JP6518089B2 - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クランク軸を備える車両用駆動装置に関する。
クランク軸にトルクコンバータ等の回転体を連結するため、クランク軸の端部にはドライブプレート等のプレート部材が設けられている。また、クランク軸の振動を抑制するため、プレート部材にウェイトを固定する技術や、プレート部材に肉抜き部を形成する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−227548号公報
ところで、プレート部材にウェイトを固定することや、プレート部材に肉抜き部を形成することは、プレート部材の剛性を部位毎に大きく変化させる要因となっていた。このように、プレート部材の剛性バランスを崩すことは、トルクコンバータ等の回転体を傾動させる要因であるため、プレート部材の剛性バランスを保ちつつ、クランク軸の振動を低減することが求められている。
本発明の目的は、プレート部材の剛性バランスを保ちつつ、クランク軸の振動を低減することにある。
本発明の車両用駆動装置は、エンジンに回転自在に設けられ、コネクティングロッドを支持する複数のクランクピンが形成されるクランク軸と、前記クランク軸とこれに軸方向に対向する回転体との間に設けられ、前記クランク軸と前記回転体とを連結する第1プレート部材と、前記第1プレート部材に重ねて前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸と一体に回転する第2プレート部材と、を有し、前記第2プレート部材は、前記複数のクランクピンのうち前記回転体側に配置されるクランクピンの逆位相側に、慣性マス部を備え、前記第1プレート部材には、厚み方向に貫通して周方向に配置される複数の開口部が設けられ、前記第2プレート部材の前記慣性マス部は、前記第1プレート部材の前記開口部の少なくともいずれか1つに収容される。
本発明の車両用駆動装置は、エンジンに回転自在に設けられ、コネクティングロッドを支持する複数のクランクピンが形成されるクランク軸と、前記クランク軸とこれに軸方向に対向する回転体との間に設けられ、前記クランク軸と前記回転体とを連結する第1プレート部材と、前記第1プレート部材に重ねて前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸と一体に回転する第2プレート部材と、を有し、前記第2プレート部材は、前記複数のクランクピンのうち前記回転体側に配置されるクランクピンの逆位相側に、慣性マス部を備え、前記第1プレート部材と前記第2プレート部材とは、ボルト部材を用いて前記クランク軸に取り付けられ、前記第2プレート部材は、前記ボルト部材の頭部と前記第1プレート部材との間に配置される補強プレートである。
本発明の車両用駆動装置は、エンジンに回転自在に設けられ、コネクティングロッドを支持する複数のクランクピンが形成されるクランク軸と、前記クランク軸とこれに軸方向に対向する回転体との間に設けられ、前記クランク軸と前記回転体とを連結する第1プレート部材と、前記第1プレート部材に重ねて前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸と一体に回転する第2プレート部材と、を有し、前記第2プレート部材は、前記複数のクランクピンのうち前記回転体側に配置されるクランクピンの逆位相側に、慣性マス部を備え、前記第2プレート部材は、前記クランク軸の端部と前記第1プレート部材との間に配置され、外周部に突起部を備える角度検出プレートである。
本発明によれば、第2プレート部材は、複数のクランクピンのうち回転体側に配置されるクランクピンの逆位相側に、慣性マス部を備えている。これにより、第1プレート部材の剛性バランスを保ちつつ、クランク軸の振動を低減することができる。
本発明の一実施の形態である車両用駆動装置を上方から示す概略図である。 クランク軸とトルクコンバータとの連結構造を示す断面図である。 図2の矢印A方向からドライブプレートおよびリーンフォースプレートを示す斜視図である。 (a)は図2の矢印B方向からトルクコンバータと共にドライブプレートおよびリーンフォースプレートを示す斜視図であり、(b)は図2の矢印B方向からトルクコンバータと共にリーンフォースプレートを示す斜視図である。 クランク軸とリーンフォースプレートとの位置関係を示す概略図である。 (a)〜(d)は、リーンフォースプレートに作用する遠心力を示すイメージ図である。 比較例のパワーユニットが備えるクランク軸の振動状況を示すイメージ図である。 実施の形態1のパワーユニットが備えるクランク軸の振動状況を示すイメージ図である。 パワーユニットが備えるクランク軸とトルクコンバータとの連結構造を示す断面図である。 