JP6264836B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents
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Description
上記構成によれば、係止部を係止孔に挿入し、該係止部を該係止孔の周縁に係止することにより、スプリングをアッパレールに取り付けることができる。このような係止を通じては、スプリングのアッパレールに対する位置決めと、アッパレールに対する締結とを合わせてなしうる。これにより、スプリングをアッパレールに取り付けるための工程及び構成を簡素化することができる。
また、スプリングをアッパレールに取り付けると、係止部の張り出し部が係止孔から張り出し該係止孔に引っ掛かって係止されるようになり、係止部の係止孔からの脱離の規制がより確かなものになる。このような係止を通じては、スプリングのアッパレールに対する位置決め、及びアッパレールに対する締結がより確かなものになる。
上記構成によれば、係止部を係止孔に挿入し、該係止部を該係止孔の周縁に係止することにより、スプリングをアッパレールに取り付けることができる。このような係止を通じては、スプリングのアッパレールに対する位置決めと、アッパレールに対する締結とを合わせてなしうる。これにより、スプリングをアッパレールに取り付けるための工程及び構成を簡素化することができる。
上記構成によれば、係止部を係止孔に挿入し、該係止部を該係止孔の周縁に係止することにより、スプリングをアッパレールに取り付けることができる。このような係止を通じては、スプリングのアッパレールに対する位置決めと、アッパレールに対する締結とを合わせてなしうる。これにより、スプリングをアッパレールに取り付けるための工程及び構成を簡素化することができる。
また、スプリングの折り曲げ部により、特にアッパレールにおける反挿入方向側でのスプリングと係止孔の周縁との接触が避けられるようになる。これにより、アッパレールに取り付けられた際のスプリングのロックレバー等の他の構成部材に対する位置決めがより確かなものになる。
以下、車両用シートスライド装置の第1実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、車両フロア11には、車両の前後方向Lに延びる左右一対のロアレール30が固定されている。これらロアレール30には、各ロアレール30上をその延伸方向に沿って相対移動する左右一対のアッパレール40が装着されている。そして、車両用のシート12は、各アッパレール40の上方に支持されている。本実施形態では、これらロアレール30及びアッパレール40によって、車両用シートスライド装置10が形成されている。
図1及び図3に示すように、ロアレール30は、車両フロア11に固定される板状の底壁部32を備えている。底壁部32の幅方向Wの両端には、それぞれ外壁部31が立設されている。これら外壁部31の上端には、それぞれ幅方向Wの内側に折り返された折り返し部33が延設されている。
図5(a),(b)、及び図6に示すように、スプリング50は、線材を2つ折りにして上面視略コ字状に形成されたスプリング本体51を備えている。このスプリング本体51の線材を2つ折りにして得られる2本の足部52には、側面視略コ字状に折り曲げられた係止部53がそれぞれ形成されている。そして、スプリング50は、各係止部53の両端部53aがアッパレール40の係止孔48の各溝48aにそれぞれ嵌め込まれることにより、該係止孔48の周縁に係止される。この係止によっては、スプリング50が上下方向Hに弾性変形可能にアッパレール40に取り付けられる。なお、各係止部53の上端部53bはアッパレール40の上壁部45から上方に突出している。
図1に示すように、ロックレバー20の各回動軸部22を挟んで各係止爪23a〜23cの反対側の他端には、パイプ材を折り曲げ加工して形成された操作ハンドル60が接続されている。この操作ハンドル60は、シート12の幅方向Wに沿うように当該シート12の前方に配置される操作部61と、左右のアッパレール40に沿って延びる一対の挿入部62とを備えた周知の構成を有している。そして、操作ハンドル60は、その挿入部62の先端62aがアッパレール本体内に挿入された状態で、アッパレール40の前方開口部40aから延出している。
