JP6265262B2 - 歯間清掃具およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、香料を付着させた歯間清掃具およびその製造方法に関する。
従来より、日常生活における口腔内の清掃に際して、通常の歯ブラシでは清掃しきれない歯間のプラーク(歯垢)の清掃を目的として、歯間清掃具が使用されている。
従前の歯間清掃具はハンドル基材と清掃部を備え、その清掃部としてナイロン製の刷毛を金属製ワイヤーに固定したものが主流であったが、使用時に歯茎を傷つけたり痛みを感じたりするケースが散見された。そこで清掃部が合成樹脂で構成された、やさしい使い心地を有する歯間清掃具が提案されている。
そして近年では、更なる付加価値を有する歯間清掃具として、合成樹脂製の清掃部に何らかの方法により香料を付着させ、例えば使用時の清涼感を高めた歯間清掃具が提案されている。
このような清掃部に香料を付着させた歯間清掃具として、特許文献1では、清掃部が粉末香味成分を含む皮膜で被覆された歯間清掃具が提案されている。しかし粉末状の香味成分を使用した場合、清掃部への皮膜の塗布性や香味成分による清涼感が、粉末香味成分の濃度や粒子径の影響を受けやすく、製品の均一性を維持するのが難しいという課題を有していた。
一方、特許文献2においては、歯間清掃具に関する発明ではないものの、合成樹脂製の口腔清掃部を有する歯ブラシであって、前記合成樹脂製の口腔清掃部に液体状の香料を練り込んだ歯ブラシに関する発明も提案されている。しかしこのように合成樹脂に香料を練り込んだ場合、製造工程において香料が非常に強い臭いを放つことから、製造ラインにおける作業環境の悪化を防ぐために、製造時における脱臭工程が必要となり、作業性が悪く、コストもかさんでしまう。また製品化後の香料の気散が早く、香料を長期間にわたって清掃部に保持させるのが難しかった。更には、このようにして香料を清掃部に保持させた場合、鼻で嗅ぐ分にはその香りがするものの、口腔内で使用した際には香りをあまり感じることができず、肝心の使用時に香料由来の味や清涼感を十分に得ることができないという課題点も有していた。
特開2008−11944号公報 特表2009−540990号公報
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、清掃体の表面を香料層で被覆した清掃部を有する歯間清掃具において、高い撥水性を有するエラストマー性の清掃体表面により多くの油溶性香料等の香気成分を付着し残留させるとともに、歯間清掃具としての柔らかい使用感を付与し、且つ、歯間清掃具の使用時において効果的に香気成分による香味を感じさせ、長期間にわたって香気成分を保持することができる歯間清掃具を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ハンドル基材と、実質的にポリスチレン系エラストマーで形成された清掃体を備え、該清掃体表面が香料層によって被覆されている歯間清掃具において、前記香料層を、グリセリン脂肪酸エステル、油溶性香料、そして水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンとを含んで構成することで、上記課題の解決が可能であることを見いだすに至った。
また、本発明者らは、このような歯間清掃具は、ハンドル基材の先端部に清掃部を有する清掃体を設ける清掃体形成工程、前記清掃体の清掃部表面に、香気成分等を安定な乳化状態にした処理液(以下、単に「乳化液」と称する。)を塗布することにより香料層を形成する塗布工程、塗布された乳化液の溶媒を気化させ除去する乾燥工程、を含む方法で製造することができ、上記課題の解決が可能であることを見出すに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具であって、前記清掃部は、ポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体の表面が香料層で被覆されており、該香料層が、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを含有する、歯間清掃具、
〔2〕前記ポリスチレン系エラストマーは、ショア硬度Aが30〜60である前記〔1〕に記載の歯間清掃具、
〔3〕前記油溶性香料が、メントール及びメントール類縁体から選択される少なくとも1種を含有する前記〔1〕又は〔2〕に記載の歯間清掃具、
〔4〕前記香料層は、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを40重量%以上70重量%以下含有する前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の歯間清掃具、
〔5〕前記清掃体は、ハンドル基材の先端部の表面を被覆するように形成されている前記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載の歯間清掃具、
〔6〕前記清掃体は、ハンドル基材から放射状に形成された突起部を有する前記〔1〕〜〔5〕の何れかに記載の歯間清掃具、
