JP6242757B2 - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回してなる巻回体を巻止めテープで巻止めして形成されるコンデンサ素子を有する電解コンデンサおよびその製造方法に関するものである。
従来から、電解コンデンサとして、例えば、アルミニウム箔からなる陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回してなる巻回体を巻止めテープで巻止めしてコンデンサ素子を形成し、このコンデンサ素子に駆動用の電解液や固体電解質を含浸させた後にケースに収納、またはコンデンサ素子をケースに収納後電解質を含浸してなるアルミニウム電解コンデンサが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2008−277348号公報 特開2000−188242号公報
陽極箔は、その表面には酸化皮膜が形成されていて比較的剛性が高い。したがって、時間が経つに連れ陽極箔の反発力により巻止めテープが剥がれて、巻回体の巻緩みが生じることがある。また、電解コンデンサを表面実装する場合には、リフローはんだ付け時に加わる熱ストレスにより、巻止めテープの粘着力低下および収縮が起こり巻回体の巻緩みが生じることがある。このように巻回体に巻緩みが生じると、陽極箔と陰極箔との対向面積が減少することによる静電容量の低下、陽極箔と陰極箔との対向間隔が広がることによる損失(tanδ)の増大等、コンデンサの電気特性の低下が生じる。
ここで、巻止めテープは、一端部をセパレータまたは陽極箔上に貼り付けた後、巻回体の外周面に巻き付けされ、他端部が巻止めテープの背面(粘着面とは反対側の面)に貼り付けされる。巻止めテープの背面に貼り付けられた部分は、セパレータや陽極箔に貼り付けられた部分に比べて剥がれ易い。よって、上述のように陽極箔の反発力やリフローはんだ付け時に加わる熱ストレス等により巻き緩みが生じやすい。
本発明は、上記課題を解決するものであり、巻回体の巻き緩みを抑制できる電解コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の電解コンデンサは、陽極箔、陰極箔、およびセパレータからなる複数のシートを有しており、前記セパレータを介して前記陽極箔と前記陰極箔とを重ね合わせて巻回してなる巻回体と、
一方の面に粘着面を有し、かつ、他方の面に非粘着面を有しており、前記巻回体の外周面に貼り付けられていると共に、前記巻回体の前記外周面において周方向の全長に亘って巻き付けられた巻止めテープとを備えた電解コンデンサであって、
前記巻止めテープは、その一端部に前記粘着面が外側となるように折り返された折り返し部が設けられており、前記折り返し部の前記粘着面と、前記一端部とは反対側の他端部の粘着面とが接着していることを特徴とするものである。
別の観点によると、本発明の電解コンデンサの製造方法は、陽極箔、陰極箔、およびセパレータからなる複数のシートを有しており、前記セパレータを介して前記陽極箔と前記陰極箔とを重ね合わせて巻回してなる巻回体と、
一方の面に粘着面を有し、かつ、他方の面に非粘着面を有しており、前記巻回体の外周面に貼り付けられていると共に、前記巻回体の前記外周面において周方向の全長に亘って巻き付けられた巻止めテープとを備えた電解コンデンサの製造方法であって、
前記巻止めテープの一端部に、前記粘着面が外側となるように折り返された折り返し部を設け、前記折り返し部の前記粘着面と、前記一端部とは反対側の他端部の粘着面とを接着することを特徴とするものである。
これらの構成によれば、巻回体を巻き止めする巻止めテープは、その一端部に設けられた折り返し部の粘着面と、一端部とは反対側の他端部の粘着面とを接着するので、粘着面同士の強力な接着力で接着する。よって、陽極箔の反発力や熱ストレス等が加わっても剥がれにくく、巻回体の巻緩みを抑制できる。また、巻止めテープの貼り付け方のみを変更して巻緩み抑制の効果を得ることができるので、製造工程の増加や電気特性への影響が生じることがない。
また、本発明の電解コンデンサでは、前記折り返し部の前記粘着面は、その基端側部分において前記巻回体の巻終わり部となる前記複数のシートのうちのいずれか1つの終端部の内側面と接着していることが好ましい。