図9の矢印A方向からドライブプレートおよびセンシングプレートを示す斜視図である。 図9の矢印B方向からドライブプレートおよびセンシングプレートを示す斜視図である。 クランク軸とセンシングプレートとの位置関係を示す概略図である。 実施の形態2のパワーユニットが備えるクランク軸の振動状況を示すイメージ図である。 パワーユニットが備えるクランク軸とトルクコンバータとの連結構造を示す断面図である。 図14の矢印A方向からドライブプレートおよびリーンフォースプレートを示す斜視図である。 (a)および(b)は、リーンフォースプレートを拡大して示す斜視図である。 (a)はリーンフォースプレートを示す正面図であり、(b)は図17(a)のA−A線に沿う断面図である。 実施の形態3のパワーユニットが備えるクランク軸の振動状況を示すイメージ図である。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、実施の形態1として、本発明の一実施の形態であるパワーユニット(車両用駆動装置)10について説明する。図1はパワーユニット10を上方から示す概略図である。図1に示すように、車両に搭載されるパワーユニット10は、エンジン11とこれに連結されるトランスミッション12とを有している。エンジン11を構成するシリンダブロック13にはジャーナルボア14が形成されており、ジャーナルボア14には図示しない軸受メタルを介してクランク軸15が回転自在に支持されている。なお、図示するエンジン11は、水平対向型の4気筒エンジンである。
クランク軸15は、回転中心に設けられる複数のクランクジャーナルJ1〜J5と、クランクジャーナルJ1〜J5を連結する複数のクランクスローT1〜T4と、を有している。また、クランクスローT1〜T4は、回転中心から偏心するクランクピンP1〜P4と、クランクジャーナルJ1〜J5およびクランクピンP1〜P4を連結するクランクアーム20と、を備えている。また、クランクピンP1〜P4には、コネクティングロッド21を介してピストン22が連結されており、クランクスローT1〜T4には、クランクピンP1〜P4の逆位相側に延びるバランスウェイト23が設けられている。さらに、クランク軸15の一端部には出力フランジ24が設けられており、クランク軸15の他端部には補機駆動軸25が設けられている。なお、補機駆動軸25にはクランクプーリ26が取り付けられる。
図2はクランク軸15とトルクコンバータ30との連結構造を示す断面図である。図2に示すように、クランク軸15の出力フランジ24には、複数のネジ孔24aが形成されている。この出力フランジ24には、ドライブプレート31の中央部31aが締結ボルト(ボルト部材)32を用いて固定されている。また、トルクコンバータ30には外殻を構成するポンプシェル33が設けられており、ポンプシェル33の外周面にはネジ孔34aを備えた取付部34が固定されている。このポンプシェル33の取付部34には、ドライブプレート31の外周部31bが締結ボルト35を用いて固定されている。すなわち、クランク軸15とこれに軸方向に対向するトルクコンバータ(回転体)30とは、ドライブプレート(第1プレート部材)31を介して互いに連結されている。
なお、クランク軸15に連結されるトルクコンバータ30は、ポンプシェル33に固定されるポンプインペラ30aと、ポンプインペラ30aに対向するタービンランナ30bとを備えている。タービンランナ30bにはタービン軸36が連結されており、タービン軸36には変速機構37が連結されている。また、トルクコンバータ30のポンプシェル33は、軸受38を介してミッションケース39に支持されている。
クランク軸15には、リーンフォースプレート(第2プレート部材,補強プレート)41がドライブプレート31に重ねて固定されている。ドライブプレート31の一方面に重なるリーンフォースプレート41は、締結ボルト32の頭部32aとドライブプレート31との間に配置されている。このリーンフォースプレート41を設けることにより、締結ボルト32によるドライブプレート31の変形を防止することができる。
クランク軸15には、センシングプレート42がドライブプレート31に重ねて固定されている。ドライブプレート31の他方面に重なるセンシングプレート42は、クランク軸15の出力フランジ24とドライブプレート31との間に配置されている。なお、センシングプレート42の外周部42aには、パルス発生用の突起部43が形成される。図1に示すように、パワーユニット10には、センシングプレート42の外周部42aに対向する回転角センサ44が設けられている。このような、センシングプレート42および回転角センサ44を用いることにより、クランク軸15の回転角を検出することが可能である。
