JP6270125B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
このため、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能な構成が求められる。
以下、本発明に係る画像形成装置を、中間転写方式のタンデム型画像形成装置である電子写真方式の複写機に適用した一つ目の実施形態(以下、「実施形態1」と呼ぶ)について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態1に係る複写機1の全体構成を示す概略構成図である。
この複写機1は、色分解に対応した色のトナー像を担持する潜像担持体としての像担持体である感光体3(M,C,Y,B)を複数並置したタンデム方式の構成を備えている。各感光体3(M,C,Y,B)上に形成されたトナー像は、被転写体である中間転写体としての中間転写ベルト2上に互いに重なり合うように重畳転写(一次転写)され、その重畳トナー像は記録材である記録用紙に対して一括転写(二次転写)される。このようにして、複写機1では、記録用紙上に複数色画像を形成することができる。
また、実施形態1では、中間転写ベルト2の表面上に担持されたトナー像のトナー付着量を検出する画像濃度検出手段である光学センサ300を備える。
また、一次転写ローラ7(M,C,Y,B)は、感光体3(M,C,Y,B)の中心位置との対向位置に対して1〜2[mm]ほど、中間転写ベルト表面移動方向下流側にオフセットされた位置で、中間転写ベルト2と連動して回転するようになっている。これは、正規転写位置よりも前に転写バイアスによる転写が開始されて画像の流れなどの異常画像を発生させるプレ転写を防止するためである。
また、二次転写ローラとしての機能を有する駆動ローラ9Aは、中抵抗の発泡ゴムで構成されており、その体積抵抗率は106〜1010[Ω・cm]、好ましくは107〜109[Ω・cm]の範囲である。
なお、以下、実施形態1では、転写バイアスを電流値によって制御する例を示すが、電圧値で制御する場合も同様であり、特に限定されない。
また、形成する画像パターン(主走査方向の画像面積率)によっても転写率が変化し、特にQ/Mが低下した状態において、主走査方向の画像面積率の違いが大きく影響されるということが、本発明者らの鋭意検討によって分かってきた。
このグラフには、現像剤が劣化していない初期時と現像剤が劣化した経時とのそれぞれについて、パッチ画像とベタ画像とについての一次転写率と一次転写電流との関係が示されている。パッチ画像は、サイズが縦(主走査方向)20[mm]×横(副走査方向)10[mm]の最大濃度に設定された単色全ベタ画像である。一方、ベタ画像は、サイズが縦20[mm]×横300[mm]の最大濃度に設定された単色全ベタ画像である。
図2に示すように、いずれのグラフも、最大一次転写率が得られる一次転写電流の値(ピーク)が存在するような関係が示されているが、初期と経時とで、さらに、パッチ画像とベタ画像とで、その関係が異なっている。
一方、現像剤が劣化した経時においては、パッチ画像とベタ画像とにおける一次転写率と一次転写電流との関係は、図2に示すようになる。ここで、経時におけるベタ画像の最大一次転写率が得られる一次転写電流値(ピーク)を見ると、初期時に比べて、一次転写電流(絶対値)の低い側へ大きくシフトしていることがわかる。仮に、経時においても初期時の一次転写電流値(25[μA])のままで画像形成動作を実行すると、図2に示すように、パッチ画像については93[%]程度の一次転写率が得られる。しかし、全ベタ画像については、一次転写率が85[%]程度まで落ちてしまう。
このグラフには、画像面積率が0.5[%]、5[%]、20[%]の画像を連続形成したときのトナー帯電量(Q/M)の推移が示されている。図3に示すグラフによれば、低画像面積率で画像形成するほど、トナー帯電量(Q/M)の低下が速いことが分かる。これは、画像面積率が低いほど、現像装置6内のトナー消費量が少ないため、現像装置6内に滞在するトナー量が多く、トナーへのストレスが増えるためであると考えられる。
このグラフには、画像面積率が0.5[%]、5[%]、20[%]の画像を連続形成したときのトナー帯電量(Q/M)の推移が示されている。図4に示すグラフによれば、低画像面積率(0.5[%])の場合だけでなく、高画像面積率(20[%])の場合も、トナー帯電量(Q/M)の低下が速い。なお、現像剤搬送距離は、プロセス線速(感光体線速)に現像装置の動作時間を乗じて算出される推定値を用いることができる。
設定値 = 基準電流値 × 環境補正係数 × 経時補正係数 ・・・(1)
環境補正量は、温度、湿度等の環境の変化による補正係数である。実施形態1では、環境情報取得手段である不図示の温湿度センサとして、TDK製/CHS−CSC−18を用い、その温湿度センサ内のサーミスタ出力から温度情報を取得するとともに、温湿度センサ内の湿度センサ出力から湿度情報を取得する。温湿度情報の検知タイミングは、電源ON時から1[min]ごとにサンプリングしている。また、基準電流値に対して環境補正を行うタイミングは、温湿度検知タイミングと同じような周期で行う。なお、温湿度センサの設置場所は、特に制限はしないが、定着装置11などの熱源から離れたところが好ましく、実施形態1では給紙部1Bの下方などに設けている。
まず、温湿度センサ内のサーミスタ出力を検知し、サーミスタ出力と温度との相関関係に基づいたサーミスタ出力−温度変換テーブルから温度を決定する(S1)。
次に、上で求めた相対湿度と、相対湿度−絶対湿度変換テーブルとから、絶対湿度を算出する(S3)。このテーブルは、相対湿度を横に温度を縦にとって、絶対湿度を求めるものである。なお、絶対湿度は温度と相対湿度とから計算式により求めることもできる。
温湿度センサによる検知は機械動作が必要ないので、常にモニタリングすることが可能であり、環境変動に対して逐次制御が可能である。
画質調整制御では、テストパターンを作成して、このテストパターンの画像濃度や作像位置を検出した結果に基づいて、画像濃度制御と位置ズレ制御とを行う。画像濃度制御は、例えば、所定のパターン潜像を現像して得られる濃度制御用パターン(画質調整用パターン)のトナー付着量(画像濃度)を検出する。そして、このトナー付着量の検出結果に応じて、現像装置内の現像剤中のトナー濃度、書き込み装置5の書き込み条件(露光パワー等)、帯電バイアスや現像バイアスなどの設定値を変更する。位置ズレ制御は、例えば、位置ズレ制御用パターン(画質調整用パターン)の検出タイミングにより各色トナー像の潜像書き込みタイミングを調整する。
