JP6251524B2 - マスクブランクの製造方法及び転写用マスクの製造方法 - Google Patents

マスクブランクの製造方法及び転写用マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスクブランク及び転写用マスクの製造方法に関する。特に、本発明は、基板上にレジスト材料からなるレジスト膜を形成することを含む、マスクブランクの製造方法及びそれを用いた半導体デバイス製造用の転写用マスクの製造方法に関する。
フォトリソグラフィ法による転写用マスクの製造には、ガラス基板等の基板上に転写パターン(マスクパターン)を形成するための薄膜(例えば遮光膜など)を有するマスクブランクが用いられる。このマスクブランクを用いた転写用マスクの製造は、マスクブランク上に形成されたレジスト膜に対し、所望のパターン描画を施す露光工程と、所望のパターン描画に従って前記レジスト膜を現像してレジストパターンを形成する現像工程と、レジストパターンに従って前記薄膜をエッチングするエッチング工程と、残存したレジストパターンを剥離除去する工程とを有して行われている。上記現像工程では、マスクブランク上に形成されたレジスト膜に対し所望のパターン描画を施した後に現像液を供給して、現像液に可溶なレジスト膜の部位を溶解し、レジストパターンを形成する。また、上記エッチング工程では、このレジストパターンをマスクとして、ドライエッチング又はウェットエッチングによって、レジストパターンの形成されていない薄膜が露出した部位を溶解し、これにより所望のマスクパターンを透光性基板上に形成する。こうして、転写用マスクが出来上がる。
従来、四角形状の基板上、又はこの基板上に成膜された薄膜を有する薄膜付き基板上にレジスト膜を形成してマスクブランクを製造する際に、基板を回転させてレジスト液を塗布する回転塗布装置を利用したレジスト回転塗布方法が一般に用いられている。この回転塗布方法の例として、特許文献1には、基板四隅に厚膜が形成されることなく均一なレジスト膜を形成するためのレジスト回転塗布方法が記載されている。具体的には、特許文献1には、所定の回転速度及び時間で基板を回転させることにより、レジストの膜厚を実質的に均一化させる均一化工程と、均一化工程に引き続いて、均一化工程の設定回転速度よりも低い回転速度で基板を回転させて、均一化工程により得られたレジスト膜厚を実質的に保持し、均一化されたレジストを乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とするレジスト塗布方法が記載されている。
また、特許文献2には、四角形状の基板上に、レジスト材料及び溶剤を含むレジスト液を滴下し、前記基板を回転させ、滴下されたレジスト液を前記基板上に広げるとともに、前記基板上のレジスト液を乾燥させて、前記基板上に前記レジスト材料からなるレジスト塗布膜を形成する工程を有するマスクブランクの製造方法であって、前記レジスト塗布膜を形成する工程において前記基板が回転している間、前記基板の上面に沿って基板の中央側から外周方向に気流を発生させ、基板の回転により基板周縁部に形成されるレジスト液の液溜まりが、基板中央方向へ移動することを抑制することを特徴とするマスクブランクの製造方法が記載されている。
特許文献3には、マスク基板にレジスト液を噴射する噴射段階と、回転速度を変化させながら上記マスク基板を回転させて上記レジスト物質を上記マスク基板全体に拡散させる拡散段階と、上記マスク基板を回転させてレジスト膜を形成する膜形成段階と、及び、上記マスク基板を上記膜形成段階より低い回転速度で回転させ、マスク基板に形成された上記レジスト膜を乾燥させる乾燥段階を含むことを特徴とするブランクマスクの製造方法が記載されている。特許文献3には、噴射段階において、マスク基板にレジスト物質を噴射するとき、マスク基板の回転速度は150rpm以下に設定され、噴射時間は1〜10秒の範囲に設定されることも記載されている。また、特許文献3には、レジスト物質の噴射が終了した時点から次に続く拡散段階が開始される時点まで、基板の回転状態を維持することが記載されている。
特公平4−29215号公報 特開2005−12851号公報 大韓民国登録特許10−0818674号公報
半導体ウエハのパターン寸法の微細化に伴い、転写用マスクのパターン寸法の微細化が漸進的に進められている。転写用マスクの製造に用いるマスクブランクのレジスト膜の高感度化も、パターン微細化のために要求されることの一つである。
高感度のレジスト材料として、化学増幅型レジストを挙げることができる。化学増幅型レジストは、高感度である一方、種々の環境の影響を受け感度が変化しやすい。例えば、従来の方法でレジスト膜を形成すると、基板上でレジストの感度分布が生じることがある。レジストの感度分布は、露光条件を複雑化し、パターン寸法の微細化を困難にする。
本発明は、上記事情を鑑み、面内の感度分布の不均一性が小さいレジスト膜を有するマスクブランクの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、微細化したパターン寸法を有する転写用マスクを得るための転写用マスクの製造方法を提供することをも目的とする。
レジスト感度の不均一性が同一基板上で発生する原因として、レジスト液を塗布する際の環境要素による作用の影響が考えられる。環境要素の例としては、レジスト液の乾燥状態やレジスト分子に加わる遠心力及び摩擦力といった物理的作用などが挙げられる。
本発明者らは、それら物理的作用の中で、レジスト液を塗布する表面(被塗布面)にレジスト液を滴下する際のレジスト液の拡散状態(滴下している状態でのレジスト液の濡れ広がりの状態)に着目した。その結果、レジスト液の基板への拡散が速いほど、感度分布の不均一性が小さくなるとの知見を得た。さらに、本発明者らは、様々な実験を行ったところ、レジスト液の滴下終了時に、基板の回転速度を所定の値にすることにより、レジスト膜の面内での感度分布の不均一性を小さくすることができることを見出し、本発明に至った。
本発明は、下記の構成1〜11であることを特徴とするマスクブランクの製造方法及び下記の構成12であることを特徴とする転写用マスクの製造方法である。
(構成1)
本発明は、基板上にレジスト材料からなるレジスト膜を形成することを含むマスクブランクの製造方法であって、前記レジスト膜の形成が、四角形状の前記基板上に、レジスト材料及び溶剤を含むレジスト液を滴下するための滴下工程を含み、滴下工程において、時間tのときの前記基板の回転速度をR(t)としたときに、前記レジスト液の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)が、300〜2000rpmである、マスクブランクの製造方法である。
滴下終了時間tで基板が高速回転していれば、滴下されたレジスト液に加わる物理的作用(例えば、遠心力や基板との摩擦力)が均一になり、レジスト膜の感度分布が生じにくくなる。時間tでの回転速度が300rpmを下回ると、回転速度が足りず、滴下されたレジスト液に加わる物理的作用にむらが生じやすくなる。2000rpmを超えると、物理的作用は均一になるものの、回転による気流により滴下されたレジストが乾燥し始めるため、膜厚分布が悪くなる恐れが生じる。
(構成2)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記レジスト液の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)が、500〜1000rpmであることが好ましい。
R(t)が500〜1000rpmの間であると、膜厚と感度が均一化されたマスクブランクをより安定化して製造することができる。
(構成3)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記レジスト液の滴下開始前に、前記基板を回転させる滴下前回転工程を含むことが好ましい。
滴下前回転工程が含まれることにより、回転による基板の気流を安定化することができる。基板の気流が安定化することで、滴下時のレジスト液に加わる物理的作用がより均一になる。結果、感度分布の不均一性をより解消することができる。また、滴下前回転工程が含まれることで、基板上に付着した異物を除去することができる、という付加的効果も得られる。
(構成4)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記レジスト液の滴下終了時間tより後に、前記基板の回転速度R(t)を前記レジスト液の滴下終了時間tの前記基板の回転速度R(t)より低くする、又は前記基板の回転を停止する乾燥程度調整工程を含み、乾燥程度調整工程の後に、前記基板の回転速度R(t)を前記レジスト液の滴下終了時間tの前記基板の回転速度R(t)より高くする均一化工程を含むことが好ましい。
