JP6393209B2 - クランクシャフトの軸受構造 - Google Patents

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本発明は、クランクシャフトからカムシャフトに回転動力を伝達するクランクシャフトの軸受構造に関する。
クランクシャフトは、エンジンのピストンの往復運動の動力を回転運動に変換する。クランクシャフトには、軸受部によって軸支されるメインジャーナルが複数設けられ、コンロッドと連結される複数のクランクピンがメインジャーナルの中心軸に対して偏心して設けられている。クランクピンにコンロッドを介してピストンの動力が伝達すると、クランクシャフトはメインジャーナルの中心軸を回転中心として回転する。
クランクシャフトの振動を抑制するには、メインジャーナルを軸支する軸受部の軸受クリアランスを小さくすればよいが、軸受クリアランスを小さくすると軸受部の摩擦によるエネルギ損失が大きくなってしまう。そこで、例えば、特許文献1には、メインジャーナルを軸支する複数の軸受部のうちの両端に配された軸受部の軸受クリアランスを、他の軸受部の軸受クリアランスよりも小さくする構成が記載されている。
特開平7−27126号公報
上述した特許文献1に記載の構成では、すべての軸受部の軸受クリアランスを小さくするよりも、摩擦によるエネルギ損失を抑えながら、クランクシャフトの振動を抑制できる。しかし、車両の燃費改善および騒音低減の要望が高まっていることから、クランクシャフトの振動と、摩擦によるエネルギ損失とをさらに抑制することが可能な技術の開発が希求されている。
そこで、本発明は、クランクシャフトの振動を抑制しつつ、摩擦によるエネルギ損失を抑制することができるクランクシャフトの軸受構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の、コンロッドと連結される4つのクランクピンと、クランクピンそれぞれの両隣に配される複数の軸受部によって軸支されるメインジャーナルと、を有し、カムシャフトに回転動力を伝達する動力伝達部が一端側に設けられたクランクシャフトの軸受構造であって、複数の軸受部のうち、動力伝達部側から3つ目の軸受部は、動力伝達部側から2つ目の基準軸受部よりも、軸受クリアランスが小さいことを特徴とする。
複数の軸受部のうち、最も動力伝達部側に配される軸受部は、基準軸受部よりも、軸受クリアランスが小さくてもよい。
本発明によれば、クランクシャフトの振動を抑制しつつ、摩擦によるエネルギ損失を抑制することができる。
クランクシャフトの軸受構造の概略図である。 クランクシャフトを所定回転数で回転させたときの起振力をシミュレーションした結果を示す第1のグラフである。 クランクシャフトを所定回転数で回転させたときの起振力をシミュレーションした結果を示す第2のグラフである。 軸受クリアランスと軸受荷重の関係を説明するための第1の図である。 軸受クリアランスと軸受荷重の関係を説明するための第2の図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、クランクシャフト1の軸受構造2の概略図である。図1に示すように、クランクシャフト1は、4つのクランクピン3(図1中、左側からクランクピン3a、3b、3c、3dとする)と、5つのメインジャーナル4(図1中、左側からメインジャーナル4a、4b、4c、4d、4eとする)を有する。
クランクピン3は、コンロッド5の一端に挿通され、コンロッド5の他端側には、ピストン6(図1中、左側からピストン6a、6b、6c、6dとする)が設けられている。コンロッド5に対し、クランクピン3およびピストン6は、図1中、左右方向に平行な回転軸中心に回転自在に連結されている。
メインジャーナル4は、クランクピン3それぞれの両隣に設けられている。言い換えれば、隣り合うメインジャーナル4の間にクランクピン3が設けられている。軸受部7(図1中、左側から軸受部7a、7b、7c、7d、7eとする)は、不図示のクランクボックスに5つ設置されており、メインジャーナル4それぞれを回転自在に軸支する。すなわち、クランクシャフト1は、軸受部7(メインジャーナル4)の中心軸を回転中心として回転可能にクランクボックスに保持されている。
