JP6254829B2 - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像素子及びその製造方法に関し、特に、受光部上に設けた光導波路と層内レンズの形成に関する。
固体撮像素子の構成としては様々な種類が存在するが、その1つの例として、例えば図4に示すCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサが挙げられる。
図4に示す構造は、インターライン型と呼ばれており、受光部2、転送部3(垂直転送部3a及び水平転送部3b)および出力部4から構成されている。このCCDは、各受光部2に入射する光を、フォトダイオードで光電変換して蓄積し、垂直転送部3aから水平転送部3bへと順次転送した後、出力部4から電圧に変換して出力する。このような固体撮像素子においては、フォトダイオード上にオンチップマイクロレンズを設けて、その焦点位置がフォトダイオードの受光部2近傍に位置するように、中間層の膜厚を設定する方法が主流になっている。
しかしながら、画素寸法の縮小化に伴って、また、配線の多層化が進み絶縁層の膜厚が大きくなるにつれて、受光部の感度に与える影響が大きくなってきている。
近年、この問題を避けるための方法として、光導波路或いは層内レンズを有する固体撮像素子が提案されている。これらは、層内レンズにより集光した光を、光導波路を用いて効率的に受光部に導くようにしたものである。
かかる光導波路と層内レンズを有する固体撮像素子の一例として、特許文献1に開示された構造及びその製造方法を図5及び図6に示す。特許文献1では、先ず、図5(A)に示すように受光部2を形成した半導体基板10上に配線11を形成し、配線11の上面及び側面を絶縁膜12、遮光膜13で覆う。次に、図5(B)に示すように絶縁膜14を堆積し、図5(C)に示すように、高屈折率材料23を充填後、図6(A)に示すように平坦処理を行い、光導波路を形成する。その後、図6(B)に示すように低屈折率の絶縁膜15を形成し、絶縁膜15上に高屈折材料18をその上面を凸状に形成して、層内レンズを形成する。その後、図6(C)に示すように、層間絶縁膜19を形成し、更にその上にマイクロレンズ20を形成する。このようにして、層内レンズ18を用いて集光した光を、光導波路となる高屈折率材料23と絶縁膜14との界面で全反射させて、受光部に取り込む。
また、特許文献2では、フォトエッチングにより受光部上に孔部を形成し、かかる孔内を2.0以上の屈折率を有する透明絶縁膜材料で充填することにより光導波路を形成している。かかる透明絶縁膜材料の例としては、酸化チタン(屈折率2.2〜2.5)、酸化タンタル(屈折率2.0〜2.3)、酸化ニオブ(屈折率2.0〜2.3)、酸化タングステン(屈折率2.2)、酸化ジルコニウム(屈折率2.05)、酸化亜鉛(屈折率2.0)、酸化インジウム(屈折率2.0)、酸化ハフニウム(屈折率2.0〜2.1)のうちの少なくとも1つからなる材料を用いることで、窒化シリコンと比較して内部応力を小さくでき、白傷の発生を防止できるとしている。
特開2013−93616号公報 特開2006−49825号公報
しかし、特許文献1の例では、図6(C)に示すように、光導波路23と層内レンズ18の間に低屈折率の絶縁膜15が存在する。このため、層内レンズ18と絶縁膜15の界面、及び、絶縁膜15と光導波路23の界面で光が反射することができ、受光部のフォトダイオードに到達する光が減少する。これにより、感度が低下するという問題があった。
一方で、特許文献2の方法では、フォトエッチングにより孔部を形成し、孔内に光導波路を形成しているため、受光部の中心と光導波路及び層内レンズの中心との間にずれが発生しやすい。これにより、感度が低下するという問題があった。また、エッチングダメージが受光部に入り暗電流不良や白傷不良が発生する問題もある。さらに、光導波路の材料に含まれる重金属が、後工程の熱処理によって白傷不良を発生させるという問題もある。
