JPS6321793Y2 - - Google Patents

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JPS6321793Y2
JPS6321793Y2 JP1981021153U JP2115381U JPS6321793Y2 JP S6321793 Y2 JPS6321793 Y2 JP S6321793Y2 JP 1981021153 U JP1981021153 U JP 1981021153U JP 2115381 U JP2115381 U JP 2115381U JP S6321793 Y2 JPS6321793 Y2 JP S6321793Y2
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belt
rubber layer
pressure
cog
layer
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ベルト断面のほぼ中央に抗張体層が
位置するとともに上下にコグを有するコグ付Vベ
ルトに関するものである。
(従来の技術) 従来より、Vベルトを製造する場合、ベルト断
面のほぼ中央に抗張体層の上下に、ゴム層および
帆布を積層してスリーブ状のベルト素材を成型
し、これを正成型Vベルトと逆成型Vベルトとの
断面形状に交互に順次切断し、材料ロスとなる切
断層の発生をなくして生産効率を向上する技術は
よく知られている。
上記製造方法によるVベルトは、正成型Vベル
トに対し反転使用される逆成型Vベルトの寿命が
短くなる不具合を有する。すなわち、逆成型Vベ
ルトは反転されたとき、正成型Vベルトの圧縮部
が伸長部となつて無負荷状態でも伸長部は引張歪
を受けるために、プーリを通過する際の変形によ
り、伸長部最外層の帆布またはこれに隣接するゴ
ム層上部に亀裂が発生し、この亀裂が使用ととも
に成長し、ベルト破断に至る。
また、Vベルトはリバースベンド(逆屈曲)状
態で使用される場合もあり、このときには正成型
Vベルトの圧縮部に引張歪が発生することにな
り、この圧縮部に亀裂が発生して逆成型Vベルト
に比べて正成型Vベルトの寿命が短くなる。
上記正成型Vベルトと逆成型Vベルトの性能の
格差を解消するために、例えば、抗張体層の両側
に積層するゴム弾性層に混入する短繊維の配合量
を圧縮部と伸長部で変更し、その引張弾性率を変
えて逆成型Vベルトの伸長部の屈曲性を改善する
技術が提案されている(例えば特開昭55−82839
号公報参照)。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、上記提案技術によつても、特に
プーリ径が小さい場合には、使用条件が苛酷とな
り、Vベルトの早期破損が発生する。Vベルトの
上下にコグを付けてその屈曲性を改善することも
考えられるが、コグ付Vベルトでは、そのコグの
谷部に変形応力が集中し、この谷部から亀裂が発
生し、十分なベルト寿命を確保できないおそれが
ある。
本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、上
述した如きコグ付Vベルトにおいて、小径プーリ
で使用した場合や、リバースベンド状態で使用し
た場合でも良好なベルト寿命を確保することを目
的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上記目的を達成するために、断面の
ほぼ中央に抗張体層が位置するとともに上下にコ
グを有するスリーブ状のベルト素材を成型し、該
ベルト素材を正成型Vベルトと逆成型Vベルトと
の断面形状に交互に順次切断して製造されるVベ
ルトを前提とし、上記各コグの表面に広角度帆布
が装着されるとともに、上記抗張体層の上下両側
に耐圧ゴム層が、該各耐圧ゴム層の外側にそれぞ
れ伸縮性ゴム層が順にベルト全周に亘つて積層さ
れ、該伸縮性ゴム層は耐圧ゴム層よりもベルト長
手方向の引張弾性率が小さく形成され、コグの谷
部において前記広角度帆布と接触または近接する
ように設けられている。
(作用) コグの谷部に集中する変形応力は、耐圧ゴム層
よりもベルト長手方向の引張弾性率が小さい伸縮
性ゴム層にて吸収緩和され、ベルトの伝動能力は