図7(a)に示すように、スプリング50をアッパレール40の下方から上方に挿入するようにして、各係止部53を係止孔48に挿入する。これにともない、スプリング本体51は、各係止部53が互いに近接する側に弾性変形する。そして、係止部53の上端部53bがアッパレール40の上壁部45を乗り越えると、スプリング本体51の弾性変形が復元することにより、各係止部53の両端部53aが係止孔48の周縁、すなわち各溝48aの端の方にそれぞれ引っ掛かる。この状態では、スプリング50のアッパレール40への位置決めがなされている。
スプリング50のアッパレール40への取り付けは、各係止部53を係止孔48に挿入し、該各係止部53を該係止孔48の周縁、すなわち各溝48aに係止することによりなされる。このような係止を通じては、スプリング50のアッパレール40に対する位置決めと、アッパレール40に対する締結とを合わせてなすことができる。
(1)各係止部53を係止孔48に挿入し、該各係止部53を該係止孔48の各溝48aに係止することにより、スプリング50のアッパレール40に対する位置決めと、アッパレール40に対する締結とを合わせてなすことができる。その結果、スプリング50をアッパレール40に取り付けるための工程及び構成を簡素化することができる。
次に、車両用シートスライド装置の第2実施形態を説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、係止孔48の形状とスプリング50の係止のさせ方のみである。このため、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
図8に示すように、係止孔48の後端の角には、その周縁に沿って圧入溝48bがそれぞれ形成されている。これら圧入溝48bは、係止孔48の周縁の後端の角から幅方向Wの外側に向かって延出している。また、係止孔48の周縁の前後端の間には、その周縁に沿って長溝48cがそれぞれ形成されている。これら長溝48cは、係止孔48の周縁から幅方向Wの外側に向かって延出しているとともに、各圧入溝48bよりも長く延びている。また、係止孔48の周縁の前端には、その周縁に沿って挿入溝48dが形成されている。この挿入溝48dは、係止孔48の周縁の前端から前方に向かって延出している。
図9及び図10に示すように、スプリング50の各係止部53には、係止孔48に対して挿入方向外方、すなわち前後方向Lの前方に張り出すように折り曲げられた張り出し部53cがそれぞれ形成されている。これら張り出し部53cから各足部52の接続端52bに向かう先には、アッパレール40の上壁部45を間に挟み込み可能に各張り出し部53cの反対側に折り返された挟み込み部53dがそれぞれ形成されている。そして、スプリング50は、各係止部53の端部53aがアッパレール40の係止孔48の各圧入溝48bにそれぞれ嵌め込まれる。また、スプリング50は、各挟み込み部53dがアッパレール40の上壁部45を間に挟み込み、さらに各張り出し部53cが該上壁部45、すなわち係止孔48に対して張り出すことにより、係止孔48の周縁に係止される。
本実施形態では、スプリング50をアッパレール40の下方から上方に挿入する際、張り出し部53cを挿入溝48dに挿入する。そして、係止部53の上端部53bがアッパレール40の上壁部45を乗り越え、スプリング本体51の弾性変形が復元すると、各係止部53の端部53aが係止孔48の周縁、すなわち各溝48aにそれぞれ引っ掛かる。また、各係止部53の挟み込み部53dが長溝48c内に一部入り込む。この状態では、各挟み込み部53dがアッパレール40の上壁部45の一部を挟み込むとともに、各張り出し部53cの一部が係止孔48から張り出す。
本実施形態では、スプリング50をアッパレール40に取り付けると、各係止部53の一端、すなわち端部53aが係止孔48の周縁の各圧入溝48bに嵌め込まれるようになる。さらに、本実施形態では、各係止部53の他端、すなわち張り出し部53cが係止孔48から張り出し該係止孔48に引っ掛かって係止されるようになり、各係止部53の係止孔48からの脱離の規制をより確かなものにすることができる。
(4)各係止部53の張り出し部53cを係止孔48に引っ掛けることにより、スプリング50のアッパレール40に対する位置決め、及びアッパレール40に対する締結がより確かなものになる。
