JP2018123215A - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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隆行 山川
Takayuki Yamakawa
隆行 山川
智幸 宇野
Tomoyuki Uno
智幸 宇野
誠 岩橋
Makoto Iwahashi
誠 岩橋
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Abstract

【課題】難燃性、流動性に優れ、さらにインサート成形品とした際に、耐冷熱衝撃性、耐加水分解性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(B)4〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる分子量400〜3000の脂肪酸エステル化合物を1〜8重量部、(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体を1〜15重量部、(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体を5〜25重量部、(E)ハロゲン系難燃剤を1〜50重量部、(F)アンチモン化合物を1〜25重量部、(G)強化繊維を10〜110重量部、(H)エポキシ化合物を0.1〜5重量部配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐冷熱衝撃性、難燃性、耐加水分解性、流動性に優れたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物および成形品に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBTと略記することがある)は、耐熱性、電気特性、耐薬品性、寸法安定性に優れているため、機械機構部品、電気・電子部品、自動車部品等の広範な用途に使用されている。
上記部品に使用される場合、電極等の金属部品をインサート成形して製造されることがあり、樹脂と金属の温度変化による膨張率や収縮率(いわゆる線膨張係数)の差により樹脂成形品が割れないこと、すなわち耐冷熱衝撃性が求められる。
最近では、電気自動車やハイブリット自動車の普及に伴い、自動車の電装化が進んでいることから、インサート成形品の金属部品に電気を流す用途もあるため、耐冷熱衝撃性に加え、火炎や高電圧に対する安全性から難燃性も必要とされている。
また、このようなインサート成形品は自動車のエンジン付近で使用される場合があり、高温高湿な環境下で長期間耐え得る樹脂、すなわち耐加水分解性も必要とされている。
さらに、インサート成形においては、樹脂充填時に過大な圧力がかかるとインサート成形品内に応力歪みが残り、インサート金属の破損・変形、及び樹脂クラックが発生する場合があることから、樹脂には流動性も要求される。
このような課題に対し、例えば特許文献1には、ポリブチレンテレフタレート樹脂と耐衝撃性付与剤、無機充填材、芳香族多価カルボン酸エステルを配合してなる樹脂組成物が提案されている。
また、例えば特許文献2には、ポリブチレンテレフタレート樹脂と、ポリエチレンテレフタレート樹脂、α−オレフィンとα,β−不飽和グリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、難燃剤、強化繊維を配合してなる樹脂組成物であって、α−オレフィンとα,β−不飽和グリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体の配合の重合比が10/90以上30/70以下である樹脂組成物の提案がなされている。
特許第3998885号公報 特開2016−17104号公報
しかしながら、特許文献1に記載された樹脂組成物は、高い耐冷熱衝撃性を有するものの難燃性と耐加水分解性が十分ではなく、成形時における流動性も不十分であった。また、特許文献2に記載された樹脂組成物は、難燃性、耐加水分解性を有するも、耐冷熱衝撃性と、成形時における流動性が十分ではなかった。
このように、従来公知の技術では、過酷な環境下で使用されるインサート成形品に好適な樹脂材料として、耐冷熱衝撃性、難燃性、耐加水分解性、流動性を併せ持つポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得ることは困難であった。
本発明の課題は、難燃性、流動性に優れ、さらにインサート成形品とした際に、耐冷熱衝撃性、耐加水分解性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題を解決するために、鋭意研究、検討を重ねた結果、本発明に達した。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(B)4〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる分子量400〜3000の脂肪酸エステル化合物を1〜8重量部、(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体を1〜15重量部、(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体を5〜25重量部、(E)ハロゲン系難燃剤を1〜50重量部、(F)アンチモン化合物を1〜25重量部、(G)強化繊維を10〜110重量部、(H)エポキシ化合物を0.1〜5重量部配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(2)前記脂肪族アルコールが6価の脂肪族アルコールである(1)に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(3)前記(C)グリシジル基含有共重合体と前記(D)未変性エチレン・α−オレフィン共重合体の配合の重量比(C)/(D)が、10/90以上30/70以下である(1)または(2)に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(4)前記(D)エポキシ化合物が、下記一般式(1)で表されるノボラック型エポキシ樹脂である(1)〜(3)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物、
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いてなる成形品、
(6)前記成形品が、金属がインサートされているインサート成形品である、(5)に記載の成形品、
を提供するものである。
本発明より、インサート成形品とした際に、優れた耐冷熱衝撃性、耐加水分解性を有し、さらには流動性、難燃性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することが出来る。