上記の状況を鑑み、本発明は、微細化を行いながらも更なる集光効率の向上を図り、光学特性に優れ、安価で製造可能な固体撮像素子とその製造方法、特に、生産能力及び信頼性の高い固体撮像素子における光導波路とその製造方法を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、
基板上、又は前記基板内に設けられた複数の受光部、前記受光部に隣接して配置され、光電変換された電荷を転送する転送電極、及び、前記受光部上に設けられた層内レンズ及び光導波路を備える固体撮像素子の製造方法であって、
前記受光部を挟んで対向する側壁面を有するように、前記転送電極を含む転送電極配線を形成する工程、
少なくとも前記転送電極配線を覆い、前記受光部を開口する遮光膜を形成する工程、
前記遮光膜及び前記受光部を覆うように、第1の絶縁膜を、前記転送電極配線の前記対向する側壁面の間に形成される前記受光部上の凹部が完全に充填されないように全面に堆積する工程、
窒化シリコン膜を、前記受光部上の前記凹部が完全に充填されるように全面に堆積するとともに、当該凹部上の前記窒化シリコン膜の上面に窪みを形成する工程、
前記窒化シリコン膜の前記窪みをエッチング防止膜で埋める工程、
前記エッチング防止膜をマスクとして前記窒化シリコン膜をエッチングすることで、前記受光部上の前記窒化シリコン膜の上面を少なくとも周縁部が傾斜した曲面形状を有する凸状に形成して、前記受光部上に前記層内レンズを兼ねる前記光導波路を形成する工程、
前記窒化シリコン膜のエッチング後に高温の熱処理を行う工程、及び、
前記熱処理後に、前記窒化シリコン膜より低屈折率の第2の絶縁膜を形成する工程、を備えることを特徴とする。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記第2の絶縁膜を堆積する工程において、
前記第2の絶縁膜が、1.45〜1.50の範囲の屈折率を有する酸化膜であることが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記第1の絶縁膜を堆積する工程において、
前記第1の絶縁膜が、1.45〜1.50の範囲の屈折率を有する酸化膜であることが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記熱処理を行う工程において、
600℃〜900℃の温度範囲で、3時間以上の熱処理を行うことが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記窒化シリコン膜を堆積する工程において、
前記窒化シリコン膜の屈折率が2.00〜2.30の範囲内にあることが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記窒化シリコン膜を堆積する工程において、
前記窒化シリコン膜を、SiHClガスとNHガスを原料ガスとして用いる熱CVD法により堆積することが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記窒化シリコン膜を堆積する工程において、
前記窒化シリコン膜を、SiHガスとNHガスを原料ガスとして用いる熱CVD法により堆積することが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記窒化シリコン膜の前記窪みをエッチング防止膜で埋める工程が、
スピン塗布法を用いて、前記窪み上方のコート材の上面が平坦となるように、前記窪みをコート材で完全に埋める工程であることが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記コート材の粘度が、0.1〜3.0mPa・sの範囲にあることが好ましい。
上記特徴の本発明に係る固体撮像素子の製造方法は、更に、
前記窒化シリコン膜をエッチングする工程において、
CFガス、Arガス、CHFガス、及び、Oガスを用いて前記窒化シリコン膜をエッチングすることが好ましい。
上記目的を達成するための本発明に係る固体撮像素子は、
基板上、又は前記基板内に設けられた複数の受光部、前記受光部に隣接して配置され、光電変換された電荷を転送する転送電極、及び、前記受光部上に設けられた層内レンズ及び光導波路を備える固体撮像素子であって、
