JP6270590B2 - 車両用内燃機関 - Google Patents

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本願発明は、モータジェネレータを備えている車両用内燃機関に関するものである。
車両用の内燃機関において、モータ兼用発電機(モータジェネレータ)を搭載して、これにスタータを兼用させたり、クランク軸の回転をアシストしたりすることが実施されたり提案されたりしている。モータジェネレータとクランク軸との間の動力伝達はベルトで行われており、このため、クランク軸にはクランクプーリを設けて、モータジェネレータにはモータジェネレータプーリを設けている。
クランクプーリとモータジェネレータプーリとに巻き掛けられたベルトの特徴は、モータジェネレータが発電機として機能するときとモータとして機能するときとで張り側と弛み側とが入れ替わることである。
そこで、いずれの使用態様でもベルトとモータジェネレータプーリとの間に必要なフリクションが得られるようにするため、一対のテンションプーリを有する自動テンショナをモータジェネレータの近くに配置して、ベルトをモータジェネレータプーリの近くにおいてテンションプーリで両側から挟んでいる。従って、ベルトは、2つのテンションプーリで挟まれてくびれた形態になっている。
自動テンショナを構成する一対のテンションプーリは、ベルトの動きに追従して一緒にスイング(振り子運動)しつつ、ばねに抗して互いに独立し移動可能になっているが、ベルトを単にクランクプーリとモータジェネレータプーリとに巻き掛けただけであると、ベルトの変形量が少ないため、ベルトで押されたテンションプーリがベルトから離れて、ばねで戻ることでベルトを叩く現象が発生して、異音を発生させやすい問題があった。
つまり、図10に示すように、ベルト101の張り側と弛み側とが入れ変わることでベルト101の曲がり形態が変化するにおいて、ベルト101は真っ直ぐな状態までしか変形できないが、単にクランクプーリ102とモータジェネレータプーリ103とにベルト101を巻き掛けたに過ぎない状態では、ベルト101の変形許容範囲θ1が小さいため、ベルト101が真っ直ぐになってもテンションプーリ104は惰性で移動してベルト101から離れ、これがばねで戻ることでベルト101に当たり、ここで異音が発生しやすいのであった。
この点については、ベルト101がモータジェネレータプーリ103から両側に広がる基準広がり角度θ2を大きくして、2つのテンションプーリ104で大きく窄めた状態にしておくことで、テンションプーリ104が大きくスイングしてもベルト101が真っ直ぐにならないようにしておけばよいと云える。
この点について特許文献1には、クランクプーリの真横にアイドルプーリを配置して、クランクプーリとアイドルプーリとの中間点の真上にモータジェネレータを配置することで、モータジェネレータの両側に広がる基準角度を大きくしつつ、ベルトをモータジェネレータプーリの近くにおいて2つのテンションプーリが挟むことが開示されている。この特許文献1では、アイドルプーリは、ベルトの周回方向に向かってクランクプーリとモータジェネレータとの間にアイドルプーリが配置されている。
特開2004−68973号公報
さて、特許文献1では、クランクプーリとアイドルプーリとモータジェネレータプーリとは二等辺三角形を構成しており、従って、ベルトのうちモータジェネレータプーリとクランクプーリとの間の長さと、モータジェネレータプーリとアイドルプーリとの間の長さは同じである。このため、2つのテンションプーリは完全に同期して動く傾向を呈しており、その結果、テンションプーリに慣性力が作用して、図10(C)のようにベルトから離反しやすくなることが懸念される。
つまり、特許文献1は、ベルトの広がり角度を大きくすることはできるが、ベルトの動きにテンションプーリが追従し過ぎて、テンションプーリの踊り現象によってテンションプーリによるベルトの叩き音が発生するおそれがあった。
また、モータジェネレータは発電機として使用する頻度が圧倒的に高いが、特許文献1では、モータジェネレータを発電機として使用する状態ではアイドルプーリは弛み側に位置しているため、張り側においてベルトが直線状又はそれに近い状態になると、クランクプーリに対するベルトの接触長さが短くなって、クランクプーリとベルトとの間の動力伝達効率が悪化するおそれがある。
