aの実装レーン52aから、下流の部品実装装置5bの搬送レーン52bに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置5aの搬送レーン52bにより未実装のまま搬送された基板Bは、上流の部品実装装置5aの搬送レーン52bから、下流の部品実装装置5bの実装レーン52aに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板Aは、部品実装装置5b、5cおよび5dの搬送レーン52bにより部品が実装されずに搬送される。また、基板Bは、部品実装装置5b、5cおよび5dの実装レーン52aにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板AおよびBは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア4e(図1参照)に搬出される。
図4に示すように、第1−2動作例では、基板Aの実装部品点数P1および基板Bの実装部品点数P2が略等しく、実装部品点数の比率(=P1/P2からなる第1の比率)が1である。したがって、実装部品点数の比率は、0.33以上で、かつ、3よりも小さい。
この場合、基板Aは、上流の部品実装装置5aおよび5bの実装レーン52aにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Bは、上流の部品実装装置5aおよび5bの搬送レーン52bにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置5bから搬出される基板AおよびBは、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定された振分コンベア4cにより振り分けられる。上流の部品実装装置5aおよび5bにより実装済みの基板Aは、上流の部品実装装置5bの実装レーン52aから、下流の部品実装装置5cの搬送レーン52bに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置5aおよび5bの搬送レーン52bにより未実装のまま搬送された基板Bは、上流の部品実装装置5bの搬送レーン52bから、下流の部品実装装置5cの実装レーン52aに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板Aは、部品実装装置5cおよび5dの搬送レーン52bにより部品が実装されずに搬送される。また、基板Bは、部品実装装置5cおよび5dの実装レーン52aにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板AおよびBは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア4e(図1参照)に搬出される。
図5に示すように、第1−3動作例では、基板Aの実装部品点数P1が基板Bの部品実装点数P2よりも多く、かつ、実装部品点数の比率(=P1/P2からなる第1の比率)が3以上である。
この場合、基板Aは、上流の部品実装装置5a、5bおよび5cの実装レーン52aにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Bは、上流の部品実装装置5a、5bおよび5cの搬送レーン52bにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置5cから搬出される基板AおよびBは、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定された振分コンベア4dにより振り分けられる。上流の部品実装装置5a、5bおよび5cにより実装済みの基板Aは、上流の部品実装装置5cの実装レーン52aから、下流の部品実装装置5dの搬送レーン52bに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置5a、5bおよび5cの搬送レーン52bにより未実装のまま搬送された基板Bは、上流の部品実装装置5cの搬送レーン52bから、下流の部品実装装置5dの実装レーン52aに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板Aは、部品実装装置5dの搬送レーン52bにより部品が実装されずに搬送される。また、基板Bは、部品実装装置5dの実装レーン52aにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板AおよびBは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア4e(図1参照)に搬出される。以上のように、この部品実装システム100では、実装面が互いに異なる種類の基板Aと基板Bとを並行して部品実装(製造)することができる。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、複数の部品実装装置5(5a〜5d)と、上流の部品実装装置5の実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかから搬出される基板10を、下流の部品実装装置5の実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかに振り分ける複数の振分コンベア4とを設ける。そして、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、複数の部品実装装置5(5a〜5d)のうちから、第1種類の基板10に部品を実装するとともに第2種類の基板10に部品を実装することなく搬送通過させる部品実装装置5と、第2種類の基板10に部品を実装するとともに第1種類の基板10に部品を実装することなく搬送通過させる部品実装装置5とについて、それぞれの数および位置を設定(決定)するとともに、複数の振分コンベア4(4b〜4d)のうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定する。これにより、実装面が互いに異なる種類の第1種類の基板10および第2種類の基板10に対して部品を実装する場合にも、実装レーン52aにより搬送される第1種類の基板10と第2種類の基板10との切り替え(レーン切替動作)を、実装負荷に応じて適切な位置の振分コンベア4により行うことができる。この結果、実装面が異なる複数種類の基板10(第1種類の基板10および第2種類の基板10)に効率的に部品を実装することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷のうち実装負荷の大きい方が小さい方よりも多くの数の部品実装装置5における実装レーン52aにより搬送されるように、複数の振分コンベア4(4b〜4d)のうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定し、部品実装装置5における実装レーン52aにおいて基板10に部品を実装するようにホストコンピュータ1を構成する。