JP6252684B2 - 冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置 Download PDF

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Description

この発明は、冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置に関するものである。
従来においては、冷媒を用いた空気調和機において室内機の外表面に冷媒ガスを検知するための冷媒ガスセンサを備え、冷媒ガスセンサを室内機の下部に設けられているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
日本特許第4599699号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来技術で用いられるような従来の冷媒ガスセンサは、外気と反応しやすいため経年変化の影響を受けやすいという欠点がある。また、冷媒が漏洩する方向や速度、室内機を設置する高さや設置設内の面積等によりセンサで検知する冷媒濃度は異なる。つまり、漏洩冷媒の挙動や室内機の据え付け条件等により、センサで冷媒漏洩を検知する適切なセンサ基準値(閾値)を設定することが困難である。そして、基準値が高いと早期に漏洩を検知することができず、基準値が低いと誤作動の原因となってしまう懸念があった。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、経年変化による影響を受けにくく、精度よく冷媒漏洩の発生を検知することができる冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置を得るものである。
この発明に係る冷媒漏洩検知装置においては、冷媒ガスが封入された冷媒配管を内部に収容する筐体内の酸素濃度に応じた電圧で信号を出力する酸素センサと、前記酸素センサから出力された信号の電圧に基づいて、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する検知部と、を備え、前記酸素センサは、電極及び電解液を有するガルバニ電池式酸素センサであり、前記検知部は、前記酸素センサから出力された信号の電圧が初期値より高くなった場合に、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する第1の検知部を備えた構成とする。
または、この発明に係る冷媒漏洩検知装置においては、冷媒ガスが封入された冷媒配管を内部に収容する筐体内における前記冷媒配管外の酸素濃度に応じた電圧で信号を出力する酸素センサと、前記酸素センサから出力された信号の電圧に基づいて、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する検知部と、を備え、前記酸素センサは、電極及び電解液を有するガルバニ電池式酸素センサであり、前記検知部は、前記酸素センサから出力された信号の電圧が予め定められた速度基準値以上の時間変化率で上昇した場合に、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する第1の検知部を備えた構成とする。
また、この発明に係る冷凍サイクル装置においては、少なくとも上記のように構成された冷媒漏洩検知装置と、前記筐体内に設けられ、前記冷媒配管に接続された熱交換器と、を備えた構成とする。
この発明に係る冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置においては、冷媒ガスセンサよりも外気と反応しにくい酸素センサを用いるため、経年変化による影響を受けにくく、万一冷媒が漏洩したとしても精度よく冷媒漏洩の発生を検知することができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る冷媒漏洩検知装置が適用される冷凍サイクル装置の全体構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る冷媒漏洩検知装置の全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る冷媒漏洩検知装置が備える第2の冷媒漏洩検知部の検知動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る冷媒漏洩検知装置が備える第1の冷媒漏洩検知部の検知動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係る冷媒漏洩検知装置が備える酸素センサの電解液が自然凍結した場合の酸素センサ出力の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る冷媒漏洩検知装置が備える第1の冷媒漏洩検知部の検知動作を説明する図である。
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は冷媒漏洩検知装置が適用される冷凍サイクル装置の全体構成の一例を示す図、図2は冷媒漏洩検知装置の全体構成を示すブロック図、図3は冷媒漏洩検知装置が備える第2の冷媒漏洩検知部の検知動作を説明する図、図4は冷媒漏洩検知装置が備える第1の冷媒漏洩検知部の検知動作を説明する図、図5は冷媒漏洩検知装置が備える酸素センサの電解液が自然凍結した場合のセンサ出力の一例を示す図である。