耐冷熱衝撃性および耐加水分解性の評価に用いた成形品の概略図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、(A)ポリブチレンテレフタレート、(B)4〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる分子量400〜3000の脂肪酸エステル化合物、(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体、(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体、(E)ハロゲン系難燃剤、(F)アンチモン化合物、(G)強化繊維および(H)エポキシ化合物を配合してなる。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、樹脂組成物を構成する個々の成分同士が反応した反応物を含むが、当該反応物は高分子同士の複雑な反応により生成されたものであるから、その構造を特定することは実際的でない事情が存在する。したがって、本発明は配合する成分により発明を特定するものである。
[A成分]
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレートは、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体と1,4−ブタンジオールあるいはそのエステル形成性誘導体とを主成分とする原料から、重縮合反応等の通常の重合反応によって得られる重合体である。テレフタル酸のエステル形成性誘導体としては、例えば、テレフタル酸の低級アルキルエステル等が挙げられる。より具体的には、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、およびブチルエステル等が挙げられる。
前記(A)ポリブチレンテレフタレートは、さらに本発明の目的を損なわない範囲であれば、テレフタル酸またはその誘導体、および1,4−ブタンジオールまたはその誘導体とともに、他のジカルボン酸またはその誘導体を共重合したものであってもよいし、他のジオールまたはその誘導体を共重合したものであってもよい。共重合成分として用いられるジカルボン酸またはその誘導体としては、イソフタル酸、アジピン酸、シュウ酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。共重合成分として用いられるジオール成分またはその誘導体としては、エチレングリコール、1,3−トリメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。共重合成分は、テレフタル酸あるいはそのエステル形成性誘導体と、1,4−ブタンジオールあるいはそのエステル形成性誘導体を重縮合することにより得られるポリエステルに対して20モル%以下であることが好ましい。
(A)ポリブチレンテレフタレートおよび共重合体の好ましい例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート)、ポリブチレン(テレフタレート/ナフタレート)等が挙げられる。ここで、「/」は共重合成分を示す。これらを二種以上配合してもよい。
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレートは、ISO1133:1997に従った、250℃、1kgf条件下におけるメルトフローレート(以下、MFRと略記することがある)が5〜80g/10分の範囲にあることが好ましい。MFRが5g/10分以上であれば、流動性をより向上させることができる。8g/10分以上がより好ましい。一方、MFRが80g/10分以下であれば、機械特性に優れる成形品を得ることができる。70g/10分以下が好ましく、60g/10分以下がより好ましい。
本発明に用いられる(A)ポリブチレンテレフタレートの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の重縮合法や開環重合法等を用いることができる。バッチ重合法および連続重合法のいずれでもよく、また、エステル交換反応および重縮合反応によりポリブチレンテレフタレートを得る方法、ならびにエステル化反応および重縮合反応によりポリブチレンテレフタレートを得る直接重合法のいずれも適用することができる。カルボキシル末端基量を少なくすることができ、かつ、流動性向上効果が大きくなるという点で、連続重合法が好ましく、コストの点で、直接重合法が好ましい。
なお、前記エステル化反応による重縮合および前記エステル交換反応による重縮合を効果的に進めるために、これらの反応時に触媒を添加することが好ましい。触媒の具体例としては、有機チタン化合物、スズ化合物、ジルコニア化合物、アンチモン化合物等が挙げられる。
前記有機チタン化合物のより具体的な例としては、チタン酸のメチルエステル、テトラ−n−プロピルエステル、テトラ−n−ブチルエステル、テトライソプロピルエステル、テトライソブチルエステル、テトラ−tert−ブチルエステル、シクロヘキシルエステル、フェニルエステル、ベンジルエステル、トリルエステル、あるいはこれらの混合エステル等が挙げられる。
前記スズ化合物のより具体的な例としては、ジブチルスズオキシド、メチルフェニルスズオキシド、テトラエチルスズ、ヘキサエチルジスズオキシド、シクロヘキサヘキシルジスズオキシド、ジドデシルスズオキシド、トリエチルスズハイドロオキシド、トリフェニルスズハイドロオキシド、トリイソブチルスズアセテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、ジブチルスズサルファイド、ブチルヒドロキシスズオキシド、メチルスタンノン酸、エチルスタンノン酸、ブチルスタンノン酸等のアルキルスタンノン酸等が挙げられる。
前記ジルコニア化合物のより具体的な例としては、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド等のジルコニア化合物が挙げられる。
前記アンチモン化合物のより具体的な例としては、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン等が挙げられる。
これらのうち、触媒効果の点で好ましいのは有機チタン化合物、スズ化合物であり、さらに、より高い触媒効果を有する点でチタン酸のテトラ−n−プロピルエステル、テトラ−n−ブチルエステル、テトライソプロピルエステルが好ましく、チタン酸のテトラ−n−ブチルエステルが特に好ましい。また、これらの触媒は二種以上併用することもできる。
前記触媒の添加量は、インサート成形品とする際の成形性や、インサート成形品とした際の機械特性および色調を優れたものにするためには、(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、0.005〜0.5重量部の範囲が好ましく、0.010〜0.2重量部の範囲がより好ましい。
[B成分]
本発明に用いられる(B)脂肪酸エステル化合物は、4〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とから構成される。