更に、特許文献1では、アイドルプーリをクランクプーリの真横に配置してモータジェネレータ9は両者の間の中間点の真上に配置しているため、モータジェネレータは、シリンダヘッドカバーの上に配置するか、シリンダヘッド又はシリンダブロックの一端面から大きく突出した状態に配置するかせねばならず、すると、モータジェネレータが他の部材の邪魔になって設計が非常に面倒になるおそれもある。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明は、クランクプーリが固定された一端部を機関本体の一端面から突出させたクランク軸と、ベルトを介して前記クランクプーリで駆動されるモータジェネレータとを備えており、前記モータジェネレータを、クランク軸線方向から見て気筒軸心を挟んだ一方の側に配置している、という基本構成である。
そして、請求項1では、上記基本構成において、前記機関本体のうち、クランク軸線方向から見て前記クランク軸とモータジェネレータとの間の左右範囲でかつクランク軸及びモータジェネレータよりも高い領域に、前記ベルトのうち周回方向に向かってモータジェネレータプーリとクランクプーリとの間に位置した部位が巻き掛けられるアイドルプーリを配置しており、更に、前記ベルトのうち前記モータジェネレータの近くの部位を、一緒に移動する一対のテンションプーリで両側から挟んで間隔を狭めている。
請求項2の発明は、請求項1において、前記アイドルプーリの真下に、前記クランク軸で駆動されるウォータポンプを配置している。なお、モータジェネレータは、スタータモータとして機能する場合と、スタータモータは別にあってクランク軸の回転のアシストモータとして機能する場合との両方を含んでいる。
本願発明では、アイドルプーリは、ベルトの周回方向に向かってモータジェネレータとクランクプーリとの間に配置しているため、モータジェネレータを発電機として使用する状態では、クランクプーリはベルトの張り側に位置しており、モータジェネレータプーリはアイドルプーリを介してベルトで引かれる。
そして、ベルトのうちモータジェネレータプーリとクランクプーリとの間の部分が伸び状態になると、ベルトのうちモータジェネレータプーリとクランクプーリとの間の部分は大きく凹むため、クランクプーリに対するベルトの接触長さを大きくすることができる。すなわち、使用頻度が圧倒的に高い発電状態で、クランクプーリとベルトとの接触長さを長くして動力伝達効率を向上できる。
また、モータジェネレータプーリを挟んだ両側でのベルトの広がり角度が大きくなるため、テンションプーリによってベルトを大きく狭めることができる。このため、ベルトの形状が変化してもテンションプーリがベルトに当接した状態を維持して、テンションプーリによるベルトの叩き現象を防止でき、これにより、異音の発生を抑制できる。
また、ベルトが空回り状態から発電状態になってトルクが掛かる場合、モータジェネレータプーリにベルトのテンションが作用し、これによってテンションプーリも移動するが、モータジェネレータとクランクプーリとの間の長さが長いため、ベルトの伸びにより、張力が即座にモータジェネレータプーリ及びテンションプーリに伝わることを抑制して、ごく僅かながらタイムラグをおいて張力がテンションプーリに伝わる。このため、テンションプーリが急激に動いて踊る現象を緩和できる。その結果、テンションプーリがベルトから離れることを抑制して、異音の発生を抑制できる。
更に、本願発明ではモータジェネレータはクランク軸線方向から見て気筒軸心を挟んだ一方の側に配置しているため、モータジェネレータを正面視で機関本体の外側に配置することを簡単に行える。このため、モータジェネレータを他の部材の邪魔にならないように配置することが簡単で設計が容易であると共に、機関のコンパクト化・低重心化にも貢献できる。
ウォータポンプもクランク軸で駆動されるが、機関本体のうちウォータポンプを設けている部分は高い強度になっていることが殆どである。そして、請求項2の構成を採用すると、機関本体のうち強度が高いウォータポンプ配置部の近くにアイドルプーリが配置されるため、アイドルプーリの支持強度を向上できる利点がある。更に、請求項2の構成を採用すると、ウォータポンプやその駆動ベルトがモータジェネレータ駆動ベルトで囲われたエリアに配置されるため、機関全体をコンパクト化できる利点もある。
