JP2018170479A - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ESRが低減された電解コンデンサを提供する。【解決手段】電解コンデンサは、陽極体11および陰極体12が、セパレータを介して積層されたコンデンサ素子10を備える。セパレータが、セパレータの第1主面13Xを内側にして折り返す第1の折り返し部131と、第1主面とは反対側の第2主面13Yを内側にして折り返す第2の折り返し部132と、第1の折り返し部と第2の折り返し部との間に介在する平坦部130と、を備える長尺体であって、セパレータの折り返しによって形成され、第1主面に挟まれた第1空間部S1および第2主面に挟まれた第2空間部S2を備える。陽極体が、第1空間部に配置されており、陰極体が、第2空間部に配置されており、セパレータが、固体電解質が付着する付着領域13Rを備える。付着領域は、平坦部の少なくとも一部に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電解コンデンサおよびその製造方法に関し、詳細には、低ESR特性を有する電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
電子機器に使用されるコンデンサは、大容量で、かつ、高周波領域における等価直列抵抗(ESR)が小さいことが求められる。大容量のコンデンサとしては、積層型のコンデンサ素子を備える電解コンデンサが知られている。積層型のコンデンサ素子は、例えば、特許文献1に示すように、表面に酸化皮膜が形成された複数の陽極体および複数の陰極体が、セパレータを介して順次積層されることにより形成される。
特開2010−177514号公報
特許文献1のような積層型のコンデンサ素子では、低ESR化が充分に達成されない場合がある。そのため、リプル電流を高く設定することが困難である。さらに、コンデンサ素子が、陽極体とセパレータと陰極体とをそれぞれ1つずつ重ねることにより形成されるため、製造に非常に手間がかかる。
本発明の第一の局面は、陽極体および陰極体が、セパレータを介して積層されたコンデンサ素子を備える電解コンデンサであって、前記セパレータが、前記セパレータの第1主面を内側にして折り返す第1の折り返し部と、前記第1主面とは反対側の第2主面を内側にして折り返す第2の折り返し部と、前記第1の折り返し部と前記第2の折り返し部との間に介在する平坦部と、を備える長尺体であって、前記コンデンサ素子が、前記セパレータの折り返しによって形成され、前記第1主面に挟まれた第1空間部、および、前記第2主面に挟まれた第2空間部を備え、前記陽極体が、前記第1空間部に配置されており、前記陰極体が、前記第2空間部に配置されており、前記セパレータが、固体電解質が付着する付着領域を備え、前記付着領域が、前記平坦部の少なくとも一部に形成されている、電解コンデンサに関する。
本発明の第二の局面は、陽極体と、陰極体と、固体電解質が付着した付着領域を備える長尺状のセパレータと、を準備する第1工程と、前記セパレータに、第1主面を内側にして折り返す第1の折り返し部、および、前記第1主面とは反対側の第2主面を内側にして折り返す第2の折り返し部を形成するとともに、前記陽極体が前記付着領域に対向するように、前記セパレータの前記第1主面で前記陽極体を覆い、かつ、前記セパレータの前記第2主面で前記陰極体を覆うことにより、前記セパレータを介して、前記陽極体および前記陰極体が積層されたコンデンサ素子を形成する第2工程と、を備える、電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明の第一の局面によれば、ESRが低減された電解コンデンサが得られる。よって、リプル電流を高く設定することができる。本発明の第二の局面によれば、ESRが低減された電解コンデンサを、簡易な工程で製造することができる。
本発明の実施形態に係るコンデンサ素子を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係るコンデンサ素子の一部を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る電解コンデンサを模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る電解コンデンサの製造工程におけるセパレータ、陰極体および陽極体の斜視図である。
(電解コンデンサ)
本実施形態に係る電解コンデンサは、陽極体および陰極体が、セパレータを介して積層されたコンデンサ素子を備える。セパレータは長尺体であって、つづら折りされている。つづら折りされたセパレータは、その第1主面を内側にして折り返す第1の折り返し部と、第1主面と反対側の第2主面を内側にして折り返す第2の折り返し部と、第1の折り返し部と第2の折り返し部との間に介在する平坦部(以下、内部平坦部と称す。)と、を備えている。
