JP6257718B1 - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6257718B1
JP6257718B1 JP2016164477A JP2016164477A JP6257718B1 JP 6257718 B1 JP6257718 B1 JP 6257718B1 JP 2016164477 A JP2016164477 A JP 2016164477A JP 2016164477 A JP2016164477 A JP 2016164477A JP 6257718 B1 JP6257718 B1 JP 6257718B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
parking
distance
driver
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016164477A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018030470A (ja
Inventor
考平 森
考平 森
道年 東
道年 東
健太 勝
健太 勝
敬太 柴原
敬太 柴原
靖昌 田崎
靖昌 田崎
善 白澤
善 白澤
陽平 明石
陽平 明石
幸泰 明見
幸泰 明見
雅也 遠藤
雅也 遠藤
佑 竹内
佑 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2016164477A priority Critical patent/JP6257718B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6257718B1 publication Critical patent/JP6257718B1/ja
Publication of JP2018030470A publication Critical patent/JP2018030470A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】駐車支援機能と緊急ブレーキ機能の両方を有する車両制御装置において、駐車支援の実施時における切り返し回数を少なくする。【解決手段】車両制御装置は、自車両を駐車区画に駐車させるように自車両を制御する駐車支援制御を行う駐車支援制御部14と、自車両と障害物との間の距離が予め定められた余裕距離よりも小さくならないように自車両を減速させる緊急ブレーキ制御部15とを備える。緊急ブレーキ制御部15は、駐車支援制御部14により駐車支援制御が実施されているときと実施されていないときとで、余裕距離の値を変更する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両を自動制御する車両制御装置に関し、特に、車両を駐車する際の運転を支援する駐車支援機能と、車両が障害物に接触することを防止する緊急ブレーキ機能との両方を備える車両制御装置に関するものである。
近年、車両の駐車時の運転を支援する駐車支援装置の実用化が進んでいる。例えば下記の特許文献1には、車両を1回の後退動作で目標駐車位置へ誘導することが不可能な状況(前進と後退を繰り返す「切り返し」が必要な状況)でも有効な駐車支援を行うことができる駐車支援装置が開示されている。また、特許文献2には、車両が障害物に衝突しそうなときに、車両のブレーキを動作させて衝突被害を軽減する緊急ブレーキ装置が開示されている。
特許第3936204号公報 特許第3805832号公報
自動車の事故を未然に防ぐ予防安全システムの搭載機運の高まりにより、特許文献1に開示されているような駐車支援装置と、特許文献2に開示されているような緊急ブレーキ装置との両方の機能を搭載する車両が増えている。このような車両では、駐車支援の実施中に障害物が突然出現した場合でも、車両が障害物に衝突することを防止でき、万一、車両が障害物に衝突しても被害を軽減させることができる効果が見込まれる。
通常、緊急ブレーキ機能は、車両の前進時には車速25km/h程度までの範囲、車両の後退時には車速10km/h程度までの範囲での衝突被害軽減を目的として設計されている。また、車両ごとの重量やブレーキ特性のばらつきにより、緊急ブレーキを掛けたときの車両の停止位置がばらつくため、緊急ブレーキ機能は、車両を停止させる位置と障害物との間に一定の距離が確保されるように設計される。この距離を「余裕距離」といい、一般的に、余裕距離は30cm〜50cmに設定される。
一方、駐車支援機能は、車両が前進しているときに超音波を用いて駐車可能な空間(以下「駐車空間」という)を探し、ドライバーの駐車意志を確認した後、車両を後退させて駐車空間へ誘導するものである。駐車空間が十分に広ければ、1回の後退動作で駐車空間内の目標とする駐車位置(以下「目標駐車位置」という)へ車両を誘導可能であるが、駐車空間が狭い場合(例えば、駐車間隔が狭い2台の車両の間に縦列駐車する場合など)ときは、後退動作で駐車空間への進入した後、前進と後退を繰り返し行う切り返し動作を行って、車両を目標駐車位置へ誘導する。
超音波を用いた駐車空間の探索は、車速20〜35km/h程度までの範囲に対応しており、前進時の緊急ブレーキ機能が対応する車速の範囲と同程度である。一方、駐車支援機能により車両を目標駐車位置へ誘導するときは、車速10km/h以下で車両を走行させるようになっており、この車速の範囲は前進時および後退時の緊急ブレーキ機能が対応する車速の範囲内である。また、切り返し動作は、車両の超音波センサーで駐車空間周辺の障害物(例えば、既に駐車されている他車両)との距離を計測しながら行われる。
切り返し動作においては、自両を駐車空間周辺の障害物にできるだけ接近させた方が、1回の切り返し動作で目標駐車位置へ近付く距離が大きくなるため、少ない切り返し回数で素早く駐車を完了できる。しかし、緊急ブレーキ機能を備える車両では、車両と障害物との間の距離が余裕距離以下になると緊急ブレーキが掛かるため、十分に車両を障害物に接近させることができず、そのことが、駐車支援時の切り返し回数を増やす要因の一つとなっていた。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、駐車支援機能と緊急ブレーキ機能の両方を有する車両制御装置において、駐車支援の実施時における切り返し回数を少なくすることを目的とする。