ピストン6は、不図示の燃焼室における燃料の燃焼によって、図1中、上下方向に往復運動を繰り返し、クランクピン3は、コンロッド5を介して押圧および引張の荷重を受ける。クランクピン3は、クランクシャフト1の回転軸に対して偏心して設けられていることから、クランクピン3がコンロッド5からの荷重を受けると、クランクシャフト1が回転する。
クランクピン3とメインジャーナル4との間には、クランクウェブ8が設けられている。クランクウェブ8は、クランクアームとカウンターウェイトが一体化したものであって、クランクピン3とメインジャーナル4とを連結するとともに、クランクシャフト1の回転軸中心に対して偏心するクランクピン3と、つり合いを取るための重りとして機能する。
クランクシャフト1の回転軸方向の一端側(図1中、左端側)は、動力伝達部9が固定されている。ここでは、動力伝達部9は、スプロケットで構成されており、不図示のチェーンを介してカムシャフトにクランクシャフト1の回転動力を伝達する。ここでは、動力伝達部9が、スプロケットで構成される場合について説明したが、動力伝達部9は、カムシャフトにクランクシャフト1の回転動力を伝達できればよく、例えば、プーリやギヤで構成されていてもよい。
クランクシャフト1の回転軸方向の他端側(図1中、右端側)には、不図示のフライホイールを取り付けるフランジ10が設けられている。フライホイールの重心には、クランクシャフト1の回転軸が位置しており、フライホイールの慣性モーメントによって、クランクシャフト1のトルク変動による振動を抑制する。
また、フライホイールの端面には不図示のクラッチディスクが対向して配置されており、クラッチディスクがフライホイールと当接することでクラッチが繋がる。こうして、クランクシャフト1の回転動力は、クラッチディスクを介して出力軸に伝達され、出力軸から車両の車輪に伝わることとなる。
本実施形態では、5つのメインジャーナル4を軸支する軸受部7のうち、動力伝達部9側の3つの軸受部7a、7b、7cの軸受クリアランスを最適化することで、振動抑制を図っている。ここでは、現象を単純化して比較するため、軸受部7d、7eの軸受クリアランスについては固定値を取るものとして検証した。以下、軸受部7a、7b、7cの軸受クリアランスの関係について詳述する。
図2、図3は、クランクシャフト1を所定回転数で回転させたときの起振力をシミュレーションした結果を示すグラフであり、横軸はクランク角(deg)を示し、縦軸は起振力(N)を示す。ここでは、クランクシャフト1の振動と相関の高い起振力を比較することで、各条件における振動の大きさを比較する。また、クランク角が0〜720度の範囲で最も起振力の変化が大きい角度範囲を抽出して示す。
図2では、軸受部7a、7b、7cの軸受クリアランスが等しい凡例Zに対し、軸受部7aの軸受クリアランスを小さく変更した例を凡例A、軸受部7b(基準軸受部)の軸受クリアランスを小さく変更した例を凡例B、軸受部7cの軸受クリアランスを小さく変更した例を凡例Cとする。
図2に示すように、凡例Cが、最も起振力が小さく抑えられている。すなわち、軸受部7cの軸受クリアランスを他の軸受部7a、7bの軸受クリアランスよりも小さくすることで、クランクシャフト1の振動が抑制できることがわかる。このように、軸受部7cの軸受クリアランスのみを小さくすることで、クランクシャフト1の振動を抑制しつつ、軸受部7a、7b、7cの軸受クリアランスをすべて小さくする場合に比べて、摩擦によるエネルギ損失を抑制することが可能となる。
また、図3では、図2において最もよい結果が導出された凡例Cを比較対象として示す。その他の凡例として、基本条件となる凡例Zに対し、軸受部7a、7bの軸受クリアランスを小さく変更した例を凡例AB、軸受部7b、7cの軸受クリアランスを小さく変更した例を凡例BC、軸受部7a、7cの軸受クリアランスを小さく変更した例を凡例ACとする。