これにより、実装負荷の大きい方の基板10に対して多くの数の部品実装装置5における実装レーン52aにおいて部品を実装することができるので、実装面が異なる複数種類の基板10に対してより効率的に部品を実装することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、実装負荷は、実装部品点数を含み、第1種類の基板10の実装部品点数および第2種類の基板10の実装部品点数の比率に基づいて、複数の振分コンベア4(4b〜4d)のうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定するようにホストコンピュータ1を構成する。これにより、第1種類の基板10の実装部品点数および第2種類の基板10の実装部品点数の比率により、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定することができるので、容易に、実装面が異なる複数種類の基板10に効率的に部品を実装することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1種類の基板10と第2種類の基板10とのうち一方の基板10をレーン切替動作を行う振分コンベア4の上流側の部品実装装置5で実装させるとともに、他方の基板10をレーン切替動作を行う振分コンベア4の下流側の部品実装装置5で実装させる場合に、一方の基板10の実装部品点数に対する他方の基板10の実装部品点数の比率がしきい値よりも小さい場合には、複数の振分コンベア4のうち上流の振分コンベア4によりレーン切替動作を行うとともに、実装部品点数の比率がしきい値以上の場合には、複数の振分コンベア4のうち下流の振分コンベア4によりレーン切替動作を行うようにホストコンピュータ1を構成する。これにより、第1種類の基板10の実装部品点数および第2種類の基板10の実装部品点数の比率に応じて、レーン切替動作を行う振分コンベア4の位置を異ならせることができるので、容易に、実装面が異なる複数種類の基板10への部品の実装の効率的な実装を行うことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数の振分コンベア4は、振分コンベア4bと、振分コンベア4bの下流に配置される振分コンベア4cと、振分コンベア4cの下流に配置される振分コンベア4dとを含み、第1種類の基板10の実装部品点数および第2種類の基板10の実装部品点数に基づいて、振分コンベア4b、振分コンベア4cおよび振分コンベア4dのうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定するように構成されている。これにより、振分コンベア4bと、振分コンベア4cと、振分コンベア4dとのいずれかによりレーン切替動作を行って、実装面が異なる複数種類の基板10に効率的に部品を実装することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1種類の基板10の実装部品点数および第2種類の基板10の実装部品点数に基づいて、実装済みの第1種類の基板10または第2種類の基板10の一方を実装レーン52aから搬送レーン52bに振り分けるとともに、未実装の第1種類の基板10または第2種類の基板10の他方を搬送レーン52bから実装レーン52aに振り分ける位置に対応する振分コンベア4を、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定するようにホストコンピュータ1を構成する。これにより、振分コンベア4により必要以上にレーン切替動作を行うことを抑制することができるので、レーンの切り替えの制御が複雑になるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、部品実装装置5において、部品供給部53の近傍に部品実装装置5の実装レーン52aを設ける。これにより、第1種類の基板10および第2種類の基板10に部品を実装する際、部品供給部53の近傍で部品の実装を行うことができるので、実装ヘッド511の移動時間が大きくなるのを抑制することができる。その結果、第1種類の基板10および第2種類の基板10への実装時間を短縮することができる。これによっても、実装面が異なる複数種類の第1種類の基板10および第2種類の基板10に対して効率的な部品の実装を行うことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1種類の基板10および第2種類の基板10の一方および他方が、それぞれ、表面および裏面が異なる実装面の同一基板を含んでいる。これにより、基板10の表面および裏面に対して並行して実装することができるので、基板10の表面または裏面のいずれかに部品を実装したのみの仕掛りの基板10を減らすことができる。その結果、表面および裏面の両面に部品が実装される基板10を効率的に製造することができる。
(第2実施形態)
次に、図6〜図15を参照して、本発明の第2実施形態による部品実装システム200について説明する。この第2実施形態では、部品実装装置5に2つのレーン(実装レーン52aおよび搬送レーン52b)が設けられていた上記第1実施形態とは異なり、部品実装装置105に4つのレーンが設けられる例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態による部品実装システム200は、図6に示すように、ホストコンピュータ101と、振分コンベア104と、部品実装装置105とを備えている。
振分コンベア104は、複数(104a、104b、104c、104d、104e、104f)設けられている。具体的には、振分コンベア104は、印刷機3と最上流の部品実装装置105aとの間の振分コンベア104a、部品実装装置105aと部品実装装置105bとの間の振分コンベア104b、部品実装装置105bと部品実装装置105cとの間の振分コンベア104c、部品実装装置105cと部品実装装置105dとの間の振分コンベア104d、最下流の部品実装装置105dとリフロー炉6との間の振分コンベア104e、および、リフロー炉6とアンローダ7との間の振分コンベア104fの6つ設けられている。なお、振分コンベア104b、振分コンベア104cおよび振分コンベア104dは、それぞれ、本発明の「第1振分コンベア」、「第2振分コンベア」および「第3振分コンベア」の一例である。
第2実施形態の振分コンベア104は、部品実装装置105に4つのレーンが設けられている分、上記第1実施形態の振分コンベア4よりも搬送方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に移動可能な範囲が大きい点が上記第1実施形態の振分コンベア4と異なる。その他の構成は、上記第1実施形態の振分コンベア4と略同様である。すなわち、振分コンベア104は、生産プログラムに基づいて、対応する上流の装置から搬出される基板を、振分レーン41により搬送方向と直交する方向に移動させて、対応する下流の装置の所定のレーンに振り分けて受け渡すように構成されている。