続いて、ドライブプレート31およびリーンフォースプレート41の構造について詳細に説明する。図3は図2の矢印A方向からドライブプレート31およびリーンフォースプレート41を示す斜視図である。図3には、クランク軸15に連結された状態のドライブプレート31およびリーンフォースプレート41が示されている。また、図4(a)は図2の矢印B方向からトルクコンバータ30と共にドライブプレート31およびリーンフォースプレート41を示す斜視図であり、図4(b)は図2の矢印B方向からトルクコンバータ30と共にリーンフォースプレート41を示す斜視図である。図4(a)および(b)には、トルクコンバータ30に対するドライブプレート31やリーンフォースプレート41の位置関係が示されている。
図3および図4に示すように、ドライブプレート31には、厚み方向に貫通する複数の開口部50が形成されている。これらの開口部50は、ドライブプレート31に対して周方向に等間隔で配置されている。また、リーンフォースプレート41は、締結ボルト32が挿入される貫通孔51aを備えた円盤状の基板部51と、基板部51から径方向に延びる複数の慣性マス部52と、を備えている。図4(b)に示すように、リーンフォースプレート41の慣性マス部52は、トルクコンバータ30の外形に沿うように折り曲げられている。また、リーンフォースプレート41の慣性マス部52は、その先端部の厚みが増すように折り返されている。さらに、図3および図4(a)に示すように、リーンフォースプレート41の慣性マス部52は、その一部がドライブプレート31の開口部50に収容されている。
次いで、クランク軸15の回転バランスについて説明する。図5はクランク軸15とリーンフォースプレート41との位置関係を示す概略図である。図5には図1のA−A線に沿うパワーユニット10の断面形状が示されている。また、図6(a)〜(d)は、リーンフォースプレート41に作用する遠心力を示すイメージ図である。図6(a)〜(d)には、クランク軸15と共に回転するリーンフォースプレート41の回転状態が90°毎に示されている。
図5に示すように、クランク軸15と一体に回転するリーンフォースプレート41は、クランクピンP4の逆位相側に配置される慣性マス部52を有している。なお、クランクピンP4とは、クランクピンP1〜P4のうちトルクコンバータ30側に配置されるクランクピンである。このように、リーンフォースプレート41に対して慣性マス部52を設けることにより、リーンフォースプレート41の重心は、クランク軸15の回転中心C1よりもクランクピンP4の逆位相側にずらされる。これにより、図6(a)〜(d)に矢印αで示すように、クランク軸15が回転する際には、クランク軸15の出力フランジ24に対してクランクピンP4の逆位相側に遠心力を作用させることができる。なお、クランクピンP4の同位相側とは、基準線L1よりもクランクピンP4に近づく側であり、クランクピンP4の逆位相側とは、基準線L1よりもクランクピンP4から離れる側である。また、基準線L1とは、クランク軸15の回転中心C1とクランクピンP4の軸中心C2とを結ぶ直線L2に直交し、かつクランク軸15の回転中心C1を通過する直線である。
以下、比較例としてパワーユニット100が備えるクランク軸15の振動について説明した後に、実施の形態1のパワーユニット10が備えるクランク軸15の振動について説明する。図7は、比較例のパワーユニット100が備えるクランク軸15の振動状況を示すイメージ図である。図8は、実施の形態1のパワーユニット10が備えるクランク軸15の振動状況を示すイメージ図である。なお、図7に示すパワーユニット100には、慣性マス部52を持たないリーンフォースプレート101が組み付けられている。なお、図7において、図1に記載される部品と同様の部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、クランク軸15が回転する際には、白抜きの矢印で示すように、クランクピンP1〜P4に対して、コネクティングロッド21およびピストン22の慣性力が作用する。図示するクランク軸15の回転角においては、クランク軸15の中央部が矢印A方向に付勢され、クランク軸15の両端部が矢印B方向に付勢されるため、クランク軸15は矢印A方向に凸の弓形に変形する。そして、更にクランク軸15が180°回転すると、クランク軸15の中央部が矢印B方向に付勢され、クランク軸15の両端部が矢印A方向に付勢されるため、クランク軸15は矢印B方向に凸の弓形に変形する。このようなクランク軸15の弓形変形が繰り返され、クランク軸15には振動が発生する。このクランク軸15の振動は、ジャーナルボア14内でクランクジャーナルJ1〜J5を変位させることから、クランクジャーナルJ1〜J5と軸受メタルとを強く接触させて異音を発生させる要因であった。特に、クランクジャーナルJ5には重量物であるトルクコンバータ30が連結されることから、異音を低減するためにはクランクジャーナルJ5の変位を抑えることが重要である。
