JP6270125B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置は、記録材や中間転写体等の被転写体の表面移動方向に沿って複数の像担持体が配置され、これらの像担持体上に現像装置内の現像剤を用いて形成されるトナー像を被転写体へ転写して画像を形成する。このような画像形成装置においては、転写手段から転写バイアスを与えることで像担持体上のトナー像を被転写体へ転写させるが、像担持体上のトナー像を構成するトナーのうち被転写体へ転写されるトナーの割合(転写率)は、トナーの帯電量と転写バイアスの大きさとの関係で変化する。
現像剤が経時的に劣化すると、トナー帯電量(具体的には、現像剤の単位質量当たりの帯電量である比電荷:Q/M)が変化する。そのため、現像剤が劣化していない初期の時点におけるトナー帯電量に応じて適切な転写バイアスが設定されていても、現像剤が劣化した経時においてはトナー帯電量が変化しているため適切な転写バイアスとはならない。
特許文献1に開示の画像形成装置においては、印字枚数を計測し、その計測結果に応じて、現像剤の劣化の程度を求め、最適な転写電流となるように転写バイアスを補正する。特許文献1に開示の画像形成装置によれば、現像剤の経時劣化によりトナーの帯電量が全体的に低い状況になっても、これに応じて転写バイアスが補正されることにより、現像剤の経時劣化による画質劣化が抑制できる。
しかしながら、印字枚数が同じであっても、画像形成装置の出力条件によって現像剤の劣化の程度が異なることが分かった。例えば、線図や文字画像のように画像面積率が低い画像の出力枚数が多い条件では、ベタ画像のように画像面積率が高い画像の出力枚数が多い条件に比べて印字枚数が同じであっても現像剤の劣化が早い傾向にある。これは、画像面積率が低い画像の出力枚数が多いと、現像装置内の現像剤の消費量が少ないため、現像装置内に滞在する現像剤の量が多くなり、現像剤へストレスが増えて、現像剤の剤劣化が進むためと考えられる。
よって、単純に画像形成枚数のみに基づいて現像剤の劣化の程度を求め、転写バイアスの補正を行ってしまうと、それまでの画像形成装置の出力条件によって現像剤の劣化の程度が異なるため、適切な転写バイアスに設定することは困難である。
このため、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能な構成が求められる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、現像剤の劣化の程度をより適切に求め、適切な転写バイアスに設定することが可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、表面移動する像担持体と、前記像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成するトナー像形成手段と、転写バイアスを印加して前記像担持体の表面に形成されたトナー像を被転写体の表面に転写させる転写手段と、を備える画像形成装置において、前記像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっている複数種類の濃度検出用パターンを前記像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記転写バイアスを使用して前記転写手段によってそれぞれ前記被転写体の表面上に転写し、前記被転写体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンの画像濃度の検出結果に基づいて得られる複数種類の前記濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、前記画像濃度差の値が大きいほど、前記転写バイアスの値を小さくする補正を行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、現像剤の劣化の程度をより適切に求め、適切な転写バイアスに設定することが可能となるという優れた効果がある。
実施形態1に係る複写機の全体構成を示す概略構成図。 初期時と経時のそれぞれについて、主走査方向画像面積率の異なるトナー画像についての一次転写率と一次転写電流との関係を示すグラフ。 画像形成枚数(印字枚数)とトナー帯電量(Q/M)との関係を示すグラフ。 現像剤搬送距離とトナー帯電量(Q/M)との関係を示すグラフ。 実施形態1における環境補正量(環境補正係数)を決定する一例を示すフローチャート。 転写電流経時補正用パターンの説明図。 実施形態1における経時補正量(経時補正係数)を決定する一例を示すフローチャート。 転写電流経時補正制御の間隔を経時で伸ばして行く構成の一例の説明図。 変形例の転写電流経時補正用パターンの説明図。 実施形態2に係るプリンタの模式図。 実施形態3に係る複写機の全体構成を示す概略構成図。 特許文献4に記載された中間転写ベルトと同様の構成を備えた中間転写ベルトの層構成を示す拡大断面図。 パッチ状パターンと横帯状パターンとの二次転写ベルトの表面上における画像濃度を、一つの光学センサで検出する構成の概略図。 パッチ状パターンと横帯状パターンとの二次転写ベルトの表面上における画像濃度を、複数の光学センサで検出する構成の概略図。
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る画像形成装置を、中間転写方式のタンデム型画像形成装置である電子写真方式の複写機に適用した一つ目の実施形態(以下、「実施形態1」と呼ぶ)について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態1に係る複写機1の全体構成を示す概略構成図である。
この複写機1は、色分解に対応した色のトナー像を担持する潜像担持体としての像担持体である感光体3(M,C,Y,B)を複数並置したタンデム方式の構成を備えている。各感光体3(M,C,Y,B)上に形成されたトナー像は、被転写体である中間転写体としての中間転写ベルト2上に互いに重なり合うように重畳転写(一次転写)され、その重畳トナー像は記録材である記録用紙に対して一括転写(二次転写)される。このようにして、複写機1では、記録用紙上に複数色画像を形成することができる。
図1において、複写機1は、画像形成部1Aが上下方向中央部に位置し、その下方には給紙部1Bが、さらに画像形成部1Aの上方には原稿載置台1C1を備えた原稿走査部1Cが、それぞれ配置されている。
画像形成部1Aには、水平方向に展張面を有する中間転写ベルト2が配置されている。画像形成部1Aには、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)によるトナー像を担持する四つの感光体3(M,C,Y,B)が中間転写ベルト2の展張面に沿って並置されている。なお、以下の説明において、すべての色に共通する内容の場合には、色分け符号であるM、C、Y、Bを適宜省略する。
各感光体3(M,C,Y,B)は、それぞれ同じ方向(図1では、反時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されている。そして、その周囲には、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置4、書き込み装置5、現像装置6、一次転写装置、およびクリーニング装置8が配置され、作像部66を構成している。なお、図1においては、便宜上、ブラック用感光体3Bを対象として、各装置の符号を付してある。
中間転写ベルト2には、一次転写装置によって、各感光体3(M,C,Y,B)上のトナー像が順次転写させる。中間転写ベルト2は、複数のベルト張架ローラ(2A〜2D)に掛け回されて回転駆動する。展張面を構成する二つのベルト張架ローラ(2A,2B)とは別のベルト張架ローラとしては、中間転写ベルト2を挟んで二次転写装置9に対峙して、トナーと同極性のバイアスが印加された二次転対向ローラ2Cを備える。さらに、他のベルト張架ローラとしては、テンションローラ2Dを備える。
二次転写後の中間転写ベルト2上に残留した転写残トナーは、ベルトクリーニング装置10により除去される。ベルトクリーニング装置10は、クリーニングブレードと、固形潤滑材を塗布する回転可能なローラ状の塗布ブラシとを備えている。クリーニングブレードは、中間転写ベルト2に当接してその表面から転写残トナーを掻き取る。塗布ブラシは、回転しながら、加圧バネにより押しつけられている固形潤滑剤を掻き取って中間転写ベルト2に塗布する。このように、ベルトクリーニング装置10は、中間転写ベルト2上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置としての機能と、中間転写ベルト2の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置としての機能とを兼ね備えている。
なお、実施形態1のベルトクリーニング装置10は、ブレード方式で構成されるが、静電クリーニング方式であってもよい。静電クリーニング方式の場合は、クリーニングローラもしくはクリーニングブラシにバイアスを印加し、中間転写ベルト2上に付着した転写残トナーを静電吸着してクリーニングする。
また、実施形態1では、中間転写ベルト2の表面上に担持されたトナー像のトナー付着量を検出する画像濃度検出手段である光学センサ300を備える。
二次転写装置9は、駆動ローラ9Aおよび従動ローラ9Bに掛け回される二次転写ベルト9Cを備えている。この二次転写ベルト9Cは、駆動ローラ9Aが回転駆動することで、中間転写ベルト2に接触する二次転写部において、中間転写ベルト2と同方向に表面移動する。なお、上述した一次転写装置のバイアス特性にもよるが、駆動ローラ9Aに帯電特性を備えさせて記録用紙を静電吸着させるようにすることもできる。二次転写装置9は、二次転写ベルト9Cにより記録用紙を搬送する過程で、中間転写ベルト2上の重畳トナー像あるいは単色トナー像を記録用紙に転写する。
二次転写部には、給紙部1Bから記録用紙が給送されるようになっている。給紙部1Bは、複数の給紙カセット1B1と、給紙カセット1B1から繰り出される記録用紙の搬送路に配置された複数の搬送ローラ1B2と、二次転写部の用紙搬送方向上流側に位置するレジストローラ1B3とを備えている。また、給紙部1Bには、給紙カセット1B1から繰り出される記録用紙の搬送路に加えて、給紙カセット1B1内に収容されていない種類の記録用紙を二次転写部に向けて給送できる構成が備えられている。この構成としては、画像形成部1Aの壁面の一部を起倒可能に設けた手差しトレイ1A1と、繰り出しコロ1A2とを備えている。
給紙カセット1B1からレジストローラ1B3に向けた記録用紙の搬送路途中には、手差しトレイ1A1から繰り出された記録用紙の搬送路が合流している。そして、いずれの搬送路から給送される記録用紙もレジストローラ1B3によってレジストタイミングが設定されるようになっている。
書き込み装置5は、原稿走査部1Cに有する原稿載置台1C1上の原稿を走査することにより得られる画像情報あるいは図示しないコンピュータから出力される画像情報により書き込み光が制御される。そして、感光体3(M,C,Y,B)に対して画像情報に応じた静電潜像を形成するようになっている。
原稿走査部1Cには、原稿載置台1C1上の原稿を露光走査するスキャナ1C2が備えられており、さらに原稿載置台1C1の上面には、自動原稿給送装置1C3が配置されている。自動原稿給送装置1C3は、原稿載置台1C1上に繰り出される原稿を反転可能な構成を備え、原稿の表裏各面での走査が行えるようになっている。
書き込み装置5により感光体3(M,C,Y,B)上に形成された静電潜像は、現像装置6(図1では、便宜上、符号6Bで示してある。)によって現像処理され、中間転写ベルト2に一次転写される。中間転写ベルト2に対して色ごとのトナー像が重畳転写されると、二次転写装置9により記録用紙に対して一括して二次転写される。
二次転写された記録用紙は、表面に担持している未定着画像が定着装置11によって定着される。定着装置11は、詳細を図示しないが、加熱ローラにより加熱される定着ベルトと、定着ベルトに対向当接する加圧ローラと、を備えたベルト定着構造を有する。定着ベルトと加圧ローラとの当接領域、つまりニップ領域を設けることにより、別ローラ方式の定着構造に比べて記録用紙への加熱領域を広げることができるようになっている。定着装置11を通過した記録用紙は、定着装置11の後方に配置されている搬送路切り換え爪12によって搬送方向が切り換えられるようになっており、排紙トレイ13あるいは、反転されて再度レジストローラ1B3に向けて給送される。
図1に示されている複写機1において、転写手段である一次転写装置は、プラス極性の転写バイアスが印加される一次転写ローラ7(M,C,Y,B)を用いたものである。一次転写ローラ7(M,C,Y,B)は、図示しない軸受けと圧縮スプリングなどの弾性体とにより、中間転写ベルト2を介して感光体3に対向して所定圧力により押圧されている。
また、一次転写ローラ7(M,C,Y,B)は、感光体3(M,C,Y,B)の中心位置との対向位置に対して1〜2[mm]ほど、中間転写ベルト表面移動方向下流側にオフセットされた位置で、中間転写ベルト2と連動して回転するようになっている。これは、正規転写位置よりも前に転写バイアスによる転写が開始されて画像の流れなどの異常画像を発生させるプレ転写を防止するためである。
一次転写ローラ7(M,C,Y,B)は、金属芯金に中抵抗の電気特性を持つゴム材料を巻き付けた形態で構成されている。実施形態1では、中抵抗の発泡ゴムで構成されており、その体積抵抗率は10〜1010[Ω・cm]、好ましくは10〜10[Ω・cm]の範囲である。材料は発泡ゴムに限定されることはなく、中抵抗のソリッドゴムでも同様に用いることが可能である。
また、実施形態1の二次転写手段を構成する二次転対向ローラ2Cは、金属芯金に中抵抗の電気特性を持つゴム材料を巻き付けた形態で構成されている。実施形態1では、中抵抗ソリッドゴムで構成されており、その体積抵抗率は10〜1010[Ω・cm]、好ましくは10〜10[Ω・cm]の範囲である。
