JP7243132B2 - ヒートポンプ装置 - Google Patents

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この発明は、ヒートポンプ装置に関するものである。
ヒートポンプ装置が適用される機器として空気調和機がある。空気調和機の室内機として、ケーシング(筐体)と、可燃性冷媒が流れる熱交換器と、ファンと、可燃性冷媒の漏洩を検知する検知センサと、ファンの作動を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、検知センサにより可燃性冷媒の漏洩が検知されると、ファンが停止している場合はファンを起動するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-094515号公報
ヒートポンプ装置が適用された空気調和機としては、特許文献1に示されるようなものの他に、冷媒が流れる冷媒回路と、水(液状熱媒体)が流れる水回路とを有し、冷媒と水との間で熱交換させる水熱交換器(液熱交換器)を備えたものがある。そして、このような空気調和機においては、室内機と室外機の他に、水熱交換器を収容した中継器を備えたものがある。中継器では空気との熱交換が不要であるため、中継器には送風ファンは設けられていない。
特許文献1に示される装置においては、このような中継器の水熱交換器における冷媒漏洩について考慮されていない。すなわち、中継器の水熱交換器で冷媒漏洩が発生しても、中継器には送風ファンが設けられていないため、送風ファンによる冷媒の拡散を図ることができない。
また、仮に中継器に冷媒漏洩時に空気を撹拌するためのファンを設けたとしても、このようなファンは、冷媒が漏洩していない通常時には停止しており停止期間が比較的に長くなる。このため、ファンが固着していたり、埃等が堆積していたりして、必要時にファンが動作しないおそれがある。
特に、水熱交換器において冷媒回路と水回路との絶縁が破れ、水回路内に冷媒が流入した場合には、中継器内の圧力弁が動作して水回路内の冷媒が中継器側で漏洩する。このような時に、中継器の撹拌ファンが動作しないと、中継器側で漏洩した冷媒の拡散を図ることができないため、漏洩した冷媒が滞留し冷媒濃度が上昇してしまうおそれがある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものである。その第1の目的は、液熱交換器を収容した中継器を有するヒートポンプ装置において、中継器の液熱交換器で冷媒漏洩が発生した場合に、漏洩した冷媒の拡散を図ることができるヒートポンプ装置を提供することにある。また、第2の目的は、そのような漏洩した冷媒の拡散を図る手段の可動部が長期間の停止により固着等してしまい、必要時に当該手段が動作できないことを抑制できるヒートポンプ装置を提供することにある。
この発明に係るヒートポンプ装置は、冷媒が封入された冷媒配管と、液状熱媒体が封入された熱媒体配管と、前記冷媒と前記液状熱媒体との間で熱を交換する液熱交換器と、前記液状熱媒体と空気との間で熱を交換する空気熱交換器と、前記空気熱交換器の周囲を通過する空気流を生成する送風ファンと、前記空気熱交換器及び前記送風ファンを内部に収容する第1の筐体と、前記液熱交換器を内部に収容する第2の筐体と、前記第2の筐体の外部であって前記第2の筐体が設置される空間内に設けられ、前記空間内の空気を撹拌する撹拌ファンと、を備え、前記撹拌ファンは、前記ヒートポンプ装置の運転開始時に動作する。
この発明に係るヒートポンプ装置によれば、中継器の液熱交換器で冷媒漏洩が発生した場合に、漏洩した冷媒の拡散を図ることができるという効果を奏する。また、そのような漏洩した冷媒の拡散を図る手段の可動部が長期間の停止により固着等してしまい、必要時に当該手段が動作できないことを抑制できるという効果を併せて奏する。
この発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置が適用された空気調和機の室外機、中継器及び室内機の内部構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置が適用された空気調和機の制御系統の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るヒートポンプ装置が適用された空気調和機の動作の一例を示すフロー図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
実施の形態1.