時間tの時点で、基板上に供給されたレジスト液は、高速回転に伴う遠心力により、縁部にレジスト液がたまりやすくなる。時間tでの回転速度よりもさらに高速回転を実施することにより、縁部にたまった余剰のレジスト液を基板の外方向に飛散させることができる。これにより、膜厚変動が抑制され、膜厚変動に由来する感度分布の不均一を抑制することができる。
(構成5)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記レジスト液の滴下終了時間tの直後に、所定時間Δtの間、前記基板の回転速度R(t)(t<t≦t+Δt)を、前記レジスト液の滴下終了時間tの前記基板の回転速度R(t)と同じに維持する滴下後回転速度維持工程をさらに含むことが好ましい。
滴下工程後に基板の高速回転を保つことにより、基板上のレジスト層を薄膜化することができる。レジスト膜に微細な寸法のパターンを形成するためのマスクブランクを製造する場合に、本製造方法は特に好ましく適用される。
(構成6)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記レジスト液の滴下終了時間tより後に、レジスト液塗布装置の内部を排気するための排気手段を稼働させることができる。
レジスト液の滴下終了時間tBの時点で、基板上に形成されたレジスト層は、レジスト液に含まれる溶媒により流動的状態である。滴下終了時間tBの時点で排気手段を稼働させることで、レジスト液塗布槽内の排気手段に向かう気流が生じ、それによりレジスト層が均されるため、膜厚を均一化することができる。
(構成7)
本発明のマスクブランクの製造方法では、均一化工程の少なくとも一部において、レジスト液塗布装置の内部を排気するための排気手段を稼働させることができる。
排気手段の稼働するとレジスト液塗布装置内の気圧が低くなるため、レジスト層に残存する溶媒成分の揮発が促進する。そのためレジスト層が迅速に乾燥する。その結果、乾燥速度の分布によるレジスト層の感度分布の抑制が期待できる。
また、排気手段が稼働したときにレジスト基板の周縁部を抜ける気流が生じる位置に配設されている場合には、スピン回転によって基板の周縁部にたまったレジスト液を基板の外に向かうようにその気流が作用する。結果、基板の周縁部にレジスト液がたまる液溜まり現象が解消する。
(構成8)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記レジスト液が、化学増幅型レジスト液であることができる。
化学増幅型レジスト液は、高感度であるため感度変化も生じやすい。本製造方法は高感度な化学増幅型レジストを使用して製造するマスクブランクの製造方法に特に適している。
(構成9)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記基板のレジスト膜を形成する表面が、反応性スパッタリング法により形成された薄膜の表面であり、前記薄膜が、少なくとも、Cr、Ta、Si、Mo、Ti、V、Nb及びWからなる群から選択される1以上の元素を含むことができる。
スパッタリング法で成膜された上記物質のを含む薄膜は、活性が高い。このため、レジスト液は、薄膜に接触することで感度変化が生じやすい。本製造方法は、レジスト滴下時に生じる感度分布の不均一化を最小限に抑えることができる。したがって、感度変化が起きやすい構成の薄膜が形成された基板であっても、感度分布の不均一化を効果的に抑制することができる。
(構成10)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記薄膜が、少なくともCrを含み、前記薄膜に含まれるCrの割合が少なくとも50原子%以上であることができる。
Crを含む薄膜は、表面にはCrと環境中の酸素が結合したクロム酸化物が露出する。Cr酸化物は、表面エネルギーが低い。Crの濃度が原子%を超える薄膜は、表面エネルギーの低いCr酸化物の露出割合が増加するため、レジスト液との濡れ性が悪くなる。
本発明のマスクブランクの製造方法は、かかる構成の薄膜上にレジスト層を形成する場合において、特に優れた効果を発揮することができる。
(構成11)
本発明のマスクブランクの製造方法では、前記薄膜が、少なくともSiを含むことができる。
Siと他の元素、特に金属元素、からなる複合膜は、Siとの複合膜ではない場合と比較して表面エネルギーが低くなる。
したがって、本発明のマスクブランクの製造方法は、かかる構成の薄膜上にレジスト層を形成する場合において、特に優れた効果を発揮することができる。
(構成12)
本発明は、本発明は、構成1〜11のいずれか1項に記載のマスクブランクの製造方法によって製造されたマスクブランクの前記レジスト膜をパターニングしてレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクにしてマスクパターンを形成して転写用マスクを製造することを特徴とする転写用マスクの製造方法である。
本発明により、面内の感度分布の不均一性が小さいレジスト膜を有するマスクブランクの製造方法を得ることができる。また、本発明のマスクブランクの製造方法により得られたマスクブランクを用いることにより、微細化したパターン寸法を有する転写用マスクを製造するための、転写用マスクの製造方法を得ることができる。
レジスト塗布工程中の各工程の時間と、基板の回転速度との関係を示す図である。 レジスト塗布工程の手順の一例を示すフロー図である。 レジスト液塗布装置(回転塗布装置)の一例を示す側断面模式図である。 (A)薄膜付き基板、(B)マスクブランク及び(C)転写用マスクの一例を示す模式図である。 基板の上に遮光膜及びエッチングマスク膜を備えたマスクブランクの一例を示す断面模式図である。
転写用マスクの製造のためのマスクブランクを製造する際に、基板上、又はこの基板上に成膜された薄膜を有する薄膜付き基板上にレジスト膜を形成してマスクブランクを製造する。本明細書では、基板上、又は所定の薄膜が形成された基板(薄膜付き基板)上に、レジスト液を塗布してレジスト膜を形成する工程を、「レジスト塗布工程」という。尚、本明細書では、薄膜が形成されていない基板及び薄膜付き基板を総称して、単に「基板」という場合がある。
本発明のマスクブランクの製造方法は、レジスト塗布工程中、レジスト液を滴下するための滴下工程(S2)において、時間tのときの基板の回転速度をR(t)としたときに、レジスト液の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)を、300〜2000rpmとすることに特徴がある。本発明のマスクブランクの製造方法によれば、形成されたレジスト膜の感度分布の不均一性を小さくすることができる。
尚、本発明によりレジスト膜の感度分布の不均一性を小さくすることができることのメカニズムとして、次のことが考えられる。すなわち、所定の回転速度で回転している基板上にレジスト液を滴下することにより、レジスト液にはほぼ均質な物理的作用(例えば、レジスト液の乾燥状態、レジスト分子に加わる遠心力及び摩擦力など)が加わる。このため、レジスト塗布工程において形成されるレジスト膜の感度を一様することができるため、形成されたレジスト膜の感度分布の不均一性を小さくすることができると推測できる。ただし、本発明は、この推測に拘束されるものではない。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、まず、基板11の表面に所定の薄膜14が形成された薄膜付き基板15を用意する(図4(A))。次に、薄膜付き基板15の薄膜14の表面に、所定の方法でレジスト液26を滴下して塗布し、レジスト膜16を形成することによって、本発明のマスクブランク10を製造することができる(図4(B))。本発明のマスクブランク10の薄膜14に対して所定のパターニングを施すことにより、被転写体へ転写するためのマスクパターン13を有する転写用マスク18を製造することができる(図4(C))。