実施形態1では、上述した画像調整用のパターンに加えて、転写電流経時補正用パターンを作像して経時補正量を決定する。
図6は、転写電流経時補正用パターンの説明図である。
よって、経時補正量としては、画像濃度差分値ΔIDの値が小さい場合は補正量を小さくし、また、画像濃度差分値ΔIDが大きい場合は補正量を大きくすることで、画像面積率の差による転写率の差を小さくできる。
中間転写ベルト2上に転写された転写電流経時補正用パターンのトナー像は、中間転写ベルト2上に対向するように配置された、光学センサ300によって、画像濃度を測定し、画像濃度差分値ΔIDを算出する。
実施形態1の経時補正量は、上述したとおり、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との間の画像濃度差分値ΔIDを用いて算出される。具体的には、算出した画像濃度差分値ΔIDが閾値L1よりも小さいか否かを判断し(S11)、画像濃度差分値ΔIDが閾値L1よりも小さいと判断された場合には(S11で「YES」)、経時補正係数を100[%]と決定する(S12)。
従来の画像形成装置としては次のようなものが知られている。すなわち、画像データに基づいて感光体上に静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を生成し、さらに、生成したトナー像を一次転写手段からの転写バイアスによって感光体から中間転写体に転写する。さらに二次転写手段によって、中間転写体から記録用紙に転写し、記録用紙と中間転写体とを分離手段からの分離バイアスによって分離し、トナー像が載った記録用紙を熱と圧力とによって定着することにより画像形成する。
このような画像形成装置では、転写手段から転写バイアスを与えることで、トナー像が中間転写体に転写されており、この転写バイアスのバイアス値によって中間転写体へ転写されるトナーの割合が変化する。
この転写率は、記録用紙の大きさ、厚み、材質、温度、湿度、感光体上でのトナーの帯電量(Q/M)、トナーの付着量、転写手段の汚れ等によって変化することが知られている。さらに、記録用紙の含水状態、記録用紙と感光体との密着状態、感光体の回転速度、記録用紙の搬送速度、などによっても転写率が変化することが知られている。このため、転写バイアスは、これら諸条件を考慮した上で調整する必要があるが、特にトナーの帯電量変化による転写への影響は大きい。
このため、経時劣化してQ/Mが変動したトナーに対しても、画像パターンによらず良好な転写できる画像形成装置を求められる。
ここで、体積固有抵抗の測定としては、トナー粒子粉末3[g]を電動プレス機にて厚さ約3[mm]のペレットに成形し、このペレットをTR−10C型誘電体損測定器(安藤電気製)にセッティングし、体積固有抵抗を測定した。
経時でトナーの帯電量が低下することで、特に高画像面積率の画像(全ベタ画像)における最適転写電流が初期と経時とで乖離することで、経時においては過転写となってしまい画像が薄くなるという問題が顕著になる。この場合、これまで述べているように経時で転写電流を下げていくことが特に有効である。
転写電流経時補正制御のタイミングとしては、画像調整制御(プロセスコントロール)時に毎回行わなくても良い。図3及び図4に示すように、トナーの帯電量(Q/M)の低下は、使用開始直後である初期の低下率が大きく、経時で段々と低下率が小さくなっていく。画像調整制御時に毎回、転写電流経時補正制御を行うことは、使用者の待ち時間の増加やトナーを無駄に消費することとなる。このため、トナーの帯電量(Q/M)の変化が大きい初期には頻繁に転写電流経時補正制御を行い、段々と転写電流経時補正制御を実行する間隔を伸ばしていくことで、より効率的に転写電流を補正することが可能である。
図8に示すように、使用開始から「枚数閾値1」までは「実行間隔1」のタイミングで転写電流経時補正制御を実行し、次の「枚数閾値2」までは「実行間隔2」のタイミングで転写電流経時補正制御を実行する。そして、「枚数閾値2」以降は「実行間隔3」のタイミングで転写電流補正制御を実行する。それぞれ、各実行間隔の枚数を超えた次の画像調整制御を実行する時に同時に行う。
また、記録用紙間(直前の作像終了からそれに続く次回の作像開始の間の時間、または間隔)で、転写電流補正制御を実行してもよい。この場合は、画像調整制御と同時に行わなくても良く、即時に補正を実施できるため、使用者の待ち時間の低減や補正のタイムラグの低減を図ることができる。
図9は、変形例の転写電流経時補正用パターンの説明図である。
上述した実施形態1では、感光体3の表面移動方向に対して直交する方向である主走査方向の長さが互いに異なっている複数種類の転写電流経時補正用パターン(濃度検出用パターン)として、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2とを用いている。これらの転写電流経時補正用パターンは、主走査方向に連続的に形成されたトナー像となっている。
一方、図9に示す変形例では、主走査方向の長さが長い転写電流経時補正用パターンとして、横帯状パターンP2の代わりに、トナー像を主走査方向に複数個並べて配置した複数パッチ状パターンP2’を用いている。
複数パッチ状パターンP2’のように複数のパッチに分割してパターン画像を形成した場合、転写電流経時補正用パターンの主走査方向の長さは、複数のパッチの主走査方向の長さの合計の長さとして定義される。
次に、本発明を適用した画像形成装置の二つ目の実施形態(以下、「実施形態2」とよぶ)について説明する。図10は、実施形態2の画像形成装置であるプリンタ61の概略説明図である。
本発明が適用可能な画像形成装置は、図1の複写機1のように、いわゆる中間転写方式の画像形成装置だけではなく、図10に示すプリンタ61のような直接転写方式の画像形成装置にも同様に適用することができる。プリンタ61は、四つの作像部66(M,C,Y,B)の四つの感光体3(M,C,Y,B)と転写ベルト51との間にそれぞれ転写部を形成する構成である。各転写部を形成する転写ベルト部分の内周面に、それぞれ、バイアスローラ59(M,C,Y,B)が当接している。
