JP6254479B2 - エアバッグドア部を有する車両用内装品 - Google Patents

エアバッグドア部を有する車両用内装品 Download PDF

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Description

本発明は、エアバッグドア部を有する車両用内装品に関し、特に、エアバッグドア部を区画する破断予定部を確実に破断させることにより、エアバッグドア部を確実に開かせる技術に関する。
特許文献1には、この種の車両用内装品の一例として、エアバッグ装置が内蔵されたインストルメントパネルが開示されている。
このインストルメントパネルの上面には、2枚の矩形状のエアバッグドア部が車両前後方向に観音開きとなるように配設されている。インストルメントパネルは樹脂製基材パネルで構成されており、両エアバッグドア部は、この基材の裏面に形成されたV字状の溝からなる破断予定部によって区画されている。両エアバッグドア部は、中央破断予定部を挟んで車両前後方向前側及び後側に配設されており、各エアバッグドア部を構成する基材パネルの裏面には、該裏面に対して略垂直に突出する厚肉部が中央破断予定部に沿って形成されている。エアバッグ装置の作動時には、エアバッグの展開による押圧力が厚肉部を介して中央破断予定部に集中することにより、中央破断予定部がスムーズに破断するものとされている。
特開平11−301398号公報(段落0039欄、図1及び図4)
しかしながら、特許文献1のインストルメントパネルでは、エアバッグ装置の作動時に、両エアバッグドア部の厚肉部にエアバッグの展開による同程度の押圧力が略同時に作用する。その結果、両エアバッグドア部には、略同程度のモーメントが生じる。そのため、中央破断予定部が破断し難くなる。
また、特許文献1のインストルメントパネルでは、厚肉部がエアバッグドア部の裏面に略垂直に突出形成されている。そうすると、エアバッグ装置の作動時に、エアバッグドア部が開くと、厚肉部がエアバッグの展開軌跡上に位置し、エアバッグに接触する。そのため、エアバッグのスムーズな展開が阻害される虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、中央破断予定部を挟んで配設された少なくとも一対のエアバッグドア部を有する車両用内装品であって、当該中央破断予定部がスムーズに破断すると共に、エアバッグのスムーズな展開が可能なものを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、一方のエアバッグドア部の裏面に他方のエアバッグドア部に向かって傾斜する突条部を設けて、両エアバッグドア部に生じるモーメントに差をつけるものである。
具体的には、本発明は、基材パネルに、中央破断予定部と、該中央破断予定部を挟む一対のヒンジ部と、上記中央破断予定部の両端から該中央破断予定部と交差するように上記各ヒンジ部の端まで延びるサイド破断予定部と、によって少なくとも一対のエアバッグドア部が区画形成され、エアバッグ装置の作動時に上記中央破断予定部及びサイド破断予定部が破断することで、上記各エアバッグドア部が上記ヒンジ部を支点として回動して開くエアバッグドア部を有する車両用内装品を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、上記基材パネルの上記中央破断予定部に対応する箇所には、脆弱部が形成され、上記一対のエアバッグドア部のうち一方の上記エアバッグドア部の裏面には、上記中央破断予定部に沿って第1突条部が突設されており、該第1突条部は、上記一方のエアバッグドア部の裏面から他方の上記エアバッグドア部側に向かって該一方のエアバッグドア部の裏面から離間する方向に傾斜して上記中央破断予定部に重なることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、上記一方のエアバッグドア部における上記第1突条部の一方の上記ヒンジ部側には、薄肉部が該第1突条部に沿って設けられていることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記基材パネルの表面には、表皮層が一体に積層されており、上記他方の上記エアバッグドア部の基材パネル表面には、上記表皮層に食い込む第2突条部が上記中央破断予定部に沿って突設されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、エアバッグ装置が作動し、エアバッグが展開すると、先ず、エアバッグが第1突条部を押圧し、その後、両エアバッグドア部を押圧する。