図1から図3は、この発明の実施の形態1に係るものである。図1はヒートポンプ装置が適用された空気調和機の室外機、中継器及び室内機の内部構成を示す図である。図2はヒートポンプ装置が適用された空気調和機の制御系統の構成を示すブロック図である。そして、図3はヒートポンプ装置が適用された空気調和機の動作の一例を示すフロー図である。
以下においては、この発明に係るヒートポンプ装置を空気調和機に適用した場合を例にして説明する。なお、この発明は、ルームエアコン及び業務用のパッケージエアコン等を含む空気調和機の他に、例えば、給湯器、ショーケース、冷蔵庫、チラーシステム等に適用され、冷媒が循環する1次回路(冷媒回路)と熱媒体が循環する2次回路(熱媒体回路)とを備えたヒートポンプ装置に利用できる。
空気調和機は、室外機10、室内機20及び中継器30を備えている。室内機20は、空気調和の対象となる部屋の室内に設置される。室外機10は、当該部屋の室外に設置される。中継器30は、例えば、空気調和の対象でない部屋の室内に設置される。室外機10は、圧縮機12、四方弁13、室外熱交換器14、室外ファン15及び膨張弁16を備えている。室内機20は、室内熱交換器21、室内ファン22及びドレンパン23を備えている。中継器30は、水熱交換器32及びポンプ33を備えている。
室外機10と中継器30とは冷媒配管11で接続されている。冷媒配管11は、室外機10の室外熱交換器14と中継器30の水熱交換器32との間で循環的に設けられている。冷媒配管11内には冷媒が封入されている。冷媒配管11内に封入される冷媒は、地球温暖化係数(GWP)の小さいものを用いることが地球環境保護上の観点からいって望ましい。この冷媒は空気よりも平均分子量が大きく(空気よりも密度が大きく)、空気中では重力方向(鉛直方向)の下方へと沈んでいく性質を持っている。
このような冷媒として、具体的に例えば、テトラフルオロプロペン(CF3CF=CH2:HFO-1234yf)、ジフルオロメタン(CH2F2:R32)、プロパン(R290)、プロピレン(R1270)、エタン(R170)、ブタン(R600)、イソブタン(R600a)、1.3.3.3-テトラフルオロ-1-プロペン(CF3-CH=CHF:HFO-1234ze)等の中から選ばれる1つ以上の冷媒からなる(混合)冷媒を用いることができる。これらの冷媒には、可燃性(微燃性又は強燃性)を有するものが含まれる。
冷媒配管11は、圧縮機12、膨張弁16、室外熱交換器14及び水熱交換器32を環状に接続している。したがって、室外熱交換器14と水熱交換器32との間で冷媒が循環する冷媒回路が形成されている。圧縮機12は、供給された冷媒を圧縮して当該冷媒の圧力及び温度を高める機器である。圧縮機12は、例えば、ロータリ圧縮機、あるいは、スクロール圧縮機等を用いることができる。膨張弁16は、流入した冷媒を膨張させ、当該冷媒の圧力を低下させる。すなわち、膨張弁16は、冷媒を減圧させる減圧装置である。
室外熱交換器14は、室外熱交換器14に流入した冷媒と空気との間で熱を交換する。室外ファン15は、後述する室外機筐体内の風路の中に気流を発生させ、外気が室外熱交換器14の周囲を通過するように送風する。室外熱交換器14は、流入した冷媒を、蒸発又は凝縮することにより、ファン7から送られる室外の空気と熱交換をし、空気を冷却又は加熱する。
中継器30と室内機20とは水配管31で接続されている。水配管31は、中継器30の水熱交換器32と室内機20の室内熱交換器21との間で循環的に設けられている。水配管31内には、液状熱媒体である水が封入されている。すなわち、水配管31は、内部に液状熱媒体である水が入れられた熱媒体配管である。なお、水は、液状熱媒体の一例である。液状熱媒体としては、他にブライン等が用いられる場合もある。
水熱交換器32は、冷媒と水すなわち液状熱媒体との間で熱を交換する液熱交換器である。水熱交換器32は、例えば、熱交換効率が高いプレート熱交換器又は二重管熱交換器等が用いられる。
ポンプ33は、水配管31に設けられている。ポンプ33は、液熱交換器である水熱交換器32に、液状熱媒体である水を流れさせるためのものである。熱媒体配管である水配管31は、水熱交換器32及びポンプ33を環状に接続している。したがって、ポンプ33によって室内熱交換器21と水熱交換器32との間で水が循環される水回路が形成されている。そして、ポンプ33は、このようにして環状に形成された水配管31(熱媒体配管)に予め定められた循環方向で水(液状熱媒体)を流れさせる。
室内熱交換器21は、室内熱交換器21に流入した水(液状熱媒体)と空気との間で熱を交換する空気熱交換器である。室内ファン22は、後述する室内機筐体内の風路の中に気流を発生させ、外気が室内熱交換器21の周囲を通過するように送風する。室内熱交換器21は、流入した高温または低温の水を、室内ファン22から送られる室内空気と熱交換することで室内の空気と熱交換する。このように、室内ファン22は、空気熱交換器である室内熱交換器21の周囲を通過する空気流を生成する送風ファンである。
室外機10は、室外機筐体を備えている。室外機筐体の内部には、冷媒配管11の一部、圧縮機12、四方弁13、室外熱交換器14、室外ファン15及び膨張弁16が収容されている。また、室内機20は、室内機筐体を備えている。室内機筐体は、第1の筐体である。第1の筐体である室内機筐体の内部には、室内熱交換器21、室内ファン22及びドレンパン23並びに水配管31の一部が収容されている。ドレンパン23は、室内機筐体の内部における室内熱交換器21の下方に配置されている。ドレンパン23は、室内熱交換器21のフィンの表面で生じた結露水を受けるためのものである。