また、二次転写ローラとしての機能を有する駆動ローラ9Aは、中抵抗の発泡ゴムで構成されており、その体積抵抗率は10〜1010[Ω・cm]、好ましくは10〜10[Ω・cm]の範囲である。
一次転写ローラ7(M,C,Y,B)には、定電流制御された電源によってプラス極性の一次転写電圧が印加され、その電流設定値(一次転写電流の設定値)は、おおよそ、10〜40[μA]の範囲で制御される。このように一次転写ローラ7(M,C,Y,B)に一次転写電圧を印加することで、各感光体3(M,C,Y,B)と中間転写ベルト2との間の一次転写部には一次転写電界が形成される。この一次転写電界は、各感光体3(M,C,Y,B)上のトナー(マイナス極性)を中間転写ベルト2側へ引き寄せる方向の一次転写電界である。
一方、二次転対向ローラ2Cには、定電流制御された電源によってマイナス極性の二次転写電圧が印加され、その電流設定値(次転写電流の設定値)は、おおよそ、−20〜−50[μA]の範囲で制御される。このように二次転対向ローラ2Cに二次転写電圧を印加する構成においては、駆動ローラ9Aが電気的にアースされる。アースにつながっている駆動ローラ9Aと対向することで、二次転写部には、中間転写ベルト2上のトナー(マイナス極性)を記録用紙側へ押し出す方向の二次転写電界が形成される。
実施形態1に用いられる中間転写ベルト2は、50〜100[μm]の基層の上に、弾性層を100〜500[μm]設け、さらに、表層を備える三層ベルトによって構成されている。基層の具体例としては、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PC(ポリカーボネート)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の材料にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した中抵抗樹脂により構成されたものがある。また、弾性層の具体例としては、ウレタン、NBR、CR等のゴム材料に同様にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した材料を含んで構成されるものがある。表層の具体例としては、1〜10[μm]程度の厚みを持ったフッ素系のゴム、或いは樹脂、(或いは、それらのハイブリッド材料でも可)のコーティングを上記弾性層の表面に施したものがある。
実施形態1に用いられる中間転写ベルト2は、その体積抵抗率が10〜1010[Ω・cm]、好ましくは10〜1010[Ω・cm]の範囲である。また、その表面抵抗率は10〜1012[Ω/□]、好ましくは10〜1012[Ω/□]の範囲である。また、基層のヤング率(縦弾性率)は3000[Mpa]以上が望ましく、駆動による伸び、曲げ、しわ、波打ちに耐えるに十分な機械強度が必要である。このような弾性を備えた中間転写ベルト2を用いることで、記録用紙の紙繊維の密度が低い紙や、表面に20〜30[μm]の凹凸を有する、いわゆるエンボス紙等の記録用紙においても、弾性層が凹部へ追従する。このため、記録用紙の凹部へのトナー転写性が良好になるというベタ埋り改善効果が知られている。
他の中間転写ベルト2の例としては、単層構成のベルトとしてもよい。具体例としては、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PC(ポリカーボネ−ト)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の材料にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した中抵抗樹脂単層のものが挙げられる。また、この単層構成の中間転写ベルト2の表面側にのみベルトの層自体の体積抵抗率よりもわずかに高抵抗の表層を設けたベルトでもよい。この場合、表層厚みとしては、1〜10[μm]程度が望ましい。
これは、特に樹脂中にカーボンを分散させて抵抗制御を行うタイプのベルトで、一度定着を通過して紙中の水分量が減少して抵抗が上昇した状態の紙への二次転写工程で発生する「白ポチ」という現象が改善されることが知られている。「白ポチ」というのは、カーボン分散状態のばらつきにより転写電流が集中して流れる経路ができて、その部分のトナーがはじき飛ばされて白く抜ける現象のことである。表面に高抵抗層を設けることにより、転写電流の局所的な集中が緩和されるため、異常画像「白ポチ」が改善される。
次に、上述した複写機1における制御手段である制御部200によって実行される一次転写の転写バイアスの補正制御について説明する。
なお、以下、実施形態1では、転写バイアスを電流値によって制御する例を示すが、電圧値で制御する場合も同様であり、特に限定されない。
一般に、転写電流の電流値が大きくなるほど転写率が向上し、多くのトナーが被転写体へ転写されるようになるが、必要以上に転写電流を大きくすると、逆に転写率が落ちたり、転写されたトナー像に濃度ムラが発生したりする画質劣化が発生する。これは、一次転写でも二次転写でも同様である。一方で、画像形成動作を繰り返すうちに現像剤が劣化して、現像剤のトナー帯電量(具体的には、現像剤の単位質量当たりの帯電量である比電荷:Q/M)が徐々に低下するのが一般的である。トナー帯電量が低下すると、感光体から被転写体へトナー像を転写するために必要な転写電流(一次転写電流)の好適値が変化する。したがって、現像剤の劣化の程度に応じて一次転写電流を補正し、現像剤の劣化の程度に応じた画質劣化を抑制することが望ましい。
また、形成する画像パターン(主走査方向の画像面積率)によっても転写率が変化し、特にQ/Mが低下した状態において、主走査方向の画像面積率の違いが大きく影響されるということが、本発明者らの鋭意検討によって分かってきた。
図2は、現像剤が劣化していない初期時と現像剤が劣化した経時とのそれぞれについて、主走査方向の画像面積率の異なるトナー画像についての一次転写率と一次転写電流との関係を示すグラフである。
このグラフには、現像剤が劣化していない初期時と現像剤が劣化した経時とのそれぞれについて、パッチ画像とベタ画像とについての一次転写率と一次転写電流との関係が示されている。パッチ画像は、サイズが縦(主走査方向)20[mm]×横(副走査方向)10[mm]の最大濃度に設定された単色全ベタ画像である。一方、ベタ画像は、サイズが縦20[mm]×横300[mm]の最大濃度に設定された単色全ベタ画像である。
図2に示すように、いずれのグラフも、最大一次転写率が得られる一次転写電流の値(ピーク)が存在するような関係が示されているが、初期と経時とで、さらに、パッチ画像とベタ画像とで、その関係が異なっている。
現像剤が劣化していない初期時においては、パッチ画像とベタ画像との両方について同じ程度の一次転写率が得られる範囲で、なるべく高い一次転写率(97[%])となるような一次転写電流の値が、図2に示す初期最適値(25[μA])として設定される。
一方、現像剤が劣化した経時においては、パッチ画像とベタ画像とにおける一次転写率と一次転写電流との関係は、図2に示すようになる。ここで、経時におけるベタ画像の最大一次転写率が得られる一次転写電流値(ピーク)を見ると、初期時に比べて、一次転写電流(絶対値)の低い側へ大きくシフトしていることがわかる。仮に、経時においても初期時の一次転写電流値(25[μA])のままで画像形成動作を実行すると、図2に示すように、パッチ画像については93[%]程度の一次転写率が得られる。しかし、全ベタ画像については、一次転写率が85[%]程度まで落ちてしまう。
経時において、パッチ画像とベタ画像との両方について同じ程度の一次転写率が得られる範囲で、なるべく高い一次転写率(93[%])となるような一次転写電流の最適値は、図2に示す経時最適値(15[μA])である。このように、経時における一次転写電流の最適値は、初期時よりも絶対値が低い側に大きくシフトするので、現像剤の劣化の程度に応じて一次転写電流を下げるように補正することが望まれる。
ここで、初期から経時への転写率のシフトは、現像剤の劣化の程度、すなわち、トナー帯電量(Q/M)の低下度合いとの相関が大きいため、現像剤の劣化の程度を求めるためのパラメータとして利用することができる。
図3は、画像形成枚数(印字枚数)とトナー帯電量(Q/M)との関係を示すグラフである。
このグラフには、画像面積率が0.5[%]、5[%]、20[%]の画像を連続形成したときのトナー帯電量(Q/M)の推移が示されている。図3に示すグラフによれば、低画像面積率で画像形成するほど、トナー帯電量(Q/M)の低下が速いことが分かる。これは、画像面積率が低いほど、現像装置6内のトナー消費量が少ないため、現像装置6内に滞在するトナー量が多く、トナーへのストレスが増えるためであると考えられる。
図4は、現像剤搬送距離とトナー帯電量(Q/M)との関係を示すグラフである。
このグラフには、画像面積率が0.5[%]、5[%]、20[%]の画像を連続形成したときのトナー帯電量(Q/M)の推移が示されている。図4に示すグラフによれば、低画像面積率(0.5[%])の場合だけでなく、高画像面積率(20[%])の場合も、トナー帯電量(Q/M)の低下が速い。なお、現像剤搬送距離は、プロセス線速(感光体線速)に現像装置の動作時間を乗じて算出される推定値を用いることができる。
図3及び図4を比較すると、単純に、画像形成枚数(印字枚数)だけ、あるいは、現像剤搬送距離だけから、トナー帯電量の推移を推定し、そのトナー帯電量に応じて一次転写電流の補正を行うと、次のような問題がある。すなわち、画像形成動作の状況(画像面積率の違い)によってトナー帯電量の推定値の誤差が大きく、適切な一次転写電流の補正を実施できないおそれがある。そのため、現像剤の劣化の程度としては、画像形成枚数(印字枚数)や現像剤搬送距離だけでなく、画像形成動作の状況(画像面積率の違い)も加味したものが好ましい。
そこで、実施形態1では画像調整プロセスコントロールの際、転写電流経時補正用パターンを形成し、そのパターンの画像濃度の検出結果より、経時Q/Mの低下度合い(現像剤の劣化度合い)を判断し、最適な転写電流に補正する。
実施形態1における一次転写電流の設定値は、下記(1)式から算出する。
設定値 = 基準電流値 × 環境補正係数 × 経時補正係数 ・・・(1)
基準電流値は、紙種、紙厚、線速などによって決められた基準の一次転写電流値である。
環境補正量は、温度、湿度等の環境の変化による補正係数である。実施形態1では、環境情報取得手段である不図示の温湿度センサとして、TDK製/CHS−CSC−18を用い、その温湿度センサ内のサーミスタ出力から温度情報を取得するとともに、温湿度センサ内の湿度センサ出力から湿度情報を取得する。温湿度情報の検知タイミングは、電源ON時から1[min]ごとにサンプリングしている。また、基準電流値に対して環境補正を行うタイミングは、温湿度検知タイミングと同じような周期で行う。なお、温湿度センサの設置場所は、特に制限はしないが、定着装置11などの熱源から離れたところが好ましく、実施形態1では給紙部1Bの下方などに設けている。
図5は、実施形態1における環境補正量(環境補正係数)を決定する一例を示すフローチャートである。
まず、温湿度センサ内のサーミスタ出力を検知し、サーミスタ出力と温度との相関関係に基づいたサーミスタ出力−温度変換テーブルから温度を決定する(S1)。
次に、温湿度センサ内の湿度センサ出力を検知し、上で求めた温度と、湿度センサ出力−相対湿度変換テーブルとから、相対湿度を決定する(S2)。なお、このテーブルは、温度を横に湿度を縦にとって、相対湿度を求めるものである。
次に、上で求めた相対湿度と、相対湿度−絶対湿度変換テーブルとから、絶対湿度を算出する(S3)。このテーブルは、相対湿度を横に温度を縦にとって、絶対湿度を求めるものである。なお、絶対湿度は温度と相対湿度とから計算式により求めることもできる。
次に、上で求めた絶対湿度と、絶対湿度−現在環境変換テーブルとから、現在環境を決定する(S4)。この現在環境の決定では、予め決められた環境区分のいずれに属するかを判別する。環境区分としては、例えば、L/L(19[℃]/30[%])、M/L(23[℃]/30[%])、M/M(23[℃]/50[%])、M/H(23[℃]/80[%])、H/H(27[℃]/80[%])などを挙げることができる。なお、環境区分の温度や湿度の値及び組み合わせなどは、これに限定されるものではない。
最後に、上で求めた現在環境に応じた環境補正係数(環境補正量)を決定する(S5)。環境補正係数としては、例えば、環境区分がL/Lのときは90[%]、H/Hのときは110[%]とすることができるが、現在環境と環境補正係数との関係はこれに限るものではない。
温湿度センサによる検知は機械動作が必要ないので、常にモニタリングすることが可能であり、環境変動に対して逐次制御が可能である。
次に、実施形態1における経時補正量(経時補正係数)を決定する方法について説明する。実施形態1では、画像調整用プロセスコントロール時に作像する画像調整用のパターンに加えて、転写電流経時補正用パターンを作像して経時補正量を決定する。ここで画像調整用プロセスコントロールについて説明する。
まず、実施形態1における画像調整制御(プロセスコントロール)について説明する。
画質調整制御では、テストパターンを作成して、このテストパターンの画像濃度や作像位置を検出した結果に基づいて、画像濃度制御と位置ズレ制御とを行う。画像濃度制御は、例えば、所定のパターン潜像を現像して得られる濃度制御用パターン(画質調整用パターン)のトナー付着量(画像濃度)を検出する。そして、このトナー付着量の検出結果に応じて、現像装置内の現像剤中のトナー濃度、書き込み装置5の書き込み条件(露光パワー等)、帯電バイアスや現像バイアスなどの設定値を変更する。位置ズレ制御は、例えば、位置ズレ制御用パターン(画質調整用パターン)の検出タイミングにより各色トナー像の潜像書き込みタイミングを調整する。