少なくとも前記転送電極を覆い、前記受光部を開口する遮光膜、
前記遮光膜及び前記受光部を覆う第1の絶縁膜、
前記受光部の上方であって、前記第1の絶縁膜上に、その上面が少なくとも周縁部が傾斜した曲面形状を有する凸状に形成された、前記層間レンズを構成する窒化シリコン膜、及び、
前記窒化シリコン膜の前記凸状の上面を覆う前記窒化シリコン膜より低屈折率の第2の絶縁膜を有し、
前記受光部上又は上方に設けられた前記光導波路及び前記層内レンズが、自己整合的な製造プロセスを用いて一体形成されていることを特徴とする。
本発明の固体撮像素子の製造方法に依れば、転送電極に挟まれた受光部上の領域に光導波路を形成するに際し、光導波路のコアを形成する窒化シリコン膜を、その上面に窪みを有するように全面に堆積し、窪みにエッチング防止膜を埋め込んだ後、窒化シリコン膜のエッチングを行う。これにより、窒化シリコン膜は、受光部上方において、その上面が傾斜した曲面形状(集光形状)を有する凸状に形成される。窒化シリコン膜上に低屈折率の第2の絶縁膜を形成することで、かかる凸状の曲面が層内レンズを形成するとともに、光導波路が形成される。
したがって、本発明の製造方法を用いることによって、光導波路及び層内レンズは、自己整合的な製造プロセスを利用して一体形成されている。このため、光導波路及び層内レンズの中心位置は自己整合的に位置決めされ、受光部の中心からずれるという問題は生じない。また、光導波路と層内レンズの間に別の低屈折率の絶縁膜が介在しないため、低屈折率絶縁膜との界面での反射が抑えられ、集光効率の向上が図られる。
また、層内レンズ、光導波路の形成に際してフォトマスクを必要としないため、安価に製造でき、生産能力の向上が望める。
窒化シリコン膜のエッチングに伴うエッチングダメージの問題については、高温(例えば、600℃以上)の熱処理工程を行うことで窒化シリコン膜のストレス緩和を行い、エッチングダメージを回復して、白傷不良や暗電流不良を抑制できる。これにより、素子としての信頼性を高めることができる。この場合、併せて、エッチングされる窒化シリコン膜の成膜を熱CVD法にて行うのが効果的である。
本発明の固体撮像素子に依れば、光導波路と層内レンズが自己整合的なプロセスを用いて一体形成されていることにより、上述の通り、集光効率の向上が図られ、光学特性に優れ、信頼性が高く、且つ、安価で製造可能な固体撮像素子を実現できる。
本発明の一実施形態に係る固体撮像素子のデバイス構造を示す模式的な断面図 本発明の一実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を示す模式的な工程断面図 本発明の一実施形態に係る固体撮像素子の製造方法を示す模式的な工程断面図 固体撮像素子(CCDイメージセンサ)の概略構造例を示す模式的なブロック図。 従来の固体撮像素子の製造方法を示す模式的な工程断面図 従来の固体撮像素子の製造方法を示す模式的な工程断面図
以下に、本発明に係る固体撮像素子(CCDイメージセンサ)及びその製造方法の一実施形態につき、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る固体撮像素子(以下、適宜「本発明素子1」と称する)は、例えば、上述した図4に示すインターライン型のCCDイメージセンサである。図1に、かかるインターライン型CCDイメージセンサにおいて、本発明のデバイス構造を採用した場合の断面構造の模式図を示す。図1は、図4のA−A’方向、即ち、受光部2及び垂直転送部3aを横切る、水平方向の断面図である。なお、図1に示す構造断面図では、適宜、要部を強調して表示されており、図面上の各構成要素の寸法比と実際の寸法比とは必ずしも一致するものではない。これは以降の構造断面図についても同様とする。
インターライン型CCDイメージセンサは、図4に示すように、光電変換によって電荷を生じる受光部2と、受光部2から取得した電荷を転送する転送部3と、転送部3が転送した電荷による電位を増幅して出力信号を生成する出力部4と、を備えている。なお、図4では、受光部2が、水平方向(図中の左右方向)及び垂直方向(図中の上下方向)に沿ってマトリクス状に配置される場合を例示している。