セパレータがつづら折りされることにより、第1主面に挟まれた第1空間部、および、第2主面に挟まれた第2空間部が形成される。陽極体は、第1空間部に配置されている。陰極体は、第2空間部に配置されている。
さらに、セパレータは多孔質であって、固体電解質が付着する付着領域を備える。付着領域には、セパレータに形成されている孔の表面(例えば、セパレータが繊維を含む場合は、繊維の表面)に付着した固体電解質により、第1主面から第2主面に至る導電経路が形成される。付着領域は、内部平坦部の少なくとも一部に形成されている。そのため、陽極体および陰極体の少なくとも一部は、付着領域とそれぞれ接触し、付着領域を介して対向している。
従来の積層型のコンデンサ素子は、内部に配置された陽極体および陰極体にまで電解液が含浸され難い。そのため、電気抵抗が高くなって、ESRが大きくなり易い。
しかし、陽極体と陰極体との間に固体電解質を配置することにより、陽極体および陰極体を複数、積層する場合であっても、電解液の含浸性にかかわらず、電気抵抗を小さくすることができる。なおこの場合、必ずしも電解液を使用しなくてもよい。
以下、本実施形態に係る電解コンデンサ100を、図面を参照しながら説明する。図1は、コンデンサ素子10を模式的に示す側面図である。図2は、コンデンサ素子10の一部を模式的に示す分解斜視図である。図3は、電解コンデンサ100を模式的に示す断面図である。図1および図2では、便宜的に、付着領域13Rにハッチングを付している。ただし、電解コンデンサ100およびコンデンサ素子10の構成はこれに限定されない。例えば、陽極体11および陰極体12の枚数は特に限定されず、1枚以上ずつあればよい。
コンデンサ素子10は、陽極体11と、陰極体12と、セパレータ13と、を備える。セパレータ13の一部には固体電解質が付着しており、付着領域13Rが形成されている。
セパレータ13はつづら折りされており、第1主面13Xを内側にして折り返す第1の折り返し部131と、第1主面13Xとは反対側の第2主面13Yを内側にして折り返す第2の折り返し部132と、第1の折り返し部131と第2の折り返し部132との間に介在する内部平坦部130と、を備える。また、セパレータ13の一方の端部13Tと、折り返し部(図示例では、第2の折り返し部132)との間には、第1外周平坦部133Aが形成されており、他方の端部13Tと、折り返し部(図示例では、第2の折り返し部132)との間には、第2外周平坦部133Bが形成されている。
陽極体11は、セパレータ13の折り返しによって形成され、第1主面13Xに挟まれた第1空間部S1に配置される。陰極体12は、セパレータ13の折り返しによって形成され、第2主面13Yに挟まれた第2空間部S2に配置される。つまり、陽極体11と陰極体12とは、セパレータ13の内部平坦部130を介して対向している。付着領域13Rは、内部平坦部130の少なくとも一部に形成されている。そのため、陽極体11および陰極体12の少なくとも一部は、同じ付着領域13Rにそれぞれ接触し、付着領域13Rを介して対向する。
付着領域13Rにより、陽極体11と陰極体12との間の電気抵抗が小さくなる。さらに、陽極体11および陰極体12は長尺体ではなく、内部平坦部130に対向する程度の大きさを有する短冊状であるため、内部抵抗が小さい。そのため、得られる電解コンデンサのESRは低減される。
各折り返し部の起点は、つづら折りされたセパレータ13を水平面に置いたとき、セパレータ13が屈曲し始める地点であり、各折り返し部の終点は、セパレータ13が水平になった地点である。各折り返し部は、この起点と終点との間の領域である。例えば、各折り返し部の起点および終点は、水平面とセパレータ13の第1主面13Xとの成す角度が15°の地点である。
付着領域13Rは、陽極体11と陰極体12とが対向する領域内に形成されていることが好ましい。これにより、ESRの低減効果がより得られ易い。また、セパレータ13に部分的に固体電解質を付着させるため、製造コストも低下する。なかでも、付着領域13Rは、コンデンサ素子10を第1主面13Xの法線方向からみたとき、陽極体11の外周よりも内側に配置されていることが好ましい。通常、短冊状の陽極体11は、長尺の金属箔の表面に誘電体層を形成した後、切断することにより得られる。そのため、陽極体11の切断面(端面)は、誘電体層が形成されていな部分を含み得る。このような陽極体11を用いる場合、付着領域13Rを陽極体11の外周よりも小さく、陽極体11の端面に接触しないように配置することで、内部短絡が防止されて、漏れ電流が低減される。通常、セパレータ13の短手方向の長さは、陽極体11の同じ方向の長さよりも大きい。そのため、固体電解質の陽極体11の端面への接触を抑制するには、例えば、付着領域13Rを島状に配置すればよい。島状の付着領域13Rとは、付着領域13Rが、固体電解質が付着していない領域に囲まれていることをいう。
