以下、本実施形態に係る自在継手について説明する。本実施形態の自在継手は、ビル内から屋上に導出される室内外ユニット間を接続する冷媒配管をカバーするカバーユニットにおける複数の配管カバー同士を繋ぐ継手に適用される。なお、本発明は、以下に記載する例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また以下の説明において、「垂直方向」は鉛直方向に沿った方向を示し、「水平方向」は鉛直方向に直交する水平面に沿った方向を示す。
(カバーユニットの構成)
図1に示すように、ビル屋上には、複数台の室外ユニット1が並べて設置されている。ビル屋上において室外ユニット1から離れた箇所には、室外ユニット1からビル内へ冷媒配管を導入する所謂ハト小屋2が建てられている。カバーユニットは、複数台の室外ユニット1とハト小屋2との間の冷媒配管をカバーしている。カバーユニットは、複数台の室外ユニット1からの冷媒配管を集合させながらカバーするように複数の直線状の配管カバー3が配置されたものである。これら配管カバー3は、所定の間隔で設置した橋棚上の架台4上に取り付けられている。またカバーユニットは、ハト小屋2にウォールプレート5を介して取り付けられた鋼板製の立面エルボ45°セット6を含む。
また図1及び図2(a)〜(c)に示すように、カバーユニットの経路の途中には、水平方向及び垂直方向に段差が生じる箇所で本実施形態の自在継手としての第1の自在継手7が接続されている。また図1に示すように、立面エルボ45°セット6と配管カバー3との間に本実施形態の自在継手としての第2の自在継手8が接続されている。このカバーユニットに用いられる第1の自在継手7及び第2の自在継手8は同一構造である。これら自在継手7,8は、水平方向又は垂直方向の2次元的、及び水平方向成分及び垂直方向成分を含む3次元的に変化させることができる。
(配管カバーの構成)
図2(a)〜(c)に示すように、配管カバー3は、一対の側板11と、これら側板11の上面に取り付けられる天板12とを備える。配管カバー3は、水平方向のうちの配管カバー3の幅方向に直交する方向が長手方向となる。配管カバー3内には、冷媒配管が配管カバー3の長手方向に沿って敷設されている。
一対の側板11は、垂直方向に沿う平板状に形成された中央部13を備える。中央部13の上端部及び下端部には、側板11を内側に位置させる段差部14,15が形成されている(段差部14の形状については図8参照)。段差部14,15は、側板11の強度を向上させるために形成されている。一対の側板11には、配管カバー3の幅方向において一対の側板11に架け渡される複数の子桁17(図2では図示略、図8参照)が配管カバー3の長手方向において所定のピッチで取り付けられている。これら子桁17は、冷媒配管を支持する。
天板12は、水平方向に沿う平板状に形成されている。配管カバー3の幅方向において天板12の両端部には、天板12の強度を向上させるための段部が形成されている。天板12は、ねじ16により所定のピッチで一対の側板11にねじ止めされている。
(自在継手の構成)
次に、第1の自在継手7及び第2の自在継手8の構成について説明する。第1の自在継手7及び第2の自在継手8は上述のとおり同一構造であり、屈曲形態が異なるのみである。このため、以下では第1の自在継手7について説明し、第2の自在継手8については第1の自在継手7と同一構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
図2(a)〜(c)に示すように、第1の自在継手7は、配管カバー3同士を連結している。第1の自在継手7は、可撓性及び防水性のある布地からなり、水平方向及び垂直方向に屈曲自在な布製本体20を備える。布製本体20は、例えばガラスクロスにより形成されている。布製本体20は、ジョイント部材30を介して配管カバー3に連結されている。なお、布製本体20は、防水性のない布地から構成されてもよい。
図3に示すように、布製本体20は、その上方部を構成する第1布製本体21と、その下方部を構成する第2布製本体22とに分割されている。第1布製本体21は、一枚のシート状の布地を折り曲げることにより下方に開口する逆U字状に形成されている。第1布製本体21は、配管カバー3の天板12(図2参照)の延長上に位置し、第1の自在継手7の覆いを構成する天面布部21aと、配管カバー3の一対の側板11の延長上に位置し、第1の自在継手7の壁面を構成する一対の側面布部における少なくとも上方部を構成する側面上布部21bとを備える。第2布製本体22は、一枚のシート状の布地を折り曲げることにより上方に開口するU字状に形成されている。第2布製本体22は、垂直方向において天面布部21aから下方に隙間をあけて対向するように位置し、第1の自在継手7の底を構成する底面布部22aと、上記一対の側面布部における少なくとも下方部を構成する側面下布部22bとを備える。