図3に示すように、2つの軸受部7の軸受クリアランスを小さくしたにもかかわらず、凡例AB、BCでは、1つの軸受部7cのみの軸受クリアランスを小さくした凡例Cよりも、起振力が大きくなってしまうことがわかる。一方で、凡例Cに対し、凡例ACは起振力が一層小さく抑えられている。このように、軸受部7a、7cの軸受クリアランスを小さくすることにより、さらなる振動抑制と摩擦によるエネルギ損失の抑制を両立できる。
上記のように、凡例C、凡例ACが振動抑制に効果的であることがシミュレーションによってわかった。以下では、凡例C、凡例ACが振動抑制に効果的である理由について説明する。
まず、振動発生のメカニズムについて簡単に説明する。ピストン6、コンロッド5、クランクシャフト1、軸受部7などの各構成部が剛体であって、軸受クリアランスが0の場合、燃焼室における燃料の燃焼(爆発)による爆発荷重がピストン6に作用すると、同時に、クランクシャフト1から軸受部7に軸受荷重が作用する。この爆発荷重と軸受荷重は釣り合うことから、振動は生じない。
しかし、実際には各構成部は弾性変形する上、軸受クリアランスもあることから、爆発荷重と軸受荷重は、タイミングや大きさに差異が生じる。そのため、爆発荷重と軸受荷重が釣り合わず不釣り合い力が発生することとなる。この不釣り合い力によって振動が発生する。
そこで、各軸受部7において、爆発荷重と軸受荷重のタイミングを近づけ不釣り合い力の発生を抑えることで振動を抑制させることが考えられる。例えば、4サイクルの4気筒エンジンの場合、クランクシャフト1が2回転する間に、各ピストン6a、6b、6c、6dに1回ずつ爆発荷重が作用することとなる。そのいずれにおいても軸受荷重が発生(極大化)する。
これらのうち、軸受部7a、7b、7cの振動に対して影響が大きい爆発荷重は、軸受部7a、7b、7cの間に位置するピストン6a、ピストン6bに作用するものである。そこで、ピストン6aに爆発荷重が作用したときの不釣り合い力と、ピストン6bに爆発荷重が作用したときの不釣り合い力を比較すると、後者の方が大きいことが計算により特定された。
すなわち、ピストン6bに作用する爆発荷重が、軸受部7a、7b、7cの振動に対して最も影響が大きいこととなる。このピストン6bに作用する爆発荷重について、軸受部7a、7b、7cにおける軸受荷重の極大化のタイミングに対する爆発荷重の発生タイミングのずれ、および、ずれを抑えて振動が抑制される原理をシミュレーション結果に基づいて説明する。
図4、図5は、軸受クリアランスと軸受荷重の関係を説明するための図であり、軸受部7a、7b、7cおよびクランクシャフト1を簡略化するとともに、軸受部7d、7eおよびクランクシャフト1のうちのフランジ10側の図示を省略する。また、図4、5中、ピストン6bの爆発荷重がクランクシャフト1に作用する向きおよび位置を白抜き矢印で示す。
図4(a)は、軸受部7a、7b、7cの軸受クリアランスが等しい凡例Zの構成を示し、図4(b)は、軸受部7aの軸受クリアランスが軸受部7b、7cの軸受クリアランスよりも小さい凡例Aの構成を示す。また、図4(c)は、軸受部7bの軸受クリアランスが軸受部7a、7cの軸受クリアランスよりも小さい凡例Bの構成を示し、図4(d)は、軸受部7cの軸受クリアランスが軸受部7a、7bの軸受クリアランスよりも小さい凡例Cの構成を示す。
図4(a)に示すように、軸受部7a、7b、7cの軸受クリアランスが等しいとき、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングよりも早く、軸受部7bの図4中、上側の内周面11bとクランクシャフト1とのクリアランスが極小化して、軸受部7bにおける軸受荷重が局所的に極大化することがわかった。すなわち、軸受部7bにおける軸受荷重の極大化のタイミングは、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングよりも早いことなる。