〔7〕合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具の製造方法であって、前記ハンドル基材の先端部にポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体を設ける清掃体形成工程、前記清掃体の表面に、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン、溶媒として水を含有する乳化液を塗布する塗布工程、清掃体の表面に塗布された前記乳化液から、溶媒を除去する乾燥工程、を含む歯間清掃具の製造方法、
〔8〕前記乳化液は、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを5重量%以上30重量%以下含有する前記〔7〕記載の歯間清掃具の製造方法、
〔9〕前記塗布工程において、前記清掃体の表面に前記乳化液を噴霧により塗布する前記〔7〕又は〔8〕に記載の歯間清掃具の製造方法、
〔10〕前記溶媒における水の含有率が40重量%以上である、前記〔7〕〜〔9〕のいずれかに記載の歯間清掃具の製造方法
に関する。
また本発明は、合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具であって、前記清掃部は、実質的にポリスチレン系エラストマーで形成される清掃体と、該清掃体の表面を被覆する香料層で構成されており、該香料層が、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを含有する、歯間清掃具であってもよい。
また油溶性香料が、単環型テルペン化合物やペパーミント(油)、スペアミント(油)、和種薄荷(油)から選択される少なくとも1種を含有するものであってもよい。
また本発明は、合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具の製造方法であって、前記ハンドル基材の先端部にポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体を設ける清掃体形成工程、前記清掃体の表面に、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン、溶媒として水を含有する乳化液を清掃体の表面に付着させる塗布工程、清掃体の表面に付着した前記乳化液から、溶媒を除去する乾燥工程、を含む歯間清掃具の製造方法であってもよい。
以上にしてなる本発明に係る歯間清掃具及びその製造方法によれば、清掃体の表面に香気成分を付着させた歯間清掃具において、歯間清掃具としてのやわらかい使用感を持たせ、なお且つ、使用時は効果的に香気成分による香味を感じることを可能としつつ、長期間にわたって香気成分を保持することによる品質の維持も可能な歯間清掃具を提供することができる。
(a)本発明に係る歯間清掃具の実施形態の一例。 (b)本発明に係る歯間清掃具の実施形態の一例における清掃部の拡大図。 (c)本発明に係る歯間清掃具の実施形態の一例における清掃部のc−c断面 図。
本発明に係る歯間清掃具は、ハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられる清掃部とを備える。該清掃部は実質的にポリスチレン系エラストマーで形成される清掃体と該清掃体を被覆する表面香料層から成る。更にその香料層は、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料等、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン等を含む。
以下、図面をもとに、本発明に係る歯間清掃具の実施形態を説明する。
本発明に係る歯間清掃具1は、図1(a)に示すように、合成樹脂からなるハンドル基材2と、該ハンドル基材2の先端部に構成される清掃部3とからなる。ハンドル基材2に使用される合成樹脂としては、特に限定はなく、歯間清掃具のハンドルに使用される公知の合成樹脂を広く使用することができる。具体的にはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、飽和ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、プロピオン酸セルロース、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)などの熱可塑性合成樹脂材料を採用できる。また、構成する合成樹脂材料に対して添加剤として、ガラス繊維や炭素繊維やアラミド繊維などの繊維材や、マイカやタルクなどの鉱物を添加することも好ましい。
清掃部3は、清掃体4と、それを被覆する香料層とにより構成される。清掃体4はポリスチレン系エラストマーにより実質的に構成される。ここでいう「実質的に」とは、ポリスチレン系エラストマー以外の他種のエラストマーや他の添加物を含んでいてもよいが、清掃体4を構成する主要な構成材料がポリスチレン系エラストマーであるということを意味し、もちろんポリスチレン系エラストマーのみで構成されていてもよい。ポリスチレンエラストマーのショアA硬度は特に限定はないが、30〜60となるようにするのが好ましい。後述する本発明の歯間清掃具の製造方法によれば、このような構成をとることによって、香気成分の効果を長期にわたって維持させることができるという効果を得ることができる。また、やわらかい使用感を得るという観点から、ポリスチレン系エラストマーのショアA硬度は30〜40となるようにするのがより好ましい。