室内機筐体には、室内機筐体の内部と外部とを連通する吸込口及び吹出口が形成されている。室内機筐体の内部には、吸込口から室内熱交換器21及び室内ファン22を通過して吹出口へと通じる風路が形成されている。すなわち、この風路は、室内機筐体の外部から取り込んだ空気を室内熱交換器21で熱交換させた後に室内機筐体の外部へと放出するためのものである。なお、室外機筐体についても同様に、吸込口、吹出口及び風路が形成されている。
中継器30は、中継器筐体を備えている。中継器筐体は、第2の筐体である。第2の筐体である中継器筐体の内部には、水熱交換器32及びポンプ33並びに冷媒配管11の一部及び水配管31の一部が収容されている。
この実施の形態に係るヒートポンプ装置が適用された空気調和機は、さらに、空気抜き弁34、第1の圧力弁24及び第2の圧力弁35を備えている。空気抜き弁34は、熱媒体配管である水配管31の中の空気等の気体を外へと排出可能な弁である。水回路の水配管31等の中に空気が存在すると水の円滑な流通が阻害される。また、ポンプ33に空気が入ると空回り(いわゆる「エア噛み」)して水を循環させることができなくなる可能性がある。例えば、通常時、空気抜き弁34の内部は水で満たされており、開口部とフロートが密着することで密封されている。空気抜き弁34の内部に空気がたまるとフロートが水に浮きながら水面位置まで下がるために、開口部とフロートの間に隙間ができ空気だけが外部に排出される。
第1の圧力弁24及び第2の圧力弁35は、水配管31の内部圧力が予め設定された動作圧以上になると水配管31を開放して水配管31の内部圧力を一定にすることが可能な制御弁である。
空気抜き弁34、第1の圧力弁24及び第2の圧力弁35は、いずれも熱媒体配管である水配管31に設けられている。第1の圧力弁24は、水配管31の室内機筐体に収容された部分に設けられている。換言すれば、第1の圧力弁24は、第1の筐体である室内機筐体の内部に収容されている。また、空気抜き弁34及び第2の圧力弁35は、水配管31の中継器筐体に収容された部分に設けられている。したがって、第2の圧力弁35は、第2の筐体である中継器筐体の内部に収容されている。
なお、図1に示すように、第1の圧力弁24は、ドレンパン23の上方に配置するとよい。第1の圧力弁24が作動すると、水配管31の水が第1の圧力弁24から外部に漏れ出る場合がある。第1の圧力弁24をドレンパン23の上方に配置することで、第1の圧力弁24から漏れ出た水をドレンパン23で受けることができる。
このようにして構成された冷媒回路及び水回路は、室外熱交換器14において冷媒と空気の間で熱交換を行い、水熱交換器32において冷媒と水の間で熱交換を行い、さらに、室内熱交換器21において水と空気の間で熱交換を行うことにより、室内機20と室外機10との間で熱を移動させるヒートポンプとして働く。すなわち、可燃性冷媒が循環する1次回路(冷媒回路)と非可燃性の熱媒体(ここでは水)が循環する2次回路とを用いた間接方式のヒートポンプ装置である。この際、四方弁13を切り換えることにより、冷媒回路における冷媒の循環方向を反転させて冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる。
まず、冷房運転時においては、1次側の冷媒回路では、圧縮機12により冷媒は高温・高圧となり、四方弁13を通り室外熱交換器14へ流入する。この際、室外熱交換器14は、凝縮器として機能し、流入した冷媒を凝縮させる。すなわち、室外熱交換器14に流入した高温の冷媒は、低温の外気と熱交換して凝縮し液冷媒となる。
液冷媒は、膨張弁16を通り膨張し、低温・低圧で気相と液相が混じった気液二相状態の冷媒となる。この低温の気液二相冷媒は、水熱交換器32に流入し、水回路を循環する水と熱交換して蒸発してガス冷媒となる。この熱交換により水回路の水は冷却される。すなわち、水熱交換器32は、水回路の水から吸熱する吸熱器として働き水を冷却する。ガス冷媒は四方弁13を通り、再度圧縮機12に流入し高温・高圧の冷媒となる。
水回路では、ポンプが生成した圧力により水を循環させる。水熱交換器32で冷却され低温になった水は、低温のまま室外機筐体内の水配管31から室内機筐体内の水配管31へと流れる。室内機筐体内の水配管31を流れる低温の水は、室内熱交換器21に流入する。
室内熱交換器21に流入した水は室内空気と熱交換され加熱される。この際、室内空気は冷却される。加熱された水は室外機筐体内の水配管31に進み、ポンプ33を通過し、再度水熱交換器32に流入し冷却され低温の水となる。
次に暖房運転時においては、1次側の冷媒回路では、圧縮機12により冷媒は高温・高圧となり、四方弁13を通り水熱交換器32へ流入する。水熱交換器32に流入した冷媒は、水回路を循環する水と熱交換して凝縮し液冷媒となる。この際に、水回路を循環する水は加熱される。すなわち、水熱交換器32は、放熱器として機能して水回路に流れる水を加熱する。
液冷媒は、膨張弁16を通り膨張して低温・低圧の気液二相冷媒となる。気液二相冷媒は、室外熱交換器14へ流入する。この際、室外熱交換器14は、蒸発器として機能し、流入した冷媒を蒸発させる。すなわち、室外熱交換器14へ流入した気液二相冷媒は、外気と熱交換して蒸発してガス冷媒となる。ガス冷媒は、四方弁13を通り再度圧縮機12に流入し高温・高圧の冷媒となる。