このような画質調整用パターンの検出箇所は、濃度制御用パターンについては、例えば、現像領域から一次転写部までの間の感光体上、あるいは、これを一次転写した後の中間転写ベルト上などが挙げられる。ただし、感光体の径が小さい場合には、画像濃度検出センサの設置スペースの関係から感光体上で検出することが困難となることから、中間転写ベルト上で検出するのが好ましい。一方、位置ズレ制御用パターンについては、感光体間距離のバラツキや、各色潜像の書き込みタイミングによる位置ずれなどに起因した各色トナー像間における位置ズレを観測する必要があるため、中間転写ベルト以降のトナー像を担持する表面移動体上での検出が必須となる。実施形態1では、濃度制御用パターンと位置ズレ制御用パターンとの両方を、中間転写ベルト2上で検出するようにしている。
画質調整制御(プロセスコントロール)は、一般には、電源ON時、印刷ジョブ(画像形成動作)の開始前や終了後、所定枚数の画像形成ごとなどの画像形成動作期間以外の非画像形成動作期間で行われる。ただし、さらなる画質安定化のため、画像形成動作期間中においても、画像領域(一枚の記録材へ転写される画像部分)と画像領域との間の非画像領域である記録用紙間に画質調整用パターンを作成して、これを検出することにより画質調整制御を実施してもよい。また、画像形成動作期間中に、幅方向(感光体3の表面移動方向に直交する方向)における画像領域の外側となる非画像領域に画質調整用パターンを作成して、これを検出する構成としても良い。このような画像形成動作期間中に行う画質調整制御は、透磁率センサ等から構成されるトナー濃度センサのトナー濃度制御基準値(目標トナー濃度)を逐次制御する場合に利用される。
次に、実施形態1の特徴部について説明する。
実施形態1では、上述した画像調整用のパターンに加えて、転写電流経時補正用パターンを作像して経時補正量を決定する。
図6は、転写電流経時補正用パターンの説明図である。
転写電流経時補正用パターンとしては、主走査方向(図6中のY方向)に延びた横帯状パターンP2と、パッチ状パターンP1とを、画像の形状以外は同じ作像条件で感光体3の表面に形成し、中間転写ベルト2の表面上に転写する。そして、画像面積が小さいパッチ状パターンP1と画像面積率が大きい横帯状パターンP2との中間転写ベルト2の表面上における画像濃度(トナー付着量)IDを、光学センサ300を用いて検出する。この検出結果に基づいて、横帯状パターンP2とパッチ状パターンP1との画像濃度差分値ΔIDを算出する。この画像濃度差分値ΔIDは、以下に説明するように、これが大きいほどトナー帯電量の低下度合いが大きいという関係にある。
すなわち、図2のグラフに示されているように、現像剤が劣化していない初期時に最適な一次転写電流の値(初期最適値)を用いて一次転写を行う場合、初期時のパッチ画像とベタ画像とについては、その一次転写率が約97[%]でほぼ一致している。これに対し、現像剤が劣化している経時のパッチ画像とベタ画像とについては、パッチ画像の一次転写率が約94[%]であるのに対し、ベタ画像の一次転写率が約84[%]であり、両者の一次転写率には大きな差がある。すなわち、現像剤の劣化が進んでトナー帯電量が低下していくと、パッチ画像とベタ画像とにおける一次転写率の差が大きくなるという相関関係がある。この相関関係から、中間転写ベルト2上における横帯状パターンP2とパッチ状パターンP1との間の画像濃度結果から得られる両者間の画像濃度差分値ΔIDが大きいほど、現像剤の劣化度合い(トナー帯電量の低下度合い)が大きいという関係が得られる。
よって、経時補正量としては、画像濃度差分値ΔIDの値が小さい場合は補正量を小さくし、また、画像濃度差分値ΔIDが大きい場合は補正量を大きくすることで、画像面積率の差による転写率の差を小さくできる。
実施形態1における画像調整制御(プロセスコントロール)の実施タイミングに、感光体3の表面上に転写電流経時補正用パターンのトナー像を形成する。この転写電流経時補正用パターンのうちの、パッチ状パターンP1は、サイズが縦20[mm]×横10[mm]で、最大濃度に設定された単色の全ベタ画像である。また、横帯状パターンP2は、サイズが縦20[mm]×横300[mm]で、最大濃度に設定された単色の全ベタ画像である。上記サイズについて、縦方向の長さは副走査方向(図6中のX方向)の長さであり、横方向の長さは主走査方向(図6中のY方向)の長さである。
このように形成された転写電流経時補正用パターンのトナー像を中間転写ベルト2に転写するが、このときに一次転写の電流値は経時補正量を考慮しない初期転写値であり、その設定値は、「設定値=基準電流値×環境補正係数」で求まる値である。
中間転写ベルト2上に転写された転写電流経時補正用パターンのトナー像は、中間転写ベルト2上に対向するように配置された、光学センサ300によって、画像濃度を測定し、画像濃度差分値ΔIDを算出する。
実施形態1では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色について、上述した転写電流経時補正用パターンのトナー像の作像と、その画像濃度を測定し、画像濃度差分値ΔIDを算出する。ただし、後述するが、ブラック色に関して、最大濃度では検出精度が落ちるため、最大濃度以下(0.35[mg/cm]以下)でトナー像を作像しても良い。なお、現像剤の劣化の程度を求める転写電流経時補正用パターンとしては上述のものに限定されるものではない。
続いて、算出した画像濃度差分値ΔIDに基づいて経時補正量(経時補正係数)を決定する。
図7は、実施形態1における経時補正量(経時補正係数)を決定する一例を示すフローチャートである。
実施形態1の経時補正量は、上述したとおり、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との間の画像濃度差分値ΔIDを用いて算出される。具体的には、算出した画像濃度差分値ΔIDが閾値L1よりも小さいか否かを判断し(S11)、画像濃度差分値ΔIDが閾値L1よりも小さいと判断された場合には(S11で「YES」)、経時補正係数を100[%]と決定する(S12)。
画像濃度差分値ΔIDが閾値L1以上であると判断された場合には(S11で「NO」)、次に、画像濃度差分値ΔIDが閾値L2よりも小さいか否かを判断する(S13)。この判断において、画像濃度差分値ΔIDが閾値L2よりも小さいと判断された場合には(S13で「YES」)、経時補正係数を92[%]と決定する(S14)。画像濃度差分値ΔIDが閾値L2以上であると判断された場合には(S13で「NO」)、次に、画像濃度差分値ΔIDが閾値L3よりも小さいか否かを判断する(S15)。この判断において、画像濃度差分値ΔIDが閾値L3よりも小さいと判断された場合には(S15で「YES」)、経時補正係数を84[%]と決定する(S16)。画像濃度差分値ΔIDが閾値L3以上であると判断された場合には(S15で「NO」)、経時補正係数を76「%」と決定する(S17)。
実施形態1では、上述した閾値として、L1=0.08、L2=0.14、L3=0.20としているが、これに限定されるものではない。また、三つの閾値を用いて、現像剤の画像濃度差分値ΔIDを四つの区分に区分けしているが、より少ない区分あるいはより多くの区分に区分けしてもよい。なお、制御の簡素化、低廉化等の観点から、かかる制御をブラックステーションもしくは最下流ステーションについてのみ行うようにしても良い。
上述した実施形態1では、画像調整用のパターンに加えて作像する転写電流経時補正用パターンとして、横帯状パターンP2と、パッチ状パターンP1とを作像する構成について説明した。しかし、画像濃度差分値ΔIDの算出に用いるパッチ状パターンP1のトナー付着量としては、画質調整制御(プロセスコントロール)で用いたパッチ状のパターンのトナー付着量を用いても良い。これにより、画像調整用のパターンとは別に作像する転写電流経時補正用パターンの数を減らすことができる。
ここで従来の画像形成装置について説明する。
従来の画像形成装置としては次のようなものが知られている。すなわち、画像データに基づいて感光体上に静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を生成し、さらに、生成したトナー像を一次転写手段からの転写バイアスによって感光体から中間転写体に転写する。さらに二次転写手段によって、中間転写体から記録用紙に転写し、記録用紙と中間転写体とを分離手段からの分離バイアスによって分離し、トナー像が載った記録用紙を熱と圧力とによって定着することにより画像形成する。
このような画像形成装置では、転写手段から転写バイアスを与えることで、トナー像が中間転写体に転写されており、この転写バイアスのバイアス値によって中間転写体へ転写されるトナーの割合が変化する。
この転写バイアス値が大きくなるほど転写率が向上し、多くのトナーが中間転写体を介して記録用紙に転写されるようになるが、必要以上に転写バイアスを大きくすると、転写率か低下し、転写されたトナー像に濃度ムラが発生することが経験的に知られている。
この転写率は、記録用紙の大きさ、厚み、材質、温度、湿度、感光体上でのトナーの帯電量(Q/M)、トナーの付着量、転写手段の汚れ等によって変化することが知られている。さらに、記録用紙の含水状態、記録用紙と感光体との密着状態、感光体の回転速度、記録用紙の搬送速度、などによっても転写率が変化することが知られている。このため、転写バイアスは、これら諸条件を考慮した上で調整する必要があるが、特にトナーの帯電量変化による転写への影響は大きい。
また、この種の画像形成装置では、画像形成を繰り返すうちに、現像剤の帯電量(具体的には、現像剤の単位質量当たりの帯電量である比電荷:Q/M)が徐々に変化するのが一般的である。帯電量が変化すると、感光体から中間転写体等の被転写体に現像剤像を転写するために、転写体に供給すべき転写バイアスの最適値が変化する。このため、特許文献1等では、画像形成枚数に応じて転写体に供給する転写バイアス値(電流値若しくは電圧値)を制御する等していた。
しかしながら、特許文献1では、経時劣化トナーの帯電量変化に対応した転写バイアスに設定することができるが、形成する画像パターンの影響は考慮されていない。形成する画像パターンの影響とは、たとえば、画像が全面ベタ画像であるか、ライン状の縦帯画像であるか、パッチ状の画像であるか等の画像面積率によっても画像品質が不安定となる場合がある。このように、画像面積率によって画像品質が不安定となる場合があるのは、画像が全ベタ画像であるかライン状の画像であるかによって、画像を形成しているトナー等の量が異なること等に起因すると考察される。
特に、画像面積率による画像品質の不安定化はトナーのQ/M変化によって大きく影響されるということが本発明者の鋭意検討によって分かってきた。具体的には、トナーの帯電量(Q/M)は使用環境や使用枚数によって経時劣化してくると低下する。トナーの帯電量(Q/M)が低下すると、画像面積率による転写率の変動幅が変化する。例えば、現像剤の使用開始当初では、低画像面積率の画像と高画像面積率の画像との何れの画像であっても良好な転写性を得ることが出来た転写バイアスを初期転写バイアスとする。この初期転写バイアスにおいて、経時劣化によってトナーの帯電量(Q/M)が低下すると、低画像面積率の画像では良好な転写性(転写率)だが、高画像面積では転写不足となってしまうことがあった。つまり、画像面積率による転写率のシフト幅が、経時劣化によって変動するため、画像面積率の変化による転写率の変動を抑えることができる転写電流値が、現像剤の劣化の程度によってシフトしてしまう。
このため、経時劣化してQ/Mが変動したトナーに対しても、画像パターンによらず良好な転写できる画像形成装置を求められる。
実施形態1では、横帯状パターンP2と、パッチ状パターンP1とからなる転写電流経時補正用パターンを作像し、画像濃度を検出することで、画像面積率の小さい場合の画像濃度と画像面積率の大きい場合の画像濃度とを検出できる。そして、検出した画像濃度の差分である画像濃度差分値ΔIDが小さい場合は転写電流の経時補正量を小さく、また、画像濃度差分値ΔIDが大きい場合は経時補正量を大きくする。これにより、現像剤が経時劣化した状態であっても画像面積率の差による転写率の差を小さくできる。
すなわち、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との画像濃度の差が大きい場合はトナーの帯電量(Q/M)が低下して、転写率に対する画像面積率の依存が大きい状態を意味する。一方、画像濃度の差が小さい場合はそれほどトナーの帯電量(Q/M)が低下しておらず、転写率に対する画像面積率の依存が小さい状態を意味する。このため、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との画像濃度の差に応じて転写電流を補正することで、トナーの帯電量(Q/M)の低下の程度にあわせた補正を行うことができる。よって、転写率に対する画像面積率の依存度に合わせた最適な経時補正量にすることで、経時において画像パターンによらず良好な転写を行うことができる。
また、実施形態1のように、画像濃度差分値ΔIDの値に基づいて、転写電流の経時補正量を決定する制御は、特に体積抵抗の低いトナーに対して有効である。従来、トナーは現像装置内での帯電や、転写部におけるチャージアップ(電荷注入)による帯電が得られるように、体積固有抵抗が10.7[log・Ω・cm]より大きいものを使用することが好ましいと考えていた。
しかし近年のトナーにおいては特に低温定着性を得るための樹脂を選定した結果、体積固有抵抗が10.7[log・Ω・cm]以下となることもあり、これらのトナーの使いこなしが必要とされている。
ここで、体積固有抵抗の測定としては、トナー粒子粉末3[g]を電動プレス機にて厚さ約3[mm]のペレットに成形し、このペレットをTR−10C型誘電体損測定器(安藤電気製)にセッティングし、体積固有抵抗を測定した。
体積抵抗の低いトナーにおける課題として、帯電保持しにくいという特徴がある。これは抵抗が下がることにより、見かけ上の静電容量が減少するためだと推定している。そのため、キャリアの帯電能力が経時で低下すると従来の体積抵抗が高いトナーに比べてトナーの帯電量が低下しやすいことがわかっている。
経時でトナーの帯電量が低下することで、特に高画像面積率の画像(全ベタ画像)における最適転写電流が初期と経時とで乖離することで、経時においては過転写となってしまい画像が薄くなるという問題が顕著になる。この場合、これまで述べているように経時で転写電流を下げていくことが特に有効である。