従来より歯間清掃具の清掃部は、金属線にナイロン製の刷毛を挟んで構成されることが多かった。しかし本発明における清掃体4は、ユーザーの金属に対する怖さや、歯茎等へのダメージを軽減させるという観点から、ハンドル基材2の先端部を被覆するように構成されているのが望ましい。また、清掃体4をハンドル基材2から周方向に放射状に形成された突起部5(特に図1(c)参照)や周方向に形成された壁板状の突起部等を有するように形成すれば、その清掃性を向上させることができるだけでなく、表面積が増大したり、近接する細部構造体間において付着液の残留性が高まったりすることにより多くの香料層を付着させることができ、好適である。
香料層は、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料等、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン等を含有する。
グリセリン脂肪酸エステルとしては油溶性のものを使用するのが好ましく、例えばグリセリン脂肪酸エステルのトリグリセリドを使用することができるが、これに限定されるわけではない。グリセリン脂肪酸エステルは、油溶性香料の分散剤であるとともに、溶解剤としても機能し、一部の油溶性香料を溶解させる。特に香料層を形成する際に乳化液を使用する際には、香気成分は油溶性の液体として乳化液中に存在させる必要がある。このためグリセリン脂肪酸エステルは、形成された香料層全重量に対して0.1〜30重量%含ませるのが好ましく、0.1〜4重量%含ませるのがより好ましい。ここでの香料層全重量とは、清掃体4を被覆する香料層の全重量であり、例えば香料層を形成する際に乳化液を使用した場合には、前記香料層全重量は、乳化液から溶媒を除いた成分の重量として計算できる。
本発明における油溶性香料とは、20℃の水溶解度が1g/100mL未満の香気性化合物若しくは精油などの香気性組成物を意味する。ここにおいて香気性とは、20℃において香りを感じることの出来る性質を意味する。
油溶性香料としては、公知の食用に供される油溶性香料を、適宜使用することができる。例えば、清涼感を与えるためには、テルペンやテルペノイドが好適である。具体的にはメントールやその類縁体若しくはメントールを多量に含有する天然香料、つまりメントール、乳酸メンチル、酢酸メンチル、コハク酸モノメンチル、グルコン酸メンチル、メントキシ酢酸、イソプレゴール、スペアミント(油)、和種薄荷(油)等があげられる。油溶性香料の含有量は、使用時に所望の香りを感じることができれば特に限定はなく、香料層に対して10〜60重量%が好ましい。
その他にも、油溶性香料として、ペパーミント油、スペアミント油、和種ハッカ油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、クミンアルデヒド、カルバクロール、シメン、ヒノキチオール、ヘキサ−p−シメン、イソプレゴール、メンチルラクテート、メントキシ酢酸、ネオメントール、ペリルアルデヒド、フェランドレン、ピペリトン、ソブレロール、テルピネン、テルピネオール、メンテン、シルベストレン、ペリルアルデヒド、酢酸メンチル、乳酸メンチル、メントフラン、テルピノーレン、エチルバニリン、ベンズアルデヒド、カンファー、ボルネオール、フェンコン、トリメチルグリシンメンチルエステル、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等を使用することができ、もちろんこれらに限定されるものではない。このうち、イソプレゴール、エチルバニリン、オイゲノール、カルボン、カルバクロール、クミンアルデヒド、酢酸メンチル、シルベストレン、シメン、シンナミックアルデヒド、ソブレロール、チモール、テルピネン、テルピネオール、テルピノーレン、ネオメントール、バニリン、ヒノキチオール、ピレリトン、ヘキサヒドロ−p−シメン、ベンズアルデヒド、ペリルアルデヒド、フェランドレン、プレゴン、メンチルアセテート、メンチルラクテート、メントキシ酢酸、メントン、メントール、メンタン、メンテン、リモネンなどの単環型テルペン化合物やペパーミント(油)、スペアミント(油)、和種薄荷(油)が好ましく、イソプレゴール、カルボン、カルバクロール、酢酸メンチル、テルピネン、テルピネオール、ピレリトン、ペリルアルデヒド、フェランドレン、プレゴン、メンチルアセテート、メンチルラクテート、メントキシ酢酸、メントール、リモネンなどの単環式モノテルペン化合物やペパーミント(油)、スペアミント(油)、和種薄荷(油)がより好ましく、酢酸メンチル、メンチルアセテート、メンチルラクテート、メントキシ酢酸、メントールなどの単環式モノテルペン化合物やペパーミント(油)、スペアミント(油)、和種薄荷(油)がより好ましい。