水回路では、ポンプ33の生成した圧力により、水回路の水を循環させる。まず、水熱交換器32で冷却された低温の水は、高温のまま室外機筐体内の水配管31から室内機筐体内の水配管31へと流れる。室内機筐体内の水配管31を流れる高温の水は、室内熱交換器21に流入する。
室内熱交換器21に流入した水は室内空気と熱交換され冷却される。この際、室内空気は加熱される。冷却された水は室外機筐体内の水配管31に進み、ポンプ33を通過し、再度水熱交換器32に流入し加熱され高温の水となる。
ここで、冷房運転時等には低温の冷媒が水熱交換器32へ流入する。この際、摂氏0度(水の凍結点)以下の冷媒が水熱交換器32へ流入することがあり、水回路を循環する水が凍結してしまい、凍結による水の体積膨張により水熱交換器32が損傷してしまう可能性がある。また、例えば、経年劣化、外部応力等により水熱交換器32が損傷してしまう場合もある。
水熱交換器32が損傷すると、水熱交換器32内の冷媒の流路と水の流路とが通じてしまうことがある。そして、この場合には、冷媒配管11の内部圧力の方が水配管31の内部圧力よりも高いため、冷媒回路の冷媒配管11内の冷媒が、水回路の水配管31内に侵入してしまう可能性がある。
暖房運転時に水熱交換器32に流入する冷媒は、圧縮機12で圧縮された高温・高圧のガス冷媒である。したがって、暖房運転時に水熱交換器32が損傷して水熱交換器32内の冷媒の流路と水の流路とが通じてしまった場合、水回路の水配管31内に気体状態の冷媒が侵入し、侵入した冷媒は気体のまま水回路内を流れる。
また、冷房運転時に水熱交換器32に流入する冷媒は低温の気液二相冷媒である。したがって、冷房運転時に水熱交換器32が損傷して水熱交換器32内の冷媒の流路と水の流路とが通じてしまった場合、水回路の水配管31内に気液二相状態の冷媒が侵入する。このうち、液相の冷媒は、水配管31内に侵入した際に水により加熱されて気化する。一方、気相の冷媒はそのまま気体である。したがって、冷房運転時においても水配管31内に侵入した冷媒は気体の状態で水回路内を流れる。すなわち、暖房運転時及び冷房運転時のいずれにおいても、水配管31内に侵入した冷媒は気体の状態で水回路内を流れることになる。
水熱交換器32で水回路に侵入したガス冷媒は、ポンプ33の生成した圧力によって前述した循環方向に沿って水配管31内を流れる。水熱交換器32において冷媒が水回路中に侵入すると、水回路の水配管31の内部圧力が全体的に上昇する。冷媒が水回路中に侵入したことで水配管31の内部圧力が上昇し、水配管31の内部圧力が予め設定された動作圧以上になると、第1の圧力弁24及び第2の圧力弁35が作動し、水配管31が開放される。この際、水配管31内の冷媒が第1の圧力弁24及び第2の圧力弁35の一方又は両方から排出される可能性がある。
この実施の形態に係るヒートポンプ装置が適用された空気調和機は、さらに、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36、並びに、撹拌ファン40を備えている。第1の冷媒漏洩センサ25は、室内機20の筐体の内部に設置されている。第2の冷媒漏洩センサ36は、中継器30の筐体の内部に設置されている。第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36は、少なくとも、冷媒配管11に封入されたものと同種の冷媒を検知可能である。第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36は、例えば、接触燃焼式、半導体式、熱伝導式、低電位電解式及び赤外線式などの各方式のセンサを用いることができる。
また、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36として酸素センサを用いることもできる。酸素センサを用いた場合には、センサ出力に基づいて酸素濃度を求め、酸素濃度の低下分は流入ガスによるものであるとして流入ガスの濃度を逆算することで、流入ガスすなわち冷媒の濃度を間接的に検出することができる。酸素センサとしては、例えば、ガルバニ電池式、ポーラロ式及びジルコニア式等の各方式を用いることができる。
この実施の形態に係るヒートポンプ装置が適用された空気調和機は、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36の検知結果を利用して、前述した第1の筐体である室内機20の筐体及び前述した第2の筐体である中継器30の筐体のそれぞれの内部における冷媒の漏洩の発生を検知する。
撹拌ファン40は、図1に示すように、第2の筐体すなわち中継器30の筐体の外部であって、かつ、中継器30が設置される空間内に設けられる。又は、撹拌ファン40は、前述した第2の筐体すなわち中継器30の筐体の内部に設けられてもよい。撹拌ファン40は、中継器30が設置された室内、又は、中継器30の筐体の内部の空気を撹拌するためのファンである。
この実施の形態に係るヒートポンプ装置が適用された空気調和機の制御系統の構成を図2に示す。同図に示すように、この実施の形態に係る空気調和機は、漏洩検知部51、記憶部52、報知部53及び制御部54を備えている。これらの各部は、例えば、空気調和機の制御装置に搭載された回路により構成される。