4〜6価の脂肪族アルコールとしては、例えば、ジグリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、テトラグリセロール等が挙げられる。これらの脂肪族アルコールは、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。耐冷熱衝撃性が向上する点から、脂肪族アルコールは5価または6価の脂肪族アルコールが好ましく、例えば、トリグリセロール、ジペンタエリスリトール、テトラグリセロール等である。より好ましくは6価の脂肪族アルコールである。
脂肪酸としては、炭素数5以上30以下の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和脂肪酸が好ましく、例えば、ペンタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、アラキジン酸、イコサジエン酸、イコサトリエン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられるがこの限りではない。成形時のガス量を低減できる点から、炭素数6以上の脂肪酸が好ましい。また、入手容易性の点から、炭素数28以下の脂肪酸が好ましい。
また、前記4〜6価の脂肪族アルコールと前記脂肪酸に加えて、多価カルボン酸を含んだ脂肪酸エステル化合物も用いることができる。多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸や、アコニット酸などのトリカルボン酸等が挙げられるがこの限りではない。
なお、前記(A)ポリブチレンテレフタレートとのエステル交換反応を回避するために、(B)脂肪酸エステル化合物は、遊離のヒドロキシル基およびカルボキシル基を実質的に含まないフルエステルであるのが好ましい。また、(A)ポリブチレンテレフタレートの加水分解反応を抑制する点から、(B)脂肪酸エステル化合物の酸価は0〜10KOHmg/gであるのが好ましく、0〜5KOHmg/gであるのがより好ましい。
前記(B)脂肪酸エステル化合物の分子量は、成形時に溶融樹脂から発生するガスの量、高温高湿の環境下で使用中に発生するブリードアウトの有無、および樹脂組成物を製造する溶融混練時のハンドリング性に大きな影響を及ぼす。本発明で使用する脂肪酸エステル化合物の分子量は、400〜3000である。脂肪酸エステル化合物の分子量が400より小さい場合、成形時におけるガスの発生量が多くなるため金型汚染を早め、生産性を低下させる恐れがある。また、高温高湿の環境下で使用する際にブリードアウトが発生し、金属接点不良などのトラブルとなる恐れがある。500以上が好ましい。分子量が3000より大きい場合、樹脂への分散性が低下するため、機械特性を低下させる恐れが有り、また粘度が大きくなるため、溶融混練時のハンドリング性も悪くなる。2500以下が好ましい。
前記(B)脂肪酸エステル化合物は、摂氏40℃において液体状態(すなわち融点が40℃以下)であることが好ましい。融点が40℃以下であれば、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性と耐加水分解性がより優れる。さらに好ましくは融点が25℃以下である。
(B)脂肪酸エステル化合物は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。特に好ましい(B)脂肪酸エステル化合物は、株式会社ADEKAから、例えば、“アデカサイザー”(登録商標)UL−6という商品名で入手できる。
本発明における(B)脂肪族エステル化合物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性の向上と、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性と耐加水分解性の向上に効果を発揮していると考えられる。上記特性を改良する化合物としては、例えば特許文献1に記載されている芳香族多価カルボン酸エステル化合物や、エポキシ化ヒマシ油のようなエポキシ化合物が挙げられるが、芳香族多価カルボン酸エステルは流動性の改良効果が小さく、エポキシ化合物は成形時の滞留安定性に懸念がある。(B)脂肪族エステル化合物は上記化合物に比べて入手が容易であり、流動性の改良効果が大きく、成形時の滞留安定性に優れている。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物において、(B)脂肪酸エステル化合物の配合量は、前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、1〜8重量部である。(B)脂肪酸エステル化合物の配合量が1重量部未満では、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性、耐加水分解性および樹脂組成物の流動性が低下する。2重量部以上が好ましい。また、8重量部を超える場合は、成形時のガス発生量が増加し、高温高湿の環境下で使用した際にブリードアウトが発生し、成形品の機械特性が低下する。6重量部以下が好ましい。
[C成分]
本発明に用いられる(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体は、後述の(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体と配合することにより、インサート成形品とした際に耐冷熱衝撃性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得ることができる。
本発明に用いられる(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体は、α−オレフィン、α,β−不飽和酸のグリシジルエステル共重合体、および必要に応じてこれらと共重合可能な不飽和モノマーを共重合することにより得られる共重合体である。全共重合成分中、α−オレフィン、α,β−不飽和酸のグリシジルエステルを60重量%以上用いることが好ましい。
α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−オクテン等を挙げることができる。これらを二種以上用いてもよい。
α,β−不飽和酸のグリシジルエステルとしては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルなどを挙げることができる。これらを二種以上用いてもよい。メタクリル酸グリシジルが好ましく使用される。
(C)グリシジル基含有共重合体は、ISO1133:1997に従った190℃、2160g荷重で測定したメルトフローレート(以下MFRと略す)が1g/10分〜15g/10分であることが好ましい。MFRを1g/10分以上とすることで、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性がより向上し、15g/10分以下とすることで、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性がより向上する。
また、上記成分と共重合可能な不飽和モノマーとしては、例えば、ビニルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアクリル酸およびメタクリル酸エステル類、アクリロニトリル、スチレンなどを挙げることができる。これらを二種以上用いてもよい。