次に、実施形態1において、転写電流経時補正パターンを作像し、その画像濃度から画像濃度差分値ΔIDを検出し、転写電流値を補正する制御(以下、「転写電流経時補正制御」と呼ぶ)のタイミングについて説明する。
転写電流経時補正制御のタイミングとしては、画像調整制御(プロセスコントロール)時に毎回行わなくても良い。図3及び図4に示すように、トナーの帯電量(Q/M)の低下は、使用開始直後である初期の低下率が大きく、経時で段々と低下率が小さくなっていく。画像調整制御時に毎回、転写電流経時補正制御を行うことは、使用者の待ち時間の増加やトナーを無駄に消費することとなる。このため、トナーの帯電量(Q/M)の変化が大きい初期には頻繁に転写電流経時補正制御を行い、段々と転写電流経時補正制御を実行する間隔を伸ばしていくことで、より効率的に転写電流を補正することが可能である。
図8は、転写電流経時補正制御の間隔を経時で伸ばして行く構成の一例の説明図である。図8中の曲線は、画像形成枚数に対するトナー帯電量(Q/M)の変動の一例を示しており、トナーの帯電量(Q/M)の低下率が経時で小さくなっていくことを示している。
図8に示すように、使用開始から「枚数閾値1」までは「実行間隔1」のタイミングで転写電流経時補正制御を実行し、次の「枚数閾値2」までは「実行間隔2」のタイミングで転写電流経時補正制御を実行する。そして、「枚数閾値2」以降は「実行間隔3」のタイミングで転写電流補正制御を実行する。それぞれ、各実行間隔の枚数を超えた次の画像調整制御を実行する時に同時に行う。
実施形態1では、「枚数閾値1」=10000枚、「枚数閾値2」=50000枚、「実行間隔1」=200枚、「実行間隔2」=1000枚、「実行間隔3」=2000枚に設定している。このように設定することで、効率よく転写電流を補正することが出来たが、各枚数閾値及び実行間隔はこれに限定されるものではない。
転写電流補正制御を実行するタイミングとしては、画質調整制御を行うタイミングとは独立して実行してもよい。しかし、画質調整制御を行う際に転写電流補正制御を実行することで、使用者の待ち時間が生じるような制御をまとめて行うことができ、使用者の待ち時間が生じる頻度を抑制することができる。
また、記録用紙間(直前の作像終了からそれに続く次回の作像開始の間の時間、または間隔)で、転写電流補正制御を実行してもよい。この場合は、画像調整制御と同時に行わなくても良く、即時に補正を実施できるため、使用者の待ち時間の低減や補正のタイムラグの低減を図ることができる。
一方、実施形態1では転写電流経時補正量の上限値を設けている。転写電流経時補正はトナー帯電量(Q/M)の低下に併せて、転写電流が小さくなるように補正しているが、あまりに下げすぎると転写チリなどの副作用が発生してしまう。そのため、副作用が発生しない範囲で転写電流を補正する設定としている。
実施形態1では、上述したように、中間転写ベルト2上に形成した各種パターンのトナー付着量は光学的検出手段である光学センサ300により検出し、検出値と所定の付着量算出アルゴリズムとを用いて各トナーパッチのトナー付着量を算出している。
ブラック色トナーの付着量を検出する場合、光学センサ300照射した光は、トナー表面で吸収されてしまうため、拡散反射光の感度が得られないとった特性がある。そのため、ブラック色トナーでは正反射光のみを用いてトナー付着量の検出を行っている。また、正反射光のみで付着量の検出を行う場合には、トナー付着量が多くなるにつれて感度が低下するため、付着量の検出範囲がカラー色のように、拡散反射光と正反射光との両方を用いて付着の検出を行うものに比べて狭くなる。よって、実施形態1では、ブラック色の各トナーパッチの付着量が、ベタ濃度のときのトナー付着量よりも低い付着量(0.35[mg/cm]以下)となる現像バイアスでパターンを作成し、精度良く付着量を検出してもよい。
〔変形例〕
図9は、変形例の転写電流経時補正用パターンの説明図である。
上述した実施形態1では、感光体3の表面移動方向に対して直交する方向である主走査方向の長さが互いに異なっている複数種類の転写電流経時補正用パターン(濃度検出用パターン)として、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2とを用いている。これらの転写電流経時補正用パターンは、主走査方向に連続的に形成されたトナー像となっている。
一方、図9に示す変形例では、主走査方向の長さが長い転写電流経時補正用パターンとして、横帯状パターンP2の代わりに、トナー像を主走査方向に複数個並べて配置した複数パッチ状パターンP2’を用いている。
複数パッチ状パターンP2’の主走査方向の長さは、10個のパッチの長さの合計(W21+W22+・・・・+W29+W20)となり、主走査方向の長さがW1となるパッチ状パターンP1よりも長い画像となる。
複数パッチ状パターンP2’のように複数のパッチに分割してパターン画像を形成した場合、転写電流経時補正用パターンの主走査方向の長さは、複数のパッチの主走査方向の長さの合計の長さとして定義される。
以上、実施形態1の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、現像剤の劣化の程度の検出、現像剤劣化度が一次転写電流の経時補正が必要なレベルに達したかの判断は、制御の容易化の観点から、複写機に備えられているすべての作像ユニットについて常に行うものに限らない。例えば、そのときの画像形成に用いられる作像ユニットについてのみ行ってもよい。一次転写バイアスの制御は、電流値の制御でなく、電圧値の制御で行っても良い。現像剤としては、トナーからなる一成分現像剤でも、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤でもよい。環境検知センサは、各作像ユニットのそれぞれに設けても良い。
〔実施形態2〕
次に、本発明を適用した画像形成装置の二つ目の実施形態(以下、「実施形態2」とよぶ)について説明する。図10は、実施形態2の画像形成装置であるプリンタ61の概略説明図である。
本発明が適用可能な画像形成装置は、図1の複写機1のように、いわゆる中間転写方式の画像形成装置だけではなく、図10に示すプリンタ61のような直接転写方式の画像形成装置にも同様に適用することができる。プリンタ61は、四つの作像部66(M,C,Y,B)の四つの感光体3(M,C,Y,B)と転写ベルト51との間にそれぞれ転写部を形成する構成である。各転写部を形成する転写ベルト部分の内周面に、それぞれ、バイアスローラ59(M,C,Y,B)が当接している。
プリンタ61では、図10中の時計回り方向に回転する転写ベルト51の表面に記録用紙Sを担持して搬送する。そして、転写ベルト51の表面に担持された記録用紙Sが四つの転写部を順次通過する際に、四つの感光体3(M,C,Y,B)上に形成されたトナー像がそれぞれ記録用紙Sに転写される構成となっている。
各バイアスローラ59には、不図示の転写バイアス電源が接続されており、各転写部に対して転写バイアスを印加する構成となっている。
給紙部1Bの給紙カセット1B1からピックアップローラ1B4によって繰り出された記録用紙Sは、複数の搬送ローラ1B2によって搬送され、転写ベルト51の用紙搬送方向上流側に位置するレジストローラ1B3で突き当たる。その後、記録用紙Sは、レジストローラ1B3から転写ベルト51に受け渡され、感光体3と転写ベルト51との間の転写部に搬送され、この転写部で感光体3上のトナー像が記録用紙Sに転写される。四つの転写部を通過した記録用紙Sは、転写ベルト51から定着装置11に受け渡され、表面に担持している未定着画像が定着装置11によって定着され、排紙トレイ13に排紙される。
図10に示す直接転写方式のプリンタ61では、光学センサ300が転写ベルト51の表面に対向して設けられている。また、光学センサ300が対向する位置に対して転写ベルト51の表面移動方向下流側には、転写ベルトクリーニング装置500が配置されている。
感光体3の表面上に形成された転写電流経時補正用パターンは、記録用紙Sが転写部に存在しないタイミングで、感光体3から転写ベルト51に転写される。そして、転写ベルト51上に転写された転写電流経時補正用パターンの転写ベルト51の表面上における画像濃度(トナー付着量を)IDを、光学センサ300を用いて検出する。
図10に示すプリンタ61でも、上述した実施形態1の複写機1と同様に、転写ベルト51の表面上に転写された複数種類の転写電流経時補正用パターンの画像濃度を検出し、複数種類の転写電流経時補正用パターン同士の画像濃度差を算出する。そして、画像濃度差の値に基づいてバイアスローラ59に印加する転写バイアスを補正する。これにより、実施形態1の複写機1と同様に、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することが可能となり、画質劣化を抑制することが可能となる。
図10に示すプリンタ61は直接転写方式の画像形成装置である点で中間転写方式の画像形成装置である複写機1と異なるが、その他の構成については、適宜、複写機1と同様の構成を適用することができる。
〔実施形態3〕
次に、本発明を適用した画像形成装置の三つ目の実施形態(以下、実施形態3とよぶ)について説明する。図11は、実施形態3の画像形成装置である複写機1の概略説明図である。
図11に示す実施形態3の複写機1は、図1に示す実施形態1の複写機1と比較して二次転写装置9の構成と、光学センサ300の位置とが異なり、他の点は共通するため、共通する点についての説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
図11に示すように、二次転写装置9は、二次転写ベルト9Cを備え、二次転写ベルト9Cは、四つの二次転写ベルト支持ローラ(9D,9E,9F,9G)に掛けまわされている。そして、四つの二次転写ベルト支持ローラのうちの一つが駆動ローラとして回転駆動することで、二次転写ベルト9Cは図11中の反時計回り方向に回転する。
図11に示す実施形態3の複写機1では、図1に示す実施形態1の複写機1よりも二次転写ベルト9Cの図中左右方向の長さが短くなっており、二次転写ベルト9Cと定着装置11との間に、搬送ベルト91を備える。搬送ベルト91は、搬送ベルト駆動ローラ91Aと搬送ベルト従動ローラ91Bとに掛けまわされており、搬送ベルト駆動ローラ91が回転駆動することで、図11中の反時計回り方向に回転する。
二次転写ベルト9Cが中間転写ベルト2と対向する二次転写部に対して二次転写ベルト9Cの表面移動方向下流側の二次転写ベルト9Cの表面と対向する位置に光学センサ300を配置している。また、光学センサ300が対向する位置に対して二次転写ベルト9Cの表面移動方向下流側には、二次転写ベルト9Cの表面上の異物を除去する二次転写ベルトクリーニング装置90を備える。
四つの二次転写ベルト支持ローラのうちの一つは、二次転写部で二次転写ベルト9C及び中間転写ベルト2を挟んで二次転写対向ローラ2Cと対向し、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ9Dである。また、二次転写ローラ9Dに対して左側には、二次転写部を通過して二次転写ベルト9Cの表面上に担持された記録用紙が搬送ベルト91に受け渡される用紙分離部で二次転写ベルト9Cを張架する分離ローラ9Eを備える。分離ローラ9Eの二次転写ベルト9Cが光学センサ300と対向する検知位置で二次転写ベルト9Cを張架するセンサ対向ローラ9Fを備える。さらに、センサ対向ローラ9Fの右側、二次転写ローラ9Dの下方には、二次転写ベルトクリーニング装置90のクリーニングブレードが接触する位置で二次転写ベルト9Cを張架する二次転写ベルトクリーニング対向ローラ9Gを備える。
実施形態3の複写機1では、四つの二次転写ベルト支持ローラのうちの一つが駆動ローラとして回転駆動することで二次転写ベルト9Cは、中間転写ベルト2に接触する二次転写部において、中間転写ベルト2と同方向に表面移動する。なお、一次転写装置のバイアス特性にもよるが、実施形態1と同様に、二次転写ローラ9Dに帯電特性を備えさせて記録用紙を静電吸着させるようにすることもできる。二次転写装置9は、二次転写ベルト9Cにより記録用紙を搬送する過程で、中間転写ベルト2上の重畳トナー像あるいは単色トナー像を記録用紙に転写する。
図1に示す実施形態1の複写機1と同様の工程で中間転写ベルト2に対して色ごとのトナー像が重畳転写されると、二次転写装置9により記録用紙に対して一括して二次転写される。二次転写された記録用紙は、二次転写ベルト9Cの表面移動に伴い図中左方向に搬送され、分離ローラ9Eの位置で二次転写ベルト9Cから分離して搬送ベルト91に受け渡される。搬送ベルト91は、二次転写ベルト9Cから受け渡された記録用紙を定着装置11まで搬送し、定着装置11に到達した記録用紙は表面に担持している未定着画像が定着装置11によって定着される。定着後の工程は図1に示す実施形態1の複写機1と同様である。
実施形態3に用いられる二次転写ベルト9Cは、50〜100[μm]の基層の上に、弾性層を100〜500[μm]設け、さらに、表層を備える三層ベルトによって構成されている。基層の具体例としては、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PC(ポリカーボネート)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の材料にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した中抵抗樹脂により構成されたものがある。また、弾性層の具体例としては、ウレタン、NBR、CR等のゴム材料に同様にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した材料からなるものがある。表層の具体例としては、1〜10[μm]程度の厚みを持ったフッ素系のゴム、或いは樹脂、(或いは、それらのハイブリッド材料でも可)のコーティングを上記弾性層の表面に施したものがある。