実施形態の全体的な概略正面図である。 フロントカバーの斜視図である。 概略平面図である。 (A)はクランクプーリの平断面図、(B)はウォータポンプのプーリの部分の平断面図、(C)はアイドルプーリの箇所の平断面図である。 振り子式自動テンショナを回転軸心方向から見た正面図である。 図5のVI-VI 視側面図である。 モータジェネレータの取り付け手段を示す分離平面図である。 (A)は図3の VIII-VIII視断面図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は(A)のC−C視断面図である。 図8(A)のIX-IX 視断面図である。 従来技術を説明するための模式図である。
(1).概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1〜3に基づいて概要を説明する。以下の説明では方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、前後方向はクランク軸線O1の方向であり、左右方向は、気筒軸線O2及びクランク軸線O1と直交した方向である。なお、実施形態の内燃機関は、気筒軸線O2は鉛直線O3に対して若干傾斜している(スラントしている)が、図では、便宜的に気筒軸線O2を鉛直姿勢にして表示している。
内燃機関の基本的な構成は従来と同様であり、機関本体1は、主要要素として、シリンダブロック2とその上面に固定されたシリンダヘッド3、並びにこれらの一端面に多数のボルト4で固定されたフロントカバー(チェーンカバー、チェーンケース)5を備えている。シリンダヘッド3の上面にはヘッドカバー6が固定されて、シリンダブロック2の下面にはオイルパン7が固定されている。
クランク軸8の一端部はフロントカバー5の外側に突出している一方、正面視で機関本体1を挟んだ左側にはモータジェネレータ(ISG)10を配置し、右側にはエアコン用コンプレッサ10を配置している。また、フロントカバー5のうち、概ね上下中間部でかつ左寄りの部位にはウォータポンプ11を配置している。
モータジェネレータ9は複数のブラケット(詳細は後述する)を介してシリンダブロック2及びフロントカバー5に固定されており、エアコン用コンプレッサ10は、図示しないブラケットを介してシリンダブロック2(又は/及びフロントカバー5)に固定されている。
ウォータポンプ11はポンプハウジングをフロントカバー5で兼用しており、フロントカバー5にポンプカバー12(図1参照)を固定することでウォータポンプ11が構成されている。このため、フロントカバー5にはポンプ室13(図2参照)が空いている。ポンプ室13の奥側はシリンダブロック2で塞がれる。従って、正確には、シリンダブロック2もウォータポンプ11の構成要素になっている。
モータジェネレータ9、エアコン用コンプレッサ10、ウォータポンプ11は、それぞれ回転軸に固定されたプーリ15,16,17を備えており、モータジェネレータプーリ15と第1クランクプーリ18とに第1ベルト19が巻き掛けられて、エアコン用コンプレッサ10のプーリ16と第2クランクプーリ20とに第2ベルト21が巻き掛けられて、ウォータポンプ11のプーリ17と第3クランクプーリ22とに第3ベルト23が巻き掛けられている。
第1クランクプーリ18と第2クランクプーリ20とは略同径であり、モータジェネレータプーリ15は第1クランクプーリ18の略半分の外径になっている。従って、発電機として機能するときは、モータジェネレータ9はクランク軸8の回転数の数倍の回転数で駆動され、モータジェネレータ9がモータとして機能するときは、クランク軸8はモータジェネレータ9の数分の1の回転数で駆動される。
第1ベルト19のうちモータジェネレータプーリ15の近くの部位は、振り子式の自動テンショナ28における2個のテンションプーリ29で挟まれている。この場合、自動テンショナ28が機能するには、第1ベルト19がモータジェネレータプーリ15から遠ざかるに従って広がることが必要であり、そこで、第1ベルト19の広がり角度を確保するため、フロントカバー5のうちウォータポンプ11の上側にアイドルプーリ30を取り付けている。従って、ウォータポンプ11は、第1ベルト19で囲われたエリアに配置されている。