また、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングの後、軸受部7cの図4中、上側の内周面11cとクランクシャフト1とのクリアランスが極小化して、軸受部7cにおける軸受荷重が局所的に極大化することがわかった。すなわち、軸受部7cにおける軸受荷重の極大化のタイミングは、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングよりも遅いことなる。
このとき、軸受部7b、7cのいずれにおいても不釣り合い力が発生し、不釣り合い力に起因する振動が生じている。ここで、図2に示したように、凡例A、B、C、Zを比較すると、振動が小さい順に、凡例C(図4(d))、凡例A(図4(b))、凡例Z(図4(a))、凡例B(図4(c))となった。
図4(c)に示す凡例Bでは、軸受部7bの軸受クリアランスが小さいことから、凡例Zよりも早く、クランクシャフト1と、軸受部7bの内周面11bとのクリアランスが極小化する。そうすると、軸受部7bにおける軸受荷重の極大化のタイミングは、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングよりも一層早くなり、不釣り合い力が増加してしまう。その結果、凡例Zよりも振動が大きくなる。
図4(b)に示す凡例Aでは、軸受部7aの軸受クリアランスが小さく、クランクシャフト1は、クランクシャフト1の剛性に逆らって曲げ変形しながら軸受部7bの内周面11bに近づくこととなる。そのため、曲げ変形する分だけ、軸受部7bにおける軸受荷重の極大化のタイミングが遅くなり、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングに近づくことから、不釣り合い力が抑制される。その結果、凡例B、Zよりも振動が小さく抑えられる。
図4(d)に示す凡例Cでは、軸受部7cの軸受クリアランスが小さく、クランクシャフト1は、凡例Aと同様、クランクシャフト1の剛性に逆らって曲げ変形しながら軸受部7bの内周面11bに近づくこととなる。そのため、曲げ変形する分だけ、軸受部7bにおける軸受荷重の極大化のタイミングが遅くなり、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングに近づくことから、不釣り合い力が抑制される。
また、凡例Cでは、軸受部7cの軸受クリアランスが小さいことから、凡例Aよりも早く、クランクシャフト1と、軸受部7cの内周面11cとのクリアランスが極小化する。そのため、軸受部7cにおける軸受荷重の極大化のタイミングは、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングに近づき、不釣り合い力が抑制される。その結果、凡例Aよりも振動が小さく抑えられる。
図5(a)は、図4(d)と同様、軸受部7cの軸受クリアランスが軸受部7a、7bの軸受クリアランスよりも小さい凡例Cの構成を示し、図5(b)は、軸受部7a、7bの軸受クリアランスが軸受部7cの軸受クリアランスよりも小さい凡例ABの構成を示す。また、図5(c)は、軸受部7a、7cの軸受クリアランスが軸受部7bの軸受クリアランスよりも小さい凡例ACの構成を示し、図5(d)は、軸受部7b、7cの軸受クリアランスが軸受部7aの軸受クリアランスよりも小さい凡例BCの構成を示す。
図5(a)に示すように、軸受部7cの軸受クリアランスが小さいとき、上記のように、不釣り合い力が抑えられ振動が抑制される。しかし、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングよりも、軸受部7bにおける軸受荷重の極大化のタイミングの方が、まだ早いことがわかった。
ここで、図3に示したように、凡例C、AB、AC、BCを比較すると、振動が小さい順に、凡例AC(図5(c))、凡例C(図5(a))、凡例BC(図5(d))、凡例AB(図5(b))となった。