本発明に用いられる(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体の好ましい例としては、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/アクリル酸グリシジル/酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これらを二種以上用いてもよい。樹脂組成物から得られるインサート成形品の耐冷熱衝撃性がより向上する点から、上記グリシジル基含有共重合体はα−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有二元共重合体であることが好ましく、具体的には、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体がより好ましい。
特に好ましいエチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体は、例えば、ARKEMAからロタダー(登録商標)AX8840という商品名で入手できる。
本発明に用いられる(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体の配合量は、上記(A)ポリブチレンテレフタレートおよび(B)ポリエチレンテレフタレートの合計100重量部に対して、1〜15重量部である。上記(C)グリシジル基含有共重合体の配合量が1重量部未満では、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性が低下する。2重量部以上が好ましい。また、15重量部を超える場合、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の難燃性、機械特性が低下し、成形時のガス発生量が多くなる。10重量部以下が好ましい。
[D成分]
本発明に用いられる(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなるものである。
本発明に用いられる(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体の炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどが挙げられ、1−ブテンおよび1−オクテンが特に好ましい。
特に好ましい、エチレン/1−ブテン共重合体は、例えば、三井化学株式会社からタフマー(登録商標)A0550Sという商品名で入手できる。
本発明に用いられる(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体の配合量は、上記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、5〜25重量部であり、好ましくは10〜20重量部である。配合量が5重量部未満の場合、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性が劣る。25重量部を超える場合、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の難燃性、機械特性に劣り、成形時のガス発生量が多くなる。
また、本発明に用いられる(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体は、ISO1133:1997に従った190℃、2160g荷重で測定したメルトフローレート(以下MFRと略す)が0.05g/10分以上1.0g/10分以下であることが好ましい。MFRを0.05g/10分以上とすることで、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性がより向上し、1.0g/10分以下とすることで、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性がより向上する。
さらに、前記(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体と(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体の配合の重量比(以下、(C)/(D)と略記することがある。)は、10/90以上30/70以下が好ましい。(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体と(D)未変性エチレン・α−オレフィン共重合体を上記割合で配合することで、(D)成分の樹脂中への微分散が可能となり、得られる成形品の耐冷熱衝撃性が向上する。20/80以上がさらに好ましい。なお、ここで(C)/(D)を求めるために使用する(C)成分の重量部および(D)成分の重量部は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部に対する(C)成分の重量部および(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部に対する(D)成分の重量部を用いる。
[E成分]
本発明に用いられる(E)ハロゲン系難燃剤とは、樹脂に難燃性を付与する目的で添加されるハロゲンを含む物質であれば特に限定されるものではなく、具体的には、デカブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)エタン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ヘキサブロモベンゼン、1,1−スルホニル[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)]ベンゼン、ポリジブロモフェニレンオキサイド、テトラブロムビスフェノール−S、トリス(2,3−ジブロモプロピル−1)イソシアヌレート、トリブロモフェノール、トリブロモフェニルアリルエーテル、トリブロモネオペンチルアルコール、ブロム化ポリスチレン、ブロム化ポリエチレン、テトラブロムビスフェノール−A、テトラブロムビスフェノール−A誘導体、テトラブロムビスフェノール−A−エポキシオリゴマーまたはポリマー、テトラブロムビスフェノール−A−カーボネートオリゴマーまたはポリマー、ブロム化フェノールノボラックエポキシなどのブロム化エポキシ樹脂、テトラブロムビスフェノール−A−ビス(2−ヒドロキシジエチルエーテル)、テトラブロムビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロムビスフェノール−A−ビス(アリルエーテル)、テトラブロモシクロオクタン、エチレンビスペンタブロモジフェニル、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、オクタブロモトリメチルフェニルインダン、ジブロモネオペンチルグリコール、ペンタブロモベンジルポリアクリレート、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、N,N’−エチレン−ビス−テトラブロモフタルイミドなどが挙げられる。なかでも、入手容易性の点から、テトラブロムビスフェノール−A−エポキシオリゴマー、テトラブロムビスフェノール−A−カーボネートオリゴマー、ポリペンタブロモベンジルアクリレートが好ましく、耐加水分解性の点から、テトラブロムビスフェノール−A−エポキシオリゴマーがさらに好ましい。