転送部3は、受光部2から取得した電荷を垂直方向に沿って転送する垂直転送部3aと、垂直転送部3aが転送した電荷を水平方向に沿って転送する水平転送部3bと、を備える。出力部4は、水平転送部3bの最終段に設けられ、水平転送部3bが転送した電荷による電位を増幅するトランジスタや、当該電位をリセットするトランジスタなどを備える。
受光部2は、光電変換によって電荷を生成し、蓄積する。垂直転送部3aは、それぞれの受光部2が蓄積した電荷をそれぞれ読み出すとともに、当該電荷を水平転送部3bへ向けて順次転送する。水平転送部3bは、それぞれの垂直転送部3aから順次転送される電荷を、出力部4に向けて順次転送する。そして、出力部4が、水平転送部3bが順次転送してくる電荷による電位を順次増幅することで、出力信号を順次生成して、出力する。なお、図4では特に図示していないが、垂直転送部3a及び水平転送部3bの夫々には、電荷の転送を制御するための転送電極が設けられている。
図1の構造断面図に示すように、本発明素子1は、特に、基板10上又は基板10内(ここでは、基板10の表層部)に設けられた受光部2、受光部2に隣接して配置され、光電変換された電荷を転送する転送電極11、遮光膜13、絶縁膜14、絶縁膜15、窒化シリコン膜16を備える。
基板10は、p型またはn型の半導体(例えば、シリコン)からなる。受光部2は、基板10とは逆の導電型の半導体層からなり、フォトダイオードを構成する。なお、基板10を成す半導体がp型であるとは、基板10内の素子構造が形成される部分の導電型がp型であることを示すものであり、基板10全体の導電型がp型である場合に限られず、ウェルの導電型がp型である場合(例えば、全体がn型の基板にp型のウェルが形成される場合)も、当然に含まれる。
基板10上に、転送電極11を含む転送電極配線がパターニングされている。転送電極配線は、多層配線であってもよく、多層配線の場合、配線と配線の間に絶縁膜が形成される。転送電極配線は、後述するが、本発明素子1の製造プロセスにおいて高温(600℃以上)の熱処理を伴うため、熱に強い材料が好ましい。例えば、リンをドープしたシリコン膜、チタン膜、窒化チタン膜、又はタングステン膜が好ましい。転送電極11は、基板10上に、受光部2を挟んで互いに対向する側壁面を有するように、受光部2を挟むように形成されている。なお、転送電極11は、図示しないゲート絶縁膜を介して、基板10上に形成されている。転送電極11の上面及び両側面は絶縁膜12で覆われ、さらにその上面及び両側面を遮光膜13が覆っている。そして、絶縁膜14(第1の絶縁膜)が、遮光膜13の上面及び両側面、及び、受光部2上を覆っている。
窒化シリコン膜16が、受光部2の上方であって、絶縁膜14上に、転送電極11に挟まれた空間を埋めるように形成されている。窒化シリコン膜16は、その上面が少なくとも周縁部が傾斜した曲面形状を有する凸状に形成されている。そして、絶縁膜15(第2の絶縁膜)が、窒化シリコン膜16の凸状の上面を覆っている。これにより、窒化シリコン膜16の上面、下面、側面の全ての表面が、絶縁膜14又は15で覆われる。絶縁膜14及び15は、窒化シリコン膜16よりも低屈折率の材料で構成され、これにより窒化シリコン膜16を導波路コアとする光導波路16aが受光部2上に形成されている。
具体的には、例えば、窒化シリコンの屈折率は製膜条件にも依存するが2.00〜2.30程度にできるので、絶縁膜14、15を酸化シリコン(屈折率が1.45〜1.50)とすることで、絶縁膜14、15の屈折率を窒化シリコン膜16よりも低くできる。
光導波路16a内を受光部2に向かって進行する光は、その進行方向の関係上、光導波路16aの側面の絶縁膜14に対しては全反射され易く、光導波路16aの下面の絶縁膜14に対しては全反射され難い。このため、受光部2へと効率良く光を導くことが可能になる。さらに、受光部2の上方において、絶縁膜15と接する窒化シリコン膜16の上面が凸状の曲面形状を有していることにより、窒化シリコン膜16は層内レンズ16bとしての機能も有している。
ここで、光導波路16aと層内レンズ16bは、後述する自己整合的な製造方法を用いて、一体形成されている。