部品実装装置105は、複数(105a、105b、105c、105d)設けられている。また、部品実装装置105は、2つのヘッドユニット51と、3つの実装レーン152a、152bおよび152dと、1つの搬送レーン152cと、2つの部品供給部53とを含んでいる。ヘッドユニット51および部品供給部53は、基板10の搬送方向(X方向)に対して直交する方向(Y方向)の両側(Y1側およびY2側)に配置されている。すなわち、第2実施形態の部品実装装置105は、Y方向の両側から基板10への部品の実装が可能に構成されている。
実装レーン152a、152bおよび152dと搬送レーン152cとは、Y方向に沿って配列されている。具体的には、Y1側からY2側に向かって、実装レーン152a、152b、搬送レーン152c、実装レーン152dの順に配置されている。実装レーン152aおよび152dは、それぞれ、Y1側およびY2側に設けられている部品供給部53の近傍に設けられている。なお、後述するが実装レーン152bは、搬送レーンを兼ねるように構成されている。また、実装レーン152a、152bおよび152dのその他の構成は、上記第1実施形態の実装レーン52aと略同様である。すなわち、実装レーン152a、152bおよび152dには、X方向の途中に図示しない基板保持装置が設けられており、実装レーン152bを搬送レーンとして用いる場合には、図示しない基板保持装置を動作させないようにする。また、搬送レーン152cのその他の構成は、上記第1実施形態の搬送レーン52bと略同様である。すなわち、搬送レーン152cには基板保持装置は設けられておらず、もっぱらX方向に基板10を搬送するように構成されている。
ホストコンピュータ101は、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、複数の振分コンベア104b〜104dのうちから、第1種類の基板10または第2種類の基板10の一方を上流側の部品実装装置105の実装レーン152a、152bおよび152dのいずれかから下流側の部品実装装置105の搬送レーン152cに振り分けるとともに、第1種類の基板10または第2種類の基板10の他方を上流側の部品実装装置105の搬送レーン152cから下流側の部品実装装置105の実装レーン152a、152bおよび152dのいずれかに振り分けるレーン切替動作を行う振分コンベア104を決定する制御を行うように構成されている。具体的には、ホストコンピュータ101は、第1種類の基板10の実装部品点数および第2種類の基板10の実装部品点数の比率に基づいて、複数の振分コンベア104b〜104dのうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア104を決定する制御を行うように構成されている。
次に、図7〜図9を参照して、部品実装システム200の部品実装動作について説明する。ここでは、動作例として、第2−1動作例、第2−2動作例および第2−3動作例の3つの動作例を説明する。3つの動作例では、基板10としての5種類の基板A、基板B、基板C、基板Dおよび基板Eに対して部品が実装される。したがって、この3つの動作例では、ローダ2、印刷機3およびアンローダ7(図6参照)は、それぞれ、5つずつ設けられる。このように3種類以上の基板10を実装する場合、ホストコンピュータ101は、たとえば、最も実装部品点数の多い基板10の実装部品点数に対する他の基板10の実装部品点数の比率や、実装される基板10の実装部品点数の合計に対する各々の基板10の実装部品点数の比率に基づいて、レーン切替動作を行う振分コンベア104を決定することが可能である。以下、動作例について説明する。
図7に示すように、第2−1動作例では、実装部品点数は、基板CおよびDが略等しく、基板AおよびBが略等しい。また、実装部品点数は、基板CおよびDのそれぞれが、基板AおよびBのそれぞれより多い。また、基板Eは、基板A〜Dのいずれよりも実装部品点数が多い(=実装負荷が大きい)。
この場合、基板AおよびBは、それぞれ、上流の部品実装装置105aの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板CおよびDは、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105aから搬出される基板A〜Dは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104bにより振り分けられる。上流の部品実装装置105aにより実装済みの基板AおよびBは、上流の部品実装装置105aの実装レーン152aおよび152bから、下流の部品実装装置105bの搬送レーン152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152cにより未実装のまま搬送された基板CおよびDは、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105bの実装レーン152aおよび152bに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板AおよびBは、部品実装装置105b、105cおよび105dの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板CおよびDは、部品実装装置105b、105cおよび105dの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Eは、部品実装装置105a〜105dの実装レーン152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Eは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
図8に示すように、第2−2動作例では、実装部品点数は、基板Eが最も多く、基板A〜基板Dが略等しい。