この発明に係る冷媒漏洩検知装置が適用される冷凍サイクル装置の一例として、空気調和機の構成を図1に示す。なお、この発明に係る冷媒漏洩検知装置が適用される冷凍サイクル装置としては、空気調和機の他に、例えば、給湯器、ショーケース、あるいは冷蔵庫等を挙げることができる。
図1に示すように、空気調和機は、室内機10及び室外機20からなる。室内機10は、空気調和の対象となる部屋の室内に設置される。室外機20は、当該部屋の室外に設置される。室内機10は、室内機熱交換器11及び室内機ファン12を備えている。室外機20は、室外機熱交換器21及び室外機ファン22を備えている。室内機10と室外機20とは冷媒配管23で接続されている。冷媒配管23は、室内機熱交換器11と室外機熱交換器21との間で循環的に設けられている。冷媒配管23内には冷媒ガスが封入されている。
冷媒配管23内に封入される冷媒ガスは、地球温暖化係数(GWP)の小さいものを用いることが地球環境保護上の観点からいって望ましい。また、冷媒配管23内に封入される冷媒ガスは、可燃性のガスである。この冷媒ガスは空気よりも平均分子量が大きく(空気よりも密度が大きく)、空気中では重力方向の下方へと沈んでいく性質を持っている。
このような冷媒として、具体的に例えば、テトラフルオロプロペン(CF3CF=CH2:HFO−1234yf)、ジフルオロメタン(CH2F2:R32)、プロパン(R290)、プロピレン(R1270)、エタン(R170)、ブタン(R600)、イソブタン(R600a)、1.3.3.3−テトラフルオロ−1−プロペン(CF3−CH=CHF:HFO−1234ze)等の中から選ばれる1つ以上の冷媒からなる(混合)冷媒を用いることができる。
室内機熱交換器11と室外機熱交換器21との間における冷媒の循環経路の一側の冷媒配管23には、四方弁24を介して圧縮機25が設けられている。圧縮機25は、供給された冷媒を圧縮して当該冷媒の圧力及び温度を高める機器である。圧縮機25は、例えば、ロータリー圧縮機、あるいは、スクロール圧縮機等を用いることができる。また、同循環経路の他側の冷媒配管23には、膨張弁26が設けられている。膨張弁26は、流入した冷媒を膨張させ、当該冷媒の圧力を低下させる。四方弁24、圧縮機25及び膨張弁26は、室外機20に設けられる。
室内機10側の冷媒配管23と室外機20側の冷媒配管23とは、継手等の金属接続部を介して接続されている。具体的には、室内機10の冷媒配管23には室内金属接続部13が設けられている。また、室外機20の冷媒配管23には室外金属接続部27が設けられている。室内金属接続部13と室外金属接続部27との間の冷媒配管23を介して、室内機10側の冷媒配管23と室外機20側の冷媒配管23とが接続されて冷媒の循環経路が形成される。
そして、冷媒配管23により形成された冷媒の循環経路と、当該循環経路上に冷媒配管23により接続された、室内機熱交換器11、室外機熱交換器21、四方弁24、圧縮機25及び膨張弁26とにより、冷凍サイクル(冷媒回路)が構成される。
このようにして構成された冷凍サイクルは、室内機熱交換器11及び室外機熱交換器21のそれぞれにおいて冷媒と空気の間で熱交換を行うことにより、室内機10と室外機20との間で熱を移動させるヒートポンプとして働く。この際、四方弁24を切り換えることにより、冷凍サイクルにおける冷媒の循環方向を反転させて冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる。
なお、室外機20の冷媒配管23には、閉止弁28が設けられている。閉止弁28は、冷媒の流れを開放したり閉止したりすることで、冷凍サイクルの運転及び停止を行うことができる。
室内機10及び室外機20は、それぞれが筐体を有している。室内機10の筐体の内部には、冷媒が封入された冷媒配管23をはじめとして、室内機熱交換器11、室内機ファン12及び室内金属接続部13が収容されている。また、室外機20の筐体の内部には、同じく冷媒が封入された冷媒配管23をはじめとして、室外機熱交換器21、室外機ファン22、四方弁24、圧縮機25、膨張弁26、室外金属接続部27及び閉止弁28が収容されている。
これらの筐体内には、酸素センサ31が設置される。ここでは、酸素センサ31は室内機10の筐体内に設置されているとして説明する。酸素センサ31は、室外機20の筐体内に設置してもよいし、室内機10の筐体内と室外機20の筐体内の両方に設置してもよい。また、設置する酸素センサ31の数は1つに限られず複数の酸素センサ31を設置してもよい。
酸素センサ31は、冷媒ガスが封入された冷媒配管23を内部に収容する筐体内の酸素濃度を検出するためのものである。酸素センサ31は、筐体内の酸素濃度に応じた電圧で信号を出力する。酸素センサ31は、種々の測定原理を用いたもの、例えば、ガルバニ電池式、ポーラロ式及びジルコニア式等の各方式の酸素センサを用いることができる。ここでは、特に、酸素センサ31として、電極及び電解液を有するガルバニ電池式酸素センサを用いた場合について説明する。