給紙部1Bの給紙カセット1B1からピックアップローラ1B4によって繰り出された記録用紙Sは、複数の搬送ローラ1B2によって搬送され、転写ベルト51の用紙搬送方向上流側に位置するレジストローラ1B3で突き当たる。その後、記録用紙Sは、レジストローラ1B3から転写ベルト51に受け渡され、感光体3と転写ベルト51との間の転写部に搬送され、この転写部で感光体3上のトナー像が記録用紙Sに転写される。四つの転写部を通過した記録用紙Sは、転写ベルト51から定着装置11に受け渡され、表面に担持している未定着画像が定着装置11によって定着され、排紙トレイ13に排紙される。
感光体3の表面上に形成された転写電流経時補正用パターンは、記録用紙Sが転写部に存在しないタイミングで、感光体3から転写ベルト51に転写される。そして、転写ベルト51上に転写された転写電流経時補正用パターンの転写ベルト51の表面上における画像濃度(トナー付着量を)IDを、光学センサ300を用いて検出する。
次に、本発明を適用した画像形成装置の三つ目の実施形態(以下、実施形態3とよぶ)について説明する。図11は、実施形態3の画像形成装置である複写機1の概略説明図である。
図11に示す実施形態3の複写機1は、図1に示す実施形態1の複写機1と比較して二次転写装置9の構成と、光学センサ300の位置とが異なり、他の点は共通するため、共通する点についての説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
図11に示す実施形態3の複写機1では、図1に示す実施形態1の複写機1よりも二次転写ベルト9Cの図中左右方向の長さが短くなっており、二次転写ベルト9Cと定着装置11との間に、搬送ベルト91を備える。搬送ベルト91は、搬送ベルト駆動ローラ91Aと搬送ベルト従動ローラ91Bとに掛けまわされており、搬送ベルト駆動ローラ91が回転駆動することで、図11中の反時計回り方向に回転する。
このため、一次転写電流と同様に、経時における二次転写電流の最適値は、初期時よりも絶対値が低い側に大きくシフトするので、現像剤の劣化の程度に応じて二次転写電流を下げるように補正することが望ましい。また、上述したように、現像剤の劣化の程度としては、画像形成枚数(印字枚数)や現像剤搬送距離だけでなく、画像形成動作の状況(画像面積率の違い)も加味したものが好ましい。
設定値 = 基準電流値 × 環境補正係数 × 経時補正係数 ・・・(1)
環境補正量は、温度、湿度等の環境の変化による補正係数である。実施形態3では、実施形態1と同様に、環境情報取得手段である不図示の温湿度センサとして、TDK製/CHS−CSC−18を用い、その温湿度センサ内のサーミスタ出力から温度情報を取得するとともに、温湿度センサ内の湿度センサ出力から湿度情報を取得する。温湿度情報の検知タイミングは、電源ON時から1[min]ごとにサンプリングしている。また、基準電流値に対して環境補正を行うタイミングは、温湿度検知タイミングと同じような周期で行う。
実施形態3では、一次転写電流と二次転写電流との両方を上記(1)式を用いて算出する構成であるが、何れか一方のみを上記(1)式を用いて算出する構成としてもよい。
実施形態3における画像調整制御(プロセスコントロール)も、上述した実施形態1と同様の制御を行うが、画像調整制御で作像した画質調整用パターンの検出箇所が、実施形態3では二次転写ベルト9C上である点で上述した実施形態1とは異なる。
感光体3の表面上に形成された転写電流経時補正用パターンは、中間転写ベルト2上に一次転写され、記録用紙が二次転写部に存在しないタイミングで、中間転写ベルト2から二次転写ベルト9Cに転写される。そして、二次転写ベルト9C上に転写された転写電流経時補正用パターンの二次転写ベルト9Cの表面上における画像濃度(トナー付着量を)IDを、光学センサ300を用いて検出する。
二次転写ベルト9Cの表面上の光学センサ300との対向部を通過した転写電流経時補正用パターンは、二次転写ベルトクリーニング装置90によって二次転写ベルト9C上から除去される。
表面の追従性としては、近年、フルカラー電子写真を用いてさまざまな記録媒体に画像を形成することが多くなっている。そして、記録媒体として、通常の平滑な用紙だけでなく、コート紙のようなスリップ性のある平滑度の高いものから、リサイクルペーパー、エンボス紙、和紙及びクラフト紙等のような表面性の粗いものが使用されることが増えてきている。このような表面性状の異なる様々な記録媒体に対する二次転写部での中間転写ベルト2の表面の追従性は重要である。この追従性が悪いと、記録媒体上に転写されたトナー像に濃淡むらや色調のむらが発生する。
図12は、特許文献4に記載された中間転写ベルトと同様の構成を備えた中間転写ベルト2の層構成を示す拡大断面図である。
図12に示す中間転写ベルト2は、比較的屈曲性が得られる剛性な基層211の上に柔軟な弾性層212が積層されており、最表面には微粒子が表面層213として積層されている。
基層211の構成材料としては、樹脂材料中に電気抵抗を調整する充填材(又は、添加材)、いわゆる電気抵抗調整材を含有してなるものが挙げられる。
基層211に用いる樹脂材料としては、難燃性の観点から、例えば、PVDF、ETFEなどのフッ素系樹脂や、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂等が好ましく、機械強度(高弾性)や耐熱性の点から、特にポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好適である。
基層211の樹脂材料に含有させる電気抵抗調整材としては、金属酸化物やカーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などがある。
弾性層212としてはゴム弾性層を用いることができ、具体例としてはアクリルゴムを用いることができる。このアクリルゴムとしては、現在、市販されているものを用いることができ、特に限定されるものではない。しかし、アクリルゴムの各種架橋系(エポキシ基、活性塩素基、カルボキシル基)の中ではカルボキシル基架橋系がゴム物性(特に圧縮永久歪み)及び加工性が優れているので、カルボキシル基架橋系を選択することが好ましい。
また、樹脂微粒子の形状としては、中空であったり、多孔質であったりしても良い。
上述した材料の樹脂中で、滑性を有し、トナーに対しての離型性、耐磨耗性を付与できる機能の高いものとして、シリコーン樹脂微粒子が最も好ましい。