本発明のマスクブランク10の製造方法に用いる基板11としては、ガラス基板を用いることができる。ガラス基板としては、マスクブランク10として用いられるものであれば、特に限定されない。例えば、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、無アルカリガラスなどが挙げられる。また、反射型マスクブランク用(EUVマスクブランク用)のガラス基板の場合は、露光時の熱による被転写パターンの歪みを抑えるために、約0±1.0×10−7/℃の範囲内、より好ましくは約0±0.3×10−7/℃の範囲内の低熱膨張係数を有するガラス材料が使用される。さらに、EUVマスクブランクは、ガラス基板上に多数の薄膜が形成されるため、膜応力による変形を抑制できる剛性の高いガラス材料が使用される。基板11としては、特に、65GPa以上の高いヤング率を有するガラス材料が好ましい。例えば、SiO−TiO系ガラス、合成石英ガラスなどのアモルファスガラスや、β−石英固溶体を析出した結晶化ガラスが用いられる。
本発明のマスクブランク10の製造方法に用いる基板11の形状は、四角形状であることが好ましい。一般的に、基板11の角の部分に対しても均一にレジスト液26を塗布することは容易ではない。一方、本発明のマスクブランク10の製造方法を用いるならば、基板11の角の部分に対しても、均一にレジスト液26を塗布することができるので、面内の感度分布の不均一性が小さいレジスト膜16を得ることができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法に用いる薄膜付き基板15は、四角形状の基板11の主表面に、スパッタリング法、蒸着法又はCVD法などを用いて薄膜14を成膜することにより、製造することができる。
薄膜14は、露光光(例えばArFエキシマレーザーなど)に対して光学的変化をもたらすものである。薄膜14としては、具体的には、露光光を遮光する遮光膜や、露光光の位相を変化させる位相シフト膜(この位相シフト膜には、遮光機能及び位相シフト機能を有するハーフトーン膜も含む)、反射型マスクブランクに用いられる積層構造(例えば、多層反射膜、吸収体及びエッチングマスクからなる積層構造)の薄膜などを挙げることができる。
遮光膜としては、例えばCr系化合物、Ta系化合物、W系化合物や、MoSi等の遷移金属シリサイド、MoSiN等の遷移金属シリサイド化合物の膜が挙げられる。
位相シフト膜としては、例えば、MoSiO、MoSiON、MoSiNといった遷移金属シリサイド化合物の膜が挙げられる。
位相シフトマスクブラック及びバイナリーマスクブランクの薄膜14は、単層に限らず、上記の遮光膜や位相シフト膜に加えてエッチングストッパー層やエッチングマスク層等の複数の層を積層した積層膜を用いることができる。薄膜14の積層膜としては、例えば遮光膜の積層膜及び位相シフト膜と遮光膜とを積層した積層膜などを挙げることができる。
多層反射膜は、EUV光に適用可能な多層反射膜であり、Si/Ru周期多層膜、Be/Mo周期多層膜、Si化合物/Mo化合物周期多層膜、Si/Nb周期多層膜、Si/Mo/Ru周期多層膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層膜及びSi/Ru/Mo/Ru周期多層膜等が挙げられる。多層反射膜の表面には、Ta系材料等からなる吸収体層が形成され、さらにその上にCr系化合物からなるエッチングマスク膜が形成される。
本発明のマスクブランク10の製造方法によって製造できるマスクブランク10としては、バイナリーマスクブランク、位相シフト型マスクブランク及び反射型マスクブランクを挙げることができる。
バイナリーマスクブランク及び位相シフト型マスクブランクの場合には、基板11として合成石英ガラスからなる透光性基板が用いられる。バイナリーマスクブランクとしては、薄膜14として遮光膜が形成されたマスクブランクが挙げられ、位相シフトマスクブランクとしては、薄膜14として位相シフト膜(ハーフトーン膜も含む)が形成されたマスクブランクを挙げることができる。
また、反射型マスクブランクの場合には、基板11として熱膨張係数の小さい低熱膨張ガラス(SiO−TiOガラス等)が用いられる。反射型マスクブランクは、この基板11上に、光反射多層膜と、マスクパターン13となる光吸収体膜とを順次形成したものである。反射型マスクブランクの場合には、これらの光反射多層膜、光吸収体膜及びエッチングマスク膜が、薄膜14である。
本発明のマスクブランク10の製造方法は、基板11(薄膜付き基板15)上にレジスト材料からなるレジスト膜16を形成するためのレジスト塗布工程を含む。尚、本発明のマスクブランク10の製造方法では、基板11上に直接レジスト膜16を形成することが可能である。しかしながら、一般的には、薄膜付き基板15の表面にレジスト膜16を形成するので、以下では、薄膜付き基板15の薄膜14の表面にレジスト液26を塗布する形態について説明する。ただし、本明細書において、例えば、「薄膜付き基板15」のことを単に「基板」という場合もある。特に「基板の回転速度」及び「薄膜付き基板15の回転速度」は、どちらもレジスト液塗布装置(回転塗布装置)20の回転速度を示すものなので、両者は同義である。
図1に、本発明の製造方法のレジスト塗布工程の各工程の時間と、薄膜付き基板15の回転速度との関係を示す。また、図2に、本発明の製造方法のレジスト塗布工程の手順の一例を示すフロー図を示す。また、図3に、薄膜付き基板15の薄膜14の表面にレジスト液26を塗布してレジスト膜16を形成するためのレジスト液塗布装置であるレジスト液塗布装置20の一例の側断面模式図を示す。
本発明のマスクブランク10の製造方法におけるレジスト塗布工程について、図1、図2及び図3を参照しながら説明する。図2に示すように、本発明のマスクブランク10の製造方法におけるレジスト塗布工程は、滴下工程(S2)を含む。また、本発明のマスクブランク10の製造方法におけるレジスト塗布工程は、滴下後回転速度維持工程(S3)、乾燥程度調整工程(S4)、均一化工程(S5)及び乾燥工程(S6)を必要に応じて含むことができる。また、レジスト塗布工程は、滴下工程(S2)の前に、滴下前回転工程(S1)を、さらに含むことができる。滴下前回転工程(S1)は、加速段階(S1a)及び定速段階(S1b)を必要に応じて含むことができる。
図3に示すように、レジスト液塗布装置20は、四角形状の基板11上に、例えば遮光膜を形成した薄膜付き基板15を載置し回転可能に保持するスピンナーチャック21と、薄膜付き基板15上にレジスト液26を滴下するためのノズル22と、滴下されたレジスト液26が薄膜付き基板15の回転により薄膜付き基板15外方に飛散した後、レジスト液塗布装置20の周辺に飛散するのを防止するためのカップ23と、カップ23の上方に、薄膜付き基板15外方に飛散したレジスト液26をカップ23の外側下方へと誘導するインナーリング24と、薄膜付き基板15に向かう気流34を生起させるように排気を行う排気手段30とを備えている。
上述のスピンナーチャック21には、薄膜付き基板15を回転させるためのモーター(図示せず。)が接続されており、このモーターは後述する回転条件に基づいてスピンナーチャック21を回転させる。
また、カップ23の下方には、排気量を制御する排気量制御手段が備えられた排気手段30と、回転中に薄膜付き基板15外に飛散したレジスト液26を回収し排液する排液手段(図示せず。)が設けられている。
上記レジスト液塗布装置20を用いたレジスト塗布工程では、最初に、薄膜付き基板15を基板搬送装置(図示せず。)によってレジスト液塗布装置20のスピンナーチャック21へ移送し、このスピンナーチャック21上に薄膜付き基板15を保持する。
レジスト塗布工程は、次に、図1及び図2に示すように、四角形状の薄膜付き基板15上に、レジスト材料及び溶剤を含むレジスト液26を滴下するための滴下工程(S2)を含む。具体的には、レジスト液26は、レジスト液塗布装置20のノズル22から、薄膜付き基板15の薄膜14の表面に滴下される。
滴下工程(S2)は、薄膜付き基板15の回転速度が加速的に変化する回転加速段階(S1)を含む。本発明のマスクブランク10の製造方法は、滴下工程(S2)の際に、モーターによりスピンナーチャック21を介して薄膜付き基板15を所定の回転速度で回転させ、レジスト液26を滴下する。具体的には、本発明は、滴下工程(S2)において、時間tのときの基板の回転速度をR(t)としたときに、レジスト液26の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)が、300〜2000rpm、好ましくは500〜1000rpmであることに特徴がある。
尚、レジスト液26の滴下終了時間tのときの基板の回転速度が300rpmを下回ると、感度分布の不均一性が生じるおそれがある。また、時間tのときの基板の回転速度が500rpm以上であると、感度分布の不均一性をより小さくすることができる。