本発明に係る車両制御装置は、車両を駐車区画に駐車させるように前記車両を制御する駐車支援制御を行う駐車支援制御部と、前記車両と障害物との間の距離が予め定められた余裕距離よりも小さくならないように車両を減速させる緊急ブレーキ制御部と、前記車両のドライバーの位置を検出するドライバー位置検出部と、を備え、前記緊急ブレーキ制御部は、前記駐車支援制御部により前記駐車支援制御が実施されているときと実施されていないときとで、前記余裕距離の値を変更し、前記駐車支援制御において、前記車両の切り返し動作を行うときに前記車両と障害物との間に最低限確保する距離である切り返し距離が規定されており、前記緊急ブレーキ制御部は、前記駐車支援制御が実施されており、且つ、前記ドライバーが運転席にいるときは、前記余裕距離を前記切り返し距離以下に設定し、前記駐車支援制御が実施されていても、前記ドライバーが運転席にいなければ、前記余裕距離を前記切り返し距離以下の値に設定しない


本発明の駐車支援装置によれば、駐車支援制御を実施していないときと実施しているときとで緊急ブレーキ機能における余裕距離が変更されるため、車両を駐車空間周辺の障害物に十分接近させることができる。それにより、駐車支援制御の実施時の切り返し回数を少なくでき、短時間で駐車を完了させることが可能になる。
本発明の実施の形態1に係る車両制御装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る車両制御装置における目標減速度の設定の例を示す図である。 車両制御装置のハードウェア構成の例を示す図である。 車両制御装置のハードウェア構成の例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る車両制御装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る車両制御装置の機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。各図面において、同一又は相当する機能を有する要素には部位については同一符号を付している。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る車両制御装置の機能ブロック図である。図1のように、この車両制御装置は、駐車支援開始判定部11、車両状態検出部12、障害物検出部13、駐車支援制御部14、緊急ブレーキ制御部15、ステアリング制御部16、駆動力制御部17、および制動力制御部18を備えている。以下、車両制御装置を搭載した車両を「自車両」ということもある。
駐車支援開始判定部11は、ユーザー(主に自車両のドライバー)からの駐車支援開始要求を検出し、駐車支援開始信号を出力する。駐車支援開始要求の検出方法としては、例えば、ユーザーが駐車支援開始要求を入力するための駐車支援開始ボタンを自車両の運転席に設置し、ユーザーが駐車支援開始ボタンを操作すると、駐車支援開始判定部11に駐車支援開始要求が入力されるようにする方法が考えられる。あるいは、自車両の走行速度が予め定められた閾値を下回ったときに、自動的に駐車支援開始判定部11に駐車支援開始要求が入力されるようにしてもよい。
車両状態検出部12は、自車両に備え付けられた各種のセンサーを用いて、自車両の状態(以下「車両状態」という)を検出し、検出した車両状態を示す車両状態信号を出力する。車両状態には、例えば、自車両のハンドルの回転角であるハンドル角、自車両の前後方向の移動速度である車速、自車両の鉛直軸方向に対する回転角速度であるヨーレートなどが含まれる。
障害物検出部13は、例えば、自車両の周囲に備え付けられた超音波センサーなどで構成されており、自車両周辺の障害物を検出する。また、障害物検出部13は、自車両から障害物までの距離を算出して出力する。
ステアリング制御部16は、自車両のステアリング(図示せず)を制御することで、自車両の進行方向を横方向に変化させる。
駆動力制御部17は、自車両の駆動装置(図示せず)を制御することで、自車両の加速を制御する。駆動装置は、燃料をエネルギー源とするエンジンでもよいし、電力をエネルギー源とするモーターでもよいし、エンジンとモーターとを組み合わせて構成されたものでもよい。
制動力制御部18は、制動装置(図示せず)を制御することで、自車両の減速を制御する。制動装置は、一般的には車両の各車輪軸に備え付けられたブレーキ装置により構成される。ただし、車両の減速は駆動装置のモーター等でも行うことができるため、必要とされる制動力のすべてをブレーキ装置で賄わずに、車両の減速させることが可能な他の装置にも制動力を分配する構成にしてもよい。
駐車支援制御部14は、駐車支援開始判定部11、車両状態検出部12および障害物検出部13から取得される各種の情報に基づいて、ステアリング制御部16、駆動力制御部17および制動力制御部18を制御することにより、自車両を駐車区画に駐車させるように制御する駐車支援制御を行う。
緊急ブレーキ制御部15は、駐車支援開始判定部11、車両状態検出部12および障害物検出部13から取得される各種の情報に基づいて、駆動力制御部17を制御することで、自車両と障害物との間の距離が予め定められた余裕距離よりも小さくならないように車両を減速させる緊急ブレーキ制御を行う。
駐車支援制御部14と緊急ブレーキ制御部15は、単一のコントローラー上に、それぞれの機能をアプリケーションとして、搭載するようにしてもよいし、別々のコントローラー上にそれぞれの機能を搭載し、それぞれ必要な信号をCAN(Control Area Network)を用いてやりとりするような構成にしてもよい。駐車支援制御部14と緊急ブレーキ制御部15が単一のコントローラーに搭載されているか、別々のコントローラーに搭載されているかは、本発明の効果に影響しない。
また、図1では以上の要素を全て含む車両制御装置を示しているが、例えば、駐車支援制御部14および緊急ブレーキ制御部15のみが車両制御装置を構成し、それ以外の駐車支援開始判定部11、車両状態検出部12、障害物検出部13、ステアリング制御部16および駆動力制御部17は、車両制御装置に外付けされる別の装置として構成されていてもよい。
次に、駐車支援制御部14の詳細について説明する。図1のように、駐車支援制御部14は、駐車支援制御状態管理部1401、自車位置推定部1402、駐車区画検出部1403、駐車支援終了判定部1404、誘導経路演算部1405、目標車速演算部1406、駐車支援目標加速度演算部1407、駐車支援目標減速度演算部1408、および駐車支援目標ハンドル角演算部1409を含んでいる。