また、弾性層212としては、UL94VTM燃焼試験においてVTM−0を示す難燃性アクリルゴム弾性層を用いることで、良好な追従性を得つつ、良好な難燃性を得ることができる。
中間転写ベルト2の基層211、弾性層212及び表面層213の具体例としては、特許文献4に記載されたものを用いることができるが、これに限るものではない。
しかし、弾性層212を形成するゴム材料は一般的にトナーに対する離型性が悪く、トナーに対する離型性が良好な別材料からなる表面層を設けないと、二次転写率やクリーニング性が悪く実用に耐え得るものとすることが困難である。
しかし、コート層に用いられる材料は、経時に渡って弾性層に用いられるゴム材料が伸び縮みする変形に追従して変形することが出来ず、使用し続けるとコート層が割れて、ベルトの表面にひび割れが生じる。ひび割れが生じると、ひびの部分に付着したトナーの転写性やクリーニング性が悪化する。
一方、二次転写ベルト9Cは、記録媒体に転写するトナー像を担持するものではないため、凹凸を有する記録媒体の表面に対する追従性は不要であり、ポリイミドのように平滑性の高い材料を用いることができる。
よって、図12に示す中間転写ベルト2を用いる場合、実施形態3のように、中間転写ベルト2上に形成した転写電流経時補正用パターンを二次転写ベルト9Cに転写して、光学センサ300でトナー付着量を検出することが望ましい。
図13は、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との二次転写ベルト9Cの表面上における画像濃度IDを、一つの光学センサ300で検出する構成の概略図である。図13中の矢印X方向が二次転写ベルト9Cの表面移動方向であり、図13中の矢印Y方向が主走査方向である。
図14に示す構成では、主走査方向の四箇所に光学センサ300(第一光学センサ300a〜第四光学センサ300d)を配置している。
イエロー用パッチ状パターンP1Yの一つ目は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が第一光学センサ300aの検出位置となるように作像する。その後、二つ目は第二光学センサ300bの検出位置、三つ目は、第三光学センサ300cの検出位置、四つ目は、第四光学センサ300dの検出位置、となるようにそれぞれ作像する。
マゼンタ用パッチ状パターンP1Mの一つ目は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が第二光学センサ300bの検出位置となるように作像する。その後、二つ目は第三光学センサ300cの検出位置、三つ目は、第四光学センサ300dの検出位置、四つ目は、第一光学センサ300aの検出位置、となるようにそれぞれ作像する。
ブラック用パッチ状パターンP1Bの一つ目は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が第四光学センサ300dの検出位置となるように作像する。その後、二つ目は第一光学センサ300aの検出位置、三つ目は、第二光学センサ300bの検出位置、四つ目は、第三光学センサ300cの検出位置、となるようにそれぞれ作像する。
これに対して、図14に示す構成では、各色四つずつのパッチ状パターンP1を、二次転写ベルト9C上における副走査方向の位置が重ならないように作像している。これにより、パッチ状パターンP1の適切な画像濃度IDを検出することができる。
光沢度の検出には、日本電色工業株式会社のハンディー光沢計PG−1Mを用いる。以下、光沢度の測定条件を示す。
測定項目:光沢度(鏡面光沢度)
測定角度:20[°]
光学系:JIS Z 8741,ISO2813,ASTMD523,DIN67530準拠
光源:タングステンランプ
検出器:フォトダイオード
測定サイズ:20[°],10.0×10.6[mm]
上記測定条件の場合に、転写電流経時補正用パターンの画像濃度IDの検出に有効な二次転写ベルト9Cの光沢度は30以上とする。
このような光沢度を備えつつ、長期使用に対する耐久性を備えたベルト材料としてはポリイミドを挙げることができる。
なお、光沢度については実施形態3における二次転写ベルト9Cに限らず、実施形態1における中間転写ベルト2及び実施形態2における転写ベルト51においても上述した光沢度の測定条件で30以上であることが望ましい。
このため、現像剤の劣化の程度を検出して、その検出結果に基づいて転写バイアスを設定することが考えられるが、現像剤の劣化の程度は、単純に画像形成枚数(印字枚数)や現像剤搬送距離だけでは、検出することが出来ない。
本発明者らは、現像剤の劣化が進んでトナー帯電量が低下していくと、画像面積率が低い画像と画像面積率が高い画像とにおける転写率の差が大きくなるという相関関係があることを見出した。この相関関係から、画像濃度差分値ΔIDが大きいほど、現像剤の劣化度合い(トナー帯電量の低下度合い)が大きいという関係が得られることを見出した。
このような経時補正制御を行うことにより、現像剤が劣化して、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなったときに、画像面積率による転写率の差を抑えることができる。
なお、経時補正制御を行うときの転写電流経時補正用パターンを転写するときの転写バイアスの転写電流の値は、経時補正量を考慮しない初期最適値であり、その設定値は、「設定値=基準電流値×環境補正係数」で求まる値である。
しかし、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなったときに転写バイアスの値を制御する構成については特許文献5には記載されていない。
また、画像面積率が高い画像で転写率が最大となる転写バイアスと、画像面積率が低い画像で転写率が最大となる転写バイアスとの間に、画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値があることについても記載されていない。よって、画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値が現像剤の劣化の程度によって変動する点については記載も示唆もない。
これに対して、実施形態1乃至3の画像形成装置では、図2に示すパッチのグラフとベタのグラフとが分かれて一致しない条件であっても、画像面積率による転写率の差を抑えることができる値に転写バイアスを設定することができる。