次に、車両用シートスライド装置の第3実施形態を説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、係止孔48の形状とスプリング50の係止のさせ方のみである。このため、既に説明した上記第1実施形態と同一構成及び同一制御内容などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
図11に示すように、アッパレール40の上壁部45において、各挿通孔44a〜44c,47の前方には、略長方形で上方に開口する左右一対の係止孔48が形成されている。この係止孔48は、アッパレール40の延伸方向に沿って延出している。
図12及び図13に示すように、各足部52には、側面視略凸状に折り曲げられた係止部53がそれぞれ形成されている。さらに詳しく言えば、これら係止部53の最も尖がった尖部53eの両側には、各係止孔48に対して挿入方向外方、すなわち前後方向Lの後方に張り出した張り出し部53f及び前後方向Lの前方に張り出した張り出し部53gがそれぞれ形成されている。また、各係止部53の張り出し部53f,53gの両端には、アッパレール本体内に向かって折り曲げられた折り曲げ部54がそれぞれ形成されている。そして、スプリング50は、各張り出し部53f及び各張り出し部53gがアッパレール40の上壁部45、すなわち各係止孔48の前後方向に張り出すことにより、各係止孔48の周縁に係止される。なお、各係止部53の尖部53eはアッパレール40の上壁部45から上方に突出している。
本実施形態では、スプリング50をアッパレール40の下方から上方に挿入する際、各係止部53を各係止孔48に圧入することにより挿入する。これにともない、スプリング本体51は、各係止部53の張り出し部53f,53gが互いに近接する側に弾性変形を伴いながら各係止孔48に挿入される。そして、各係止部53の張り出し部53f,53gがアッパレール40の上壁部45を乗り越えると、スプリング本体51の弾性変形が復元することにより、各係止部53の張り出し部53f,53gが各係止孔48の周縁にそれぞれ引っ掛かる。この状態では、各係止部53の張り出し部53f,53gが各係止孔48から張り出す。このようにして、スプリング50がアッパレール40に対して抜止状態に締結される。
本実施形態では、各係止部53が弾性変形するように各係止孔48に挿入すれば、各係止部53の張り出し部53f,53gが上記長さL1と上記長さL2の差分だけ各係止孔48の前後方向に張り出すようになる。これにより、各係止部53の張り出し部53f,53gが各係止孔48に引っ掛かって係止されるようになる。
(5)各係止部53を弾性変形させて各係止孔48に挿入すれば、各係止部53の張り出し部53f,53gを各係止孔48に引っ掛けることができる。これにより、スプリング50のアッパレールへの取り付けを容易に行うことができる。また、このような係止を通じては、各係止部53の各係止孔48からの脱離の規制がより確かなものになり、スプリング50のアッパレール40に対する位置決め、及びアッパレール40に対する締結がより確かなものになる。
・折り曲げ部54は、特に形成されていなくてもよい。ただし、この場合にも線材を折り曲げることによっては、幾らかのR(曲率)、所謂、最小Rを有する部位が形成されるので、この部位を折り曲げ部として作用させることもできる。
・第2実施形態では、各係止部53の張り出し部53cを係止孔48に挿入可能であれば挿入溝48dを形成しなくてもよい。
Claims (4)
- 上方にシートが支持されるアッパレールと、
延伸方向に沿って相対移動可能に前記アッパレールを支持するロアレールと、
前記アッパレールに支持されて前記ロアレールに係合することにより前記アッパレールの相対移動を規制可能なロックレバーと、
前記アッパレールに取り付けられるとともに、前記ロックレバーが前記ロアレールに係合するように付勢するスプリングと、を備え、
1本の線材から形成された前記スプリングは、
前記アッパレール及び前記ロアレールの延伸方向に延びるスプリング本体と、
前記1本の線材から形成される前記スプリング本体が前記アッパレールに設けられた係止孔側に突出するように折り曲げられて形成されるとともに、前記係止孔に挿入され該係止孔の周縁に係止されることで前記係止孔からの反挿入方向側への脱離を規制する係止部と、を有しており、
前記スプリング本体から突出している前記係止部は、前記スプリング本体から折り曲げられた該係止部の両端部間が連続した前記1本の線材からなり、