エアコン用コンプレッサ10のプーリ16は、第2クランクプーリ20よりもやや小径になっている。従って、第2ベルト21を単に巻き掛けただけで、第2ベルト21と第2クランクプーリ20との間に必要なフリクションを確保できる。第3クランクプーリ22は第1及び第2のクランクプーリ18,20の略半分程度の外径であり、第3クランクプーリ22とウォータポンプ11のプーリ22とは略同径になっている。この場合も、第3ベルト23を単に巻き掛けただけで、必要なフリクションを得ることができる。
なお、本実施形態では、オイルポンプはフロントカバー5の一部をハウジングに兼用しており、このため、フロントカバー5には、クランク軸8で駆動されるロータが嵌まり込むポンプ室31を設けている。また、フロントカバー5の右側の下端には、下方からオイルフィルター32を着脱できるフィルター取り付け座33が一体に形成されている。
モータジェネレータ9はクランク軸8よりも上に位置しており、ウォータポンプ11及びアイドルプーリ30は、モータジェネレータ9及び第1クランクプーリ18よりも上に位置している。また、アイドルプーリ30及びウォータポンプ11は、正面視で気筒軸線O2よりもモータジェネレータ9に寄ったエリアに配置されている。
従って、クランク軸8とモータジェネレータ9との間の間隔L1、モータジェネレータ9とアイドルプーリ30との間隔L2、アイドルプーリ30とクランク軸8との間隔L3は、L1<L2+L3の関係にあり、かつ、L1はL2よりも大きくなっている(L1≠L2の関係になっている。)。L1とL3とは略同じになっているが、互いに異ならせてもよい。L1、L2、L3は上記の関係にあるが、モータジェネレータプーリ15を挟んだ両側に位置した第1ベルト19の露出長さは略同じになっている。従って、2つのテンションプーリ29は略同じ動きで第1ベルト19に追従する。
(2).要部の詳細
次に、本願発明に関連した各部位の詳細を説明する。図3,4に示すように、第1クランクプーリ18と第2クランクプーリ20と第3クランクプーリ22とはクランク軸心O1とは一体に形成されており、第1クランクプーリ18が最もフロントカバー5に近くて第3クランクプーリ22がフロントカバー5から最も遠く、第2クランクプーリ20は両者の間に位置している。3つのクランクプーリ18,20,22は一体に製造されていて、ボルト35でクランク軸8の一端部に固定されている。
なお、クランクプーリ18,20,22はキー係合等でクランク軸8に対して相対回転しないように保持されている。また、各クランクプーリ18,20,22を別々に製造して互いに重ね合わせてもよい。
各ベルト19,21,23は断面凹凸のものを使用しており、このため、各クランクプーリ18,20,22及び補機のプーリ15,16,17の外周面にもベルト19,21,23が嵌まる溝36が形成されている。本実施形態の特徴として、ベルト19,21,23の溝幅は、第1ベルト19は第2ベルト21よりも幅広で、第2ベルト21は第3ベルト23より幅広になっている。従って、各クランクプーリ18,20,22及び各補機のプーリ15,16,17も、ベルト19,21,23の幅に応じて幅寸法が相違している。
このように各ベルト19,21,23の幅寸法を変えることで、各ベルト19,21,23の撓み変形を容易にしつつ必要な動力伝達性能を確保できる。従って、1本のベルトで各補機を駆動する場合に比べて動力損失を低減できる。
図4(B)に示すように、ウォータポンプ11のプーリ17には円板部17aが一体に形成されており、円板部17aに設けた円筒部17bが回転軸37に固定されている。
他方、図4(C)に示すように、アイドルプーリ30は、フロントカバー5に設けたボス38にボールベアリング39を介してボルト40で取り付けられており、ボルト40を中心軸に兼用していると共に、ボールベアリング39のインナーレースがボルト40でボス38に押さえ固定されている。もとより、ボールベアリング39が嵌まる中心筒を有するスペーサをフロントカバー5に重ね配置してもよい。