この場合、基板AおよびBは、それぞれ、上流の部品実装装置105aおよび105bの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板CおよびDは、上流の部品実装装置105aおよび105bの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105bから搬出される基板A〜Dは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104cにより振り分けられる。上流の部品実装装置105aおよび105bにより実装済みの基板AおよびBは、上流の部品実装装置105bの実装レーン152aおよび152bから、下流の部品実装装置105cの搬送レーン152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105aおよび105bの搬送レーン152cにより未実装のまま搬送された基板CおよびDは、上流の部品実装装置105bの搬送レーン152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105cの実装レーン152aおよび152bに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板AおよびBは、部品実装装置105cおよび105dの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板CおよびDは、部品実装装置105cおよび105dの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Eは、部品実装装置105a〜105dの実装レーン152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Eは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
図9に示すように、第2−3動作例では、実装部品点数は、基板AおよびBが略等しく、基板CおよびDが略等しい。また、実装部品点数は、基板AおよびBのそれぞれが、基板CおよびDのそれぞれより多い。また、基板Eは、基板A〜Dのいずれよりも実装部品点数が多い(=実装負荷が大きい)。
この場合、基板AおよびBは、それぞれ、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板CおよびDは、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105cから搬出される基板A〜Dは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104dにより振り分けられる。上流の部品実装装置105a、105bおよび105cにより実装済みの基板AおよびBは、上流の部品実装装置105cの実装レーン152aおよび152bから、下流の部品実装装置105dの搬送レーン152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの搬送レーン152cにより未実装のまま搬送された基板CおよびDは、上流の部品実装装置105cの搬送レーン152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105dの実装レーン152aおよび152bに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板AおよびBは、部品実装装置105dの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板CおよびDは、部品実装装置105dの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Eは、部品実装装置105a〜105dの実装レーン152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Eは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
次に、図10〜図12を参照して、部品実装システム200の部品実装動作の他の例について説明する。ここでは、動作例として、第3−1動作例、第3−2動作例および第3−3動作例の3つの動作例を説明する。3つの動作例では、基板10としての4種類の基板A、基板B、基板Cおよび基板Dに対して部品が実装される。したがって、この3つの動作例では、ローダ2、印刷機3およびアンローダ7(図6参照)は、それぞれ、4つずつ設けられる。また、3つの動作例では、基板実装枚数(生産枚数)は、基板Aが最も多く、基板B〜Dが略等しい。以下、動作例について説明する。
図10に示すように、第3−1動作例では、実装部品点数は、基板BおよびCが略等しく、基板Aが基板B〜Dよりも少ない。また、基板Dは、基板A〜Cよりも実装部品点数が多い(=実装負荷が大きい)。
この場合、基板Aは、上流の部品実装装置105aの実装レーン152aおよび152bの両方において、部品が実装されて搬送される。また、基板BおよびCは、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105aから搬出される基板A〜Cは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104bにより振り分けられる。上流の部品実装装置105aにより実装済みの基板Aは、上流の部品実装装置105aの実装レーン152aおよび152bから、下流の部品実装装置105bの搬送レーン152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152cにより未実装のまま搬送された基板BおよびCは、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105bの実装レーン152aおよび152bに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板Aは、部品実装装置105b、105cおよび105dの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板BおよびCは、部品実装装置105b、105cおよび105dの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Dは、部品実装装置105a〜105dの実装レーン152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Dは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
図11に示すように、第3−2動作例では、実装部品点数は、基板Dが最も多く、基板A〜Cが略等しい。
この場合、基板Aは、上流の部品実装装置105aおよび105bのそれぞれの実装レーン152aおよび152bの両方において、部品が実装されて搬送される。また、基板BおよびCは、上流の部品実装装置105aおよび105bの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105bから搬出される基板A〜Cは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104cにより振り分けられる。上流の部品実装装置105aおよび105bにより実装済みの基板Aは、上流の部品実装装置105bの実装レーン152aおよび152bから、下流の部品実装装置105cの搬送レーン152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105aおよび105bの搬送レーン152cにより未実装のまま搬送された基板BおよびCは、上流の部品実装装置105bの搬送レーン152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105cの実装レーン152aおよび152bに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板Aは、部品実装装置105cおよび105dの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板BおよびCは、部品実装装置105cおよび105dの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Dは、部品実装装置105a〜105dの実装レーン152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Dは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