(態様A)
表面移動する感光体3等の像担持体と、像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成する現像装置6等のトナー像形成手段と、転写バイアスを印加して像担持体の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト2等の被転写体の表面に転写させる一次転写装置等の転写手段と、を備える複写機1等の画像形成装置において、被転写体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する光学センサ300等の検出手段を備え、像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっているパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の濃度検出用パターンを転写手段によってそれぞれ被転写体の表面上に転写し、被転写体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる画像濃度差分値ΔID等の複数種類の該濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、画像濃度差の値に基づいて転写バイアスを補正する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができ、画質劣化を抑制することが可能となる。これは以下の理由による。すなわち、像担持体から被転写体へのトナー像の転写率と転写バイアスとの関係としては、画像面積率が一定の条件で転写バイアスを大きくしていくと、転写率も上昇するが、ある値の転写バイアスを境に転写率は下降する傾向にある。そして、本発明者らは、転写率が最大となる転写バイアスの値は、画像面積率が高い画像(例えば全ベタ画像)の方が画像面積率の低い画像(例えばパッチ画像)よりも小さい値となることを見出した。このため、画像面積率の低い画像の転写率が最大となるように転写バイアスを設定すると、画像面積率が高い画像を出力したときに、転写率が低下し、出力される画像の画像濃度も低下する。画像面積率によって転写率が変動すると画像濃度にムラが生じる。このため、画像面積率の違いによる転写率の変動を小さくするように転写バイアスを設定することが求められる。この求めに応じる設定として、画像面積率が高い画像で転写率が最大となる転写バイアスと、画像面積率が低い画像で転写率が最大となる転写バイアスとの間の値で、画像面積率による転写率の差を抑えることができる値に転写バイアスを設定する。これにより、画像面積率の違いによる転写率の変動を小さくすることが可能である。
ここで、使用初期の劣化していない現像剤を用いたときに、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像とで転写率の差を抑えることができる転写バイアスを初期転写バイアスとする。また、画像面積率とは、ある範囲の領域全体に対する実際に画像が形成された領域の割合であり、例えば、ある範囲の領域全体のドット数に対する画像が形成されたドット数の割合によって決定する。また、像担持体から被転写体にトナー像が転写される転写ニップは、像担持体や被転写体の表面移動方向と平行な副走査方向の長さが短く、副走査方向に直交する主走査方向の長さが長い領域である。このため、像担持体の表面移動方向に対して直交する主走査方向に長い画像が通過すると、転写ニップにおける画像面積率が高くなる傾向がある。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、経時使用によって現像剤が劣化すると、転写率が最大となる転写バイアスの値が、画像面積率の低い画像の場合は影響が少ないが、画像面積率の高い画像の場合は影響が大きいことを見出した。具体的には、経時使用によって現像剤が劣化すると、画像面積率の高い画像の場合では、転写率が最大となる転写バイアスの値が小さくなる方向へのシフト幅が大きいことを見出した。そして、劣化した現像剤を用いて初期転写バイアスの条件で転写を行うと、画像面積率が高いほど、転写率が低下する割合が大きいことを見出した。このことから、現像剤の劣化が進むほど、初期転写バイアスの条件で転写を行った際の画像面積率の高い画像と画像面積率の低い画像との転写率の差が大きくなり、この転写率の差を算出することで現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となる。そして、転写率の差は、被転写体上での画像濃度差として現れる。現像剤の劣化の程度をより適切に求め、その求めた結果に基づいて転写バイアスを補正することで、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができ、画質劣化を抑制することが可能となる。よって、本態様では、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができ、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様B)
態様Aにおいて、転写電流経時補正制御等の濃度検出用パターンの作成する制御を実行するタイミングは、使用開始初期の実行頻度を高くし、経時に従い実行頻度を低くする。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、より効率的に転写電流を補正することが可能である。これは、以下の理由による。すなわち、一般的にトナー帯電量(Q/M)は経時で低下していくが、特に使用開始初期の低下率が大きく、段々低下率が小さくなっていく。そのため、初期(10K枚程度まで)に現像剤の劣化の程度を求めるためのパターン検知回数を増やし、経時で段々と検知回数を減らしていくことで、効率よく、トナー帯電量(Q/M)の低下に追従する制御を行うことが出来る。これにより、使用者の待機時間の削減やトナーの消費を抑えることが出来る。
(態様C)