また、香味的に清涼性を付与できる油溶性香料、例えば、メントールやメントール類縁体と清涼増強剤を併用すると使用時の爽やかさが向上するためより好ましい態様である。清涼増強剤としては、キナ酸、クロロゲン酸、カフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、2−メチルマレイン酸モノメンチルグルタル酸エステル、3−ヒドロキシ酪酸メンチル、3−メトキシ−1,2−プロパンジオール、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、N−{(エトキシカルボニル)メチル}−p−メンタン−3−カルボキサミド、N,2,3−トリメチル−2−(1−メチルエチル)ブタンアミド、N−パラ−ベンゼンアセトンニトリルメンタンカルボキサミド、メントングリセロールケタール、乳酸メチル、ヒドロキシメチルトリメチルシクロヘキサノール、メンチル−9−ヒドロキシノニルカーボネート、メントールエチレングリコールカーボネート、メントールプロピレングリコールカーボネートなどが挙げられる。
本発明では、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを使用する。これにより、一般に撥水性を有するエラストマーで構成される清掃体の表面に、香気成分を含有する一様な被覆膜(以下、「香気成分を含有した前記被覆膜」を「香料層」と称する。)を安定して形成することが可能になり、本来であれば短時間のうちに揮発してしまうメントールやメントール類縁体などの油溶性香料を、長期間にわたって香料層に保持することが出来る。また、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンは柔軟性に富む皮膜を形成することから香料層においても柔軟性が付与されており、歯間清掃具を使用した時に清掃体の表面から香料層が剥離しにくくなる。このことにより、歯間清掃具を使用する際においても必要以上の香気成分が香料層から短時間に流出しない一方、唾液により徐々に水溶性被覆基材が溶出することからそれに伴い香気成分も徐々に溶出し、長期間において使用時中の清涼感を維持することが可能になると考えられる。さらに、後述するように、香料層を形成する際に乳化液を用いる場合は、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンが油溶性香料などの香気成分を連続層である水中に分散させる界面活性作用や分散安定化作用を有すると考えられ、該乳化液の乳化安定性を向上させることが出来る。
香料層におけるアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンの含有量は、特に限定はないが、香料層を清掃体の表面に一様に形成し、かつ油溶性香料などの香気成分を香料層に効率よく保持させる観点から、香料層全重量に対して、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを40重量%以上70重量%以下の範囲で含有させることが好ましい。ここでの香料層全重量とは、清掃体4を被覆する香料層の全重量であり、例えば香料層を形成する際に乳化液を使用した場合には、前記香料層全重量は、乳化液から溶媒を除いた成分の重量として計算できる。
また本発明では、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを使用することにより、上記のように香料層を形成する際に乳化液を用いる場合に乳化液の乳化安定性を向上させることができる。ところが、本発明者らが検討したところによると、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンに界面活性剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、およびショ糖脂肪酸エステルを併用すると、乳化安定性が低下する場合があることを見出した。したがって、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびショ糖脂肪酸エステルは最終形成される香料層全量に対して30重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、実質的に含有されない(0重量%)ことが特に好ましい。
また、香料層には、その他にも必要に応じてpH調整剤や防腐剤、或いは味の調整のための甘味料などの他の成分が加えられていてもよい。そして、これらの他の成分の含有量は、本発明の効果を害することなく発揮される範囲で適宜決定できる。
pH調整剤としては、公知のものを広く採用することができる。具体的にはクエン酸、グルコン酸、コハク酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、乳酸などを使用できるがこれらに限定されない。
防腐剤としても、公知のものを広く使用することができる。具体的には安息香酸ナトリウムなどの安息香酸塩、メチルパラベンやエチルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステル、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、プロピレングリコール、ポリリジンなどを使用できるがこれらに限定されない。