図12に示すように、第3−3動作例では、実装部品点数は、基板BおよびCが略等しく、基板Aが、基板BおよびCのそれぞれより多い。また、基板Dは、基板A〜Cのいずれよりも実装部品点数が多い(=実装負荷が大きい)
この場合、基板Aは、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cのそれぞれの実装レーン152aおよび152bの両方において、部品が実装されて搬送される。また、基板BおよびCは、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105cから搬出される基板A〜Cは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104dにより振り分けられる。上流の部品実装装置105a、105bおよび105cにより実装済みの基板Aは、上流の部品実装装置105cの実装レーン152aおよび152bから、下流の部品実装装置105dの搬送レーン152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの搬送レーン152cにより未実装のまま搬送された基板BおよびCは、上流の部品実装装置105cの搬送レーン152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105dの実装レーン152aおよび152bに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板Aは、部品実装装置105dの搬送レーン152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板BおよびCは、部品実装装置105dの実装レーン152aおよび152bにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板Dは、部品実装装置105a〜105dの実装レーン152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Dは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
次に、図13〜図15を参照して、部品実装システム200の部品実装動作のさらなる例について説明する。ここでは、動作例として、第4−1動作例、第4−2動作例および第4−3動作例の3つの動作例を説明する。3つの動作例では、部品実装装置5の実装レーン152bが、搬送レーン(図13〜図15の説明では、便宜上、搬送レーン152bと記載する)として機能する。すなわち、3つの動作例では、2つの実装レーン152aおよび152dと、2つの搬送レーン152bおよび152cを用いる例について説明する。また、3つの動作例では、基板10としての4種類の基板A、基板B、基板Cおよび基板Dに対して部品が実装される。したがって、この3つの動作例では、ローダ2、印刷機3およびアンローダ7(図6参照)は、それぞれ、4つずつ設けられる。
なお、基板A、基板B、基板Cおよび基板Dの4種類を、基板Aの表面、基板Aの裏面の2種類の2組として置き換えてもよいし、基板Aの表面、基板Aの裏面、基板Bの表面および基板Bの裏面の4種類として置き換えてもよい。以下、動作例について説明する。
図13に示すように、第4−1動作例では、実装部品点数は、基板Aと基板Dとが略等しく、基板Bと基板Cとが略等しい。また、実装部品点数は、基板Bが基板Aより多く、基板Cが基板Dより多い。
この場合、基板AおよびDは、それぞれ、上流の部品実装装置105aの実装レーン152aおよび152dにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板BおよびCは、それぞれ、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152bおよび152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105aから搬出される基板A〜Dは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104bにより振り分けられる。上流の部品実装装置105aにより実装済みの基板AおよびDは、上流の部品実装装置105aの実装レーン152aおよび152dから、それぞれ、下流の部品実装装置105bの搬送レーン152bおよび152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152bおよび152cにより未実装のまま搬送された基板BおよびCは、上流の部品実装装置105aの搬送レーン152bおよび152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105bの実装レーン152aおよび152dに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板AおよびDは、部品実装装置105b、105cおよび105dの搬送レーン152bおよび152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板BおよびCは、部品実装装置105b、105cおよび105dの実装レーン152aおよび152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Dは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
図14に示すように、第4−2動作例では、実装部品点数は、基板A〜Dで互いに略等しい。