絶縁膜15上に、層間絶縁膜19が形成され、受光部2及び層内レンズ16bの直上の層間絶縁膜19上に、マイクロレンズ20が形成され、本発明素子1が構成されている。マイクロレンズ20は、その中心が層内レンズ16bの中心と一致するように位置決めされる。
以下に、図1に示す本発明素子1の製造方法につき、図2、図3を参照して説明する。図2(A)〜(C)、図3(A)〜(C)は、夫々、本発明素子1の製造方法を示す製造工程の模式的な工程断面図である。
先ず、基板10の所定の領域に、受光部2と、転送電極11を含む転送電極配線のパターンを形成する。本実施形態では、例えば基板10がp型の場合、基板10の表面に熱酸化膜を形成後、n型の不純物(例えば、リン)のイオン注入を行い、基板10の表層部の所定の領域に受光部2を形成する。また、転送電極配線は、受光部2の周囲において、受光部2を挟んで対向する側壁面を有するようにパターニングし、受光部2を挟む転送電極11を基板10上に形成する。
その後、転送電極配線(転送電極11)の上面及び両側面を絶縁膜12(例えば、参加シリコン膜)で覆い、さらに、絶縁膜12の上面及び両側面を遮光膜13で覆う。これにより、遮光膜13は、少なくとも転送電極配線を覆うように形成される。一方で、遮光膜13は、受光部2上に開口を有している。遮光膜13は、例えば、窒化チタン膜、チタン膜、又はタングステン膜等を用いることができる。なお、遮光膜13としてタングステン膜等を用いる場合、当該遮光膜13を配線として利用してもよい。この状態の断面構造を図2(A)に示す。受光部2上に、転送電極11の対向する側面の間に挟まれた空間(凹部21)が形成されている。
次に、図2(B)に示すように、絶縁膜14(第1の絶縁膜)を、上記凹部21が完全に充填されないように全面に堆積する。絶縁膜14は、屈折率が1.45〜1.50の範囲にある酸化膜が好ましい。絶縁膜14と後工程(図2(C)参照)で形成する窒化シリコン膜16との側面側の界面で光を反射させ、効率的に光を受光部2へと導くことができる。
絶縁膜14を酸化シリコン膜とする場合、例えば以下の成膜条件で成膜することができる。
成膜方法:熱CVD(減圧CVD)
膜厚:100nm
原料:TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)、供給流量200mg/min(mgm)、及び、
オゾン(O)、供給流量5000sccm
成膜温度:400℃
反応炉内の圧力(真空度):5333Pa(40Torr)
なお、上記酸化シリコン膜の成膜は、熱CVD法のほか、TEOSガスとOガスを原料ガスとしたプラズマCVD法により成膜してもよい。
次に、図2(C)に示すように、窒化シリコン膜16を、受光部2上の凹部21が完全に充填されるように全面に堆積する。このとき、凹部21の存在により、凹部21上の窒化シリコン膜16の上面に窪み22が自己整合的に形成される。
窒化シリコン膜16は、例えば以下の成膜条件で成膜することができる。
成膜方法:熱CVD(減圧CVD)
膜厚:400nm
原料:ジクロロシラン(SiHCl)、供給流量100sccm、及び、
アンモニア(NH)、供給流量1000sccm
成膜温度:700℃
反応炉内の圧力(真空度):26.7Pa(200mTorr)
このほか、窒化シリコン膜16の成膜を、シラン(SiH)及びアンモニア(NH)を原料ガスとした熱CVD法により成膜してもよい。これらの成膜方法により、屈折率が2.00〜2.30の範囲内にある窒化シリコン膜16を形成できる。
その後、図3(A)に示すように、窒化シリコン膜16上の受光部2上方の窪み22をエッチング防止膜17で埋める。この工程は、スピン塗布法により行うことが好ましい。スピン塗布法を用いる場合、コート材の粘度が高すぎると、窒化シリコン膜16上面にコート材(エッチング防止膜17)がコンフォーマルに堆積され、窪み22上方においてコート材の上面に窪みが残存する場合がある。本実施形態では、窪み22がコート材で完全に埋まり、且つコート材の上面が平坦となるように、コート材の粘度を低めに設定する。コート材の粘度は0.1〜3.0mPa・sの範囲にあることが好ましい。これにより、窒化シリコン膜16上の窪み22内をコート材(エッチング防止膜17)で完全に埋めることができる。コート材は、例えば、レジスト塗布材料(ポジレジスト)であり、感光させずに用いる。