好ましいテトラブロムビスフェノール−A−エポキシオリゴマーとしては、例えば、阪本薬品工業株式会社製のSR−T3040(商品名)などを挙げることができる。好ましいテトラブロムビスフェノール−A−カーボネートオリゴマーとしては、帝人化成株式会社製“ファイヤガード”(登録商標)FG−8500(商品名)などを挙げることができる。好ましいポリペンタブロモベンジルアクリレートとしては、例えば、ICL社製のFR1025(商品名)などを挙げることができる。
本発明に用いられる(E)ハロゲン系難燃剤の配合量は、上記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、1〜50重量部の範囲である。配合量が1重量部未満の場合、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の難燃性が得られない。安定した難燃性を得る観点から、10重量部以上が好ましい。配合量が50重量部を超える場合は、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性に劣る。40重量部以下が好ましい。
[F成分]
本発明に用いられる(F)アンチモン化合物は、(E)ハロゲン系難燃剤と併用することで、燃焼性を向上することが出来る。(F)アンチモン化合物としては、例えば三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ハロゲン化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、などが挙げられるが、入手容易性の点から、三酸化アンチモンが好ましい。好ましい三酸化アンチモンとしては、例えば、鈴裕化学株式会社製“ファイアカット”(登録商標)AT−3(商品名)などが挙げられる。
本発明に用いる(F)アンチモン化合物の平均粒径としては特に限定はされないが、好
ましくは1.0〜2.0μmで、さらに好ましくは1.0〜1.5μmである。(F)アンチモン化合物の粒径が上記範囲内であると、比較的少ない添加量で高度な難燃性が得られ、その結果、成形品とした際の優れた耐冷熱衝撃性が得られる。上記(F)アンチモン化合物の配合量は、上記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、1〜25重量部である。配合量が1重量部未満の場合、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の難燃性を得ることができない。10重量部以上が好ましい。配合量が25重量部を超えると、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の機械特性および、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性に劣る。15重量部以下が好ましい。なお、アンチモン化合物は、PBTを重合する際の触媒として添加する場合もある。この場合は、重合時に添加した触媒量も、本発明の(F)アンチモン化合物の配合量に含める。
[G成分]
本発明に用いる(G)強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維および有機繊維(ナイロン、ポリエステル、アラミド、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、アクリル等)等を使用することが可能であり、一種または二種以上を併用することも可能である。(G)強化繊維としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の成形収縮率および線膨張係数を低下させ、インサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性を向上させることができ、さらに入手が容易である点から、ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維は、例えば、日本電気硝子株式会社からT−120Hという商品名で入手できる。また、(G)強化繊維の繊維径は、入手容易性の観点から、直径4〜25μmであることが好ましく、成形品の耐冷熱衝撃性向上の観点から、6〜20μmがさらに好ましい。
また、本発明において(G)強化繊維は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物中で開繊していることが好ましい。ここで、開繊している状態とは、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物中において(G)強化繊維が単繊維にまで開繊している状態をいい、具体的には、樹脂組成物中の強化繊維を観察した際に10本以上束になった強化繊維の本数が強化繊維の総本数の40%以下であることを意味する。
本発明に用いる(G)強化繊維は、収束剤又は表面処理剤で処理がされていることが好ましい。収束剤又は表面処理剤としては、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物およびチタネート系化合物等の官能性化合物が挙げられ、中でもエポキシ系化合物がポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の耐加水分解性向上の観点から特に好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物において、(G)強化繊維の配合量は、前記(A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、10〜110重量部である。また、(G)強化繊維の配合量が10重量部未満の場合、成形品の機械特性に劣り、さらにインサート成形品とした際の耐冷熱衝撃性も劣る。20重量部以上が好ましい。また、(G)強化繊維の配合量が110重量部を超える場合は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性に劣る。90重量部以下が好ましい。
[H成分]
本発明に用いる(H)エポキシ化合物としては、分子内にグリシジルエステルを有する化合物、グリシジルエーテルを有する化合物、グリシジルエステルとグリシジルエーテルの両者を有する化合物が好ましく挙げられる。これらのエポキシ化合物は一種または二種以上で用いられ、特にグリシジルエステルを有する化合物とグリシジルエーテルを有する化合物の併用やグリシジルエステルとグリシジルエーテルの両者を有する化合物の配合が好ましい。具体的なエポキシ化合物としては、レゾルシングリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、アクリルグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ネオデカン酸グリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、大豆油グリシジルエステル、安息香酸モノグリシジルエステル、ステアリン酸モノグリシジルエステル、ラウリン酸モノグリシジルエステル、p−ヒドロキシベンゾイック酸グリシジルエステルエーテルなどが挙げられる。