漏洩検知部51は、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36の検知結果に基づいて、前述した第1の筐体である室内機20の筐体及び前述した第2の筐体である中継器30の筐体のそれぞれの内部における冷媒の漏洩の発生を検知する。前述したように、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36は、直接的又は間接的に冷媒配管11に封入された冷媒を検知可能である。そして、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36は、検知した冷媒の濃度に応じた検知信号を出力する。
第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36から出力された検知信号は、漏洩検知部51に入力される。漏洩検知部51は、まず、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36それぞれからの検知信号の示す冷媒濃度が漏洩判断基準値以上であるか否かを判定する。漏洩判断基準値は、予め設定された値である。予め設定された漏洩判断基準値は、記憶部52に記憶されている。漏洩検知部51は、記憶部52から取得した漏洩判断基準値と第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36それぞれからの検知信号の示す冷媒濃度とを比較して判定を行う。
そして、第1の冷媒漏洩センサ25からの検知信号の示す冷媒濃度が漏洩判断基準値以上である場合、漏洩検知部51は、制御部54へと第1の冷媒漏洩検知信号を出力する。第1の冷媒漏洩検知信号は、前述した第1の筐体(室内機20の筐体)内での冷媒漏洩を検知した旨の信号である。このように、第1の冷媒漏洩センサ25及び漏洩検知部51は、前述した第1の筐体(室内機20の筐体)内での冷媒の漏洩を検知可能な第1の漏洩検知手段を構成している。
また、第2の冷媒漏洩センサ36からの検知信号の示す冷媒濃度が漏洩判断基準値以上である場合、漏洩検知部51は、制御部54へと第2の冷媒漏洩検知信号を出力する。第2の冷媒漏洩検知信号は、前述した第2の筐体(中継器30の筐体)内での冷媒漏洩を検知した旨の信号である。このように、第2の冷媒漏洩センサ36及び漏洩検知部51は、前述した第2の筐体(中継器30の筐体)内での冷媒の漏洩を検知可能な第2の漏洩検知手段を構成している。なお、第2の冷媒漏洩センサ36は、第2の筐体すなわち中継器30の筐体の外部であって、かつ、中継器30が設置される空間内に設けられてもよい。すなわち、第2の漏洩検知手段は、中継器30の筐体内又は中継器30(の筐体)が設置される空間内の冷媒の漏洩を検知可能なものとしてもよい。
制御部54は、空気調和機が備えるアクチュエータを制御することで、空気調和機の動作全般を制御する。制御部54の制御対象には、図2に明示的に記載した室内ファン22及び撹拌ファン40の他に、例えば、圧縮機12、四方弁13、室外ファン15、ポンプ33及び第2の圧力弁35等が含まれる。
制御部54は、漏洩検知部51から第1の冷媒漏洩検知信号が入力された場合、室内ファン22を動作させる。すなわち、前述した第1の漏洩検知手段により冷媒の漏洩が検知された場合に送風ファンである室内ファン22を動作させる。漏洩検知部51から第1の冷媒漏洩検知信号が出力されたということは、第1の冷媒漏洩センサ25により、室内機20の筐体内での冷媒漏洩が検知されたということである。そこで、室内ファン22により室内機20の筐体内の空気を撹拌することで漏洩した冷媒の拡散を図り、室内機20の筐体内に漏洩した冷媒が滞留して冷媒濃度が上昇してしまうことを抑制できる。
また、制御部54は、漏洩検知部51から第2の冷媒漏洩検知信号が入力された場合、撹拌ファン40を動作させる。すなわち、前述した第2の漏洩検知手段により冷媒の漏洩が検知された場合に撹拌ファン40を動作させる。漏洩検知部51から第2の冷媒漏洩検知信号が出力されたということは、第2の冷媒漏洩センサ36により、中継器30の筐体内での冷媒漏洩が検知されたということである。そこで、撹拌ファン40により中継器30の筐体内又は中継器30が設置された室内の空気を撹拌することで漏洩した冷媒の拡散を図り、中継器30の筐体内又は中継器30が設置された室内に漏洩した冷媒が滞留して冷媒濃度が上昇してしまうことを抑制できる。すなわち、中継器30の液熱交換器で冷媒漏洩が発生した場合に、漏洩した冷媒の拡散を図ることができる。
撹拌ファン40の風向は、鉛直上向き又は鉛直下向きとするとよい。前述したように、この実施の形態で使用する冷媒は、空気より重いため床面の近くに溜まりやすい。そこで、撹拌ファン40により鉛直方向の風を生じさせることで、より効果的に床面の近くに溜まった冷媒を拡散させることができる。なお、冷媒は床面の近くに溜まりやすいため、第1の冷媒漏洩センサ25及び第2の冷媒漏洩センサ36を床面の近くに設置することが好ましい。
また、冷媒漏洩が検知されて室内ファン22、撹拌ファン40を動作させた場合、制御部54は、予め設定された一定時間が経過した後に、室内ファン22、撹拌ファン40を停止させてもよい。この際の一定時間は、空気調和機に充填された冷媒を室内空間に十分に拡散させることができる時間以上に設定するとよい。
ここで、例えばR32を冷媒に使用した場合について、具体的な数値例を挙げながら説明する。中継器30が床面に設置される部屋が、床面積6m^2、高さ2.2m(容積13.2m^3)であるとする。そして、空気調和機の冷媒回路には、冷媒としてR32が2.0kg充填されているとする。