この構成によれば、巻回体の巻緩みをより確実に抑制できる。
さらに、本発明の電解コンデンサでは、前記折り返し部の基端とは反対側の先端と前記巻回体の巻終わり端との間の長さが、10mm以上であることが好ましい。
この構成によれば、巻回体の巻緩みをさらに確実に抑制できる。
加えて、本発明の電解コンデンサの製造方法では、前記巻止めテープを、前記折り返し部の基端側とは反対の先端側部分が前記巻回体の巻終わり端からはみ出るようにしつつ、前記折り返し部の基端側部分を前記巻回体の巻終わり部となる前記複数のシートのうちのいずれか1つの終端部の内側面と接着すると共に、前記複数のシートのうち最も外側に位置するシートの外側面に接着した後、前記巻止めテープを前記巻回体の前記外周面に巻き付け、前記巻止めテープの前記他端部の粘着面を、前記折り返し部の前記先端側部分に接着することが好ましい。
本発明によると、巻回体を巻き止めする巻止めテープは、その一端部に設けられた折り返し部の粘着面と、一端部とは反対側の他端部の粘着面とを接着するので、粘着面同士の強力な接着力で接着する。よって、陽極箔の反発力や熱ストレス等が加わっても剥がれにくく、巻回体の巻緩みを抑制できる。また、巻止めテープの貼り付け方のみを変更して巻緩み抑制の効果を得ることができるので、製造工程の増加や電気特性への影響が生じることがない。
本発明の一実施の形態にかかるチップ形電解コンデンサの外観および内部構造を示す概略構成図である。 図1に示す巻回体の分解斜視図である。 図1に示すコンデンサ素子の外観図である。 図3に示すコンデンサ素子のIV-IV線に沿う断面の部分拡大図である。 図1に示す電解コンデンサの製造工程のフローチャートである。 図1に示す巻止めテープを接着する際の手順を示す図であり、(a)は巻止めテープのガイドと巻回体との移動工程、(b)は巻回体と巻止めテープとの接着工程、(c)は巻止めテープの巻き付け工程、(d)は巻止め工程を示す。 従来例の電解コンデンサの巻止めテープの巻き終わり部分を示す図である。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(電解コンデンサの構成)
図1に示すように、チップ形電解コンデンサ1(以下、単に電解コンデンサ1と称す)は、主として、コンデンサ素子2、外装ケース5、弾性封口体6および支持部材7を備えている。コンデンサ素子2は、複数のシートを重ね合わせて巻回した巻回体3を、その外周面に貼り付けられた巻止めテープ4により巻止めすることで形成されている。
図2に示すように、巻回体3は、陽極箔31、陰極箔32、および2枚のセパレータ33a、33bからなる4枚のシートを、陽極箔31、セパレータ33a、陰極箔32、セパレータ33bの順で重ね合わせて、陽極箔31が内側となりセパレータ33bが外側となるようにして巻回して形成されている。
陽極箔31は、アルミニウム等の弁作用金属で形成されている。この陽極箔31の表面はエッチング処理により粗面化(エッチングピット形成)されるとともに陽極酸化(化成)による陽極酸化皮膜が形成されている。また、陰極箔32も陽極箔31と同様にアルミニウム等で形成されており、その表面は粗面化(エッチングピット形成)されるとともに自然酸化皮膜が形成されている。
また、陽極箔31および陰極箔32との間に介在するセパレータ33a、33bに電解液が保持されている(図示せず)。陽極箔31と陰極箔32とにはそれぞれリードタブが接続され、リードタブを介して陽極箔31と陰極箔32とからリード線34がそれぞれ引き出されている。
巻止めテープ4は、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド等の長尺のフィルムを基材とするものであり、その一方の面はアクリル系接着剤が塗布された粘着面4a(図4参照)となっており、他方の面は非接着面となっている。巻止めテープ4は、図3に示すように、その長手方向が巻回体3の周方向に沿うように巻回体3に巻き付けられている。巻止めテープ4の長手方向に沿う長さは、巻回体3の外周の長さよりも長く、巻回体3の周方向の全長に亘って巻き付けられている。これにより、陽極箔31、陰極箔32またはセパレータ33a、33bの少なくとも1つの終端部が巻止められている。