特に好ましいグリシジルエステルとグリシジルエーテルの混合物エポキシ化合物は、ペトロケミカルス株式会社からクリヤー828E10Pという商品名で入手できる。
さらに、本発明に用いる(H)エポキシ化合物としては、ノボラック型エポキシ樹脂が好ましく挙げられる。特に、インサート成形品とした際の耐加水分解性が向上する観点で、下記一般式(1)で表されるノボラック型エポキシ樹脂を含有させることにより、耐加水分解性が向上する。
上記一般式(1)中、Xは上記一般式(2)または(3)で表される二価の基を表す。上記一般式(1)および(3)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、それぞれ同一でも相異なってもよい。Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表す。上記一般式(1)中、nは0より大きく10以下の値を表す。上記一般式(1)および(3)中、a、c、dはそれぞれ独立に0〜4の整数を表し、bは0〜3の整数を表す。
炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。これらの中でも反応性の点でメチル基が好ましい。炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。これらの中でも反応性の点でフェニル基が好ましい。a、b、c、dは反応性の点で0〜1が好ましい。本発明において上記一般式(1)で表されるノボラック型エポキシ樹脂の構造としては、耐加水分解性、ハンドリング性の観点より、上記一般式(1)中のXが上記一般式(2)の構造を有することが好ましい。特に好ましい上記一般式(1)で表されるノボラック型エポキシ樹脂としては、DIC株式会社から“EPICLON”(登録商標)HP−7200Hと言う商品名で入手できる。
本発明で用いる(H)エポキシ化合物としては、1当量のエポキシ基を含む化合物のグラム数であるエポキシ当量が1000以下であるエポキシ基を有する化合物が、インサート成形品とした際の耐加水分解性のさらなる向上の観点から好ましい。
(H)エポキシ化合物の配合量は、上記(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部である。インサート成形品の耐加水分解性向上の観点から0.3重量部以上が好ましく、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性向上の観点から3重量部以下が好ましい。配合量が0.1重量部未満の場合、インサート成形品とした際の耐加水分解性に劣る。配合量が5重量部を超える場合、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性が低下する。
[その他成分]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の樹脂成分、無機充填材、離型剤、安定剤、着色剤、滑剤などの通常の添加剤を配合することができる。これらを二種以上配合してもよい。
他の樹脂成分としては、溶融成形可能な樹脂であればいずれでもよく、例えば、AS樹脂(アクリロニトリル/スチレン共重合体)、水添または未水添SBS樹脂(スチレン/ブタジエン/スチレントリブロック共重合体)、水添または未水添SIS樹脂(スチレン/イソプレン/スチレントリブロック共重合体)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、環状オレフィン系樹脂、酢酸セルロースなどのセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂などが挙げられる。
無機充填材としては、板状、粉末状、粒状などのいずれの充填材も使用することができる。具体的には、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィスカーなどの繊維状またはウィスカー状充填剤、マイカ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、モンモリロナイト、酸化チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、硫酸バリウムなどの粉状、粒状または板状充填剤などが挙げられる。これらを二種以上配合してもよい。
離型剤としては、ポリエステル樹脂組成物の離型剤に用いられるものをいずれも使用することができる。例えば、モンタンワックス等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の石油系ワックスなどが挙げられる。これらを二種以上配合してもよい。また、離型剤について、本発明の(B)成分に該当するものは(B)成分に含める。
安定剤としては、ポリエステル樹脂組成物の安定剤に用いられるものをいずれも使用することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、触媒失活剤などを挙げることができる。これらを二種以上配合してもよい。
着色剤としては、例えば、有機染料、有機顔料、無機顔料などが挙げられる。これらを二種以上配合してもよい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法としては、例えば、単軸あるいは二軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーあるいはミキシングロールなどの公知の溶融混練機を用いて、各成分を溶融混練する方法を挙げることができる。各成分は、予め一括して混合しておき、それから溶融混練してもよい。なお、各成分に含まれる水分は少ない方がよく、必要により予め乾燥しておくことが望ましい。
また、溶融混練機に各成分を投入する方法としては、例えば、単軸あるいは二軸の押出機を用い、スクリュー根元側に設置した主投入口から前記(A)〜(F)、および(H)成分を供給し、主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から(G)成分を供給し溶融混合する方法が挙げられる。
溶融混練温度は、流動性および機械特性に優れるという点で、200℃以上が好ましく、220℃以上がより好ましく、240℃以上がさらに好ましい。また、360℃以下が好ましく、320℃以下がより好ましく、280℃以下がさらに好ましい。ここで、溶融混練温度とは、溶融混練機の設定温度を指し、例えば二軸押出機の場合、シリンダー温度を指す。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、公知の射出成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形、紡糸などの任意の方法で成形することにより、各種成形部品に加工し利用することができる。射出成形時の温度は、流動性をより向上させる観点から240℃以上が好ましく、機械特性を向上させる観点から280℃以下が好ましい。