駐車支援制御状態管理部1401は、駐車支援開始判定部11が出力する駐車支援開始信号と、後述する駐車支援終了判定部1404が出力する駐車支援終了判定信号とに基づいて、駐車支援制御の制御モードを管理する。駐車支援制御の制御モードには、大きく分けて、自車両が駐車可能な空間(駐車空間)を検出する「駐車空間検出モード」と、駐車空間検出モードで検出した駐車空間に自車両を誘導する「誘導モード」とがある。実際には、それら2つのモードは、状況に応じて更に細分化された詳細なモードを有しているが、それらの詳細なモードの違いは本発明との関連が薄いため、ここでの説明は省略する。また、駐車支援制御の制御モードには、駐車していた自車両を出庫させる「出庫モード」が含まれていてもよい。出庫モードも、状況に応じて細分化された詳細なモードを有するが、それらの詳細なモードの違いも本発明との関連が薄いため、ここでの説明は省略する。また、駐車支援制御状態管理部1401は、駐車支援制御の制御モードを示す駐車制御モード信号を出力する。
自車位置推定部1402は、自車両の位置(以下「自車位置」という)を推定する。自車位置の推定には、車両状態検出部12が出力する車両状態信号に含まれる車速およびヨーレートの情報と、駐車支援制御状態管理部1401が出力する駐車制御モード信号とから、特定の地点を基準とした自車位置を算出して出力する。
駐車区画検出部1403は、障害物検出部13が出力する自車両から障害物までの距離の情報に基づいて、自車両を駐車させる駐車区画を検出する。具体的には、駐車区画検出部1403は、自車両が走行している間、自車両の側方に備え付けられた障害物検出部13の超音波センサーを用いて他の駐車車両などの障害物を検出し、その結果から、障害物がなく、自車両を駐車させるのに十分な広さを持った駐車空間を、駐車区画として検出する。駐車区画検出部1403は、検出した駐車区画の位置を示す駐車区画位置情報を出力する。
本実施の形態では、駐車区画検出部1403が、障害物検出部13の超音波センサーを用いて駐車区画を検出するものとしたが、駐車区画検出部1403が駐車区画を検出する方法はこれに限られない。例えば、駐車区画検出部1403が、自車両に搭載された周辺監視カメラが撮影した自車両周辺の映像から路面に描かれた駐車枠を検出し、その駐車枠の内側を駐車区画として検出してもよい。この場合、駐車区画検出部1403は、超音波センサーで検出した駐車空間と周辺監視カメラで検出した駐車枠のどちらかを駐車区画として採用すればよいが、例えば、両者が重複する領域を駐車区画として採用すれば、駐車区画の検出結果の信頼性を高めることができる。
誘導経路演算部1405は、駐車区画検出部1403が出力する駐車区画位置情報と、自車位置推定部1402が出力する自車位置の情報と、駐車支援制御状態管理部1401が出力する駐車制御モード信号とに基づいて、自車両を駐車区画へ誘導するための誘導経路を算出する。誘導経路演算部1405は、切り返し動作時に自車両と障害物との間に最低限確保する距離である切り返し距離を保有している。誘導経路演算部1405は、自車両を駐車区画へ入れるために切り返しが必要と判断すると、障害物との間の距離が切り返し距離になるまで自車両を障害物に接近させて切り返しを行う誘導経路を算出する。この切り返し距離は20cm〜30cm程度の距離に設定するとよい。誘導経路演算部1405は、算出した誘導経路を示す誘導経路情報を出力する。誘導経路情報には、現在の自車位置および目標とする駐車区画の位置を含む誘導経路上の各地点での目標曲率と、同じく各地点での目標車速の情報が含まれる。
駐車支援終了判定部1404は、駐車区画検出部1403が出力する駐車区画位置情報と、誘導経路演算部1405が出力する誘導経路情報と、自車位置推定部1402が出力する自車位置と、駐車支援制御状態管理部1401が出力する駐車制御モード信号とに基づいて、駐車支援制御が終了したか否かを判定する。例えば、駐車支援制御の制御モードが誘導モードであり、自車位置が誘導経路の最終点であり、さらに、自車位置と駐車区画とのずれが予め定められた位置誤差および角度誤差に収まる場合に、駐車支援終了判定部1404は自車両の駐車が完了したと判断して、駐車支援制御の終了を示す駐車支援終了判定信号を出力する。
駐車支援終了判定部1404が駐車支援終了判定信号を出力すると、駐車支援制御状態管理部1401は、駐車支援制御の制御モードを終了状態に変更する。また、駐車支援終了判定部1404が出力する駐車支援終了判定信号に応じて、自車両のパーキングブレーキを作動させたり、自車両の車両始動コントローラーを停止させたり(いわゆるイグニッションをOFFにする)して、自車両を完全停車状態に誘導してもよい。
駐車支援目標ハンドル角演算部1409は、誘導経路演算部1405が出力する誘導経路情報に含まれる誘導経路上の各地点での誘導経路の目標曲率と、自車位置推定部1402が出力する自車位置とから、現時点での自車両の目標ハンドル角を演算する。目標曲率から目標ハンドル角を求める変換式は、式(1)のように表される。
Figure 0006257718
式(1)において、GRPはステアリングリンク機構が有するタイヤ舵角とステアリング舵角間のギア比であり、WheelBaseはホイールベース、Ref_Curvatureは目標曲率、Ref_StrAngは目標ハンドル角を示している。駐車支援目標ハンドル角演算部1409は、式(1)に基づいて算出した目標ハンドル角の情報を出力する。ステアリング制御部16は、駐車支援目標ハンドル角演算部1409が算出した目標ハンドル角に基づいて、自車両のステアリングを目標ハンドル角にするように制御する。
目標車速演算部1406は、誘導経路演算部1405が出力する誘導経路情報に含まれる誘導経路上の各地点での目標車速と、自車位置推定部1402が出力する自車位置とから、現時点での自車両の目標車速を演算する。目標車速演算部1406が算出した目標車速の情報は、駐車支援目標加速度演算部1407および駐車支援目標減速度演算部1408に入力される。
駐車支援目標加速度演算部1407は、目標車速演算部1406が算出した目標車速と、車両状態検出部12が出力した車両状態信号に含まれる自車両の車速とを比較して、自車両の車速を目標車速にするための加速度の目標値である目標加速度を算出する。駆動力制御部17は、自車両の加速度が、駐車支援目標加速度演算部1407が算出した目標加速度になるように駆動装置を制御する。
一方、駐車支援目標減速度演算部1408は、目標車速演算部1406が算出した目標車速と、車両状態検出部12が出力した車両状態信号に含まれる自車両の車速とを比較して、自車両の車速を目標車速にするための減速度の目標値である目標減速度を算出する。駐車支援目標減速度演算部1408が算出した目標減速度は、緊急ブレーキ制御部15内の目標減速度比較選択部1505を介して、制動力制御部18に入力される(目標減速度比較選択部1505の動作は後述する)。制動力制御部18は、自車両の減速度が、目標減速度になるように制動装置を制御する。