この発明に係る冷媒漏洩検知装置は、酸素センサ31の検知結果を利用して冷媒の漏洩の発生を検知する。この冷媒漏洩検知装置30の構成を図2に示す。冷媒漏洩検知装置30は、冷媒漏洩検知部として第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33を備えている。換言すれば、冷媒漏洩検知部は、第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33を備えている。
冷媒漏洩検知部は、酸素センサ31から出力された信号の電圧に基づいて、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するものである。説明が前後するが、まず、冷媒漏洩検知部のうちの第2の冷媒漏洩検知部33について説明する。第2の冷媒漏洩検知部33は、酸素センサ31から出力された信号の電圧が予め定められた電圧基準値以下となった場合に、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する。
この第2の冷媒漏洩検知部33による冷媒ガスの漏洩の発生の検知の原理について次に詳しく説明する。まず、筐体内で冷媒が漏洩すると、筐体内の空気に冷媒が混ざる。すると、冷媒が漏洩した分だけ、筐体内の雰囲気全体に対する酸素の割合すなわち酸素濃度が減少する。したがって、筐体内の雰囲気が、元々あった空気と冷媒配管23等から漏洩した冷媒とのみを含んでいるとした場合、筐体内の酸素濃度から筐体内の漏洩冷媒濃度を知ることができる。
具体的に例えば、冷媒漏洩前の筐体内の空気中の酸素濃度が20.95%であるとする。このときに、漏洩した冷媒が混入し、筐体内の雰囲気中の酸素濃度が17.93%まで減少した場合を考える。この場合、混合気体(冷媒が混入した雰囲気)中の空気の割合は85.6%(=17.93%/0.2095)まで減少したことになる。このことから、相対的に冷媒濃度は14.4%(=100%−85.6%)であると分かる。
ここで、前述したように、酸素センサ31は、筐体内の酸素濃度に応じた電圧で信号を出力する。特に、酸素センサ31としてガルバニ電池式酸素センサを用いている場合、酸素センサ31から出力される信号の電圧は、筐体内の酸素濃度に正比例する。したがって、冷媒が漏洩して筐体内の冷媒濃度が増加し、筐体内の酸素濃度が減少すると、酸素センサ31から出力される信号の電圧は低下していく。
したがって、酸素センサ31から出力された信号の電圧が予め定められた電圧基準値以下となった場合に、第2の冷媒漏洩検知部33は、筐体内での冷媒濃度が一定以上になったとして、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知することができる。
次に、この第2の冷媒漏洩検知部33が、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するための基準となる電圧基準値の設定方法について説明する。この電圧基準値は、筐体内の酸素濃度と酸素センサ31から出力される信号の電圧との関係、及び、使用する冷媒種に応じて、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する基準とする筐体内での冷媒ガスの濃度に基づいて設定される。
この電圧基準値の設定について具体的な例を挙げながら説明する。前述したように、冷媒配管23内に封入される冷媒はR32である。このR32は可燃性であり、その下限燃焼濃度が14.4%である。そこで、筐体内の雰囲気の冷媒濃度が14.4%以上となったときに筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するように電圧基準値を設定する。
まず、R32が空気に14.4%混入すると、混合気体(空気に冷媒が混入した雰囲気)のうち空気の割合は85.6%(=100%−14.4%)となる。したがって、このときの雰囲気の酸素濃度は、17.93%(=85.6%×0.2095)となる。
次に、前述したように一般にガルバニ電池式酸素センサにおける酸素濃度Cと出力信号の電圧Vとは正比例の関係にあり、電圧Vに対し酸素濃度Cは直線的に(線形に)変化する。すなわち、酸素濃度Cと出力信号の電圧Vとの関係は次の式で表すことができる。ただし、Aは、用いる酸素センサ31によって決まる定数である。
C=A×V
したがって、冷媒が漏洩していない大気中の酸素濃度が20.95%のときのセンサ電圧Vの初期値がV0とすると、この酸素センサ31の定数AはA=20.95/V0となる。このAを上記の関係式にあてはめると、以下の式が得られる。
C=(20.95/V0)×V
この式において、R32が空気に14.4%混入したときの酸素濃度である17.93%をCに代入することで、筐体内の雰囲気中のR32の濃度が14.4%であるときに酸素センサ31から出力される信号の電圧Vを次のように得ることができる。
V=(17.93/20.95)×V0=0.86×V0
つまり、この例では、R32の漏洩により、酸素センサ31から出力される信号の電圧Vが初期値V0の0.86倍以下になると、R32の濃度が14.4%以上となる。そこで、前記電圧基準値を0.86×V0に設定することで、R32の冷媒濃度が下限燃焼濃度に達した時点で冷媒漏洩の発生を検知することができる。