甘味料としても、公知のものを広く使用することができる。具体的にはグルコース、フルクトース、スクロース、エリスリトール、トレハロース、マルチトール、パラチノース、キシリトール、ソルビトール等を使用することができる。またそれら以外にも、いわゆる高度甘味料と呼ばれるアスパルテーム、ステビオール配糖体、アドバンテーム、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、アセスルファムカリウム等が使用可能であるが、勿論これらに限定されない。
本発明に係る歯間清掃具の、好適な実施形態としては、例えば、合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部にハンドル基材の周囲を被覆するように形成された清掃体が設けられた歯間清掃具であって、前記清掃体は実質的にショア硬度Aが30〜60、より好ましくは30〜40のポリスチレン系エラストマーで形成されており、さらに該清掃体の表面には香料層が形成されている。香料層は清掃体の表面を一様に被覆していることがより好ましい形態である。ここにおいて、該香料層が、少なくとも香気成分としてメントール及びメントール類縁体から選ばれる1種以上と、水溶性被覆基材であるアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン40重量%以上70重量%以下を含有する歯間清掃具が好ましく、香気成分としてさらに清涼増強剤を含有するものはさらに好ましい実施形態である。
このような実施形態をとることにより、清掃体のやわらかい使用感を確保することができる。またこれにより、香気成分を長期にわたって清掃体に保持させたり、清涼感を実感させたりすることができる。
また、本発明に係る歯間清掃具の、他の好適な実施形態としては、例えば、合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具であって、前記清掃部は、ショア硬度Aが30〜60、より好ましくは30〜40のポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体の表面が香料層で被覆されており、該香料層が、香気成分としてメントール及びメントール類縁体から選択される少なくとも1種の油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン40重量%以上70重量%以下、及びアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン以外の界面活性作用を有する成分を1重量%以下含有する、歯間清掃具は、好ましい代表的な実施形態である。加えて、香気成分としてさらに清涼増強剤を含有させるのは、さらに好ましい実施形態である。
この場合、清涼感に優れつつもその揮発性の高さにより清涼感に乏しいメントールやメントール類縁体を香気成分として使用しつつも、前述したようにアラビアガムやオクテニルコハク酸デンプンを使用することにより、香気成分を長期にわたって香料層にとどまらせることが可能である。また、後述する本発明に係る歯間清掃具の製造方法によれば、ショア硬度Aが30〜60のポリスチレン系エラストマーを使用している事により、塗布工程においてより多くの乳化液を清掃体に付着させることができ、より清涼感の持続する歯間清掃具を提供することができる。
次に、本発明に係る歯間清掃具の製造方法について説明する。本発明に係る製造方法は、ハンドル基材の先端部に清掃体を設ける清掃体形成工程、並びに清掃体の表面に香料層を設けるための塗布工程及び乾燥工程を含む。
ハンドル基材は、前記した歯間清掃具に使用される公知の合成樹脂を使用し、射出成形などの公知の方法を広く採用して製造することができる。
次いで、前記ハンドル基材の先端部に、清掃体を設ける。清掃体はポリスチレン系エラストマーにより実質的に構成され、射出成形などの公知の方法を広く採用して成形すればよい。より具体的には、インサート成形したり、あらかじめ清掃体を成形してこれをハンドル基材に熱溶着したり、接着剤等を使用して接着するなどの方法があげられるが、勿論これに限定されない。この際にはポリスチレン系エラストマーのショア硬度Aが30〜60となるように構成するのが好ましい。これにより、後述する塗布工程において、香料層乳化液を塗布する際の液だれを抑制することができる。つまり清掃体の表面に充分量の乳化液が付着残留し、充分な厚みを有する香料層を形成させることができ、油溶性香料が長期にわたって香料層に保持されるという効果が得られる。
その後、清掃体の表面に、香気成分、水溶性被覆基材、更に水などの溶媒等を含有する乳化液を塗布する塗布工程をおこなう。