次に、緊急ブレーキ制御部15の詳細について説明する。図1のように、緊急ブレーキ制御部15は、余裕距離設定部1501、非常距離演算部1502、衝突時間演算部1503、緊急ブレーキ目標減速度演算部1504、および目標減速度比較選択部1505を含んでいる。
余裕距離設定部1501には、緊急ブレーキ制御によって車両を停止させる位置と障害物との間に確保する余裕距離が設定されており、余裕距離設定部1501は、駐車支援制御部14の駐車支援制御状態管理部1401が出力する駐車制御モード信号に基づいて、余裕距離の設定値を変更する。つまり、余裕距離設定部1501は、駐車支援制御部14による駐車支援制御が実施されているときと、実施されていないときとで、余裕距離の値を変更する。
具体的には、駐車支援制御が実施されていないときは、余裕距離を、一般的な緊急ブレーキ制御で用いられる30cm〜50cm程度に設定し、駐車支援制御が実施されているときは、余裕距離を、誘導経路演算部1405が保有している切り返し距離(20cm〜30cm)と同等、あるいはそれを下回る10cm程度に設定する。
非常距離演算部1502は、車両状態検出部12が出力した車両状態信号に含まれる自車両の車速と、余裕距離設定部1501に設定されている余裕距離とから、非常距離を算出する。非常距離は、自車両を障害物の手前で停止させるために、緊急ブレーキを掛け始める必要がある障害物からの距離として定義される。緊急ブレーキ制御では、障害物検出部13が検出した障害物までの距離が、非常距離を下回ったタイミングで制動を開始することで、障害物との衝突を回避する。非常距離は、以下の式(2)〜(4)を用いて算出できる。
Figure 0006257718
Figure 0006257718
Figure 0006257718
式(2)において、Emergency_Distanceは非常距離を、Response_Distanceは応答遅れ距離を、Deceleration_Distanceは制動距離を、Margine_Distanceは余裕距離を、それぞれ示している。また、式(3)において、Vehicle_Speedは車速を、Response_TIMEは応答時間を、それぞれ示している。また、式(4)において、Est_Decelerationは想定減速度を示している。
先に述べたように、非常距離は、緊急ブレーキにより制動をかけ始める必要がある障害物からの距離である。応答遅れ距離は、障害物検出部13が障害物を検出してから制動力制御部18が緊急ブレーキを掛け始めるまでの間に、自車両が障害物に近付く距離であり、式(3)に示すように、自車両の車速に応答時間を乗算して求められる。応答時間は、障害物検出部13が障害物を検出してから、緊急ブレーキ制御部15での処理を経て、制動力制御部18が緊急ブレーキを掛け始めるまでに要する時間の総計であり、定数として非常距離演算部1502に予め記憶されている。
制動距離は、緊急ブレーキを掛けてから自車両が障害物の前で停車するまでに進む距離として定義され、式(4)に示すように、車両の現在の車速の二乗から、想定減速度の2倍を除算することで求められる。想定減速度は、緊急ブレーキ作動時に、自車両が減速する際の減速度の実効値であり、緊急ブレーキ目標減速度演算部1504の設計時に設定可能であるため、定数として非常距離演算部1502に予め記憶されている。余裕距離は、余裕距離設定部1501に設定された余裕距離の値が使用される。
衝突時間演算部1503は、車両状態検出部12が出力する車両状態信号に含まれる車速と、障害物検出部13が出力する自車両から障害物までの距離とから、衝突時間を演算し出力する。衝突時間は、自車両が現在の車速を保ったまま障害物に接近すると仮定したときの、自車両が障害物に衝突するまでの時間として定義される。緊急ブレーキ制御では、この衝突時間に基づいて緊急ブレーキの必要性および緊急ブレーキに必要とされる減速度が判断される。緊急ブレーキを作動させることが必要と判断された場合には、衝突時間に応じた目標減速度が設定されることで、自車両が障害物に衝突することを回避する。衝突時間は、式(5)を用いて算出できる。
Figure 0006257718
式(5)において、TTCは衝突時間を、Object_Distanceは障害物との距離を、Vehicle_Speedは自車両の車速を、それぞれ示している。障害物検出部13が複数の障害物を検出している場合、障害物との距離Object_Distanceとしては、自車両に接触する可能性がある複数の障害物のうち、自車両が最も接近している障害物までの距離を用いる。
なお、車速が0km/hのときは、式(5)で衝突時間の演算ができないため、車速0km/hのときに限り、衝突時間に設定できる最大の値を衝突時間TTCとして出力するとよい。より具体的には、車速が0km/hのとき、余裕距離設定部1501は、次に説明する緊急ブレーキ目標減速度演算部1504において目標減速度が0[G](Non Operation)に設定されるような衝突時間の値を、衝突時間TTCとして出力する。
緊急ブレーキ目標減速度演算部1504は、非常距離演算部1502が算出した非常距離と、衝突時間演算部1503が算出した衝突時間と、障害物検出部13から出力された自車両から障害物までの距離とから、緊急ブレーキを掛けるときの目標減速度を算出する。
図2は、緊急ブレーキ目標減速度演算部1504における目標減速度の算出方法の例を示す図である。目標減速度は、図2に示すように、自車両から障害物までの距離と非常距離との関係および衝突時間に基づいて算出するとよい。図2の例では、自車両から障害物までの距離が非常距離よりも短く、衝突時間TTCが0.7秒以下の場合に、目標減速度が0.8[G]に設定され、自車両から障害物までの距離が非常距離よりも短く、衝突時間TTCが0.7〜1.4秒の範囲の場合に、目標減速度が0.4[G]に設定される。また、それ以外の場合、すなわち、自車両から障害物までの距離が非常距離よりも長い場合や、衝突時間TTCが1.4秒よりも長い場合には、自車両を強制的に減速させる必要はないと判断されて、目標減速度が0[G]に設定される。
なお、図2は、目標減速度の算出方法の一例を示したに過ぎず、目標減速度は任意の方法で算出すればよい。図2に示した目標減速度の数値も緊急ブレーキ制御における標準的な値を示したものに過ぎず、目標減速度はそれらの値に限定されない。目標減速度の値は、自車両の重量およびブレーキ能力等の車両特性と、緊急ブレーキに求められる制御特性に合わせて設定すればよい。