なお、第1布製本体21における逆U字状は、図3に示す形状以外に、天面布部21aと一対の側面上布部21bとの間に形成された一対の上角部21cが直角になる形状、天面布部21aが上方に凸状に湾曲された形状、及び天面布部21aが下方に僅かに凹状に湾曲された形状を含んでもよい。要するに、第1布製本体21が冷媒配管を敷設可能な空間を形成するように下方が開口された天面及び一対の側面を含む形状であればよい。また、第2布製本体22におけるU字状は、図3に示す形状以外に、底面布部22aと一対の側面下布部22bとの間に形成された一対の下角部22cが直角になる形状、底面布部22aが下方に凹状に湾曲された形状、及び底面布部22aが上方に僅かに凸状に湾曲された形状を含んでもよい。
図4に示すように、第1布製本体21の側面上布部21bと第2布製本体22の側面下布部22bとは、布製本体20の幅方向において重なり合う。側面下布部22bは、側面上布部21bよりも内側に位置している。これにより、布製本体20において冷媒配管を配置する内部空間に雨水などが浸入することが抑制される。
また図3に示すように、布製本体20には、第1布製本体21の側面上布部21bと第2布製本体22の側面下布部22bとの隙間が拡大することを抑制する隙間抑制手段が設けられている。隙間抑制手段は、一対の側面上布部21bの下端部に設けられた孔の一例であるハトメ23と、第2布製本体22の底面布部22aを跨るように設けられ、ハトメ23を介して一対の側面上布部21b同士を結ぶ結合部材の一例であるチェーン24とを備える。本実施形態では、ハトメ23は、第1布製本体21の側面上布部21bのそれぞれに第1の自在継手7(図2参照)の長手方向において間隔をあけて2個設けられている。チェーン24は、一対の側面上布部21bのそれぞれに設けられたハトメ23のうち第1の自在継手7の長手方向における位置が同じハトメ23同子を結ぶ。すなわち、チェーン24は、布製本体20の幅方向に沿って延びている。これにより、第1の自在継手7が屈曲してもチェーン24が結ぶハトメ23間の距離が大きく変更しない。このため、チェーン24が緩むことにより、側面上布部21bと側面下布部22bとの隙間が拡大し易くなることが抑制され、チェーン24が引っ張られることにより第1の自在継手7が屈曲し難くなることが抑制される。なお、第1の自在継手7の長手方向は、布製本体20の伸縮方向に沿う方向である。
図5に示すように、第1布製本体21は、第1の自在継手7(図2参照)が屈曲された状態において、垂直方向に沿った平面で第1布製本体21を切った断面形状が天面布部21a及び一対の側面上布部21bにより形成される逆U字状から変形することを抑制するための第1形状維持手段を備える。この第1形状維持手段は、天面布部21aの幅方向に架け渡される第1軸芯体25を備える。第1軸芯体25は、天面布部21aを支持するとともに第1布製本体21の一対の上角部21cの形状を規定している。これにより、一対の上角部21cを構成する布地は、第1軸芯体25の形状に沿うように折り曲げられる。第1軸芯体25は、第1の自在継手7の長手方向において間隔をあけて、第1布製本体21に複数設けられている。すなわち第1形状維持手段は、第1の自在継手7の長手方向において間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、第1軸芯体25が第1布製本体21に等間隔に5個設けられている。なお、第1軸芯体25の個数や配置ピッチは、第1の自在継手7の長手方向における寸法に応じて任意に変更可能である。
第1軸芯体25は、鋼線からなる芯材であり、その断面形状は円形状である。第1軸芯体25は、下方に開口する逆U字状に形成されている。詳細には、第1軸芯体25は、第1布製本体21の一対の上角部21cを形成する一対の上曲部25aと、第1布製本体21の幅方向において一対の上曲部25aを繋ぐ上芯部25bと、一対の上曲部25aから下方に延びる一対の垂下部25cとを備える。本実施形態では、一対の上曲部25a、上芯部25b及び一対の垂下部25cが連続した一部材として設けられている。一対の上曲部25aは、外方が凸状となる湾曲状に形成されている。上芯部25bは、第1布製本体21の幅方向に沿って直線状に延びている。一対の垂下部25cは、一対の側面上布部21bの上端部から下端部に亘って垂直方向に沿うように直線状に延びている。なお、第1軸芯体25における逆U字状は、図5に示す形状以外に、一対の上曲部25aが直角になる形状、上芯部25bが上方に凸状に湾曲された形状、及び上芯部25bが下方に僅かに凹状に湾曲された形状の少なくとも1つを含んでもよい。