また、レジスト液26の滴下終了時間tのときの基板の回転速度が2000rpm以上であると、高速回転によりレジスト液26の溶媒成分の揮発が促進し、滴下工程(S2)の際にレジスト液26の一部が乾燥してしまうおそれが生じる。時間tのときの基板の回転速度が1000rpm以下であると、レジスト液26の乾燥のおそれをより小さくすることができる。
レジスト液26の滴下開始時間tのときの基板の回転速度は特に限定されない。しかしながら、レジスト液26の基板へのスムーズな塗布を実現するためには、レジスト液26の滴下開始時間tのときの基板の回転速度R(t)と、レジスト液26の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)とは、R(t)≦R(t)の関係を満たすことが好ましい。また、レジスト液26の基板へのよりスムーズな塗布を実現するためには、レジスト液26の滴下開始時間tから滴下終了時間tまで、同じ回転速度を維持することが好ましい。また、レジスト液26の滴下開始時間tの直後、短時間、例えば0.1秒以内、好ましくは0.07秒以内にレジスト液26の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)まで、基板の回転速度を加速し、その後、回転速度R(t)を維持することが好ましい。
尚、「同じ回転速度を維持する」とは、基本的には、回転速度が同一であることを意味する。しかしながら、「同じ回転速度を維持する」ときには、本発明の方法によるレジスト液26の塗布に対して悪影響を及ぼさない程度の回転速度の変動、例えば±30%の回転速度の変動、好ましくは±20%の回転速度の変動、より好ましくは±10%の回転速度の変動、及びさらに好ましくは±5%の回転速度の変動を含むことができる。
図1及び図2を参照して、発明のマスクブランク10の製造方法におけるレジスト塗布工程について、好ましい態様について述べる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、レジスト塗布工程が、滴下前回転工程(S1)を含むことができる。滴下前回転工程(S1)では、レジスト液26の滴下開始時間tより前に、薄膜付き基板15を回転する工程である。滴下前回転工程(S1)は、静止状態から所定の回転速度まで基板の回転速度を加速する加速段階(S1a)と、所定の回転速度で基板の回転速度を維持する定速段階(S1b)とを含むことができる。
加速段階(S1a)及び定速段階(S1b)を適宜含む滴下前回転工程(S1)によって、静止状態から所定の回転速度まで、所定の回転加速度で基板の回転速度を加速すると、回転開始初期に生じる基板近傍の気流34の乱れを、滴下開始時間tになる前に軽減又は解消することができる。この結果、滴下前回転工程(S1)に続く滴下工程(S2)でのレジスト液26の滴下の際に、気流34の乱れによるコート斑(レジスト液26塗布の不均一性に起因する模様)が生じにくくなる。さらに、滴下前回転工程(S1)の基板の回転により、基板表面に付着した異物を減少させることもできる。
加速段階(S1a)での回転加速度は、特に限定されない。基板表面に付着した異物を減少させることを確実にし、滴下工程(S2)でのレジスト液26の滴下の際に、気流34の乱れによるコート斑の発生を減少させることを確実にするために、加速段階(S1a)での回転加速度は、100〜2000rpm/秒、好ましくは200〜1500rpm/秒の回転加速度とすることができる。また、定速段階(S1b)の回転速度は、200〜1500rpm、好ましくは500〜1000rpmとすることができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、レジスト塗布工程が、レジスト液26の滴下終了時間tの直後に、所定時間Δtの間、基板の回転速度R(t)(t<t≦t+Δt)を、レジスト液26の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)と同じに維持する滴下後回転速度維持工程(S3)をさらに含むことができる。レジスト液26の滴下終了後も、同一の基板の回転速度を維持することにより、滴下終了の直前に滴下したレジスト液26も、滴下開始直後のレジスト液26と同様の遠心力によって基板表面に広げることができる。そのため、レジスト液26を基板表面に十分広げることができる。尚、所定時間Δtは、0.5〜10秒であることが好ましく、2〜5秒であることがさらに好ましい。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、レジスト塗布工程が、レジスト液26の滴下終了時間tより後に、すなわち、滴下工程(S2)の次に、又は、滴下工程(S2)の次に滴下後回転速度維持工程(S3)が存在する場合にはその次に、基板の回転速度を低くするか又は回転を停止する乾燥程度調整工程(S4)をさらに含むことができる。
滴下工程(S2)での高速回転で滴下を行うと、滴下工程(S2)中に、基板上で湿潤しているレジスト液26から溶媒成分が揮発する。そのため、レジスト液26が滴下されるノズル22と対向する基板上の領域近辺と、その周りの基板上の領域とでは、湿潤状態に相違が生じる。乾燥程度調整工程(S4)によって基板の回転速度を減速又は停止することにより、基板に塗布されたレジスト液26に含まれる溶媒成分の揮発を抑制させながら、基板の表面全体に向けて比較的緩やかにレジスト液26が濡れ広がり、部分的な乾湿の偏りを防ぐことができる。また、乾燥程度調整工程(S4)を設けることにより、均一化工程(S5)においてもレジスト膜16の均質化が確実に進む。また、塗布されたレジスト液26の乾湿の偏りが、乾燥程度調整工程(S4)で一時的に解消されるため、レジスト液26の乾燥速さの差異によるレジスト膜16の感度変化も抑制することができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、レジスト塗布工程が、滴下工程(S2)の後に、滴下終了時間tのときの基板の回転速度R(t)より速い基板の回転速度で基板を回転する均一化工程(S5)を含むことができる。レジスト塗布工程が均一化工程(S5)を有することにより、薄膜付き基板15上のレジスト膜16の膜厚を均一化することができる。レジスト塗布工程が休止工程(S3)及びプレ回転工程(S4及びS5)を含む場合には、均一化工程(S5)は、それらの工程(S3〜S5)の後に行われる。均一化工程(S5)における基板の回転速度及び回転時間は、レジスト液26の種類によって設定することができる。一般的には、均一化工程(S5)の基板の回転速度は、850〜2000rpmであり、回転時間は1〜15秒であることが好ましい。
本発明のマスクブランク10の製造方法は、均一化工程(S5)において、薄膜付き基板15に向かう気流34を生起させるように排気を行うための排気手段30を稼働させることを含むことが好ましい。滴下工程(S2)において塗布環境を積極的に減圧すると、レジスト液26が被塗布面に密着する前に乾いてしまう現象や、異物を巻き込んだ状態でレジスト液26が乾燥凝集することを抑制することができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、レジスト塗布工程が、乾燥工程(S6)を含むことができる。乾燥工程(S6)では、均一化工程(S5)での回転速度よりも低い回転速度で薄膜付き基板15を回転させることにより、均一化工程(S5)により得られたレジスト膜16の膜厚の均一性を保持しながら、レジスト膜16を乾燥させることができる。乾燥工程(S6)での基板の回転速度は、500rpm以下、好ましくは150〜350rpm、継続時間は特に制限がなく、レジスト膜16が乾燥するまで行うことが好ましい。乾燥工程(S6)の継続時間は、具体的には5秒以上、好ましくは10〜60秒であることができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、レジスト液26の滴下終了時間tより後に、レジスト液塗布装置の内部を排気するための排気手段30を稼働させることが好ましい。具体的には、滴下工程(S2)の終了後、排気量を制御する排気量制御手段が備えられた排気手段30により、薄膜付き基板15が回転している間、薄膜付き基板15の上面に沿って薄膜付き基板15の中央側から外周方向に気流34が流れるように、気流34を発生することができる。排気手段30を稼動させると、レジスト液塗布装置の内部で排気手段30に向けて気流34が生じる。レジスト液26が基板表面の全体に広がる前に気流34が発生すると、気流34の流れる個所の乾燥が促進し、コート斑(レジスト液26塗布の不均一性に起因する模様)の原因になる。したがって、排気手段30の稼動は、基板表面にレジスト液26が十分に広がった、滴下工程(S2)の終了後に行うことが好ましい。
