JP2014029170A - 内燃機関の振動防止構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】重量の増加や部品点数の増加などを抑制しつつ、内燃機関に生じる慣性偶力を適切に軽減することが可能な内燃機関の振動防止構造を提供する。
【解決手段】内燃機関Eのクランクシャフト2の一端にドライブプレート6を介して連結されたトルクコンバータ3を備えており、ドライブプレート6とトルクコンバータ3との連結に用いられる複数の連結部材4,5は、ドライブプレート6の中心周りに不等間隔で設けられ、または重量が不揃いとされていることにより、複数の連結部材4,5の重量がドライブプレートの中心Pから位置ずれした偏心重量となるように設けられ、複数の連結部材4,5が、内燃機関Eに生じる慣性偶力を軽減するバランサとしての役割を生じる構成とされている。
【選択図】 図2
【解決手段】内燃機関Eのクランクシャフト2の一端にドライブプレート6を介して連結されたトルクコンバータ3を備えており、ドライブプレート6とトルクコンバータ3との連結に用いられる複数の連結部材4,5は、ドライブプレート6の中心周りに不等間隔で設けられ、または重量が不揃いとされていることにより、複数の連結部材4,5の重量がドライブプレートの中心Pから位置ずれした偏心重量となるように設けられ、複数の連結部材4,5が、内燃機関Eに生じる慣性偶力を軽減するバランサとしての役割を生じる構成とされている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、重量軽減などを好適に図ることが可能な内燃機関の振動防止構造に関する。
内燃機関の振動防止構造の一例として、特許文献1に記載のものがある。同文献に記載された構造は、3気筒の内燃機関の往復動部材と回転部材との組み合わせによって発生する慣性偶力(1次慣性偶力)を軽減するための構造である。この構造においては、クランクシャフトの両端に取り付けられたクランクプーリおよびフライホイールの所定位置に、アウタバランサとしてのカウンタウエイトが設けられている。このような構造によれば、バランサシャフトを用いることなく慣性偶力を抑制することが可能となる。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
すなわち、慣性偶力を抑制するための手段として、カウンタウエイトを用いているため、その分だけ、全体の重量が増加する。また、部品点数も増加し、カウンタウエイトを所定位置に取り付けるための作業工程も必要であるため、このことが製造コストの上昇要因にもなる。
すなわち、慣性偶力を抑制するための手段として、カウンタウエイトを用いているため、その分だけ、全体の重量が増加する。また、部品点数も増加し、カウンタウエイトを所定位置に取り付けるための作業工程も必要であるため、このことが製造コストの上昇要因にもなる。
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、重量の増加や部品点数の増加などを抑制しつつ、内燃機関に生じる慣性偶力を適切に軽減することが可能な内燃機関の振動防止構造を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される内燃機関の振動防止構造は、内燃機関のクランクシャフトの一端にドライブプレートを介して連結されたトルクコンバータを備えており、前記ドライブプレートと前記トルクコンバータとの連結に用いられる複数の連結部材は、前記ドライブプレートの中心周りに不等間隔で設けられ、または重量が不揃いとされていることにより、前記複数の連結部材の重量が前記ドライブプレートの中心から位置ずれした偏心重量となるように設けられ、前記複数の連結部材が、前記内燃機関に生じる慣性偶力を軽減するバランサとしての役割を生じるように構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、ドライブプレートとトルクコンバータとの連結に用いられる連結部材(ボルト・ナットなど)を、バランサとして利用しているために、カウンタウエイトを別途取り付けていた従来技術と比較すると、重量の軽減を図ることができる。また、カウンタウエイトを削減できるために、部品点数の少数化、ならびにカウンタウエイトの取り付け工程の省略化を図り、製造コストを低減することも可能となる。もちろん、カウンタウエイトを用いる場合と比較して慣性偶力の抑制効果が劣るといった不具合もない。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示す内燃機関Eは、3つのピストン10を有する3気筒内燃機関であり、各ピストン10は、コネクティングロッド11を介してクランクシャフト2に連結されている。3つのクランクアーム20は、クランクシャフト2を中心として120°の角度間隔で設けられている。各クランクアーム20には、ピストン10およびコネクティングロッド11の往復動による慣性力を軽減するためのカウンタウエイト12が設けられている。ただし、このようなカウンタウエイト12を用いたとしても、慣性偶力(1次慣性偶力)M1は生じる。この慣性偶力M1は、クランクシャフト2の長手方向の両端側をその長手方向とは交差する方向に振れさせるように作用する。