図6、図7(a)及び図7(b)に示すように、第1軸芯体25は、第1布製本体21の裏面に取り付けられ、支持部材26により覆われている。すなわち、第1軸芯体25は、第1布製本体21の裏面と支持部材26とにより挟み込まれている。このように、第1形状維持手段は、逆U字状の第1軸芯体25が布製本体20に取り付けられてなる。支持部材26は、例えば帯状の布地により形成されており、接着剤により第1布製本体21の裏面に貼り付けられている。これにより、第1軸芯体25は、第1布製本体21に固定されている。このように第1軸芯体25及び支持部材26が第1布製本体21の外部に露出しないため、美観が向上する。また支持部材26の固定方法がねじや縫い付けではないので、第1布製本体21にねじや縫付糸を通すための貫通孔を形成しなくてもよい。このため、第1布製本体21内の冷媒配管が配置される空間に雨水が浸入し難くなる。
図6に示すとおり、支持部材26の幅寸法(第1の自在継手7の長手方向における支持部材26の寸法)は、その長手方向において隣り合う第1軸芯体25の間隔よりも小さい。このようにして隣り合う支持部材26は、第1の自在継手7の長手方向において所定の間隔が設けられている。
このように、第1布製本体21では、第1軸芯体25が設けられた第1布製本体21の剛性が高い部分が「山」となり、隣り合う第1軸芯体25の間の布地のみからなる剛性が低い部分が「谷」となる。すなわち、第1布製本体21は、剛性が高い部分と剛性が低い部分とが交互に設けられた蛇腹構造を有する。第1布製本体21の剛性が高い部分は曲り難い。このため、第1布製本体21における山の部分を垂直方向に沿った平面で切った場合、第1布製本体21は、第1軸芯体25の形状に沿った形状となるように維持される。このため、第1布製本体21では、例えば雹にさらされたとき、又はカバーユニットの施工中において作業者が継手に工具等を落としたときに第1布製本体21における第1軸芯体25を有する山の部分で受けることにより、第1布製本体21が下方に変形することを抑制できる。したがって、冷媒配管への衝撃を緩和することができる。一方、第1布製本体21の剛性の低い部分は曲り易い。このため、第1布製本体21が水平方向及び垂直方向に屈曲し易くなる。また第1布製本体21の伸縮性も高まる。
図5に示すように、第2布製本体22は、第1の自在継手7(図2参照)が屈曲された状態において、垂直方向に沿った平面で第2布製本体22を切った断面形状が底面布部22a及び一対の側面下布部22bにより形成されるU字状から変形することを抑制するための第2形状維持手段を備える。この第2形状維持手段は、底面布部22aの幅方向に架け渡される第2軸芯体27を備える。第2軸芯体27は、底面布部22aを支持するとともに一対の下角部22cの形状を規定している。すなわち、一対の下角部22cを構成する布地は、第2軸芯体27の形状に沿うように折り曲げられる。第2軸芯体27は、第1の自在継手7の長手方向において間隔をあけて、第2布製本体22に複数設けられている。すなわち第2形状維持手段は、第1の自在継手7の長手方向において間隔をあけて複数設けられている。本実施形態では、第2軸芯体27が第2布製本体22に等間隔に5個設けられている。布製本体20の平面視において、第1の自在継手7の長手方向における第2軸芯体27の取付位置は、第1軸芯体25の取付位置と等しい。なお、第2軸芯体27の個数や配置ピッチは、第2布製本体22の長手方向における寸法に応じて任意に変更可能である。
第2軸芯体27は、鋼線からなる芯材であり、その断面形状は円形状である。第2軸芯体27は、上方に開口するU字状に形成されている。詳細には、第2軸芯体27は、第2布製本体22の一対の下角部22cを形成する一対の下曲部27aと、第2布製本体22の幅方向において一対の下曲部27aを繋ぐ下芯部27bと、一対の下曲部27aから上方に延びる一対の立上部27cとを備える。本実施形態では、一対の下曲部27a、下芯部27b及び一対の立上部27cが連続した一部材として設けられている。一対の下曲部27aは、外方が凸状となる湾曲状に形成されている。下芯部27bは、第2布製本体22の幅方向に沿って直線状に延びている。一対の立上部27cは、一対の側面下布部22bの下端部から上端部に亘って垂直方向に沿うように直線状に延びている。なお、第2軸芯体27におけるU字状は、図5に示す形状以外に、一対の下曲部27aが直角になる形状、下芯部27bが上方に凸状に湾曲された形状、及び下芯部27bが下方に僅かに凹状に湾曲された形状の少なくとも1つを含んでもよい。
第2軸芯体27は、第2布製本体22の裏面に、第1軸芯体25と同様に支持部材26により固定される。このため、第1布製本体21と同様に、第2布製本体22の美観が向上し、且つ第2布製本体22内の冷媒配管が配置される空間に雨水が浸入し難くなる。
また第1の自在継手7の長手方向において、第2軸芯体27を支持する支持部材26の取付位置は、第1軸芯体25を支持する支持部材26の取付位置と等しい。このようにして隣り合う第2軸芯体27のそれぞれを支持する支持部材26の間には、所定の隙間が設けられる。
