JP6271791B2 - 両面伝達用ローエッジvベルト及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、両面にコグを備えた両面伝達用ローエッジVベルト及びその製造方法に関するものである。
従来より、心線を埋設し、その上部に伸張長ゴム層、下部に圧縮ゴム層を有する無端状のローエッジVベルトにおいて、耐屈曲性を高める目的で伸張ゴム層及び圧縮ゴム層の両方にベルト長さ方向にコグ部を設けることが知られている。
例えば、特許文献1には、V形状の溝を有するプーリ間に掛架され、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着ゴム層の上部に伸張ゴム層を積層し、下部にプーリ当接面を有する圧縮ゴム層を積層し、伸張ゴム層及び圧縮ゴム層の両方にコグ部を有し、伸張ゴム層の両側にベルト全周に渡ってプーリに当接しない傾斜面を有するローエッジコグベルトにおいて、ピッチラインを傾斜面とプーリ当接面との境界線よりも上方に設けたものが知られている。
また、特許文献2のように、ベルト本体の内周側に長さ方向に沿って一定ピッチで下コグが形成されていると共に該ベルト本体の内周側が内側補強布で被覆され、ベルト本体の外周側に長さ方向に沿って一定ピッチで上コグが形成されていると共に該ベルト本体の外周側が外側補強布で被覆されたVベルトが知られている。
しかしながら、特許文献1のローエッジVベルトでは、上コグが帆布で覆われず、背面伝達の場合に耐久性に劣り、また、形式的に背面で安定して動力を伝達することができない。
また、特許文献2のローエッジVベルトでは、上コグの側面には、傾斜面がなく、Vベルトとしての伝動ができず、また、下コグと上コグとの厚みが異なっているので、下コグと上コグとで異なるプーリを使用しなければならず、それぞれ別々の設計が必要となるなどの問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ローエッジVベルトをいずれの面でも伝達可能な高伝動能力で耐久性の高いものとすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、上コグ及び下コグの心線からの高さを概略同じとした。
具体的には、第1の発明では、ベルト本体の内周側に長さ方向に沿って一定ピッチで下コグが形成されていると共に該ベルト本体の内周側が内側補強布で被覆され、
上記ベルト本体の外周側に長さ方向に沿って一定ピッチで上コグが形成されていると共に該ベルト本体の外周側が外側補強布で被覆され、
上記下コグと上記上コグとの間に接着ゴム層が配置され、該接着ゴム層に長さ方向に沿って心線が配置され、
長さ方向から見て、上記下コグが断面V字状に切断され、上記上コグが断面逆V字状に切断され、
上記下コグの頂点の上記心線からの距離は、上記上コグの頂点の上記心線からの距離と概略等しく、
最小プーリ径が上側と下側とで同一で、裏返すことのできるリバーシブル構造である構成とする。
上記ベルト本体の外周側に長さ方向に沿って一定ピッチで上コグが形成されていると共に該ベルト本体の外周側が外側補強布で被覆され、
上記下コグと上記上コグとの間に接着ゴム層が配置され、該接着ゴム層に長さ方向に沿って心線が配置され、
長さ方向から見て、上記下コグが断面V字状に切断され、上記上コグが断面逆V字状に切断され、
上記下コグの頂点の上記心線からの距離は、上記上コグの頂点の上記心線からの距離と概略等しく、
最小プーリ径が上側と下側とで同一で、裏返すことのできるリバーシブル構造である構成とする。
上記の構成によると、両面伝達用ローエッジVベルトにおいて、内周側と外周側のいずれにおいても高伝動が可能であり、心線位置が安定するので、局部摩耗が防止され、耐久性が向上する。また、最小プーリ径を上側(逆曲げ)、下側(正曲げ)で同一にできる。また、裏返すことができるリバーシブル構造とすることができ、その場合には、片面側が摩耗したときに裏返して耐久性を向上させることができる。上側と下側とでスリップや面圧が同じ設計が行えることにより、両面とも同じ係数で設計ができるので、設計が容易となる。なお、ここで概略等しいというのは、高さが全く同じという意味ではなく、高さの±10%以内の差は許容されるという意味である。また、ここでいう頂点は、幅方向から見たときの頂点を意味し、両面伝達用ローエッジVベルトの最も内周側又は外周側となる部分をいう。