具体的に例えば、大気中の酸素濃度が20.95%のときのセンサ電圧の初期値V0が、V0=29.5mVのとき(すなわち、A=0.71のとき)、前記電圧基準値は0.86×V0=25.4mVに設定する。なお、前記電圧基準値に安全率や尤度を持たせて、冷媒の下限燃焼濃度に対応する電圧より大きい値にしてもよい。また、温度や湿度により前記電圧基準値を補正することで、冷媒濃度の下限燃焼濃度に達したことを、より正確に検知できるようにしてもよい。
このようにして使用する冷媒種に応じて設定した前記電圧基準値Vtは、冷媒漏洩検知装置30が備える記憶部34に予め記憶されている。そして、第2の冷媒漏洩検知部33は、酸素センサ31から出力される信号の電圧Vと、記憶部34に記憶されている電圧基準値Vtとを随時に比較している。
例えば、図3に示すように、筐体内に冷媒が漏洩していない場合には、酸素センサ31からの出力電圧Vは、初期値V0のまま一定で変化しない。そして、時刻t1に筐体内への冷媒の漏洩が始まると、酸素センサ31からの出力電圧Vは冷媒の漏洩量に応じて次第に低下していく。そして、酸素センサ31からの出力電圧Vが電圧基準値Vt以下となる時刻t3において、第2の冷媒漏洩検知部33は、筐体内に冷媒の漏洩が発生したことを検知する。
次に、冷媒漏洩検知部が備える第1の冷媒漏洩検知部32について説明する。第1の冷媒漏洩検知部32は、酸素センサ31から出力された信号の電圧が初期値より高くなった場合に、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する。
この第1の冷媒漏洩検知部32による冷媒ガスの漏洩の発生の検知の原理について次に詳しく説明する。冷媒が冷媒配管23等から漏洩すると、漏洩時に冷媒は急激に膨張する。この膨張は急激であるため断熱膨張であるとみなすことができる。よって、漏洩した冷媒は断熱膨張により温度が低下する。
漏洩した冷媒の温度が低下することで、この漏洩冷媒が混入した筐体内の雰囲気は低温となる。したがって、酸素センサ31は筐体内の低温雰囲気にさらされる。すると、特に酸素センサ31として電解液を有するガルバニ電池式酸素センサを用いている場合、この低温雰囲気により冷却されて酸素センサ31の電解液が凍結する。
酸素センサ31の電解液が凍結すると、当該酸素センサ31から出力される信号の電圧Vは急激に上昇し、筐体内の酸素濃度は増加していないにもかかわらず冷媒漏洩前の初期値V0よりも高くなる。したがって、第1の冷媒漏洩検知部32は、酸素センサ31から出力された信号の電圧Vが初期値V0より高くなった場合に、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知することができる。
ここで、酸素センサ31の出力電圧Vと比較する初期値V0として、冷媒が漏洩していない状態における酸素センサ31からの出力値を予め記憶部34に記憶しておいて用いてもよい。あるいは、初期値V0を、現時点以前の予め定められた一定時間内における酸素センサ31から出力された信号の電圧の移動平均値により設定するようにしてもよい。後者の方法によれば、事前に初期値V0を設定する必要がない。
後者の方法について具体例を用いて説明する。測定日の1日前(前日)から4日前までの各日における予め決められた時刻でのセンサ電圧を平均した値を初期値として設定した場合を例にする。測定日の1日前から4日前までの予め決められた時刻でのセンサ電圧が、それぞれ、29.5mV(1日前)、29.4mV(2日前)、29.5mV(3日前)、29.4mV(4日前)とすると、測定日における初期値は、これらの平均値である29.45mVとなる。
なお、このような初期値の決定方法はあくまでも一例である。このように1日おきに値をとって直近4日分の平均値を初期値とする他に、例えば、1週おきに値をとって直近5週分の平均値を初期値としたり、1月おきに値をとって直近3ヶ月分の平均値を初期値としたりしてもよい。また、逆に、より短い時間間隔、例えば、1時間おきに値をとって初期値を決定するようにしてもよい。なお、一定期間内の平均値ではなく、一定期間内の最高値を初期値に決定するようにしてもよい。
図4に示すように、筐体内に冷媒が漏洩していない場合には、酸素センサ31からの出力電圧Vは、初期値V0のまま一定で変化しない。そして、時刻t1に筐体内への冷媒の漏洩が始まると、前述した図3の場合と同様に酸素センサ31からの出力電圧Vは冷媒の漏洩量に応じて次第に低下していく。
漏洩時に断熱膨張により低温化した冷媒が筐体内の空気に混入すると、筐体内の雰囲気の温度は低下していく。筐体内の雰囲気の温度が低下すると、酸素センサ31の電解液は低温雰囲気により冷却される。冷却された電解液の温度が凝固点に達する時刻t2に、電解液は凍結し始める。電解液が凍結を開始すると、酸素センサ31から出力される信号の電圧Vは急激に上昇する。そして、酸素センサ31からの出力電圧Vが初期値V0より高くなる時刻t3において、第1の冷媒漏洩検知部32は、筐体内に冷媒の漏洩が発生したことを検知する。
従来の冷媒ガスセンサにおいては、誤作動を防止するために、冷媒ガスの濃度が基準値以上となった状態が一定時間以上継続した場合にガス(冷媒)の漏洩発生を検知するのが一般的である。これに対し、この発明に係る第1の冷媒漏洩検知部32によれば、酸素センサ31の出力電圧が初期値より高くなった時点で冷媒の漏洩発生を検知することができるため、従来のものより発生から短時間で冷媒漏洩を検知することができる。