このように、第2布製本体22では、第2軸芯体27が設けられた第2布製本体22の剛性が高い部分が「山」となり、隣り合う第2軸芯体27の間の布地のみからなる剛性が低い部分が「谷」となる。すなわち、第2布製本体22は、剛性が高い部分と剛性が低い部分とが交互に設けられた蛇腹構造を有する。第2布製本体22の剛性が高い部分は曲り難い。このため、第2布製本体22における剛性が高い部分を垂直方向に沿った平面で切った場合、第2軸芯体27の形状に沿った形状となるように維持される。一方、第2布製本体22の剛性が低い部分は曲り易い。このため、第2布製本体22が水平方向及び垂直方向に屈曲し易くなる。また第2布製本体22の伸縮性も高まる。
このような第1布製本体21及び第2布製本体22が組み合わせられた構成の布製本体20によれば、布製本体20の第1軸芯体25及び第2軸芯体27の剛性が高い部分と、布地からなる剛性が低い部分とが交互に設けられた蛇腹構造を有する。このため、布製本体20における剛性が高い部分を垂直方向に沿った平面で切った場合、第2布製本体22は、第1軸芯体25及び第2軸芯体27の形状に沿った形状となるように維持される。このため、布地が布製本体20の内部に向けて曲がることに起因して布製本体20において冷媒配管を収容する内部空間が小さくなることが抑制される。また布製本体20における剛性が低い部分は、水平方向及び垂直方向に屈曲し易くなる。また布製本体20の伸縮性も高まる。
次に、第1の自在継手7における配管カバー3との接続構造について説明する。なお、第2の自在継手8における配管カバー3との接続構造は、第1の自在継手7における配管カバー3との接続構造と同様である。
図8に示すように、第1の自在継手7と配管カバー3と接続するためのジョイント部材30は、配管カバー3の形状に沿った枠状に形成されている。詳細には、ジョイント部材30は、布製本体20の側面上布部21b及び側面下布部22bにおける配管カバー3側の端部を配管カバー3の一対の側板11に連結する側面ジョイント31と、第1布製本体21の天面布部21aにおける配管カバー3側の端部を配管カバー3の天板12に連結する天面ジョイント32とが互いに組み付けられてなる。
側面ジョイント31は、配管カバー3の一対の側板11に連結される一対の側面板33と、これら側面板33間に架け渡されるジョイント子桁34とから構成されている。一対の側面板33は、一対の側板11の内面に沿った形状であり、一対の側板11の内面に沿って取り付けられる。ジョイント子桁34は、上方に開口する略U字状の断面形状であり、ねじ(図示略)により一対の側面板33の下端部に固定される。
天面ジョイント32は、一対の側面板33の上端部においてこれら側面板33間に架け渡される補助ジョイント35と、配管カバー3の天板12の形状に沿って形成され、補助ジョイント35を上方から覆う天面板36とから構成されている。補助ジョイント35は、第1の自在継手7とこの自在継手7に連結する配管カバー3の天板12の端部との間から内部に浸入する水を受けるように上方に開口した略U字状の断面形状であり、一対の側面板33に位置決めされる。天面板36は、天板12の下面に沿って取り付けられ、一対の側面板33との間で補助ジョイント35の両端部を挟み込んだ状態で、ねじ37により一対の側面板33に固定される。
第1布製本体21の天面布部21aにおける配管カバー3側の端部には、剛性部材である板金製の板部材からなる第1先端板28が取り付けられている。第1先端板28は、天板12の形状に沿う形状を成し、天面布部21aの端部を折り返して巻き込むように取り付けられている。天面布部21aにおいて第1先端板28を巻き込むように折り返して布地が重なり合う部分は、例えば接着剤により互いに固定されている。このように、第1布製本体21において配管カバー3側の端部を垂直方向に切った断面形状と、第1布製本体21において第1軸芯体25(図6参照)が設けられる中間部を垂直方向に切った断面形状とが互いに異なる。このような第1布製本体21の構成により、第1布製本体21の配管カバー3側の端部では、配管カバー3の形状に沿うため、第1布製本体21と配管カバー3との接続部分において隙間が形成され難く、第1布製本体21の中間部では、その断面形状が逆U字状のような単純な形状となるため、第1布製本体21を形成し易くなる。
第1先端板28を含む天面布部21aの端部は、ジョイント部材30の天面板36の上に重ねて配置された状態でねじ38により固定される。これにより、第1布製本体21は、ジョイント部材30を介して配管カバー3に接続される。