つまり、エアバッグが第1突条部の押圧を開始するエアバッグ展開初期段階において、エアバッグの膨張圧がこの第1突条部のみに集中する。さらに、この第1突条部は、一方のエアバッグドア部から他方のエアバッグドア部に向かって傾斜しているため、エアバッグの押圧によって一方のエアバッグドア部に生じるモーメントは、他方のエアバッグドア部に生じるモーメントよりもこの第1突条部の長さに相当する分だけ大きくなる。したがって、エアバッグ展開初期段階において、一対のエアバッグドア部に作用するモーメントに差が生じるため、中央破断予定部がスムーズに破断する。その結果、一対のエアバッグドア部が確実に開く。
また、第1の発明によれば、エアバッグの膨張圧によって両エアバッグドア部がヒンジ部を支点として回動して開くと、エアバッグが車両用内装パネルの外部に膨出する。このとき、一方のエアバッグドア部に形成された第1突条部は、該一方のエアバッグドア部に沿って延び、かつその先端がエアバッグの展開方向に向いているので、エアバッグが第1突条部先端に引っかかることがない。したがって、エアバッグを車両用内装パネルの外部にスムーズに展開させることができる。さらに、一方のエアバッグドア部の第1突条部に対応する部位は、エアバッグの押圧によってエアバッグ展開方向に変動し易くなっている。したがって、中央破断予定部の第1突条部対応箇所の破断をよりスムーズに開始させることができる。
第2の発明によれば、エアバッグ装置が作動し、エアバッグが展開する際、エアバッグが第1突条部を押圧するが、このとき、第1突条部の基端側に比較的脆弱な薄肉部が形成されており、この薄肉部が屈曲し、第1突条部側の部分がエアバッグの展開方向に変形しやすくなっている。したがって、エアバッグドア部がエアバッグの展開を阻害しないため、エアバッグをよりスムーズに展開させることができる。
第3の発明によれば、エアバッグ装置が作動し、エアバッグが展開する際、エアバッグが第1突条部を押圧して一方のエアバッグ部がヒンジ部を支点として回動する。このとき、一方のエアバッグドア部を構成する基材パネルが表皮層を押し上げるため、表皮層のうち第2突条部を覆う部分が剥がれる。さらに一方のエアバッグドア部が回動すると、表皮層が基材パネルの表面に沿って引っ張られ、第2突条部の突出端を起点として切断される。このように、表皮層が第2突条部の先端を起点としてスムーズに切断されるので、エアバッグドア部をスムーズに展開させることができる。
発明の実施形態1に係る車両用インストルメントパネルを示す斜視図である。 エアバッグドア部を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図であって、(a)はエアバッグ装置の作動前の状態を示す図であり、(b)はエアバッグ展開初期状態を示す図であり、(c)はエアバッグ展開状態を示す図である。 本発明の実施形態2に係る車両用インストルメントパネルを示す図2のB−B線断面相当図であって、(a)はエアバッグ装置の作動前の状態を示す図であり、(b)はエアバッグ展開初期状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
この実施形態では、本発明に係る車両用内装品として所謂観音開きタイプのエアバッグドア部を有する車両用インストルメントパネルを例に挙げて説明する。
《発明の実施形態1》
図1に示すように、車両用インストルメントパネル1は、右ハンドル用である。このインストルメントパネル1は、ベースとなる樹脂製の基材パネル3を備えている。該基材パネル3は、例えばポリプロピレン、ABS樹脂、ナイロン等の剛性を有する熱可塑性樹脂、上記熱可塑性樹脂にガラス繊維やカーボン繊維等を含有しさらに剛性を強化した複合樹脂、上記該熱可塑性樹脂や上記複合材を発泡剤等で発泡させて軽量化した発泡樹脂等で構成されている。