態様AまたはBにおいて、像担持体上に形成され、被転写体上に転写された濃度調整用パターン像の画像濃度を検出し、この検出結果に基づいて作像条件を決定する画像調整制御を実行する際に、濃度検出用パターンを作成する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、使用者の待ち時間が生じるような制御をまとめて行うことができ、使用者の待ち時間が生じる頻度を抑制することができる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、濃度検出用パターンを転写紙間等の紙間に作成する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、画像調整制御を実行するときのみではなく、紙間でも濃度検出用パターンを作成することで、より現像剤の劣化に追従した最適な制御することが可能となる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、画像濃度差の値が大きいほど、転写バイアスの値を小さくする補正を行う。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、現像剤の劣化の程度に応じて値が小さくなる画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値に設定することが可能となる。これにより、現像剤が経時劣化した状態でも、画像面積率の違いによる転写率の変動を抑制でき、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において、転写バイアスを補正する補正量に上限を設ける。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、転写バイアスを下げすぎることに起因する転写チリなどの副作用の発生を防止することができる。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、ブラック色等の黒色トナーを用いて濃度検出用パターンの作成する場合は、ベタ画像ではなく、ハーフトーン画像によって濃度検出用パターンを作成する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、より精度よく画像濃度を検出し、画像濃度差を算出することで、より適切に転写電流を補正することが可能である。これは、以下の理由による。すなわち、黒色トナーの場合、照射した光は、トナー表面で吸収されてしまうため、拡散反射光の感度が得られないとった特性がある。そのため、黒色トナーでは正反射光のみを用いてトナー付着量の検知を行っている。また、正反射光のみで付着量の検知を行う場合には、トナー付着量が多くなるにつれて感度が低下するため、付着量の検知範囲がカラー色のように、拡散反射光と正反射光との両方を用いて付着の検知を行うものに比べて狭くなる。よって、黒色の各トナーパッチの付着量が、ベタ濃度のときのトナー付着量よりも低い付着量となる現像バイアスでパターンを作成し、精度良く付着量を検知でき、より精度よく画像濃度を検出することができる。
(態様H)
表面移動する感光体3等の像担持体と、像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成する現像装置6等のトナー像形成手段と、記録用紙S等の記録媒体を担持して表面移動し、記録媒体を像担持体との対向部(転写部等)まで搬送する転写ベルト51等の記録媒体搬送体と、像担持体と記録媒体搬送体との対向部に転写バイアスを印加して像担持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写させるバイアスローラ59等の転写手段と、を備えるプリンタ61等の画像形成装置において、記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する光学センサ300等の検出手段を備え、像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっているパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の濃度検出用パターンを転写手段によってそれぞれ記録媒体搬送体の表面上に転写し、記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の該濃度検出用パターン同士の画像濃度差分値ΔID等の画像濃度差を算出し、画像濃度差の値に基づいて転写バイアスを補正する。
これによれば、上記実施形態2について説明したように、態様Aと同様の理由により、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができる。これにより、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様I)
表面移動する感光体3等の像担持体と、該像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成する現像装置6等のトナー像形成手段と、転写バイアスを印加して像担持体の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト2等の中間転写体の表面に転写させる一次転写装置等の転写手段と、二次転写バイアス等の記録媒体転写用バイアスを印加して中間転写体の表面上のトナーを二次転写部等の記録媒体転写部で記録用紙等の記録媒体に転写する二次転写装置9等の記録媒体転写手段と、記録媒体転写部で記録媒体を挟んで中間転写体に対向し、表面移動する表面に記録媒体を担持して搬送する二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体とを備える複写機1等の画像形成装置において、記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する光学センサ300等の検出手段を備え、像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっているパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の濃度検出用パターンを転写手段によってそれぞれ中間転写体の表面上に転写し、中間転写体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンを記録媒体転写手段によってそれぞれ記録媒体搬送体の表面上に転写し、記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる画像濃度差分値ΔID等の複数種類の該濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、画像濃度差の値に基づいて転写バイアスを補正する。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、態様Aと同様の理由により、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができる。これにより、画質劣化を抑制することが可能となる。