第2の発明では、第1の発明において、
上記下コグのピッチと上記上コグのピッチとが等しく、該下コグの頂点と該上コグの頂点とが幅方向から見て長さ方向の同じ位置にある。
上記下コグのピッチと上記上コグのピッチとが等しく、該下コグの頂点と該上コグの頂点とが幅方向から見て長さ方向の同じ位置にある。
上記の構成によると、心線からの距離が最も大きいところと、最も小さいところとで厚さの差が大きくなり、全体として屈曲性に優れる。
第3の発明では、第1の発明において、
上記下コグのピッチと上記上コグのピッチとが等しく、該下コグの頂点と該上コグの頂点とが幅方向から見て長さ方向に半ピッチずれた位置にある。
上記下コグのピッチと上記上コグのピッチとが等しく、該下コグの頂点と該上コグの頂点とが幅方向から見て長さ方向に半ピッチずれた位置にある。
上記の構成によると、両面にコグがあるので、屈曲性がよく、かつ谷底の位置が上下で異なるので、厚みのバラツキが小さくなって機械的強度が高い。
第4の発明では、一定ピッチで下コグの形状の凹部が形成された円筒金型に内側補強布を押しつけ、該内側補強布の上から底ゴムの層を重ねあげて第1成形品を成形する第1成形工程と、
上記第1成形品を加熱しながら加圧することにより、内側補強布、底ゴムを下コグの形状に形付けを行う第1形付け工程と、
厚み調整後の成形品に接着ゴム層、心線、接着ゴム層、上コグ側の底ゴム及び外側補強布を巻いて第2成形品を成形する第2成形工程と、
上記第2成形品を加硫機に設置し、外側から一定ピッチで上コグの形状の凹部が形成されたゴムスリーブを挿入して加硫して上記下コグの頂点の上記心線からの距離を上記上コグの頂点の上記心線からの距離と概略等しくなるように加硫品を形付ける第2形付け工程と、
上記加硫品を所定の幅にカットする輪切り工程と、
上記輪切り工程後の加硫品の下コグ及び上コグの側面を長さ方向から見てそれぞれ断面V字状にカットする両面Vカット工程とを備えている。
上記第1成形品を加熱しながら加圧することにより、内側補強布、底ゴムを下コグの形状に形付けを行う第1形付け工程と、
厚み調整後の成形品に接着ゴム層、心線、接着ゴム層、上コグ側の底ゴム及び外側補強布を巻いて第2成形品を成形する第2成形工程と、
上記第2成形品を加硫機に設置し、外側から一定ピッチで上コグの形状の凹部が形成されたゴムスリーブを挿入して加硫して上記下コグの頂点の上記心線からの距離を上記上コグの頂点の上記心線からの距離と概略等しくなるように加硫品を形付ける第2形付け工程と、
上記加硫品を所定の幅にカットする輪切り工程と、
上記輪切り工程後の加硫品の下コグ及び上コグの側面を長さ方向から見てそれぞれ断面V字状にカットする両面Vカット工程とを備えている。
第5の発明では、第4の発明において、
上記第2形付け工程において、下コグと上コグとの位置を半ピッチずらすようにゴムスリーブを調整する。
上記第2形付け工程において、下コグと上コグとの位置を半ピッチずらすようにゴムスリーブを調整する。
上記の構成によると、下コグの頂点の位置が上コグの頂点の位置に対して幅方向から見て半ピッチずれた位置にあり、厚みのバラツキが小さくなり、引っ張り強度など機械的強度が高い両面伝達用ローエッジVベルトが得られる。
以上説明したように、本発明によれば、下コグを長さ方向から見て断面V字状に切断し、上コグを長さ方向から見て断面逆V字状に切断し、下コグの頂点の心線からの距離を上コグの頂点の心線からの距離と概略等しくしたことにより、ローエッジVベルトをいずれの面でも伝達可能な高伝動能力で耐久性の高いものとすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態の両面伝達用ローエッジVベルト1を示し、この両面伝達用ローエッジVベルト1は、多軸構造の繊維機械や農業機械で広く使用される。そして、この両面伝達用ローエッジVベルト1は、ベルト本体2の内周側に長さ方向に沿って一定ピッチPで下コグ3が形成されている。ピッチPは、例えば、9.52mmとする。このベルト本体2の内周側は、内側補強布4で被覆されている。