中でも、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、金属、無機固体と樹脂をインサート成形により一体成形する際に好適に使用することが出来る。特に金属をインサートした成形体の材料に適している。インサート物は、その特性を生かし且つ樹脂の欠点を補う目的で使用されるため、成形時に樹脂と接触したとき、形が変化したり溶融しないものが使用される。インサート物である金属としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、鋼、鉄、真鍮、及びそれらの合金等が挙げられ、めっき処理などの表面処理を施していてもよい。インサート物である無機固体としては、例えば、ガラス、セラミックス等が挙げられる。インサート物の形状としては、例えば、棒、ピンネジ、直方体形状物、立方体形状物等が挙げられる。成形方法としては、成形用金型に金属等のインサート物をあらかじめ装着し、その外側に成形材料である樹脂または樹脂組成物を充填する方法が挙げられる。樹脂または樹脂組成物を金型に充填するための成型法としては公知の射出成形、押出成形、プレス成形、などの任意の方法が挙げられるが、射出成形法が好ましい。
成形部品としては、例えば、射出成形部品、押出成形部品、ブロー成形部品、フィルム、シート、繊維などが挙げられる。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は流動性に優れることから、大型成形部品にも好ましく用いられる。
本発明において、上記各種成形品は、自動車部材、電気・電子部材、建築部材、各種容器、日用品、生活雑貨および衛生用品など各種用途に利用することができる。特に、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、耐冷熱衝撃性に優れた成形品を得ることができるため、自動車の各種センサー部品や端子台、充電部品、バッテリー部品、パワーコントロールユニット、電気・電子機器部品の端子台やモーター部品等の金属インサート部品などのインサート部品として特に好適である。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。各実施例および比較例で使用する原料について以下に示す。
(A)ポリブチレンテレフタレート
A−1:ポリブチレンテレフタレート(MFR:55g/10分(250℃、1kgf))
A−2:ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)共重合体(MFR:29g/10分(250℃、1000g)、テレフタル酸/イソフタル酸:90/10)
(B)脂肪酸エステル化合物
B−1:ジペンタエリスリトールエステル(株式会社ADEKA製“アデカサイザー”(登録商標)UL−6(商品名)、6価の脂肪族アルコールフルエステル、分子量:966、酸価:1以下、融点:10℃以下)
B−2:ジペンタエリスリトールエステル(理研ビタミン株式会社製“リケスター”(登録商標)L8483(商品名)、6価の脂肪族アルコールのフルエステル、分子量:1846、酸価:3以下、融点:63℃)
B−3:ジグリセロールエステル(理研ビタミン株式会社製“リケマール”(登録商標)S−74(商品名))、4価の脂肪族アルコールのフルエステル、分子量:1794、酸価:5以下、融点:54℃)
B−4:ペンタエリスリトールエステル(理研ビタミン株式会社製“リケスター”(登録商標)EW440A(商品名)、4価の脂肪族アルコールのフルエステル、分子量:1200、酸価:3以下:融点:60〜70℃)
(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体
C−1:エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体(ARKEMA製“ロタダー”(登録商標)AX8840(商品名)、MFR:5g/10分(190℃、2.16kgf))
(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体
D−1:エチレン/1−ブテン共重合体(三井化学株式会社製“タフマー”(登録商標)A0550S(商品名)、MFR:0.5g/10分(190℃、2.16kgf))
(E)ハロゲン系難燃剤
E−1:トリブロモフェノール・テトラブロモビスフェノールA・テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル重縮合物(阪本薬品工業株式会社製SRT3040(商品名))
E−2:テトラブロモビスフェノールAポリカーボネートオリゴマー(帝人化成株式会社製“ファイヤガード”(登録商標)FG8500(商品名))
E−3:ポリペンタブロモベンジルアクリレート(ICL製FR1025(商品名))
(F)アンチモン化合物
F−1:三酸化アンチモン(鈴裕化学株式会社製“ファイアカット”(登録商標)AT−3(商品名)
(G)強化繊維
G−1:チョップドストランド(日本電気硝子株式会社製 T−120H(商品名)3mm長、平均繊維径10.5μm)
(H)エポキシ化合物
H−1:下記一般式(4)で表されるエポキシ当量272〜284g/eqのノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製“EPICLON”(登録商標)HP−7200H(商標名)、n=1〜3)
各実施例および比較例における評価方法を説明する。評価n数は、特に断らない限り、n=3とし、その平均値を求めた。
(1)耐冷熱衝撃性
図1に示す、縦35mm、横50mm、高さ5mm、中央部に2つの孔4を有し、材質がSUS製のカセット形状の金属インサートコア2をインサート成形用の金型に設置した。次に、日本製鋼所製射出成形機“J55AD”を用い、各実施例および比較例に示す組成のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを130℃の熱風乾燥機で3時間以上乾燥した後、上記金型にゲート1を通して射出成形し、前記金属インサートコア2を厚み1.5mmの樹脂で被覆した金属インサート成形品3を得た。本成形品は、中央部に孔4を設けることでウェルド部5を意図的に発生させた成形品であり、ウェルド部5の耐冷熱衝撃性を想定したものである。射出条件は、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、射出圧30MPa、射出時間10秒、冷却時間10秒にて実施した。上記インサート成形品について、株式会社TABAI ESPEC製THERMAL SHOCK CHAMBER TSA−103−ES−W冷熱試験機を用いて、−40℃×1時間の冷却、130℃×1時間の加熱を1サイクルとする条件で、上記インサート成形品にクラックが発生するサイクル回数を測定した。クラックの発生の有無については2サイクルに1回、確認をおこなった。クラックが発生するサイクル回数が、4サイクル以上クラックが発生しなければ実用上問題のない製品レベルといえるが、クラック発生までのサイクル数が多いほど耐冷熱衝撃性に優れ、好ましい。
(2)耐加水分解性
