JP2004346330A - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(A)と、ブチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(B)とをそれぞれ個別に溶融し、該個別に溶融したポリエステル(A)10〜90重量%とポリエステル(B)90〜10重量%とをスタティックミキサーで混合後、押出して得られたポリエステルフィルムであって、示差走査熱量計(DSC)における降温時の再結晶化ピークの温度(Tc2)が180℃以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
(1)エチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(A)と、ブチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(B)とをそれぞれ個別に溶融し、該個別に溶融したポリエステル(A)10〜90重量%とポリエステル(B)90〜10重量%とをスタティックミキサーで混合後、押出して得られたポリエステルフィルムであって、示差走査熱量計(DSC)における降温時の再結晶化ピークの温度(Tc2)が180℃以上であることを特徴とするポリエステルフィルム、
(2)エチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(A)10〜70重量%と、ブチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(B)90〜30重量%との混合比(配合組成比)からなる、上記(1)記載のポリエステルフィルム、
(3)ポリエステルフィルムの還元粘度が0.80以上であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載のポリエステルフィルム、
(4)金属板ラミネート用であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のポリエステルフィルム、及び
(5)成形加工用であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のポリエステルフィルム、に関する。
本発明におけるエチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(A)(以下、ポリエステルAともいう)とは、ポリエステル成分の80モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエステルをいい、好ましくは90モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエステルをいう。
該ポリエステル(A)の融点は好ましくは240℃〜265℃である。
具体的には、ポリエステルAとポリエステルBをそれぞれ個別に溶融するために使用する押出機としては、圧縮比が1.1〜3.1(好ましくは1.5〜2.8)、L/Dが20〜35(好ましくは25〜30)の押出機が好適である。かかる押出機は一軸押出機でも二軸押出機でもよい。ここで、L/Dは押出機におけるスクリューの有効長(L)と外径(D)との比であり、外径(D)はスクリューの有効長部分における平均の外径である。また、圧縮比は、(フィードゾーンの溝深さ)÷(メータリングゾーンの溝深さ)、により計算される。なお、フィードゾーン及びメータリングゾーンの溝深さはそれぞれスクリューの外径とスクリューの溝部径とから算出される。
1.還元粘度
還元粘度(ηsp/C)
ポリマー0.125gをフェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)25mlに溶解しウベローデ粘度管を用いて25℃で測定した。単位はdl/gである。
リガク電機社製DSC3100Sを使用し、ポリエステルフィルムをサンプルパンに入れ、パンのふたをし、窒素ガス雰囲気下で室温から280℃に20℃/分の昇温速度で昇温して現われる融解ピークのピークトップの温度(低温側ピークのピークトップの温度(TmL)、高温側のピークトップの温度(TmH))をブレンドしたポリエステルの融点とした。
また、280℃になったサンプルをそのまま1分間保持し、その後に20℃/分の速度で室温まで降温して測定される結晶化ピーク(チャート)におけるピークトップの温度をTc2とし、また、このピーク(チャート)におけるベースラインからピークトップまでの高さをhとしたときの、高さ0.5hでの温度幅lを高さhで除して、半値幅(l/h)を計算した。
フィルムを以下の条件でアルミ板にラミネートし、280℃および290℃(2水準)1分間ギアオーブン中に放置する。そのあと25℃の空気を風速20m/分でラミネート板のフィルム面に当てることにより冷却したものを目視で判定した。
(ラミネート条件)
ラミネート温度:220℃
線圧:10N/cm
◎・・・・熱処理前後で全く白化が認めらず、フィルムの光沢(度合い)が高い。
○・・・・やや白化が見られるが、フィルム面の光沢(度合い)は高い。
△・・・・白化が見られ、フィルム面の光沢(度合い)は低い。
×・・・・白化が著しく、フィルム面の光沢(度合い)は低い。
3.で加熱、冷却処理したラミネート板のフィルム面を鉛筆の芯の先端を尖らして強くこする。そのときキズのつかなかった最も高い鉛筆の硬度で評価した。
フィルムを3.の条件でアルミ板にラミネートし、240℃で処理後、缶体を成形した後のフィルムの剥離、切れ、クラック等の損傷の有無を目視及び蛍光顕微鏡で(倍率80倍)で観察し、以下の基準にもとづき評価した。
○・・・・缶体100個のうち、80〜94個に損傷なし。
△・・・・缶体100個のうち、70〜79個に損傷なし。
×・・・・缶体100個のうち31個以上になんらかの損傷あり
(実施例1)
ポリエステルAとして予めシリカ(富士シリシア社製 サイリシア310)を2000ppm重合時に添加したポリエチレンテレフタレート(還元粘度0.75、触媒は二酸化ゲルマニウム)を60mmφ押出機I(L/D=29、圧縮比4.2)に投入し、275℃で溶融した。またポリエステルBとしてポリブチレンテレフタレート(東レ社製1200S、還元粘度1.30)および有機リン化合物(アデカスタブ PEP-45:旭電化工業社製)300ppmを別の60mmφ押出機II(L/D=29、圧縮比4.2)に投入し、240℃で溶融した。その後に押出機Iおよび押出機IIによる溶融物をその量比(I/II)=4/6(重量比)となるように溶融状態のままスタティックミキサー(ノリタケカンパニーリミテッド社製 N20、エレメント数12、シリンダ温度258℃)に導き、投入、混合、溶融し、T−ダイから押出し、厚さ200μmの未延伸シートを得た。このときT−ダイから出た樹脂の温度は258℃であった。