目標減速度比較選択部1505は、駐車支援制御部14の駐車支援目標減速度演算部1408が算出する駐車支援制御を目的とした目標減速度と、緊急ブレーキ制御部15の緊急ブレーキ目標減速度演算部1504が算出する緊急ブレーキ制御を目的とした目標減速度とを比較して、両者のうちの値が大きい方を最終的な目標減速度に設定し、制動力制御部18に入力する。制動力制御部18は、自車両の減速度が、目標減速度比較選択部1505が設定した最終的な目標減速度となるように、制動装置を制御する。その結果、制動力制御部18は、駐車支援のための減速制御と、自車両が障害物に接触することを回避するための減速制御(緊急ブレーキ制御)との両方を実施できる。
上で説明したように、本実施の形態では、緊急ブレーキ制御部15の余裕距離設定部1501が、駐車支援制御部14による駐車支援制御が実施されているときと、実施されていないときとで、余裕距離の値を変更する。すなわち、余裕距離設定部1501は、駐車支援制御が実施されていないときは、余裕距離を、一般的な緊急ブレーキ制御で用いられる30cm〜50cm程度に設定し、駐車支援制御が実施されているときは、余裕距離を、誘導経路演算部1405が保有している切り返し距離(20cm〜30cm)と同等、あるいはそれを下回る10cm程度に設定する。
このように、駐車支援制御が実施されるときの余裕距離を、切り返し距離と同等以下に設定することで、駐車支援制御部14が車両の切り返し動作を行うときに、不要に緊急ブレーキ制御部15が緊急ブレーキを作動させることが防止される。よって、駐車支援制御部14は、自車両を障害物に十分接近させての切り返し動作を行うことができるため、切り返し回数を少なくして素早い駐車が可能になる。また、より狭い駐車空間に車両を停車させることが可能になるという効果も得られる。
特に、本実施の形態では、駐車支援制御における自車両の制動制御および駆動制御が自動化されており、ドライバーが誤ってアクセルを踏み込んでしまうような誤操作が発生し難い。そのため、駐車支援制御が実施されているときの余裕距離を10cm程度まで小さくしても、障害物との接触を避ける緊急ブレーキ制御の効果は十分に得られる。なお、上に示した余裕距離の数値、および、切り返し距離の数値は例に過ぎず、それらの値を限定するものではない。
また、上記の例では、余裕距離設定部1501が、駐車支援制御が実施されているか否かに応じて、余裕距離の2種類の値を切り替えるだけの構成としたが、さらに、駐車支援制御の制御モードごとに余裕距離の値を変更してもよい。例えば、駐車支援制御の制御モードが駐車空間検出モードであるときは、余裕距離を通常の値(一般的な緊急ブレーキにおける余裕距離と同等の30cm〜50cm程度)に保持し、その後、誘導モードに切り替わると、余裕距離を切り返し距離以下に設定することが考えられる。また、車両を素早く出庫できるように、駐車支援制御の制御モードが出庫モードのときにも、余裕距離を切り返し距離以下に設定してもよい。さらに、駐車空間検出モード、誘導モード、出庫モードを状況に応じてさらに細分化した詳細なモードごとに、余裕距離を変更してもよい。
また、余裕距離設定部1501が余裕距離を変更するタイミングは、必ずしも駐車支援制御の開始時および終了時でなくてもよい。例えば、駐車支援制御が開始された後、自車両と障害物との間の距離が切り返し距離に接近する直前に、余裕距離が切り返し距離以下の値に切り替わるようにしてもよい。
また、余裕距離設定部1501は、自車両の車速も考慮に入れて、余裕距離を設定してもよい。例えば、駐車支援制御の実施中であり、かつ自車両の車速が予め定められた閾値以下の場合にのみ、余裕距離を小さくするようにしてもよい。逆に言えば、駐車支援制御の実施中であっても、自車両の車速が速い場合には、障害物との接触防止することを優先的に考えて、余裕距離を通常の値に保つようにしてもよい。通常、駐車支援制御が実施されているとき、特に、駐車支援制御の制御モードが誘導モードや出庫モードのときには、車速が制限されるが、路面の勾配や車両の重量等の影響により車速が出過ぎる場合もあり、そのような場合に有効である。
図3および図4は、それぞれ車両制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図1に示した車両制御装置の緊急ブレーキ制御部15およびステアリング制御部16は、例えば図3に示す処理回路50により実現される。すなわち、処理回路50は、自車両を駐車区画に駐車させるように制御する駐車支援制御を行う駐車支援制御部14と、自車両と障害物との間の距離が予め定められた余裕距離よりも小さくならないように自車両を減速させると共に、駐車支援制御が実施されているときと実施されていないときとで余裕距離の値を変更する緊急ブレーキ制御部15と、を備える。処理回路50には、専用のハードウェアが適用されてもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサ(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、Digital Signal Processor)が適用されてもよい。
処理回路50が専用のハードウェアである場合、処理回路50は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものなどが該当する。車両制御装置の各要素の機能のそれぞれは、複数の処理回路で実現されてもよいし、それらの機能がまとめて一つの処理回路で実現されてもよい。
図4は、処理回路50がプロセッサを用いて構成されている場合における車両制御装置のハードウェア構成を示している。この場合、車両制御装置の各要素の機能は、ソフトウェア等(ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェア)との組み合わせにより実現される。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリ52に格納される。処理回路50としてのプロセッサ51は、メモリ52に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、車両制御装置は、処理回路50により実行されるときに、自車両を駐車区画に駐車させるように制御する処理と、自車両と障害物との間の距離が予め定められた余裕距離よりも小さくならないように自車両を減速させる処理と、駐車支援制御が実施されているときと実施されていないときとで余裕距離の値を変更する処理とが、結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ52を備える。換言すれば、このプログラムは、車両制御装置の各要素の動作の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