この場合、基板AおよびDは、それぞれ、上流の部品実装装置105aおよび105bの実装レーン152aおよび152dにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板BおよびCは、それぞれ、上流の部品実装装置105aおよび105bの搬送レーン152bおよび152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105bから搬出される基板A〜Dは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104cにより振り分けられる。上流の部品実装装置105aおよび105bにより実装済みの基板AおよびDは、上流の部品実装装置105bの実装レーン152aおよび152dから、それぞれ、下流の部品実装装置105cの搬送レーン152bおよび152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105aおよび105bの搬送レーン152bおよび152cにより未実装のまま搬送された基板BおよびCは、上流の部品実装装置105bの搬送レーン152bおよび152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105cの実装レーン152aおよび152dに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板AおよびDは、部品実装装置105cおよび105dの搬送レーン152bおよび152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板BおよびCは、部品実装装置105cおよび105dの実装レーン152aおよび152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Dは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。
図15に示すように、第4−3動作例では、実装部品点数は、基板Aと基板Dとが略等しく、基板Bと基板Cとが略等しい。また、実装部品点数は、基板Aが基板Bより多く、基板Dが基板Cより多い。
この場合、基板AおよびDは、それぞれ、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの実装レーン152aおよび152dにおいて、部品が実装されて搬送される。また、基板BおよびCは、それぞれ、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの搬送レーン152bおよび152cにより部品が実装されずに搬送される。そして、部品実装装置105cから搬出される基板A〜Dは、レーン切替動作を行う振分コンベア104として決定された振分コンベア104dにより振り分けられる。上流の部品実装装置105a、105bおよび105cにより実装済みの基板AおよびDは、上流の部品実装装置105cの実装レーン152aおよび152dから、それぞれ、下流の部品実装装置105dの搬送レーン152bおよび152cに振り分けられてレーンが切替される。また、上流の部品実装装置105a、105bおよび105cの搬送レーン152bおよび152cにより未実装のまま搬送された基板BおよびCは、上流の部品実装装置105cの搬送レーン152bおよび152cから、それぞれ、下流の部品実装装置105dの実装レーン152aおよび152dに振り分けられてレーンが切替される。その後、基板AおよびDは、部品実装装置105dの搬送レーン152bおよび152cにより部品が実装されずに搬送される。また、基板BおよびCは、部品実装装置105dの実装レーン152aおよび152dにおいて、部品が実装されて搬送される。そして、基板A〜Dは、それぞれ、部品の実装が完了した状態で、振分コンベア104e(図6参照)に搬出される。以上のように、この部品実装システム200では、実装面が互いに異なる種類の複数の基板(基板A〜Eまたは基板A〜D)を並行して部品実装(製造)することができる。
なお、図13〜図15に示す部品実装システム200においては、振分コンベア104に、互いに干渉しないように独立してY方向に移動する2つの振分レーン41を配置してもよい。これにより、基板Aおよび基板Bの振り分けと、基板Cおよび基板Dの振り分けとを互いに影響を受けることなく独立に実施することができるので、基板A〜Dに対する部品の実装をより効率的に行うことが可能である。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、複数の部品実装装置105(105a〜105d)と、上流の部品実装装置105の実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかから搬出される基板10を、下流の部品実装装置105の実装レーン52aおよび搬送レーン52bのいずれかに振り分ける複数の振分コンベア104とを設ける。そして、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、複数の部品実装装置105(105a〜105d)のうちから、第1種類の基板10に部品を実装するとともに第2種類の基板10に部品を実装することなく搬送通過させる部品実装装置105と、第2種類の基板10に部品を実装するとともに第1種類の基板10に部品を実装することなく搬送通過させる部品実装装置105とについて、それぞれの数および位置を設定(決定)するとともに、複数の振分コンベア104(104b〜104d)のうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア104を決定するように構成する。これにより、この第2実施形態においても上記第1実施形態と同様に、実装面が異なる複数種類の基板10(第1種類の基板10および第2種類の基板10)に効率的に部品を実装することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図16および図17を参照して、本発明の第3実施形態による部品実装システム300の構成について説明する。この第3実施形態では、各振分コンベア4の間に同数(1つ)の部品実装装置5(5a〜5d)が設けられていた上記第1実施形態とは異なり、振分コンベア4の間に異なる数の部品実装装置205が設けられる例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態による部品実装システム300は、図16に示すように、ホストコンピュータ201と、部品実装装置205とを備えている。
第3実施形態の部品実装装置205は、複数設けられている。具体的には、部品実装装置205は、最上流の振分コンベア4aと振分コンベア4bとの間の部品実装装置205a、振分コンベア4bと振分コンベア4cとの間の部品実装装置205b、振分コンベア4cと振分コンベア4dとの間の部品実装装置205c、および、振分コンベア4dと振分コンベア4eとの間の部品実装装置205d、205eおよび205fの6つ設けられている。すなわち、第3実施形態では、振分コンベア4a〜4dの間にそれぞれ1つの部品実装装置205(205a、205b、205c)が設けられる一方、振分コンベア4dと振分コンベア4eとの間に複数(3つ)の部品実装装置205(205d、205e、205f)が設けられている。なお、部品実装装置205のその他の構成は、上記第1実施形態の部品実装装置5の構成と同様である。