前記した慣性偶力M1を軽減するための手段として、本実施形態においては、図2に示すような構造が採用されており、トルクコンバータ3の取り付けに利用される複数のボルト・ナット4,5が偏った配置に設けられている。
図2の構造をより具体的に説明すると、同図(a)において、クランクシャフト2の一端には、ドライブプレート6を介してトルクコンバータ3が連結されている。ドライブプレート6は、円板状であり、複数のボルト70を利用してクランクシャフト2の一端に固定されている。トルクコンバータ3の基本的な構造自体は従来既知のものと同様であり、トランスミッション(図示略)の入力軸にワンウェイクラッチ30を介して装着されたステータ31、ポンプインペラ32、タービンランナ33、ロックアップクラッチ34、およびこれらを覆うケース35を備えている。ケース35の外面部には、ドライブプレート6の孔部60に貫通する複数のボルト4が固着されており、各ボルト4に螺合されたナット5の締め付けにより、トルクコンバータ3とドライブプレート6との連結が図られている。複数のボルト・ナット4,5は、本発明でいう連結手段の一例に相当する。
図2(b)によく表われているように、複数のボルト・ナット4,5は、ドライブプレート6の中心P(クランクシャフト2の中心と一致)周りにおいて不等角度間隔で設けられている。同図に示す角度α1,α2は、α1>α2 の関係にあり、複数のボルト・ナット4,5の一部は、中心P周りの一部の領域A1に偏り、かつ互いに比較的接近した配置とされている。このことにより、複数のボルト・ナット4,5の重量は、ドライブプレート6の回転時において中心Pから偏心した偏心重量となり、ドライブプレート6にウエイトを取り付けた場合と同様な作用を生じさせる。
複数のボルト・ナット4,5の偏心重量の中心は、法線N上またはその近傍に位置するように設けられている。ここで、法線Nは、ドライブプレート6に最も近いクランクピン21に対してその回転方向に150°進んだ位相である。このことにより、法線N上またはその近傍にカウンタウエイトを取り付けたのと同様な作用が得られることとなる。前述した特許文献1には、アウタバランサとしてのカウンタウエイトをクランクプーリなどに取り付ける場合に、最も近いクランクピンに対してその回転方向に150°進んだ位相位
置にカウンタウエイトを配置すれば、慣性偶力を軽減できることが示されている。本実施形態では、それと同様な効果を発揮し得る構造が実現されている。好ましくは、ボルト4,5の偏心重量は、その偏心モーメントが慣性偶力M1と釣り合う大きさとされるが、これに合致しない重量であっても、慣性偶力M1を軽減するのに役立つ。
置にカウンタウエイトを配置すれば、慣性偶力を軽減できることが示されている。本実施形態では、それと同様な効果を発揮し得る構造が実現されている。好ましくは、ボルト4,5の偏心重量は、その偏心モーメントが慣性偶力M1と釣り合う大きさとされるが、これに合致しない重量であっても、慣性偶力M1を軽減するのに役立つ。
図示説明は省略するが、クランクシャフト2の他端側には、クランクプーリあるいはフライホイールなど、クランクシャフト2に伴って回転する回転部材が取り付けられている。この回転部材のうち、複数のボルト・ナット4,5の偏心重量の中心に対して180°の位相でずれを生じた位置には、前記偏心重量と釣り合うカウンタウエイトが設けられている。
本実施形態によれば、ボルト・ナット4,5の偏心重量によって慣性偶力M1が軽減され、内燃機関Eの振動を抑制することが可能である。また、ボルト・ナット4,5がアウタバランサとしての役割を果たしているために、その構成は合理的であり、クランクシャフト2の一端側にアウタバランサとしてのカウンタウエイトを設ける必要を無くすことができる。したがって、重量の軽減を図ることができる。また、カウンタウエイトの部品削減、ならびに取り付け作業工程の省略化によって、製造コストも低減することができる。
図3は、本発明の他の実施形態を示している。同図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