上記インストルメントパネル1の車体前端側には、左右両側に車幅方向に延びる細長いフロントデフロスターエア吹出口5,5が形成されている。該フロントデフロスターエア吹出口5,5よりも車体後方側領域の車幅方向両端側には、円形のサイドベントエア吹出口11,11が形成されている。また、上記フロントデフロスターエア吹出口5,5よりも車体後方側領域の車幅方向中程には、中央部分の外観表面を構成するセンターパネル(図示せず)が取り付けられるセンターパネル取付部13が形成されている。
該センターパネル取付部13と左側の上記サイドベントエア吹出口11との間には、車両衝突時に助手席に着座する乗員を保護するエアバッグ装置15(図3参照)が内蔵されている。上記基材パネル3には、上記エアバッグ装置15のケース15aに収容されたエアバッグ17の膨張時に開く一対のエアバッグドア部19,21が形成されている。
図2はエアバッグドア部19,21を示す平面図である。また、図3は、図1のA−A線断面図である。さらに、図4は、図2のB−B線断面図であって、(a)はエアバッグ装置15の作動前の状態を示す図であり、(b)はエアバッグ17の展開初期状態を示す図であり、(c)はエアバッグ17の展開状態を示す図である。
上記エアバッグドア部19は、該エアバッグドア部21の前側に配設されている。該各エアバッグドア部19,21は、車幅方向に細長い矩形状をなし、車両前後方向外側の辺部には、車幅方向に直線状に延びるヒンジ部19a,21aが形成されている。上記各エアバッグドア部19,21は、それぞれ上記ヒンジ部19a,21aを支点として上方に回動可能となっている。上記エアバッグ17は、上記エアバッグドア部19,21の下方から上方に向かって膨出するものであり、その展開方向は、上下方向とほぼ一致している。
上記インストルメントパネル1の上記エアバッグドア部19,21対応箇所の周縁部には、図1及び図2に示すように、上記エアバッグ装置15の作動で破断する平面視H形状の破断予定部23が形成されている。
上記破断予定部23は、上記ヒンジ部19a,21aの間において車幅方向に直線状に延びる中央破断予定部25と、この中央破断予定部25の両端から車両前側に該中央破断予定部25と直交して上記ヒンジ部19aの両端まで車両前後方向に直線状に延びるサイド破断予定部19b,19bと、上記中央破断予定部25の両端から車両後側に該中央破断予定部25と直交して上記ヒンジ部21aの両端まで車両前後方向に直線状に延びるサイド破断予定部21b,21bと、を有している。
上記基材パネル3の裏面3bには、図3に示すように、上記エアバッグドア部19,21を囲むように側壁部45が前側に向かって下方に傾斜するように突設されており、上記エアバッグ装置15が作動するときに、上記基材パネル3が上記破断予定部23を外れて破断するのを防止する。
上記基材パネル3の上記ヒンジ部19aに対応する箇所は、薄肉となっており、この薄肉部分を支点として上記エアバッグドア部19が上方に回動するようになっている。同様に、上記基材パネル3の上記ヒンジ部21aに対応する箇所は、薄肉となっており、この薄肉部分を支点として上記エアバッグドア部21が上方に回動するようになっている。
また、上記基材パネル3の表面3aにおける上記中央破断予定部25対応箇所は、平坦状をなしている。一方、該基材パネル3の裏面3bにおける上記中央破断予定部25対応箇所には、断面略V字状の底部尖鋭な基材裏面側溝35(脆弱部)が車幅方向に延びるように凹設されている。該基材裏面側溝35の前側の内周面は、前側に向かって下方に傾斜している一方、後側の内周面は、上記基材パネル3の裏面3bに対して直交している。
上記基材裏面側溝35の後側、即ち、上記エアバッグドア部21の基材パネル3の裏面3bにおける上記基材裏面側溝35の縁部には、該基材裏面側溝35に沿って突条片37(第1突条部)が突設されている。該突条片37は、上記中央破断予定部25の中央部のみに形成されている。上記突条片37は、断面矩形状をなし、上記側壁部45と同様に、上記エアバッグドア部19側、即ち前側に向かって上記エアバッグドア部21の基材パネル3の裏面3bから離間する方向、即ち下方に傾斜するように延びて、上記基材裏面側溝35を下方から覆っている。したがって、上記インストルメントパネル1を図示しない成形型で成形する場合には、可動型を上記突条片37及び側壁部45の延びる方向にスライド移動させて成形することができる。