実施形態3に用いられる二次転写ベルト9Cは、その体積抵抗率が10〜1010[Ω・cm]、好ましくは10〜1010[Ω・cm]の範囲である。また、その表面抵抗率は10〜1012[Ω/□]、好ましくは10〜1012[Ω/□]の範囲である。また、基層のヤング率(縦弾性率)は3000[Mpa]以上が望ましく、駆動による伸び、曲げ、しわ、波打ちに耐えるに十分な機械強度が必要である。
他の二次転写ベルト9Cの例としては、単層構成のベルトとしてもよい。具体例としては、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PC(ポリカーボネ−ト)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の材料にカーボン分散、或いはイオン導電剤配合により抵抗調整した中抵抗樹脂単層のものが挙げられる。また、この単層構成の二次転写ベルト9Cの表面側にのみベルトの層自体の体積抵抗率よりもわずかに高抵抗の表層を設けたベルトでもよい。この場合、表層厚みとしては、1〜10[μm]程度が望ましい。
実施形態1で述べたように、転写電流の電流値が大きくなるほど転写率が向上し、多くのトナーが被転写体へ転写されるようになるが、必要以上に転写電流を大きくすると、逆に転写率が落ちたり、転写されたトナー像に濃度ムラが発生したりする画質劣化が発生する。これは、一次転写でも二次転写でも同様である。
このため、一次転写電流と同様に、経時における二次転写電流の最適値は、初期時よりも絶対値が低い側に大きくシフトするので、現像剤の劣化の程度に応じて二次転写電流を下げるように補正することが望ましい。また、上述したように、現像剤の劣化の程度としては、画像形成枚数(印字枚数)や現像剤搬送距離だけでなく、画像形成動作の状況(画像面積率の違い)も加味したものが好ましい。
そこで、実施形態3では画像調整プロセスコントロールの際、転写電流経時補正用パターンを形成し、そのパターンの画像濃度の検出結果より、経時Q/Mの低下度合い(現像剤の劣化度合い)を判断し、一次転写電流及び二次転写電流について最適な転写電流に補正する。
実施形態3における一次転写電流及び二次転写電流の設定値は、上述した実施形態1の一次転写電流と同様に下記(1)式から算出する。
設定値 = 基準電流値 × 環境補正係数 × 経時補正係数 ・・・(1)
基準電流値は、紙種、紙厚、線速などによって決められた基準の一次転写電流値または二次転写電流値である。
環境補正量は、温度、湿度等の環境の変化による補正係数である。実施形態3では、実施形態1と同様に、環境情報取得手段である不図示の温湿度センサとして、TDK製/CHS−CSC−18を用い、その温湿度センサ内のサーミスタ出力から温度情報を取得するとともに、温湿度センサ内の湿度センサ出力から湿度情報を取得する。温湿度情報の検知タイミングは、電源ON時から1[min]ごとにサンプリングしている。また、基準電流値に対して環境補正を行うタイミングは、温湿度検知タイミングと同じような周期で行う。
なお、温湿度センサの設置場所は、特に制限はしないが、定着装置11などの熱源から離れたところが好ましく、実施形態3では実施形態1と同様に給紙部1Bの下方などに設けている。
実施形態3では、一次転写電流と二次転写電流との両方を上記(1)式を用いて算出する構成であるが、何れか一方のみを上記(1)式を用いて算出する構成としてもよい。
実施形態3における環境補正量(環境補正係数)を決定する制御としては、図5を用いて説明した実施形態1と同様の制御を用いることができる。
実施形態3における画像調整制御(プロセスコントロール)も、上述した実施形態1と同様の制御を行うが、画像調整制御で作像した画質調整用パターンの検出箇所が、実施形態3では二次転写ベルト9C上である点で上述した実施形態1とは異なる。
図11に示す実施形態3の複写機1では、光学センサ300が二次転写ベルト9Cの表面に対向して設けられている。また、光学センサ300が対向する位置に対して二次転写ベルト9Cの表面移動方向下流側には、二次転写ベルトクリーニング装置90が配置されている。
感光体3の表面上に形成された転写電流経時補正用パターンは、中間転写ベルト2上に一次転写され、記録用紙が二次転写部に存在しないタイミングで、中間転写ベルト2から二次転写ベルト9Cに転写される。そして、二次転写ベルト9C上に転写された転写電流経時補正用パターンの二次転写ベルト9Cの表面上における画像濃度(トナー付着量を)IDを、光学センサ300を用いて検出する。
二次転写ベルト9Cの表面上の光学センサ300との対向部を通過した転写電流経時補正用パターンは、二次転写ベルトクリーニング装置90によって二次転写ベルト9C上から除去される。
画質調整用パターンのうち、濃度制御用パターンについては、感光体の径が小さい場合には、画像濃度検出センサの設置スペースの関係から感光体上で検出することが困難となるが、二次転写ベルト9C上では問題なく検出することができる。一方、位置ズレ制御用パターンについては、感光体間距離のバラツキや、各色潜像の書き込みタイミングによる位置ずれなどに起因した各色トナー像間における位置ズレを観測する必要がある。実施形態3では、中間転写ベルト2上で位置ズレが生じたトナー像の転写を受けるため、各色トナー像間における位置ズレを観測することができる。実施形態3では、濃度制御用パターンと位置ズレ制御用パターンとの両方を、二次転写ベルト9C上で検出するようにしている。
従来、多くの中低速機種の画像形成装置は、二次転写部で中間転写ベルト2と対向して、二次転写対向ローラ2Cとの間で二次転写電界を形成する二次転写部材は、ベルト状ではなく、径の小さいローラ状の部材を用いることが一般的であった。このようなローラ状の部材二次転写部材に用いる構成では、二次転写部材の表面上での画質調整用パターンの検出が困難である。実施形態3では、図11に示すように、二次転写部材として二次転写ベルト9Cを備える装置であれば、二次転写部材の表面上での画質調整用パターンの検出が可能となる。
また、二次転写部材としてはベルト状に限らず、径の大きいローラを用いる構成であってもよい。しかし、ローラ形状では、光学センサ300の検出位置が湾曲してしまうためローラの径を大きくする必要があり、省スペース化の面で不利である。これに対して、二次転写ベルト2Cのようにベルト形状にすることで、レイアウト構成で自由度の向上を図ることができる。またベルト状である方が光学センサ300の検出位置を平面となるような構成に比較的しやすいため、検出精度の向上を図ることができる。
実施形態1の複写機1では、中間転写ベルト2上で画質調整用パターンの画像濃度を検出しているが、中間転写ベルト2上で画質調整用パターンを光学的に検出することが困難な場合は、実施形態3のように二次転写ベルト9Cの表面上で検出する構成を採用する。中間転写ベルト2上での画像濃度の検出が困難な理由はその機種の仕様によるが、例えば中間転写ベルト2に用いるベルト材料の種類による制約である。
中間転写ベルト2の制約としては、様々な記録媒体に対して画像を形成するために、表面性が異なる記録媒体の表面に対する二次転写部での表面の追従性がある。
表面の追従性としては、近年、フルカラー電子写真を用いてさまざまな記録媒体に画像を形成することが多くなっている。そして、記録媒体として、通常の平滑な用紙だけでなく、コート紙のようなスリップ性のある平滑度の高いものから、リサイクルペーパー、エンボス紙、和紙及びクラフト紙等のような表面性の粗いものが使用されることが増えてきている。このような表面性状の異なる様々な記録媒体に対する二次転写部での中間転写ベルト2の表面の追従性は重要である。この追従性が悪いと、記録媒体上に転写されたトナー像に濃淡むらや色調のむらが発生する。
このような様々な記録媒体に対する追従性を備えた中間転写ベルト2として、特許文献4に記載の中間転写ベルトを挙げることができる。
図12は、特許文献4に記載された中間転写ベルトと同様の構成を備えた中間転写ベルト2の層構成を示す拡大断面図である。
図12に示す中間転写ベルト2は、比較的屈曲性が得られる剛性な基層211の上に柔軟な弾性層212が積層されており、最表面には微粒子が表面層213として積層されている。
まず、基層211について説明する。
基層211の構成材料としては、樹脂材料中に電気抵抗を調整する充填材(又は、添加材)、いわゆる電気抵抗調整材を含有してなるものが挙げられる。
基層211に用いる樹脂材料としては、難燃性の観点から、例えば、PVDF、ETFEなどのフッ素系樹脂や、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂等が好ましく、機械強度(高弾性)や耐熱性の点から、特にポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好適である。
基層211の樹脂材料に含有させる電気抵抗調整材としては、金属酸化物やカーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などがある。
次に、基層211の上に積層される弾性層212について説明する。
弾性層212としてはゴム弾性層を用いることができ、具体例としてはアクリルゴムを用いることができる。このアクリルゴムとしては、現在、市販されているものを用いることができ、特に限定されるものではない。しかし、アクリルゴムの各種架橋系(エポキシ基、活性塩素基、カルボキシル基)の中ではカルボキシル基架橋系がゴム物性(特に圧縮永久歪み)及び加工性が優れているので、カルボキシル基架橋系を選択することが好ましい。
次に、弾性層212の上に形成される球状の樹脂微粒子からなる表面層213について説明する。球状の樹脂微粒子に使用する微粒子の材料としては特に問わないが、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、などの樹脂を主成分としてなる球状樹脂微粒子(以下、単に「樹脂微粒子」ともいう)が挙げられる。また、これらの樹脂材料からなる微粒子の表面を異種材料で表面処理を施したものでも良い。
また、ここで言う樹脂微粒子の中には、ゴム材料も含む。ゴム材料で作製された球状樹脂微粒子の表面を硬い樹脂をコートしたような構成のものも適用可能である。
また、樹脂微粒子の形状としては、中空であったり、多孔質であったりしても良い。
上述した材料の樹脂中で、滑性を有し、トナーに対しての離型性、耐磨耗性を付与できる機能の高いものとして、シリコーン樹脂微粒子が最も好ましい。
使用する樹脂微粒子は、重合法などにより球状の形状に作製された微粒子であることが好ましく、真球に近いものほど好ましい。また、その粒径は、体積平均粒径が0.5[μm]〜5[μm]の間であり分布がシャープな単分散であることが好ましい。平均粒子径が0.5[μm]未満では微粒子間の凝集が顕著である為にアクリルゴム弾性層表面への均一塗布が困難となる。一方、平均粒子径が5[μm]を超えると微粒子塗布後のベルト表面の凹凸が大きくなり、中間転写ベルト2として用いたときにベルトクリーニング装置10でのクリーニング時にクリーニング不良を起こしてしまう。
弾性層212が、10[μm]押し込み時のマルテンス硬度が0.2[N/mm]〜0.8[N/mm]であって、弾性層212の表面に設けられた表面層213が、独立した球状樹脂粒子で面方向に配列し一様な凹凸形状で形成されている。このような中間転写ベルト2では、表面層213によってトナーに対する離型性を確保しつつ、二次転写部での様々な記録媒体の表面に対する良好な追従性を得ることができる。
また、弾性層212としては、UL94VTM燃焼試験においてVTM−0を示す難燃性アクリルゴム弾性層を用いることで、良好な追従性を得つつ、良好な難燃性を得ることができる。
中間転写ベルト2の基層211、弾性層212及び表面層213の具体例としては、特許文献4に記載されたものを用いることができるが、これに限るものではない。
図12に示すような弾性層212を備えた中間転写ベルト2であれば、表面性の粗い凹凸紙に表面が追従することで様々な記録媒体に対して濃淡むらや色調のむらの発生を抑制でき、良好な画像形成を行うことができる。
しかし、弾性層212を形成するゴム材料は一般的にトナーに対する離型性が悪く、トナーに対する離型性が良好な別材料からなる表面層を設けないと、二次転写率やクリーニング性が悪く実用に耐え得るものとすることが困難である。
従来の弾性層を有する中間転写ベルトとしては、弾性層の表面にコート層を設けたものが存在する。具体的には弾性層の表面にコート層の材料となる液体を塗って乾かすことで、弾性層の表面にコート層を設けたベルトを作成することができる。
しかし、コート層に用いられる材料は、経時に渡って弾性層に用いられるゴム材料が伸び縮みする変形に追従して変形することが出来ず、使用し続けるとコート層が割れて、ベルトの表面にひび割れが生じる。ひび割れが生じると、ひびの部分に付着したトナーの転写性やクリーニング性が悪化する。
一方、図12に示す中間転写ベルト2では、表面層213は弾性層212の表面に樹脂微粒子を敷き詰めた構成となっている。このため、弾性層212の表面側が伸びるように変形した場合には隣り合う樹脂微粒子の間が開くように変位し、弾性層212の表面側が縮むように変形した場合には隣り合う樹脂微粒子の間が詰まるに変位する。弾性層212に用いられるゴム材料が変形しても樹脂微粒子同士の位置関係が変位するのみで、ひび割れ等が生じない。このため、経時に渡って安定したトナーに対する離型性を維持することができ、トナーの転写性やクリーニング性を維持することができる。
しかし、図12に示す中間転写ベルト2は、表面層213が樹脂微粒子を敷き詰めた構成であるため表面の平滑性は悪く光沢度が低い。そして、平滑性が悪い表面に光を照射すると乱反射するため、光学センサ300を用いてトナー付着量を検出することができない。
一方、二次転写ベルト9Cは、記録媒体に転写するトナー像を担持するものではないため、凹凸を有する記録媒体の表面に対する追従性は不要であり、ポリイミドのように平滑性の高い材料を用いることができる。
よって、図12に示す中間転写ベルト2を用いる場合、実施形態3のように、中間転写ベルト2上に形成した転写電流経時補正用パターンを二次転写ベルト9Cに転写して、光学センサ300でトナー付着量を検出することが望ましい。