ここで、メモリ52には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)およびそのドライブ装置等が該当する。
以上、車両制御装置の各要素の機能が、ハードウェアおよびソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしこれに限ったものではなく、車両制御装置の一部の要素を専用のハードウェアで実現し、別の一部の要素をソフトウェア等で実現する構成であってもよい。例えば、一部の要素については専用のハードウェアとしての処理回路50でその機能を実現し、他の一部の要素についてはプロセッサ51としての処理回路50がメモリ52に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
以上のように、車両制御装置は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
<実施の形態2>
駐車支援の実施態様としては、ドライバーが車外から車両の動作を監視しながら駐車を行う場合と、ドライバーが運転席に座ったまま車両の動作を監視しながら駐車を行う場合とがあり、それぞれの実施態様で緊急ブレーキ機能に要求される余裕距離は異なると考えられる。そこで、実施の形態2では、ドライバーの位置に応じて余裕距離を変更する車両制御装置を提案する。
図5は、本発明の実施の形態2に係る車両制御装置の機能ブロック図である。この車両制御装置は、図1の構成に対し、駐車支援リモート操作部19とドライバー位置検出部20を追加した構成となっている。
ドライバー位置検出部20は、ドライバーの位置を検出する。ドライバー位置検出部20は、少なくともドライバーが運転席に着座しているか否かを判定できればよく、例えば、自車両の運転席のシートに取り付けられた着座センサー等によって構成することが可能である。
駐車支援リモート操作部19は、ユーザーが車外などの運転席以外の場所から、車両制御装置に対して、駐車支援に関する操作(例えば、自車両の移動と停止の切り替え等)を行うことが可能な、いわゆるリモコン装置である。駐車支援リモート操作部19は、例えば、自車両の施錠、解錠を行うキーレスエントリーシステムを利用して構成することができる。すなわち、駐車支援リモート操作部19は、キーレスエントリーシステムの携帯機(キー)に、駐車支援に関する操作を入力するための操作ボタンを追加することによって構成可能である。
実施の形態2では、緊急ブレーキ制御部15の余裕距離設定部1501が、駐車支援制御部14による駐車支援制御を実施されているか否かだけでなく、ドライバーが運転席にいるか否かも考慮して、緊急ブレーキ制御の余裕距離の値を変更する。例えば、駐車支援制御制御が実施されており、且つ、ドライバーが運転席に着座している場合は、余裕距離設定部1501は、実施の形態1と同様に余裕距離の値を小さくするが、駐車支援制御が実施されていてもドライバーが運転席に不在の場合には、余裕距離設定部1501は、余裕距離を通常の値(駐車支援制御が実施されていないときの値)と同等またはそれ以上の値に設定することが考えられる。
ドライバーが運転席に着座している状態では、駐車支援制御の実施中に自車両が障害物に接近しても、緊急ブレーキ制御に頼ることなく、ドライバーがブレーキペダルを踏んで自車両を停止できることが多い。ドライバーが運転席に不在の状態でも、ドライバーは駐車支援リモート操作部19を操作して車両を停止させることができるが、駐車支援リモート操作部19の操作は、直感的な運転操作ではないため、ドライバーの反応時間に遅れが生じやすい。そのため、本実施の形態のように、ドライバーが運転席に不在の状態では、余裕距離を長めに設定して、緊急ブレーキ制御が行われ易くすることが好ましい。
また、ドライバーが自車両の外から駐車支援リモート操作部19を用いて駐車支援制御に係る自車両の操作を行っている状況では、ドライバーが自車両の全周囲を確実に目視できているとは限らない。よって、そのような状況では、ドライバーが運転席から周囲を監視するとき以上に、余裕距離を長めに設定して、緊急ブレーキ制御が行われ易くすることが好ましいという側面もある。
このように、実施の形態2では、ドライバーの位置(運転席にいるか否か)に応じて、余裕距離が変化させ、ドライバーが自車の外側から駐車支援リモート操作部19を用いて自車両を遠隔操作するときは、ドライバーが運転席にいるときよりも、緊急ブレーキ制御が行われ易くしている。それにより、駐車支援リモート操作部19を用いて操作するときでも、自車両が障害物に接触することをより確実に防止することができる。
なお、上の説明では、ドライバー位置検出部20が、自車両の運転席のシートに取り付けられた着座センサーによりドライバー運転者の位置を検出するように説明したが、ドライバーの位置の検出方法は任意の方法でよい。
例えば、ドライバー位置検出部20が、駐車支援リモート操作部19との通信により、駐車支援リモート操作部19の位置を検出することで、駐車支援リモート操作部19を持つドライバーの位置を検出してもよい。その場合、余裕距離設定部1501が、自車両の各方向に対する余裕距離を個別に設定できるようにし、ドライバーと自車両との位置関係に基づいて、自車両の各方向に対する余裕距離の値を変化させてもよい。すなわち、自車両がドライバーから目視できる方向へ移動するときには余裕距離を長くし、自車両がドライバーから目視できない方向へ移動するときには余裕距離を短くするとよい。例えば、ドライバーが自車両の前方にいるときには、自車両が前進する際の余裕距離を通常の値よりも短く設定し、自車両が後退する際の余裕距離は通常の値と同等かそれ以上の値に設定するとよい。これにより、ドライバーから目視可能な場所では、障害物に接近することで切り返し回数を少なくしつつ、目視困難な場所では、障害物との接触をより確実に回避できるようにして、ドライバーの安心感を高めることができる。
また、本実施の形態では、駐車支援リモート操作部19を、キーレスエントリーシステムを利用して実現した例を説明したが、駐車支援リモート操作部19の構成は任意のものでよい。近年では、キーレスエントリーシステム以外に、ドライバーが所有するスマートフォンを利用して駐車支援に係る操作を行うことが可能なシステムも提案されており、駐車支援リモート操作部19もスマートフォンによって構成されていてもよい。
<実施の形態3>