そこで、図8に示すように、実施の形態1のパワーユニット10には、慣性マス部52を備えたリーンフォースプレート41が設けられている。このリーンフォースプレート41をクランク軸15に固定することにより、クランク軸15に対してクランクピンP4の逆位相側に遠心力を作用させることが可能となる。すなわち、図8に示すように、クランクピンP4の慣性力βを打ち消すように、クランク軸15の出力フランジ24に遠心力αを発生させることが可能となる。これにより、クランクジャーナルJ5の変位を抑制することができ、クランク軸15の振動を抑制することができる。さらに、クランク軸15に連結されるクランクプーリ26には、クランクピンP1の逆位相側にウェイト27が設けられている。これにより、クランクジャーナルJ1の変位を抑制することが可能となり、クランク軸15の振動を抑制することが可能となる。
これまで説明したように、実施の形態1のパワーユニット10においては、リーンフォースプレート41に慣性マス部52を設けるようにしたので、クランク軸15の振動を抑制することができる。しかも、慣性マス部52をドライブプレート31に設けるのではなく、慣性マス部52をリーンフォースプレート41に設けるようにしたので、ドライブプレート31の剛性を部位毎に大きく変化させることがない。すなわち、ドライブプレート31の剛性バランスを良好に保つことができるため、荷重入力時にはドライブプレート31を一様に変形させることができ、トルクコンバータ30等の傾きを抑制することができる。これにより、パワーユニット10を構成する各種部品の負荷を軽減することができ、パワーユニット10の耐久性を向上させることができる。
また、ドライブプレート31には、複数の開口部50が周方向に等間隔で配置されている。これにより、ドライブプレート31の剛性バランスを良好に保つことができ、トルクコンバータ30等の傾きを抑制することができる。さらに、リーンフォースプレート41の慣性マス部52は、ドライブプレート31の開口部50に収容されている。これにより、リーンフォースプレート41に慣性マス部52を設けた場合であっても、ドライブプレート31とトルクコンバータ30とを近づけることができ、パワーユニット10の大型化を抑制することができる。
[実施の形態2]
続いて、実施の形態2として、本発明の他の実施の形態であるパワーユニット(車両用駆動装置)60について説明する。図9はパワーユニット60が備えるクランク軸15とトルクコンバータ30との連結構造を示す断面図である。図10は図9の矢印A方向からドライブプレート61およびセンシングプレート62を示す斜視図である。また、図11は図9の矢印B方向からドライブプレート61およびセンシングプレート62を示す斜視図である。さらに、図12はクランク軸15とセンシングプレート62との位置関係を示す概略図である。なお、図9〜図12において、前述の図2および図8に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、クランク軸15の出力フランジ24には、ドライブプレート61の中央部61aが締結ボルト32を用いて固定されている。また、トルクコンバータ30を構成するポンプシェル33の取付部34には、ドライブプレート61の外周部61bが締結ボルト35を用いて固定されている。すなわち、クランク軸15とこれに軸方向に対向するトルクコンバータ(回転体)30とは、ドライブプレート(第1プレート部材)61を介して互いに連結されている。また、ドライブプレート61には、厚み方向に貫通する複数の開口部63が形成されている。これらの開口部63は、ドライブプレート61に対して周方向に等間隔で配置されている。
また、クランク軸15には、リーンフォースプレート64がドライブプレート61に重ねて固定されている。ドライブプレート61の一方面に重なるリーンフォースプレート64は、締結ボルト32の頭部32aとドライブプレート61との間に配置されている。さらに、クランク軸15には、センシングプレート(第2プレート部材,角度検出プレート)62がドライブプレート61に重ねて固定されている。ドライブプレート61の他方面に重なるセンシングプレート62は、クランク軸15の出力フランジ(端部)24とドライブプレート61との間に配置されている。