また、レジスト液塗布装置の内部を排気するための排気手段30を稼働させると、気流34により、薄膜付き基板15の外周部(基板11の主表面端部)に生じるレジスト液26の液溜まりを効果的に薄膜付き基板15外に飛散させることができる。また、薄膜付き基板15の四隅や薄膜付き基板15外周部に生じるレジスト液26の液溜まりが薄膜付き基板15中央部へと引き戻されるのを効果的に抑制できる。その結果、薄膜付き基板15の四隅及び周縁部に形成されるレジスト膜16の厚膜領域(膜厚が厚い領域)を低減させることができ、あるいはその領域の膜厚の盛り上がりを低減させる(厚膜化を抑制する)ことができる。具体的には、薄膜付き基板15の上面に当たる気流34の速度が、0.5m/秒以上5m/秒以下となるように排気量を制御することが好ましい。
さらに、薄膜付き基板15上面とカップ23上方に設けられたインナーリング24(開口部32)までの高さ(距離)と、インナーリング24の開口径を制御することによって、薄膜付き基板15上面から薄膜付き基板15外周部に当たる気流34の流速を制御することができる。この結果、薄膜付き基板15外周部(基板11主表面端部)に生じるレジスト液26の液溜まりを効果的に薄膜付き基板15外に飛散させ、又、薄膜付き基板15の四隅や薄膜付き基板15外周部に生じるレジスト液26の液溜まりが薄膜付き基板15中央部へと引き戻されるのを効果的に抑制できるに必要な流速に維持することが可能である。
尚、排気手段30による気流34の発生は、均一化工程(S5)の少なくとも一部、好ましくは均一化工程(S5)の全部において、基板の所定の高速の回転速度と同期して、レジスト液塗布装置の内部を排気するための排気手段30を稼働させることが好ましい。また、排気手段30による気流34の発生は、均一化工程(S5)のみならず、他の工程、例えば乾燥工程(S6)においても行うことができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、上述の乾燥工程(S6)終了後に、薄膜付き基板15上に形成されたレジスト膜16に含まれる溶剤を完全に蒸発させるため、このレジスト膜16を加熱して乾燥処理する加熱乾燥処理工程を有してもよい。この加熱乾燥処理工程は、通常、レジスト膜16が形成された薄膜付き基板15を加熱プレートにより加熱する加熱工程と、レジスト膜16が形成された薄膜付き基板15を冷却プレートにより冷却する冷却工程とを含む。これらの加熱工程における加熱温度及び時間、冷却工程における冷却温度及び時間は、レジスト液26の種類に応じて適宜調整することができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、上記レジスト液26は特に限定されない。レジスト液26としては、所定の感度を得ることができることから、化学増幅型レジストを用いることが好ましい。また、レジスト液26としては、具体的には、粘度が10mPa・s(Pa・秒)を超え、平均分子量が10万以上である高分子量樹脂からなる高分子型レジスト、粘度が10mPa・s未満で、平均分子量が10万未満であるノボラック樹脂と溶解阻害剤などからなるノボラック系レジスト、及びポリヒドロキシスチレン系樹脂と酸発生剤などからなる化学増幅型レジストなどを用いることができる。特に、本実施の形態において効果があるのは、粘度が10mPa・s未満で、平均分子量が10万未満のレジストである。また、化学増幅型レジストのように、ポリマー(Polymer)とPAG(Photo Acid Generator)とクエンチャー(Quencher)とを含む複数の構成物質から成るレジストの場合、マスクブランク10面内で、上記構成物質の面内ばらつきが生じることで、面内CDばらつきが生じやすい。
例えば、化学増幅型レジスト及びノボラック系レジストでは、粘度が低いので(10mPa・s以下)、均一化工程(S5)では、基板の回転速度は850〜2000rpmに、基板11の回転時間は1〜10秒にそれぞれ設定され、乾燥工程(S6)では、基板11の回転速度は100〜450rpmに設定される。また、高分子型レジストでは、粘性が高いので(10mPa・s超)、均一化工程(S5)では、基板の回転速度は850〜2000rpmに、基板11の回転時間は2〜15秒にそれぞれ設定され、乾燥工程(S6)では、基板11の回転速度は50〜450rpmに設定される。乾燥工程(S6)での基板11の回転時間は、レジスト膜16が完全に乾燥するまでに要する時間が設定される。「レジスト膜16が完全に乾燥するまでに要する時間」とは、乾燥工程(S6)の開始から、それ以上乾燥回転を続けてもレジスト膜16の膜厚が減少しなくなるまでの時間をいう。
レジスト塗布工程におけるレジスト液26の最終的な吐出量は、1.5〜8mlであることが好ましい。1.5mlを下回ると、レジスト液が基板表面に十分にいきわたらず、成膜状態が悪くなる恐れが生じる。8mlを超えると、コーティングに用いられずにスピン回転によって外方に飛散するレジスト液の量が多くなり、レジスト液の消費量が増大するので好ましくない。また、飛散したレジスト液が塗布装置内部を汚染する懸念が生じる。
また、レジスト液26の吐出速度は、0.5〜3ml/秒であることが好ましい。吐出速度が0.5ml/秒を下回ると、基板上にレジスト液を供給する時間が長くなってしまうという問題が生じる。吐出速度が3ml/秒を超えると、レジスト液が基板に強く接触して反発してしまい、レジスト液が基板を濡らさずに、はじき出されてしまう恐れがあるため好ましくない。
本発明のマスクブランク10の製造方法は、薄膜付き基板15のレジスト膜16を形成する表面が、反応性スパッタリング法により形成された薄膜14の表面であり、薄膜14が、少なくとも、Cr、Ta、Si、Mo、Ti、V、Nb及びWからなる群から選択される1以上の元素を含むことが好ましい。レジスト液は、これらの元素を含む薄膜14の表面と濡れ性が悪いため、レジスト液26を薄膜付き基板15の表面(薄膜14の表面)に滴下する際に、レジスト液26を特に、はじきやすい。レジスト液26本発明のマスクブランク10の製造方法を用いるならば、薄膜14の表面でレジスト液26が、はじかれることを防止することができるので、レジスト液26が薄膜14表面によって、はじかれたことによる物理的衝撃に起因する、レジスト膜16の面内の感度分布の不均一性を防止することができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法は、レジスト膜16を形成する表面(被塗布面)を有する薄膜14が、少なくともCrを含み、薄膜14に含まれるCrの割合が少なくとも50原子%以上であることが好ましい。被塗布面がCrを含む薄膜、例えばCrN、CrON、CrOC及びCrOCN等の場合には、被塗布面のレジスト液26に対する濡れ性が悪いため、薄膜14の表面で初期に滴下されたレジスト液26が液滴として、はじかれ(はね返り)やすい。本発明のマスクブランク10の製造方法を用いるならば、被塗布面がCrを含む薄膜である場合にも、レジスト液26が薄膜14の表面によって、はじかれたことによる物理的衝撃に起因する、レジスト膜16の面内の感度分布の不均一性を防止することができる。
尚、図5に示すように、Crを含む薄膜は、遮光膜2の上面のエッチングマスク膜3として設けられる場合がある。このエッチングマスク膜3は、クロムに、窒素、酸素のうち少なくともいずれかの成分を含み、このエッチングマスク膜3中のクロムの含有量が50原子%以上である。このようなマスクブランク10は、図5に示すように、透光性の基板11の上に遮光膜2を備え、さらにこの遮光膜2の上に、エッチングマスク膜3を備えたマスクブランク10であることができる。
図5に示す例においては、上記エッチングマスク膜3は、転写パターンを形成するためのパターニング時のドライエッチングに対して遮光膜2とのエッチング選択性を確保できるように、例えば、クロムに、窒素、酸素のうち少なくともいずれかの成分を含む材料を用いることが好ましい。このようなエッチングマスク膜3を遮光膜2の上に設けることにより、マスクブランク10上に形成するレジスト膜16の薄膜化を図ることができる。また、エッチングマスク膜3中にさらに炭素等の成分を含んでもよい。具体的には、例えば、CrN、CrON、CrOC、CrOCN等の材料が挙げられる。
近年、レジスト膜16に電子線描画露光用のレジストを適用し、電子線を照射して描画する(電子線露光描画)ことで設計パターンを露光する方法が使用されている。この電子線描画露光では、描画位置精度やチャージアップの観点から、遮光膜2及びエッチングマスク膜3の少なくともいずれか一方には、ある程度以上の導電性が必要とされている。すなわち、遮光膜2及びエッチングマスク膜3のうち少なくとも一方の膜には、シート抵抗値が1.0×10Ω/□以下であることが望まれている。