図6は、本発明の実施の形態3に係る車両制御装置の機能ブロック図である。この車両制御装置は、図5の構成に対し、駐車支援リモート操作部19に接近許可ボタン19aを追加した構成となっている。ユーザーが接近許可ボタン19aを押下すると、自車両が障害物へ接近することを許可する接近許可信号が駐車支援リモート操作部19から出力され、駐車支援制御部14の駐車支援制御状態管理部1401と、緊急ブレーキ制御部15の余裕距離設定部1501にそれぞれ入力される。また、実施の形態3では、駐車支援制御の制御モードとして、通常の誘導モードよりも切り返し距離が短く設定された誘導モードである「接近許可モード」を導入する。
駐車支援制御部14の駐車支援制御状態管理部1401は、駐車支援制御が行われるときに駐車支援リモート操作部19からの接近許可信号を受信すると、駐車支援制御の制御モードを通常の誘導モードから接近許可モードに変更し、その旨を示す駐車制御モード信号を出力する。接近許可モードにおける駐車支援制御部14の動作は、通常の誘導モードと基本的に同じである。ただし、誘導経路演算部1405は、切り返し距離を通常の誘導モード時の値である第1の値から、それよりも小さい第2の値に変更した上で、自車両を駐車区画へ誘導するための誘導経路を算出する。
一方、緊急ブレーキ制御部15の余裕距離設定部1501は、駐車支援制御が行われるときに駐車支援リモート操作部19からの接近許可信号を受信すると、緊急ブレーキ制御の余裕距離を、誘導経路演算部1405が設定した切り返し距離の第2の値以下の値に設定する。それにより、駐車支援制御部14が車両の切り返し動作を行うときに、不要に緊急ブレーキ制御部15が緊急ブレーキを作動させることが防止される。
このように実施の形態3では、ユーザーが駐車支援リモート操作部19の接近許可ボタン19aを押下すると、押下する前よりも、駐車支援制御の切り返し距離および緊急ブレーキ制御の余裕距離の値が小さくされる。それにより、駐車支援制御が実施されるときに、自車両を障害物により接近させての切り返し動作が可能になる。よって、ドライバーは、車室外から自車両の駐車支援制御に係る操作を行う場合であっても、接近許可ボタン19aを押すことで、切り返し回数を少なくして素早い駐車が可能になると共に、より狭い駐車空間に車両を停車させることが可能になる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
11 駐車支援開始判定部、12 車両状態検出部、13 障害物検出部、14 駐車支援制御部、15 緊急ブレーキ制御部、16 ステアリング制御部、17 駆動力制御部、18 制動力制御部、19 駐車支援リモート操作部、19a 接近許可ボタン、20 ドライバー位置検出部、1401 駐車支援制御状態管理部、1402 自車位置推定部、1403 駐車区画検出部、1404 駐車支援終了判定部、1405 誘導経路演算部、1406 目標車速演算部、1407 駐車支援目標加速度演算部、1408 駐車支援目標減速度演算部、1409 駐車支援目標ハンドル角演算部、1501 余裕距離設定部、1502 非常距離演算部、1503 衝突時間演算部、1504 緊急ブレーキ目標減速度演算部、1505 目標減速度比較選択部。

Claims (4)

  1. 車両を駐車区画に駐車させるように前記車両を制御する駐車支援制御を行う駐車支援制御部と、
    前記車両と障害物との間の距離が予め定められた余裕距離よりも小さくならないように車両を減速させる緊急ブレーキ制御部と、
    前記車両のドライバーの位置を検出するドライバー位置検出部と、
    を備え、
    前記緊急ブレーキ制御部は、前記駐車支援制御部により前記駐車支援制御が実施されているときと実施されていないときとで、前記余裕距離の値を変更し、
    前記駐車支援制御において、前記車両の切り返し動作を行うときに前記車両と障害物との間に最低限確保する距離である切り返し距離が規定されており、
    前記緊急ブレーキ制御部は、
    前記駐車支援制御が実施されており、且つ、前記ドライバーが運転席にいるときは、前記余裕距離を前記切り返し距離以下に設定し、
    前記駐車支援制御が実施されていても、前記ドライバーが運転席にいなければ、前記余裕距離を前記切り返し距離以下の値に設定しない
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記緊急ブレーキ制御部は、
    前記駐車支援制御が実施されており、且つ、前記ドライバーが運転席にいないとき、前記余裕距離を前記切り返し距離以上の値に設定する
    請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記緊急ブレーキ制御部は、前記車両の各方向に対する前記余裕距離を個別に設定可能であり、
    前記緊急ブレーキ制御部は、前記車両の外にいる前記ドライバーと前記車両との位置関係に応じて、前記車両の各方向に対する前記余裕距離を変更する
    請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記ドライバーが前記車両の外側から、前記車両の障害物への接近を許可することが可能な駐車支援リモート操作部をさらに備え、
    前記車両の障害物への接近が許可されると、
    前記駐車支援制御部は、前記切り返し距離を、前記車両の障害物への接近が許可される前の第1の値よりも小さい第2の値に設定し、
    前記緊急ブレーキ制御部は、前記余裕距離を、前記切り返し距離の前記第2の値以下の値に設定する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両制御装置。
JP2016164477A 2016-08-25 2016-08-25 車両制御装置 Active JP6257718B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164477A JP6257718B1 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 車両制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164477A JP6257718B1 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 車両制御装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017184677A Division JP6641332B2 (ja) 2017-09-26 2017-09-26 車両制御装置および車両制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6257718B1 true JP6257718B1 (ja) 2018-01-10