第2布製本体22の底面布部22aにおける配管カバー3側の端部には、剛性部材である板金製の第2先端板29が取り付けられている。第2先端板29は、配管カバー3の一対の側板11における少なくとも下方部を含む部分から底面に至る端面の形状に対応する略U字状に形成されている。第2先端板29は、第1先端板28と同様に、底面布部22aの端部及び一対の側面下布部22bの端部を折り返して巻き込むように取り付けられている。底面布部22a及び一対の側面下布部22bにおいて第2先端板29を巻き込むように折り返して布地が重なり合う部分は例えば接着剤により互いに固定されている。このように、第2布製本体22において配管カバー3側の端部を垂直方向に沿った平面で切った断面形状と、第2布製本体22において第2軸芯体27(図5参照)が設けられる中間部を垂直方向に沿った平面で切った断面形状とが互いに異なる。このような第2布製本体22の構成により、第2布製本体22の配管カバー3側の端部では、配管カバー3の形状に沿うため、第2布製本体22と配管カバー3との接続部分において隙間が形成され難く、第2布製本体22の中間部では、その断面形状がU字状のような単純な形状となるため、第2布製本体22を形成し易くなる。
第2先端板29を含む底面布部22aの端部は、ジョイント部材30のジョイント子桁34の下方から重ねて、一対の側面板33の外方から重ねて配置された状態で、ねじ38により固定される。これにより、第2布製本体22は、ジョイント部材30を介して配管カバー3に接続される。
次に、図5及び図8を参照して、第1布製本体21及び第2布製本体22の製造方法について説明する。
図8に示すように、第1布製本体21においては、まずシート状の布地の両端部に第1先端板28が取り付けられる。なお、布地には、ハトメ23を取り付けるための孔が予め形成されている。次に、図5に示すように、予め逆U字状に形成された複数の第1軸芯体25が布地に所定の間隔をあけて配置されるとともに支持部材26により固定される。これにより、布地が第1軸芯体25に沿った形状を取る。すなわち、天面布部21a、一対の側面上布部21b及び一対の上角部21cが形成される。最後に、側面上布部21bの下端部を上側に折り曲げられた状態でハトメ23を取り付けられる。
図8に示すように、第2布製本体22においては、まずシート状の布地の両端部に第2先端板29が取り付けられる。これにより、布地は、U字状に形成される。次に、図5に示すように、予めU字状に形成された複数の第2軸芯体27が布地に所定の間隔をあけて配置されるとともに支持部材26により固定される。これにより、一対の側面下布部22b、底面布部22a及び一対の下角部22cが形成される。
(自在継手の作用)
次に、図1〜図3、図9及び図10を参照して、本実施形態の自在継手の作用について説明する。なお、図9では、自在継手の作用を顕著に示すため、自在継手を水平方向及び垂直方向に45°に亘り屈曲した構成を示す。図10では、比較例の自在継手(以下、「比較自在継手」)を水平方向及び垂直方向に45°に亘り屈曲した構成を示す。なお、比較自在継手は、布製本体20から第1軸芯体25、第2軸芯体27及び支持部材26を省略した構成である。このため、以下の比較自在継手の説明においては、布製本体20と共通の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
水平方向及び垂直方向に屈曲可能な布製により形成され、その内部に気体を流通可能なエアダクトが知られている。このエアダクトを自在継手として用いることが考えられる。しかし、エアダクトは、気密性を高めるため、上下に分割不能な管状に形成されている。このため、エアダクトを自在継手として用いる場合、エアダクトの内部空間に冷媒配管を挿入する必要がある。ビル屋上に敷設される冷媒配管は、その長さが数メートルといった長い配管が組み合わせられて構成されるため、エアダクトに冷媒配管を挿入することが難しい。このため、作業効率が低下してしまう。
その点、図1〜図3に示すように、本実施形態のカバーユニットの自在継手7,8は、布製本体20が上下に分割可能な第1布製本体21及び第2布製本体22からなる。このため、架台4に配管カバー3の一対の側板11が設置され、第1の自在継手7の第2布製本体22及び第2の自在継手8の第2布製本体22が一対の側板11に接続された状態で、冷媒配管が敷設される。そして、一対の側板11に天板12が固定され、各自在継手7,8の第2布製本体22を覆うように第1布製本体21が天板12に接続される。作業者は、このような手順で作業することで、冷媒配管が一対の側板11及び第2布製本体22の上方から配置することができ、作業効率が高められる。