エッチング防止膜17は、例えば以下の条件で成膜することができる。
装置:スピンコーター
コート時回転数:1500rpm
コート材粘度:2.5mPa・s
ポストベーク:200℃
その後、エッチング防止膜17をマスクとして窒化シリコン膜16を、転送電極11上方にある絶縁膜14が露出するまで、エッチングする。このとき、受光部2上方にエッチング防止膜17が堆積されていることにより、受光部2上の窒化シリコン膜16のエッチングは抑制され、窒化シリコン膜16は、図3(B)に示すように、その上面が受光部2の上方において少なくとも周縁部が傾斜した凸状の曲面(集光曲面)を有して形成される。これにより、受光部2上に窒化シリコン膜16による光導波路16aが形成されるとともに、窒化シリコン膜16の上面が凸状の曲面を有していることにより、光導波路16aは層内レンズ16bとしての機能を備える。
窒化シリコン膜16のエッチングは、例えば以下の条件で行うことができる。
装置:RIE
エッチングガス:CFガス、供給流量50sccm、
CHFガス、供給流量10sccm、
Arガス、供給流量50sccm、及び、
ガス、供給流量20sccm
RF Power:600W
真空度:6.67Pa(50mTorr)
次に、窒化シリコン膜16のエッチングにて得られた層内レンズ16bの形成後に高温の熱処理を行い、窒化シリコン膜16のストレス緩和を行う。かかる熱処理は、600℃〜900℃の温度範囲で、3時間以上の熱処理を行うことが好ましい。これにより、エッチングダメージを回復し、白傷不良及び暗電流不良を抑制できる。
この熱処理は、例えば以下の条件で行うことができる。
装置:アニール炉
雰囲気ガス:N、供給流量10slm
温度:800℃
時間:20時間
なお、この熱処理は、後述する絶縁膜15の堆積(図3(C)参照)後に行ってもよい。
次に、図3(C)に示すように、層内レンズ16bを覆うように絶縁膜15(第2の絶縁膜)を全面に堆積し、平坦化する。絶縁膜15は、絶縁膜14と同様、窒化シリコン膜16よりも低屈折率の材料であり、屈折率が1.45〜1.50の範囲にある酸化膜が好ましい。
絶縁膜15を酸化シリコン膜とする場合、例えば以下の成膜条件で成膜することができる。
成膜方法:熱CVD(減圧CVD)
膜厚:100nm
原料:TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)、供給流量200mg/min(mgm)、及び、
オゾン(O)、供給流量5000sccm
成膜温度:400℃
反応炉内の圧力(真空度):5333Pa(40Torr)
なお、上記酸化シリコン膜の成膜は、熱CVD法のほか、TEOSガスとOガスを原料ガスとしたプラズマCVD法により成膜してもよい。
その後、絶縁膜15上に層間絶縁膜19を堆積し、層間絶縁膜19上にマイクロレンズ20を層内レンズ16b及び光導波路16aの直上に位置決め、形成し、図1に示す本発明素子が製造される。
このように、本発明の固体撮像素子及びその製造方法に依れば、光導波路16aと層内レンズ16bが自己整合的なプロセスを用いて一体形成され、微細化を行いながらも更なる集光効率の向上を図ることが可能になる。この結果、光学特性に優れ、信頼性が高く、且つ、安価で製造可能な固体撮像素子を実現できる。
なお、上記実施形態において、絶縁膜14、15、窒化シリコン膜16の成膜条件、エッチング条件、熱処理条件等を具体的に挙げて説明したが、これらは好ましい製造条件を例示したものであり、本発明は上記の製造条件に限定されるものではない。
また、受光部2の構成としては、上記実施形態の構造のような、半導体基板10上に基板と逆導電型の不純物をイオン注入し、基板の表面部分にフォトダイオードを形成する構造のほか、基板10の表面と受光部2との間(基板10の表面の極浅い位置)に、基板と同導電型の不純物が注入された領域を形成することで、埋め込み型のフォトダイオードを形成してもよい。この場合、受光部2は、基板10の表面から離間した位置に設けられる。また、基板と逆導電型の半導体層を基板上に堆積して、フォトダイオードを形成することもできる。