図9および図10に示すように、センシングプレート62の外周部62aには、回転角センサ44にパルス信号を発生させるパルス発生用の突起部43が形成されている。前述したパワーユニット10と同様に、パワーユニット60には、センシングプレート62の外周部62aに対向する回転角センサ44が設けられている。このように、センシングプレート62は、クランク軸15の回転角を検出する角度検出プレートとして機能している。また、図9〜図11に示すように、クランク軸15と一体に回転するセンシングプレート62には、ドライブプレート61側に突出する複数の慣性マス部65が設けられている。また、図12に示すように、センシングプレート62の慣性マス部65は、クランクピンP4の逆位相側に配置されている。さらに、センシングプレート62の慣性マス部65は、その一部がドライブプレート61の開口部63に収容されている。
このように、センシングプレート62の慣性マス部65を設けることにより、前述したパワーユニット10と同様に、クランク軸15の振動を抑制することができる。ここで、図13は、実施の形態2のパワーユニット60が備えるクランク軸15の振動状況を示すイメージ図である。図13に示すように、実施の形態2のパワーユニット60には、慣性マス部65を備えたセンシングプレート62が設けられている。また、センシングプレート62の慣性マス部65は、クランクピンP4の逆位相側に配置されている。そのため、このセンシングプレート62をクランク軸15に取り付けることにより、クランク軸15に対してクランクピンP4の逆位相側に遠心力を作用させることが可能となる。すなわち、クランクピンP4の慣性力βを打ち消すように、クランク軸15の出力フランジ24に遠心力αを発生させることが可能となる。これにより、クランクジャーナルJ5の変位を抑制することができ、クランク軸15の振動を抑制することができる。
これまで説明したように、実施の形態2のパワーユニット60においては、センシングプレート62に慣性マス部65を設けるようにしたので、クランク軸15の振動を抑制することができる。しかも、慣性マス部65をドライブプレート61に設けるのではなく、慣性マス部65をセンシングプレート62に設けるようにしたので、ドライブプレート61の剛性を部位毎に大きく変化させることがない。このように、ドライブプレート61の剛性バランスを良好に保つことができるため、トルクコンバータ30等の傾きを抑制することができ、パワーユニット60の耐久性を向上させることができる。
また、ドライブプレート61には、複数の開口部63が周方向に等間隔で配置されている。これにより、ドライブプレート61の剛性を周方向に大きく変化させることがなく、ドライブプレート61の変形に伴うトルクコンバータ30等の傾きを抑制することができる。さらに、センシングプレート62の慣性マス部65は、ドライブプレート61の開口部63に収容されている。これにより、センシングプレート62に慣性マス部65を設けた場合であっても、ドライブプレート61とセンシングプレート62とを近づけることができ、パワーユニット60の大型化を抑制することができる。
[実施の形態3]
続いて、実施の形態3として、本発明の他の実施の形態であるパワーユニット(車両用駆動装置)70について説明する。図14はパワーユニット70が備えるクランク軸15とトルクコンバータ30との連結構造を示す断面図である。図15は図14の矢印A方向からドライブプレート61およびリーンフォースプレート71を示す斜視図である。図15には、クランク軸15に連結された状態のドライブプレート61およびリーンフォースプレート71が示されている。また、図16(a)および(b)は、リーンフォースプレート71を拡大して示す斜視図である。図16(a)にはリーンフォースプレート71および締結ボルト32が示されており、図16(b)にはリーンフォースプレート71が単体で示されている。また、図17(a)はリーンフォースプレート71を示す正面図であり、図17(b)は図17(a)のA−A線に沿う断面図である。なお、図14〜図17において、前述の図2、図8および図9に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図14に示すように、クランク軸15とこれに軸方向に対向するトルクコンバータ(回転体)30とは、ドライブプレート(第1プレート部材)61を介して互いに連結されている。また、図14および図15に示すように、クランク軸15には、リーンフォースプレート(第2プレート部材,補強プレート)71がドライブプレート61に重ねて固定されている。ドライブプレート61の一方面に重なるリーンフォースプレート71は、締結ボルト32の頭部32aとドライブプレート61との間に配置されている。さらに、クランク軸15には、センシングプレート42がドライブプレート61に重ねて固定されている。