ここで、図4に示すように、巻止めテープ4の一端部には粘着面4aが外側となるように折り返された折り返し部41が設けられている。折り返し部41の粘着面4aは、その基端側部分42においてセパレータ33bの終端部分の内側面と接着している。本実施形態では、巻回体3を構成する4枚シートのうち最も外側にあるセパレータ33bの終端部が巻回体3の巻終わり部となっている。なお、折り返し部41におけるセパレータ33bと接着している基端側部分42を除く部分を「先端側部分43」と称する。折り返し部41の先端側部分43における粘着面4aには、巻止めテープ4の折り返し部41が設けられている一端部とは反対側の他端部の粘着面4aが接着している。折り返し部41の基端側部分42の長さL1(図4参照)、すなわち、折り返し部41の基端とセパレータ33bの終端(巻回体3の巻終わり端)との間の長さは、5mm以上であることが好ましい。また、折り返し部41の先端側部分43の長さL2(図4参照)、すなわち、折り返し部41の先端とセパレータ33bの終端(巻回体3の巻終わり端)との間の長さは、10mm以上とすることが好ましい。
図1に戻って、外装ケース5は、有底筒形状を有するものであり、コンデンサ素子2を収容している。弾性封口体6は、外装ケース5の開口部を封止するものであり、弾性ゴムで形成されている。コンデンサ素子2のリード線34は、弾性封口体6に形成された貫通孔を介して外装ケース5から引き出されている。
支持部材7は、絶縁材料からなるものであり、その上面で外装ケース5を開口側から支持している。弾性封口体6を介して外装ケース5から引き出されたコンデンサ素子2のリード線34は、支持部材7に形成された貫通孔を介して外部に引き出されている。外部に引き出されたリード線34は、支持部材7の下面に沿って伸延するように折り曲げられている。
次に、図5を参照しつつ、電解コンデンサ1の製造方法について説明する。まず、陽極箔31および陰極箔32の表面にエッチング処理を施して粗面化する。さらに、粗面化された陽極箔31の表面に化成処理を施して陽極酸化皮膜を形成し、陰極箔32は、耐水性処理および/または熱処理にて自然酸化皮膜を形成する(ステップS1)。
続いて、陽極酸化皮膜、自然酸化皮膜が形成された陽極箔31と陰極箔32とのそれぞれにリードタブを介してリード線34を接続する。そして、セパレータ33a、33bを介して陽極箔31および陰極箔32を重ね合わせて巻回し、円柱形の巻回体3を形成する(ステップS2)。次いで、巻止めテープ4を巻回体3に貼り付けて巻回体3を巻止めし、コンデンサ素子2を形成する(ステップS3)。
ここで、図6を参照しつつ、ステップS3の工程をより詳細に説明する。まず、図6(a)に示すように、先端部が鋭角に折れ曲がったガイド10を用意し、ガイド10の折れ曲がった先端部を巻止めテープ4の一端部(接着面4とは反対側の面)に押し付ける。これにより、巻止めテープ4の一端部は、ガイド10の折れ曲がった先端部の表面に沿った形状となり、折り曲げ線45において粘着面4aが外側となるように鋭角に折れ曲がる。なお、巻止めテープ4の折り曲げ線45よりも先端(一端)側の部分が折り返し部41となる。そして、ガイド10の先端部を巻回体3の巻き終わり部分に近づけるように図中右下方から左上方に向けて移動させつつ、巻回体3をガイド10に近づけるように図中右方向に移動させる。
そして、図6(b)に示すように、巻止めテープ4の粘着面4aの折り返し部41における基端側部分42を、巻回体3の巻終わり端部となるセパレータ33bの終端部の内側面と接着する。このとき、巻止めテープ4の折り返し部41における先端側部分43は、巻回体3の巻終わり端からはみ出るようにする。また、巻止めテープ4の粘着面4aにおける折り曲げ線45に関して一端とは反対側の部分は、セパレータ33bの外側面と接着する。すなわち、巻止めテープ4の粘着面4aは、セパレータ33bと2か所で接着する。
続いて、図6(c)に示すように、巻回体3を巻取り方向(図中反時計まわり方向)に回転させて、巻回体3の外周面に巻止めテープ4を巻き付ける。最後に、巻回体3の巻終わり端からはみ出た巻止めテープ4の先端側部分43の粘着面4aと、巻止めテープ4の他端部の粘着面4aとを接着する。これにより、図6(d)に示すように、巻止めテープ4により巻回体3が巻止めされコンデンサ素子2が形成される。