また、記録媒体搬送体の表面上の濃度検出用パターンの画像濃度を検出する構成であるため、中間転写体として表面に光沢度を備えないものを用いることができ、中間転写体の材料選択の自由度が向上する。さらに、中間転写体から記録媒体搬送体に転写された濃度検出用パターンの画像濃度を検出することで、最終画像に近い位置での検知が可能となり、画像安定性が向上する。
(態様J)
態様Hまたは態様Iの何れかの態様において、二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体の表面の光沢度は30以上である。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、パッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を光学的に検出するときの検出精度が向上する。
(態様K)
態様H乃至Jの何れかの態様において、画像濃度差分値ΔID等の画像濃度差の値が大きいほど、一次転写電流値等の転写バイアスまたは二次転写電流値等の録媒体転写用バイアスの少なくとも一方の値を小さくする補正を行う。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、現像剤の劣化の程度に応じて値が小さくなる画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスまたは録媒体転写用バイアスの値に設定することが可能となる。これにより、現像剤が経時劣化した状態でも、画像面積率の違いによる転写率の変動を抑制でき、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様L)
態様A乃至Kの何れかの態様において、中間転写ベルト2等の被転写体または転写ベルト51や二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体は、ベルト形状である。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、レイアウト構成で自由度の向上を図ることができ、さらに、検出精度の向上を図ることができる。
(態様M)
請求項A乃至Lの何れかの態様において、感光体3等の像担持体及び現像装置6等のトナー像形成手段を複数備え、複数の像担持体のそれぞれにパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを形成する。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、それぞれの色で転写電流経時補正用パターンを形成することで、色差を含めた画像安定性が確保できる。
(態様N)
請求項A乃至Lの何れかの態様において、光学センサ300等の検出手段は、中間転写ベルト2等の被転写体または転写ベルト51や二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体の表面移動方向に直交する方向の複数箇所に検出位置を備え、パッチ状パターンP1または横帯状パターンP2等の同じ種類の上記濃度検出用パターンを複数箇所の検出位置の検出し、その検出結果の平均値を算出する。
これによれば、上記実施形態3において図14を用いて説明したように、複数箇所の検出結果の平均値を算出することで、検出手段の個体バラツキや画像形成装置の有する主走査方向の濃度ムラを、極力検出結果に反映させないことが可能となる。
1A 画像形成部
1A1 手差しトレイ
1A2 繰り出しコロ
1B 給紙部
1B1 給紙カセット
1B2 搬送ローラ
1B3 レジストローラ
1B4 ピックアップローラ
1C 原稿走査部
1C1 原稿載置台
1C2 スキャナ
1C3 自動原稿給送装置
2C 二次転対向ローラ
2D テンションローラ
3 感光体
3B ブラック用感光体
4 帯電装置
5書き込み装置
6 現像装置
7 一次転写ローラ
8 クリーニング装置
9 二次転写装置
9A 駆動ローラ
9B 従動ローラ
9C 二次転写ベルト
10 ベルトクリーニング装置
11 定着装置
12 搬送路切り換え爪
13 排紙トレイ
51 転写ベルト
59 バイアスローラ
66 作像部
200 制御部
300 光学センサ
500 転写ベルトクリーニング装置
P1 パッチ状パターン
P2 横帯状パターン
P2’ 複数パッチ状パターン
S 記録用紙
ΔID 画像濃度差分値
Claims (12)
- 表面移動する像担持体と、
前記像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
転写バイアスを印加して前記像担持体の表面に形成されたトナー像を被転写体の表面に転写させる転写手段と、を備える画像形成装置において、
前記被転写体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する検出手段を備え、
前記像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっている複数種類の濃度検出用パターンを前記像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記転写バイアスを使用して前記転写手段によってそれぞれ前記被転写体の表面上に転写し、
前記被転写体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンの画像濃度を前記検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の前記濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、