図16(b)に示すように、クランク軸15と一体に回転するリーンフォースプレート71は、締結ボルト32が挿入される貫通孔72aを備えた円盤状の基板部72と、基板部72からトルクコンバータ30側に突出する複数の慣性マス部73と、を備えている。図16(a)および(b)に示すように、リーンフォースプレート71の慣性マス部73は、締結ボルト32の頭部32aを避けるように基板部72に対して設けられている。図17(a)および(b)に示すように、リーンフォースプレート71の慣性マス部73は、クランクピンP4の逆位相側に配置されている。このように配置される慣性マス部73により、リーンフォースプレート71の重心は、クランク軸15の回転中心C1よりもクランクピンP4の逆位相側にずらされる。また、リーンフォースプレート71の慣性マス部73は、締結ボルト32の頭部32aよりも低く形成されるとともに、締結ボルト32の頭部32aの外接円Xよりも径方向内方に形成されている。
このように、リーンフォースプレート71の慣性マス部73を設けることにより、前述したパワーユニット10,60と同様に、クランク軸15の振動を抑制することができる。ここで、図18は、実施の形態3のパワーユニット70が備えるクランク軸15の振動状況を示すイメージ図である。図18に示すように、パワーユニット70には、慣性マス部73を備えたリーンフォースプレート71が設けられている。また、リーンフォースプレート71の慣性マス部73は、クランクピンP4の逆位相側に配置されている。そのため、このリーンフォースプレート71をクランク軸15に取り付けることにより、クランク軸15に対してクランクピンP4の逆位相側に遠心力を作用させることが可能となる。すなわち、クランクピンP4の慣性力βを打ち消すように、クランク軸15の出力フランジ24に遠心力αを発生させることが可能となる。これにより、クランクジャーナルJ5の変位を抑制することができ、クランク軸15の振動を抑制することができる。
これまで説明したように、実施の形態3のパワーユニット70においては、リーンフォースプレート71に慣性マス部73を設けるようにしたので、クランク軸15の振動を抑制することができる。しかも、慣性マス部73をドライブプレート61に設けるのではなく、慣性マス部73をリーンフォースプレート71に設けるようにしたので、ドライブプレート61の剛性を部位毎に大きく変化させることがない。このように、ドライブプレート61の剛性バランスを良好に保つことができるため、トルクコンバータ30等の傾きを抑制することができ、パワーユニット70の耐久性を向上させることができる。
また、ドライブプレート61には、複数の開口部50が周方向に等間隔で配置されている。これにより、ドライブプレート61の剛性を周方向に大きく変化させることがなく、ドライブプレート61の変形に伴うトルクコンバータ30等の傾きを抑制することができる。しかも、リーンフォースプレート71の慣性マス部73は、締結ボルト32の頭部32aよりも低く形成されるとともに、締結ボルト32の頭部32aの外接円Xよりも径方向内方に形成されている。これにより、トルクコンバータ30側に突出する慣性マス部73を、リーンフォースプレート71に形成した場合であっても、トルクコンバータ30と慣性マス部73との接触を回避することができる。すなわち、トルクコンバータ30とリーンフォースプレート71との間隔を広げる必要が無く、パワーユニット70の大型化を抑制することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前述の説明では、エンジン11として水平対向型の4気筒エンジンを採用しているが、これに限られることはなく、シリンダ数やシリンダ配列を変更した他の形式のエンジンを採用しても良い。また、前述の説明では、回転体としてトルクコンバータ30を採用しているが、これに限られることはない。例えば、回転体として発進クラッチを構成するクラッチハウジングを採用しても良く、回転体としてフライホイールを採用しても良い。
前述の説明では、第1プレート部材としてドライブプレートを採用し、第2プレート部材としてリーンフォースプレートやセンシングプレートを採用しているが、これに限られることはない。例えば、第1プレート部材として、フライホイールを採用しても良い。また、第2プレート部材として、ドライブプレートと共にボルトを用いてクランク軸に締結される他のプレート部材を採用しても良い。
前述の説明では、第2プレート部材であるリーンフォースプレートやセンシングプレートに、複数の慣性マス部を設けているが、これに限られることはない。すなわち、第2プレート部材であるリーンフォースプレートやセンシングプレートには、少なくとも1つの慣性マス部が設けられていれば良い。また、前述の説明では、リーンフォースプレートやセンシングプレートに設けられる全ての慣性マス部を、ドライブプレートに設けられる開口部に収容しているが、これに限られることはない。例えば、一部の慣性マス部を開口部に収容しても良く、全ての慣性マス部を開口部に収容することなく配置しても良い。