遮光膜2のシート抵抗値が、1.0×10Ω/□以下である場合、エッチングマスク膜3はシート抵抗値が高くても、チャージアップを起こさずに電子線描画することができる。レジスト膜16の薄膜化には、エッチングマスク膜3の塩素と酸素との混合ガスに対するドライエッチングのエッチングレートを向上させることがより望ましい。そのためには、金属成分(クロム)の含有量を50原子%未満、好ましくは45原子%以下、さらには40原子%以下とすることが好ましい。
一方、遮光膜2のシート抵抗値が、1.0×10Ω/□よりも大きい場合、エッチングマスク膜3のシート抵抗値を、1.0×10Ω/□以下とする必要がある。この場合、エッチングマスク膜3が単層構造の場合には、エッチングマスク膜3中のクロム含有量は50原子%以上であることが好ましく、60原子%以上であることがより好ましい。また、エッチングマスク膜3が複数層の積層構造の場合には、少なくともレジスト膜16に接する側の層のクロム含有量は50原子%以上(好ましくは60原子%以上)とし、遮光膜2側の層のクロム含有量は50原子%未満(好ましくは45原子%以下、さらには40原子%以下)とすることが好ましい。さらに、エッチングマスク膜3は、遮光膜2側からレジスト膜16に接する側(ただし、表面酸化によるクロム含有量の低下が避けられないレジスト膜16に接する表層は除く)に向かってクロム含有量が増加していく組成傾斜構造としてもよい。この場合、エッチングマスク膜3のクロム含有量が最も少ないところでは50原子%未満(好ましくは45原子%以下、さらには40原子%以下)であり、クロム含有量が最も多いところでは50原子%以上(好ましくは60原子%以上)であることが好ましい。
また、上記エッチングマスク膜3は、膜厚が5nm以上、20nm以下であることが好ましい。膜厚が5nm未満であると、エッチングマスク膜3パターンをマスクとして遮光膜2に対するドライエッチングが完了する前にエッチングマスク膜3のパターンエッジ方向の減膜が進んでしまい、遮光膜2に転写されたパターンの設計パターンに対するCD精度が大幅に低下してしまう恐れがある。一方、膜厚が20nmよりも厚いと、エッチングマスク膜3に設計パターンを転写するときに必要なレジスト膜16の膜厚が厚くなってしまい、微細パターンをエッチングマスク膜3に精度よく転写することが困難になる。
本発明のマスクブランク10の製造方法を用いるならば、被塗布面が、上述のようなレジスト液26と濡れ性の悪いCrを含むエッチングマスク膜3である場合にも、レジスト液26の液滴のはじき(はね返り)による物理的衝撃に起因する、レジスト膜16の面内の感度分布の不均一性を防止することができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、被塗布面を有する薄膜14が、少なくともSiを含むことが好ましい。Siを含む薄膜14の表面の表面エネルギーは、Crを含む薄膜の表面よりもレジスト液の濡れ性が悪いため、レジスト液26を薄膜付き基板15の表面(薄膜14の表面)に滴下する際に、レジスト液26を特にはじきやすい。本発明のマスクブランク10の製造方法を用いるならば、ケイ素が含まれている薄膜14が被塗布面である場合にも、薄膜14の表面でレジスト液26がはじかれることを防止することができるので、好ましいレジスト膜16を形成することができる。
Siを含む薄膜14の材料として、例えば、MoSi、MoSiO、MoSiN、MoSiON、Si単体、SiO、SiN、SiON、WSi及びTaSiなどが挙げられる。
本発明のマスクブランク10の製造方法では、被塗布面を有する薄膜14が、フッ素系ドライエッチングでエッチング可能な金属又は金属化合物からなる遮光膜2と、遮光膜2との所定のエッチング選択比を有する材料のエッチングマスク膜3との積層膜であることができる。
フッ素系ドライエッチングでエッチング可能な金属又は金属化合物からなる遮光膜2として、例えば、ケイ素含有材料を挙げることができる。その場合、この遮光膜2との所定のエッチング選択比を有する材料として、クロムを含む材料を挙げることができる。クロムを含む材料としては、例えば、クロム単体、又はクロムと、酸素、窒素及び炭素から選ばれる1種以上とを含有するクロム化合物を挙げることができる。さらにその材料は、ケイ素を含有しないものが好ましい。具体的には、クロム化合物として、クロム酸化物、クロム窒化物、クロム酸窒化物、クロム酸化炭化物、クロム窒化炭化物又はクロム酸窒化炭化物等を挙げることができる。これらの材料は、フッ素系ドライエッチングに対し高い耐性を有することが知られている。
クロムを含む材料のクロム含有率が50原子%以上、特に60原子%以上である場合には、フッ素系ドライエッチング耐性がよく、遮光膜2及び/又は透明基板11に十分なエッチング選択性を与えることができると同時に、エッチングマスク膜3を、塩素と酸素とを含有するドライエッチング条件でドライエッチングして、パターンを形成することができるため好ましい。
クロムを含材料としては、例えば、クロムが50原子%以上100原子%以下、特に60原子%以上100原子%以下、酸素が0原子%以上50原子%以下、特に0原子%以上40原子%以下、窒素が0原子%以上50原子%以下、特に0原子%以上40原子%以下、炭素が0原子%以上20原子%以下、特に0原子%以上10原子%以下とすることで、エッチングマスク膜3として、遮光膜2及び/又は透明基板に十分なエッチング選択性を与える薄膜14とすることができる。
本発明のマスクブランク10の製造方法を用いるならば、被塗布面が、上述のようなレジスト液26の濡れ性が悪いCrを含むエッチングマスク膜3である場合にも、レジスト液26の液滴のはじき(はね返り)による物理的衝撃に起因する、レジスト膜16の面内の感度分布の不均一性を防止することができる。
上述のように、本発明のマスクブランク10の製造方法は、四角形状の基板11の主表面に、被転写体へ転写するためのマスクパターン13となる薄膜14を、スパッタリング法や蒸着法、CVD法などを用いて成膜し、この薄膜付き基板15の薄膜14の表面に、レジスト塗布工程によってレジスト膜16を形成してマスクブランク10を製造する。
また、マスクブランク10には、薄膜付き基板15の薄膜14における中心部の領域にマスクパターン形成領域を有する。このマスクパターン形成領域は、薄膜付き基板15をパターニングして転写用マスク18としたときに、半導体基板などの被転写体の回路パターンを転写して形成するためのマスクパターン13が形成されることになる領域である。このマスクパターン形成領域は、マスクブランク10のサイズなどによって異なるが、例えばマスクブランク10が152mm×152mmのサイズの場合には、薄膜付き基板15の薄膜14における中心部の132mm×132mmの領域である。
本発明は、上述のマスクブランク10の製造方法によって製造されたマスクブランク10のレジスト膜16をパターニングしてレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクにしてマスクパターン13を形成して転写用マスク18を製造することを特徴とする転写用マスク18の製造方法である。
上述のレジスト塗布工程を実施することで、図4(A)に示す薄膜付き基板15の薄膜14の表面にレジスト膜16を形成して、図4(B)に示すマスクブランク10を作製することができる。このマスクブランク10のレジスト膜16に所定パターンを描画・現像処理してレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにして薄膜14(例えば遮光膜)をドライエッチングしてマスクパターン13(図4(C))を形成して、転写用マスク18を作製することができる。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、マスクブランク10の製造方法によっては、四角形状の基板11の主表面に直接レジスト膜16を形成して、マスクブランク10を製造する場合もある。その場合でも、四角形状の基板11の主表面に直接レジスト膜16を形成するために、上述のレジスト塗布工程を含む本発明の製造方法を好ましく用いることができる。
次に、マスクブランク10の製造方法及び転写用マスク18の製造方法について、実施例に基づき具体的に説明する。
(実施例1)