図5(b)に示す凡例ABでは、軸受部7cの軸受クリアランスが大きいことから、凡例Cよりも、クランクシャフト1と、軸受部7cの内周面11cとのクリアランスが極小化するタイミングが遅くなる。また、軸受部7bの軸受クリアランスが小さいことから、凡例Cよりも早く、クランクシャフト1と、軸受部7bの内周面11bとのクリアランスが極小化する。その結果、軸受部7b、7cのいずれにおいても、凡例Cよりも大きな不釣り合い力が発生し、凡例Cよりも振動が大きくなる。
図5(d)に示す凡例BCでは、軸受部7cについては、凡例Cと同様、軸受クリアランスが小さいことから、不釣り合い力が抑制される。一方、軸受部7bの軸受クリアランスが小さいことから、凡例Cよりも、クランクシャフト1と、軸受部7bの内周面11bとのクリアランスが極小化するタイミングが早くなり、軸受部7bの不釣り合い力が大きくなる。その結果、凡例ABより振動が抑制されるものの、凡例Cより振動が大きくなる。
図5(c)に示す凡例ACでは、軸受部7cについては、凡例Cと同様、軸受クリアランスが小さいことから、不釣り合い力が抑制される。また、軸受部7a、7cの軸受クリアランスが小さいことから、凡例Cよりも曲げ変形し難くなり、クランクシャフト1と、軸受部7bの内周面11bとのクリアランスが極小化するタイミングがさらに遅くなる。そのため、軸受部7bにおける軸受荷重の極大化のタイミングが遅くなり、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングにさらに近づく。こうして、凡例Cよりも不釣り合い力が抑制される。その結果、凡例Cよりも振動が小さく抑えられる。
なお、軸受部7aについては、図4、図5に示すいずれの凡例の構成であっても、軸受荷重の極大化のタイミングが、ピストン6bの爆発荷重の発生タイミングに対して大きくずれておらず振動への影響が小さいため説明は省略する。
上述したように、凡例Cおよび凡例ACにおいては、動力伝達部9側から3つ目の軸受部7cが、動力伝達部9側から2つ目の軸受部7bよりも、軸受クリアランスが小さい。その結果、不釣り合い力が抑えられ、クランクシャフト1の振動を抑制しつつ、軸受部7a、7b、7cの軸受クリアランスをすべて小さくする場合に比べて、摩擦によるエネルギ損失を抑制することが可能となる。
さらに、凡例ACにおいては、最も動力伝達部9側に配される軸受部7aが、軸受部7bよりも、軸受クリアランスが小さい。その結果、不釣り合い力がさらに抑えられ、クランクシャフト1のさらなる振動抑制が可能となる。
また、上述した実施形態では、クランクシャフト1の回転軸方向の他端側にフライホイールが設けられる場合について説明した。しかし、クランクシャフト1の回転軸方向の他端側には、フライホイールの代わりにトルクコンバータが設けられてもよい。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
本発明は、クランクシャフトからカムシャフトに回転動力を伝達するクランクシャフトの軸受構造に利用できる。
1 クランクシャフト
2 軸受構造
3、3a、3b クランクピン
4、4a、4b、4c メインジャーナル
5 コンロッド
7、7a、7c 軸受部
7b 軸受部(基準軸受部)
9 動力伝達部

Claims (2)

  1. コンロッドと連結される4つのクランクピンと、該クランクピンそれぞれの両隣に配される複数の軸受部によって軸支されるメインジャーナルと、を有し、カムシャフトに回転動力を伝達する動力伝達部が一端側に設けられたクランクシャフトの軸受構造であって、
    前記複数の軸受部のうち、前記動力伝達部側から3つ目の軸受部は、該動力伝達部側から2つ目の基準軸受部よりも、軸受クリアランスが小さいことを特徴とするクランクシャフトの軸受構造。
  2. 前記複数の軸受部のうち、最も前記動力伝達部側に配される軸受部は、前記基準軸受部よりも、軸受クリアランスが小さいことを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの軸受構造。
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