図12に示す中間転写ベルト2を実施形態3の複写機1に用いることで、凹凸を有する記録媒体の表面に対する中間転写ベルト2の表面の追従性が向上し、様々な種類の記録媒体に対して良好な画像形成を行うことができる。また、経時に渡って安定したトナーに対する離型性を維持することができ、トナーの転写性やクリーニング性を維持することができるため、経時に渡って良好な画像形成を行うことができる。さらに、転写電流経時補正用パターンを二次転写ベルト9Cに転写して、光学センサ300でトナー付着量を検出することで、適切なトナー付着量の検出を行うことができる。これにより、適切な転写電流経時補正の制御を実行することができ、現像剤が経時劣化した状態であっても画像面積率の差による転写率の差を適切に小さくできる。
なお、弾性層を備える中間転写ベルト2で、図12に示す層構成を備えず、弾性層の表面にコート層を形成し、ひび割れが生じ得る中間転写ベルト2を用いて、ひび割れが生じることを許容して画像形成を行う装置が考えられる。このような画像形成装置の場合、ひび割れによるトナーの離型性の悪化を許容して使用したとしても、中間転写ベルト2上でトナー付着量を光の反射を用いて測定しようとすると、ひび割れの部分で光の反射が変化し、正確なトナー付着量を検出できない。このようなひび割れが生じ得る中間転写ベルト2を用いる画像形成装置であっても、転写電流経時補正用パターンを二次転写ベルト9Cに転写して光学センサ300でトナー付着量を検出する構成であれば、トナー付着量の検出精度が改善する。
次に、実施形態3の複写機1での光学センサ300の配置について説明する。
図13は、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との二次転写ベルト9Cの表面上における画像濃度IDを、一つの光学センサ300で検出する構成の概略図である。図13中の矢印X方向が二次転写ベルト9Cの表面移動方向であり、図13中の矢印Y方向が主走査方向である。
図13に示す構成では、光学センサ300による検出位置は一箇所であり、パッチ状パターンP1は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が光学センサ300による検出位置となるように作像する。これにより、光学センサ300によってパッチ状パターンP1の画像濃度IDを検出することができる。画像面積率が大きい横帯状パターンP2は、その一部が光学センサ300による検出位置を通過するため、光学センサ300によって横帯状パターンP2の画像濃度IDを検出することができる。
四色のトナー像のそれぞれについて、画像濃度差分値ΔIDを算出する場合は、各色のパッチ状パターンP1を光学センサ300による検出位置に作像する。このとき、各色のパッチ状パターンP1の搬送方向の位置をずらして作像する。そして、画像面積率が大きい横帯状パターンP2についても各色の搬送方向の位置をずらして作像することで、一つの光学センサ300で、四色のパッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との画像濃度IDを検出することができる。
図14は、パッチ状パターンP1と横帯状パターンP2との二次転写ベルト9Cの表面上における画像濃度IDを、四つの光学センサ300で検出する構成である。図14中の矢印X方向が二次転写ベルト9Cの表面移動方向であり、図14中の矢印Y方向が主走査方向である。
図14に示す構成では、主走査方向の四箇所に光学センサ300(第一光学センサ300a〜第四光学センサ300d)を配置している。
図14に示す構成では、各色のパッチ状パターンP1をそれぞれ四つずつ作像し、各色の横帯状パターンP2をそれぞれ一つずつ作像する。
イエロー用パッチ状パターンP1Yの一つ目は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が第一光学センサ300aの検出位置となるように作像する。その後、二つ目は第二光学センサ300bの検出位置、三つ目は、第三光学センサ300cの検出位置、四つ目は、第四光学センサ300dの検出位置、となるようにそれぞれ作像する。
マゼンタ用パッチ状パターンP1Mの一つ目は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が第二光学センサ300bの検出位置となるように作像する。その後、二つ目は第三光学センサ300cの検出位置、三つ目は、第四光学センサ300dの検出位置、四つ目は、第一光学センサ300aの検出位置、となるようにそれぞれ作像する。
シアン用パッチ状パターンP1Cの一つ目は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が第三光学センサ300cの検出位置となるように作像する。その後、二つ目は第四光学センサ300dの検出位置、三つ目は、第一光学センサ300aの検出位置、四つ目は、第二光学センサ300bの検出位置、となるようにそれぞれ作像する。
ブラック用パッチ状パターンP1Bの一つ目は、二次転写ベルト9C上における主走査方向の位置が第四光学センサ300dの検出位置となるように作像する。その後、二つ目は第一光学センサ300aの検出位置、三つ目は、第二光学センサ300bの検出位置、四つ目は、第三光学センサ300cの検出位置、となるようにそれぞれ作像する。
図14に示す構成では、一つの種類の濃度検出用パターンである四つのイエロー用パッチ状パターンP1Yの画像濃度IDを四つの光学センサ300でそれぞれ検出し、四つの検出結果の平均値を算出してイエロー用パッチ状パターンP1Yの画像濃度IDとする。他の色のパッチ状パターンP1の画像濃度IDについても同様である。
一方、他の一つの種類の濃度検出用パターンであるイエロー用横帯状パターンP2Yは、一つで四つの光学センサ300の検出位置を通過するように作像される。このため、一つのイエロー用横帯状パターンP2Yの画像濃度IDを四つの光学センサ300で検出し、四つの検出結果の平均値を、イエロー用横帯状パターンP2Yの画像濃度IDとして補正制御に用いる。他の色の横帯状パターンP2の画像濃度IDについても同様である。
主走査方向に配置された複数のセンサで各種類の濃度検出用パターンを検知することで、センサ固体バラツキや画像形成装置の有する主走査方向の濃度ムラを、極力検知に反映させないことが可能となる。
なお、色が異なるトナー像同士であっても複数のパッチ状パターンP1の副走査方向の位置が重なると、一次転写ニップや二次転写ニップにおいて、複数のパッチ状パターンP1が転写ニップ内に存在する状態となる。このような状態では、パッチ状パターンP1の複数個分の画像面積率を有する画像を転写するときの転写率となり、パッチ状パターンP1の適切な画像濃度IDを検出することができなくなる。
これに対して、図14に示す構成では、各色四つずつのパッチ状パターンP1を、二次転写ベルト9C上における副走査方向の位置が重ならないように作像している。これにより、パッチ状パターンP1の適切な画像濃度IDを検出することができる。
光学センサ300を用いて画像濃度IDを検出する構成であるため、検出位置でトナー像を担持する二次転写ベルト9Cとしてはある程度の光沢度を要する。
光沢度の検出には、日本電色工業株式会社のハンディー光沢計PG−1Mを用いる。以下、光沢度の測定条件を示す。
測定項目:光沢度(鏡面光沢度)
測定角度:20[°]
光学系:JIS Z 8741,ISO2813,ASTMD523,DIN67530準拠
光源:タングステンランプ
検出器:フォトダイオード
測定サイズ:20[°],10.0×10.6[mm]
上記測定条件の場合に、転写電流経時補正用パターンの画像濃度IDの検出に有効な二次転写ベルト9Cの光沢度は30以上とする。
このように二次転写ベルト9Cがある程度の光沢度を備えることで、光学センサ300を用いた転写電流経時補正用パターンの画像濃度IDの検出精度が向上する。
このような光沢度を備えつつ、長期使用に対する耐久性を備えたベルト材料としてはポリイミドを挙げることができる。
なお、光沢度については実施形態3における二次転写ベルト9Cに限らず、実施形態1における中間転写ベルト2及び実施形態2における転写ベルト51においても上述した光沢度の測定条件で30以上であることが望ましい。
実施形態1乃至3の画像形成装置では、四連タンデムの画像形成装置であるため、各作像部66で四色分のトナーが存在する。各色トナーでQ/Mやトナー濃度がそれぞれ異なるため、あるステーションの色だけ薄いといったようなことが起こってしまう。これに対して、それぞれの色で転写電流経時補正用パターンを形成することで、色差を含めた画像安定性が確保できる。
実施形態1乃至3の画像形成装置は、現像剤が劣化して、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなったときに、画像面積率による転写率の差を抑えることができる値に転写バイアスを設定する制御を行うものである。具体的には、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差として、画像濃度差分値ΔIDを算出する。そして、画像濃度差分値ΔIDの値が小さい場合は転写バイアスの補正量を小さくし、画像濃度差分値ΔIDが大きい場合は転写バイアスの補正量を大きくする制御を行っている。なお、転写バイアスを補正する制御としては、実施形態1及び2においては、一次転写電流値を補正する制御であり、実施形態3においては、一次転写電流値と二次転写電流値との少なくとも一方を補正する制御である。
画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値は、画像面積率が高い画像で転写率が最大となる転写バイアスと、画像面積率が低い画像で転写率が最大となる転写バイアスとの間の値であるが、この値は現像剤の劣化の程度によって変動する。
このため、現像剤の劣化の程度を検出して、その検出結果に基づいて転写バイアスを設定することが考えられるが、現像剤の劣化の程度は、単純に画像形成枚数(印字枚数)や現像剤搬送距離だけでは、検出することが出来ない。
本発明者らは、現像剤の劣化が進んでトナー帯電量が低下していくと、画像面積率が低い画像と画像面積率が高い画像とにおける転写率の差が大きくなるという相関関係があることを見出した。この相関関係から、画像濃度差分値ΔIDが大きいほど、現像剤の劣化度合い(トナー帯電量の低下度合い)が大きいという関係が得られることを見出した。
このような理由により、実施形態1乃至3の経時補正制御では、画像濃度差分値ΔIDの値が小さい場合、すなわち現像剤の劣化度合いが小さい場合は、転写バイアスの補正量を小さくしている。そして、この経時補正制御では、画像濃度差分値ΔIDが大きい場合、すなわち、現像剤の劣化度合いが大きい場合は、転写バイアスの補正量を大きくする制御を行っている。
このような経時補正制御を行うことにより、現像剤が劣化して、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなったときに、画像面積率による転写率の差を抑えることができる。
なお、経時補正制御を行うときの転写電流経時補正用パターンを転写するときの転写バイアスの転写電流の値は、経時補正量を考慮しない初期最適値であり、その設定値は、「設定値=基準電流値×環境補正係数」で求まる値である。
特許文献5には、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写出力に所定の差が検知された場合に、感光体の帯電電位の絶対値を標準値より低下させる制御を行う画像形成装置が記載されている。また、転写出力に所定の差が検知された場合に、当接して転写ニップを形成する部材同士の間の加圧力を低下させる制御を行う画像形成装置が記載されている。
しかし、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなったときに転写バイアスの値を制御する構成については特許文献5には記載されていない。
実施形態1乃至3の画像形成装置では、現像剤が劣化するほど、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなる点に着目して、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差を検出している。さらに、画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値が現像剤の劣化の程度によって変動する点に着目して検出した転写率の差に基づいて、転写バイアスの値を制御し、画像面積率による転写率の差を抑えている。
特許文献5には、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなったときに帯電電位や加圧力を制御することが記載されているが、転写率の差がどのようなときに大きくなるかについては記載されていない。よって、現像剤が劣化するほど、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなる点については記載も示唆も無い。
また、画像面積率が高い画像で転写率が最大となる転写バイアスと、画像面積率が低い画像で転写率が最大となる転写バイアスとの間に、画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値があることについても記載されていない。よって、画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値が現像剤の劣化の程度によって変動する点については記載も示唆もない。
このように、特許文献5には、実施形態1乃至3の構成に到る上での重要な着目点について記載も示唆も無い。よって、特許文献5に基づいて、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像との転写率の差が大きくなったときに転写バイアスの値を制御する構成に想到することは容易ではない。