塗布工程においては、グリセリン脂肪酸エステル、油溶性香料、水溶性被覆基材、及び溶媒等を含む乳化液を調製し、その乳化液を前記清掃体の表面に塗布する。これにより、特許文献2に記載されているような、合成樹脂に香気成分を練り込むような方法に比べ、清涼感が向上するだけでなく清涼感の持続性を、更に期待することができる。また、清掃体を香料層で被覆するにあたって乳化液を使用することにより、粉末状の香気成分を使用する場合に比べて、一様でかつ充分な量の香気成分を清掃体の表面に残留させることが可能となるため、清涼感が向上するだけでなく、香気成分の濃度のばらつきが生じるのを抑えることも可能となり、製品品質の均一性を向上させることができる。塗布工程における塗布方法については、乳化液を清掃体表面に付着させられる方法であれば特に限定はなく、例えば乳化液に浸漬する方法、乳化液を刷毛塗りする方法、乳化液を噴霧する方法等があげられる。このうち、噴霧により塗布するのが望ましい。噴霧することにより、乳化液を清掃体表面全体にまんべんなく塗布できる上、乳化液の付着性の向上も図ることができる。
乳化液は、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを5重量%以上30重量%以下含有するのが望ましい。これにより、乳化液の乳化安定性を向上させつつ所望の性質を有する香料層を形成することができるだけでなく、乳化液を噴霧塗布させる場合において好適な噴霧性を得ることができる。さらに好適な噴霧性を確保するためには、乳化液の25℃における粘度を200mPa・s以下に調整することが好ましい。乳化液の粘度調整は、乳化液に含有される成分の種類や配合量により異なるが、本願発明の効果を損なわない範囲であればアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンの含有量で調整することができる。
前述したように、乳化液に界面活性剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびショ糖脂肪酸エステルを含有させると乳化液の乳化安定性を低下させる可能性がある。したがって、このような成分は乳化液に対して、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、実質的に含有しない0%であることが特に好ましい。
また、乳化液の溶媒としては、乳化、可溶化、及び油の分散性を高めるため、水を使用する。ところで、本発明者らが検討したところによると、溶媒として水の他に有機溶媒を用いた場合に、乳化液の乳化安定性が低下する場合があることを見出した。このような溶媒としては、例えば水溶性溶媒が挙げられ、より具体的には、エタノールなどの一価の低級アルコールが挙げられる。したがって、このような有機溶媒の乳化液の溶媒中の含有率が、60重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましく、油溶性香料に含有される一価の低級アルコール以外は含有しないことがさらに好ましく、実質的に含有しないことが特に好ましい。逆にいえば、乳化液の溶媒中の水の含有率は、40重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましく、100重量%が特に好ましい。
乳化液には、前述のように香料層に含有させることが可能な他の成分を必要に応じて適量を適宜添加することができる。
乳化液を清掃体に付着させた後、乾燥工程において、付着させた乳化液の溶媒を除去する。乾燥方法としては、例えば、送風による風乾の方法などがあげられる。送風温度は油溶性香料が揮発しない範囲で適宜設定することができる。
このような歯間清掃具を製造するための製造方法の好適な実施形態としては、例えば、次のように構成することができる。合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具の製造方法であって、前記ハンドル基材の先端部にショア硬度Aが30〜60、より好ましくは30〜40のポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体を設ける清掃体形成工程、前記清掃体の表面に、香気成分としてメントール及びメントール類縁体から選択される少なくとも1種の油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを5重量%以上30重量%以下、溶媒として水を含有する乳化液を清掃体表面に付着させる塗布工程、清掃体の表面に付着した前記乳化液から、溶媒を除去する乾燥工程、を含んで構成することができる。
このような歯間清掃具を製造するための製造方法の好適な他の実施形態としては、例えば、次のように構成することができる。合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具の製造方法であって、前記ハンドル基材の先端部にショア硬度Aが30〜60、より好ましくは30〜40のポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体を設ける清掃体形成工程、前記清掃体の表面に、香気成分としてメントール及びメントール類縁体から選択される少なくとも1種の油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを5重量%以上30重量%以下、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびショ糖脂肪酸エステルから選ばれる一種以上の界面活性剤を10重量%未満、溶媒として水を含有する乳化液を清掃体表面に付着させる塗布工程、清掃体の表面に付着した前記乳化液から、溶媒を除去する乾燥工程、を含んで構成することができる。
