JP6264994B2 - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents
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Description
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂とは、テレフタル酸(あるいはそのジメチルテレフタレート等エステル形成誘導体)と1,4−ブタンジオール(あるいはそのエステル形成誘導体)とを重縮合することにより得られるポリエステルである。
本発明における(B)共重合ポリエステル系樹脂とは、イソフタル酸およびイソフタル酸以外のジカルボン酸、またはそれらのエステル形成誘導体、ならびに、ジオールまたはそのエステル形成誘導体を主構造単位とする共重合体である。
着色剤としては、無機系顔料、有機系顔料及び有機系染料からなる群から選ばれる少なくとも一種の着色剤を用いる。
有機系顔料および有機系染料としては、例えば、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系染顔料、ニッケルアゾイエローなどのアゾ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの縮合多環染顔料、複素環系、メチル系の染顔料などが挙げられる。
0.0001重量部未満であると目的の色を発現することが困難であり、5重量部を超えると溶融混錬時に着色剤が充分に分散せず、分散不良による成形不良や成形品の割れが発生しやすくなる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、樹脂成分、無機充填材、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、離型剤などを添加することができる。
(A) ポリブチレンテレフタレート樹脂
A−1:ポリブチレンテレフタレート(融点:225℃、結晶化温度:185℃)
(B) 共重合ポリエステル系樹脂
B−1:ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体(融点:225℃、結晶化温度:132℃、mol比:テレフタル酸/イソフタル酸=90/10)
B−2:ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体(融点:208℃、結晶化温度:172℃、mol比:テレフタル酸/イソフタル酸=90/10)
B−3:ポリエチレンテレフタレート(融点:257℃、結晶化温度:200℃)
(C) 着色剤
C−1:フタロシアニン系染顔料:ピグメントグリーン7(クラリアント社製)
各実施例および比較例で使用する原料ならびに実施例および比較例により得られた樹脂組成物について、示差走査熱量計を用いて、20℃/分の昇温速度で40℃から260℃まで加熱して融解熱量を測定し、融解吸熱ピークの頂点に相当する温度から融点を求めた。その後20℃/分の降温速度で260℃から40℃まで冷却して凝固熱量を測定し、凝固発熱ピークの頂点に相当する温度から結晶化温度を求めた。
各実施例および比較例により得られた樹脂組成物を用いて、シリンダ温度260〜270℃、金型温度80℃で試験片を成形し、ISO75−1,2に準拠し、フラットワイズ、1.82MPa応力での荷重たわみ温度を測定した。
各実施例および比較例により得られた樹脂組成物を用いて、シリンダ温度260〜270℃、金型温度80℃で試験片を成形し、ISO178に準拠し、曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
日精製PS40E射出成形機を用いて、30mm×30mm×厚み1.5mmの四角い小箱を射出成形した。金型温度は80℃に固定し、成形温度を変化させ、ショートショット及び離型不良を指標に成形性の判定を行った。評価は(良)◎−○−△−×(悪)の4段階で判定した。
日精製PS40E射出成形機を用いて、成形温度260〜270℃、金型温度80℃の条件で30mm×30mm×厚み1.5mmの四角い小箱を射出成形した。射出時間と冷却時間を変化させてサイクル秒数を40秒から20秒まで2秒ずつ短くしながら射出成形し、末端まで充填された小箱を突き出した時の小箱の変形有無を目視で判定した。小箱が最初に変形した時の成形サイクル秒数を計測した。
各実施例および比較例により得られた樹脂組成物を用いて、シリンダ温度260〜270℃、金型温度80℃で雄側コネクタを成形し、共重合ポリエステル系樹脂と着色剤を含まないポリブチレンテレフタレートを用いて、シリンダ温度260℃、金型温度80℃で雌側コネクタを成形し、これら雄側コネクタと雌側コネクタとの嵌合性を確認した。評価は(良)◎−○−△−×(悪)の4段階で判定した。
各実施例および比較例により得られた樹脂組成物を用いて、シリンダ温度260〜270℃、金型温度80℃で80mm角×厚さ3mmの角板成形品を射出成形し、目視にて色調を判定を行った。共重合ポリエステル系樹脂を含まないポリブチレンテレフタレートにピグメントグリーン7を配合した際の緑色を基準とし、目視でその緑色との相違を(相違は無い)○−△−×(大きな相違が有る)の3段階で判定した。
表1に示す配合組成に従い、シリンダ温度260℃に設定したスクリュー径57mmφの二軸押出機(WERNER & Pfeiderer社製ZSK57)の主投入口から(A)成分、(B)成分、(C)成分を供給し、溶融混練を行った。ダイスから吐出されたストランドを冷却バス内で冷却した後、ストランドカッターにてペレット化し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物について、上記方法で評価した結果を表1に記した。得られた樹脂組成物は、何れも融点が220℃〜240℃かつ結晶化温度が185℃〜195℃であった。
表1に示す配合組成に従い、実施例1〜5と同様に溶融混練を行った。共重合ポリエステル配合による結晶化温度の低下及び着色剤の配合による結晶化温度の上昇が確認された。
Claims (4)
- ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)80〜90重量部と、
ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成誘導体を重縮合して得られる共重合ポリエステル系樹脂であって、全ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体成分中にイソフタル酸成分を5〜30モル%含む共重合ポリエステル系樹脂(B)10〜20重量部との合計100重量部に対して、
着色剤(C)0.0001〜5重量部を含有する樹脂組成物であって、
該樹脂組成物の融点が220℃以上240℃以下かつ結晶化温度が185℃以上195℃以下であることを特徴とする射出成形用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。 - (B)の共重合ポリエステル系樹脂を構成する、ジオールまたはそのエステル形成誘導体成分が、エチレングリコールを主成分とするものである請求項1記載の射出成形用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の射出成形用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を成形してなる成形品。
- 前記成形品が、コネクタである請求項3に記載の成形品。
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