また、布製の自在継手としては、図10の比較自在継手のように布製本体20から第1軸芯体25及び第2軸芯体27が省略された構成が考えられる。この比較自在継手では、例えば水平方向に屈曲した場合、図10(a)に示すように、比較自在継手の外側の側面上布部21b及び側面下布部22bは、湾曲形状にならず、配管カバー3同士を最短距離で結ぶような略直線状に変形してしまう。一方、比較自在継手の外側の側面上布部21b及び側面下布部22bに向けて大きく屈曲するとともに天面布部21a及び底面布部22aの一部も幅方向に屈曲してしまう。また図10(b)に示すように、比較自在継手が垂直方向に屈曲した場合、比較自在継手の底面布部22aが湾曲形状にならず、配管カバー3同士を最短距離で結ぶような略直線状に変形してしまう。一方、比較自在継手の天面布部21aが底面布部22aに向けて大きく屈曲してしまう。
このように、比較自在継手は、水平方向又は垂直方向に屈曲された状態では、比較自在継手の長手方向の中央部に向けて、冷媒配管が通される通路断面積が小さくなる。このため、冷媒配管を敷設するときに図10(a)では比較自在継手の一対の側面下布部22bの少なくとも一方が干渉してしまうおそれがあり、図10(b)では比較自在継手の底面布部22aが干渉してしまうおそれがある。したがって、比較自在継手に冷媒配管を敷設することが難しくなる。ここで、通路断面積は、比較自在継手を垂直方向に沿う平面で切った断面積である。比較自在継手が水平方向に屈曲した場合、比較自在継手の幅寸法が小さくなることにより通路断面積が小さくなり、比較自在継手が垂直方向に屈曲した場合、比較自在継手の高さ寸法が小さくなることにより通路断面積が小さくなる。
その点、本実施形態の自在継手7,8は、図9(a)に示すように、水平方向に折り曲げられた場合、鋼線のような剛体からなる第1軸芯体25及び第2軸芯体27(図5参照)が変形しないため、布製本体20において剛性が高い部分では冷媒配管が通される通路断面積が小さくなることが抑制される。一方、布製本体20において第1軸芯体25及び第2軸芯体27が設けられていない剛性が低い部分は、隣り合う第1軸芯体25の間及び隣り合う第2軸芯体27の間の部分であり、布製本体20の長手方向における布製本体20の一部である。そして布製本体20の一部の布地が布製本体20の内部に向けて曲げられることに起因する通路断面積の減少量は、比較自在継手の布地が布製本体20の内部に向けて曲げられることに起因する通路断面積の減少量よりも小さい。その結果、自在継手7,8の外側の側面上布部21b及び側面下布部22bが湾曲状に屈曲するとともに、内側の側面上布部21b及び側面下布部22bが外側の側面上布部21b及び側面下布部22bに向けて大きく屈曲することが抑制される。また、図9(b)に示すように、自在継手7,8が垂直方向に屈曲した場合も同様に、第1軸芯体25及び第2軸芯体27により自在継手7,8の通路断面積が小さくなることが抑制される。その結果、自在継手7,8の天面布部21a及び底面布部22aが湾曲状に屈曲するとともに、天面布部21aが底面布部22aに向けて大きく屈曲することが抑制される。したがって、自在継手7,8が水平方向及び垂直方向に屈曲しても、布製本体20における冷媒配管を配置する内部空間(通路断面積)を十分に確保できるため、自在継手7,8に冷媒配管を容易に敷設することができる。
(自在継手の効果)
本実施形態の自在継手は、次のような効果を奏することができる。
(1)布製本体20が水平方向及び垂直方向の両方向に屈曲自在であるので、図2に示すように、布製本体20を屈曲させることにより水平方向及び垂直方向に変形可能な状態で配管カバー3同士を接続することができる。このため、カバーユニットにおける水平方向における曲り部、垂直方向における曲り部、或いは水平及び垂直の両方向に対し曲がる曲り部において自在継手7,8を利用することができる。したがって、カバーユニットの施工において、継手の共用化を図り、これによりカバーユニットの設計施工コストを軽減し、併せて施工工事の短期化を図ることができる。
更に、第1軸芯体25(第1形状維持手段)が第1布製本体21に設けられることにより、第1布製本体21には、第1軸芯体25を含む剛性が高い部分と、この剛性が高い部分の両側に布地のみからなる剛性が低い部分とが形成される。第1布製本体21において剛性が高い部分は自在継手7,8が水平方向及び垂直方向に屈曲しても曲げられ難い。このため、第1布製本体21を垂直方向に沿った平面で切った断面形状が第1軸芯体25の形状となるように維持されることにより、冷媒配管を配置するための空間を確保できる。したがって、自在継手7,8内に冷媒配管を容易に敷設することができる。加えて、第1軸芯体25(第1形状維持手段)が天面布部21aを支持するので、雨や雪が降ったとしても天面布部21aが垂れ下がることを抑制できるので、天面布部21aに雨水や雪が過度に溜まることを抑制できる。一方、第1布製本体21において剛性が低い部分は曲げられ易いため、自在継手7,8が水平方向及び垂直方向に曲げ易くなる。また第1布製本体21の伸縮性も高まるため、自在継手7,8の長手方向における自在継手7,8の長さを容易に調整できる。したがって、第1の自在継手7が配管カバー3同士を繋ぎ易くなり、第2の自在継手8が配管カバー3と立面エルボ45°セット6とを繋ぎ易くなる。