また、ベルト本体2の外周側に長さ方向に沿って下コグ3と同じ一定ピッチPで上コグ5が形成されている。また、このベルト本体2の外周側が外側補強布6で被覆されている。例えば、内側補強布4及び外側補強布6は、ウーリーナイロンにクロロプレンゴムを糊引きしたものよりなり、下コグ3及び上コグ5は、クロロプレン系ゴムよりなる。例えばクロロプレン系ゴムは、ゴム硬さがJIS−Aで80〜95°、JIS−Cで60〜80°のものがよい。このクロロプレン系ゴムに強化繊維が含有されていてもよい。その場合、アラミド系短繊維、ナイロン系短繊維若しくはポリエステル系短繊維又はそれらの混合短繊維を混練りするとよい。例えば、幅方向から見たときの下コグ3及び上コグ5の頂点から谷底までの高さbは、4.5mmとし、下コグ3及び上コグ5の頂点の丸み半径R1は、1.1mm、谷の丸み半径R2は、1.3mmとする。下コグ3のピッチPと上コグ5のピッチPとが等しく、下コグ3の頂点と上コグ5の頂点とが幅方向から見て長さ方向の同じ位置にある。
そして、下コグ3と上コグ5との間に接着ゴム層7が配置されている。この接着ゴム層7は、クロロプレン系ゴムよりなり、例えば、その厚さtをt=1.4mmとする。接着ゴム層7の長さ方向に沿って複数の心線8が幅方向に間隔をあけて配置されている。心線8は、例えば、1670dtex(デシテックス)のアラミド繊維の束よりなり、下撚りは24回/10cmのS撚り2本、上撚りは11回/10cmZ撚り5本の、トータルで16700dtexの撚りコードとする。
下コグ3は、両面伝達用ローエッジVベルト1の長さ方向から見て断面V字状に切断されている。同じく上コグ5は、長さ方向から見て断面逆V字状に切断されている。例えば、このカットの角度θは、38°とし、両面伝達用ローエッジVベルト1の最大幅W1を14.4mmとし、最小幅W2は、10.3mmとする。
下コグ3の頂点の心線8からの距離H2は、上コグ5の頂点の心線8からの距離H1と概略等しい。なお、ここで概略等しいというのは、高さが全く同じという意味ではなく、高さの±10%以内の差は許容されるという意味であり、例えば、H1=H2=H/2=6.7mmのとき、±0.67mmの差は、誤差範囲ということである。その範囲を外れると、図示しない歯付プーリとの噛み合わせなどで問題が生じる。
このような構成により、両面伝達用ローエッジVベルト1は、心線8を中心に上下に実質的に対称であり、場合によっては、リバーシブル可能な構成とすることができる。その場合には、片面側が摩耗したときに裏返して耐久性を向上させることができる。
また、両面伝達用ローエッジVベルト1において、内周側と外周側のいずれにおいても高伝動が可能であり、心線8の位置が安定するので、局部摩耗が防止され、耐久性が向上する。また、最小プーリ径を上側(逆曲げ)、下側(正曲げ)で同一にでき、また、上側と下側とでスリップや面圧が同じ設計ができる。このため、上下両面とも同じ係数で設計ができるので、設計が極めて容易となる。
また、心線8からの距離が最も大きいところと、最も小さいところとで厚さの差が大きくなり、全体として屈曲性に優れる。
したがって、本実施形態にかかる両面伝達用ローエッジVベルト1によると、長さ方向から見て下コグ3を断面V字状に切断し、上コグ5を断面逆V字状に切断し、下コグ3の頂点の心線8からの距離を上コグ5の頂点の心線8からの距離と概略等しくしたことにより、ローエッジVベルト1をいずれの面でも伝達可能な高伝動能力で耐久性の高いものとすることができる。
−製造方法−
次に、本実施形態にかかる両面伝達用ローエッジVベルト1の製造方法について図4を用いて簡単に説明する。
次に、本実施形態にかかる両面伝達用ローエッジVベルト1の製造方法について図4を用いて簡単に説明する。
まず、ステップS01の第1成形工程において、下コグ3の成形を行う。下コグ3の形状の凹部が形成された円筒金型に内側補強布4を押しつけ、その上からクロロプレンゴム等の底ゴムの層を重ねあげる。
次いで、ステップS02の第1形付け工程において、第1成形工程の第1成形品を加熱しながら加圧することにより、内側補強布4、底ゴムを下コグ3の形状に形付けを行う。このとき、厚みをあわせ、心線8の位置の確保を行う。