上記突条片37の後側の面には、図2及び図4に示すように、複数の(本実施形態では9つの)リブ39,39,…が形成されている。該各リブ39は、断面三角形状をなし、上記突条片37の後側の面と上記エアバッグドア部21の基材パネル3の裏面3bにおける該突条片37の後側部分とを連結して、該突条片37を補強している。
以上の構成を備えるインストルメントパネル1において、エアバッグ装置15が作動し、エアバッグ17が膨張すると、先ず、エアバッグ17が突条片37を押圧し、その後、両エアバッグドア部19,21を押圧する。つまり、エアバッグ17が突条片37の押圧を開始するエアバッグ17展開初期段階において、エアバッグ17の膨張圧がこの突条片37のみに集中する。さらに、この突条片37は、エアバッグドア部21から前側のエアバッグドア部19に向かって延びているため、エアバッグ17の押圧によってエアバッグドア部21に生じるモーメントは、もう一方のエアバッグドア部19に作用するモーメントよりもこの突条片37の長さに相当する分だけ大きくなる。したがって、エアバッグ17の展開初期段階において、一対のエアバッグドア部19,21に作用するモーメントに差が生じるため、基材パネル3の中央破断予定部25対応箇所がスムーズに破断する。
中央破断予定部25が中央部から車幅方向両端まで破断すると、両エアバッグドア部19,21車幅方向両側のサイド破断予定部19b,21bの破断が開始する。そして、サイド破断予定部19b,21bの破断がヒンジ部19a,21aの両端まで達すると、エアバッグ17の膨張圧によって両エアバッグドア部19,21がヒンジ部19a,21aを支点として回動して開いて、エアバッグ17がインストルメントパネル1の外部に膨出する。このとき、エアバッグドア部21に形成された突条片37は、エアバッグドア部21に沿って延び、かつその先端がエアバッグ17の展開方向、即ち上方を向いているので、エアバッグ17が突条片37先端に引っかかることがない。したがって、エアバッグ17をインストルメントパネル1の外部にスムーズに展開させることができる。
《発明の実施形態2》
図5は、本実施形態に係る車両用インストルメントパネル2を示す図である。図5は、該インストルメントパネル2を示す図2のB−B線断面相当図であって、(a)はエアバッグ装置15の作動前の状態を示す図であり、(b)はエアバッグ17の展開初期状態を示す図であり、(c)はエアバッグ17の展開状態を示す図である。
上記インストルメントパネル2は、上記基材パネル3の表面3aに表皮層9が一体に積層されている点で上記インストルメントパネル1と相違する。その他の構成は、上記実施形態1と略同一であるため、ここでは、それらの説明を省略する。
上記インストルメントパネル2の上記フロントデフロスターエア吹出口5,5よりも車体後方側領域には、パッド7が一体に形成されている。該パッド7は、上記基材パネル3よりも軟質の樹脂製表皮層9からなる。該表皮層9は、例えばTPO、SBC、PVC等の熱可塑性エラストマーで構成されている。上記インストルメントパネル2は、上記基材パネル3と、該基材パネル3の表面3aの上記フロントデフロスターエア吹出口5,5よりも車体後方側領域に一体に積層された上記表皮層9とを備えた二色成形品である。上記エアバッグドア部19,21は、上記パッド7領域における左側の上記サイドベントエア吹出口11と上記センターパネル取付部13との間に形成されている。
上記表皮層9の表面9aにおける上記中央破断予定部25対応箇所は、平坦状をなしている。一方、該表皮層9の裏面9bにおける上記中央破断予定部25対応箇所には、断面略V字状の先端尖鋭な表皮層側突条部27が車幅方向に延びるように形成されており、該表皮層側突条部27の前側に断面略V字状の底部尖鋭な表皮層側溝29が該表皮層側突条部27に沿って凹設されている。
上記表皮層側突条部27の後側の面は、前側に向かって下方に傾斜している一方、前側の面は、前側に向かって上方に傾斜している。これに対し、上記表皮層側溝29の前側の内周面は、後側に向かって上方に傾斜している一方、後側の内周面は、後側に向かって下方に傾斜し、上記表皮層側突条部27の前側の面と連続している。