(2)第1布製本体21には、第1の自在継手7の長手方向において複数の第1軸芯体25が間隔をあけて設けられているので、第1軸芯体25が第1布製本体21に1個のみ設けられる場合に比べ、第1布製本体21を屈曲させたときに第1布製本体21が湾曲状に変形し易くなる。このため、第1の自在継手7内に冷媒配管を配置するための空間を確保し易くなる。また第2布製本体22には、第1の自在継手7の長手方向において複数の第2軸芯体27が間隔をあけて設けられているので、第1布製本体21と同様の効果が得られる。なお、第2の自在継手8は、第1の自在継手7と同様の構成であるため、第2の自在継手8の第1布製本体21及び第2布製本体22についても同様の効果が得られる。
(3)第1形状維持手段は、逆U字状の第1軸芯体25が第1布製本体21に取り付けられてなる。このため、第1布製本体21の布地が逆U字状の第1軸芯体25に沿って折り曲げられることにより、第1布製本体21が逆U字状に形成されるため、逆U字状の第1布製本体21を容易に形成することができるとともに第1布製本体21が逆U字の形状を容易に維持することができる。なお、第2形状維持手段についてもU字状の第2軸芯体27が第2布製本体22に取り付けられてなるので、第1形状維持手段が設けられた第1布製本体21と同様の効果が得られる。
(4)布製本体20が第1布製本体21及び第2布製本体22のように上下に分割されているので、カバーユニットにおける曲り部の上面及び底面を覆うことができる。したがって、冷媒配管の保護がより確実になるとともに、カバーユニットの仕上がりの見栄えが向上する。
更に、第1軸芯体25が第1布製本体21に設けられることにより、第1布製本体21には、第1軸芯体25を含む剛性が高い部分と、この剛性が高い部分の両側に布地のみからなる剛性が低い部分とが形成される。第2軸芯体27が第2布製本体22に設けられることにより、第2布製本体22には、第2軸芯体27を含む剛性が高い部分と、この剛性が高い部分の両側に布地のみからなる剛性が低い部分とが形成される。このように、布製本体20には、剛性が高い部分と、剛性が低い部分とが交互に形成されている。布製本体20の剛性が高い部分は、自在継手7,8が屈曲しても曲げられ難い。このため、布製本体20を垂直方向に沿った平面で切った断面形状が第1軸芯体25及び第2軸芯体27の形状となるように維持されることにより、冷媒配管を配置するための空間を確保できる。したがって、自在継手7,8内に冷媒配管を容易に敷設することができる。一方、布製本体20の剛性が低い部分は曲げられ易いため、自在継手7,8が水平方向及び垂直方向に曲げ易くなる。また布製本体20の伸縮性も高まるため、自在継手7,8の長手方向における自在継手7,8の長さを容易に調整できる。したがって、第1の自在継手7が配管カバー3同士を繋ぎ易くなり、第2の自在継手8が配管カバー3と立面エルボ45°セット6とを繋ぎ易くなる。
(5)第1軸芯体25が支持部材26により第1布製本体21に固定されているため、第1軸芯体25が第1布製本体21から脱落したり、第1布製本体21に対して移動したりすることを抑制できる。また第2軸芯体27が支持部材26により第2布製本体22に固定されているため、第2軸芯体27が第2布製本体22に対して移動することを抑制できる。
また、第1軸芯体25を第1布製本体21に固定する支持部材26及び第2軸芯体27を第2布製本体22に固定する支持部材26のそれぞれが所定の間隔をあけて配置されている。このため、支持部材26が第1布製本体21の裏面及び第2布製本体22の裏面の全面に亘り設けられる場合に比べ、布製本体20が屈曲し易くなる。
(6)第2軸芯体27が第2布製本体22の一対の側面下布部22bの上端部まで設けられているため、底面布部22aから立ち上がる一対の側面下布部22bが内側に垂れることが抑制される。したがって、第2布製本体22の形状を維持することができる。これにより、外側の側面上布部21bと内側の側面下布部22bとの隙間が拡大することが抑制されるため、その隙間から雨水が浸入することを抑制できる。
(7)第1軸芯体25及び第2軸芯体27は、その断面形状が円形状であるので、第1軸芯体25の一対の上曲部25a及び第2軸芯体27の一対の下曲部27aと布製本体20とが面接触又は線接触となる。このため、一対の上曲部25a及び一対の下曲部27aが布製本体20を押すように力が加えられたとしても、一対の上曲部25a及び一対の下曲部27aが布製本体20を突き破ることが抑制される。したがって、布製本体20内の冷媒配管が配置される空間に雨水が浸入し難くなる。
(変形例)