また、このような歯間清掃具を製造するための製造方法の好適な他の実施形態としては、例えば、次のように構成することができる。合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具の製造方法であって、前記ハンドル基材の先端部にショア硬度Aが30〜60、より好ましくは30〜40のポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体を設ける清掃体形成工程、前記清掃体の表面に、香気成分としてメントール及びメントール類縁体から選択される少なくとも1種の油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを5重量%以上30重量%以下、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびショ糖脂肪酸エステルから選ばれる一種以上の界面活性剤を10重量%未満、溶媒として水及び溶媒比30重量%以下の有機溶媒を含有する乳化液を清掃体表面に付着させる塗布工程、清掃体の表面に付着した前記乳化液から、溶媒を除去する乾燥工程、を含んで構成することができる。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
(試験例1)
ポリプロピレン製のハンドル基材の先端部に射出成形によりポリスチレン系エラストマーで清掃部を形成させることにより、図1(a)にあるような構造の歯間清掃具を作製した。
(試験例2)
ポリプロピレン製のハンドル基材の先端部に射出成形によりポリエステル系エラストマーで清掃部を形成させることにより、図1(a)にあるような構造の歯間清掃具を作製した。
(試験例3)
ポリプロピレン製のハンドル基材の先端部に射出成形によりポリオレフィン系エラストマーで清掃部を形成させることにより、図1(a)にあるような構造の歯間清掃具を作製した。
(使用感評価試験)
試験例1、2及び3の歯間清掃具をそれぞれ20本ずつ用意し、20人の試験者にそれぞれ使用してもらい、歯間清掃時の触感について、「ちょうどよい」または「好ましくない」の何れかの評価をしてもらった。
Figure 0006265262

表1に示したように、ポリスチレン系エラストマーで清掃部を構成した歯間清掃具においては、全ての試験者がちょうどよい使用感であると述べた。以上より、歯間清掃具の清掃体に使用するエラストマーとして、ポリスチレン系エラストマーは、その優しい使用感という点で、非常に適した素材であることが確認された。
(実施例1)
ポリプロピレン製のハンドル基材の先端部に射出成形によりポリスチレン系エラストマー製の清掃体を形成した。更に表2に示したような組成で乳化液を調製し、該乳化液を前記清掃体に噴霧により付着させ、乾燥させることにより歯間清掃具を得た。
(実施例2)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(実施例3)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(実施例4)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(実施例5)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(実施例6)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(比較例1)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(比較例2)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(比較例3)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(比較例4)
乳化液の組成が、表2に示すように異なる以外は実施例1と同様の方法により、歯間清掃具を得た。
(乳化液評価試験)
実施例1〜6及び比較例1〜4で使用した乳化液を室温下、暗所にて1週間放置し、その分離状態を目視で確認することにより、乳化液の乳化安定性を評価した。また、製造後の各実施例及び比較例の清掃部表面を目視で観察することにより、その塗布性の評価を行った。さらに製造後の各実施例及び比較例を室温、45℃、50℃の環境下で1〜3か月放置し、清掃部の香味を評価することによりその経時安定性の評価を行った。
Figure 0006265262