また、第1の冷媒漏洩検知部32が冷媒漏洩発生の検知に用いる基準値である初期値V0は、冷媒の漏洩挙動又は筐体の据え付け条件等によらないものである。このため、適切なセンサ基準値を容易に設定することが可能である。また、一般に冷媒ガスセンサよりも経年劣化しにくい酸素センサを用いることで、経年変化の影響を受けにくく、長期にわたって冷媒漏洩を精度よく検知できる。
ここで、冷媒漏洩によらず、例えば寒冷地等において筐体内の空気の温度が酸素センサ31の電解液の凝固点以下にまで低下したことにより、酸素センサ31の電解液が凍結した場合(以下、このような場合を冷媒漏洩による凍結とは区別して「自然凍結」という)について考える。
このような自然凍結の場合、筐体内の酸素濃度は変化することなく酸素センサ31の電解液の凍結が開始される。このため、図5に示すように、酸素センサ31から出力される信号の電圧Vは、初期値V0から低下することなく上昇する。
そこで、このような事情を鑑みて、第1の冷媒漏洩検知部32は、酸素センサ31から出力された信号の電圧が初期値V0より低くなった後に初期値V0より高くなった場合に、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するようにしてもよい。逆に言えば、第1の冷媒漏洩検知部32は、酸素センサ31から出力された信号の電圧が初期値V0より低くなることなく初期値V0より高くなった場合には、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知しないようにしてもよい。
このようにすることで、第1の冷媒漏洩検知部32は、筐体内に冷媒が漏洩して酸素センサ31の出力電圧が図4に示すような挙動を示した場合に、冷媒漏洩の発生を検知し、図5に示すような自然漏洩の場合に誤検知することを防止することができる。
以上のようにして、冷媒漏洩検知部が備える第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33のそれぞれは、異なる検知方法により筐体内での冷媒の漏洩の発生を検知する。そして、冷媒漏洩検知部が、筐体内での冷媒の漏洩の発生の検知に第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33のいずれを用いるのかについては、冷媒漏洩検知装置30が備えるモード切替部35により切り替えることができる。
この際、モード切替部35により、冷媒漏洩検知部が、第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33のうちのいずれか一方のみを用いて筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するように設定することができる。また、モード切替部35により、冷媒漏洩検知部が、第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33の両方を用いて筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するように設定できるようにしてもよい。
第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33の両方を用いて筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する場合、さらに、2通りの検知処理が考えられる。1つめは、第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33の少なくともいずれか一方が筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知した場合に、冷媒漏洩検知部が筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するという処理である。2つめは、第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33の両方が筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知した場合に、冷媒漏洩検知部が筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するという処理である。
これらの検知処理のうち、前者は、冷媒漏洩発生の見逃しをより低減することを重視したモードであるといえる。これに対し、後者は、冷媒漏洩発生の空振り(誤検知)をより低減することを重視したモードであるといえる。このようにして、冷媒漏洩検知部は、モード切替部35による設定に従って、第1の冷媒漏洩検知部32及び第2の冷媒漏洩検知部33のいずれか一方あるいは両方を用いて、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する。
冷媒漏洩検知装置30が備える報知部36は、冷媒漏洩検知部が筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知した場合に、その旨を利用者あるいは作業者等に報知する。この報知部36は、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知した旨を、音で報知するためのスピーカ及び光で報知するためのLED等を備えている。