このような場合において、冷媒が室内に漏洩すると、冷媒は空気より重いため床面近傍に冷媒が滞留する。これにより、床面近傍にR32の下限燃焼濃度(LFL)である0.307kg/m^3より冷媒濃度が高い領域が生じる。中継器30で冷媒が漏洩すると、第2の冷媒漏洩センサ36が漏洩した冷媒を検知する。そして、漏洩検知部51において中継器30での冷媒の漏洩が検知されると、制御部54は撹拌ファン40を動作させる。
撹拌ファン40が動作することにより中継器30が設置された室内の空気を撹拌され、漏洩した冷媒が拡散される。この撹拌により室内のR32の濃度が均一になったとすると、室内のR32の濃度は、0.152kg/m^3となる。これは、R32の下限燃焼濃度(LFL)である0.307kg/m^3よりも小さい。したがって、R32の下限燃焼濃度(LFL)よりも冷媒濃度が高い領域が生じることを防止できる。このようにして、撹拌ファン40を設けることで、中継器30が設置された室内に漏洩した冷媒が滞留して冷媒濃度が上昇してしまうことを抑制できる。
なお、漏洩検知部51から冷媒漏洩検知信号が出力されると、報知部53は、その旨を利用者又は作業者等に報知し、換気及び修理等の実施を促す。この報知部53は、室内機20の筐体又は中継器30の筐体の内部での冷媒漏洩の発生を検知した旨を、音で報知するためのスピーカ又は光で報知するためのLED等を備えている。報知部53は、例えば、室内機20の筐体、空気調和機のリモコン等に設けられる。
また、制御部54は、漏洩検知部51から出力された冷媒漏洩検知信号の入力を受けると、空気調和機の通常運転を停止させる。この場合、専門の保守員等による点検、補修作業が完了するまでは、制御部54は通常運転に復帰させないようにすることが好ましい。
さらに、この実施の形態に係るヒートポンプ装置においては、制御部54は、当該ヒートポンプ装置の運転開始時に撹拌ファン40を動作させる。すなわち、撹拌ファン40は、当該ヒートポンプ装置の運転開始時に動作する。なお、当該ヒートポンプ装置の運転開始時とは、例えば冷媒配管11内での冷媒の流通開始時及び水配管31内での水の流通開始時と言い換えてもよい。このように構成されたヒートポンプ装置によれば、長期間にわたって撹拌ファン40が停止したために撹拌ファン40が固着等してしまい、必要時に撹拌ファン40が動作できないことを抑制できる。
ここで、制御部54は、撹拌ファン40が正常に動作できない場合に、第2の圧力弁35の開放を禁止するようにしてもよい。具体的に例えば、この実施の形態に係るヒートポンプ装置は、図2に示すように、風量センサ61及び回転数センサ62を備えている。
風量センサ61は、撹拌ファン40の風量を検出するセンサである。そして、制御部54は、撹拌ファン40の動作中において、風量センサ61により検出された撹拌ファン40の風量が基準風量以下の場合に、撹拌ファン40が正常に動作できないとして第2の圧力弁35の開放を禁止する。前述の基準風量は、撹拌ファン40により冷媒を拡散させる能力が十分に確保できる風量に予め設定されている。
また、回転数センサ62は、撹拌ファン40の回転数を検知するセンサである。制御部54は、撹拌ファン40の動作中において、回転数センサ62により検出された撹拌ファン40の回転数が基準回転数以下の場合に、撹拌ファン40が正常に動作できないとして第2の圧力弁35の開放を禁止する。前述の基準回転数は、前述の基準風量に対応する撹拌ファン40の回転数に予め設定されている。
なお、前述した基準風量及び基準回転数は、例えば記憶部52に予め記憶されている。また、風量センサ61及び回転数センサ62の両方を備える必要はなく、これらの一方のみを備えてもよい。
さらに、図示は省略しているが、撹拌ファン40のモーターには、モーターの温度を検出する温度センサが設けられている。モーターでロック等が発生するとモーターが異常発熱する。そこで、制御部54は、撹拌ファン40のモーターの温度が予め設定された基準温度以上に上昇した場合に、撹拌ファン40が正常に動作できないとして第2の圧力弁35の開放を禁止するようにしてもよい。
以上のようにすることで、撹拌ファン40が正常に動作しない場合には第2の圧力弁35の開放が禁止される。したがって、この状態において、水熱交換器32が損傷し、冷媒配管11内の冷媒が水配管31内に侵入したとしても第2の圧力弁35の開放が禁止されているため、水配管31の内圧上昇時には、第1の圧力弁24のみが作動する。
したがって、水配管31内の冷媒は、第1の圧力弁24から室内機20の筐体内へと排出される。室内機20の筐体内に冷媒が排出されると、第1の冷媒漏洩センサ25により漏洩した冷媒が検知される。そして、前述したようにして室内ファン22が動作し、漏洩した冷媒の拡散が図られる。
このようにして、漏洩した冷媒の拡散を図る手段である撹拌ファン40が正常に動作できない状況では、中継器30の筐体内の第2の圧力弁35の開放が禁止され、冷媒回路から液状熱媒体回路へ侵入した冷媒が中継器30側で漏洩する可能性を低減できる。よって、液状熱媒体回路へ侵入した冷媒が中継器30側で漏洩して滞留してしまうことを抑制可能である。一方、室内機20の筐体内の第1の圧力弁24は作動可能であるため、水配管31内の圧力上昇に対しても対処できる。
ここで、制御部54は、予め設定された一定期間毎に撹拌ファン40を動作させるようにしてもよい。このようにすることで、当該ヒートポンプ装置(ここでは空気調和機)が長期間にわたって運転されない場合であっても、長期間にわたって撹拌ファン40が停止したために撹拌ファン40が固着等してしまうことを抑制できる。