表2に示したようにアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを含ませて乳化液を調製して製造した実施例1〜6の歯間清掃具は、比較例の歯間清掃具に比べて乳化安定性、塗布性、経時安定性において優れていることを示す結果となった。実施例1〜6と比較例3〜4との比較により、単純にペパーミントやメントールを清掃体に塗布するのに比べて、これらで乳化液を調製して塗布した方が、香気成分の経時安定性に優れることが確認できた。また比較例1のようにアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンが乳化液中に含まれていなかったり、逆にオクテニルコハク酸デンプンが多く含まれすぎていたりする場合には、乳化安定性や塗布性の点で問題があることが確認された。
(試験例4)
ショア硬度Aが30の、ポリスチレン系エラストマー製の平板形状の試験片を形成した。
(試験例5)
ショア硬度Aが40の、ポリスチレン系エラストマー製の平板形状の試験片を形成した。
(試験例6)
ショア硬度Aが50の、ポリスチレン系エラストマー製の平板形状の試験片を形成した。
(試験例7)
ショア硬度Aが60の、ポリスチレン系エラストマー製の平板形状の試験片を形成した。
(試験例8)
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETという。)系硬質樹脂製の平板形状の試験片を形成した。
(試験例9)
低密度ポリエチレン(以下、LDPEという。)系硬質樹脂製の平板形状の試験片を形成した。
(試験例10)
ポリオレフィン(以下、EPDMという。)系エラストマー製の平板形状の試験片を形成した。
(試験例11)
ポリエステル系エラストマー製の平板形状の試験片を形成した。
(液だれ評価試験)
水平な状態から20°、30°、40°に傾けた状態の試験例4〜11の平板形状の試験片に対して、実施例1、2、4及び5の歯間清掃具を製造する際に使用したものと同じ組成の乳化液を、0.25mLスポイトを用いて滴下し、試験片に付着した液滴が液だれしやすいか否かについて、評価した。
Figure 0006265262
表3に示したように、ショア硬度Aが30〜60のポリスチレン系エラストマーにより構成した試験例4〜7の試験片においては、それ以外の試験例8〜11の試験片に比べて顕著に液だれが抑制された。以上の結果から、ショア硬度Aが30〜60のポリスチレン系エラストマーにより清掃体を構成すれば、塗布時により多くの乳化液を清掃体に付着し残留させることができることが示唆された。従って、ショア硬度Aが30〜60のポリスチレン系エラストマーで清掃体を構成し、これに香気成分を有する乳化液を塗布した場合、香気成分による清涼感を、より長期にわたって持続することが可能であることが示唆された。
1 歯間清掃具
2 ハンドル基材
3 清掃部
4 清掃体
5 突起部

Claims (10)

  1. 合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具であって、
    前記清掃部は、ポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体の表面が香料層で被覆されており、
    該香料層が、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを含有する、歯間清掃具。
  2. 前記ポリスチレン系エラストマーは、ショア硬度Aが30〜60である請求項1に記載の歯間清掃具。
  3. 前記油溶性香料が、メントール及びメントール類縁体から選択される少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の歯間清掃具。
  4. 前記香料層は、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを40重量%以上70重量%以下含有する請求項1〜3の何れかに記載の歯間清掃具。
  5. 前記清掃体は、ハンドル基材の先端部の表面を被覆するように形成されている請求項1〜4の何れかに記載の歯間清掃具。
  6. 前記清掃体は、ハンドル基材から放射状に形成された突起部を有する請求項1〜5の何れかに記載の歯間清掃具。
  7. 合成樹脂からなるハンドル基材と、該ハンドル基材の先端部に設けられた清掃部とを備えた歯間清掃具の製造方法であって、
    前記ハンドル基材の先端部にポリスチレン系エラストマーから実質的になる清掃体を設ける清掃体形成工程、
    前記清掃体の表面に、グリセリン脂肪酸エステル、香気成分として油溶性香料、水溶性被覆基材としてアラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプン、溶媒として水を含有する乳化液を塗布する塗布工程、
    清掃体の表面に塗布された前記乳化液から、溶媒を除去する乾燥工程、
    を含む歯間清掃具の製造方法。
  8. 前記乳化液は、アラビアガム及び/又はオクテニルコハク酸デンプンを5重量%以上30重量%以下含有する請求項7記載の歯間清掃具の製造方法。
  9. 前記塗布工程において、前記清掃体の表面に前記乳化液を噴霧により塗布する請求項7又は8に記載の歯間清掃具の製造方法。
  10. 前記溶媒における水の含有率が40重量%以上である、請求項7〜9のいずれかに記載の歯間清掃具の製造方法。
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