また、上記実施形態では、絶縁膜15を平坦化後、層間絶縁膜19を堆積しているが、層間絶縁膜19の平坦化工程を設けるのであれば、絶縁膜15の平坦化は行わなくてもよいか、或いは、平坦化が不完全であってもよい。層間絶縁膜19上にマイクロレンズを形成できるように、層間絶縁膜19が平坦化されていればよい。
本発明は、固体撮像素子(CCDイメージセンサ)及びその製造方法に利用が可能であり、特に、集光効率の向上が図られた、光学特性に優れ、且つ安価で製造可能な固体撮像素子とその製造方法として好適に利用可能である。
1: 本発明の一実施形態に係る固体撮像素子(本発明素子)
2: 受光部
3: 転送部
3a: 垂直転送部
3b: 水平転送部
4: 出力部
10: 基板
11: 転送電極
12: 絶縁膜
13: 遮光膜
14: 絶縁膜(第1の絶縁膜)
15: 絶縁膜(第2の絶縁膜)
16: 窒化シリコン膜
16a: 光導波路
16b: 光導波路と一体化した層内レンズ
17: エッチング防止膜(コート材)
18: 従来構造の層内レンズ
19: 層間絶縁膜
20: マイクロレンズ
21: 凹部
22: 窪み
23: 高屈折率材料

Claims (5)

  1. 基板上、又は前記基板内に設けられた複数の受光部、前記受光部に隣接して配置され、光電変換された電荷を転送する転送電極、及び、前記受光部上に設けられた層内レンズ及び光導波路を備える固体撮像素子の製造方法であって、
    前記受光部を挟んで対向する側壁面を有するように、前記転送電極を含む転送電極配線を形成する工程、
    少なくとも前記転送電極配線を覆い、前記受光部を開口する遮光膜を形成する工程、
    前記遮光膜及び前記受光部を覆うように、第1の絶縁膜を、前記転送電極配線の前記対向する側壁面の間に形成される前記受光部上の凹部が完全に充填されないように全面に堆積する工程、
    窒化シリコン膜前記受光部上の前記凹部が完全に充填されるように全面に堆積して当該凹部の存在により当該凹部上上面に生じた窪みを有する前記窒化シリコン膜を形成する工程、
    スピン塗布法により前記窒化シリコン膜の上面にコート材を塗布して前記窪み埋め、塗布した当該コート材の全部をエッチング防止膜として形成する工程、
    前記エッチング防止膜をマスクとして前記窒化シリコン膜をエッチングすることで、前記受光部上の前記窒化シリコン膜の上面を少なくとも周縁部が傾斜した曲面形状を有する凸状に形成して、前記受光部上に前記層内レンズを兼ねる前記光導波路を形成する工程、
    前記窒化シリコン膜のエッチング後に高温の熱処理を行う工程、及び、
    前記熱処理後に、前記窒化シリコン膜より低屈折率の第2の絶縁膜を形成する工程、を備えることを特徴とする製造方法。
  2. 前記熱処理を行う工程において、
    600℃〜900℃の温度範囲で、3時間以上の熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記窒化シリコン膜を堆積する工程において、
    前記窒化シリコン膜を、SiHClガスとNHガスを原料ガスとして用いる熱CVD法により堆積することを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記窒化シリコン膜を堆積する工程において、
    前記窒化シリコン膜を、SiHガスとNHガスを原料ガスとして用いる熱CVD法により堆積することを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  5. 前記エッチング防止膜を形成する工程において、
    塗布した前記コート材の上面が平坦になり、前記窒化シリコン膜の上面における前記窪みが完全に埋まるように、前記コート材を塗布することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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