内部短絡を防止する観点から、コンデンサ素子10を第1主面13Xの法線方向からみたとき、付着領域13Rの面積は、陽極体11の一方の主面の面積の95%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましい。一方、内部抵抗を低減する観点から、付着領域13Rの面積は、陽極体11の一方の主面の面積の75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
陽極体11が別体の陽極リードタブ11aを備える場合、付着領域13Rは、陽極リードタブ11aの表面および端面に接触しないように配置することが好ましい。これにより、陽極リードタブ11aが誘電体層を備えない場合や、陽極体11と同様に、金属箔の表面に誘電体層を形成した後、切断することにより形成される場合であっても、陽極リードタブ11aと固体電解質との接触が回避されて、内部短絡を防止できる。付着領域13Rは、例えば、コンデンサ素子10を第1主面13Xの法線方向からみたとき、陽極体11の外周よりも小さく、かつ、陽極リードタブ11aの外周に接触しない位置に配置される。
この場合、内部短絡を防止する観点から、付着領域13Rの面積は、陽極体11の一方の主面の面積から陽極リードタブ11aと重複する部分を除いた面積の95%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましい。一方、内部抵抗を低減する観点から、付着領域13Rの面積は、陽極体11の一方の主面の面積から陽極リードタブ11aと重複する部分を除いた面積の75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
上記のとおり、コンデンサ素子10は、陽極体11および陰極体12をそれぞれ複数含み得る。この場合、陽極体11および陰極体12は、つづら折りされたセパレータ13を介して交互に積層される。陽極体11および陰極体12の枚数は特に限定されず、例えば、合わせて8枚以上であってもよいし、合わせて10枚以上であってもよい。最外層は、陽極体11であってもよいし、陰極体12であってもよい。
このとき、セパレータ13には複数の内部平坦部130が形成されるが、すべての内部平坦部130が付着領域13Rを備えていてもよいし、備えていなくてもよい。ただし、ESRの低減効果の点で、少なくともコンデンサ素子10の中央部に位置する内部平坦部130は、付着領域13Rを備えることが好ましい。また、第1外周平坦部133Aおよび第2外周平坦部133Bは、付着領域13Rを備えていてもよいし、備えていなくてもよい。コンデンサ素子10の中央部は、第1主面13Xに沿う方向からコンデンサ素子10をみたとき、コンデンサ素子10の厚みT(第1主面13Xの法線方向の長さ)を2等分する線を含む領域である。
コンデンサ素子10は、図3に示すように、有底のケース20に収容されてもよい。ケース20は、上部ケース21および下部ケース22を備えている。上部ケース21および下部ケース22は、樹脂、金属等により形成されており、両者は、溶接、接着剤による接着等により接合される。
この場合、ケース20には、コンデンサ素子10とともに電解液(溶媒とイオン性物質との混合物)が収容されてもよい。電解液は、コンデンサ素子10に含浸された状態でケース20に収容されてもよいし、コンデンサ素子10をケース20に収容した後、電解液を収容してもよい。固体電解質および電解液の効果により、ESRはさらに低減され得る。
ケース20には、外部陽極端子30および外部陰極端子(図示せず)が配置されている。外部陽極端子30は、コンデンサ素子10から延出する陽極リードタブ11aと電気的に接続している。外部陰極端子は、コンデンサ素子10から延出する陰極リードタブ12aと電気的に接続している。
コンデンサ素子10は、有底のケースに替えて、例えば熱硬化性樹脂を含む封止材により封止されてもよいし、フィルム材によりラミネートされてもよい。また、ケースには、電解液に替えて、コンデンサ素子10とともにイオン性物質を含まない溶媒が収容されてもよい。この場合、溶媒によって固体電解質がセパレータ内で膨潤するため、陽極体および陰極体と接触し易くなって、ESRは低減される。
(製造方法)
以下、本実施形態にかかる電解コンデンサ100の製造方法を、図面を参照しながら具体的に説明するが、電解コンデンサ100の製造方法はこれに限定されるものではない。図4は、電解コンデンサ100の製造工程におけるセパレータ13および陽極体11等の斜視図である。