図5に戻って、ステップS3においてコンデンサ素子2を形成した後、電解コンデンサ1の組み立てを行う(ステップS4)。すなわち、ステップS3で形成されたコンデンサ素子2に電解液を含浸させた後、外装ケース5に収容し開口部を弾性封口体6で封止する。このとき、コンデンサ素子2のリード線34を、弾性封口体6に形成された貫通孔を介して外装ケース5から引き出す。
なお、チップ形電解コンデンサにおいては、この後、電解コンデンサ1を開口側から支持するように、支持部材7を外装ケース5に組み付ける。このとき、弾性封口体6を介して外装ケース5から引き出されたコンデンサ素子2のリード線34を、支持部材7に形成された貫通孔を介して外部に引出し、さらに外部に引き出されたリード線34を、支持部材7の下面に沿って伸延するように折り曲げることによって、リフロー等による表面実装に対応可能な形状に形成する。
(評価試験)
次に、本実施の形態の電解コンデンサ1の評価試験について説明する。
評価試験に用いられる電解コンデンサの構成は、いずれも巻止めテープの貼り付け方を除いて、上述の実施形態で説明した電解コンデンサ1と同じである。また、いずれのケースサイズもφ6.3mm×7.7mmである。
<評価試験1>
巻止めテープ4の折り返し部41における基端側部分42の長さL1を5mm、先端側部分43の長さL2を10mmとする実施例の電解コンデンサ1および従来例の電解コンデンサをそれぞれ300個作製した。図7は、従来例の電解コンデンサのコンデンサ素子102の周方向に関する断面における巻止めテープ104の終端近傍の拡大図を示す。図7に示すように、従来例においては、巻止めテープ104は、その一端部が巻回体3の最も外側に位置するセパレータ33b上に貼り付けられており、他端部(終端部)は巻止めテープ104自身の背面(粘着面104aとは反対側の面)に接着している。そして、これらの試料に対して、製品頭部温度260℃ピーク、230℃以上60秒以上、3回流し(過酷条件)でリフローを実施し、巻緩みが発生した試料の個数を比較した。その結果を、下記の表1に示す。
実施例の電解コンデンサでは、従来例と比較して過酷条件でのリフローによる巻緩みが全く発生しておらず、本発明の効果が確認された。
<評価試験2>
巻止めテープ4の折り返し部41における先端側部分43の長さL2を5mm、10mm、15mmとする3種類の実施例1、2、3の電解コンデンサを、それぞれ300個作製した。そして、これらの試料に対して、製品頭部温度260℃ピーク、230℃以上60秒以上、3回流し(過酷条件)でリフローを実施し、巻緩みが発生した試料の個数を比較した。その結果を、下記の表2に示す。
実施例1、2、3では、いずれも従来例に比べて巻緩みの発生率が改善している。また、折り返し部41の先端側部分43の長さL2が10mm以上である実施例2、3では、リフロー後の巻緩みが生じていないが、10mm未満である実施例1では巻緩みが生じている。よって、折り返し部41の先端側部分43の長さL2を10mm以上とすることで、巻緩みを確実に抑制できる。
以上に述べたように、本実施形態にかかる電解コンデンサ1では、巻回体3を巻き止めする巻止めテープ4の一端部に、粘着面4aが外側となるように折り返された折り返し部41を設け、折り返し部41の粘着面4aと、巻止めテープ4の他端部の粘着面4aとを接着する。したがって、巻止めテープ4は、一端部に設けられた折り返し部41の粘着面4aと、他端部の粘着面4aとを接着するので、粘着面4a同士の強力な接着力で接着する。よって、陽極箔31の反発力やリフローはんだ付けによる熱ストレス等が加わっても剥がれにくく、巻回体3の巻緩みを抑制できる。また、巻止めテープ4の貼り付け方のみを変更して巻緩み抑制の効果を得ることができるので、製造工程の増加や電気特性への影響が生じることがない。
また、本実施形態にかかる電解コンデンサ1では、折り返し部41の粘着面4aは、その基端側部分42において巻回体3の巻終わり部となるセパレータ33bの終端部の内側面と接着している。よって、巻回体3の巻緩みをより確実に抑制できる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