また、冷媒漏洩検知装置30が備える送風ファン38は、冷媒漏洩検知部が筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知した場合に筐体内に空気流を発生させるためのものである。送風ファン38は、酸素センサ31が設置された筐体内に設置される。送風ファン38は、室内機ファン12又は室外機ファン22と兼用してもよいし、室内機ファン12又は室外機ファン22とは別に設けるようにしてもよい。
なお、冷媒漏洩検知装置30は、送風ファン38の動作を制御するための制御部37を備えている。冷媒漏洩検知部により筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生が検知されると、第1の冷媒漏洩検知部32又は第2の冷媒漏洩検知部33から冷媒漏洩検知信号が出力される。そして、制御部37は、冷媒漏洩検知信号が入力されると送風ファン38を動作させて筐体内に空気流を発生させる。なお、報知部36も冷媒漏洩検知信号に基づいて報知動作を行う。
このようにして、冷媒漏洩検知部が筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知した場合に、送風ファン38により筐体内に空気流を発生させることで、漏洩した冷媒を拡散させ、冷媒濃度が高い箇所ができることを抑制することができる。
なお、前述したように、室外機20には冷媒配管23内の冷媒の流れを閉止可能な閉止弁28が設けられている。そこで、冷媒漏洩検知装置30の冷媒漏洩検知部が、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知した場合に、閉止弁28を閉じて冷媒配管23内の冷媒の流れを止めるようにしてもよい。
また、酸素センサ31は、室内機10又は室外機20の筐体内において、冷媒漏洩の生じる可能性が高い箇所に配置することが好ましい。冷媒漏洩の生じる可能性が高い箇所とは、具体的に例えば、室内機熱交換器11及び室外機熱交換器21のろう付け部並びに室内金属接続部13及び室外金属接続部27等を挙げることができる。酸素センサ31を、このような筐体内における冷媒漏洩の可能性が高い箇所に配置することで、これらの箇所から冷媒が漏洩した場合に迅速に冷媒漏洩発生を検知することができる。
以上のように構成された冷媒漏洩検知装置は、冷媒ガスが封入された冷媒配管を内部に収容する筐体内の酸素濃度に応じた電圧で信号を出力する酸素センサと、酸素センサから出力された信号の電圧に基づいて、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する検知部と、を備えたものである。
このため、一般にガスセンサよりも経年劣化しにくい酸素センサを用いることで、経年変化の影響を受けにくく、冷媒漏洩の発生を精度よく検知できる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2に係るもので、冷媒漏洩検知装置が備える第1の冷媒漏洩検知部の検知動作を説明する図である。
前述した実施の形態1における第1の冷媒漏洩検知部32は、酸素センサ31から出力された信号の電圧が初期値より高くなった場合に、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するものであった。
これに対し、ここで説明する実施の形態2は、第1の冷媒漏洩検知部32が、酸素センサ31から出力された信号の電圧が予め定められた速度基準値以上の時間変化率で上昇した場合に、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知するようにしたものである。
実施の形態1で前述したように、酸素センサ31としてガルバニ電池式酸素センサを用いている場合、酸素センサ31の電解液が凍結すると、当該酸素センサ31から出力される信号の電圧Vが急激に上昇する。そこで、この実施の形態2においては、この際の酸素センサ31からの出力電圧Vの上昇速度が一定以上であれば、冷媒の漏洩により酸素センサ31の電解液が凍結している状態にあると判断する。
すなわち、前述したように、冷媒漏洩検知装置30の冷媒漏洩検知部が備える第1の冷媒漏洩検知部32は、酸素センサ31から出力された信号の電圧が予め定められた速度基準値以上の時間変化率で上昇した場合に、筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する。
次に、この筐体内での冷媒ガスの漏洩の発生を検知する基準となる前記速度基準値の設定方法について説明する。ここでは、前記速度基準値を設定するために、実験により実際に冷媒で酸素センサ31の電解液を凍結させた際の出力電圧の時間変化を測定する方法を例として説明する。この実験では、まず、冷媒が充填された冷媒ボンベに毛細管を接続した。毛細管の冷媒排出口の先端を鉛直方向下向きにし、その下方に酸素センサ31として用いるものと同じ酸素センサを設置した。そして、毛細管の冷媒排出口から冷媒を排出させて酸素センサの電解液を凍結させた際における、酸素センサの出力電圧の時間変化率(dV/dt)を調べた。