特許文献5では、帯電電位を低くしたり、転写ニップにおける加圧力を小さくしたりすることで、感光体の全体のインピーダンスを大きくすることで、主走査方向の画像面積率の大小によるインピーダンスの変化を相対的に小さくしている。これにより、主走査方向の画像面積率による転写率の変化を抑えるものである。これは、図2に示すパッチのグラフとベタのグラフとをできるだけ一致させるように設定するものである。しかし、使用するトナーによっては、現像剤が劣化したときに、感光体の全体のインピーダンスを大きくする制御を行っても図2に示すパッチのグラフとベタのグラフとをほとんど一致させることが出来ない場合がある。
現像剤として劣化トナーになると、スペントしてしまう。キャリアとトナーとで構成される現像剤に対して、キャリアに対してトナーがスペントしてしまうと、キャリアがトナーの帯電を促す作用が低下してしまい、トナーの帯電量(Q/M)を現像に適した状態まで上げることができないことがある。そして、トナーの種類によってはスペントし易いトナーというものがあり、スペントし易いトナーを使用する画像形成装置では、現像剤が劣化した状態では、図2に示すパッチのグラフとベタのグラフとをほとんど一致させることが出来ない。このような場合、特許文献5のように、感光体の全体のインピーダンスを大きくする制御を行っても画像面積率の違いに起因する転写率の変化を抑制することができない。
これに対して、実施形態1乃至3の画像形成装置では、図2に示すパッチのグラフとベタのグラフとが分かれて一致しない条件であっても、画像面積率による転写率の差を抑えることができる値に転写バイアスを設定することができる。
特許文献6には、画像面積率に応じて転写電流値を制御する画像形成装置が記載されている。特許文献6に記載の画像形成装置では、作像する前に得た画像情報に基づいて今から作像する画像の画像面積率を取得し、当該画像の転写が行われるタイミングに合わせて、当該画像の画像面積率に適した転写電流値となるように適宜制御を行うものである。転写電流値を制御する構成ではあるが、画像面積率による転写率の差を抑えることができる値に転写電流値を設定し、設定した後は、画像面積率が異なる画像を転写する場合でも設定した転写電流値で転写を行う実施形態1乃至3の構成とは全く異なる構成である。
画像形成装置は、いわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、一つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することができる。画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機でなく、これらの単体であっても良いし、その他、複写機とプリンタとの複合機等の他の組み合わせの複合機であっても良い。いずれのタイプの画像形成装置でも、中間転写体を用いず、各色のトナー像を転写材に直接転写する直接転写方式を採用しても良い。この場合、複数の像担持体上のトナー像は、直接、シートに転写される。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
表面移動する感光体3等の像担持体と、像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成する現像装置6等のトナー像形成手段と、転写バイアスを印加して像担持体の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト2等の被転写体の表面に転写させる一次転写装置等の転写手段と、を備える複写機1等の画像形成装置において、被転写体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する光学センサ300等の検出手段を備え、像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっているパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の濃度検出用パターンを転写手段によってそれぞれ被転写体の表面上に転写し、被転写体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる画像濃度差分値ΔID等の複数種類の該濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、画像濃度差の値に基づいて転写バイアスを補正する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができ、画質劣化を抑制することが可能となる。これは以下の理由による。すなわち、像担持体から被転写体へのトナー像の転写率と転写バイアスとの関係としては、画像面積率が一定の条件で転写バイアスを大きくしていくと、転写率も上昇するが、ある値の転写バイアスを境に転写率は下降する傾向にある。そして、本発明者らは、転写率が最大となる転写バイアスの値は、画像面積率が高い画像(例えば全ベタ画像)の方が画像面積率の低い画像(例えばパッチ画像)よりも小さい値となることを見出した。このため、画像面積率の低い画像の転写率が最大となるように転写バイアスを設定すると、画像面積率が高い画像を出力したときに、転写率が低下し、出力される画像の画像濃度も低下する。画像面積率によって転写率が変動すると画像濃度にムラが生じる。このため、画像面積率の違いによる転写率の変動を小さくするように転写バイアスを設定することが求められる。この求めに応じる設定として、画像面積率が高い画像で転写率が最大となる転写バイアスと、画像面積率が低い画像で転写率が最大となる転写バイアスとの間の値で、画像面積率による転写率の差を抑えることができる値に転写バイアスを設定する。これにより、画像面積率の違いによる転写率の変動を小さくすることが可能である。
ここで、使用初期の劣化していない現像剤を用いたときに、画像面積率が高い画像と画像面積率が低い画像とで転写率の差を抑えることができる転写バイアスを初期転写バイアスとする。また、画像面積率とは、ある範囲の領域全体に対する実際に画像が形成された領域の割合であり、例えば、ある範囲の領域全体のドット数に対する画像が形成されたドット数の割合によって決定する。また、像担持体から被転写体にトナー像が転写される転写ニップは、像担持体や被転写体の表面移動方向と平行な副走査方向の長さが短く、副走査方向に直交する主走査方向の長さが長い領域である。このため、像担持体の表面移動方向に対して直交する主走査方向に長い画像が通過すると、転写ニップにおける画像面積率が高くなる傾向がある。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、経時使用によって現像剤が劣化すると、転写率が最大となる転写バイアスの値が、画像面積率の低い画像の場合は影響が少ないが、画像面積率の高い画像の場合は影響が大きいことを見出した。具体的には、経時使用によって現像剤が劣化すると、画像面積率の高い画像の場合では、転写率が最大となる転写バイアスの値が小さくなる方向へのシフト幅が大きいことを見出した。そして、劣化した現像剤を用いて初期転写バイアスの条件で転写を行うと、画像面積率が高いほど、転写率が低下する割合が大きいことを見出した。このことから、現像剤の劣化が進むほど、初期転写バイアスの条件で転写を行った際の画像面積率の高い画像と画像面積率の低い画像との転写率の差が大きくなり、この転写率の差を算出することで現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となる。そして、転写率の差は、被転写体上での画像濃度差として現れる。現像剤の劣化の程度をより適切に求め、その求めた結果に基づいて転写バイアスを補正することで、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができ、画質劣化を抑制することが可能となる。よって、本態様では、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができ、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様B)
態様Aにおいて、転写電流経時補正制御等の濃度検出用パターンの作成する制御を実行するタイミングは、使用開始初期の実行頻度を高くし、経時に従い実行頻度を低くする。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、より効率的に転写電流を補正することが可能である。これは、以下の理由による。すなわち、一般的にトナー帯電量(Q/M)は経時で低下していくが、特に使用開始初期の低下率が大きく、段々低下率が小さくなっていく。そのため、初期(10K枚程度まで)に現像剤の劣化の程度を求めるためのパターン検知回数を増やし、経時で段々と検知回数を減らしていくことで、効率よく、トナー帯電量(Q/M)の低下に追従する制御を行うことが出来る。これにより、使用者の待機時間の削減やトナーの消費を抑えることが出来る。
(態様C)
態様AまたはBにおいて、像担持体上に形成され、被転写体上に転写された濃度調整用パターン像の画像濃度を検出し、この検出結果に基づいて作像条件を決定する画像調整制御を実行する際に、濃度検出用パターンを作成する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、使用者の待ち時間が生じるような制御をまとめて行うことができ、使用者の待ち時間が生じる頻度を抑制することができる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、濃度検出用パターンを転写紙間等の紙間に作成する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、画像調整制御を実行するときのみではなく、紙間でも濃度検出用パターンを作成することで、より現像剤の劣化に追従した最適な制御することが可能となる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、画像濃度差の値が大きいほど、転写バイアスの値を小さくする補正を行う。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、現像剤の劣化の程度に応じて値が小さくなる画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスの値に設定することが可能となる。これにより、現像剤が経時劣化した状態でも、画像面積率の違いによる転写率の変動を抑制でき、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において、転写バイアスを補正する補正量に上限を設ける。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、転写バイアスを下げすぎることに起因する転写チリなどの副作用の発生を防止することができる。
(態様G)
態様A乃至Fの何れかの態様において、ブラック色等の黒色トナーを用いて濃度検出用パターンの作成する場合は、ベタ画像ではなく、ハーフトーン画像によって濃度検出用パターンを作成する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、より精度よく画像濃度を検出し、画像濃度差を算出することで、より適切に転写電流を補正することが可能である。これは、以下の理由による。すなわち、黒色トナーの場合、照射した光は、トナー表面で吸収されてしまうため、拡散反射光の感度が得られないとった特性がある。そのため、黒色トナーでは正反射光のみを用いてトナー付着量の検知を行っている。また、正反射光のみで付着量の検知を行う場合には、トナー付着量が多くなるにつれて感度が低下するため、付着量の検知範囲がカラー色のように、拡散反射光と正反射光との両方を用いて付着の検知を行うものに比べて狭くなる。よって、黒色の各トナーパッチの付着量が、ベタ濃度のときのトナー付着量よりも低い付着量となる現像バイアスでパターンを作成し、精度良く付着量を検知でき、より精度よく画像濃度を検出することができる。
(態様H)
表面移動する感光体3等の像担持体と、像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成する現像装置6等のトナー像形成手段と、記録用紙S等の記録媒体を担持して表面移動し、記録媒体を像担持体との対向部(転写部等)まで搬送する転写ベルト51等の記録媒体搬送体と、像担持体と記録媒体搬送体との対向部に転写バイアスを印加して像担持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写させるバイアスローラ59等の転写手段と、を備えるプリンタ61等の画像形成装置において、記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する光学センサ300等の検出手段を備え、像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっているパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の濃度検出用パターンを転写手段によってそれぞれ記録媒体搬送体の表面上に転写し、記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の該濃度検出用パターン同士の画像濃度差分値ΔID等の画像濃度差を算出し、画像濃度差の値に基づいて転写バイアスを補正する。
これによれば、上記実施形態2について説明したように、態様Aと同様の理由により、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができる。これにより、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様I)