前記係止孔は、その周縁に沿って前記アッパレールの幅方向外側に延びる溝を有しており、
前記係止部は、前記溝に嵌め込まれることで前記係止孔の周縁に係止されることを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 上方にシートが支持されるアッパレールと、
延伸方向に沿って相対移動可能に前記アッパレールを支持するロアレールと、
前記アッパレールに支持されて前記ロアレールに係合することにより前記アッパレールの相対移動を規制可能なロックレバーと、
前記アッパレールに取り付けられるとともに、前記ロックレバーが前記ロアレールに係合するように付勢するスプリングと、を備え、
1本の線材から形成された前記スプリングは、
前記アッパレール及び前記ロアレールの延伸方向に延びるスプリング本体と、
前記1本の線材から形成される前記スプリング本体が前記アッパレールに設けられた係止孔側に突出するように折り曲げられて形成されるとともに、前記係止孔に挿入され該係止孔の周縁に係止されることで前記係止孔からの反挿入方向側への脱離を規制する係止部と、を有しており、
前記スプリング本体から突出している前記係止部は、前記スプリング本体から折り曲げられた該係止部の両端部間が連続した前記1本の線材からなり、
前記係止部は、前記係止孔に対して挿入方向外方であって且つ前記係止孔よりも前記アッパレールにおける該係止孔の周縁側に張り出す張り出し部を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 上方にシートが支持されるアッパレールと、
延伸方向に沿って相対移動可能に前記アッパレールを支持するロアレールと、
前記アッパレールに支持されて前記ロアレールに係合することにより前記アッパレールの相対移動を規制可能なロックレバーと、
前記アッパレールに取り付けられるとともに、前記ロックレバーが前記ロアレールに係合するように付勢するスプリングと、を備え、
1本の線材から形成された前記スプリングは、
前記アッパレール及び前記ロアレールの延伸方向に延びるスプリング本体と、
前記1本の線材から形成される前記スプリング本体が前記アッパレールに設けられた係止孔側に突出するように折り曲げられて形成されるとともに、前記係止孔に挿入され該係止孔の周縁に係止されることで前記係止孔からの反挿入方向側への脱離を規制する係止部と、を有しており、
前記スプリング本体から突出している前記係止部は、前記スプリング本体から折り曲げられた該係止部の両端部間が連続した前記1本の線材からなり、
前記係止部は、該係止部を前記係止孔の内方に弾性変形させることで前記係止孔に対して挿入可能であって、その弾性変形を復元させることで前記係止孔に対して挿入方向外方であって且つ前記係止孔よりも前記アッパレールにおける該係止孔の周縁側に張り出す張り出し部を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 上方にシートが支持されるアッパレールと、
延伸方向に沿って相対移動可能に前記アッパレールを支持するロアレールと、
前記アッパレールに支持されて前記ロアレールに係合することにより前記アッパレールの相対移動を規制可能なロックレバーと、
前記アッパレールに取り付けられるとともに、前記ロックレバーが前記ロアレールに係合するように付勢するスプリングと、を備え、
1本の線材から形成された前記スプリングは、
前記アッパレール及び前記ロアレールの延伸方向に延びるスプリング本体と、
前記1本の線材から形成される前記スプリング本体が前記アッパレールに設けられた係止孔側に突出するように折り曲げられて形成されるとともに、前記係止孔に挿入され該係止孔の周縁に係止されることで前記係止孔からの反挿入方向側への脱離を規制する係止部と、を有しており、
前記スプリング本体から突出している前記係止部は、前記スプリング本体から折り曲げられた該係止部の両端部間が連続した前記1本の線材からなり、
前記スプリングは、前記係止孔の周縁に対応する位置に、前記係止孔への挿入方向と反対側に折り曲げられた折り曲げ部を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。
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