図5,6に示すように、自動テンショナ28は、モータジェネレータ15が遊嵌する円板状ベース41と、テンションプーリ29が回転自在に保持された2つのアーム42とを有しており、2つのアーム42を、テンションプーリ29が遠近動し得るようにベース41に回動自在に連結し、かつ、略U型のばね43で2つのアーム42を互いに接近する方向に付勢している。2つのアーム42は、ベース41に対して、基部を中心に回動しつつ、ベース41の軸心回りに旋回もするように取り付けられている。
従って、2つのテンションプーリ29は、ばね43と一緒にベース41の軸心回りに回動し得ると共に、ばね43を変形させることで互いに独立して動くことが可能である。ベース41のうちテンションプーリ29と反対側の部位には、複数個(3個)の円筒状足部44を設けており、足部44がモータジェネレータ9の外面にボルト(図示せず)で固定されている。足部44は、図3に一点鎖線で示すトップブラケット板45に固定されている。なお、トップブラケット板45は、リアブラケット板46と補強ロッド47で連結されている。
本実施形態では、自動テンショナ28は、ベース41の軸心48が、正面視において、モータジェネレータ9におけるプーリ15の軸心49よりも若干の寸法Eだけフロントカバー5から離れるように設定している。
次に、モータジェネレータ9の取り付け構造を、主として図7〜9に基づいて説明する。モータジェネレータ9は、上ブラケット51を介してシリンダヘッド3及びフロントカバー5に固定されていると共に、第1及び第2の下ブラケット52,53を介してシリンダブロック2に固定されている。
上ブラケット51は鋳物品又はダイキャスト品であり、側面視では上窄まりの形状であり、上端部はシリンダヘッド3の一側面3aに突設した突部54に第1上ボルト55で締結されている。また、フロントカバー5は、シリンダヘッド3の一側面3aから外向きに突出した張り出し部56を設ける一方、上ブラケット51には、フロントカバー5における張り出し部56の裏面に重なるボス部57を設け、フロントカバー5の張り出し部56とボス部57とを第2上ボルト58で締結している。従って、上ブラケット51は、姿勢が直交している2本の上ボルト55,58により、シリンダヘッド3とフロントカバー5とに固定されている。
上ブラケット51の下端には、モータジェネレータ9のケーシングに設けた前後の上リブ59の間に嵌まる筒部51aを設けており、筒部51が第3上ボルト60及びナット61で上リブ59に締結されている。この場合、ナット61は奥側の上リブ59に設けた六角穴62に回転不能に嵌まっている。従って、取り付けに際しては、第3上ボルト60をねじ込み操作するだけでよい。
第1下ブラケット52は、上下の筒63を前後の端板64に固定したリンクの形態を成しており、上部はシリンダブロック2に設けた前後の支持突起65の間に挟み込んで、支持突起65に第1下ボルト66及びナット67で固定されている。また、第1下ブラケット52の下端は、モータジェネレータ9のケーシングに設けた前後の下リブ67の間に挟み込まれている。
他方、第2下ブラケット53は板金製であって、シリンダブロック2の一側面2aに重なる基部53aと、基部53bから横向きに突出したアーム部53bとを有しており、基部53aは第2下ボルト68でシリンタブロック2に締結されている。
他方、アーム部53bでモータジェネレータ9の前後の下リブ67を外側から挟み、第2下ブラケット53の前後アーム部53bと、前後の第2下リブ67と第1ブラケット52とを第3下ボルト69及びナット70で共締めしている。なお、下第1ブラケット52は、前後下リブ67に対して回動が許容される状態であってもよい。
(3).まとめ
以上の構成において、アイドルプーリ30は、第1ベルト19の周回方向に向かってモータジェネレータ9と第1クランクプーリ18との間に配置しているため、モータジェネレータ9を発電機として使用する状態では、第1クランクプーリ18は第1ベルト19の張り側に位置しており、モータジェネレータプーリ15はアイドルプーリ30を介して第1ベルト19で引かれる。