図3に示す実施形態においては、ボルト・ナット4,5が角度α3の等間隔で設けられている。ただし、それらのサイズが不揃いとされていることにより、重量も不揃いとされており、領域A2に位置するボルト・ナット4,5は、他のボルト・ナット4,5よりもサイズおよび重量が大きいものとされている。このことにより、複数のボルト・ナット4,5の重量は、ドライブプレート6の回転時において中心Pから偏心した偏心重量となり、やはりこの偏心重量に基づき、ドライブプレート6にウエイトを取り付けたのと同様な作用を生じさせる。複数のボルト・ナット4,5の偏心重量の中心が、前述した法線N上またはその近傍に位置するといった点は、前記実施形態と同様である。本実施形態においても、前記実施形態と同様な作用が得られる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る内燃機関の振動防止構造の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
複数の連結部材の重量を不揃いとするための手段としては、図3に示したように連結部材のサイズを相違させることに代えて、または加えて、複数の連結部材の材質を比重が相違するものとする手段を採用することもできる。
本発明でいう連結部材は、複数であればその具体的な数はとくに限定されるものではなく、またボルト・ナット以外の部材とすることもできる。内燃機関は、車両に搭載されて使用されるものに限らず、その具体的な用途も問わない。
E 内燃機関
M1 慣性偶力
2 クランクシャフト
3 トルクコンバータ
4 ボルト(連結部材)
5 ナット(連結部材)
6 ドライブプレート
M1 慣性偶力
2 クランクシャフト
3 トルクコンバータ
4 ボルト(連結部材)
5 ナット(連結部材)
6 ドライブプレート
Claims (1)
- 内燃機関のクランクシャフトの一端にドライブプレートを介して連結されたトルクコンバータを備えており、
前記ドライブプレートと前記トルクコンバータとの連結に用いられる複数の連結部材は、前記ドライブプレートの中心周りに不等間隔で設けられ、または重量が不揃いとされていることにより、前記複数の連結部材の重量が前記ドライブプレートの中心から位置ずれした偏心重量となるように設けられ、前記複数の連結部材が、前記内燃機関に生じる慣性偶力を軽減するバランサとしての役割を生じるように構成されていることを特徴とする、内燃機関の振動防止構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012169509A JP2014029170A (ja) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | 内燃機関の振動防止構造 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012169509A JP2014029170A (ja) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | 内燃機関の振動防止構造 |
Publications (1)
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Family
ID=50201867
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JP (1) | JP2014029170A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016070344A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 富士重工業株式会社 | 車両用駆動装置 |
JP2016169750A (ja) * | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 富士重工業株式会社 | 車両用駆動装置 |
JP2016169851A (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-23 | 富士重工業株式会社 | 車両用駆動装置 |
JP2016176565A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | 富士重工業株式会社 | 車両用駆動装置 |
JP2017025988A (ja) * | 2015-07-21 | 2017-02-02 | 富士重工業株式会社 | 車両用駆動装置 |
JP2017194144A (ja) * | 2016-04-22 | 2017-10-26 | 株式会社Subaru | 車両用駆動装置 |
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2012
- 2012-07-31 JP JP2012169509A patent/JP2014029170A/ja active Pending
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