また、実験は、10畳(16.55m^2、m^2は平方メートルを表す)の無風状態の空間内で実施した。漏洩冷媒量は2kgで、使用する毛細管の穴径及び長さを適宜に変化させることで、冷媒の漏洩速度が、1kg/h、10kg/h及び40kg/hの3通りとなるように調節した。そして、それぞれの冷媒の漏洩速度について、毛細管の先端(漏洩口)と酸素センサの距離が50mmと150mmの2通りについて実験した。例えば、冷媒の漏洩速度を40kg/hとするためには、穴径3mm、長さ150mmの毛細管を使用した。なお、実験に用いた冷媒はHFO−1234yfである。
このような実験により以下の結果が得られた。まず、冷媒漏洩速度を1kg/hとした場合、毛細管先端と酸素センサの距離が50mmでは電解液凍結時の酸素センサの出力電圧の時間変化率(dV/dt)は1.0mV/min、毛細管先端と酸素センサの距離が150mmでは酸素センサの電解液は凍結しなかった。
また、冷媒漏洩速度を10kg/hとした場合、毛細管先端と酸素センサの距離が50mmでは電解液凍結時の酸素センサの出力電圧の時間変化率(dV/dt)は1.2mV/min、毛細管先端と酸素センサの距離が150mmでは電解液凍結時の酸素センサの出力電圧の時間変化率(dV/dt)は0.6mV/minとなった。
そして、冷媒漏洩速度を40kg/hとした場合、毛細管先端と酸素センサの距離が50mmでは電解液凍結時の酸素センサの出力電圧の時間変化率(dV/dt)は0.7mV/min、毛細管先端と酸素センサの距離が150mmでは電解液凍結時の酸素センサの出力電圧の時間変化率(dV/dt)は1.1mV/minとなった。
このような実験の結果から、次のことがいえる。まず、第1に、毛細管の先端(漏洩口)と酸素センサの距離を大きくすると冷媒漏洩速度の遅い1kg/hでは酸素センサの電解液は凍結しなくなる。そして、第2に、酸素センサの電解液が凍結する程度に十分に冷媒漏洩速度が速く、又は、毛細管の先端(漏洩口)と酸素センサの距離が近い場合、電解液凍結時の酸素センサの出力電圧の時間変化率は、冷媒漏洩速度及び毛細管の先端(漏洩口)と酸素センサの距離のいずれとも明確な関係性は認められない。
したがって、上記の結果が得られた実験条件下では、前記速度基準値を例えば、0.5mV/minに設定すれば、冷媒の漏洩により酸素センサの電解液が凍結したことを検出することができる。なお、予め安全率や尤度を考慮して前記速度基準値を0.5mV/minより低い値、例えば、0.1mV/min等に設定してもよい。
以上のような実験の結果を踏まえると、実際の冷媒漏洩検知装置30が備える第1の冷媒漏洩検知部32で用いる前記速度基準値は、次のようにして設定することが一例として考えられる。すなわち、まず、冷媒漏洩検知装置30を適用する冷凍サイクル装置で使用している冷媒を充填したボンベを用意する。そして、冷凍サイクル装置で冷媒漏洩が発生した場合に想定される漏洩速度(例えば、10kg/h)となるような毛細管をボンベに接続する。
次に、この毛細管の冷媒排出口の鉛直方向下向きに冷媒漏洩検知装置30で使用する酸素センサ31を設置する。そして、冷媒を排出させ、電解液凍結時の酸素センサ31からの出力電圧の時間変化を測定する。これにより、酸素センサ31の電解液が凍結した時の出力電圧の時間変化率を知ることができる。この際、酸素センサ31の電解液が凍結しない場合には、酸素センサ31の電解液を凍結させることができるまで、毛細管の先端とセンサの距離を縮める、あるいは、毛細管の穴径を大きくして漏洩速度を上げる。
そして、こうして求めた酸素センサ31の電解液が凍結した時の出力電圧の時間変化率に基づいて、安全率や尤度を考慮して前記速度基準値を設定する。こうして設定した前記速度基準値は、記憶部34に予め記憶しておく。そして、第1の冷媒漏洩検知部32は、酸素センサ31から出力される信号の電圧Vの時間変化率と、記憶部34に記憶されている前記速度基準値とを随時に比較している。
例えば、図6に示すように、筐体内に冷媒が漏洩していない場合には、酸素センサ31からの出力電圧Vは、初期値V0のまま一定で変化しない。そして、時刻t1に筐体内への冷媒の漏洩が始まると、実施の形態1で説明した図4の場合と同様に酸素センサ31からの出力電圧Vは冷媒の漏洩量に応じて次第に低下していく。
漏洩時に断熱膨張により低温化した冷媒が筐体内の空気に混入すると、筐体内の雰囲気の温度は低下していく。筐体内の雰囲気の温度が低下すると、酸素センサ31の電解液は低温雰囲気により冷却される。冷却された電解液の温度が凝固点に達する時刻t2に、電解液は凍結し始める。電解液が凍結を開始すると、酸素センサ31から出力される信号の電圧Vは急激に上昇する。
そして、酸素センサ31からの出力電圧Vの時間変化率が記憶部34に記憶されている前記速度基準値以上となる時刻t3’において、第1の冷媒漏洩検知部32は、筐体内に冷媒の漏洩が発生したことを検知する。
なお、他の構成については実施の形態1と同様であって、その詳細説明は省略する。
以上のように構成された冷媒漏洩検知装置及びこれを備えた冷凍サイクル装置の第1の冷媒漏洩検知部32によれば、酸素センサ31の電解液が凍結した後、酸素センサ31の出力電圧が初期値より高くなる前に、出力電圧が速度基準値以上で上昇した時点で冷媒漏洩の発生を検知することができる。このため、実施の形態1と同様の効果を奏することができるのに加えて、冷媒漏洩開始後にさらに短時間で冷媒漏洩の発生を検知することが可能である。