表面移動する感光体3等の像担持体と、該像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成する現像装置6等のトナー像形成手段と、転写バイアスを印加して像担持体の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト2等の中間転写体の表面に転写させる一次転写装置等の転写手段と、二次転写バイアス等の記録媒体転写用バイアスを印加して中間転写体の表面上のトナーを二次転写部等の記録媒体転写部で記録用紙等の記録媒体に転写する二次転写装置9等の記録媒体転写手段と、記録媒体転写部で記録媒体を挟んで中間転写体に対向し、表面移動する表面に記録媒体を担持して搬送する二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体とを備える複写機1等の画像形成装置において、記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する光学センサ300等の検出手段を備え、像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっているパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の濃度検出用パターンを転写手段によってそれぞれ中間転写体の表面上に転写し、中間転写体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンを記録媒体転写手段によってそれぞれ記録媒体搬送体の表面上に転写し、記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる画像濃度差分値ΔID等の複数種類の該濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、画像濃度差の値に基づいて転写バイアスを補正する。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、態様Aと同様の理由により、画像濃度差を算出することで、現像剤の劣化の程度をより適切に求めることが可能となり、現像剤の劣化の程度に応じた転写バイアスに設定することができる。これにより、画質劣化を抑制することが可能となる。
また、記録媒体搬送体の表面上の濃度検出用パターンの画像濃度を検出する構成であるため、中間転写体として表面に光沢度を備えないものを用いることができ、中間転写体の材料選択の自由度が向上する。さらに、中間転写体から記録媒体搬送体に転写された濃度検出用パターンの画像濃度を検出することで、最終画像に近い位置での検知が可能となり、画像安定性が向上する。
(態様J)
態様Hまたは態様Iの何れかの態様において、二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体の表面の光沢度は30以上である。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、パッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンの画像濃度を光学的に検出するときの検出精度が向上する。
(態様K)
態様H乃至Jの何れかの態様において、画像濃度差分値ΔID等の画像濃度差の値が大きいほど、一次転写電流値等の転写バイアスまたは二次転写電流値等の録媒体転写用バイアスの少なくとも一方の値を小さくする補正を行う。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、現像剤の劣化の程度に応じて値が小さくなる画像面積率による転写率の差を抑えることができる転写バイアスまたは録媒体転写用バイアスの値に設定することが可能となる。これにより、現像剤が経時劣化した状態でも、画像面積率の違いによる転写率の変動を抑制でき、画質劣化を抑制することが可能となる。
(態様L)
態様A乃至Kの何れかの態様において、中間転写ベルト2等の被転写体または転写ベルト51や二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体は、ベルト形状である。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、レイアウト構成で自由度の向上を図ることができ、さらに、検出精度の向上を図ることができる。
(態様M)
請求項A乃至Lの何れかの態様において、感光体3等の像担持体及び現像装置6等のトナー像形成手段を複数備え、複数の像担持体のそれぞれにパッチ状パターンP1及び横帯状パターンP2等の複数種類の濃度検出用パターンを形成する。
これによれば、上記実施形態3について説明したように、それぞれの色で転写電流経時補正用パターンを形成することで、色差を含めた画像安定性が確保できる。
(態様N)
請求項A乃至Lの何れかの態様において、光学センサ300等の検出手段は、中間転写ベルト2等の被転写体または転写ベルト51や二次転写ベルト9C等の記録媒体搬送体の表面移動方向に直交する方向の複数箇所に検出位置を備え、パッチ状パターンP1または横帯状パターンP2等の同じ種類の上記濃度検出用パターンを複数箇所の検出位置の検出し、その検出結果の平均値を算出する。
これによれば、上記実施形態3において図14を用いて説明したように、複数箇所の検出結果の平均値を算出することで、検出手段の個体バラツキや画像形成装置の有する主走査方向の濃度ムラを、極力検出結果に反映させないことが可能となる。
1 複写機
1A 画像形成部
1A1 手差しトレイ
1A2 繰り出しコロ
1B 給紙部
1B1 給紙カセット
1B2 搬送ローラ
1B3 レジストローラ
1B4 ピックアップローラ
1C 原稿走査部
1C1 原稿載置台
1C2 スキャナ
1C3 自動原稿給送装置
2C 二次転対向ローラ
2D テンションローラ
3 感光体
3B ブラック用感光体
4 帯電装置
5書き込み装置
6 現像装置
7 一次転写ローラ
8 クリーニング装置
9 二次転写装置
9A 駆動ローラ
9B 従動ローラ
9C 二次転写ベルト
10 ベルトクリーニング装置
11 定着装置
12 搬送路切り換え爪
13 排紙トレイ
51 転写ベルト
59 バイアスローラ
66 作像部
200 制御部
300 光学センサ
500 転写ベルトクリーニング装置
P1 パッチ状パターン
P2 横帯状パターン
P2’ 複数パッチ状パターン
S 記録用紙
ΔID 画像濃度差分値
特許3172557号 特開2004−061602号公報 特許5082110号 特開2012−208485号公報 特開2009−168906号公報 特開2011−209674号公報

Claims (12)

  1. 表面移動する像担持体と、
    前記像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    転写バイアスを印加して前記像担持体の表面に形成されたトナー像を被転写体の表面に転写させる転写手段と、を備える画像形成装置において、
    前記被転写体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する検出手段を備え、
    前記像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっている複数種類の濃度検出用パターンを前記像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記転写バイアスを使用して前記転写手段によってそれぞれ前記被転写体の表面上に転写し、
    前記被転写体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンの画像濃度を前記検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の前記濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、
    前記画像濃度差の値が大きいほど、前記転写バイアスの値を小さくする補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記濃度検出用パターンの作成する制御を実行するタイミングは、使用開始初期の実行頻度を高くし、経時に従い実行頻度を低くすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記像担持体上に形成され、前記被転写体上に転写された濃度調整用パターン像の画像濃度を検出し、この検出結果に基づいて作像条件を決定する画像調整制御を実行する際に、前記濃度検出用パターンを作成することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記濃度検出用パターンを紙間に作成することを特徴とする画像形成装置
  5. 求項1乃至の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記転写バイアスを補正する補正量に上限を設けることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至の何れかに記載の画像形成装置において、
    黒色トナーを用いて前記濃度検出用パターンの作成する場合は、ベタ画像ではなく、ハーフトーン画像によって前記濃度検出用パターンを作成することを特徴とする画像形成装置。
  7. 表面移動する像担持体と、
    前記像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    記録媒体を担持して表面移動し、記録媒体を前記像担持体との対向部まで搬送する記録媒体搬送体と、
    前記像担持体と前記記録媒体搬送体との対向部に転写バイアスを印加して前記像担持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写させる転写手段と、を備える画像形成装置において、
    前記記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する検出手段を備え、
    前記像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっている複数種類の濃度検出用パターンを前記像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記転写バイアスを使用して前記転写手段によってそれぞれ前記記録媒体搬送体の表面上に転写し、
    前記記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンの画像濃度を前記検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の前記濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、
    前記画像濃度差の値が大きいほど、前記転写バイアスの値を小さくする補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  8. 表面移動する像担持体と、
    前記像担持体の表面に現像剤を用いてトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    転写バイアスを印加して前記像担持体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に転写させる転写手段と、
    記録媒体転写用バイアスを印加して前記中間転写体の表面上のトナーを記録媒体転写部で記録媒体に転写する記録媒体転写手段と、
    前記記録媒体転写部で前記記録媒体を挟んで前記中間転写体に対向し、表面移動する表面に前記記録媒体を担持して搬送する記録媒体搬送体とを備える画像形成装置において、
    前記記録媒体搬送体の表面上のトナー像の画像濃度を検出する検出手段を備え、
    前記像担持体の表面移動方向に対して直交する方向の長さが互いに異なっている複数種類の濃度検出用パターンを前記像担持体の表面上における表面移動方向で互いに異なる位置に形成して、複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記転写バイアスを使用して前記転写手段によってそれぞれ前記中間転写体の表面上に転写し、前記中間転写体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンを、予め設定された初期値に基づいた前記記録媒体転写用バイアスを使用して前記記録媒体転写手段によってそれぞれ前記記録媒体搬送体の表面上に転写し、
    前記記録媒体搬送体の表面上に転写された複数種類の前記濃度検出用パターンの画像濃度を前記検出手段で検出した検出結果に基づいて得られる複数種類の前記濃度検出用パターン同士の画像濃度差を算出し、
    前記画像濃度差の値が大きいほど、前記転写バイアスまたは前記記録媒体転写用バイアスの少なくとも一方の値を小さくする補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項またはの何れかに記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体搬送体の表面の光沢度は30以上であることを特徴とする画像形成装置
  10. 請求項1乃至の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記被転写体または前記記録媒体搬送体は、ベルト形状であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記像担持体及び前記トナー像形成手段を複数備え、複数の前記像担持体のそれぞれに複数種類の前記濃度検出用パターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至11の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記検出手段は、前記被転写体または前記記録媒体搬送体の表面移動方向に直交する方向の複数箇所に検出位置を備え、
    一つの種類の前記濃度検出用パターンを複数箇所の検出位置の検出し、その検出結果の平均値を算出することを特徴とする画像形成装置。
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