前述の説明では、第1プレート部材であるドライブプレートに、複数の開口部を周方向に等間隔で配置しているが、これに限られることはない。例えば、ドライブプレートに複数の開口部を周方向に異なる間隔で配置しても良い。この場合には、ドライブプレートの他の開口部等の形状や位置等を調整することにより、ドライブプレートの剛性バランスを良好に保つことが望ましい。
前述の説明では、クランク軸15の各クランクスローT1〜T4にバランスウェイト23を設けているが、これに限られることはない。リーンフォースプレート41,71やセンシングプレート62の慣性マス部52,65,73によって、クランクピンP4に作用する慣性力を低減することができるため、クランクスローT4のバランスウェイト23を削減若しくは縮小しても良い。同様に、クランクプーリ26のウェイト27によって、クランクピンP1に作用する慣性力を低減することができるため、クランクスローT1のバランスウェイト23を削減若しくは縮小しても良い。
10 パワーユニット(車両用駆動装置)
11 エンジン
21 コネクティングロッド
24 出力フランジ(端部)
30 トルクコンバータ(回転体)
31 ドライブプレート(第1プレート部材)
32 締結ボルト(ボルト部材)
32a 頭部
41 リーンフォースプレート(第2プレート部材,補強プレート)
43 突起部
50 開口部
52 慣性マス部
60 パワーユニット(車両用駆動装置)
61 ドライブプレート(第1プレート部材)
62 センシングプレート(第2プレート部材,角度検出プレート)
62a 外周部
63 開口部
65 慣性マス部
70 パワーユニット(車両用駆動装置)
71 リーンフォースプレート(第2プレート部材,補強プレート)
73 慣性マス部
P1〜P4 クランクピン

Claims (4)

  1. エンジンに回転自在に設けられ、コネクティングロッドを支持する複数のクランクピンが形成されるクランク軸と、
    前記クランク軸とこれに軸方向に対向する回転体との間に設けられ、前記クランク軸と前記回転体とを連結する第1プレート部材と、
    前記第1プレート部材に重ねて前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸と一体に回転する第2プレート部材と、
    を有し、
    前記第2プレート部材は、前記複数のクランクピンのうち前記回転体側に配置されるクランクピンの逆位相側に、慣性マス部を備え、
    前記第1プレート部材には、厚み方向に貫通して周方向に配置される複数の開口部が設けられ、
    前記第2プレート部材の前記慣性マス部は、前記第1プレート部材の前記開口部の少なくともいずれか1つに収容される、
    車両用駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車両用駆動装置において、
    前記複数の開口部は、前記第1プレート部材に周方向に等間隔で配置される、
    車両用駆動装置。
  3. エンジンに回転自在に設けられ、コネクティングロッドを支持する複数のクランクピンが形成されるクランク軸と、
    前記クランク軸とこれに軸方向に対向する回転体との間に設けられ、前記クランク軸と前記回転体とを連結する第1プレート部材と、
    前記第1プレート部材に重ねて前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸と一体に回転する第2プレート部材と、
    を有し、
    前記第2プレート部材は、前記複数のクランクピンのうち前記回転体側に配置されるクランクピンの逆位相側に、慣性マス部を備え、
    前記第1プレート部材と前記第2プレート部材とは、ボルト部材を用いて前記クランク軸に取り付けられ、
    前記第2プレート部材は、前記ボルト部材の頭部と前記第1プレート部材との間に配置される補強プレートである、
    車両用駆動装置。
  4. エンジンに回転自在に設けられ、コネクティングロッドを支持する複数のクランクピンが形成されるクランク軸と、
    前記クランク軸とこれに軸方向に対向する回転体との間に設けられ、前記クランク軸と前記回転体とを連結する第1プレート部材と、
    前記第1プレート部材に重ねて前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸と一体に回転する第2プレート部材と、
    を有し、
    前記第2プレート部材は、前記複数のクランクピンのうち前記回転体側に配置されるクランクピンの逆位相側に、慣性マス部を備え、
    前記第2プレート部材は、前記クランク軸の端部と前記第1プレート部材との間に配置され、外周部に突起部を備える角度検出プレートである、
    車両用駆動装置。
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