(1)で作成した金属インサート成形品について、(株)TABAI ESPEC製HAST CHAMBER EHS−221Mで、121℃、100%RHの加水分解処理を行い、上記インサート成形品にクラックが発生する時間を測定した。クラックの発生の有無については、25時間に1回、確認をおこなった。75時間以上クラックが発生しなければ実用上問題のない製品レベルといえるが、クラック発生までの時間が長いほど耐加水分解性に優れ、好ましい。
(3)流動性
流動性は、厚み1mm、幅10mmの短冊型成形品を作製し、その流動長により判断した。流動長は、日本製鋼所製射出成形機“J55AD”を用い、各実施例および比較例の示す組成のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を射出成形し、成形された上記短冊型成形品の長さとした。射出条件は、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、射出圧30MPa、射出時間10秒、冷却時間10秒にて実施した。流動長が、50mm以上あれば実用上問題のない製品レベルといえるが、流動長が長いほど流動性に優れ、好ましい。
(4)難燃性
各実施例および比較例に示す組成のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いてなる棒状の試験片(125.0×13.0×1.5mm厚)を使用した。成形条件は、シリンダー温度260℃、金型温度80℃、成形機は日本製鋼所製射出成形機“J55AD”を使用した。23℃、50%RH環境下で24h放置後、UL94に準拠して測定した。試験は10本を行い、UL94に従って判定を行った。
(5)ガス量
各実施例および比較例に示す組成のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレット10gをアルミカップに入れ、130℃の熱風乾燥機で3時間予備乾燥した。予備乾燥後の樹脂組成物ペレット10gをアルミカップに入れ、260℃の雰囲気下で2時間処理後、再度ペレット重量を測定する。この時の重量減少量を260℃、2時間処理前のペレットの重量で徐して加熱減量を求めた。この加熱減量が少ない樹脂組成物ほど、低ガス性に優れるといえる。加熱減量が2.5%未満であるのが好ましい。
[実施例1〜14]
表1および2に示したように樹脂組成物の組成を変更し、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、および(H)成分全てを二軸押出機の主投入口から供給し、(G)成分を主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から供給してシリンダー温度260℃に設定したスクリュー径57mmφの二軸押出機(WERNER&Pfeiderer社製ZSK57)で溶融混練を行った。
ダイスから吐出されたストランドを冷却バス内で冷却した後、ストランドカッターにてペレット化した。得られた各ペレットは、130℃の熱風乾燥機で3時間以上乾燥した後、試験片を作製し、上記の評価方法により耐冷熱衝撃性、耐加水分解性、流動性、燃焼性、ガス量の評価を行なった。得られた試験片は、何れも耐冷熱衝撃性、耐加水分解性に優れ、得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物はガス発生量が少なく、難燃性、流動性に優れたものであった。
[比較例1〜5]
表3に示したように樹脂組成物の組成を変更し、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、および(H)成分全てを二軸押出機の主投入口から供給し、(G)成分を主投入口と押出機先端の間に設置した副投入口から供給してシリンダー温度260℃に設定したスクリュー径57mmφの二軸押出機(WERNER&Pfeiderer社製ZSK57)で溶融混練を行った。
ダイスから吐出されたストランドを冷却バス内で冷却した後、ストランドカッターにてペレット化した。得られた各ペレットは、130℃の熱風乾燥機で3時間以上乾燥した後、試験片を作製し、上記の評価方法により耐冷熱衝撃性、耐加水分解性、流動性、燃焼性、ガス量の評価を行なった。得られた試験片は、耐冷熱衝撃性、耐加水分解性が劣るものもあった。また、得られたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物についても、ガス量が多く、難燃性、流動性が劣るものもあった。
1.ゲート
2.金属インサートコア
3.金属インサート成形品
4.孔
5.ウェルド部

Claims (6)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート100重量部に対して、(B)4〜6価の脂肪族アルコールと脂肪酸とからなる分子量400〜3000の脂肪酸エステル化合物を1〜8重量部、(C)α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合成分とするグリシジル基含有共重合体を1〜15重量部、(D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合成分とする未変性エチレン・α−オレフィン共重合体を5〜25重量部、(E)ハロゲン系難燃剤を1〜50重量部、(F)アンチモン化合物を1〜25重量部、(G)強化繊維を10〜110重量部、(H)エポキシ化合物を0.1〜5重量部配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  2. 前記脂肪族アルコールが6価の脂肪族アルコールである請求項1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 前記(C)グリシジル基含有共重合体と前記(D)未変性エチレン・α−オレフィン共重合体の配合の重量比(C)/(D)が、10/90以上30/70以下である請求項1または2に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. 前記(H)エポキシ化合物が、下記一般式(1)で表されるノボラック型エポキシ樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
    (上記一般式(1)中、Xは上記一般式(2)または(3)で表される二価の基を表す。上記一般式(1)および(3)中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表し、それぞれ同一でも相異なってもよい。Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基を表す。上記一般式(1)中、nは0より大きく10以下の値を表す。上記一般式(1)および(3)中、a、c、dはそれぞれ独立に0〜4の整数を表し、bは0〜3の整数を表す。)
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いてなる成形品。
  6. 前記成形品が、金属がインサートされているインサート成形品である、請求項5に記載の成形品。
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