耐圧ゴム層にて維持される。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基いて詳細に説
明する。
実施例 1 第1図において、1は上下にコグを有する正成
型Vベルト、2は上下にコグを有し反転使用され
る逆成型Vベルトであり、両Vベルト1,2はス
リーブ状に成型されたベルト素材より順次交互に
切断形成されてなる。
上記Vベルト1,2において、3はベルト断面
のほぼ中央に配列された抗張体で、ポリエステル
繊維、芳香族ポリアミド繊維等の高強度、低伸度
の繊維によりロープ状に構成されており、柔軟性
に富むクツシヨンゴム層に埋設されて抗張体層4
を形成する。
5は耐圧ゴム層で、上記抗張体層4の上下両側
に積層されている。耐圧ゴム層5は例えばNR,
SBR,CR等のゴム材100重量部に対し、ナイロ
ン、綿、ポリエステル、レーヨン、アラミツド等
の長さ1〜20mmの短繊維がベルト幅方向に5〜50
重量部混入されてなる短繊維入りゴム弾性体によ
り構成されている。
また、6は広角度帆布であつて、両Vベルト
1,2の上下のコグ表面に装着されてベルト最外
層を形成する。広角度帆布6は経糸と緯糸との交
差角aが大きく(100〜150゜好ましくは120゜)伸
縮性が良好なバイアス繊布にて構成されている。
さらに、7,7は伸縮性ゴム層であつて、正成
型Vベルト1の伸長部1aおよび圧縮部1bにお
ける耐圧ゴム層5の外側に、また逆成型Vベルト
2の伸長部2aおよび圧縮部2bにおける耐圧ゴ
ム層5の外側にそれぞれ順にベルト全周に亘つて
積層されている。伸縮性ゴム層7は、抗張体層4
と平行に積層されている。この伸縮性ゴム層7
は、NR,SBR,CR等のゴム材により、耐圧ゴ
ム層5に比べてベルト長手方向の引張弾性率が小
さく、伸度が大きくなるよう形成されている。
尚、この伸縮性ゴム層7は、短繊維が混入された
耐圧ゴム層5のベルト長手方向の引張弾性率を
1.0とすると、これに対し0.8〜0.1の引張弾性率と
なるように構成されている。
10は耐圧ゴム層5と同様の構成の別の耐圧ゴ
ム層で、伸縮性ゴム層7の外側に積層されて両V
ベルト1,2の上下のコグの山部を形成してい
る。この耐圧ゴム層10は、コグの谷部におい
て、広角度帆布6と伸縮性ゴム層7との間に薄層
として介在しており、この薄い耐圧ゴム層10の
存在によつて広角度帆布6は伸縮性ゴム層7と接
触せず、近接した状態となつている。
上記のように構成すれば、耐圧ゴム層5,10
によつてベルトの伝動能力が維持され、また、コ
グの谷部において変形応力が集中しても、広角度
帆布6に近接して伸縮性ゴム層7が配置されてい
るので、その変形応力は伸縮性ゴム層7にて吸収
緩和され、コグの谷部における亀裂の発生が抑制
される。
尚、コグの谷部において、広角度帆布6と伸縮
性ゴム層7との間に耐圧ゴム層10が存在してい
るが、広角度帆布6と伸縮性ゴム層7とは近接し
両者6,7の間の耐圧ゴム層10は薄いので、伸
縮性ゴム層7による変形応力の吸収緩和を損うこ
とはない。つまり、耐圧ゴム層10の厚さが、コ
グの谷部で該谷部の深さの5%程度の厚さであれ
ば、屈曲疲労において従来通り耐圧ゴム層10に
クラツクが入るが、上記耐圧ゴム層10の厚さが
薄いため、クラツクがそれ以上進展せず、変形応
力は吸収緩和される。しかし、上記耐圧ゴム層1
0の厚さが厚くなると、吸収緩和しきれず、伸縮
性ゴム層7にもクラツクが発生し、応力集中が生
じ、広角度帆布6にも亀裂が入ることになる。
したがつて、本例において、耐圧ゴム層10が
コグの谷部において分離し、コグの谷部において
広角度帆布6と伸縮性ゴム層7とが接触するよう
になつていてもよい。
実施例 2 本例の正成型Vベルト8と逆成型Vベルト9は
第2図に示す如く、両Vベルト8,9のそれぞれ
伸長部8a,9aおよび圧縮部8b,9bにおけ
る耐圧ゴム層5,5と広角度帆布6,6との間
に、上下のコグ形状に沿つて形成された伸縮性ゴ
ム層7,7を積層したものである。この場合、伸
縮性ゴム層7は、実施例1のように広角度帆布6
との間に耐圧ゴム層5が介在しないので、コグの
谷部において広角度帆布6と接触する。その他の
構成は前例と同じであり、同一構造の部分には同