サイズが152.4mm×152.4mmの合成石英ガラス基板上に、スパッタリング法により、MoSiN膜(遮光層)及びMoSiN膜(表面反射防止層)からなる遮光膜2と、エッチングマスク膜3とを順次形成し、薄膜付き基板15を得た。遮光膜2及びエッチングマスク膜3の形成は、具体的には、次のように行った。尚、実施例2〜6、比較例1のマスクブランク10でも、同様の薄膜14を形成した。
合成石英ガラスからなる透光性の基板11上に、枚葉式スパッタ装置を用いて、スパッタターゲットにモリブデン(Mo)とシリコン(Si)との混合ターゲット(原子%比 Mo:Si=13:87)を用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、MoSiN膜(下層(遮光層))を膜厚47nmで成膜した。引き続いて、Mo/Siターゲット(原子%比 Mo:Si=13:87)を用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気で、MoSiN膜(上層(表面反射防止層))を膜厚13nmで成膜した。これらのMoSiN膜及びMoSiN膜の成膜により、下層(膜組成比 Mo:9.9原子%,Si:66.1原子%,N:24.0原子%)と、上層(膜組成比 Mo:7.5原子%,Si:50.5原子%,N:42.0原子%)との積層からなるArFエキシマレーザー(波長193nm)用の遮光膜2(総膜厚60nm)を形成した。尚、遮光膜2の各層の元素分析は、ラザフォード後方散乱分析法を用いた。
次に、この遮光膜2を備えた薄膜付き基板15に対して450℃で30分間加熱処理(アニール処理)を行い、遮光膜2の膜応力を低減させる処理を行った。
次に、遮光膜2の上面に、エッチングマスク膜3を形成した。具体的には、枚葉式スパッタ装置で、クロム(Cr)ターゲットを用い、アルゴンと窒素との混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリング(DCスパッタリング)により、CrN膜(膜組成比 Cr:75.3原子%,N:24.7原子%)を膜厚5nmで成膜した。さらに、エッチングマスク膜3(CrN膜)を遮光膜2のアニール処理よりも低い温度でアニールすることにより、遮光膜2の膜応力に影響を与えずにエッチングマスク膜3の応力を極力低くなるように(好ましくは膜応力が実質ゼロになるように)調整した。以上の手順により、実施例1の薄膜付き基板15を得た。
次に、薄膜付き基板15上に、レジスト塗布工程によりレジスト液26を回転塗布し、薄膜14の表面にレジスト膜16を形成した。レジスト液26に含まれるレジスト及び溶剤は、下記のものを用いた。
レジスト:ポジ型化学増幅型レジストWHT-015 1700Å(富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)
溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート)とPGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)の混合溶剤
実施例1のレジスト塗布工程中の各工程の薄膜付き基板15の回転速度及び時間を、表1に示す。表1の「開始時間」及び「終了時間」は、滴下工程(S2)においてレジスト液26の滴下を開始したときを0秒として示している。また、「継続時間」は、それぞれの工程の開始時間から終了時間までの時間を示す。尚、レジスト液26の滴下の開始時間及び開始時間は、それぞれ図1の時間t及び時間tに対応する。滴下前回転工程(S1)(「S1a.加速段階」)の開始時間は、図1の時間tに対応する。「S2.滴下工程」の開始時間及び終了時間は、図1の時間t及び時間tに対応する。尚、すべての実施例及び比較例において、滴下工程(S2)の全体にわたってレジスト液26を滴下した。したがって、滴下工程(S2)の開始時間及び終了時間は、時間t(=時間t)及び時間t(=時間t)である。表2〜7についても同様である。
尚、表1には、滴下後回転速度維持工程(S3)の基板の回転速度1000rpmから、乾燥程度調整工程(S4)の基板の回転速度500rpmへの変化については、記載していない。回転速度の変化時間は0.05秒程度の短時間だったため、記載を省略した。乾燥程度調整工程(S4)から均一化工程(S5)への回転速度の変化、均一化工程(S5)から乾燥工程(S6)への回転速度の変化についても同様である。また、実施例2〜6及び比較例1においても同様である。
また、均一化工程(S5)及び乾燥工程(S6)において、薄膜付き基板15が回転している間、常時連続して強制排気を行い、薄膜付き基板15の上面に沿って薄膜付き基板15の中央側から外周方向に気流34が流れるように気流34を発生させた。そのため、薄膜付き基板15の回転により薄膜付き基板15外周部(基板11主表面端部)に生じるレジスト液26の液溜まりを効果的に薄膜付き基板15外に飛散させることができた。また、薄膜付き基板15の四隅や薄膜付き基板15外周部に生じるレジスト液26の液溜まりが薄膜付き基板15中央部へと引き戻されるのを効果的に抑制させることができた。その結果、薄膜付き基板15の四隅及び周縁部に形成されるレジスト膜16の厚膜領域を低減させることができ、あるいはその領域の膜厚の盛り上がりを低減させる(厚膜化を抑制する)ことができた。
次に、加熱乾燥装置及び冷却装置に、レジスト膜16が形成された薄膜付き基板15を搬送し、所定の加熱乾燥処理を行ってレジスト膜16を乾燥させ、マスクブランク10を作製した。
(実施例2)
レジスト塗布工程中に滴下前工程を行わず、均一化工程(S5)での回転速度を1400rpmとした以外は、実施例1と同様にして実施例2のマスクブランク10を作製した。実施例2のレジスト塗布工程中の各工程の薄膜付き基板15の回転速度及び時間を、表2に示す。
(実施例3)
レジスト塗布工程中の均一化工程(S5)での回転速度を1600rpmとした以外は、実施例1と同様にして実施例3のマスクブランク10を作製した。実施例3のレジスト塗布工程中の各工程の薄膜付き基板15の回転速度及び時間を、表3に示す。
(実施例4)
実施例4では、レジスト塗布工程中の滴下前回転工程において、加速段階(S1a)での加速を250rpm/秒で2秒間とし、定速段階(S1b)は行わずに、滴下工程(S2)にてレジスト液26を滴下した。また、実施例4では、乾燥程度調整工程(S4)を行わず、滴下後回転速度維持工程(S3)終了後、直ちに均一化工程(S5)を実施した。実施例4のレジスト塗布工程中の各工程の薄膜付き基板15の回転速度及び時間を、表4に示す。
(実施例5)
本実施例では、滴下前工程(S1b)の回転速度を300rpm、滴下工程(S2)の回転速度から滴下後回転速度維持工程(S3)を400rpmで4.5秒とし、乾燥程度調整工程(S4)を200rpmで8秒、レジスト塗布工程中の均一化工程(S5)での回転速度を1600rpmとした以外は、実施例1と同様にして実施例5のマスクブランク10を作製した。実施例5のレジスト塗布工程中の各工程の薄膜付き基板15の回転速度及び時間を、表5に示す。
(実施例6)
本実施例では、滴下前工程(S1b)、滴下工程(S2)、滴下後回転速度維持工程(S3)における回転速度を1800rpmとし、乾燥程度調整工程(S4)を1000rpmで、レジスト塗布工程中の均一化工程(S5)での回転速度を1600rpmとした以外は、実施例1と同様にして実施例6のマスクブランク10を作製した。実施例6のレジスト塗布工程中の各工程の薄膜付き基板15の回転速度及び時間を、表6に示す。
(比較例1)
比較例1では、滴下前回転工程は行わず、滴下工程(S2)は、薄膜付き基板15の回転が停止した状態でレジストを滴下した。その後、比較例1では、滴下後回転速度維持工程(S3)として0rpmで維持し、回転速度300rpmの乾燥程度調整工程(S4)、回転速度1700rpmの均一化工程(S5)を行った。比較例1の乾燥工程(S6)は、実施例1と同じである。比較例1のレジスト塗布工程中の各工程の薄膜付き基板15の回転速度を、表7に示す。
<評価>
上述のようにして製造した実施例1〜6及び比較例1のマスクブランク10の膜厚均一性、感度及び欠陥数を測定した。
(1)膜厚測定
実施例1〜4及び比較例1のマスクブランク10のレジスト膜16の膜厚を、次のようにして測定した。膜厚測定装置は、High speed mapping elipsometer ME-210(フォトニックラティス社製)を用いた。膜厚の測定は、薄膜付き基板15の中心座標を(0mm,0mm)として、座標(−72mm,−72mm)から座標(72mm,72mm)まで、4mm間隔で1369ポイント測定した。これらの測定結果から、膜厚の均一性として、膜厚の最大値から最小値を差し引いた値を求めた。また膜厚のばらつきとして測定値の3σ(σ:標準偏差)を求めた。以上のようにして求めた膜厚の均一性及び膜厚の測定値の3σを表8に示す。