さらに、当該ヒートポンプ装置の運転開始時、又は、前述の一定期間毎に撹拌ファン40を動作させた際に、制御部54は、撹拌ファン40が正常に動作するか否かを確認するようにしてもよい。そして、撹拌ファン40が正常に動作しない場合には、制御部54は、第2の圧力弁35の開放を禁止する。このようにすることで、撹拌ファン40が正常に動作するか否かが確認できた状態で、当該ヒートポンプ装置を運転させることができる。
次に、図3を参照しながら、以上のように構成されたヒートポンプ装置を備えた空気調和機の動作例について説明する。まず、ステップS1において、使用者が運転開始操作を行って空気調和機の運転がONとなると、続くステップS2において、制御部54は、撹拌ファン40を動作させる。ステップS2の後、処理はステップS3へと進む。
ステップS3においては、制御部54は、風量センサ61により検出された撹拌ファン40の風量が前述の基準風量以下であるか否かを確認する。撹拌ファン40の風量が基準風量以下でない場合、処理はステップS4へと進む。
なお、回転数センサ62を備えている場合には、制御部54は、回転数センサ62により検出された撹拌ファン40の回転数が前述の基準回転数以下であるか否かを確認してもよい。この場合、撹拌ファン40の回転数が前述の基準回転数以下でないときに処理はステップS4へと進む。
ステップS4においては、制御部54は、空気調和機の通常運転を開始させる。続くステップS5において、制御部54は、前述した第1の漏洩検知手段及び第2の漏洩検知手段の少なくともいずれかで冷媒漏洩が検知されたか否かを確認する。第1の漏洩検知手段及び第2の漏洩検知手段のいずれでも冷媒漏洩が検知されない場合、冷媒漏洩が検知されるまでステップS4で開始した空気調和機の通常運転が継続される。そして、第1の漏洩検知手段及び第2の漏洩検知手段の少なくともいずれかで冷媒漏洩が検知されれば、処理はステップS6へと進む。
ステップS6においては、制御部54は、室内ファン22及び撹拌ファン40の一方又は両方を動作させる。より詳しくは、第1の漏洩検知手段により室内機20の筐体内での冷媒漏洩が検知された場合、制御部54は、室内ファン22を動作させる。また、第2の漏洩検知手段により中継器30の筐体内での冷媒漏洩が検知された場合、制御部54は、撹拌ファン40を動作させる。なお、第1の漏洩検知手段及び第2の漏洩検知手段の両方で冷媒漏洩が検知された場合には、室内ファン22及び撹拌ファン40の両方が動作される。
続くステップS7において、報知部53は、室内機20の筐体又は中継器30の筐体の内部での冷媒漏洩の発生を検知した旨を報知する。そして、処理はステップS8へと進み、制御部54は、ステップS4で開始した空気調和機の通常運転を停止させる。ステップS8の処理が完了すると、一連の動作は終了となる。
一方、ステップS3で撹拌ファン40の風量が基準風量以下の場合、又は、撹拌ファン40の回転数が基準回転数以下の場合には、処理はステップS9へと進む。ステップS9においては、報知部53は、撹拌ファン40が正常に動作しない旨を利用者又は作業者等に報知し、撹拌ファン40の点検、清掃、交換、修理等の実施を促す警告を行う。続くステップS10において、制御部54は、中継器30の第2の圧力弁35を閉止し、第2の圧力弁35の開放を禁止する。ステップS10の後、処理はステップS11へと進む。
ステップS11において、制御部54は、室内ファン22を動作させる。ステップS11の後、処理はステップS12へと進む。ステップS12においては、制御部54は、室内ファン22の風量が基準風量以下であるか否かを確認する。このために室内ファン22の風量を検出するためのセンサが設けられている。この室内ファン22の基準風量は、例えば撹拌ファン40の基準風量に準じて予め設定される。ただし、室内ファン22の設置条件が撹拌ファン40とは大きく異なる場合には、室内ファン22の設置条件に応じて室内ファン22の基準風量を設定するとよい。なお、撹拌ファン40の場合と同様、室内ファン22の回転数による判定を行ってもよい。
そして、室内ファン22の風量が基準風量以下でない場合、処理はステップS13へと進み、制御部54は、空気調和機の通常運転を開始させる。一方、ステップS12で室内ファン22の風量が基準風量以下の場合には、空気調和機の運転が開始されない。
ステップS13の次は、ステップS14へと処理が進む。ステップS14においては、制御部54は、前述した第1の漏洩検知手段により冷媒漏洩が検知されたか否かを確認する。第1の漏洩検知手段により冷媒漏洩が検知されない場合、冷媒漏洩が検知されるまでステップS13で開始した空気調和機の通常運転が継続される。そして、第1の漏洩検知手段により冷媒漏洩が検知されれば、処理はステップS15へと進む。ステップS15においては、制御部54は、室内ファン22を動作させる。ステップS15の処理が完了すれば、処理はステップS7へと進む。
以上のような動作により、この実施の形態に係るヒートポンプ装置においては、中継器30の水熱交換器32で冷媒漏洩が発生した場合に、撹拌ファン40により漏洩した冷媒の拡散を図ることができる。また、ヒートポンプ装置の運転前に撹拌ファン40を動作させることで撹拌ファン40の固着等を抑制できるとともに、撹拌ファン40が正常に動作するか否かを確認し、撹拌ファン40が正常に動作しない状況では、水熱交換器32の損傷により冷媒回路から水回路へ侵入した冷媒が中継器30側で漏洩する可能性を低減し、ひいては、漏洩した冷媒が中継器30側で滞留してしまうことを抑制できる。