一方、上記基材パネル3の表面3aにおける上記中央破断予定部25対応箇所には、断面略V字状の底部尖鋭な基材表面側溝31(脆弱部)が車幅方向に延びるように凹設されており、該基材表面側溝31の前側に断面略V字状の先端尖鋭な基材側突条部33(第2突条部)が該基材表面側溝31に沿って形成されている。上記基材表面側溝31には、上記表皮層側突条部27が食い込んでいる(収容されている)一方、上記基材側突条部33が上記表皮層側溝29に食い込んでいる(収容されている)。また、上記基材表面側溝31の底部は、上記基材裏面側溝35の底部と対応し、両溝31,35間の厚みは他の部分よりも小さくなっている。
上記基材表面側溝31の後側の内周面は、前側に向かって下方に傾斜している一方、前側の内周面は、前側に向かって上方に傾斜している。これに対し、上記基材側突条部33の前側の面は、後側に向かって上方に傾斜している一方、後側の面は、後側に向かって下方に傾斜し、上記基材表面側溝31の前側の内周面と連続している。
さらに、上記エアバッグドア部21の基材パネル3の裏面3bにおける上記リブ39,39,…の後側には、深さが比較的浅い凹溝41が形成されており、上記エアバッグドア部21の基材パネル3の該凹溝41が形成された部分が薄肉部43となっている。
以上の構成を備えるインストルメントパネル2において、エアバッグ装置15が作動し、エアバッグ17が膨張すると、先ず、エアバッグ17が突条片37を押圧し、その後、両エアバッグドア部19,21を押圧する。つまり、エアバッグ17が突条片37の押圧を開始するエアバッグ17展開初期段階において、エアバッグ17の膨張圧がこの突条片37のみに集中する。さらに、この突条片37は、エアバッグドア部21から前側のエアバッグドア部19に向かって延びているため、エアバッグ17の押圧によってエアバッグドア部21に生じるモーメントは、もう一方のエアバッグドア部19に作用するモーメントよりもこの突条片37の長さに相当する分だけ大きくなる。したがって、エアバッグ17の展開初期段階において、一対のエアバッグドア部19,21に作用するモーメントに差が生じるため、基材パネル3の中央破断予定部25対応箇所がスムーズに破断する。
また、このとき、突条片37の基端側に比較的脆弱な薄肉部43が形成されており、この薄肉部43が屈曲し、その前側の部分がエアバッグ17の展開方向に変形しやすくなっている。したがって、エアバッグドア部21がエアバッグ17の展開を阻害しないため、エアバッグ17をよりスムーズに展開させることができる。
さらに、このとき、エアバッグドア部21を構成する基材パネル3が表皮層9を押し上げて、表皮層9のうち基材側突条部33を覆う部分が剥がれる。そして、エアバッグドア部21の突条片37周辺部がエアバッグ17の展開方向にさらに変動すると、表皮層9が基材パネル3の表面3aに沿って引っ張られ、図5(b)に示すように基材側突条部33の先端を起点として切断され、表皮層9の中央破断予定部25対応箇所がスムーズに破断する。
そして、基材パネル3の突条片37対応箇所及び表皮層9の基材側突条部33対応箇所が破断すると、エアバッグドア部21の突条片37に対応する部位は、薄肉部43により、エアバッグ17の押圧によってエアバッグ17展開方向、即ち上側に変動し易くなっている。したがって、中央破断予定部25の突条片37に対応する部位の破断がよりスムーズに開始される。
次いで、中央破断予定部25が中央部から車幅方向両端まで破断すると、両エアバッグドア部19,21の車幅方向両側のサイド破断予定部19b,21bの破断が開始する。そして、サイド破断予定部19b,21bの破断がヒンジ部19a,21aの両端まで達すると、エアバッグ17の膨張圧によって両エアバッグドア部19,21がヒンジ部19a,21aを支点として回動して開いて、エアバッグ17がインストルメントパネル2の外部に膨出する。このとき、エアバッグドア部21に形成された突条片37は、エアバッグドア部21に沿って延び、かつその先端がエアバッグ17の展開方向、即ち上方を向いているので、エアバッグ17が突条片37先端に引っかかることがない。したがって、エアバッグ17をインストルメントパネル2の外部にスムーズに展開させることができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、2枚のエアバッグドア部19,21で構成されているが、これに限定されず、例えば、サイド破断予定部19b,21bを中央破断予定部25に対して交差させることにより、両エアバッグドア部19,21の車幅方向両側に一対のエアバッグドア部をさらに形成してもよい。