そして、この未延伸シートを、ロール延伸機に導き、縦方向に70℃で3.3倍に延伸し、さらにテンターにて横方向に95℃で3.5倍に延伸し、そのままテンター内で横方向に3%緩和しながら150℃で熱固定を行うことにより、厚さ17μmのフィルムを得た。
実施例1において、スタティックミキサーの代わりに、90mmφ押出機III(L/D=25、圧縮部のL/D=12、圧縮比1.5)を使用し、押出機Iおよび押出機IIによる溶融物を該押出機IIIに投入、混合、溶融し、押出機IIIのフィルタ部の温度を285℃とし、押出機IIIのスクリュー先端部からT−ダイまでは282℃とし、最終的にT−ダイから出てきた樹脂の温度を266℃として、厚さ200μmの未延伸シートを得た。そして、この後は実施例1と同様にして、延伸、熱固定を行って、厚さ17μmのフィルムを得た。
実施例1で使用したポリエステルA、Bおよび有機リン化合物を実施例1と同一組成比になるように、比較例1で使用した押出機III(L/D=25、圧縮比4.0)にペレットで投入し、温度条件は比較例1と同様にして押出した以外は比較例1と同様の方法でフィルムを得た。温度条件は比較例1と同じに設定したが、T−ダイから出た樹脂の温度は265℃であった。
平均粒径1.5μmの真球状シリカを含有するポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートを42:58(重量比)で混合(ドライブレンド)し、押出機III(L/D=25、圧縮部のL/D=12、圧縮比4.0)にペレットで投入し、温度条件を全て290℃とした以外は比較例2と同様の方法で厚み12μmのフィルムを得た。T−ダイから出た樹脂の温度は290℃であった。なお、樹脂温度が高いためか、DSCの融点ピークが一つしか見えなかった。
平均粒径1.0μmのシリカを0.1重量%含有したポリエチレンテレフタレート(還元粘度0.76(極限粘度で0.67))30重量%と、ポリブチレンテレフタレート(三菱エンジニアリングプラスチック社製、ノバドゥール5009AS)70重量%を用いて、押出機に投入した。この押出機は75mmφ、L/D=45、圧縮比3.5、圧縮部のL/D=30の緩圧縮スクリューを有するものであった。さらに温度条件を全て265℃とした以外は比較例1と同様の方法において12μmのフィルムを得た。T−ダイから出た樹脂の温度は290℃であった。DSCでの融点ピークは2つ見えたが、圧縮比が大きく、緩圧縮スクリューであったためか、降温時の再結晶化ピークの半値幅は大きく、白化が多く見られた。
平均粒径1.0μmのシリカを0.1重量%含有したポリエチレンテレフタレート(還元粘度0.80(極限粘度で0.70))50重量%とポリブチレンテレフタレート(三菱エンジニアリングプラスチック社製、ノバドゥール5010)50重量%を用いて、押出機に投入した。この押出機は、ベント式押出機(池貝工機製、PCM-45)でT-ダイより押出した。押出機の温度条件は全て280℃とし、T-ダイから出てきた樹脂温度も280℃であった。68℃3.4倍縦延伸し、そのあとテンターで80℃で4.0倍横延伸し、さらに引き続きテンターで240℃−1秒間熱固定し、さらに160℃で5%幅弛緩をほどこし、厚み25μmのフィルムを得た。DSCでの融点ピークは2つ見えたが、温度がやや高く、2軸スクリュー押出機であったためか、降温時の再結晶化ピークの半値幅は大きく、白化が多く見られた。
0.1重量%のシリカを含むポリブチレンテレフタレートのみ、または0.1重量%のシリカを含むポリブチレンテレフタレートのみを原料とした以外は、比較例4と同様の方法においてフィルムを得た。
11 ピークトップ(頂点)
L1 ベースライン
h ベースラインからピークトップまでの高さ
l 1/2hでの温度幅
Claims (5)
- エチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(A)と、ブチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(B)とをそれぞれ個別に溶融し、該個別に溶融したポリエステル(A)10〜90重量%とポリエステル(B)90〜10重量%とをスタティックミキサーで混合後、押出して得られたポリエステルフィルムであって、示差走査熱量計(DSC)における降温時の再結晶化ピークの温度(Tc2)が180℃以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
- エチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(A)10〜70重量%と、ブチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステル(B)90〜30重量%との混合比(配合組成比)からなる、請求項1記載のポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルムの還元粘度が0.80以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリエステルフィルム。
- 金属板ラミネート用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のポリエステルフィルム。
- 成形加工用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のポリエステルフィルム。
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Cited By (5)
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WO2007040214A1 (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-12 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | プラスチックフィルムの製造方法、プラスチックフィルムロール及びその製造方法 |
JP2007196635A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Toyobo Co Ltd | プラスチックフィルムロールおよびその製造方法 |
JP2015189787A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 東レ株式会社 | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物およびそれからなる成形品 |
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2004
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