ホストコンピュータ201は、上記第1実施形態と同様に、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、複数の振分コンベア4b〜4dのうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定する制御を行うように構成されている。
第3実施形態では、ホストコンピュータ201は、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷のうち実装負荷の大きい方が、振分コンベア4dと振分コンベア4eとの間に設けられる複数(3つ)の部品実装装置205d、205eおよび205fの実装レーン52aにより搬送されて実装されるように、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定するとともに、実装負荷の大きい方を、レーン切替動作を行う振分コンベア4より上流の部品実装装置205において搬送レーン52bにより搬送させる制御を行うように構成されている。これにより、実装負荷の大きい方の基板10に多くの数の部品実装装置205の実装レーンにおいて部品を容易に実装することが可能である。この第3実施形態では、実装負荷として、基板10の実装部品点数を主に用いる例について説明する。
次に、図17を参照して、第3実施形態の部品実装システム300における、第1種類の基板10の実装部品点数および第2種類の基板10の実装部品点数の比率に基づく実装条件決定処理を説明する。ここでは、基板10としての2種類の基板AおよびBについて行われる処理について説明する。この処理は、ホストコンピュータ201により行われる。
図17に示すように、まず、ステップS11において、基板AおよびBのいずれの実装部品点数が大きいかが判定される。
そして、ステップS12において、実装部品点数の比率が取得される。具体的には、実装部品点数の比率が、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか大きい方に対する小さい方の比率として取得される。
そして、ステップS13において、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.20)よりも小さいか否かが判断される。すなわち、ステップS13では、基板AおよびBのいずれか大きい方に対して小さい方の実装部品点数が5分の1よりも小さいか否かが判断される。取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.20)よりも小さい場合には、ステップS14に進む。また、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.20)以上の場合には、ステップS16に進む。
そして、ステップS14において、振分コンベア4bによりレーン切替動作を行うことが決定される。すなわち、振分コンベア4b〜4dのうち最上流の振分コンベア4bが、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定される。
そして、ステップS15において、使用する(部品の実装を行う)部品実装装置205が決定される。具体的には、ステップS15では、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか小さい方に部品を実装する部品実装装置205として1つの部品実装装置205aが決定され、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか大きい方に部品を実装する部品実装装置205として5つの部品実装装置205b、205c、205d、205eおよび205fが決定される。また、ステップS15では、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか小さい方が、5つの部品実装装置205b、205c、205d、205eおよび205fの搬送レーン52bにより実装されることなく搬送され、実装部品点数のいずれか大きい方が、部品実装装置205aの搬送レーン52bにより実装されることなく搬送されることも決定される。そして、ステップS15の処理後、ステップS21に進む。
また、ステップS13において、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.20)以上の場合には、ステップS16において、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.5)よりも小さいか否かが判断される。すなわち、ステップS16では、基板AおよびBのいずれか大きい方に対して小さい方の実装部品点数が5分の1以上で、かつ、2分の1よりも小さいか否かが判断される。取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.5)よりも小さい場合には、ステップS17に進む。また、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.5)以上の場合には、ステップS19に進む。
そして、ステップS17において、振分コンベア4cによりレーン切替動作を行うことが決定される。すなわち、振分コンベア4b〜4dのうち振分コンベア4bの下流の振分コンベア4cが、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定される。
そして、ステップS18において、使用する部品実装装置205が決定される。具体的には、ステップS18では、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか小さい方に部品を実装する部品実装装置205として2つの部品実装装置205aおよび205bが決定され、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか大きい方に部品を実装する部品実装装置205として4つの部品実装装置205c、205d、205eおよび205fが決定される。また、ステップS18では、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか小さい方が、4つの部品実装装置205c、205d、205eおよび205fの搬送レーン52bにより実装されることなく搬送され、実装部品点数のいずれか大きい方が、2つの部品実装装置205aおよび205bの搬送レーン52bにより実装されることなく搬送されることも決定される。そして、ステップS18の処理後、ステップS21に進む。
また、ステップS16において、取得された実装部品点数の比率がしきい値(0.5)以上の場合には、ステップS19において、振分コンベア4dによりレーン切替動作を行うことが決定される。すなわち、振分コンベア4b〜4dのうち最下流の振分コンベア4dが、レーン切替動作を行う振分コンベア4として決定される。