また、上記実施形態では、車両用内装品として車両用インストルメントパネル1,2を例示しているが、これに限定されず、例えばドアトリム及びハンドルでもよい。
さらに、上記実施形態では、基材表面側溝31及び基材裏面側溝35が底部尖鋭に形成されているが、これに限定されず、例えば底部がU字状に形成されてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、基材側突条部33が先端尖鋭に形成されているが、これに限定されず、先端が湾曲形成されていてもよい。
さらに、上記実施形態2では、表皮層9が熱可塑性エラストマーのソリッド層で形成されているが、これに限定されず、発泡剤等を用いて層の中間に発泡層を一体に形成したものであっても良い。
以上説明したように、本発明に係るエアバッグドア部を有する車両用内装品は、中央破断予定部がスムーズに破断すると共に、エアバッグのスムーズな展開が可能なものを提供する用途に適用することができる。
1,2 車両用インストルメントパネル(車両用内装品)
3 基材パネル
3a 基材パネルの表面
3b 基材パネルの裏面
9 表皮層
15 エアバッグ装置
25 中央破断予定部
19 エアバッグドア部(他方のエアバッグドア部)
21 エアバッグドア部(一方のエアバッグドア部)
19a,21a ヒンジ部
19b,21b サイド破断予定部
31 基材表面側溝(脆弱部)
33 基材側突条部(第2突条部)
35 基材裏面側溝(脆弱部)
37 突条片(第1突条部)
43 薄肉部

Claims (3)

  1. 基材パネル(3)に、中央破断予定部(25)と、該中央破断予定部(25)を挟む一対のヒンジ部(19a,21a)と、上記中央破断予定部(25)の両端から該中央破断予定部(25)と交差するように上記各ヒンジ部(19a,21a)の端まで延びるサイド破断予定部(19b,21b)と、によって少なくとも一対のエアバッグドア部(19,21)が区画形成され、エアバッグ装置(15)の作動時に上記中央破断予定部(25)及びサイド破断予定部(19b,21b)が破断することで、上記各エアバッグドア部(19,21)が上記ヒンジ部(19a,21a)を支点として回動して開くエアバッグドア部を有する車両用内装品であって、
    上記基材パネル(3)の上記中央破断予定部(25)に対応する箇所には、脆弱部(35)が形成され、
    上記一対のエアバッグドア部(19,21)のうち一方の上記エアバッグドア部(21)の裏面(3b)には、上記中央破断予定部(25)に沿って第1突条部(37)が突設されており、
    該第1突条部(37)は、上記一方のエアバッグドア部(21)の裏面(3b)から他方の上記エアバッグドア部(19)側に向かって該一方のエアバッグドア部(21)の裏面(3b)から離間する方向に傾斜して上記中央破断予定部(25)に重なることを特徴とするエアバッグドア部を有する車両用内装品。
  2. 請求項1に記載のエアバッグドア部を有する車両用内装品において、
    上記一方のエアバッグドア部(21)における上記第1突条部(37)の一方の上記ヒンジ部(21a)側には、薄肉部(43)が該第1突条部(37)に沿って設けられていることを特徴とするエアバッグドア部を有する車両用内装品。
  3. 請求項1又は2に記載のエアバッグドア部を有する車両用内装品において、
    上記基材パネル(3)の表面(3a)には、表皮層(9)が一体に積層されており、
    上記他方の上記エアバッグドア部(19)の基材パネル(3)の表面(3a)には、上記表皮層(9)に食い込む第2突条部(33)が上記中央破断予定部(25)に沿って突設されていることを特徴とするエアバッグドア部を有する車両用内装品。
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