10 室外機
11 冷媒配管
12 圧縮機
13 四方弁
14 室外熱交換器
15 室外ファン
16 膨張弁
20 室内機
21 室内熱交換器
22 室内ファン
23 ドレンパン
24 第1の圧力弁
25 第1の冷媒漏洩センサ
30 中継器
31 水配管
32 水熱交換器
33 ポンプ
34 空気抜き弁
35 第2の圧力弁
36 第2の冷媒漏洩センサ
40 撹拌ファン
51 漏洩検知部
52 記憶部
53 報知部
54 制御部
61 風量センサ
62 回転数センサ

Claims (8)

  1. ヒートポンプ装置であって、
    冷媒が封入された冷媒配管と、
    液状熱媒体が封入された熱媒体配管と、
    前記冷媒と前記液状熱媒体との間で熱を交換する液熱交換器と、
    前記液状熱媒体と空気との間で熱を交換する空気熱交換器と、
    前記空気熱交換器の周囲を通過する空気流を生成する送風ファンと、
    前記空気熱交換器、前記送風ファンを内部に収容する第1の筐体と、
    前記液熱交換器を内部に収容する第2の筐体と、
    記第2の筐体の外部であって前記第2の筐体が設置される空間内に設けられ、前記空間内の空気を撹拌する撹拌ファンと、を備え、
    前記撹拌ファンは、前記ヒートポンプ装置の運転開始時に動作するヒートポンプ装置。
  2. 前記第1の筐体の内部における前記冷媒の漏洩を検知可能な第1の漏洩検知手段と、
    前記第2の筐体の内部又は前記空間内における前記冷媒の漏洩を検知可能な第2の漏洩検知手段と、
    前記第1の漏洩検知手段により前記冷媒の漏洩が検知された場合に前記送風ファンを動作させ、前記第2の漏洩検知手段により前記冷媒の漏洩が検知された場合に前記撹拌ファンを動作させる制御手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記ヒートポンプ装置の運転開始時に前記撹拌ファンを動作させる請求項1に記載のヒートポンプ装置。
  3. 前記熱媒体配管の内部圧力が予め設定された動作圧以上になると開放する第1の圧力弁及び第2の圧力弁をさらに備え、
    前記第1の筐体は、さらに前記第1の圧力弁を内部に収容し、
    前記第2の筐体は、さらに前記第2の圧力弁を内部に収容し、
    前記制御手段は、前記撹拌ファンが正常に動作できない場合に、前記第2の圧力弁の開放を禁止する請求項2に記載のヒートポンプ装置。
  4. ヒートポンプ装置であって、
    冷媒が封入された冷媒配管と、
    液状熱媒体が封入された熱媒体配管と、
    前記冷媒と前記液状熱媒体との間で熱を交換する液熱交換器と、
    前記液状熱媒体と空気との間で熱を交換する空気熱交換器と、
    前記空気熱交換器の周囲を通過する空気流を生成する送風ファンと、
    前記空気熱交換器、前記送風ファンを内部に収容する第1の筐体と、
    前記液熱交換器を内部に収容する第2の筐体と、
    前記第2の筐体の内部、又は、前記第2の筐体の外部であって前記第2の筐体が設置される空間内に設けられた撹拌ファンと、
    前記第1の筐体の内部における前記冷媒の漏洩を検知可能な第1の漏洩検知手段と、
    前記第2の筐体の内部又は前記空間内における前記冷媒の漏洩を検知可能な第2の漏洩検知手段と、
    前記第1の漏洩検知手段により前記冷媒の漏洩が検知された場合に前記送風ファンを動作させ、前記第2の漏洩検知手段により前記冷媒の漏洩が検知された場合に前記撹拌ファンを動作させる制御手段と、
    前記熱媒体配管の内部圧力が予め設定された動作圧以上になると開放する第1の圧力弁及び第2の圧力弁と、を備え、
    前記撹拌ファンは、前記ヒートポンプ装置の運転開始時に動作し、
    前記第1の筐体は、さらに前記第1の圧力弁を内部に収容し、
    前記第2の筐体は、さらに前記第2の圧力弁を内部に収容し、
    前記制御手段は、前記撹拌ファンが正常に動作できない場合に、前記第2の圧力弁の開放を禁止するヒートポンプ装置。
  5. 前記撹拌ファンの風量を検出する風量センサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記撹拌ファンの風量が予め設定された基準風量以下の場合に、前記撹拌ファンが正常に動作できないとして前記第2の圧力弁の開放を禁止する請求項3又は請求項4に記載のヒートポンプ装置。
  6. 前記撹拌ファンの回転数を検知する回転数センサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記撹拌ファンの回転数が予め設定された基準回転数以下の場合に、前記撹拌ファンが正常に動作できないとして前記第2の圧力弁の開放を禁止する請求項3又は請求項4に記載のヒートポンプ装置。
  7. 前記制御手段は、予め設定された一定期間毎に前記撹拌ファンを動作させる請求項2から請求項のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  8. 前記撹拌ファンの風向は、鉛直上向き又は鉛直下向きである請求項1から請求項のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
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