この発明は、冷媒ガスが封入された冷媒配管を内部に収容する筐体を備えた冷凍サイクル装置、具体的に例えば、床置型、天井設置型及び壁設置型等の空気調和機の室内機及び室外機、給湯器、ショーケース及び冷蔵庫等の冷凍サイクル装置、並びに、このような冷凍サイクル装置に備えられる冷媒漏洩検知装置に利用することができる。
10 室内機、 11 室内機熱交換器、 12 室内機ファン、 13 室内金属接続部、 20 室外機、 21 室外機熱交換器、 22 室外機ファン、 23 冷媒配管、 24 四方弁、 25 圧縮機、 26 膨張弁、 27 室外金属接続部、 28 閉止弁、 30 冷媒漏洩検知装置、 31 酸素センサ、 32 第1の冷媒漏洩検知部、 33 第2の冷媒漏洩検知部、 34 記憶部、 35 モード切替部、 36 報知部、 37 制御部、 38 送風ファン

Claims (10)

  1. 冷媒ガスが封入された冷媒配管を内部に収容する筐体内における前記冷媒配管外の酸素濃度に応じた電圧で信号を出力する酸素センサと、
    前記酸素センサから出力された信号の電圧に基づいて、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する検知部と、を備え
    前記酸素センサは、電極及び電解液を有するガルバニ電池式酸素センサであり、
    前記検知部は、前記酸素センサから出力された信号の電圧が初期値より高くなった場合に、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する第1の検知部を備えた冷媒漏洩検知装置。
  2. 前記第1の検知部は、前記酸素センサから出力された信号の電圧が前記初期値より低くなった後に前記初期値より高くなった場合に、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する請求項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  3. 前記初期値は、冷媒が漏洩していない状態における前記酸素センサから出力された信号の電圧により予め設定される請求項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  4. 前記初期値は、現時点以前の予め定められた一定時間内における前記酸素センサから出力された信号の電圧の移動平均値により設定される請求項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  5. 冷媒ガスが封入された冷媒配管を内部に収容する筐体内における前記冷媒配管外の酸素濃度に応じた電圧で信号を出力する酸素センサと、
    前記酸素センサから出力された信号の電圧に基づいて、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する検知部と、を備え、
    前記酸素センサは、電極及び電解液を有するガルバニ電池式酸素センサであり、
    前記検知部は、前記酸素センサから出力された信号の電圧が予め定められた速度基準値以上の時間変化率で上昇した場合に、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する第1の検知部を備えた冷媒漏洩検知装置。
  6. 前記検知部は、前記酸素センサから出力された信号の電圧が予め定められた電圧基準値以下となった場合に、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する第2の検知部を備えた請求項から請求項のいずれか一項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  7. 前記電圧基準値は、前記筐体内の酸素濃度と前記酸素センサから出力される信号の電圧との関係、及び、前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知する基準とする前記筐体内での前記冷媒ガスの濃度に基づいて設定される請求項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  8. 前記検知部が、前記第1の検知部及び前記第2の検知部のうちのいずれを用いて前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生を検知するかを切り替えるモード切替部を備えた請求項又は請求項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  9. 前記検知部により前記筐体内での前記冷媒ガスの漏洩の発生が検知された場合に、前記筐体内に空気流を発生させるファンを備えた請求項1から請求項のいずれか一項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  10. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の冷媒漏洩検知装置と、
    前記筐体内に設けられ、前記冷媒配管に接続された熱交換器と、を備えた冷凍サイクル装置。
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