次いで、ステップS03の第2成形工程において、厚み調整後の成形品に接着ゴム層7、心線8、接着ゴム層7、上コグ5側の底ゴム及び外側補強布6を巻く。心線8は、イソシアネート系接着剤で処理し、RFL(レゾルシン・ホルマリン・ラテックス)に浸漬した後、延伸熱処理を行って製作する。
次いで、ステップS04の第2形付け工程において、加硫機に設置し、外側から上コグ5の形状の凹部が形成されたゴムスリーブを挿入して加硫する。
次いで、ステップS05の輪切り工程において、加硫品を所定の幅にカットする。
最後に、ステップS06の両面Vカット工程において、下コグ3及び上コグ5の側面をそれぞれカットする。
このように、心線8の位置を安定させることで、両面伝達用ローエッジVベルト1の寿命が長くなり、両面において安定した高伝動が可能となる。
−実施形態の変形例−
図5及び図6は、本発明の実施形態を示し、下コグ3と上コグ5の位置関係が異なる点で上記実施形態と異なる。なお、本変形例では、図1〜図4と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図5及び図6は、本発明の実施形態を示し、下コグ3と上コグ5の位置関係が異なる点で上記実施形態と異なる。なお、本変形例では、図1〜図4と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本変形例の両面伝達用ローエッジVベルト101では、上記実施形態と同様に下コグ3のピッチPと上コグ5のピッチPとが等しく、下コグ3の頂点の位置が上コグ5の頂点の位置に対して幅方向から見て半ピッチ(1/2P)ずれた位置にある。いわゆる千鳥配置となっている。
この構成によると、上記実施形態と同様に両面に下コグ3と上コグ5があるので屈曲性がよく、かつ上記実施形態に比べて谷底の位置が一致しないので、厚みのバラツキが小さくなり、引っ張り強度など機械的強度が高い。
その製法については、上記実施形態のステップS04において、下コグ3と上コグ5との位置を半ピッチずらすようにゴムスリーブを調整すればよく、その他は上記実施形態と同じである。
また、作用効果についても、上記実施形態と同じであり、ローエッジVベルト101をいずれの面でも伝達可能な高伝動能力で耐久性の高いものとすることができる。
−使用例−
図7に示すように、例えば、90インチの本実施形態のローエッジVベルト1,101を使用して、ローエッジVベルト1,101の下コグ3側を駆動プーリ10,第1従動プーリ11及び第3従動プーリ13に掛けると共に、上コグ5側を第2従動プーリ12に掛ける。また、テンションプーリ14は、上コグ5側に当接させて張力を調整する。
図7に示すように、例えば、90インチの本実施形態のローエッジVベルト1,101を使用して、ローエッジVベルト1,101の下コグ3側を駆動プーリ10,第1従動プーリ11及び第3従動プーリ13に掛けると共に、上コグ5側を第2従動プーリ12に掛ける。また、テンションプーリ14は、上コグ5側に当接させて張力を調整する。
これにより、下コグ3側で第1従動プーリ11、第3従動プーリ13を高い駆動力で駆動することができる。しかも、この第2従動プーリ12を、例えば図示しない農業機械の補機プーリとすれば、高い駆動力で、その補機を駆動できる。
−評価試験−
本実施形態のローエッジVベルト1を実施例とし、図8に示すベルト側面全体が帆布で覆われた両面Vベルト201(バンドー化学(株)製)を比較例とし、評価試験を行った。
本実施形態のローエッジVベルト1を実施例とし、図8に示すベルト側面全体が帆布で覆われた両面Vベルト201(バンドー化学(株)製)を比較例とし、評価試験を行った。
図9に示す駆動プーリ210は、プーリ外径が111mmで回転数1800rpmとし、従動プーリ211は、プーリ外径111mmとした。
軸荷重DW(デッドウェイト)をスリップ率が4%を超えるまで徐々に増加させ、伝動力が最大になるまで掛けた。このときの単位巻付き長さ当たりのベルトの有効張力を示すST係数(N/m)を以下の式(1)で計算した(なお、ST係数については、特開2001−59548号公報参照)。
ここで、Pは負荷(kW)で、Dはプーリ外径(mm)、nは従動プーリ211の回転数(rpm)、θは接触角度で180°、2kは係数で、この場合6.0とした。