JP2018030470A JP2018030470A (ja) 2018-03-01

Family

ID=60940221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016164477A Active JP6257718B1 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 車両制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6257718B1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018030580A (ja) * 2017-09-26 2018-03-01 三菱電機株式会社 車両制御装置および車両制御方法
CN111867893A (zh) * 2018-03-22 2020-10-30 日立汽车系统株式会社 驻车辅助装置
JP2021094906A (ja) * 2019-12-13 2021-06-24 本田技研工業株式会社 駐車支援システムおよびその制御方法
JP7495179B2 (ja) 2020-05-01 2024-06-04 株式会社Subaru 運転支援装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7100604B2 (ja) * 2019-03-29 2022-07-13 本田技研工業株式会社 車両制御システム
JP7424878B2 (ja) * 2020-03-19 2024-01-30 本田技研工業株式会社 車両制御装置および車両

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013203348A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Toyota Motor Corp 駐車支援装置
JP2013241088A (ja) * 2012-05-21 2013-12-05 Toyota Motor Corp 駐車支援装置
JP2015532622A (ja) * 2012-08-14 2015-11-12 ルノー エス.ア.エス. 自動区画駐車戦略
JP2016120914A (ja) * 2016-03-07 2016-07-07 株式会社デンソー 車両制御装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013203348A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Toyota Motor Corp 駐車支援装置
JP2013241088A (ja) * 2012-05-21 2013-12-05 Toyota Motor Corp 駐車支援装置
JP2015532622A (ja) * 2012-08-14 2015-11-12 ルノー エス.ア.エス. 自動区画駐車戦略
JP2016120914A (ja) * 2016-03-07 2016-07-07 株式会社デンソー 車両制御装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018030580A (ja) * 2017-09-26 2018-03-01 三菱電機株式会社 車両制御装置および車両制御方法
CN111867893A (zh) * 2018-03-22 2020-10-30 日立汽车系统株式会社 驻车辅助装置
JP2021094906A (ja) * 2019-12-13 2021-06-24 本田技研工業株式会社 駐車支援システムおよびその制御方法
JP7053560B2 (ja) 2019-12-13 2022-04-12 本田技研工業株式会社 駐車支援システムおよびその制御方法
JP7495179B2 (ja) 2020-05-01 2024-06-04 株式会社Subaru 運転支援装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018030470A (ja) 2018-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6257718B1 (ja) 車両制御装置
JP6474888B2 (ja) 自動車を少なくとも半自律的に操縦する方法、運転者支援システムおよび自動車
JP6387948B2 (ja) 車両の運転支援装置
CN106904163B (zh) 车辆及控制车辆的方法
JP4321633B2 (ja) 衝突緩和装置
JP5360332B2 (ja) 自動操縦手段を備える車両
JP5471462B2 (ja) 自動駐車装置
US20150203111A1 (en) Method for Carrying Out a Process of Parking a Vehicle by Means of a Driver Assistance System
JP5790696B2 (ja) 車両遠隔操作システム及び車載機
KR20140033214A (ko) 차량 원격 조작 시스템 및 차재기
KR101850224B1 (ko) 충돌 회피 지원 장치 및 충돌 회피 지원 방법
CN110550084A (zh) 可收起式车辆界面
JPH09240502A (ja) 車両操舵装置
CN104340223B (zh) 对机动车制动的方法、驻车辅助系统和纵向导向控制器
JP2017007521A (ja) 自動駐車制御装置
JP2013252854A (ja) 自動操縦手段を備える車両
JP6641332B2 (ja) 車両制御装置および車両制御方法
CN112124091B (zh) 驻车辅助系统
KR20210030137A (ko) 자동 주차 제어 장치 및 그 방법
JP6549958B2 (ja) 自動運転装置
CN112644468A (zh) 停车辅助装置、停车辅助方法以及非暂时性存储介质
KR101458695B1 (ko) 주차차량 이동 시 차량사고 방지방법
CN113492831B (zh) 车辆控制装置以及车辆
JP2007069729A (ja) 走行制御装置
JP2014184746A (ja) 駐車支援装置及び制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6257718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250