(2)感度測定
実施例1〜4及び比較例1のマスクブランク10を用いて、L/Sのスペース部の幅の設計寸法130nmとしたL/Sパターンを、以下の装置及び条件で作製(描画)した。尚、描画後に残ったライン幅は80nmだった。
・ 描画装置 :日本電子 JBX−3030 ,Dose=22 ,η=0.5
・ PEB(露光後熱処理):110℃で10分間の熱処理をした。
・ 現像機: CLEAN TRACK ACT(登録商標) M (東京エレクトロン株式会社製)
・ 現像液: TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドライド)2.38% 溶液
・ 評価装置:CD−SEM(critical dimension SEM) LWM9045 (Advantest社製)
・ 評価方法:CDU(Critical Dimension Uniformity)を測定した。具体的には、同一トーン同一寸法を持ちマスク上で重要とされている形状部分のマスク上での実際の寸法の3σ偏差(単位:nm)を測定した。
感度測定の結果から、以下のように合否判定をした。以上のようにして求めた感度の合否判定結果を表8に示す。
・ 合否判定:
◎:3σ<1.5nm (2014年目標値の1.5nmを達成可能。)
○:1.5nm≦3σ<2.0nm (2013年目標値の1.9nmを達成可能。)
△:2.0nm≦3σ<2.5nm
×:2.5nm≦3σ
(3)欠陥評価
実施例1〜4及び比較例1のマスクブランク10の欠陥検査を行った。具体的には、製造したマスクブランク10の表面に対し、レーザー干渉コンフォーカル光学系による60nm感度の欠陥検査装置(レーザーテック社製 M6640)を用いて、欠陥検査を行った。欠陥検査の結果に基づき、以下のようにして欠陥評価の合否判定を行った。欠陥評価の合否判定結果を表8に示す。
・合否判定 0.2μ以上のサイズを明確異物と判定し、以下の指標とした。
◎・・・・0.2μm以上の異物がない。
○・・・・最大の欠陥が0.2μm以上0.3μm未満であり、その範囲に入る欠陥が2以下である。
△・・・・最大の欠陥が0.5μm未満であり、0.2μm以上のサイズの欠陥が3以下である。
×・・・・0.2μm以上の欠陥が4以上である。
(結果の考察)
実施例1〜6は、膜厚均一性もいずれも3.0nm以下、レジスト膜内の膜厚ばらつき3σが1.0nm以下という良好な結果を得ることができた。また、実施例1〜4のレジスト膜の感度均一性評価に関しても、レジスト膜内のばらつき3σがパターン寸法2.0nm以下と良好であった。また、実施例1〜3、6の欠陥評価では、面内の0.2μm以上の欠陥は検出されなかった。
滴下工程(S2)におけるスピン回転速度が1000rpmの実施例1〜3、6は、特に欠陥評価の点で優れていた。滴下工程(S2)では、被塗布面が十分に湿潤した状態であり、その状況下で高速回転を実施していることから、レジスト液26の滴下により付着した異物がコート層中に定着する前に速やかに外方に排出(飛翔)したものと考えられる。
実施例4は、滴下工程(S2)において500rpmの回転速度を持続したものである。実施例4、膜厚均一性及び膜厚ばらつきは良好であった。しかしながら、実施例4の欠陥評価において、0.2μm以上の欠陥が検出された。これは、滴下工程(S2)が500rpmという比較的低い回転速度だったため、膜厚均一性が得られる前に乾燥が若干進行していたことと、遠心力による異物の面外排除の進行が十分ではなかったことによるものと推察される。
実施例5も同様の理由で、欠陥が検出されたものと考えられる。また、実施例5では、1.5nm以上の感度変化があった。これは、レジスト液26が濡れ広げられるときの摩擦等の物理的な刺激が塗布領域によってばらつきが生じたことに起因するものであると推察される。
比較例1は、静止状態でレジスト液26の滴下を行った。比較例1では、均一化工程(S5)において高速回転を実施していることから、実施例1〜4には及ばないものの膜厚均一性は悪くなかった。しかしながら、感度均一性に着目すると、パターン寸法評価のばらつきを示す3σ値が2nmを超える値であった。また、欠陥評価では、0.2μm以上の大きさの欠陥が3以上検出された。このことから、静止状態でのレジスト液26の滴下では、感度均一性や欠陥の発生の点では好ましくないことが明らかとなった。
これら結果から、レジスト感度の面内ばらつきを抑制するには、少なくとも500rpm以上の雰囲気でレジスト液26を滴下する塗布方法が有効であることが分かった。
2 遮光膜
3 エッチングマスク膜
10 マスクブランク
11 基板
12 パターンライン
13 マスクパターン
14 薄膜
15 薄膜付き基板
16 レジスト膜
18 転写用マスク
20 レジスト液塗布装置
21 スピンナーチャック
22 ノズル
23 カップ
24 インナーリング
26 レジスト液
30 排気手段
32 開口部
34 気流

Claims (11)

  1. 基板上にレジスト材料からなるレジスト膜を形成することを含むマスクブランクの製造方法であって、
    前記レジスト膜の形成が、
    四角形状の前記基板上に、レジスト材料及び溶剤を含むレジスト液を滴下するための滴下工程を含み、
    滴下工程において、時間tのときの前記基板の回転速度をR(t)としたときに、前記レジスト液の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)が、300〜2000rpmであり、
    前記レジスト液の滴下終了時間t より後に、前記基板の回転を停止せずに、前記基板の回転速度R(t)を前記レジスト液の滴下終了時間t の前記基板の回転速度R(t )より低くする乾燥程度調整工程を含み、
    乾燥程度調整工程の後に、前記基板の回転速度R(t)を前記レジスト液の滴下終了時間t の前記基板の回転速度R(t )より速くする均一化工程を含む、マスクブランクの製造方法。
  2. 前記レジスト液の滴下終了時間tの基板の回転速度R(t)が、500〜1000rpmである、請求項1に記載のマスクブランクの製造方法。
  3. 前記レジスト液の滴下開始前に、前記基板を回転させる滴下前回転工程を含む、請求項1又は2に記載のマスクブランクの製造方法。
  4. 前記レジスト液の滴下終了時間tの直後に、所定時間Δtの間、前記基板の回転速度R(t)(t<t≦t+Δt)を、前記レジスト液の滴下終了時間tの前記基板の回転速度R(t)と同じに維持する滴下後回転速度維持工程をさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のマスクブランクの製造方法。
  5. 前記レジスト液の滴下終了時間tより後に、レジスト液塗布装置の内部を排気するための排気手段を稼働させる、請求項1〜のいずれか1項に記載のマスクブランクの製造方法。
  6. 均一化工程の少なくとも一部において、レジスト液塗布装置の内部を排気するための排気手段を稼働させる、請求項1〜のいずれか1項に記載のマスクブランクの製造方法。
  7. 前記レジスト液が、化学増幅型レジスト液である、請求項1〜のいずれか1項に記載のマスクブランクの製造方法。
  8. 前記基板のレジスト膜を形成する表面が、反応性スパッタリング法により形成された薄膜の表面であり、前記薄膜が、少なくとも、Cr、Ta、Si、Mo、Ti、V、Nb及びWからなる群から選択される1以上の元素を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のマスクブランクの製造方法。
  9. 前記薄膜が、少なくともCrを含み、前記薄膜に含まれるCrの割合が少なくとも50原子%以上である、請求項に記載のマスクブランクの製造方法。
  10. 前記薄膜が、少なくともSiを含む、請求項に記載のマスクブランクの製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のマスクブランクの製造方法によって製造されたマスクブランクの前記レジスト膜をパターニングしてレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクにしてマスクパターンを形成して転写用マスクを製造することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
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