電解コンデンサ100は、例えば、陽極体11と、陰極体12と、固体電解質が付着した付着領域13Rを備える長尺状のセパレータ13と、を準備する第1工程と、セパレータ13に第1主面13Xを内側にして折り返す第1の折り返し部131、および、第2主面13Yを内側にして折り返す第2の折り返し部132を形成するとともに、陽極体11が付着領域13Rに対向するように、第1主面13Xで陽極体11を覆い、かつ、第2主面13Yで陰極体12を覆う第2工程と、を備える方法により製造される。これにより、つづら折りされたセパレータ13を介して、陽極体11および陰極体12が積層されたコンデンサ素子10が形成される。
(第1工程)
陽極体11と、陰極体12と、固体電解質が付着した付着領域13Rを備える長尺状のセパレータ13と、を準備する。
(陽極体)
陽極体11は、例えば、金属箔と金属箔の表面を覆う誘電体層とを備える。
金属箔の材料は、弁作用金属、弁作用金属を含む合金、および弁作用金属を含む化合物等である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。弁作用金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタンが好ましく使用される。金属箔の表面は、多孔質であることが好ましい。このような金属箔は、例えば、エッチングなどにより、その表面を粗面化することで得られる。陽極体11の厚みは特に限定されず、例えば、60〜120μmである。
誘電体層は、弁作用金属の酸化物(例えば酸化アルミニウム)を含む。誘電体層は、金属箔の多孔質な表面(孔の内壁面を含む)に沿って形成される。誘電体層は、例えば、粗面化された金属箔の表面を、化成処理などにより陽極酸化することで形成される。陽極酸化は、公知の方法、例えば、化成処理などにより行うことができる。化成処理は、例えば、金属箔を化成液中に浸漬することにより、その表面に化成液を含浸させ、金属箔をアノードとして、化成液中に浸漬したカソードとの間に電圧を印加することにより行うことができる。化成液としては、例えば、ホウ酸アンモニウムやアジピン酸アンモニウムの水溶液などを用いることが好ましい。
陽極体11は、電解コンデンサの外部陽極端子30と接続するための陽極リードタブを備える。陽極リードタブは、陽極体11と一体的に形成されてもよいし、図示例のように、陽極体11と別体であってもよい。後者の場合、陽極リードタブ11aは、陽極体11と同様の構成であってもよい。すなわち、陽極リードタブ11aは、金属箔と金属箔の表面を覆う誘電体層とを備えてもよい。陽極リードタブ11aの厚みは特に限定されず、例えば、50〜300μmである。
陽極体11および陽極リードタブ11aは、例えば、表面に誘電体層を備える長尺の金属箔を切断することにより得られる。そのため、これらの端面には、誘電体層を有さない部分が存在し得る。この場合、金属箔を切断した後、再度、化成処理(再化成処理)を行ってもよい。付着領域13Rが、これらの端面と固体電解質とが接触しない位置に形成されている場合、再化成処理は省略できる。なお、再化成処理により切断面に形成された誘電体層は、欠陥を有する場合がある。そのため、再化成処理を行う場合にも、付着領域13Rを上記端面に接触しない位置に形成することが好ましい。
(陰極体)
陰極体12は、陰極としての機能を有していればよく、特に限定されない。陰極体12は、例えば陽極体11と同様、弁作用金属、弁作用金属を含む合金、および弁作用金属を含む化合物などにより形成される金属箔である。必要に応じて、陰極体12の表面を粗面化してもよい。また、陰極体12の表面に、金属の酸化皮膜を設けてもよいし、チタン、ニッケルまたはカーボンなどの金属膜を設けてもよい。
(セパレータ)
セパレータ13は、長尺状であり、固体電解質が付着した付着領域13Rを備える(図4(a))。
付着領域13Rは、セパレータ13全体に形成されていてもよい。ただし、固体電解質を有効に活用するには、付着領域13Rを第1主面13Xの法線方向からみたとき、付着領域13Rは、陽極体11の主面の面積よりも小さく、島状に形成されていることが好ましい。この場合、陽極体11の端面と固体電解質との接触を回避することができるため、内部短絡も防止される。
固体電解質は、例えば、マンガン化合物や導電性高分子を含む。導電性高分子としては、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびこれらの誘導体などを用いることができる。固体電解質は、ドーパントを含んでもよい。より具体的には、固体電解質は、導電性高分子としてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、および、ドーパントとしてポリスチレンスルホン酸(PSS)を含むことができる。