実施例と比較例とを比較した結果を図10に示す。この図10を見てわかるように、同じスリップ率の比較例に対して実施例は、概ね3倍の伝達能力を発揮することがわかった。このように、実施例のローエッジVベルト1は、比較例に比べて高い負荷の伝動が可能であることが確かめられた。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、両面伝達用ローエッジVベルト1,101の例えば1つの材料例、寸法例を示したが、それに限定されず、他の材料や寸法であってもよい。例えば、心線8の材料は、ポリエチレンテレフタラート(PET)などのポリエステル系材料でもよく、ゴム材料は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、天然ゴム等でもよい。内側補強布4及び外側補強布6は、平織綿帆布、化繊混紡帆布等でもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、両面にコグを備えた両面伝達用ローエッジVベルトについて有用である。
1,101 両面伝達用ローエッジVベルト
2 ベルト本体
3 下コグ
4 内側補強布
5 上コグ
6 外側補強布
7 接着ゴム層
8 心線
10 駆動プーリ
12 第2従動プーリ(補機プーリ)
2 ベルト本体
3 下コグ
4 内側補強布
5 上コグ
6 外側補強布
7 接着ゴム層
8 心線
10 駆動プーリ
12 第2従動プーリ(補機プーリ)
Claims (5)
- ベルト本体の内周側に長さ方向に沿って一定ピッチで下コグが形成されていると共に該ベルト本体の内周側が内側補強布で被覆され、
上記ベルト本体の外周側に長さ方向に沿って一定ピッチで上コグが形成されていると共に該ベルト本体の外周側が外側補強布で被覆され、
上記下コグと上記上コグとの間に接着ゴム層が配置され、該接着ゴム層に長さ方向に沿って心線が配置され、
長さ方向から見て、上記下コグが断面V字状に切断され、上記上コグが断面逆V字状に切断され、
上記下コグの頂点の上記心線からの距離は、上記上コグの頂点の上記心線からの距離と概略等しく、
最小プーリ径が上側と下側とで同一で、裏返すことのできるリバーシブル構造である
ことを特徴とする両面伝達用ローエッジVベルト。 - 請求項1に記載の両面伝達用ローエッジVベルトにおいて、
上記下コグのピッチと上記上コグのピッチとが等しく、該下コグの頂点と該上コグの頂点とが幅方向から見て長さ方向の同じ位置にある
ことを特徴とする両面伝達用ローエッジVベルト。 - 請求項1に記載の両面伝達用ローエッジVベルトにおいて、
上記下コグのピッチと上記上コグのピッチとが等しく、該下コグの頂点と該上コグの頂点とが幅方向から見て長さ方向に半ピッチずれた位置にある
ことを特徴とする両面伝達用ローエッジVベルト。 - 一定ピッチで下コグの形状の凹部が形成された円筒金型に内側補強布を押しつけ、該内側補強布の上から底ゴムの層を重ねあげて第1成形品を成形する第1成形工程と、
上記第1成形品を加熱しながら加圧することにより、内側補強布、底ゴムを下コグの形状に形付けを行う第1形付け工程と、
厚み調整後の成形品に接着ゴム層、心線、接着ゴム層、上コグ側の底ゴム及び外側補強布を巻いて第2成形品を成形する第2成形工程と、
上記第2成形品を加硫機に設置し、外側から一定ピッチで上コグの形状の凹部が形成されたゴムスリーブを挿入して加硫して上記下コグの頂点の上記心線からの距離を上記上コグの頂点の上記心線からの距離と概略等しくなるように加硫品を形付ける第2形付け工程と、
上記加硫品を所定の幅にカットする輪切り工程と、
上記輪切り工程後の加硫品の下コグ及び上コグの側面を長さ方向から見てそれぞれ断面V字状にカットする両面Vカット工程とを備えている
ことを特徴とする両面伝達用ローエッジVベルトの製造方法。 - 請求項4に記載の両面伝達用ローエッジVベルトの製造方法において、
上記第2形付け工程において、下コグと上コグとの位置を半ピッチずらすようにゴムスリーブを調整する
ことを特徴とする両面伝達用ローエッジVベルトの製造方法。
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