一符号を付してその説明を省略する。
尚、コグの形状は、第1図のものでは上下のコ
グの山部と山部、谷部と谷部とが一致しているの
に対し、第2図のものでは上下のコグの山部と谷
部が一致しているが、このコグの形状と伸縮性ゴ
ム層7の積層構成とは任意に組合せ可能である。
また、上記各実施例においては、Vベルト1,
2,8,9の各伸長部および圧縮部の両方に伸縮
性ゴム層7,7を設けたが、この伸縮性ゴム層7
は、上下いずれかの一層だけでもよく、その場
合、正成型Vベルト1,8の圧縮部1b,8b
に、すなわち逆成型Vベルト2,9の伸長部2
a,9aに配設するのがよい。
次に、本考案コグ付Vベルトの性能を確認した
実験データを示す。
第3図は、通常のベルト掛け(2軸)における
プーリ径の変化とベルト寿命との関係を示すもの
である。この実験は、実施例1の逆成型Vベルト
(実線)および実施例2の逆成型Vベルト(鎖線)
を使用し、回転数4850rpm、負荷1馬力の条件の
下で行つた。寿命指数(縦軸)は、広角度帆布お
よび伸縮性ゴム層を有さない従来の逆成型Vベル
ト(破線)でプーリ径が50mmにおける寿命を1と
し、これに対する比で示している。
また、第4図は、リバースベンド状態での使用
におけるプーリ径の変化とベルト寿命との関係を
示すものである。この実験は、実施例1の正成型
Vベルト(実線)および実施例2の正成型Vベル
ト(鎖線)を使用し、回転数4850rpm、負荷1馬
力で行い、寿命指数(縦軸)は従来の正成型Vベ
ルト(破線)でプーリ径が50mmにおける寿命を1
とし、これに対する比で示している。
上記第3図および第4図より、従来の逆成型も
しくは正成型Vベルトに比べて本考案ベルトは、
いずれもそのベルト寿命は大幅に向上しており、
特に実施例1の伸縮性ゴム層を抗張体層と平行に
積層したものが優れている。
(考案の効果) 以上の如く、本考案によれば、耐圧ゴム層にて
ベルトの伝動能力が維持され、伸縮性ゴム層にて
コグの谷部に集中する変形応力を吸収緩和して亀
裂の発生を抑制できるので、小径プーリでの使用
およびリバースベンド状態の使用においても良好
なベルト寿命を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例1のコグ付Vベルトを
切断して示す斜視図、第2図は実施例2のコグ付
Vベルトを切断して示す斜視図、第3図および第
4図はプーリ径の変化とベルト寿命との関係を示
すグラフである。 1,8……正成型Vベルト、2,9……逆成型
Vベルト、4……抗張体層、5,10……耐圧ゴ
ム層、6……広角度帆布、7……伸縮性ゴム層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 断面のほぼ中央に抗張体層が位置するととも
    に上下にコグを有するスリーブ状のベルト素材
    を成型し、該ベルト素材を正成型Vベルトと逆
    成型Vベルトとの断面形状に交互に順次切断し
    て製造されるVベルトであつて、上記各コグの
    表面に広角度帆布が装着されるとともに、上記
    抗張体層の上下両側に耐圧ゴム層が、該各耐圧
    ゴム層の外側にそれぞれ伸縮性ゴム層が順にベ
    ルト全周に亘つて積層され、該伸縮性ゴム層
    は、耐圧ゴム層よりもベルト長手方向の引張弾
    性率が小さく形成され、コグの谷部において前
    記広角度帆布と接触または近接するように設け
    られていることを特徴とするコグ付Vベルト。 (2) 伸縮ゴム層は、耐圧ゴム層の0.8〜0.1倍のベ
    ルト長手方向の引張弾性率を有するところの実
    用新案登録請求の範囲第1項記載のコグ付Vベ
    ルト。 (3) 伸縮性ゴム層は、抗張体層と平行に位置して
    いるところの実用新案登録請求の範囲第2項記
    載のコグ付Vベルト。 (4) 伸縮性ゴム層は、コグ形状に沿つて位置して
    いるところの実用新案登録請求の範囲第2項記
    載のコグ付Vベルト。
JP1981021153U 1981-02-16 1981-02-16 Expired JPS6321793Y2 (ja)

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