前記画像濃度差の値が大きいほど、前記転写バイアスの値を小さくする補正を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記濃度検出用パターンの作成する制御を実行するタイミングは、使用開始初期の実行頻度を高くし、経時に従い実行頻度を低くすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
前記像担持体上に形成され、前記被転写体上に転写された濃度調整用パターン像の画像濃度を検出し、この検出結果に基づいて作像条件を決定する画像調整制御を実行する際に、前記濃度検出用パターンを作成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置において、
前記濃度検出用パターンを紙間に作成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、
前記転写バイアスを補正する補正量に上限を設けることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、
黒色トナーを用いて前記濃度検出用パターンの作成する場合は、ベタ画像ではなく、ハーフトーン画像によって前記濃度検出用パターンを作成することを特徴とする画像形成装置。 - 表面移動する像担持体と、
前記像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
記録媒体を担持して表面移動し、記録媒体を前記像担持体との対向部まで搬送する記録媒体搬送体と、
前記像担持体と前記記録媒体搬送体との対向部に転写バイアスを印加して前記像担持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写させる転写手段と、を備える画像形成装置において、
前記記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する検出手段を備え、
前記像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっている複数種類の濃度検出用パターンを前記像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記転写バイアスを使用して前記転写手段によってそれぞれ前記記録媒体搬送体の表面上に転写し、
前記記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンの画像濃度を前記検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の前記濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、
前記画像濃度差の値が大きいほど、前記転写バイアスの値を小さくする補正を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 表面移動する像担持体と、
前記像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
転写バイアスを印加して前記像担持体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に転写させる転写手段と、
記録媒体転写用バイアスを印加して前記中間転写体の表面上のトナーを記録媒体転写部で記録媒体に転写する記録媒体転写手段と、
前記記録媒体転写部で前記記録媒体を挟んで前記中間転写体に対向し、表面移動する表面に前記記録媒体を担持して搬送する記録媒体搬送体とを備える画像形成装置において、
前記記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する検出手段を備え、
前記像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっている複数種類の濃度検出用パターンを前記像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記転写バイアスを使用して前記転写手段によってそれぞれ前記中間転写体の表面上に転写し、前記中間転写体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記記録媒体転写用バイアスを使用して前記記録媒体転写手段によってそれぞれ前記記録媒体搬送体の表面上に転写し、
前記記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンの画像濃度を前記検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の前記濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、
前記画像濃度差の値が大きいほど、前記転写バイアスまたは前記記録媒体転写用バイアスの少なくとも一方の値を小さくする補正を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7または8の何れかに記載の画像形成装置において、
前記記録媒体搬送体の表面の光沢度は30以上であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、
前記被転写体または前記記録媒体搬送体は、ベルト形状であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至10の何れかに記載の画像形成装置において、
前記像担持体及び前記トナー像形成手段を複数備え、複数の前記像担持体のそれぞれに複数種類の前記濃度検出用パターンを形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至11の何れかに記載の画像形成装置において、
前記検出手段は、前記被転写体または前記記録媒体搬送体の表面移動方向に直交する方向の複数箇所に検出位置を備え、
一つの種類の前記濃度検出用パターンを複数箇所の検出位置の検出し、その検出結果の平均値を算出することを特徴とする画像形成装置。
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