上述の実施形態においては、巻止めテープ4の折り返し部41の粘着面4aは、その基端側部分42が巻回体3の巻終わり部となるセパレータ33bの内側面と接着しており、その先端側部分43が巻止めテープ4の他端部の粘着面4aと接着している場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、巻止めテープ4の折り返し部41の粘着面4aは、その全面が巻止めテープ4の他端部の粘着面4aと接着していてもよい。
また、上述の実施形態においては、巻回体3を構成する4枚のシートである陽極箔31、陰極箔32、およびセパレータ33a、33bのうち、最も外側に位置するセパレータ33bの終端部が巻回体3の巻終わり部となっている場合について説明したが、これには限定されない。最外周に位置するシート以外のシートの終端部が巻回体3の巻終わり部となっている場合には、巻止めテープ4の折り返し部41における基端側部分42は、その巻回体3の巻終わり部となるシートの終端部と接着する。
上述の実施形態は、コンデンサ素子に電解液を含浸したチップ形電解コンデンサであったが、支持部材を備えない電解コンデンサや、電解液に替えて固体電解質や、電解液と固体電解質を含浸する電解コンデンサであってもよい。
1 電解コンデンサ
3 巻回体
4 巻止めテープ
4a 粘着面
31 陽極箔
32 陰極箔
33a、33b セパレータ
41 折り返し部
42 基端側部分
43 先端側部分

Claims (5)

  1. 陽極箔、陰極箔、およびセパレータからなる複数のシートを有しており、前記セパレータを介して前記陽極箔と前記陰極箔とを重ね合わせて巻回してなる巻回体と、
    一方の面に粘着面を有し、かつ、他方の面に非粘着面を有しており、前記巻回体の外周面に貼り付けられていると共に、前記巻回体の前記外周面において周方向の全長に亘って巻き付けられた巻止めテープとを備えた電解コンデンサであって、
    前記巻止めテープは、その一端部に前記粘着面が外側となるように折り返された折り返し部が設けられており、前記折り返し部の前記粘着面と、前記一端部とは反対側の他端部の粘着面とが接着していることを特徴とする電解コンデンサ。
  2. 前記折り返し部の前記粘着面は、その基端側部分において前記巻回体の巻終わり部となる前記複数のシートのうちのいずれか1つの終端部の内側面と接着していることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記折り返し部の基端とは反対側の先端と前記巻回体の巻終わり端との間の長さが、10mm以上であることを特徴とする請求項2に記載の電解コンデンサ。
  4. 陽極箔、陰極箔、およびセパレータからなる複数のシートを有しており、前記セパレータを介して前記陽極箔と前記陰極箔とを重ね合わせて巻回してなる巻回体と、
    一方の面に粘着面を有し、かつ、他方の面に非粘着面を有しており、前記巻回体の外周面に貼り付けられていると共に、前記巻回体の前記外周面において周方向の全長に亘って巻き付けられた巻止めテープとを備えた電解コンデンサの製造方法であって、
    前記巻止めテープの一端部に、前記粘着面が外側となるように折り返された折り返し部を設け、前記折り返し部の前記粘着面と、前記一端部とは反対側の他端部の粘着面とを接着することを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記巻止めテープを、前記折り返し部の基端側とは反対の先端側部分が前記巻回体の巻終わり端からはみ出るようにしつつ、前記折り返し部の基端側部分を前記巻回体の巻終わり部となる前記複数のシートのうちのいずれか1つの終端部の内側面と接着すると共に、前記複数のシートのうち最も外側に位置するシートの外側面に接着した後、前記巻止めテープを前記巻回体の前記外周面に巻き付け、前記巻止めテープの前記他端部の粘着面を、前記折り返し部の前記先端側部分に接着することを特徴とする請求項4に記載の電解コンデンサの製造方法。
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