そして、機関の運転中、ベルトが駆動されてモータジェネレータ9が発電機として機能するに際して、モータジェネレータプーリ15が負荷として作用することで第1ベルト19がモータジェネレータプーリ15とアイドルプーリ30との間で真っ直ぐになろうとするが、モータジェネレータプーリ15からアイドルプーリ30を経由して第1クランクプーリ18に至る第1ベルト19の長さが長いため、第1ベルト19の若干の伸びにより、張力がテンションプーリ29に作用するのが遅れ気味になる。
従って、上側のテンションプーリ29に強いテンションが瞬間的に作用することがなく、張力は緩和された状態で上側のテンションプーリ29に作用する。その結果、上側のテンションプーリ29で瞬間的に動いて第1ベルト19から離反する踊り現象を抑制して、テンションプーリ29と第1ベルト19とが叩き合うことにより異音の発生を抑制することが可能になる。
また、第1ベルト19のうちモータジェネレータプーリ15とアイドルプーリ30との間の部分が伸び状態になると、第1ベルト19のうちモータジェネレータプーリ15と第1クランクプーリ18との間の部分は大きく凹むため、第1クランクプーリ18に対する第1ベルト19の接触長さを大きくすることができる。すなわち、使用頻度が圧倒的に高い発電状態で、第1クランクプーリ18と第1ベルト19との接触長さを長くして動力伝達効率を向上できる。
また、既述のとおり、ウォータポンプ11のポンプハウジングをフロントカバー5に兼用させていることから、フロントカバー5のうちウォータポンプ11の配置箇所は高い強度になっており、この強度が高い部分の近傍にアイドルプーリ30を設けているため、アイドルプーリの30の支持強度も高くなっている。すなわち、わざわざ補強等の手段を施すことなく、アイドルプーリ30は高い支持強度で配置できるのである。
更に、モータジェネレータ9は機関本体1の横に配置されているため、モータジェネレータ9が他の部材の邪魔にならないように配置することが簡単で設計が容易であると共に、機関のコンパクト化・低重心化にも貢献できる。また、ウォータポンプ11をアイドルプーリ3つの下に配置したことで、ウォータポンプ11は第1ベルト19で囲われた内部に配置されるため、機関全体としてコンパクト化できる。
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、内燃機関は必ずしもフロントカバーを備えている必要はないのであり、ウォータポンプやアイドルプーリなどをシリンダブロックやシリンダヘッドのような機関本体構成要素に取り付けることも可能である。
本願発明は、車両用内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 機関本体
2 機関本体としてのシリンダブロック
3 機関本体としてのシリンダヘッド
5 機関本体としてのフロントカバー
9 モータジェネレータ
10 エアコン用コンプレッサ
11 ウォータポンプ
15 モータジェネレータプーリ
16 エアコン用コンプレッサのプーリ
17 ウォータポンプのプーリ
18 第1クランクプーリ(請求項のクランクプーリ)
19 第1ベルト(請求項のベルト)
28 自動テンショナ
29 テンションプーリ
30 アイドルプーリ

Claims (2)

  1. クランクプーリが固定された一端部を機関本体の一端面から突出させたクランク軸と、ベルトを介して前記クランクプーリで駆動されるモータジェネレータとを備えており、前記モータジェネレータを、クランク軸線方向から見て気筒軸心を挟んだ一方の側に配置している構成であって、
    前記機関本体のうち、クランク軸線方向から見て前記クランク軸とモータジェネレータとの間の左右範囲でかつクランク軸及びモータジェネレータよりも高い領域に、前記ベルトのうち周回方向に向かってモータジェネレータプーリとクランクプーリとの間に位置した部位が巻き掛けられるアイドルプーリを配置しており、
    更に、前記ベルトのうち前記モータジェネレータの近くの部位を、一緒に移動する一対のテンションプーリで両側から挟んで間隔を狭めている、
    車両用内燃機関。
  2. 前記アイドルプーリの真下に、前記クランク軸で駆動されるウォータポンプを配置している、
    請求項1に記載した車両用内燃機関。
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