上記実施形態に関する説明は、本発明の自在継手が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明の自在継手は、例えば以下に示す上記実施形態の変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも二つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・上記実施形態において、第1軸芯体25の一対の垂下部25cの長さ寸法は任意の設定事項である。例えば一対の垂下部25cの下端部が側面上布部21bの下端部よりも上方に位置してもよい。また図11に示すように、第1軸芯体25から一対の垂下部25cを省略してもよい。この構成においても布製本体20が水平方向及び垂直方向に屈曲したときに布製本体20の通路断面積が小さくなることを抑制できる。したがって、冷媒配管が敷設し易くなる。なお、第2軸芯体27の一対の立上部27cの長さ寸法も同様に任意の設定事項である。
・上記実施形態において、第1軸芯体25の一対の上曲部25aの形状を配管カバー3の一対の側板11及び天板12の角部の形状に沿った形状としてもよい。この場合、第1布製本体21は、一対の上曲部25aに沿った形状とすることにより配管カバー3の一対の側板11及び天板12の角部の形状に沿った形状となる。また、第2軸芯体27の一対の下曲部27aの形状の少なくとも一方を配管カバー3の一対の側板11の下方の段部の形状に沿った形状としてもよい。この場合、第2布製本体22は、一対の下曲部27aに沿った形状とすることにより一対の側板11の下方の段部の形状に沿った形状となる。
・上記実施形態において、第1軸芯体25及び第2軸芯体27は、鋼線に代えて、樹脂製の棒状又は平板状の部材により形成されてもよいし、アルミニウム等の他の金属製の棒状又は平板状の部材により形成されてもよい。また布製本体20の裏面に別の布地を少なくとも1つ積層することにより第1軸芯体25及び第2軸芯体27を構成してもよい。
・上記実施形態において、第1軸芯体25及び第2軸芯体27の断面形状は、任意の設定事項である。例えば第1軸芯体25及び第2軸芯体27の断面形状は楕円形状、四角形状等であってもよい。また第1軸芯体25及び第2軸芯体27は、棒状の芯材に代えて、平板状の芯材であってもよい。
・上記実施形態において、第1布製本体21の裏面に第1軸芯体25を取り付けるための支持部材26、及び第2布製本体22の裏面に第2軸芯体27を取り付けるための支持部材26の少なくとも一方を省略してもよい。第1布製本体21の裏面に第1軸芯体25を取り付けるための支持部材26が省略された場合、第1軸芯体25が接着剤により第1布製本体21の裏面に固定される。また第2布製本体22の裏面に第2軸芯体27を取り付けるための支持部材26が省略された場合、第2軸芯体27が接着剤により第2布製本体22の裏面に固定される。
・上記実施形態において、第1形状維持手段として、第1軸芯体25に代えて、図12に示すように、第1布製本体21の厚さ寸法を大きくした硬布部40を設けてもよい。すなわち第1布製本体21は、剛性が高い硬布部40と、剛性が低い軟布部41とからなる。詳細には、第1布製本体21は、第1布製本体21の長手方向において硬布部40と軟布部41とが交互に設けられる。軟布部41は、硬布部40に比べ、第1布製本体21の厚さ寸法が小さい。硬布部40は、下方が開口する逆U字状に形成され、第1布製本体21の幅方向において一方の側面上布部21bの下端部から他方の側面上布部21bの下端部までに亘って第1布製本体21の形状に沿って延びている。なお、硬布部40は、第1軸芯体25のように側面上布部21bの下端部まで延びる必要はなく、第1布製本体21の一対の上角部21cの間に亘って設けられていればよい。また、図示していないが、第2形状維持手段についても、第2軸芯体27に代えて硬布部40を第2布製本体22に設けてもよい。この場合、第2布製本体22は、剛性が高い硬布部40と、剛性が低い軟布部41とからなる。詳細には、第2布製本体22は、第2布製本体22の長手方向において硬布部40と軟布部41とが交互に設けられる。
・上記実施形態において、第1軸芯体25が第1布製本体21の表面に取り付けられてもよい。また第2軸芯体27が第2布製本体22の表面に取り付けられてもよい。
・上記実施形態において、布製本体20から第2布製本体22を省略してもよい。この場合、布製本体20の一対の側面布部は、第1布製本体21の一対の側面上布部21bからなる。
・上記実施形態において、第1の自在継手7及び第2の自在継手8の少なくとも一方からジョイント部材30を省略してもよい。この場合、布製本体20は配管カバー3に直接取り付けられる。
・上記実施形態において、カバーユニットを構成する配管カバー3は、底板を備えたものとしてもよい。底板としては、内部を覆い隠す板材を使用したものでもよいし、鼠等の小動物の配管カバー3内への侵入を防止する網目状の部材を使用したものでもよい。