そして、ステップS20において、使用する部品実装装置205が決定される。具体的には、ステップS20では、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか小さい方に部品を実装する部品実装装置205として3つの部品実装装置205a、205bおよび205cが決定され、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか大きい方に部品を実装する部品実装装置205として3つの部品実装装置205d、205eおよび205fが決定される。また、ステップS20では、基板AおよびBの実装部品点数のいずれか小さい方が、3つの部品実装装置205d、205eおよび205fの搬送レーン52bにより実装されることなく搬送され、実装部品点数のいずれか大きい方が、3つの部品実装装置205a、205bおよび205cの搬送レーン52bにより実装されることなく搬送されることも決定される。そして、ステップS20の処理後、ステップS21に進む。
そして、レーン切替動作を行う振分コンベア4および使用する部品実装装置205が決定されると、ステップS21において、実装を行う基板Aまたは基板Bに応じて各部品実装装置205における部品の搭載順番、フィーダー位置(テープフィーダーの位置)および部品の吸着順番の最適化が行われる。そして、実装条件決定処理が終了される。そして、この実装条件決定処理により決定された条件が生産プログラムに反映される。この結果、部品実装システム300のように、振分コンベア4の間に異なる数の部品実装装置205が設けられる場合にも、実装面が異なる種類の基板10(基板AおよびB)に効率的に部品を実装することが可能になる。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、第1種類の基板10の実装負荷および第2種類の基板10の実装負荷に基づいて、複数の振分コンベア4(4b〜4d)のうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4を決定するように構成する。これにより、この第3実施形態においても上記第1実施形態と同様に、実装面が異なる複数種類の基板10(第1種類の基板10および第2種類の基板10)に効率的に部品を実装することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、複数の振分コンベア4(104)のうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4(104)を決定する制御を部品実装システム100(200、300)のホストコンピュータ1(101、201)により行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の振分コンベアのうちから、レーン切替動作を行う振分コンベアを決定する制御を、部品実装システムの他の装置により行ってもよい。たとえば、複数の部品実装装置のうちの1つの部品実装装置の制御部により行ってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、複数の振分コンベア4(104)のうちから、レーン切替動作を行う振分コンベア4(104)を1つだけ決定する制御を部品実装システム100(200、300)のホストコンピュータ1(101、201)により行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の振分コンベアのうちから、レーン切替動作を行う振分コンベアを2つ以上決定する制御を行ってもよい。レーン切替動作を行う振分コンベアの数は、基板の実装負荷などに応じて適宜変更してもよい。
また、上記第1および第3実施形態では、部品実装装置5が1つの実装レーン52aと1つの搬送レーン52bとを含む例を示し、第2実施形態では、部品実装装置105が3つの実装レーン152a、152bおよび152dと1つの搬送レーン152c、または、2つの実装レーン152aおよび152dと2つの搬送レーン152bおよび152cとを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、部品実装装置は、1つ以上の実装レーンと1つ以上の搬送レーンとを含んでいればよい。たとえば、部品実装装置が2つの実装レーンと1つの搬送レーンとを含む構成でもよい。また、部品実装システムの部品実装装置および振分コンベアの数は、基板の部品実装枚数および実装負荷などに応じて適宜変更してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、部品供給部53が複数のテープフィーダを含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、部品供給部が、部品供給トレイを含んでいてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、振分コンベア4(104)が1つの振分レーン41を含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、振分コンベアが搬送方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に配列された複数の振分レーンを含む構成であってもよい。これにより、複数の種類の基板の基板幅が異なる場合に、振分レーンの幅を振り分ける基板に対応した幅に予め設定しておくことにより、基板の基板幅に応じて振分レーンの幅を逐一調整する必要がないので、振分コンベアによる振り分けの効率を上げることができる。この場合、複数の搬送レーンを互いに干渉しないように独立してY方向に移動させるようにしてもよい。
また、上記第1および第3実施形態では、1つの部品実装装置5(205)に1つのヘッドユニット51が設けられる構成の例を示し、上記第2実施形態では、1つの部品実装装置105に2つのヘッドユニット51が設けられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、1つの部品実装装置にヘッドユニットを3つ以上設けてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、リフロー炉6に1つのレーンが設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リフロー炉に複数のレーンを設けてもよい。また、複数のリフロー炉を並行して設けてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、説明の便宜上、ホストコンピュータ1(101、201)の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローを用いて説明したが、たとえば、ホストコンピュータ1(101、201)の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。