付着領域13Rは、例えば、導電性高分子が溶解した溶液、または、導電性高分子が分散した分散液を、セパレータ13に島状に付着させることにより、形成することができる。固体電解質の付着方法は特に限定されず、例えば、スプレー法、コーティング法(グラビアコート法等)、印刷法(スクリーンプリント法、インクジェット法等)等が挙げられる。なかでも、上記溶液または分散液の粘度が低い場合にも、所望の形状に付着させることが容易である点で、グラビアコート法が好ましい。粘度の低い溶液または分散液は、セパレータ13の内部にまで浸透し易いため、セパレータ13の厚みが過度に大きくなることを抑制できる。固体電解質の付着量は特に限定されないが、たとえば、0.01〜1.0mg/cmであればよい。
セパレータ13の材質としては、多孔質である限り特に限定されず、セルロース繊維製の不織布、ガラス繊維製の不織布、ポリオレフィン製の微多孔膜、織布、不織布などが好ましく用いられる。セパレータ13の厚みは、例えば10〜300μmであり、10〜60μmが好ましい。
(第2工程)
セパレータ13をつづら折りするとともに、形成された第1空間部S1に陽極体11を配置し、第2空間部S2に陰極体12を配置する。これにより、陽極体11の両方の主面がセパレータ13の第1主面13Xで覆われ、陰極体12の両方の主面がセパレータ13の第2主面13Yで覆われる。そして、陽極体11および陰極体12は、付着領域13Rを介して積層される。
第2工程は、例えば、以下の第2−1工程および第2−2工程により実施される。第2−1工程および第2−2工程は、いずれを先に行ってもよい。
第2−1工程では、陽極体11を、付着領域13Rに対向するように第1主面13X上に配置し(図4(b))、セパレータ13を、ガイド200に沿って第1主面13Xを内側にして折り返して、第1主面13Xによって陽極体11を覆う(図4(c))。付着領域13Rが島状に配置されている場合、ガイド200は、第1主面13Xの付着領域13R以外の領域に置く。これにより、付着領域13Rを備えない第1の折り返し部131が形成される。
第2−2工程では、陰極体12を、付着領域13Rに対向するように第2主面13Y上に配置し(図4(c))、セパレータ13を、第2主面13Yを内側にして折り返して、第2主面13Yによって陰極体12を覆う(図4(d))。同様に、付着領域13Rが島状に配置されている場合、ガイド200を第2主面13Yの付着領域13R以外の領域に置いて、このガイド200に沿って折り返す。これにより、付着領域13Rを備えない第2の折り返し部132が形成される。
陽極体11および陰極体12の少なくとも一方が複数ある場合、第2−1工程および第2−2工程を、陽極体11および陰極体12の枚数に応じて交互に繰り返せばよい。これにより、陽極体11および陰極体12は、セパレータ13を介して交互に積層される。このとき、セパレータ13には、複数の付着領域13Rを配置しておく。例えば、複数の島状の付着領域13Rを等間隔に配置することにより、陽極体11および陰極体12の位置決めが容易になって、生産性が向上する。さらに、セパレータ13はつづら折りされるため、陽極体11および/または陰極体12が複数ある場合であっても、これらを、付着領域13Rを介して対向させることが容易である。セパレータを捲回させる場合、複数の短冊状の陽極体および陰極体を島状の付着領域13Rに対向させるのは、非常に難しい。捲回体の内側と外側とでは、周方向の長さが異なるためである。
(第3工程)
形成されたコンデンサ素子10に電解液を含浸させてもよい。コンデンサ素子10は、電解液に含浸された後、ケース20に収容されてもよい。コンデンサ素子10をケース20に収容した後、電解液を収容して、ケース20内でコンデンサ素子10に電解液を含浸させてもよい。
コンデンサ素子10は、まず下部ケース22の内部に設置される。次いで、上部ケース21を被せる。その後、上部ケース21と下部ケース22とを、溶接、接着剤等により接合することにより、コンデンサ素子10が封止される。
(電解液)
電解液は、例えば、溶媒とこれに溶解させたイオン性物質(溶質。例えば、有機塩)との混合物である。溶媒は、非水溶媒(例えば、有機溶媒あるいはイオン性液体)でもよく、水でもよい。非水溶媒としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、スルホラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルアセトアミドなどを用いることができる。有機塩としては、例えば、マレイン酸トリメチルアミン、ボロジサリチル酸トリエチルアミン、フタル酸エチルジメチルアミン、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、フタル酸モノ1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウムなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、電解液に替えて、イオン性物質を含まない溶媒を用いてもよい。溶媒としては、上記のような非水溶媒および水を用いることができる。
本発明に係る電解コンデンサは、低ESR特性に優れており、リプル電流を高く設定することができるため、様々な用途に利用できる。
100:電解コンデンサ
10:コンデンサ素子
11:陽極体
11a:陽極リードタブ
12:陰極体
12a:陰極リードタブ
13:セパレータ
13X:第1主面
13Y:第2主面
13R:付着領域
13T、13T:端部
130:内部平坦部
131:第1の折り返し部
132:第2の折り返し部
133A:第1外周平坦部
133B:第2外周平坦部
20:ケース
21:上部ケース
22:下部ケース
30:外部陽極端子
200:ガイド

Claims (10)

  1. 陽極体および陰極体が、セパレータを介して積層されたコンデンサ素子を備える電解コンデンサであって、
    前記セパレータが、前記セパレータの第1主面を内側にして折り返す第1の折り返し部と、前記第1主面とは反対側の第2主面を内側にして折り返す第2の折り返し部と、前記第1の折り返し部と前記第2の折り返し部との間に介在する平坦部と、を備える長尺体であって、
    前記コンデンサ素子が、前記セパレータの折り返しによって形成され、前記第1主面に挟まれた第1空間部、および、前記第2主面に挟まれた第2空間部を備え、
    前記陽極体が、前記第1空間部に配置されており、
    前記陰極体が、前記第2空間部に配置されており、
    前記セパレータが、固体電解質が付着する付着領域を備え、
    前記付着領域が、前記平坦部の少なくとも一部に形成されている、電解コンデンサ。
  2. 前記付着領域が、前記陽極体と前記陰極体とが対向する領域に形成されている、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記コンデンサ素子を前記第1主面の法線方向からみたとき、
    前記付着領域が、前記陽極体の外周よりも内側に配置されている、請求項1または2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記コンデンサ素子に含浸された電解液と、
    前記コンデンサ素子および前記電解液を収容するケースと、をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記陽極体および前記陰極体をそれぞれ複数含み、
    前記陽極体および前記陰極体が、前記セパレータを介して交互に積層されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解コンデンサ。
  6. 陽極体と、陰極体と、固体電解質が付着した付着領域を備える長尺状のセパレータと、を準備する第1工程と、
    前記セパレータに、第1主面を内側にして折り返す第1の折り返し部、および、前記第1主面とは反対側の第2主面を内側にして折り返す第2の折り返し部を形成するとともに、前記陽極体が前記付着領域に対向するように、前記セパレータの前記第1主面で前記陽極体を覆い、かつ、前記セパレータの前記第2主面で前記陰極体を覆うことにより、前記セパレータを介して、前記陽極体および前記陰極体が積層されたコンデンサ素子を形成する第2工程と、を備える、電解コンデンサの製造方法。
  7. 前記第1工程において、
    前記第1主面の法線方向からみたとき、前記付着領域が、前記陽極体の主面の面積よりも小さく、島状に配置された前記セパレータを準備する、請求項6に記載の電解コンデンサの製造方法。
  8. 前記第2工程が、
    前記陽極体を、前記付着領域に対向するように前記第1主面上に配置した後、前記セパレータを前記第1主面を内側にして折り返して、前記第1主面によって前記陽極体を覆う第2−1工程と、
    前記陰極体を、前記付着領域に対向するように前記第2主面上に配置した後、前記セパレータを前記第2主面を内側にして折り返して、前記第2主面によって前記陰極体を覆う第2−2工程と、を備える、請求項6または7に記載の電解コンデンサの製造方法。
  9. 前記第2工程が、前記第2−1工程と前記第2−2工程とを、交互に繰り返すことにより、複数の前記陽極体および前記陰極体が、前記セパレータを介して交互に積層されたコンデンサ素子を形成する工程を含む、請求項8に記載の電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記コンデンサ素子に電解液を含浸させる第3工程を備える、請求項6〜9のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
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